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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024096602
(43)【公開日】2024-07-17
(54)【発明の名称】射精促進装置
(51)【国際特許分類】
   A61H 19/00 20060101AFI20240709BHJP
   A61F 5/41 20060101ALI20240709BHJP
【FI】
A61H19/00
A61F5/41
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023000200
(22)【出願日】2023-01-04
(71)【出願人】
【識別番号】512106517
【氏名又は名称】株式会社Rends
(74)【代理人】
【識別番号】240000327
【弁護士】
【氏名又は名称】弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡部 晴義
(72)【発明者】
【氏名】田中 幹弥
【テーマコード(参考)】
4C074
4C098
【Fターム(参考)】
4C074AA01
4C074BB05
4C074CC11
4C074DD03
4C098AA05
4C098EE02
(57)【要約】
【課題】射精をより効率的に促進できる射精促進装置を提供する。
【解決手段】射精促進装置10は、陰茎をマッサージするマッサージ機構11を備える。そのマッサージ機構11は、陰茎の挿入が可能とされた中空部21aを有するマッサージ本体部21と、中空部21aにおける挿入口21bの径寸法を縮めるようにマッサージ本体部21を部分的に変形させる変形機構部22と、を有する。変形機構部22は、挿入口21bにおいて、第1方向での径寸法を縮めるとともに、第2方向での径寸法の変化量を第1方向よりも小さくするものとしてもよい。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
陰茎をマッサージするマッサージ機構を備え、
前記マッサージ機構は、前記陰茎の挿入が可能とされた中空部を有するマッサージ本体部と、前記中空部における挿入口の径寸法を縮めるように前記マッサージ本体部を部分的に変形させる変形機構部と、を有することを特徴とする射精促進装置。
【請求項2】
前記変形機構部は、前記挿入口において、前記中空部の軸線方向に直交する直交面上の第1方向での径寸法を縮めるとともに、前記直交面上で前記第1方向に直交する第2方向での径寸法の変化量を前記第1方向よりも小さくすることを特徴とする請求項1に記載の射精促進装置。
【請求項3】
前記変形機構部は、前記マッサージ本体部の内部で前記挿入口を囲んで設けられた空気袋と、前記空気袋の空気量を調整する圧力調整部と、を有し、
前記空気袋は、前記第1方向に位置する両第1側部に蛇腹部分が設けられ、
前記第2方向に位置する両第2側部には前記蛇腹部分が設けられていないことを特徴とする請求項2に記載の射精促進装置。
【請求項4】
前記マッサージ機構を運動させる駆動機構を備え、
前記駆動機構は、駆動箇所を略一方向に沿って往復動させる複数の往復動部と、前記マッサージ機構とそれぞれの前記駆動箇所とを個別に繋ぐ複数の連結部と、を有することを特徴とする請求項1に記載の射精促進装置。
【請求項5】
複数の前記連結部は、前記マッサージ機構に対して回転自在に前記駆動箇所を繋ぐことを特徴とする請求項4に記載の射精促進装置。
【請求項6】
前記マッサージ機構では、前記挿入口が設けられた一端側に前記連結部が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の射精促進装置。
【請求項7】
複数の前記往復動部は、前記駆動機構の中心軸線に関して回転対称な位置関係とされていることを特徴とする請求項4に記載の射精促進装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、射精促進装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、男性の射精を人工的に促進させる射精促進装置が知られている。この射精促進装置は、陰茎をマッサージするマッサージ本体部を有し、人工授精等の医学的な必要性の観点から精子の採取、確保、保管を可能とする。このため、射精促進装置は、男性の性機能の検査や性機能障害の治療や夫婦間の不妊の原因の究明に利用できる。また、射精促進装置は、個人的な性的欲求を解消させることにも用いることができ、性犯罪の予防、売春防止、性病感染者数の減少等の種々の社会的なニーズを満たすことができる。このような背景に鑑み、本出願人は、射精効率を上げることのできる機械式、電動式の射精促進装置を提案した(特許文献1参照)。
【0003】
