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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024096753
(43)【公開日】2024-07-17
(54)【発明の名称】流量制御装置用カセット
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/142 20060101AFI20240709BHJP
   A61M 5/172 20060101ALI20240709BHJP
   A61M 39/22 20060101ALI20240709BHJP
   A61J 15/00 20060101ALI20240709BHJP
【FI】
A61M5/142 504
A61M5/172
A61M39/22
A61J15/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024059395
(22)【出願日】2024-04-02
(62)【分割の表示】P 2022153679の分割
【原出願日】2019-02-21
(31)【優先権主張番号】62/688,872
(32)【優先日】2018-06-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/280,883
(32)【優先日】2019-02-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】517408184
【氏名又は名称】ケイピーアール ユーエス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】ビアマン、 ウェイン
(72)【発明者】
【氏名】トレルフォード、 ポール
(72)【発明者】
【氏名】ブライトワイザー、 ケネス エム.
(72)【発明者】
【氏名】シュネットゴーク、 ダニエル
(57)【要約】      (修正有)
【課題】流量制御装置及び供給セットを備えた流量制御システムに関し、より
詳細には流量制御装置と共に使用されるカセットを提供する。
【解決手段】ポンプセットは、液体を運ぶためのチューブを含む。バルブ機構が、入口セクションとポンプ係合セクションとの間でチューブに取り付けられる。バルブ機構は、チューブの入口セクションに接続された第1ポートと、チューブのポンプ係合セクションに接続された第2ポートと、第1ポートと第2ポートとの間に配置されたバルブとを含む。バルブは、ステムホルダ内に回転可能に取り付けられたステム68を含む。ステムは、ステムを通って延びかつ開口したV形状を有する流路88を含み、それにより、チューブの入口セクションをチューブのポンプ係合セクションと連通させるために、流路の狭い開口端が第1ポートと連通し、流路の広い開口端が第2ポートと連通する。
【選択図】図13B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポンピング装置と共に使用するためのポンプセットであって、
液体を運ぶためのチューブであって、液体源に接続するための入口セクションと、前記
チューブを通して液体を圧送するために前記ポンピング装置が係合するように構成された
ポンプ係合セクションとを備えるチューブと、
前記入口セクションと前記ポンプ係合セクションとの間で前記チューブに取り付けられ
たバルブ機構であって、前記バルブ機構は、前記チューブの入口セクションに接続された
第1ポートと、前記チューブのポンプ係合セクションに接続された第2ポートと、前記第
1ポートと前記第2ポートとの間に配置されたバルブとを備え、前記バルブは、前記第1
ポートを前記第2ポートと選択的に連通するために回転可能なステムを含み、前記ステム
は、流路の入口端から流路の出口端まで前記ステムを通って延びる流路を含み、それによ
り、前記チューブの入口セクションを前記チューブのポンプ係合セクションと連通させる
ために、前記流路の入口端は前記第1ポートと連通し、前記流路の出口端は前記第2ポー
トと連通し、前記流路は、前記入口端から前記出口端に向かって断面積が増大する、バル
ブ機構と
を備えるポンプセット。
【請求項2】
前記流路の断面積は、前記入口端から前記出口端まで前記流路を通して異なる割合で変
化する、請求項1に記載のポンプセット。
【請求項3】
前記流路の断面積の最大増加率が、前記流路の入口端と出口端との概ね中間に生じる、
請求項2に記載のポンプセット。
【請求項4】
前記流路は、前記入口端から前記出口端に向かって延びる第1セクションを含み、前記
第1セクションは、前記入口端から延びるにつれて広がる、請求項2に記載のポンプセッ
ト。
【請求項5】
前記流路は、前記第1セクションから前記出口端に向かって延びる第2セクションを含
み、前記第2セクションは、前記第1セクションから前記出口端に向かって延びるにつれ
て前記第1セクションとは異なる割合で広がる、請求項4に記載のポンプセット。
【請求項6】
前記流路は、前記第2セクションから前記出口端に向かって延びる第3セクションを含
み、前記第3セクションは、前記第2セクションから前記出口端に向かって延びるにつれ
て前記第2セクションとは異なる割合で広がる、請求項5に記載のポンプセット。
【請求項7】
前記流路は、前記第3セクションから前記出口端まで延びる第4セクションを含み、前
記第4セクションは、前記第3セクションから前記出口端まで延びるにつれて前記第3セ
クションとは異なる割合で広がる、請求項6に記載のポンプセット。
【請求項8】
前記チューブは、第1液体源に接続するための第1入口要素と、第2液体源に接続する
ための第2入口要素とを備え、前記第1ポートは、前記チューブの第1入口要素に接続さ
れ、前記バルブ機構は、前記チューブの第2入口要素に接続された第3ポートを備え、前
記ステムは、前記流路の出口端を前記第1ポート及び前記第3ポートと選択的に連通する
ように回転可能に取り付けられ、前記流路の出口端は、前記入口端が前記第1ポートと前
記第3ポートとの間で回転するときに前記第2ポートと連通したままである、請求項1に
記載のポンプセット。
【請求項9】
前記第1ポート、前記第2ポート、前記第3ポート及び前記流路は概ね同一平面上にあ
る、請求項8に記載のポンプセット。
【請求項10】
前記ポンピング装置に取り外し可能に取り付けるように構成されたカセットをさらに備
え、前記チューブ及び前記バルブ機構は前記カセットに取り外し可能に取り付けられる、
請求項1に記載のポンプセット。
【請求項11】
前記第1ポートは、前記バルブステム内の流路に液体を連通するための不均一な円形の
開口部を有する、請求項1に記載のポンプセット。
【請求項12】
ポンピング装置に取り付けるように構成されたカセット内で使用するためのフィッティ
ングアセンブリであって、
第1ポートと、
第2ポートと、
前記第1ポートと前記第2ポートとの間に配置されたバルブであって、前記バルブは、
前記第1ポートを前記第2ポートと選択的に連通するために回転可能に取り付けられたス
テムを含み、前記ステムは、流路の入口端から流路の出口端まで前記ステムを通って延び
る流路を含み、それにより、前記チューブの入口セクションを前記チューブのポンプ係合
セクションと連通させるために、前記流路の入口端は前記第1ポートと連通し、前記流路
の出口端は前記第2ポートと連通し、前記流路は、前記入口端から前記出口端に向かって
断面積が増大する、バルブと
を備えるフィッティングアセンブリ。
【請求項13】
前記流路の断面積は、前記入口端から前記出口端まで前記流路を通して異なる割合で変
化する、請求項12に記載のフィッティングアセンブリ。
【請求項14】
前記流路の断面積の最大増加率は、前記流路の入口端と出口端との概ね中間に生じる、
請求項13に記載のポンプセット。
【請求項15】
前記第1ポートは、前記バルブステム内の流路に液体を連通するための不均一な円形の
開口部を有する、請求項14に記載のフィッティングアセンブリ。
【請求項16】
ポンピング装置と共に使用するためのカセットであって、
前記カセットを前記ポンピング装置に取り付けるために前記ポンピング装置に取り外し
