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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024096516
(43)【公開日】2024-07-16
(54)【発明の名称】コイル部品
(51)【国際特許分類】
   H01F 17/00 20060101AFI20240708BHJP
   H01F 27/00 20060101ALI20240708BHJP
   H01F 17/04 20060101ALI20240708BHJP
   H01F 27/29 20060101ALI20240708BHJP
   H01F 27/28 20060101ALI20240708BHJP
【FI】
H01F17/00 D
H01F27/00 R
H01F17/04 A
H01F27/29 H
H01F27/28 104
【審査請求】未請求
【請求項の数】43
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023186007
(22)【出願日】2023-10-30
(31)【優先権主張番号】10-2023-0000838
(32)【優先日】2023-01-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2023-0038486
(32)【優先日】2023-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ムーン、ビェオン チェオル
(72)【発明者】
【氏名】リー、ハン
(72)【発明者】
【氏名】キム、サン ジン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ボウム セオク
【テーマコード(参考)】
5E043
5E070
【Fターム(参考)】
5E043AA08
5E070AA01
5E070AB03
5E070BA15
5E070CB13
5E070CB17
5E070EA06
(57)【要約】      (修正有)
【課題】コアの面積損失を活用して、コイル部品の直流抵抗(Rdc)を下げる。
【解決手段】コイル部品100は、本体110、本体内に中心軸に平行な第1方向D1に離隔配置された第1コイル121及び第2コイル122、第1コイル及び第2コイルを連結する複数の第1導電性ビア、本体内に第1方向に離隔配置された第3コイル123及び第4コイル124、第3コイル及び第4コイルを連結する複数の第2導電性ビア、本体に配置され、第1コイル及び第2コイルとそれぞれ連結された第1外部電極141及び第2外部電極142並びに本体に配置され、第3コイル及び第4コイルとそれぞれ連結された第3外部電極143及び第4外部電極144を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、
前記本体内に第1方向に離隔配置された第1コイル及び第2コイルと、
前記第1コイル及び前記第2コイルを連結する複数の第1導電性ビアと、
前記本体内に前記第1方向に離隔配置された第3コイル及び第4コイルと、
前記第3コイル及び前記第4コイルを連結する複数の第2導電性ビアと、
前記本体に配置され、前記第1コイル及び前記第2コイルとそれぞれ連結された第1外部電極及び第2外部電極と、
前記本体に配置され、前記第3コイル及び第4コイルとそれぞれ連結された第3外部電極及び第4外部電極と、
を含む、コイル部品。
【請求項2】
前記第1コイルは、前記複数の第1導電性ビアと連結された複数の第1パッド及び前記複数の第1パッドの間に配置され、前記第1パッドよりも線幅が狭い第1連結部を含み、
前記第2コイルは、前記複数の第1導電性ビアと連結された複数の第2パッド及び前記複数の第2パッドの間に配置され、前記第2パッドよりも線幅が狭い第2連結部を含む、請求項1に記載のコイル部品。
【請求項3】
前記第1連結部及び前記第2連結部は、前記第1方向に重なった、請求項2に記載のコイル部品。
【請求項4】
前記第3コイルは、前記複数の第2導電性ビアと連結された複数の第3パッド及び前記複数の第3パッドの間に配置され、前記第3パッドよりも線幅が狭い第3連結部を含み、
前記第4コイルは、前記複数の第2導電性ビアと連結された複数の第4パッド及び前記複数の第4パッドの間に配置され、前記第4パッドよりも線幅が狭い第4連結部を含む、請求項2に記載のコイル部品。
【請求項5】
前記第3連結部及び前記第4連結部は、前記第1方向に重なった、請求項4に記載のコイル部品。
【請求項6】
前記第1コイル及び前記第3コイルは、前記第1方向に垂直な第2方向に離隔し、
前記第2コイル及び前記第4コイルは、前記第2方向に離隔した、請求項1に記載のコイル部品。
【請求項7】
前記本体は、前記第2方向に対向し、それぞれ前記第1コイル及び前記第2コイルに隣接した第1面及び第2面と、前記第2方向に垂直な第3方向に対向する第3面及び第4面とを含み、
前記第1コイルの一端は、前記本体の第1面又は第3面において前記第1外部電極と連結され、
前記第2コイルの一端は、前記本体の第2面又は第3面において前記第2外部電極と連結された、請求項6に記載のコイル部品。
【請求項8】
前記第1コイルの一端は、前記本体の第1面及び第3面において前記第1外部電極と連結され、
前記第2コイルの一端は、前記本体の第2面及び第3面において前記第2外部電極と連結された、請求項7に記載のコイル部品。
【請求項9】
前記第3コイルの一端は、前記本体の第2面又は第4面において前記第3外部電極と連結され、
前記第4コイルの一端は、前記本体の第1面又は第4面において前記第4外部電極と連結された、請求項7に記載のコイル部品。
【請求項10】
前記第3コイルの一端は、前記本体の第2面及び第4面において前記第3外部電極と連結され、
前記第4コイルの一端は、前記本体の第1面及び第4面において前記第4外部電極と連結された、請求項7に記載のコイル部品。
【請求項11】
前記第1コイル~第4コイルのうち少なくとも一つは、最内側ターンに隣接した外側ターンから前記最内側ターンに向かう側面に凹部が形成され、
前記第1パッド~第4パッドのうち少なくとも一つは、前記凹部に少なくとも一部領域が配置された、請求項1に記載のコイル部品。
【請求項12】
前記第1コイルにおいて最外側ターン及びそれに隣接した内側ターンの間には前記第3コイルの一部が配置され、
前記第3コイルにおいて最外側ターン及びそれに隣接した内側ターンの間には前記第1コイルの一部が配置された、請求項1に記載のコイル部品。
【請求項13】
前記第1コイルと前記第2コイルは、前記第1方向に垂直な一面に対して非対称構造であり、
前記第3コイルと前記第4コイルは、前記一面に対して非対称構造である、請求項1に記載のコイル部品。
【請求項14】
前記第1コイルと前記第2コイルはターン数が互いに異なる、請求項13に記載のコイル部品。
【請求項15】
前記第1コイルは1ターン以上のターンを有し、
前記第2コイルは1ターン未満のターンを有する、請求項14に記載のコイル部品。
【請求項16】
前記第3コイルと前記第4コイルはターン数が互いに異なる、請求項13に記載のコイル部品。
【請求項17】
前記第3コイルは1ターン以上のターンを有し、
前記第4コイルは1ターン未満のターンを有する、請求項16に記載のコイル部品。
【請求項18】
前記第1コイル及び前記第2コイルは、それぞれ1ターンよりも多いターン数を有し、
前記第3コイル及び前記第4コイルは、それぞれ1ターンよりも多いターン数を有する、請求項1に記載のコイル部品。
【請求項19】
前記第1コイル及び前記第2コイルは、それぞれ2ターンよりも多いターン数を有し、
前記第3コイル及び前記第4コイルは、それぞれ2ターンよりも多いターン数を有する、請求項1に記載のコイル部品。
【請求項20】
前記第1コイルと第1追加ビアによって連結された第1追加パターンをさらに含む、請求項1に記載のコイル部品。
【請求項21】
前記第1追加パターンは、前記第1方向を基準として前記第2コイルと実質的に同じレベルに配置された、請求項20に記載のコイル部品。
【請求項22】
前記第2コイルは1ターン未満のターンを有する、請求項20に記載のコイル部品。
【請求項23】
前記第3コイルと第2追加ビアによって連結された第2追加パターンをさらに含む、請求項20に記載のコイル部品。
