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特開2024-96526モジュール式シートボトムクッションおよびかかるクッションを備えるシートアセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024096526
(43)【公開日】2024-07-16
(54)【発明の名称】モジュール式シートボトムクッションおよびかかるクッションを備えるシートアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   B60N 2/68 20060101AFI20240708BHJP
   B60N 2/90 20180101ALI20240708BHJP
   A47C 7/02 20060101ALI20240708BHJP
【FI】
B60N2/68
B60N2/90
A47C7/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023221505
(22)【出願日】2023-12-27
(31)【優先権主張番号】2300038
(32)【優先日】2023-01-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(71)【出願人】
【識別番号】503411060
【氏名又は名称】フォルシア・シエジュ・ドトモビル
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】カルステン・ライス
(72)【発明者】
【氏名】アビジート・ファラーテ
(72)【発明者】
【氏名】セドリック・ケテルス
(72)【発明者】
【氏名】ディディエ・デュリエ
(72)【発明者】
【氏名】スワプニル・ガティバンデ
(72)【発明者】
【氏名】マリン・ミショー
【テーマコード(参考)】
3B087
【Fターム(参考)】
3B087DB03
3B087DB04
3B087DB06
3B087DE10
(57)【要約】
【課題】モジュール式シートボトムクッションおよびかかるクッションを備えるシートアセンブリを提供する。
【解決手段】本開示は、前方横チューブ(21)および後方横チューブ(22)により離間された2つの側方フランジ(20)を備えるシートボトム構造体を有するシート構造体(2)に対して装着されるように構成された、モジュール式シートボトムクッション(1)であって、前記モジュール式シートボトムクッションは、組立て状態において、- シートボトム構造体に対して装着するための機械連係システムを備えるベース(10)と、- ベースの上面上に載置されるパディング(11)と、- パディングを覆うカバー(12)とを備える、モジュール式シートボトムクッション(1)に関する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前方横チューブ(21)および後方横チューブ(22)により離間された2つの側方フランジ(20)を備えるシートボトム構造体を有するシート構造体(2)に対して装着されるように構成された、モジュール式シートボトムクッション(1)であって、前記モジュール式シートボトムクッションは、組立て状態において、
- 前記シートボトム構造体に対して装着するための機械連係システムを備えるベース(10)と、
- 前記ベースの上面上に載置されるパディング(11)と、
- 前記パディングを覆うカバー(12)と
を備え、
前記機械連係システムは、
- 前記後方チューブ(22)を収容するように構成された第1の開口凹部(LG1)を備える、前記後方チューブ(22)の周囲において枢動可能な、前記ベース(10)の後方部分上の後方機械連係部(13)と、
- 前記ベース(10)の前方部分上の前方機械連係部(14)であって、前記前方機械連係部(14)のロックシステムにより機械的にロック可能な様式で前記前方チューブ(21)を収容するように構成された第2の開口凹部(LG2)を備える、前方機械連係部(14)と
を備え、
前記機械連係システムは、以下のステップ、すなわち
/A/ 前記後方チューブ(22)の対向側に前記後方機械連係部(13)を配置し、前記第1の凹部(LG1)内に前記後方チューブ(22)を挿入するステップと、
/B/ 前記前方チューブ(21)が前記前方機械連係部(14)の前記第2の凹部(LG2)内に挿入されるまで、前記後方チューブ(22)の周囲において前記モジュール式クッション(1)を枢動させ、次いで前記後方機械連係部(13)の前記第1のU字形状凹部(LG1)内に前記後方チューブ(22)を嵌入させ、前記前方機械連係部(14)をロックするためのシステムを介して前記第2の凹部(LG2)内に前記前方チューブ(21)を機械的にロックするステップと
により、前記モジュール式シートボトムクッションの装着を可能にするように構成される、モジュール式シートボトムクッション。
【請求項2】
前記前方機械連係部(14)の前記ロックシステムは、前記ロックシステムの弾性変形により、前記第2の凹部(LG2)内への前記前方チューブ(21)のロックが、ステップ/B/で行われる前記後方チューブ(22)の周囲における前記モジュール式クッションの前記枢動の最中の移動の終了時に実現されるように、弾性ロックを可能にするように構成された、弾性変形可能なものである、請求項1に記載のモジュール式クッション(1)。
【請求項3】
前記第1の凹部(LG1)は、U字形状開口凹部であり、および/または前記第2の凹部(LG2)は、U字形状開口凹部である、請求項1または2に記載のモジュール式クッション(1)。
【請求項4】
前記第1のU字形状凹部(LG1)は、前記ベース(10)の前記前方部分から前記後方部分に向かって向き付けられた後方方向において、前記ベース(10)の後方に向かって開口し、前記第1のU字形状凹部(LG1)は、上方側壁部および対向側の下方側壁部ならびに底壁部を有し、前記U字形状凹部は、前記ベース(10)が前記後方方向において前記後方チューブ(22)に対して力を印加し、次いで前記後方チューブ(22)が前記上方側壁部と前記下方側壁部との間において前記ベースに対して垂直方向に留められると、前記後方チューブ(22)が前記底壁部に対して安定的に保持されることを確保するように構成される、請求項3に記載のモジュール式クッション(1)。
【請求項5】
前記ベース(10)は、好ましくは薄い本体であり、後方エッジ(Bar)から前方エッジ(Bav)まで、および第1の側方エッジ(BL1)から第2の側方エッジ(BL2)まで延在し、前記第1の開口凹部(LG1)は、前記ベース(10)の前記後方部分に向かって開口し、前記第2の開口凹部(LG2)は、底部に向かって開口し、前記第1の凹部(LG1)は、前記後方チューブ(22)のための第1の挿入方向を備え、前記第2の凹部(LG2)は、前記前方チューブ(21)のための第2の挿入方向(D2)を備え、前記第1の挿入方向(D1)および前記第2の挿入方向(D2)は、45°~90°の間の角度だけ互いに対して傾斜される、請求項1から4のいずれか一項に記載のモジュール式クッション(1)。
【請求項6】
前記ベース(10)は、射出成形により形成された本体であり、前記前方機械連係部(14)および前記後方機械連係部(13)は、前記ベース(10)の前記後方部分および前記前方部分の上にそれぞれ配置され、前記本体と一体であり、前記後方機械連係部(13)および前記前方機械連係部(14)は、前記射出成形の最中に形成される、請求項1から5のいずれか一項に記載のモジュール式クッション(1)。
【請求項7】