可能に取り付けるように構成された本体と、
前記本体に取り外し可能に取り付け可能なフィッティングであって、前記フィッティン
グは、第1ポートと、第2ポートと、前記第1ポートと前記第2ポートとの間に配置され
たバルブとを備えるバルブ機構を含み、前記バルブは、前記第1ポートを前記第2ポート
と選択的に連通するために回転可能に取り付けられたステムを含み、前記ステムは、前記
第1ポートを前記第2ポートと連通するために前記ステムが回転されるときに前記フィッ
ティングを前記ポンピング装置に固定するために前記ポンピング装置のキャッチと係合す
るように構成されたフランジを含む、フィッティングと
を備えるカセット。
【請求項17】
前記バルブは、前記ステムを取り付けるためのステムホルダを含み、前記ステムホルダ
は、前記ステムホルダ内の前記ステムの回転を制限するために前記フランジが係合するよ
うに配置された停止部を画定する、請求項16に記載のカセット。
【請求項18】
前記ステムホルダは、前記本体が前記ポンピング装置に取り付けられたときに前記キャ
ッチを受け入れるように構成された凹部を有する、請求項17に記載のカセット。
【請求項19】
前記フランジは、前記ステムから半径方向外側に突出する、請求項16に記載のカセッ
ト。
【請求項20】
前記フランジは、前記ステムの周りで半径方向に延びる概ね扇形の形状を有する、請求
項19に記載のカセット。
【請求項21】
ポンピング装置と共に使用するためのポンプセットであって、
液体を運ぶためのチューブであって、液体源に接続するための入口セクションと、前記
チューブを通して液体を圧送するためにポンピング装置が係合するように構成されたポン
プ係合セクションとを備えるチューブと、
前記入口セクションと前記ポンプ係合セクションとの間でチューブに取り付けられたバ
ルブ機構であって、前記バルブ機構は、前記チューブの入口セクションに接続された第1
ポートを備え、前記第1ポートは、第1ポート部材と第2ポート部材とを含み、前記バル
ブ機構は、前記チューブのポンプ係合セクションに接続された第2ポートと、前記第1ポ
ートと前記第2ポートとの間に配置されたバルブとをさらに備え、前記バルブは、前記第
1ポートを前記第2ポートと選択的に連通する回転可能なステムを含み、前記ステムは、
流路の入口端から流路の出口端までステムを通って延びる流路を含み、それにより、前記
チューブの入口セクションを前記チューブのポンプ係合セクションと連通させるために、
前記流路の入口端は前記第1ポートと連通し、前記流路の出口端は前記第2ポートと連通
し、前記流路は、前記入口端が前記第1ポート部材と連通しているとき、前記出口端は第
2のポートと通信し、前記出口端が第2ポート部材と連通しているとき、前記出口端は第
2ポートと連通しているような寸法及び形状にされている、バルブ機構と
を備えるポンプセット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して流量制御装置及び供給セットを備えた流量制御システムに関し、より
詳細には流量制御装置と共に使用されるカセットに関する。
【背景技術】
【0002】
経口的に薬又は栄養を摂取することができない患者への薬又は栄養の投与は、蠕動流制
御システムを用いることによって行うことができる。一般にこのようなシステムでは、流
体は、制御された送達速度で患者に流体を送達する蠕動ポンプなどの流量制御装置に載置
された可撓性エラストマーチューブを含むポンプセットによって患者に送達される。蠕動
ポンプは通常、ギアボックスを介してモータに動作可能に係合するロータを含むハウジン
グを有する。ロータは、1つ以上のローラによるロータへの衝突、例えば圧迫によって生
じる可逆的な圧縮によってもたらされる蠕動作用によってポンプセットの可撓性チューブ
を通して流体を駆動する。ロータの回転は、制御された速度で流体を駆動するエラストマ
ーチューブを徐々に圧縮する。ポンプセットは、ポンプセットを通る流体の流れを可能に
するか又は防止するためのバルブ機構を有することができる。流量制御システムはまた、
流体の流れを効果的に制御する1つ以上のモータを動作可能に調節するコントローラを有
することができる。
【0003】
蠕動ポンプは、「アリコート」と呼ばれる小さい分量で流体を送達することによって動
作する。ロータは、ポンプセットのエラストマーチューブに係合し、エラストマーチュー
ブの一部を挟み、例えば、患者に向かう流体源よりも患者に近い、挟んだ位置の前方に流
体を押し出す。一般に、患者に投与されるべき流体の体積は、それぞれが実質的に同じ体
積であるアリコートの数をカウントし、その数が送達されるべき流体の所望の総体積に対
応する量に達したときに停止することによって、ポンプ内で制御される。蠕動ポンプは衛
生的でありかつ一般に正確であるため、患者への薬剤及び治療液の投与に非常に有用であ
る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
一態様では、ポンピング装置と共に使用するためのポンプセットが、一般に、液体を運
ぶためのチューブを備える。チューブは、液体源に接続するための入口セクションと、チ
ューブを通して液体を圧送するためにポンピング装置が係合するように構成されたポンプ
係合セクションとを備える。入口セクションとポンプ係合セクションとの間でチューブに
取り付けられたバルブ機構は、チューブの入口セクションに接続された第1ポートと、チ
ューブのポンプ係合セクションに接続された第2ポートと、第1ポートと第2ポートとの
間に配置されたバルブとを備える。バルブは、第1ポートを第2ポートと選択的に連通す
るために回転可能なステムを含む。ステムは、流路の入口端から流路の出口端までステム
を通って延びる流路を含み、それにより、チューブの入口セクションをチューブのポンプ
係合セクションと連通させるために、流路の入口端は第1ポートと連通し、流路の出口端
は第2ポートと連通する。流路は、入口端から出口端に向かって断面積が増大する。
【0005】
別の態様では、ポンピング装置に取り付けるように構成されたカセットで使用するため
のフィッティングアセンブリが、一般に、第1ポートと、第2ポートと、第1ポートと第
2ポートとの間に配置されたバルブとを備える。バルブは、第1ポートを第2ポートと選
択的に連通するために回転可能に取り付けられたステムを含む。ステムは、流路の入口端
から流路の出口端までステムを通って延びる流路を含み、それにより、チューブの入口セ
クションをチューブのポンプ係合セクションと連通させるために、流路の入口端は第1ポ
ートと連通し、流路の出口端は第2ポートと連通し、流路は、入口端から出口端に向かっ
て断面積が増大する。
【0006】
さらに別の態様では、ポンピング装置と共に使用するためのカセットが、一般に、カセ
ットをポンピング装置に取り付けるためにポンピング装置に取り外し可能に取り付けるよ
うに構成された本体と、本体に取り外し可能に取り付け可能なフィッティングとを備える
。フィッティングは、第1ポートと、第2ポートと、第1ポートと第2ポートとの間に配
置されたバルブとを備えるバルブ機構を含む。バルブは、第1ポートを第2ポートと選択
的に連通するために回転可能に取り付けられたステムを含む。ステムは、第1ポートを第
2ポートと連通するためにステムが回転されるときにフィッティングをポンピング装置に
固定するためにポンピング装置のキャッチと係合するように構成されたフランジを含む。
【0007】
さらに別の態様では、ポンピング装置と共に使用するためのカセットが、一般に、カセ
ットをポンピング装置に取り付けるためにポンピング装置に取り外し可能に取り付けるよ
うに構成された本体を備える。本体は、前部、後部、上部、下部、及び本体の上部から下
向きに延びる湾曲ガイド壁を備える。フィッティングが本体に取り付けられる。フィッテ
ィングは、入口チューブをカセットに取り付けるための入口ポートと、出口チューブをカ
セットに取り付けるための出口ポートとを有する。出口ポートは本体の上部から引っ込ん
でいる。湾曲ガイド壁、出口チューブのねじれを防ぐために出口チューブを支持するべく
