(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024096681
(43)【公開日】2024-07-17
(54)【発明の名称】会話対象者毎のデータ送受信用アドレスを備えた音声会話AIシステム
(51)【国際特許分類】
H04M 3/42 20060101AFI20240709BHJP
H04L 51/02 20220101ALI20240709BHJP
H04L 67/1396 20220101ALI20240709BHJP
【FI】
H04M3/42 N
H04M3/42 Q
H04L51/02
H04L67/1396
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023223912
(22)【出願日】2023-12-22
(31)【優先権主張番号】P 2023008385
(32)【優先日】2023-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ツイッター
(71)【出願人】
【識別番号】521240125
【氏名又は名称】株式会社あたたかいデジタル
(72)【発明者】
【氏名】楠 裕史
【テーマコード(参考)】
5K201
【Fターム(参考)】
5K201BA07
5K201BA19
5K201BC24
5K201CA08
5K201CA09
5K201CB04
5K201CC02
5K201CC03
5K201DC05
5K201DC06
5K201DC07
5K201EA05
5K201EF07
(57)【要約】
【課題】既存の情報処理システム又はAI技術では、個々の対象者に対して届いた電子メール等を、個々の受信者に代わって受信した上で、個々の広告情報を聴くか否か又は広告情報を視聴するか否かの質問を対象者に音声で行い、対象者の回答が広告情報を聞く、受信、又は視聴の許諾の場合にのみ、受信者に音声で広告情報を聴かせる、転送する、又は視聴させるシステムは無かった。
【解決手段】各種デバイスを通して音声会話を行う会話対象者毎に代わって個々の対象者宛の電子情報の代理受信を行い、代理受信した電子情報の送信先や内容の要約を会話対象者に伝え、代理受信した広告情報を含めた電子情報を聞くか否か又は受信許諾か否かの質問を行い、会話対象者の回答が許諾又は拒否でなかったの場合は、代理受信した電子情報を音声で聞かせる又は指定アドレスへ転送する会話AIシステム
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人工知能、機械学習、ディープランニングの少なくとも何れか1つの情報技術を用いて、人と音声会話が出来るAIシステム(以下、「会話型AIシステム」という)であり、会話データの送受信又は音声での発話や会話が出来る各種の情報通信端末、コミュニティーロボット、又は車載関連音声機器(以下「各種デバイス」という)とインターネット等のネットワーク(以下「ネットワーク」という)経由で接続し、音声認識や音声合成の機能も備えた情報の送受信を行う情報送受信手段と、各種の情報を記憶する記憶装置と、情報を分析して判断し決定した情報処理方法を行う情報分析手段、及び、音声会話用のデータを制作する会話制作手段とを具備し、記憶装置には、音声会話を行う対象者(以下「会話対象者」という)毎の個別アカウント(以下「個別アカウント」という)に紐付けて、会話対象者毎との音声会話に用いる為の会話対象者毎の個人情報や会話用情報、及び、電子メールシステムやLINEやメッセンジャーやツイッター等の情報送受信が出来るシステム(以下「情報送受信システム」という)の少なくとも何れか1つに係る「各会話対象者毎専用の電子情報の送受信を行う為の個別電子アドレス又はアカウント」(以下「個別専用アドレス」という)が記憶されており、個別専用アドレス宛に電子情報が送信されてきた場合は会話対象者に代わって代理受信する。その後、会話対象者に代理受信した電子情報の送信元に係る情報と受信した電子情報の要約の何れか又は両方を会話対象者に音声で伝えた上で、代理受信した電子情報を聞く、受信する又は視聴するか否かを会話対象者に音声で質問し、会話対象者が聞く、受信、視聴等の許諾回答をした場合又はそれらの拒絶回答をしなかった場合にのみ、代理受信している電子情報を音声で聞かせる、指定アドレスに転送する又は視聴させることを特徴とする、会話対象者毎のデータ送受信用アドレスを備えた音声会話AIシステム
