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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024096676
(43)【公開日】2024-07-17
(54)【発明の名称】電気外科用発電機および製造方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 18/12 20060101AFI20240709BHJP
   H02M 7/48 20070101ALI20240709BHJP
【FI】
A61B18/12
H02M7/48 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】29
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023217264
(22)【出願日】2023-12-22
(31)【優先権主張番号】63/435,003
(32)【優先日】2022-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/435,012
(32)【優先日】2022-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】516236908
【氏名又は名称】オリンパス・ヴィンター・ウント・イベ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】OLYMPUS WINTER & IBE GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イェンス クリューガー
(72)【発明者】
【氏名】ファビアン シュトップ
(72)【発明者】
【氏名】ファビアン ヤニッヒ
(72)【発明者】
【氏名】アンネ クヴィック
(57)【要約】      (修正有)
【課題】安全かつ信頼できる方法で多くの異なる構成における電気外科用発電機およびその製造方法を提供する。
【解決手段】電気外科用器具99のための電気外科用発電機1であって、発電機は複数の機能モジュールを備え、複数の機能モジュールは、電気外科用器具のための高周波エネルギーを供給するための給電信号を生成するインバータモジュール34と、電気外科用器具を出力モジュールに接続する出力モジュール19を備え、機能モジュールは、機能モジュールを、それぞれのモジュールとは異なる機能モジュールと区別可能にするための結合識別子を備え、機能モジュールまたは電気外科用発電機の通信モジュール24は、結合識別子によってそれぞれの機能モジュールを識別するように適合され、機能モジュール間、および/または通信モジュールとの通信のためにバスシステムが設けられ、機能モジュールの各々は、通信のための制御ベースモジュールを有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気外科用器具に供給するための給電信号を生成するための電気外科用発電機であって、前記発電機は複数の機能モジュールを備え、前記複数の機能モジュールは、
少なくとも1つの電気外科用器具のための高周波エネルギーを供給するための給電信号を生成するための少なくとも1つのインバータモジュールと、
電気外科用器具を出力モジュールに接続するための少なくとも1つの出力モジュールと、
を備え、
前記機能モジュールのうちの少なくとも1つ、複数、または全ては、前記それぞれの機能モジュールを、前記それぞれのモジュールとは異なる前記機能モジュールの他のものと区別可能にするための結合識別子を備え、
前記機能モジュールのうちの少なくとも1つ、または前記電気外科用発電機の通信モジュールは、前記結合識別子によって前記それぞれの機能モジュールを識別するように適合され、
前記機能モジュール間、および/または前記通信モジュールとの通信のためにバスシステムが設けられ、および/または
複数または全ての前記機能モジュールの各々は、前記それぞれの機能モジュールを制御するための、および/または前記それぞれの機能モジュールの、別の機能モジュールおよび/または前記通信モジュールとの通信を動作させるための制御ベースモジュールを有する、電気外科用発電機。
【請求項2】
前記複数の機能モジュールは、
前記電気外科用発電機に電力を供給するための入力パワーモジュール、および/または
前記インバータモジュールまたはそのうちの少なくとも1つから前記出力モジュールまたはそのうちの少なくとも1つへの電力の供給を制御するためのエネルギー分配モジュール
をさらに備え、および/または
前記電気外科用発電機は、
前記通信モジュールおよび/または2つ以上の機能モジュール間の通信を提供するために機能モジュールのうちの2つ以上と結合された、前記通信モジュール、および/または
どの機能モジュールが実装されているかおよび/または構成されているかを検出するためのモジュール検出器
をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の電気外科用発電機。
【請求項3】
前記モジュールのうちの2つ以上は、他のモジュールおよび/または前記通信モジュールと通信するための通信インターフェースを各々有し、および/または
自己構成通信ネットワークが設けられ、特に、
少なくとも前記通信モジュールおよび/または前記機能モジュールのうちの少なくとも1つは、前記ネットワークに接続された通信メンバを探索し、前記探索によって見つかった任意のメンバと自律的に接続するように適合されている
ことを特徴とする、請求項1に記載の電気外科用発電機。
【請求項4】
複数の機能モジュールは、前記モジュールを制御するための制御ベースモジュールを各々有し、
これらの機能モジュールの各々は、少なくとも1つのモジュール機能を提供するように準備され、
前記制御ベースモジュールには、少なくとも、
前記モジュールの前記通信を動作させるための通信制御モジュールと、
前記モジュールの前記機能を制御するための機能制御モジュールと
を有するモジュール式制御方法が実装されている
ことを特徴とする、請求項1または2に記載の電気外科用発電機。
【請求項5】
前記複数の機能モジュールのうちの少なくとも1つの各々において、
複数の機能制御モジュールが、各モジュール機能が機能制御モジュールに割り当てられるように、各々機能モジュールの異なるモジュール機能を制御するためのソフトウェア制御ユニットとして提供され、
モジュール機能を選択するために、対応する機能制御モジュールが選択される
ことを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の電気外科用発電機。
【請求項6】
各モジュールを制御するために、
複数の制御ベースモジュールがソフトウェアユニットとして提供され、
前記機能モジュールの機能の変更のために、前記制御ベースモジュールのうちの少なくとも1つは変更可能であり、および/または前記制御ベースモジュールのうちのいくつかの間で選択することができ、特に、
前記制御ベースモジュールのうちの少なくとも1つは固定された変更不可能な制御ベースモジュールとして提供される
ことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の電気外科用発電機。
【請求項7】
特にソフトウェアユニットとして与えられる、制御ベースモジュールを選択および/または設定するための所定の構成を含む構成ファイルが与えられ、任意選択的に、
前記電気外科用発電機、特に前記通信デバイスは、前記実際に選択および/または設定された制御ベースモジュールが前記所定の構成と一致するか否かのチェックを行うように適合されている
ことを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の電気外科用発電機。
【請求項8】
前記電気外科用発電機、特にその通信デバイスは、
機能モジュールから情報を受信し、
受信した前記情報を評価し、
前記評価された情報から制御コマンドを抽出し、
前記評価された情報から抽出された制御コマンドを送信し、
受信した情報を他の機能モジュールに送信し、
送信された情報、特に送信された制御コマンドが、送信先の前記機能モジュールと一致するかどうかをチェックする
ことを含むリストの通信ステップのうちの1つ、複数、または全てを実行するように適合されていることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の電気外科用発電機。
【請求項9】
前記通信デバイスは、
通信線を介して前記モジュールに結合されており、および/または
通信用の前記バスシステムに、特にシリアルおよび/または差動バスシステムに接続されている
ことを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の電気外科用発電機。
【請求項10】
前記電気外科用発電機、特に前記通信デバイスは、
異なる伝送レートを有する複数のバスシステムを備えるかまたは使用する
ことを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の電気外科用発電機。
【請求項11】
前記電気外科用発電機、特に前記通信デバイスは、
送信される情報に応じて、および/または制御される前記モジュールに応じて、
情報を交換するための伝送レートを選択するように適合されていることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の電気外科用発電機。
【請求項12】
前記電気外科用発電機、特に前記通信デバイスは、
前記電気外科用発電機内に現在設置されている、および/または現在接続されているモジュールの全体的な状況を反映する接続状況を識別し、特に、
前記識別された接続状況に応じて、前記電気外科用発電機を制御するための前記電気外科用発電機の全体的な制御機能が選択または適合する
ように適合されていることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の電気外科用発電機。
【請求項13】
通信のために、
前記通信モジュールは、通信線を介して前記機能モジュールと相互接続され、および/または
前記機能モジュールは、通信線を介して互いに相互接続され、および/または
バスシステム、特にシリアルおよび/または差分データ転送を使用するバスシステム、特にCANbusが使用される
ことを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載の電気外科用発電機。
【請求項14】
前記電気外科用発電機、特に前記通信モジュールは、
異なる転送速度を有する複数のバスシステムを使用する
ことを特徴とする、請求項1から13のいずれか一項に記載の電気外科用発電機。
【請求項15】
複数または全ての前記機能モジュールは各々、通信を構築するための、または前記通信モジュールおよび/または他の機能モジュールとの通信に参加するためのデータインターフェースを備える
ことを特徴とする、請求項1から14のいずれか一項に記載の電気外科用発電機。
【請求項16】
前記機能モジュールのうちの少なくとも1つは、設定可能または選択可能なモジュール構成を備え、特に、
前記電気外科用発電機は、機能モジュールごとに、前記電気外科用発電機の識別された設定に応じてモジュール構成が設定または選択されるように適合されており、特に、
設定可能または選択可能なモジュール構成を有する各機能モジュールは構成ユニットを備え、および/または
中央構成ユニットが、特に前記通信モジュールの一部として提供される
ことを特徴とする、請求項1から15のいずれか一項に記載の電気外科用発電機。
【請求項17】
有効化機能が実装され、前記有効化機能は、前記有効化機能によって有効化された場合に特定の機能モジュールが特定の機能のみを動作または実行することができるように、前記特定の機能モジュールが前記特定の機能を動作および/または実行することを可能にするように適合され、
有効化のために、
中央有効化ユニットが提供され、および/または
各機能モジュールが有効化ユニットを備えるように、非集中化有効化ユニットが提供される
ことを特徴とする、請求項1から16のいずれか一項に記載の電気外科用発電機。
【請求項18】
前記電気外科用発電機は、前記電気外科用発電機の意図される設定を記憶し、前記電気外科用発電機内でどの機能モジュールが使用されるかを定義する構成ファイルを備え、および/または
前記電気外科用発電機は、特に比較器によって、前記構成ファイルに記憶された前記電気外科用発電機の前記設定を前記電気外科用発電機の実際に識別された設定と比較するように適合されている
ことを特徴とする、請求項1から17のいずれか一項に記載の電気外科用発電機。
【請求項19】
表示モジュールと、
表示モジュールを制御するための制御アルゴリズムを有し、特に、前記電気外科用発電機内に設置された表示モジュールを識別し、前記制御アルゴリズムを前記識別された表示モジュールに適合させるように適合された表示制御モジュールと、
外部通信モジュールに接続された外部アプリケーションと通信するための通信プロトコルを有し、特に、接続された外部アプリケーションを識別し、前記通信プロトコルを前記識別された外部アプリケーションに適合させるように適合された外部通信モジュールと、
ユーザが前記電気外科用発電機に入力を与えることを可能にするための入力モジュールと、
前記電気外科用発電機内に設置された機能モジュールを検出するためのモジュール検出器と
をさらに備えることを特徴とする、請求項1から18のいずれか一項に記載の電気外科用発電機。
【請求項20】
前記電気外科用発電機は、アップグレード信号を受信および処理するように適合され、特に前記電気外科用発電機は、アップグレード信号を受信および処理するためのアップグレード処理ユニットを備える
ことを特徴とする、請求項1から19のいずれか一項に記載の電気外科用発電機。
【請求項21】
前記電気外科用発電機は、全ての機能モジュール、および特に全ての他のモジュールも実装される支持フレームまたはケーシングを備え、特に、
前記支持フレームまたはケーシングは、前記電気外科用発電機、特に電力を必要とする全てのモジュールに電力を供給するための電源を備える
ことを特徴とする、請求項1から20のいずれか一項に記載の電気外科用発電機。
【請求項22】
電気外科用器具に供給するための給電信号を生成するように適合された電気外科用発電機を製造するための方法であって、前記発電機は複数の機能モジュールを備え、前記複数の機能モジュールは、
少なくとも1つの電気外科用器具のための高周波エネルギーを供給するための給電信号を生成するための少なくとも1つのインバータモジュールと、
電気外科用器具を前記出力モジュールに接続するための少なくとも1つの出力モジュールと、
を備え、
前記機能モジュールのうちの少なくとも1つ、複数、または全ては、前記それぞれの機能モジュールを、前記それぞれのモジュールとは異なる前記機能モジュールの他のものと区別可能にするための結合識別子を備え、
前記方法は、
少なくとも前記機能モジュールをケーシングまたは支持フレームに実装するステップと、
前記機能モジュール間の通信を構築するステップと、
各機能モジュールをその結合識別子によって識別するステップと、
前記機能モジュール間、および/または前記通信モジュールとの通信のためにバスシステムを使用するステップと、
を含み、および/または
複数または全ての前記機能モジュールの各々は、前記それぞれの機能モジュールを制御するための、および/または前記それぞれの機能モジュールの、別の機能モジュールおよび/または前記通信モジュールとの通信を動作させるための制御ベースモジュールを有し、
特に、
請求項1から21のいずれか一項に記載の電気外科用発電機が製造される、方法。
【請求項23】
前記識別された機能モジュールに基づいて、発電機構成が識別され、および/または
前記電気外科用発電機は、
前記機能モジュール間の通信を制御するため、および/または前記通信の構築を制御するための通信モジュールと、
前記インバータモジュールのうちの1つから前記出力モジュールのうちの1つへの高周波エネルギーの供給を制御するためのエネルギー分配モジュール、
ユーザに情報を表示するための表示モジュール、および
ユーザから入力を受け付けるための入力モジュール
のうちの少なくとも1つを備えるさらなる機能モジュールと
をさらに備える
ことを特徴とする、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
通信ネットワークを構築するために、
少なくとも前記通信モジュールおよび/または前記機能モジュールのうちの少なくとも1つは、機能モジュールを探索し、探索によって見つかった任意の機能モジュールと自動的に接続し、
互いに接続された全ての機能モジュールおよび場合により前記通信モジュールは、前記通信ネットワークを形成する
ことを特徴とする、請求項22または23に記載の方法。
【請求項25】
前記機能モジュールの所定の構成を含む所与の構成ファイルに基づいて、
機能モジュールの機能制御モジュールを選択または設定し、各機能制御モジュールは、その機能モジュールの制御を提供するために機能モジュールに割り当てられ、
特に各機能制御モジュールは、前記それぞれの機能モジュール上にソフトウェアモジュールとして実装され、および/または
前記選択および/または設定された機能制御モジュールが前記所定の構成に準拠しているか否かのチェックを実行する
ことを特徴とする、請求項22から24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記電気外科用発電機、特に前記通信デバイスは、
前記電気外科用発電機内に現在設置されている、および/または現在接続されているモジュール、特に機能モジュールの全体的な状況を反映する接続状況を識別し、特に
前記識別された接続状況に応じて、これを制御するための前記電気外科用発電機の全体的な制御機能を選択または適合する
ことを特徴とする、請求項22から25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
異なる発電機構成の複数の電気外科用発電機を製造するための方法であって、
各電気外科用発電機は、電気外科用器具に供給するための給電信号を生成するように適合され、
各発電機は複数の機能モジュールを備え、前記複数の機能モジュールは、
少なくとも1つの電気外科用器具のための高周波エネルギーを供給するための給電信号を生成するための少なくとも1つのインバータモジュールと、
電気外科用器具を前記出力モジュールに接続するための少なくとも1つの出力モジュールと、
を備え、
前記機能モジュールのうちの少なくとも1つ、複数、または全ては、前記それぞれの機能モジュールを、前記それぞれのモジュールとは異なる前記機能モジュールの他のものと区別可能にするための結合識別子を備え、
電気外科用発電機ごとに、方法は、
少なくとも前記機能モジュールをケーシングまたは支持フレームに実装するステップと、
前記機能モジュール間の通信を構築するステップと、
各機能モジュールをその結合識別子によって識別するステップと、
前記識別された機能モジュールに基づいて前記発電機構成を識別するステップと、
を含む、方法。
【請求項28】
各電気外科用発電機は、請求項22から26のいずれか一項に記載の方法に従って製造され、および/または
少なくとも第1および第2の電気外科用発電機が製造され、
前記第1および第2の電気外科用発電機について、物理的に同一の機能構成要素が使用される
ことを特徴とする、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記機能モジュールを実装するための類似もしくは同一の支持フレームまたは類似および/もしくは同一のケーシングを各々有する、少なくとも第1および第2の電気外科用発電機が製造され、
前記第1および第2の電気外科用発電機は、前記類似または同一のケーシングまたは支持フレームに実装された異なる機能モジュールを有する
ことを特徴とする、請求項27または28に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気外科用器具に供給するための給電信号を生成するための電気外科用発電機を対象とする。本発明は、このような電気外科用発電機のうちの少なくとも2つのアセンブリも対象とする。本発明はまた、このような電気外科用発電機のうちの少なくとも1つを製造および動作させるための方法も対象とする。
【背景技術】
【0002】
電気外科用発電機プラットフォームとも呼ぶことができる電気外科用発電機は、電気外科用器具を動作させるために使用される。動作中の少なくとも1つの電気外科用器具は、このような電気外科用発電機に接続される。このような電気外科用器具は、人体の組織を切断するためのデバイス、または組織を焼灼するなど電気エネルギーを使用する異なる方法で組織を処理するデバイスであってもよい。デバイスに応じて、異なる周波数の高周波電流が供給され得る、異なる種類の電気外科用器具がある。電気外科用器具には、超音波周波数を有する電気信号を供給することもできる。
【0003】
1つ以上の電気外科用器具が接続された電気外科用発電機は、電気外科用システムと見なすことができる。病院および他の医療行為は、前記医療行為の必要性に応じて、異なる電気外科用システム、すなわち異なるタイプの1つまたは複数の電気外科用器具および電気外科用器具を有する電気外科用システムを必要とする場合がある。
【0004】
したがって、電気外科用発電機は、接続されているか、または医療行為の特定の必要性に応じて接続するために利用可能な電気外科用器具に適合される。
【0005】
例えば、単純な電気外科用システムは、前記医療行為における医療処置の種類に応じて1種類のみの手術または同様の手術のための単一の電気外科用器具のみを有してもよい。このような電気外科用器具は、電気外科用発電機に接続するために1つのソケットを必要とするだけである。また、電気外科用器具に高周波給電信号を供給するために、場合により小型の1つのインバータのみが必要とされる。
【0006】
したがって、電気外科用発電機は、この必要性と一致するように構築される。しかしながら、他の場合には、より多くのおよび/または異なる電気外科用器具が必要とされる。このような電気外科用器具は、同時に、または次々に、電気外科用発電機に接続することができる。異なる電気外科用器具は、異なるソケットを必要とする場合がある。このような異なるソケットは、電気外科用器具の機械的カウンタソケットに適合することができ、電気外科用器具によって必要とされる電力の量および/または種類にも適合することができる。
【0007】
したがって、異なるソケットが必要とされる可能性があり、異なるインバータもまた必要とされる可能性がある。その結果、上述の単純な解決策と比較して、電気外科用発電機内により多くの要素が必要とされることにもなり得る。
【0008】
したがって、これら全ての必要性を満たすために、電気外科用発電機は、特定の電気外科用システムのために個別に設計される。このような設計は、ほんの数例を挙げると、インバータの種類および数、ソケットの種類および数、ディスプレイの種類および数、ノブまたはタッチディスプレイなどの入力デバイスの種類および数を含む。
【0009】
したがって、多くの異なる電気外科用発電機を計画および供給する必要があるという問題が生じる。このような多数の可能な変形例を設計、計画、および製造するために、製造誤差のリスクが増大する。加えて、このような電気外科用発電機に組み込まれた全てのモジュールは、正しく機能することを保証するために、互いに適合される必要がある。
【0010】
電気外科用システムは人体での治療に使用されるので、患者を傷つけるという大きなリスクも伴う。したがって、このような電気外科用システムには、高レベルの安全要件もある。1つの安全要件は、モジュールの相互作用が保証されなければならず、特に、電気外科用器具へのエネルギーの供給を迅速に停止するなどの機能も保証されなければならないことであり得る。このような適切な機能は、モジュールの安全な通信および/または相互作用に依存する。
【0011】
例えば、電気外科用器具は、この電気外科用器具へのエネルギー供給を停止する突然の必要性が生じた場合にエラーメッセージを送信してもよい。したがってこのような信号はインバータに、またはインバータを制御する制御ベースモジュールに送信され、信号は、このような緊急信号として理解されなければならない。緊急信号を理解することは、どのような種類の電気外科用器具が接続されるか、およびどのような種類の信号をインバータまたはインバータのコントローラがこの電気外科用器具から期待しているかに依存する。これらのモジュールのいずれかの不一致がある場合には、このような緊急信号は誤って理解される可能性がある。
【0012】
したがって、このような個別の電気外科用発電機が構築される場合、正しいモジュールこの電気外科用発電機に組み込まれたとしても、モジュールのうちの1つが誤って識別され、そのため通信がうまく機能しない可能性があるというリスクがあり得る。これは、上述の例に立ち戻るために、前記緊急信号の誤解につながる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
したがって、本発明の目的は、上述の問題のうちの少なくとも1つに対する解決策を提案することである。特に、安全かつ信頼できる方法で多くの異なる構成における電気外科用発電機の製造を可能にする解決策が提供される。少なくとも、これまでに知られている解決策の代替案である解決策が提案される。
【0014】
本発明によれば、請求項1による電気外科用発電機が提案される。以下では、電気外科用発電機はまた、同義的に発電機と称されてもよい。
【0015】
このような発電機は、電気外科用器具に供給するための給電信号を生成するために設計される。特に、電気外科用発電機は、特定の周波数を有する、特に300~4000kHZの領域内の高周波を有するAC電圧を生成し得る。給電信号はまた、超音波の範囲内、特に20kHzから100kHzの範囲内、特におよそ50kHzであってもよい。
【0016】
発電機は複数の機能モジュールを備え、複数の機能モジュールは、少なくとも以下のモジュールを備える。
【0017】
複数の機能モジュールは、電気外科用発電機に電力を供給するための入力パワーモジュールを備え得る。このような入力パワーモジュールは特に、電源ユニットとしても知られる電源であってもよい。この入力パワーモジュールは、基本的に、電力供給グリッドの電圧を、発電機によって使用することができる電圧レベルに変換している。1つの入力パワーモジュールで十分であり得、発電機のサイズに応じて異なるサイズで提供され得る。しかしながら、2つ以上の入力パワーモジュールを有することも可能である。特に、このような入力パワーモジュールに接続されるモジュールによって異なる電圧が必要とされる場合である。
【0018】
複数の機能モジュールはまた、少なくとも1つの電気外科用器具のための給電信号として使用される少なくとも1つの電圧信号を生成するための少なくとも1つのインバータモジュールを備える。インバータモジュールは、入力パワーモジュールに結合される。したがって、入力パワーモジュールは、接続されたインバータモジュールによって使用することができる低電圧を提供する。2つ以上のインバータモジュールがある場合、これらのインバータモジュールは、少なくとも部分的に同じ入力パワーモジュールに接続することができ、または、入力パワーモジュールの出力モジュールがインバータモジュールの入力電圧と一致するように、1つのインバータモジュールは1つの入力パワーモジュールに接続することができ、別のインバータモジュールは別の入力パワーモジュールに結合することができる。
【0019】
これに基づいて、インバータモジュールは、対応するインバータモジュールによって供給される電気外科用器具に応じて、特定の周波数、すなわち高周波または超音波周波数を有するAC電圧を生成することができる。
【0020】
複数の機能モジュールはまた、電気外科用器具を出力モジュールに接続するための少なくとも1つの出力モジュールを備える。
【0021】
このような出力モジュールは特に、ソケットモジュールであってもよく、またはソケットモジュールと称することができる。このような出力モジュールは、接続される電気外科用器具からのカウンタソケットを受容するように設計される。
【0022】
したがって、このような出力モジュールまたはソケットモジュールのソケットは、対応する電気外科用器具のカウンタソケットと一致する。これは、出力モジュールから、またはこれを介して電気外科用器具に給電信号を供給するために、出力モジュールと電気外科用器具との間の電気的接続を提供することを含み得る。加えて、出力モジュールと接続された電気外科用器具との間で情報を提供することを可能にする情報接続があってもよい。これはまた、電気外科用器具が差し込まれているか否かを識別する単なるピンまたは同様のセンサであってもよい。また、ユーザが電気外科用器具のハンドルを引いたか否かの情報も提供することができる。
【0023】
最も単純な形態では、1つの出力モジュールのみがあるが、異なる電気外科用器具を接続するための複数の出力モジュールがあってもよい。出力モジュールのうちの少なくとも1つは、接続された超音波器具を有するために提供されてもよい。
【0024】
複数の機能モジュールはまた、インバータモジュールのうちの少なくとも1つから出力モジュールのうちの少なくとも1つへの電力の供給を制御するためのエネルギー分配モジュールを備えてもよい。特に、各インバータモジュールは、エネルギー分配モジュールを介して出力モジュールに接続されてもよい。このようにして、給電信号は、インバータモジュールによって提供され、エネルギー分配モジュールを介して出力モジュールに転送され、これによって接続された電気外科用器具に転送されてもよい。インバータモジュールによって生成された給電信号を、エネルギー分配モジュールを通じて出力モジュールに誘導することによって、エネルギー分配モジュールは、この給電信号を制御することができる。しかしながら、インバータモジュール、または少なくとも1つのインバータモジュールは、出力モジュールに直接接続することができ、前記インバータモジュールによって生成された給電信号は、インバータモジュールを制御することによって、エネルギー分配モジュールによって制御することができる。特に、エネルギー分配モジュールは、基準信号を送信することによって、ならびに給電信号の生成を開始または停止するための開始信号および停止信号を送信することによって、インバータモジュールを制御してもよい。
【0025】
電気外科用発電機は、通信モジュールと2つ以上の機能モジュールとの間、または2つ以上の機能モジュールの間の通信を提供するために機能モジュールのうちの2つ以上と結合された、通信ユニットとも称することができる通信モジュールをさらに備えてもよい。したがって、このような通信モジュールは、1つの機能モジュールから別の機能モジュールに情報を転送するために、または機能モジュールおよび/または電気外科用器具が出力モジュールに差し込まれているか否かを含む機能モジュールの動作状態を識別するために、機能モジュールのいずれかを制御するために使用することができる。
【0026】
このような通信は、集中化または非集中化方式で構築することができる。集中化方式で構築される場合、通信モジュールは相応に、ほとんどまたは全てのデータ信号を受信および送信する中央通信モジュールである。このようにして、全ての通信は、通信モジュールを介して行われる。機能モジュールが互いに直接通信する非集中化通信ネットワークを使用することも可能である。それにもかかわらず、通信モジュールは、発電機および/または電気外科用システムの全体的な状態を識別するなどのいくつかの集中動作を実行するために使用されてもよい。
【0027】
機能モジュールのうちの少なくとも1つが、それぞれの機能モジュールとは異なる機能モジュールの他のものとそれぞれの機能モジュールを区別可能にするための結合識別子を備えることが、さらに提案される。通信モジュールおよび/または機能モジュールのうちの少なくとも1つが、結合識別子によってそれぞれの機能モジュールを識別するように適合されることが、さらに提案される。
【0028】
したがって、機能モジュールまたは複数の機能モジュール、特に全ての機能モジュールを識別することができ、少なくともこれらはそれぞれの機能モジュールとは異なる。言い換えると、同一の機能モジュールは同一の結合識別子を有してもよく、すなわち、同一の機能モジュールは、同一の識別情報を有する。異なる機能モジュールは異なる結合識別子、したがって異なる識別情報、すなわち異なるIDを有する。
【0029】
結合識別子に基づく機能モジュールの識別は、通信モジュールによって、すなわち通信モジュールとなる中央ユニットによって行うことができる。このようにして、通信モジュールは、発電機内でどの機能モジュールが使用されているかをチェックすることができる。しかしながら、非集中化構造では、この識別は、他の機能モジュールによって行うことができる。特に、他の機能モジュールは、互いに識別することができる。
【0030】
記載された電気外科用発電機は、既に製造されているか、または少なくとも製造の過程にあること留意されたい。したがって、通信機能を含む全てのモジュールは、発電機内に固定されている。それにもかかわらず、特に全ての機能モジュールがこの結合識別子を有するように、前記結合識別子を提供することにより、発電機は、正しい機能モジュールが発電機に実装されているかどうかをチェックすることができる。
【0031】
また、これにより、発電機への機能モジュールの正しい接続および組み込みも可能となる。
【0032】
特に通信モジュール内、そうでなければ発電機内に完全な発電機の構造が与えられている場合、全ての機能モジュールの相互接続は、これに基づいて行うことができる。機能モジュールは、その結合識別子によって、適切な通信プロトコルが実装され得ることに基づいて、識別することができる。
【0033】
結合識別子によって、システムは、どの機能モジュールが接続されているかを知り、どの通信プロトコルが使用されるかを知り、これにより、前記機能モジュールによって受信された各通信信号が正しく理解される。一方、どの通信信号が特定の識別された機能モジュールに送信されるべきかもまた明らかである。