フィッティングの出口ポートに隣接して延びる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】ポンピング装置と供給セットの断片的な部分とカセットとを有する供給システムの斜視図である。
【0009】
図2】ポンピング装置を示すが、カセットの一部が取り除かれた、図1のシステムの斜視図である。
【0010】
図2A】供給セット及びカセットの一部が取り外された図2の斜視図の断片図である。
【0011】
図3】供給セット及びカセットがない図1の斜視図である。
【0012】
図4】カセットの正面斜視図である。
【0013】
図5】カセットの背面斜視図である。
【0014】
図6】カセットの背面図である。
【0015】
図7】フィッティングアセンブリがカセットから取り除かれた状態のカセットの背面斜視図である。
【0016】
図8】フィッティングアセンブリの正面斜視図である。
【0017】
図9】フィッティングアセンブリの後方斜視図である。
【0018】
図10A】フィッティングアセンブリの上面図である。
【0019】
図10B】ストップコックのステムが取り除かれた状態のフィッティングアセンブリの正面斜視図である。
【0020】
図11A】ステムの背面及び側面斜視図である。
【0021】
図11B】ステムの正面及び側面斜視図である。
【0022】
図11C】ステムの側面図である。
【0023】
図12】ステムの断面図である。
【0024】
図13A】流体流遮断配置にあるステムを示すフィッティングアセンブリの垂直断面図である。
【0025】
図13B】洗浄配置にあるステムを示すフィッティングアセンブリの垂直断面図である。
【0026】
図13C】流体送達配置にあるステムを示すフィッティングアセンブリの垂直断面図である。
【0027】
図14】別の実施形態のカセットの斜視図である。
【0028】
図15図14のカセットの分解図である。
【0029】
図16図14のカセットの供給セットの一部の立面図である。
【0030】
図17図16の供給セットの垂直断面図である。
【0031】
図18】別の実施形態のカセットの斜視図である。
【0032】
図19図18のカセットの分解図である。
【0033】
図20図18のカセットの供給セットの一部の立面図である。
【0034】
図21図20の供給セットの垂直断面図である。
【0035】
図22】別の実施形態のカセットの斜視図である。
【0036】
図23図22のカセットの分解図である。
【0037】
図24図22のカセットの供給セットの一部の立面図である。
【0038】
図25図24の供給セットの垂直断面図である。
【0039】
対応する符号は、図面全体にわたって対応する部分を示す。
【発明を実施するための形態】
【0040】
本発明の1つ以上の態様は、回転蠕動ポンプなどの蠕動ポンプに関し、特に、複数の流
体の流れの配置から選択するためのバルブを有するカセットを利用する回転蠕動ポンプに
関する。カセットはまた、カセットに取り付けられた出口チューブがねじれるのを防ぐ構
成を有する。このような特徴の任意の1つ以上を提供又は促進する任意の1つ以上の有利
な特徴又は構造を、様々な商業的及び工業的用途で使用される蠕動ポンプにおいて実施す
ることができる。したがって、詳細な説明はカセットを備えた経腸栄養ポンプに向けられ
ているが、本発明の任意の1つ以上の特徴を、カセットの有無にかかわらず、他の蠕動ポ
ンプにおいて具現化又は実施することができる。例えば、例示的に説明されるポンプは回
転蠕動経腸栄養ポンプであるが、本発明は、医療用輸液ポンプを含む他のタイプの蠕動ポ
ンプ(図示せず)にも適用される。経腸栄養ポンプの一般的な構造及び動作は、以下に記
載されているものを除いて、2009年10月27日に発行された「FLOW CONT
ROL APPARATUS」というタイトルの共同譲渡された米国特許第7,608,
059号、2006年8月15日に発行された「FLOW MONITORING SY
STEM FOR A FLOW CONTROL APPARATUS」というタイト
ルの米国特許第7,092,797号、及び2009年5月19日に発行された「ALI
QUOT CORRECTION FOR FEEDING SET DEGRADAT
ION」というタイトルの米国特許第7,534,099号に開示されているものと概ね
同じであり、これらの開示内容は参照により本明細書に組み込まれるものとする。本発明
の様々な特徴及び態様の1つ以上を、本発明の範囲から逸脱することなく、ローラ以外の
機構を使用する線形蠕動ポンプなどの蠕動ポンプにおいて実施することができる。また、
例示的な供給セット7が示されているが、本発明の範囲から逸脱することなく、他のタイ
プのポンプセット(図示せず)を使用することができる。
【0041】
図面、特に図1~3を参照すると、本発明の原理のいずれか1つ以上に従って構成され
た例示的な経腸栄養ポンプ(広義には「ポンピング装置」)が全体として1で示されてい
る。栄養ポンプは、全体として5で示されるカセットを取り付けるように構成された、全
体として3で示されるハウジングと、供給セット(広義には「ポンプセット」)、カセッ
ト5内に取り外し可能に受け入れられる、全体として7で示される断片的な部分とを備え
ることができる。カセット5は、ハウジング3に取り外し可能に取り付けられる。図示の
実施形態では、カセット5は、ハウジング3内のカセット凹部6(図3)に取り外し可能
に受け入れられる。当然のことながら、本明細書で使用される「ハウジング」は、多部品
構造及びポンプ1の作動コンポーネントを包囲又は収容しない構造を含むが、これらに限
定されない、多くの形態の支持構造(図示せず)を含むことができる。図示の実施形態で
は、ポンプ1及びポンプセット7は、「供給システム」を形成する。また、本発明の様々
な態様及び特徴は、凹部6なしで実施することができる。ポンプ1はまた、ハウジング3
上に、ポンプの状態及び動作に関する情報を表示することができる表示画面9を有するこ
とができる。ポンプ1を制御し、ポンプ1から情報を得る際に使用するために、表示画面
9に近接可能な1つ以上のボタン11を提供することができ、1つ以上の発光ダイオード
13がポンプの状態情報を提供することができる。ユーザ又はオペレータが見やすいよう
に表示画面10が僅かに上向きに傾斜するようにハウジングを支持するために、ハウジン
グ3の底部に脚部(図示せず)を配置することができる。
【0042】
表示画面9は、ハウジング3の前面パネル(全体として19で示される)の一部であり
得、ハウジングに取り外し可能に取り付けられ得る。経腸栄養ポンプ1は、ロータシャフ
ト(図示せず)に接続されているポンプモータ(図示せず)を備える、全体として23で
示されるポンピングユニットをさらに含むことができる。ポンプモータに電力を供給する
ために、ハウジング3内にバッテリ(図示せず)を受け入れることができる。バッテリ以
外の又はバッテリに加えて電源を使用して、ロータシャフトを通してポンピングユニット
を駆動する1つ以上の原動機を含むポンプに通電することができる。
【0043】
ポンピングユニット23は、ロータシャフトに連結され得るロータ(全体として37で
示される)を含むことができる。ロータ37は、内側ディスク39と、外側ディスク41
と、ディスクの長手方向軸を中心にディスクに対して自由に回転するために内側ディスク
と外側ディスクとの間に取り付けられた4つのローラ43(そのうちの3つだけが示され
ている)とを含むことができる(図2及び図3)。ローラ43は、供給セット7がカセッ
ト5に受け入れられ、カセット5がハウジング3に取り付けられたときに、供給セット7
のチューブ45(図2)と係合して、供給セット7を通して対象に流体を送達する。他の
数のローラも想定される。例えば、本開示の範囲から逸脱することなく、5つ又は6つの
ローラを使用することもできる。
【0044】
図4~7を参照すると、カセット5は、前部53、後部55、上部57、及び下部59
を有するカセット本体51を備えることができる。側壁61及び上壁63は、カセット本
体51の後部55から延びて、フィッティング65を受け入れるように構成された後部キ
ャビティを形成することができる。チューブ45は、フィッティング65に取り付けられ
得る。フィッティング65は、フィッティング65をカセットに固定又はスナップ留めす