前記前方機械連係部(14)の前記ロックシステムは、ロック部材(140)であって、前記第2の凹部に対して前記ベースの本体の近位端部にて可撓性ヒンジ(141)により関節連結され、その遠位端部にロック歯(142)を有するロック部材(140)と、前記ロック部材(140)に対して固定されたカム(143)とを備え、前記ロック部材(140)は、前記第2の凹部を開状態に留めるロック解除位置(P1)から、前記第2の凹部(LG2)を閉じるロック位置(P2)へと切り替わるように構成され、それによりステップ/B/において、前記前方チューブ(21)は、前記第2の凹部内に前記前方チューブ(21)を挿入する最中に、前記ロック解除位置(P1)から前記ロック位置(P2)へと前記ヒンジ(141)の周囲において前記ロック部材(140)を移動させることにより、前記カム(143)に係合し、前記移動の最中に、前記ロック部材(140)は、前記ベースに対して固定された前記機械連係部の相補歯(144)を前記ロック位置(P2)まで送ることにより弾性変形され、前記ロック位置(P2)では、前記ロック部材(140)は、前記ロック歯(142)および前記相補歯(144)が協働することにより、前記ロック部材(140)が前記第2の凹部(LG2)内に前記前方チューブ(21)を捕獲状態に保持する位置において、前記ロック部材(140)がロック解除されるのを防止する位置において、少なくとも部分的に復元する、請求項1から6のいずれか一項に記載のモジュール式クッション(1)。
【請求項8】
前記前方機械連係部(14)の前記ロックシステムは、前記前方チューブ(21)の直径よりも小さい直径を有する溝入口を有する前記第2の弾性変形可能凹部(LG2)の溝を備え、前記溝は、前記溝入口よりも大きい直径を有する前記前方チューブ(21)の断面に合わせて調節された内方断面を有し、前記断面は、ステップ/B/における枢動の最中に、前記前方チューブ(21)が、前記溝入口を弾性変形させることにより前記溝入口に挿入されるように、および前記前方チューブ(21)が前記前方機械連係部(14)の前記第2の凹部内に受け入れられると、前記溝入口が、前記前方チューブ(21)を前記第2の凹部(LG2)内に弾性的にロックした状態に留めつつ、前記溝入口の定位置へと弾性復帰するように、構成される、請求項2に記載の、または請求項3から6のいずれか一項との組合せにおける請求項2に記載のモジュール式クッション(1)。
【請求項9】
前記ベースは、射出成形された本体であり、前記ベース(10)は、前記本体の第1の側方エッジ(BL1)と第2の側方エッジ(BL2)との間において前記ベース(10)の中央部分上にサスペンションシステム(100)を備え、前記サスペンションシステム(100)は、射出成形の最中に形成され、前方エッジと比較して後方エッジの近くにおいて前記第1の側方エッジ(BL1)と前記第2の側方エッジ(BL2)との間の中央部分にわたり延在する前記ベースの開口弾性部分(101)から構成される、請求項1から8のいずれか一項に記載のモジュール式クッション(1)。
【請求項10】
前記ベース(10)は、本体の第1の側方エッジと第2の側方エッジとの間において前記ベース(10)の中央部分上にサスペンションシステム(100)を備え、前記サスペンションシステム(100)は、
- 前方エッジに比較して後方エッジの近くにおいて前記第1の側方エッジと前記第2の側方エッジとの間で中央部分にわたり延在する前記ベースの穿孔部分(102)と、
- 前記穿孔部分の両側において前記ベースの前記本体に対して装着された、前記穿孔部分を覆う金属ばねシステム(103)と
を備える、請求項1から8のいずれか一項に記載のモジュール式クッション(1)。
【請求項11】
シートアセンブリであって、請求項1から10のいずれか一項に記載のモジュール式シートボトムクッション(1)と、前方横チューブ(21)および後方横チューブ(22)により離間された2つの側方フランジ(20)を備えるシートボトム構造体を有するシート構造体(2)とを備え、
前記モジュール式シートボトムクッションは、前記組立て状態において、
- 前記シートボトム構造体に対して装着するための前記機械連係システムを備える前記ベース(10)と、
- 前記ベースの前記上面上に載置される前記パディング(11)と、
- 前記パディングを覆う前記カバー(12)と
を備え、
前記機械連係システムは、
- 前記後方チューブ(22)を収容するように構成された前記第1の開口凹部(LG1)を備える、前記後方チューブ(22)の周囲において枢動可能な、前記ベースの後方部分上の前記後方機械連係部(13)と、
- 前記ベースの前方部分上の前記前方機械連係部(14)であって、前記ロックシステムにより機械的にロック可能な様式で前記第2の開口凹部(LG2)内に前記前方チューブを収容するように構成された、前記前方機械連係部(14)と
を備え、
前記機械連係システムは、以下のステップ、すなわち
/A/ 前記後方チューブ(22)の対向側に前記後方機械連係部(13)を配置し、前記第1の凹部(LG1)内に前記後方チューブを挿入するステップと、
/B/ 前記前方チューブ(21)が前記前方機械連係部の前記第2の凹部(LG2)内に挿入されるまで、前記後方チューブ(22)の周囲において前記モジュール式クッションを枢動させ、前記後方機械連係部の前記第1の凹部(LG1)内に前記後方チューブ(22)を嵌入させ、前記ロックシステムを介して前記第2の凹部(LG2)内に前記前方チューブ(21)を機械的にロックするステップと
により、前記モジュール式クッションの装着を可能にするように構成される、シートアセンブリ。
【請求項12】
組立て状態において、請求項11に記載のシートアセンブリを形成するための方法であって、
- モジュール式シートボトムクッション(1)を用意するステップであって、前記モジュール式シートボトムクッション(1)は、前記組立て状態において、前記シートボトム構造体に対して装着するための機械連係システムを備える少なくとも1つのベース(10)、前記ベースの上面上に載置されるパディング(11)、または前記パディングを覆うカバー(12)を備え、前記機械連係システムは、前記後方チューブ(22)を収容するように構成された第1の凹部(LG1)を備える、前記後方チューブ(22)の周囲において枢動可能な、前記ベースの後方部分上の後方機械連係部(13)と、ロック可能な様式で第2の凹部(LG2)内に前記前方チューブ(21)を収容するように構成された、前記ベースの前方部分上の前方機械連係部(14)とを備える、ステップと、
- シートボトム構造体およびシートバック構造体を備えるシート構造体(2)を前記組立て状態において用意するステップであって、前記シートボトム構造体は、前方横チューブ(21)および後方横チューブ(22)により離間された2つの側方フランジ(20)を備える、ステップと、
- 以下のステップ、すなわち
/A/ 前記後方チューブ(22)の対向側に前記後方機械連係部(13)を配置し、前記第1の凹部(LG1)内に前記後方チューブ(22)を挿入するステップ、および
/B/ 前記前方チューブ(21)が前記前方機械連係部(14)の前記第2の凹部(LG2)内に挿入されるまで、前記後方チューブ(22)の周囲において前記モジュール式クッション(1)を枢動させ、次いで前記後方機械連係部(13)の前記第1の凹部(LG1)内に前記後方チューブ(22)を嵌入させ、前記ロックシステム(14)を介して前記前方機械連係部をロックするステップ
を実施することにより、前記シート構造体に対して前記モジュール式クッションを組み付けるステップと
を含む、方法。
【請求項13】
