(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024096952
(43)【公開日】2024-07-17
(54)【発明の名称】情報処理装置、レシートサーバ及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0207 20230101AFI20240709BHJP
【FI】
G06Q30/0207 328
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024067297
(22)【出願日】2024-04-18
(62)【分割の表示】P 2020161651の分割
【原出願日】2020-09-28
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】荒井 康博
(72)【発明者】
【氏名】南部 和哉
(72)【発明者】
【氏名】桜井 謙次
(57)【要約】 (修正有)
【課題】予め定められた条件を満たす1又は複数の取引を行ったことに応じて応募可能とするキャンペーンを、電子レシートサービスの利用者も応募可能とする情報処理装置を提供する。
【解決手段】電子レシートシステム100において、レシートサーバのプロセッサは、第1の確認手段として、取引の対象となった商品と当該商品の取引に関わる予め定められた金額とをそれぞれ表した複数のレシートデータのうちから、予め定められた条件に合致し、かつ利用者により応募に利用するとして指定された利用レシートデータに関して、キャンペーンの対象商品に関する取引状況について第1の条件が成立することを確認し、第2の確認手段として、利用レシートデータに関して、金額の合計額について第2の条件が成立することを確認する。受付手段として、第1、第2の確認手段により第1、第2の条件が成立することが確認される場合に、キャンペーンへの応募を有効とする。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取引の対象となった商品と当該商品の取引に関わる予め定められた金額とをそれぞれ表した複数のレシートデータのうちから、予め定められた条件に合致し、かつ利用者により応募に利用するとして指定された1又は複数の利用レシートデータに関して、キャンペーンの対象商品に関する取引状況について第1の条件が成立することを確認する第1の確認手段と、
1又は複数の前記利用レシートデータに関して、前記金額の合計額について第2の条件が成立することを確認する第2の確認手段と、
前記第1の確認手段により前記第1の条件が成立することが確認され、かつ前記第2の確認手段により前記第2の条件が成立することが確認される場合に、前記キャンペーンへの応募を有効とする受付手段と、
を具備した情報処理装置。
【請求項2】
前記利用者が操作する情報端末装置を、1又は複数の前記利用レシートデータに関して前記第1の条件及び前記第2の条件が成立することを確認した上で、前記利用レシートデータを通知するように制御する制御手段、をさらに備え、
前記第1の確認手段及び前記第2の確認手段は、前記情報端末装置から前記利用レシートデータが通知されたことに応じて、前記利用レシートデータに関して前記第1の条件及び前記第2の条件が成立すると確認する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
取引の対象となった商品と当該商品の取引に関わる予め定められた金額とをそれぞれ表した複数のレシートデータを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段により記憶されている複数の前記レシートデータのうちから、予め定められた条件に合致し、かつ利用者により応募に利用するとして指定された1又は複数の利用レシートデータに関して、キャンペーンの対象商品に関する取引状況について第1の条件が成立することを確認する第1の確認手段と、
1又は複数の前記利用レシートデータに関して、前記金額の合計額について第2の条件が成立することを確認する第2の確認手段と、
前記第1の確認手段により前記第1の条件が成立することが確認され、かつ前記第2の確認手段により前記第2の条件が成立することが確認される場合に、前記キャンペーンへの応募を有効とする受付手段と、
を具備したレシートサーバ。
【請求項4】
コンピュータを、
取引の対象となった商品と当該商品の取引に関わる予め定められた金額とをそれぞれ表した複数のレシートデータのうちから、予め定められた条件に合致し、かつ利用者により応募に利用するとして指定された1又は複数の利用レシートデータに関して、キャンペーンの対象商品に関する取引状況について第1の条件が成立することを確認する第1の確認手段と、
1又は複数の前記利用レシートデータに関して、前記金額の合計額について第2の条件が成立することを確認する第2の確認手段と、
前記第1の確認手段により前記第1の条件が成立することが確認され、かつ前記第2の確認手段により前記第2の条件が成立することが確認される場合に、前記キャンペーンへの応募を有効とする受付手段と、
して機能させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置、レシートサーバ及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
予め定められた条件を満たす1又は複数の紙レシートを提示することにより応募可能なキャンペーンが既に実施されている。
しかしながら、電子レシートサービスを利用する場合は、利用者は紙レシートを取得することができず、上記のようなキャンペーンに応募することができない。
