(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024096651
(43)【公開日】2024-07-17
(54)【発明の名称】電子ファイル保存処理装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 16/907 20190101AFI20240709BHJP
G06Q 99/00 20060101ALI20240709BHJP
【FI】
G06F16/907
G06Q99/00
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023000313
(22)【出願日】2023-01-04
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-05-18
(71)【出願人】
【識別番号】512192554
【氏名又は名称】株式会社ユーエスエス
(74)【代理人】
【識別番号】100123984
【弁理士】
【氏名又は名称】須藤 晃伸
(74)【代理人】
【識別番号】100102314
【弁理士】
【氏名又は名称】須藤 阿佐子
(74)【代理人】
【識別番号】100159178
【弁理士】
【氏名又は名称】榛葉 貴宏
(72)【発明者】
【氏名】與良 剛
【テーマコード(参考)】
5B175
5L049
【Fターム(参考)】
5B175FB02
5B175LA01
5L049EE08
5L049EE09
(57)【要約】
【課題】取引関係書類の管理の手間を削減することができことができる電子ファイル保存処理装置およびプログラムを提供する。
【解決手段】書類登録用電子メールアドレスを発行するアドレス発行手段と、書類登録用電子メールアドレスに送信された電子ファイルを、仮書類カルテTとして記憶装置12に電子的に保存する仮保存手段と、仮書類カルテTの書類情報を確認するための確認用URLを送信するURL送信手段と、確認用URLへのアクセスを受けた場合、当該確認用URLに対応する仮書類カルテTの書類情報を確認する登録確認画面を編集可能に表示させる確認画面表示手段と、登録確認画面から登録指示が出された場合、登録確認画面の書類情報に基づき作成した書類カルテを記憶装置12に保存する本登録手段と、書類カルテFの書類情報の訂正または削除の履歴を保存する履歴保存手段と、を備える、電子ファイル保存処理装置およびプログラム。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子ファイルを記憶装置に検索可能に保存する電子ファイル保存処理装置であって、
予め設定された書類情報が紐づけられた書類登録用電子メールアドレスを発行するアドレス発行手段と、
送信元電子メールアドレスから前記書類登録用電子メールアドレスに送信された電子ファイルを、前記書類登録用電子メールアドレスに予め設定された書類情報と紐づけた仮書類カルテとして前記記憶装置に電子的に保存する仮保存手段と、
前記仮書類カルテの書類情報を確認するための確認用URLを予め設定された電子メールアドレスに送信するURL送信手段と、
前記確認用URLへのアクセスを受けた場合、当該確認用URLに対応する前記仮書類カルテの書類情報を確認する登録確認画面を編集可能に表示させる確認画面表示手段と、
前記登録確認画面から登録指示が出された場合、前記登録確認画面の書類情報に基づき作成した書類カルテを前記記憶装置に保存する本登録手段と、
前記書類カルテの書類情報の訂正または削除の履歴を保存する履歴保存手段と、を備える、電子ファイル保存処理装置。
【請求項2】
前記予め設定された書類情報は、区分情報、書類種別情報および取引先情報を含み、
前記確認画面表示手段は、予め設定された区分情報、書類種別情報および取引先情報を初期値として表示する、請求項1に記載の電子ファイル保存処理装置。
【請求項3】
前記URL送信手段による確認用URLの送信から一定期間内に当該確認用URLに対応する書類カルテが前記本登録手段により保存されない場合、当該確認用URLに対応する仮書類カルテおよび電子ファイルを前記記憶装置から削除する手段をさらに備える、請求項1に記載の電子ファイル保存処理装置。
【請求項4】
前記アドレス発行手段は、取引先のユーザIDと紐付けて前記書類登録用電子メールアドレスを発行し、
前記本登録手段は、前記取引先のユーザID宛てに前記書類カルテを保存したことを通知するメッセージを送信する、請求項1に記載の電子ファイル保存処理装置。
【請求項5】
さらに、前記取引先のユーザIDから出された受信指示に基づいて、前記取引先ユーザIDが参照可能な記憶エリアに前記書類カルテを複製保存する受信手段を有する、請求項4に記載の電子ファイル保存処理装置。
【請求項6】
さらに、前記書類登録用電子メールアドレスに紐付けられた承認者を設定する承認者設定手段と、
前記承認者設定手段により承認された承認者が前記電子ファイルを承認するための承認手段と、備え、
前記本登録手段は、前記書類登録用電子メールアドレスに紐付けられた承認者が設定されている場合、前記承認者の承認が得られない限り、前記書類カルテを前記記憶装置に保存しない、請求項1ないし5のいずれかに記載の電子ファイル保存処理装置。
【請求項7】
電子ファイルを記憶装置に検索可能に保存する処理をコンピュータに実行させる電子ファイル保存処理プログラムであって、コンピュータを、
予め設定された書類情報が紐づけられた書類登録用電子メールアドレスを発行するアドレス発行手段、
送信元電子メールアドレスから前記書類登録用電子メールアドレスに送信された電子ファイルを、前記書類登録用電子メールアドレスに予め設定された書類情報と紐づけた仮書類カルテとして前記記憶装置に電子的に保存する仮保存手段、
前記仮書類カルテの書類情報を確認するための確認用URLを予め設定された電子メールアドレスに送信するURL送信手段、
前記確認用URLへのアクセスを受けた場合、当該確認用URLに対応する前記仮書類カルテの書類情報を確認する登録確認画面を編集可能に表示させる確認画面表示手段、
前記登録確認画面から登録指示が出された場合、前記登録確認画面の書類情報に基づき作成した書類カルテを前記記憶装置に保存する本登録手段、
前記書類カルテの書類情報の訂正または削除の履歴を保存する履歴保存手段、として機能させる、電子ファイル保存処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザ間における取引関係書類の電子ファイルを保存する処理を行う電子ファイル保存処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、重要書類の電子データを適切に保管する仕組みが求められている。たとえば、特許文献1では、帳票などの電子ファイルを、担当者の指示に基づいてサーバーに保存する文書管理システムが知られている。
また、2022年1月から施行された改正電子帳簿保存法では、タイムスタンプ要件等が緩和される一方、電子取引に関するデータ保存の義務化が盛り込まれた。大企業のみならず中小企業においても、電子取引の記録を電子的に保存することが必要になった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、取引関係書類を電子データとして保管するためには、特定のシステムに適した電子データを準備する必要があり、手間がかかるという課題があった。
また、発注者と受注者の間でやり取りされる取引関係書類の電子ファイルは、発注者と受注者の両方でそれぞれが保管する必要があり、管理に手間がかかるという課題もあった。たとえば、特許文献1に記載のシステムにおいて、企業Aから企業Bに発行した請求書を企業Aおよび企業Bでそれぞれ電子的に保存する場合、請求書の発行元である企業Aは、企業Aの担当者が、作成した請求書のデータをそのまま、または紙で印刷した請求書をスキャンなどで電子化して特定のデータベースに保存するとともに、請求書を企業Bに別途郵送やメールなどで送付する。そして、発行先の企業Bでも、企業Bの担当者が、郵送やメールで受領した請求書をスキャンまたはダウンロードし、特定のデータベースに保存する必要があった。そのため、このような電子ファイルの管理上の手間を削減することが希求されている。
【0005】
