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特開2024-97019ダウンリンク制御チャネルのモニタリングに関するユーザ装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024097019
(43)【公開日】2024-07-17
(54)【発明の名称】ダウンリンク制御チャネルのモニタリングに関するユーザ装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/02 20090101AFI20240709BHJP
   H04W 16/14 20090101ALI20240709BHJP
   H04W 72/232 20230101ALI20240709BHJP
【FI】
H04W52/02 110
H04W16/14
H04W72/232
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024069297
(22)【出願日】2024-04-22
(62)【分割の表示】P 2021560745の分割
【原出願日】2020-04-15
(31)【優先権主張番号】19172382.4
(32)【優先日】2019-05-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】514136668
【氏名又は名称】パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカ
【氏名又は名称原語表記】Panasonic Intellectual Property Corporation of America
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】タオ ミン-フン
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 秀俊
(72)【発明者】
【氏名】シャー リキン
(72)【発明者】
【氏名】グプタ マーダブ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ユーザ装置(UE)に意図された情報に対してアンライセンス無線セルのダウンリンク制御チャネルのモニタリングするための改良された方法、装置及び物を提供する。
【解決手段】通信システムにおいて、アンライセンス無線セルは、アンライセンススペクトルにおいて動作し、基地局によって制御される。UEは、パラレルに動作される第1のタイマと第2のタイマとに基づいてダウンリンク制御チャネルのモニタリングを実行する。第1のタイマは、モニタリングの開始時に第1のタイマをスタートし、第1のタイマの満了によってモニタリングをストップすることによって、ダウンリンク制御チャネルがモニタリングされる最大時間を制限するのに利用される。第2のタイマは、基地局によるアンライセンススペクトルのチャネル占有状態に応じて、第1のタイマより早期にモニタリングをストップするのに利用される。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ装置(UE)の処理を制御する集積回路であって、前記処理は、
UEに意図された情報に対するアンライセンス無線セルのダウンリンク制御チャネルのモニタリングに関する機能の処理であって、前記アンライセンス無線セルはアンライセンススペクトルにおいて動作し、前記ユーザ装置と通信する基地局によって制御され、
パラレルに動作する第1のタイマと第2のタイマとに基づいて前記ダウンリンク制御チャネルのモニタリングを実行し、
前記第1のタイマは、前記ダウンリンク制御チャネルのモニタリングの開始時に前記第1のタイマをスタートし、前記第1のタイマの満了によって前記ダウンリンク制御チャネルのモニタリングをストップすることによって、前記ダウンリンク制御チャネルがモニタリングされる最大時間を制限するのに利用され、
前記第2のタイマは、前記基地局による前記アンライセンス無線セルのアンライセンススペクトルのチャネル占有状態に応じて、前記第1のタイマより早く前記ダウンリンク制御チャネルのモニタリングをストップするのに利用される、集積回路。
【請求項2】
前記第2のタイマは、前記アンライセンススペクトルが前記基地局によって占有される時間の間に前記ダウンリンク制御チャネルがモニタリングされる時間を累積するよう動作され、前記第2のタイマは、前記アンライセンススペクトルが前記基地局によって占有される時間の間に実行され、
前記ダウンリンク制御チャネルのモニタリングは、前記2つのタイマの何れかが実行中である間に実行され、前記第1のタイマと前記第2のタイマとの何れかの満了によって、前記ダウンリンク制御チャネルのモニタリングがストップされ、
前記基地局が前記第1のタイマのスタート後の第1の時間において前記アンライセンススペクトルを占有するとき、前記第2のタイマがスタートされ、前記基地局が前記アンライセンススペクトルを占有しないとき、前記第2のタイマが停止され、前記基地局が前記アンライセンススペクトルを再占有すると、前記第2のタイマが再開される、請求項1に記載の集積回路。
【請求項3】
前記機能は、ページングメッセージモニタリング機能であり、前記ダウンリンク制御チャネルは、ページングメッセージの受信に対してモニタリングされ、前記ページングメッセージを受信すると、前記第1のタイマ、前記第2のタイマ、及び前記ページングメッセージモニタリング機能に対する前記ダウンリンク制御チャネルのモニタリングは、次のページングインターバルまでストップされ、前記第1のタイマは1つ以上のページング機会の長さをカウントし、前記第2のタイマは、前記アンライセンススペクトルが前記基地局によって占有される時間の間に前記1つ以上のページング機会の長さをカウントする、請求項2に記載の集積回路。
【請求項4】
前記第2のタイマの満了によって、前記基地局が前記アンライセンススペクトルを現在占有しているか判定し、
前記基地局が前記アンライセンススペクトルを現在占有しているとき、前記モニタリングは、前記アンライセンススペクトルの現在のチャネル占有の終わりでストップされ、前記第1のタイマがストップされ、
前記基地局が前記アンライセンススペクトルを現在占有していないとき、前記モニタリングは、前記第1のタイマの満了まで実行され、
前記第1のタイマがスタートされるのと同時に、前記第2のタイマがスタートされる、請求項1に記載の集積回路。
【請求項5】
前記機能は、ページングメッセージモニタリング機能であり、前記ダウンリンク制御チャネルは、ページングメッセージの受信に対してモニタリングされ、前記ページングメッセージを受信すると、前記第1のタイマ、前記第2のタイマ、及び前記ページングメッセージモニタリング機能に対する前記ダウンリンク制御チャネルのモニタリングは、次のページングインターバルまでストップされ、前記第1のタイマと前記第2のタイマとは、1つ以上のページング機会の長さをカウントする、請求項4に記載の集積回路。
【請求項6】
前記基地局から受信機によって受信されたチャネル占有信号に基づいて、前記基地局によるチャネル占有を決定し、
前記チャネル占有信号は、前記基地局が前記アンライセンススペクトルを占有するとき、前記基地局によって送信され、前記基地局が前記アンライセンススペクトルを占有しないとき、前記基地局によって送信されず、
前記チャネル占有信号は、前記基地局による前記アンライセンススペクトルの占有長さを示す、請求項1に記載の集積回路。
【請求項7】
前記第1のタイマの第1のタイマ値を設定する設定情報を前記基地局から受信し、前記集積回路は、前記第1のタイマのタイマ値の一部に基づいて、前記第2のタイマの第2のタイマ値を決定し、前記一部は前記受信した設定情報に基づいて決定され、同一の前記一部が、動作される機能の1つ以上に対して前記第2のタイマの第2のタイマ値を決定するのに利用され、又は、
前記第1のタイマの第1のタイマ値と前記第2のタイマの第2のタイマ値とを設定する設定情報を前記基地局から受信し、
前記第2のタイマの第2のタイマ値は、前記第1のタイマの第1のタイマ値より小さく、
前記設定情報は、RRC(Radio Resource Control)プロトコルメッセージを利用して受信される、請求項1に記載の集積回路。
【請求項8】
前記動作される機能は、前記ユーザ装置によって動作される以下の機能、
・ページングメッセージモニタリング機能
・システム情報取得機能
・間欠受信(DRX)機能のための通知モニタリング動作
・DRX機能のための非アクティビティモニタリング動作
・ランダムアクセス機能のためのランダムアクセスレスポンス受信
・PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤのリオーダリング機能
の1つである、請求項1に記載の集積回路。
【請求項9】
前記第1のタイマの第1のタイマ値と前記第2のタイマの第2のタイマ値とは、アンライセンス無線セルにおける前記機能の動作に対して設定され、前記第1のタイマの異なる第1のタイマ値は、ライセンス無線セルにおける前記機能の動作に対して設定され、前記ライセンス無線セルにおける前記異なる第1のタイマ値は、前記アンライセンス無線セルにおける前記第1のタイマ値より小さく、
前記第2のタイマの第2のタイマ値は、ライセンス無線セルにおける動作に対して設定される前記第1のタイマの第1のタイマ値と同じである、請求項1に記載の集積回路。
【請求項10】
ユーザ装置(UE)であって、
UEに意図された情報に対するアンライセンス無線セルのダウンリンク制御チャネルのモニタリングに関する機能を処理する処理回路であって、前記アンライセンス無線セルはアンライセンススペクトルにおいて動作し、前記ユーザ装置と通信する基地局によって制御される、処理回路を有し、
前記処理回路と受信機とは、パラレルに動作する第1のタイマと第2のタイマとに基づいて前記ダウンリンク制御チャネルのモニタリングを実行し、
前記第1のタイマは、前記ダウンリンク制御チャネルのモニタリングの開始時に前記第1のタイマをスタートし、前記第1のタイマの満了によって前記ダウンリンク制御チャネルのモニタリングをストップすることによって、前記ダウンリンク制御チャネルがモニタリングされる最大時間を制限するのに利用され、
前記第2のタイマは、前記基地局による前記アンライセンス無線セルのアンライセンススペクトルのチャネル占有状態に応じて、前記第1のタイマより早く前記ダウンリンク制御チャネルのモニタリングをストップするのに利用される、ユーザ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、3GPP通信システムなどの通信システムにおける方法、装置及び物に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、3GPP(3rd Generation Partnership Project)は、第5世代(5G)とも呼ばれる次世代セルラ技術の技術仕様に取り組んでいる。
【0003】
1つの目的は、enhanced mobile broadband(eMBB)、ultra-reliable low-latency communications(URLLC)、massive machine type communication(mMTC)を少なくとも含む、全ての利用シナリオ、要件及び配置シナリオ(例えば、TR38.913 version 15.0.0のセクション6を参照されたい)に対処する単一の技術的枠組みを提供することである。例えば、eMBB配置シナリオは、屋内ホットスポット、密集した都市、地方、都市マクロ及び高速を含んでもよく、URLLC配置シナリオは、産業制御システム、モバイルヘルスケア(リモートモニタリング、診断及び処置)、車両のリアルタイム制御、スマートグリッドのための広域モニタリング及び制御システムを含んでもよく、mMTC配置シナリオは、スマートウェアラブル及びセンサネットワークなどの非時間クリティカルなデータ伝送による多数のデバイスによるシナリオを含んでもよい。eMBB及びURLLCサービスは、その双方が極めて広い帯域幅を要求する点で類似するが、URLLCサービスは超低遅延を好ましくは要求しうる点で異なる。
【0004】
第2の目的は、順方向互換性を実現することである。Long Term Evolution(LTE,LTE-A)セルラシステムとの後方互換性は必要とされず、全く新しいシステム設計及び/又は新規な特徴の導入を容易にする。
【発明の概要】
【0005】
1つの非限定的で例示的な実施例は、ダウンリンク制御チャネルをモニタリングするための改良された手順を提供することを容易にする。
【0006】
実施例では、ここに開示される技術は、ユーザ装置であって、動作中にUEに意図された情報に対するアンライセンス無線セルのダウンリンク制御チャネルのモニタリングに関する機能を動作する処理回路であって、前記アンライセンス無線セルはアンライセンススペクトルにおいて動作し、前記ユーザ装置と通信する基地局によって制御される、処理回路を有するユーザ装置を特徴とする。前記処理回路と受信機とは、パラレルに動作する第1のタイマと第2のタイマとに基づいて前記ダウンリンク制御チャネルのモニタリングを実行する。前記第1のタイマは、前記ダウンリンク制御チャネルのモニタリングの開始時に前記第1のタイマをスタートし、前記第1のタイマの満了によって前記ダウンリンク制御チャネルのモニタリングをストップすることによって、前記ダウンリンク制御チャネルがモニタリングされる最大時間を制限するのに利用される。前記第2のタイマは、前記基地局による前記無線セルのアンライセンススペクトルのチャネル占有状態に応じて、前記第1のタイマより早く前記ダウンリンク制御チャネルのモニタリングをストップするのに利用される。
【0007】
一般的又は特定の実施例は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム、記憶媒体又はそれらの何れか選択的な組合せとして実現されてもよいことが留意されるべきである。
【0008】
開示された実施例及び異なる実現形態の更なる利益及び利点は、明細書及び図面から明らかになるであろう。利益及び/又は利点は、明細書及び図面の様々な実施例及び特徴によって個別に取得されてもよく、これらは、そのような利益及び/又は利点の1つ以上を得るために全てが提供される必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
以下において、例示的な実施例が、添付した図面を参照してより詳細に説明される。
図1】3GPP NRシステムの一例となるアーキテクチャを示す。
図2】LTE eNB、gNB及びUEのための一例となるユーザ及び制御プレーンアーキテクチャを示す。
図3】モバイル端末のDRX動作を示し、特にショート及びロングDRX周期によるDRX機会及びon-duration期間を示す。
図4】コンテンションベースRACH手順を実行する際のeNBとUEとの間でやりとりされるメッセージを示す。
図5】コンテンションフリーRACH手順を実行する際のeNBとUEとの間でやりとりされるメッセージを示す。
図6】複数のライセンス及びアンライセンスセルによる一例となるLAAシナリオを示す。
図7】LAA送信のための送信動作を示す。
図8】UEとgNBとの一例となる簡略化された構成を示す。
図9】改良されたダウンリンク制御チャネルモニタリング手順の一例となる実現形態によるUEの構成を示す。