ることを可能にするタブを有することができる。場合によっては、フィッティングをカセ
ット5に取り外し可能に固定することができる。
【0045】
フィッティング65は、ベース67、入口69、出口71、及びステムホルダ66を備
えることができる。入口69は、チューブ45の入口端への挿入のための第1取付部73
と、入口チューブ77(図2)を受け入れるための1対の第2取付部75A、75Bとを
含むことができる。出口ポート71は、チューブ45の出口端への挿入などによる係合又
は取り付けのための第1取付部79と、出口チューブ83を受け入れるなどによる出口チ
ューブ83への取り付けのための第2取付部81とを含むことができる。出口チューブ8
3を受け入れる第2取付部81の開口部が、チューブを開口部内に固定するために開口部
から離れるように漏斗状又は先細りになり得る。出口チューブ83はまた、取付部81へ
の挿入及び取付部81との接合のためにチューブを軟化させるべく溶剤で処理され得る。
第2取付部75Aは、供給源(例えば、栄養液バッグ)と流体連通させることができ、第
2取付部75Bは、入口チューブ77を介して洗浄源(例えば、洗浄流体バッグ)と流体
連通させることができる。流体源の好ましい取り付けの識別を助けるために、第2取付部
75Aは、第2取付部75Bの上に延びている。したがって、ユーザは、より高い第2取
付部75Aを供給源ポートとして容易に識別することができる。代替的に、第2取付部7
5Bを供給源に取り付け、第2取付部75Aを洗浄源に取り付けることもできる。
【0046】
チューブ45、フィッティング65、入口チューブ77、及び出口チューブ83は、ポ
ンプセット7を構成することができる。カセット5は、ポンプセットの一部と見なされ得
ることも想定される。好ましい実施形態では、カセット5は、ポリカーボネートなどのポ
リマー材料から作られる。
【0047】
図8図13Cを参照すると、ストップコック64が、フィッティング65のステムホ
ルダ66内の円筒形レセプタクル70内受け入れられる円筒形ステム68を含む。ステム
68は、ポンプセットを流体送達配置、洗浄配置、又は流体流遮断配置のいずれかに配置
するために第2取付部75A、75Bを第1取付部73と選択的に連通するべく開口部7
0内で移動可能(すなわち、回転可能)である。第2取付部75A、75Bは、それぞれ
フィッティング65の開口部70と連通する出口を有し、第1取付部73は、フィッティ
ングの開口部に連通する入口を有する。一実施形態では、ストップコック64のサイズを
大きくすることなく出口面積を大きくするために第2取付部75Aの出口は不均一な円形
になっている。例えば、図10Aに示される例示的な長円形の出口は、例えば、ストップ
コックを大きくすることなく、より濃厚でより粘性のある供給溶液をポンプセット7によ
り容易に供給することを可能にする。ステム68は、本体に形成された第1開口部74(
図11A)及び第2開口部76(図11B)を有する円筒状の本体72を備える。第1開
口部74は円形形状を有し、第2開口部76は、開口部76の第1の寸法が第2の直交す
る寸法よりも大きくなるように細長い。図示の実施形態では、第2開口部76は、第1開
口部74の直径よりも長いスロット寸法を有する。第1及び第2開口部74、76は、概
ね本体72の両側に配置され、ステム68を通る流体の流れが第2取付部75A、75B
から第1取付部73まで概ね単一の平面内で下向きに延びるように、それらが同一又はほ
ぼ同様の平面内にあるように配置される(図12及び図13A~C)。より具体的には、
流体は、第1開口部74から第2開口部76まで単一の軸に沿ってステム68を通って流
れることができる。これは、ステム68を通る直線流路を提供することによって、バルブ
の効率を高める。他の実施形態では、開口部74、76の構成を逆にすることができる。
【0048】
流路88が、ステム68の本体72内で、第1開口部74の入口端から第2開口部76
の出口端まで延びる。流路88は広がり、それによりその断面積を第1開口部74から第
2開口部76まで増大させる。流路88は、流路にほぼ逆に変形されたV字形の形状を与
える湾曲した内壁92を含むことができる。湾曲した内壁92は、第1開口部74から第
1セクションの端部まで概ね一定の割合で広がる第1セクション130と、第1セクショ
ン130から第2セクション132の端部まで非一定の割合で広がる第2セクション13
2とを画定する。第2セクション132が広がる割合は、第2セクション132の端部に
向かって増加する。第3セクション134は、第2セクション132から第3セクション
134の端部まで非一定の割合で広がる。第3セクション134が広がる割合は、第3セ
クションの端部に向かって減少する。第4セクション136は、第3セクション134か
ら第2開口部76まで一定の割合で広がる。概して、ステム68及びステムホルダ66は
、バルブ機構と見なすことができる。
【0049】
流路88の輪郭は、ステム68の成形プロセスにおいて利益をもたらす。特に、流路を
変形された「V」形状に形成することにより、流路とステム68の各側の円筒形外面との
間の壁の厚さをより小さく保つことができる。より薄い壁の厚さは、外面のより一貫した
円筒形状を維持するのに役立つ。これにより、ステム68が流体流遮断配置にあるときに
ステム68とステムホルダ66との間に隙間を生じて第2取付部75A、75B間の流体
の流れを可能にするステム68の外面のずれを防ぐことができる。反対に、真の「V」形
状(図12の破線で表される)を有する流路は、ステム68の周囲に不整合を生じること
なく成形プロセスで生成するには大きすぎる、流路88の周りの、概して流路の中間付近
のステムの厚さをもたらす可能性がある。しかしながら、入口端(開口部74)と出口端
(開口部76)との中間の1つ以上のセクションの幅(ひいては断面積)をより急速に増
加させるように流路88を輪郭形成することによって、壁の最大厚さは、成形プロセスで
その形状を保持する厚さまで減少する。したがって、第2セクション132、第3セクシ
ョン134及び第4セクション136の周りのステム68の壁の厚さは、流路が標準的な
「V」プロファイルに従う場合よりも薄い。このより薄い壁の厚さは、ステム68の外周
に凹凸を生じさせることなく、ステム68を成形することを可能にする。
【0050】
図11Bに示すように、フランジ78は、ステム68の本体72から半径方向に突出し
、本体72の外周の周りに部分的に延びる。一実施形態では、フランジ78は概ね扇形で
ある。本体72にはキャビティ80が形成され、これによりポンプ1のシャフト93(図
3)が開口部70内で本体を回転させるためにステム68の本体に係合する。フランジ7
8は、バルブが開いているときに供給セット7の取り外しを防ぐために、ポンプ1の凹部
6にあるフック108(図2A及び図3)と係合するように構成される。フック108は
、カセット5がポンプ1に取り付けられたときに、ステムホルダ66の凹部110(図1
0B)に受け入れられる。これにより、フランジ78は、フック108の少なくとも一部
に隣接してその後ろに配置される。以下でより詳細に説明されるように、ステム68の動
きは、フランジ78をフック108の後ろに配置し、バルブが開いているときに供給セッ
ト7の取り外しを防ぐ。この安全機能は、患者に潜在的に有害な可能性がある制御されな
い量の流体が患者に送達される、供給セット7における自由な流れ状態を防止する。また
、フランジ78は、以下でさらに説明するように、ステム68の回転を制限するための停
止係合機構として機能する。フィッティング65及びステム68は、合わせてフィッティ
ングアセンブリ82と見なすことができる。フィッティングアセンブリ82の構成は、流
体流れ選択バルブを入口チューブ77から取り外し、それをカセット5の本体内に配置す
る。
【0051】
図8及び図13Aに示す構成では、フィッティングアセンブリ82は、第2取付部75
A、75Bの出口が開口部70及び第1取付部73の入口と連通するのを本体72が阻止
する流体流遮断配置にある。例えば、ポンプ1のシャフト93がキャビティ80に係合し
、本体72を開口部70内で時計回りに回転させることなどによる、ステム68の回転は