その従来の射精促進装置は、駆動部に、マッサージ本体部に固定された取付部と、この取付部を略一方向に沿って往復動させる往復動部と、往復動部により取付部の往復動と反対方向に沿って往復動される錘部と、を設けている。従来の射精促進装置は、錘部が取付部に対するカウンターウェイトとして作用するので、錘部の往復動により取付部の往復動に起因する振動を大幅に弱めることでき、マッサージ本体部の円滑な往復動を実現でき、射精の効率的な促進を図ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-5164号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の射精促進装置は、マッサージ本体部が挿入した陰茎の全体を略均一に締め付けるような構成であるので、射精の効率的な促進を図る観点から改良の余地がある。
【0006】
本開示は、上記の事情に鑑みて為されたもので、射精をより効率的に促進できる射精促進装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の射精促進装置は、陰茎をマッサージするマッサージ機構を備え、前記マッサージ機構は、前記陰茎の挿入が可能とされた中空部を有するマッサージ本体部と、前記中空部における挿入口の径寸法を縮めるように前記マッサージ本体部を部分的に変形させる変形機構部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本開示の射精促進装置によれば、射精をより効率的に促進できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示に係る実施例1の射精促進装置の外観を示す斜視図であり、挿入口側から見た様子を示す。
図2】射精促進装置の外観を示す斜視図であり、挿入口とは反対側から見た様子を示す。
図3図2に示すI-I線で得られる断面図である。
図4】マッサージ機構のマッサージ本体部の挿入口に設けられる環状部の外観を示す斜視図である。
図5】環状部を構成毎に分解して示す分解斜視図である。
図6】環状部において空気袋が膨らまされた状態を示す説明図である。
図7】マッサージ本体部の挿入口の動作を説明するために図3と同様の断面を部分的に拡大して示す説明図であり、(a)に空気袋が縮められて挿入口が開かれた状態を示し、(b)に空気袋が膨らまされて挿入口が閉じられた状態を示す。
図8】駆動機構の往復動部の外観を示す斜視図である。
図9】マッサージ機構が軸線方向の後側に移動された様子を示す説明図である。
図10】マッサージ機構が傾けられた様子を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本開示に係る射精促進装置の実施例1について図1から図10を参照しつつ説明する。なお、図8では、駆動機構12の往復動部41の構成の理解を容易とするために、往復動部41のみを示している。
【実施例0011】
射精促進装置10は、図1から図3に示すように、マッサージ機構11と駆動機構12とを備える。マッサージ機構11は、陰茎の挿入が可能とされており、挿入された陰茎に刺激を与える。駆動機構12は、マッサージ機構11を運動させるものであり、マッサージ機構11に挿入された陰茎への刺激の付与を促進させる。以下の説明では、射精促進装置10において、中心軸線Acがのびる方向を軸線方向(図面ではZとする)とし、水平面上で軸線方向に直交する直交面上の1つの方向を第1方向(図面ではXとする)とし、その直交面上で第1方向に直交する方向を第2方向(図面ではYとする)とする。そして、軸線方向では、陰茎を挿入する方向(図面のZにおける正方向)を前側とする。
【0012】
マッサージ機構11は、図3等に示すように、マッサージ本体部21と変形機構部22と収納筒部23とを有する。マッサージ本体部21は、シリコンゴム等のエラストマーにより形成されており、軸線方向に伸びる長尺な円柱状とされ、収納筒部23内への挿入が可能な外形寸法とされている。このマッサージ本体部21は、中央部分を軸線方向に穿って形成された中空部21aを有する。中空部21aは、断面略円形とされて軸線方向前側に底(奥壁)を有するものとされ、軸線方向後側の挿入口21bの径寸法が部分的に小さくされている。
【0013】
変形機構部22は、マッサージ本体部21(中空部21a)の挿入口21bの径寸法を変形させるものであり、環状部24と圧力調整部25とを有する。環状部24は、挿入口21bを取り巻くようにマッサージ本体部21に設けられるもので、マッサージ本体部21の挿入口21bの内径寸法を変化させるように駆動する。圧力調整部25は、環状部24に駆動力を付与する。
【0014】
環状部24は、図4図5に示すように、環状とされており、挿入口21bの近傍においてマッサージ本体部21の外側を取り巻くことのできる径寸法とされている。この環状部24は、マッサージ本体部21における収納筒部23への取り付けの基準となる箇所としての機能も有する。環状部24は、取付枠31と空気袋32と支持枠33と連結枠34とを有する。
【0015】