図10】UEにおいて動作される各種機能、関連する2つのタイマのパラレル動作及びダウンリンク制御チャネルモニタリングを示す。
図11】改良されたダウンリンク制御チャネルモニタリング手順のための一例となる実現形態によるUEの動作のフロー図である。
図12】改良されたダウンリンク制御チャネルモニタリング手順のための第1の一例となる実現形態によるUEの動作のフロー図である。
図13図12において説明された改良されたダウンリンク制御チャネルモニタリング手順の第1の一例となる実現形態による第1及び第2のタイマのパラレル動作及び結果としてのPDCCHモニタリングを示す。
図14】改良されたダウンリンク制御チャネルモニタリング手順の第2の一例となる実現形態によるUEの動作のフロー図である。
図15図14において説明された改良されたダウンリンク制御チャネルモニタリング手順の第2の一例となる実現形態による第1及び第2のタイマのパラレル動作及び結果としてのPDCCHモニタリングを示す。
図16図14において説明された改良されたダウンリンク制御チャネルモニタリング手順の第2の一例となる実現形態による第1及び第2のタイマのパラレル動作及び結果としてのPDCCHモニタリングを示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
5G NRシステムアーキテクチャ及びプロトコルスタック
3GPPは、100GHzまでの範囲の周波数において動作するNR(New Radio Access Technology)の開発を含む、単に5Gと呼ばれる第5世代セルラ技術のための次のリリースに取り組んでいる。5G規格の最初のバージョンは、2017年の終わりに完了され、5G NR規格に準拠したスマートフォンの試行と商業展開に進むことを可能にした。
【0011】
特に、全体のシステムアーキテクチャは、gNBを含み、UEに対してNG無線アクセスユーザプレーン(SDAP/PDCP/RLC/MAC/PHY)及び制御プレーン(RRC)プロトコルターミネーションを提供するNG-RAN(Next Generation-Radio Access Network)を想定する。gNBは、Xnインタフェースによって互いに相互接続される。gNBはまた、NG(NextGeneration)インタフェースによってNGC(Next Generation Core)に接続され、より詳細には、NG-CインタフェースによってAMF(Access and Mobility Management Function)(例えば、AMFを実行する特定のコアエンティティ)と、NG-UインタフェースによってUPF(User Plane Function)(例えば、UPFを実行する特定のコアエンティティ)とに接続される。図1において、NG-RANアーキテクチャが示される(例えば、3GPP TS38.300 v15.5.0のセクション4を参照されたい)。
【0012】
様々な異なる配備シナリオがサポート可能である(例えば、3GPP TR38.801 v14.0.0を参照されたい)。例えば、非集中配備シナリオがそこに提示され(例えば、TR38.801のセクション5.2を参照されたい。集中配置はセクション5.4に示される)、5G NRをサポートする基地局が配備可能である。図2は、一例となる非集中配備シナリオ(例えば、TR38.801のFigure 5.2-1を参照されたい)を示し、更にgNBとLTE eNBとの双方に接続されるユーザ装置(UE)と共にLTE eNBを示す。NR 5Gのための新たなeNBは、例示的にgNBと呼ばれうる。eLTE eNBは、EPC(Evolved Packet Core)とNGC(Next Generation Core)との接続性をサポートするeNBの進化型である。
【0013】
NRのユーザプレーンプロトコルスタック(例えば、3GPP TS38.300 v15.5.0のセクション4.4.1を参照されたい)は、ネットワーク側でgNBにおいて終端される、PDCP(Packet Data Convergence Protocol、TS38.300のセクション6.4を参照されたい)サブレイヤ、RLC(Radio Link Control、TS38.300のセクション6.3を参照されたい)サブレイヤ、及びMAC(Medium Access Control、TS38.300のセクション6.2を参照されたい)サブレイヤを有する。さらに、新たなアクセス層(AS)サブレイヤ(SDAP,Service Data Adaptation Protocol)が、PDCP(例えば、3GPP TS38.300のサブクローズ6.5を参照されたい)の上に導入される。制御プレーンプロトコルスタックがまた、NRに対して規定される(例えば、TS38.300のセクション4.4.2を参照されたい)。レイヤ2機能の概略は、TS38.300のサブクローズ6に与えられる。PDCP、RLC及びMACサブレイヤの機能は、TS38.300のセクション6.4,6.3及び6.2にそれぞれ列記される。RRCレイヤの機能は、TS38.300のサブクローズ7に列記される。
【0014】
例えば、MACレイヤは、異なるニューメロロジのハンドリングを含む、論理チャネルの多重化及びスケジューリングとスケジューリング関連機能とを扱う。
【0015】
物理レイヤについて、MACレイヤは、トランスポートチャネルの形式でサービスを利用する。トランスポートチャネルは、無線インタフェースを介し情報がどのように、また何れの特性によって送信されるかによって規定可能である。ランダムアクセスチャネル(RACH)はまた、トランスポートブロックを搬送しないが、MACによってハンドリングされるトランスポートチャネルとして規定される。MACレイヤによってサポートされる手順の1つは、ランダムアクセス手順である。
【0016】
物理レイヤ(PHY)は、例えば、符号化、PHY HARQ処理、変調、マルチアンテナ処理、及び適切な物理時間周波数リソースへの信号のマッピングを担当する。それはまた、トランスポートチャネルの物理チャネルへのマッピングを扱う。物理レイヤは、トランスポートチャネルの形式によりサービスをMACレイヤに提供する。物理チャネルは、特定のトランスポートチャネルの送信に利用される時間周波数リソースのセットに対応し、各トランスポートチャネルは、対応する物理チャネルにマッピングされる。1つの物理チャネルは、ランダムアクセスに利用されるPRACH(Physical Random Access Channel)である。
【0017】
NRのための利用ケース/配備シナリオは、データレート、遅延及びカバレッジに関する多様な要件を有するeMBB(enhanced Mobile Broadband)、URLLC(Ultra-Reliable Low-Latency Communications)及びmMTC(massive Machine Type Communication)を含みうる。例えば、eMBBは、IMT-Advancedによって提供されるもの3倍のオーダのピークデータレート(ダウンリンクについて20Gbpsと、アップリンクについて10Gbps)とユーザ体感データレートとをサポートすることが期待される。他方、URLLCのケースでは、よりタイトな要件が超低遅延(ユーザプレーン遅延のUL及びDLのそれぞれについて0.5ms)及び高信頼性(1ms内に1-10-5)に対して課される。最終的に、mMTCは、好ましくは、高い接続密度(都市環境において1,000,000デバイス数/km)、厳しい環境での大きなカバレッジ、及び低コストデバイスのための極めて長寿命のバッテリ(15年間)を要求しうる。
【0018】
従って、1つのユースケースに適したOFDMニューメロロジ(例えば、サブキャリア間隔、OFDMシンボル持続時間、サイクリックプリフィックス(CP)持続時間、スケジューリングインターバル毎のシンボル数など)は、別のユースケースでは良好には機能しないかもしれない。例えば、低遅延サービスは、好ましくは、mMTCサービスより短いシンボル持続時間(及び、従ってより大きなサブキャリア間隔)及び/又はスケジューリング間隔毎のより少ないシンボル(別名、TTI)を必要としうる。さらに、大きなチャネル遅延スプレッドを有する配備シナリオは、好ましくは、短い遅延スプレッドを有するシナリオよりも長いCP持続時間を必要としうる。同様のCPオーバヘッドを保持するため、サブキャリア間隔はそれに応じて最適化されるべきである。NRは、サブキャリア間隔の複数の値をサポートしてもよい。これに対応して、現在、15kHz、30kHz、60kHz・・・のサブキャリア間隔が検討されている。シンボル持続時間Tとサブキャリア間隔Δfは、Δf=1/Tuの式を介し直接関連する。LTEシステムと同様に、“リソースエレメント”という用語は、1つのOFDM/SC-FDMAシンボルの長さに対して1つのサブキャリアから構成される最小のリソースユニットを示すのに利用できる。
【0019】
新しい無線システム5G-NRでは、各ニューメロロジ及び搬送波に対して、サブキャリアとOFDMシンボルのリソースグリッドが、アップリンクとダウンリンクについてそれぞれ規定される。リソースグリッドにおける各要素は、リソースエレメントと呼ばれ、周波数領域の周波数インデックス及び時間領域のシンボル位置に基づいて特定される(3GPP TS38.211 v15.5.0を参照されたい)。
【0020】
ダウンリンク制御チャネルモニタリングPDCCH DCI
UEによって動作される機能の多くは、例えば、UEに向けられる特定の制御情報又はデータを受信するためのダウンリンク制御チャネル(例えば、PDCCHについては、3GPP TS38.300 v15.5.0のセクション5.2.3を参照されたい)のモニタリングを含む。
【0021】
これらの関数の非網羅的なリストは、以下に示される。
・ページングメッセージモニタリング機能
・システム情報取得機能
・間欠受信(DRX)機能のための通知モニタリング動作
・間欠受信(DRX)機能のためのinactivityモニタリング動作
・ランダムアクセス機能のためのランダムアクセスレスポンス受信
・PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤのリオーダリング機能
【0022】
本説明は、上記の機能のリストに着目する。しかしながら、ここに説明されるPDCCHモニタリングを向上させるためのコンセプト及び態様はまた、PDCCHモニタリングに関する他の機能に適用可能である。
【0023】
上述したように、PDCCHモニタリングは、制御情報及びユーザトラフィック(例えば、PDCCH上のDCI及びPDCCHによって通知されるPDSCH上のユーザデータ)など、UEに意図された情報を識別及び受信するためUEによって実行される。
【0024】
ダウンリンクにおける制御情報(ダウンリンク制御情報(DCI)と呼ばれる)は、5G NRにおいてLTEにおけるDCIと同じ目的を有し、すなわち、例えば、ダウンリンクデータチャネル(例えば、PDSCH)又はアップリンクデータチャネル(例えば、PUSCH)をスケジューリングする特別な制御情報セットである。5G NRでは、すでに規定されているいくつかの異なるDCIフォーマットがある(TS38.212 v15.5.0のセクション7.3.1を参照されたい)。
【0025】
これらの機能のそれぞれのPDCCHモニタリングは、特定の目的を果たし、従って、終わりまで開始される。PDCCHモニタリングは、典型的には、少なくともUEによって動作されるタイマに基づいて制御される。タイマは、PDCCHモニタリングを制御する目的を有し、例えば、UEがPDCCHをモニタリングする最大時間を制限する。例えば、UEは、PDCCHを無期限にモニタリングする必要はないが、電力を節約することができるように、ある時間の後にモニタリングをストップしてもよい。これに対応して、タイマは、UEが意図された目的のためにPDCCHモニタリングをスタートするとき、スタートされてもよい。そして、タイマが満了すると、UEは、意図された目的のためにPDCCHモニタリングをストップしてもよく、電力を節約する機会を有する。
【0026】
上で列記された機能が、以下でより詳細に説明される。
【0027】
5G NRにおけるページング手順
現在規格化されているバージョンによるPDCCHモニタリングに関する5G NRにおけるページング機能の例示的な実現形態が、以下において簡単化及び省略された形式で説明される。
【0028】
5G NRには、2つの異なるページング手順、RANベースページング手順(例えば、RANベース通知エリアに基づく)と、コアネットワークベースページング手順(例えば、TS38.300におけるセクション9.2.5の“Paging”など、いくつかのセクションにおいてRANページング及びCNページングに言及する3GPP TS38.300 v15.5.0、TS38.304 v15.3.0及びTS38.331 v15.5.0を参照されたい)。
【0029】
ページングにより、ネットワークはページングメッセージを介しRRC_IDLEとRRC_INACTIVE状態のUEに到達し、ショートメッセージを介しシステム情報の変更とETWS/CMAS(Earthquake and Tsunami Warning System/Commercial Mobile Alert System)通知をRRC_IDLE、RRC_INACTIVE及びRRC_CONNECTED状態のUEに通知することができる。ページングメッセージとショートメッセージとの双方は、UEによってモニタリングされるPDCCH上のP-RNTIによってアドレス指定される。しかしながら、実際のページングメッセージ(ページングレコードなどによる)は、その後にPCCHで送信されるが(PDCCHによって通知される)、ショートメッセージはPDCCHを介し直接送信できる。
【0030】
RRC_IDLEでは、UEは、CN始動ページングチャネルのページングチャネルをモニタリングするが、RRC_INACTIVEでは、UEはまた、RAN始動ページングのページングチャネルをモニタリングする。UEは、ページングチャネルを連続的にモニタリングする必要はないが、RRC_IDLE又はRRC_INACTIVEのUEが、DRX周期毎に1つのページング機会(PO)の間にページングチャネルをモニタリングすることしか必要としないページングDRXが規定される(3GPP TS38.304 v15.3.0のセクション6.1及び7.1などを参照されたい)。ページングDRX周期は、ネットワークによって設定される。
【0031】
CN始動ページングとRAN始動ページングのUEのPOは、同じUE IDに基づいており、双方のPOが重複する。DRX周期における異なるPOの数は、システム情報を介し設定可能であり、ネットワークは、それらのIDに基づいてUEをそれらのPOに分散してもよい。POは、PDCCHモニタリング機会のセットであり、ページングDCIが送信可能な複数のタイムスロット(例えば、サブフレーム又はOFDMシンボル)から構成することができる。1つのページングフレーム(PF)は、1つの無線フレームであり、1つ以上のPO又はPOのスタートポイントを含んでもよい。
【0032】
RRC_CONNECTEDにあるとき、UEは、SI変更通知及びPWS(Public Warning System)通知についてシステム情報において通知される何れかのPOにおけるページングチャネルをモニタリングする。帯域幅適応(BA)(TS38.300のセクション6.10を参照されたい)の場合、RRC_CONNECTEDのUEは、共通サーチスペースが設定されるアクティブなBWP上のページングチャネルのみをモニタリングする。