【請求項24】
前記第2追加パターンは、前記第1方向を基準として前記第4コイルと実質的に同じレベルに配置された、請求項23に記載のコイル部品。
【請求項25】
前記第4コイルは1ターン未満のターンを有する、請求項23に記載のコイル部品。
【請求項26】
前記第1コイルの最内側ターンのうち一部領域は、外側ターンよりも線幅が広い第1線幅増加領域を含む、請求項1から25の何れか1つに記載のコイル部品。
【請求項27】
前記第1線幅増加領域は、前記第2コイルの最内側ターンよりも線幅が広い、請求項26に記載のコイル部品。
【請求項28】
前記第1線幅増加領域は、前記複数の第1導電性ビアと直接連結されない、請求項26に記載のコイル部品。
【請求項29】
前記第1コイルの最内側ターン及び前記第2コイルの最内側ターンは、前記第1方向に重なる第1重なり領域及び第2重なり領域をそれぞれ含み、
前記第1重なり領域と前記第1線幅増加領域は、前記第1方向に垂直な第2方向に対向する、請求項26に記載のコイル部品。
【請求項30】
前記第3コイルの最内側ターンのうち一部領域は、外側ターンよりも線幅が広い第2線幅増加領域を含む、請求項26に記載のコイル部品。
【請求項31】
前記第2線幅増加領域は、前記第4コイルの最内側ターンよりも線幅が広い、請求項30に記載のコイル部品。
【請求項32】
前記第2線幅増加領域は、前記複数の第2導電性ビアと直接連結されない、請求項30に記載のコイル部品。
【請求項33】
前記第3コイルの最内側ターン及び前記第4コイルの最内側ターンは、前記第1方向に重なる第3重なり領域及び第4重なり領域をそれぞれ含み、
前記第3重なり領域と前記第2線幅増加領域は、前記第1方向に垂直な第2方向に対向する、請求項30に記載のコイル部品。
【請求項34】
本体と、
前記本体内に中心軸に平行な第1方向に離隔配置された第1コイル及び第2コイルと、
前記第1コイル及び前記第2コイルを連結する第1導電性ビアと、
前記本体内に第1方向に離隔配置された第3コイル及び第4コイルと、
前記第3コイル及び前記第4コイルを連結する第2導電性ビアと、
前記本体に配置され、前記第1コイル及び前記第2コイルとそれぞれ連結された第1外部電極及び第2外部電極と、
前記本体に配置され、前記第3コイル及び前記第4コイルとそれぞれ連結された第3外部電極及び第4外部電極と、を含み、
前記第1コイルの最内側ターン及び前記第2コイルの最内側ターンは、前記第1方向に重なる第1重なり領域及び第2重なり領域をそれぞれ含み、
前記第1重なり領域及び前記第2重なり領域は、それぞれ1/4以上のターンを形成する、コイル部品。
【請求項35】
前記第3コイルの最内側ターン及び前記第4コイルの最内側ターンは、前記第1方向に重なる第3重なり領域及び第4重なり領域をそれぞれ含み、
前記第3重なり領域及び前記第4重なり領域は、それぞれ1/4以上のターンを形成する、請求項34に記載のコイル部品。
【請求項36】
本体と、
前記本体内に中心軸に平行な第1方向に離隔配置された第1コイル及び第2コイルと、
前記第1コイル及び前記第2コイルを連結する第1導電性ビアと、
前記本体内に前記第1方向に離隔配置された第3コイル及び第4コイルと、
前記第3コイル及び前記第4コイルを連結する第2導電性ビアと、
前記本体に配置され、前記第1コイル及び第2コイルとそれぞれ連結された第1外部電極及び第2外部電極と、
前記本体に配置され、前記第3コイル及び第4コイルとそれぞれ連結された第3外部電極及び第4外部電極と、を含み、
前記第1コイルの最内側ターンのうち一部領域は、外側ターンよりも線幅が広い第1線幅増加領域を含む、コイル部品。
【請求項37】
前記第3コイルの最内側ターンのうち一部領域は、外側ターンよりも線幅が広い第2線幅増加領域を含む、請求項36に記載のコイル部品。
【請求項38】
本体と、
前記本体内に中心軸に平行な第1方向に離隔配置された第1コイル及び第2コイルと、
前記第1コイル及び前記第2コイルを連結する第1導電性ビアと、
前記本体内に前記第1方向に離隔配置された第3コイル及び第4コイルと、
前記第3コイル及び前記第4コイルを連結する第2導電性ビアと、
前記第1コイルと第1追加ビアによって連結された第1追加パターンと、
前記本体に配置され、前記第1コイル及び前記第2コイルとそれぞれ連結された第1外部電極及び第2外部電極と、
前記本体に配置され、前記第3コイル及び第4コイルとそれぞれ連結された第3外部電極及び第4外部電極と、
を含む、コイル部品。
【請求項39】
前記第1追加パターンは、前記第1方向を基準として前記第2コイルと実質的に同じレベルに配置された、請求項38に記載のコイル部品。
【請求項40】
前記第2コイルは1ターン未満のターンを有する、請求項38に記載のコイル部品。
【請求項41】
前記第3コイルと第2追加ビアによって連結された第2追加パターンをさらに含む、請求項38から40の何れか1つに記載のコイル部品。
【請求項42】
前記第2追加パターンは、前記第1方向を基準として前記第4コイルと実質的に同じレベルに配置された、請求項41に記載のコイル部品。
【請求項43】
前記第4コイルは1ターン未満のターンを有する、請求項41に記載のコイル部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコイル部品に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルテレビ、携帯電話、ノート型パソコン等のような電子機器の小型化及び薄型化に伴い、このような電子機器に適用されるコイル部品にも小型化及び薄型化が求められており、このような要求に応えるために様々な形態の巻線型又は薄膜型のコイル部品に関する研究開発が活発に行われている。
【0003】
一方、コイル部品の実装面積を減らすことができるメリットを有する結合(coupled)インダクタの場合、部品の実装面を基準として水平方向にコイルを2つ以上配列すると、コアの面積損失が発生し、インダクタの特性を十分に確保できない可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的の一つは、コアの面積損失を活用して、コイル部品の直流抵抗(Rdc)を下げることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するための方法として、本発明は、一例を通じてコイル部品の新規な構造を提案しようとするものであり、具体的に、本体、上記本体内に中心軸に平行な第1方向に離隔配置された第1コイル及び第2コイル、上記第1コイル及び第2コイルを連結する複数の第1導電性ビア、上記本体内に上記第1方向に離隔配置された第3コイル及び第4コイル、上記第3コイル及び第4コイルを連結する複数の第2導電性ビア、上記本体に配置され、上記第1コイル及び第2コイルとそれぞれ連結された第1外部電極及び第2外部電極、並びに上記本体に配置され、上記第3コイル及び第4コイルとそれぞれ連結された第3外部電極及び第4外部電極を含む。
【0006】
一実施形態において、上記第1コイルは、上記複数の第1導電性ビアと連結された複数の第1パッド及び上記複数の第1パッドの間に配置され、上記第1パッドよりも線幅が狭い第1連結部を含み、上記第2コイルは、上記複数の第1導電性ビアと連結された複数の第2パッド及び上記複数の第2パッドの間に配置され、上記第2パッドよりも線幅が狭い第2連結部を含むことができる。
【0007】
一実施形態において、上記第1連結部及び上記第2連結部は、上記第1方向に重なることができる。
【0008】
一実施形態において、上記第3コイルは、上記複数の第2導電性ビアと連結された複数の第3パッド及び上記複数の第3パッドの間に配置され、上記第3パッドよりも線幅が狭い第3連結部を含み、上記第4コイルは、上記複数の第2導電性ビアと連結された複数の第4パッド及び上記複数の第4パッドの間に配置され、上記第4パッドよりも線幅が狭い第4連結部を含むことができる。
【0009】
一実施形態において、上記第3連結部及び上記第4連結部は、上記第1方向に重なることができる。
【0010】
一実施形態において、上記第1コイル及び上記第2コイルは、上記第1方向に垂直な第2方向に離隔し、上記第3コイル及び上記第4コイルは、上記第2方向に離隔することができる。
【0011】
