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特開2024-96699ライトフィールドディスプレイにおける発光素子のための構造
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024096699
(43)【公開日】2024-07-17
(54)【発明の名称】ライトフィールドディスプレイにおける発光素子のための構造
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20240709BHJP
   G09F 9/33 20060101ALI20240709BHJP
   G09F 9/302 20060101ALI20240709BHJP
   H01L 33/58 20100101ALI20240709BHJP
【FI】
G09F9/30 349Z
G09F9/30 397
G09F9/33
G09F9/302 C
H01L33/58
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024040426
(22)【出願日】2024-03-14
(62)【分割の表示】P 2021509957の分割
【原出願日】2019-04-24
(31)【優先権主張番号】62/662,629
(32)【優先日】2018-04-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/392,061
(32)【優先日】2019-04-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】502208397
【氏名又は名称】グーグル エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Google LLC
【住所又は居所原語表記】1600 Amphitheatre Parkway 94043 Mountain View, CA U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヘ、ガン
(72)【発明者】
【氏名】シュナイダー、リチャード ピーター
(72)【発明者】
【氏名】ジョーンズ、アンドリュー ビクター
(72)【発明者】
【氏名】ドッド、ジェイムズ リチャード
(72)【発明者】
【氏名】ハン、ジョセフ シャオ-ティエン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ライトフィールドディスプレイは、従来のディスプレイよりも2~3桁高い解像度で、多数の発光素子を必要とする場合がある。
【解決手段】一態様では、ライトフィールドディスプレイは、複数の画素(例えば、複数のスーパーラクセル)を含むことができ、各画素は、同一の半導体基板上に一体的に構成された複数の副画素を含む。各副画素は、それぞれの光誘導光学素子を有し、同じ色の光を生成する複数の発光素子(例えば、複数のサブラクセル)の配列を含む。光誘導光学素子は、少なくとも1つのマイクロレンズ、少なくとも1つの回折格子、または両方の組み合わせを含むことができる。発光素子の別個のグループを構成することができ、ライトフィールドディスプレイの指向性解像度はグループの数に基づくことができる。ライトフィールドディスプレイはまた、各副画素内の発光素子を駆動するように構成された電子的手段を含む。
【選択図】図8B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ライトフィールドディスプレイであって、
複数の画素を備え、各画素は、同一の半導体基板上に一体的に構成された複数の副画素
を含み、各副画素は、それぞれの光誘導光学素子を有し、同じ色の光を生成する複数の発
光素子の配列を含み、
各副画素内の前記複数の発光素子を駆動するように構成された電子的手段を備えている
、ライトフィールドディスプレイ。
【請求項2】
前記光誘導光学素子は、前記各副画素の複数の発光素子の前記配列に対して整列され、
結合されている、請求項1に記載のライトフィールドディスプレイ。
【請求項3】
前記光誘導光学素子は、少なくとも1つのマイクロレンズ、少なくとも1つの回折格子
、または両方の組み合わせを含む、請求項1に記載のライトフィールドディスプレイ。
【請求項4】
前記各画素において、異なる副画素の複数の発光素子は異なる色の光を生成する、請求
項1に記載のライトフィールドディスプレイ。
【請求項5】
前記各画素において、前記複数の副画素のうちの1つの前記光誘導光学素子は、該副画
素内の前記複数の発光素子によって生成される光の色の色分散を最適化するように構成さ
れる、請求項1に記載のライトフィールドディスプレイ。
【請求項6】
前記配列内の各発光素子は、発光ダイオード(LED)である、請求項1に記載のライ
トフィールドディスプレイ。
【請求項7】
前記LEDは、無機LEDである、請求項6に記載のライトフィールドディスプレイ。
【請求項8】
前記複数の副画素のうちの第1の副画素のための前記配列内の前記複数の発光素子は、
赤色光を生成するLEDの第1のセットを含み、
前記複数の副画素のうちの第2の副画素のための前記配列内の前記複数の発光素子は、
緑色光を生成するLEDの第2のセットを含み、
前記複数の副画素のうちの第3の副画素のための前記配列内の前記複数の発光素子は、
青色光を生成するLEDの第3のセットを含む、請求項1に記載のライトフィールドディ
スプレイ。
【請求項9】
LEDの前記第1のセットは、Inの第1の組成を有するInGaNの少なくとも一部
から作製されたLEDを含み、
LEDの前記第2のセットは、Inの前記第1の組成とは異なるInの第2の組成を有
するInGaNの少なくとも一部から作製されたLEDを含み、
LEDの前記第3のセットは、Inの前記第1の組成および前記第2の組成とは異なる
、Inの第3の組成を有するInGaNの少なくとも一部から作製されたLEDを含む、
請求項8に記載のライトフィールドディスプレイ。
【請求項10】
前記複数の副画素のうちの第1の副画素のための前記配列内の前記複数の発光素子は、
青色光を生成し、
前記複数の副画素のうちの第2の副画素のための前記配列内の前記複数の発光素子は、
青色光をダウンコンバートして緑色光を生成するように構成されており、
前記複数の副画素のうちの第3の副画素のための前記配列内の前記複数の発光素子は、
青色光をダウンコンバートして赤色光を生成するように構成されている、請求項1に記載
のライトフィールドディスプレイ。
【請求項11】
前記複数の副画素のそれぞれの前記複数の発光素子は、同じ色の光を生成し、
前記複数の副画素のうちの第1の副画素の前記複数の発光素子によって生成された光を
青色光に変換する第1の変換手段と、
前記複数の副画素のうちの第2の副画素の前記複数の発光素子によって生成された光を
緑色光に変換する第2の変換手段と、
前記複数の副画素のうちの第3の副画素の前記複数の発光素子によって生成された光を
赤色光に変換する第3の変換手段を備えている、請求項1に記載のライトフィールドディ
スプレイ。
【請求項12】
前記第1の変換手段、前記第2の変換手段、および前記第3の変換手段のそれぞれは、
リンを有する組成を含む、請求項11に記載のライトフィールドディスプレイ。
【請求項13】
前記第1の変換手段、前記第2の変換手段、および前記第3の変換手段のそれぞれは、
量子ドットを含む、請求項11に記載のライトフィールドディスプレイ。
【請求項14】
前記第1の変換手段の量子ドットは第1のサイズを有し、前記第2の変換手段の量子ド
ットは第2のサイズを有し、前記第3の変換手段の量子ドットは第3のサイズを有してい
る、請求項13に記載のライトフィールドディスプレイ。
【請求項15】
前記半導体基板は、1つまたは複数のGaN、GaAs、Al、Si、SiC、
Ga、それらの合金、またはそれらの誘導体を含む、請求項1に記載のライトフィ