【請求項2】
個別専用アドレスで、広告又は音声広告の情報(以下広告データ」という)を受信した場合には、広告データを各種デバイスで聴かせる又は指定された情報送受信システムの個別専用アドレス(以下「指定された個別専用アドレス」という)に送付する前に、受信した広告データの内容を要約する、及び、受信した広告データを聴くか否か又は広告データを受信し視聴するか否かの質問(以下「広告視聴許可の質問」という)を、会話対象者と音声会話を行っている「音声」を用いて行う、その後、会話対象者が広告データを聴く、転送、又は視聴の承諾の回答を行った場合にのみ、広告視聴許可の質問に係る広告データを音声で聴かせる、又は、指定された個別専用アドレス宛に送信や転送を行うことを特徴とする、請求項1に係る会話対象者毎のデータ送受信用アドレスを備えた音声会話AIシステム
【請求項3】
広告視聴許可の質問は、会話対象者が指定期間中に聴取時間が一番長い又は聴取回数が一番多い音声又はAI音声を用いる事を特徴とする請求項1又は請求項2に係るに会話対象者毎のデータ送受信用アドレスを備えた音声会話AIシステム
【請求項4】
広告視聴許可の質問は、予め会話対象者が希望又は指定した業種又はジャンルについてのみ行う、又は、会話対象者が希望した時間帯や日時にのみに行うことを特徴とする、請求項1乃至請求項3に係るに係る会話対象者毎のデータ送受信用アドレスを備えた音声会話AIシステム
【請求項5】
記憶装置には、複数の会話対象者の共通で会話に使える会話用情報も記憶されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4に係るに係る会話対象者毎のデータ送受信用アドレスを備えた音声会話AIシステム
【請求項6】
声による認知症診断システムと接続又は連動し、会話対象者の発する音声を用いて、会話対象者の認知症診断を行い、会話対象者が認知症の可能性が指定した基準より高いと判断した場合には、会話対象者が認知症の可能性が指定した基準より高いと判断された会話対象者への広告視聴許可の質問、広告データを聴かせる、広告データの送信や転送を中止する、又は、会話対象者に係る親族等の関係者に会話対象者の認知症に係る情報を送る事の少なくとも何れか1つを行うことを特徴とすり、請求項1乃至請求項5に係る会話対象者毎のデータ送受信用アドレスを備えた音声会話AIシステム
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人工知能(AI)、機械学習、ディープランニングの何れか1つの技術を用いたシステム(以下、総称として「AIシステム」という)が、各種の情報通信端末、コミュニティーロボット、又は車載関係音声機器(以下「各種デバイス」という)を通して又は用いて音声会話を行う相手である個々の人である対象者(以下会話「対象者」という)と音声会話を行うAIシステムであり、個人毎に音声会話を行うAIシステムの個人毎アカウント(以下「会話型AIの個別アカウント」という)毎に、第3者とデータの送受信が出来る専用の電子メールアドレス、LINEやメッセンジャー、ツイッター等のSNSサービスの個別アカウント又はアドレス(以下「個別アドレス」という)が紐付けられている。及び、その個別アドレスにて広告や販促のデータ又は音声広告(以下「広告データ」という)を受信した場合には、広告データを受信して聴くか否か又は広告データを受信するか否かの質問(以下「広告データ受信の許諾質問」という)を、広告データの配信等の前に行い、会話対象者が広告データの聴くか又は広告データの受信の許諾(以下「広告データの配信許諾」という)を行った場合にのみ、広告データを聴かせる又は会話対象者が指定した電子データの受信用電子アドレス宛に広告データの送信又は転送を行う情報処理技術である。
【背景技術】
【0002】