このような事情から、上記のようなキャンペーンを電子レシートサービスの利用者も応募可能とすることが望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、予め定められた条件を満たす1又は複数の取引を行ったことに応じて応募可能とするキャンペーンを、電子レシートサービスの利用者も応募可能とする情報処理装置、レシートサーバ及び情報処理プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の情報処理装置は、第1の確認手段、第2の確認手段及び受付手段を備える。第1の確認手段は、取引の対象となった商品と当該商品の取引に関わる予め定められた金額とをそれぞれ表した複数のレシートデータのうちから、予め定められた条件に合致し、かつ利用者により応募に利用するとして指定された1又は複数の利用レシートデータに関して、キャンペーンの対象商品に関する取引状況について第1の条件が成立することを確認する。第2の確認手段は、1又は複数の利用レシートデータに関して、金額の合計額について第2の条件が成立することを確認する。受付手段は、第1の確認手段により第1の条件が成立することが確認され、かつ第2の確認手段により第2の条件が成立することが確認される場合に、キャンペーンへの応募を有効とする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】一実施形態に係る電子レシートシステムの概略構成と、この電子レシートシステムに含まれる情報端末装置及びレシートサーバの要部回路構成とを示すブロック図。
【
図2】
図1に示されるレシートデータベースに含まれるデータレコードの構造を模式的に示す図。
【
図3】
図1に示される応募データベースに含まれるデータレコードの構造を模式的に示す図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施の形態の一例について図面を用いて説明する。
図1は本実施形態に係る電子レシートシステム100の概略構成と、この電子レシートシステム100に含まれる情報端末装置10及びレシートサーバ20の要部回路構成とを示すブロック図である。
【0008】
電子レシートシステム100は、情報端末装置10、レシートサーバ20及びPOS(point-of-sale)システム30を、通信ネットワーク40を介して通信可能とすることで構成されている。通信ネットワーク40は、インターネット、VPN(virtual private network)、LAN(local area network)、公衆通信網、移動体通信網などを、単独又は適宜に組み合わせて用いることができる。なお、電子レシートシステム100には、典型的には複数の情報端末装置10と複数のPOSシステム30とが含まれるが、
図1においては1つずつのみを示している。
【0009】
情報端末装置10は、電子レシートシステム100によって提供される電子レシートサービスの利用者による操作に基づいて、取引の内容を閲覧させるためのレシート画面の表示などを行う。複数の情報端末装置10が電子レシートシステム100に含まれる場合、これらの複数の情報端末装置10が同一の利用者により利用されてもよいし、異なる利用者により個別に利用されてもよい。あるいは、1つの情報端末装置10が複数の利用者により共用されてもよい。
【0010】
レシートサーバ20は、POSシステム30で管理される取引に関するレシートに表すべき情報を含んだレシートデータをPOSシステム30から取得し、蓄積する。レシートサーバ20は、レシート画面の画面データを生成し、当該画面データの通知を伴ってレシート画面の表示を情報端末装置10に指示する。
【0011】
POSシステム30は、店舗における商品販売などの取引の内容の登録及び会計などのための処理を行う。POSシステム30は、取引の対象となる客が電子レシートサービスの利用者である場合には、その取引に関するレシートデータをレシートサーバ20に送信する。
【0012】
情報端末装置10は、典型的には、スマートフォン、携帯電話、あるいはタブレット端末等のような携帯型の情報処理装置である。情報端末装置10は、デスクトップ型のパーソナルコンピュータなどのような据置型の情報処理装置であってもよい。
情報端末装置10は、プロセッサ11、メインメモリ12、補助記憶ユニット13、タッチパネル14、通信ユニット15及び伝送路16等を備える。プロセッサ11と、メインメモリ12、補助記憶ユニット13、タッチパネル14及び通信ユニット15とは、伝送路16を介して接続される。
【0013】
情報端末装置10においては、プロセッサ11、メインメモリ12及び補助記憶ユニット13を伝送路16で接続することによって、情報端末装置10を制御するための情報処理を行うコンピュータを構成する。
プロセッサ11は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ11は、オペレーティングシステム、ミドルウェア及びアプリケーションプログラム等の情報処理プログラムに従って、情報端末装置10としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。
【0014】
メインメモリ12は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域では情報処理プログラムを記憶する。またメインメモリ12は、プロセッサ11が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを不揮発性又は揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ12は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ11によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。
【0015】
補助記憶ユニット13は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。補助記憶ユニット13は、例えばEEPROM(electric erasable programmable read-only memory)である。HDD(hard disc drive)、SSD(solid state drive)等の周知の記憶デバイスを備える。補助記憶ユニット13は、プロセッサ11が各種の処理を行う上で使用するデータや、プロセッサ11での処理によって生成されたデータを保存する。補助記憶ユニット13は、情報処理プログラムを記憶する。
【0016】
補助記憶ユニット13が記憶する情報処理プログラムの1つは、レシートクライアントとしての動作のためのアプリケーションプログラム(以下、クライアントアプリと称する)APAである。ただし典型的には、クライアントアプリAPAは、情報端末装置10の使用者による操作に応じて、例えばインターネットを介してダウンロードされて補助記憶ユニット13に書き込まれる。つまり使用者への情報端末装置10の譲渡は、クライアントアプリAPAが補助記憶ユニット13に記憶されていない状態で行われる。しかしながら、クライアントアプリAPAが補助記憶ユニット13に記憶された状態の情報端末装置10が使用者に譲渡されても構わない。