上記課題を踏まえ、本発明は、発注者と受注者に生じていた取引関係書類の管理の手間を削減することができる電子ファイル保存処理装置およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る電子ファイル保存処理装置は、電子ファイルを記憶装置に検索可能に保存する電子ファイル保存処理装置であって、予め設定された書類情報が紐づけられた書類登録用電子メールアドレスを発行するアドレス発行手段と、送信元電子メールアドレスから前記書類登録用電子メールアドレスに送信された電子ファイルを、前記書類登録用電子メールアドレスに予め設定された書類情報と紐づけた仮書類カルテとして前記記憶装置に電子的に保存する仮保存手段と、前記仮書類カルテの書類情報を確認するための確認用URLを予め設定された電子メールアドレスに送信するURL送信手段と、前記確認用URLへのアクセスを受けた場合、当該確認用URLに対応する前記仮書類カルテの書類情報を確認する登録確認画面を編集可能に表示させる確認画面表示手段と、前記登録確認画面から登録指示が出された場合、前記登録確認画面の書類情報に基づき作成した書類カルテを前記記憶装置に保存する本登録手段と、前記書類カルテの書類情報の訂正または削除の履歴を保存する履歴保存手段と、を備える構成とすることができる。
上記電子ファイル保存処理装置において、前記予め設定された書類情報は、区分情報、書類種別情報および取引先情報を含み、前記確認画面表示手段は、予め設定された区分情報、書類種別情報および取引先情報を初期値として表示する構成とすることができる。
上記電子ファイル保存処理装置において、前記URL送信手段による確認用URLの送信から一定期間内に当該確認用URLに対応する書類カルテが前記本登録手段により保存されない場合、当該確認用URLに対応する仮書類カルテおよび電子ファイルを前記記憶装置から削除する手段をさらに備える構成とすることができる。
上記電子ファイル保存処理装置において、前記アドレス発行手段は、取引先のユーザIDと紐付けて前記書類登録用電子メールアドレスを発行し、前記本登録手段は、前記取引先のユーザID宛てに前記書類カルテを保存したことを通知するメッセージを送信する構成とすることができる。
上記電子ファイル保存処理装置において、さらに、前記取引先のユーザIDから出された受信指示に基づいて、前記取引先ユーザIDが参照可能な記憶エリアに前記書類カルテを複製保存する受信手段を有する構成とすることができる。
上記電子ファイル保存処理装置において、さらに、前記書類登録用電子メールアドレスに紐付けられた承認者を設定する承認者設定手段と、前記承認者設定手段により承認された承認者が前記電子ファイルを承認するための承認手段と、備え、前記本登録手段は、前記書類登録用電子メールアドレスに紐付けられた承認者が設定されている場合、前記承認者の承認が得られない限り、前記書類カルテを前記記憶装置に保存しない構成とすることができる。
本発明に係る電子ファイル保存処理プログラムは、電子ファイルを記憶装置に検索可能に保存する処理をコンピュータに実行させる電子ファイル保存処理プログラムであって、コンピュータを、予め設定された書類情報が紐づけられた書類登録用電子メールアドレスを発行するアドレス発行手段、送信元電子メールアドレスから前記書類登録用電子メールアドレスに送信された電子ファイルを、前記書類登録用電子メールアドレスに予め設定された書類情報と紐づけた仮書類カルテとして前記記憶装置に電子的に保存する仮保存手段、前記仮書類カルテの書類情報を確認するための確認用URLを予め設定された電子メールアドレスに送信するURL送信手段、前記確認用URLへのアクセスを受けた場合、当該確認用URLに対応する前記仮書類カルテの書類情報を確認する登録確認画面を編集可能に表示させる確認画面表示手段、前記登録確認画面から登録指示が出された場合、前記登録確認画面の書類情報に基づき作成した書類カルテを前記記憶装置に保存する本登録手段、前記書類カルテの書類情報の訂正または削除の履歴を保存する履歴保存手段、として機能させる構成とすることができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、発注者と受注者に生じていた取引関係書類の管理の手間を削減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態に係る電子ファイル保存システムの構成図である。
【
図2】送信情報入力画面(ファイル情報)における電子ファイルの選択方法を説明するための図である。
【
図3】送信情報入力画面(書類情報)における書類情報の入力方法を説明するための図である。
【
図4】送信情報入力画面(送信先情報)における送信情報の入力方法を説明するための図である。
【
図6】保存画面(ファイル情報)における電子ファイルの選択方法を説明するための図である。
【
図7】保存画面(書類情報)における書類情報の入力方法を説明するための図である。
【
図9】第2の保存処理に係る登録確認画面の図である。
【
図10】第2の保存処理に係る書類登録用電子メールアドレスを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明に係る電子ファイル保存処理装置の実施形態を、図を参照して説明する。なお、本発明において保存の対象となる電子ファイルは、特に限定されないが、本実施形態では、電子帳簿保存法の対象とされる国税関係書類の電子ファイルを例示して説明する。また、本発明の電子ファイルのデータ形式も、特に限定されず、たとえば公知のアプリケーションやソフトウェア(たとえば文書作成ソフトや表計算ソフトなど)で作成した電子ファイル(テキストファイル、文書ファイルや表計算ファイル)であってもよいし、画像などの電子ファイル(画像ファイル)であってもよいし、また、インターネットでダウンロードした電子ファイル、あるいは紙ファイルをスキャンし電子データに変換した電子ファイル(たとえばPDFファイル)であってもよい。本実施形態では、テキストファイル、文書ファイル、表計算ファイル、画像ファイル、PDFファイルのいずれも利用することができるものとする。
【0010】
図1は、本実施形態に係る電子ファイル保存システム1を示す構成図である。
図1に示すように、本実施形態に係る電子ファイル保存システム1は、電子ファイル保存処理装置として機能するサーバー10と、複数の操作端末20~40から構成される。操作端末20~40は、パーソナルコンピューター、ノートパソコン、タブレット、スマートフォンなどの情報処理端末であり、サーバー10と通信する通信機能、キーボードやタッチパネルなどのユーザが情報を入力するための入力機能、ディスプレイなどのユーザに情報を表示する表示機能を有する。本実施形態に係る電子ファイル保存システム1で提供するサービスは、インターネットのウェブブラウザで提供されるASP(Application Service Provider)型のサービスであり、操作端末20~40は、インターネットに接続でき、ウェブブラウザを起動できるものであれば特に限定されない。
【0011】
また、本実施形態において、操作端末20は企業AのユーザA1が、操作端末30は企業BのユーザB1が、操作端末40は企業CのユーザC1が操作するものとして説明する。また、図示していないが、企業Aには、ユーザA1以外のユーザA2~A4が操作する操作端末があり、これら操作端末もサーバー10と接続し、本実施形態に係る電子ファイル保存システム1を用いたサービスを利用できるものとする。なお、以下においては、企業AのユーザA1および企業BのユーザB1が、本実施形態に係る電子ファイル保存システム1を用いたサービスを利用しており、企業CのユーザC1は本実施形態に係る電子ファイル保存システム1を用いたサービスを利用していないものとして説明する。なお、本実施形態に係る電子ファイル保存システム1を用いたサービスを利用しているユーザA1,B1を会員ユーザA1,B2とも称し、本実施形態に係る電子ファイル保存システム1を用いたサービスを利用していないユーザC1を非会員ユーザC1とも称す。
【0012】
サーバー10は、本実施形態に係る電子ファイル保存処理を実行する電子ファイル保存処理装置であり、たとえばクラウド上に設置されるサーバーである。サーバー10は、
図1に示すように、本実施形態に係る電子ファイル保存処理プログラムを実行する処理装置11と、本実施形態に係る電子ファイル保存処理プログラムを記憶する記憶装置12と、各操作端末20~40と通信するための通信装置13と、電子ファイルや当該電子ファイルに関連する情報を記憶する保存用データベース14と、一時記憶用データベース15と、管理情報データベース16とを有する。本実施形態では、保存用データベース14には、会員企業A,Bごとにアクセス可能な記憶エリア14A,14Bが設定されており、各会員企業A,Bの会員ユーザA1,B1は、自身が所属する会員企業A,Bの情報を権限に応じて登録、閲覧等可能となっている。一時記憶用データベース15には、保存用データベース14に登録される前の書類カルテが記憶される記憶エリア15Aが設定されている。管理情報データベース16には、ユーザIDや登録用電子メールアドレスなどの管理情報が記憶されている。
【0013】