、第1開口部74を第2取付部75Bの出口と連通させ、第2開口部76を第1取付部7
3の入口と連通させ、それにより、第2取付部75Bに接続された流体源を、チューブ4
5を介して出口71及び出口チューブ83と流体連通させる(図13B)。第2取付部7
5Aは、第1取付部73との連通が遮断されたままである。また、ステム68を閉位置か
ら回転させて第1開口部74を第2取付部75Bの出口と連通させると、供給セット7が
ポンプ1から取り外されるのを防ぐように、フランジ78がポンプ1のフック108の後
ろに移動する(図2A)。ステム68の更なる回転は、第1開口部74を第2取付部75
Aの出口と連通させ、第2開口部76は第1取付部73の入口と連通したままであり、そ
れにより、第2取付部75Aに接続された流体源を、チューブ45を介して出口71及び
出口チューブ83と連通させる(図13C)。これは、第2開口部76の位置及び長さが
、第2開口部の少なくとも一部がステム68の移動全体にわたって第1取付部73の入口
と連通して第1開口部74を第2取付部75A、75Bの出口と連通するようになってい
るためである。第2取付部75Bは、このとき第1取付部73との連通が遮断されている
。ステムホルダ66上のストップ94は、フランジ78と係合して、開口部70内の本体
の回転を制限する。
【0052】
図5~7を参照すると、フィッティング65の出口71の第2取付部81は、出口チュ
ーブ83が第2取付部81に挿入される前にカセットの本体51内で下向きに延びるよう
に、カセット5の上部57から引っ込んでいる。これにより、出口チューブ83の一部分
が、上壁63から下向きに延びる湾曲ガイド壁96に隣接して延びる。湾曲ガイド壁96
は、出口チューブ83が載るための徐々に減少する傾斜の円弧面を提供し、カセット5の
横方向の縁でチューブが急激に曲がるのを防ぐ。結果として、出口チューブ83は、チュ
ーブを通る流体の流れを妨げる可能性があるねじれが防止される。また、出口チューブ8
3の一部分がカセット5の上部57とチューブのフィッティング65への取付部との間に
延びているので、溶剤の処理によって軟化された可能性がある、第2取付部81に挿入さ
れたチューブの一部分は、チューブが曲げ力を受ける場所に位置しない。むしろ、この部
分は、カセット5の上部57から離間され、湾曲ガイド壁96によって概ねまっすぐに保
持されている。これにより、出口チューブ83のねじれ又は挟み込みの可能性がさらに低
減される。
【0053】
例示的に示すように、タブ84(図8及び図9)は、ベース67の側面から延びること
ができ、カセット5の前部53のそれぞれの開口部86(例えば、図1及び図4)に受け
入れられて、フィッティング65をカセット5に取り外し可能に取り付けるように構成す
ることができる。側壁61内の1対のガイド傾斜部91(図6及び図7)は、開口部86
に向かって漏斗状になり得る。フィッティング65上のタブ84は、傾斜部91に沿って
進み、開口部86に受け入れられてフィッティングをカセット本体51に保持することが
できる。フィッティング65のステムホルダ66は、カセット5の本体51に形成された
バルブホルダ98(図7)に受け入れられる。代替的に、フィッティング65は、カセッ
ト本体51と一体的に形成され又は省略され得る。
【0054】
図5及び図7を参照すると、切り欠き85A、85Bが、フィッティング65の入口6
9の第2取付部75A、75B及び出口チューブ83をそれぞれ受け入れるためにカセッ
ト本体51の上壁63に形成され得る。位置決め壁87が、カセット本体51の上部付近
に垂直に延びることができる。概ねU字形の壁89が、側壁61の間の概ねカセット本体
51の中心に配置され得る。フィッティング65のベース67は、位置決め壁87とU字
形の壁89との間に受け入れられる。ベース67は、フィッティング65をカセット5内
に配置するために位置決め壁87の下部及びU字形の壁89の垂直突起の上部と係合する
ことができる。
【0055】
カセット5がハウジング3に取り付けられたときにポンプ1のロータ37の少なくとも
一部を受け入れるためのロータ凹部97を少なくとも部分的に画定するために、円弧壁9
5がカセット本体51の概ね中央に配置され得る。ロータ凹部97は、カセット本体51
の前部53にバンプアウト99を含むことができる(図4)。入口及び出口外側湾曲ガイ
ド壁101が、円弧壁95の両側にほぼ平行に延びることができる。入口及び出口内側湾
曲ガイド壁103が、円弧壁95から上向きに、入口及び出口外側湾曲ガイド壁101に
概ね平行に延び、チューブ45のそれぞれの入口及び出口部分を受け入れて支持するため
の入口及び出口開口部を形成することができる。ガイド壁101、103及び円弧壁95
は、カセット5がハウジング3に取り付けられたときにチューブをロータ37に対して適
切に配置するためにチューブ45の下部をループ状に受け入れるためのチューブチャネル
114を形成することができる。円弧壁95及び湾曲ガイド壁101、103は、ロータ
凹部97の側面の周りに密着する関係でチューブを受け入れることができる。タブ100
が、チューブチャネル114上に延びて、チューブ45をチューブチャネル114内に保
持し、かつチューブ45をカセット内に保持し、第3の軸に従ってチューブを拘束するこ
とができる。外側湾曲ガイド壁101は、チューブ45がロータ凹部97の下部でガイド
壁101、103又は円弧壁95と直接対向しないように、概ねロータ凹部97の下側で
終端することができる。
【0056】
カセット5及びチューブ45をカセット凹部6内に固定するのに役立つように、インサ
ート105がハウジング3内のカセット凹部6内に受け入れられ得る(図3)。インサー
ト105は、カセット5がハウジング3に取り付けられたときに、インサート105が湾
曲ガイド壁101、103より上にあるカセット5の後部キャビティに受け入れられるよ
うに、凹部6内に配置され得る。インサート105は、チューブ45の入口部分を受け入
れるためにインサートの入口側に配置された1対の対向する第1突起107と、チューブ
の出口部分を受け入れるためにインサートの出口側に配置された1対の対向する第2突起
109とを備えることができる。カセット本体51の後部55のリブ111(図6及び図
7)が、第2突起109の間でチューブ45の出口部分に係合して出口部分を突起間に挿
入するのに役立つように配置され得る。チューブ45内の流体の流れの方向を示すしるし
112が、第2突起109の少なくとも1つに配置され得る。図示の実施形態では、しる
し112は矢印の形である。
【0057】
図5~9を参照すると、ステータ部材113が、概ねロータ凹部97の下部又はその近
くにあるステータ開口部115などのキャビティ内でカセット本体51の下部に配置する
ことができる。したがって、カセット5がハウジング3に取り付けられたときに、ステー
タ部材113は、一般にロータ37の下部の概ね反対側に位置する。有利な構成では、ス
テータ部材113は、以下に説明するように、ローラ43がチューブに係合するときに供
給セット7のチューブ45を支持することができる。場合によっては、ステータ部材11
3は、ステータ部材の長さに沿って延びる円弧形状を有することができる。例示的に示し
た実施形態と同様に、ステータ部材113は、カセット本体51に第1端部でのみ固定さ
れ、かつカセット本体51に対してステータ開口部115内で少なくとも部分的に自由に
浮動できる片持ち部材であり得る。示されるように、可撓性ステータ部材113は、その
カセット5の残りの部分への接続部又はアンカーを中心に旋回することができ、ローラ4
3と係合すると部分的に又は完全に平らになることができる。例えば、ステータ部材は、
カセット本体に固定された第1端部と、固定されていない第2端部とを有することができ
、第2端部は、ステータ部材の表面を有する反応セグメントが撓み変位を有することを可
能にするために浮動又は変位することができる。例えば、少なくとも1つのローラがロー
タの回転軸の周りを回転しながらチューブに沿って横切るとき、可撓性ステータ部材11
3は、回転軸を中心とするローラの回転中に1つ以上のローラ43によって加えられた力