【0033】
以下で説明されるように、PDCCHモニタリングのための改良されたコンセプト及び態様のコンテクスト内で上記を要約すると、ページング機能のためのPDCCHモニタリングを制御するため、UEは、例えば、ページング機会の時間長をカウントするタイマを使用してもよい。例えば、タイマは、(タイマ値としてPOの長さを有する)満了するまでPOの開始時にスタートされる。
【0034】
UEがページングメッセージを受信すると、PDCCHモニタリングは、UEによってストップできる。ページングの原因に応じて、UEは、システム情報を取得し、又は、基地局とRRC接続を確立し、そしてネットワークからのトラフィック/命令を受信するなどを継続してもよい。
【0035】
NRシステム情報取得
現在規格化されているバージョンによるPDCCHモニタリングに関する5G NRにおけるシステム情報取得機能の例示的な実現形態が、以下において簡単化及び省略された形式で説明される。
【0036】
5G NRでは、システム情報(SI)は、MIB(Master Information Block)及びいくつかのSIB(System Information Block)に分割される(3GPP TS38.331 v15.5.1のセクション5.2など、3GPP TS38.300 v15.5.0のセクション7.3など、3GPP TS38.213のセクション13などを参照されたい)。MIBは、BCH上で送信され、セルからSIB1を取得するため必要とされるパラメータを含む。SIB1は、DL-SCH上で周期的に送信され、利用可能性及びスケジューリングに関する情報、例えば、SIBのSIメッセージへのマッピング、周期性、1つ以上のSIBがオンデマンドでのみ提供されるか否かの通知を有する他のSIBのSIウィンドウサイズ、及び、この場合、SIリクエストを実行するためUEによって必要とされる設定を含む。
【0037】
SIB1以外のSIBは、DL-SCH上で送信されるシステム情報メッセージ(SIメッセージにおいて搬送される。同じ周期性を有するSIBは、同じSIメッセージにマッピングすることができる。各SIメッセージは、周期的に発生する時間領域ウィンドウ(全てのSIメッセージに対して同じ長さを有するSIウィンドウとして参照される)内で送信される。各SIメッセージはSIウィンドウに関連付けされ、異なるSIメッセージのSIウィンドウは重複しない。
【0038】
UEは、SI取得手順を適用してアクセス層(AS)と非アクセス層(NAS)の情報を取得し、RRC_IDLE、RRC_INACTIVE及びRRC_CONNECTEDモードのUEに適用する。例えば、UEは、セル選択時(例えば、電源投入時)、セル再選択時、カバレッジ外からの復帰時、同期完了による再設定後、他のRAT(Radio Access Technology)からネットワークに入った後、システム情報が変更されたという通知の受信後、及び、UEが格納されたSIBの有効なバージョンを有していないとき、SI取得手順を適用してもよい。修正期間が利用され、すなわち、更新されたSIが、SI変更通知が送信されるか否かのものに続く修正期間において報知される。
【0039】
UEは、DCIを介しP-RNTIと共に送信されるショートメッセージを使用して、SI変更に関する通知を受信する。RRC_IDLE又はRRC_INACTIVEのUEは、DRX周期毎にそれ自体のページング機会においてSI変更通知をモニタリングしてもよい(上記参照)。RRC_CONNECTEDのUEは、変更周期毎に少なくとも1回、任意のページング機会においてSI変更通知をモニタリングする。
【0040】
SIメッセージ取得のため、1つ以上のPDCCHモニタリング機会が決定され、これは、SIB1のPDCCHモニタリングに対するものと同じであってもよいし、異なっていてもよい。例えば、UEは、SIウィンドウにおいて、SIメッセージのPDCCHが、送信された各SSB(Synchronization Signal Block)に対応する少なくとも1つのPDCCHモニタリング機会において送信されると想定する。SIB1コンフィギュレーションは、SIB1のスケジューリングをモニタリングするため、UEが必要とするサーチスペース及び他のPDCCH関連パラメータに関する情報を提供する。
【0041】
以下に説明するように、PDCCHモニタリングのための改良されたコンセプト及び態様のコンテクスト内で上記を要約すると、UEは、SIウィンドウ長を制御するためにタイマを利用してもよく、UEは、SIメッセージの受信に成功するまで、又は、特定の長さを有するSIウィンドウの終わりまで、PDCCHをモニタリングしてもよい。SIメッセージがSIウィンドウの終わりまでに受信されなかった場合、PDCCHのモニタリングは、現在の修正期間において関係するSIメッセージのための次のSIウィンドウの機会で繰り返すことができる。
【0042】
LTE及び5G NRにおける間欠受信(DRX)
現在規格化されているバージョンによるPDCCHモニタリングに関する5G NRにおけるシステム情報取得機能の例示的な実現形態が、以下において簡単化及び省略された形式で説明される。
【0043】
UEにおけるバッテリ消費を低減するため、UEがPDCCHを監視するのに費やす時間を最小限に抑える機構が利用され、これは、間欠受信(DRX)機能と呼ばれる。DRX機能は、RRC_IDLEに対して設定でき、この場合、UEは、特定のDRX値又はデフォルトのDRX値(defaultPagingCycle)を利用する。デフォルトはシステム情報において報知され、32、64、128、256個の無線フレームの値を有することができる。UEは、DRX周期毎に1つのページング機会においてウェイクアップする必要があり、ページング機会は、1サブフレームである。DRX機能はまた。“RRC_CONNECTED”UEに対して設定でき、これにより、ダウンリンク制御情報(又は単に、UEはPDCCHをモニタリングすると表現される)のダウンリンク制御チャネルを常にモニタリングする必要はない(3GPP Technical Standard TS36.321 15.5.0、chapter 5.7 を参照されたい)。
【0044】
以下のパラメータが、すなわち、移動ノードがアクティブになるOn-Duration周期(すなわち、DRX Active Time)と、移動ノードがDRXにある周期(すなわち、DRX Active Timeにない)とが、DRX UEの動作を規定するのに利用可能である。
【0045】
On-duration:ユーザ装置が、DRXからウェイクアップした後にPDCCHを受信及びモニタリングするダウンリンクサブフレームの持続時間、すなわち、より具体的には、PDCCHを有するサブフレーム(PDCCHサブフレームとも呼ばれる)の持続時間。ここで、“PDCCH”という用語は、PDCCH、EPDCCH(設定されるとき、サブフレームにおける)、又は、R-PDCCHが設定されてサスペンドされていない中継ノードに対して、R-PDCCHを表すことが留意されるべきである。ユーザ装置がPDCCHの復号に成功した場合、ユーザ装置は、アウェイク/アクティブのままであり、inactivityタイマをスタートする[1~200サブフレーム;16ステップ:1~6、10~60、80、100、200]。
DRX inactivity timer:ユーザ装置がPDCCHの最後の復号化成功からPDCCHの復号化に成功するまで待機するダウンリンクサブフレームの持続時間。UEがこの期間においてPDCCHの復号化に失敗すると、それはDRXに再び入る。ユーザ装置は、第1の送信のみに対して(すなわち、再送のためではない)PDCCHの1回の復号化成功に続いて、inactivityタイマを再スタートする[1~2560サブフレーム;22ステップ、10スペア:1~6、8、10~60、80、100~300、500、750、1280、1920、2560]。
DRX Retransmission timer:最初の利用可能な再送時間後にUEによってダウンリンク再送が期待される連続するPDCCHサブフレームの数を指定する。[1~33サブフレーム、8ステップ:1、2、4、6、8、16、24、33]。
DRX short cycle:短いDRX周期に対して可能な非アクティビティ期間に続くon-durationの周期的繰り返しを指定する。このパラメータは任意的である[2~640サブフレーム;16ステップ:2、5、8、10、16、20、32、40、64、80、128、160、256、320、512、640]。
DRX short cycle timer:DRX Inactivity Timerが満了した後にUEが短いDRX周期に続く連続するフレームの数を指定する。このパラメータは任意的である[1~16サブフレーム]。
Long DRX Cycle Start offset:(TS36.321のセクション5.7に規定される式によって決定される)on-durationがスタートするときのサブフレームのオフセットと、DRX長周期に対する可能な非アクティビティ期間に続きon-durationの周期的繰り返しを指定する[周期の長さ10~2560サブフレーム;16ステップ:10、20、30、32、40、64、80、128、160、256、320、512、640、1024、1280、2048、2560;オフセットは[選択された周期の0~サブフレーム長]の間の整数である]。
【0046】
UEが起動している総持続時間は、“アクティブ時間”又はDRX Active Timeと呼ばれる。アクティブ時間は、例えば、DRX周期のon-durationを含み、inactivityタイマが満了していない間にUEが連続受信を実行している時間と、1つのHARQ RTTの後にダウンリンク再送を待機している間にUEが連続受信を実行している時間とを含む。同様に、アップリンクについて、UEは、アップリンク再送グラントがPDCCHを介し受信可能なサブフレームにおいて、すなわち、最大再送数に到達するまでの最初のアップリンク送信後の8ms毎に起動される(すなわち、DRX Active Timeにおいて)。上記に基づいて、最小のActive Timeは、on-durationに等しい固定長であり、最大は、例えば、PDCCHアクティビティに応じて可変である。
【0047】
“DRX期間”又は“DRXオフ期間”は、UEがバッテリ節約目的のためにダウンリンクチャネルの受信をスキップすることが可能である、すなわち、ダウンリンクチャネルをモニタリングすることが必要とされないダウンリンクサブフレームの持続時間である。DRXの動作は、電力を節約するため、移動端末に(現在アクティブなDRX周期に従って)無線回路を繰り返し非アクティビティ化する機会を与える。UEが実際にDRX期間中にDRXに留まるか(すなわち、アクティブでない)否かは、UEによって決定されてもよく、例えば、UEは、On-Duration期間には実行可能でない、従って、他の時間、例えば、DRXオフ時間中に実行される必要がある異周波測定を通常実行する。
【0048】
競合する要件を満たすため、2つのDRX周期(短い周期及び長い周期)が各UEに対して設定することができ、短いDRX周期は任意選択的であり、すなわち、長いDRX周期のみを使用することができる。短いDRX周期、長いDRX周期及び連続受信の間の遷移は、タイマ又はeNodeBからの明示的なコマンドによって制御される。ある意味において、短いDRX周期は、UEが長いDRX周期に入る前に、遅いパケットが到着した場合における確認期間とみなすことができる。UEが短いDRX周期にある間にデータがeNodeBに到着した場合、データは、次のon-duration時間における送信のためにスケジューリングされ、そして、UEは連続受信を再開する。他方、短いDRX周期の間にeNodeBにデータが到着しない場合、UEは、パケットアクティビティが時間終了したと仮定して、長いDRX周期に入る。
【0049】
アクティブ時間中、UEは、PDCCHをモニタリングし、設定されたSRS(Sounding Reference Signal)を報告し、PUCCH上でCQI(Channel Quality Information)/PMI(Precoding Matrix Indicator)/RI(Rank Indicator)/PTI(Precoder Type Indication)を報告する。UEがアクティブ時間にないとき、タイプ0トリガされたSRS及びPUCCH上のCQI/PMI/RI/PTIは報告されなくてもよい。CQIマスクがUEに設定される場合、PUCCH上のCQI/PMI/RI/PTIの報告は、On-Durationサブフレームに限定される。
【0050】
図3は、DRX動作の例を開示する。UEは、長いDRX周期と短いDRX周期とに対して同じ“on-duration”期間中にスケジューリングメッセージ(例えば、PDCCH上のそれのC-RNTI(Cell Radio Network Temporary Identity)によって示されるダウンリンク/アップリンク割当てとも呼ばれうる)を確認する。スケジューリングメッセージが“on-duration期間”中に受信されると、UEは、“inactivity timer”をスタートし、Inactivity Timerの動作中に全てのサブフレームにおいてPDCCHをモニタリングし続ける。この期間中、UEは、“連続受信モード”にあるとみなすことができる。Inactivity Timerの動作中にスケジューリングメッセージが受信されると、UEはInactivity Timerを再スタートし、それが満了になると、UEは、短いDRX周期に移行し、“short DRX cycle timer”を開始する(短いDRX周期が設定されると仮定する)。short DRX cycle timerが満了すると、UEは、長いDRX周期に移行する。短いDRX周期はまた、DRX周期、すなわち、(そのように設定されている場合には)短いDRX周期又は(短いDRX周期が設定されていない場合には)長いDRX周期にすぐにUEを入れるためにeNBが任意の時間に送信可能なDRX MAC Control Elementによって開始されてもよい。
【0051】
LTEについて上述したDRXの基本コンセプトはまた、いくつかの相違はあるが、新たな5G NRに適用される。標準化はDRXを進歩及び規定した(3GPP TS38.321 v15.5.0の“Discontinuous Reception(DRX)”というタイトルのセクション5.7を参照されたい)。
【0052】
以下は、TS38.321において述べられている。
【0053】
RRCは、以下のパラメータを設定することによってDRX動作を制御する。
-drx-onDurationTimer:DRX周期の開始からの持続時間
-drx-SlotOffset:drx-onDurationTimerをスタートするまでの遅延
-drx-StartOffset:DRX周期がスタートするサブフレーム
-drx-InactivityTimer:PDCCHがMACエンティティに対して新たなUL又はDL送信を通知するPDCCH機会の後の持続時間
-drx-RetransmissionTimerDL(DL HARQプロセス毎):DL再送が受信される前の最大持続時間
-drx-RetransmissionTimerUL(UL HARQプロセス毎):UL再送に対するグラントが受信される前の最大持続時間
-drx-LongCycle:長いDRX周期