一実施形態において、上記本体は上記第2方向に対向し、それぞれ上記第1コイル及び上記第2コイルに隣接した第1面及び第2面と、上記第2方向に垂直な第3方向に対向する第3面及び第4面とを含み、上記第1コイルの一端は、上記本体の第1面又は第3面において上記第1外部電極と連結され、上記第2コイルの一端は、上記本体の第2面又は第3面において上記第2外部電極と連結されることができる。
【0012】
一実施形態において、上記第1コイルの一端は、上記本体の第1面及び第3面において上記第1外部電極と連結され、上記第2コイルの一端は、上記本体の第2面及び第3面において上記第2外部電極と連結されることができる。
【0013】
一実施形態において、上記第3コイルの一端は、上記本体の第2面又は第4面において上記第3外部電極と連結され、上記第4コイルの一端は、上記本体の第1面又は第4面において上記第4外部電極と連結されることができる。
【0014】
一実施形態において、上記第3コイルの一端は、上記本体の第2面及び第4面において上記第3外部電極と連結され、上記第4コイルの一端は、上記本体の第1面及び第4面において上記第4外部電極と連結されることができる。
【0015】
一実施形態において、上記第1コイル~第4コイルのうち少なくとも一つは、最内側ターンに隣接した外側ターンから上記最内側ターンに向かう側面に凹部が形成され、上記第1パッド~第4パッドのうち少なくとも一つは、上記凹部に少なくとも一部領域が配置されることができる。
【0016】
一実施形態において、上記第1コイルにおいて最外側ターン及びそれに隣接した内側ターンの間には、上記第3コイルの一部が配置され、上記第3コイルにおいて最外側ターン及びそれに隣接した内側ターンの間には、上記第1コイルの一部が配置されることができる。
【0017】
一実施形態において、上記第1コイルと上記第2コイルは、上記第1方向に垂直な一面に対して非対称構造であり、上記第3コイルと上記第4コイルは、上記一面に対して非対称構造であることができる。
【0018】
一実施形態において、上記第1コイルと上記第2コイルはターン数が互いに異なってもよい。
【0019】
一実施形態において、上記第1コイルは1ターン以上のターンを有し、上記第2コイルは1ターン未満のターンを有することができる。
【0020】
一実施形態において、上記第3コイルと上記第4コイルはターン数が互いに異なってもよい。
【0021】
一実施形態において、上記第3コイルは1ターン以上のターンを有し、上記第4コイルは1ターン未満のターンを有することができる。
【0022】
一実施形態において、上記第1コイル及び上記第2コイルはそれぞれ1ターンよりも多いターン数を有し、上記第3コイル及び上記第4コイルはそれぞれ1ターンよりも多いターン数を有することができる。
【0023】
一実施形態において、上記第1コイル及び上記第2コイルはそれぞれ2ターンよりも多いターン数を有し、上記第3コイル及び上記第4コイルはそれぞれ2ターンよりも多いターン数を有することができる。
【0024】
一実施形態において、上記第1コイルと第1追加ビアによって連結された第1追加パターンをさらに含むことができる。
【0025】
一実施形態において、上記第1追加パターンは、上記第1方向を基準として上記第2コイルと実質的に同じレベルに配置されることができる。
【0026】
一実施形態において、上記第2コイルは1ターン未満のターンを有することができる。
【0027】
一実施形態において、上記第3コイルと第2追加ビアによって連結された第2追加パターンをさらに含むことができる。
【0028】
一実施形態において、上記第2追加パターンは、上記第1方向を基準として上記第4コイルと実質的に同じレベルに配置されることができる。
【0029】
一実施形態において、上記第4コイルは1ターン未満のターンを有することができる。
【0030】
一実施形態において、上記第1コイルの最内側ターンのうち一部領域は、外側ターンよりも線幅が広い第1線幅増加領域を含むことができる。
【0031】
一実施形態において、上記第1線幅増加領域は、上記第2コイルの最内側ターンよりも線幅が広くてもよい。
【0032】
一実施形態において、上記第1線幅増加領域は、上記複数の第1導電性ビアと直接連結されなくてもよい。
【0033】
一実施形態において、上記第1コイルの最内側ターン及び上記第2コイルの最内側ターンは、上記第1方向に重なる第1重なり領域及び第2重なり領域をそれぞれ含み、上記第1重なり領域と上記第1線幅増加領域は、上記第1方向に垂直な第2方向に対向することができる。
【0034】
一実施形態において、上記第3コイルの最内側ターンのうち一部領域は、外側ターンよりも線幅が広い第2線幅増加領域を含むことができる。
【0035】
一実施形態において、上記第2線幅増加領域は、上記第4コイルの最内側ターンよりも線幅が広くてもよい。
【0036】
一実施形態において、上記第2線幅増加領域は、上記複数の第2導電性ビアと直接連結されなくてもよい。
【0037】
一実施形態において、上記第3コイルの最内側ターン及び上記第4コイルの最内側ターンは、上記第1方向に重なる第3重なり領域及び第4重なり領域をそれぞれ含み、上記第3重なり領域と上記第2線幅増加領域は、上記第1方向に垂直な第2方向に対向することができる。
【0038】
本発明の他の側面は、本体、上記本体内に中心軸に平行な第1方向に離隔配置された第1コイル及び第2コイル、上記第1コイル及び第2コイルを連結する第1導電性ビア、上記本体内に上記第1方向に離隔配置された第3コイル及び第4コイル、上記第3コイル及び第4コイルを連結する第2導電性ビア、上記本体に配置され、上記第1コイル及び第2コイルとそれぞれ連結された第1外部電極及び第2外部電極、並びに上記本体に配置され、上記第3コイル及び第4コイルとそれぞれ連結された第3外部電極及び第4外部電極を含み、上記第1コイルの最内側ターンのうち一部領域は、外側ターンよりも線幅が広い第1線幅増加領域を含むコイル部品を提供する。
【0039】
一実施形態において、上記第3コイルの最内側ターンのうち一部領域は、外側ターンよりも線幅が広い第2線幅増加領域を含むことができる。
【0040】
本発明のさらに他の側面は、本体、上記本体内に中心軸に平行な第1方向に離隔配置された第1コイル及び第2コイル、上記第1コイル及び第2コイルを連結する第1導電性ビア、上記本体内に上記第1方向に離隔配置された第3コイル及び第4コイル、上記第3コイル及び第4コイルを連結する第2導電性ビア、上記第1コイルと第1追加ビアによって連結された第1追加パターン、上記本体に配置され、上記第1コイル及び第2コイルとそれぞれ連結された第1コイル及び第2外部電極、上記本体に配置され、上記第3コイル及び第4コイルとそれぞれ連結された第3外部電極及び第4外部電極を含むコイル部品を提供する。
【0041】
一実施形態において、上記第1追加パターンは、上記第1方向を基準として上記第2コイルと実質的に同じレベルに配置されることができる。
【0042】
一実施形態において、上記第2コイルは1ターン未満のターンを有することができる。
【0043】
一実施形態において、上記第3コイルと第2追加ビアによって連結された第2追加パターンをさらに含むことができる。
【0044】
一実施形態において、上記第2追加パターンは、上記第1方向を基準として上記第4コイルと実質的に同じレベルに配置されることができる。
【0045】
一実施形態において、上記第4コイルは1ターン未満のターンを有することができる。
【発明の効果】
【0046】
本発明の一例に係るコイル部品の場合、コアの面積損失を活用して、コイル部品の直流抵抗(Rdc)を下げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
図1】本発明の第1実施形態に係るコイル部品を概略的に示す透過斜視図である。
図2図1のコイル部品を上部から見た平面図であり、支持部材を基準として上部コイルを示す。
図3図1のコイル部品を上部から見た平面図であり、支持部材を基準として下部コイルを示す。
図4】第1実施形態に係るコイル部品の変形例であり、コイル部品を上部から見た平面図である。
図5】第1実施形態に係るコイル部品の変形例であり、コイル部品を上部から見た平面図である。
図6】第1実施形態に係るコイル部品の変形例であり、コイル部品を上部から見た平面図である。
図7】第1実施形態に係るコイル部品の変形例であり、コイル部品を上部から見た平面図である。