取付枠31は、環状部24における外形を形作るもので、円環部31aと3つの外壁部31bとを有する。円環部31aは、挿入口21bの外側を取り巻くようにマッサージ本体部21の先端に嵌め込むことが可能とされている(図3等参照)。3つの外壁部31bは、円環部31aよりも外側に突出して設けられ、円環部31aと同心状に湾曲されている。この各外壁部31bは、マッサージ機構11の軸線を中心とする回転方向において、等しい間隔で位置に設けられている。各外壁部31bは、回転方向で後述する連結球状部37を挟む位置関係とされ、その連結球状部37を保護する機能を有する。各外壁部31bには、2つの取付穴31cが設けられている。この各取付穴31cは、連結枠34の後述する第1取付突起34fに嵌め入れられるピン(図示せず)を通すことが可能とされている。また、1つの外壁部31bには、通し穴31dが設けられている。この通し穴31dは、支持枠33の後述する注入管部33bを通すことが可能とされている。
【0016】
空気袋32は、シリコンゴム等のエラストマーにより形成されており、環状とされている。この空気袋32は、中心の穴部32aが挿入口21bの周辺でマッサージ本体部21を取り巻くことのできる径寸法とされており、内側に空気を注入することができる袋状とされている。この空気袋32では、第1方向に位置する両第1側部32bに蛇腹部分35が設けられている。この各蛇腹部分35は、空気袋32内に空気が注入されると、各蛇腹の間隔を広げるように膨らむ(図6図7(b)参照)。そして、空気袋32では、第2方向に位置する両第2側部32cには蛇腹部分35が設けられていない。このため、空気袋32は、空気の注入と排出とを繰り返すことにより、第1方向での内径寸法(両第1側部32bの間隔)のみを狭めたり広げたりすることができる(図4から図7参照)。この空気袋32では、図5に示すように、外周面32dに空気注入口36が設けられている。空気注入口36は、空気袋32の外周面を全周に亘って切り欠かれて形成されており、蛇腹部分35を含む空気袋32の内部に通じている。
【0017】
支持枠33は、筒状とされており、その内周面33aが空気袋32の外周面32dと面で接した状態で、空気袋32を受け入れることが可能とされている。この支持枠33は、受け入れた空気袋32の空気注入口36を内周面33aで塞ぐことができ、その空気注入口36から注入された空気が漏れることを防止する。この内周面33aには、図示は略すが注入穴が設けられている。この注入穴は、支持枠33に設けられた注入管部33b(その注入穴)に通じている。
【0018】
その注入管部33bは、支持枠33の外周面から突出する細長い管状とされ、外側に突出した後に折り曲げられて軸線方向に伸びるものとされている。注入管部33bは、注入された空気を内周面33aで塞がれた空気注入口36から空気袋32の内部に送ることや、そこからの空気を排出することを可能とする。また、支持枠33には、3つの取付片33cが設けられている。この各取付片33cには、ピン穴33dが設けられている。このピン穴33dは、連結枠34の後述する第2取付突起34gに嵌め入れられるピン(図示せず)を通すことが可能とされている。
【0019】
連結枠34は、環状部24と駆動機構12の後述する各往復動部41との連結箇所を構成するもので、環状とされており、空気袋32が設けられた支持枠33や取付枠31を取り付けることが可能とされている。この連結枠34は、円板部34aと筒状部34bとを有する。
【0020】
円板部34aは、軸線方向に直交する板状とされており、中央に同心円形状の穴が設けられている。筒状部34bは、軸線方向に伸びる筒状とされており、円板部34aの径方向における中間の径寸法とされ、円板部34aにおける軸線方向の前側に設けられている。この筒状部34bでは、円周方向で等間隔に3つの切欠き34cが設けられている。連結枠34では、空気袋32が設けられた支持枠33を、筒状部34bの内側に嵌め入れつつ、円板部34a(その内側)の上に載せることが可能とされている。このとき、筒状部34bでは、3つの切欠き34cからそれぞれ取付片33cが外側に突出されるとともに、1つの切欠き34cからは注入管部33bも併せて外側に突出される。
【0021】
また、連結枠34では、筒状部34bの外周面において、円周方向で等間隔に3つの連結球状部37が設けられている。各連結球状部37は、球状とされものが外周面から突出した位置に設けられており、ボールジョイントにおけるボール部として機能する。この連結枠34では、円板部34aにおける筒状部34bよりも外側に3箇所の切欠き34dが設けられている。この各切欠き34dは、連結球状部37が設けられた位置に合わせて設けられており、駆動機構12の後述する往復動部41の支持腕部41eの動作を妨げること、すなわち動作したときの支持腕部41eと円板部34aとの干渉を避けることを可能とする。
【0022】
さらに、連結枠34では、円板部34aにおける各切欠き34dにより3つに分割された各湾曲片部分34eに、一対の第1取付突起34fと第2取付突起34gとが設けられている。一対の第1取付突起34fは、対応する湾曲片部分34eにおける両端近傍において軸線方向に伸びる筒状とされている。この各第1取付突起34fは、取付枠31の各取付穴31cに対応する位置関係とされている。第2取付突起34gは、対応する湾曲片部分34eにおける中央近傍において軸線方向に伸びる筒状とされており、軸線方向での寸法が両第1取付突起34fよりも小さくされている。この各第2取付突起34gは、支持枠33の各ピン穴33dに対応する位置関係とされている。