に反応して撓み変位へと変位するか又は撓むことができる。
【0058】
第1部分の下面の横方向リブ116は、可撓性ステータ部材113に構造的な剛性を与
えることができ、金型キャビティからの可撓性ステータ部材の突出しなどによる取り出し
を容易にする接触面として機能することができる。図示の実施形態では、可撓性ステータ
部材113は、カセット本体51と一体物として形成され得る。しかしながら、可撓性ス
テータ部材113は、カセット本体51とは別々に形成され、適切な手段によってカセッ
ト本体に取り付けられてもよい。例えば、可撓性ステータ(図示せず)は、カセット本体
の係合キャビティに係合する細長い延長部分を有することができ、係合キャビティは、そ
れに応じて延長部分を受け入れる寸法及び形状にされる。このようにして、ステータ部材
は、弾性率及び曲率半径などの異なる機械的特性の複数の候補から選択され、チューブ特
性のいずれかを考慮して又は考慮せずに、カセット動作パラメータを調整し、ポンプ動作
中に特定の流動性能属性を提供することができる。
【0059】
停止部117をステータ開口部115の底面に配置して、可撓性ステータ部材113の
浮動運動を最大変位に制限することができる。停止部117は、ステータ部材の塑性変形
を引き起こすステータ部材の曲げを防ぐように可撓性ステータ部材113の下側に対して
間隔を置いて配置され得る。例えば、停止部材は、固定されていない端部の撓み変位距離
の大きさを最大変位に制限するように配置され得る。図示の実施形態では、停止部117
は、カセット本体51の一部として形成されている。しかしながら、停止部117は、カ
セット本体51とは別々に形成され、適切な方法でカセット本体に取り付けられてもよい
。他の場合には、停止部117は、ハウジング3に形成され、可撓性ステータ部材113
の変位を最大変位に制限するように構成され得る。停止部117は、停止部がステータ部
材の移動を制限するのに十分な表面積を提供するように、可撓性ステータ部材113の幅
よりも大きい幅を有することができる。停止部117は、可撓性ステータ部材113を遮
蔽するのに役立つことができ、一般に部材113が引っ掛けたり捕らえたりする可能性を
防止又は低減する寸法にされる。
【0060】
カセット5をポンプハウジング3に取り付ける前に、入口チューブ77及び出口チュー
ブ83をそれぞれカセットの入口69及び出口71に取り付けることができる。カセット
5をポンプハウジング3に取り付けるために、カセット本体51の下部59の1つ以上の
ピン又は隆起した突起119をハウジング3の凹部6の底部のスロット124に挿入する
ことができる。隆起した突起119とスロット124との係合により、概ねカセット5が
ハウジング3に配置される。次いで、カセット本体51は、カセット本体の上部57にあ
るタブ125の棚状部123が凹部6の最上部にあるキャッチ127によって捕捉される
まで回転され得る。図示の実施形態では、隆起した突起119及び棚状部123は、カセ
ット本体51と一体的に形成されている。しかしながら、隆起した突起119及び棚状部
123は、カセット本体51とは別々に形成され、カセット本体に適切な方法で取り付け
られてもよい。カセット5をポンプハウジング3から取り外すために、タブ125を押し
下げて棚状部123をキャッチ127から外すことができる。
【0061】
カセット5がポンプハウジング3に取り付けられると、供給セット7のチューブ45は
ポンプ1のローラ43が係合するように配置される。ローラ43は、可撓性ステータ部材
113によって支持されたチューブの部分でチューブ45に係合する。ローラ43がチュ
ーブ45に係合することにより、可撓性ステータ部材113はローラから離れるように撓
むか又は移動する。詳細には、この移動により、チューブ45はより直線的な形状へと少
なくとも部分的に真っすぐになることができ、ローラ43が半直線状にチューブを閉塞す
ることを可能にする。したがって、従来のポンプのローラの場合のようにチューブ45を
引っ張って引き伸ばす代わりに、ローラ43はチューブに沿ってスライドし、張力が低下
した状態でチューブを閉塞する。結果として、ローラ43は、チューブ45の実際の直線
寸法と一致するアリコートを生成する。したがって、ポンプ1の計算されたアリコート量
は、ポンプによって生成された実際のアリコート量により厳密に一致し、より正確な供給
をもたらす。
【0062】
図14~17を参照すると、別の実施形態のポンプセットが全体として7’で示されて
いる。ポンプセットは、カセット本体5Gを含むカセット5’と、カセット本体内に受け
入れられるフィッティング65’とフィッティング内に移動可能に受け入れられるステム
68’とを含むフィッティングアセンブリ82’と、フィッティングに取り付けられるチ
ューブ45’とを備える。カセット5’は、フィッティング65’、特にフィッティング
の出口7Gの第2取付部8Gの構成を除いて、第1実施形態のカセットと同様である。こ
の実施形態では、第2取付部8Gは、入口69’から横方向に離れるように延び、カセッ
ト5’の側壁6Gの切り欠き102’を通って延びる。出口チューブ83’は、第2取付
部8Gに受け入れられ、カセット5’のハウジング5Gから横方向に離れるように延びる
。横方向に延びる出口チューブ83’は、第2取付部8Gから垂直に上向きに延びる出口
チューブよりもねじれに抵抗する配向を提供する。これは、出口チューブ83’を通って
流れる流体によって生じる下向きの力が、横方向に延びる出口チューブの曲がりを少なく
し、ねじれが形成される可能性を低くするからである。また、出口チューブ83’は一般
に患者に到達するためにカセット5’から下向きに曲がるので、出口チューブをカセット
から横方向に延ばすことにより、流体の重量によりチューブがねじれることなく、患者に
到達するのにより適した位置にチューブが向けられる。
【0063】
図18~21を参照すると、別の実施形態のポンプセットが全体として7’’で示され
ている。ポンプセットは、カセット本体51’’を含むカセット5’’と、カセット本体
内に受け入れられるフィッティング65’’とフィッティング内に移動可能に受け入れら
れるステム68’’とを含むフィッティングアセンブリ82’’と、フィッティングに取
り付けられるチューブ45’’とを備える。カセット5’’は、フィッティング65’’
、特にフィッティングの出口71’’の構成を除いて、前の実施形態のカセットと同様で
ある。この実施形態では、出口71’’は、角度の付いたアーチ形部分104’’と、ア
ーチ形部分内に受け入れられるフローガイド106’’とを備える。フローガイド106
’’は、アーチ形部分104’’によって閉じられてフィッティング65’’の出口71
’’を通るアーチ形の流路を提供する開放された上部を有する。チューブ45’’の下流
部分がフローガイド106’’の第1取付部79’’に接続し、フローガイドの第2取付
部81’’が出口チューブ83’’に接続する。出口71’’のアーチ形状により、第2
取付部81’’は、カセット5’’の前部53’’にある開口部102’’を通って下向
きに延びる。出口チューブ83’’は、第2取付部81に受け入れられ、カセット5’’
のハウジング51’’の前部53’’に隣接して下向きに延びる。下向きに延びる出口チ
ューブ83’’は、第2取付部81’’から垂直に上向きに延びる出口チューブよりもね
じれに抵抗する配向を提供する。これは、出口チューブ83’’を通って流れる流体によ
って生成される下向きの力が、既に下向きに延びている出口チューブの曲がりを少なくし
、ねじれが形成される可能性を低くするからである。また、出口チューブ83’’は一般
に患者に到達するためにカセット5から下向きに曲がらなければならないので、既にカセ
ットから下向きに延びている出口チューブを有することにより、流体の重量によりチュー
ブがねじれることなく、患者に到達するのにより適した位置にチューブが向けられる。
【0064】
図22~25を参照すると、別の実施形態のポンプセットが全体として7’’’で示さ
れている。ポンプセットは、カセット本体51’’’を含むカセット5’’’と、カセッ
ト本体内に受け入れられるフィッティング65’’’とフィッティング内に移動可能に受
