(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024096828
(43)【公開日】2024-07-17
(54)【発明の名称】無人飛行体のフライト管理サーバ及びフライト管理システム
(51)【国際特許分類】
G08G 5/00 20060101AFI20240709BHJP
G01C 21/20 20060101ALI20240709BHJP
G16Y 10/40 20200101ALI20240709BHJP
G16Y 20/20 20200101ALI20240709BHJP
G16Y 40/10 20200101ALI20240709BHJP
【FI】
G08G5/00 A
G01C21/20
G16Y10/40
G16Y20/20
G16Y40/10
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024062485
(22)【出願日】2024-04-09
(62)【分割の表示】P 2020084484の分割
【原出願日】2020-05-13
(31)【優先権主張番号】P 2018103334
(32)【優先日】2018-05-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】518156358
【氏名又は名称】株式会社センシンロボティクス
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】吉井 太郎
(72)【発明者】
【氏名】高橋 和也
(57)【要約】 (修正有)
【課題】本発明は、様々な作業対象を選択するだけで、最適な飛行ルートを自動で設定すること。
【解決手段】本発明によるフライト管理サーバは、ネットワークを介してユーザ端末と無人飛行体と接続されている。フライト管理サーバは、飛行パラメータを含む飛行ルート情報と、複数の目的別飛行アプリケーションを記憶する記憶部と、少なくとも飛行場所及び飛行目的を含むフライト依頼を受け付ける受付部と、フライト依頼に基づいて、飛行ルート情報を参照して生成された飛行ルートと、前記目的別飛行アプリケーションから選択さ
れた飛行アプリケーションとを含むフライトミッションを生成する生成部と、生成した前記フライトミッションを前記無人飛行体に送信する通信部と、を備えている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介してユーザ端末と無人飛行体と接続された、無人飛行体のフライト管
理サーバであって、
飛行パラメータを含む飛行ルート情報と、複数の目的別飛行アプリケーションを記憶す
る記憶部と、
少なくとも飛行場所及び飛行目的を含むフライト依頼を受け付ける受付部と、
前記フライト依頼に基づいて、前記飛行ルート情報を参照して生成された飛行ルートと
、前記目的別飛行アプリケーションから選択された飛行アプリケーションとを含むフライ
トミッションを生成する生成部と、
生成した前記フライトミッションを前記無人飛行体に送信する通信部と、
を備える
無人飛行体のフライト管理サーバ。
【請求項2】
ネットワークを介して接続されたユーザ端末と無人飛行体とフライト管理サーバとを含
む、無人飛行体のフライト管理システムであって、
前記フライト管理サーバは:
飛行パラメータを含む飛行ルート情報と、複数の目的別飛行アプリケーションを記憶す
る記憶部を備えており;
前記ユーザ端末から、少なくとも飛行場所及び飛行目的を含むフライト依頼を受け付け
;
前記フライト依頼に基づいて、前記飛行ルート情報を参照して生成された飛行ルートと
、前記目的別飛行アプリケーションから選択された飛行アプリケーションとを含むフライ
トミッションを生成し;
生成した前記フライトミッションを前記無人飛行体に送信し;
前記無人飛行体は、前記フライトミッションを遂行するとともに、フライトログを前記
フライト管理サーバに送信する、
無人飛行体のフライト管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無人飛行体のフライト管理サーバ及びフライト管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ドローン(Drone)や無人航空機(UAV:Unmanned Aeria
l Vehicle)などの飛行体(以下、「飛行体」と総称する)が産業に利用され始
めている。こうした中で、特許文献1には、風車から点検用のデータを取得する無人機の
飛行ルートを、風車の制御状態を反映して作成するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、ドローンにおいては、上述した点検のみならず、警備、災害時情報収集、測量等