【0023】
この環状部24は、次のように組み付けられる。先ず、空気袋32を内側に嵌め入れた支持枠33を、連結枠34の筒状部34bの内側に嵌め入れつつ、各取付片33cのピン穴33dに各第2取付突起34gに合わせた状態で、連結枠34の円板部34a(その内側)の上に載せる。そして、図示を略すピンを、各ピン穴33dを通して各第2取付突起34g(その穴)に差し込むことにより、支持枠33を連結枠34に固定する。その後、取付枠31を、空気袋32および支持枠33の上から被せつつ連結枠34の上に載せる。このとき、各取付穴31cを各第1取付突起34fに合わせるとともに、取付枠31の通し穴31dに注入管部33bを通す位置関係とする。そして、図示を略すピンを、各取付穴31cを通して各第1取付突起34f(その穴)に差し込むことにより、取付枠31を連結枠34に固定する。これにより、環状部24は、図4に示すように、組み付けられる。
【0024】
この環状部24は、挿入口21bを取り巻くようにマッサージ本体部21の端部に取り付けられる(図1から図3等参照)。環状部24では、図示は略すが、通し穴31dから突出された注入管部33bに、圧力調整部25(その出力管25a)に接続された空気管が接続される。その圧力調整部25は、図示を略す動作指示スイッチの操作に応じて、出力管25aから空気を吹き出して所定の圧力で維持することと、出力管25aを通して空気を排出して圧力を下げることと、が可能とされている。このため、環状部24は、圧力調整部25から空気が注入されることにより、空気袋32すなわちマッサージ本体部21の挿入口21bの内径寸法を第1方向(両第1側部32bの間隔)のみを狭めることができ、その状態を維持できる(図6図7(b)参照)。また、環状部24は、圧力調整部25により空気が排出されることにより、空気袋32すなわちマッサージ本体部21の挿入口21bの内径寸法を広げた状態とすることができ、その状態を維持できる(図4図7(a)参照)。
【0025】
収納筒部23は、プラスチック等の硬質部材により形成されており、図3等に示すように、マッサージ本体部21を挿入可能な筒状とされている。収納筒部23は、軸線方向の後側の端部に開口23aが設けられており、軸線方向の前側の端部に底が設けられている。この収納筒部23の開口23aは、マッサージ本体部21に取り付けられた環状部24の取付枠31の円環部31a内に嵌め入れることが可能とされている。このため、収納筒部23の開口23aには、環状部24の連結枠34に設けられた3つの連結球状部37が位置することとなる。これにより、マッサージ本体部21と変形機構部22と収納筒部23とが組付けられてマッサージ機構11が構成される。このマッサージ機構11では、各連結球状部37が駆動機構12に取り付ける箇所となる。
【0026】
駆動機構12は、マッサージ機構11を運動(移動)させるものであり、図1から図3等に示すように、3つの往復動部41と円環支持部42とを有する。各往復動部41は、それぞれが個別に筐体部43に収容されており、その状態でマッサージ機構11を取り囲んで設けられている。その筐体部43は、長尺な中空の円柱状とされ、後述する支持腕部41eの軸線方向への移動を可能としつつ、その支持腕部41eを射精促進装置10の中心軸線Ac側(マッサージ機構11側)に向けて露出させている。円環支持部42は、中心軸線Acを中心とする円環状とされており、中心軸線Acに関して回転対称な位置関係(120度の回転角度となる位置関係)で3つの筐体部43を介して3つの往復動部41を支持する。この円環支持部42は、回転方向で並ぶ2つの筐体部43(往復動部41)の間の一箇所で、変形機構部22の圧力調整部25も併せて支持するものとされている。
【0027】
3つの往復動部41(筐体部43)は、マッサージ機構11の3つの連結球状部37に個別に対応して設けられている。この各往復動部41(筐体部43)は、位置が異なることを除くと互いに等しい構成とされている。このため、以下では、単一の往復動部41を用いて構成を説明する。
【0028】
各往復動部41は、図8に示すように、モータ41aとネジ軸41bと駆動箇所41cとベース41dとを有する。モータ41aは、往復動部41における駆動装置として機能するもので、実施例1ではブラシレスモータが用いられる。モータ41aは、出力軸が軸線方向(中心軸線Ac(図3等参照)が伸びる方向)に沿うものとされている。モータ41aは、図示を略す制御部の制御下で駆動されることで、出力軸をその軸線回りに回転させる。
【0029】
ネジ軸41bは、軸線方向に伸びる長尺な円柱部材の周壁面にネジ溝が設けられた所謂おねじであり、軸線が軸線方向(中心軸線Ac)と平行とされている。ネジ軸41bは、カップリングを介してモータ41aの出力軸に繋がれており、モータ41aの出力軸が回転することで、その軸線を中心として回転される。
【0030】