ールドディスプレイ。
【請求項16】
前記配列内の前記複数の発光素子は、少なくとも部分的に、AlN、GaN、InN、
AlAs、GaAs、InAs、AlP、GaP、InP、それらの合金、またはそれら
の誘導体うちの1つまたは複数から作製されている、請求項1に記載のライトフィールド
ディスプレイ。
【請求項17】
各副画素内の複数の発光素子の前記配列は、2つ以上の副画素の隣接する配置を可能に
する幾何学的配置を有する、請求項1に記載のライトフィールドディスプレイ。
【請求項18】
前記幾何学的配置は、六角形、正方形、または長方形のいずれかである、請求項13に
記載のライトフィールドディスプレイ。
【請求項19】
複数の発光素子の別々のグループは、前記副画素の前記複数の配列のそれぞれの中の前
記複数の発光素子から構成され、
複数の発光素子の各グループは、空間方向性を有する光出力を生成する、請求項1に記
載のライトフィールドディスプレイ。
【請求項20】
複数の発光素子の各グループの前記光出力は、前記グループ内の前記個々の発光素子に
よって生成された成分を含む、請求項19に記載のライトフィールドディスプレイ。
【請求項21】
前記光出力の前記成分のそれぞれは異なる色の光に対応する、請求項20に記載のライ
トフィールドディスプレイ。
【請求項22】
複数の発光素子の別々のグループは、前記副画素の前記複数の配列のそれぞれの中の前
記複数の発光素子から構成され、
前記ライトフィールドディスプレイの指向性解像度は、前記別々のグループの数に基づ
いている、請求項1に記載のライトフィールドディスプレイ。
【請求項23】
複数の発光素子の各グループは、前記副画素のそれぞれからの、まとまって配置された
複数の発光素子、前記副画素のそれぞれからの、まとまって配置されていない複数の発光
素子、またはそれらの組み合わせを含む、請求項22に記載のライトフィールドディスプ
レイ。
【請求項24】
複数の発光素子の各グループは、少なくとも3つの異なる色の光を生成する複数の発光
素子を含む、請求項22に記載のライトフィールドディスプレイ。
【請求項25】
少なくとも3つの異なる色の光を生成する各グループの前記複数の発光素子は、赤色光
を生成する発光素子、緑色光を生成する発光素子、および青色光を生成する発光素子を含
む、請求項24に記載のライトフィールドディスプレイ。
【請求項26】
少なくとも3つの異なる色の光を生成する各グループの前記複数の発光素子は、赤色光
を生成する2つの発光素子、緑色光を生成する1つの発光素子、および青色光を生成する
1つの発光素子を含む、請求項24に記載のライトフィールドディスプレイ。
【請求項27】
少なくとも3つの異なる色の光を生成する各グループの前記複数の発光素子が、赤色光
を生成する1つの発光素子、緑色光を生成する1つの発光素子、青色光を生成する1つの
発光素子、および白色光を生成する1つの発光素子を含む、請求項24に記載のライトフ
ィールドディスプレイ。
【請求項28】
前記副画素のそれぞれのサイズは、約10ミクロンから約1,000ミクロンの間であ
る、請求項1に記載のライトフィールドディスプレイ。
【請求項29】
各発光のサイズは、約0.4ミクロンから約4ミクロンの間である、請求項1に記載の
ライトフィールドディスプレイ。
【請求項30】
各発光素子のサイズは、約1ミクロン未満である、請求項1に記載のライトフィールド
ディスプレイ。
【請求項31】
前記光誘導光学素子のサイズは、前記複数の副画素のうちの1つのサイズと約同じであ
る、請求項1に記載のライトフィールドディスプレイ。
【請求項32】
前記複数の画素は、第1の層の上に構成され、
前記電子的手段は、第2の層の上に構成され、
前記第1の層は、前記第2の層の上に配置され、かつ前記第2の層と一体化されている
、請求項1に記載のライトフィールドディスプレイ。
【請求項33】
前記複数の画素は、格子状のパターンで配置されている、請求項1に記載のライトフィ
ールドディスプレイ。
【請求項34】
前記格子状のパターンは、画素のN×Mの配列であり、N>100およびM>100で
ある、請求項33に記載のライトフィールドディスプレイ。
【請求項35】
N>1000およびM>1000である、請求項34に記載のライトフィールドディス
プレイ。
【請求項36】
前記電子的手段は、複数の駆動回路を含み、前記複数の駆動回路は、前記各副画素内の
前記複数の発光素子のそれぞれを個別に駆動するように構成されている、請求項1に記載
のライトフィールドディスプレイ。
【請求項37】
前記電子的手段は、複数の駆動回路を含み、前記複数の駆動回路は、前記複数の副画素
のそれぞれ内の前記複数の発光素子を駆動するように構成される、請求項1に記載のライ
トフィールドディスプレイ。
【請求項38】
前記複数の画素のいずれか内にある前記複数の副画素は、半導体基板上に一体的に構成
されている、請求項1に記載のライトフィールドディスプレイ。
【請求項39】
前記複数の画素は、半導体基板上に一体的に構成されている、請求項1に記載のライト
フィールドディスプレイ。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、「ライトフィールドディスプレイにおける発光素子のための構造」と題され
、2018年4月25日に出願された米国仮特許出願第62/662,629号、および
「ライトフィールドディスプレイにおける発光素子のための構造」と題され、2019年
4月23日に出願された米国特許出願第16/392,061号に基づく優先権および利
益を主張し、その全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本開示の態様は、一般に、ディスプレイ、より具体的には、ライトフィールドディスプ
レイにおける発光素子のための構造に関連する。
【0003】
様々なビデオアプリケーションやサービスの出現により、3次元(3D)で画像を提供
することができるディスプレイの使用への関心が高まっている。いくつか例を挙げると、
ボリュームディスプレイ、ホログラフィックディスプレイ、一体型イメージングディスプ
レイ、圧縮ライトフィールドディスプレイなど、様々なタイプのディスプレイがある。既
存のディスプレイ技術には、視聴者に提供されるビューの制限、様々なビューを提供する
ために必要な機器の複雑さ、あるいはディスプレイの作成に関連するコストなど、いくつ
かの制限があり得る。
【0004】
しかしながら、ライトフィールドまたはライトフィールドディスプレイは、様々な場所
に複数のビューを提供して視聴者に奥行きまたは3Dを認識できるように構成されたフラ
ットディスプレイであるため、より優れたいくつかのオプションを提供する。ライトフィ
ールドディスプレイは、従来のディスプレイよりも2~3桁高い解像度で、多数の発光素
子を必要とする場合がある。したがって、発光素子の数とそれらが構成される方法の両方
に課題があり、視聴者に可能な限り最高の体験を提供するために必要な超高密度を可能に
するために考慮する必要がある。
【発明の概要】
【0005】
そのような態様の基本的な理解を提供するために、以下に1つまたは複数の態様の簡略
化された要約を提示する。この要約は、考えられるすべての態様の広範な概要ではなく、
すべての態様の鍵となる要素または重要な要素を特定するものではなく、一部またはすべ
ての態様の範囲を明確にするものでもない。その目的は、後に提示されるより詳細な説明
の前置きとして、1つまたは複数の態様のいくつかの概念を簡略化された形式で提示する
ことである。
【0006】
本開示で使用される場合、サブラクセルという用語は、単色の光を生成する発光素子、
および赤、緑、青色の光を生成する発光素子を含む発光素子を指すことがある。ラクセル
という用語は、サブラクセル(例えば、隣接または近傍に配置されたサブラクセル)のグ
ループまたは割り当てを指すことがある。また、スーパーラクセルまたは画素という用語
は、様々なラクセルに組織化され、グループ化され、または他の方法で割り当てられた発