、様々なニーズが生じており、その対象も太陽光発電施設、橋梁、道路等と多岐にわたる
。
【0005】
本発明は、様々な作業対象を選択するだけで、最適な飛行ルートを自動で設定すること
のできる技術を提供することを一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、
ネットワークを介してユーザ端末と無人飛行体と接続された、無人飛行体のフライト管
理サーバであって、
飛行パラメータを含む飛行ルート情報と、複数の目的別飛行アプリケーションを記憶す
る記憶部と、
少なくとも飛行場所及び飛行目的を含むフライト依頼を受け付ける受付部と、
前記フライト依頼に基づいて、前記飛行ルート情報を参照して生成された飛行ルートと
、前記目的別飛行アプリケーションから選択された飛行アプリケーションとを含むフライ
トミッションを生成する生成部と、
生成した前記フライトミッションを前記無人飛行体に送信する通信部と、
を備える
無人飛行体のフライト管理サーバ。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、様々な作業対象を選択するだけで、最適な飛行ルートを自動で設定す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施の形態による飛行管理システムの構成を示す図である。
【
図2】
図1の管理サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】
図1のユーザ端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図4】
図1の飛行体のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図5】
図1の管理サーバの機能を示すブロック図である。
【
図6】
図1のユーザ端末の機能を示すブロック図である。
【
図7】目的別飛行アプリケーションの構成例である。
【
図8】本発明の一実施の形態による飛行管理システムのフロー図である。
【
図9】本発明の一実施の形態による飛行管理システムの利用イメージを示す図である。
【
図10】本発明の一実施の形態による飛行管理システムの利用イメージを示す図である。
【
図11】本発明の一実施の形態による飛行管理システムの利用イメージを示す図である。
【
図12】本発明の一実施の形態による飛行管理システムの利用イメージを示す図である。
【
図13】本発明の一実施の形態による飛行管理システムのユーザ端末側に表示される画面例である。
【
図14】本発明の一実施の形態による飛行管理システムのユーザ端末側に表示される画面例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明の実施の形態によるフライト管理
サーバ及びフライト管理システムは、以下のような構成を備える。
[項目1]
ネットワークを介してユーザ端末と無人飛行体と接続された、無人飛行体のフライト管
理サーバであって、
飛行パラメータを含む飛行ルート情報と、複数の目的別飛行アプリケーションを記憶す
る記憶部と、
少なくとも飛行場所及び飛行目的を含むフライト依頼を受け付ける受付部と、
前記フライト依頼に基づいて、前記飛行ルート情報を参照して生成された飛行ルートと
、前記目的別飛行アプリケーションから選択された飛行アプリケーションとを含むフライ
トミッションを生成する生成部と、
生成した前記フライトミッションを前記無人飛行体に送信する通信部と、
を備える
無人飛行体のフライト管理サーバ。
[項目2]
ネットワークを介して接続されたユーザ端末と無人飛行体とフライト管理サーバとを含
む、無人飛行体のフライト管理システムであって、
前記フライト管理サーバは:
飛行パラメータを含む飛行ルート情報と、複数の目的別飛行アプリケーションを記憶す
る記憶部を備えており;
前記ユーザ端末から、少なくとも飛行場所及び飛行目的を含むフライト依頼を受け付け
;
前記フライト依頼に基づいて、前記飛行ルート情報を参照して生成された飛行ルートと
、前記目的別飛行アプリケーションから選択された飛行アプリケーションとを含むフライ
トミッションを生成し;
生成した前記フライトミッションを前記無人飛行体に送信し;
前記無人飛行体は、前記フライトミッションを遂行するとともに、フライトログを前記
フライト管理サーバに送信する、
無人飛行体のフライト管理システム。
【0010】
<実施の形態の詳細>
以下、本発明の実施の形態による無人飛行体のフライト管理装置及びフライト管理シス