-drx-ShortCycle(任意選択的):短いDRX周期
-drx-ShortCycleTimer(任意選択的):UEが短いDRX周期に従う持続時間
-drx-HARQ-RTT-TimerDL(DL HARQプロセス毎):HARQ再送に対するDL割当てがMACエンティティによって予想されるまでの最小持続時間
-drx-HARQ-RTT-TimerUL(UL HARQプロセス毎):UL HARQ再送グラントがMACエンティティによって予想されるまえの最小持続時間
【0054】
DRX周期が設定されるとき、アクティブ時間は以下の期間の時間を含む。
-drx-onDurationTimer、drx-InactivityTimer、drx-RetransmissionTimerDL、drx-RetransmissionTimerUL又はra-ContentionResolutionTimer(サブクローズ5.1.5において記載されるように)が実行中である、又は、
-スケジューリングリクエストがPUCCH上で送信され、ペンディング中である(サブクローズ5.4.4において記載されるように)、又は、
-MACエンティティのC-RNTIにアドレス指定された新たな送信を通知するPDCCHは、コンテンションベースランダムアクセスプリアンブルのうちMACエンティティによって選択されないランダムアクセスプリアンブルのランダムアクセスレスポンスの受信成功後に受信されていない(TS38.321のサブクローズ5.1.4に記載されるように)
【0055】
PDCCHという用語は、例えば、共通サーチスペースによるPDCCH、UE固有サーチスペースのPDCCH又は5G NRにおけるGC-PDCCH(Group Common PDCCH)を表してもよいことに留意すべきである。
【0056】
そこから明らかなように、5G NRのためのDRXはまた、長いDRX周期及び短いDRX周期に基づいており、Short DRX Cycle timerに基づくそれらの間の遷移は、DRX周期の開始時におけるOn-Durationを規定し、DRX inactivity timerは、UEがスリープ状態に移行した後にPDCCHを受信した後の継続受信の持続時間を決定する。従って、5G-NR DRX機構は、概念的には図3に示すように作用する。
【0057】
後述するように、PDCCHモニタリングのための改良されたコンセプト及び態様のコンテクスト内で上記を要約すると、UEは、On-Duration時間及びDRX-inactivity時間をそれぞれ制御するため、タイマを使用してPDCCHをモニタリングする。対応するタイマの実行中、UEは、DRX動作についてPDCCHをモニタリングし続けることが必要とされる。
【0058】
ランダムアクセスチャネル手順
現在規格化されているバージョンによるPDCCHモニタリングに関する5G NRにおけるランダムアクセス機能の例示的な実現形態が、以下において簡単化及び省略された形式で説明される。
【0059】
UEは、セルを検出すると、そのセルにアクセスしうる。これは、ランダムアクセス手順を利用して実行できる。LTE RACH手順は、図4及び図5を参照して、以下でより詳細に説明される。LTEにおける移動端末は、それのアップリンク送信が時間同期されている場合にのみ、アップリンク送信のためにスケジューリング可能である。従って、ランダムアクセスチャネル(RACH)手順は、非同期の移動端末(UE)とアップリンク無線アクセスの直交送信との間のインタフェースとしての重要な役割を演じる。例えば、LTEにおけるランダムアクセスは、それのアップリンク同期をまだ取得していないか、又は、失っているユーザ装置のためのアップリンク時間同期を実現するのに利用される。ユーザ装置がアップリンク同期を実現すると、eNodeBは、それに対してアップリンク送信リソースをスケジューリングできる。ランダムアクセスに関連する1つのシナリオは、それの現在のセルから新たなターゲットセルにハンドオーバするRRC_CONNECTED状態のユーザ装置が、ターゲットセルでアップリンク時間同期を実現するため、ランダムアクセス手順を実行することである。
【0060】
LTEは、アクセスがコンテンションベースである、すなわち、本来的な衝突リスクを意味する、又はコンテンションフリー(非コンテンションベース)であることを可能にする2つのタイプのランダムアクセス手順を提供する(3GPP TS36.321 v15.5.0のセクション5.1を参照されたい)。
【0061】
以下において、LTEコンテンションベースのランダムアクセス手順が図4に関してより詳細に説明される。この手順は、4つの“ステップ”から構成される。まず、ユーザ装置は、PRACH(Physical Random Access Preamble)上でランダムアクセスプリアンブルをeNodeBに送信する(すなわち、RACH手順のメッセージ1)。eNodeBは、RACHプリアンブルを検出した後、プリアンブルが検出された時間周波数スロットを識別する(ランダムアクセス)RA-RNTIを用いて、PDCCH上でアドレス指定されたPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)上でランダムアクセスレスポンス(RAR)メッセージを送信する(RACH手順のメッセージ2)。複数のユーザ装置が同じPRACHリソースで同じRACHプリアンブルを送信した場合(これは、コリジョンとも呼ばれる)、それらは同じランダムアクセスレスポンスメッセージを受信する。RARメッセージは、検出されたRACHプリアンブル、後続するアップリンク送信の同期のためのタイミングアライメントコマンド(TAコマンド)、最初にスケジューリングされた送信のためのイニシャルアップリンクリソース割当て(グラント)、及び、T-CRNTI(Temporary Cell Radio Network Temporary Identifier)の割当てを搬送してもよい。このT-CRNTIは、この時点での移動体の“実際”の識別子がeNodeBによってまだ知られていないため、RACH手順が終了するまでRACHプリアンブルが検出された移動体に対処するため、eNodeBによって使用される。
【0062】
ユーザ装置は、eNodeBによって設定された所定の時間ウィンドウ(例えば、RAR時間ウィンドウと呼ばれる)内においてランダムアクセスレスポンスメッセージの受信に対してPDCCHをモニタリングする。ユーザ装置は、eNodeBから受信したRARメッセージに対して、ランダムアクセスレスポンス内でグラントによって割り当てられた無線リソース上で最初にスケジューリングされたアップリンク送信を送信する。このスケジューリングされたアップリンク送信は、例えば、RRC Connection Request、RRC Resume Request又はバッファステータスレポートなど、実際のランダムアクセス手順メッセージを搬送する。
【0063】
図5は、コンテンションベースランダムアクセス手順と比較して簡単化された3GPPLTEのコンテンションフリーランダムアクセス手順を示す。eNodeBは、第1のステップにおいて、衝突の危険がないように、すなわち、複数のユーザ装置が同じプリアンブルを送信する危険がないように、ランダムアクセスのために使用するプリアンブルをユーザ装置に提供する。従って、ユーザ装置は、その後にPRACHリソース上でアップリンクにおいてeNodeBによって通知されたプリアンブルを送信している。複数のUEが同じプリアンブルを送信している場合は、コンテンションフリーランダムアクセスのために回避されるため、本質的に、コンテンションフリーランダムアクセス手順は、UEによるランダムアクセスレスポンスの受信に成功した後に終了する。
【0064】
図4及び5に関連して説明したような同様又は同一のRACH手順は、5Gの新たな無線技術に対して実現される(38.321 v15.5.0のセクション5.1を参照されたい)。
【0065】
さらに、3GPPはまた、5G NRのための2ステップRACH手順を研究しており、ここでは、4ステップRACH手順におけるメッセージ1及び3に対応するメッセージ1が最初に送信される。次に、gNBは、LTE RACH手順のメッセージ2及び4に対応するメッセージ2で応答する。減少したメッセージ交換のため、2ステップRACH手順の遅延は、4ステップRACH手順と比較して低減されてもよい。メッセージの無線リソースは、任意的にネットワークによって設定される。
【0066】
以下に説明するように、PDCCHモニタリングのための改良されたコンセプト及び態様のコンテクスト内で上記を要約すると、UEは、RACH手順の第1のステップとしてRACHプリアンブルを送信した後に、ランダムアクセスレスポンス時間ウィンドウを制御するためにタイマを利用してPDCCHをモニタリングする。タイマが満了し、RARが受信されなかったとき、UEは、PDCCHモニタリングを継続する必要はないが、例えば、RACHプリアンブルを再送してもよい。RARがRAR時間ウィンドウ内で受信されると、UEは、RACH手順の次のステップ、例えば、スケジューリングされたユーザデータ送信を送信する次のステップに進む。
【0067】
PDCPリオーダリング
現在規格化されているバージョンによるPDCCHモニタリングに関する5G NRにおけるPDCPリオーダリング機能の例示的な実現形態が、以下において簡単化及び省略された形式で説明される(3GPP TS38.323 v15.5.0のセクション5.1.2,5.2.1,5.2.2などを参照されたい)。
【0068】
PDCP(Packet Data Convergence Protocol)は、IPヘッダ圧縮、暗号化及び整合性保護を実行する。それはまた、ハンドオーバの場合、再送、順次配信及び重複除去を処理する。特に、PDCPは、SDU(Service Data Unit)(パケットと呼ぶこともできる)の上位レイヤプロトコールへの順次配信を保証するためリオーダリングを実行することを担当する。リオーダリングは、基本的には受信したSDUをバッファリングし、より下位の番号の全てのSDUが配信されるまで、上位レイヤにそれを転送しない。カウンタ値は、欠落したSDUを識別し、再送を要求すると共に、上位レイヤへの配信までに受信したSDUをリオーダリングするのに使用される。
【0069】
PDCPレイヤのリオーダリング機能を制御するため、タイマ(例えば、t-reorderingと呼ばれる)が利用可能である。このタイマは、基地局からの順序通りでない配信が検出されるとスタートされ、UEがさらに処理を進める前に、データパケット(SDU)の順序通りの配信を待機する時間を制御する。t-reorderingタイマが実行されている間、UEは、データパケット(例えば、PDCP PDU)の順序通りの配信についてPDCCHをモニタリングしてもよい。このようなデータパケットが受信されると、UEは、PDCP動作に移行し、例えば、順序通りのSDUを上位レイヤに配信し、順序通りでない配信が次に検出されるまで、t-reorderingタイマをストップする。
【0070】
LAA(Licensed-Assisted Access)及びエンハンストLAA(eLAA)
LTEをアンライセンスバンドに拡張する理由は、限られたライセンスバンドと関連して無線ブロードバンドデータに対する需要が絶えず増大していることである。従って、アンライセンススペクトルは、セルラオペレータによってサービス提供を増強するための補完的なツールとしてますます考慮されている。Wi-Fiのような他の無線アクセス技術(RAT)に依拠することと比較して、アンライセンスバンドにおけるLTEの長所は、LTEプラットホームをアンライセンススペクトル接続によって補完することにより、オペレータ及びベンダが無線及びコアネットワークにおけるLTE/EPCハードウェアへの現存又は計画された投資を活用することができることである。
【0071】
しかしながら、アンライセンススペクトルアクセスは、Wi-Fiのようなアンライセンススペクトルにおける他の無線アクセス技術(RAT)との不可避的な共存のため、ライセンススペクトルアクセスの品質に決して適合できないことが考慮される必要がある。従って、アンライセンスバンド上でのLTE動作は、少なくとも最初はアンライセンススペクトル上でのスタンドアロン動作としてではなく、ライセンススペクトル上でのLTEに対する補完とみなされていた。この想定に基づいて、3GPPは、少なくとも1つのライセンスバンドと関連して、アンライセンスバンド上でのLTE動作のためのLAA(Licensed Assisted Access)を確立した。しかしながら、アンライセンススペクトル上でのLTEのスタンドアロン動作は、すなわち、ライセンスセルによって支援されることなく排除されず、そのようなスタンドアロンのアンライセンス動作は、現在、5G NRについて予測されている。
【0072】
3GPPにおける現在意図されている全体的なLAAアプローチは、すでに指定されているRel-12キャリアアグリゲーション(CA)フレームワークをできるだけ利用することであり、ここで、上述されるようなCAフレームワークコンフィギュレーションは、いわゆる、プライマリセル(Pcell)キャリアと、1つ以上のセカンダリセル(SCell)キャリアとを含む。CAは、一般にセルの自己スケジューリング(スケジューリング情報とユーザデータとが、同じコンポーネントキャリア上で送信される)と、セル間のクロスキャリアスケジューリング(PDCCH/EPDCCHに関するスケジューリング情報と、PDSCH/PUSCHに関するユーザデータとが、異なるコンポーネントキャリア上で送信される)の両方をサポートする。
【0073】
アンライセンスバンドの利用はまた、新たな5G-NRの開発の注目点になっている。NRライセンス設計がベースラインとして利用可能であり、以下のような開発シナリオが考慮できる。
・LTE LAAと同様に、NRライセンスセル(例えば、PCell)とNRアンライセンスセル(例えば、SCell)との間のキャリアアグリゲーション
・デュアルコネクティビティ(LTE及びNRによる)、マスタeNBがライセンススペクトルで動作し、セカンダリgNBがアンライセンススペクトルで動作するENU-DC、マスタNBがライセンススペクトルで動作し、セカンダリgNBがアンライセンススペクトルで動作するNNU-DC
・スタンドアロン(SA):スタンドアロンNR PCellがアンライセンススペクトルで動作するNR-U SA
・アンライセンスバンドでのダウンリンクとライセンスバンドにおけるULとによるNR無線セル
【0074】
NRにおいて、Listen-Before-Talkがアンライセンスキャリア上で実行される。特に、送信側エンティティはLBTを実行し、チャネル占有は、LBT CCA(Clear Channel Assessment)の成功後にのみ可能とされる。
【0075】
とてもシンプルなシナリオは、ライセンスPCell、ライセンスSCell1及び各種アンライセンスSCell2,3,4(スモールセルとして例示的に示される)によって図6に示される。アンライセンスSCell2,3,4の送信/受信ネットワークノードは、eNBによって管理されるリモートラジオヘッドとすることができ、又は、eNBによって管理されず、ネットワークにアタッチされるノードとすることができる。簡単化のため、eNB又はネットワークへのこれらのノードの接続は、図では明示的に示されない。さらに、アンライセンス無線セル5は、アンライセンススペクトルにおいて動作するNR PCellのスタンドアロンシナリオを示す。
【0076】