図8】第1実施形態に係るコイル部品の他の一変形例であり、コイル部品を上部から見た平面図である。
図9】第1実施形態に係るコイル部品の他の一変形例であり、コイル部品を上部から見た平面図である。
図10】第2実施形態に係るコイル部品を上部から見た平面図であり、支持部材を基準として上部コイルを示す。
図11】第2実施形態に係るコイル部品を上部から見た平面図であり、支持部材を基準として下部コイルを示す。
図12】第2実施形態に係るコイル部品の一変形例であり、コイル部品を上部から見た平面図である。
図13】第2実施形態に係るコイル部品の一変形例であり、コイル部品を上部から見た平面図である。
図14】第3実施形態に係るコイル部品を上部から見た平面図であり、支持部材を基準として上部コイルを示す。
図15】第3実施形態に係るコイル部品を上部から見た平面図であり、支持部材を基準として下部コイルを示す。
図16】第3実施形態に係るコイル部品の一変形例であり、コイル部品を上部から見た平面図である。
図17】第3実施形態に係るコイル部品の一変形例であり、コイル部品を上部から見た平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
以下、具体的な実施形態及び添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形することができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されるものではない。また、本発明の実施形態は、通常の技術者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどは、より明確な説明のために誇張することができ、図面上の同じ符号で示される要素は同じ要素である。
【0049】
電子機器には様々な種類の電子部品が用いられるが、このような電子部品の間にはノイズ除去などを目的で様々な種類のコイル部品が適宜用いられることができる。すなわち、電子機器においてコイル部品は、パワーインダクタ(Power Inductor)、高周波インダクタ(HF Inductor)、通常のビーズ(General Bead)、高周波用ビーズ(GHz Bead)、共通モードフィルタ(Common Mode Filter)などに用いられることができる。
【0050】
(第1実施形態)
図1は、発明の第1実施形態に係るコイル部品を概略的に示す透過斜視図である。図2及び図3は、図1のコイル部品を上部から見た平面図であり、支持部材を基準としてそれぞれ上部コイル及び下部コイルを示す。
【0051】
図1図3を参照すると、本発明の第1実施形態に係るコイル部品100は、本体110、第1コイル~第4コイル121、122、123、124、複数の第1導電性ビア131、複数の第2導電性ビア132及び第1外部電極~第4外部電極141、142、143、144を含む。
【0052】
ここで、複数の第1導電性ビア131は第1コイル121及び第2コイル122を連結し、複数の第2導電性ビア132は第3コイル123及び第4コイル124を連結する。本実施形態の場合、コイルを複数のビアで連結する並列連結構造を実現することで、電気的特性を向上(Rdcが減少)することができる。以下、本実施形態のコイル部品100を構成する主な要素について説明する。
【0053】
本体110は、その内部に第1コイル~第4コイル121、122、123、124などが配置され、コイル部品100の全体的な外観をなすことができる。本体110は、第1方向(D1方向)に互いに対向する第5面S5及び第6面S6と、第1面及び第2面を連結する複数の側面(第1面~第4面)を含む。具体的に、第1面S1及び第2面S2は、第2方向(D2方向)に互いに対向して第5面S5及び第6面S6を連結し、第3面S3及び第4面S4は、第3方向(D3方向)に互いに対向して第5面S5及び第6面S6を連結する。ここで、第1方向(D1方向)、第2方向(D2方向)、第3方向(D3方向)は互いに垂直であってもよい。そして、第1方向(D1方向)は、本体110、支持部材130などの厚さ方向に該当することができる。以下の説明において、第1方向(D1方向)、第2方向(D2方向)、第3方向(D3方向)はそれぞれ両方の方向を示し、例えば、第1方向(D1方向)は図面を基準として上方向及び下方向の両方を含む。
【0054】
本体110は樹脂及び磁性物質を含むことができる。具体的に、本体110は、磁性物質が樹脂に分散された磁性複合シートを一つ以上積層して形成することができる。磁性物質はフェライト又は金属磁性粉末であってもよい。フェライトは、例として、Mg-Zn系、Mn-Zn系、Mn-Mg系、Cu-Zn系、Mg-Mn-Sr系、Ni-Zn系等のスピネル型フェライト、Ba-Zn系、Ba-Mg系、Ba-Ni系、Ba-Co系、Ba-Ni-Co系等の六方晶型フェライト類、Y系等のガーネット型フェライト及びLi系フェライトのうち少なくとも一つ以上であってもよい。金属磁性粉末は、鉄(Fe)、シリコン(Si)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、ニオブ(Nb)、銅(Cu)及びニッケル(Ni)からなる群から選択されたいずれか一つ以上を含むことができる。例えば、金属磁性粉末は、純鉄粉末、Fe-Si系合金粉末、Fe-Si-Al系合金粉末、Fe-Ni系合金粉末、Fe-Ni-Mo系合金粉末、Fe-Ni-Mo- Cu系合金粉末、Fe-Co系合金粉末、Fe-Ni-Co系合金粉末、Fe-Cr系合金粉末、Fe-Cr-Si系合金粉末、Fe-Si-Cu-Nb系合金粉末、Fe-Ni-Cr系合金粉末、Fe-Cr-Al系合金粉末のうち少なくとも一つ以上であってもよい。金属磁性粉末は非晶質又は結晶質であってもよい。例えば、金属磁性粉末は、Fe-Si-B-Cr系非晶質合金粉末であってもよいが、必ずしもこれに限定されるものではない。フェライト及び金属磁性粉末は、それぞれ平均直径が約0.1μm~30μmであってもよいが、これに限定されるものではない。本体110は、樹脂に分散された2種類以上の磁性物質を含むことができる。ここで、磁性物質が異なる種類とは、樹脂に分散された磁性物質が平均直径、組成、結晶性、及び形状のうちいずれか一つで互いに区別されることを意味する。樹脂は、エポキシ(epoxy)、ポリイミド(polyimide)、液晶結晶性ポリマー(Liquid Crystal Polymer)などを単独又は混合して含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0055】
製造方法の一例に関連し、本体110は積層工法で形成することができる。具体的に、本体110を製造するための単位積層体を多数個設けて、これらを第1コイル~第4コイル121、122、123、124の上部及び下部に積層することができる。ここで、上記単位積層体は、金属などの磁性粒子と熱硬化性樹脂、バインダー、及び溶剤などの有機物を混合してスラリーを製造し、上記スラリーをドクターブレード法によりキャリアフィルム(carrier film)上に数十μmの厚さで塗布した後、乾燥してシート(sheet)状に製造することができる。これにより、単位積層体は、磁性粒子がエポキシ樹脂又はポリイミド(polyimide)などの熱硬化性樹脂に分散された形態で製造されることができる。
【0056】
支持部材130は、以下で後述する第1コイル~第4コイル121、122、123、124を支持し、例えば、ポリプロピレングリコール(PPG)基板、フェライト基板又は金属系軟磁性基板などで形成されることができる。但し、実施形態に応じて、支持部材130が具備されないことがあり、例えば、巻線型構造のコイルを使用する場合、別途の支持部材130は必要とされないことがある。図示の形態のように、支持部材130の一部が貫通されて貫通孔が形成され、このような貫通孔には本体110をなす物質が充填されることができる。これにより、第1コイル及び第2コイル121、122には第1コア111が、第3コイル及び第4コイル123、124には第2コア112が形成されることができる。
【0057】
本実施形態に係るコイル部品100の場合、第1コイル~第4コイル121、122、123、124を含む。すなわち、本実施形態に係るコイル部品はアレイ形態であってもよく、具体的に結合(Coupled)インダクタであってもよい。しかし、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0058】