現在、数多く提供及び発表されているAI(スマート)スピーカーやスマートフォン等に関する技術のように、AIシステムが人である対象者と会話が出来る機器やシステムは数多く存在しているが、個人毎に音声会話を行うAIシステムの個人毎アカウント(以下「会話型AIの個別アカウント」という)毎に、インターネットやケーブルテレビ(CATV)等のネットワーク(以下「ネットワーク」という)経由で、他のシステムや人を介さずに直接、会話型AIの個別アカウント毎に対応してAIシステムが会話対象者に代わって、第3者とデータの送受信が出来る又は行い、受信した電子データが広告データであった場合に、会話対象者から広告データの配信許諾を得た場合にのみ、会話対象者に広告データを聴かせる又は送信するAIシステムは無かった。及び、その広告データ受信の許諾質問を、会話対象者が一番馴染んだ音声や、会話対象者が指定した時間帯に行うAIシステムも無かった。
【先行技術文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術は、音声広告を配信する先であるユーザーが、音声広告を受信する設定にしているか否かを判断し、受信設定がされていると判断した場合に音声広告を配信するシステムである。しかし、ユーザーに代わって広告データを受信し、ユーザーに対して広告データの送付前に、広告データを受信するか、聞くか又は否かの質問を行い、その後、配信許諾の意味の回答得てからのみ、受信している広告データをユーザーに転送を行う事は出来なかった。及び、広告データを受信するか否かの質問又は広告データを聞かせる音声を広告効果が高い馴染の深い声を用いて行う、及び希望された時間帯等に広告データ受信の許諾質問する事も出来なかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に係る発明は、書類名「特許請求の範囲」の請求項1に記載のシステムである。
【0006】
本発明によれば、会話型AIシステムが会話を行う個別アカウント毎に、ネットワーク経由で他のシステムや人を介さず、会話対象者毎に代わって第3者からの各種の電子情報の代理受信ができる。及び、代理受信した電子情報について、会話対象者が視聴等を希望した場合又は視聴等の拒否をしなかった場合にのみ、代理受信している電子情報を音声で聞かせる、指定アドレスに転送する又は視聴させることが出来るようになる。
【0007】
請求項2に係る発明は、書類名「特許請求の範囲」の請求項2に記載のシステムである。
【0008】
本発明によれば、広告データを、会話対象者が聴く、受信する事の承諾した場合にのみ、広告データを会話対象者が聴ける又は会話対象者が広告データの受信用に指定した個別アドレスで受信が出来るようになる。及び、広告データの配信者は、配信先の対象者の配信や送付の許諾を得る事で、対象者に信頼性を持って広告内容に触れていただける事となり、広告効果が高まる又は一方的な広告配信への対象者からの反感を減らせる。
【0009】
請求項3に係る発明は、書類名「特許請求の範囲」の請求項3に記載のシステムである。
【0010】
本発明によれば、会話対象者が一番馴染のある及び聞き覚えのある声で広告データ受信の許諾質問を行う事が出来る。これにより、広告の配信側にとっては、対象者からの広告情報の配信を受ける事を承諾又は拒絶されない可能性が高まる。
【0011】
請求項4に係る発明は、書類名「特許請求の範囲」の請求項4に記載のシステムである。
【0012】
本発明によれば、会話対象者が欲しくない又は必要としない広告は、広告データ受信の許諾質問すら聴く又は受信をしなくてすむ、又は、会話対象者は自分が希望した時間帯又は日時にのみ広告配信許可の質問を受けられる。これらで不要な広告及び広告に触れたくない時間帯に広告を聴くかの質問が行われずストレスが減る。
【0013】
請求項5に係る発明は、書類名「特許請求の範囲」の請求項5に記載のシステムである。
【0014】
本発明によれば、2人以上の会話対象者が共通に興味を持ち会話が弾みと考える会話用情報を、記憶させておく事が出来るので、多くの会話対象者に対して共通の会話のキッカケを提供する事が出来る。例えば、昭和世代の方に対しては、昭和の有名なテレビ番組の情報を伝えて思い出話のキッカケにするといったことである。
【0015】
請求項6に係る発明は、書類名「特許請求の範囲」の請求項6に記載のシステムである。
【0016】