また、本実施形態に係る電子ファイル保存システム1は、電子帳簿保存法に準拠したシステムとなっている。ここで、電子帳簿保存法における電子ファイルの保存区分は、(a)電子帳簿等保存、(b)スキャナ保存、(c)電子取引データ保存の3種類に分けられるが、本実施形態に係る電子ファイル保存システム1では、全ての区分の電子ファイルを対象として保存することができる。また、自社で作成した取引関係書類の電子ファイルは、後述する保存機能により自社の記憶エリア14Aだけに保存することができるとともに、送信機能により他社に属するユーザに送信することで自社ユーザの記憶エリア14Aおよび他社ユーザの記憶エリア14Bの両方に保存することもできる。また、電子帳簿保存法における電子ファイルの保存要件には、(1)システム概要に関する書類の備え付け、(2)見読可能装置の備え付け、(3)検索機能の確保、(4)データの真実性を担保する措置があるが、本実施形態に係る電子ファイル保存システム1では、後述するように、電子ファイルは書類情報と関連付けて保存されることで検索機能が確保されるとともに、データの訂正・削除の履歴が保存用データベース14に記録されることでデータの真実性を担保する措置が取られている。以下に、本実施形態に係る電子ファイル保存システム1の各種機能について説明する。
【0014】
(送信処理)
処理装置11は、CPUなどの演算装置であり、記憶装置12に記憶された電子ファイル保存処理プログラムを実行することで、送信者が発行する取引関係書類の電子ファイルを受信者に対して送信する送信処理を実行する。以下においては、
図1に示す会員企業AのユーザA1から会員企業BのユーザB1へと電子ファイルを送信する場面を例示し、保存用データベース14のうち企業Aでアクセス可能な記憶エリア14Aを送信側記憶エリア14Aとし、保存用データベース14のうち企業Bでアクセス可能な記憶エリア14Bを受信側記憶エリア14Bとして説明する。
【0015】
具体的に、処理装置11は、まず、
図2に示すような送信情報入力画面(ファイル情報)を表示することで、送信側のユーザA1に送信する電子ファイルを選択させる。なお、
図2は、送信情報入力画面(ファイル情報)における電子ファイルの選択方法を説明するための図である。ユーザA1は、操作端末20を用いて、送信する電子ファイルを選択することで、選択した電子ファイルがサーバー10にアップロードされる。
【0016】
また、処理装置11は、
図3に示すように、送信情報入力画面(書類情報)において、送信側の会員ユーザA1に、電子ファイルに関する書類情報を入力させる。なお、
図3は、送信情報入力画面(書類情報)における書類情報の入力方法を説明するための図である。書類情報としては、書類種別(納品書、請求書など)、取引先、取引日、取引金額、組織(たとえば担当部署など)、承認の要否、備考などが含まれる。また、書類情報として、電子ファイルのファイル名、ファイルサイズ、発行/受領区分なども含めることができ、これら情報は、処理装置11が、電子ファイルの送信処理においては自動で入力することができる。たとえば、処理装置11は、ユーザA1が選択した電子ファイルのファイル名およびファイルサイズを、書類情報のファイル名およびファイルサイズとして自動で設定し、また、発行/受領区分については、自社で発行する取引関係書類の電子ファイルを送信する送信処理のため「発行」をユーザIDの属性情報に基づいて自動で入力することができる。さらに、処理装置11は、送信側の会員ユーザA1が書類情報として承認が必要である旨を入力した場合には、会員ユーザA1に、承認経路の情報も入力するように要求する。なお、承認経路については後述する。
【0017】
さらに、処理装置11は、電子ファイルの送信処理において、
図4に示すように、送信情報入力画面(送信先情報)を介して、送信側の会員ユーザA1に送信先情報を入力させる。このような送信先情報には、送信先の取引先担当者、送信先メールアドレス、メッセージタイトル、メッセージ本文などが含まれる。なお、メッセージタイトルやメッセージ本文は、処理装置11が、定型文を自動で入力する構成とすることができる。
【0018】
そして、処理装置11は、送信側の会員ユーザA1が、送信情報入力画面において、送信する電子ファイルを選択し、書類情報および送信情報を入力した後に、送信ボタンを押したことをトリガーとして、選択した電子ファイルを送信側記憶エリア14Aに保存するとともに、送信情報に基づいて受信側の会員ユーザB1に対してメッセージを送信する。具体的には、処理装置11は、ユーザA1に選択された電子ファイルと、ユーザA1に入力された書類情報とを関連付けて、保存用データベース14の送信側記憶エリア14Aに記憶する。また、本実施形態において、保存用データベース14に記憶される電子ファイルには、ステータス情報が付属して設定され、処理装置11は、送信側記憶エリア14Aに記憶された電子ファイルのステータスを「送信済み」に設定する。さらに、処理装置11は、送信情報に含まれる取引先担当者の情報を、電子ファイルに関連付けて、送信側記憶エリア14Aに記憶する。これにより、後述するように、受信側の会員ユーザB1が、操作端末30を介して、送信側記憶エリア14Aに記憶された電子ファイルを閲覧することを可能とする。なお、本実施形態では、送信側記憶エリア14Aにおいて、電子ファイル、書類情報、ステータス情報、および取引先担当者などの情報は、
図1に示すFA1,FA2・・・のように別々のデータファイルである送信側書類カルテとして保存される。なお、一の送信側書類カルテには、一の電子ファイルが紐付けられる場合もあれば、複数の電子ファイルが紐付けられる場合もある。
【0019】
さらに、処理装置11は、選択した電子ファイルの送信側記憶エリア14Aへの保存とともに、ユーザA1により入力された送信情報に基づいて、受信側の会員ユーザB1に対するメッセージの送信を行う。具体的には、処理装置11は、送信情報に含まれる送信先メールアドレスに対し、メッセージタイトルおよびメッセージ本文からなるメッセージを電子メールで送信する。これにより、受信側の会員ユーザB1は、送信側の会員ユーザA1により電子ファイルの送信処理が行われたことを、本実施形態に係る電子ファイル保存システム1のサービスの起動やログインを行うことなく、電子メールで把握することが可能となる。
【0020】
なお、本実施形態では、送信側の会員ユーザA1により送信処理が行われた場合も、受信側記憶エリア14Bに電子ファイルは複製保存されない。本実施形態では、送信側の会員ユーザA1により送信処理が行われ、送信側記憶エリア14Aに送信側書類カルテFAが作成されると、当該電子ファイルに関連して取引先担当者の情報も保存されるため、取引先担当者である会員ユーザB1を認識可能となる。そのため、処理装置11は、受信側の会員ユーザB1に、送信側記憶エリア14Aに保存した会員ユーザB1宛の電子ファイルを閲覧可能とする。これにより、受信側の会員ユーザB1は、上記送信処理により、送信側の会員ユーザA1により送信された電子ファイルを確認することが可能となる。なお、本実施形態では、受信側の会員ユーザB1が、後述する受信処理において、送信側記憶エリア14Aに保存した電子ファイルの受信処理を行うことで、処理装置11により、送信側記憶エリア14Aに保存された電子ファイルが受信側記憶エリア14Bに複製保存され、電子ファイル、書類情報、および送信元担当者などの情報を記録した受信側書類カルテFB1,FB2・・・が作成されることとなる。
【0021】
また、電子ファイルの送信処理において、ユーザA1により、書類情報として承認者の承認が必要である旨が入力された場合、処理装置11は、送信側の会員ユーザA1が送信情報入力画面において送信ボタンを押した場合でも、電子ファイルの送信側記憶エリア14Aへの保存のみを行い、送信情報に基づくメッセージの送信を行わない。また、処理装置11は、送信側記憶エリア14Aに記憶した電子ファイルのステータスを「承認待ち」に設定する。この場合、書類情報に設定された承認経路に沿った承認者の承認が行われるまで、処理装置11は、送信情報に基づくメッセージの送信を行わずに待機する。また、処理装置11は、承認経路に沿った承認者の承認が行われるまで、取引先担当者の情報も保存せず、受信側の会員ユーザB1が送信側記憶エリア14Aに保存した電子ファイルを閲覧できない状態とする。そして、承認経路に沿った承認者の承認が行われると、処理装置11は、取引先担当者の情報の保存と、メッセージの送信とを自動で実行する。また、処理装置11は、送信側記憶エリア14Aに保存した「承認待ち」の電子ファイルのステータスを「承認済み」に変更する。以下に、処理装置11の承認処理について説明する。
【0022】
(承認処理)