テムについて、特に、フライト管理システム(以下「本システム」という)の実施の形態
を説明する。添付図面において、同一または類似の要素には同一または類似の参照符号及
び名称が付され、各実施形態の説明において同一または類似の要素に関する重複する説明
は省略することがある。また、各実施形態で示される特徴は、互いに矛盾しない限り他の
実施形態にも適用可能である。
【0011】
<構成>
図1に示されるように、本システムは、管理サーバ1と、複数のユーザ端末2、3と、
一以上の飛行体4とを有している。管理サーバ1と、ユーザ端末2、3と、飛行体4とは
、ネットワークを介して互いに通信可能に接続されている。
【0012】
<管理サーバ1>
図2は、管理サーバ1のハードウェア構成を示す図である。なお、図示された構成は一
例であり、これ以外の構成を有していてもよい。
【0013】
図示されるように、管理サーバ1は、複数のユーザ端末2、3と、飛行体4と接続され
本システムの一部を構成する。管理サーバ1は、例えばワークステーションやパーソナル
コンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、或いはクラウド・コンピューテ
ィングによって論理的に実現されてもよい。
【0014】
管理サーバ1は、少なくとも、プロセッサ10、メモリ11、ストレージ12、送受信
部13、入出力部14等を備え、これらはバス15を通じて相互に電気的に接続される。
【0015】
プロセッサ10は、管理サーバ1全体の動作を制御し、各要素間におけるデータの送受
信の制御、及びアプリケーションの実行及び認証処理に必要な情報処理等を行う演算装置
である。例えばプロセッサ10はCPU(Central Processing Un
it)であり、ストレージ12に格納されメモリ11に展開された本システムのためのプ
ログラム等を実行して各情報処理を実施する。
【0016】
メモリ11は、DRAM(Dynamic Random Access Memor
y)等の揮発性記憶装置で構成される主記憶と、フラッシュメモリやHDD(Hard
Disc Drive)等の不揮発性記憶装置で構成される補助記憶と、を含む。メモリ
11は、プロセッサ10のワークエリア等として使用され、また、管理サーバ1の起動時
に実行されるBIOS(Basic Input / Output System)、
及び各種設定情報等を格納する。
【0017】
ストレージ12は、アプリケーション・プログラム等の各種プログラムを格納する。各
処理に用いられるデータを格納したデータベースがストレージ12に構築されていてもよ
い。
【0018】
送受信部13は、管理サーバ1をネットワークおよびブロックチェーンネットワークに
接続する。なお、送受信部13は、Bluetooth(登録商標)及びBLE(Blu
etooth Low Energy)の近距離通信インターフェースを備えていてもよ
い。
【0019】
入出力部14は、キーボード・マウス類等の情報入力機器、及びディスプレイ等の出力
機器である。
【0020】
バス15は、上記各要素に共通に接続され、例えば、アドレス信号、データ信号及び各
種制御信号を伝達する。
【0021】
<ユーザ端末2、3>
図3に示されるユーザ端末2、3もまた、プロセッサ20、メモリ21、ストレージ2
2、送受信部23、入出力部24等を備え、これらはバス25を通じて相互に電気的に接
続される。各要素の機能は、上述した管理サーバ1と同様に構成することが可能であるこ
とから、各要素の詳細な説明は省略する。
【0022】
<飛行体4>
図4は、飛行体4のハードウェア構成を示すブロック図である。フライトコントローラ
41は、プログラマブルプロセッサ(例えば、中央演算処理装置(CPU))などの1つ
以上のプロセッサを有することができる。
【0023】
また、フライトコントローラ41は、メモリ411を有しており、当該メモリにアクセ
ス可能である。メモリ411は、1つ以上のステップを行うためにフライトコントローラ
が実行可能であるロジック、コード、および/またはプログラム命令を記憶している。ま
た、フライトコントローラ41は、慣性センサ(加速度センサ、ジャイロセンサ)、GP
Sセンサ、近接センサ(例えば、ライダー)等のセンサ類412を含みうる。
【0024】
メモリ411は、例えば、SDカードやランダムアクセスメモリ(RAM)などの分離
可能な媒体または外部の記憶装置を含んでいてもよい。カメラ/センサ類42から取得し
たデータは、メモリに直接に伝達されかつ記憶されてもよい。例えば、カメラ等で撮影し
た静止画・動画データが内蔵メモリ又は外部メモリに記録される。カメラ42は飛行体に
ジンバル43を介して設置される。
【0025】