本発明によれば、会話対象者が認知症の可能性が有るか否か又はその可能性の率を診断し、認知症の可能性が高い時には広告配信や送付を中止し、対象者の無用な商品やサービスの購入を防止する事が出来る。及び、会話対象者の関係者(親族や介護関係の保護者)に会話対象者の認知症に係る情報を伝える事も出来る。
【発明の効果】
【0017】
会話対象者と音声会話を行う本AIシステムが、会話対象者毎又は会話型AIの個別アカウント毎に対応し、及び、他のシステムや人を介さずに会話対象者に代わって、ネットワーク経由で第3者とデータの送受信が出来るようになる。及び、本AIシステムが各会話対象者に代わって受取った広告データを含めた各種の電子情報について、会話対象者に視聴等の許諾質問をする事で、会話対象者が許諾又は拒否しなかった電子情報のみを聞く又は閲覧する事が出来るようになる。尚、本AIシステムが会話対象者に代わって代理受信する電子情報(データ)は、電子メールアドレス、LINEやメッセンジャー、ツイッター等の情報送受信サービス経由で送信されてくるデータも含まれる。例えば、電子メールを代理した場合には、会話対象者に送信者に係る情報又は電子メールの内容の要約を伝えた上で、会話対象者が聞く事を承諾した場合にのみ、電子メールの内容を各種デバイスを通して、音声で聴く事が出来るようになる。
【0018】
「音声」(又は「声」は)とは、音質で人間の個人毎の特徴、感情、性別、年齢、感情、又は気分の明るさや硬さといった内容を、声質、話す速さ、声の高さや太さ、又は声の抑揚の大きさで表す事などを表せるモノである。そして、人の声は、基本的に誰一人、同じ声ではなく、個々に微妙に違う。それが声を発する人の個性を表す事に繋がっていると考えられる。また、よく聞いている声に馴染む事も多く、馴染んだ声に対しては素直に、抵抗なく聞けるのも事実である。そして、AIが発する声も人の声と同様に感じられる可能性が高く、それにより、声を発しているAIに特定の人や安心して信頼感を感じる又は抵抗感が少なく聞ける可能性が高い。これは、いつも聞いているラジオのDJの声に馴染を感じる又は抵抗なく聴けるのと同様の人間の感覚である。 そこで、本AIシステムでは、前記の「音声に係る特徴」に基づいて、広告データを配信や送付を行いたい会話対象者に対して、個々の会話対象者が馴染の深い音声又はAI音声を用いて、しかも個別の広告配信等の前に、「広告データ受信の許諾質問」を行い、その後、会話対象者から広告データの配信の許諾が示された広告データのみを配信する、聴いてもらう、又は送信する事が出来る。これにより、聴いた又は受信した広告データを会話対象者は偏見なく素直に聴いたり見たりして、広告内容を正確に認知する事が可能となる。又、広告主や広告配信者にとっては、広告データを送る対象である会話対象者に信頼性を持って広告を認知してもらえる事により、広告の効果が高まる、又は、広告配信への反感が減らせる事となる。及び、本AIシステムからの広告データ受信の許諾質問が行われるタイミングを、会話対象者の都合の良い時間帯や日時を指定する事も出来る。
【0019】
及び、会話対象者の発する広告データの配信許諾を含めた音声を用いて、会話対象者の認知症の可能性を診断し、認知症の可能性が指定率以上の可能性が有る場合には、広告データの配信や送付を中止が出来る。これにより、認知症の可能性の高い人に対しての、商品やサービスの購入を勧める広告を聴かせる、配信又は送付を行う事の中止が出来、広告配信等による対象者の無用な商品やサービスの購入の防止が出来る。及び、対象者の関係者(親族や介護関係の保護者)に対して、対象者の認知症に係る情報を伝える事も出来る。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】会話対象者毎のデータ送受信用アドレスを備えた音声会話AIシステムの1例を示す図である。
【実施例0021】
本発明の技術の実施形態の一例を