以下、後述のように、第1コイル121及び第3コイル123は、第1方向(D1方向)を基準として実質的に同じレベルに配置されたまま、第2方向(D2方向)に離隔することができ、第2コイル122及び第4コイル124は、第1方向(D1方向)を基準として実質的に同じレベルに配置されたまま、第2方向(D2方向)に離隔することができる。すなわち、本実施形態に係るコイル部品100の場合、水平方向にコイルが配列されるコイルアレイ(array)であってもよい。
【0059】
第1コイル121及び第2コイル122は、本体110内において中心軸に平行な第1方向(D1方向)に離隔するように配置される。具体的に、第1コイル121は、支持部材130の第1面(図面を基準として上面)に配置されることができ、第2コイル122は、第2面(図面を基準として下面)に配置されることができる。上記第1面に配置された第1コイル121は上部コイルと称し、上記第2面に配置された第2コイル122を下部コイルと称することもできる。
【0060】
第1コイル121及び第2コイル122を連結するために、第1コイル121は、それぞれ複数の第1導電性ビア131と連結される複数の第1パッド121P及び複数の第1パッド121Pの間に配置される第1連結部121Cを含むことができる。複数の第1パッド121P及び複数の第1パッド121Pの間に配置される第1連結部121Cは、第1コイル121の最内側ターンに形成され、第1コイル121の他端に該当することができる。同様に、第2コイル122は、それぞれ複数の第1導電性ビア131と連結される複数の第2パッド122P及び複数の第2パッド122Pの間に配置される第2連結部122Cを含むことができる。複数の第2パッド122P及び複数の第2パッド122Pの間に配置される第2連結部122Cは、第2コイル122の最内側ターンに形成され、第2コイル122の他端に該当することができる。複数の第1導電性ビア131については、以下で後述する。
【0061】
第1コイル121及び第2コイル122の一端はそれぞれ、以下で後述する第1外部電極141及び第2外部電極142と連結される。具体的に、第1コイル121の一端121Eは、本体110の第1面S1又は第3面S3において第1外部電極141と連結されることができ、第2コイル122の一端122Eは、本体110の第2面S2又は第3面S3において第2外部電極142と連結されることができる。図2及び図3を参照すると、第1コイル121の一端121Eは、本体110の第3面S3に延びて第1外部電極141と連結されることができ、第2コイル122の一端122Eは、本体110の第3面S3に延びて第2外部電極142と連結されることができる。しかし、これに限定されるものではなく、以下で後述する変形例(図4~7)のように、コイルと外部電極の連結構造は様々であってもよい。
【0062】
また、第1コイル121及び第2コイル122の他端は、以下で後述する複数の第1導電性ビア131によって連結される。具体的に、複数の第1パッド121P及び複数の第2パッド122Pは、第1導電性ビア131によって連結されることができる。
【0063】
第1コイル121及び第2コイル122は、それぞれ中心軸を基準として少なくとも一つのターン(turn)を形成することができる。中心軸は本体110の第1方向(D1方向)と平行であってもよい。具体的に、第1コイル121及び第2コイル122は、それぞれ1ターンよりも多いターン数を有することができる。しかし、これに限定されるものではなく、第1コイル121及び第2コイル122はそれぞれ2ターンよりも多いターン数を有してもよい。また、第1コイル121は1ターン以上のターンを有し、第2コイル122は1ターン未満のターンを有することができる。なお、第1コイル121のターン数及び第2コイル122のターン数は実質的に同じであってもよい。コイルが有し得る様々なターン数については、本発明の他の実施形態で説明を続ける。
【0064】
第1連結部121Cは第1パッド121Pよりも線幅が狭くてもよく、第2連結部122Cは第2パッド122Pよりも線幅が狭くてもよい。本実施形態に係るコイル部品の場合、パッド121P、122Pの幅が増加した形態であり、これによりコイル121、122の連結性をさらに向上させることができる。
【0065】
連結部の線幅は次のような方法で測定することができる。第1実施形態に係るコイル部品の場合、連結部を貫通する第1方向(D1方向)-第3方向(D3方向)の断面試料を採取し、連結部の側面間の距離を測定することにより線幅を求めることができる。ここで、連結部の側面とは、連結部において外側ターンに向かう面及びコアに向かう面を指すことができる。上記方法を類推して、パッドの線幅も測定することができる。
【0066】
水平方向にコイルが配列されるコイルアレイ(array)の場合、上部コイル121、123と下部コイル122、124とが互いに交差しながら(非対称構造を示しながら)コアの面積損失が発生することがある。本実施形態に係るコイル部品の場合、コイルの最内側ターンの一部を重ねることができ、コアの面積損失を用いて直流抵抗(Rdc)を下げることができる。
【0067】
具体的に、第1連結部121C及び第2連結部122Cは、第1方向(D1方向)に重なることができる。
【0068】
第1方向(D1方向)に重なる場合、第1方向(D1方向)からコイル部品100を見たとき、第1連結部121Cによって第2連結部122Cが遮られて見えないことがある。あるいは、逆に、第2連結部122Cによって第1連結部121Cが遮られて見えないことがある。
【0069】
第1コイル121の最内側ターン及び第2コイル122の最内側ターンは、第1方向(D1方向)に重なる第1重なり領域OL1及び第2重なり領域OL2をそれぞれ含むことができる。ここで、重なり領域OLは、各コイル121、122において断絶せずに連続的な領域を形成することができ、コイル121、122を第1方向(D1方向)から見たとき、互いに重なる部分のうち、各コイル121、122の他端に隣接した領域を指すことができる。第1連結部121C及び複数の第1パッド121Pは第1重なり領域OL1に位置することができ、第2連結部122C及び複数の第2パッド122Pは第2重なり領域OL2に位置することができる。
【0070】
第1重なり領域OL1及び第2重なり領域OL2はそれぞれ1/4以上のターンを形成することができる。ここで、1/4ターンとは、両端と中心軸とがなす角度が1ターンに該当する角度、すなわち、360°の1/4である90°の場合を意味することができる。本実施形態のように、第1重なり領域OL1及び第2重なり領域OL2は、それぞれ1/4以上のターンを形成する場合、失われるコア111の面積を最大限に活用し、無駄になる面積にコイル導体を最大限配分して直流抵抗(Rdc)を下げることができる。しかし、これに限定されるものではなく、重なり領域の長さは、直流抵抗(Rdc)の低減効果を考慮して決定されてもよい。具体的に、図2及び図3を参照すると、第1重なり領域OL1及び第2重なり領域OL2はそれぞれ1/4以上のターンを形成している。コイル121、122の最内側ターンは、第1方向(D1方向)から見たとき、ごく一部を除いては重なっている。すなわち、コア111を構成しない領域にコイル121、122を最大限配置している。
【0071】
第1コイル121及び第2コイル122は、第1方向(D1方向)に対して非対称構造であってもよい。以下、第1コイル121と第2コイル122の非対称構造について説明する。
【0072】
第1コイル121は本体110の第2面S2と隣接するように配置され、第2コイル122は本体110の第1面S1と隣接するように配置されることができる。ここで、「隣接する」とは、本体110の任意の面と接触せず、当該面に最も近接して配置されることを意味することができる。具体的に、図2及び図3を参照すると、第1コイル121は、本体110の第1面S1よりも第2面S2に近接するように配置され、第2コイル122は、本体110の第2面S2よりも第1面S1に近接するように配置される。
【0073】
以下、後述する第2実施形態のように、第1コイル121と第2コイル122は、互いにターン(turn)数が異なってもよい。
【0074】