光素子の配列または配置を指すことがある。
【0007】
本開示の一態様では、ライトフィールドディスプレイは、複数の画素(例えば、複数の
スーパーラクセル)を含むことができ、各画素は、同一の半導体基板上に一体的に構成さ
れた複数の副画素を含む。画素はまた、ライトフィールド画素と呼ばれることもある。各
副画素は、それぞれの光誘導光学素子を有し、同じ色の光を生成する複数の発光素子(例
えば、複数のサブラクセル)の配列を含む。前記光誘導光学素子は、少なくとも1つのマ
イクロレンズ、少なくとも1つの回折格子、または両方の組み合わせを含んでもよい。発
光素子の別個のグループ(例えば、ラクセル)は、画素(例えば、スーパーラクセル)を
なすように構成されてもよく、前記ライトフィールドディスプレイの指向性解像度は、グ
ループの数に基づいてもよい。前記ライトフィールドディスプレイはまた、各副画素内の
前記発光素子を駆動するように構成された電子的手段を含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
添付の図面は、いくつかの実施形態を例示しているに過ぎず、したがって範囲を限定す
るものとは見なされない。
【0009】
図1A図1Aは、本開示の態様によるライトフィールドディスプレイ用の画素の例を示す。
【0010】
図1B図1Bは、本開示の態様によるライトフィールドディスプレイ用の画素の他の例を示す。
【0011】
図2図2は、本開示の態様による画素内の発光素子の例を示す。
【0012】
図3図3は、本開示の態様による複数の画素を有するライトフィールドディスプレイの例を示す。
【0013】
図4図4は、本開示の態様による複数の画素を有するライトフィールドディスプレイの他の例を示す。
【0014】
図5図5は、本開示の態様による複数の画素および光検出素子を有するライトフィールドディスプレイおよびカメラの例を示す。
【0015】
図6A図6Aは、本開示の態様によるライトフィールドディスプレイの一部の断面図の例を示す。
【0016】
図6B図6Bは、本開示の態様によるライトフィールドディスプレイの一部の断面図の他の例を示す。
【0017】
図7A図7Aは、本開示の態様によるライトフィールドディスプレイの構成の一例を示す。
【0018】
図7B図7Bは、本開示の態様によるライトフィールドディスプレイの構成の他の例を示す。
【0019】
図8A図8Aは、本開示の態様による画素内の発光素子の配列の例を示す。
【0020】
図8B図8Bは、本開示の態様による副画素を備えた画素の例を示す。
【0021】
図9A図9Aは、本開示の態様による色変換器を備えた画素の例を示す。
【0022】
図9B図9Bは、本開示の態様による色変換器を備えた副画素の例を示す。
【0023】
図9C図9Cは、本開示の態様による色変換器を備えた副画素の他の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
添付の図面に関連して以下に記載する詳細な説明は、様々な構成の説明として意図され
ており、本明細書に記載の概念が実施され得る唯一の構成を表すことを意図するものでは
ない。詳細な説明には、さまざまな概念の十分な理解を目的として具体的な詳細が含まれ
ている。しかしながら、これらの概念がその具体的な詳細がなくとも実施され得ることは
当業者には明らかであろう。場合によっては、そのような概念の不明瞭化を避けるために
、周知の構成要素はブロック図の形式で示される。
【0025】
図1Aは、ライトフィールドディスプレイ用の画素の例を説明する模式図100aを示
しており、例えば、マルチビューディスプレイとも呼ばれる。ライトフィールドディスプ
レイ(例えば、図3乃至図5のライトフィールドディスプレイ310を参照)は、配列、
格子、または他のタイプの順序付けられた配置で構成され得る複数の画素(例えば、図3
乃至図5の画素320を参照)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、複数の画素が
同じ半導体基板上に一体的に構成されてもよい。すなわち、複数の画素は、同じまたは異
なる材料の1つまたは複数の層から製造され、構築され、および/または形成され得る。
この1つまたは複数の層は、単一の連続した半導体基板上に配置され、形成され、および
/または成長されたものである。半導体基板に関連する材料および他の態様に関する追加
の詳細を以下に示す。本開示では、「画素」という用語と「スーパーラクセル」という用
語は、ライトフィールドディスプレイ内の同様の構造単位を説明するために交換可能に使
用することがある。場合によっては、「画素」はピクセルと呼ばれることもあるが、従来
のディスプレイで使用されているピクセルとは異なる。
【0026】
単一の画素は、多くの発光素子125を含み得る。上記のように、ピクセルが一般に光
を放出する個別の要素を識別するという点で、画素は、従来のディスプレイのピクセルと
は異なる(例えば、無指向性の方法であるランベルチアン放出)。一方、画素は、複数の
発光素子125を含み、本質的に指向性を有し得る光出力を生成または発生するように、
それら発光素子125自体が組織化され、構成される。これらの光出力(例えば、光線要
素)は、複数の異なるライトフィールドビューの形成に寄与し、これら複数の異なるライ
トフィールドビューは、ライトフィールドディスプレイから離れた異なる場所または位置
にいる視聴者に対してライトフィールドディスプレイによって提供される。一例では、ラ
イトフィールドディスプレイから離れた各特定の場所または位置は、ライトフィールドデ
ィスプレイによって提供されるライトフィールドビューに関連付けられてもよい。画素内
の発光素子125の配置および特性に関する追加の態様を以下により詳細に説明し、ライ
トフィールドディスプレイ内の画素と従来のディスプレイ内のピクセルとの違いをさらに
明確化する。
【0027】
画素は、図1Aに示されるように、対応する光誘導光学素子115を有してもよい。光
誘導光学素子115は、複数の発光素子125によって生成された(例えば、放出された
)異なる光線要素105を誘導または方向付けをするように構成することができる。一態
様では、異なる光線要素105は、1つまたは複数の発光素子125によって生成された
光出力の異なる方向に対応し得る。この点に関して、画素またはライトフィールドディス
プレイの方向分解能は、サポートされる多くの光出力方向に対応し得る。さらに、ライト
フィールドディスプレイによって提供されるライトフィールドビューは、ライトフィール
ドディスプレイから離れた特定の場所または位置で視聴者によって受信される様々な光出
力からの寄与によって生成される。光誘導光学素子115は、画素の一部と見なすことが
できる。すなわち、光誘導光学素子115は、画素の不可欠な構成要素である。光誘導光
学素子115は、そのそれぞれの画素の発光素子125に対して整列され、物理的に連結
または結合され得る。いくつかの実施形態では、光誘導光学素子115とそのそれぞれの
画素の複数の発光素子125との間に配置された1つまたは複数の層または材料(例えば
、光学的に透明な層または材料)があってもよい。
【0028】
一例では、光誘導光学素子115は、図1Aに示されるように、マイクロレンズまたは
小型レンズ(レンズレット)であってもよい。光誘導光学素子115は、光線要素105
(例えば、異なるライトフィールドビュー)を適切な方向に誘導または方向付けをするよ
うに構成することができる。光誘導光学素子115は、単一の光学構造(例えば、単一の
マイクロレンズまたは小型レンズ)を含むことができる。または、光誘導光学素子115
は、複数の光学構造を含むように構成または形成することができる。例えば、光誘導光学
素子115は、少なくとも1つのマイクロレンズ、少なくとも1つの回折格子、または両
方の組み合わせを有してもよい。他の例では、光誘導光学素子115は、組み合わされて