処理装置11は、承認者を設定するための承認者設定機能と、承認者設定機能により設定された承認者が承認を実行するための承認機能とを有する。たとえば、処理装置11は、所定の承認画面に、承認待ちの電子ファイルを表示し、承認者に、承認または否認を選択させることができる。承認画面において承認者が電子ファイルの承認を行うと、処理装置11は、送信側記憶エリア14Aに保存した「承認待ち」の電子ファイルのステータスを「承認済み」に変更するとともに、自動で、送信情報に基づくメッセージの送信を行うとともに、取引先担当者の情報を保存し、受信側の会員ユーザB1が送信側記憶エリア14Aに保存した電子ファイルを閲覧可能とする。
【0023】
また、本実施形態における処理装置11の承認者設定機能は、複数の承認者が順番に承認を行う承認経路を設定することができる。ここで、
図5は、承認経路を説明するための図である。たとえば、
図5に示す見積発行時のルートAでは、営業一課の課長イまたはロの承認を得た後に、営業部部長の承認を受けるという承認経路を示している。また
図5に示す見積発行時のルートBでは、営業一課の課長イの承認を得た後に、営業一課の課長ロの承認を得、さらにその後に、営業部部長の承認を受けるという承認経路を示している。さらに、
図5に示す部署内の社内回覧(閲覧状況を確認)ルートでは、順番に関係なく、営業部部長、営業一課の課長イ、営業一課の課長ロ、営業一課のスタッフの全ての承認を受けるという承認経路が示されている。加えて、請求書受領時のルートでは、営業部部長の承認を得た後に、経理部経理課スタッフの承認を受けるという承認経路が示されている。たとえば、
図5に示す見積発行時のルートAでは、申請者が送信機能において見積書を登録した場合に、営業一課の課長イまたはロが、図示しない承認画面を介して、電子ファイルの承認を行うことが可能となる。そして、課長イまたは課長ロが承認を実行すると、営業部部長が電子ファイルを承認することが可能となり、営業部部長が電子ファイルを承認することで、電子ファイルのステータスが「承認済み」の状態に変更されることとなる。
【0024】
ここで、取引関係書類である請求書の電子ファイルを、会員企業Aの会員ユーザA1から、会員企業Bの会員ユーザB1に発行する場面について説明する。また、この場合、営業担当である会員ユーザA1が請求書を作成するが、請求書の発行には、課長である会員ユーザA2および部長である会員ユーザA3の順に承認を得る必要があるものとする。
【0025】
この場合、まず、処理装置11の承認者設定機能により、課長である会員ユーザA2および部長である会員ユーザA3が承認者として設定されるとともに、課長である会員ユーザA2および部長である会員ユーザA3の順に承認を行う承認経路が設定される。なお、このような設定は、管理者が一元的に設定することができる。そして、営業担当である会員ユーザA1は、
図2および
図3に示すように、送信情報入力画面において、自身が作成した請求書の電子ファイルを選択するとともに、当該請求書の書類情報を入力する。なお、当該請求書は、会員ユーザA2および会員ユーザA3の承認が必要であるため、会員ユーザA1は、書類情報として、承認が必要である旨の情報と、課長である会員ユーザA2、部長である会員ユーザA3の順に承認を行う承認経路とを、書類情報として入力する。さらに、会員ユーザA1は、
図4に示すように、送信情報入力画面(送信先情報)において、送信先情報を入力する。具体的には、会員ユーザA1は、送信先の取引先担当者として会員企業Bの会員ユーザB1の情報を入力し、送信先メールアドレスとして会員ユーザB1のメールアドレスを入力し、電子ファイルを送信した旨のメッセージタイトルとメッセージ本文とを入力する。
【0026】
そして、会員ユーザA1が、送信情報入力画面における送信ボタンを押すことで、処理装置11は、送信側記憶エリア14Aに電子ファイルを保存する。ただし、この段階において、処理装置11は、送信側記憶エリア14Aに記憶した電子ファイルのステータスを「承認待ち」に設定し、電子ファイルの受信側記憶エリア14Bへの複製保存と、送信情報に基づくメッセージの送信とは行わずに待機する。続いて、承認者による承認処理が行われる。具体的には、処理装置11は、設定された承認経路のうち最初の承認者である会員ユーザA2の承認画面に、請求書の電子ファイルを「未承認」のステータスで表示する。会員ユーザA2は、処理装置11の承認機能により、請求書の電子ファイルを承認または否認の指示を行うことで、請求書の電子ファイルのステータスを「承認」または「否認」に変更する。会員ユーザA2により電子ファイルが承認された場合は、処理装置11は、承認経路の次の承認者である会員ユーザA3の承認画面に、請求書の電子ファイルを表示する。会員ユーザA3も、処理装置11の承認機能により、請求書の電子ファイルを承認または否認の指示を行うことで、請求書の電子ファイルのステータスを「承認」または「否認」に変更する。そして、会員ユーザA3により、請求書の電子ファイルの承認が行われると、設定した承認経路の全ての承認者の承認が行われたため、処理装置11は、会員企業Aの記憶エリア14Aに保存した電子ファイルのステータスを「承認済み」に変更するとともに、請求書の電子ファイルに関連付けて会員ユーザB1の取引先担当者の情報を記憶し、会員ユーザB1が送信側記憶エリア14Aに記憶された電子ファイルを閲覧可能とする。また、処理装置11は、承認が行われると、自動で、送信情報として入力された会員ユーザB1のメールアドレスに、送信情報として入力されたメッセージタイトルおよびメッセージ本文の内容のメッセージを送信する。これにより、送信側の会員企業Aの記憶エリア14Aに、発行した請求書の電子ファイルが保存されるとともに、受信側の企業Bの会員ユーザB1に、請求書が発行されたことを知らせ、発行された請求書を確認させることができる。
【0027】
(受信処理)
また、処理装置11は、送信処理において送信された電子ファイルを受信する受信機能を有する。上述した送信処理においては送信側記憶エリア14Aのみに電子ファイルが保存され、受信処理を行うことで、受信側記憶エリア14Bにも、電子ファイルが複製保存されることとなる。以下においては、本実施形態に係る受信処理を、会員ユーザA1が送信した電子ファイルを、会員ユーザB1が受信する場面を例示して説明する。
【0028】
上述したように、送信側の会員ユーザA1により送信処理が行われると、受信側の会員ユーザB1において送信側記憶エリア14Aに記憶された電子ファイルが閲覧可能となる。本実施形態において、処理装置11は、受信側の会員ユーザB1が操作する操作端末30において、送信処理により送信された電子ファイルを表示する受信画面を表示する。受信側の会員ユーザB1は、操作端末30を介して、受信画面に表示された受信したい電子ファイルを選択し、受信画面における受信ボタンを押すことで、処理装置11に受信指示を行うことができる。会員ユーザB1により受信指示が行われると、処理装置11は、送信側記憶エリア14Aに保存され、会員ユーザB1に選択された電子ファイルを複製し、複製した電子ファイルを受信側記憶エリア14Bに保存する。このように、本実施形態に係る電子ファイル保存システム1では、受信側の会員ユーザB1が取引関係書類の電子ファイルを選択して受信するだけで、受信側の企業Bにおいても、電子ファイルが適切かつ簡易に保存されることとなる。
【0029】
(第1の保存処理)
さらに、処理装置11は、他のユーザとのやり取りなく、自社で作成した電子ファイルや、他社から本実施形態に係る送信処理以外の方法で受領した電子ファイル、あるいは、紙の取引関係書類をスキャンなどにより電子化した電子ファイルを、電子帳簿保存法に準拠して電子的に保存する保存機能を有する。以下において、本実施形態に係る第1の保存処理を、企業Aの会員ユーザA1が電子ファイルを保存する場面を例示して説明する。
【0030】
たとえば、処理装置11は、
図6に示すような保存画面(ファイル情報)を表示することで、会員ユーザA1に、保存する電子ファイルを選択させる。
図6は、保存画面(ファイル情報)における電子ファイルの選択方法を説明するための図である。会員ユーザA1が電子ファイルを選択すると、処理装置11は、企業Aの記憶エリア14Aに、選択された電子ファイルを保存する。また、処理装置11は、電子ファイルを保存する際に、
図7に示すように、会員ユーザA1に、保存する電子ファイルに関する書類情報を入力させ、会員ユーザA1が入力した書類情報を電子ファイルと関連付けた送信側書類カルテFAとして記憶エリア14Aに記憶する。なお、
図7は、保存画面(書類情報)における電子ファイルの書類情報の入力方法を説明するための図である。