【0017】
タッチパネル14は、情報端末装置10の入力デバイス及び表示デバイスとして機能する。
通信ユニット15は、通信ネットワーク40を介したデータ通信のインタフェースである。通信ユニット15としては、例えば移動通信網又はインターネットを介したデータ通信を行うための周知の通信デバイスを利用できる。
伝送路16は、アドレスバス、データバス及び制御信号線等を含み、接続された各部の間で授受されるデータ及び制御信号を伝送する。
【0018】
レシートサーバ20は、プロセッサ21、メインメモリ22、補助記憶ユニット23、通信ユニット24及び伝送路25等を備える。プロセッサ21と、メインメモリ22、補助記憶ユニット23及び通信ユニット24とは、伝送路25によって接続される。伝送路25は、アドレスバス、データバス及び制御信号線等を含み、接続された各部の間で授受されるデータ及び制御信号を伝送する。
【0019】
レシートサーバ20においては、プロセッサ21、メインメモリ22及び補助記憶ユニット23を伝送路25で接続することによって、レシートサーバ20を制御するための情報処理を行うコンピュータを構成する。
プロセッサ21は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ21は、情報処理プログラムに従って、レシートサーバ20としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。
【0020】
メインメモリ22は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ22は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ22は、不揮発性のメモリ領域では情報処理プログラムを記憶する。またメインメモリ22は、プロセッサ21が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを不揮発性又は揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ22は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ21によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。
【0021】
補助記憶ユニット23は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。補助記憶ユニット23は、例えばEEPROM、HDD、SSDなどである。補助記憶ユニット23は、プロセッサ21が各種の処理を行う上で使用するデータや、プロセッサ21での処理によって生成されたデータを保存する。補助記憶ユニット23は、情報処理プログラムを記憶する場合もある。補助記憶ユニット23が記憶する情報処理プログラムの1つは、レシートサーバ20としての動作のためのアプリケーションプログラム(以下、サーバアプリと称する)APBである。補助記憶ユニット23の記憶領域の一部は、レシートデータベースDBA及び応募データベースDBBとして使用される。レシートデータベースDBA及び応募データベースDBBについては後述する。
【0022】
通信ユニット24は、通信ネットワーク40を介したデータ通信のインタフェースである。通信ユニット24としては、例えばインターネットを介したデータ通信を行うための周知の通信デバイスを利用できる。
伝送路25は、アドレスバス、データバス及び制御信号線等を含み、接続された各部の間で授受されるデータ及び制御信号を伝送する。
【0023】
レシートサーバ20は、例えば汎用のコンピュータ装置を基本ハードウェアとして用いることができる。このときに典型的には、サーバアプリAPBが補助記憶ユニット23に記憶されない状態のコンピュータ装置とサーバアプリAPBとが個別にレシートサーバ20の運営者に譲渡される。サーバアプリAPBの譲渡は、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリなどのようなリムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはネットワークを介したダウンロードにより実現できる。そしてこの場合は、レシートサーバ20の管理者又はレシートサーバ20の設置作業者などによる操作に応じて、サーバアプリAPBが補助記憶ユニット23に書き込まれる。
【0024】
図2はレシートデータベースDBAに含まれるデータレコードDRAの構造を模式的に示す図である。
レシートデータベースDBAは、データレコードDRAの集合である。1つのデータレコードDRAは、1つの取引に関する電子レシートに関連付けられる。データレコードDRAは、フィールドFAA,FAB,FACを含む。フィールドFAAには、関連付けられている電子レシートの識別子としての電子レシートIDがセットされる。フィールドFABには、関連付けられている電子レシートの利用者の識別子としての利用者IDがセットされる。フィールドFACには、関連付けられた電子レシートのメインコンテンツであるレシートデータがセットされる。なお、レシートデータ自体は独立したデータファイルとしておき、フィールドFACにはレシートデータのファイルパスをセットするのでもよい。
【0025】
図3は応募データベースDBBに含まれるデータレコードDRBの構造を模式的に示す図である。
応募データベースDBBは、データレコードDRBの集合である。1つのデータレコードDRBは、後述するキャンペーンに関する1口の応募に関連付けられる。データレコードDRBは、フィールドFBA,FBB,FBC,FBDを含む。フィールドFBAには、関連付けられている応募の識別子としての受付IDがセットされる。フィールドFBBには、関連付けられている応募の受付日時がセットされる。フィールドFBCには、関連付けられている応募の応募者である利用者の利用者IDがセットされる。フィールドFBDには、関連付けられた応募に用いられた電子レシートのリストを表したデータがセットされる。
【0026】
次に以上のように構成された電子レシートシステム100の動作について説明する。なお、以下に説明する各種の処理の内容は一例であって、一部の処理の順序の変更、一部の処理の省略、あるいは別の処理の追加などは適宜に可能である。