図1を参照しながら説明する。会話対象者毎のデータ送受信用アドレスを備えた音声会話AIシステム(1)(以下「本システム(1)」という)は、音声会話を行う相手である会話対象者(2)と、音声会話を行う為に、ネットワークで接続した会話対象者(2)に係る各種デバイス(3)を使って又は用いて、会話対象者(2)と音声会話を行う。及び、本システム(1)はネットワーク経由でデータの送受信を行う情報送受信手段(4)を備え、この情報送受信手段(4)は音声認識システム及び音声合成システムの各種機能が備えられている又はそれらのシステムと接続し連動している。及び、情報を記憶する記憶装置(6)と、情報送受信手段(4)で受信した又は記憶装置(6)に記憶している情報を分析して判断し決定した情報処理を行う情報分析手段(5)と、指定された内容に基づいて音声会話用データを制作する会話制作手段(7)とを具備している。
【0022】
そして、記憶装置(6)には、複数の会話対象者に共通する音声会話の制作に用いるために特定の会話対象者(2)の層に合う会話用情報、個別アカウントに紐付いた会話対象者(2)毎の個別の会話対象者(2)に係る情報、及び会話対象者(2)毎に係る情報送受信サービスの個別専用アドレスとが紐付けられて記憶されている。尚、例えば、特定の会話対象者(2)の層に合う会話用情報とは、昭和世代の方々に向けた「昭和の話題」であり、それを昭和世代の方との会話のキッカケに用いる事が出来、昭和世代の方と会話が弾むようになる。そして、個別の会話対象者(2)に係る情報とは、その会話対象者に係る興味、出身地、出身校、及び、本システム(1)で以前に話した内容などで。これを用いれば会話対象者(2)毎に合った個別の会話を行う事が出来るようになる。
【0023】
及び、記憶装置(6)には、会話対象者(2)毎の個別アカウントには、ネットワークを経由で第3者とデータの送受信が行える情報送受信サービスの個別専用アドレスも紐付けられて記憶されており、個別の会話対象者(2)宛の各種データを、本システム(1)が各会話話対象者(2)に代わって受信及び記憶保管する。
【0024】
次に、会話対象者(2)個別アカウントに係る個別専用アドレスで電子メール等の電子情報を受信した場合の情報処理の1例として、広告データが電子データで送られて来た場合について説明する。まず、第3者である広告配信主のシステムより広告データが個別アドレス宛にネットワーク経由で送信され、情報送受信手段(4)が受信し、記憶装置(6)内の広告データを受信した個別専用アドレスに係る会話対象者(2)の個別アカウントに記憶する。
【0025】
次に、情報分析手段(5)が個別アカウントに記憶された広告データが、会話対象者が希望又は指定した業種又はジャンルであると判断した場合にのみ、予め会話対象者(2)が指定又は希望した時間帯又は日時に会話対象者(2)に係る各種デバイス(3)を通して又は用いて、会話対象者(2)に対して音声で広告データ受信の許諾質問を行う。尚、この場合の情報処理は、情報分析手段(5)が会話制作手段(7)に、「広告データの内容の要約」と「広告データ受信の許諾質問」の音声データの制作を指示し、会話制作手段(7)が、「このような内容の広告(広告データの内容の要約)と、この内容の広告データが来ていますが、聞きますか?又は指定されている個別専用アドレスに送信を行いましょうか?」という意味の音声制作用のデータを制作し、情報送受信手段(4)に送る。尚、「広告データの内容の要約」については、要約後に伝える内容又はデータの長さは、テキストデータの文字又は音声で聞かせる場合の発話時間について、指定した文字数又は指定した時間内に設定する。そして、それらの「広告データの内容の要約」は情報分析手段(5)で行っても良いし、本AIシステム(1)とネットワーク経由で接続されている大規模言語モデルやGPTのシステム又はサービスを用いて行っても良い。
【0026】
その後、情報送受信手段(4)は、備えている又は接続し連動している音声合成システムを用いて音声制作用のデータからその音声データを制作した上で、ネットワーク経由で会話対象者(2)が用いている各種のデバイス(3)宛に送信する。それによって、会話対象者(2)は、「広告データの内容の要約と、この広告データが来ていますが、聞きますか?」という内容の音声を、用いている各種のデバイス(3)から聞く事になる。尚、広告データ受信の許諾質問に係る音声制作用データの音声化は、各種のデバイス(3)で行っても良い。又、音声化された「広告データ受信の許諾質問」の発話は、通常、本システム又は本システムで対象者との会話で使われている又は一番よく対象者に聴かれている「声」を用いて、音声会話の前後又は途中に行っても良い。又、記憶装置(6)には、会話対象者毎に係る各種の情報(性別、年齢、住所、出身地、好みや趣味、及び音声会話によって収集された情報)が収納され、それらの情報に基づいて、情報解析手段(5)が、受信した広告データを分析した上で、受信した広告データに係る広告データ受信の許諾質問を行うか否かの判断をしても良い。及び、音声会話を行うために各種の音声を再現する個別の音源データも記憶しておくと良い。