データ分配フェーズ1320前のある時点で、マスタAPはまた、スレーブAP1を介する代わりに、上位レイヤデータがそれ自身を介してルーティングされるように構成する。これは、マスタAPがターゲットSTAのためのサービスAPとして記録されるように、データペイロードをAPに転送するネットワークルータデバイスのルーティングテーブルを一時的に更新することによって実行されてもよい。
【0077】
最も重要な問題の1つは、これらのアンライセンスバンドで動作するWi-Fi(IEEE802.11)システムなどの他のシステムとの共存である。LTE、5G NR、及びWi-Fiなどの他の技術の間の公平な共存をサポートすると共に、同じアンライセンスバンドにおける異なるオペレータの間の公平性を保証するため、アンライセンスバンドのためのチャネルアクセスは、地理的地域及び特定の周波数帯域に部分的に依存しうる特定の規制ルールのセットに従わなければならない(例えば、3GPP Technical Report TR36.889のバージョン13.0.0を参照されたい)。地域及び帯域に応じて、LAA及び5G NR手順を設計する際に考慮しなければならない規制要件は、DFS(Dynamic Frequency Selection)、TPC(Transmit Power Control)、LBT(Listen Before Talk)及び限られた最大送信持続時間(チャネル占有時間、チャネル取得時間又は同様の表現とも呼ばれる)を有する間欠送信を含む。5GHzの異なる地域及び帯域に対する全ての要件がシステム設計に対して考慮することができることを基本的に意味する単一のグローバルフレームワークが、ターゲットとすることができる。
【0078】
LBT(Listen-Before-Talk)手順は、デバイスがチャネルを使用する前にCCA(Clear Channel Assessment)チェックを適用するメカニズムとして規定される。一例となる実現形態によると、CCAは、チャネルが占有されているか、あるいは、クリアであるかを決定するため、アンライセンスチャネル上の他の信号の有無を決定するため、少なくともエネルギー検出を利用する。例えば、欧州及び日本の規制は、アンライセンスバンドにおけるLBTの利用を必須とする。規制の要求とは別に、LBTを介した当該キャリアセンシングは、アンライセンススペクトルの公平な共有のための1つの方法であり、従って、単一のグローバルソリューションフレームワークのアンライセンススペクトルにおける公平でフレンドリな動作のための重要な特徴であるとみなされる。
【0079】
アンライセンススペクトルでは、チャネルの可用性は必ずしも保証されているとは限らない。また、欧州及び日本などの特定の地域は、継続的な送信を禁止しており、アンライセンススペクトルにおける送信バーストの最大持続時間(最大チャネル占有率)に対して制約を課している。従って、限られた最大送信持続時間による間欠送信は、LAA及び5G NRのための機能である。
【0080】
LBTに関するこの欧州の規則に従って、デバイスは、アンライセンス無線チャネルをデータ送信によって占有する前に、CCA(Clear Channel Assessment)を実行しなければならない。このように制限された例示的なシナリオでは、例えば、エネルギー検知に基づいてチャネルをフリーベースとして検知した後にのみアンライセンスチャネル上で送信を開始することが許される。特に、装置は、CCA中に特定の最小時間(例えば、欧州の20μsについて、ETSI 301 893のクローズ4.8.3を参照されたい)チャネルを観察しなければならない。検出されたエネルギーレベルが設定されたCCA閾値(例えば、欧州では、-73dBm/MHz、ETSI 301 893のクローズ4.8.3を参照されたい)を超えた場合、チャネルは占有されているとみなされ、逆に、検出された電力レベルが設定されたCCA閾値を下回る場合、チャネルはフリーとみなされる。チャネルが占有されていると判定された場合、チャネルは、次の固定フレーム期間中に当該チャネル上で送信しないものとする。チャネルがフリーとして分類される場合、装置は即座に送信することが許可される。同じ帯域で動作する他のデバイスとの公平なリソース共有を実現するため、最大送信持続時間が制限される。
【0081】
CCAは、任意選択的に間におけるバックオフ時間を有して、繰り返し実行可能である。
【0082】
さらに、装置が当該キャリアの可用性(すなわち、LBT/CCA)を再評価することなく所与のキャリア上で送信を有する総時間は、チャネル占有時間として定義される(例えば、ETSI 301893のクローズ4.8.3.1を参照されたい)。チャネル占有時間は、1ms~10msの範囲内になければならず、最大チャネル占有時間は、例えば、欧州に対して現在規定されているように4msとすることができる。さらに、アンライセンスセル上での送信後にUEが送信を許可されない最小アイドル時間があり、当該最小アイドル時間は、チャネル占有時間の少なくとも5%である。アイドル期間の終わりに向かって、UEは、新しいCCAを実行することができ、以下同様である。
【0083】
さらに、CCAは、共有COTの一部として、別のエンティティによって信号を受信した後の所定の期間内、例えば、16マイクロ秒以内では必要とされなくてもよい。例えば、共有gNB COT内のDLとULとの間と、ULとDLとの間との切り替えは、LBTを必要としない。
【0084】
この送信動作は、図7において概略的には示される(例えば、ETSI EN 301.893などを参照されたい)。
【0085】
従って、アンライセンス無線セル上での動作は、上述したように、何れの送信機もListen-Before-Talkを実行することを必要とする。これはまた、基地局によるPDCCHの送信に適用され、その結果、UEによるPDCCHモニタリングに対する影響を有することが可能である。
【0086】
UEによって動作される多くの異なる機能(上記の例を参照されたい)は、PDCCHをモニタリングすることを含み、従って、アンライセンスセルを取得するgNBのLBTの失敗によって影響を受ける可能性がある(アンライセンス無線セルのアンライセンススペクトルを取得することとして表現できる)。
【0087】
無線セルがアンライセンススペクトルにおいて動作されるシナリオに対するgNBサイドによるこれらのLBTの失敗を補償するための1つの可能な解決策は、例えば、ライセンス無線セル動作と比較して、PDCCHがモニタリングされる時間を延長することである。これにより、gNBがアンライセンススペクトルの取得に成功し、例えば、PDCCH及び/又はおそらくPDSCHを送信するためにUEに到達する可能性は増加する。
【0088】
例えば、gNBがシステム情報を送信するより多くの機会を追加するため、NRアンライセンス動作に対してより長いSIウィンドウを設定することが可能であってもよい。さらに、より長いDRX-On-Durationが、可能なLBTの失敗を収容するため設定可能である。LBTの失敗によって生じるページングのための減少した送信機会は、ページング機会の長さを増加させるか、又はページング機会の数を増加することによって補償できる。更なる例として、RARウィンドウサイズは、例えば、20msに延長可能である。gNBサイドにおけるLBTの失敗を補償するため、より長いPDCCHモニタリング時間ウィンドウを設定することは、可能な限り多く既存の機能を利用するシンプルな解決策であってもよく、従って、3GPP仕様書の何れに対してもほとんど影響を有さない。
【0089】
しかしながら、UEはより長い持続時間においてPDCCHをモニタリングすることが必要とされるため、より長いPDCCHモニタリング持続時間を単に設定することはまた(例えば、静的/半静的)、より高いUE電力消費をもたらしうる。この電力の欠点は、特にチャネルがビジーでないときに生じうる。特に、アンライセンススペクトルが別のエンティティによってブロックされていないことを仮定すると、gNBは、すぐにPDCCH(及び、おそらくPDSCH)を送信する機会を有することになるが、gNBが依然としてUEに対処していない場合、UEは、何の利益もなく、より長い期間PDCCHをモニタリングする。
【0090】
従って、本発明者は、アンライセンス周波数スペクトルにおいて動作する際、上述した機能(例えば、DRX、ページング、システム情報、ランダムアクセス、PDCPリオーダリング)の1つ以上についてPDCCHをモニタリングすることを改良する可能性を特定した。本発明はまた、上記では明示していないが、PDCCHのモニタリングに関する他の機能に適用可能である。
【0091】
以下において、UE、基地局及びこれらの要求を充足する手順が、5G移動通信システムに対して想定される新たな無線接続技術に対して主として説明されるが、それはまたLTE移動通信システムにおいて利用されうる。異なる実現形態及び変形がまた説明される。以下の開示は、上述されるような説明及び発見によって実現されたが、例えば、少なくともそれの一部に基づくものであってもよく、また、そのようなシステム内で実現されてもよい。
【0092】
一般に、本開示の基礎となる原理を明確且つ理解可能な方法で説明可能にするため、多くの仮定がここでなされることに留意すべきである。しかしながら、これらの仮定は、本開示の範囲を限定すべきでない例示目的のためにここでなされる単なる具体例として理解されるべきである。当業者は、請求項において展開される以下の開示の原理は異なるシナリオに対して、ここに明示的には説明されない方法で適用可能であることを認識するであろう。
【0093】
さらに、以下で使用される手順、エンティティ、レイヤなどの用語の一部は、次の3GPP 5G通信システムのために新しい無線アクセス技術のコンテクストにおいて用いられる具体的な用語がまだ十分には決定されていないか、又は、最終的に変更される可能性があるが、LTE/LTE-Aシステム又は現行の3GPP 5Gの標準化で使用される用語に密接に関連する。従って、用語は、実施例の機能に影響を与えることなく将来変更されうる。このため、当業者は、実施例及びそれらの保護範囲が、より新しい又は最終的に合意された用語の欠落のためにここで例示的に使用される特定の用語に制限されるべきではなく、本開示の機能及び原理の基礎となる機能及び概念に関してより広く理解されるべきであることを認識する。
【0094】
例えば、移動局、移動ノード、ユーザ端末又はユーザ装置(UE)は、通信ネットワーク内の物理エンティティ(物理ノード)である。1つのノードは、複数の機能エンティティを有してもよい。機能エンティティは、同一又は別のノード又はネットワークの他の機能エンティティに所定の機能セットを実装及び/又は提供するソフトウェア又はハードウェアモジュールを表す。ノードは、ノードが通信可能な通信施設又は媒体に当該ノードをアタッチする1つ以上のインタフェースを有してもよい。同様に、ネットワークエンティティは、他の機能エンティティ又は対応するノードと通信しうる通信施設又は媒体に機能エンティティをアタッチする論理インタフェースを有してもよい。
【0095】
ここでの“基地局”又は“無線基地局”とは、通信ネットワーク内の物理エンティティを表す。移動局と同様に、基地局は、いくつかの機能エンティティを有してもよい。機能エンティティは、同一又は別のノード又はネットワークの他の機能エンティティに所定の機能セットを実装及び/又は提供するソフトウェア又はハードウェアモジュールを表す。物理エンティティは、スケジューリングとコンフィギュレーションとの1つ以上を含む、通信デバイスに関するいくつかの制御タスクを実行する。基地局の機能及び通信デバイスの機能は、単一のデバイス内に統合されてもよいことに留意されたい。例えば、移動端末はまた、他の端末のための基地局の機能を実装してもよい。LTEで使用される用語は、eNB(又はeNodeB)であるが、5G NRのために現在使用されている用語は、gNBである。
【0096】
図8は、ユーザ装置(通信デバイスとも呼ばれる)及びスケジューリングデバイス(ここでは、例えば、eLTEのeNB(あるいは、ng-eNBと呼ばれる)又は5G NRにおけるgNBなどの基地局に配置されることが例示的に想定される)の全体的な簡略化された例示的なブロック図を示す。UE及びeNB/gNBは、それぞれ送受信機を使用して(無線)物理チャネルを介し互いに通信している。
【0097】
通信デバイスは、送受信機及び処理回路を有してもよい。次に、送受信機は、受信機及び送信機を有し及び/又は機能してもよい。処理回路は、1つ以上のプロセッサ又は任意のLSIなどの1つ以上のハードウェアであってもよい。送受信機と処理回路との間には、入力/出力ポイント(又はノード)があり、それを介して、処理回路は、動作中に送受信機を制御し、すなわち、受信機及び/又は送信機を制御し、受信/送信データをやりとりすることができる。送受信機は、送信機及び受信機として、1つ以上のアンテナ、増幅器、RF変調器/復調器などを含むRF(Radio Frequency)フロントエンドを含んでもよい。処理回路は、処理回路によって提供されるユーザデータ及び制御データを送信し、及び/又は処理回路によってさらに処理されるユーザデータ及び制御データを受信するよう送受信機を制御するなど、制御タスクを実現してもよい。処理回路はまた、判定、決定、計算、測定などの他のプロセスを実行することを担当してもよい。送信機は、送信処理及びそれに関連する他の処理を実行することを担当してもよい。受信機は、受信処理及びチャネルのモニタリングなどの関連する他の処理を実行することを担当してもよい。
【0098】
ダウンリンク制御チャネル(例えば、PDCCH)の改良されたモニタリングが以下に説明される。
【0099】
以下で提供される解決策は、主に5G NRのアンライセンスシナリオに関連して説明されるが、LTE(A)におけるアンライセンス動作にも適用可能である。図6を参照して上述されたように、UEは、gNBによって運用されるアンライセンス無線セル(例えば、図6におけるアンライセンスSCellの1つ、又はスタンドアロンのアンライセンス無線セル)内に位置することができる。UEは、多くの機能を実行するように構成され、また、(アンライセンス周波数スペクトルを利用して)アンライセンス無線セルにおいてgNBによって送信されるダウンリンク制御チャネルのモニタリングに関する機能を備える。すなわち、ダウンリンク制御チャネルは、ダウンリンク制御情報(例えば、対応するダウンリンク/アップリンク共有チャネル上のダウンリンク又はアップリンク送信のスケジューリング)及びユーザデータを送信するためgNBによって利用可能である。
【0100】
図9は、ダウンリンク制御チャネルの改良されたモニタリングの例示的な解決策による簡単化された例示的なUE構成を示し、図8に関連して上述された全体的なUE構成に基づいて実現可能である。当該図面に示されるUEの各種構成要素は、例えば、制御データ、ユーザデータ及び他の信号をやりとりするため、(図示せず)対応する入出力ノードと互いに相互接続可能である。説明のため図示されないが、UEは更なる構成要素を有してもよい。そこから明らかなように、UEは、機能動作回路、ダウンリンク制御チャネルモニタリング回路、第1及び第2のタイマのパラレル動作のための回路、及びチャネル占有状態判定回路を含んでもよい。
【0101】
従って、以下の記載から明らかになるよう本ケースでは、処理回路は、ダウンリンク制御チャネルをモニタリングすると共に、第1及び第2のタイマを動作させる1つ以上の機能を動作させることを少なくとも部分的に実行するよう例示的に構成することができる。従って、受信機は、ダウンリンク制御チャネルをモニタリングすることと、ダウンリンク制御チャネルを介しUEに意図された情報を受信することとの1つ以上を少なくとも部分的に実行するよう例示的に構成可能である。