適切な光誘導効果を生み出す光学部品(例えば、マイクロレンズおよび/または回折格子
)の複数の層を有してもよい。例えば、光誘導光学素子115は、第1のマイクロレンズ
、および第1のマイクロレンズ上に積み重ねられた第2のマイクロレンズを有してもよく
、第1のマイクロレンズは第1の層に関連付けられ、第2のマイクロレンズは第2の層に
関連付けられる。異なる例では、いずれかまたは両方の層で、回折格子、または回折格子
とマイクロレンズの組み合わせを使用してもよい。光誘導光学素子115の構造、したが
って、その中に構築または形成されたマイクロレンズおよび/または回折格子の配置およ
び特性は、光線要素105の適切な誘導または方向付けを生じさせることを目的としてい
る。
【0029】
発光素子125には、異なるタイプのデバイスを使用することができる。一例では、発
光素子125は、1つまたは複数の半導体材料で作製された発光ダイオード(LED)で
あってもよい。LEDは無機LEDであってもよい。ライトフィールドディスプレイに必
要な高密度を実現するために、LEDは、例えば、マイクロLED(マイクロLED、m
LED、またはμLEDとも呼ばれる)にしてもよい。これにより、液晶ディスプレイ(
LCD)技術や有機LED(OLED)技術などの他のディスプレイ技術よりも、輝度や
エネルギー効率などのパフォーマンスを向上させることができる。「発光素子」、「発光
体」、または「エミッタ」という用語は、本開示において交換可能に使用することがあり
、マイクロLEDを指すために使用することがある。さらに、これらの用語のいずれも、
ライトフィールドディスプレイ内の同様の構造単位を説明するために、「サブラクセル」
という用語と交換可能に使用することがある。
【0030】
画素の複数の発光素子125は、同一の半導体基板上に一体的に構成することができる
。すなわち、複数の発光素子125は、同じまたは異なる材料の1つまたは複数の層から
製造され、構成され、および/または形成され得る。この1つまたは複数の層は、単一の
連続半導体基板上に配置、形成、および/または成長させられたものである。半導体基板
は、1つまたは複数のGaN、GaAs、Al、Si、SiC、Ga、それ
らの合金、またはそれらの誘導体を含み得る。それらの部分においては、同じ半導体基板
上に一体的に構成された複数の発光素子125は、少なくとも部分的に、AlN、GaN
、InN、AlAs、GaAs、InAs、AlP、GaP、InP、それらの合金、ま
たはそれらの誘導体のうちの1つまたは複数で作製され得る。いくつかの実施形態では、
それぞれの発光素子125は、上記の1つまたは複数の材料で作製された量子井戸活性領
域を含むことができる。
【0031】
複数の発光素子125は、異なる色の光を提供するための異なるタイプの発光素子また
は発光デバイスを含むことができる。これにより、ライトフィールドディスプレイは、視
聴者が特定の色域または範囲を視覚的に利用できるようにする。一例では、複数の発光素
子125は、緑色(G)光を生成する第1のタイプの発光素子、赤色(R)光を生成する
第2のタイプの発光素子、および青色(B)光を生成する第3のタイプの発光素子を含ん
でもよい。他の例では、複数の発光素子125は、オプションとして、白色(W)光を生
成する第4のタイプの発光素子を含んでもよい。他の例では、単一の発光素子125は、
異なる色の光を生成するように構成され得る。さらに、ディスプレイ内の複数の発光素子
125によって生成される光は、ディスプレイ上で利用可能な色の全範囲、すなわち、デ
ィスプレイの色域を有効にする。ディスプレイの色域は、構成する各カラーソース(赤、
緑、青からなるカラーソースなど)の波長と線幅の関数である。
【0032】
一実施形態では、光の異なるタイプの色は、発光素子内の1つまたは複数の材料(例え
ば、半導体材料)の組成を変えることによって実現することができ、あるいは、異なる構
造(例えば、異なるサイズの量子ドット)を発光素子の一部として、または発光素子に関
連して使用することによって実現することができる。例えば、画素の発光素子125がL
EDである場合、画像内のLEDの第1のセットは、インジウム(In)の第1の組成物
を有するInGaNの少なくとも一部で作製されてもよい。LEDの第2のセットは、I
nの第1の組成とは異なるInの第2の組成を有するInGaNの少なくとも一部で作製
されてもよい。LEDの第3のセットは、Inの第1および第2の組成とは異なるInの
第3の組成を有するInGaNの少なくとも一部で作製されてもよい。
【0033】
他の実施形態では、光の異なるタイプの色は、同じまたは類似の色の光を生成する複数
の発光素子に異なる色変換器(例えば、色ダウンコンバータ)を適用することによって実
現することができる。一実施形態では、複数の発光素子125のいくつかまたはすべては
、それぞれの色変換媒体(例えば、色変換材料または材料の組み合わせ)を含んでもよい
。例えば、画素内のそれぞれの発光素子125は、青色光を生成するように構成される。
複数の発光素子125の第1のセットは、単に青色光を提供し、複数の発光素子125の
第2のセットは、青色光をダウンコンバートして(例えば、1つの変換媒体を使用して)
緑色光を生成および提供するようにさらに構成される。複数の発光素子125の第3のセ
ットはまた、青色光をダウンコンバートして(例えば、別の変換媒体を使用して)、赤色
光を生成および提供するようにさらに構成される。
【0034】
画素の複数の発光素子125は、それ自体が配列、格子、または他のタイプで構成され
得るか、または画素がライトフィールドディスプレイにおいて異なる配置を使用して構成
され得るのと同様に順序付けられた配置に構成され得る。
【0035】
さらに、各画素用に、複数の発光素子125を駆動または動作するための1つまたは複
数のドライバ135が存在し得る。ドライバ135は、バックプレーン130の一部であ
る、複数の発光素子125に電気的に結合された電子回路または電子的手段であり得る。
ドライバ135は、複数の発光素子125を駆動または動作するために(例えば、発光素
子を選択し、設定を制御し、輝度を制御するために)、適切な信号、電圧、および/また
は電流を提供するように構成することができる。いくつかの実施形態では、1つのドライ
バ135は、各発光素子125を駆動または動作するために使用され、1対1で対応し得
る。他の実施形態では、1つのドライバ135は、複数の発光素子125を駆動または動
作するために使用され、1対複数で対応し得る。例えば、ドライバ135は、単一の発光
素子125または複数の発光素子125を駆動するように構成されたユニットセルの形態
であってもよい。
【0036】
ドライバ135を含むバックプレーン130に加えて、ライトフィールドディスプレイ
はまた、複数の発光素子125を有する平面120を含むことができる。さらに、ライト
フィールドディスプレイはまた、複数の光誘導光学素子115を有する平面110を含む
ことができる。実装においては、平面110、平面120、およびバックプレーン130
のうちの2つ以上を互いに統合または結合して、積み重ねられたまたは3次元(3D)構
造を形成してもよい。追加の層、平面、または構造(図示せず)はまた、接続性、相互運
用性、接着性、および/または平面間の隔たりを容易にし、または構成するために、積層
構造または3D構造の一部であり得る。本開示で使用される場合、「平面」という用語と
「層」という用語は交換可能に使用されることがある。
【0037】
図1Bは、ライトフィールドディスプレイ用の画素の他の例を示す模式図100bを示
している。この例では、画素は、光線要素105を提供または放出することができるだけ
でなく(図1Bにも示されるように)、光誘導光学素子115を介して光線要素107を
受けるように構成することもできる。光線要素105が画素またはライトフィールドディ
スプレイによって視聴者に提供される様々なビューに寄与する指向性光出力に対応するこ