【0027】
その後、会話対象者(2)が広告データを聴く、受信又は転送の承諾をした場合にのみ、広告配信許可の質問に係る広告データを音声で聴かせる、又は、指定された個別専用アドレスに送信や転送をする。尚、会話対象者が広告データを聴く、受信又は転送の承諾の回答を、指定期間内しなかった場合に、広告配信許可の質問に係る広告データを音声で聴かせる、又は、指定された個別専用アドレスに送信や転送するか否かは、予め、どちらでも設定が出来る。尚、会話対象者(2)が広告データを聴く、受信又は転送の承諾他、本AIシステム(1)に対して、会話対象者(2)が音声で話した又は答えた場合には、情報送受信手段(4)が備えている又は接続し連動している音声合成システムが、会話対象者(2)が音声で話した又は答えた言葉又は文章をテキスト化し、情報分析手段(5)や記憶装置(6)に送る情報処理を行う。
【0028】
具体的な広告データ受信の許諾質問の1例は、、「本日、指定されたサイトでミカンを買ったらお得なポイントがもらえる情報が来ました。この情報を聴きますか?又はこの情報を指定アドレス宛にメールでお送りしましょうか?」といった音声での質問である。 このような広告配信許可の質問に対して、会話対象者(2)が「聴きたい」又は「送ってください」という意思表示の回答を行った場合には、この広告データ受信の許諾質問に係る広告データを会話対象者(2)に音声で聴かせる又は会話対象者(2)に係るメールアドレス等に送信又は送付する。この場合、対象者(2)が登録している住所への郵送等の送付指示を行う情報処理を行っても良い。しかし、会話対象者(2)が「聴かない又は送信不要」の意思表示の回答を行った場合には、当該広告データ(前記の場合では指定サイトでのミカンの購入によるポイント付与の案内)の送信や送付は行わない。又、指定時間内に広告データ受信の許諾質問への回答が無かった場合の、広告データ配信や送付を行うか否か設定は、随時、設定可能とする。及び、これらの送信を行わない場合は、受信している広告データを削除する設定としても良い。
尚、このような音声でのやり取りを、馴染の深い声(その声で感じる人格的なモノ)で行う事は、馴染の無い声で行う場合に比べて、聞かれる側の対象者にとって拒否感が少なくなり、質問を受けるストレスが少なくなる。
【0029】
又、会話対象者(2)の個別専用アドレス宛に送られてきて、本AIシステム(1)が会話対象者(2)の代理で受信する電子情報は広告データのみではなく、その他の各種電子情報でも良い。そして、個別の電子情報を会話対象者(2)に代わって代理受信した場合には、会話対象者(2)に受信した電気情報の送信元に係る情報と受信した電子情報の要約の何れか又は両方を会話対象者(2)に音声で伝えた上で、代理受信した電子情報を聞く、受信する又は視聴するか否かを、会話対象者(2)に音声で質問する。その後、会話対象者(2)が聞く、受信、視聴等の許諾回答をした場合又は拒絶の回答をしなかった場合には、代理受信している電子情報を音声で聞かせる、指定アドレスに転送する又は視聴させる。
次に、実施例1で説明した広告データ受信の許諾質問に用いる「声」の選択について説明する。個別の会話対象者(2)にとって、馴染の深い音声を用いて、「個々の広告配信許可の質問」の発話を行うには、記憶装置(6)に記憶している会話対象者(2)が指定期間中に聴いた音声の中で、聴取時間が一番長い又は聴取回数が一番多い声を用いる。又は、会話対象者(2)が指定した人(俳優、声優、歌手、キャラクター、タレント、親族や家族、又は有名人の等)の声、又は、会話対象者(2)が好む又は馴染むと情報解析手段(5)が判断した音声を用いる。尚、この広告データ受信の許諾質問の声は、既に逝去している人やAIで創られた声(AI合成音声)でも良い。