【0034】
加えて、結合識別子によって識別されると、各機能モジュールの他の特性がわかる。例えば、特定の機能モジュールがインバータモジュール内にあってもよく、または電気外科用器具が接続された出力モジュールが電流または電力限界などの限界値を有してもよい。このような限界を超過した場合、対応するインバータは、この限界未満の給電信号を送信するように、またはこのような高エネルギー信号が誤作動の指標である場合には停止するように、制御することができる。限界を超えるこのような反応は、インバータがその限界のうちの1つを超えた場合、またはインバータが、対応する電気外科用器具が接続された接続済み出力モジュールの限界を超える給電信号を送信する場合に、生じる可能性がある。
【0035】
このようにして、単にモジュールを実装し、また通信モジュールを物理的に特にケーシングに、または導体基板などの支持フレームに取り付けることによって、発電機を製造することが可能である。加えて、機能モジュールおよび通信モジュールは、少なくともバスシステムを使用する情報の交換のために接続することができる。したがって、機能モジュールおよび通信モジュールは、このようなバスシステムに接続することができる。これは、一実施形態によれば、モジュールおよび通信モジュールを前記導体基板または同様の基板に物理的に接続した後に、自動的に行うことができる。
【0036】
加えて、少なくとも電力を供給、提供、または消費する機能モジュールについて、これらは、電力を提供することができるように電気的に接続することができる。
【0037】
その後、結合識別子を識別するだけで、全ての機能モジュールを識別することができ、第1のステップにおいて、正しい機能モジュールが接続されているかをチェックすることができる。いずれかの機能モジュールが欠落しているかどうか、提供されたはずのない機能モジュールがあるかどうか、および/または別の機能モジュールの代わりに明らかに誤って提供されている機能モジュールがあるかどうかをチェックすることができる。この場合、当然ながら、誤って設置されたモジュールを交換することができる。
【0038】
交換の有無にかかわらず、全ての正しい機能モジュールが取り付けられていると仮定すると、各機能モジュールのために全ての通信プロトコルおよび安全対策を実施することができる。
【0039】
例えば、最大で20アンペアの供給電流を受け取る出力モジュールが識別された場合、この限界は、特に通信モジュール内および/またはエネルギー分配モジュール内のシステムに実装される。これに基づいて、20アンペアのこの限界を超過しないことを常に保証することができる。一方、限界がちょうど10アンペアであると識別された場合、対応する限界が実装される。
【0040】
このような結合識別子の使用は、後に機能モジュールを交換する場合にも有用である。このようなモジュールが後に変更される場合、古いモジュールは、新しいモジュールとは異なる特性を有してもよい。しかしながら、結合識別子を使用することによって、モジュールが新しい特性を有し、システム、特に通信モジュールおよび/またはエネルギー分配モジュールは、任意の動作をこの新しいモジュールに適合されることができることが、自動的に明らかである。
【0041】
このようにして、追加の機能モジュールを提供し、既存のシステムに埋め込むこともできる。このような埋め込みは、単純なだけでなく、いかなるエラーも回避する。
【0042】
結合識別子は、異なる方法で提供することができる。1つの可能性は、通信モジュール、または他の接続された機能モジュールによって読み出されるソフトウェア識別子を有することである。これは、特に通信バスを介して行うことができる。任意の可能な識別子は、発電機内に設けることができる、すなわち記憶することができるテーブルに列挙することができ、特に通信モジュール内で、結合識別子を受信することによって、その結合識別子によって識別されたこのような機能モジュールの任意の必要な情報をこのようなリストから読み出すことができる。
【0043】
しかしながら、機械的識別子を有することもまた可能であり得る。このような機械的識別子は、単独で、またはソフトウェア識別子に加えて使用することができる。
【0044】
しかしながら、最も好ましい実施形態は、全ての機能モジュールが、モジュールが接続されると読み出すことができるソフトウェア識別子として提供される結合識別子を有することであろう。しかしながら、ソフトウェア識別子はまた、例えばROMを使用して、またはEPROMを使用して、各モジュールに固定的に実装することもできる。
【課題を解決するための手段】
【0045】
一態様によれば、複数または全ての機能モジュールの各々は、それぞれの機能モジュールを制御し、および/または別の機能モジュールおよび/または通信モジュールとのそれぞれの機能モジュールの通信を動作させるための制御ベースモジュールを有することが提案される。
【0046】
したがって、制御ベースモジュールは、モジュールの機能を制御し、および/または通信の動作を制御するように適合される。特に、機能モジュールの機能を制御するために、ベース制御モジュールは、その最も単純な形態で、これをオンまたはオフに切り替えることができる。また、機能モジュールの機能を制御するために、制御値および制御命令を実施することもできる。
【0047】
通信のために、制御ベースモジュールは、通信ネットワークを介して、特に対応するバスシステムを介して、情報フレームを送信および受信する役割を担う。言い換えると、通信のための任意のプロトコルが、制御ベースモジュールに実装される。
【0048】
好ましくは、どの機能モジュールが実装されているか、および/または構成されているかを検出するために提供されるモジュール検出器がある。どの機能モジュールが実装されているかは、各機能モジュールの結合識別子を分析することによって識別することができる。各機能モジュールの構成を検出するために、モジュール検出器は、特定の機能モジュールと通信することができる。
【0049】
機能モジュール間、および/または通信モジュールとの通信のためにバスシステムが提供されることも提案される。このようにして、機能モジュールは、モジュール方式で提供され得る。また、電気外科用発電機はモジュール方式で製造することができるが、依然として機能モジュール間の通信を確立することができる。これは、機能モジュール間で直接的に、または通信モジュールを介して行うことができる。
【0050】
好ましくは、通信モジュールおよび機能モジュールは、電気外科用発電機を構築する1つの支持フレームおよび/またはケーシングの中または上に全て設置および/または実装される。このように、電気外科用発電機は、1つのエンティティを形成する。
【0051】
一態様によれば、他の機能モジュールと、および/または通信モジュールと通信するための通信インターフェース、および/または自己構成通信ネットワークを各々有する2つ以上の機能モジュールが提供され、特に、少なくとも通信モジュールおよび機能モジュールのうちの少なくとも1つは、ネットワークに接続された通信メンバを探索し、この探索によって見つかった任意のメンバと自律的に接続するように適合されることが提案される。ここで、メンバは、特に機能モジュールであり、および/または通信モジュールを備えることが可能である。
【0052】
したがって、これらの機能モジュール、特に全ての機能モジュールは、通信インターフェースを有し、他の機能モジュールと、および/または通信モジュールと通信する。これらの機能モジュールおよび/または通信モジュールは、少なくとも他の機能モジュールを識別するために使用することができる。これは、全てのこの要素が接続されている通信ネットワーク上の他の機能モジュールを探索することによって行うことができる。これを行うために、これらの機能モジュールのうちの少なくとも1つおよび/または通信モジュールは、探索に回答するために機能モジュールに要求信号を送信してもよい。通信システムに応じて、特に使用されるバスシステムに応じて、通信システムに接続された全ての機能モジュールが信号の送信、特にそれらの結合識別子を含む識別子の送信を自動的に開始することもまた可能である。他の機能モジュールを探索する機能モジュールは、このような信号を受信し、識別子に基づいて、既知の機能モジュール、または通信システムひいては発電機にも埋め込まれる必要がある機能モジュールを認識することができる。
【0053】
このようにして、全ての機能モジュールおよび/または通信モジュールは、全ての機能モジュールが見つかって埋め込まれるまで他の機能モジュールを探索することができ、このようにして通信ネットワークが構成され、実際にそれ自体を構成している。
【0054】
一実施形態によれば、通信ネットワークは、各機能モジュールが、通信モジュールにおいて自身を識別する必要があるように設計される。このようにして、各機能モジュールは、識別子、特に結合識別子を送信し、通信モジュールは、この情報を受信し、機能モジュールを通信ネットワーク内に接続する。
【0055】
一態様によれば、複数の機能モジュールは、機能モジュールを制御するための制御ベースモジュールを各々有し、機能モジュールは、少なくとも1つのモジュール機能を提供するように準備され、制御ベースモジュールには、少なくとも、モジュールの通信を動作させるための通信制御モジュールと、モジュールの機能を制御するための機能制御モジュールとを有する、モジュール式制御方法が実装される。したがって、モジュール機能は、そのために機能モジュールが提供されるものである。インバータのモジュール機能は、信号での給電を提供することである。エネルギー分配モジュールの機能は、少なくとも1つのインバータモジュールから少なくとも1つの出力モジュールへの供給電力を制御することである。表示モジュールのモジュール機能は、情報を表示することである。入力モジュールのモジュール機能は、ユーザから受信した情報を転送することである。
【0056】
このような機能モジュールの各々は制御ベースモジュールを有し、この制御ベースモジュールにおいて、モジュール式制御方法が実装される。方法は、一方の部分が通信の動作を制御することを対象とし、他の部分がモジュールの機能を制御することを対象とするような、モジュール方式である。したがって、通信制御モジュールは、通信ネットワークを介して、特に対応するバスシステムを介して、情報フレームを送信および受信する役割を担う。モジュールの機能を制御するための機能制御モジュールは、モジュールの特定の機能を対象とする。
【0057】
例えば、インバータの機能制御モジュールは、高周波信号を提供するためにインバータの内部の半導体スイッチを制御してもよい。エネルギー分配モジュールの機能制御モジュールは、正しいインバータモジュールから正しい出力モジュールに給電信号を誘導するために、スイッチを制御する。
【0058】
したがって、この態様によれば、少なくとも複数の機能モジュールは、通信モジュールおよび/または他の機能モジュールとの、すなわち他の機能モジュールの通信制御モジュールとの通信を引き継ぐ追加の通信制御モジュールを有する。このような通信制御モジュールは、異なる機能モジュールについて同一であり得る。例えば、インバータモジュールの通信制御モジュールは、一例を挙げると、出力モジュールおよび/または他のインバータモジュールのものと同じであり得る。通信制御モジュールに実装され得る結合識別子には違いがなければならないが、通信制御モジュールのそのような機能は、異なる識別子が送信される点でのみ同一であり得る。
【0059】
このようにして、基本的に均一な方法でプログラムおよび制御することができる通信構造を提供することができるが、その一方で、それらのモジュール機能に関する機能モジュールはかなり異なる可能性がある。これはまた、全てのモジュールに同じ通信制御モジュールが提供されてもよく、個別の結合識別子が実装されればよいので、モジュール方式での発電機の製造を容易にする。
【0060】
機能モジュールが、機能モジュールを制御するための制御ベースモジュールを各々有することは、全ての機能モジュールが基本的に自律的に制御され得るので、電気外科用発電機内にモジュール構造を提供する。したがって、機能モジュールが交換される場合、制御ベースモジュールもまた交換される。全体的な発電機の新しい設計は必要ではなく、残りの全てのモジュールは変更しないままであってもよい。
【0061】
一態様によれば、複数の機能モジュールのうちの少なくとも1つの各々において、複数の機能制御モジュールが、各モジュール機能が機能制御モジュールに割り当てられるように、各々機能モジュールの異なるモジュール機能を制御するためのソフトウェアモジュールとして提供され、モジュール機能を選択するために、対応する機能制御モジュールが選択される。
【0062】
特に、インバータモジュールは、異なる給電信号、したがって異なるモジュール機能を提供し得る。このような異なる給電信号は、周波数の観点および/または持続時間の観点および/または電流限界の観点で、異なってもよい。特に用途に応じて、特に電気外科用器具に応じて、インバータモジュールは、特に接続された電気外科用器具に適合された状況に適合して異なるように機能し得る。
【0063】
したがって、このようなインバータモジュールは、その用途において柔軟であり得、このようにして、あまりにも多くの異なるインバータモジュールを提供せず、この異なるソフトウェア制御ユニットのみを提供することも可能である。したがって、異なる動作プログラムが実装され、そこから選択することができる。
【0064】
別の例は、使用される可能性のある電気外科用器具を含む可能な機能の状態を表示する表示モジュールである。このようなディスプレイは、特定の所与のサイズを有することができ、このディスプレイ上に、全ての接続されている可能性のある電気外科用器具の状態を示すことができる。3つのこのような器具を接続することができる単純な例を挙げると、これら3つの器具の各々について1つの状態記号があり得る。しかしながら、別の電気外科用発電機では、2つの器具のみがあってもよく、したがって2つの状態記号のみが必要とされる。
【0065】
この例を続けると、物理ディスプレイ、したがって機能モジュールは、いずれの場合も同じであり得る。使用される機能制御モジュールのみが異なる。所与の例に基づくと、3つの状態記号を示すように準備された少なくとも1つの機能制御モジュールがあり、別の機能制御モジュールは2つの状態記号を示すように準備される。当然ながら、各々がソフトウェアモジュールとして提供されるので、これら2つよりも多くの機能制御モジュールがあってもよい。そのため、前記異なる発電機に、物理的に同一の表示モジュールを使用することができる。このような表示モジュールは、発電機に実装され、通信システムに埋め込まれる。結合識別子に基づいて、システム、特に通信モジュールは、特定の表示モジュールを識別する。これは、識別子を知ることにより、ディスプレイの物理的サイズがわかるが、そこから選択する可能性のある機能制御モジュールもまたわかることを含み得る。したがって、1つの機能制御モジュールは3つの状態記号を提供し、その一方で他の機能制御モジュールは2つの状態記号のみを提供することがわかる。
【0066】
加えて、発電機内にいくつの出力モジュールが設置されているかが識別される。1つの可能性は、2つの出力モジュールが設置および識別され、各出力モジュールは、1つの特定の器具を接続することしかできないことである。したがって、2つの状態記号のみを有する表示モジュールが必要であることが識別される。したがって、これに基づいて、表示モジュールの対応する機能制御ユニットが選択される。
【0067】
したがって、ごくわずかな表示モジュールを提供すればよく、おそらく1つの表示モジュールのみが必要とされる。しかしながら、発電機は、異なる物理的サイズを有する異なる表示モジュールもまた必要とされてもよいように、サイズが異なってもよい。しかしながら、ごくわずかな表示モジュールが必要とされ、したがって、誤ったものを選択する可能性が低いため、誤ったものを配置することが回避され、加えてこれらのわずかな表示モジュールは物理的サイズが異なり、したがって誤った表示モジュールは表示モジュールのために提供された空間に適合しないため、誤ったものを取り付けようとしている場合は非常に明白である。しかしながら、発電機の製造を容易にすることに加えて、異なる機能制御モジュールの使用はまた、発電機または発電機システムに変更がある場合に高い柔軟性を提供する。
【0068】
例えば、後にさらなる電気外科用器具を追加すべきときにさらなる出力モジュールが設置される場合、ディスプレイは同じままとすることができる。前記第3の出力モジュールを追加するだけでよい。この第3の出力モジュールは、通信ネットワーク、特に通信バスシステムに接続されているときに識別することができ、したがって発電機に埋め込まれる。通信モジュール、または発電機内の他のモジュールはその後、第3の器具が接続されていることを識別し、すると、表示モジュールの機能制御モジュールから、接続された器具の3つの状態記号を有するモジュール機能を提供するその機能制御モジュールを選択することができる。
【0069】
さらなる例は、同義的にソケットモジュールとも称することができる出力モジュールであり得る。このようなソケットモジュールは、監督機能、特にこの出力モジュールを通して接続された器具に供給される電流の振幅をチェックする機能を含むことができる。接続される器具に応じて、このような振幅は異なり得る。このような機能は、異なる機能制御モジュール内に提供および実装され得る。そのため、異なる器具が接続され、出力モジュールがこれらの異なる器具に適合される必要がある場合、これは適切な機能制御モジュールを選択することによって行うことができる。
【0070】
一態様によれば、各機能モジュールを制御するために、複数の制御ベースモジュールがソフトウェアユニットとして提供され、機能モジュールの機能を変更するために、制御ベースモジュールのうちの少なくとも1つは変更可能であり、および/または制御ベースモジュールのうちのいくつかの間で選択することができ、特に制御ベースモジュールのうちの少なくとも1つは固定された変更不可能な制御ベースモジュールとして提供される。
【0071】
この態様は、上記で説明されたものと同様である。しかしながら、この態様によれば、主な目的は、機能の変更を可能にすることである。このような変更は、器具を交換または追加すること、もしくは任意の他の方法で発電機の構成を変更することと必ずしも関連しない。代わりに、対応する要求に応じて同じ要素、ならびに同じ器具を用いて変更された機能を提供する可能性が与えられる。この要求は、発電機システムのユーザによって与えることができる。
【0072】
このようにして、このような変更は、制御ベースモジュールを変更することができるように実行することができる。
【0073】
例えば、給電信号、特に供給電流は、0から特定の振幅に飛び上がることはないが、時間的ランプ関数に従って上昇し得ることが実施されてもよい。この時間的ランプ関数は、特定の傾斜を有し、この特定の傾斜は制御機能によって提供することができる。これは、インバータの制御機能、または出力モジュールの制御機能、またはその両方によって行うことができる。
【0074】
これを変更するために、ソフトウェアとして実装される実際の制御ベースモジュールの変数を変更することができる。例えば、傾斜は、一例を挙げると、より急峻または緩やかになるように10%変更することができる。
【0075】
当然ながら、この変更は、事前構成された制御ベースモジュール間で変更することによって行うこともできるが、制御ベースモジュールの他の何か、したがって前記モジュールの機能の他の何かが変化しないままである場合には、単に変数を変更することが好ましいかも知れない。
【0076】
1つのオプションによれば、制御ベースモジュールのうちの少なくとも1つは、すなわち機能モジュールごとに、固定された変更不可能な制御ベースモジュールとして提供されることが提案される。この考え方は、この変更不可能な制御ベースモジュールもまた信頼できる基礎であり得るということである。この信頼できる基礎に基づいて、他の制御ベースモジュールに対する変更を行うことができる。一例によれば、固定された変更不可能な制御ベースモジュールと同一のさらなる制御ベースモジュールがあるが、この第2の制御ベースモジュールは変更することができる。このようにして、変更不可能な制御ベースモジュールに基づいて変更された制御ベースモジュールを実現することができ、必要であれば、任意の変更は、変更不可能な制御ベースモジュールによって与えられる制御ベースモジュールの元の構成に戻すことができる。いずれにせよ、発電機システムのより高い柔軟性を与えることができ、このようにして単純かつ効率的な方法で更新を実施することが可能である。
【0077】
一態様によれば、特にソフトウェアユニットとして与えられる、制御ベースモジュールを選択および/または設定するための所定の構成を含む構成ファイルが与えられる。任意選択的に、電気外科用発電機、特に通信モジュールは、実際に選択および/または設定された制御ベースモジュールが所定の構成と一致するか否かのチェックを行うように適合される。
【0078】
したがって、電気外科用発電機は、物理的に必要な機能モジュールを使用して製造することができる。これらの機能モジュールは、各々サイズが変化してもよく、インバータが超音波給電信号または他の給電信号を提供するためである場合など、その一般的な機能に従ってもよいが、それ以外には、モジュールのわずかな変形例のみが可能である。言い換えると、各々異なるモジュールはわずかしかない。しかしながら、このようなわずかなモジュールは、機能においてより多くの変形例を提供することができる。しかしながら、特定の電気外科用発電機を製造するとき、このような発電機が意図されるものに関する特定の構成がある。そのため、通信制御モジュールを含む全てのモジュールを物理的に接続した後、モジュールは、構成ファイルによって提供されるこの所定の構成に従って適合することができる。
【0079】
例えば、構成ファイル、したがって構成は、どのインバータがどの出力モジュールに接続されるかに関する情報を含み得る。これはまた、インバータモジュールおよび/または出力モジュールがどんな種類の機能を有するかも含み得る。動作中に表示モジュールのディスプレイがどのように見えるかなど、前記構成においてさらなる機能を事前決定することができる。
【0080】
この構成ファイルに基づいて、機能モジュールが通信ネットワークによって相互接続された後、特に機能が構成ファイルに応じて選択または設定される。
【0081】
上記で説明したのと同様に、ソフトウェアユニットとして与えることができる制御ベースモジュールは、同じ機能モジュールのための多くの他の制御ベースモジュールと共に与えることができる。そのため、発電機システムを構成するために、このような複数の制御ベースモジュールからこれを選択することができる。しかしながら、このような制御ベースモジュールの代わりに、またはこれに加えて、すなわちこのような制御ベースモジュールの特定のパラメータは、構成ファイルによって与えられる値に設定することができる。
【0082】
このようにして、ごくわずかな異なる要素、すなわちごくわずかな異なる機能モジュールしか必要とされなくても、多くの構成が可能である。
【0083】
追加の態様として、発電機の実際に与えられた構成がこの所与の構成ファイルと一致するか否かをチェックするために、このような構成ファイルを使用することが可能である。このようにして、誤った選択および/または設定が行われたか否かをチェックすることができ、違いがある場合には、これを修正することができる。しかしながら、一部または全ての機能モジュールの変更され得ない固有の機能に応じた構成をチェックすることもまた可能である。言い換えると、このようにして、誤った機能モジュールが設置されているか否かをチェックすることもできる。これにより、発電機を製造するときのエラーを回避する。したがって、このオプションは、全てのモジュールが取り付けられ、通信ネットワーク、すなわちバスシステムに接続された直後に、発電機の物理的な構成をチェックするために使用することができる。そのため、初期段階で、このようなエラーを認識して修正することができる。
【0084】
一態様によれば、電気外科用発電機、特にその通信モジュールは、以下を含むリストの通信ステップのうちの1つ、複数、または全てを実行するように適合されることが提案される:
-機能モジュールから情報を受信し、
-受信した情報を評価し、
-評価された情報から制御コマンドを抽出し、
-評価された情報から抽出された制御コマンドを送信し、
-受信した情報を他の機能モジュールに送信し、
-送信された情報、特に送信された制御コマンドが、送信先の機能モジュールと一致するかどうかをチェックする。
【0085】
まず、電気外科用発電機では、全てのモジュールが通信する必要はないことに言及することが重要である。既知の発電機では、通信構造が全くないことも可能である。
【0086】
しかしながら、本発明は、容易で効率的な特にモジュール方式の方法で製造することができる電気外科用発電機を提供することを、特に対象とする。電気外科用発電機のこのようなモジュール式製造を使用することは、機能モジュールと通信モジュールとの間の良好な通信を使用してのみ、改善することができ、または可能にすることができる。このようにして、機能モジュールの任意の適合は、この通信によって行うことができる。機能モジュールをオンまたはオフに切り替えること、もしくは少なくとも待機モードを開始または終了することなどの任意の単純な情報は、通信システムなしで、特にバスシステムなしで行うことができる。しかしここでは、開始または停止、さらなる例を挙げると器具が接続されているか否かなどの単純な情報送信も実施するために、このような通信を使用することが提案されている。
【0087】
提案された通信はこのように複雑なので、言及された通信ステップのうちの1つ、複数、または全てを実行する可能性を提供する。
【0088】
1つのステップは、機能モジュールから情報を受信することである。これは、機能モジュールが情報を送信することを意味する。
【0089】
さらに、受信されたこのような情報が評価される。これもまた、情報が評価できるほど複雑であることを意味する。特に、送信および/または受信または評価された情報は、頻繁に送信され、機能モジュールを制御するために実際に使用される識別情報、情報、および機能情報を示す、情報フレームを含むことができる。
【0090】
制御コマンドも送信することができ、このような制御コマンドは、以前受信されたような情報を評価することによって受信することができる。このようにして、通信システムは、対応する制御コマンドを提供するために使用することができる。
【0091】
このような制御コマンドは、さらに送信することができる。例えば、出力モジュールは、通信モジュールに情報を送信することができる。通信モジュールは、評価されたこのような情報を受信し、送信制御コマンドを識別することができる。このような制御コマンドは、例えば、インバータに給電信号の生成を停止させるか、またはインバータに給電信号の生成を開始させるか、またはインバータに生成された給電信号を変更させることができる。したがって、通信モジュールによって受信されたこのようなコマンドはその後、特定のインバータに転送することができる。出力モジュールから受信した情報は、この例に従うと、どのインバータがその給電信号を開始、停止、または変更するかを含むことができる。
【0092】
しかしながら、通信ステップのうちの1つが、受信した情報を他の機能モジュールに転送することだけであることも可能である。これは特に、通信モジュールによって、特にデータ構造が集中化されている場合に行われるステップであり得る。
【0093】
通信システムはまた、送信された情報が送信先の機能モジュールと一致するかどうかをチェックする可能性を可能にする。このようにして、いかなるエラーも回避することができ、または少なくともエラーの数を低減することができる。送信された情報、特に送信された制御コマンドが送信先の機能モジュールと一致しない場合、構成を二重にチェックすることができ、場合によっては機能モジュールを変更することができ、および/または制御コマンドを送信した機能モジュールは、後に正しい制御コマンドを送信するように、新しい構成を取得することができる。
【0094】
一態様によれば、通信モジュールは、通信線を介して機能モジュールに接続される。加えて、または代わりに、通信モジュールは、通信用のバスシステムに、特にシリアルバスシステムに接続される。したがって、通信モジュール、従って接続された機能モジュールは、通信のためにバスシステムを使用する。電気外科用発電機が少なくとも1つのインバータモジュールを含み、このようなインバータモジュールが高周波給電信号を生成し、したがってこれらのインバータと同じケーシング内にある任意の通信システムを妨害する可能性のある様々な周波数の電気スモッグも送信することが認識された。したがって、通信線は、このような電気スモッグに対してこのような通信線を介して送信された任意の通信を遮蔽することができる。しかしながら、通信デバイスと機能モジュールとの間の複雑な通信は、バスシステムによって提供することができる。シリアルおよび/または差動バスシステムが前記干渉信号に対してより良好に保護されることが見出され、したがって、シリアルおよび/または差動バスを通信に使用することが提案される。
【0095】
一態様によれば、電気外科用発電機、特に通信モジュールは、異なる伝送レートを有する複数のバスシステムを備えるかまたは使用することが提案される。電気外科用発電機内の異なるタスクおよび異なるモジュールは、異なる緊急通信を必要とすることが見出された。特に、迅速に通信および実行する必要がある、安全重視の動作およびコマンドがある。この例の1つは、給電信号の供給を停止すること、特に供給電圧から生じる供給電流を停止することである。出力モジュール、すなわちソケットモジュールは、供給を緊急に停止する必要がある状況を識別することができる。これは、供給電流が限界を超過していることを識別することができるか、または取り付けられた器具によって受信されるエラー信号であり得る。供給電流の挙動に応じてこのような緊急の状況が識別されることもまた可能である。
【0096】
結果として、このような出力モジュールは、インバータモジュールへの給電信号を低減または停止するための信号を送信する。これは、通信デバイスを介した通信構造に依存することができる。
【0097】
インバータが給電信号を停止するために必要な時間は、約100m/sの範囲内とすることができる。したがって、このような信号を停止するための任意の通信は、はるかに速くなければならず、少なくとも長くなってはならない。
【0098】
一方、表示モジュールは、このように迅速に反応する必要がない。まず、表示モジュールは、多くの場合にいかなる反応も必要とすることさえない情報をユーザに提供しているだけである。加えて、ユーザは、ディスプレイ上のこのような迅速な変化を識別することがほとんどできない。
【0099】
1つの解決策は、高速バスシステムは当然ながら迅速な通信を必要としない任意のプロセスもサポートするので、全てのモジュールに高速バスシステムを提供することであり得る。しかしながら、その場合、バスシステムに過負荷がかかり、および/またはバスシステム上で提供される全ての情報を評価する必要がある通信モジュールに過負荷がかかるリスクがある。したがって、異なる伝送レートを有する異なるバスシステムを有することが提案される。これはまた、このような異なるバスシステムは同じデータ線を使用し得るが、異なるバスシステムのために異なるデータ線を使用することもできることを含み得る。異なるデータ線が使用される場合、安全関連信号のための高周波無線信号に対する配線の遮蔽伝送のレベルを向上させることも可能である。
【0100】
異なる伝送レートはまた、異なる状況に対して使用されてもよい。特に、電気外科用発電機が待機モードにある場合、緊急通信は必要とされず、実際には、現在アクティブな給電はないので、いかなる給電信号も停止する必要がない。いくつかのモジュールのみが待機モードにある、すなわち1つの取り付けられた電気外科用器具が待機モードにあるが、その一方で別の電気外科用器具が動作していることも可能である。すると、動作中の器具には高伝送レートを使用することができ、その一方で、待機モードにある器具にはより遅い伝送レートを使用することができる。
【0101】
一態様によれば、電気外科用発電機、特に通信モジュールは、送信される情報に応じて、および/または制御されるモジュールに応じて、情報を交換するための伝送レートを選択するように適合される。
【0102】
この伝送レートのこの選択もまた、上記の説明に基づく。すなわち、送信される情報に応じて、したがって処理されるタスク、特に制御されるタスクに応じて、伝送レートを選択すべきである。任意の安全関連動作、または安全に関連する可能性のある任意の動作を開始することは、潜在的により緊急である。
【0103】
したがって、対応する情報は、高伝送レートで送信される。他の情報は、低伝送レートで送信することができる。いくつかのモジュールは、一般に安全関連ではなく、および/または緊急の動作に関与していない他の理由によるものではないことも理解された。したがって、このようなモジュールでは、一般に、低伝送レートを使用することを選択することができる。
【0104】
一方、一般に安全関連のモジュールがあり、したがって、一般に、このような安全関連モジュールに高伝送レートを使用することが提案される。また、異なる伝送レートを提供すること、特に異なる伝送レートを選択する可能性を提供することは、提案された電気外科用発電機のモジュール概念を容易にすることも見出された。この提案は、通信システム、特に通信モジュールと、異なる種類の情報を送信することができ、したがって異なる種類のモジュールを制御することができるバスシステムとを有する可能性を提供する。
【0105】