図7に示すように、保存画面(書類情報)では、区分情報として受領/発行区分が選択可能となっており、処理装置11は、書類情報として、受領/発行区分の区分情報も、会員ユーザA1に入力させる構成となっている。たとえば、会員ユーザA1は、自社が取引先に対して発行した取引関係書類の電子ファイルを保存する場合は受領/発行区分として「発行」を入力し、取引先から受領した取引関係書類の電子ファイルを保存する場合は受領/発行区分として「受領」を入力することで、保存した電子ファイルが、自社が取引先に対して発行した取引関係書類の電子ファイルであるのか、取引先から受領した取引関係書類の電子ファイルであるのかを明確にすることができる。
【0031】
また、処理装置11は、電子ファイルおよび書類情報を関連付けた送信側書類カルテFAとして会員企業Aの記憶エリア14Aに保存する際に、電子ファイルのステータスを「未処理」として保存する。「未処理」のステータスで保存された電子ファイルは、権限のある会員ユーザA4により「処理済み」へと変更可能となっている。これにより、たとえば営業担当である会員ユーザA1が入力した取引関係書類の電子ファイルを、経理担当である会員ユーザA4が「処理済み」に変更することで、取引関係書類の処理状況を把握することが可能となる。また、処理装置11は、書類情報として承認が必要との情報が入力されている場合、承認者の承認が行われるまで、電子ファイルが「未承認」のステータスで保存され、「処理済み」への変更が行えないようになる。この場合、承認者による承認が行われることで、電子ファイルのステータスは「承認済み」に設定され、権限あるユーザによる「処理済み」への変更が可能となる。電子ファイルのステータスが「承認済み」に設定されると、それ以降に生じた送信側書類カルテFAへの改変は、訂正の履歴情報として全て記録される。
【0032】
このように、本実施形態に係る保存処理は、上述した送信処理や受信処理と異なり、会員企業の会員ユーザ同士の電子ファイルのやり取りは行われないため、送信先情報の入力は要求されない。また、会員企業の会員ユーザ同士の電子ファイルのやり取りが行われないため、保存処理を、非会員企業との間の取引関係書類の電子ファイルの保存に用いることができる。以下において、会員企業AのユーザA1が、非会員企業CのユーザC1との取引関係書類(請求書)の電子ファイルを保存する場面を例示する。
【0033】
たとえば、会員企業Aから非会員企業Cへと請求書を発行する場合、会員ユーザA1は、
図6および
図7に示す各保存画面を介して、自身で作成した請求書の電子ファイルを選択し、書類情報を入力する。この場合、請求書の発行であるため、会員ユーザA1は、書類情報の発行/受領区分を「発行」として入力する。これにより、処理装置11は、会員ユーザA1が作成した電子ファイルを、書類情報と関連付けて、企業Aの記憶エリア14Aに保存することができる。また、会員ユーザA1は、非会員企業Cに取引関係書類の電子データを受領してもらうため、別メニューの登録画面から、非会員ユーザC1の送信情報を入力する。たとえば、会員ユーザA1は、送信先の取引先担当者として非会員ユーザC1の情報を、送信先メールアドレスとして非会員ユーザC1のメールアドレスを、メッセージタイトルおよびメッセージ本文として、会員ユーザA1が電子ファイルをアップロードした旨のメッセージを入力する。なお、処理装置11は、登録した請求書の電子ファイルを非会員ユーザC1にダウンロードさせるための画面のURLを作成し、作成したURLをメッセージ本文に自動で追記することができる。そして、処理装置11は、送信情報の入力が行われると、自動で、非会員ユーザC1にメッセージを送信する。これにより、会員企業Aは請求書を保存用データベース14に保存することができ、電子帳簿保存法の要求を満たすことができるとともに、企業Cの非会員ユーザC1は、メールアドレスに送信されたメールのメッセージに含まれるURLにアクセスすることで、請求書をダウンロードして受領することができる。なお、会員ユーザA1は、企業Aの記憶エリア14Aに保存した、企業Cとの別の取引関係書類の電子ファイルについても、上記URLの画面から、非会員ユーザC1にダウンロードさせることもできる。
【0034】
また、会員企業Aが、非会員企業Cが発行した請求書を受領する場合、会員ユーザA1は、非会員企業Cが請求書の電子ファイルをアップロードするための画面のURLを作成し、作成したURLを非会員企業CのユーザC1のメールアドレスにメッセージとともに送信する。そして、非会員企業CのユーザC1は、送信されたメッセージに含まれるURLにアクセスし、発行した請求書の電子ファイルをアップロードする。この際、処理装置11は、保存処理を実行し、上記URLの画面において、電子ファイルの書類情報を非会員ユーザC1に登録してもらう構成とすることができる。これにより、会員企業Aは、非会員企業Cが発行した請求書を自身で登録することなく、企業Aの保存用データベース14に請求書の電子ファイルを保存することができ、電子帳簿保存法の要求を満たすことができるとともに、企業Cの非会員ユーザC1は、請求書を会員企業Aに送信することができる。なお、非会員企業Cの非会員ユーザC1が電子ファイルをアップロードする場合、書類情報の受領/発行区分は「受領」に設定される。また、上記構成に代えて、処理装置11による送信処理を利用して、非会員企業CのユーザC1が、取引関係書類の電子ファイルを送信し、会員企業Aの記憶エリア14Aに保存する構成とすることができる。この場合、最初は非会員ユーザC1にゲストアカウントを作成してもらい、その後は、
図2~4に示す画面を通じて、非会員ユーザC1に送信処理を利用させる構成とすることもできる。この場合、処理装置11は、非会員ユーザC1に、送信する電子ファイルの選択と、書類情報および送信情報の入力とをさせ、送信ボタンが押されると、企業Aの記憶エリア14Aに電子ファイルが書類情報とが関連付けて保存されるとともに、会員ユーザA1にメッセージが送信される構成とすることができる。ただし、この場合、非会員企業C1は記憶エリアを有しないため、非会員企業C1は電子ファイルを保存することができない。
【0035】
(第2の保存処理)
本発明の電子ファイル保存システム1は、保存画面からの入力の手間を省くために電子メールにより、保存処理に必要な情報の一部を自動入力する機能を有する。
図8は、電子メールを用いた保存処理の手順を示すフローである。以下において、会員企業のユーザXが、取引先であるA社に発行した領収書の電子ファイルを保存する場面を例示する。
本システム1に登録されたユーザXは、操作端末20,30から、電子メールにより登録したい電子ファイルを書類登録用アドレスに送信する(S1)。これにより、サーバー10は、書類登録用アドレスに送信された電子ファイルを受信し、処理装置11は、受信したメールに添付された電子ファイルを保存用データベース14の記憶エリア14Xに「仮保存」のステータスを付して保存する(S2)。この際、処理装置11は、書類登録用アドレスに予め設定された初期書類情報を仮書類カルテTnとして一時記憶用データベース15の一時記憶エリアに151に記憶する(S3)。ここで、nは自然数であり、仮保存された電子ファイルの数だけ仮書類カルテが一時記憶エリアに151に作成される。
【0036】
続いて、処理装置11は、仮書類カルテTnの登録確認画面を表示するための確認用URLを送信元電子メールアドレスに送信する(S4)。ここで、一定期間内に確認用URLへのアクセスが無い場合には、確認用URLへのアクセスを促す電子メールを1または複数回再送し、再送後も一定期間内にされた確認用URLへのアクセスが無い場合には仮保存した電子ファイルおよび仮書類カルテを自動削除する機能を設けてもよい。
送信元電子メールアドレスに記載された確認用URLに、ユーザXが操作端末20,30からアクセスをすると(S5)、処理装置11は、操作端末20,30に当該確認用URLに対応する仮カルテTnの情報を表示する登録確認画面を表示させる(S6)。たとえば、
図9において後述する書類登録用アドレス1に電子ファイルを送信すると、登録確認画面の取引先欄には「A社」が、区分欄には「発行」が、書類種別には「領収書」が自動入力された登録確認画面を表示させる。ユーザXは、操作端末20,30から未入力の欄に書類情報を入力すると共に、必要に応じて初期書類情報を修正し、
図10において後述する登録ボタンを押して電子ファイルの保存指示を出すことで、記憶エリア14Xに書類カルテFXが作成されて本登録となる(S7)。具体的には、処理装置11は、記憶エリア14Xに仮保存されている電子ファイルのステータスを「承認済み」に変更し、登録確認画面に入力された書類情報と紐付けて書類カルテFXとして記憶エリア14Xに保存し、一時記憶エリアに151に仮保存された仮書類カルテTnを削除する。ここで、上述の承認者設定機能により、承認者の承認が得られない限り、登録ボタンを押下できない構成を採用してもよい。書類登録用アドレスに紐付けられた承認者を設定しておくことで、当該書類登録用アドレスに送信された電子ファイルを本登録するためには、設定された承認者の承認を必要とすることが可能となる。なお、登録ボタンの押下は、承認者の承認後に被承認者が行う仕様としてもよいし、承認者自身が行う仕様としてもよい。