駆動箇所41cは、ネジ軸41bの回転に伴ってネジ軸41b上を移動されるものである。駆動箇所41cは、ネジ軸41bの挿入を許す穴部の内壁面にネジ山が設けられた所謂めねじ(ナット状)とされており、ネジ軸41bに嵌め合わせることができる。このため、駆動箇所41cは、ネジ軸41bとともに、回転運動と直進運動とを変換する送りねじとして構成されている。なお、ネジ軸41bと駆動箇所41cとは、送りねじとして構成されていれば、ネジ溝とネジ山とを逆の構成としてもよい。この駆動箇所41cには、連結球状部37に接続される支持腕部41eが設けられている。なお、ネジ軸41bと駆動箇所41cとは、互いのネジ溝の間に複数のボールを配することで変換効率を高めたボールねじとして構成してもよい。また、各往復動部41は、駆動箇所41cを一方向に沿って往復動させるものであれば、例えば、リニアモータの構成としてもよく、他の構成としてもよく、実施例1の構成に限定されない。
【0031】
ベース41dは、モータ41aおよびネジ軸41bを支持するもので、軸線方向に伸びる板状部材とされ、両端に一対の支持箇所41fが設けられている。両支持箇所41fは、ネジ軸41bの端部とモータ41aとを支持しており、軸線が延びる方向を軸線方向と一致させつつその軸線を回転中心として回転可能にネジ軸41bを支持する。このベース41dには、軸線方向に伸びるガイド溝41gが設けられている。このガイド溝41gは、ベース41dに設けられたガイド突起41hが挿入されている。ガイド突起41hは、ガイド溝41gの伸びる方向に沿って移動可能とされており、駆動箇所41cがネジ軸41b周りに回転することを防止しつつ駆動箇所41cがネジ軸41bに沿って軸線方向に移動することを可能とする。
【0032】
これにより、往復動部41は、モータ41aが駆動されると、ネジ軸41b上を駆動箇所41cが軸線方向に移動する。このため、往復動部41は、駆動箇所41cの往復動方向を軸線方向としている。往復動部41は、制御部が、モータ41aの駆動速度を適宜調節することで、駆動箇所41cの移動速度を調整できるとともに、モータ41aを停止する際の回転位置を適宜調節することで、駆動箇所41cの軸線方向で任意の位置に停止させることができる。
【0033】
駆動箇所41cに設けられた支持腕部41eは、往復動部41の駆動力をマッサージ機構11に伝達するもので、対応する往復動部41とマッサージ機構11とを個別に繋ぐものである。支持腕部41eは、駆動箇所41cと一緒に軸線方向への移動や任意の位置での停止が可能とされており、往復動部41とマッサージ機構11とを掛け渡すように設けられ、その環状部24の連結球状部37に接続される箇所を構成する。実施例1の支持腕部41eは、ネジ軸41bの内側で軸線方向に伸びる棒状とされており、その先端に連結支持部41iが設けられている。
【0034】
連結支持部41iは、内側が連結球状部37に適合する球面とされており、その連結球状部37が嵌め入れられている。この連結支持部41iと連結球状部37とは、所謂球面滑り軸受とされており、連結支持部41iの内側球面または連結球状部37の外側球面の少なくとも一方に互いの滑りを向上させる被膜やメッキ等が適宜施されている。このため、連結支持部41iと連結球状部37とは、互いの中心点を回転中心として様々な方向に回転可能(以下では、回転自在ともいう)に、連結球状部37が設けられたマッサージ機構11と連結支持部41iが設けられた各往復動部41とを連結する。このことから、連結支持部41iは、連結球状部37と協働して、駆動箇所41cとマッサージ機構11とを個別に繋ぐ連結部として機能する。これにより、支持腕部41eは、往復動部41に対して様々な傾斜となるように回転自在にマッサージ機構11(そのマッサージ本体部21および変形機構部22)を支持できる。なお、支持腕部41eは、往復動部41に対して様々な傾斜となるように回転自在にマッサージ機構11を支持するものであれば、他の構成でもよく、実施例1に限定されない。
【0035】
射精促進装置10では、図1から図3等に示すように、マッサージ機構11(そのマッサージ本体部21および変形機構部22)がそれぞれ連結球状部37を介して3つの往復動部41に支持されることにより、マッサージ機構11が駆動機構12に取り付けられている。これにより、射精促進装置10では、マッサージ機構11が駆動機構12により動作可能に支持されている。
【0036】
射精促進装置10では、図示は略すが、電源の入(オン状態)と切(オフ状態)との切り替えの指示を行う電源スイッチと、各種動作指令を行う動作指示スイッチと、が設けられている。この電源スイッチおよび動作指示スイッチは、駆動機構12に設けられてもよくそれらとは異なる箇所に設けられてもよい。電源スイッチおよび動作指示スイッチは、制御部に接続されている。その制御部は、射精促進装置10に接続または内蔵された電力源に接続されており、電源スイッチが操作されて電源がオンとされると、電力源からの電力を駆動機構12の各往復動部41のモータ41aに適宜供給して、その各モータ41aを回転駆動させる。このとき、制御部は、動作指示スイッチで指定された動作指令に応じて、3つのモータ41aを個別に所定の回転速度および回転方向で駆動する。
【0037】