フライトコントローラ41は、飛行体の状態を制御するように構成された図示しない制
御モジュールを含んでいる。例えば、制御モジュールは、6自由度(並進運動x、y及び
z、並びに回転運動θx、θy及びθz)を有する飛行体の空間的配置、速度、および/
または加速度を調整するために、ESC44(Electric Speed Cont
roller)を経由して飛行体の推進機構(モータ45等)を制御する。バッテリー4
8から給電されるモータ45によりプロペラ46が回転することで飛行体の揚力を生じさ
せる。制御モジュールは、搭載部、センサ類の状態のうちの1つ以上を制御することがで
きる。
【0026】
フライトコントローラ41は、1つ以上の外部のデバイス(例えば、送受信機(プロポ
)49、端末、表示装置、または他の遠隔の制御器)からのデータを送信および/または
受け取るように構成された送受信部47と通信可能である。送受信機49は、有線通信ま
たは無線通信などの任意の適当な通信手段を使用することができる。
【0027】
例えば、送受信部47は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネッ
トワーク(WAN)、赤外線、無線、WiFi、ポイントツーポイント(P2P)ネット
ワーク、電気通信ネットワーク、クラウド通信などのうちの1つ以上を利用することがで
きる。
【0028】
送受信部47は、センサ類42で取得したデータ、フライトコントローラ41が生成し
た処理結果、所定の制御データ、端末または遠隔の制御器からのユーザコマンドなどのう
ちの1つ以上を送信および/または受け取ることができる。
【0029】
本実施の形態によるセンサ類42は、慣性センサ(加速度センサ、ジャイロセンサ)、
GPSセンサ、近接センサ(例えば、ライダー)、またはビジョン/イメージセンサ(例
えば、カメラ)を含み得る。
【0030】
<管理サーバの機能>
図5は、管理サーバ1に実装される機能を例示したブロック図である。管理サーバ1は
、通信部110、フライトミッション生成部130、レポート生成部150、アプリケー
ション部170、記憶部190を備えている。フライトミッション生成部130は、ルー
ト生成部132、アプリケーション選定部134、評価部136、補正部138を含む。
また、記憶部190は、飛行ルート情報192、目的別飛行アプリケーション194、フ
ライトログ196、インターフェース情報198の各種データベースを含む。
【0031】
通信部110は、ユーザ端末2や、飛行体4と通信を行う。通信部110は、ユーザ端
末2から、少なくとも飛行場所及び飛行目的を含むフライト依頼を受け付ける受付部とし
ても機能する。フライトミッション生成部130は、フライトミッションを生成する。フ
ライトミッションは、飛行ルート及び目的別飛行アプリケーション194から選択された
アプリケーションである。飛行ルートは、飛行ルート情報192を参照してルート生成部
132により生成される。飛行アプリケーションは、目的別飛行アプリケーション194
を参照して、アプリケーション選定部134により選択される。
【0032】
本実施の形態においては、生成したフライトミッションが適切なものかどうかを評価す
る評価部136を設けることとしてもよい。評価部136は、例えば、フライトミッショ
ンに対するユーザからの操作や、過去に蓄積されたフライトミッションに基づく機械学習
等によりその適切さをスコア等によって評価することとしてもよい。スコアが所定の範囲
にない場合には、フライトミッションは補正部138により補正される。
【0033】
本実施の形態においては、飛行体4により取得された情報(静止画、動画、音声その他
の情報)はフライトログ196に蓄積される。レポート生成部150はフライトログに基
づいてユーザ端末2に送信するためのレポート情報を生成する。本実施の形態によるレポ
ートは、例えば、点検対象施設の点検結果や、警備対象施設の警備結果等が例示できるが
、ニーズに応じた各種レポートとしてよい。
【0034】
インターフェース情報198は、アプリケーション部170と共にユーザ端末2の表示
部(ディスプレイ等)に表示するための各種制御情報を格納している(画面例については
、
図10を参照)。
【0035】
図6は、ユーザ端末2に実装される機能ブロック図である。ユーザ端末2は、通信部2
10、記憶部220、入力部240、出力部250、およびアプリケーション部270を
含み、相互に作用する。
【0036】
<目的別飛行アプリケーション>
図7に示されるように、目的別飛行アプリケーション194は、本システムによって作
業を行う飛行体4の作業目的(用途)毎に用意される。例示すれば、警備・監視用のアプ