請求項11に記載のシートアセンブリをメンテナンスするための方法であって、以下のステップ、すなわち
/C/ 前記ロックシステムをロック解除し、前記前方機械連係部(14)から前記前方チューブ(21)を解除し、前記前方チューブ(21)が前記第2の凹部(LG2)から取り外されるまで、前記第1の凹部(LG1)内に収容された前記後方チューブ(22)の周囲において前記モジュール式クッション(1)を回転させるステップと、それに続いて
/D/ 前記後方機械連係部(13)の前記第1の凹部(LG1)から前記後方チューブ(22)を抜き出すことにより前記モジュール式クッションを取り外すステップと
を実施することにより、車両のフロアから前記シート構造体を取り外すことなく、前記シート構造体(2)から前記モジュール式クッション(1)を取り外すステップを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、シートボトム構造体を有するシート構造体に対して装着されるように構成されたモジュール式シートボトムクッションと、本開示によるモジュール式シートボトムクッションおよびシートボトム構造体を有するシート構造体を備えるシートアセンブリであって、前記シートボトム構造体は、前方横チューブおよび後方横チューブにより離間された2つの側方フランジを有する、シートアセンブリとに関する。
【0002】
本開示は、本開示によるシートアセンブリを形成するための方法と、本開示によるシートアセンブリをメンテナンスするための方法とにさらに関する。
【0003】
本開示は、車両シートの分野に関する。
【背景技術】
【0004】
車両用シートの先行技術においては、典型的にはジャストインタイム(JIT)方式製造によりシートの様々な構成要素を現場にて組み立てることを必要とするシート設計が知られている。
【0005】
シートの構造は、従来ではシートボトム構造体およびシートバック構造体を備える、典型的には金属から作製されるシート構造体を備える。
【0006】
このシート構造体は、
- 左右の2つのスライドであって、それぞれが、フロアに対して固定される典型的には雌となる下方プロファイル、および典型的には車両の前進方向となり得る方向Xに沿って下方プロファイルに対して摺動可能に取り付けられた上方雄プロファイルを備える、2つのスライドと、
- シートボトム構造体であって、このシートボトム構造体が、チューブによって、具体的にはこのシートボトム構造体の前方部分においてフランジ同士を離間させる前方チューブおよびシートボトム構造体の後方部分においてフランジ同士を離間させる後方チューブによって離間された、左右の2つのフランジを従来的に備え、これらの前方チューブおよび後方チューブが、横方向において互いに対して平行に延在する、シートボトム構造体と、
- これらのフランジの前方端部同士を連結し、シートボトムクッションを支持するための支持表面を形成するように形状設定された、金属ノーズピースと
を備え得る。
【0007】
シートボトム構造体の高さ、すなわちフランジおよびノーズピースを備えるアセンブリの高さは、典型的には上昇システムにより調節することが可能である。この上昇システムは、前方チューブと左右のスライドの上方プロファイルとを連結する1対の前方右連結ロッドおよび前方左連結ロッドと、後方チューブと左右のスライドの上方プロファイルとを連結する1対の後方右連結ロッドおよび後方左連結ロッドとを備え得る。
【0008】
かかるシートのシートボトムは、シートボトム構造体の後方部分に対してノーズピースを連結するばねワイヤと、さらには典型的には発泡ポリウレタンフォームであるシートボトムパディングおよびこのフォームパディングを覆うカバーとを典型的に有する、サスペンションシステムをさらに備える。
【0009】
エンドユーザにより選択され得るこれらのオプションに応じて、例えば具体的には抵抗加熱マット、マッサージシステム、もしくはベンチレーションシステム、またはさらにはノーズピースの上方に装着されてクッションの固定後方部分に対するクッションの前方部分の前方移動を調節することを可能にする摺動機構などの、さまざまな快適な設備が提供され得る。
【0010】
図1によるシートの設計は、車両の最終組立て現場において多数の構成要素の典型的には手動による組立てを必要とする。これは、組立て現場の人件費が高い場合には経済的に最適なものとはならない場合がある。
【0011】
とりわけ高級な仕上がりを有する自動車両向けの近年のシートは、例えば加熱機能、マッサージ機能、またはベンチレーション機能などの追加機能を備え得る。
【0012】
これらの装備アイテムは、シートの製造中に工場にて組み込まれ、次いでパディングおよびカバーと共にクッションを上に載置される。次いで、かように組み立てられたシートは、車両のフロアに対して装着される。
【0013】
本発明者らの所見によれば、およびかかるシートを備える自動車両においては、ならびにこのシートが初めからかかる快適な装備を備えない場合に、先行技術から知られるこれらのシートの設計では、追加的な加熱機能、ベンチレーション機能、またはマッサージ機能を追加することによりシートを改良するために、車両自体の中で、すなわち車両のフロアからシートを取り外すことなく、シートを取り外すことができない。実際に、かかる装備を追加するためには、カバーおよびパディングを除去するために車両シートを除去することが必要となり、この除去は、かかる追加に必要なものとなる。
【0014】
しかし、例えば米国特許第9,796,310(B1)号により、典型的には車両の最終組立てとは異なる現場における、モジュールのおよび具体的にはモジュール式シートボトムクッションのプリアセンブリを伴う、他のシート製造方法が知られている。このモジュール式クッションは、組立て状態において、ベース、パディング、およびカバーを備える。典型的には、このクッションは、構造体への組付けのために最終組立て現場へと輸送され得る。
【0015】
特に、ベースの複合材料ノーズピースが、ベース本体に対してシートの横軸を中心として関節連結され、このノーズピースは、前方チューブに対して装着されたフックのセットを備える。米国特許第9,796,310号によれば、正面衝突が起きた場合に、ノーズピースとベースとの間に生じ得る回転が、この衝突の最中におけるエネルギーの散逸に寄与し、サブマリン現象を回避させるように臀部を好適に支持する。
【0016】
本出願人の見地によれば、シート構造体に対するモジュールの装着を改良することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】米国特許第9,796,310(B1)号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0018】
本開示は、前方横チューブおよび後方横チューブにより離間された2つの側方フランジを備えるシートボトム構造体を有するシート構造体に対して装着されるように構成された、モジュール式シートボトムクッションであって、
前記モジュール式シートボトムクッションは、組立て状態において、
- シートボトム構造体に対して装着するための機械連係システムを備えるベースと、
- ベースの上面上に載置されるパディングと、
- パディングを覆うカバーと
を備え、前記機械連係システムは、
- 後方チューブを収容するように構成された第1の開口凹部を備える、後方チューブの周囲において枢動可能な、ベースの後方部分上の後方機械連係部と、
- ベースの前方部分上の前方機械連係部であって、前方機械連係部のロックシステムにより機械的にロック可能な様式で第2の開口凹部内に前方チューブを収容するように構成された、前方機械連係部と