したがって、このような通信システムは、一般的な方法で提供することができ、特に通信システムに接続された、したがって通信デバイスに接続されたモジュールに適合することができる。特定の通信方法、特に選択される伝送レートは、製造される特定の電気外科用発電機に適合するように予めプログラムされる必要はない。代わりに、これは一般的な構成要素として提供することができる。いくつかのモジュールおよび/またはいくつかの状況では高伝送レートのみが提供されるので、電気外科用発電機の異なる構成に十分な容量を提供することも可能である。これはまた、モジュール概念を強化する。
【0106】
一態様によれば、電気外科用発電機、特に通信モジュールは、電気外科用発電機内に現在設置されているおよび/または現在接続されている機能モジュールの全体的な状況を反映する接続状況を識別するように適合される。特に、これは、識別された接続状況、および電気外科用発電機を制御するための電気外科用発電機の全体的な制御機能に応じて行われる。
【0107】
電気外科用発電機は、異なる機能モジュールが設置され、および/または現在接続されていてもよい。原則として、全ての機能モジュールが設置および接続されている発電機の動作である。しかしながら、設置、特に実装されたモジュールの識別のみを行うことも可能であり、接続されたモジュールの識別のみを行うことも可能である。両方とも同じ結果をもたらす可能性があるが、モジュールが完全には接続されず、その一方で接続されたモジュールが必ずしも実装されていないこともあり得る。
【0108】
しかしながら、これらの状況は、発電機、特に通信モジュールによって識別されてもよく、このようにして、電気外科用発電機の実際の構成が識別される。したがって、電気外科用発電機のために計画されている全てのモジュールを設置および接続することが可能である。これに基づいて、電気外科用発電機、特に通信デバイスは、全体的な状況自体を識別することができる。これは、結合識別子を使用して特に行うことができる。これらの結合識別子に従って、その種類およびタイプを含む、どのモジュールがあるかがわかる。すなわち、どのような種類のモジュールがあるか、すなわちいくつかの例を挙げるとそれがインバータモジュールか、出力モジュールか、または表示モジュールかを含む。一方、タイプは、例えば、どのくらいの電力を生成、転送、および/または他の方法で使用することができるかなど、特定のモジュールのサイズを指定することができる。
【0109】
したがって、結果は全体的な状況であり、これは発電機が、電気外科用発電機の全体的な制御機能を選択することを可能にする。このような全体的な制御機能は、機能モジュールがどのように相互作用するかを含み得る。これは、一例を挙げると、どのインバータがどの出力モジュールに給電信号を提供するかを含むことができる。これは、表示モジュールが制御システムにどのように組み込まれるか、および入力モジュールもまたどのように組み込まれるかを含み得る。例えば、制御機能は、表示モジュールがユーザの入力信号を受信することができるか否かに応じて、特にその表示モジュールがこのような入力を可能にするタッチスクリーンを有する場合に、表示モジュールから入力信号を受信するか否かを制御することができる。
【0110】
出力モジュールは、特定の電気外科用器具に適合されてもよい。特定の給電信号および特定の接続、ならびに観察も必要とする、少なくとも3つの基本的な異なる電気外科用器具が利用可能である。
【0111】
1つの器具は、簡単に言えば、手術される身体の組織に対する手術治療に使用されている器具に流入し、出力モジュールに戻るAC電流を給電信号として受信する、双極電気外科用器具である。
【0112】
別の種類の器具は、器具に流入し、身体に流入する給電信号としてAC電流を受信する単極器具であり、これはやはり何らかの治療に使用されるが、この器具は外部電気アースを使用する。したがって、給電信号は、基本的に、患者の身体を通り、患者が接続されているアースまでさらに流れる。
【0113】
別の一般的な種類の器具は、超音波周波数、特に器具の動作ヘッドを前記超音波周波数で振動させる約50kHzの値を有するAC給電信号を受信する超音波器具である。このような振動は、この熱を動作タスクに使用するために、この動作ヘッドを加熱する結果をもたらす可能性がある。この器具はまた、双極方式で接続されてもよい。したがって、これらの器具を制御する方法は、識別された接続状況に応じて予めプログラムし、選択することができる。特に、出力モジュールのサイズに応じて、制御機能を適合させることも可能であり得る。
【0114】
特定の給電信号の制御は、全体的な制御機能の1つの特性であり得る。しかしながら、このような全体的な制御機能によって考慮すべきはるかに多くの相互作用がある。例えば、ディスプレイが0%から100%のスケールで供給電流を表示する場合、この100%は、対応する給電信号の最大値に適合されなければならない。したがって、使用されるモジュールに応じて、給電信号のこの最大値は異なってもよく、全体的な制御機能はこのような詳細に適合することができる。
【0115】
全体的な制御機能のさらなる部分は、どのような種類の安全対策を取るべきかであってもよい。このような安全対策は、出力モジュールに応じて接続され得る電気外科用器具のサイズに依存し得る。
【0116】
したがって、接続状況に応じて自動的に選択および/または適合される場合に正しい全体的な制御機能が使用されることを保証することができる。これにより、誤った制御機能がインストールされることを回避する。これはまた、特定のモジュールを交換することによって簡単に行うことができる電気外科用発電機のモジュールの変更を可能にする。その後新しいモジュールを有することで異なる接続状況をもたらし、これが識別され、制御機能が相応に適合および/または選択される。
【0117】
一態様によれば、通信のために、通信モジュールは、通信線を介して機能モジュールと相互接続され、および/または機能モジュールは、通信線を介して互いに相互接続され、および/またはバスシステム、特にシリアルおよび/または差分データ転送を使用するバスシステム、特にCAN-busが使用される。
【0118】
したがって、機能モジュール間の通信のための通信線がある。この通信は、直接、または通信モジュールを介して提供することができる。このトポロジに応じて、通信線が相応に提供される。
【0119】
この通信はバスシステムによって行うことができ、したがって、通信線はバスシステムの一部である。好ましくは、CAN-busなどのシリアルおよび/または差分データ転送を使用するバスシステムが使用される。インバータモジュールのため、高い干渉耐性、すなわち電気スモッグに対する免疫性が望ましいことが見出され、したがって、シリアルおよび/または差分データ転送を使用することが提案される。特に、CAN-busは、このようなシリアルデータ転送を使用し、差分転送構造も使用することができる。したがって、CAN-busは、インバータモジュールから来るノイズに対する干渉耐性を向上させるのに役立つ。
【0120】
一態様によれば、電気外科用発電機、特に通信モジュールは、異なる転送速度を有する複数のバスシステムを使用する。異なる転送速度を使用する複数のバスシステムのこの使用は、電気外科用発電機の安全性を高める。電気外科用発電機は、患者の身体に流入し、場合により患者の身体を通って流れる電流を提供することに留意しなければならない。バスシステムは、電気絶縁の問題につながる可能性がある。異なる転送速度を使用する少なくとも2つの別個のバスシステムを使用することで、この電気絶縁の観点で安全性が向上する。
【0121】
したがって、電気外科用器具の使用は、患者がこの電気回路の一部を形成する電気回路をもたらし得ることが見出された。バスシステムは、このような電気回路に対して絶縁されるべきである。加えて、別個のバスシステムを使用すると、異なる電気回路間の絶縁を失うリスクが低減される。
【0122】
異なる転送速度はまた、電気外科用発電機内の、したがって通信モジュールおよび/または機能モジュール間の通信のノイズ耐性も向上させることができる。
【0123】
一態様によれば、複数または全ての機能モジュールは各々、通信を構築するための、または通信モジュールおよび/または他の機能モジュールとの通信に参加するためのデータインターフェースを備える。したがって、多くの、ほとんどの、または全ての機能モジュールには、このような通信インターフェースが設けられる。この通信インターフェースは、対応する機能モジュールの制御ベースモジュールの一部であってもよく、特に、このような制御ベースモジュール、したがってこのような機能モジュールの通信制御モジュールの一部である。このようにして、電気外科用発電機のモジュール設計を達成することができる。各機能モジュールは、通信インターフェースとも称することができ、したがって基本的に任意の電気外科用発電機として使用することができ、異なる機能モジュールおよび/または通信モジュールに接続することができる、このようなデータインターフェースを有している。
【0124】
これを行うために、データインターフェースは、別のモジュールとの通信を構築するようにさえ適合される。この能力は、最初にデータフレームを送信し、および/またはデータインターフェースを接続することができるバスシステムなどの通信システム上で利用可能なデータフレームを受信および分析するように、データインターフェースを構築または準備することによって与えることができる。
【0125】
したがって、このようなデータインターフェースを有するこのような機能モジュールは、通信モジュールおよび/または他の機能モジュールと物理的に接続されるだけでよい。その後、通信を構築することができ、特に、自動的に構築することができる。
【0126】
通信ネットワークが既に存在することも可能であり、その場合、データインターフェースは、機能モジュールがこのような通信ネットワークに参加することを可能にする。
【0127】
一態様によれば、機能モジュールのうちの少なくとも1つは、設定可能または選択可能なモジュール構成を備える。したがって、機能モジュールは、その構成において完全には固定されていない。このような構成は、他の機能モジュールまたは通信モジュールと同様に相互作用するかを含み得る。このような構成は、給電信号の出力値または周波数値の限界など、設定されるパラメータを含むことができる。1つの可能性は、構成モジュールは存在するが、特定のパラメータが設定されることであり、この場合、モジュール構成は設定可能である。別の可能性は、各機能モジュールをそこから選択するために異なるモジュール構成が準備されることである。この場合、選択可能なモジュール構成がある。
【0128】
特に、電気外科用発電機は、機能モジュールの各々について、電気外科用発電機の識別された設定に応じてモジュール構成が設定または選択されるように適合される。このような識別された設定は、特定の電気外科用発電機内にどのような種類の機能モジュールが設けられるかであってもよい。別の可能性は、電気外科用発電機の設定が設定ファイルによって与えられることである。このような設定ファイルを読み出すことは、設定を識別することでもあり得る。
【0129】
したがって、機能モジュールの構成は、電気外科用発電機の設定に準拠するように設定または選択することができる。電気外科用発電機は、どのような種類の電気外科用器具を使用し、したがって接続するかなどの特定の用途のために提供されてもよい。電気外科用発電機の設定は、電気外科用発電機を注文している顧客が特化している動作の特定の分野に依存し得る。これに基づいて、異なる振幅および/または異なる周波数を含む、異なる給電信号がインバータモジュールによって提供され得る。電気外科用発電機を、外部のデータファイルまたは機器と相互接続することも可能である。電気外科用発電機の特定の使用に依存し得る安全性の問題に関する異なる規定もあり得るが、これらは政府の要件にも依存し得る。これは全て設定の一部であり得、これに基づいて、機能モジュールのモジュール構成が設定または選択される。
【0130】
1つの提案によれば、設定可能または選択可能なモジュール構成を有する各機能モジュールは、構成ユニットを備える。したがって、このような構成ユニットは、設定可能または選択可能なモジュール構成を備えており、設定または選択は、この構成ユニットを使用して行うことができる。構成ユニットは、通信モジュールに接続されてもよく、モジュール構成を設定または選択するための命令を受信してもよい。しかしながら、構成ユニットはまた、モジュール構成を設定または選択するためのこのような命令が適切および/または可能であるか否かをチェックすることができるなどのいくつかの機能を備えてもよい。
【0131】
加えて、または代わりに、中央構成ユニットが、特に通信モジュールの一部として提供される。このようにして、全てのモジュール構成の構成は、集中化方式で行うことができる。これはまた、電気外科用発電機の設定に応じて、モジュール構成の設定または選択を容易にする。
【0132】
電気外科用発電機の設定は、どのような種類の機能モジュールが電気外科用発電機に設置されるかとして理解することができる。したがって、設定は、どのような種類のモジュールが電気外科用発電機に設置されるかを識別するので、モジュールとも称することができる。
【0133】
一態様によれば、有効化機能が実装され、有効化機能は、有効化機能によって有効化された場合に特定の機能モジュールが特定の機能のみを動作または実行することができるように、特定の機能モジュールが特定の機能を動作および/または実行することを可能にするように適合され、有効化のために、中央有効化ユニットが提供され、および/または各機能モジュールが有効化ユニットを備えるように、非集中化有効化ユニットが提供される。
【0134】
このようにして、高い安全基準に到達することができる。これはまた、電気外科用発電機のモジュール設計も可能にする。全てのモジュールは、電気外科用発電機に実装し、通信のために接続することができる。これらはさらに、場合により、発電機内の通信によって構成および制御することができる。特に、このような通信は通信モジュールによって行うことができ、このようにして、機能モジュールを使用のために準備することもできる。
【0135】
しかしながら、いかなる誤作動も回避するために、および患者に害を及ぼす可能性のある給電信号のいかなる危険な発生も回避するために、さらにこの有効化機能がある。有効化機能は、例えば構成ファイルに基づいて、特定のモジュールが正しく構成されているか、正しく動作しているか、および/または正しく相互接続されているかをチェックすることができる。その場合、機能モジュールが動作することを可能にすることができる。
【0136】
機能モジュールの特定の機能が有効化されることも可能である。特に、機能モジュールによって提供される通信が有効化機能の影響を受けないこと、すなわち、機能モジュールの通信が常に機能し、したがって常に許可されることが提案される。しかしながら、特定の機能モジュールによって提供される特定の機能は、例えば機能モジュールがインバータモジュールである場合に有効化すべきであり、給電信号を生成することは、有効化機能によって有効化される。機能モジュールがこのような給電信号を転送する分配モジュールである場合、給電信号のこの転送は有効化される。機能モジュールが出力モジュール、すなわちソケットモジュールである場合、このような出力モジュールは、少なくとも、やはり給電信号を接続された電気外科用器具に転送することが可能となる。
【0137】
有効化機能は、特定の機能モジュールにエラーがないかどうかをチェックすることができる。しかしながら、加えて、または代わりに、有効化機能は、全ての関与する機能モジュールが所定位置にあって接続されるように、給電信号の特定の経路が完全であるか否かもチェックしてもよく、またはこれだけをチェックしてもよい。例えば、このような経路は、インバータモジュールから、場合により分配モジュールを介して出力モジュールまでの給電信号の経路であってもよい。これら全てのモジュールが所定位置にあり、正しく接続され、いかなるエラーもない場合、有効化機能は、この経路の全ての機能モジュールを有効化することができる。
【0138】
有効化は、特定の機能モジュールに有効化フラグを送信することによって行うことができる。このような有効化機能が各機能モジュールに実装され、機能モジュールが自身を有効化するかまたは自身の機能を有効化することもまた可能である。この有効化に必要とされる情報は、特定の機能モジュール間の通信ネットワーク、特にバスシステムを介して受信することができ、場合によっては通信モジュールによって実行することができる。
【0139】
一態様によれば、電気外科用発電機は、電気外科用発電機の意図される設定を記憶し、電気外科用発電機内でどの機能モジュールが使用されるかを定義する構成ファイルを備え、および/または電気外科用発電機は、特に比較器によって、構成ファイルに記憶された電気外科用発電機の設定を電気外科用発電機の実際に識別された設定と比較するように適合される。
【0140】
これはまた、電気外科用発電機のモジュール概念、特にこのような電気外科用発電機の製造を容易にする。製造は、所定の構成に基づいて行われる。この所定の構成も、構成ファイルに記憶される。電気外科用発電機が組み立てられると、すなわち全ての機能モジュールと、場合によってはさらなるモジュールが実装される。電気外科用発電機の結果的な、したがって実際の設定は、この構成ファイルを使用して二重にチェックすることができる。このようにして、誤った電気外科用発電機が製造されることが回避される。
【0141】
実際の設定が正しいか否かをチェックする1つの方法として、構成ファイルに記憶された意図される設定を電気外科用発電機の実際に識別された設定と比較する比較器を使用することができる。電気外科用発電機の実際の設定の識別は、各機能モジュールまたは他の構成要素の結合識別子を使用して行うことができる。
【0142】
一態様によれば、電気外科用発電機は、以下のようなさらなるモジュールを備える。
【0143】
さらなる機能モジュールは、表示モジュールを制御するための制御アルゴリズムを有する表示制御モジュールであってもよい。特に、表示制御モジュールは、電気外科用発電機に設置された表示モジュールを識別し、制御アルゴリズムを識別された表示モジュールに適合されるように適合される。したがって、表示モジュールを機能モジュールとして有し、さらなる別個のモジュールとして前記表示制御モジュールを有することが提案される。これはまた、異なる表示モジュールのために1つの表示制御モジュールを有することが提案されるので、電気外科用発電機のモジュール特性を容易にするためでもある。各電気外科用発電機には、これらの様々な表示モジュールのうちの1つが設置され、これは表示制御モジュールによって制御される。表示制御モジュールは、異なる表示モジュールを各々有する別の電気外科用発電機において同じであってもよい。
【0144】
したがって、電気外科用発電機を製造するときに、1つの表示制御モジュールのみ、またはこれらのうちの少数のみが設計され、利用可能である必要がある。両方のモジュールが電気外科用発電機に設置されると、表示制御モジュールは、どの表示モジュールが設置されているかを識別し、その制御を相応に適合させることができる。
【0145】
電気外科用発電機の別の可能な機能モジュールは、外部通信モジュールに接続された外部アプリケーションと通信するための通信プロトコルを有する外部通信モジュールであってもよい。したがって、この外部通信モジュールは、電気外科用発電機の一部であるが、外部アプリケーションと通信するように適合されている。このような外部アプリケーションは、分泌物吸引のための装置であり得る。これは、例えば、電気外科用発電機によって動作される電気外科用器具の動作に応じて停止および開始することができる。医療手術の自動化もまた外部アプリケーションであってもよい。これは、手術室内の機器または照明を制御することを含むことができる。別の外部アプリケーションは、患者の電子ファイルであり得る。さらなる外部アプリケーションは、電気外科用発電機の機能の更新または追加のためのクラウドベースの接続であり得る。
【0146】
特に、外部通信モジュールは、接続された外部アプリケーションを識別し、通信プロトコルを識別された外部アプリケーションに適合させるように適合されることが提案される。このようにして、外部通信モジュールは、異なる電気外科用発電機に対して同じであってもよく、すると外部通信モジュールは、識別された特定の外部アプリケーションに従事することができる。
【0147】
電気外科用発電機の別の機能モジュールは、ユーザが電気外科用発電機に入力を与えることを可能にするための入力モジュールであってもよい。これは、ノブを押すこと、または給電信号の振幅を識別すること、または特定の機能の持続時間の時間を入力することなど、ユーザから任意の入力を受け付ける。これら全ての入力信号は、このような入力モジュールによって受信し、さらなる処理のために電気外科用発電機に転送することができ、特に通信モジュールに転送することができる。
【0148】
電気外科用発電機のさらなるモジュールは、電気外科用発電機に設置された機能モジュールを検出するためのモジュール検出器であってもよい。このようなモジュール検出器は、どのような種類の機能モジュールが設置されているかを検出し、したがって識別するために使用することができる。任意選択的に、これはまた、設置された任意の他のモジュールを検出することもできる。このようにして、上記で説明されたように、電気外科用発電機の設定を識別し、場合によっては電気外科用発電機を相応に適合させることが可能である。
【0149】
一態様によれば、電気外科用発電機は、アップグレード信号を受信および処理するように適合される。好ましくは、電気外科用発電機は、アップグレード信号を受信および処理するためのアップグレード処理ユニットを備える。このようなアップグレード信号は、新しい機能または修正された機能を識別する。例えば、患者の特定の動作プロセスについて、特定の給電信号がこれまでに使用されていたよりも良好であることが判明した場合、このような新しい給電信号は、このようなアップグレード信号の一部とすることができる。したがって、アップグレード信号は、このような変更された給電信号を、すなわち振幅および/または周波数に関して識別し、実装する必要があるさらなる情報も提供する。このような変更された給電信号は、インバータモジュールだけではなく、対応する出力モジュール、場合によっては分配モジュールにも影響を及ぼす可能性があるので、このような情報は、適合する必要がある限界を含むことができる。周波数および振幅の変更は、単純な例にすぎず、変更はより複雑であり得、このようなより複雑な変更はまた、このような信号を表示する方法の適合も必要とする可能性があり、したがって、アップグレード信号は、表示モジュールおよび/または表示制御モジュールを適合させる方法に関する情報も含み得る。全てのこの情報は、アップグレード信号の一部とすることができる。
【0150】
電気外科用発電機は、特定のソフトウェアを実装すること、特に通信モジュールに実装することによって、このようなアップグレード信号を受信および処理するように適合されてもよい。しかしながら、アップグレード信号を受信および処理するためのアップグレード処理ユニットを別個のモジュールとして提供することもまた可能であり、オプションとして提案される。このようなアップグレード処理ユニットは、アップグレード信号を物理的に受信するための独自の通信インターフェースを備えてもよい。このようなインターフェースは、データ線を接続するためのインターフェースソケットとすることができる。特定の例を挙げると、インターフェースソケットまたはインターフェースモジュールは、例えば、USBポートとすることができる。
【0151】
アップグレード信号を受信および処理することは、特に通信モジュール上に設置された、システムのソフトウェア更新、すなわち電気外科用発電機のソフトウェア更新を対象とすることができ、またはこれは、特定の機能モジュールのソフトウェア更新とすることができる。
【0152】
アップグレードはまた、追加の処置を適用することができる追加のアプリケーションを実装するなど、電気外科用発電機の拡張のためであり得る。これらは、処理手順または特定の手術処置でもあり得る。
【0153】
給電信号の限界、特に電力限界は、アップグレードの一部として変更することができる。既に準備された、すなわち通信モジュールなどの電気外科用発電機において予めプログラムされた機能が、アップグレード信号によって最初に有効化されることもまた可能である。
【0154】
やはりアップグレードの一部として、特定のモードの許可を含む、国の特定の規定を対象としたモードなどの追加のモードをダウンロードおよびインストールすることができる。滅多に使用されないが現在使用されるべき特別なモードを許可および/または有効化することもまた可能である。このような滅多に使用されないモードは、システムの複雑さを低減するために、通常は無効化することができる。
【0155】
既存のモードもまた、アップグレード信号によって更新することができる。このような更新は、既にそこにある、すなわち長さ、振幅、および周波数によって指定されていたが、これらの値のうちの少なくとも1つに関して現在わずかに適合されている、特定の給電信号を適合させることであり得る。このようにして、最適化を達成することができる。
【0156】
アップグレードはまた、さらなる外部アプリケーション、特に機器を統合することを対象にすることもできる。このような外部アプリケーションまたは機器は、患者の手術が行われる手術室の自動化であり得る。これはまた、分泌物吸引の制御および/または電子患者ファイルへのデータ転送とすることもできる。
【0157】
一態様によれば、電気外科用発電機は、全ての機能モジュール、および特に全ての他のモジュールも実装される支持フレームまたはケーシングを備え、特に支持フレームまたはケーシングは、電気外科用発電機、特に電力を必要とする全てのモジュールに電力を供給するための電源を備える。
【0158】
したがって、電気外科用発電機は、基本的にケーシングに収容された単一のデバイスである。しかしながら、いくつかのモジュールは、その性質に応じて、接続されている電気外科用器具との相互作用を容易にするために、ケーシング、特にケーシングの外側で、ユーザおよび/または外部アプリケーションに取り付けられる。したがって、電気外科用発電機のモジュール概念は、単一部品として装置を提供しており、電気外科用発電機は、離間した別個のハウジング内に空間的に分散および/または分離していない。
【0159】
代わりに、全ての機能および特に全てのモジュール間の通信は、このような支持フレーム上またはこのようなケーシング内で行われる。当然ながら、支持フレームおよびケーシングは組み合わされてもよく、支持フレームは、さらに、または代わりに、2つ以上のプリント基板で構成されてもよい。このようなプリント基板は、このようなケーシングの内部に実装することができる。しかしながら、電気外科用発電機は、一例を挙げると、制御キャビネットに挿入されるように準備されている場合、ケーシングなしで、場合によっては前面プレートのみで済ませてもよい。
【0160】
しかしながら、全てのモジュールが、1つの物理的一体性を形成するように実装されることが重要である。
【0161】
本発明はまた、電気外科用器具に供給するための給電信号を生成するように適合された電気外科用発電機を製造するための方法も対象とし、発電機は複数の機能モジュールを備え、複数の機能モジュールは、
-少なくとも1つの電気外科用器具のための高周波エネルギーを供給するための給電信号を生成するための少なくとも1つのインバータモジュールと、
-電気外科用器具を出力モジュールに接続するための少なくとも1つの出力モジュールと、
を備え、
-機能モジュールのうちの少なくとも1つ、複数、または全ては、それぞれの機能モジュールを、それぞれのモジュールとは異なる機能モジュールの他のものと区別可能にするための結合識別子を備え、
方法は、
-少なくとも機能モジュールをケーシングまたは支持フレームに実装するステップと、
-機能モジュール間の通信を構築するステップと、
-各機能モジュールをその結合識別子によって識別するステップと、
-機能モジュール間、および/または通信モジュールとの通信のためにバスシステムを使用するステップと、
を含み、および/または
-複数または全ての機能モジュールの各々は、それぞれの機能モジュールを制御するための、および/またはそれぞれの機能モジュールの、別の機能モジュールおよび/または通信モジュールとの通信を動作させるための制御ベースモジュールを有し、
特に、
-上記請求項のいずれか一項に記載の電気外科用発電機が製造される。
【0162】
したがって、電気外科用発電機は、簡単かつ信頼できる方法で製造することができる。機能モジュールは、それらの結合識別子によって識別することができる。機能モジュールは、基本的に通常の方法でケーシングまたは支持体に実装することができる。これらの機能モジュール、特に実装する必要がある電気外科用発電機の全ての構成要素が実装されると、機能モジュール間で通信が構築される。通信は、さらなるモジュール間でも構築することができる。しかしながら、通信は、少なくとも機能モジュール間で構築されるべきである。これは、非集中的または集中的な方法とすることができる。したがって、機能モジュールは、通信のために直接相互接続することができ、または通信は、通信モジュールを介して行うことができる。このような通信モジュールは、機能モジュール間の通信を制御および実行することができる中央モジュールとすることができる。
【0163】
したがって、機能モジュール間、および/または機能モジュールと通信モジュールとの間で、データフレームを直接交換することができる。
【0164】
そのため、モジュールとすることができる。が実装されて通信が構築されると、各機能モジュールをその結合識別子によって識別することができる。したがって、これは、これらの機能モジュール間、および/または機能モジュールと通信モジュールとの間の通信を介して行われる。機能モジュールの識別の結果は、通信モジュールに記憶することができる。非集中化通信構造があり、通信モジュールがない場合、通信は、機能モジュールのうちの1つに、または機能モジュールの一部もしくは全部に記憶することができる。
【0165】
したがって、通信を実装および構築した後、全ての機能モジュールを識別することができる。結果として、製造中にどの機能モジュールが実装されたかがわかる。このようにして、全ての機能モジュールが識別され、したがって、どの機能モジュールが電気外科用発電機に実装されているかが識別される。したがって、電気外科用発電機の構成がわかり、したがって、このような電気外科用発電機の詳細がわかる。言い換えると、電気外科用発電機が識別されており、このようにして、正しい機能モジュールが実装されているか否かを二重にチェックすることができる。
【0166】
好ましくは、電気外科用発電機に関して上記で説明された態様のいずれかによる電気外科用発電機が製造される。異なる構成を有する電気外科用発電機は、同様に構築することができる。類似しているが同一ではない機能モジュールを使用し、ケーシングまたは支持フレームに実装することができる。使用および実装する特定の機能モジュールのみに応じて、異なる構成、したがって異なる電気外科用発電機を製造することができる。
【0167】
各機能モジュールをその結合識別子によって識別することは、各機能モジュールがこのような結合識別情報、すなわち識別番号を含むデータフレームを送信するように実行することができる。加えて、可能な結合識別子を列挙し、すなわち対応する識別番号を列挙し、対応する機能モジュールの割り当てられた特性を有するデータベースが提供されてもよい。このような特性は、どのような種類の機能モジュールが識別番号に割り当てられるか、すなわちそれが出力モジュールか、インバータモジュールか、または任意の機能モジュールか、または他のモジュールであるかどうかを含むことができる。
【0168】
特性は、機能モジュールのサイズ、および場合によってはどのような種類の通信プロトコルが機能モジュールに実装されているかをさらに含んでもよい。モジュールのタイプに応じて、機能モジュールがこのような電流限界を有する出力モジュールである場合、特性は電流限界を含んでもよい。特性値は、機能モジュールが入力モジュールである場合、ボタンの数、およびどのような種類のボタンかであってもよい。機能モジュールが表示モジュールである場合、特性は、表示桁数を含んでもよい。したがって、機能モジュールが識別されると、全ての特性がわかる。また、各識別された機能モジュールの識別番号のみが記憶されることも可能である。
【0169】
したがって、この結合識別子を使用することで、モジュール方式の製造が可能になる。したがって、機能モジュールを実装するだけでよく、その後、全ての実装された機能モジュールが識別されると、これに基づいて電気外科用発電機の特定の全体的な機能を設定することができる。
【0170】
一態様によれば、識別された機能モジュールに基づいて、発電機構成が識別される。したがって、上述のように、機能モジュールを識別することで、各単一のモジュールに関するこの特定の情報を提供するだけでなく、電気外科用発電機全体の識別を可能にする。
【0171】
加えて、または代わりに、電気外科用発電機は、機能モジュール間の通信を制御するための、および/または通信の構築を制御するための通信モジュールを備える。この態様によれば、このような通信モジュールは、通信のための中央機能を有するモジュールとして提案される。このような通信モジュールは、機能モジュール間の通信を制御するために使用することができ、すなわち、2つの機能モジュール間の通信が通信モジュールを介して実行されるように、通信を制御することができる。したがって、前記機能モジュールは、対応する他の機能モジュールに通信のためのデータフレームを直接は送信しない。例えば、第1の機能モジュールは通信モジュールにデータフレームを送信してもよく、通信モジュールは対応するデータフレームを第2の機能モジュールに送信し、この前記第1および第2の機能モジュールは、このようにして通信モジュールを介して間接的に通信する。しかしながら、前記第1および第2の機能モジュールは、さらに互いに通信してもよい。
【0172】
通信モジュールはまた、通信を構築するために使用することもできる。これは、全ての機能モジュールが実装されると、通信モジュールが潜在的な機能モジュールへの要求の送信を開始するか、または各機能モジュールによって送信された信号、特にデータフレームを受信し得るように、行うことができる。このようにして、通信モジュールは、第1のステップにおいて、対応する機能モジュールの接続されたノートを識別してもよい。