電子ファイルのステータスが「承認済み」に設定されると、それ以降に生じた書類カルテFXへの改変は、訂正の履歴情報として全て記録される。なお、仮保存した電子ファイルのステータスが一定期間内に「承認済み」に変更されない場合には仮保存した電子ファイルおよび仮書類カルテTnを自動削除する機能を設けてもよい。また、S7において電子ファイルの保存指示が出された際に、取引先情報と紐付けられたユーザIDに電子ファイルが保存されたことを知らせるメッセージを送信する機能を設けてもよい。
【0037】
図9は、第2の保存処理に係る書類登録用電子メールアドレスを説明するための図である。実施形態に係る電子ファイル保存処理プログラムは、取引先に紐づけられた書類登録用電子メールアドレスを発行する手段を備えており、取引先ごとに書類登録用電子メールアドレスを発行することができる。書類登録用電子メールアドレスを発行する手段は、一つの取引先について、初期値として紐付けられ書類情報が異なる複数の書類登録用アドレスを設定することができる。ここで、取引先は、会員企業である場合もあれば、非会員企業である場合もある。取引先が会員企業である場合は、確認用URLを送信する電子メールアドレスとユーザIDを紐付けて保存しておくことにより、上述の受信処理を行うことが可能である。
図9(A)は、取引先である会員企業のA社についての書類登録用アドレス1であり、取引先情報として「A社」が、区分情報として「発行」が、書類種別情報として「領収書」が初期値として紐づけられている。
図9(B)は、取引先である非会員企業のC社についての書類登録用アドレス2であり、取引先情報として「C社」が、区分情報として「受領」が、書類種別情報として「請求書」が初期値として紐づけられている。
【0038】
図10は、実施形態に係る第2の保存処理に係る登録確認画面の図である。
たとえば、処理装置11は、
図10に示すような登録確認画面を表示することで、会員ユーザXに、仮書類カルテTnの初期情報の確認および書類情報の入力を促す。会員ユーザXが、自身が書類登録用アドレス1に送信した電子ファイルの書類情報を入力し、登録ボタンを押すと、当該電子ファイルと登録確認画面に入力された書類情報と紐付けた書類カルテFXが作成される。なお、書類情報の種類は、
図10に例示する情報に限定されないが、電子帳簿保存法の検索要件となっている取引先、日付、金額については、少なくとも入力欄として設けることが必要である。
図10の例では、区分情報、書類種別情報、取引日情報および金額が必須の入力欄となっており、必須の入力欄に情報を入力しないと登録ができない仕様となっている。
本実施形態では、書類登録用アドレスに、取引先情報、区分情報および書類種別情報の初期値が紐付けられているが、紐付ける書類情報の種類はこれより多くてもよいし、少なくてもよい。たとえば、書類登録用アドレスに取引先情報を紐付けずに、区分情報および/または書類種別情報のみを紐付けるようにしてもよい。このように、書類登録用アドレスに、一又は複数の書類情報を紐付けることにより、取引先ごとに定まっている書類情報を都度入力する手間を削減することが可能となる。また、書類情報の紐付けが完了していない電子ファイルおよび仮書類カルテを記憶装置12に仮保存し、一定期間アクセスが無い場合には削除することにより、記憶装置12を効率的に利用することが可能である。
【0039】
(訂正・削除処理)
電子ファイル保存処理プログラムを実行する処理装置11は、保存用データベース14の記憶エリア14A,14Bに保存された電子ファイルの書類情報を履歴付きで訂正可能とする機能を有する。具体的には、処理装置11は、電子ファイルの書類情報を訂正するための画面を有しており、ユーザに書類情報を訂正させることができる。ユーザが訂正した書類情報は、処理装置11により、保存用データベース14に保存される。また、本実施形態では、処理装置11が書類情報を訂正した場合には、訂正の履歴情報として訂正内容が保存される。たとえば、処理装置11は、訂正前の書類情報をそのまま履歴情報として保存し、または、訂正箇所の情報を保存する構成とすることができる。これにより、権限あるユーザが、訂正の内容を確認でき、データの真実性を担保することができる。
【0040】
さらに、電子ファイル保存処理プログラムを実行する処理装置11は、保存用データベース14の記憶エリア14A,14Bに保存された電子ファイルを削除する機能を有する。具体的には、処理装置11は、電子ファイルを削除するための画面を有しており、ユーザが選択した電子ファイルを削除することができる。また、処理装置11は、電子ファイルを削除する場合、削除した電子ファイルまたはその書類情報を削除の履歴情報として保存する。たとえば、処理装置11は、削除前の書類情報をそのまま履歴情報として保存する構成とできる。これにより、権限あるユーザが電子ファイルの削除の内容を確認でき、データの真実性を担保することができる。
【0041】
(検索処理)
処理装置11は、保存用データベース14の記憶エリア14A,14Bに保存された電子ファイルを検索する機能を有する。本実施形態において、処理装置11は、電子ファイルの書類情報を検索するための検索画面を有しており、ユーザが書類情報に含まれるキーワードを検索キーワードとして入力することで、ユーザに、所望する電子ファイルを検索させることができる。
【0042】
以上のように、本実施形態に係る電子ファイル保存システム1では、送信処理において、送信者に、送信する電子ファイルを選択させるとともに、電子ファイルの書類情報および送信情報を入力させることで、電子ファイルを書類情報と関連付けて送信側記憶エリア14Aに保存し、送信側記憶エリア14Aに保存した電子ファイルを受信者に閲覧可能とするとともに、送信情報に基づいて、受信者に対するメッセージを送信する。これにより、送信側のユーザによる、電子ファイルの送信と、電子ファイルの保存と、メッセージの送信とが同時に行えるため、たとえば、送信側のユーザが、メッセージ付きの電子メールに添付して取引関係書類の電子ファイルを送付するとともに、送付した取引関係書類の電子ファイルを別途、所定の記憶エリア14Aに保存するといった二度手間を軽減することが可能となる。また、本実施形態では、受信者側でも、受信するだけで、受信側記憶エリア14Bに電子ファイルが適切に保存されるため、受信側の手間も大きく削減することができる。さらに、本実施形態に係る電子ファイル保存システム1では、送信処理において、電子ファイルの保存と同時に電子メールなどによりメッセージが送信されるため、受信者は、本実施形態に係る電子ファイル保存システム1のサービスにログインなどせずに、電子メールなどにより、電子ファイルが受信側記憶エリア14Bに保存されたことを適切に把握することができる。
【0043】
また、上述した実施形態では、送信処理において、送信者に書類情報として承認者の承認の要否を入力させ、承認者の承認が必要であると入力された場合には、承認者により電子ファイルの承認が行われたことをトリガーとして、自動で、電子ファイルを受信側記憶エリア14Bに保存するとともに、送信情報に基づくメッセージの送信が行われる。これにより、承認者による承認後に、再度担当者が操作を行うことがなく、自動で、メッセージの送信が行われるため、送信者の手間を省くことができる。
【0044】
さらに、上述した実施形態では、非会員ユーザに、会員ユーザが発行した電子ファイルのダウンロードまたは、会員ユーザが受領する電子ファイルのアップロードを実行させることができ、会員ユーザが非会員ユーザに対して発行した電子ファイル、および、会員ユーザが非会員ユーザから受領した電子ファイルも、会員ユーザの記憶エリアに適切に保存することができる。このように、本実施形態に係る電子ファイル保存システム1を用いた場合でも、非会員ユーザとの電子ファイルのやり取りが可能であり、非会員ユーザとやり取りした電子ファイルを会員ユーザの記憶エリアに適切に保存することができる。
【0045】
また、取引関係書類の電子ファイルは、専用システムで作成した電子ファイルだけではなく、文書ソフトウェアで作成した文書ファイル、表計算ソフトウェアで作成した表計算ファイル、紙の取引関係書類をスキャンして電子化した画像ファイルやPDFファイルなどの形式があり、これら電子ファイルを一元的に管理できるシステムが希求されていた。本実施形態では、送信処理、受信処理および保存処理を併用することで、本実施形態に係る電子ファイル保存システム1で送受信した取引関係書類の電子ファイルも、メールで受信した電子ファイルも、FAXや郵送あるいは手渡しで受領した紙の取引関係書類をスキャンした電子ファイルも、保存用データベース14の同一の記憶エリア14A,14Bに集約して検索可能に保存することができる。