すると、駆動機構12は、各モータ41aの回転駆動に応じて各往復動部41の駆動箇所41cを軸線方向に移動させ、その移動に応じて各駆動箇所41cに繋がれた各支持腕部41eを軸線方向に移動させる。射精促進装置10では、各支持腕部41eが連結部(連結支持部41iおよび連結球状部37)を介してマッサージ機構11に対して回転自在とされているので、各連結部の軸線方向での位置の差異に応じて、マッサージ機構11の位置や姿勢を変化させることができる。
【0038】
このため、射精促進装置10では、3つのモータ41aを一斉にかつ等しい速度で回転駆動すると、各駆動箇所41cを介して各連結球状部37を等しく軸線方向に移動させ、その移動に応じてマッサージ機構11を軸線方向に移動させる。この一例として、図3では、マッサージ機構11が軸線方向の後側に移動された様子を示し、図9では、マッサージ機構11が軸線方向の前側に移動された様子を示している。このため、射精促進装置10は、マッサージ機構11を、駆動機構12に対して、軸線方向に往復動させたり、軸線方向の任意の位置で停止させたりできる。
【0039】
また、射精促進装置10では、3つのモータ41aを個別に適宜回転駆動すると、各駆動箇所41cを介して各連結部(連結支持部41iおよび連結球状部37)を個別に軸線方向に移動させ、その位置関係に応じてマッサージ機構11の姿勢を変化させる。このとき、マッサージ機構11は、3つの連結部が収納筒部23の開口23aの近傍に設けられているので、3つの連結部の位置の差異に応じて、開口23aすなわちマッサージ本体部21の挿入口21bの近傍を中心として傾斜される。このため、マッサージ機構11は、軸線が中心軸線Acと略一致(並行)となる姿勢を基準姿勢(図1から図9図4参照)として、その基準姿勢に対して軸線方向の前側すなわち中空部21aの奥壁側が中心軸線Acから離れるように傾斜される。
【0040】
すなわち、射精促進装置10は、一例として、図10に示すように、1つの駆動箇所41cを軸線方向の後側に、他の2つの駆動箇所41cを軸線方向の前側で互いに等しい位置とすることで、中空部21aの奥壁側を上側に変位させるようにマッサージ機構11を傾斜させることができる。そして、射精促進装置10は、各駆動箇所41c(連結部)の位置関係を変化させることにより、マッサージ機構11の傾斜の方向や角度を適宜変化させることができ、任意の方向に任意の角度でマッサージ機構11を傾斜させることができる。このように、射精促進装置10は、マッサージ機構11を、駆動機構12すなわち3つの往復動部41(筐体部43)に対して、任意の方向に傾けるように動作させたり、任意の方向に傾けた状態で停止させたりできる。射精促進装置10では、駆動機構12における様々な動作が動作指示スイッチとして予め設定されており、動作指示スイッチで選択された動作指令に応じて制御部が各往復動部41を適宜駆動することで、選択されたようにマッサージ機構11を動作させることができる。
【0041】
これに加えて、射精促進装置10は、上記のように位置や傾斜が変化されたマッサージ機構11(マッサージ本体部21)において、動作指示スイッチの操作により変形機構部22を駆動させることができる。詳細には、射精促進装置10では、圧力調整部25を駆動することにより、環状部24の空気袋32を膨らませることができ、環状部24の空気袋32の内径寸法を第1方向(両第1側部32bの間隔)のみを狭めて、その状態を維持できる(図6等参照)。すると、射精促進装置10では、環状部24(空気袋32)に押されることで、マッサージ本体部21の挿入口21bの内径寸法を第1方向のみを狭めることができ、その状態を維持できる(図7(b)等参照)。また、射精促進装置10では、圧力調整部25を駆動することにより、環状部24の空気袋32から空気を排出してその空気袋32を縮めることができ、環状部24の空気袋32の内径寸法を元に戻して、その状態を維持できる(図4等参照)。すると、射精促進装置10では、環状部24(空気袋32)が元に戻ることで、マッサージ本体部21の挿入口21bの内径寸法を元の広がった状態とすることができ、その状態を維持できる(図7(a)等参照)。この射精促進装置10は、変形機構部22における様々な動作が動作指示スイッチとして予め設定されており、動作指示スイッチで選択された動作指令に応じて制御部が圧力調整部25を適宜駆動することで、マッサージ本体部21の挿入口21bの内径寸法を変化させることができる。これにより、射精促進装置10は、マッサージ本体部21に挿入された陰茎に対して、挿入口21bにより部分的に締め付けることができ、陰茎に刺激を与えることができる。
【0042】
次に、この射精促進装置10の使用の一例について説明する。操作者は、自身の陰茎をマッサージ機構11のマッサージ本体部21における挿入口21bから中空部21a内に挿入する。そして、操作者は、電源スイッチを操作して射精促進装置10の電源をオンするとともに、動作指示スイッチを操作して動作指令を選択する。射精促進装置10は、選択された動作指令に応じた回転速度および回転方向で各モータ41aを回転駆動させ、選択された動作指令に応じて、駆動機構12によりマッサージ機構11を動作させるとともに、変形機構部22によりマッサージ本体部21の挿入口21bの内径寸法を変化させる。