を備え、前記機械連係システムは、以下のステップ、すなわち
/A/ 後方チューブの対向側に後方機械連係部を配置し、第1の凹部内に後方チューブを挿入するステップと、
/B/ 前方チューブが前方機械連係部の第2の凹部内に挿入されるまで、後方チューブの周囲においてモジュール式クッションを枢動させ、次いで後方機械連係部の第1の凹部内に後方チューブを嵌入させ、前方機械連係部をロックするための前記システムを介して第2の凹部内に前方チューブを機械的にロックするステップと
により、モジュール式シートボトムクッションの装着を可能にするように構成される、モジュール式シートボトムクッションに関する。
【0019】
本開示によるかかるモジュール式シートボトムクッションは、本出願人により既知である先行技術に対して以下の利点を提供する。具体的には以下の通りである。
【0020】
具体的にはそれぞれ構造体の前方チューブおよび後方チューブのみからなる2つの装着箇所におけるシートボトム構造体上へのモジュール式シートボトムクッションの組付けおよびロックの機械運動学的作用を用いた、構造体上へのモジュール式シートボトムクッションの単純化された組立て。
【0021】
かかる組付けおよびロックの機械運動学的作用は、オペレータにとって迅速かつ直観的なものであり、サイクル時間の短縮化をもたらす。さらに、ステップ/A/において、後方機械連係部の第1の凹部内に後方チューブを事前嵌入することを含む(すなわち前方チューブが前方機械連係部のロックシステムによりロックされる前に)かかる組付けおよびロックの機械運動学的作用は、オペレータによるモジュール式シートボトムクッションのハンドリング力および支持力を限定的なものに抑制する。かかる設計は、筋骨格障害リスクを低下させるため有利である。
【0022】
また、前方チューブおよび後方チューブからなるこれら2つの装着箇所におけるかような組立て様式により、シートボトム構造体が前方チューブおよび後方チューブの両方を有する限りにおいては、ならびにこれらの構造体が異なる設計を有し例えば異なるフランジ設計を有する場合であっても、種々の設計のシートボトム構造体に対するモジュール式シートボトムクッションの組付けの汎用性を確保することが可能となる。
【0023】
また、かかるモジュール式シートボトムクッションの組付けおよびロックの機械運動学的作用により、容易なメンテナンスが、および具体的にはモジュール式シートボトムクッションの迅速な取外しが、特に車両のフロアからシートボトム構造体を取り外すことのない取外しが、さらに可能となる。
【0024】
本開示のオプションの(それらの単独または組合せにおける)特徴によれば、以下の通りである。
【0025】
前記ロックシステムは、ロックシステムの弾性変形により、第2の凹部内への前方チューブのロックが、ステップ/B/で行われる後方チューブの周囲におけるモジュール式クッションの枢動の最中の移動の終了時に実現されるように、弾性ロックを可能にするように構成された、弾性変形可能なものであることが可能である。
【0026】
第1の凹部は、U字形状開口凹部であってもよく、第2の凹部は、U字形状開口凹部であってもよい。
【0027】
特にU字形状である第1の凹部は、ベースの前方部分から後方部分に向かって向き付けられた後方方向において、ベースの後方に向かって開口することが可能であり、特にU字形状である第1の凹部は、上方側壁部および対向側の下方側壁部ならびに底壁部を有し、特にU字形状である前記凹部は、ベースが後方方向において後方チューブに対して力を印加し、次いで後方チューブが上方側壁部と下方側壁部との間においてベースに対して垂直方向に留められると、後方チューブが底壁部に対して安定的に保持されることを確保するように構成される。
【0028】
ベースは、好ましくは薄い本体であり、後方エッジから前方エッジまで、および第1の側方エッジから第2の側方エッジまで延在し、特にU字形状である第1の凹部は、ベースの後方部分に向かって開口し、特にU字形状である第2の凹部は、底部に向かって開口し、第1の凹部は、後方チューブのための第1の挿入方向を備え、第2の凹部は、前方チューブのための第2の挿入方向を備え、第1の挿入方向および第2の挿入方向は、45°~90°の間の角度だけ互いに対して傾斜される。
【0029】
ベースは、射出成形により形成された本体であり、前記前方機械連係部および前記後方機械連係部は、ベースの後方部分および前方部分の上にそれぞれ配置され、本体と一体であり、前記後方機械連係部および前記前方機械連係部は、射出成形の最中に形成される。
【0030】
一実施形態によれば、前記前方機械連係部のロックシステムは、ロック部材であって、第2の凹部に対してベースの本体の近位端部にて可撓性ヒンジにより関節連結され、その遠位端部にロック歯を有するロック部材と、ロック部材に対して固定されたカムとを備え、前記ロック部材は、第2の凹部を開状態に留めるロック解除位置から、第2の凹部を閉じるロック位置へと切り替わるように構成され、それによりステップ/B/において、前方チューブは、第2の凹部内に前方チューブを挿入する最中に、ロック解除位置からロック位置へとヒンジの周囲においてロック部材を移動させることにより、カムに係合し、この移動の最中に、前記ロック部材は、ベースに対して固定された機械連係部の相補歯をロック位置まで送ることにより弾性変形され、このロック位置では、ロック部材は、ロック歯および相補歯が協働することにより、ロック部材が第2の凹部内に前記前方チューブを捕獲状態に保持する位置において、ロック部材がロック解除されるのを防止する位置において、少なくとも部分的に復元する。
【0031】
一実施形態によれば、前記前方機械連係部のロックシステムは、前方チューブの直径よりも小さい直径を有する溝入口を有する第2の弾性変形可能凹部の溝を備えることが可能であり、この溝は、溝入口よりも大きい直径を有する前方チューブの断面に合わせて調節された内方断面を有し、この断面は、ステップ/B/における枢動の最中に、前方チューブが、溝入口を弾性変形させることにより溝入口に挿入されるように、および前方チューブが前方機械連係部の第2の凹部内に受け入れられると、溝入口が、前方チューブを第2の凹部内に弾性的にロックした状態に留めつつ、溝入口の定位置へと弾性復帰するように、構成される。
【0032】
一実施形態によれば、ベースは、射出成形された本体であり、ベースは、本体の第1の側方エッジと第2の側方エッジとの間においてベースの中央部分上にサスペンションシステムを備え、サスペンションシステムは、射出成形の最中に形成され、前方エッジと比較して後方エッジの近くにおいて第1の側方エッジと第2の側方エッジとの間の中央部分にわたり延在するベースの開口弾性部分から構成される。
【0033】
一実施形態によれば、ベースは、本体の第1の側方エッジと第2の側方エッジとの間においてベースの中央部分上にサスペンションシステムを備えてもよく、このサスペンションシステムは、
- 前方エッジに比較して後方エッジの近くにおいて第1の側方エッジと第2の側方エッジとの間で中央部分にわたり延在するベースの穿孔部分と、
- 穿孔部分の両側においてベースの本体に対して装着された、穿孔部分を覆う金属ばねシステムと
を備える。
【0034】
一実施形態によれば、パディングは、
- ベースの後方エッジから前方エッジにかけて延在する中央部分と、
- 第1の隆起エッジを形成する第1の側方パディングと、
- 第2の隆起エッジを形成する第2の側方パディングと
を備え得る。第1のパディングおよび第2のパディングは、中央部分の両側に配置される。
【0035】