とができるのと同様に、光線要素107は、画素またはライトフィールドディスプレイに
よって受信される様々なビューに寄与する指向性光入力に対応することができる。
【0038】
図1Bの例では、複数の発光素子125を有する平面120aはまた、光線要素107
に関連する光を受信または捕捉するための1つまたは複数の光検出素子127を含んでも
よい。1つまたは複数の光検出素子127は、複数の発光素子125に隣接して囲まれた
平面120aに配置されてもよい。あるいは、1つまたは複数の光検出素子127は、複
数の発光素子125から離れた平面120aに配置されてもよい。「光検出素子」、「光
検出器」、「光センサ」または「センサ」は、本開示において交換可能に使用されること
がある。
【0039】
いくつかの実施形態では、複数の光検出素子127は、複数の発光素子125と同一の
半導体基板上に一体的に構成されてもよい。したがって、光検出素子127は、上述した
ように、発光素子125が作製された材料と同じ種類の材料から作製されてもよい。ある
いは、光検出素子127は、発光素子125を作製するために使用されるものとは異なる
材料および/または構造(例えば、シリコン相補型金属酸化膜半導体(CMOS)または
その変形)から作製され得る。
【0040】
さらに、ドライバ135を有する平面130aはまた、光検出素子127に電気的に連
結された1つまたは複数の検出器137を含むことができる。この1つまたは複数の検出
器137は、光検出素子127を動作させるための適切な信号、電圧、および/または電
流を提供するように(例えば、光検出素子を選択、制御設定するために)構成され、光検
出素子127によって受信または捕捉される光を表す信号(例えば、アナログ信号または
デジタル信号)を生成するように構成されている。
【0041】
図1Bに示す光誘導光学素子115の構造、つまり、その中に組み込まれるマイクロレ
ンズおよび/または回折格子の位置および特性は、光線要素105を画素から遠ざけるよ
うに正しく誘導または方向付けをして、視聴者がライトフィールドビューを知覚するのに
必要な様々な寄与を提供すること、および光線要素107を適切な光検出素子127に向
かって正しく誘導または方向付けをすることを目的とする。いくつかの実施形態では、光
検出素子127は、発光素子125に関連して使用される光誘導光学素子115とは別個
の、または追加の光誘導光学素子を使用し得る。そのような場合、光検出素子127のた
めの光誘導光学素子は、光誘導光学素子115を有する平面110に含まれ得る。
【0042】
図1Aおよび図1Bを参照して説明した異なる画素構造は、画素の複数の発光素子12
5によって生成される光線要素の制御、配置、および指向性を可能にする。さらに、図1
に示す画素構造は、画素によって受ける光線要素の制御、配置、および指向性を可能にす
る。
【0043】
図2では、模式図200は画素内の複数の発光素子125のパターンまたはモザイクの
一例を示している。この例では、画素の一部である複数の発光素子125の配列または格
子の一部が拡大されて、様々なタイプの発光素子125に使用されることができる異なる
パターンまたはモザイクのうちの1つを示す。この例では、3つの異なるタイプの発光素
子125、ある色の光を生成する第1のタイプの発光素子125a、別の色の光を生成す
る第2のタイプの発光素子125b、およびさらに別の色の光を生成する第3のタイプの
発光素子125cを示している。これらの光の色は、例えば、赤色光、緑色光、および青
色光であってもよい。いくつかの実施形態では、パターンに含まれる、赤色光を生成する
発光素子の数は、緑色光または青色光を生成する発光素子の数の2倍であってもよい。他
の実施形態では、パターンに含まれる、赤色光を生成する発光素子のサイズは、緑色光ま
たは青色光を生成する発光素子の2倍のサイズであってもよい。他の実施形態では、パタ
ーンは、例えば、白色光などの第4の色の光を生成する第4のタイプの発光素子125を
含むことができる。一般に、1つの色の発光素子の面積は、特定の色域および/または電
力効率の必要性を満たすために、他の色の発光素子の面積に対して相対的に変化させるこ
とができる。図2を参照して説明されたパターンおよび色は、限定するものではなく例示
として提供されている。広範囲のパターンおよび/または色は、(例えば、ディスプレイ
において特定の色域を可能にするために)画素の発光素子125に利用可能であり得る。
別の態様では、(任意の色の)追加の発光素子は特定のパターンで使用され、冗長性を提
供することができる。
【0044】
図2に示す模式図200はまた、同一の半導体基板上に一体的に構成された様々なタイ
プの発光素子125(例えば、発光素子125a、125b、および125c)を有する
ことを示している。例えば、異なるタイプの発光素子125が異なる材料(または同じ材
料の異なるバリエーションまたは組成物)に基づく場合、これらの異なる材料のそれぞれ
は、異なるタイプの発光素子125が半導体基板と一体的に構成することができるように
、半導体基板と互換性がある必要がある。これは、ライトフィールドディスプレイに必要
とされる発光素子125の超高密度配列(例えば、RGB発光素子の配列)を可能にする
【0045】
図3に示す模式図300は、複数の画素またはスーパーラクセル320を有するライト
フィールドディスプレイ310を示している。ライトフィールドディスプレイ310は、
異なるタイプの用途に使用されてもよく、そのサイズは用途に応じて変化し得る。例えば
、ライトフィールドディスプレイ310は、いくつか例を挙げると、時計、近視用アプリ
ケーション、電話、タブレット、ノートパソコン、モニター、テレビ、および看板のディ
スプレイとして使用される場合、異なるサイズを有してもよい。したがって、用途に応じ
て、ライトフィールドディスプレイ310内の画素320は、異なるサイズの配列、格子
、または他のタイプの順序付けられた配置で構成され得る。図3の例に示すように、画素
320は、N×Mの配列に構成または配置することができ、Nは配列内の画素の行数であ
り、Mは配列内の画素の列数である。そのような配列の拡大部分は、ライトフィールドデ
ィスプレイ310の右側に示されている。小さなディスプレイの場合、配列サイズの例と
して、N≧10およびM≧10およびN≧100およびM≧100を挙げることができ、
配列内の各画素320は、それ自体が発光素子125の配列または格子を有する。大きな
ディスプレイの場合、配列サイズの例は、N≧500およびM≧500、N≧1,000
およびM≧1,000、N≧5,000およびM≧5,000、N≧10,000および
M≧10,000を挙げることができ、配列内の各画素320は、それ自体が発光素子1
25の配列または格子を有する。
【0046】
より具体的な例として、従来のディスプレイのピクセルが画素320によって置き換え
られる4Kライトフィールドディスプレイの場合、画素320のN×Mの配列は、約83
0万画素を含む2,160×3,840の配列であってもよい。各画素320内の発光素
子125の数に応じて、4Kライトフィールドディスプレイは、対応する従来のディスプ
レイの解像度よりも1桁または2桁大きい解像度を持つことができる。画素またはスーパ
ーラクセル320が、赤色(R)光、緑色(G)光、および青色(B)光を生成する異な
るLEDを発光素子125として含む場合、4Kライトフィールドディスプレイは、一体
的に構成されたRGBLEDスーパーラクセルから作られていると言うことができる。
【0047】
対応する光誘導光学素子115(例えば、一体型結像レンズ)を含む、ライトフィール
ドディスプレイ310内の各画素320は、ディスプレイ解像度によって制限される最小
の画素サイズを代表することができる。これに関して、画素320の発光素子125の配
列または格子は、その画素に対応する光誘導光学素子115よりも小さくすることができ
る。しかしながら、実際には、画素320の発光素子125の配列または格子のサイズは