【0173】
別の態様によれば、電気外科用発電機は、出力モジュールのうちの1つへのインバータモジュールのうちの1つのための高周波エネルギーの供給を制御するためのエネルギー分配モジュールのうちの少なくとも1つを備える、さらなる機能モジュールを備える。さらなる機能モジュールはまた、ユーザに情報を表示するための表示モジュールを備えてもよい。さらなる機能モジュールは、ユーザからの入力を受け付けるための入力モジュールを備えてもよい。全てのこのような機能モジュールは、上記で既に説明されている。これらの機能モジュールは、結合識別子も備え、したがって実装された後に識別することができる。したがって、機能モジュールを実装するステップは、これらの言及された機能モジュールにも関する。
【0174】
このようにして、これらの追加の機能モジュールもまた、製造中、すなわちケーシングおよび/または支持フレームに実装された後に識別することができる。
【0175】
一態様によれば、通信ネットワークを構築するために、少なくとも通信モジュールおよび/または機能モジュールのうちの少なくとも1つは、機能モジュールを探索し、探索して見つかった任意の機能モジュールと自動的に接続し、互いに接続された全ての機能モジュールおよび場合により通信モジュールは、通信ネットワークを形成する。
【0176】
したがって、通信モジュールは、機能モジュールを探索する。通信モジュールおよび探索された機能モジュールは、情報を交換することができるように、物理的に互いに取り付けられている。しかしながら、このような通信のための特定のプロトコルはまだない。このような通信ネットワークのどのメンバを構築すべきかも知られていない。しかしながら、通信モジュールが機能モジュールを見つけると、これらは互いに接続する。
【0177】
これは、データフレームを交換する方法の特定のプロトコおよび/または規定が構築され、識別情報もまた通信モジュールおよび/または接続された機能モジュールに記憶されることを意味する。このようにして、これら2つのモジュールは、通信ネットワークまたはその一部を構築するように接続される。このようにして、情報を送信することができるように各々が物理的に取り付けられたさらなる機能モジュールが探索され、見つけられたこのようなさらなる機能モジュールもまた通信モジュールに接続され、全ての機能モジュールが見つかるまでこうして通信ネットワークが構築される。
【0178】
しかしながら、この原理が通信モジュールなしで機能することも可能である。この場合、非集中化通信ネットワークが構築される。したがって、1つの機能モジュールがさらなる機能モジュールを探索する。
【0179】
通信モジュールおよび少なくとも1つの機能モジュールが、通信ネットワークを構築するための機能モジュールを各々探索することもまた可能である。このようにして、通信モジュールおよび機能モジュールの第1のものが第1のステップで接続されていることが可能である。
【0180】
無線通信ネットワークを設定することも可能であり得るが、任意の通信を妨害する可能性のある高周波信号を生成する電気外科用発電機で使用されるインバータに起因して、任意の電気スモッグが問題となり得ることが見出されたので、有線での通信に基づいて通信ネットワークを構築することが好ましい。
【0181】
しかしながら、通信ネットワークを構築するためのこの態様はまた、モジュール方式での電気外科用発電機の製造を容易にする。したがって、情報を提供するための任意の通信、すなわち電気的接続を提供することを含む、機能モジュール、および場合によっては通信モジュールを単に実装することが可能である。言い換えると、モジュールを実装するときに、配線を使用する接続が含まれる。
【0182】
機能モジュールおよび/または通信モジュールを実装するとき、これらのモジュールがプリント回路基板に実装されると、情報を交換するための電気的接続が自動的に与えられあることが可能である。
【0183】
一態様によれば、機能モジュールの所定の構成を含む所与の構成ファイルに基づいて、機能モジュールの機能制御モジュールを選択または設定し、各機能制御モジュールは、その機能モジュールの制御を提供するために機能モジュールに割り当てられ、特に各機能制御モジュールは、それぞれの機能モジュール上にソフトウェアモジュールとして実装され、および/または選択および/または設定された機能制御モジュールが所定の構成に準拠しているか否かのチェックを実行する。したがって、各機能モジュールは機能制御モジュールを有する。このような機能制御モジュールは、機能モジュールを制御し得る。機能モジュールを制御することは、機能制御モジュールが制御命令を受信し、相応に機能モジュールを制御するように実行することができる。例えば、機能モジュールがインバータモジュールである場合、このインバータモジュールの機能制御モジュールは、給電信号を開始するための命令を受信してもよい。この命令は、給電信号のレベルも含み得る。この命令に基づいて、機能制御モジュールは、給電信号の供給を開始し、給電信号のレベルも制御することができる。
【0184】
機能モジュールが表示モジュールである場合、機能制御モジュールは、表示される情報を受信し得る。機能制御モジュールはその後、情報が表示されるように、表示モジュールを制御する。
【0185】
モジュール式電気外科用発電機を提供するために、異なる構成に類似または同一の機能モジュールを使用してもよい。例えば、第1または第2の周波数を有する給電信号を提供するために、同一のインバータモジュールを使用してもよい。製造される第1の電気外科用発電機は、第1の周波数を有する給電信号を提供するためのインバータを必要としてもよく、その一方で第2の電気外科用発電機は、第2の周波数を有する給電信号を提供するためのインバータを必要としてもよい。この場合、物理的に同一のインバータを使用することができ、第1または第2の周波数のどちらを有する給電信号を提供するかは、その制御モジュールによって制御される。したがって、機能制御モジュールは、相応に選択または設定される。
【0186】
どの選択または設定を使用するかは、説明された機能制御モジュールの所定の構成を含む、所定の構成を含む構成ファイルによって与えられるので、上述の例を用いて説明すると、所定の構成は、第1または第2の周波数のどちらが使用されるかを指定する。
【0187】
このような選択または設定を行うために、各機能制御モジュールは、それぞれの機能モジュールのソフトウェアモジュールとして実装されてもよい。このようにして、機能制御モジュールは既にそこにあり、その設定は、所定の構成に基づいて行うことができる。しかしながら、それぞれの機能モジュール上の複数のソフトウェアモジュールとして複数の機能制御モジュールを提供することも可能である。その場合、所定の構成に基づいてこれらのソフトウェアモジュールのうちの1つを選択することが可能である。1つまたは複数の機能制御モジュールは、制御ベースモジュールの一部であってもよい。
【0188】
したがって、発電機は、機能モジュールを実装することによって製造することができる。機能モジュールが実装および相互接続されると、機能モジュールの特定の構成、したがって製造される発電機の特定の構成は依然としてオープンである。しかしながら、所与の構成ファイルを使用して、各構成、したがって機能モジュールの各機能制御モジュールを選択または設定することができる。このようにして、同じ機能モジュールを使用して、多くの異なる発電機を製造することができる。機能モジュールを実装し、構成ファイルに基づいて選択または設定を実行するだけでよい。したがって、その構成ファイルのみが異なる、異なる電気外科用発電機を製造することが可能である。
【0189】
当然ながら、それにもかかわらず、その物理的構成要素、すなわち機能モジュールの数および/または特定の機能モジュールのサイズを含むその物理的な機能モジュールも異なる、異なる電気外科用発電機を提供することが可能である。
【0190】
1つの提案によれば、各々が各タイプ内の電気外科用発電機を形成する、サイズおよび/または複雑さが異なる2つ、3つ、またはそれ以上の電気外科用発電機を製造することができ、構成要素、特に機能モジュールは、物理的に類似することができるが、制御モジュールを設定または選択することができるように、上記で説明されたような構成ファイルによって適合することができる。
【0191】
機能モジュール、したがって制御モジュールは、機能モジュールを実装するときに予め設定されることも可能である。その場合、選択および/または設定されたモジュールが所定の構成に準拠しているか否かのチェックを行うことが提案される。したがって、いかなるエラーも回避し制御モジュールが誤って選択または設定されることを回避することが可能である。このようにして、任意の事前選択または事前設定をチェックすることができるが、所定の構成に基づいて行われた選択および/または設定を二重にチェックすることも可能である。
【0192】
一態様によれば、電気外科用発電機、特に通信デバイスは、電気外科用発電機内に現在設置されている、および/または現在接続されているモジュール、特に機能モジュールの全体的な状況を反映する接続状況を識別し、特に識別された接続状況に応じて、これを制御するための電気外科用発電機の全体的な制御機能が選択または適合される。
【0193】
したがって、電気外科用発電機内に設けられたモジュールの全体的な状況を識別することが提案される。
【0194】
これに基づいて、全体制御を選択または適合することができる。このような全体制御は、機能モジュールの相互作用を対象とする。このような相互作用は、インバータモジュールが給電信号を提供する出力モジュールとどのように相互作用するかを含み得る。
【0195】
インバータモジュールおよび出力モジュールの任意のアクティビティおよび/またはセンタ情報を表示するために、設定されたインバータモジュール、ならびに前記出力モジュールも表示モジュールに接続され得る。ディスプレイはまた、出力モジュールの接続状況、すなわち電気外科用器具が接続されているか否か、および場合によってはどのような種類の器具が接続されているかを示すことができる。
【0196】
このような全体制御の設定または選択は、機能モジュールによって送信されたどのような種類の信号が、どのような種類の情報に対応するかを含み得る。例えば、インバータモジュールは0%から100%の範囲の値を送信し、全体制御は、どの実際の物理的給電信号が100%に対応するかを考慮する。全体制御はまた、各特定の機能モジュールと通信する方法に関する情報も含み得る。全体制御はまた、入力モジュールから受信したどのような種類の入力信号がどのような種類の情報に対応するかも考慮し得る。例えば、入力モジュールに3つのボタンがある場合、簡単な例を挙げると、各ボタンは特定の機能に関連している。この関係は、例えば、どのボタンがどのインバータを起動するかを示してもよい。
【0197】
本発明によれば、異なる発電機構成の複数の電気外科用発電機を製造するための方法も提案される。
【0198】
この方法によれば、
-各電気外科用発電機は、電気外科用器具に供給するための給電信号を生成するように適合され、
-各発電機は複数の機能モジュールを備え、複数の機能モジュールは、
-少なくとも1つの電気外科用器具のための高周波エネルギーを供給するための給電信号を生成するための少なくとも1つのインバータモジュールと、
-電気外科用器具を出力モジュールに接続するための少なくとも1つの出力モジュールと、
を備え、
-機能モジュールのうちの少なくとも1つ、複数、または全ては、それぞれの機能モジュールを、それぞれのモジュールとは異なる機能モジュールの他のものと区別可能にするための結合識別子を備え、
電気外科用発電機ごとに、方法は、
-少なくとも機能モジュールをケーシングまたは支持フレームに実装するステップと、
-機能モジュール間の通信を構築するステップと、
-各機能モジュールをその結合識別子によって識別するステップと、
-識別された機能モジュールに基づいて発電機構成を識別するステップと、
を含む。
【0199】
したがって、異なる電気外科用発電機を製造することができ、最後に、全ての機能モジュールが実装および識別されると、識別された機能モジュールに基づいて発電機構成が識別される。結果として、製造されたばかりの電気外科用発電機を識別することができる。このような識別は、全体的な発電機の状況を識別するために使用することができるが、全体制御を選択または適合するために使用することもできる。このようにして、物理的に同一の機能モジュールが使用されてきた場合でも、異なる電気外科用発電機を製造することができる。
【0200】
加えて、または代わりに、各機能モジュールは、上記で説明されたように、それぞれの機能モジュールの制御モジュールを設定または選択することによって適合することもできる。このようにして、物理的に同一の機能モジュールが使用された場合でも、電気外科用発電機を構成することも可能である。
【0201】
一態様によれば、各電気外科用発電機は、上記で説明された電気外科用発電機を製造するための少なくとも1つの実施形態による方法に従って製造されることが提案される。したがって、単一の発電機を製造するために上記で説明されたような方法も使用されるが、同じ方法を使用して異なる電気外科用発電機が製造される。
【0202】
加えて、または代わりに、少なくとも第1および第2の電気外科用発電機が製造され、第1および第2の電気外科用発電機について、物理的に同一の機能構成要素が使用されることが提案される。したがって、同一の機能構成要素が使用されるが、異なる発電機が製造される。これは、これらの異なる電気外科用発電機の各々に与えられる仕様に従って、全体制御および/または少なくとも1つの機能モジュールの制御を適合させることによって行うことができる。
【0203】
したがって、本発明によれば、発電機は、ハードウェアモジュールとして理解することができる様々な機能モジュールに細分される。この機能モジュールの各々には、ソフトウェアが実装されている。したがって、各機能モジュールには、独自のソフトウェアを実装することができる。これらの機能モジュールのソフトウェアは、特にCAN-busを使用して、互いに通信する。このようにして、発電機は分散システムと見なすことができるが、好ましくはケーシング内にある。各機能モジュールは、より良い方法でその目的を提供することができ、特にその機能により良く集中できることが可能である。このようにして、機能モジュールはまた、他の機能モジュールまたは他の構成要素のリソースにあまり依存しない。
【0204】
一態様によれば、機能モジュールを実装するための類似もしくは同一の支持フレームまたは類似もしくは同一のケーシングを各々有する、少なくとも第1および第2の電気外科用発電機が製造され、第1および第2の電気外科用発電機は、類似または同一のケーシングまたは支持フレームに実装された異なる機能モジュールを有する。
【0205】
したがって、複数の異なる電気外科用発電機を製造するためのこの方法は、モジュール概念を提供する。このモジュール概念によれば、構成要素を実装するための1つのベースがあり、特に、機能モジュールを実装するための類似の支持フレームまたはケーシングがある。したがって、この異なる発電機を製造することの違いは、異なる機能モジュールが使用されることだけである。これらのモジュールは、同じ支持フレームまたはケーシングに実装され、したがって、1つのタイプの支持フレームまたはケーシングのみが必要とされる。機能構成要素を支持フレームまたはケーシングに実装するプロセスもまた同一である。
【0206】
ケーシングはまた、同義的にハウジングと称されてもよい。
【0207】
しかしながら、異なる機能モジュールを実装するだけで、このモジュール式方法を使用して異なる電気外科用発電機を製造することができる。少なくとも1つの機能モジュールは、製造された別の電気外科用発電機と比較して、別の機能モジュールおよび同じマウントシートとは異なる。
【0208】
支持フレームおよびケーシングもまた同一であってもよい。しかしながら、一方の発電機が、製造される他方の発電機と比較して追加のスイッチを有する場合、ケーシングの前面プレートの追加の穴などの小さな違いがあり得る。それにもかかわらず、ベース、すなわち支持フレームおよび/またはケーシングは類似しており、製造されたこのような2つの発電機の間の違いは、使用される機能モジュールである。
【0209】
本発明は、有利な実施形態の例として、添付の図面を参照して以下に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0210】
図1】電気外科用器具が接続された、一実施形態による電気外科用発電機の概略図である。
図2図1による電気外科用発電機のブロック図である。
図3】ベースモジュールの例を使用するさらなる機能ユニットの概略図である。
図4a】ハウジング内のモジュールの配置を示す概略図である。
図4b】別のハウジング内のモジュールの配置を示す概略図である。
図4c】別のハウジング内のモジュールの配置を示す概略図である。
図5a】ハウジング内のモジュールの配置の実施形態例の斜視図である。
図5b】別のハウジング内のモジュールの配置の実施形態例の斜視図である。
図5c】別のハウジング内のモジュールの配置の実施形態例の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0211】
本発明の一実施形態による電気外科用発電機1が、図1に示されている。その全体が参照番号1で示される電気外科用発電機は、電気外科用器具99のための出力モジュールの一部である出力モジュール19が設けられたケーシング12を備え、図示される実施形態例では、これは電気メスである。これは、高電圧接続ケーブル98のコネクタプラグ90を介して電気外科用発電機1の出力ポート19に接続される。
【0212】
電気外科用発電機1には、公共電源に接続し、そこから供給することを可能にする、電源接続ケーブル11が設けられる。車両または主にDC電源を用いる他の環境で使用される電気外科用発電機1用の12Vまたは48V DC電源など、他の電源を電力供給に使用できることに留意されたい。電源ケーブル11(またはDC電源などの他のタイプの電源)が電源モジュール31に適用され、電源モジュール31は、電源ネットワーク5を介して、電気外科用発電機1の構成要素およびモジュールの動作に必要とされる電圧をそこから提供し、個別モジュール、特に機能モジュールおよび通信モジュールにこれらを分配する。したがって、電気外科用器具99に配送される出力電圧(高電圧)を生成するためのインバータ34には、電源31によってそこから供給される。
【0213】
インバータモジュール34は、パワーモジュール31によって供給されたエネルギーから出力電圧としての高周波AC電圧を生成する。これは、典型的には高電圧範囲内であるが、数十Vから4000Vの範囲の振幅を有し得る。出力電圧を生成するためのインバータモジュール34の設計のタイプは、既知の概念のいずれか、例えばより狭い意味ではシングルエンドコンバータまたはインバータ自体を提供することができる限り、オープンである。本質的なことは、高周波および高電圧の観点から、電気外科用器具99に必要な出力電圧を後者が生成することである。こうして生成されたこの出力電圧は、出力電圧線9によって分配モジュール20を介して、電気外科用器具99の接続の同義語として出力ポート、出力接続部、または出力ソケットと称することもできる出力端子19に供給される。
【0214】
動作モードを設定し、特定の機能を表示するために、表示制御モジュール26が提供され、これは、ユーザが自分の意志に従って電気外科用発電機1を設定することができる、制御ボタンを有するユーザインターフェースと共に、図に象徴的に示されている。これは、表示モジュール36として設計されたディスプレイと共に機能する。表示制御モジュール26は、入力モジュールも表す。
【0215】
この点で、提供される構成要素およびそれらの機能は、基本的に既知である。本発明の特別な特徴は、特に、電気外科用発電機の構成要素がモジュール設計であるという事実にある。この目的のために、機器および機能が異なる電気外科用発電機1の発電機タイプを形成するための選択を行うことができる様々な機能モジュールの例を示す、図2を参照する。最下段には、そのうちの少なくとも1つが存在しなければならず、一連の様々な電気外科用発電機1にわたって典型的に同一である、基本モジュール2が示されている。基本モジュールはまた、機能モジュールであってもよい。
【0216】
基本モジュール2は、特に分配モジュール20を含み、これは配電ユニット25および通信モジュール24を有し、動作に必要な電力を他のモジュールに分配すると共に、通信モジュール24およびこれに接続されている通信データネットワーク4を介して他のモジュールと相応に通信する。通信モジュール24は、通信制御モジュールと称されてもよい。
【0217】
単一のベースモジュール2が分配モジュール20の形態で提供されれば十分であることが多い。しかしながら、これは必須ではない。好ましくは異なるシリーズからの特に複雑な発電機1に、異なるベースモジュール2が設けられることもまた想定され得る。さらなるベースモジュールは、特に表示制御モジュール26、または通信のために設けられた背面モジュール27、または同様に通信のために設定された前面モジュール23とすることができる。任意選択的に、電気外科用発電機1の追加のモジュールのためのさらなる接続場所22を提供するために、分配モジュール20のみと結合される、分配モジュール20用の拡張ユニット29をさらに提供することができる。このようにして、同じ基本モジュール2を使用して、非常に広範な機器および多数の個別モジュール3を有する発電機タイプを構築することもできる。
【0218】
図2の最上段には、典型的に電気外科用発電機1にも必要とされるが選択の余地がある、個別モジュールが示されている。このようにして、異なる個別モジュール3を選択することにより、機器および機能の点で異なる、異なる発電機タイプを形成することができる。特に、個別モジュールは、電源モジュール31およびインバータ34に加えて、フロントパネルモジュール32、出力接続部19のための少なくとも1つの接続モジュール35、表示モジュール36を含む。
【0219】
ベースモジュール2および個別モジュール3には、インターフェースユニット40が各々設けられている。これを介して、それぞれのモジュールは、通信データネットワーク4に機能的に接続される。通信データネットワーク4は、CANネットワークとして設計され、高速および低速ネットワークを用いる2つの部分に分割される。
【0220】
ここで再び図1を参照すると、分配モジュール20はベースモジュール2として示されている。これは、配電ユニット25および通信モジュール24を有するベースプレート21を備える。さらに、ベースモジュール2と個別モジュール3との間の接続のために、ベースプレート21上にコネクタ54、55が設けられている。
【0221】
電源モジュール31は、供給コネクタ51を介して接続される。電源モジュール31によって供給された電力は、これを介して分配モジュール20に供給され、分配モジュール20はその後、配電ユニット25を介してベースおよび個別モジュール2、3に電力を渡す。
【0222】
それ自体公知の方法で、インバータモジュール34は、分配モジュール20を介して電源31によって供給された電力からAC電圧を生成し、これは出力電圧として外科用器具99に出力される。この目的のために、典型的に高電圧である、インバータ34によって出力されたAC電圧は、高電圧線接続部58を介して分配モジュール20に、具体的にはそこに配置された高電圧接続部59に誘導される。高電圧接続部59から、分配モジュール20内に統合された出力電圧線9を介して高電圧が印加される。出力電圧線9は、とりわけ、ベースプレート21上の複数の受容箇所22に引き回され、電気外科用器具99用の接続モジュール35は、受容箇所22の各々に受容することができる。
【0223】
このようにして、少なくとも1つ、任意選択的にはいくつかの接続モジュール35には、すなわち単にこれらの接続モジュール35をそれらのそれぞれのレセプタクル22に挿入することによって、インバータ34によって生成された高電圧を供給することができる。例えば、異なる発電機タイプの電気外科用発電機1が追加の出力接続部19’を有する場合には、この目的のために、追加の接続モジュール35のみが提供され、これらはいずれの場合も単にレセプタクル箇所22のうちの1つに挿入され、次いで、すなわちインバータ34によって生成された高電圧も自動的に供給される。このようにして、複数の接続部19を有する複雑な電気外科用発電機1であっても、単純なモジュール方式で、すなわち単に対応する接続モジュール35を提供されたレセプタクル22のうちの1つ以上に挿入することによって、実現することができる。
【0224】
ピックアップステーション22はまた、適切に給電されるように、配電ユニット25および通信モジュール24にも接続されることが理解される(図1には図示せず)。
【0225】
このように、接続モジュール35を含む接続される異なるタイプの個別モジュール3に対して、すなわち常時電源、データ通信接続、ならびに出力電圧としての高電圧のための三重の電源が形成される。記載された実施形態例では、後者は、分配モジュール20に直接挿入され、次いで出力電圧線9内で高電圧として誘導される出力電圧に直接接続され、ならびに配電ユニット25および通信モジュールと称することもできる通信モジュール24に接続される。残りの個別モジュール3は、典型的に、ケーブル接続を介して配電ユニット25および通信モジュール24に接続される。この目的のために、これらは、コネクタプラグ54を介して通信モジュール24に、およびコネクタプラグ55を介して分配モジュール20の配電ユニット25に、それぞれ接続される。これは、とりわけ、様々なサイズのハウジング12,および結果的に様々な設置位置または間隔に関して有利なように、特に個別モジュール3の空間的配置に関して、高度な柔軟性を保障する。
【0226】
電気外科用発電機1は、モジュール検出器6も有する。これは、電気外科用発電機1内に実装および接続されたモジュール、ならびにそれらの構成を決定するように設計されている。モジュール検出器6は、それぞれのモジュール2、3上に中心からずれて配置される。しかしながら、図示される実施形態例では、モジュール検出器6は中央に、すなわちベースモジュール2の分配モジュール20上に配置されている。モジュール検出器6は、配線(図1には図示せず)を介して電源ネットワーク5および通信ネットワーク4に接続されている。モジュール検出器6は自動化されている。通信ネットワーク4を介して、モジュール検出器6は、電気外科用発電機1の様々なモジュール2、3と通信する。そうする際に、モジュール検出器6は、どのモジュール2、3が実装されてアクティブであるかを判定する。したがって、モジュール検出器6は、どのモジュール2、3が実際に存在し、これらのモジュール2、3がどのように構成されているかを判定する。このようにして、モジュール検出器6は、電気外科用発電機1のモジュール機器を検出する。これは、例えば、電気外科用発電機1の実際の機器を検出するために使用することができる。
【0227】
モジュール検出器6は、モジュール2、3上の自己構成ユニット61とさらに相互作用する。この目的のために、モジュール2、3は、自己構成ユニット61を各々有する。自己構成ユニット61によって、それぞれのモジュール2、3は、それぞれの判定された実際の機器、すなわち電気外科用発電機1の実際に存在するモジュール機器に応じて、自動的に自身を構成することができる。例えば、電気外科用器具99のための高電圧を生成するインバータモジュール34は、出力モジュール19およびその接続モジュール35のタイプに応じて構成することができる。したがって、出力電圧または出力電圧の配送モード、特にその波形、結果的にインバータモジュール34の「モード」は、供給される出力ポート19およびその接続モジュール35に応じて自動的に構成することができる。次いで、インバータモジュール34に給電する電源31のモジュールが、上述のように、設定されたインバータモジュール34の構成に応じて配送される電圧または電力に関して、自身の自己構成ユニット61によって構成される。このようにして、電気外科用発電機1のモジュール2、3の実質的に完全な自己構成を実現することができる。中心からずれて配置された自己構成ユニット61のおかげで、これは、モジュール2、3が交換されたとき、または個別モジュール3が追加されたときにも可能である。
【0228】
さらに、有効化ユニット7が設けられている。図示される実施形態では、これは中央に、すなわち分配モジュール20上に配置されている。有効化ユニット7は、(例えばモジュール検出器6によって判定された)実際のモジュール構成に応じて有効化された機能を決定し、対応する有効化信号をモジュール2、3に送信するように設計されている。このようにして、個別モジュール2、3の機能を有効化することができ、または全体として有効化することができ、および/または実際に存在するモジュール構成に応じてそれぞれの機能の範囲を決定および設定することができる。この目的のために、有効化ユニット7は、通信ネットワーク4を介してモジュール2、3に対応する有効化信号を送信する。これにより、それぞれの電気外科用発電機1およびそこに設置されたモジュール2、3を有する構成と一致する、これらのモジュール2、3またはそれらの機能のみが有効化および起動されることが保証される。
【0229】
ここで、モジュール2、3上に配置することができるさらなる機能ユニットを概略的に示す図3を参照する。これは、ベースモジュール2についての図3の例として説明される。これは、個別モジュール3、したがって任意の機能モジュールにも相応に該当する。ベースモジュール2は、独自の制御プログラムが設けられたプロセッサユニット80をさらに備える。これば、メモリ81に記憶されている。したがって、ベースモジュール2は、ベースモジュール2と同様に、発電機内部電源ネットワーク5および通信データネットワーク4に接続された、独立したローカル動作制御システムを有する。これは、同じように装備された個別モジュール3に相応に該当する。これら自身のプロセッサユニット80および記憶された制御プログラムを用いて、モジュール2、3は、この点に関して自給自足であり、いかなる外部制御も必要としない(ここで「外部」という用語は、「モジュールの外部」という意味で、それぞれのモジュールを指す)。
【0230】
モジュール2、3のうちの1つ(中央)または複数に局所的に配置することができる(非集中化)、さらなる機能ユニットも提供することができる。図3では、これは、基本モジュール2を使用した例によって示され、個別モジュール3についても同様とすることができる。したがって、モジュール構成に関して、バックアップユニットと称することもできる安全ユニット82がさらに提供される。バックアップユニット82は、例えばモジュール検出器6によって判定された実際のモジュール構成を目標機器特性83と比較するように設計される。目標機器特性83は、製造業者によって意図されたモジュール2、3の構成のためのデータ記録である。コミッショニング中、または通常動作の過程のユーザ、通常動作中のモジュール構成によって、安全ユニット82は、特にモジュール検出器6によって判定された実際のモジュール構成を、記憶された公称機器特性83と比較する。合意がある場合、電気外科用発電機1の構成はOKであり、意図されたように動作を行うことができる。しかしながら、不一致が生じた場合、モジュール2、3のうちの1つに欠陥があるか、またはモジュール2、3のうちの少なくとも1つの誤った構成がある。対応するエラー信号は、好ましくはデータ通信ネットワーク24を介して出力され、ディスプレイ36上でユーザに示され、その後、電気外科用発電機1の動作は安全のためにブロックされる。このブロックは、必要に応じて特定の機能がブロックされるように、不一致に応じて完全であっても部分的であってもよく、電気外科用発電機1は、影響を受けない機能またはその基本的な機能で動作し続けることができる。この全ては、バックアップユニット82によって自動的に行われる。
【0231】
さらに、安全な通信リンク85と相互作用するアップグレードユニット84を提供することができる。これを介して、アップグレードユニットは、外界と通信することができ、特に、外部の認可された機関(例えば、製造業者)によって制御することができる。アップグレードユニットは、必要に応じて、目標機器特徴83に認可された変更を提供するために、安全ユニット82およびメモリ81と連携して作用する。このようにして、追加の機能を有効化することができ、または後に設置されたさらなる追加のモジュール3を電気外科用発電機1の動作のために認可し、これに統合することができる。
【0232】
図4a~図4cは、それぞれの機能ブロックを有する異なるタイプの発電機を示す。図4aに示される発電機タイプは、基本バージョンである。これは、基本モジュール2として、分配モジュール20、表示制御モジュール26、および前面モジュール23を備える。さらに、個別モジュール3として、電源用モジュール31、インバータ用モジュール34、背面モジュール27、およびフロントパネルに配置された表示モジュール36が設けられている。フロントパネルには、電気外科用器具99用の出力コネクタ19(図1参照)も配置されている。図4bは、本質的に、より強力な電源モジュール31’、インバータモジュール用のより大きく強力なモジュール34’、および第2の出力ポート19’を有する点で図4aのものとは異なる、別のタイプの発電機を示す。2つの出力ポート19、19’について、それぞれの出力モジュール35(図4には図示せず)を収容するために、分配モジュール20は、少なくとも1つの追加の収容空間22(図4には図示せず)を提供するように、拡張ユニット29によって補完されている。このために十分な空間を提供するために、より大きなケーシング12’が設けられている。モジュール概念により、必要に応じて、個別モジュール3または任意選択的なモジュール14(各々図4bには図示せず)を有するさらなる機器のために使用することができる空き空間が中央に残っていることがわかる。図4cもまた、別のタイプの発電機を示す。これは、超音波モジュール38の形態の追加の個別モジュール3が設けられている点で、図4bに示されるものとは本質的に異なる。これにも十分な電力を供給するために、別のモジュール、すなわち増幅電源31”が、電源のために設けられている。