【0043】
この例では、射精促進装置10は、先ず、マッサージ本体部21の挿入口21bの内径寸法を狭めることにより、マッサージ本体部21に挿入された陰茎の付け根側を部分的に締め付ける。このとき、マッサージ本体部21では、挿入口21bの第1方向のみの内径寸法が狭められるので、人間の口の動きを再現することができ、口で陰茎を銜えた状態を再現できる。これにより、マッサージ本体部21では、挿入口21bが陰茎の付け根側を部分的に締め付けているので、挿入口21bよりも奥側の中空部21aを密閉に近い状態にできる。そして、射精促進装置10では、上記の状態で、マッサージ機構11を軸線方向で後側の位置(図3参照)から前側の位置(図9参照)に移動させると、挿入口21bが締め付ける位置が、陰茎における付け根側から先端側へと移動する。すると、マッサージ本体部21では、中空部21aにおいて略密閉された挿入口21bよりも奥側に位置する空間の体積が増大することとなり、その中空部21aを負圧にできる。
【0044】
このため、射精促進装置10では、陰茎における挿入口21bよりも奥側に位置する箇所に吸引力を付与できる。これにより、射精促進装置10では、この状態で、マッサージ機構11を軸線方向に前後に移動させることで、陰茎において挿入口21bより締め付けられた箇所よりも奥側の空間を負圧とすることと正圧とすることとを繰り返すことができる。このため、射精促進装置10では、口で陰茎を銜えた状態で、吸引しつつ前後に動かした動作を再現することができ、陰茎に良好な刺激を与えることができる。
【0045】
また、射精促進装置10では、挿入口21bの内径寸法を狭めた状態において、マッサージ機構11を任意の方向に任意の角度で傾斜させること(図10参照)ができるとともに、それらに加えて前後の移動も適宜組み合わせることができる。例えば、射精促進装置10では、上下や左右に波打つようにマッサージ機構11を動作させたり、中空部21aの奥壁側を時計回りもしくは反時計回りに位置を変化させることでマッサージ機構11を回転させたりすることができる。そして、射精促進装置10では、マッサージ機構11において、上記のような挿入口21bによる締め付けと各波打ち動作と回転動作と軸線方向の往復動とを適宜組み合わせることで、複雑な動きとすることができるとともに、動作のパターンを飛躍的に増加させることができる。これにより、射精促進装置10は、陰茎が挿入されたマッサージ機構11を多様に動作させることで、その中空部21a内に挿入された陰茎に刺激を与えて射精を促進させることができ、適宜中空部21a内に収納された精子を採取できる。
【0046】
実施例1の射精促進装置10は、以下の各作用効果を得ることができる。
【0047】
射精促進装置10は、陰茎をマッサージするマッサージ機構11を備える。そのマッサージ機構11は、陰茎の挿入が可能とされた中空部21aを有するマッサージ本体部21と、中空部21aにおける挿入口21bの径寸法を縮めるようにマッサージ本体部21を部分的に変形させる変形機構部22と、を有する。このため、射精促進装置10は、変形機構部22を駆動することにより、マッサージ本体部21に挿入された陰茎に対して挿入口21bの近傍のみを部分的に締め付けることができ、陰茎に刺激を与えることができる。
【0048】
射精促進装置10では、変形機構部22が、挿入口21bにおいて、中空部21aの軸線方向に直交する第1方向での径寸法を縮めるとともに、その第1方向に直交する第2方向での径寸法の変化量を第1方向よりも小さくする。このため、射精促進装置10は、マッサージ本体部21に挿入された陰茎に対して、人間の口の動きを再現することができ、口で銜えた状態を再現して刺激を与えることができる。
【0049】
射精促進装置10では、変形機構部22が、マッサージ本体部21の内部で挿入口21bを囲んで設けられた空気袋32と、その空気量を調整する圧力調整部25と、を有する。その空気袋32は、第1方向に位置する両第1側部32bに蛇腹部分35が設けられ、第2方向に位置する両第2側部32cには蛇腹部分35が設けられていない。このため、射精促進装置10は、第1方向での径寸法を縮めるとともに、第2方向での径寸法の変化量を第1方向よりも小さくする動作を、簡易な構成で実現することができる。
【0050】
射精促進装置10では、マッサージ機構11を運動させる駆動機構12を備え、その駆動機構12が、駆動箇所41cを略一方向に沿って往復動させる複数の往復動部41と、マッサージ機構11とそれぞれの駆動箇所41cとを個別に繋ぐ複数の連結部(37、41i)と、を有する。このため、射精促進装置10は、マッサージ機構11を、往復動に加えて、任意の姿勢で任意の方向に動作させたり停止させたりすることができ、それらを適宜組み合わせることで、マッサージ機構11を無数のパターンで複雑な動きとすることができる。また、射精促進装置10は、駆動箇所41cを略一方向に沿って往復動させる複数の往復動部41を用いるだけの簡単な構成にも拘わらず、複雑なサーボ機構を複数用いたものと同様に、マッサージ機構11を無数のパターンで複雑な動きとすることができる。
【0051】