【0046】
加えて、実務上は、発注書・請書等の取引が成立したことを確認する書類だけではなく、取引の経緯を確認することができる情報についても保管しておくことが必要であるところ、本実施形態では、保存処理により各種書類の電子ファイルを保存することができるため、取引の経緯情報についても一括して電子的に保存することができる。
【0047】
以上、本発明の好ましい実施形態例について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態の記載に限定されるものではない。上記実施形態例には様々な変更・改良を加えることが可能であり、そのような変更または改良を加えた形態のものも本発明の技術的範囲に含まれる。
【0048】
たとえば、上述した実施形態では、送信処理において、送信者が書類情報として承認者の承認が必要であると入力した場合には、承認者により電子ファイルの承認が行われたことをトリガーとして、自動で、送信側記憶エリア14Aに保存した電子ファイルを受信者に閲覧可能とするとともに、送信情報に基づくメッセージの送信を行う構成を例示したが、この構成に限定されず、たとえば、送信者が承認者の承認が必要であると入力した場合には、承認者により電子ファイルの承認が行われた後に、送信者が別途指示することで、送信側記憶エリア14Aに保存した電子ファイルを受信者に閲覧可能とするとともに、送信情報に基づくメッセージの送信を行う構成とすることもできる。
【0049】
また、上述した実施形態では、サーバー10の保存用データベース14に、企業Aの記憶エリア14Aと、企業Bの記憶エリア14Bとが構築される構成を例示したが、この構成に限定されず、異なるサーバーのデータベースに、企業Aの記憶エリア14Aと、企業Bの記憶エリア14Bとがそれぞれ設定される構成としてもよい。
【0050】
また、上述した実施形態では、登録確認画面を表示するための確認用URLを送信元電子メールアドレスに送信する仕様を採用したが、確認用URLを予め登録した他の電子メールアドレスまたはユーザIDに送信するようにしてもよい。たとえば、電子ファイルの書類情報を管理する職位の者が使用する電子メールアドレスまたはユーザIDに確認用URLを送信し、当該確認用URLに対応する電子ファイルの閲覧権限を付与すると共に、登録確認画面の編集権限を付与してもよい。
【符号の説明】
【0051】
1…電子ファイル保存システム
10…サーバー
11…処理装置
12…記憶装置
13…通信装置
14…保存用データベース
15…一時記憶用データベース
16…管理情報データベース
14A,14B…記憶エリア
20,30,40…操作端末
【手続補正書】
【提出日】2023-04-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子ファイルを記憶装置に検索可能に保存する電子ファイル保存処理装置であって、
予め設定された書類情報が紐づけられた書類登録用電子メールアドレスを発行するアドレス発行手段と、
送信元電子メールアドレスから前記書類登録用電子メールアドレスに送信された電子ファイルを、前記書類登録用電子メールアドレスに予め設定された書類情報と紐づけた仮書類カルテとして前記記憶装置に電子的に保存する仮保存手段と、
前記仮書類カルテの書類情報を確認するための確認用URLを予め設定された電子メールアドレスに送信するURL送信手段と、
前記確認用URLへのアクセスを受けた場合、当該確認用URLに対応する前記仮書類カルテの書類情報を確認する登録確認画面を編集可能に表示させる確認画面表示手段と、
前記登録確認画面から登録指示が出された場合、前記登録確認画面の書類情報に基づき作成した書類カルテを前記記憶装置に保存する本登録手段と、
前記書類カルテの書類情報の訂正または削除の履歴を保存する履歴保存手段と、を備え、
前記アドレス発行手段は、取引先情報と紐付けられたユーザIDと紐付けて前記書類登録用電子メールアドレスを発行し、
前記本登録手段は、前記取引先情報と紐付けられたユーザID宛てに前記書類カルテを保存したことを通知するメッセージを送信する、電子ファイル保存処理装置。
【請求項2】
電子ファイルを記憶装置に検索可能に保存する電子ファイル保存処理装置であって、
予め設定された書類情報が紐づけられた書類登録用電子メールアドレスを発行するアドレス発行手段と、
送信元電子メールアドレスから前記書類登録用電子メールアドレスに送信された電子ファイルを、前記書類登録用電子メールアドレスに予め設定された書類情報と紐づけた仮書類カルテとして前記記憶装置に電子的に保存する仮保存手段と、
前記仮書類カルテの書類情報を確認するための確認用URLを予め設定された電子メールアドレスに送信するURL送信手段と、
前記確認用URLへのアクセスを受けた場合、当該確認用URLに対応する前記仮書類カルテの書類情報を確認する登録確認画面を編集可能に表示させる確認画面表示手段と、
前記登録確認画面から登録指示が出された場合、前記登録確認画面の書類情報に基づき作成した書類カルテを前記記憶装置に保存する本登録手段と、
前記書類カルテの書類情報の訂正または削除の履歴を保存する履歴保存手段と、を備え、
さらに、前記書類登録用電子メールアドレスに紐付けられた承認者を設定する承認者設定手段と、
前記承認者設定手段により承認された承認者が前記電子ファイルを承認するための承認手段と、備え、
前記本登録手段は、前記書類登録用電子メールアドレスに紐付けられた承認者が設定されている場合、前記承認者の承認が得られない限り、前記書類カルテを前記記憶装置に保存しない、電子ファイル保存処理装置。
【請求項3】
前記予め設定された書類情報は、区分情報、書類種別情報および取引先情報を含み、
前記確認画面表示手段は、予め設定された区分情報、書類種別情報および取引先情報を初期値として表示する、請求項1または2に記載の電子ファイル保存処理装置。
【請求項4】
前記URL送信手段による確認用URLの送信から一定期間内に当該確認用URLに対応する書類カルテが前記本登録手段により保存されない場合、当該確認用URLに対応する仮書類カルテおよび電子ファイルを前記記憶装置から削除する手段をさらに備える、請求項1または2に記載の電子ファイル保存処理装置。
【請求項5】
前記アドレス発行手段は、取引先情報と紐付けられたユーザIDと紐付けて前記書類登録用電子メールアドレスを発行し、
前記本登録手段は、前記取引先情報と紐付けられたユーザID宛てに前記書類カルテを保存したことを通知するメッセージを送信する、請求項2に記載の電子ファイル保存処理装置。
【請求項6】
さらに、前記取引先情報と紐付けられたユーザIDから出された受信指示に基づいて、前記取引先情報と紐付けられたユーザIDが参照可能な記憶エリアに前記書類カルテを複製保存する受信手段を有する、請求項1または5に記載の電子ファイル保存処理装置。
【請求項7】
さらに、前記書類登録用電子メールアドレスに紐付けられた承認者を設定する承認者設定手段と、
前記承認者設定手段により承認された承認者が前記電子ファイルを承認するための承認手段と、備え、
前記本登録手段は、前記書類登録用電子メールアドレスに紐付けられた承認者が設定されている場合、前記承認者の承認が得られない限り、前記書類カルテを前記記憶装置に保存しない、請求項1に記載の電子ファイル保存処理装置。
【請求項8】
電子ファイルを記憶装置に検索可能に保存する処理をコンピュータに実行させる電子ファイル保存処理プログラムであって、コンピュータを、
予め設定された書類情報が紐づけられた書類登録用電子メールアドレスを発行するアドレス発行手段、
送信元電子メールアドレスから前記書類登録用電子メールアドレスに送信された電子ファイルを、前記書類登録用電子メールアドレスに予め設定された書類情報と紐づけた仮書類カルテとして前記記憶装置に電子的に保存する仮保存手段、
前記仮書類カルテの書類情報を確認するための確認用URLを予め設定された電子メールアドレスに送信するURL送信手段、
前記確認用URLへのアクセスを受けた場合、当該確認用URLに対応する前記仮書類カルテの書類情報を確認する登録確認画面を編集可能に表示させる確認画面表示手段、
前記登録確認画面から登録指示が出された場合、前記登録確認画面の書類情報に基づき作成した書類カルテを前記記憶装置に保存する本登録手段、
前記書類カルテの書類情報の訂正または削除の履歴を保存する履歴保存手段、として機能させ、
前記アドレス発行手段は、取引先情報と紐付けられたユーザIDと紐付けて前記書類登録用電子メールアドレスを発行し、
前記本登録手段は、前記取引先情報と紐付けられたユーザID宛てに前記書類カルテを保存したことを通知するメッセージを送信する、電子ファイル保存処理プログラム。
【請求項9】