【0233】
全ての図で言及される個別モジュールは、機能モジュールを表す。
【0234】
図5a~図5cは、3つの異なる発電機タイプのシリーズI、II、およびIIIを斜視図で示す。これらは、異なるハウジング内のモジュールの配置を示すのに役立つ。図5aに示される第1のシリーズIは、基本設計である。片側の電源31用のモジュール、個別モジュール3としての反対側のインバータモジュール34、および基本モジュール2としてのその間の分配モジュール20は、幾分小さなケーシング12内に配置されている。表示モジュール36を有するモジュール式フロントパネルは、前面に配置されている。表示制御モジュール26は、表示モジュール36の背面に配置されている(図5では見えず、図4a~図4c参照)。外部構成要素を接続するためのリアモジュール27は、ケーシング12の後壁に設けられている。分配モジュール20には、出力接続部19を介してインバータによって生成された出力電圧を出力する接続モジュール35が差し込まれている。
【0235】
図5bは、中間シリーズIIを示す。シリーズIと比較して、これは、インバータ用の異なる個別モジュール、すなわちより強力なインバータ34’を有するモジュールを特徴とする。さらに、より大きな表示モジュール36’が設けられ、これはディスプレイ駆動モジュール26によって制御される。この全てが、より大きなケーシング12’を必要とする。さらなる接続モジュール35もまたベースモジュール2に差し込まれ、さらなる出力接続部19’を介して出力電圧を出力する。
【0236】
図5cには、シリーズIIと同様であるがさらなる出力接続部19”を有する、より高次のシリーズIIIが示されている。この目的のために、さらなる接続モジュール35が設けられ、これはベースモジュール2のための拡張ユニット29に差し込まれる。さらに、任意選択的なモジュール14として超音波モジュール38が設けられ、これは電源用モジュール31’とインバータモジュール34’との間の空き空間内に配置される。これは、ケーブル接続(図示せず)を介して通信ネットワーク4および電源ネットワーク5に接続される。この全てが、より大きなケーシング12”を必要とする。超音波エネルギーの出力のために超音波モジュール38が接続される追加のRF出力ポート39が、その背面に設けられている。
【0237】
これらの例からわかるように、わずかなモジュール2、3およびわずかな修正を用いて、多数の異なる発電機タイプおよびシリーズを生成することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2024-06-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気外科用器具に供給するための給電信号を生成するための電気外科用発電機であって
数の機能モジュールと、
通信モジュールと、
を備え、
前記複数の機能モジュールは、
少なくとも1つの前記電気外科用器具のための高周波エネルギーを供給するための給電信号を生成するための少なくとも1つのインバータモジュールと、
前記電気外科用器具が接続される少なくとも1つの出力モジュールと、
を備え、
前記機能モジュールのうちの少なくとも1つは、他前記機能モジュールと区別可能にするための結合識別子を備え、
前記機能モジュールのうちの少なくとも1つ、または前記通信モジュールは、前記結合識別子によってそれぞれの前記機能モジュールを識別するように適合され、
前記機能モジュール間、および/または前記通信モジュールとの通信のためにバスシステムが設けられ、および/または
複数または全ての前記機能モジュールの各々は、それぞれの前記機能モジュールを制御するための、および/またはそれぞれの前記機能モジュールの、別の前記機能モジュールおよび/または前記通信モジュールとの通信を動作させるための制御ベースモジュールを有する、電気外科用発電機。
【請求項2】
前記複数の機能モジュールは、
前記電気外科用発電機に電力を供給するための入力パワーモジュール、および/または
前記インバータモジュールのうちの少なくとも1つから前記出力モジュールのうちの少なくとも1つへの電力の供給を制御するためのエネルギー分配モジュール
をさらに備え、および/または
前記電気外科用発電機は、
前記通信モジュールおよび/または2つ以上の前記機能モジュール間の通信を提供するために前記機能モジュールのうちの2つ以上と結合された、前記通信モジュール、および/または
どの前記機能モジュールが実装されているかおよび/または構成されているかを検出するためのモジュール検出器
をさらに備える、請求項1に記載の電気外科用発電機。
【請求項3】
前記機能モジュールのうちの2つ以上は、他の前記機能モジュールおよび/または前記通信モジュールと通信するための通信インターフェースを各々有し、および/または自己構成通信ネットワークが設けられ
前記通信モジュールおよび/または前記機能モジュールのうちの少なくとも1つは、前記自己構成通信ネットワークに接続された通信メンバを探索し、探索によって見つかった前記通信メンバと自律的に接続するように適合されている、請求項1に記載の電気外科用発電機。
【請求項4】
複数の前記機能モジュールは、前記機能モジュールを制御するための制御ベースモジュールを各々有し、
前記機能モジュールの各々は、少なくとも1つのモジュール機能を提供するように準備され、
前記制御ベースモジュールには
機能モジュールの通信を動作させるための通信制御モジュールと、
前記機能モジュールの機能を制御するための機能制御モジュールと
を有するモジュール式制御方法が実装されている、請求項1に記載の電気外科用発電機。
【請求項5】
前記複数の機能モジュールのうちの少なくとも1つにおいて、それぞれ
複数の前記機能制御モジュールが、各モジュール機能が前記機能制御モジュールに割り当てられるように、各々前記機能モジュールの異なるモジュール機能を制御するためのソフトウェア制御ユニットとして提供され、
モジュール機能を選択するために、対応する前記機能制御モジュールが選択される、請求項4に記載の電気外科用発電機。
【請求項6】
前記機能モジュールを制御するために、
複数の前記制御ベースモジュールがソフトウェアユニットとして提供され、
前記機能モジュールの機能の変更のために、前記制御ベースモジュールのうちの少なくとも1つは変更可能であり、および/または前記制御ベースモジュールのうちのいくつかの間で選択することができ
記制御ベースモジュールのうちの少なくとも1つは固定された変更不可能な制御ベースモジュールとして提供される、請求項1に記載の電気外科用発電機。
【請求項7】
前記ソフトウェアユニットとして与えられる前記制御ベースモジュールを選択および/または設定するための所定の構成を含む構成ファイルが与えられ、選択的に、
前記通信モジュール、実際に選択および/または設定された前記制御ベースモジュールが前記所定の構成と一致するか否かのチェックを行うように適合されている、請求項6に記載の電気外科用発電機。
【請求項8】
記通モジュールは、
前記機能モジュールから情報を受信し、
受信した前記情報を評価し
価された前記情報から制御コマンドを抽出し
価された前記情報から抽出された前記制御コマンドを送信し、
受信した前記情報を他の前記機能モジュールに送信し、
送信された前記制御コマンドが、送信先の前記機能モジュールと一致するかどうかをチェックする
ことを含むリストの通信ステップのうちの1つ、複数、または全てを実行するように適合されている、請求項1に記載の電気外科用発電機。
【請求項9】
前記通信モジュールは、
通信線を介して前記機能モジュールに結合されており、および/または
通信用の前記バスシステムであるシリアルおよび/または差動バスシステムに接続されている、請求項1に記載の電気外科用発電機。
【請求項10】
記通モジュールは、
異なる伝送レートを有する複数の前記バスシステムを備えるかまたは使用する、請求項1に記載の電気外科用発電機。
【請求項11】
記通モジュールは、
送信される情報に応じて、および/または制御される前記機能モジュールに応じて、情報を交換するための前記伝送レートを選択するように適合されている、請求項10に記載の電気外科用発電機。
【請求項12】
記通モジュールは、
前記電気外科用発電機内に現在設置されている、および/または現在接続されている前記機能モジュールの全体的な状況を反映する接続状況を識別し
別された前記接続状況に応じて、前記電気外科用発電機を制御するための前記電気外科用発電機の全体的な制御機能選択または適合する
ように適合されている、請求項1に記載の電気外科用発電機。
【請求項13】
通信のために、
前記通信モジュールは、通信線を介して前記機能モジュールと相互接続され、および/または
前記機能モジュールは、通信線を介して互いに相互接続され、および/または
前記バスシステムは、シリアルおよび/または差分データ転送を使用するバスシステムであるCANbusが使用される、請求項1に記載の電気外科用発電機。
【請求項14】
記通信モジュールは、
異なる転送速度を有する複数の前記バスシステムを使用する、請求項1に記載の電気外科用発電機。
【請求項15】
複数または全ての前記機能モジュールは各々、通信を構築するための、または前記通信モジュールおよび/または他の前記機能モジュールとの通信に参加するためのデータインターフェースを備える、請求項1に記載の電気外科用発電機。
【請求項16】
前記機能モジュールのうちの少なくとも1つは、設定可能または選択可能なモジュール構成を備え
記電気外科用発電機は、前記機能モジュールごとに、前記電気外科用発電機の識別された設定に応じて前記モジュール構成が設定または選択されるように適合されており
定可能または選択可能な前記モジュール構成を有する各前記機能モジュールは構成ユニットを備え、および/または
中央構成ユニットが、前記通信モジュールの一部として提供される、請求項1に記載の電気外科用発電機。
【請求項17】
有効化機能が実装され、前記有効化機能は、前記有効化機能によって有効化された場合に特定の前記機能モジュールが特定の機能のみを動作または実行することができるように、前記特定の機能モジュールが前記特定の機能を動作および/または実行することを可能にするように適合され、
有効化のために、
中央有効化ユニットが提供され、および/または
前記機能モジュールが有効化ユニットを備えるように、非集中化有効化ユニットが提供される、請求項1に記載の電気外科用発電機。
【請求項18】
前記電気外科用発電機は、前記電気外科用発電機の意図される設定を記憶し、前記電気外科用発電機内でどの前記機能モジュールが使用されるかを定義する構成ファイルを備え、および/または
前記電気外科用発電機は、比較器によって、前記構成ファイルに記憶された前記電気外科用発電機の前記設定を前記電気外科用発電機の実際に識別された設定と比較するように適合されている、請求項1に記載の電気外科用発電機。
【請求項19】
表示モジュールと、
前記表示モジュールを制御するための制御アルゴリズムを有し、前記電気外科用発電機内に設置された前記表示モジュールを識別し、前記制御アルゴリズムを識別された前記表示モジュールに適合させるように適合された表示制御モジュールと
続された外部アプリケーションと通信するための通信プロトコルを有し、接続された前記外部アプリケーションを識別し、前記通信プロトコルを識別された前記外部アプリケーションに適合させるように適合された外部通信モジュールと、
ユーザが前記電気外科用発電機に入力を与えることを可能にするための入力モジュールと、
前記電気外科用発電機内に設置された前記機能モジュールを検出するためのモジュール検出器と
をさらに備える、請求項1に記載の電気外科用発電機。
【請求項20】
前記電気外科用発電機は、アップグレード信号を受信および処理するためのアップグレード処理ユニットを備える、請求項1に記載の電気外科用発電機。
【請求項21】
前記電気外科用発電機は、全ての前記機能モジュール、および全ての他のモジュールも実装される支持フレームまたはケーシングを備え
記支持フレームまたはケーシングは、電力を必要とする全てのモジュールに電力を供給するための電源を備える、請求項1に記載の電気外科用発電機。
【請求項22】
電気外科用器具に供給するための給電信号を生成するように適合された電気外科用発電機を製造するための製造方法であって、
前記電気外科用発電機は
複数の機能モジュールと、
通信モジュールと、
を備え、
前記複数の機能モジュールは、
少なくとも1つの前記電気外科用器具のための高周波エネルギーを供給するための給電信号を生成するための少なくとも1つのインバータモジュールと、
前記電気外科用器具が接続される少なくとも1つの出力モジュールと、
を備え、
前記機能モジュールのうちの少なくとも1つは、他前記機能モジュールと区別可能にするための結合識別子を備え、
前記製造方法は、
少なくとも前記機能モジュールをケーシングまたは支持フレームに実装するステップと、
前記機能モジュール間の通信を構築するステップと、
前記機能モジュールを前記結合識別子によって識別するステップと、
前記機能モジュール間、および/または前記通信モジュールとの通信のためにバスシステムを使用するステップと、
を含み、および/または
複数または全ての前記機能モジュールの各々は、それぞれの前記機能モジュールを制御するための、および/またはそれぞれの前記機能モジュールの、別の前記機能モジュールおよび/または前記通信モジュールとの通信を動作させるための制御ベースモジュールを有する製造方法。
【請求項23】
別された前記機能モジュールに基づいて、発電機構成が識別され、および/または
前記電気外科用発電機は、
前記機能モジュール間の通信を制御するため、および/または前記通信の構築を制御するための前記通信モジュールと、
前記インバータモジュールのうちの1つから前記出力モジュールのうちの1つへの高周波エネルギーの供給を制御するためのエネルギー分配モジュール、
ユーザに情報を表示するための表示モジュール、および
ユーザから入力を受け付けるための入力モジュール
のうちの少なくとも1つを備える前記機能モジュールと
をさらに備える、請求項22に記載の製造方法。
【請求項24】
通信ネットワークを構築するために
記通信モジュールおよび/または前記機能モジュールのうちの少なくとも1つは、前記機能モジュールを探索し、探索によって見つかった前記機能モジュールと自動的に接続し、
互いに接続された全ての前記機能モジュールおよび前記通信モジュールは、前記通信ネットワークを形成する、請求項22に記載の製造方法。
【請求項25】
前記機能モジュールの所定の構成を含む所与の構成ファイルに基づいて、
前記機能モジュールの機能制御モジュールを選択または設定し、各前記機能制御モジュールは、前記機能モジュールの制御を提供するために前記機能モジュールに割り当てられ
各前記機能制御モジュールは、それぞれの前記機能モジュール上にソフトウェアモジュールとして実装され、および/または
択および/または設定された前記機能制御モジュールが前記所定の構成に準拠しているか否かのチェックを実行する、請求項22に記載の製造方法。
【請求項26】
記通モジュールは、
前記電気外科用発電機内に現在設置されている、および/または現在接続されている機能モジュールの全体的な状況を反映する接続状況を識別し
別された前記接続状況に応じて、前記電気外科用発電機を制御するための前記電気外科用発電機の全体的な制御機能を選択または適合する、請求項22に記載の製造方法。
【請求項27】
異なる発電機構成の複数の電気外科用発電機を製造するための製造方法であって、
前記電気外科用発電機は、電気外科用器具に供給するための給電信号を生成するように適合され、
前記電気外科用発電機は複数の機能モジュールを備え、
前記複数の機能モジュールは、
少なくとも1つの前記電気外科用器具のための高周波エネルギーを供給するための給電信号を生成するための少なくとも1つのインバータモジュールと、
前記電気外科用器具が接続される少なくとも1つの出力モジュールと、
を備え、
前記機能モジュールのうちの少なくとも1つは、他前記機能モジュールと区別可能にするための結合識別子を備え、
電気外科用発電機ごとに、前記製造方法は、
少なくとも前記機能モジュールをケーシングまたは支持フレームに実装するステップと、
前記機能モジュール間の通信を構築するステップと、
前記機能モジュールを前記結合識別子によって識別するステップと
別された前記機能モジュールに基づいて前記発電機構成を識別するステップと、
を含む、製造方法。
【請求項28】
なくとも第1および第2の電気外科用発電機が製造され、
前記第1および第2の電気外科用発電機について、物理的に同一の機能構成要素が使用される、請求項27に記載の製造方法。
【請求項29】
前記機能モジュールを実装するための類似もしくは同一の支持フレームまたは類似および/もしくは同一のケーシングを各々有する、少なくとも第1および第2の電気外科用発電機が製造され、
前記第1および第2の電気外科用発電機は、前記類似または同一のケーシングまたは支持フレームに実装された異なる前記機能モジュールを有する、請求項27に記載の製造方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気外科用器具に供給するための給電信号を生成するための電気外科用発電機を対象とする。本発明は、このような電気外科用発電機のうちの少なくとも2つのアセンブリも対象とする。本発明はまた、このような電気外科用発電機のうちの少なくとも1つを製造および動作させるための製造方法も対象とする。
【背景技術】
【0002】
電気外科用発電機プラットフォームとも呼ぶことができる電気外科用発電機は、電気外科用器具を動作させるために使用される。動作中の少なくとも1つの電気外科用器具は、このような電気外科用発電機に接続される。このような電気外科用器具は、人体の組織を切断するためのデバイス、または組織を焼灼するなど電気エネルギーを使用する異なる方法で組織を処理するデバイスであってもよい。デバイスに応じて、異なる周波数の高周波電流が供給され得る、異なる種類の電気外科用器具がある。電気外科用器具には、超音波周波数を有する電気信号を供給することもできる。
【0003】
1つ以上の電気外科用器具が接続された電気外科用発電機は、電気外科用システムと見なすことができる。病院および他の医療行為は、前記医療行為の必要性に応じて、異なる電気外科用システム、すなわち異なるタイプの1つまたは複数の電気外科用器具および電気外科用器具を有する電気外科用システムを必要とする場合がある。
【0004】
したがって、電気外科用発電機は、接続されているか、または医療行為の特定の必要性に応じて接続するために利用可能な電気外科用器具に適合される。
【0005】
例えば、単純な電気外科用システムは、前記医療行為における医療処置の種類に応じて1種類のみの手術または同様の手術のための単一の電気外科用器具のみを有してもよい。このような電気外科用器具は、電気外科用発電機に接続するために1つのソケットを必要とするだけである。また、電気外科用器具に高周波給電信号を供給するために、場合により小型の1つのインバータのみが必要とされる。
【0006】
したがって、電気外科用発電機は、この必要性と一致するように構築される。しかしながら、他の場合には、より多くのおよび/または異なる電気外科用器具が必要とされる。このような電気外科用器具は、同時に、または次々に、電気外科用発電機に接続することができる。異なる電気外科用器具は、異なるソケットを必要とする場合がある。このような異なるソケットは、電気外科用器具の機械的カウンタソケットに適合することができ、電気外科用器具によって必要とされる電力の量および/または種類にも適合することができる。
【0007】
したがって、異なるソケットが必要とされる可能性があり、異なるインバータもまた必要とされる可能性がある。その結果、上述の単純な解決策と比較して、電気外科用発電機内により多くの要素が必要とされることにもなり得る。
【0008】
したがって、これら全ての必要性を満たすために、電気外科用発電機は、特定の電気外科用システムのために個別に設計される。このような設計は、ほんの数例を挙げると、インバータの種類および数、ソケットの種類および数、ディスプレイの種類および数、ノブまたはタッチディスプレイなどの入力デバイスの種類および数を含む。
【0009】
したがって、多くの異なる電気外科用発電機を計画および供給する必要があるという問題が生じる。このような多数の可能な変形例を設計、計画、および製造するために、製造誤差のリスクが増大する。加えて、このような電気外科用発電機に組み込まれた全てのモジュールは、正しく機能することを保証するために、互いに適合される必要がある。
【0010】
電気外科用システムは人体での治療に使用されるので、患者を傷つけるという大きなリスクも伴う。したがって、このような電気外科用システムには、高レベルの安全要件もある。1つの安全要件は、モジュールの相互作用が保証されなければならず、特に、電気外科用器具へのエネルギーの供給を迅速に停止するなどの機能も保証されなければならないことであり得る。このような適切な機能は、モジュールの安全な通信および/または相互作用に依存する。
【0011】
例えば、電気外科用器具は、この電気外科用器具へのエネルギー供給を停止する突然の必要性が生じた場合にエラーメッセージを送信してもよい。したがってこのような信号はインバータに、またはインバータを制御する制御ベースモジュールに送信され、信号は、このような緊急信号として理解されなければならない。緊急信号を理解することは、どのような種類の電気外科用器具が接続されるか、およびどのような種類の信号をインバータまたはインバータのコントローラがこの電気外科用器具から期待しているかに依存する。これらのモジュールのいずれかの不一致がある場合には、このような緊急信号は誤って理解される可能性がある。
【0012】
したがって、このような個別の電気外科用発電機が構築される場合、正しいモジュールこの電気外科用発電機に組み込まれたとしても、モジュールのうちの1つが誤って識別され、そのため通信がうまく機能しない可能性があるというリスクがあり得る。これは、上述の例に立ち戻るために、前記緊急信号の誤解につながる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
したがって、本発明の目的は、上述の問題のうちの少なくとも1つに対する解決策を提案することである。特に、安全かつ信頼できる方法で多くの異なる構成における電気外科用発電機の製造を可能にする解決策が提供される。少なくとも、これまでに知られている解決策の代替案である解決策が提案される。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明によれば、請求項1による電気外科用発電機が提案される。以下では、電気外科用発電機はまた、同義的に発電機と称されてもよい。
【0015】
このような発電機は、電気外科用器具に供給するための給電信号を生成するために設計される。特に、電気外科用発電機は、特定の周波数を有する、特に300~4000kHZの領域内の高周波を有するAC電圧を生成し得る。給電信号はまた、超音波の範囲内、特に20kHzから100kHzの範囲内、特におよそ50kHzであってもよい。
【0016】
発電機は複数の機能モジュールを備え、複数の機能モジュールは、少なくとも以下のモジュールを備える。
【0017】
複数の機能モジュールは、電気外科用発電機に電力を供給するための入力パワーモジュールを備え得る。このような入力パワーモジュールは特に、電源ユニットとしても知られる電源であってもよい。この入力パワーモジュールは、基本的に、電力供給グリッドの電圧を、発電機によって使用することができる電圧レベルに変換している。1つの入力パワーモジュールで十分であり得、発電機のサイズに応じて異なるサイズで提供され得る。しかしながら、2つ以上の入力パワーモジュールを有することも可能である。特に、このような入力パワーモジュールに接続されるモジュールによって異なる電圧が必要とされる場合である。
【0018】
複数の機能モジュールはまた、少なくとも1つの電気外科用器具のための給電信号として使用される少なくとも1つの電圧信号を生成するための少なくとも1つのインバータモジュールを備える。インバータモジュールは、入力パワーモジュールに結合される。したがって、入力パワーモジュールは、接続されたインバータモジュールによって使用することができる低電圧を提供する。2つ以上のインバータモジュールがある場合、これらのインバータモジュールは、少なくとも部分的に同じ入力パワーモジュールに接続することができ、または、入力パワーモジュールの出力モジュールがインバータモジュールの入力電圧と一致するように、1つのインバータモジュールは1つの入力パワーモジュールに接続することができ、別のインバータモジュールは別の入力パワーモジュールに結合することができる。
【0019】
これに基づいて、インバータモジュールは、対応するインバータモジュールによって供給される電気外科用器具に応じて、特定の周波数、すなわち高周波または超音波周波数を有するAC電圧を生成することができる。
【0020】
複数の機能モジュールはまた、電気外科用器具が接続される少なくとも1つの出力モジュールを備える。
【0021】
このような出力モジュールは特に、ソケットモジュールであってもよく、またはソケットモジュールと称することができる。このような出力モジュールは、接続される電気外科用器具からのカウンタソケットを受容するように設計される。
【0022】
したがって、このような出力モジュールまたはソケットモジュールのソケットは、対応する電気外科用器具のカウンタソケットと一致する。これは、出力モジュールから、またはこれを介して電気外科用器具に給電信号を供給するために、出力モジュールと電気外科用器具との間の電気的接続を提供することを含み得る。加えて、出力モジュールと接続された電気外科用器具との間で情報を提供することを可能にする情報接続があってもよい。これはまた、電気外科用器具が差し込まれているか否かを識別する単なるピンまたは同様のセンサであってもよい。また、ユーザが電気外科用器具のハンドルを引いたか否かの情報も提供することができる。
【0023】
最も単純な形態では、1つの出力モジュールのみがあるが、異なる電気外科用器具を接続するための複数の出力モジュールがあってもよい。出力モジュールのうちの少なくとも1つは、接続された超音波器具を有するために提供されてもよい。
【0024】
複数の機能モジュールはまた、インバータモジュールのうちの少なくとも1つから出力モジュールのうちの少なくとも1つへの電力の供給を制御するためのエネルギー分配モジュールを備えてもよい。特に、各インバータモジュールは、エネルギー分配モジュールを介して出力モジュールに接続されてもよい。このようにして、給電信号は、インバータモジュールによって提供され、エネルギー分配モジュールを介して出力モジュールに転送され、これによって接続された電気外科用器具に転送されてもよい。インバータモジュールによって生成された給電信号を、エネルギー分配モジュールを通じて出力モジュールに誘導することによって、エネルギー分配モジュールは、この給電信号を制御することができる。しかしながら、インバータモジュール、または少なくとも1つのインバータモジュールは、出力モジュールに直接接続することができ、前記インバータモジュールによって生成された給電信号は、インバータモジュールを制御することによって、エネルギー分配モジュールによって制御することができる。特に、エネルギー分配モジュールは、基準信号を送信することによって、ならびに給電信号の生成を開始または停止するための開始信号および停止信号を送信することによって、インバータモジュールを制御してもよい。
【0025】
電気外科用発電機は、通信モジュールと2つ以上の機能モジュールとの間、または2つ以上の機能モジュールの間の通信を提供するために機能モジュールのうちの2つ以上と結合された、通信ユニットとも称することができる通信モジュールをさらに備えてもよい。したがって、このような通信モジュールは、1つの機能モジュールから別の機能モジュールに情報を転送するために、または機能モジュールおよび/または電気外科用器具が出力モジュールに差し込まれているか否かを含む機能モジュールの動作状態を識別するために、機能モジュールのいずれかを制御するために使用することができる。
【0026】
このような通信は、集中化または非集中化方式で構築することができる。集中化方式で構築される場合、通信モジュールは相応に、ほとんどまたは全てのデータ信号を受信および送信する中央通信モジュールである。このようにして、全ての通信は、通信モジュールを介して行われる。機能モジュールが互いに直接通信する非集中化通信ネットワークを使用することも可能である。それにもかかわらず、通信モジュールは、発電機および/または電気外科用システムの全体的な状態を識別するなどのいくつかの集中動作を実行するために使用されてもよい。
【0027】
機能モジュールのうちの少なくとも1つが、それぞれの機能モジュールとは異なる機能モジュールの他のものとそれぞれの機能モジュールを区別可能にするための結合識別子を備えることが、さらに提案される。通信モジュールおよび/または機能モジュールのうちの少なくとも1つが、結合識別子によってそれぞれの機能モジュールを識別するように適合されることが、さらに提案される。
【0028】
したがって、機能モジュールまたは複数の機能モジュール、特に全ての機能モジュールを識別することができ、少なくともこれらはそれぞれの機能モジュールとは異なる。言い換えると、同一の機能モジュールは同一の結合識別子を有してもよく、すなわち、同一の機能モジュールは、同一の識別情報を有する。異なる機能モジュールは異なる結合識別子、したがって異なる識別情報、すなわち異なるIDを有する。
【0029】
結合識別子に基づく機能モジュールの識別は、通信モジュールによって、すなわち通信モジュールとなる中央ユニットによって行うことができる。このようにして、通信モジュールは、発電機内でどの機能モジュールが使用されているかをチェックすることができる。しかしながら、非集中化構造では、この識別は、他の機能モジュールによって行うことができる。特に、他の機能モジュールは、互いに識別することができる。
【0030】
記載された電気外科用発電機は、既に製造されているか、または少なくとも製造の過程にあること留意されたい。したがって、通信機能を含む全てのモジュールは、発電機内に固定されている。それにもかかわらず、特に全ての機能モジュールがこの結合識別子を有するように、前記結合識別子を提供することにより、発電機は、正しい機能モジュールが発電機に実装されているかどうかをチェックすることができる。
【0031】
また、これにより、発電機への機能モジュールの正しい接続および組み込みも可能となる。
【0032】
特に通信モジュール内、そうでなければ発電機内に完全な発電機の構造が与えられている場合、全ての機能モジュールの相互接続は、これに基づいて行うことができる。機能モジュールは、その結合識別子によって、適切な通信プロトコルが実装され得ることに基づいて、識別することができる。
【0033】
結合識別子によって、システムは、どの機能モジュールが接続されているかを知り、どの通信プロトコルが使用されるかを知り、これにより、前記機能モジュールによって受信された各通信信号が正しく理解される。一方、どの通信信号が特定の識別された機能モジュールに送信されるべきかもまた明らかである。
【0034】
加えて、結合識別子によって識別されると、各機能モジュールの他の特性がわかる。例えば、特定の機能モジュールがインバータモジュール内にあってもよく、または電気外科用器具が接続された出力モジュールが電流または電力限界などの限界値を有してもよい。このような限界を超過した場合、対応するインバータモジュールは、この限界未満の給電信号を送信するように、またはこのような高エネルギー信号が誤作動の指標である場合には停止するように、制御することができる。限界を超えるこのような反応は、インバータモジュールがその限界のうちの1つを超えた場合、またはインバータモジュールが、対応する電気外科用器具が接続された接続済み出力モジュールの限界を超える給電信号を送信する場合に、生じる可能性がある。
【0035】
このようにして、単にモジュールを実装し、また通信モジュールを物理的に特にケーシングに、または導体基板などの支持フレームに取り付けることによって、発電機を製造することが可能である。加えて、機能モジュールおよび通信モジュールは、少なくともバスシステムを使用する情報の交換のために接続することができる。したがって、機能モジュールおよび通信モジュールは、このようなバスシステムに接続することができる。これは、一実施形態によれば、モジュールおよび通信モジュールを前記導体基板または同様の基板に物理的に接続した後に、自動的に行うことができる。
【0036】
加えて、少なくとも電力を供給、提供、または消費する機能モジュールについて、これらは、電力を提供することができるように電気的に接続することができる。
【0037】
その後、結合識別子を識別するだけで、全ての機能モジュールを識別することができ、第1のステップにおいて、正しい機能モジュールが接続されているかをチェックすることができる。いずれかの機能モジュールが欠落しているかどうか、提供されたはずのない機能モジュールがあるかどうか、および/または別の機能モジュールの代わりに明らかに誤って提供されている機能モジュールがあるかどうかをチェックすることができる。この場合、当然ながら、誤って設置されたモジュールを交換することができる。
【0038】
交換の有無にかかわらず、全ての正しい機能モジュールが取り付けられていると仮定すると、各機能モジュールのために全ての通信プロトコルおよび安全対策を実施することができる。
【0039】
例えば、最大で20アンペアの供給電流を受け取る出力モジュールが識別された場合、この限界は、特に通信モジュール内および/またはエネルギー分配モジュール内のシステムに実装される。これに基づいて、20アンペアのこの限界を超過しないことを常に保証することができる。一方、限界がちょうど10アンペアであると識別された場合、対応する限界が実装される。