第1コイル121及び第2コイル122は、中心軸を基準として巻回される方向が異なってもよい。また、図4図7のように、第1コイル121及び第2コイル122のそれぞれの一端は、本体110の第1面S1及び第2面S2に延びることができる。
【0075】
複数の第1導電性ビア131は、第1コイル121及び第2コイル122を連結する。複数の第1導電性ビア131は、支持部材130を貫通することができる。複数の第1導電性ビア131は、第1コイル121の最内側ターンと第2コイル122の最内側ターンとを連結することができる。一例として、複数の第1導電性ビア131のうち一方は第1コイル121の他端と接続されることができ、他方は第2コイル122の他端と接続されることができる。本実施形態のように、複数の導電性ビア131を介して第1コイル121及び第2コイル122を連結する場合、コイルの並列連結構造を実現することができ、これにより電気的特性、具体的に、Rdc特性を向上(Rdcが減少)することができる。
【0076】
図2及び図3を参照すると、複数の第1導電性ビア131を2個で示しているが、これに限定されるものではなく、第1導電性ビアの個数を3個以上に増加させることにより、コイル部品100のRdcはさらに低減することができる。
【0077】
以下、第3コイル123及び第4コイル124並びに第2導電性ビア132について説明し、上記第1コイル121及び第2コイル122及び第1導電性ビア131に関する説明が類推されることができる。
【0078】
第3コイル123及び第4コイル124は、本体110内に第1方向(D1方向)に離隔するように配置される。具体的に、第3コイル123は、支持部材130の第1面(図面を基準として上面)に配置されることができ、第4コイル124は、第2面(図面を基準として下面)に配置されることができる。上記第1面に配置された第3コイル123は上部コイルと称し、上記第2面に配置された第4コイル124を下部コイルと称することもできる。
【0079】
第3コイル123は、第1コイル121と本体110の第2方向(D2方向)に離隔するように配置され、第4コイル124は、第2コイル122と本体110の第2方向(D2方向)に離隔するように配置される。すなわち、第1コイル121及び第3コイル123は、支持部材130を基準として上面において第2方向(D2方向)に離隔するように配置されることができ、第2コイル122及び第4コイル124は、支持部材130を基準として下面において第2方向(D2方向)に離隔するように配置されることができる。
【0080】
第3コイル123及び第4コイル124を連結するために、第3コイル123は、それぞれ複数の第2導電性ビア132と連結される複数の第3パッド123P及び複数の第3パッド123Pの間に配置される第3連結部123Cを含むことができる。複数の第3パッド123P及び複数の第3パッド123Pの間に配置される第3連結部123Cは、第3コイル123の最内側ターンに形成され、第3コイル123の他端に該当することができる。同様に、第4コイル124は、それぞれ複数の第2導電性ビア132と連結される複数の第4パッド124P及び複数の第4パッド124Pの間に配置される第4連結部124Cを含むことができる。複数の第4パッド124P及び複数の第4パッド124Pの間に配置される第4連結部124Cは、第4コイル124の最内側ターンに形成され、第4コイル124の他端に該当することができる。複数の第2導電性ビア132については、以下で後述する。
【0081】
第3コイル123及び第4コイル124の一端はそれぞれ、以下で後述する第3外部電極143及び第4外部電極144と連結される。具体的に、第3コイル123の一端123Eは、本体110の第2面S2又は第4面S4において第3外部電極143と連結されることができ、第4コイル124の一端124Eは、本体110の第1面S1又は第4面S4において第4外部電極144と連結されることができる。図2及び図3を参照すると、第3コイル123の一端123Eは、本体110の第4面S4に延びて第3外部電極143と連結されることができ、第4コイル122の一端124Eは、本体110の第4面S4に延びて第4外部電極144と連結されることができる。しかし、これに限定されるものではなく、以下で後述する変形例(図4~7)のように、コイルと外部電極の連結構造は様々であってもよい。
【0082】
また、第3コイル123及び第4コイル124の他端は、複数の第2導電性ビア132によって連結される。具体的に、複数の第3パッド123P及び複数の第4パッド124Pは、第2導電性ビア132によって連結されることができる。
【0083】
第3コイル123及び第4コイル124は、それぞれ中心軸を基準として少なくとも一つのターン(turn)を形成することができる。具体的に、第3コイル123及び第4コイル124は、それぞれ1ターンよりも多いターン数を有することができる。しかし、これに限定されるものではなく、第3コイル123及び第4コイル124はそれぞれ2ターンよりも多いターン数を有してもよい。また、第3コイル123は1ターン以上のターンを有し、第4コイル124は1ターン未満のターンを有することができる。さらに、第3コイル123のターン数及び第4コイル124のターン数は実質的に同じであってもよい。コイルが有し得る様々なターン数については、本発明の他の実施形態で説明を続ける。
【0084】
第1コイル121において最外側ターン及びそれに隣接した内側ターンの間には、第3コイル123の一部が配置されることができる。また、第3コイル123の最外側ターン及びそれに隣接した内側ターンの間には、第1コイル121の一部が配置されることができる。すなわち、コア111、112を介して第1コイル121と第3コイル123とは交互に配置されることができる。しかし、これに限定されるものではない。
【0085】
第3連結部123Cは第3パッド123Pよりも線幅が狭くてもよく、第4連結部124Cは第2パッド124Pよりも線幅が狭くてもよい。本実施形態に係るコイル部品の場合、パッド123P、124Pの幅が増加した形態であり、これによりコイル123、124の連結性をさらに向上させることができる。
【0086】
第3連結部123C及び第4連結部124Cは、第1方向(D1方向)に重なることができる。
【0087】
第1方向(D1方向)に重なる場合、第1方向(D1方向)からコイル部品100を見たとき、第3連結部123Cによって第4連結部124Cが遮られて見えないことがある。あるいは、逆に、第4連結部124Cによって第3連結部123Cが遮られて見えないことがある。
【0088】
第3コイル123の最内側ターン及び第4コイル124の最内側ターンは、第1方向(D1方向)に重なる第3重なり領域OL3及び第4重なり領域OL4をそれぞれ含むことができる。ここで、重なり領域OLは、各コイル123、124において断絶せずに連続的な領域を形成することができ、コイル123、124を第1方向(D1方向)から見たとき、互いに重なる部分のうち、各コイル123、124の他端に隣接した領域を指すことができる。第3連結部123C及び複数の第3パッド123Pは第3重なり領域OL3に位置することができ、第4連結部124C及び複数の第4パッド124Pは第4重なり領域OL4に位置することができる。
【0089】
第3重なり領域OL3及び第4重なり領域OL4はそれぞれ1/4以上のターンを形成することができる。この場合、失われるコア112の面積を最大限に活用して、無駄になる面積にコイル導体を最大限配分して直流抵抗(Rdc)を下げることができる。しかし、これに限定されるものではなく、重なり領域の長さは、直流抵抗(Rdc)の低減効果を考慮して決定されてもよい。具体的に、図2及び図3を参照すると、第3重なり領域OL3及び第4重なり領域OL4はそれぞれ1/4以上のターンを形成している。コイル123、124の最内側ターンは、第1方向(D1方向)から見たとき、ごく一部を除いては重なっている。すなわち、コア112を構成しない領域にコイル123、124を最大限配置している。
【0090】
第3コイル123と第4コイル124は、第1方向(D1方向)に対して非対称構造であってもよい。以下、第3コイル123と第4コイル124の非対称構造について説明する。
【0091】