一実施形態によれば、第1の側方パディングおよび/または第2の側方パディングは、パディングの中央部分に対して独立したおよび除去可能な要素である。
【0036】
一実施形態によれば、モジュール式クッションは、その組立て状態において、以下の構成要素、すなわち
- 電気抵抗加熱マット、および/または
- 前記ベース中の通気口に空気を送り通すように構成された電気ベンチレーションシステム、および/または
- 1つまたは複数の機械アクチュエータを備えるマッサージシステム、および/または
- 前記ベースに振動を発生させるように構成された1つまたは複数のドライバを備える触覚ドライバシステム
の中のすべてまたは一部をさらに備え得る。
【0037】
さらに、本開示は、本開示によるモジュール式シートボトムクッションと、前方横チューブおよび後方横チューブにより離間された2つの側方フランジを備えるシートボトム構造体を有するシート構造体とを備える、シートアセンブリに関する。前記モジュール式シートボトムクッションは、組立て状態において、
- シートボトム構造体に対して装着するための機械連係システムを備える前記ベースと、
- ベースの上面上に載置される前記パディングと、
- パディングを覆うカバーと
を備え、前記機械連係システムは、
- 後方チューブを収容するように構成された第1の開口凹部を備える、後方チューブの周囲において枢動可能な、ベースの後方部分上の前記後方機械連係部と、
- ベースの前方部分上の前記前方機械連係部であって、ロックシステムにより機械的ロック可能な様式で第2の開口凹部内に前方チューブを収容するように構成された、前記前方機械連係部と
を備える。前記機械連係システムは、以下のステップ、すなわち
/A/ 後方チューブの対向側に後方機械連係部を配置し、第1の凹部内に後方チューブを挿入するステップと、
/B/ 前方チューブが前方機械連係部の第2の凹部内に挿入されるまで、後方チューブの周囲においてモジュール式クッションを枢動させ、次いで後方機械連係部の第1の凹部内に後方チューブを嵌入させ、ロックシステムを介して第2の凹部内に前方チューブを機械的にロックするステップと
により、モジュール式クッションの装着を可能にするように構成される。
【0038】
さらに、本開示は、組立て状態において本開示によるシートアセンブリを形成するための方法に関する。この方法は、以下のステップを、すなわち
- モジュール式シートボトムクッションを用意するステップであって、このモジュール式シートボトムクッションは、組立て状態において、シートボトム構造体に対して装着するための機械連係システムを備える少なくとも1つのベース、ベースの上面上に載置されるパディング、およびパディングを覆うカバーを備え、前記機械連係システムは、後方チューブを収容するように構成された第1の凹部を備える、後方チューブの周囲において枢動可能な、ベースの後方部分上の後方機械連係部と、ロック可能な様式で第2の凹部内に前方チューブを収容するように構成された、ベースの前方部分上の前方機械連係部とを備える、ステップと、
- シートボトム構造体およびシートバック構造体を備えるシート構造体を組立て状態において用意するステップであって、シートボトム構造体は、前方横チューブおよび後方横チューブにより離間された2つの側方フランジを備える、ステップと、
- 以下のステップ、すなわち
/A/ 後方チューブの対向側に後方機械連係部を配置し、第1の凹部内に後方チューブを挿入するステップ、および
/B/ 前方チューブが前方機械連係部の第2の凹部内に挿入されるまで、後方チューブの周囲においてモジュール式クッションを枢動させ、次いで後方機械連係部の第1の凹部内に後方チューブを嵌入させ、ロックシステムを介して前方機械連係部をロックするステップ
を実施することにより、前記シート構造体に対してモジュール式クッションを組み付けるステップと
を含む。
【0039】
本開示によるシートアセンブリをメンテナンスするための方法であって、以下のステップ、すなわち
/C/ ロックシステムをロック解除し、前方機械連係部から前方チューブを解除し、前方チューブが第2の凹部から取り外されるまで第1の凹部内に収容された後方チューブの周囲においてモジュール式クッションを回転させるステップと、それに続いて
/D/ 後方機械連係部の第1の凹部から後方チューブを抜き出すことによりモジュール式クッションを取り外すステップと
を実施することにより、車両のフロアからシート構造体を取り外すことなく、シート構造体からモジュール式クッションを取り外すステップを含む、方法。
【0040】
以下の詳細な説明および添付の図面の分析を読むことにより、他の特徴、詳細、および利点が明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】前方チューブおよび後方チューブにより離間された側方フランジを備えるシートボトム構造体を備えるシートボトムアセンブリの分解図である。したがって、前方横部材が、前方チューブの上方においてフランジに対して装着されるように意図され、この横部材は、シートボトムを支持するための支持表面を形成するように形状設定される。シートボトムは、例えば金属ばねサスペンション、中央部分および隆起エッジを備えるパディング、ならびにパディングを覆うように意図されたシートボトムカバーなどの多数の構成要素を備え、シートボトムクッションの構成要素は、例えば抵抗加熱マット、および/またはマッサージシステム、および/または電動ファンを備えるベンチレーションシステムなどの快適化装備を任意に備えることが可能である。シートボトムアセンブリの設計は、ジャストインタイム(JIT)方式製造向けに適合化される。
図2図1と同一のシートボトム構造体とモジュール式シートボトムクッションのプリアセンブリとを示す図である。このプリアセンブリは、主要構成要素として、成形ベース、パディング、ならびに好ましくはカバー、あるいはさらに任意には抵抗加熱マット、および/または1つもしくは複数のアクチュエータを備えるマッサージシステム、および/またはベンチレーションシステムのファンを有し、このプリアセンブリは、第1の製造現場にて実施することが可能であり、車両の最終組立て現場へと搬送され、そこでモジュール式シートボトムクッションがシート構造体に対して組み付けられ得る。
図3】モジュール式シートボトムクッションの組立て、具体的には、その3つの主要構成要素、すなわちベース、パディング、およびカバーの組立ての図である。典型的には射出成形される前記ベースは、シートボトム構造体の2つのフランジを離間させるように、構造体の後方チューブを枢動的に受け入れるように構成された第1のU字形状凹部を備える後方機械連係部と、これらの2つのフランジを離間させるように、シートボトム構造体の前方チューブ用の第2の凹部を備える前方機械連係部とを有し、前記前方機械連係部は、前記前方機械連係部の弾性変形により前方チューブのロックを可能にする。
図4】シート構造体に対してモジュール式シートボトムクッション(組立て状態にある)を組み付けるための方法の図である。この方法は、 - 後方チューブの対向側におよび後方チューブと一直線を成すように後方機械連係部を配置し、第1のU字形状凹部内に後方チューブを挿入するステップと、 - 前方チューブが前方機械連係部の第2のU字形状凹部内に挿入されるまで、後方チューブの周囲においてモジュール式クッションを枢動させ、次いで後方機械連係部の第1のU字形状凹部内に後方チューブを嵌入させ、弾性変形により前方機械連係部をロックするステップとを含む。