け入れられるステム68’’’とを含むフィッティングアセンブリ82’’’と、フィッ
ティングに取り付けられるチューブ45’’’とを備える。カセット5’’’は、フィッ
ティング65’’’、特にフィッティングの出口7G’’の構成を除いて、前の実施形態
のカセットと同様である。この実施形態では、出口71’’’は、アーチ形部分104’
’’と、アーチ形部分の上に受け取られるフローガイド106’’’とを備える。アーチ
形部分104’’’は、フローガイド106’’’によって閉じられてフィッティング6
5’’’の出口7G’’を通るアーチ形の流路を提供する開放された上部を有する。チュ
ーブ45’’’の下流部分がアーチ形部分104’’’の第1取付部79’’’に接続し
、アーチ形部分の第2取付部8’’が出口チューブ83’’’に接続する。出口71’’
のアーチ形状により、第2取付部8G’’は、カセット5’’’の側方突出部にある開口
部(図示せず)を通って下向きに延びる。出口チューブ83’’は、第2取付部81’’
に受け入れられ、カセット5’’の側壁6G’’に隣接して下向きに延びる。下向きに延
びる出口チューブ83’’’は、第2取付部8G’’から垂直に上向きに延びる出口チュ
ーブよりもねじれに抵抗する配向を提供する。これは、出口チューブ83’’を通って流
れる流体によって生成される下向きの力が、既に下向きに延びている出口チューブの曲が
りを少なくし、ねじれが形成される可能性を低くするからである。また、出口チューブ8
3’’’は一般に患者に到達するためにカセット5’’’から下向きに曲がらなければな
らないので、既にカセットから下向きに延びている出口チューブを有することにより、流
体の重量によりチューブがねじれることなく、患者に到達するのにより適した位置にチュ
ーブが向けられる。
【0065】
本発明の1つの非排他的な記載において、ポンピング装置と共に使用するためのカセッ
トは、一般に、カセットをポンピング装置に取り付けるためにポンピング装置に取り外し
可能に取り付けるように構成された本体を備える。本体は、前部、後部、上部、下部、及
び本体の上部から下向きに延びる湾曲ガイド壁を備える。本体に取り付けられたフィッテ
ィングは、入口チューブをカセットに取り付けるための入口ポートと、出口チューブをカ
セットに取り付けるための出口ポートとを有する。出口ポートは、本体の上部から引っ込
んでおり、湾曲ガイド壁は、出口チューブのねじれを防ぐために出口チューブを支持する
べくフィッティングの出口ポートに隣接して延びる。
【0066】
本発明の要素又はその好ましい実施形態を紹介する際に、冠詞「a」、「an」、「t
he」及び「said」は、要素の1つ以上が存在することを意味するよう意図されてい
る。「備える」、「含む」及び「有する」という用語は、包括的であることを意図してお
り、記載された要素以外に追加の要素が存在する可能性があることを意味する。
【0067】
上記を考慮すると、本発明のいくつかの目的が達成され、他の有利な結果が得られるこ
とが分かるであろう。
【0068】
本発明の範囲から逸脱することなく、上記の構成に様々な変更を加えることができるの
で、上記の説明に含まれ、添付の図面に示されるすべての事項は、例示として解釈され、
限定的な意味ではないことが意図される。
図1
図2
図2A
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図11A
図11B
図11C
図12
図13A
図13B
図13C
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
【手続補正書】
【提出日】2024-05-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カセットを組み立てる方法であって、前記方法は、
ポンプセットと係合するためのポンピングシステムを有する経腸栄養ポンピング装置と共に使用するためのカセット提供することであって、前記カセットはカセット本体を有することと、
フィッティングアセンブリを前記カセット本体に取り付けることであって、前記フィッティングアセンブリは、入口、出口、前記入口と前記出口との間に配置されたバルブ機構、前記入口の第1取付部、前記出口の第1取付部、及び前記出口の第2取付部を備え、前記出口の第1取付部が前記出口の第2取付部と流体連通し、前記バルブ機構は、前記入口を前記出口と選択的に連通させるために回転可能に取り付けられたステムを含み、前記ステムは、前記ステムが回転して前記入口を前記出口と連通させたときに前記フィッティングアセンブリを前記経腸栄養ポンピング装置に固定するためのフランジを含み、前記ステムは、流路の入口端から流路の出口端まで前記ステムを通って延びる流路を含み、それにより前記流路の入口端が前記入口と連通し、前記流路の出口端が前記出口と連通し、前記流路の断面積は、前記入口端から前記出口端まで前記流路に沿って異なる変化率で増大し、前記入口端と前記出口端との間の中間部分における前記流路の断面積は、前記入口端から前記出口端まで前記流路に沿って一定の変化率で増大するV形状の流路に比べて大きく、前記入口は前記流路の入口端と選択的に連通し、前記流路の出口端は前記入口の第1取付部と選択的に連通することと、
供給溶液を運ぶためのチューブを接続することであって、前記チューブは、前記供給溶液を含む供給源に接続された第1チューブを含み、前記チューブは、前記カセットが前記経腸栄養ポンピング装置と係合したときに第2チューブを通して前記供給溶液を圧送するために前記経腸栄養ポンピング装置と係合するように構成された第2チューブを含むことと
を含む方法。
【請求項2】
前記チューブを接続することは、
前記第1チューブの第1端を前記供給源に接続することと、
前記第1チューブの第2端を前記入口に接続することと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記チューブを接続することは、
前記第2チューブの第1端を前記入口の第1取付部に接続することと、
前記第2チューブの第2端を前記出口の第1取付部に接続することと
をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記チューブを接続することは、前記第2チューブの下部を、前記カセット本体のガイド壁と円弧壁とによって形成されたチューブチャネルに挿入することを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記カセット本体のタブを使用して前記チューブを前記チューブチャネル内に係合させて保持することをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記カセットが前記経腸栄養ポンピング装置と係合したときに前記カセット本体の円弧壁によって形成された凹部内に前記経腸栄養ポンピング装置のロータの少なくとも一部を受け入れることをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記チューブを接続することは、前記出口の第2取付部が前記出口の第1取付部と流体接続された状態で第3チューブの第1端を前記出口の第2取付部に接続することをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項8】
前記カセットが前記経腸栄養ポンピング装置と係合したときに前記第2チューブが前記経腸栄養ポンピング装置のローラと係合することをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項9】