第3コイル123は本体110の第1面S1と隣接するように配置され、第4コイル124は本体110の第2面S2と隣接するように配置されることができる。ここで、「隣接する」とは、本体110の任意の面と接触せず、当該面に最も近接して配置されることを意味することができる。具体的に、図2及び図3を参照すると、第3コイル123は、本体110の第2面S2よりも第1面S1に近接するように配置され、第4コイル124は、本体110の第1面S1よりも第2面S2に近接するように配置される。
【0092】
以下、後述する第2実施形態のように、第3コイル123と第4コイル124はターン(turn)数が互いに異なってもよい。
【0093】
第3コイル123及び第4コイル124は、中心軸を基準として巻回される方向が異なってもよい。また、図4図7のように、第3コイル123及び第4コイル124のそれぞれの一端は、本体110の第2面S2及び第2面S1に延びることができる。
【0094】
複数の第2導電性ビア132は、第3コイル123及び第4コイル124を連結する。複数の第2導電性ビア132は、支持部材130を貫通することができる。複数の第2導電性ビア132は、第3コイル123の最内側ターンと第4コイル124の最内側ターンとを連結することができる。一例として、複数の第2導電性ビア132のうち一方は第3コイル123の他端と接続されることができ、他方は第4コイル124の他端と接続されることができる。本実施形態のように、複数の導電性ビア132を介して第3コイル123及び第4コイル124を連結する場合、コイルの並列連結構造を実現することができ、これにより電気的特性、具体的に、Rdc特性を向上(Rdcが減少)することができる。
【0095】
図2及び図3を参照すると、複数の第2導電性ビア132を2個で示しているが、これに限定されるものではなく、第2導電性ビアの個数を3個以上に増加させることにより、コイル部品100のRdcはさらに低減することができる。
【0096】
コイル121、122、123、124の場合、当技術分野において使用されるめっき工程、例えば、パターンめっき、異方めっき、等方めっき等の方法を用いて形成されためっきパターンであってもよく、これらの工程のうち複数 工程を用いて多層構造で形成されてもよい。一方、コイル121、122、123、124を構成する物質の例として、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、クロム(Cr)又はこれらの合金などの導電性物質があるが、これらに限定されるものではない。
【0097】
コイル121、122、123、124の表面には絶縁膜125が形成されることができる。絶縁膜125は、コイル121、122、123、124、及び支持部材130を一体にカバーすることができる。具体的に、絶縁膜125は、コイル121、122、123、124と本体110との間、及び支持部材130と本体110との間に配置されることができる。絶縁膜125は、コイル121、122、123、124が形成された支持部材130の表面に沿って形成されてもよいが、これに限定されるものではない。絶縁膜125は、コイル121、122、123、124の各隣接ターンの間などの領域を充填することができる。絶縁膜125は、コイル121、122、123、124と本体110とを電気的に分離するためのものであって、パリレンなどの公知の絶縁物質を含むことができるが、これに限定されるものではない。他の例として、絶縁膜125は、パリレンではなくエポキシ樹脂などの絶縁物質を含むこともできる。絶縁膜125は気相蒸着法で形成されてもよいが、これに限定されるものではない。他の例として、絶縁膜125は、コイル121、122、123、124が形成された支持部材130の両面に絶縁膜を形成するための絶縁フィルムを積層及び硬化することによって形成されることができ、コイル121、122、123、124が形成された支持部材130の両面に絶縁膜を形成するための絶縁ペーストを塗布及び硬化することによって形成されることもできる。一方、上述の理由により、絶縁膜125は、本実施形態において省略可能な構成である。すなわち、コイル部品100の設計された作動電流及び電圧において、本体110が十分な電気抵抗を有していれば、絶縁膜125は本実施形態から省略されてもよい。
【0098】
第1外部電極~第4外部電極141、142、143、144は本体110に配置され、それぞれ第1コイル~第4コイル121、122、123、124と連結される。具体的に、第1外部電極~第4外部電極141、142、143、144は、各コイルの一端121E、122E、123E、124Eと連結されることができる。以下、外部電極の配置方式について説明する。
【0099】
第1外部電極141は、本体110の第1面S1又は第3面S3に配置されることができる。第2外部電極142は、本体110の第2面S2又は第3面S3に配置されることができる。第3外部電極143は、本体110の第2面S2又は第4面S4に配置されることができる。第4外部電極144は、本体110の第1面S1又は第4面S4に配置されることができる。
【0100】
また、第1外部電極~第4外部電極は、本体110の第5面S5に延びることができ、この場合、本体110の第5面S5はコイル部品100の実装面として提供されることができる。
【0101】
第1外部電極~第4外部電極141、142、143、144は、電気伝導性に優れた金属を含むペーストを使用して形成することができ、例えば、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、錫(Sn)又は銀(Ag)などの単独又はこれらの合金などを含む伝導性ペーストであることができる。また、第1外部電極~第4外部電極141、142、143、144のそれぞれをカバーするようにめっき層が具備されてもよい。この場合、上記めっき層は、ニッケル(Ni)、銅(Cu)及び錫(Sn)からなる群から選択されたいずれか一つ以上を含むことができ、例えば、ニッケル(Ni)層及び錫(Sn)層が順次に形成されることができる。
【0102】
図4図7は、第1実施形態に係るコイル部品の変形例であって、コイル部品を上部から見た平面図である。図4及び図6は支持部材を基準として上部コイルを示し、図5及び図7は支持部材を基準として下部コイルを示す。
【0103】
図4図7を参照すると、図1図3と比較して、コイルの一端121E、122E、123E、124Eが外部電極141、142、143、144と連結される面が異なる。
【0104】
具体的に、図4及び図5を参照すると、第1コイルの一端121Eは、本体110の第1面S1において第1外部電極141と連結され、第2コイルの一端122Eは、本体110の第2面S2において第2外部電極142と連結され、第3コイルの一端123Eは、本体110の第2面S2において第3外部電極143と連結され、第4コイルの一端124Eは、本体110の第1面S1において第4外部電極144と連結されることが確認できる。
【0105】
また、図6及び図7を参照すると、第1コイルの一端121Eは、本体110の第1面S1及び第3面S3において第1外部電極141と連結され、第2コイルの一端122Eは、本体110の第2面S2及び第3面S3において第2外部電極142と連結され、第3コイルの一端123Eは、本体110の第2面S2及び第4面S4において第3外部電極143と連結され、第4コイルの一端124Eは、本体110の第1面S1及び第4面S4において第4外部電極144と連結されることが確認できる。
【0106】
図8及び図9は、第1実施形態に係るコイル部品の他の一変形例であって、コイル部品を上部から見た平面図である。図8及び図9は、支持部材を基準としてそれぞれ上部コイル及び下部コイルを示す。
【0107】
複数の導電性ビア131、132を採用する場合、コア111、112のサイズが小さくなることがあり、これによりコイル部品の磁気的特性が低下する可能性がある。当該変形例において、パッドの配置方式を最適化することにより、このような磁気的特性の低下を最小化することができる。
【0108】
図8及び図9を参照すると、第1コイル~第4コイルのうち少なくとも一つは、最内側ターンに隣接した外側ターンから最内側ターンに向かう側面に凹部121R、122R、123R、124Rが形成されることができる。第1パッド~第4パッド121P、122P、123P、124Pのうち少なくとも一つは、上記凹部121R、122R、123R、124Rに少なくとも一部領域が配置されることができる。
【0109】
(第2実施形態)