【0102】
図10は、UEによって動作可能な異なる機能の概略図である。明らかなように、UEは、上述した機能などの異なる複数の機能#1~#Nを動作可能である。例えば、#1~#Nの機能は、
・ページングメッセージモニタリング機能
・システム情報取得機能
・DRX機能のための通知モニタリング動作
・DRX機能のための非アクティビティモニタリング動作
・ランダムアクセス機能のためのランダムアクセスレスポンス受信
・PDCPレイヤのリオーダリング機能
【0103】
動作する機能のそれぞれは、第1及び第2のタイマのパラレル動作と共に、ダウンリンク制御チャネルのモニタリングに関する。第1及び第2のタイマはそれぞれ、典型的には、異なる機能の間で異なり、例えば、以下でさらに明らかになるように、異なるタイマ値及び異なる目的を有する。
【0104】
改良されたダウンリンク制御チャネルモニタリング手順のためのコンセプト及び態様は、従来技術の問題点を解決することを容易にする共通の態様に着目し、異なる機能から独立して最初に説明されるであろう。
【0105】
図11は、この改良されたダウンリンク制御チャネルモニタリング手順による例示的なUE動作のためのシーケンス図である。これから明らかなように、UEはアンライセンス無線セルのダウンリンク制御チャネルのモニタリングに関する機能を実行すると仮定される。ダウンリンク制御チャネルのモニタリングは、例えば、ダウンリンク制御チャネルのモニタリングがストップされると、2つのタイマを使用することによって制御可能である、パラレルに動作される第1のタイマと第2のタイマとに基づいて実行される。
【0106】
これに対応して、第1のタイマは、ダウンリンク制御チャネルがUEによってモニタリングされる最大時間を制限するため使用される。このため、UEが動作された機能によってダウンリンク制御チャネルのモニタリングを開始すると、第1タイマはスタートされ、遅くても第1タイマが満了すると、モニタリングがストップされる。この第1のタイマは、アンライセンススペクトルのチャネル占有状態とは独立して設定及び実行される。1つの任意の実施形態では、第1のタイマは、動作される機能のためのダウンリンク制御チャネルのモニタリングを制御するために従来技術で使用されるタイマ(例えば、ページング機能のためのページング機会タイマ、DRX機能のためのon-durationタイマ、システム情報取得ウィンドウのためのタイマ、DRX機能のためのinactivityタイマ、RARウィンドウのためのタイマ、又はPDCPリオーダリングタイマ)とすることができる。第1のタイマのタイマ値は、例えば、ライセンスシナリオと比較して、アンライセンスシナリオに拡張可能である(簡単な解決策及び結果として生じる欠点についての上記説明を参照されたい)。
【0107】
他方、第2のタイマは、無線セルのアンライセンススペクトルのチャネル占有状況に応じて、第1のタイマより早期にダウンリンク制御チャネルのモニタリングをストップすることができるように利用される。換言すると、第2のタイマの目的は、gNBによるアンライセンススペクトルのチャネル占有状態に基づいて、可能又は適切である場合、UEがダウンリンク制御チャネルをモニタリングする時間を短縮することである。例えば、当該チャネルのチャネル占有状態は、gNBがチャネルを占有可能であるが、それにもかかわらず情報(例えば、制御情報又はデータ)をUEに送信していない場合に、モニタリングをより早期にストップできるように、第2のタイマがモニタリングをストップするのにどのように利用されるかについて考慮される。これは、gNBがLBT障害のためにUEに到達することが禁止されず、むしろ、gNBが別の理由(おそらく、LBTに無関係である)のためにUEに到達する必要がないか、又は到達することができないという考察に従う。従って、第2のタイマは、チャネル占有状態に応じて、UEが第1のタイマよりも早くチャネルモニタリングをストップすることを可能にすることによって、gNBがUEに到達しない他の理由のためでなく、LBT障害を補償するためである。
【0108】
この第2のタイマは、例えば、一方のタイマが他方のタイマに後続しないなど、UEによってパラレルに動作される。ダウンリンク制御チャネルの機能に固有のモニタリングは、第1のタイマと第2のタイマとの何れかに基づいて停止することができる。従って、モニタリングを停止するタイミングを制御するための2つのタイマのパラレル動作は、第1のタイマを使用することによってダウンリンク制御チャネルの最大モニタリング時間を確保しながら、第2のタイマ及びチャネル占有状態に基づいて、可能な限り早期にモニタリングを停止するという利点を可能にする。従って、ダウンリンク制御チャネルをモニタリングするために使用される電力は、ある場合には低減できる。
【0109】
これに対応して、特定の機能に対するダウンリンク制御チャネルのモニタリングは、ライセンス無線セルにおいて動作する際は第1のタイマに基づく一方、当該機能に対するダウンリンク制御チャネルのモニタリングは、アンライセンス無線セルにおいて動作する際は第1及び第2のタイマに基づく。
【0110】
第2のタイマが第1のタイマよりも早く満了することを実現するための1つの可能な例示的な実装形態は、第1のタイマよりも第2のタイマに対してより小さいタイマ値を設定することである。第2のタイマが第1のタイマと比較して小さいほど、UEが達成できる省電力ゲインは大きくなる。しかしながら、gNBは、機能(例えば、時間内にUEをページングするなど)に従ってUEに到達するためのより少ない時間を有することになる。
【0111】
図11のフロー図に戻ると、UEは、ダウンリンク制御チャネルのモニタリングを停止するタイミングを制御するため、第1のタイマと第2のタイマとをパラレルに動作させる。図11に示されるように、改良されたモニタリング手順は、第2のタイマを利用してモニタリングを停止するためアンライセンススペクトルのチャネル占有状態の判定に関するものであるが、第1のタイマは、アンライセンススペクトルのチャネル占有状態とは独立に動作される。そして、第2のタイマは、第1のタイマよりも早期にダウンリンク制御チャネルのモニタリングを停止することが適切であるかを制御するのに利用される。モニタリングが早期に停止されるか否かは、ダウンリンク制御チャネルのモニタリング中のアンライセンススペクトルのチャネル占有状況に依存する。
【0112】
上述されるように、ダウンリンク制御チャネルのモニタリングは、動作される機能の一部として実行され、従って、動作される機能に極めて固有なものである。機能自体は、ダウンリンク制御チャネルのモニタリングを始動及び停止するタイミングのいくつかの機能固有の条件をすでに規定してもよい。例えば、モニタリングはまた、動作された機能の目的に沿って、UEに意図された情報を受信すると、終了することができる。
【0113】
例えば、ページングメッセージを受信すると、ダウンリンク制御チャネルのページング機能固有のモニタリングもまた停止される。換言すると、ページング機能は、ページングメッセージを受信可能にするため、UEがページング機会中にダウンリンク制御チャネルをモニタリングすることを要求する。この特定の機能では、ダウンリンク制御チャネルのモニタリングは、第1及び第2のタイマの動作に基づくだけでなく、ページングメッセージが受信されたときにも停止される。異なる機能によると、ダウンリンク制御チャネルは、第1及び第2のタイマ動作に基づいてダウンリンク制御チャネルのモニタリングが停止されるDRX機能の非動作についてモニタリングされるが、UEに意図された情報が実際に受信される場合、モニタリングは継続される(停止されない)。
【0114】
概して、以上及び以下に説明されるような改良されたダウンリンク制御チャネルのモニタリングは、第2のタイマの使用に基づくものであって、アンライセンス無線セルの対応するアンライセンススペクトルのチャネル占有状態に基づくPDCCHモニタリングの追加的な終了を提供する。得られる利点は、UEがダウンリンク制御チャネルのモニタリングを実行するのに必要とされる時間を減少させ、従って、モニタリングを省略し、電力を節約するための機会をUEに提供する。
【0115】
他方、ダウンリンク制御チャネルの機能固有のモニタリングを早期に終了させることによって、UEは、当該機能の次のステップに早期に移行し、従って、特定の手順の遅延を短縮することが可能であってもよい。例えば、ランダムアクセス機能を想定するとき、ランダムアクセスレスポンスのモニタリングの早期の終了は、RACHプリアンブルの早期の再送をトリガ可能である。もう1つの例は、PDCPリオーダリング機能であり、これは、PDUステータスレポートは欠落した順序通りでないPDUの再送を要求するため送信側により早く送信可能であるため、モニタリングの早期の終了の効果がありうる。
【0116】
上述したダウンリンク制御チャネルの改良されたモニタリングは、アンライセンス無線セルのアンライセンススペクトルのチャネル占有状態の判定に関する。UEは、様々な方法でこのチャネル占有状態を決定することができる。1つの例示的な実施形態によると、基地局は、アンライセンススペクトルを取得/占有しているときは、チャネル占有信号を周期的に送信する一方、アンライセンススペクトルを占有していないときは、チャネル占有信号を送信しない。従って、UEは、チャネル占有信号の受信又は非受信から常時チャネル占有状態を推定することができる。任意選択的には、チャネル占有信号は、gNBによるチャネル占有の予想される長さに関する情報を含んでもよい。異なる実現形態によると、チャネル占有信号は、周期的には送信されず、アンライセンススペクトルを最初に取得したときのみ送信される。しかしながら、チャネル占有信号はさらに、チャネル占有がどの程度続くかをUEが導出することを可能にするため、チャネル占有の長さに関する情報を含む。さらなる代替によると、チャネル占有の開始を示すため、gNBは、チャネル占有を開始する際にチャネル占有信号を報知し、チャネル占有の終了を通知するため、チャネル占有を終了する際にさらなるチャネル占有信号を報知する。
【0117】
現在の3GPPの議論によると、チャネル占有信号(COT通知とも呼ばれる)は、gNBによって周期的に送信可能である。そのコンテンツと通知方法はまだ合意されていない。しかしながら、UEのレイヤ1(L1)は、例えば、gNBがアンライセンススペクトルを占有するときと、任意選択的に(上記の代替を参照されたい)、gNBがアンライセンススペクトルを占有することを停止するとき、COT状態をUEの第2及び第3レイヤ(L2及びL3)に通知してもよい。
【0118】
1つのさらなる例示的な想定は、第1のタイマのタイマ値が、ライセンス無線セルシナリオにおいて動作されているときより、ダウンリンク制御チャネルのモニタリングがアンライセンス無線セルシナリオにおいて動作されているときにより長いということである。上述したように、LBT障害を補償する1つの可能な解決策は、アンライセンス無線セルで動作するときに、ダウンリンク制御チャネル(例えば、PDCCH)のモニタリングを制御するタイマの長さを増加することである。これに対応して、gNBは、アンライセンス無線セルを介しUEと通信するとき、より長いタイマ値によってUEを設定する。そして、可能な場合にはアンライセンス無線セルにおける長時間のモニタリングのための余分な電力費用を低減できるようにするため、第2のタイマは、上述及び後述のように実現される。ライセンス無線セルにおいて動作するとき、第2のタイマは必要ない。
【0119】
第1及び第2のタイマは、異なる方法で設定可能である。例えば、第1及び第2のタイマは、例えば、gNBによって個別に設定可能である。この点に関して、gNBは、第1及び第2のタイマを設定するための別々の通知を含むコンフィギュレーション情報(例えば、第2のタイマのタイマ値は第1のタイマのタイマ値よりも小さい2つの異なるタイマ値)をUEに送信する。このコンフィギュレーション情報は、実行される各機能に対して別々に提供することができ、それによって、各機能に対して第1及び第2のタイマを個別に設定することができる。
【0120】
他方、第1及び第2のタイマは一緒に設定可能であり、一方のタイマは他方のタイマに依存して設定され、例えば、第2のタイマは、第1のタイマに基づいて決定される。例えば、コンフィギュレーション情報は、第1のタイマを設定するためgNBによって送信される(例えば、従来技術の解決策において既に行われているような通常の方法における上述した3GPP機能を参照されたい)。そして、第2のタイマは、UEによって第1のタイマの一部であると決定される。例えば、アンライセンス関連の第1のタイマ値は、第2のタイマのタイマ値を決定するため、スケーリングファクタ(例えば、0~1)と乗算される。
【0121】
次に、スケーリングファクタ(又は一部)は、例えば、アンライセンス関連の第1のタイマを設定するとき、例えば、一緒にコンフィギュレーションメッセージを利用してgNBによって設定可能である。あるいは、スケーリングファクタは、3GPP仕様によって規定され、従って、UE又はUEのSIMカードにハードコードされてもよい。
【0122】
さらなる例示的な実現形態によると、同一又は異なるスケーリングファクタが、UEにおいて動作される異なる機能に対して第1のタイマに基づいて第2のタイマを決定するのに利用されてもよい。
【0123】
さらなる例示的な実現形態によると、gNBがスケーリングファクタの値を補正することを決定し、スケーリングファクタの値を変更するためのコンフィギュレーションメッセージをUEに送信すると、UEは、コンフィギュレーションメッセージを受信するとすぐに、スケーリングファクタの値を変更する代わりに、ある期間において当該変更を徐々に適用してもよい。
【0124】
さらなる例示的な実現形態によると、アンライセンス関連の第2のタイマ(アンライセンス無線セルにあるとき、機能に対してダウンリンク制御チャネルをモニタリングするためにUEによって利用される)は、UEによって利用されるライセンス関連の第1のタイマと同一又は類似するよう設定可能である(ライセンス無線セルにあるとき、機能に対してダウンリンク制御チャネルをモニタリングするため)。特に、アンライセンス関連の第2のタイマのタイマ値は、ライセンス関連の第1のタイマのタイマ値と同一又は類似することができる。アンライセンス関連の第2のタイマを設定するためのライセンス関連の第1のタイマに対するコンフィギュレーションの再利用は、実装を容易にし、3GPP仕様に対する影響を低減する。
【0125】
他方、第1のタイマは、アンライセンス無線セル(例示的に、アンライセンス関連の第1のタイマと呼ばれる)において動作しているとき、ライセンス無線セル(例示的に、ライセンス関連の第1のタイマと呼ばれる)で動作しているときの第1のタイマに依存して設定されてもよい。例えば、アンライセンス関連の第1のタイマは、単にライセンス関連の第1のタイマの時間の倍数であってもよい。あるいは、アンライセンス関連の第1のタイマは、3GPP仕様によって与えられ、従って、例えば、UE又はUEのSIMカードにハードコードすることができる。
【0126】
3GPPに固有の例示的な実現形態では、コンフィギュレーション情報は、RRCのメッセージを利用してgNBによってUEに送信可能である。
【0127】