【0040】
このような結合識別子の使用は、後に機能モジュールを交換する場合にも有用である。このようなモジュールが後に変更される場合、古いモジュールは、新しいモジュールとは異なる特性を有してもよい。しかしながら、結合識別子を使用することによって、モジュールが新しい特性を有し、システム、特に通信モジュールおよび/またはエネルギー分配モジュールは、任意の動作をこの新しいモジュールに適合されることができることが、自動的に明らかである。
【0041】
このようにして、追加の機能モジュールを提供し、既存のシステムに埋め込むこともできる。このような埋め込みは、単純なだけでなく、いかなるエラーも回避する。
【0042】
結合識別子は、異なる方法で提供することができる。1つの可能性は、通信モジュール、または他の接続された機能モジュールによって読み出されるソフトウェア識別子を有することである。これは、特に通信バスを介して行うことができる。任意の可能な識別子は、発電機内に設けることができる、すなわち記憶することができるテーブルに列挙することができ、特に通信モジュール内で、結合識別子を受信することによって、その結合識別子によって識別されたこのような機能モジュールの任意の必要な情報をこのようなリストから読み出すことができる。
【0043】
しかしながら、機械的識別子を有することもまた可能であり得る。このような機械的識別子は、単独で、またはソフトウェア識別子に加えて使用することができる。
【0044】
しかしながら、最も好ましい実施形態は、全ての機能モジュールが、モジュールが接続されると読み出すことができるソフトウェア識別子として提供される結合識別子を有することであろう。しかしながら、ソフトウェア識別子はまた、例えばROMを使用して、またはEPROMを使用して、各モジュールに固定的に実装することもできる。
【0045】
一態様によれば、複数または全ての機能モジュールの各々は、それぞれの機能モジュールを制御し、および/または別の機能モジュールおよび/または通信モジュールとのそれぞれの機能モジュールの通信を動作させるための制御ベースモジュールを有することが提案される。
【0046】
したがって、制御ベースモジュールは、モジュールの機能を制御し、および/または通信の動作を制御するように適合される。特に、機能モジュールの機能を制御するために、制ベースモジュールは、その最も単純な形態で、これをオンまたはオフに切り替えることができる。また、機能モジュールの機能を制御するために、制御値および制御命令を実施することもできる。
【0047】
通信のために、制御ベースモジュールは、通信ネットワークを介して、特に対応するバスシステムを介して、情報フレームを送信および受信する役割を担う。言い換えると、通信のための任意のプロトコルが、制御ベースモジュールに実装される。
【0048】
好ましくは、どの機能モジュールが実装されているか、および/または構成されているかを検出するために提供されるモジュール検出器がある。どの機能モジュールが実装されているかは、各機能モジュールの結合識別子を分析することによって識別することができる。各機能モジュールの構成を検出するために、モジュール検出器は、特定の機能モジュールと通信することができる。
【0049】
機能モジュール間、および/または通信モジュールとの通信のためにバスシステムが提供されることも提案される。このようにして、機能モジュールは、モジュール方式で提供され得る。また、電気外科用発電機はモジュール方式で製造することができるが、依然として機能モジュール間の通信を確立することができる。これは、機能モジュール間で直接的に、または通信モジュールを介して行うことができる。
【0050】
好ましくは、通信モジュールおよび機能モジュールは、電気外科用発電機を構築する1つの支持フレームおよび/またはケーシングの中または上に全て設置および/または実装される。このように、電気外科用発電機は、1つのエンティティを形成する。
【0051】
一態様によれば、他の機能モジュールと、および/または通信モジュールと通信するための通信インターフェース、および/または自己構成通信ネットワークを各々有する2つ以上の機能モジュールが提供され、特に、少なくとも通信モジュールおよび機能モジュールのうちの少なくとも1つは、自己構成通信ネットワークに接続された通信メンバを探索し、この探索によって見つかった任意のメンバと自律的に接続するように適合されることが提案される。ここで、メンバは、特に機能モジュールであり、および/または通信モジュールを備えることが可能である。
【0052】
したがって、これらの機能モジュール、特に全ての機能モジュールは、通信インターフェースを有し、他の機能モジュールと、および/または通信モジュールと通信する。これらの機能モジュールおよび/または通信モジュールは、少なくとも他の機能モジュールを識別するために使用することができる。これは、全てのこの要素が接続されている通信ネットワーク上の他の機能モジュールを探索することによって行うことができる。これを行うために、これらの機能モジュールのうちの少なくとも1つおよび/または通信モジュールは、探索に回答するために機能モジュールに要求信号を送信してもよい。通信システムに応じて、特に使用されるバスシステムに応じて、通信システムに接続された全ての機能モジュールが信号の送信、特にそれらの結合識別子を含む識別子の送信を自動的に開始することもまた可能である。他の機能モジュールを探索する機能モジュールは、このような信号を受信し、識別子に基づいて、既知の機能モジュール、または通信システムひいては発電機にも埋め込まれる必要がある機能モジュールを認識することができる。
【0053】
このようにして、全ての機能モジュールおよび/または通信モジュールは、全ての機能モジュールが見つかって埋め込まれるまで他の機能モジュールを探索することができ、このようにして通信ネットワークが構成され、実際にそれ自体を構成している。
【0054】
一実施形態によれば、通信ネットワークは、各機能モジュールが、通信モジュールにおいて自身を識別する必要があるように設計される。このようにして、各機能モジュールは、識別子、特に結合識別子を送信し、通信モジュールは、この情報を受信し、機能モジュールを通信ネットワーク内に接続する。
【0055】
一態様によれば、複数の機能モジュールは、機能モジュールを制御するための制御ベースモジュールを各々有し、機能モジュールは、少なくとも1つのモジュール機能を提供するように準備され、制御ベースモジュールには、少なくとも、モジュールの通信を動作させるための通信制御モジュールと、モジュールの機能を制御するための機能制御モジュールとを有する、モジュール式制御方法が実装される。したがって、モジュール機能は、そのために機能モジュールが提供されるものである。インバータモジュールのモジュール機能は、信号での給電を提供することである。エネルギー分配モジュールの機能は、少なくとも1つのインバータモジュールから少なくとも1つの出力モジュールへの供給電力を制御することである。表示モジュールのモジュール機能は、情報を表示することである。入力モジュールのモジュール機能は、ユーザから受信した情報を転送することである。
【0056】
このような機能モジュールの各々は制御ベースモジュールを有し、この制御ベースモジュールにおいて、モジュール式制御方法が実装される。方法は、一方の部分が通信の動作を制御することを対象とし、他の部分がモジュールの機能を制御することを対象とするような、モジュール方式である。したがって、通信制御モジュールは、通信ネットワークを介して、特に対応するバスシステムを介して、情報フレームを送信および受信する役割を担う。モジュールの機能を制御するための機能制御モジュールは、モジュールの特定の機能を対象とする。
【0057】
例えば、インバータモジュールの機能制御モジュールは、高周波信号を提供するためにインバータモジュールの内部の半導体スイッチを制御してもよい。エネルギー分配モジュールの機能制御モジュールは、正しいインバータモジュールから正しい出力モジュールに給電信号を誘導するために、スイッチを制御する。
【0058】
したがって、この態様によれば、少なくとも複数の機能モジュールは、通信モジュールおよび/または他の機能モジュールとの、すなわち他の機能モジュールの通信制御モジュールとの通信を引き継ぐ追加の通信制御モジュールを有する。このような通信制御モジュールは、異なる機能モジュールについて同一であり得る。例えば、インバータモジュールの通信制御モジュールは、一例を挙げると、出力モジュールおよび/または他のインバータモジュールのものと同じであり得る。通信制御モジュールに実装され得る結合識別子には違いがなければならないが、通信制御モジュールのそのような機能は、異なる識別子が送信される点でのみ同一であり得る。
【0059】
このようにして、基本的に均一な方法でプログラムおよび制御することができる通信構造を提供することができるが、その一方で、それらのモジュール機能に関する機能モジュールはかなり異なる可能性がある。これはまた、全てのモジュールに同じ通信制御モジュールが提供されてもよく、個別の結合識別子が実装されればよいので、モジュール方式での発電機の製造を容易にする。
【0060】
機能モジュールが、機能モジュールを制御するための制御ベースモジュールを各々有することは、全ての機能モジュールが基本的に自律的に制御され得るので、電気外科用発電機内にモジュール構造を提供する。したがって、機能モジュールが交換される場合、制御ベースモジュールもまた交換される。全体的な発電機の新しい設計は必要ではなく、残りの全てのモジュールは変更しないままであってもよい。
【0061】
一態様によれば、複数の機能モジュールのうちの少なくとも1つの各々において、複数の機能制御モジュールが、各モジュール機能が機能制御モジュールに割り当てられるように、各々機能モジュールの異なるモジュール機能を制御するためのソフトウェアモジュールとして提供され、モジュール機能を選択するために、対応する機能制御モジュールが選択される。
【0062】
特に、インバータモジュールは、異なる給電信号、したがって異なるモジュール機能を提供し得る。このような異なる給電信号は、周波数の観点および/または持続時間の観点および/または電流限界の観点で、異なってもよい。特に用途に応じて、特に電気外科用器具に応じて、インバータモジュールは、特に接続された電気外科用器具に適合された状況に適合して異なるように機能し得る。
【0063】
したがって、このようなインバータモジュールは、その用途において柔軟であり得、このようにして、あまりにも多くの異なるインバータモジュールを提供せず、この異なるソフトウェア制御ユニットのみを提供することも可能である。したがって、異なる動作プログラムが実装され、そこから選択することができる。
【0064】
別の例は、使用される可能性のある電気外科用器具を含む可能な機能の状態を表示する表示モジュールである。このようなディスプレイは、特定の所与のサイズを有することができ、このディスプレイ上に、全ての接続されている可能性のある電気外科用器具の状態を示すことができる。3つのこのような器具を接続することができる単純な例を挙げると、これら3つの器具の各々について1つの状態記号があり得る。しかしながら、別の電気外科用発電機では、2つの器具のみがあってもよく、したがって2つの状態記号のみが必要とされる。
【0065】
この例を続けると、物理ディスプレイ、したがって機能モジュールは、いずれの場合も同じであり得る。使用される機能制御モジュールのみが異なる。所与の例に基づくと、3つの状態記号を示すように準備された少なくとも1つの機能制御モジュールがあり、別の機能制御モジュールは2つの状態記号を示すように準備される。当然ながら、各々がソフトウェアモジュールとして提供されるので、これら2つよりも多くの機能制御モジュールがあってもよい。そのため、前記異なる発電機に、物理的に同一の表示モジュールを使用することができる。このような表示モジュールは、発電機に実装され、通信システムに埋め込まれる。結合識別子に基づいて、システム、特に通信モジュールは、特定の表示モジュールを識別する。これは、識別子を知ることにより、ディスプレイの物理的サイズがわかるが、そこから選択する可能性のある機能制御モジュールもまたわかることを含み得る。したがって、1つの機能制御モジュールは3つの状態記号を提供し、その一方で他の機能制御モジュールは2つの状態記号のみを提供することがわかる。
【0066】
加えて、発電機内にいくつの出力モジュールが設置されているかが識別される。1つの可能性は、2つの出力モジュールが設置および識別され、各出力モジュールは、1つの特定の器具を接続することしかできないことである。したがって、2つの状態記号のみを有する表示モジュールが必要であることが識別される。したがって、これに基づいて、表示モジュールの対応する機能制御ユニットが選択される。
【0067】
したがって、ごくわずかな表示モジュールを提供すればよく、おそらく1つの表示モジュールのみが必要とされる。しかしながら、発電機は、異なる物理的サイズを有する異なる表示モジュールもまた必要とされてもよいように、サイズが異なってもよい。しかしながら、ごくわずかな表示モジュールが必要とされ、したがって、誤ったものを選択する可能性が低いため、誤ったものを配置することが回避され、加えてこれらのわずかな表示モジュールは物理的サイズが異なり、したがって誤った表示モジュールは表示モジュールのために提供された空間に適合しないため、誤ったものを取り付けようとしている場合は非常に明白である。しかしながら、発電機の製造を容易にすることに加えて、異なる機能制御モジュールの使用はまた、発電機または発電機システムに変更がある場合に高い柔軟性を提供する。
【0068】
例えば、後にさらなる電気外科用器具を追加すべきときにさらなる出力モジュールが設置される場合、ディスプレイは同じままとすることができる。第3の出力モジュールを追加するだけでよい。この第3の出力モジュールは、通信ネットワーク、特に通信バスシステムに接続されているときに識別することができ、したがって発電機に埋め込まれる。通信モジュール、または発電機内の他のモジュールはその後、第3の器具が接続されていることを識別し、すると、表示モジュールの機能制御モジュールから、接続された器具の3つの状態記号を有するモジュール機能を提供するその機能制御モジュールを選択することができる。
【0069】
さらなる例は、同義的にソケットモジュールとも称することができる出力モジュールであり得る。このようなソケットモジュールは、監督機能、特にこの出力モジュールを通して接続された器具に供給される電流の振幅をチェックする機能を含むことができる。接続される器具に応じて、このような振幅は異なり得る。このような機能は、異なる機能制御モジュール内に提供および実装され得る。そのため、異なる器具が接続され、出力モジュールがこれらの異なる器具に適合される必要がある場合、これは適切な機能制御モジュールを選択することによって行うことができる。
【0070】
一態様によれば、各機能モジュールを制御するために、複数の制御ベースモジュールがソフトウェアユニットとして提供され、機能モジュールの機能を変更するために、制御ベースモジュールのうちの少なくとも1つは変更可能であり、および/または制御ベースモジュールのうちのいくつかの間で選択することができ、特に制御ベースモジュールのうちの少なくとも1つは固定された変更不可能な制御ベースモジュールとして提供される。
【0071】
この態様は、上記で説明されたものと同様である。しかしながら、この態様によれば、主な目的は、機能の変更を可能にすることである。このような変更は、器具を交換または追加すること、もしくは任意の他の方法で発電機の構成を変更することと必ずしも関連しない。代わりに、対応する要求に応じて同じ要素、ならびに同じ器具を用いて変更された機能を提供する可能性が与えられる。この要求は、発電機システムのユーザによって与えることができる。
【0072】
このようにして、このような変更は、制御ベースモジュールを変更することができるように実行することができる。
【0073】
例えば、給電信号、特に供給電流は、0から特定の振幅に飛び上がることはないが、時間的ランプ関数に従って上昇し得ることが実施されてもよい。この時間的ランプ関数は、特定の傾斜を有し、この特定の傾斜は制御機能によって提供することができる。これは、インバータモジュールの制御機能、または出力モジュールの制御機能、またはその両方によって行うことができる。
【0074】
これを変更するために、ソフトウェアとして実装される実際の制御ベースモジュールの変数を変更することができる。例えば、傾斜は、一例を挙げると、より急峻または緩やかになるように10%変更することができる。
【0075】
当然ながら、この変更は、事前構成された制御ベースモジュール間で変更することによって行うこともできるが、制御ベースモジュールの他の何か、したがって前記モジュールの機能の他の何かが変化しないままである場合には、単に変数を変更することが好ましいかも知れない。
【0076】
1つのオプションによれば、制御ベースモジュールのうちの少なくとも1つは、すなわち機能モジュールごとに、固定された変更不可能な制御ベースモジュールとして提供されることが提案される。この考え方は、この変更不可能な制御ベースモジュールもまた信頼できる基礎であり得るということである。この信頼できる基礎に基づいて、他の制御ベースモジュールに対する変更を行うことができる。一例によれば、固定された変更不可能な制御ベースモジュールと同一のさらなる制御ベースモジュールがあるが、この第2の制御ベースモジュールは変更することができる。このようにして、変更不可能な制御ベースモジュールに基づいて変更された制御ベースモジュールを実現することができ、必要であれば、任意の変更は、変更不可能な制御ベースモジュールによって与えられる制御ベースモジュールの元の構成に戻すことができる。いずれにせよ、発電機システムのより高い柔軟性を与えることができ、このようにして単純かつ効率的な方法で更新を実施することが可能である。
【0077】
一態様によれば、特にソフトウェアユニットとして与えられる、制御ベースモジュールを選択および/または設定するための所定の構成を含む構成ファイルが与えられる。任意選択的に、電気外科用発電機、特に通信モジュールは、実際に選択および/または設定された制御ベースモジュールが所定の構成と一致するか否かのチェックを行うように適合される。
【0078】
したがって、電気外科用発電機は、物理的に必要な機能モジュールを使用して製造することができる。これらの機能モジュールは、各々サイズが変化してもよく、インバータモジュールが超音波給電信号または他の給電信号を提供するためである場合など、その一般的な機能に従ってもよいが、それ以外には、モジュールのわずかな変形例のみが可能である。言い換えると、各々異なるモジュールはわずかしかない。しかしながら、このようなわずかなモジュールは、機能においてより多くの変形例を提供することができる。しかしながら、特定の電気外科用発電機を製造するとき、このような発電機が意図されるものに関する特定の構成がある。そのため、通信制御モジュールを含む全てのモジュールを物理的に接続した後、モジュールは、構成ファイルによって提供されるこの所定の構成に従って適合することができる。
【0079】
例えば、構成ファイル、したがって構成は、どのインバータモジュールがどの出力モジュールに接続されるかに関する情報を含み得る。これはまた、インバータモジュールおよび/または出力モジュールがどんな種類の機能を有するかも含み得る。動作中に表示モジュールのディスプレイがどのように見えるかなど、前記構成においてさらなる機能を事前決定することができる。
【0080】
この構成ファイルに基づいて、機能モジュールが通信ネットワークによって相互接続された後、特に機能が構成ファイルに応じて選択または設定される。
【0081】
上記で説明したのと同様に、ソフトウェアユニットとして与えることができる制御ベースモジュールは、同じ機能モジュールのための多くの他の制御ベースモジュールと共に与えることができる。そのため、発電機システムを構成するために、このような複数の制御ベースモジュールからこれを選択することができる。しかしながら、このような制御ベースモジュールの代わりに、またはこれに加えて、すなわちこのような制御ベースモジュールの特定のパラメータは、構成ファイルによって与えられる値に設定することができる。
【0082】
このようにして、ごくわずかな異なる要素、すなわちごくわずかな異なる機能モジュールしか必要とされなくても、多くの構成が可能である。
【0083】
追加の態様として、発電機の実際に与えられた構成がこの所与の構成ファイルと一致するか否かをチェックするために、このような構成ファイルを使用することが可能である。このようにして、誤った選択および/または設定が行われたか否かをチェックすることができ、違いがある場合には、これを修正することができる。しかしながら、一部または全ての機能モジュールの変更され得ない固有の機能に応じた構成をチェックすることもまた可能である。言い換えると、このようにして、誤った機能モジュールが設置されているか否かをチェックすることもできる。これにより、発電機を製造するときのエラーを回避する。したがって、このオプションは、全てのモジュールが取り付けられ、通信ネットワーク、すなわちバスシステムに接続された直後に、発電機の物理的な構成をチェックするために使用することができる。そのため、初期段階で、このようなエラーを認識して修正することができる。
【0084】
一態様によれば、電気外科用発電機、特にその通信モジュールは、以下を含むリストの通信ステップのうちの1つ、複数、または全てを実行するように適合されることが提案される:
-機能モジュールから情報を受信し、
-受信した情報を評価し、
-評価された情報から制御コマンドを抽出し、
-評価された情報から抽出された制御コマンドを送信し、
-受信した情報を他の機能モジュールに送信し、
-送信された情報、特に送信された制御コマンドが、送信先の機能モジュールと一致するかどうかをチェックする。
【0085】
まず、電気外科用発電機では、全てのモジュールが通信する必要はないことに言及することが重要である。既知の発電機では、通信構造が全くないことも可能である。
【0086】
しかしながら、本発明は、容易で効率的な特にモジュール方式の方法で製造することができる電気外科用発電機を提供することを、特に対象とする。電気外科用発電機のこのようなモジュール式製造を使用することは、機能モジュールと通信モジュールとの間の良好な通信を使用してのみ、改善することができ、または可能にすることができる。このようにして、機能モジュールの任意の適合は、この通信によって行うことができる。機能モジュールをオンまたはオフに切り替えること、もしくは少なくとも待機モードを開始または終了することなどの任意の単純な情報は、通信システムなしで、特にバスシステムなしで行うことができる。しかしここでは、開始または停止、さらなる例を挙げると器具が接続されているか否かなどの単純な情報送信も実施するために、このような通信を使用することが提案されている。
【0087】
提案された通信はこのように複雑なので、言及された通信ステップのうちの1つ、複数、または全てを実行する可能性を提供する。
【0088】
1つのステップは、機能モジュールから情報を受信することである。これは、機能モジュールが情報を送信することを意味する。
【0089】
さらに、受信されたこのような情報が評価される。これもまた、情報が評価できるほど複雑であることを意味する。特に、送信および/または受信または評価された情報は、頻繁に送信され、機能モジュールを制御するために実際に使用される識別情報、情報、および機能情報を示す、情報フレームを含むことができる。
【0090】
制御コマンドも送信することができ、このような制御コマンドは、以前受信されたような情報を評価することによって受信することができる。このようにして、通信システムは、対応する制御コマンドを提供するために使用することができる。
【0091】
このような制御コマンドは、さらに送信することができる。例えば、出力モジュールは、通信モジュールに情報を送信することができる。通信モジュールは、評価されたこのような情報を受信し、送信制御コマンドを識別することができる。このような制御コマンドは、例えば、インバータモジュールに給電信号の生成を停止させるか、またはインバータモジュールに給電信号の生成を開始させるか、またはインバータモジュールに生成された給電信号を変更させることができる。したがって、通信モジュールによって受信されたこのようなコマンドはその後、特定のインバータモジュールに転送することができる。出力モジュールから受信した情報は、この例に従うと、どのインバータモジュールがその給電信号を開始、停止、または変更するかを含むことができる。
【0092】
しかしながら、通信ステップのうちの1つが、受信した情報を他の機能モジュールに転送することだけであることも可能である。これは特に、通信モジュールによって、特にデータ構造が集中化されている場合に行われるステップであり得る。
【0093】
通信システムはまた、送信された情報が送信先の機能モジュールと一致するかどうかをチェックする可能性を可能にする。このようにして、いかなるエラーも回避することができ、または少なくともエラーの数を低減することができる。送信された情報、特に送信された制御コマンドが送信先の機能モジュールと一致しない場合、構成を二重にチェックすることができ、場合によっては機能モジュールを変更することができ、および/または制御コマンドを送信した機能モジュールは、後に正しい制御コマンドを送信するように、新しい構成を取得することができる。
【0094】
一態様によれば、通信モジュールは、通信線を介して機能モジュールに接続される。加えて、または代わりに、通信モジュールは、通信用のバスシステムに、特にシリアルバスシステムに接続される。したがって、通信モジュール、従って接続された機能モジュールは、通信のためにバスシステムを使用する。電気外科用発電機が少なくとも1つのインバータモジュールを含み、このようなインバータモジュールが高周波給電信号を生成し、したがってこれらのインバータモジュールと同じケーシング内にある任意の通信システムを妨害する可能性のある様々な周波数の電気スモッグも送信することが認識された。したがって、通信線は、このような電気スモッグに対してこのような通信線を介して送信された任意の通信を遮蔽することができる。しかしながら、通信デバイスと機能モジュールとの間の複雑な通信は、バスシステムによって提供することができる。シリアルおよび/または差動バスシステムが前記干渉信号に対してより良好に保護されることが見出され、したがって、シリアルおよび/または差動バスを通信に使用することが提案される。
【0095】
一態様によれば、電気外科用発電機、特に通信モジュールは、異なる伝送レートを有する複数のバスシステムを備えるかまたは使用することが提案される。電気外科用発電機内の異なるタスクおよび異なるモジュールは、異なる緊急通信を必要とすることが見出された。特に、迅速に通信および実行する必要がある、安全重視の動作およびコマンドがある。この例の1つは、給電信号の供給を停止すること、特に供給電圧から生じる供給電流を停止することである。出力モジュール、すなわちソケットモジュールは、供給を緊急に停止する必要がある状況を識別することができる。これは、供給電流が限界を超過していることを識別することができるか、または取り付けられた器具によって受信されるエラー信号であり得る。供給電流の挙動に応じてこのような緊急の状況が識別されることもまた可能である。
【0096】
結果として、このような出力モジュールは、インバータモジュールへの給電信号を低減または停止するための信号を送信する。これは、通信デバイスを介した通信構造に依存することができる。
【0097】
インバータモジュールが給電信号を停止するために必要な時間は、約100m/sの範囲内とすることができる。したがって、このような信号を停止するための任意の通信は、はるかに速くなければならず、少なくとも長くなってはならない。
【0098】
一方、表示モジュールは、このように迅速に反応する必要がない。まず、表示モジュールは、多くの場合にいかなる反応も必要とすることさえない情報をユーザに提供しているだけである。加えて、ユーザは、ディスプレイ上のこのような迅速な変化を識別することがほとんどできない。
【0099】
1つの解決策は、高速バスシステムは当然ながら迅速な通信を必要としない任意のプロセスもサポートするので、全てのモジュールに高速バスシステムを提供することであり得る。しかしながら、その場合、バスシステムに過負荷がかかり、および/またはバスシステム上で提供される全ての情報を評価する必要がある通信モジュールに過負荷がかかるリスクがある。したがって、異なる伝送レートを有する異なるバスシステムを有することが提案される。これはまた、このような異なるバスシステムは同じデータ線を使用し得るが、異なるバスシステムのために異なるデータ線を使用することもできることを含み得る。異なるデータ線が使用される場合、安全関連信号のための高周波無線信号に対する配線の遮蔽伝送のレベルを向上させることも可能である。
【0100】
異なる伝送レートはまた、異なる状況に対して使用されてもよい。特に、電気外科用発電機が待機モードにある場合、緊急通信は必要とされず、実際には、現在アクティブな給電はないので、いかなる給電信号も停止する必要がない。いくつかのモジュールのみが待機モードにある、すなわち1つの取り付けられた電気外科用器具が待機モードにあるが、その一方で別の電気外科用器具が動作していることも可能である。すると、動作中の器具には高伝送レートを使用することができ、その一方で、待機モードにある器具にはより遅い伝送レートを使用することができる。
【0101】
一態様によれば、電気外科用発電機、特に通信モジュールは、送信される情報に応じて、および/または制御されるモジュールに応じて、情報を交換するための伝送レートを選択するように適合される。
【0102】
この伝送レートのこの選択もまた、上記の説明に基づく。すなわち、送信される情報に応じて、したがって処理されるタスク、特に制御されるタスクに応じて、伝送レートを選択すべきである。任意の安全関連動作、または安全に関連する可能性のある任意の動作を開始することは、潜在的により緊急である。
【0103】
したがって、対応する情報は、高伝送レートで送信される。他の情報は、低伝送レートで送信することができる。いくつかのモジュールは、一般に安全関連ではなく、および/または緊急の動作に関与していない他の理由によるものではないことも理解された。したがって、このようなモジュールでは、一般に、低伝送レートを使用することを選択することができる。
【0104】
一方、一般に安全関連のモジュールがあり、したがって、一般に、このような安全関連モジュールに高伝送レートを使用することが提案される。また、異なる伝送レートを提供すること、特に異なる伝送レートを選択する可能性を提供することは、提案された電気外科用発電機のモジュール概念を容易にすることも見出された。この提案は、通信システム、特に通信モジュールと、異なる種類の情報を送信することができ、したがって異なる種類のモジュールを制御することができるバスシステムとを有する可能性を提供する。
【0105】
したがって、このような通信システムは、一般的な方法で提供することができ、特に通信システムに接続された、したがって通信モジュールに接続されたモジュールに適合することができる。特定の通信方法、特に選択される伝送レートは、製造される特定の電気外科用発電機に適合するように予めプログラムされる必要はない。代わりに、これは一般的な構成要素として提供することができる。いくつかのモジュールおよび/またはいくつかの状況では高伝送レートのみが提供されるので、電気外科用発電機の異なる構成に十分な容量を提供することも可能である。これはまた、モジュール概念を強化する。
【0106】
一態様によれば、電気外科用発電機、特に通信モジュールは、電気外科用発電機内に現在設置されているおよび/または現在接続されている機能モジュールの全体的な状況を反映する接続状況を識別するように適合される。特に、これは、識別された接続状況、および電気外科用発電機を制御するための電気外科用発電機の全体的な制御機能に応じて行われる。
【0107】
電気外科用発電機は、異なる機能モジュールが設置され、および/または現在接続されていてもよい。原則として、全ての機能モジュールが設置および接続されている発電機の動作である。しかしながら、設置、特に実装されたモジュールの識別のみを行うことも可能であり、接続されたモジュールの識別のみを行うことも可能である。両方とも同じ結果をもたらす可能性があるが、モジュールが完全には接続されず、その一方で接続されたモジュールが必ずしも実装されていないこともあり得る。
【0108】
しかしながら、これらの状況は、発電機、特に通信モジュールによって識別されてもよく、このようにして、電気外科用発電機の実際の構成が識別される。したがって、電気外科用発電機のために計画されている全てのモジュールを設置および接続することが可能である。これに基づいて、電気外科用発電機、特に通信デバイスは、全体的な状況自体を識別することができる。これは、結合識別子を使用して特に行うことができる。これらの結合識別子に従って、その種類およびタイプを含む、どのモジュールがあるかがわかる。すなわち、どのような種類のモジュールがあるか、すなわちいくつかの例を挙げるとそれがインバータモジュールか、出力モジュールか、または表示モジュールかを含む。一方、タイプは、例えば、どのくらいの電力を生成、転送、および/または他の方法で使用することができるかなど、特定のモジュールのサイズを指定することができる。
【0109】
したがって、結果は全体的な状況であり、これは発電機が、電気外科用発電機の全体的な制御機能を選択することを可能にする。このような全体的な制御機能は、機能モジュールがどのように相互作用するかを含み得る。これは、一例を挙げると、どのインバータモジュールがどの出力モジュールに給電信号を提供するかを含むことができる。これは、表示モジュールが制御システムにどのように組み込まれるか、および入力モジュールもまたどのように組み込まれるかを含み得る。例えば、制御機能は、表示モジュールがユーザの入力信号を受信することができるか否かに応じて、特にその表示モジュールがこのような入力を可能にするタッチスクリーンを有する場合に、表示モジュールから入力信号を受信するか否かを制御することができる。