、対応する光誘導光学素子115のサイズ(例えば、マイクロレンズまたは小型レンズの
直径)と同様であってもよく、これは、画素320間のピッチ330と同様または同じで
ある。
【0048】
画素320の発光素子125の配列の拡大図が、模式図300の右側に示されている。
発光素子125の配列は、P×Qの配列とすることができ、Pは配列内の発光素子125
の行数であり、Qは配列内の発光素子125の列数である。配列サイズの例として、P≧
5およびQ≧5、P≧8およびQ≧8、P≧9およびQ≧9、P≧10およびQ≧10、
P≧12およびQ≧12、P≧20およびQ≧20、およびP≧25およびQ≧25を挙
げることができる。一例では、P×Qの配列は、81個の発光素子またはサブラクセル1
25を含む9×9の配列である。画素320のための発光素子125の配列は、正方形ま
たは長方形の形状に限定される必要はなく、六角形または他の形状に基づいてもよい。
【0049】
各画素320において、配列内の発光素子125は、別個の明確に区別される発光素子
125のグループ(例えば、図6A図6B、および図8Aの発光素子610のグループ
を参照)を含むことができる。これら発光素子125は、空間的および角度的近接性に基
づいて割り当てられ、またはグループ化され(例えば、論理的にグループ化される)、ラ
イトフィールドディスプレイ310によって視聴者に提供されるライトフィールドビュー
の生成に寄与する異なる光出力(例えば、指向性光出力)を生成するように構成される。
サブラクセルまたは発光素子のラクセルへのグループ化は、一意である必要はない。例え
ば、組み立て中または製造中に、表示エクスペリエンスを最適化する特定のラクセルへの
サブラクセルのマッピングが存在してもよい。同様の再マッピングは、一度配置されたデ
ィスプレイによって、例えば、異なる色の発光素子の経年変化および/または光誘導光学
素子の経年変化を含む、ディスプレイの様々な部品または要素の経年変化を考慮して、実
行され得る。本開示では、「発光素子のグループ」という用語と「ラクセル」という用語
は、ライトフィールドディスプレイ内の同様の構造単位を説明するために交換可能に使用
されることがある。発光素子またはラクセルの様々なグループの寄与によって生成される
ライトフィールドビューは、連続的または非連続的なビューとして視聴者によって知覚さ
れ得る。
【0050】
発光素子125の配列内の発光素子125の各グループは、少なくとも3つの異なる色
の光(例えば、赤色光、緑色光、青色光、あるいはまた、白色光)を生成する複数の発光
素子を含む。一例では、これらのグループまたはラクセルのそれぞれは、赤色光を生成す
る少なくとも1つの発光素子125、緑色光を生成する1つの発光素子125、および青
色光を生成する1つの発光素子125を含む。他の例では、これらのグループまたはラク
セルのそれぞれは、赤色光を生成する2つの発光素子125、緑色光を生成する1つの発
光素子125、および青色光を生成する1つの発光素子125を含む。さらに他の例では
、これらのグループまたはラクセルのそれぞれは、赤色光を生成する1つの発光素子12
5、緑色光を生成する1つの発光素子125、青色光を生成する1つの発光素子125、
および白色光を生成する1つの発光素子125を含む。
【0051】
上述した様々な用途(例えば、異なるサイズのライトフィールドディスプレイ)のため
に、ライトフィールドディスプレイ310に関連して説明された、いくつかの構造単位の
サイズまたは寸法は、大幅に変化し得る。例えば、画素320内の発光素子125の配列
または格子のサイズ(例えば、配列または格子の直径、幅、または全長)は、約10ミク
ロンから約1,000ミクロンの範囲内であってもよい。すなわち、画素またはスーパー
ラクセル320に関連するサイズは、この範囲内にあり得る。本開示で使用される「約」
という用語は、その数値通りの値またはその値から1%、2%、3%、4%、5%、10
%、15%、20%、または25%以内の変動を示す。
【0052】
他の例では、画素320内の発光素子125の各グループのサイズ(例えば、グループ
の直径、幅、または全長)は、約1ミクロンから約10ミクロンの範囲内であってもよい
。すなわち、発光素子125(例えば、ラクセル610)のグループに関連するサイズは
、この範囲内にあり得る。
【0053】
他の例では、画素320内の発光素子125のグループのサイズは、10ミクロンより
大きくなり得る。なぜなら、そのようなグループ内の発光素子125のサイズは、10ミ
クロンにもなり得るからである。
【0054】
さらに他の例では、各発光素子125のサイズ(例えば、発光素子またはサブラクセル
の直径、幅、または全長)は、約0.4ミクロンから約4ミクロンの範囲内であってもよ
い。同様に、各発光素子125のサイズ(例えば、発光素子またはサブラクセルの直径、
幅、または全長)は、約1ミクロン未満であり得る。さらに、いくつかの実施形態におけ
る各発光素子125のサイズは、10ミクロンにもなり得る。すなわち、発光素子または
サブラクセル125に関連するサイズは、上記の範囲内にあり得る。
【0055】
さらに他の例では、光誘導光学素子115のサイズ(例えば、マイクロレンズまたは小
型レンズの直径、幅、または全長)は、約10ミクロンから約1,000ミクロンの範囲
内であってもよく、これは、画素またはスーパーラクセルのサイズの範囲と同様である。
【0056】
図4の模式図400は、対応する光誘導光学素子115を備えた画素320の配列の一
部の拡大図を示すライトフィールドディスプレイ310の他の例を示している。ピッチ3
30は、画素320間の間隔または距離を表すことができ、光誘導光学素子115のサイ
ズ(例えば、マイクロレンズまたは小型レンズのサイズ)であり得る。
【0057】
この例では、図4のライトフィールドディスプレイ310は、画素またはスーパーラク
セル320の2,160×3,840の配列を備えた4Kライトフィールドディスプレイ
であり得る。このような場合、視聴者まで約1.5メートルまたは約5フィートの距離に
対して、光誘導光学素子115のサイズは約0.5ミリメートルにすることができる。こ
のようなサイズは、約1分角/画素の人間の視力と一致してもよい。この例の視聴者の視
野(FOV)は、約64度とすることができる。これは、画素によって提供される視野角
よりも小さい場合がある(例えば、視野角>FOV)。さらに、この例の4Kライトフィ
ールドディスプレイによって提供される複数のビューは、人間の瞳孔の直径と一致する4
ミリメートルの幅を有してもよい。これは、例えば31個の発光素子125を有する画
素320によって生成される、出力光を誘導する光誘導光学素子115に変換することが
できる。したがって、この例の4Kライトフィールドディスプレイは、ライトフィールド
位相を有する連続視差、またはライトフィールド位相を有する水平視差を提供することが
できる。
【0058】
図5の模式図500は、隣接する光検出素子またはセンサ127を使用してライトフィ
ールドキャプチャを実行することによって、カメラとしても動作することができるライト
フィールドディスプレイの代替構成を示している。この例では、ライトフィールドディス
プレイおよびカメラ310aは、画素320のN×Mの配列を含み、配列の一部は、模式
図500の右側に拡大して示されている。光検出素子127は、例えば、画素320(例
えば、光誘導光学素子115)によって使用されるものと同様の一体型の光学素子で組み
立てられたシリコンベースのイメージセンサであってもよい。一実施形態では、図5に示
されるように、光検出素子127は、1対1で画素320の近傍または隣接して配置され
てもよい(例えば、各表示要素に対して1つのキャプチャ要素)。他の実施形態では、光
検出素子127の数は、画素320の数よりも少なくてもよい。
【0059】
一例では、各光検出素子127は、光を捕捉するための複数のサブセンサーを含むこと