以下において、上述されたダウンリンク制御チャネルの改良されたモニタリングの2つの異なる例示的な実現形態が説明される。第1の実現形態は、図12及び13を参照して説明される。第2の実現形態は、図14、15及び16を参照して説明される。第1及び第2の実現形態は、チャネル占有状態に応じて第2のタイマがどのように動作されるか、また、ダウンリンク制御チャネルのモニタリング手順の結果としての停止とにおいて主として異なる。
【0128】
第1の代替的な実現形態によると、第2のタイマは、gNBがアンライセンススペクトルを占有する間にダウンリンク制御チャネルがモニタリングされる時間を累積するため動作される。すなわち、ダウンリンク制御チャネルがモニタリングされる時間を計時するため、第1のタイマがチャネル占有から独立して実行している間、第2のタイマは、gNBがアンライセンススペクトルを占有している場合には実行され、gNBがアンライセンススペクトルを占有していない場合には実行されない。従って、第2のタイマは、gNBがアンライセンス無線セルを介しUEに実際に到達できる時間しか累積しない(例えば、アンライセンススペクトルが既にビジーであり、他のシステム又は他のgNBによって占有されている場合、LBT障害のため、gNBがUEに到達することができないか否かにかかわらず、他の時間を無視する間)。これに対応して、この点に関して第2のタイマは、ライセンス無線セルにおいて動作する第1のタイマに類似する。
【0129】
図12は、ダウンリンク制御チャネルのモニタリングが機能の一部として開始されることを示す。そして、機能に固有のモニタリングの開始が、第1のタイマの始動と共に、第2のタイマの動作をトリガする。しかしながら、第2のタイマが(第1の時間のために)始動、再開又は停止されるか否かは、チャネル占有状態に依存する。従って、UEは、アンライセンススペクトルのチャネル占有状態を判定する。gNBが(モニタリングが開始された後の第1の時間において)アンライセンススペクトルを最終的に取得し、この場合、第2のタイマが始動されると例示的に仮定される。第2のタイマは、チャネル占有時間の期間中は動作し続け、そして、アンライセンスチャネルがgNBによってもはや占有されなくなると停止される。第2のタイマは、gNBが再びアンライセンススペクトルを占有すると、再開することができる。従って、第2のタイマは、満了になるまで動作され、この場合、ダウンリンク制御チャネルのモニタリングは停止される。任意選択的には、ダウンリンク制御チャネルのモニタリングが第2のタイマ(図12には図示せず)に基づいてすでに停止されていることを考慮して、第1のタイマが動作し続ける必要はないため、第1のタイマは、第2のタイマの満了によって停止することができる。
【0130】
図13は、例示的なシナリオにおける図12を参照して上述した代替による改良されたダウンリンク制御チャネルモニタリング手順を示す。図13は、ダウンリンク制御チャネル(ここでは、PDCCH)と共にgNB(gNB COTと呼ばれる)によるチャネル占有がモニタリングされるときを上部に示す。図13の中間では、第1のタイマの動作が示され、下部では、第2のタイマの動作が示される。水平の破線は各タイマのタイマ値を示し、ここで、第2のタイマのタイマ値は第1のタイマのタイマ値よりも有意に低い。タイマがそれぞれのタイマ値(水平ライン)に達すると、タイマは満了する。
【0131】
明らかなように、第1のタイマは、PDCCHのモニタリングと同時に始動され、gNB COTから独立して連続的に実行される。他方、第2のタイマは、PDCCHモニタリングの開始時ではなく、むしろ、gNBがアンライセンススペクトルを取得したときに始動される。第2のタイマは、第1のgNB COTの終了まで実行され、そして、第2のgNB COTにおいて再開される。例示的なシナリオでは、第2のタイマは、第2のgNB COTの終了までに満了し、PDCCHモニタリングが停止されると仮定される(図13の上部に示されるように)。
【0132】
図13は、一例に過ぎず、特定のタイマ値及びgNB COT長を仮定している。他のシナリオでは、第2のタイマは、図13より早期に(例えば、第1のgNB COTの期間中に)満了するか、あるいは、第1のタイマが最初に満了可能な場合には全く満了しないことさえある(図13の右上の“第1のタイマが満了する場合、PDCCHモニタリングを停止する”を参照されたい)。
【0133】
図14は、改良されたダウンリンク制御チャネルモニタリング手順の第2の代替的な実現形態のフローチャートを示す。第2の代替的な実現形態は、主に第2のタイマの動作方法について第1の実現形態と異なる。特に、第2のタイマは、基本的に、第1のタイマと同時に、例えばPDCCHモニタリングが開始されるとき、第1のタイマと基本的に同時に開始される。さらに、第2のタイマは、第1のタイマと同様に、それが満了するまではgNB COTから独立して連続的に動作する(又は、他方のタイマが最初に満了するため停止される)。第2のタイマが満了すると、UEは、(例えば、第2のタイマの満了に応答して、gNBによるアンライセンススペクトルのチャネル占有を決定することによって)アンライセンススペクトルのチャネル占有状態を評価する。基地局がアンライセンススペクトルを占有する場合、UEは、(アンライセンススペクトルを取得した)gNBがUEに情報を送信するか否かに関して、当該現在のCOTの終わりまでPDCCHをモニタリングし続ける。モニタリングは、現在のgNBチャネル占有時間の終わりに停止される。他方、基地局がアンライセンススペクトルを占有していないとUEが判定した場合、UEによる具体的な動作は必要とされず、それは第1のタイマの動作に従い、ダウンリンク制御チャネルのモニタリングは、第1のタイマが満了するまで継続される(図14の破線の枠及び矢印)。
【0134】
これに対応して、第2のタイマは、gNBがアンライセンスチャネルを現在占有していると判定するとモニタリングをより早期に停止するため、(第2のタイマの満了時)COTの1回のチェックを含めるために使用される。言い換えれば、gNBがアンライセンススペクトルを取得したが、UEに向けられた情報/データをUEに送信しない(第2のタイマはCOT中に満了するが、モニタリング中にデータが受信されない)とUEが判定した場合、UEは、PDCCHをさらにモニタリングすることが有益でないとみなし、gNB COTが終了すると、モニタリングは停止される。
【0135】
図14による第2の実現形態は、UEがチャネル占有状態を連続的に判定せず、COT長を累積する必要がないため、図12の解決策よりもシンプルである。むしろ、UEは、第2のタイマが満了する際に1回だけCOT状態をチェックする。さらに、第2のタイマがgNB COT期間に第2のタイマが満了する場合、モニタリング時間は短縮され、従って、電力を節約可能である。
【0136】
図15及び16は、2つの例示的なシナリオにおける図14を参照して上述された第2の代替による改良されたダウンリンク制御チャネルモニタリング手順を示す。図15及び16は、ダウンリンク制御チャネル(ここでは、PDCCH)と共にgNBによるチャネル占有(gNB COTと呼ばれる)がモニタリングされるときを上部に示す点で、図13と同様である。図の中間には、第1のタイマの動作が示され、下部には、第2のタイマの動作が示される。水平の破線は各タイマのタイマ値を示し、ここで、第2のタイマのタイマ値は第1のタイマのタイマ値より有意に低い。タイマが各自のタイマ値(水平の線)に到達すると、タイマは満了する。
【0137】
図15では、第2のタイマはgNB COTの間に満了することが例示的に想定され、一方、図16では、第2のタイマがgNB COTの外側で満了することが例示的に想定される。図15から明らかなように、第2タイマの満了は、UEにCOT状態を確認させ、gNBがアンライセンススペクトルを現在占有していることを判定させる。UEは、現在の(例示的なシナリオの最初の)COTの終わりまで、ダウンリンク制御チャネルをモニタリングし続け、そして、モニタリングを停止し、従って、UEが電力を節約することを可能にする。
【0138】
他方、図16から明らかなように、第2のタイマの満了は、UEにCOT状態を確認させ、gNBがアンライセンススペクトルを現在占有していないと判定させる。従って、UEは、第1タイマが満了するまで、ダウンリンク制御チャネルのモニタリングを継続する。
【0139】
図11~16の上述された改良されたモニタリング手順の特定の変形が、現在及び将来に標準化されるようなLTE及び5G NR環境において実現可能である。上記の説明では、ダウンリンク制御チャネル(特に、PDCCH)のモニタリングを含み、従って、改良されたモニタリング手順から利益を得る特定のLTE及び5G NR機能が提示された。異なる機能の一部及び改良されたモニタリング手順がそれらにおいて実現可能な方法が、以下で詳細に説明される。
【0140】
PDCCHは、基地局によってUEに送信されたページングメッセージを受信できるように、ページング機能の一部としてモニタリングされる。ページング機能において改良されたPDCCHモニタリング手順を実現するとき、第1のタイマは、ページング機会の長さをカウントするタイマとすることができる(TS38.304 v15.3.0のセクション6.1及び7.1と、TS38.300 v15.5.0のセクション9.2.5とを参照されたい)。1つの例示的な実現形態では、第1のタイマ値は、アンライセンス無線セルのアンライセンス周波数スペクトルにおける動作によって、拡張されたページング機会(より長い長さを有する)をカバーするか、又は2つ以上のページング機会(例えば、複数のPOの長さの合計)をカバーするように増加することができる。そして、第2のタイマは、アンライセンス無線セルにおいて動作するときに使用されるページング機能のための新しいタイマである。第2のタイマのタイマ値は、例えば、ライセンスシナリオにあるときにUEによってモニタリングされるページング機会に対応するタイマ値とすることができる。
【0141】
このように設定されたページング機能は、UEによって動作される。PDCCHモニタリングは、ページング機会の開始時に始動され、その時点で(少なくとも)第1のPOタイマがUEによって始動される。第2のPOタイマは、図11~16に関連して説明した様々な実現形態の1つに従って動作する。これに対応して、第2のタイマは、PO PDCCHモニタリングが開始した後、特にgNB COTの開始時に始動され、そして、残りのgNB COT(及びおそらく更なるgNB COT)の間にPDCCHモニタリング時間を累積し、その満了時に、UEがPDCCHのモニタリングを停止することをトリガする(図12及び13を参照されたい)。あるいは、第2のタイマは、PDCCHモニタリングの開始時に第1のタイマと同時に始動され(図14~16を参照されたい)、その満了時に、UEは、COTの終わりまでモニタリングを継続するか(gNBがアンライセンススペクトルを現在取得したと判定すると)、あるいは、第1のタイマの満了まで(例えば、ページング機会の終了)PDCCHのモニタリングを継続するか決定するため、COT状態を確認することをトリガされる。任意選択的には、ページング機能の現在の規定に従って、UEは、第1及び/又は第2のタイマの満了時に、アイドルDRXオフ状態に入ってもよい。
【0142】
PDCCHのモニタリング中にページングメッセージが受信されると(P-RNTI付きPDCCHが受信され、対応するPDSCHが受信されると)、UEがページング機能についてPDCCHのモニタリングを継続する必要はなく、UEは、次のページングインターバルまでPDCCHのモニタリングを停止できる(別の機能の一部として、それが必要とされない場合)。さらに、2つのタイマは停止できる。
【0143】
第2のPOタイマは、UEがPDCCHモニタリングをより早期に停止することを可能にする(特に、アンライセンスチャネルがフリーであり、gNBがアンライセンスチャネルを取得することができるとき)。従って、UEは、有意に電力を節約することができる。
【0144】
さらに、PDCCHは、システム情報を受信できるようにするため、システム情報取得機能の一部としてモニタリングされる。システム情報取得機能において改良されたPDCCHモニタリング手順を実現するとき、第1のタイマは、システム情報ウィンドウの長さをカウントするタイマとすることができる(TS38.331 v15.5.1のセクション5.2、TS38.300 v15.5.0のセクション7.3、TS38.213のセクション13を参照されたい)。1つの例示的な実現形態では、第1のタイマ値は、アンライセンス無線セルのアンライセンス周波数スペクトルにおける動作のため、拡張されたシステム情報ウィンドウ(より長い長さを有する)をカバーするか、あるいは、複数のSIウィンドウ(例えば、複数のSIウィンドウの長さの合計)をカバーするように、増加させることができる。そして、第2のタイマは、アンライセンス無線セルで動作している際に利用されるSI取得機能のための新しいタイマである。第2のタイマのタイマ値は、例えば、ライセンスシナリオにあるときにUEによってモニタリングされるSIウィンドウに対応するタイマ値とすることができる。
【0145】
このように設定されたシステム情報取得機能は、その後、UEによって動作される。PDCCHモニタリングは、SIウィンドウの開始時に始動され、その時点で(少なくとも)第1のSIウィンドウタイマがUEによって始動される。第2のSIウィンドウタイマは、図11~16に関連して説明した様々な実現形態のうちの1つに従って動作する。これに対応して、第2のSIウィンドウタイマは、SIウィンドウのPDCCHモニタリングが開始した後、特にgNB COTの開始時に始動され、そして、残りのgNB COT(及びおそらく更なるgNB COT)の間にPDCCHモニタリング時間を累積し、その満了時に、UEがPDCCHのモニタリングを停止することをトリガする(図12及び13を参照されたい)。あるいは、第2のタイマは、PDCCHモニタリングの開始時に第1のタイマと同時に始動され(図14~16を参照されたい)、それの満了時に、UEは、COTの終わりまでモニタリングを継続するか(gNBがアンライセンススペクトルを現在取得していると判定すると)、あるいは、第1のタイマの満了まで(例えば、SIウィンドウの終わり)PDCCHのモニタリングを継続するか決定するため、COT状態を確認することがトリガされる。さらに、SIメッセージの受信が成功せず、PDCCHモニタリングが停止されると、UEは、次のSI期間においてシステム情報の取得を再開してもよい。
【0146】
システム情報メッセージが、PDCCHをモニタリングする間に受信されると(例えば、SI-RNTIを有するPDCCH及び対応するPDSCH)、UEは、SI取得機能についてPDCCHをもはやモニタリングし続ける必要はなく、UEは、(例えば、他の機能の一部として、それが必要とされない場合)新しいシステム情報が受信される必要がある次の時点まで、PDCCHのモニタリングを停止することができる。さらに、2つのタイマは停止することができる。
【0147】
従って、第2のSIウィンドウタイマは、UEがPDCCHモニタリングをより早期に停止することを可能にする(特に、アンライセンスチャネルがフリーであって、gNBがアンライセンスチャネルを取得可能であるとき)。従って、UEは、電力を有意に節約することができる。
【0148】