なお、電子レシートシステム100の動作で特徴的なのは、利用者に関連付けられた電子レシートのうちから予め定められた条件が成立するような1又は複数の電子レシートを指定することで応募が可能となるキャンペーンについての応募の受付のための動作である。そこで、以下においては、この動作を中心に説明することとする。
【0027】
上記のキャンペーンは、複数の電子レシートに関する取引結果を合算して応募することができるものであるため、以下においては合算キャンペーンと称する。例えば、2020年1月1日から2020年1月31日の対象期間内に、「AAAマート」の全店として定められた対象店舗で行われた取引に関する電子レシートのうちから、キャンペーンの対象商品をトータルで500円分以上含み、かつ決済額の合計が1,500円以上である1又は複数の電子レシートを指定することにより応募可能であるキャンペーンとして定められる。
【0028】
POSシステム30は、店舗における商品販売などの取引の内容の登録及び会計を周知のように実行する。そしてPOSシステム30は、客が電子レシートサービスの利用者である取引に関しては、その利用者に付与された利用者IDの通知を伴って、該当の取引に関してレシートに表すべき情報を含めたレシートデータをレシートサーバ20に送信する。レシートに表すべき情報とは、例えば、取引が行われた店舗の名称、取引が行われた年月日及び時刻、取引の対象となった商品の商品名及び単価、小計金額、預かり金額、釣銭額などである。
【0029】
レシートサーバ20にてプロセッサ21は、POSシステム30からレシートデータを受信すると、このレシートデータをフィールドFACにセットした新たなデータレコードDRAを生成し、レシートデータベースDBAに追加する。プロセッサ21は、ここで生成するデータレコードDRAのフィールドFAAには、予め定められたルールに従って決定した電子レシートIDをセットする。プロセッサ21は、ここで生成するデータレコードDRAのフィールドFACには、レシートデータとともに通知された利用者IDをセットする。かくしてレシートデータベースDBAは、複数のレシートデータを記憶する記憶手段の一例である。
【0030】
情報端末装置10にてプロセッサ11は、電子レシートサービスのクライアントとしての起動の必要が生じると、クライアントアプリAPAに基づく情報処理(以下、クライアント処理と称する)を開始する。
図4はプロセッサ11によるクライアント処理のフローチャートである。
【0031】
ACT11としてプロセッサ11は、認証処理を実行する。この認証処理は、情報端末装置10の操作者が電子レシートサービスの利用者であることを認証するための処理である。プロセッサ11は、認証に成功したならば、ACT12へと進む。
ACT12としてプロセッサ11は、メイン画面を表示する。メイン画面は、クライアント処理により実現する各種の機能のうちから利用者が利用する機能を選択するなどのための操作画面である。プロセッサ11は例えば、メイン画面として予め定められた画面を表示するようにタッチパネル14に指示する。
【0032】
ACT13としてプロセッサ11は、何らかの操作がなされるのを待ち受ける。そしてプロセッサ11は、タッチパネル14での操作などがなされたならばYESと判定し、ACT14へと進む。
ACT14としてプロセッサ11は、上記の操作がキャンペーン応募機能を指定するための操作であったか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、該当の操作とは別の操作がなされたのであればNOと判定し、他の処理へと移行する。なおこの場合の処理は、本実施形態の特徴とするところではないので、その説明は省略する。プロセッサ11は一方、例えばタッチパネル14での予め定められた操作によりキャンペーン応募機能が指定されたならば、YESと判定してACT15へと進む。
【0033】
ACT15としてプロセッサ11は、レシートサーバ20に対してキャンペーンリストを要求する。プロセッサ11は例えば、キャンペーンリストの要求であることを識別するための識別データと、例えばACT11にて取得した利用者IDとを含んだ要求データを、レシートサーバ20に宛てて通信ユニット15から通信ネットワーク40へと送信する。なお、以下に説明する各種の要求は、上記と同様に、要求の目的を識別するための識別データを含んだ要求データを、通信ネットワーク40を介して授受することにより実現される。
【0034】
この要求データが通信ネットワーク40によりレシートサーバ20へと伝送され、通信ユニット24により受信されると、プロセッサ21はサーバアプリAPBに基づく情報処理(以下、サーバ処理と称する)を開始する。なおプロセッサ21は、サーバ処理の実行中に別の情報端末装置10からリスト画面の要求を受けると、実行中のサーバ処理とは別のスレッドにより新たにサーバ処理を開始する。つまりプロセッサ21は、複数のサーバ処理を並列して実行する場合がある。
以下におけるサーバ処理の説明において単に情報端末装置10及び利用者と記す場合、説明中のサーバ処理の開始の契機となった要求を行った情報端末装置10とその操作者を指すこととする。
【0035】
図5はプロセッサ21によるサーバ処理のフローチャートである。
ACT31としてプロセッサ21は、キャンペーンリストを生成する。プロセッサ21は例えば、応募を受け付けている全てのキャンペーンの中から、利用者による応募を受け付けているキャンペーンを抽出し、そのキャンペーンのキャンペーンIDのリストとしてキャンペーンリストを生成する。プロセッサ21は例えば、キャンペーンリストには、キャンペーンの名称を含めてもよい。またプロセッサ21は例えば、キャンペーンの詳細を表したウェブページ等にアクセスするためのアドレスを含めてもよい。
【0036】
ACT32としてプロセッサ21は、キャンペーンリストを情報端末装置10へと通知する。プロセッサ21は例えば、キャンペーンリストの通知であることを識別するための識別データと、ACT31として生成したキャンペーンリストのデータとを含んだ通知データを、情報端末装置10に宛てて通信ユニット24から通信ネットワーク40へと送信する。なお、以下に説明する各種の通知は、上記と同様に、通知の目的を識別するための識別データを含んだ通知データを、通信ネットワーク40を介して授受することにより実現される。
【0037】
情報端末装置10にてプロセッサ11は、