図10及び図11は、第2実施形態に係るコイル部品を上部から見た平面図であり、支持部材を基準としてそれぞれ上部コイル及び下部コイルを示す。
【0110】
第2実施形態に係るコイル部品200の場合、第1実施形態と比較して、コイル121、122、123、124のターン(turn)数が異なる。第1コイル121と第2コイル122はターン数が互いに異なってもよく、第3コイル123と第4コイル124はターン数が互いに異なってもよい。
【0111】
具体的に、第1コイル121及び第3コイル123は1ターン以上のターンを有することができるのに対し、第2コイル122及び第4コイル124は1ターン未満のターンを有することができる。
【0112】
第2実施形態のように、上部及び下部のコイルのターン数が異なる場合、上部及び下部のコイルの非対称性が大きくなり、失われるコアの面積が大きくなる可能性がある。このような無駄になる面積にコイル導体をさらに配置することができ、直流抵抗(Rdc)をさらに下げることができる。
【0113】
第2実施形態に係るコイル部品200の場合、第1追加ビア131Aによって連結される第1追加パターン151、又は第2追加ビア132Aによって連結される第2追加パターン152をさらに含むことができる。図面上では、コイル部品200が第1追加パターン151及び第2追加パターン152の両方を含むものとして示されているが、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0114】
具体的に、第1追加パターン151は、第1方向(D1方向)を基準として第2コイル122と実質的に同じレベルに配置されることができる。しかし、必ずしもこれに限定されるものではなく、第1追加パターン151は、第1コイル121及び第2コイル122のターン数を考慮して配置されることができる。一例として、第1追加パターン151は、第1コイル121と実質的に同じレベルに配置されることができる。
【0115】
第1追加パターン151は、第2コイル122と直接連結されなくてもよい。すなわち、第1追加パターン151は、第2コイル122のように支持部材130の第2面に離隔するように配置されてもよい。
【0116】
同様に、第2追加パターン152は、第1方向(D1方向)を基準として第4コイル124と実質的に同じレベルに配置されることができる。しかし、必ずしもこれに限定されるものではなく、第2追加パターン152は、第3コイル123及び第4コイル124のターン数を考慮して配置されてもよい。一例として、第2追加パターン152は、第3コイル123と実質的に同じレベルに配置されることができる。
【0117】
第2追加パターン152は、第4コイル124と直接連結されなくてもよい。すなわち、第2追加パターン152は、第4コイル124のように支持部材130の第2面に離隔するように配置されることができる。
【0118】
第1追加ビア131Aは、支持部材130を貫通して第1コイル121及び第1追加パターン151を連結することができる。同様に、第2追加ビア132Aは、支持部材130を貫通して第3コイル123及び第2追加パターン152を連結することができる。
【0119】
図12及び図13は、第2実施形態に係るコイル部品の一変形例であって、コイル部品を上部から見た平面図である。図12及び図13は、支持部材を基準としてそれぞれ上部コイル及び下部コイルを示す。
【0120】
図12及び図13を参照すると、第1ビア131A及び第2追加ビア132Aの位置に応じて、第1追加パターン151及び第2追加パターン152の配置方式が異なってもよい。
【0121】
本実施形態の残りの構成は、本発明の第1実施形態における説明をそのまま適用することができ、詳細な説明は重複するため、以下では省略する。
【0122】
(第3実施形態)
図14及び図15は、第3実施形態に係るコイル部品を上部から見た平面図であり、支持部材を基準としてそれぞれ上部コイル及び下部コイルを示す。
【0123】
第3実施形態に係るコイル部品300の場合、第1実施形態と比較してコイル121、122、123、124のターン(turn)数が異なる。
【0124】
具体的に、第1コイル~第4コイル121、122、123、124は、それぞれ2ターンよりも多いターン数を有することができる。
【0125】
コイルのターン数が増加するにつれて、上部及び下部のコイル間の整合度が低下し、非対称性が大きくなる可能性がある。これにより、失われるコアの面積を利用して直流抵抗(Rdc)をさらに下げることができる構造を以下の変形例で提示する。
【0126】
図16及び図17は、第3実施形態に係るコイル部品の一変形例であって、コイル部品を上部から見た平面図である。図16及び図17は、支持部材を基準としてそれぞれ上部コイル及び下部コイルを示す。
【0127】
図16を参照すると、第1コイル121の最内側ターンの一部領域は、外側ターンよりも線幅が広い第1線幅増加領域161を含むことができる。第1線幅増加領域161は、第2コイル122の最内側ターンよりも線幅が広くてもよい。すなわち、上部コイル121の一部領域でコイルの線幅を増加させ、下部コイル122との整合度を高め、失われる面積を利用して直流抵抗(Rdc)をさらに下げることができる。
【0128】
第1線幅増加領域161は、複数の第1導電性ビア131と直接連結されなくてもよい。第1線幅増加領域161は、第1重なり領域OL1と第2方向(D2方向)に対向することができる。
【0129】
同様に、第3コイル123の最内側ターンのうち一部領域は、外側ターンよりも線幅が広い第2線幅増加領域162を含むことができる。第2線幅増加領域162は、第4コイル124の最内側ターンよりも線幅が広くてもよい。すなわち、上部コイル123の一部領域でコイルの線幅を増加させ、下部コイル124との整合度を高め、失われる面積を利用して直流抵抗(Rdc)をさらに下げることができる。
【0130】
第2線幅増加領域162は、複数の第2導電性ビア132と直接連結されなくてもよい。第2線幅増加領域162は、第3重なり領域OL3と第2方向(D2方向)に対向することができる。
【0131】
図面上では、コイル部品300が第1線幅増加領域161及び第2線幅増加領域162の両方を含むものとして示されているが、必ずしもこれに限定されるものではない。なお、図面上では、コイル部品300の上部コイル121、123に線幅増加領域161、162が形成されるものとして示されているが、必ずしもこれに限定されるものではない。一例として、下部コイル122、124でコア面積の損失が発生する場合、下部コイル122、124に線幅増加領域161、162を形成することができる。
【0132】
線幅増加領域及びコイルの外側ターンの線幅測定方法については、第1実施形態における連結部の線幅測定方法が類推適用されることができる。詳細な説明は重複するため、省略する。
【0133】
本実施形態の残りの構成は、本発明の第1実施形態における説明をそのまま適用することができ、詳細な説明は重複するため、以下では省略する。
【0134】
本発明は、上述した実施形態及び添付の図面によって限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲によって限定されるものとする。したがって、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から逸脱しない範囲内で、当技術分野における通常の知識を有する者により様々な形態の置換、変形及び変更が可能であり、これも本発明の範囲に属すると言える。
【符号の説明】
【0135】
100、200、300:コイル部品
110:本体
111、112:第1コア及び第2コア
121、122、123、124:第1コイル~第4コイル
121C、122C、123C、124C:第1連結部~第4連結部
121P、122P、123P、124P:複数の第1パッド~第4パッド
125:絶縁膜
130:支持部材
131、132:複数の第1導電性ビア及び第2導電性ビア
131A、132A:第1追加ビア及び第2追加ビア
141、142、143、144:外部電極
151、152:第1追加パターン及び第2追加パターン
161、162:第1線幅増加領域及び第2線幅増加領域
OL:重なり領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16
図17