前記ステムを選択的に回転させて前記流路を前記入口の2つの第2取付部のうちの1つに流体接続することをさらに含み、前記第2取付部の一方は前記供給源に流体接続され、前記第2取付部の他方は第4チューブを介して洗浄源に流体的に接続される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記ステムを選択的に回転させて前記流路への流体接続を遮断することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記カセットが前記経腸栄養ポンピング装置と係合したときに前記カセット本体の1つ以上のピン又は隆起した突起を前記経腸栄養ポンピング装置のハウジングの対応するスロットに挿入することをさらに含み、前記1つ以上の隆起した突起は前記カセットハウジングのほぼ下部に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記カセットが前記経腸栄養ポンピング装置と係合したときに前記カセット本体にあるタブが前記経腸栄養ポンピング装置のハウジングの対応する棚状部と係合するまで前記カセットを回転させることをさらに含み、前記タブは前記カセットハウジングのほぼ上部に位置する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記タブを押し下げて前記タブを前記対応する棚状部から外すことによって、前記カセットを前記経腸栄養ポンピング装置から外すことをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記フィッティングアセンブリを前記カセット本体に取り付けることは、
前記カセット本体の上壁に形成された2つの切り欠きに前記入口を挿入することであって、各切り欠きが前記入口の2つの第2取付部のうちの1つを受け入れるように構成されることと、
前記フィッティングアセンブリのベースを、位置決め壁の下部及び前記カセット本体のU字形の壁の垂直突起の上部と係合するように挿入することと、
前記ベースのタブを前記カセット本体の対応する開口部に挿入することと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記カセットを前記経腸栄養ポンピング装置に取り外し可能に取り付けることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
経腸栄養ポンピング装置と共に使用するためのポンプセットであって、前記ポンプセットは、
供給溶液を運ぶためのチューブであって、前記供給溶液を含む供給源に接続するための第1チューブと、前記ポンプセットが前記経腸栄養ポンピング装置と係合したときに第2チューブを通して供給溶液を圧送するために前記経腸栄養ポンピング装置が係合するように構成された第2チューブとを含むチューブと、
前記第1チューブと前記第2チューブとの間で前記チューブに取り付けられたバルブ機構であって、前記バルブ機構は、前記第1チューブに接続された入口、前記第2チューブに接続された出口、及び前記入口と前記出口との間に配置されたバルブを備え、前記バルブは、前記入口を前記出口と選択的に連通させるために回転可能なステムを含み、前記ステムは、流路の入口端から流路の出口端まで前記ステムを通って延びる流路を含み、それにより前記流路の入口端が前記入口と連通し、前記流路の出口端が前記出口と連通し、前記流路の断面積は、前記入口端から前記出口端まで前記流路に沿って異なる変化率で増大し、前記入口端と前記出口端との間の中間部分における前記流路の断面積は、前記入口端から前記出口端まで前記流路に沿って一定の変化率で増大するV形状の流路に比べて大きく、前記入口は前記流路の入口端と選択的に連通し、前記流路の出口端は前記入口の第1取付部と選択的に連通する、バルブ機構と
を備え、
前記流路は第1セクションと第2セクションとを含み、前記第1セクションは前記入口端から始まって前記出口端に向かって延び、前記第1セクションは前記第1セクションが前記入口端から延びるにつれて広がり、前記第2セクションは前記第1セクションの終端から始まって前記出口端に向かって延び、前記第2セクションは前記第2セクションが前記出口端に向かって延びるにつれて前記第1セクションとは異なる変化率で広がる、ポンプセット。
【請求項17】
前記ステムは、前記流路への流体接続を遮断するために選択的に回転される、請求項16に記載のポンプセット。
【請求項18】
経腸栄養ポンピング装置であって、
ハウジングであって、
供給溶液を圧送するためのポンピングユニットと、
カセットを受け入れるように構成されたカセット凹部と
を備えるハウジングと、
ポンプセットであって、
前記供給溶液を運ぶためのチューブであって、前記チューブは、前記供給溶液を含む供給源に接続された第1チューブを含み、前記チューブは、前記カセットが前記経腸栄養ポンピング装置と係合したときに第2チューブを通して前記供給溶液を圧送するために前記経腸栄養ポンピング装置と係合するように構成された第2チューブを含む、チューブと、
前記第1チューブと前記第2チューブとの間で前記チューブに取り付けられたバルブ機構であって、前記バルブ機構は、前記第1チューブに接続された入口、前記第2チューブに接続された出口、及び前記入口と前記出口との間に配置されたバルブを備え、前記バルブは、前記入口を前記出口と選択的に連通させるために回転可能なステムを含み、前記ステムは、流路の入口端から流路の出口端まで前記ステムを通って延びる流路(88)を含み、それにより前記流路の入口端が前記入口と連通し、前記流路の出口端が前記出口と連通し、前記流路の断面積は、前記入口端から前記出口端まで前記流路に沿って異なる変化率で増大し、前記入口端と前記出口端との間の中間部分における前記流路の断面積は、前記入口端から前記出口端まで前記流路に沿って一定の変化率で増大するV形状の流路に比べて大きく、前記入口は前記流路の入口端と選択的に連通し、前記流路の出口端は前記入口の第1取付部と選択的に連通する、バルブ機構と
を備えるポンプセットと、
前記ポンプセットを取り外し可能に受け入れるように構成されたカセットであって、
前記カセットを前記ポンピング装置に取り付けるために前記ハウジングに取り外し可能に取り付けられるように構成された本体と、
前記本体に取り外し可能に取り付け可能なフィッティングであって、前記フィッティングは、前記入口、前記出口、及び前記入口と前記出口との間に配置された前記バルブを備える前記バルブ機構を含み、前記バルブは、前記入口を前記出口と選択的に連通させるために回転可能に取り付けられたステムを含み、前記ステムは、前記ステムが回転して前記入口を前記出口と連通させたときに前記フィッティングを前記経腸栄養ポンピング装置に固定するためのフランジを含む、フィッティングと
を備えるカセットと
を備える経腸栄養ポンピング装置。
【請求項19】
前記ステムは、前記流路への流体接続を遮断するために選択的に回転される、請求項18に記載の経腸栄養ポンピング装置。
【請求項20】
経腸栄養ポンピング装置であって、
ハウジングであって、
供給溶液を圧送するためのポンピングユニットと、
カセットを受け入れるように構成されたカセット凹部と
を備えるハウジングと、
フィッティングアセンブリであって、
入口と、
出口と、
前記入口と前記出口との間に配置されたバルブであって、前記バルブは、前記入口を前記出口と選択的に連通させるために回転可能に取り付けられたステムを含み、前記ステムは、流路の入口端から流路の出口端まで前記ステムを通って延びる流路を含み、それにより前記流路の入口端が前記入口と連通し、前記流路の出口端が前記出口と連通し、前記流路の断面積は、前記入口端から前記出口端まで前記流路に沿って異なる変化率で増大し、前記入口端と前記出口端との間の中間部分における前記流路の断面積は、前記入口端から前記出口端まで前記流路に沿って一定の変化率で増大するV形状の流路に比べて大きく、前記入口は前記流路の入口端と選択的に連通し、前記流路の出口端は前記入口の第1取付部と選択的に連通する、バルブと
を備えるフィッティングアセンブリと、
カセットであって、
前記カセットを前記経腸栄養ポンピング装置に取り付けるために前記経腸栄養ポンピング装置に取り外し可能に取り付けられるように構成された本体と、
前記本体に取り外し可能に取り付け可能なフィッティングであって、前記フィッティングは、前記入口、前記出口、及び前記入口と前記出口との間に配置された前記バルブを備えるバルブ機構を含み、前記バルブは、前記入口を前記出口と選択的に連通させるために回転可能に取り付けられたステムを含み、前記ステムは、前記ステムが回転して前記入口を前記出口と連通させたときに前記フィッティングを前記経腸栄養ポンピング装置に固定するためのフランジを含む、フィッティングと
を備えるカセットと
を備える経腸栄養ポンピング装置。
【外国語明細書】