図4中のACT15としてキャンペーンリストを要求したのちには、ACT16へと進む。
ACT16としてプロセッサ11は、キャンペーンリストが通知されるのを待ち受ける。そしてプロセッサ11は、キャンペーンリストを通知するための通知データが通信ネットワーク40により伝送されて通信ユニット15により受信されたならばYESと判定し、ACT17へと進む。
ACT17としてプロセッサ11は、通知されたキャンペーンリストを表す画面を表示する。プロセッサ11は例えば、応募可能なキャンペーンを利用者に認識させるための画面であるとともに、応募しようとする1つのキャンペーンを利用者が指定するための操作画面を生成し、タッチパネル14に表示させる。
【0038】
ACT18としてプロセッサ11は、何らかの操作がなされるのを待ち受ける。そしてプロセッサ11は、タッチパネル14での操作などがなされたならばYESと判定し、ACT19へと進む。
ACT19としてプロセッサ11は、上記の操作がキャンペーンを指定するための操作であったか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、該当の操作とは別の操作がなされたのであればNOと判定し、他の処理へと移行する。なおこの場合の処理は、本実施形態の特徴とするところではないので、その説明は省略する。プロセッサ11は一方、例えばタッチパネル14での予め定められた操作によりキャンペーンが指定されたならば、YESと判定してACT20へと進む。
ACT20としてプロセッサ11は、レシートサーバ20に対して指定されたキャンペーンを通知する。プロセッサ11は例えば、ここでの通知データには指定されたキャンペーンのキャンペーンIDを含める。
【0039】
レシートサーバ20にてプロセッサ21は、
図5中のACT32としてキャンペーンリストを通知したのちには、ACT33へと進む。
ACT33としてプロセッサ21は、指定されたキャンペーンが通知されるのを待ち受ける。そしてプロセッサ21は、情報端末装置10から上述のように指定キャンペーンが通知されたならばYESと判定し、ACT34へと進む。
【0040】
ACT34としてプロセッサ21は、指定されたキャンペーンが合算キャンペーンであるか否かを確認する。そしてプロセッサ21は、合算キャンペーンとは別のキャンペーンが指定されていたならばNOと判定し、他の処理へと移行する。なおこの場合の処理は、本実施形態の特徴とするところではないので、その説明は省略する。プロセッサ21は一方、合算キャンペーンが指定されているのであるならば、YESと判定してACT35へと進む。
【0041】
ACT35としてプロセッサ21は、利用者に関する電子レシートの中から、対象レシートを抽出する。対象レシートとは、指定されている合算キャンペーン(以下、単に合算キャンペーンと記す)の応募に利用できる電子レシートである。プロセッサ21は例えば、レシートデータベースDBAから、指定されたキャンペーンを通知する通知データに含まれていた利用者IDがフィールドFABにセットされ、取引日時が対象期間内であり、かつ取引店舗として対象店舗が示されたレシートデータがフィールドFACにセットされているデータレコードDRAを全て抽出する。なお、例えば「当該の合算キャンペーンにおいて利用済みの電子レシートは対象レシートとはしない」、あるいは例えば「何らかのキャンペーンに利用済みの電子レシートは対象レシートとはしない」のような条件が定められているならば、その条件に合致する電子レシートは対象レシートから除外する。そしてプロセッサ21は、抽出できたデータレコードDRAが関連付けられた電子レシートを対象レシートとする。
【0042】
ACT36としてプロセッサ21は、合算キャンペーンの応募に用いる電子レシート(以下、利用レシートと称する)の指定を受けるための応募画面を表す画面データを生成する。プロセッサ21は例えば、対象レシートのリストを表した画面として応募画面を決定し、その応募画面を表した画面データを生成する。またプロセッサ21は、応募画面における利用レシートの指定を受けるための後述する操作受付処理を情報端末装置10にて実行させるための命令を画面データに付帯する。当該命令は、例えばJavaScript(登録商標)により記述される。またプロセッサ21は、対象レシートのそれぞれについて、そこに示されている対象商品の価格の合計額を算出し、それを表すデータを画面データに付帯する。またプロセッサ21は、対象レシートのそれぞれについて、そこに示されている決済金額を表すデータを画面データに付帯する。
【0043】
図7は一例としての応募画面SCAを示す図である。
応募画面SCAは、領域ARA,ARB,ARC,ARD,ARE,ARF及びボタンBUA,BUBを含む。
プロセッサ21は、領域ARAには、キャンペーンの対象店舗、対象期間及び応募期間を表す文字列を配置する。プロセッサ21は、領域ARBには、キャンペーンの内容を表すものとして予め定め用意されている画像を配置する。プロセッサ21は、領域ARC,ARDには、応募条件を表す文字列を配置する。プロセッサ21は、領域AREには、利用レシートとして指定済みの電子レシートの数を表す文字列を配置する。プロセッサ21は、上記の数は、初期状態では「0」とする。プロセッサ11は、領域ARFには、対象レシートのリストを表す。
図7の例では領域ARFでは、対象レシートのそれぞれに関して、店舗の名称、取引日時、決済金額を表している。また
図7の例では、キャンペーンの対象商品を含む取引のレシートに関しては、対象商品の金額を表している。プロセッサ21は、ボタンBUAとしては、応募の実行を指示するためのボタンとして予め定められた表示オブジェクトを、初期状態においてはグレーアウトなどによってアクティブではないことを表す表示状態で配置する。プロセッサ21は、ボタンBUBとしては、応募画面を表示する以前の状態に戻ることを指示するためのボタンとして予め定められた表示オブジェクトを、アクティブであることを表す表示状態で配置する。
【0044】
ACT37としてプロセッサ21は、情報端末装置10に応募画面の表示を指示する。プロセッサ21は例えば、画面表示の指示であることを識別するための識別データと、応募画面の画面データとを含んだ指示データを、情報端末装置10に宛てて通信ユニット24から通信ネットワーク40へと送信する。なお、以下に説明する各種の指示は、上記と同様に、指示の目的を識別するための識別データを含んだ指示データを、通信ネットワーク40を介して授受することにより実現される。
【0045】