射精促進装置10では、複数の連結部(37、41i)が、マッサージ機構11に対して回転自在に駆動箇所41cを繋ぐ。このため、射精促進装置10は、複数の連結部(37、41i)を様々な位置関係とした際、マッサージ機構11が任意の方向に傾斜することを円滑なものにできる。これは、各連結部(37、41i)は、マッサージ機構11に対して各駆動箇所41cが傾斜する方向が制限されていると、その制限がマッサージ機構11における任意の方向への傾斜を阻むように作用する虞があることによる。
【0052】
射精促進装置10では、マッサージ機構11において、挿入口21bが設けられた一端側に連結部(37、41i)を設けている。このため、射精促進装置10は、挿入口21bの近傍を中心としてマッサージ機構11を傾斜させることができ、挿入口21bから挿入された陰茎に対して不測の移動を強いることが抑制でき、使い勝手を向上できる。
【0053】
射精促進装置10では、複数の往復動部41が、駆動機構12の中心軸線に関して回転対称な位置関係とされている。このため、射精促進装置10は、各連結部(37、41i)の位置関係を変化させることにより、任意の方向に任意の角度でマッサージ機構11を安定して傾斜させることができる。
【0054】
したがって、本開示に係る射精促進装置としての実施例1の射精促進装置10は、単に陰茎全体を略均一に締め付ける従来の構造と比較して、挿入口21bの近傍のみを部分的に締め付けて陰茎に刺激を与えることができ、射精をより効率的に促進できる。
【0055】
以上、本開示の射精促進装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
【0056】
なお、射精促進装置は、実施例1では上記のような全体の形状や構成としている。しかしながら、射精促進装置は、マッサージ機構11が、陰茎の挿入が可能とされた中空部21aを有するマッサージ本体部21と、中空部21aにおける挿入口21bの径寸法を縮めるようにマッサージ本体部21を部分的に変形させる変形機構部22と、を有していれば、全体の形状や構成は適宜設定すればよく、実施例1に限定されない。
【0057】
また、射精促進装置は、実施例1では、マッサージ機構の空気袋32において、両第1側部32bに蛇腹部分35を設けるとともに、両第2側部32cには蛇腹部分35を設けないものとして、第1方向での内径寸法(両第1側部32bの間隔)のみを狭めたり広げたりできるものとしている。しかしながら、マッサージ機構は、変形機構部22により、中空部21aにおける挿入口21bの径寸法を縮めるようにマッサージ本体部21を部分的に変形させるものであれば、その構成や締め付ける方向は適宜設定すればよく、実施例1の構成に限定されない。
【0058】
さらに、射精促進装置は、実施例1では、往復動部41と連結部(37、41i)とを3つずつ設けている。しかしながら、射精促進装置は、往復動部41と連結部(37、41i)とを複数設けていれば、2つずつ設けてもよく、4つ以上ずつ設けてもよく、実施例1の構成に限定されない。ここで、射精促進装置は、往復動部41と連結部(37、41i)とを2つずつ設けた場合、基準姿勢に対してマッサージ機構11を傾斜させる方向が一方向となるが、単に往復動させる構造と比較して、マッサージ機構11の複雑な動きを可能にできる。また、射精促進装置は、往復動部41と連結部(37、41i)とを4つ以上ずつ設けた場合、すべての位置関係でマッサージ機構11の位置や姿勢を制御してもよく、実施例1のように3つでの位置関係でマッサージ機構11の位置や姿勢を制御するものとしつつ残りのものでマッサージ機構11の位置や姿勢の微調整を行うものとしてもよい。
【0059】
射精促進装置は、実施例1では、ネジ軸41bのネジ溝のピッチを一定としている。しかしながら、ネジ軸41bのネジ溝のピッチは、軸線方向での位置に応じて適宜変化させてもよい。このようにすると、このピッチの変化も利用してマッサージ機構11の位置や姿勢を制御できる。
【0060】
射精促進装置は、実施例1では、マッサージ機構11のマッサージ本体部21を、上記の構成としている。しかしながら、マッサージ本体部21は、挿入された陰茎に刺激を与えるものであって、挿入口21bの径寸法を縮めるようにマッサージ本体部21を部分的に変形させる変形機構部22により挿入口21bの径寸法が部分的に縮められるものであればよく、実施例1の構成に限定されない。例えば、マッサージ機構11は、マッサージ本体部21の外観や中空部21aの形状等の変更や、各部材の取り付け構造の変更のように形状や構成を適宜変更してもよい。
【符号の説明】
【0061】
10 射精促進装置 11 マッサージ機構 12 駆動機構 21 マッサージ本体部 21a 中空部 21b 挿入口 22 変形機構部 25 圧力調整部 32 空気袋 32b 第1側部 32c 第2側部 35 蛇腹部分 37 (連結部を構成する)連結球状部 41c 駆動箇所 41 往復動部 41i (連結部を構成する)連結支持部
図1
図2
図3
図4
図5
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図10