図5】カムが前方チューブにより駆動された場合にロック解除位置からロック位置まで移動することにより、ロック解除位置からロック位置までヒンジを中心としてロック部材を移動させるように構成された、前方機械連係部の弾性変形可能ロック部材の詳細図である。前述の移動の最中に、前記ロック部材は、ベースに対して固定されたこの機械連係部の相補歯をロック位置まで送ることにより弾性変形する。このロック位置では、前記弾性部材は、ロック歯および相補歯が協働することにより、ロック部材が第2の凹部内に前記前方チューブを捕獲状態に保持する位置において、ロック部材がロック解除されることを防止する位置において、少なくとも部分的に復元する。
図6】取外しを示す連続図である。この取外しは、 - 前方機械連係部の弾性変形により前方チューブをロック解除し、前方チューブが第2のU字形状凹部から除去されるまで、第1の凹部内に収容された後方チューブの周囲にてモジュール式クッションを回転させ、それに続いて - 後方機械連係部の第1の凹部から後方チューブを抜き出すことによりモジュール式クッションを除去することにより行われる。
図7】モジュール式シートボトムクッションの構成要素の種々の設計の図である。上方の図では、 - 左側は、一方のパディングの中央部分と、他方の第1の側方パディングおよび第2の側方パディングとが、単体パディングを形成する、第1の設計のパディングを、 - 右側は、一方のパディングの中央部分と、他方の第1の側方パディングおよび第2の側方パディングとが、取外し可能な要素であり、これらは損耗時に個別に交換することが可能である、第2の設計のパディングを示す。下方の図では、前記ベースの3つの設計を示す。左側では、サスペンションが、弾性金属ばねを有するシステムを備え、中央および右側では、サスペンションは、ベースの熱成形可能本体の弾性有孔パーツから構成された設計である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
本開示は、前方横チューブ21および後方横チューブ22により離間された2つの側方フランジ20を備えるシートボトム構造体を有するシート構造体2に対して装着されるように構成されたモジュール式シートボトムクッション1に関する。
【0043】
このモジュール式シートボトムクッションは、組立て状態において、少なくとも以下の構成要素を、すなわち
- シートボトム構造体に対して装着するための機械連係システムを備えるベース10と、
- ベースの上面上に載置されるパディング11とを、および任意には
- パディングを覆うカバー12
を備える。
【0044】
ベース10は、好ましくは薄い本体であり、典型的には方向Xに沿って後方エッジBarから前方エッジBavまで、および横方向においては第1の側方エッジBL1から第2の側方エッジBL2にかけて延在する。典型的には、ベースは、一般的に射出成形技術により一体成形される本体であり得る。パディング11はベースの上面に設置される。
【0045】
平面XZを通過する断面において見た本体のプロファイルは、後方エッジBarから前方エッジBavに向かって、具体的には本体の前方エッジへ向かって移動する場合の車両用シートの通常の使用条件下では、直立プロファイルとなり得る。かかる直立プロファイルにより、ユーザの臀部は、正面衝突が起きた場合のサブマリン現象リスクが限定されることによってシート中に保持されることが確保される。
【0046】
平面YYを通過する断面において見た本体のプロファイルは、凹形状であることが可能であり、第1の側方エッジBL1および第2の側方エッジBL2は、これら2つの側方エッジBL1、BL2間の本体の中央部分に対して方向Zに沿って隆起する。
【0047】
ベース10は、本体の第1の側方エッジBL1と第2の側方エッジBL2との間のベース10の中央部分上に典型的に設けられるサスペンションシステム100を備え得る。
【0048】
図7の右側および中央に示す一実施形態によれば、サスペンションシステム100は、射出成形の最中に形成され、典型的には前方エッジBavと比較して後方エッジBarの近くにおいて第1の側方エッジBL1と第2の側方エッジBL2との間の中央部分にわたり延在するベースの有孔弾性部分101から構成され得る。すなわち、サスペンションシステムは、具体的には前方エッジBavよりも後方エッジBarのより近くにおいて方向Xに沿って位置する。
【0049】
別の実装形態によれば、ベース10は、本体の第1の側方エッジと第2の側方エッジとの間においてベースの中央部分にわたり延在するサスペンションシステム100を備え得る。
【0050】
サスペンションシステム100は、
- 前方エッジに比較して後方エッジの近くにおいて第1の側方エッジと第2の側方エッジとの間で中央部分にわたり延在するベースの穿孔部分102と、
- 穿孔部分102の両側においてベースの本体に対して装着された、穿孔部分を覆う金属ばねシステム103と
を備え得る。
【0051】
特に、前記機械連係システムは、
- 後方チューブを収容するように構成された第1の開口凹部LG1を備える、後方チューブ22の周囲において枢動可能な、ベース10の後方部分上の後方機械連係部13と、
- 第2の開口凹部LG2内に前方チューブ21を収容するように構成された、ベース10の前方部分上の前方機械連係部14と
を備える。前方機械連係部は、第2の凹部LG2内での前方チューブ21のロックを確保するように構成された機械ロックシステムをさらに備える。
【0052】
第1の凹部LG1の機能は、ステップ/A/において、後方チューブ22の挿入を可能にすることと、後方チューブ22が第1の凹部LG1に嵌入した状態で、後方チューブ22の周囲において固定的にモジュール式シートボトムクッションを枢動させ得るようにすることである。
【0053】
前方チューブ21が、第2の凹部LG2内に受け入れられロックされると、第1の凹部LG1の設計により、後方チューブ22は、第1の凹部LG1内に留められることにより脱落が防止される。
【0054】
典型的には、第1の凹部LG1は、底壁部および側壁部を有するU字形状(C字形状)凹部であってもよい、および/または典型的には、第2の凹部LG2は、底壁部および側壁部を有するU字形状(C字形状)凹部であってもよい。しかし、第1の凹部LG1および/または第2の凹部LG2については、例えば矩形または五角形などの多角形断面凹部などの他の凹形状も考えられ得る。
【0055】
一般的に、LG1で示される特にU字形状である第1のU字凹部は、ベース10の前方部分から後方部分に向かって向き付けられた後方方向において、ベース10の後方に向かって開口することが可能である。LG1で示される特にU字形状であるこの第1の凹部は、上方側壁部および対向側の下方側壁部、ならびに底壁部を有する。特にU字形状であるかかる第1の凹部は、ベース10が後方方向において後方チューブ22に対して力を印加し、次いで後方チューブ22が下方側壁部と上方側壁部との間においてベースに対して垂直方向に留められると、底壁部に対して後方チューブ22を安定的に保持することを確保するように構成される。
【0056】
特にU字形状である第1の凹部LG1は、ベース2の平均平面に対して典型的には+30°もしくは-30°だけ若干傾斜された方向において、実質的に平均平面PMの方向に沿って後方に向かって開口することが可能である。特にU字形状である第2の凹部LG2は、典型的にはベースの平均平面PMに対して垂直方向において、または典型的には+30°もしくは-30°だけこの平面に対して若干傾斜された方向において、底部に向かって開口することが可能である。
【0057】