情報端末装置10にてプロセッサ11は、
図4中のACT20として指定キャンペーンを通知した後には、ACT21へと進む。
ACT21としてプロセッサ11は、応募画面の表示が指示されるのを待ち受ける。そしてプロセッサ11は例えば、上記のようにレシートサーバ20から送信された指示データが通信ネットワーク40により情報端末装置10へと伝送され、通信ユニット15により受信されると、YESと判定してACT22へと進む。
ACT22としてプロセッサ11は、応募画面を表示する。プロセッサ11は例えば、指示データに含まれる画面データが表す応募画面をタッチパネル14に表示させる。
【0046】
利用者は、タッチパネル14に表示された応募画面から、応募に用いる電子レシートを、例えばその電子レシートに関する取引日時及び店舗名が示された領域にタップするなどの予め定められた操作によって指定する。
ACT23としてプロセッサ11は、応募画面の画面データに付帯された命令に従い、応募画面での操作を受け付けるための操作受付処理を実行する。
【0047】
図6はプロセッサ11による操作受付処理のフローチャートである。
ACT51としてプロセッサ11は、何らかの操作がなされるのを待ち受ける。そしてプロセッサ11は、タッチパネル14での操作などがなされたならばYESと判定し、ACT52へと進む。
ACT52としてプロセッサ11は、上記の操作が電子レシートを指定するための操作であったか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、電子レシートを指定するための前述のような操作がなされたのであるならば、YESと判定してACT53へと進む。
【0048】
ACT53としてプロセッサ11は、指定された電子レシートが既にレシートリストに含まれているか否かを確認する。ここでレシートリストは、利用レシートとする電子レシートのリストである。本実施形態では、レシートリストは、利用レシートとする電子レシートの電子レシートIDの集合とする。そしてプロセッサ11は例えば、指定された電子レシートの電子レシートIDがレシートリストに含まれないならばNOと判定し、ACT54へと進む。なお利用レシートが1つも定められていない状況ではレシートリストは存在しないため、プロセッサ11はACT53ではNOと判定する。
【0049】
ACT54としてプロセッサ11は、指定された電子レシートをレシートリストに追加する。なおプロセッサ11は例えば、レシートリストが存在しないならば、指定された電子レシートのみを含んだレシートリストを新たに作成し、メインメモリ12又は補助記憶ユニット13に保存する。またプロセッサ11は例えば、レシートリストが存在するならば、このレシートリストを、指定された電子レシートの電子レシートIDを含むように更新する。
【0050】
プロセッサ11は一方で例えば、指定された電子レシートの電子レシートIDがレシートリストに既に含まれているならばACT53としてNOと判定し、ACT55へと進む。
ACT55としてプロセッサ11は、指定された電子レシートの電子レシートIDをレシートリストから削除する。プロセッサ11は例えば、レシートリストが複数の電子レシートIDを含むならば、指定された電子レシートの電子レシートIDを含まないようにレシートリストを更新する。プロセッサ11は例えば、指定された電子レシートの電子レシートIDのみをレシートリストが含むならば、当該レシートリストを消去する。
【0051】
プロセッサ11は、ACT54又はACT55を終えると、ACT56へと進む。
ACT56としてプロセッサ11は、対象商品合計額を算出する。プロセッサ11は例えば、レシートリストに含まれる電子レシートのそれぞれに関して応募画面の画面データに付帯されているデータが表す対象商品の合計額の総和を算出し、それを対象商品合計額とする。
【0052】
ACT57としてプロセッサ11は、予め定められた第1の条件が成立するか否かを確認する。第1の条件は、例えばキャンペーンの条件が前述のように「キャンペーンの対象商品をトータルで500円分以上含み」との条件を含むならば、例えば「対象商品合計額≧500円」とする。そしてプロセッサ11は、第1の条件が成立するならば、ACT58へと進み、成立しないならばACT59へと進む。
ACT58としてプロセッサ11は、第1のフラグをセットする。プロセッサ11は、こののちACT60へと進む。
ACT59としてプロセッサ11は、第1のフラグをリセットする。プロセッサ11は、こののちACT60へと進む。
つまり第1のフラグは、第1の条件が成立しているときにセット状態をなし、成立していないときにリセット状態をなす。
【0053】
ACT60としてプロセッサ11は、決済合計額を算出する。プロセッサ11は例えば、レシートリストに含まれる電子レシートのそれぞれに関して応募画面の画面データに付帯されているデータが表す決済額の総和を算出し、それを決済合計額とする。
【0054】
ACT61としてプロセッサ11は、予め定められた第2の条件が成立するか否かを確認する。第2の条件は、例えばキャンペーンの条件が前述のように「決済額の合計が1,500円以上である」との条件を含むならば、例えば「決済合計額≧1,500円」とする。そしてプロセッサ11は、第2条件が成立するならば、ACT62へと進み、成立しないならばACT63へと進む。
ACT62としてプロセッサ11は、第2のフラグをセットする。プロセッサ11は、こののちACT64へと進む。
ACT63としてプロセッサ11は、第2のフラグをリセットする。プロセッサ11は、こののちACT64へと進む。
つまり第2のフラグは、第2の条件が成立しているときにセット状態をなし、成立していないときにリセット状態をなす。
【0055】
ACT64としてプロセッサ11は、応募画面を更新する。プロセッサ11は例えば、ACT54としてレシートリストに電子レシートを追加したならば、該当の電子レシートが利用レシートとして指定済みであることを表すように応募画面を更新する。
【0056】
図8は一例としての応募画面SCBを示す図である。
応募画面SCBは、
図7に示す応募画面SCAにおいて、領域ARFの先頭に示された電子レシートを指定する操作がなされたことに応じて応募画面SCAから更新された例である。
プロセッサ11は例えば、利用レシートとして指定済みである電子レシートに関する領域ARF中での表示に対して、
図8に示すようなチェックマークを付す。プロセッサ11は例えば、領域ARC及び領域ARDに示す金額を、利用レシートとして指定済みである電子レシートに関する合計額とするように変更する。