【0110】
出力モジュールは、特定の電気外科用器具に適合されてもよい。特定の給電信号および特定の接続、ならびに観察も必要とする、少なくとも3つの基本的な異なる電気外科用器具が利用可能である。
【0111】
1つの器具は、簡単に言えば、手術される身体の組織に対する手術治療に使用されている器具に流入し、出力モジュールに戻るAC電流を給電信号として受信する、双極電気外科用器具である。
【0112】
別の種類の器具は、器具に流入し、身体に流入する給電信号としてAC電流を受信する単極器具であり、これはやはり何らかの治療に使用されるが、この器具は外部電気アースを使用する。したがって、給電信号は、基本的に、患者の身体を通り、患者が接続されているアースまでさらに流れる。
【0113】
別の一般的な種類の器具は、超音波周波数、特に器具の動作ヘッドを前記超音波周波数で振動させる約50kHzの値を有するAC給電信号を受信する超音波器具である。このような振動は、この熱を動作タスクに使用するために、この動作ヘッドを加熱する結果をもたらす可能性がある。この器具はまた、双極方式で接続されてもよい。したがって、これらの器具を制御する方法は、識別された接続状況に応じて予めプログラムし、選択することができる。特に、出力モジュールのサイズに応じて、制御機能を適合させることも可能であり得る。
【0114】
特定の給電信号の制御は、全体的な制御機能の1つの特性であり得る。しかしながら、このような全体的な制御機能によって考慮すべきはるかに多くの相互作用がある。例えば、ディスプレイが0%から100%のスケールで供給電流を表示する場合、この100%は、対応する給電信号の最大値に適合されなければならない。したがって、使用されるモジュールに応じて、給電信号のこの最大値は異なってもよく、全体的な制御機能はこのような詳細に適合することができる。
【0115】
全体的な制御機能のさらなる部分は、どのような種類の安全対策を取るべきかであってもよい。このような安全対策は、出力モジュールに応じて接続され得る電気外科用器具のサイズに依存し得る。
【0116】
したがって、接続状況に応じて自動的に選択および/または適合される場合に正しい全体的な制御機能が使用されることを保証することができる。これにより、誤った制御機能がインストールされることを回避する。これはまた、特定のモジュールを交換することによって簡単に行うことができる電気外科用発電機のモジュールの変更を可能にする。その後新しいモジュールを有することで異なる接続状況をもたらし、これが識別され、制御機能が相応に適合および/または選択される。
【0117】
一態様によれば、通信のために、通信モジュールは、通信線を介して機能モジュールと相互接続され、および/または機能モジュールは、通信線を介して互いに相互接続され、および/またはバスシステム、特にシリアルおよび/または差分データ転送を使用するバスシステム、特にCAN-busが使用される。
【0118】
したがって、機能モジュール間の通信のための通信線がある。この通信は、直接、または通信モジュールを介して提供することができる。このトポロジに応じて、通信線が相応に提供される。
【0119】
この通信はバスシステムによって行うことができ、したがって、通信線はバスシステムの一部である。好ましくは、CAN-busなどのシリアルおよび/または差分データ転送を使用するバスシステムが使用される。インバータモジュールのため、高い干渉耐性、すなわち電気スモッグに対する免疫性が望ましいことが見出され、したがって、シリアルおよび/または差分データ転送を使用することが提案される。特に、CAN-busは、このようなシリアルデータ転送を使用し、差分転送構造も使用することができる。したがって、CAN-busは、インバータモジュールから来るノイズに対する干渉耐性を向上させるのに役立つ。
【0120】
一態様によれば、電気外科用発電機、特に通信モジュールは、異なる転送速度を有する複数のバスシステムを使用する。異なる転送速度を使用する複数のバスシステムのこの使用は、電気外科用発電機の安全性を高める。電気外科用発電機は、患者の身体に流入し、場合により患者の身体を通って流れる電流を提供することに留意しなければならない。バスシステムは、電気絶縁の問題につながる可能性がある。異なる転送速度を使用する少なくとも2つの別個のバスシステムを使用することで、この電気絶縁の観点で安全性が向上する。
【0121】
したがって、電気外科用器具の使用は、患者がこの電気回路の一部を形成する電気回路をもたらし得ることが見出された。バスシステムは、このような電気回路に対して絶縁されるべきである。加えて、別個のバスシステムを使用すると、異なる電気回路間の絶縁を失うリスクが低減される。
【0122】
異なる転送速度はまた、電気外科用発電機内の、したがって通信モジュールおよび/または機能モジュール間の通信のノイズ耐性も向上させることができる。
【0123】
一態様によれば、複数または全ての機能モジュールは各々、通信を構築するための、または通信モジュールおよび/または他の機能モジュールとの通信に参加するためのデータインターフェースを備える。したがって、多くの、ほとんどの、または全ての機能モジュールには、このような通信インターフェースが設けられる。この通信インターフェースは、対応する機能モジュールの制御ベースモジュールの一部であってもよく、特に、このような制御ベースモジュール、したがってこのような機能モジュールの通信制御モジュールの一部である。このようにして、電気外科用発電機のモジュール設計を達成することができる。各機能モジュールは、通信インターフェースとも称することができ、したがって基本的に任意の電気外科用発電機として使用することができ、異なる機能モジュールおよび/または通信モジュールに接続することができる、このようなデータインターフェースを有している。
【0124】
これを行うために、データインターフェースは、別のモジュールとの通信を構築するようにさえ適合される。この能力は、最初にデータフレームを送信し、および/またはデータインターフェースを接続することができるバスシステムなどの通信システム上で利用可能なデータフレームを受信および分析するように、データインターフェースを構築または準備することによって与えることができる。
【0125】
したがって、このようなデータインターフェースを有するこのような機能モジュールは、通信モジュールおよび/または他の機能モジュールと物理的に接続されるだけでよい。その後、通信を構築することができ、特に、自動的に構築することができる。
【0126】
通信ネットワークが既に存在することも可能であり、その場合、データインターフェースは、機能モジュールがこのような通信ネットワークに参加することを可能にする。
【0127】
一態様によれば、機能モジュールのうちの少なくとも1つは、設定可能または選択可能なモジュール構成を備える。したがって、機能モジュールは、その構成において完全には固定されていない。このような構成は、他の機能モジュールまたは通信モジュールと同様に相互作用するかを含み得る。このような構成は、給電信号の出力値または周波数値の限界など、設定されるパラメータを含むことができる。1つの可能性は、構成モジュールは存在するが、特定のパラメータが設定されることであり、この場合、モジュール構成は設定可能である。別の可能性は、各機能モジュールをそこから選択するために異なるモジュール構成が準備されることである。この場合、選択可能なモジュール構成がある。
【0128】
特に、電気外科用発電機は、機能モジュールの各々について、電気外科用発電機の識別された設定に応じてモジュール構成が設定または選択されるように適合される。このような識別された設定は、特定の電気外科用発電機内にどのような種類の機能モジュールが設けられるかであってもよい。別の可能性は、電気外科用発電機の設定が設定ファイルによって与えられることである。このような設定ファイルを読み出すことは、設定を識別することでもあり得る。
【0129】
したがって、機能モジュールの構成は、電気外科用発電機の設定に準拠するように設定または選択することができる。電気外科用発電機は、どのような種類の電気外科用器具を使用し、したがって接続するかなどの特定の用途のために提供されてもよい。電気外科用発電機の設定は、電気外科用発電機を注文している顧客が特化している動作の特定の分野に依存し得る。これに基づいて、異なる振幅および/または異なる周波数を含む、異なる給電信号がインバータモジュールによって提供され得る。電気外科用発電機を、外部のデータファイルまたは機器と相互接続することも可能である。電気外科用発電機の特定の使用に依存し得る安全性の問題に関する異なる規定もあり得るが、これらは政府の要件にも依存し得る。これは全て設定の一部であり得、これに基づいて、機能モジュールのモジュール構成が設定または選択される。
【0130】
1つの提案によれば、設定可能または選択可能なモジュール構成を有する各機能モジュールは、構成ユニットを備える。したがって、このような構成ユニットは、設定可能または選択可能なモジュール構成を備えており、設定または選択は、この構成ユニットを使用して行うことができる。構成ユニットは、通信モジュールに接続されてもよく、モジュール構成を設定または選択するための命令を受信してもよい。しかしながら、構成ユニットはまた、モジュール構成を設定または選択するためのこのような命令が適切および/または可能であるか否かをチェックすることができるなどのいくつかの機能を備えてもよい。
【0131】
加えて、または代わりに、中央構成ユニットが、特に通信モジュールの一部として提供される。このようにして、全てのモジュール構成の構成は、集中化方式で行うことができる。これはまた、電気外科用発電機の設定に応じて、モジュール構成の設定または選択を容易にする。
【0132】
電気外科用発電機の設定は、どのような種類の機能モジュールが電気外科用発電機に設置されるかとして理解することができる。したがって、設定は、どのような種類のモジュールが電気外科用発電機に設置されるかを識別するので、モジュールとも称することができる。
【0133】
一態様によれば、有効化機能が実装され、有効化機能は、有効化機能によって有効化された場合に特定の機能モジュールが特定の機能のみを動作または実行することができるように、特定の機能モジュールが特定の機能を動作および/または実行することを可能にするように適合され、有効化のために、中央有効化ユニットが提供され、および/または各機能モジュールが有効化ユニットを備えるように、非集中化有効化ユニットが提供される。
【0134】
このようにして、高い安全基準に到達することができる。これはまた、電気外科用発電機のモジュール設計も可能にする。全てのモジュールは、電気外科用発電機に実装し、通信のために接続することができる。これらはさらに、場合により、発電機内の通信によって構成および制御することができる。特に、このような通信は通信モジュールによって行うことができ、このようにして、機能モジュールを使用のために準備することもできる。
【0135】
しかしながら、いかなる誤作動も回避するために、および患者に害を及ぼす可能性のある給電信号のいかなる危険な発生も回避するために、さらにこの有効化機能がある。有効化機能は、例えば構成ファイルに基づいて、特定のモジュールが正しく構成されているか、正しく動作しているか、および/または正しく相互接続されているかをチェックすることができる。その場合、機能モジュールが動作することを可能にすることができる。
【0136】
機能モジュールの特定の機能が有効化されることも可能である。特に、機能モジュールによって提供される通信が有効化機能の影響を受けないこと、すなわち、機能モジュールの通信が常に機能し、したがって常に許可されることが提案される。しかしながら、特定の機能モジュールによって提供される特定の機能は、例えば機能モジュールがインバータモジュールである場合に有効化すべきであり、給電信号を生成することは、有効化機能によって有効化される。機能モジュールがこのような給電信号を転送する分配モジュールである場合、給電信号のこの転送は有効化される。機能モジュールが出力モジュール、すなわちソケットモジュールである場合、このような出力モジュールは、少なくとも、やはり給電信号を接続された電気外科用器具に転送することが可能となる。
【0137】
有効化機能は、特定の機能モジュールにエラーがないかどうかをチェックすることができる。しかしながら、加えて、または代わりに、有効化機能は、全ての関与する機能モジュールが所定位置にあって接続されるように、給電信号の特定の経路が完全であるか否かもチェックしてもよく、またはこれだけをチェックしてもよい。例えば、このような経路は、インバータモジュールから、場合により分配モジュールを介して出力モジュールまでの給電信号の経路であってもよい。これら全てのモジュールが所定位置にあり、正しく接続され、いかなるエラーもない場合、有効化機能は、この経路の全ての機能モジュールを有効化することができる。
【0138】
有効化は、特定の機能モジュールに有効化フラグを送信することによって行うことができる。このような有効化機能が各機能モジュールに実装され、機能モジュールが自身を有効化するかまたは自身の機能を有効化することもまた可能である。この有効化に必要とされる情報は、特定の機能モジュール間の通信ネットワーク、特にバスシステムを介して受信することができ、場合によっては通信モジュールによって実行することができる。
【0139】
一態様によれば、電気外科用発電機は、電気外科用発電機の意図される設定を記憶し、電気外科用発電機内でどの機能モジュールが使用されるかを定義する構成ファイルを備え、および/または電気外科用発電機は、特に比較器によって、構成ファイルに記憶された電気外科用発電機の設定を電気外科用発電機の実際に識別された設定と比較するように適合される。
【0140】
これはまた、電気外科用発電機のモジュール概念、特にこのような電気外科用発電機の製造を容易にする。製造は、所定の構成に基づいて行われる。この所定の構成も、構成ファイルに記憶される。電気外科用発電機が組み立てられると、すなわち全ての機能モジュールと、場合によってはさらなるモジュールが実装される。電気外科用発電機の結果的な、したがって実際の設定は、この構成ファイルを使用して二重にチェックすることができる。このようにして、誤った電気外科用発電機が製造されることが回避される。
【0141】
実際の設定が正しいか否かをチェックする1つの方法として、構成ファイルに記憶された意図される設定を電気外科用発電機の実際に識別された設定と比較する比較器を使用することができる。電気外科用発電機の実際の設定の識別は、各機能モジュールまたは他の構成要素の結合識別子を使用して行うことができる。
【0142】
一態様によれば、電気外科用発電機は、以下のようなさらなるモジュールを備える。
【0143】
さらなる機能モジュールは、表示モジュールを制御するための制御アルゴリズムを有する表示制御モジュールであってもよい。特に、表示制御モジュールは、電気外科用発電機に設置された表示モジュールを識別し、制御アルゴリズムを識別された表示モジュールに適合されるように適合される。したがって、表示モジュールを機能モジュールとして有し、さらなる別個のモジュールとして前記表示制御モジュールを有することが提案される。これはまた、異なる表示モジュールのために1つの表示制御モジュールを有することが提案されるので、電気外科用発電機のモジュール特性を容易にするためでもある。各電気外科用発電機には、これらの様々な表示モジュールのうちの1つが設置され、これは表示制御モジュールによって制御される。表示制御モジュールは、異なる表示モジュールを各々有する別の電気外科用発電機において同じであってもよい。
【0144】
したがって、電気外科用発電機を製造するときに、1つの表示制御モジュールのみ、またはこれらのうちの少数のみが設計され、利用可能である必要がある。両方のモジュールが電気外科用発電機に設置されると、表示制御モジュールは、どの表示モジュールが設置されているかを識別し、その制御を相応に適合させることができる。
【0145】
電気外科用発電機の別の可能な機能モジュールは、外部通信モジュールに接続された外部アプリケーションと通信するための通信プロトコルを有する外部通信モジュールであってもよい。したがって、この外部通信モジュールは、電気外科用発電機の一部であるが、外部アプリケーションと通信するように適合されている。このような外部アプリケーションは、分泌物吸引のための装置であり得る。これは、例えば、電気外科用発電機によって動作される電気外科用器具の動作に応じて停止および開始することができる。医療手術の自動化もまた外部アプリケーションであってもよい。これは、手術室内の機器または照明を制御することを含むことができる。別の外部アプリケーションは、患者の電子ファイルであり得る。さらなる外部アプリケーションは、電気外科用発電機の機能の更新または追加のためのクラウドベースの接続であり得る。
【0146】
特に、外部通信モジュールは、接続された外部アプリケーションを識別し、通信プロトコルを識別された外部アプリケーションに適合させるように適合されることが提案される。このようにして、外部通信モジュールは、異なる電気外科用発電機に対して同じであってもよく、すると外部通信モジュールは、識別された特定の外部アプリケーションに従事することができる。
【0147】
電気外科用発電機の別の機能モジュールは、ユーザが電気外科用発電機に入力を与えることを可能にするための入力モジュールであってもよい。これは、ノブを押すこと、または給電信号の振幅を識別すること、または特定の機能の持続時間の時間を入力することなど、ユーザから任意の入力を受け付ける。これら全ての入力信号は、このような入力モジュールによって受信し、さらなる処理のために電気外科用発電機に転送することができ、特に通信モジュールに転送することができる。
【0148】
電気外科用発電機のさらなるモジュールは、電気外科用発電機に設置された機能モジュールを検出するためのモジュール検出器であってもよい。このようなモジュール検出器は、どのような種類の機能モジュールが設置されているかを検出し、したがって識別するために使用することができる。任意選択的に、これはまた、設置された任意の他のモジュールを検出することもできる。このようにして、上記で説明されたように、電気外科用発電機の設定を識別し、場合によっては電気外科用発電機を相応に適合させることが可能である。
【0149】
一態様によれば、電気外科用発電機は、アップグレード信号を受信および処理するように適合される。好ましくは、電気外科用発電機は、アップグレード信号を受信および処理するためのアップグレード処理ユニットを備える。このようなアップグレード信号は、新しい機能または修正された機能を識別する。例えば、患者の特定の動作プロセスについて、特定の給電信号がこれまでに使用されていたよりも良好であることが判明した場合、このような新しい給電信号は、このようなアップグレード信号の一部とすることができる。したがって、アップグレード信号は、このような変更された給電信号を、すなわち振幅および/または周波数に関して識別し、実装する必要があるさらなる情報も提供する。このような変更された給電信号は、インバータモジュールだけではなく、対応する出力モジュール、場合によっては分配モジュールにも影響を及ぼす可能性があるので、このような情報は、適合する必要がある限界を含むことができる。周波数および振幅の変更は、単純な例にすぎず、変更はより複雑であり得、このようなより複雑な変更はまた、このような信号を表示する方法の適合も必要とする可能性があり、したがって、アップグレード信号は、表示モジュールおよび/または表示制御モジュールを適合させる方法に関する情報も含み得る。全てのこの情報は、アップグレード信号の一部とすることができる。
【0150】
電気外科用発電機は、特定のソフトウェアを実装すること、特に通信モジュールに実装することによって、このようなアップグレード信号を受信および処理するように適合されてもよい。しかしながら、アップグレード信号を受信および処理するためのアップグレード処理ユニットを別個のモジュールとして提供することもまた可能であり、オプションとして提案される。このようなアップグレード処理ユニットは、アップグレード信号を物理的に受信するための独自の通信インターフェースを備えてもよい。このようなインターフェースは、データ線を接続するためのインターフェースソケットとすることができる。特定の例を挙げると、インターフェースソケットまたはインターフェースモジュールは、例えば、USBポートとすることができる。
【0151】
アップグレード信号を受信および処理することは、特に通信モジュール上に設置された、システムのソフトウェア更新、すなわち電気外科用発電機のソフトウェア更新を対象とすることができ、またはこれは、特定の機能モジュールのソフトウェア更新とすることができる。
【0152】
アップグレードはまた、追加の処置を適用することができる追加のアプリケーションを実装するなど、電気外科用発電機の拡張のためであり得る。これらは、処理手順または特定の手術処置でもあり得る。
【0153】
給電信号の限界、特に電力限界は、アップグレードの一部として変更することができる。既に準備された、すなわち通信モジュールなどの電気外科用発電機において予めプログラムされた機能が、アップグレード信号によって最初に有効化されることもまた可能である。
【0154】
やはりアップグレードの一部として、特定のモードの許可を含む、国の特定の規定を対象としたモードなどの追加のモードをダウンロードおよびインストールすることができる。滅多に使用されないが現在使用されるべき特別なモードを許可および/または有効化することもまた可能である。このような滅多に使用されないモードは、システムの複雑さを低減するために、通常は無効化することができる。
【0155】
既存のモードもまた、アップグレード信号によって更新することができる。このような更新は、既にそこにある、すなわち長さ、振幅、および周波数によって指定されていたが、これらの値のうちの少なくとも1つに関して現在わずかに適合されている、特定の給電信号を適合させることであり得る。このようにして、最適化を達成することができる。
【0156】
アップグレードはまた、さらなる外部アプリケーション、特に機器を統合することを対象にすることもできる。このような外部アプリケーションまたは機器は、患者の手術が行われる手術室の自動化であり得る。これはまた、分泌物吸引の制御および/または電子患者ファイルへのデータ転送とすることもできる。
【0157】
一態様によれば、電気外科用発電機は、全ての機能モジュール、および特に全ての他のモジュールも実装される支持フレームまたはケーシングを備え、特に支持フレームまたはケーシングは、電気外科用発電機、特に電力を必要とする全てのモジュールに電力を供給するための電源を備える。
【0158】
したがって、電気外科用発電機は、基本的にケーシングに収容された単一のデバイスである。しかしながら、いくつかのモジュールは、その性質に応じて、接続されている電気外科用器具との相互作用を容易にするために、ケーシング、特にケーシングの外側で、ユーザおよび/または外部アプリケーションに取り付けられる。したがって、電気外科用発電機のモジュール概念は、単一部品として装置を提供しており、電気外科用発電機は、離間した別個のハウジング内に空間的に分散および/または分離していない。
【0159】
代わりに、全ての機能および特に全てのモジュール間の通信は、このような支持フレーム上またはこのようなケーシング内で行われる。当然ながら、支持フレームおよびケーシングは組み合わされてもよく、支持フレームは、さらに、または代わりに、2つ以上のプリント基板で構成されてもよい。このようなプリント基板は、このようなケーシングの内部に実装することができる。しかしながら、電気外科用発電機は、一例を挙げると、制御キャビネットに挿入されるように準備されている場合、ケーシングなしで、場合によっては前面プレートのみで済ませてもよい。
【0160】
しかしながら、全てのモジュールが、1つの物理的一体性を形成するように実装されることが重要である。
【0161】
本発明はまた、電気外科用器具に供給するための給電信号を生成するように適合された電気外科用発電機を製造するための製造方法も対象とし、発電機は複数の機能モジュールと、通信モジュールと、を備え、複数の機能モジュールは、
-少なくとも1つの電気外科用器具のための高周波エネルギーを供給するための給電信号を生成するための少なくとも1つのインバータモジュールと、
-電気外科用器具が接続される少なくとも1つの出力モジュールと、
を備え、
-機能モジュールのうちの少なくとも1つは、他機能モジュールと区別可能にするための結合識別子を備え、
製造方法は、
-少なくとも機能モジュールをケーシングまたは支持フレームに実装するステップと、
-機能モジュール間の通信を構築するステップと、
-各機能モジュールをその結合識別子によって識別するステップと、
-機能モジュール間、および/または通信モジュールとの通信のためにバスシステムを使用するステップと、
を含み、および/または
-複数または全ての機能モジュールの各々は、それぞれの機能モジュールを制御するための、および/またはそれぞれの機能モジュールの、別の機能モジュールおよび/または通信モジュールとの通信を動作させるための制御ベースモジュールを有し、
特に、
-上記請求項のいずれか一項に記載の電気外科用発電機が製造される。
【0162】
したがって、電気外科用発電機は、簡単かつ信頼できる製造方法で製造することができる。機能モジュールは、それらの結合識別子によって識別することができる。機能モジュールは、基本的に通常の方法でケーシングまたは支持体に実装することができる。これらの機能モジュール、特に実装する必要がある電気外科用発電機の全ての構成要素が実装されると、機能モジュール間で通信が構築される。通信は、さらなるモジュール間でも構築することができる。しかしながら、通信は、少なくとも機能モジュール間で構築されるべきである。これは、非集中的または集中的な方法とすることができる。したがって、機能モジュールは、通信のために直接相互接続することができ、または通信は、通信モジュールを介して行うことができる。このような通信モジュールは、機能モジュール間の通信を制御および実行することができる中央モジュールとすることができる。
【0163】
したがって、機能モジュール間、および/または機能モジュールと通信モジュールとの間で、データフレームを直接交換することができる。
【0164】
そのため、モジュールが実装されて通信が構築されると、各機能モジュールをその結合識別子によって識別することができる。したがって、これは、これらの機能モジュール間、および/または機能モジュールと通信モジュールとの間の通信を介して行われる。機能モジュールの識別の結果は、通信モジュールに記憶することができる。非集中化通信構造があり、通信モジュールがない場合、通信は、機能モジュールのうちの1つに、または機能モジュールの一部もしくは全部に記憶することができる。
【0165】
したがって、通信を実装および構築した後、全ての機能モジュールを識別することができる。結果として、製造中にどの機能モジュールが実装されたかがわかる。このようにして、全ての機能モジュールが識別され、したがって、どの機能モジュールが電気外科用発電機に実装されているかが識別される。したがって、電気外科用発電機の構成がわかり、したがって、このような電気外科用発電機の詳細がわかる。言い換えると、電気外科用発電機が識別されており、このようにして、正しい機能モジュールが実装されているか否かを二重にチェックすることができる。
【0166】
好ましくは、電気外科用発電機に関して上記で説明された態様のいずれかによる電気外科用発電機が製造される。異なる構成を有する電気外科用発電機は、同様に構築することができる。類似しているが同一ではない機能モジュールを使用し、ケーシングまたは支持フレームに実装することができる。使用および実装する特定の機能モジュールのみに応じて、異なる構成、したがって異なる電気外科用発電機を製造することができる。
【0167】
各機能モジュールをその結合識別子によって識別することは、各機能モジュールがこのような結合識別情報、すなわち識別番号を含むデータフレームを送信するように実行することができる。加えて、可能な結合識別子を列挙し、すなわち対応する識別番号を列挙し、対応する機能モジュールの割り当てられた特性を有するデータベースが提供されてもよい。このような特性は、どのような種類の機能モジュールが識別番号に割り当てられるか、すなわちそれが出力モジュールか、インバータモジュールか、または任意の機能モジュールか、または他のモジュールであるかどうかを含むことができる。
【0168】
特性は、機能モジュールのサイズ、および場合によってはどのような種類の通信プロトコルが機能モジュールに実装されているかをさらに含んでもよい。モジュールのタイプに応じて、機能モジュールがこのような電流限界を有する出力モジュールである場合、特性は電流限界を含んでもよい。特性値は、機能モジュールが入力モジュールである場合、ボタンの数、およびどのような種類のボタンかであってもよい。機能モジュールが表示モジュールである場合、特性は、表示桁数を含んでもよい。したがって、機能モジュールが識別されると、全ての特性がわかる。また、各識別された機能モジュールの識別番号のみが記憶されることも可能である。
【0169】
したがって、この結合識別子を使用することで、モジュール方式の製造が可能になる。したがって、機能モジュールを実装するだけでよく、その後、全ての実装された機能モジュールが識別されると、これに基づいて電気外科用発電機の特定の全体的な機能を設定することができる。
【0170】
一態様によれば、識別された機能モジュールに基づいて、発電機構成が識別される。したがって、上述のように、機能モジュールを識別することで、各単一のモジュールに関するこの特定の情報を提供するだけでなく、電気外科用発電機全体の識別を可能にする。
【0171】
加えて、または代わりに、電気外科用発電機は、機能モジュール間の通信を制御するための、および/または通信の構築を制御するための通信モジュールを備える。この態様によれば、このような通信モジュールは、通信のための中央機能を有するモジュールとして提案される。このような通信モジュールは、機能モジュール間の通信を制御するために使用することができ、すなわち、2つの機能モジュール間の通信が通信モジュールを介して実行されるように、通信を制御することができる。したがって、前記機能モジュールは、対応する他の機能モジュールに通信のためのデータフレームを直接は送信しない。例えば、第1の機能モジュールは通信モジュールにデータフレームを送信してもよく、通信モジュールは対応するデータフレームを第2の機能モジュールに送信し、この前記第1および第2の機能モジュールは、このようにして通信モジュールを介して間接的に通信する。しかしながら、前記第1および第2の機能モジュールは、さらに互いに通信してもよい。
【0172】
通信モジュールはまた、通信を構築するために使用することもできる。これは、全ての機能モジュールが実装されると、通信モジュールが潜在的な機能モジュールへの要求の送信を開始するか、または各機能モジュールによって送信された信号、特にデータフレームを受信し得るように、行うことができる。このようにして、通信モジュールは、第1のステップにおいて、対応する機能モジュールの接続されたノートを識別してもよい。
【0173】
別の態様によれば、電気外科用発電機は、出力モジュールのうちの1つへのインバータモジュールのうちの1つのための高周波エネルギーの供給を制御するためのエネルギー分配モジュールのうちの少なくとも1つを備える、さらなる機能モジュールを備える。さらなる機能モジュールはまた、ユーザに情報を表示するための表示モジュールを備えてもよい。さらなる機能モジュールは、ユーザからの入力を受け付けるための入力モジュールを備えてもよい。全てのこのような機能モジュールは、上記で既に説明されている。これらの機能モジュールは、結合識別子も備え、したがって実装された後に識別することができる。したがって、機能モジュールを実装するステップは、これらの言及された機能モジュールにも関する。
【0174】
このようにして、これらの追加の機能モジュールもまた、製造中、すなわちケーシングおよび/または支持フレームに実装された後に識別することができる。
【0175】
一態様によれば、通信ネットワークを構築するために、少なくとも通信モジュールおよび/または機能モジュールのうちの少なくとも1つは、機能モジュールを探索し、探索して見つかった任意の機能モジュールと自動的に接続し、互いに接続された全ての機能モジュールおよび場合により通信モジュールは、通信ネットワークを形成する。
【0176】
したがって、通信モジュールは、機能モジュールを探索する。通信モジュールおよび探索された機能モジュールは、情報を交換することができるように、物理的に互いに取り付けられている。しかしながら、このような通信のための特定のプロトコルはまだない。このような通信ネットワークのどのメンバを構築すべきかも知られていない。しかしながら、通信モジュールが機能モジュールを見つけると、これらは互いに接続する。
【0177】
これは、データフレームを交換する方法の特定のプロトコおよび/または規定が構築され、識別情報もまた通信モジュールおよび/または接続された機能モジュールに記憶されることを意味する。このようにして、これら2つのモジュールは、通信ネットワークまたはその一部を構築するように接続される。このようにして、情報を送信することができるように各々が物理的に取り付けられたさらなる機能モジュールが探索され、見つけられたこのようなさらなる機能モジュールもまた通信モジュールに接続され、全ての機能モジュールが見つかるまでこうして通信ネットワークが構築される。
【0178】
しかしながら、この原理が通信モジュールなしで機能することも可能である。この場合、非集中化通信ネットワークが構築される。したがって、1つの機能モジュールがさらなる機能モジュールを探索する。