したがって、特にU字形状である第1の凹部LG1は、典型的には+30°もしくは-30°だけベース2の平均平面に対して若干傾斜された方向において、平均平面PMの方向に沿って延在する、後方チューブ22のための第1の挿入方向D1を備え、特にU字形状である第2の凹部LG2は、ベースの平均平面PMに対して垂直方向において、または典型的には+30°もしくは-30°だけこの方向に対して若干傾斜された方向において、前方チューブ21のための第2の挿入方向D2を備え得る。この第1の挿入方向D1および第2の挿入方向D2は、典型的には45°~90°の間である角度だけ互いに対して傾斜される。
【0058】
特にU字形状である第1の凹部LG1は、横方向において連続溝により形成され得る、または横方向Yに沿って離散的に離間された特にU字形状である複数の要素により形成され得る。具体的にはU字形状である第2の凹部LG2は、横方向Yにおいて連続溝により形成され得る、または横方向Yに沿って離散的に離間された特にU字形状である複数の要素により形成され得る。このU字形状部のそれぞれの壁部(具体的には側壁部および底壁部)は、横方向Yにおいて少なくとも局所的に設けられてもよく、または横方向に沿って中断され得る。すなわち、第1の側壁部、第2の側壁部、および底壁部のそれぞれが、横方向Yにおいて複数の不連続セクションにそって延在することが可能である(図示しない実施形態である)。
【0059】
パディング11は、シートボトムの柔軟性および快適性をもたらし、例えば発泡ポリウレタンフォームなどの材料からなるものであることが可能である。
【0060】
パディングは、
- ベースの後方エッジから前方エッジにかけて延在する中央部分110と、
- 第1の隆起エッジを形成する第1の側方パディング111と、
- 第2の隆起エッジを形成する第2の側方パディング112と
を備えることが可能である。第1のパディング111および第2のパディング112は、横方向Yに沿って中央部分112の両側に配置され、乗員の横方向における確保をもたらす機能を有する。
【0061】
一般的に、中央部分110、第1の側方パディング111、および第2の側方パディング112を備えるパディング11は、単体ピースの要素により、および特に図7の左側上方の図に示すように形成され得る。
【0062】
一変形例によれば、第1の側方パディング111および/または第2の側方パディング112は、パディング11の中央部分110に対して独立したおよび除去可能な要素であることが可能である。したがって、メンテナンス時に、パディングの損耗した要素のみを交換し、他のものはそのままに留めておくことが可能である。例えば、より速く損耗しやすい第1の側方パディング111および/または第2の側方パディング112を交換し、中央部分110はそのままに留めておくことが可能である。
【0063】
パディングの中央部分は、固定後方部分110bおよび可動前方部分110aをさらに備え得る。後方部分110bは、ベース10に対して装着され、摺動システム18が、ベース10と前方部分110aとの間に設けられ得る。この摺動システム18は、後方部分110bに対する中央部分110の前方部分110aの前進および後退を可能にする。
【0064】
モジュール式クッションは、その組立て状態において、以下の構成要素、すなわち
- 電気抵抗加熱マット15、および/または
- 前記ベース中の通気口に空気を送り通すように構成された電気ベンチレーションシステム16、および/または
- 1つまたは複数の機械アクチュエータを備えるマッサージシステム17、および/または
- 前記ベースに振動を発生させるように構成された1つまたは複数のドライバを備える触覚ドライバシステム
の中のすべてまたは一部をさらに備え得る。
【0065】
一実施形態によれば、ベース10は、射出成形により形成された本体であってもよく、前記前方機械連係部14および前記後方機械連係部13は、ベース10の後方部分および前方部分の上にそれぞれ配置され、本体と一体であってもよい。前記後方機械連係部13および前記前方機械連係部14は、射出成形の最中に形成される。代替的には、前方機械連係部14および/または後方機械連係部13は、ベース10の本体に対して装着された要素によって形成され得る。
【0066】
本開示によれば、有利には、前記機械連係システムは、以下のステップ、すなわち
/A/ 後方チューブ22の対向側に後方機械連係部を配置し、第1のU字形状凹部LG1内に後方チューブ22を挿入するステップと、
/B/ 前方チューブ21が前方機械連係部の第2の凹部LG2内に挿入されるまで、後方チューブ22の周囲においてモジュール式クッション1を枢動させ次いで後方機械連係部13の第1の凹部LG1内に後方チューブ22を嵌入させ、ロックシステムを介して前方チューブ21を機械的にロックするステップと
により、モジュール式シートボトムクッションの装着を可能にするように構成される。
【0067】
本開示によるシート構造体に対するモジュール式シートボトムクッションの配置および装着は、迅速、安全であり、好ましくは特にステップ/A/および/B/に関して道具を用いずに実施される。
【0068】
一般的に、前方チューブ21の機械ロックは、ステップ/B/における(単純な)枢動の後に、例えば非限定的な例としてロックシステムのラッチを移動する、または例えば保持タブなどの前方機械連係部の除去可能保持部材を配置するなどの、ユーザによる追加的な操作を必要とし得る。
【0069】
しかし、有利な一実施形態によれば、このロックシステムは、ステップ/B/における枢動の最中に自動的にロックするように構成され得る。
【0070】
かかる一実施形態によれば、このロックシステムは、ロックシステムの弾性変形により、前方機械連係部の第2の凹部LG2内への前方チューブ21のロックが、ステップ/B/で後方チューブ22の周囲においてモジュール式クッションが枢動する最中の移動の終了時に実現されるように、弾性ロックを可能にするように構成された、弾性変形可能なものであることが可能である。
【0071】
したがって、一実施形態によれば(図示せず)、特にU字形状である第2の凹部LG2は、前方チューブ21の直径よりも小さい直径を有する溝入口を有する弾性変形可能溝であることが可能である。この溝は、溝入口よりも大きな直径を有する前方チューブ21の断面に合わせて調節された内方断面を有する。ステップ/B/における枢動の最中に、前方チューブ21は、溝入口を弾性変形させることにより溝入口に挿入される。前方チューブ21が前方機械連係部14の第2の凹部内に受け入れられると、溝入口は、前方チューブ21を第2の凹部LG2内に弾性的にロックした状態に留めつつ、その定位置へと弾性復帰する。
【0072】
別の実施形態によれば、前記前方機械連係部14は、ロック部材140であって、第2の凹部に対してベースの本体の近位端部にて可撓性ヒンジ141により関節連結され、遠位端部にロック歯142を有するロック部材140と、ロック部材140に対して固定されたカム143とを備え得る。
【0073】
前記ロック部材140は、図5において右側に示す第2の凹部LG2を開状態に留めるロック解除位置P1から、図5において左側に示す第2の凹部LG2を閉じるロック位置P2へと移動するように構成される。
【0074】
ステップ/B/において、前方チューブ21は、第2の凹部内にこの前方チューブ21を挿入する最中に、ロック解除位置P1からロック位置P2へとヒンジ141の周囲においてロック部材140を移動させることにより、カム143に係合する。かかる移動の最中に、前記ロック部材140は、ベースに対して固定された機械連係部14の相補歯144をロック位置P2まで送ることにより弾性変形する。このロック位置P2では、前記ロック部材140は、ロック歯142および相補歯144が協働することにより、ロック部材140が第2の凹部LG2内に前記前方チューブ21を捕獲状態に保持する位置において、ロック部材140がロック解除されるのを防止する位置において、少なくとも部分的に復元する。