リケーション1941、設備点検用のアプリケーション1942、測量用のアプリケーシ
ョン1943、災害対策用のアプリケーション1944が挙げられるがこれに限られない
。各アプリケーションには、例えば、目的に適した飛行制御(高度、速度、範囲等)に関
する情報や、取得条件(カメラの解像度、撮影角度、オーバーラップ率、フィルタの有無
、飛行予定時間、バッテリーの必要量等)、その他目的を遂行するために必要な飛行体4
の制御情報が含まれている。
【0037】
図8を参照して、本システムの処理の流れを説明する。ユーザは、ユーザ端末2からフ
ライト依頼を送信する(SQ101)。フライト依頼は、少なくとも飛行場所と、飛行目
的に関する情報を含んでいる。管理サーバ1は、記憶部190(
図5参照)を参照して(
SQ102)、フライトミッションを生成する(SQ104)。生成されたフライトミッ
ションは、飛行体4に対して、直接(又は端末やプロポを経由等して間接的に)送信され
る(SQ106)。飛行体4はフライトミッション中に取得した情報をリアルタイムで(
又は事後に)管理サーバ1に送信(報告)する(SQ108)。管理サーバ1は、飛行体
から取得した情報(フライトログ)に基づいてレポートを生成する(SQ110)。
【0038】
図9は、太陽光発電施設のフライトミッション(飛行ルート)生成の例である。図示さ
れるように、点検範囲が広い場合には、飛行体の電源(バッテリー)や、点検時間等を考
慮して複数台の飛行体による点検を前提としたルートを生成してもよい。図示される例で
は、飛行区域A1およびA2について、飛行体4a、4bによる飛行ルートR1、R2が
生成されている。飛行体4a、4bにより取得された情報は、管理サーバ1側においてそ
れぞれ取得した情報に紐づく位置情報及び時間情報などに基づいてマージされ、レポート
生成に利用される。複数台の飛行体の飛行ルートは、例えば、飛行体ごとにフライト依頼
が送信されて飛行ルートが生成されてもよいし、
図10(a)で示すような1台の飛行体
4aのフライト依頼に対して生成された飛行ルートR3を基に、
図10(b)で示すよう
に飛行体ごと(例えば飛行体4a、4bの2台)の飛行ルートR4、R5が割り当てられ
てもよい。さらに、
図11に示されるように、本来は2台(複数台)で行う飛行区域A1
、A2における複数の飛行ルートについて、1台の飛行体4による一連の飛行ルートR6
を生成してもよい。また、
図12に示されるように、1台の飛行体4による一連の飛行ル
ートR6は長距離となりバッテリー切れの可能性が高いため、上記飛行ルートR6の途中
で、換装用バッテリー5を換装するための飛行ルートR7が設定されてもよい。
【0039】
<使用例>
図13は、ユーザからのフライト依頼の入力(操作)を受け付ける際のユーザ端末2の
ディスプレイDPに表示される表示例である。図示されるように、ユーザは、太陽光設備
の点検という目的を選択し(図示せず)、地図上の特定の範囲Sを指定することにより、
飛行ルートR8が自動で生成される。なお、自動で生成した飛行ルートを含むフライトミ
ッションは、ユーザから追加で詳細な調整を受けることによりカスタマイズも可能である
。
【0040】
図14は、飛行体により取得された静止画情報に基づいて生成されたレポートをユーザ
端末2のディスプレイDPに表示した表示例である。図示されるように、予め取得された
地図画像M(例えば、別途取得した情報に基づくオルソ画像や、インターネットなどを通
じて取得した地図画像)上に、飛行体により取得された静止画像情報P1をプロット(重
畳)することで、最新の情報を確認しやすいように重畳して表示する。なお、レポートと
してユーザ端末2のディスプレイDPに表示される情報はプロットされた静止画像情報に
限らず、点検に有用な情報(例えば、日時、飛行体に関する情報、異常個所数など)を表
示してもよい。
【0041】
本発明の飛行体は、マルチコプター・ドローン等の飛行機関連産業において利用するこ
とができ、さらに、本発明は、カメラ等を搭載した空撮用の飛行体としても好適に使用す
ることができる他、セキュリティ分野、農業、インフラ監視等の様々な産業にも利用する
ことができる。
【0042】
上述した実施の形態は、本発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、本発明を限定
して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良
することができると共に、本発明にはその均等物が含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0043】
1 管理サーバ
2 ユーザ端末
4 飛行体