【0057】
プロセッサ11は、応募画面を更新し終えたならば、ACT51の待受状態に戻り、それ以降の処理を前述と同様に繰り返す。
利用者は、応募画面における操作により、利用レシートとする電子レシートを順次に指定してゆく。なお利用者は、利用レシートとして一旦は指定した電子レシートを利用レシートから除外したいならば、該当の電子レシートをもう一度指定する。
プロセッサ11は、このような利用者による操作に応じて、前述の処理によりレシートリストを更新して行く。
【0058】
図9は一例としての応募画面SCCを示す図である。
応募画面SCCは、
図8に示す応募画面SCBにおいて、領域ARFの5番目に示された電子レシートを指定する操作がなされたことに応じて応募画面SCBから更新された例である。
プロセッサ11は例えば、新たに指定された電子レシートに関する領域ARF中での表示に対してチェックマークを追加する。プロセッサ11は例えば、領域ARC及び領域ARDに示す金額を、利用レシートとして指定済みである電子レシートに関する合計額とするように変更する。プロセッサ11は例えば、第1の条件が成立していることに応じて、そのことを示すべく領域ARCにチェックマークを付する。
【0059】
図10は一例としての応募画面SCDを示す図である。
応募画面SCDは、
図9に示す応募画面SCCにおいて、領域ARFの2番目に示された電子レシートを指定する操作がなされたことに応じて応募画面SCCから更新された例である。
プロセッサ11は例えば、新たに指定された電子レシートに関する領域ARF中での表示に対してチェックマークを追加する。プロセッサ11は例えば、領域ARDに示す金額を、利用レシートとして指定済みである電子レシートに関する合計額とするように変更する。プロセッサ11は例えば、第2の条件が成立していることに応じて、そのことを示すべく領域ARDにチェックマークを付する。プロセッサ11は例えば、応募条件が成立したことに応じて、ボタンBUAを通常の表示状態に変更する。
【0060】
利用者は、応募条件が成立するように利用レシートを指定し終えたならば、ボタンBUAにタッチするなどの予め定められた操作により応募を指定する。
さてプロセッサ11は、レシートを指定するのとは別の何らかの操作が行われたならば、ACT51にてYES、ACT52にてNOとそれぞれ判断し、ACT65へと進む。
図6中のACT65としてプロセッサ11は、応募が指定されたか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、応募が指定されたのではないならばNOと判定し、他の処理へと移行する。なおこの場合の処理は、本実施形態の特徴とするところではないので、その説明は省略する。プロセッサ11は一方、前述のようにして応募が指定されたならば、YESと判定してACT66へと進む。
【0061】
ACT66としてプロセッサ11は、応募の条件が成立しているか否かを確認する。プロセッサ11は例えば、第1のフラグ及び第2のフラグのいずれかでもリセット状態であるならばNOと判定し、ACT51の待受状態に戻る。つまりこの場合は、応募を指定する操作は無効とされる。なおプロセッサ11は、応募条件を満たさないために応募できない旨を報知する画面をタッチパネル14に表示させてもよい。プロセッサ11は例えば、第1のフラグ及び第2のフラグがいずれもセット状態であるならばACT66にてYESと判定し、ACT67へと進む。
ACT67としてプロセッサ11は、レシートリストをレシートサーバ20へと通知する。プロセッサ11は、ここでの通知データには、上記のように生成してメインメモリ12又は補助記憶ユニット13に記憶されているレシートリストを含める。そしてプロセッサ11は、操作受付処理を終了し、
図4に示すクライアント処理に戻る。
【0062】
以上のようにプロセッサ11は、応募画面の画面データに付帯された命令に従って、利用レシートに関して第1の条件及び第2の条件が成立することの確認と、これが成立する場合に利用レシートをレシートサーバ20に通知する。従ってレシートサーバ20にてプロセッサ21は、そのような処理を情報端末装置10に実行させるように、上記の命令を情報端末装置10へと与えることにより制御していることになる。かくしてサーバアプリAPBに基づく情報処理をプロセッサ21が実行することによって、プロセッサ21を中枢部分とするコンピュータは制御手段として機能する。
【0063】
レシートサーバ20にてプロセッサ21は、
図5中のACT37として応募画面の表示を指示したのちには、ACT38へと進む。
ACT38としてプロセッサ21は、レシートリストが通知されるのを待ち受ける。そしてプロセッサ21は、情報端末装置10から上述のようにレシートリストが通知されたならばYESと判定し、ACT39へと進む。
【0064】
ACT39としてプロセッサ21は、応募データベースを更新する。プロセッサ21は例えば、通知されたレシートリストに示される利用レシートを用いての1口の応募を受け付け済みとすべく、当該応募に関連付けた新たなデータレコードDRBを応募データベースDBBに追加する。プロセッサ21は例えば、予め定められたルールに従って決定した受付IDを、新たなデータレコードDRBのフィールドFBAにセットする。プロセッサ21は例えば、現在の日時を、新たなデータレコードDRBのフィールドFBBにセットする。プロセッサ21は例えば、利用者に関する利用者IDを、新たなデータレコードDRBのフィールドFBCにセットする。プロセッサ21は例えば、上記の通知されたレシートリストを、新たなデータレコードDRBのフィールドFBDにセットする。
【0065】
つまりプロセッサ21は、レシートリストが情報端末装置10から通知されたことをもって、そのレシートリストに示される利用レシートが第1の条件及び第2の条件を満たしているものとして、応募を受け付ける。かくしてサーバアプリAPBに基づく情報処理をプロセッサ21が実行することによって、プロセッサ21を中枢部分とするコンピュータは第1の確認手段、第2の確認手段及び受付手段として機能する。
【0066】
ただし、クライアントアプリAPAの改変などにより、第1の条件及び第2の条件を満たしてない利用レシートを示したレシートリストが通知されることが無いとは言えない。そこで安全性向上のため、プロセッサ21は、情報端末装置10から通知されたレシートリストに含まれる電子レシートに関して第1の条件及び第2の条件が成立することを確認した上で、ACT39へと進むようにしてもよい。