【0075】
ロック部材140は、L字形状部を有してもよく、ヒンジ141は、このL字形状部の一方の端部に設けられ、ロック歯は、このL字形状部の対向側の端部に位置し得る。カムが、アームを備えてもよく、このアームは、前方チューブ21が、カムの駆動の最中にカムとL字形状部の下方ウィングとの間に収容されるように、L字形状部の下方補助部に対してほぼ平行に延在する。
【0076】
また、本開示は、モジュール式シートボトムクッション1と、前方横チューブ21および後方横チューブ22により離間された2つの側方フランジ20を備えるシートボトム構造体を有する、またはさらにはシートバック構造体を有する、シート構造体2とを備えるシートアセンブリに関する。
【0077】
このモジュール式シートボトムクッションは、その組立て状態において、
- シートボトム構造体に対して装着するための機械連係システムを備える前記ベース10と、
- ベースの上面上に載置された前記パディング11と、
- パディングを覆うカバー12と
を備える。
【0078】
機械連係システムは、
- 後方チューブを収容するように構成された第1の開口凹部LG1を備える、後方チューブ22の周囲において枢動可能な、ベースの後方部分上の前記後方機械連係部13と、
- 機械的ロック可能な様式で第2の開口凹部LG2内に前方チューブを収容するように構成された、ベースの前方部分上の前記前方機械連係部14と
を備える。
【0079】
前記機械連係システムは、以下のステップ、すなわち
/A/ 後方チューブ22の対向側に後方機械連係部を配置し、第1のU字形状凹部LG1内に後方チューブを挿入するステップと、
/B/ 前方チューブ21が前方機械連係部の特にU字形状である第2の凹部LG2内に挿入されるまで、後方チューブ22の周囲においてモジュール式クッションを枢動させ次いで後方機械連係部の特にU字形状である第1の凹部LG1内に後方チューブ22を嵌入させ、前記ロックシステムを介して前方機械連係部14を機械的にロックするステップと
により、モジュール式クッションの装着を可能にするように構成される。
【0080】
一般的に、この機械式ロックは、単純な枢動の後に、例えばロックシステムのラッチを移動するまたは保持部材を配置するなどの、ユーザによる追加的な操作を必要とし得る。
【0081】
しかし、一実施形態によれば、このロックシステムは、ステップ/B/における枢動の最中に自動的にロックするように構成され得る。
【0082】
かかる一実施形態によれば、このロックシステムは、ロックシステムの弾性変形により、前方機械連係部の第2の凹部LG2内への前方チューブ21のロックが、ステップ/B/で後方チューブ22の周囲においてモジュール式クッションが枢動する最中の移動の終了時に実現されるように、弾性ロックを可能にするように構成された、弾性変形可能なものであることが可能である。
【0083】
さらに、本開示は、組立て状態で(すなわちシートボトム構造体に対してモジュール式クッションが組立て状態にある状態で)、本開示によるシートアセンブリを形成するための方法であって、以下のステップを、すなわち
- モジュール式シートボトムクッション1を用意するステップであって、このモジュール式シートボトムクッション1が、組立て状態において、シートボトム構造体に対して装着するための機械連係システムを備える少なくとも1つのベース10、ベースの上面上に載置されるパディング11、またはさらにはパディングを覆うカバー12を備え、前記機械連係システムが、後方チューブ22を収容するように構成された第1の開口凹部LG1を備える、後方チューブ22の周囲において枢動可能な、ベースの後方部分上の後方機械連係部13と、ロック可能な様式で第2の開口凹部LG2内に前方チューブ21を収容するように構成された、ベースの前方部分上の前方機械連係部14とを備える、ステップと、
- シートボトム構造体およびシートバック構造体を備えるシート構造体2を組立て状態において用意するステップであって、シートボトム構造体が、前方横チューブ21および後方横チューブ22により離間された2つの側方フランジ20を備える、ステップと、
- 以下のステップ、すなわち
/A/ 後方チューブ22の対向側に後方機械連係部13を配置し、第1のU字形状凹部LG1内に後方チューブ22を挿入するステップ、および
/B/ 前方チューブ21が前方機械連係部14の第2の凹部LG2内に挿入されるまで、後方チューブ22の周囲においてモジュール式クッション1を枢動させ次いで後方機械連係部13の第1のU字形状凹部LG1内に後方チューブ22を嵌入させ、前方機械連係部14をロックするためのシステムを介して第2の凹部内に前方チューブLG2を機械的にロックするステップ
を実施することにより、前記シート構造体に対してモジュール式クッションを組み付けるステップと
を含む、方法に関する。
【0084】
また、モジュール式クッションとシート構造体との組付けにより、迅速な取外しが可能になり、車両のフロアからシート構造体を取り外すことなくモジュール式クッションを取り外すことにとって有利になる。
【0085】
したがって、さらに、本開示は、本開示によるシートアセンブリをメンテナンスするための方法に関する。この方法は、以下のステップ、すなわち
/C/ ロックシステムをロック解除し、前方機械連係部14から前方チューブ21を解除し、前方チューブ21が第2のU字形状凹部LG2から取り外されるまで第1の凹部LG1内に収容された後方チューブ22の周囲においてモジュール式クッション1を回転させるステップと、
/D/ 後方機械連係部13の第1の凹部LG1から後方チューブ22を抜き出すことによりモジュール式クッションを取り外すステップと
を実施することにより、車両のフロアからシート構造体を取り外すことなく、シート構造体2からモジュール式クッション1を取り外すステップを含む。
【0086】
シートの構造体を取り外すことなくモジュール式クッションをかように除去することによって、新規のモジュール式クッションの交換、あるいはさらには例えば抵抗加熱マット、ベンチレーションシステム、もしくはマッサージシステムなどの快適化装備の、または1つまたは複数の触覚ドライバを備えるシステムの交換により、例えば1つまたは複数のライニングを交換するなど1つまたは複数の損耗した要素を交換することによるクッションのメンテナンスが容易になる。
【符号の説明】
【0087】
1 モジュール式シートボトムクッション
10 ベース
100 サスペンションシステム
101 有孔弾性部分
102 穿孔部分
103 金属ばねシステム
11 クッション
110 中央部分
110a、110b 前方部分および後方部分
112、113 第1の側方パディングおよび第2の側方パディング
12 カバー
13 後方機械連係部
LG1 第1の凹部(前方機械連係部)
14 前方機械連係部
140 ロック部材
141 高可撓性ヒンジ
142 ロック歯
143 カム
144 相補歯
LG2 第2の凹部(後方機械連係部)
15 抵抗加熱マット
16 ファン
17 アクチュエータを有するマッサージシステム
18 摺動システム
2 シート構造体
20 フランジ(シートボトム構造体)
21、22 前方横チューブおよび後方横チューブ(シートボトム構造体)
Bar、Bav 後方エッジおよび前方エッジ
BL1、BL2 第1の側方エッジおよび第2の側方エッジ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【外国語明細書】