ができる。これは、各画素320(例えば、スーパーラクセル)が複数の発光素子125
(例えば、複数のサブラクセル)または発光素子125の複数のグループ(例えば、複数
のラクセル)を含むことができるのと同じ態様である。
【0060】
図1Bに関連して上述したように、光検出素子127は、発光素子125と同一平面1
20aに統合することができる。しかしながら、光検出素子127の構成要素の一部また
はすべては、バックプレーン130aもまたシリコンベース(例えば、シリコンベースの
基板)である可能性が高いため、バックプレーン130aに実装され得る。この場合、光
検出素子127の構成要素の少なくともいくつかは、バックプレーン130a内の検出器
137と統合されて、検出器137内の回路または電子的手段によって光検出素子127
をより効率的に動作させることができる。
【0061】
図6Aの模式図600aは、本開示で説明される構造単位のいくつかを例示するために
、ライトフィールドディスプレイ(例えば、ライトフィールドディスプレイ310)の一
部の断面図を示している。例えば、模式図600aは、3つの隣接する画素またはスーパ
ーラクセル320aを示しており、それぞれは対応する光誘導光学素子115を有する。
この例では、光誘導光学素子115は、画素320aとは別個であるとみなすことができ
るが、他の例では光誘導光学素子115は、画素の一部であるとみなすことができる。
【0062】
図6Aに示されるように、各画素320aは、複数の発光素子125(例えば、複数の
サブラクセル)を含み、異なるタイプのいくつかの発光素子125(例えば、いくつかの
サブラクセル)は、ライトフィールドディスプレイによって提供される特定のライトビュ
ーに関連付けられたグループ610に(例えば、ラクセルの中に)グループ化されてもよ
い。グループまたはラクセルは、中央の画素320a内の最も右側のグループまたはラク
セルによって示されるように、特定の光線要素105に寄与する様々な成分(図6B参照
)を生成することができる。異なる画素内の異なるグループまたはラクセルによって生成
された光線要素105は、ライトフィールドディスプレイから離れた視聴者によって知覚
されるビューに寄与することができることを理解されるであろう。
【0063】
図6Aに記載されている追加の構造単位は、画素320aと同じタイプの(例えば、同
じ色の光を生成する)発光素子125のグループを表す副画素620の概念である。副画
素620に関連する追加の詳細は、図8B図9B、および図9Cに関連して以下に説明
される。
【0064】
図6Bの模式図600bは、ライトフィールドディスプレイ(例えば、ライトフィール
ドディスプレイ310)の一部の他の断面図を示しており、それぞれが対応する光誘導光
学素子115を有する、3つの隣接する画素またはスーパーラクセル320aによって生
成される光線要素の変化する空間方向性を示す。この例では、最も左側にある画素320
a内の発光素子125のグループは、光線要素105a(例えば、光出力)を生成し、こ
こで、光線要素105aは、発光素子125のグループによって生成または発生した光線
要素成分630(例えば、光出力副成分)の組み合わせである。例えば、発光素子125
のグループが3つの発光素子125を含む場合、これらのそれぞれは、光線要素105a
の成分(例えば、異なる色の光成分)を生成し、または発生させてもよい。光線要素10
5aは、ある指定された空間方向性を有し、これは、複数の角度に基づいて(例えば、2
つまたは3つの角度に基づいて)定義することができる。
【0065】
同様に、中央の画素320a内の発光素子125のグループは、光線要素105b(例
えば、光出力)を生成し、ここで、光線要素105bは、発光素子125のグループによ
って生成または発生した光線要素成分630の組み合わせである。光線要素105bは、
複数の角度に基づいて定義することもできる光線要素105aのうちの1つとは異なる、
ある指定された空間方向性を有する。同じことが、最も右側にある画素320a内の発光
素子125のグループによって生成された光線要素105cにも当てはまる。
【0066】
次の図は、ライトフィールドディスプレイ(例えば、ライトフィールドディスプレイ3
10)の異なる構成を説明している。図7Aでは、模式図700aは、ライトフィールド
ディスプレイの第1の構成またはアプローチを示している。ラクセル配列の画素配列と呼
ぶことができるこの構成では、ライトフィールド310内の様々な画素320bによって
放出される光線要素105を組み合わせることによって、異なるライトフィールドビュー
(例えば、ビューA、ビューB)が提供され得る。この例では、光誘導光学素子115は
、画素320bの一部であるとみなすことができる。各画素320bにおいて、発光素子
125のグループの配列または格子710(例えば、ラクセルの配列または格子)があり
、これらのグループのそれぞれは、少なくとも1つの成分を有する光出力を生成する(図
6B参照)。この光出力は、ライトフィールドディスプレイ310からのある場所または
位置で視聴者によって知覚されるビューを構成または形成するための寄与として、ライト
フィールドディスプレイ310によって提供される。例えば、画素320bのそれぞれに
おいて、ビューAに寄与する配列710内の少なくとも1つのグループまたはラクセルが
存在し、およびビューBに寄与する配列710内の少なくとも他のグループまたはラクセ
ルが存在する。場合によっては、ライトフィールドディスプレイ310に対する視聴者の
場所または位置に依存し、同じグループまたはラクセルは、ビューAおよびビューBの両
方に寄与することができる。
【0067】
図7Aのライトフィールドディスプレイ310の一態様では、各画素320bにおいて
、画素320bがライトフィールドディスプレイ310内に配置される位置に基づいて、
光誘導光学素子115の位置と配列710の位置との間で空間的な(例えば、横方向の)
オフセットがあり得る。
【0068】
図7Bでは、模式図700bは、同様に、光捕捉をサポートするライトフィールドディ
スプレイの第2の構成またはアプローチを示している。この構成のライトフィールドディ
スプレイおよびカメラ310aは、図7Aに示されるライトフィールドディスプレイ31
0と実質的に同様である。しかしながら、ライトフィールドディスプレイおよびカメラ3
10aには、光検出素子に沿った発光素子125のグループを有する配列710a内の適
切な光検出素子(例えば、センサ127)に光線要素107を誘導し、または方向付けを
するためのカメラレンズ725がある。
【0069】
図8Aは、画素320の一実施形態の様々な詳細を説明する模式図800aを示してい
る。例えば、画素320(例えば、スーパーラクセル)は、それぞれの光誘導光学素子1
15(破線で示される)を有し、同一の半導体基板上に一体的に構成された複数の発光素
子125(例えば、サブラクセル)の配列または格子810を含む。光誘導光学素子11
5は、配列810と同一または同様のサイズであってもよいし、または図示したように配
列810よりわずかに大きくてもよい。本開示の図に示されているサイズのいくつかは、
説明の目的で誇張されており、実際のサイズまたは相対的なサイズの正確な表現であると
みなされる必要はないことを理解されたい。
【0070】
配列810内の複数の発光素子125は、異なる色の光を生成するための異なるタイプ
の複数の発光素子を含み、(例えば、ハードウェアおよび/またはソフトウェアを介して
)それぞれが別個のグループ610(例えば、別個のラクセル)に配置され、または構成
されており、それぞれが、視聴者によって知覚される1つまたは複数のライトフィールド
ビューに寄与する異なる光出力(例えば、指向性光出力)を生成する。すなわち、各グル
ープ610は、画素320を含むライトフィールドディスプレイによって視聴者(または
複数の視聴者)に提供される、1つまたは複数のビューに寄与するように構成される。
【0071】