電子ファイルを記憶装置に検索可能に保存する処理をコンピュータに実行させる電子ファイル保存処理プログラムであって、コンピュータを、
予め設定された書類情報が紐づけられた書類登録用電子メールアドレスを発行するアドレス発行手段、
送信元電子メールアドレスから前記書類登録用電子メールアドレスに送信された電子ファイルを、前記書類登録用電子メールアドレスに予め設定された書類情報と紐づけた仮書類カルテとして前記記憶装置に電子的に保存する仮保存手段、
前記仮書類カルテの書類情報を確認するための確認用URLを予め設定された電子メールアドレスに送信するURL送信手段、
前記確認用URLへのアクセスを受けた場合、当該確認用URLに対応する前記仮書類カルテの書類情報を確認する登録確認画面を編集可能に表示させる確認画面表示手段、
前記登録確認画面から登録指示が出された場合、前記登録確認画面の書類情報に基づき作成した書類カルテを前記記憶装置に保存する本登録手段、
前記書類カルテの書類情報の訂正または削除の履歴を保存する履歴保存手段、
前記書類登録用電子メールアドレスに紐付けられた承認者を設定する承認者設定手段、として機能させ、
前記本登録手段は、前記書類登録用電子メールアドレスに紐付けられた承認者が設定されている場合、前記承認者の承認が得られない限り、前記書類カルテを前記記憶装置に保存しない、電子ファイル保存処理プログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本発明の第1の観点に係る電子ファイル保存処理装置は、電子ファイルを記憶装置に検索可能に保存する電子ファイル保存処理装置であって、予め設定された書類情報が紐づけられた書類登録用電子メールアドレスを発行するアドレス発行手段と、送信元電子メールアドレスから前記書類登録用電子メールアドレスに送信された電子ファイルを、前記書類登録用電子メールアドレスに予め設定された書類情報と紐づけた仮書類カルテとして前記記憶装置に電子的に保存する仮保存手段と、前記仮書類カルテの書類情報を確認するための確認用URLを予め設定された電子メールアドレスに送信するURL送信手段と、前記確認用URLへのアクセスを受けた場合、当該確認用URLに対応する前記仮書類カルテの書類情報を確認する登録確認画面を編集可能に表示させる確認画面表示手段と、前記登録確認画面から登録指示が出された場合、前記登録確認画面の書類情報に基づき作成した書類カルテを前記記憶装置に保存する本登録手段と、前記書類カルテの書類情報の訂正または削除の履歴を保存する履歴保存手段と、を備え、前記アドレス発行手段は、取引先情報と紐付けられたユーザIDと紐付けて前記書類登録用電子メールアドレスを発行し、前記本登録手段は、前記取引先情報と紐付けられたユーザID宛てに前記書類カルテを保存したことを通知するメッセージを送信する構成とすることができる。
本発明の第2の観点に係る電子ファイル保存処理装置は、電子ファイルを記憶装置に検索可能に保存する電子ファイル保存処理装置であって、予め設定された書類情報が紐づけられた書類登録用電子メールアドレスを発行するアドレス発行手段と、送信元電子メールアドレスから前記書類登録用電子メールアドレスに送信された電子ファイルを、前記書類登録用電子メールアドレスに予め設定された書類情報と紐づけた仮書類カルテとして前記記憶装置に電子的に保存する仮保存手段と、前記仮書類カルテの書類情報を確認するための確認用URLを予め設定された電子メールアドレスに送信するURL送信手段と、前記確認用URLへのアクセスを受けた場合、当該確認用URLに対応する前記仮書類カルテの書類情報を確認する登録確認画面を編集可能に表示させる確認画面表示手段と、前記登録確認画面から登録指示が出された場合、前記登録確認画面の書類情報に基づき作成した書類カルテを前記記憶装置に保存する本登録手段と、前記書類カルテの書類情報の訂正または削除の履歴を保存する履歴保存手段と、を備え、さらに、前記書類登録用電子メールアドレスに紐付けられた承認者を設定する承認者設定手段と、前記承認者設定手段により承認された承認者が前記電子ファイルを承認するための承認手段と、備え、前記本登録手段は、前記書類登録用電子メールアドレスに紐付けられた承認者が設定されている場合、前記承認者の承認が得られない限り、前記書類カルテを前記記憶装置に保存しない、構成とすることができる。
上記電子ファイル保存処理装置において、前記予め設定された書類情報は、区分情報、書類種別情報および取引先情報を含み、前記確認画面表示手段は、予め設定された区分情報、書類種別情報および取引先情報を初期値として表示する構成とすることができる。
上記電子ファイル保存処理装置において、前記URL送信手段による確認用URLの送信から一定期間内に当該確認用URLに対応する書類カルテが前記本登録手段により保存されない場合、当該確認用URLに対応する仮書類カルテおよび電子ファイルを前記記憶装置から削除する手段をさらに備える構成とすることができる。
上記電子ファイル保存処理装置において、前記アドレス発行手段は、取引先情報と紐付けられたユーザIDと紐付けて前記書類登録用電子メールアドレスを発行し、前記本登録手段は、前記取引先情報と紐付けられたユーザID宛てに前記書類カルテを保存したことを通知するメッセージを送信する構成とすることができる。
上記電子ファイル保存処理装置において、さらに、前記取引先情報と紐付けられたユーザIDから出された受信指示に基づいて、前記取引先情報と紐付けられたユーザIDが参照可能な記憶エリアに前記書類カルテを複製保存する受信手段を有する構成とすることができる。
上記電子ファイル保存処理装置において、さらに、前記書類登録用電子メールアドレスに紐付けられた承認者を設定する承認者設定手段と、前記承認者設定手段により承認された承認者が前記電子ファイルを承認するための承認手段と、備え、前記本登録手段は、前記書類登録用電子メールアドレスに紐付けられた承認者が設定されている場合、前記承認者の承認が得られない限り、前記書類カルテを前記記憶装置に保存しない構成とすることができる。
本発明の第1の観点に係る電子ファイル保存処理プログラムは、電子ファイルを記憶装置に検索可能に保存する処理をコンピュータに実行させる電子ファイル保存処理プログラムであって、コンピュータを、予め設定された書類情報が紐づけられた書類登録用電子メールアドレスを発行するアドレス発行手段、送信元電子メールアドレスから前記書類登録用電子メールアドレスに送信された電子ファイルを、前記書類登録用電子メールアドレスに予め設定された書類情報と紐づけた仮書類カルテとして前記記憶装置に電子的に保存する仮保存手段、前記仮書類カルテの書類情報を確認するための確認用URLを予め設定された電子メールアドレスに送信するURL送信手段、前記確認用URLへのアクセスを受けた場合、当該確認用URLに対応する前記仮書類カルテの書類情報を確認する登録確認画面を編集可能に表示させる確認画面表示手段、前記登録確認画面から登録指示が出された場合、前記登録確認画面の書類情報に基づき作成した書類カルテを前記記憶装置に保存する本登録手段、前記書類カルテの書類情報の訂正または削除の履歴を保存する履歴保存手段、として機能させ、前記アドレス発行手段は、取引先情報と紐付けられたユーザIDと紐付けて前記書類登録用電子メールアドレスを発行し、前記本登録手段は、前記取引先情報と紐付けられたユーザID宛てに前記書類カルテを保存したことを通知するメッセージを送信する構成とすることができる。
本発明の第2の観点に係る電子ファイル保存処理プログラムは、電子ファイルを記憶装置に検索可能に保存する処理をコンピュータに実行させる電子ファイル保存処理プログラムであって、コンピュータを、予め設定された書類情報が紐づけられた書類登録用電子メールアドレスを発行するアドレス発行手段、送信元電子メールアドレスから前記書類登録用電子メールアドレスに送信された電子ファイルを、前記書類登録用電子メールアドレスに予め設定された書類情報と紐づけた仮書類カルテとして前記記憶装置に電子的に保存する仮保存手段、前記仮書類カルテの書類情報を確認するための確認用URLを予め設定された電子メールアドレスに送信するURL送信手段、前記確認用URLへのアクセスを受けた場合、当該確認用URLに対応する前記仮書類カルテの書類情報を確認する登録確認画面を編集可能に表示させる確認画面表示手段、前記登録確認画面から登録指示が出された場合、前記登録確認画面の書類情報に基づき作成した書類カルテを前記記憶装置に保存する本登録手段、前記書類カルテの書類情報の訂正または削除の履歴を保存する履歴保存手段、前記書類登録用電子メールアドレスに紐付けられた承認者を設定する承認者設定手段、として機能させ、前記本登録手段は、前記書類登録用電子メールアドレスに紐付けられた承認者が設定されている場合、前記承認者の承認が得られない限り、前記書類カルテを前記記憶装置に保存しない構成とすることができる。