【0179】
通信モジュールおよび少なくとも1つの機能モジュールが、通信ネットワークを構築するための機能モジュールを各々探索することもまた可能である。このようにして、通信モジュールおよび機能モジュールの第1のものが第1のステップで接続されていることが可能である。
【0180】
無線通信ネットワークを設定することも可能であり得るが、任意の通信を妨害する可能性のある高周波信号を生成する電気外科用発電機で使用されるインバータに起因して、任意の電気スモッグが問題となり得ることが見出されたので、有線での通信に基づいて通信ネットワークを構築することが好ましい。
【0181】
しかしながら、通信ネットワークを構築するためのこの態様はまた、モジュール方式での電気外科用発電機の製造を容易にする。したがって、情報を提供するための任意の通信、すなわち電気的接続を提供することを含む、機能モジュール、および場合によっては通信モジュールを単に実装することが可能である。言い換えると、モジュールを実装するときに、配線を使用する接続が含まれる。
【0182】
機能モジュールおよび/または通信モジュールを実装するとき、これらのモジュールがプリント回路基板に実装されると、情報を交換するための電気的接続が自動的に与えられあることが可能である。
【0183】
一態様によれば、機能モジュールの所定の構成を含む所与の構成ファイルに基づいて、機能モジュールの機能制御モジュールを選択または設定し、各機能制御モジュールは、その機能モジュールの制御を提供するために機能モジュールに割り当てられ、特に各機能制御モジュールは、それぞれの機能モジュール上にソフトウェアモジュールとして実装され、および/または選択および/または設定された機能制御モジュールが所定の構成に準拠しているか否かのチェックを実行する。したがって、各機能モジュールは機能制御モジュールを有する。このような機能制御モジュールは、機能モジュールを制御し得る。機能モジュールを制御することは、機能制御モジュールが制御命令を受信し、相応に機能モジュールを制御するように実行することができる。例えば、機能モジュールがインバータモジュールである場合、このインバータモジュールの機能制御モジュールは、給電信号を開始するための命令を受信してもよい。この命令は、給電信号のレベルも含み得る。この命令に基づいて、機能制御モジュールは、給電信号の供給を開始し、給電信号のレベルも制御することができる。
【0184】
機能モジュールが表示モジュールである場合、機能制御モジュールは、表示される情報を受信し得る。機能制御モジュールはその後、情報が表示されるように、表示モジュールを制御する。
【0185】
モジュール式電気外科用発電機を提供するために、異なる構成に類似または同一の機能モジュールを使用してもよい。例えば、第1または第2の周波数を有する給電信号を提供するために、同一のインバータモジュールを使用してもよい。製造される第1の電気外科用発電機は、第1の周波数を有する給電信号を提供するためのインバータを必要としてもよく、その一方で第2の電気外科用発電機は、第2の周波数を有する給電信号を提供するためのインバータを必要としてもよい。この場合、物理的に同一のインバータを使用することができ、第1または第2の周波数のどちらを有する給電信号を提供するかは、その制御モジュールによって制御される。したがって、機能制御モジュールは、相応に選択または設定される。
【0186】
どの選択または設定を使用するかは、説明された機能制御モジュールの所定の構成を含む、所定の構成を含む構成ファイルによって与えられるので、上述の例を用いて説明すると、所定の構成は、第1または第2の周波数のどちらが使用されるかを指定する。
【0187】
このような選択または設定を行うために、各機能制御モジュールは、それぞれの機能モジュールのソフトウェアモジュールとして実装されてもよい。このようにして、機能制御モジュールは既にそこにあり、その設定は、所定の構成に基づいて行うことができる。しかしながら、それぞれの機能モジュール上の複数のソフトウェアモジュールとして複数の機能制御モジュールを提供することも可能である。その場合、所定の構成に基づいてこれらのソフトウェアモジュールのうちの1つを選択することが可能である。1つまたは複数の機能制御モジュールは、制御ベースモジュールの一部であってもよい。
【0188】
したがって、発電機は、機能モジュールを実装することによって製造することができる。機能モジュールが実装および相互接続されると、機能モジュールの特定の構成、したがって製造される発電機の特定の構成は依然としてオープンである。しかしながら、所与の構成ファイルを使用して、各構成、したがって機能モジュールの各機能制御モジュールを選択または設定することができる。このようにして、同じ機能モジュールを使用して、多くの異なる発電機を製造することができる。機能モジュールを実装し、構成ファイルに基づいて選択または設定を実行するだけでよい。したがって、その構成ファイルのみが異なる、異なる電気外科用発電機を製造することが可能である。
【0189】
当然ながら、それにもかかわらず、その物理的構成要素、すなわち機能モジュールの数および/または特定の機能モジュールのサイズを含むその物理的な機能モジュールも異なる、異なる電気外科用発電機を提供することが可能である。
【0190】
1つの提案によれば、各々が各タイプ内の電気外科用発電機を形成する、サイズおよび/または複雑さが異なる2つ、3つ、またはそれ以上の電気外科用発電機を製造することができ、構成要素、特に機能モジュールは、物理的に類似することができるが、制御モジュールを設定または選択することができるように、上記で説明されたような構成ファイルによって適合することができる。
【0191】
機能モジュール、したがって制御モジュールは、機能モジュールを実装するときに予め設定されることも可能である。その場合、選択および/または設定されたモジュールが所定の構成に準拠しているか否かのチェックを行うことが提案される。したがって、いかなるエラーも回避し制御モジュールが誤って選択または設定されることを回避することが可能である。このようにして、任意の事前選択または事前設定をチェックすることができるが、所定の構成に基づいて行われた選択および/または設定を二重にチェックすることも可能である。
【0192】
一態様によれば、電気外科用発電機、特に通信デバイスは、電気外科用発電機内に現在設置されている、および/または現在接続されているモジュール、特に機能モジュールの全体的な状況を反映する接続状況を識別し、特に識別された接続状況に応じて、これを制御するための電気外科用発電機の全体的な制御機能が選択または適合される。
【0193】
したがって、電気外科用発電機内に設けられたモジュールの全体的な状況を識別することが提案される。
【0194】
これに基づいて、全体制御を選択または適合することができる。このような全体制御は、機能モジュールの相互作用を対象とする。このような相互作用は、インバータモジュールが給電信号を提供する出力モジュールとどのように相互作用するかを含み得る。
【0195】
インバータモジュールおよび出力モジュールの任意のアクティビティおよび/またはセンタ情報を表示するために、設定されたインバータモジュール、ならびに前記出力モジュールも表示モジュールに接続され得る。ディスプレイはまた、出力モジュールの接続状況、すなわち電気外科用器具が接続されているか否か、および場合によってはどのような種類の器具が接続されているかを示すことができる。
【0196】
このような全体制御の設定または選択は、機能モジュールによって送信されたどのような種類の信号が、どのような種類の情報に対応するかを含み得る。例えば、インバータモジュールは0%から100%の範囲の値を送信し、全体制御は、どの実際の物理的給電信号が100%に対応するかを考慮する。全体制御はまた、各特定の機能モジュールと通信する方法に関する情報も含み得る。全体制御はまた、入力モジュールから受信したどのような種類の入力信号がどのような種類の情報に対応するかも考慮し得る。例えば、入力モジュールに3つのボタンがある場合、簡単な例を挙げると、各ボタンは特定の機能に関連している。この関係は、例えば、どのボタンがどのインバータを起動するかを示してもよい。
【0197】
本発明によれば、異なる発電機構成の複数の電気外科用発電機を製造するための製造方法も提案される。
【0198】
この製造方法によれば、
-各電気外科用発電機は、電気外科用器具に供給するための給電信号を生成するように適合され、
-各発電機は複数の機能モジュールを備え、複数の機能モジュールは、
-少なくとも1つの電気外科用器具のための高周波エネルギーを供給するための給電信号を生成するための少なくとも1つのインバータモジュールと、
-電気外科用器具が接続される少なくとも1つの出力モジュールと、
を備え、
-機能モジュールのうちの少なくとも1つは、他機能モジュールと区別可能にするための結合識別子を備え、
電気外科用発電機ごとに、製造方法は、
-少なくとも機能モジュールをケーシングまたは支持フレームに実装するステップと、
-機能モジュール間の通信を構築するステップと、
-各機能モジュールをその結合識別子によって識別するステップと、
-識別された機能モジュールに基づいて発電機構成を識別するステップと、
を含む。
【0199】
したがって、異なる電気外科用発電機を製造することができ、最後に、全ての機能モジュールが実装および識別されると、識別された機能モジュールに基づいて発電機構成が識別される。結果として、製造されたばかりの電気外科用発電機を識別することができる。このような識別は、全体的な発電機の状況を識別するために使用することができるが、全体制御を選択または適合するために使用することもできる。このようにして、物理的に同一の機能モジュールが使用されてきた場合でも、異なる電気外科用発電機を製造することができる。
【0200】
加えて、または代わりに、各機能モジュールは、上記で説明されたように、それぞれの機能モジュールの制御モジュールを設定または選択することによって適合することもできる。このようにして、物理的に同一の機能モジュールが使用された場合でも、電気外科用発電機を構成することも可能である。
【0201】
一態様によれば、各電気外科用発電機は、上記で説明された電気外科用発電機を製造するための少なくとも1つの実施形態による製造方法に従って製造されることが提案される。したがって、単一の発電機を製造するために上記で説明されたような製造方法も使用されるが、同じ製造方法を使用して異なる電気外科用発電機が製造される。
【0202】
加えて、または代わりに、少なくとも第1および第2の電気外科用発電機が製造され、第1および第2の電気外科用発電機について、物理的に同一の機能構成要素が使用されることが提案される。したがって、同一の機能構成要素が使用されるが、異なる発電機が製造される。これは、これらの異なる電気外科用発電機の各々に与えられる仕様に従って、全体制御および/または少なくとも1つの機能モジュールの制御を適合させることによって行うことができる。
【0203】
したがって、本発明によれば、発電機は、ハードウェアモジュールとして理解することができる様々な機能モジュールに細分される。この機能モジュールの各々には、ソフトウェアが実装されている。したがって、各機能モジュールには、独自のソフトウェアを実装することができる。これらの機能モジュールのソフトウェアは、特にCAN-busを使用して、互いに通信する。このようにして、発電機は分散システムと見なすことができるが、好ましくはケーシング内にある。各機能モジュールは、より良い方法でその目的を提供することができ、特にその機能により良く集中できることが可能である。このようにして、機能モジュールはまた、他の機能モジュールまたは他の構成要素のリソースにあまり依存しない。
【0204】
一態様によれば、機能モジュールを実装するための類似もしくは同一の支持フレームまたは類似もしくは同一のケーシングを各々有する、少なくとも第1および第2の電気外科用発電機が製造され、第1および第2の電気外科用発電機は、類似または同一のケーシングまたは支持フレームに実装された異なる機能モジュールを有する。
【0205】
したがって、複数の異なる電気外科用発電機を製造するためのこの製造方法は、モジュール概念を提供する。このモジュール概念によれば、構成要素を実装するための1つのベースがあり、特に、機能モジュールを実装するための類似の支持フレームまたはケーシングがある。したがって、この異なる発電機を製造することの違いは、異なる機能モジュールが使用されることだけである。これらのモジュールは、同じ支持フレームまたはケーシングに実装され、したがって、1つのタイプの支持フレームまたはケーシングのみが必要とされる。機能構成要素を支持フレームまたはケーシングに実装するプロセスもまた同一である。
【0206】
ケーシングはまた、同義的にハウジングと称されてもよい。
【0207】
しかしながら、異なる機能モジュールを実装するだけで、このモジュール式方法を使用して異なる電気外科用発電機を製造することができる。少なくとも1つの機能モジュールは、製造された別の電気外科用発電機と比較して、別の機能モジュールおよび同じマウントシートとは異なる。
【0208】
支持フレームおよびケーシングもまた同一であってもよい。しかしながら、一方の発電機が、製造される他方の発電機と比較して追加のスイッチを有する場合、ケーシングの前面プレートの追加の穴などの小さな違いがあり得る。それにもかかわらず、ベース、すなわち支持フレームおよび/またはケーシングは類似しており、製造されたこのような2つの発電機の間の違いは、使用される機能モジュールである。
【0209】
本発明は、有利な実施形態の例として、添付の図面を参照して以下に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0210】
図1】電気外科用器具が接続された、一実施形態による電気外科用発電機の概略図である。
図2図1による電気外科用発電機のブロック図である。
図3基本モジュールの例を使用するさらなる機能ユニットの概略図である。
図4a】ハウジング内のモジュールの配置を示す概略図である。
図4b】別のハウジング内のモジュールの配置を示す概略図である。
図4c】別のハウジング内のモジュールの配置を示す概略図である。
図5a】ハウジング内のモジュールの配置の実施形態例の斜視図である。
図5b】別のハウジング内のモジュールの配置の実施形態例の斜視図である。
図5c】別のハウジング内のモジュールの配置の実施形態例の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0211】
本発明の一実施形態による電気外科用発電機1が、図1に示されている。その全体が参照番号1で示される電気外科用発電機は、電気外科用器具99のための出力モジュールの一部である出力端子19が設けられたケーシング12を備え、図示される実施形態例では、これは電気メスである。これは、高電圧接続ケーブル98のコネクタプラグ90を介して電気外科用発電機1の出力端子19に接続される。
【0212】
電気外科用発電機1には、公共電源に接続し、そこから供給することを可能にする、電源接続ケーブル11が設けられる。車両または主にDC電源を用いる他の環境で使用される電気外科用発電機1用の12Vまたは48V DC電源など、他の電源を電力供給に使用できることに留意されたい。電源ケーブル11(またはDC電源などの他のタイプの電源)が電源モジュール31に適用され、電源モジュール31は、電源ネットワーク5を介して、電気外科用発電機1の構成要素およびモジュールの動作に必要とされる電圧をそこから提供し、個別モジュール、特に機能モジュールおよび通信モジュールにこれらを分配する。したがって、電気外科用器具99に配送される出力電圧(高電圧)を生成するためのインバータモジュール34には、電源モジュール31によってそこから供給される。
【0213】
インバータモジュール34は、電源モジュール31によって供給されたエネルギーから出力電圧としての高周波AC電圧を生成する。これは、典型的には高電圧範囲内であるが、数十Vから4000Vの範囲の振幅を有し得る。出力電圧を生成するためのインバータモジュール34の設計のタイプは、既知の概念のいずれか、例えばより狭い意味ではシングルエンドコンバータまたはインバータ自体を提供することができる限り、オープンである。本質的なことは、高周波および高電圧の観点から、電気外科用器具99に必要な出力電圧を後者が生成することである。こうして生成されたこの出力電圧は、出力電圧線9によって分配モジュール20を介して、電気外科用器具99の接続の同義語として出力ポート、出力接続部、または出力ソケットと称することもできる出力端子19に供給される。
【0214】
動作モードを設定し、特定の機能を表示するために、表示制御モジュール26が提供され、これは、ユーザが自分の意志に従って電気外科用発電機1を設定することができる、制御ボタンを有するユーザインターフェースと共に、図に象徴的に示されている。これは、表示モジュール36として設計されたディスプレイと共に機能する。表示制御モジュール26は、入力モジュールも表す。
【0215】
この点で、提供される構成要素およびそれらの機能は、基本的に既知である。本発明の特別な特徴は、特に、電気外科用発電機の構成要素がモジュール設計であるという事実にある。この目的のために、機器および機能が異なる電気外科用発電機1の発電機タイプを形成するための選択を行うことができる様々な機能モジュールの例を示す、図2を参照する。最下段には、そのうちの少なくとも1つが存在しなければならず、一連の様々な電気外科用発電機1にわたって典型的に同一である、基本モジュール2が示されている。基本モジュールはまた、機能モジュールであってもよい。
【0216】
基本モジュール2は、特に分配モジュール20を含み、これは配電ユニット25および通信モジュール24を有し、動作に必要な電力を他のモジュールに分配すると共に、通信モジュール24およびこれに接続されている通信データネットワーク4を介して他のモジュールと相応に通信する。通信モジュール24は、通信制御モジュールと称されてもよい。
【0217】
単一の基本モジュール2が分配モジュール20の形態で提供されれば十分であることが多い。しかしながら、これは必須ではない。好ましくは異なるシリーズからの特に複雑な電気外科用発電機1に、異なる基本モジュール2が設けられることもまた想定され得る。さらなる基本モジュールは、特に表示制御モジュール26、または通信のために設けられた背面モジュール27、または同様に通信のために設定された前面モジュール23とすることができる。任意選択的に、電気外科用発電機1の追加のモジュールのためのさらなる接続場所22(以下、受容箇所22と記載)を提供するために、分配モジュール20のみと結合される、分配モジュール20用の拡張ユニット29をさらに提供することができる。このようにして、同じ基本モジュール2を使用して、非常に広範な機器および多数の個別モジュール3を有する発電機タイプを構築することもできる。
【0218】
図2の最上段には、典型的に電気外科用発電機1にも必要とされるが選択の余地がある、個別モジュールが示されている。このようにして、異なる個別モジュール3を選択することにより、機器および機能の点で異なる、異なる発電機タイプを形成することができる。特に、個別モジュールは、電源モジュール31およびインバータモジュール34に加えて、フロントパネルモジュール32、出力端子19のための少なくとも1つの接続モジュール35、表示モジュール36を含む。
【0219】
基本モジュール2および個別モジュール3には、インターフェースユニット40が各々設けられている。これを介して、それぞれのモジュールは、通信データネットワーク4に機能的に接続される。通信データネットワーク4は、CANネットワークとして設計され、高速および低速ネットワークを用いる2つの部分に分割される。
【0220】
ここで再び図1を参照すると、分配モジュール20は基本モジュール2として示されている。これは、配電ユニット25および通信モジュール24を有するベースプレート21を備える。さらに、基本モジュール2と個別モジュール3との間の接続のために、ベースプレート21上にコネクタプラグ54、55が設けられている。
【0221】
電源モジュール31は、供給コネクタ51を介して接続される。電源モジュール31によって供給された電力は、これを介して分配モジュール20に供給され、分配モジュール20はその後、配電ユニット25を介して基本モジュール2および個別モジュール3に電力を渡す。
【0222】
それ自体公知の方法で、インバータモジュール34は、分配モジュール20を介して電源モジュール31によって供給された電力からAC電圧を生成し、これは出力電圧として電気外科用器具99に出力される。この目的のために、典型的に高電圧である、インバータモジュール34によって出力されたAC電圧は、高電圧線接続部58を介して分配モジュール20に、具体的にはそこに配置された高電圧接続部59に誘導される。高電圧接続部59から、分配モジュール20内に統合された出力電圧線9を介して高電圧が印加される。出力電圧線9は、とりわけ、ベースプレート21上の複数の受容箇所22に引き回され、電気外科用器具99用の接続モジュール35は、受容箇所22の各々に受容することができる。
【0223】
このようにして、少なくとも1つ、任意選択的にはいくつかの接続モジュール35には、すなわち単にこれらの接続モジュール35をそれらのそれぞれの受容箇所22に挿入することによって、インバータモジュール34によって生成された高電圧を供給することができる。例えば、異なる発電機タイプの電気外科用発電機1が追加の出力端子19’を有する場合には、この目的のために、追加の接続モジュール35のみが提供され、これらはいずれの場合も単に受容箇所22のうちの1つに挿入され、次いで、すなわちインバータモジュール34によって生成された高電圧も自動的に供給される。このようにして、複数の出力端子19を有する複雑な電気外科用発電機1であっても、単純なモジュール方式で、すなわち単に対応する接続モジュール35を提供された受容箇所22のうちの1つ以上に挿入することによって、実現することができる。
【0224】
受容箇所22はまた、適切に給電されるように、配電ユニット25および通信モジュール24にも接続されることが理解される(図1には図示せず)。
【0225】
このように、接続モジュール35を含む接続される異なるタイプの個別モジュール3に対して、すなわち常時電源、データ通信接続、ならびに出力電圧としての高電圧のための三重の電源が形成される。記載された実施形態例では、後者は、分配モジュール20に直接挿入され、次いで出力電圧線9内で高電圧として誘導される出力電圧に直接接続され、ならびに配電ユニット25および通信モジュールと称することもできる通信モジュール24に接続される。残りの個別モジュール3は、典型的に、ケーブル接続を介して配電ユニット25および通信モジュール24に接続される。この目的のために、これらは、コネクタプラグ54を介して通信モジュール24に、およびコネクタプラグ55を介して分配モジュール20の配電ユニット25に、それぞれ接続される。これは、とりわけ、様々なサイズのハウジング12,および結果的に様々な設置位置または間隔に関して有利なように、特に個別モジュール3の空間的配置に関して、高度な柔軟性を保障する。
【0226】
電気外科用発電機1は、モジュール検出器6も有する。これは、電気外科用発電機1内に実装および接続されたモジュール、ならびにそれらの構成を決定するように設計されている。モジュール検出器6は、それぞれのモジュール2、3上に中心からずれて配置される。しかしながら、図示される実施形態例では、モジュール検出器6は中央に、すなわち基本モジュール2の分配モジュール20上に配置されている。モジュール検出器6は、配線(図1には図示せず)を介して電源ネットワーク5および通信ネットワーク4に接続されている。モジュール検出器6は自動化されている。通信ネットワーク4を介して、モジュール検出器6は、電気外科用発電機1の様々なモジュール2、3と通信する。そうする際に、モジュール検出器6は、どのモジュール2、3が実装されてアクティブであるかを判定する。したがって、モジュール検出器6は、どのモジュール2、3が実際に存在し、これらのモジュール2、3がどのように構成されているかを判定する。このようにして、モジュール検出器6は、電気外科用発電機1のモジュール機器を検出する。これは、例えば、電気外科用発電機1の実際の機器を検出するために使用することができる。
【0227】
モジュール検出器6は、モジュール2、3上の自己構成ユニット61とさらに相互作用する。この目的のために、モジュール2、3は、自己構成ユニット61を各々有する。自己構成ユニット61によって、それぞれのモジュール2、3は、それぞれの判定された実際の機器、すなわち電気外科用発電機1の実際に存在するモジュール機器に応じて、自動的に自身を構成することができる。例えば、電気外科用器具99のための高電圧を生成するインバータモジュール34は、出力端子19およびその接続モジュール35のタイプに応じて構成することができる。したがって、出力電圧または出力電圧の配送モード、特にその波形、結果的にインバータモジュール34の「モード」は、供給される出力端子19およびその接続モジュール35に応じて自動的に構成することができる。次いで、インバータモジュール34に給電する電源モジュール31のモジュールが、上述のように、設定されたインバータモジュール34の構成に応じて配送される電圧または電力に関して、自身の自己構成ユニット61によって構成される。このようにして、電気外科用発電機1のモジュール2、3の実質的に完全な自己構成を実現することができる。中心からずれて配置された自己構成ユニット61のおかげで、これは、モジュール2、3が交換されたとき、または個別モジュール3が追加されたときにも可能である。
【0228】
さらに、有効化ユニット7が設けられている。図示される実施形態では、これは中央に、すなわち分配モジュール20上に配置されている。有効化ユニット7は、(例えばモジュール検出器6によって判定された)実際のモジュール構成に応じて有効化された機能を決定し、対応する有効化信号をモジュール2、3に送信するように設計されている。このようにして、個別モジュール2、3の機能を有効化することができ、または全体として有効化することができ、および/または実際に存在するモジュール構成に応じてそれぞれの機能の範囲を決定および設定することができる。この目的のために、有効化ユニット7は、通信ネットワーク4を介してモジュール2、3に対応する有効化信号を送信する。これにより、それぞれの電気外科用発電機1およびそこに設置されたモジュール2、3を有する構成と一致する、これらのモジュール2、3またはそれらの機能のみが有効化および起動されることが保証される。
【0229】
ここで、モジュール2、3上に配置することができるさらなる機能ユニットを概略的に示す図3を参照する。これは、基本モジュール2についての図3の例として説明される。これは、個別モジュール3、したがって任意の機能モジュールにも相応に該当する。基本モジュール2は、独自の制御プログラムが設けられたプロセッサユニット80をさらに備える。これば、メモリ81に記憶されている。したがって、基本モジュール2は、基本モジュール2と同様に、電源ネットワーク5および通信データネットワーク4に接続された、独立したローカル動作制御システムを有する。これは、同じように装備された個別モジュール3に相応に該当する。これら自身のプロセッサユニット80および記憶された制御プログラムを用いて、モジュール2、3は、この点に関して自給自足であり、いかなる外部制御も必要としない(ここで「外部」という用語は、「モジュールの外部」という意味で、それぞれのモジュールを指す)。
【0230】
モジュール2、3のうちの1つ(中央)または複数に局所的に配置することができる(非集中化)、さらなる機能ユニットも提供することができる。図3では、これは、基本モジュール2を使用した例によって示され、個別モジュール3についても同様とすることができる。したがって、モジュール構成に関して、バックアップユニットと称することもできる安全ユニット82がさらに提供される。バックアップユニット82は、例えばモジュール検出器6によって判定された実際のモジュール構成を目標機器特性83と比較するように設計される。目標機器特性83は、製造業者によって意図されたモジュール2、3の構成のためのデータ記録である。コミッショニング中、または通常動作の過程のユーザ、通常動作中のモジュール構成によって、安全ユニット82は、特にモジュール検出器6によって判定された実際のモジュール構成を、記憶された目標機器特性83と比較する。合意がある場合、電気外科用発電機1の構成はOKであり、意図されたように動作を行うことができる。しかしながら、不一致が生じた場合、モジュール2、3のうちの1つに欠陥があるか、またはモジュール2、3のうちの少なくとも1つの誤った構成がある。対応するエラー信号は、好ましくは通データネットワーク4を介して出力され、ディスプレイ36上でユーザに示され、その後、電気外科用発電機1の動作は安全のためにブロックされる。このブロックは、必要に応じて特定の機能がブロックされるように、不一致に応じて完全であっても部分的であってもよく、電気外科用発電機1は、影響を受けない機能またはその基本的な機能で動作し続けることができる。この全ては、バックアップユニット82によって自動的に行われる。
【0231】
さらに、安全な通信リンク85と相互作用するアップグレードユニット84を提供することができる。これを介して、アップグレードユニット84は、外界と通信することができ、特に、外部の認可された機関(例えば、製造業者)によって制御することができる。アップグレードユニット84は、必要に応じて、目標機器特性83に認可された変更を提供するために、安全ユニット82およびメモリ81と連携して作用する。このようにして、追加の機能を有効化することができ、または後に設置されたさらなる追加のモジュール3を電気外科用発電機1の動作のために認可し、これに統合することができる。
【0232】
図4a~図4cは、それぞれの機能ブロックを有する異なるタイプの発電機を示す。図4aに示される発電機タイプは、基本バージョンである。これは、基本モジュール2として、分配モジュール20、表示制御モジュール26、および前面モジュール23を備える。さらに、個別モジュール3として、電源モジュール31、インバータモジュール34、背面モジュール27、およびフロントパネルに配置された表示モジュール36が設けられている。フロントパネルには、電気外科用器具99用の出力端子19(図1参照)も配置されている。図4bは、本質的に、より強力な電源モジュール31’、インバータモジュール用のより大きく強力なモジュール34’、および第2の出力端子19’を有する点で図4aのものとは異なる、別のタイプの発電機を示す。2つの出力端子19、19’について、それぞれの接続モジュール35(図4には図示せず)を収容するために、分配モジュール20は、少なくとも1つの追加の受容箇所22(図4には図示せず)を提供するように、拡張ユニット29によって補完されている。このために十分な空間を提供するために、より大きなケーシング12’が設けられている。モジュール概念により、必要に応じて、個別モジュール3または任意選択的なモジュール14(各々図4bには図示せず)を有するさらなる機器のために使用することができる空き空間が中央に残っていることがわかる。図4cもまた、別のタイプの発電機を示す。これは、超音波モジュール38の形態の追加の個別モジュール3が設けられている点で、図4bに示されるものとは本質的に異なる。これにも十分な電力を供給するために、別のモジュール、すなわち増幅電源31”が、電源のために設けられている。
【0233】
全ての図で言及される個別モジュールは、機能モジュールを表す。
【0234】
図5a~図5cは、3つの異なる発電機タイプのシリーズI、II、およびIIIを斜視図で示す。これらは、異なるハウジング内のモジュールの配置を示すのに役立つ。図5aに示される第1のシリーズIは、基本設計である。片側の電源モジュール1、個別モジュール3としての反対側のインバータモジュール34、および基本モジュール2としてのその間の分配モジュール20は、幾分小さなケーシング12内に配置されている。表示モジュール36を有するモジュール式フロントパネルは、前面に配置されている。表示制御モジュール26は、表示モジュール36の背面に配置されている(図5では見えず、図4a~図4c参照)。外部構成要素を接続するための背面モジュール27は、ケーシング12の後壁に設けられている。分配モジュール20には、出力端子19を介してインバータによって生成された出力電圧を出力する接続モジュール35が差し込まれている。
【0235】
図5bは、中間シリーズIIを示す。シリーズIと比較して、これは、インバータ用の異なる個別モジュール、すなわちより強力なインバータ34’を有するモジュールを特徴とする。さらに、より大きな表示モジュール36’が設けられ、これは表示制御モジュール26によって制御される。この全てが、より大きなケーシング12’を必要とする。さらなる接続モジュール35もまた基本モジュール2に差し込まれ、さらなる出力端子19’を介して出力電圧を出力する。
【0236】
図5cには、シリーズIIと同様であるがさらなる出力端子19”を有する、より高次のシリーズIIIが示されている。この目的のために、さらなる接続モジュール35が設けられ、これは基本モジュール2のための拡張ユニット29に差し込まれる。さらに、任意選択的なモジュール14として超音波モジュール38が設けられ、これは電源モジュール31’とインバータモジュール34’との間の空き空間内に配置される。これは、ケーブル接続(図示せず)を介して通信ネットワーク4および電源ネットワーク5に接続される。この全てが、より大きなケーシング12”を必要とする。超音波エネルギーの出力のために超音波モジュール38が接続される追加のRF出力ポート39が、その背面に設けられている。
【0237】
これらの例からわかるように、わずかなモジュール2、3およびわずかな修正を用いて、多数の異なる発電機タイプおよびシリーズを生成することができる。
【外国語明細書】