図8Aに示されるように、配列810は、2つ以上の画素の隣接または近接した配置を
可能にする幾何学的配置を有する。幾何学的配置は、六角形(図8Aに示される)、正方
形、または長方形のいずれかであり得る。
【0072】
図示されていないが、図8Aの画素320は、画素230内の複数の発光素子125を
駆動するように構成された複数の駆動回路を含む、対応する電子的手段(例えば、図1A
のバックプレーン130内)を有してもよい。図8Aの例では、電子的手段は、個々の副
画素および/またはグループの一部である複数の発光素子の動作を制御するように構成さ
れた複数のユニットセルを含んでもよい。
【0073】
図8Bは、画素320の他の実施形態の様々な詳細を説明する模式図800bを示して
いる。例えば、図8Aの画素320(例えば、スーパーラクセル)は、同一の半導体基板
上に一体的に構成された複数の副画素620を含む。各副画素620は、それぞれの光誘
導光学素子115(破線で示されている)を有し、同じ色の光を生成する複数の発光素子
125(例えば、複数のサブラクセル)の配列または格子810aを含む。光誘導光学素
子115は、配列810aと同一または同様のサイズであってもよいし、または図示した
ように配列810aよりわずかに大きくてもよい。画素320において、副画素620の
うちの1つの光誘導光学素子115は、その副画素620内の複数の発光素子125によ
って生成される光の色に対して、指定された色の波長に対する光誘導光学素子の構造を最
適化することにより、色収差を最小化するように構成される。色収差を最小限に抑えるこ
とで、ライトフィールドビューのシャープネスを向上させ、画素の中心から離れたところ
における倍率の違いを補正できる可能性がある。さらに、光誘導光学素子115は、それ
ぞれの副画素620の配列810aに整列され、結合されている。
【0074】
副画素620の発光素子125は、別々のグループ610(例えば、ラクセル)に配置
され、各グループ610は、複数のビューのうちの異なる1つを生成する。すなわち、各
グループ610は、画素320を含むライトフィールドディスプレイによって提供される
ビュー(またはビューへの寄与)を生成するように構成される。図8Bに示されるように
、各グループ610は、副画素620のそれぞれからの、まとまって配置された発光素子
125(例えば、各副画素内の同じ位置)を含む。
【0075】
図8Bに示されるように、配列810aは、2つ以上の副画素の隣接する配置を可能に
する幾何学的配置を有する。幾何学的配置は、六角形(図8Bに示される)、正方形、ま
たは長方形のいずれかであり得る。
【0076】
図示されていないが、図8Bの画素320は、画素230内の複数の発光素子125を
駆動するように構成された複数の駆動回路を含む、対応する電子的手段(例えば、図1A
のバックプレーン130内)を有してもよい。いくつかの例では、副画素620のそれぞ
れのための、1つまたは複数の共通の駆動回路を使用することができる。図8Bの例では
、電子的手段は、個々の副画素および/または副画素の一部である複数の発光素子の動作
を制御するように構成された複数のユニットセルを含んでもよい。
【0077】
図9Aの模式図900aは、図8Aの画素320の例を示している。ここで、発光素子
125は、発光素子125のそれぞれにおいて、それぞれの個別の光変換器または色変換
媒体により異なる色の光を生成する。
【0078】
一例では、発光素子125の第1のセットによって生成された光を青色光に変換する第
1の変換手段(例えば、光変換器910a)、発光素子125の第2のセットによって生
成された光を緑色光に変換する第2の変換手段(例えば、光変換器910b)、および発
光素子125の第3のセットによって生成された光を赤色光に変換する第3の変換手段(
例えば、光変換器910c)があり得る。
【0079】
他の例では、発光素子125の第1のセットは青色光を生成することができ、したがっ
て、第1の変換手段(例えば、光変換器910a)は必要とされない(例えば、第1の変
換手段はオプションである)。
【0080】
図9Bの模式図900bは、図8Bの画素320の例を示している。ここで、副画素6
20のそれぞれの発光素子125は、各発光素子125において、それぞれの個別の光変
換器または色変換媒体により同じ色の光を生成する。
【0081】
一例では、副画素620の1つである第1の副画素の発光素子125によって生成され
た光を青色光に変換する第1の変換手段(例えば、光変換器910a)、副画素620の
1つである第2の副画素の発光素子125によって生成された光を緑色光に変換する第2
の変換手段(例えば、光変換器910b)、および副画素620の1つである第3の副画
素の発光素子125によって生成された光を赤色光に変換するための第3の変換手段(例
えば、光変換器910c)があり得る。
【0082】
他の例では、副画素620の1つである第1の副画素の発光素子125は青色光を生成
することができ、したがって、第1の変換手段(例えば、光変換器910a)は必要とさ
れない(例えば、第1の変換手段はオプションである)。
【0083】
図9C図900cは、図8Bの画素320の他の例を示している。ここで、副画素6
20のそれぞれの発光素子125は、各副画素620において、それぞれの単一の光変換
器または色変換媒体により同じ色の光を生成する。
【0084】
一例では、副画素620の1つである第1の副画素の発光素子125のすべてによって
生成された光を青色光に変換する単一の第1の変換手段(例えば、光変換器910a)、
副画素620の1つである第2の副画素の発光素子125のすべてによって生成された光
を緑色光に変換する単一の第2の変換手段(例えば、光変換器910b)、および副画素
620の1つである第3の副画素の発光素子125のすべてによって生成された光を赤色
光に変換する単一の第3の変換手段(例えば、光変換器910c)があり得る。
【0085】
他の例では、副画素620の1つである第1の副画素の発光素子125は、青色光を生
成することができ、したがって、単一の第1の変換手段(例えば、光変換器910a)は
必要とされない(例えば、第1の変換手段はオプションである)。
【0086】
図9A~9Cにおいて、第1の変換手段、第2の変換手段、および第3の変換手段のそ
れぞれは、色変換を生じさせるためのリンを有する組成を含むことができる。例えば、リ
ンの異なる組成を使用して、様々な色変換を生じさせることができる。代替的または追加
的に、第1の変換手段、第2の変換手段、および第3の変換手段のそれぞれは、量子ドッ
トを含む。第1の変換手段の量子ドットは第1のサイズを有することができ、第2の変換
手段の量子ドットは第2のサイズを有することができ、第3の変換手段の量子ドットは第
3のサイズを有することができ、ここで量子ドットのサイズは光の波長に影響を与え、ま
たは制御して、色変換を生じさせる。
【0087】
本開示は、示された実施形態に従って提供されたが、当業者は、実施形態に変形があり
得ること、およびそれらの変形が本開示の範囲内にあることを容易に認識するであろう。
したがって、添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、当業者によって多くの修正が
行われてもよい。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図9C
【手続補正書】
【提出日】2024-04-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ライトフィールドディスプレイであって、
複数の画素を備え、各画素は、同一の半導体基板上に一体的に構成された複数の副画素を含み、各副画素は、それぞれの光誘導光学素子を有し、同じ色の光を生成する複数の発光素子の配列を含み、
各副画素内の前記複数の発光素子を駆動するように構成された電子的手段を備えている、ライトフィールドディスプレイ。
【外国語明細書】