【0067】
ACT40としてプロセッサ21は、完了画面を生成し、その表示を情報端末装置10に対して指示する。プロセッサ21は例えば、ここでの指示データには、完了画面の画面データを含める。完了画面は、応募の受付を完了したことを利用者に通知するための画面である。プロセッサ21は例えば、完了画面中に示した確認ボタンが操作されたことに応じてレシートサーバ20に対する確認通知を行わせるための命令を画面データに付帯する。
【0068】
情報端末装置10にてプロセッサ11は、
図4中のACT23として
図6に示す操作受付処理を実行し終えたならば、
図4中のACT24へと進む。
ACT24としてプロセッサ11は、画面の表示が指示されたか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、該当の指示がなされたことを確認できないならばNOと判定し、ACT25へと進む。
ACT25としてプロセッサ11は、完了が通知されたか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、該当の通知がなされたことを確認できないならばNOと判定し、ACT24へと戻る。
【0069】
かくしてプロセッサ11は、ACT24及びACT25としては、画面表示が指示されるか、あるいは完了通知がなされるのを待ち受ける。そしてプロセッサ11は、レシートサーバ20から上述のように確認画面の表示が指示されたならばACT24にてYESと判定し、ACT22へと戻る。そしてプロセッサ11はACT22として、確認画面を表示する。続いてプロセッサ11はACT23として、確認画面の画面データに付帯された命令に応じた操作受付処理を実行する。
【0070】
利用者は、タッチパネル14に表示された確認画面を目視して応募の受け付けが完了したことを確認したならば、確認画面に示された確認ボタンにタッチする。そうするとプロセッサ11は、操作受付処理により、確認されたことをレシートサーバ20に対して通知する。
【0071】
レシートサーバ20にてプロセッサ21は、
図5中のACT40として完了画面の表示を指示したのちには、ACT41へと進む。
ACT41としてプロセッサ21は、確認通知を待ち受ける。そしてプロセッサ21は、情報端末装置10から上述のように確認通知されたならばYESと判定し、ACT42へと進む。
ACT42としてプロセッサ21は、応募の受け付けを完了したことを情報端末装置10に対して通知する。そしてプロセッサ21は、サーバ処理を終了する。
【0072】
情報端末装置10にてプロセッサ11は、レシートサーバ20から上述のように完了通知がなされたならば、
図4中のACT25にてYESと判定し、ACT15へと戻って、以降を前述と同様に実行する。つまりプロセッサ11は、利用者によるキャンペーンの指定を待ち受ける状態に戻る。ただしプロセッサ11は、ACT12へと戻るようにしてもよいし、クライアント処理を終了してもよい。
【0073】
以上のようにレシートサーバ20は、レシートデータベースDBAにて管理している電子レシートの中から利用者により指定された1又は複数の利用レシートに関して、対象商品に関する合計金額に関して第1の条件が成立し、かつ利用レシートのそれぞれに関する取引に関する決済額の合計に関して第2の条件が成立するならば、キャンペーンの応募を受け付ける。このため、予め定められた条件を満たす1又は複数の取引を行ったことに応じて応募可能とする合算キャンペーンを、電子レシートサービスの利用者も応募可能とすることができる。
【0074】
この実施形態は、次のような種々の変形実施が可能である。
図5に示す情報処理は、レシートサーバ20と連携する別の情報処理装置に備えられたプロセッサにより実行されてもよい。
【0075】
図6に示す操作受付処理に関して、情報端末装置10をユーザインタフェースとしてだけ機能させ、その他の各種の処理はレシートサーバ20にてプロセッサ21が実行してもよいし、レシートサーバ20と連携する別の情報処理装置に備えられたプロセッサにより実行されてもよい。
【0076】
レシートサーバ20にてプロセッサ21が応募を受け付けるための処理は、応募データベースDBBの更新には限らず、応募の管理処理を行う他のサーバ装置に対して受け付けを要求する処理など、他の処理であってもよい。
【0077】
まずは対象商品を含む電子レシートから第1の条件を満たすような1又は複数の電子レシートを指定させて、こののちに全ての対象レシートから第2の条件を満たすような1又は複数の電子レシートを指定させてもよい。
【0078】
第1の条件は、例えば「キャンペーンの対象商品をトータルで3個以上含み」などのように個数により規定されてもよい。あるいは、第1の条件は、例えば「キャンペーンの対象商品をトータルで500円分以上、かつ3個以上含み」などのように金額及び個数により規定されてもよい。
【0079】
第2の条件は、例えば「税抜き合計額が1,500円以上である」などのように決済額以外の金額により規定されてもよい。
【0080】
応募画面に関する操作受付処理の手順は、クライアントアプリAPA中に記述されるか、あるいは補助記憶ユニット13に記憶されてクライアントアプリAPAにより利用可能な別のアプリケーションプログラムに記述されてもよい。
【0081】
利用レシートを指定するための操作は、例えばPOS端末装置などの店舗に設置される情報端末装置にて、利用者による要求に応じて店員により行われてもよい。
【0082】
情報処理によりプロセッサ11,21が実現する各機能は、その一部又は全てをロジック回路などのようなプログラムに基づかない情報処理を実行するハードウェアにより実現することも可能である。また上記の各機能のそれぞれは、上記のロジック回路などのハードウェアにソフトウェア制御を組み合わせて実現することも可能である。
【0083】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0084】
10…情報端末装置、11…プロセッサ、12…メインメモリ、13…補助記憶ユニット、14…タッチパネル、15…通信ユニット、16…伝送路、20…レシートサーバ、21…プロセッサ、22…メインメモリ、23…補助記憶ユニット、24…通信ユニット、25…伝送路、30…POSシステム、40…通信ネットワーク、100…電子レシートシステム、200…通信ネットワーク。