さらに、PDCCHは、UEに宛てられた情報が受信されたか否かを確認し、また、DRXオフ状態に入るか否かを判定するため、DRX機能のOn-Duration期間の一部としてモニタリングされる。DRX機能において改良されたPDCCHモニタリング手順を実現するとき、第1のタイマは、On-Duration期間の長さをカウントするタイマとすることができる(On-Durationタイマについては、TS38.321 v15.5.0のセクション5.7を参照されたい)。1つの例示的な実現形態では、第1のタイマ値は、アンライセンス無線セルのアンライセンス周波数スペクトルにおける動作のため、(より長い長さで)拡張されたOn-Durationをカバーするよう増加させることができる。そして、第2のタイマは、アンライセンス無線セルで動作する際に使用されるOn-Duration動作のための新しいタイマである。第2のタイマのタイマ値は、例えば、ライセンスシナリオにあるときにUEによってモニタリングされるOn-Duration期間に対応するタイマ値とすることができる。
【0149】
このように設定されたDRX On-Durationの動作は、その後、UEによって実行される。PDCCHモニタリングは、DRX On-Duration期間の開始時に開始され、その時点で(少なくとも)第1のOn-DurationタイマがUEによって始動される。第2のOn-Durationタイマは、図11~16に関連して説明された様々な実現形態に従って動作される。これに対応して、第2のOn-Durationタイマは、On-Duration PDCCHモニタリングが開始された後、特にgNB COTの開始時に始動され、その後、残りのgNB COT(及びおそらくさらなるgNB COT)の間にPDCCHモニタリングを累積し、それの満了時に、PDCCHモニタリングを停止するようUEをトリガする(図12及び13を参照されたい)。あるいは、第2のOn-Durationタイマは、PDCCHモニタリングの開始時に第1のOn-Durationタイマと同時に始動され(図14~16を参照されたい)、それの満了時に、UEは、COTの終わりまでモニタリングを継続するか否か(gNBがアンライセンススペクトルを現在取得していると判定すると)、又は、第1のタイマの満了までPDCCHのモニタリングを継続するか否か(例えば、On-Duration期間の終わり)を決定するため、COT状態を確認することがトリガされる。さらに、UEに対するPDCCHが受信されず、PDCCHモニタリングが第1又は第2のOn-Durationタイマに基づいて停止されると、UEは、DRXオフ状態に入ってもよい。
【0150】
他方、UEに対するPDCCHが、PDCCHをモニタリングする間に受信されると(例えば、ダウンリンクグラント又はアップリンクグラント)、UEがOn-Duration設定に基づいてPDCCHのモニタリングを継続する必要はない(例えば、UEはダウンリンクグラント又はアップリンクグラントの処理に進み、その後、次のPDCCHモニタリング段階に移行する)。さらに、現在のDRXの規定に従って、UEは、次の機能に関連して説明されるように、DRX Inactivityタイマ動作の一部としてPDCCHをモニタリングしてもよい。
【0151】
従って、第2のOn-Durationタイマは、UEがOn-Duration PDCCHモニタリングを早期に停止することを可能にする(特に、アンライセンスチャネルがフリーであって、gNBがアンライセンスチャネルを取得可能であるとき)。従って、UEは、電力を有意に節約することができる。
【0152】
さらに、PDCCHは、UEに宛てられた情報が受信されたか否か、また、UEがDRX周期に入るか否かを確認するため、DRX機能のInactivityタイマの一部としてモニタリングされる(延長されたInactivityに起因して、TS38.321 v15.5.0のセクション5.7を参照されたい)。DRX機能において改良されたPDCCHモニタリング手順を実現する際、第1のタイマは、非アクティビティの長さをカウントするDRX Inactivityタイマとすることができる。1つの例示的な実現形態において、第1のタイマ値は、アンライセンス無線セルのアンライセンス周波数スペクトルにおける動作のため、(より長い長さで)延長された非アクティビティ期間をカバーするよう増加させることができる。そして、第2のタイマは、アンライセンス無線セルにおいて動作する際に使用される非アクティビティのモニタリングのための新しいタイマである。第2のタイマのタイマ値は、例えば、ライセンスシナリオにあるときにUEに対して設定されるInactivityタイマに対応するタイマ値とすることができる。
【0153】
その後、DRX Inactivity機能のこのように設定された動作がUEによって実行される。PDCCHモニタリングは、DRX非アクティビティ期間の開始時に開始され、その時点で(少なくとも)第1のInactivityタイマがUEによって始動される。第2のInactivityタイマは、図11~16に関連して説明される様々な実現形態に従って動作される。これに対応して、第2のInactivityタイマは、非アクティビティPDCCHモニタリングが開始された後、特にgNB COTの開始時に始動され、そして、残りのgNB COT(及びおそらくさらなるgNB COT)の間にPDCCHモニタリングを累積し、その満了時に、UEがPDCCHのモニタリングを停止することをトリガする(図12及び13を参照されたい)。あるいは、第2のInactivityタイマは、PDCCHモニタリングの開始時に第1のInactivityタイマと同時に始動され(図14~16を参照されたい)、その満了時に、UEは、COTの終わりまでモニタリングを継続するか(gNBがアンライセンススペクトルを現在取得していると判定すると)、又は、第1のタイマの満了まで(例えば、非アクティビティ周期の終わりまで)PDCCHのモニタリングを継続するかを決定するため、COT状態を確認するようトリガされる。さらに、UEに対するPDCCHが受信されず、PDCCHモニタリングが第1又は第2のInactivityタイマに基づいて停止されると、UEは、その後、そのように設定されている場合、短いDRX周期に入ってもよい。
【0154】
他方、UEに対するPDCCHが、PDCCHのモニタリング中に受信されると(例えば、ダウンリンクグラント又はアップリンクグラント)、UEは、それに従って第1及び第2のInactivityタイマを再開し、PDCCHをモニタリングし続ける。
【0155】
従って、第2のInactivityタイマは、(特に、アンライセンスチャネルがフリーであって、gNBがアンライセンスチャネルを取得可能であるとき)、UEがInactivity PDCCHモニタリングを早期に停止することを可能にする。従って、UEは、電力を有意に節約可能である。
【0156】
さらに、PDCCHは、UEによってgNBにより早期に送信されたRACHプリアンブルに応答して、ランダムアクセスレスポンスメッセージがgNBから受信されるか否かを確認するため、ランダムアクセス機能の一部としてモニタリングされる。ランダムアクセス機能における改良されたPDCCHモニタリング手順を実現する際、第1のタイマは、ランダムアクセスレスポンス(RAR)ウィンドウ(例えば、ra-ResponseWindowについて、TS38.321 v15.5.0のセクション5.1を参照されたい)の長さをカウントするためのタイマとすることができる。1つの例示的な実現形態において、第1のタイマ値は、アンライセンス無線セルのアンライセンス周波数スペクトルにおける動作のため、(より長い長さを有する)拡張されたRARウィンドウをカバーするよう増加可能である。そして、第2のタイマは、アンライセンス無線セルにおいて動作する際に使用されるRARモニタリングのための新しいタイマである。第2のタイマのタイマ値は、例えば、ライセンスシナリオにあるときにUEに対して設定されたRARウィンドウサイズに対応するタイマ値とすることができる。
【0157】
その後、ランダムアクセス機能のそのように設定された動作が、UEによって実行される。PDCCHモニタリングは、RARウィンドウの開始時に開始され、その時点で(少なくとも)第1のInactivityタイマがUEによって始動される。第2のRARウィンドウタイマは、図11~16に関連して説明した様々な実現形態に従って動作される。これに対応して、第2のRARウィンドウタイマは、RARウィンドウモニタリングが開始された後、特にgNB COTの開始時に始動され、そして、残りのgNB COT(及びおそらくさらなるgNB COT)の間にPDCCHモニタリングを累積し、その満了時に、UEがPDCCHのモニタリングを停止することトリガする(図12及び13を参照されたい)。あるいは、第2のRARウィンドウタイマは、PDCCHモニタリングの開始時に第1のRARウィンドウと同時に始動され(図14~16を参照されたい)、その満了時に、UEは、COTの終わりまでモニタリングを継続するか(gNBがアンライセンススペクトルを現在取得していると判定すると)、又は、第1のタイマの満了まで(例えば、RARウィンドウの終わり)PDCCHのモニタリングを継続するか決定するため、COT状態を確認することをトリガされる。さらに、UEに対するランダムアクセスレスポンスが受信されず、PDCCHモニタリングが第1又は第2のRARウィンドウタイマに基づいて停止されると、UEは、その後にRACH手順の次のステップ(例えば、RACHプリアンブルの再送)に進んでもよい。
【0158】
他方、RARがPDCCHをモニタリングしている間に受信されると、UEは、ランダムアクセスに続く(例えば、msg 3によって)。
【0159】
従って、第2のRARウィンドウは、UEがRARモニタリングを早期に停止することを可能にする(特に、アンライセンスチャネルがフリーであって、gNBがアンライセンスチャネルを取得可能であるとき)。従って、UEは電力を有意に節約可能である。さらに、ランダムアクセスの次のステップが早期に開始可能であるため、改良されたPDCCHモニタリングは、ランダムアクセス遅延を低減することを可能にする。
【0160】
さらに、PDCCHは、上位レイヤに順序通りのデータパケットを提供できるように、欠落したPDUが受信されているか否かを確認するため、PDCPリオーダリング機能の一部としてモニタリングされる。PDCPリオーダリング機能において改良されたPDCCHモニタリング手順を実現する際、第1のタイマは、PDCPリオーダリングウィンドウの長さをカウントするリオーダリングタイマとすることができる(例えば、t-Reorderingタイマについて、TS38.323 v15.5.0のセクション5.1.2、5.2.1、5.2.2を参照されたい)。1つの例示的な実現形態では、第1のタイマ値は、アンライセンス無線セルのアンライセンス周波数スペクトルにおける動作によって、(より長い長さを有する)拡張されたPDCPリオーダリングウィンドウをカバーするよう増加可能である。そして、第2のタイマは、アンライセンス無線セルにおいて動作する際に使用されるPDCPリオーダリングウィンドウのための新しいタイマである。第2のタイマのタイマ値は、例えば、ライセンスシナリオにあるときにUEに対して設定されるPDCPリオーダリングウィンドウに対応するタイマ値とすることができる。
【0161】
その後、PDCPリオーダリング機能のそのように設定された動作は、UEによって実行される。PDCCHモニタリングは、PDCPリオーダリングウィンドウの開始時に始動され、その時点で(少なくとも)第1のリオーダリングタイマがUEによって始動される。第2のリオーダリングタイマは、図11~16に関連して説明した様々な実現形態に従って動作される。これに対応して、第2のリオーダリングタイマは、リオーダリングウィンドウモニタリングが開始された後、特にgNB COTの開始時に始動され、そして、残りのgNB COT(及びおそらくさらなるgNB COT)の間にPDCCHモニタリングを累積し、その満了時に、UEがPDCCHモニタリングを停止することをトリガする(図12及び13を参照されたい)。あるいは、第2のリオーダリングウィンドウタイマは、PDCCHモニタリングの開始時に第1のリオーダリングウィンドウタイマと同時に始動され(図14~16を参照されたい)、その満了時に、UEは、COTの終わりまでモニタリングを継続するか否か(gNBがアンライセンススペクトルを現在取得していると判定すると)、又は、第1のタイマの満了まで(例えば、リオーダリングウィンドウの終わり)PDCCHのモニタリングを継続するかを決定するため、COT状態を確認することをトリガされる。さらに、欠落しているデータパケット(これらのパケットは上位レイヤへの順序通りの配信を可能にする)が受信されず、PDCCHモニタリングが第1又は第2のリオーダリングウィンドウタイマに基づいて停止されると、UEは、その後、PDCPデータ交換の次のステップに進んでもよい(例えば、欠落しているPDUの再送を要求するため、PDCPステータスレポートをgNBに送信する)。
【0162】
他方、欠落したデータパケットが、PDCCHをモニタリングしている間に受信されると、UEは、リオーダリングが必要とされる次の時点までリオーダリング機能のためのPDCCHモニタリングを停止する(例えば、全てのパケットが順序通りであり、リオーダリングは現在不要である)。さらに、UEは、順序通りのデータパケットを上位レイヤに配信することに進んでもよい。従って、第2のリオーダリングウィンドウタイマは、UEが(特に、アンライセンスチャネルがフリーであって、gNBがアンライセンスチャネルを取得可能であるとき)早期にリオーダリングモニタリングを停止することを可能にする。従って、UEは電力を有意に節約可能である。さらに、リオーダリング機能の次の段階はがより早期に実行可能であるため(例えば、PDCPステータスレポート)、改良されたPDCCHモニタリングは、PDCPプロトコル処理の遅延を低減することを可能にする(早期の再送によるデータ受信のより少ない遅延)。
【0163】
改良されたダウンリンク制御チャネルモニタリングの上記説明は、UE側に着目していた。しかしながら、改良されたダウンリンク制御チャネルモニタリングはまた、gNB側にも適用可能である。上述した異なる機能は、PDCCHのモニタリングを含むが、gNBの観点から、これら各種機能は、PDCCH上で情報を送信することを含む。特に、UEは特定の機能の一部としてPDCCHをモニタリングする一方、gNBによる逆の動作はPDCCH上で対応する情報をUEに送信することである。従って、gNBは、ダウンリンク制御チャネルを介しUEに情報を送信するタイミングを決定するため、UEがダウンリンク制御チャネルをモニタリングするタイミングを決定するために、2つのタイマの同じ又は類似のパラレル動作を実行してもよい。例えば、UEが当該時点においてPDCCHを実際にモニタリングしていると判定したときに限って、gNBはPDCCH上でUEに送信を実行してもよく、そうでない場合、UEはPDCCHをモニタリングせず、PDCCH送信を何れの方法でも受信しないため、PDCCH送信は必要とされない。これに対応して、図11~16に関連して上述した様々な実現形態及び変形は、対応してgNB動作に適用可能である。
【0164】
例えば、1つの例示的な実現形態によると、基地局は、UEが図11について説明したように第1及び第2のタイマの動作に基づいて、図12及び13に関連して説明した第1の実現形態に基づいて、又は図14、15及び16に関連して説明された第2の実現形態に基づいて、PDCCHをモニタリングするタイミングを決定する。
【0165】
さらに、基地局はまた、第1及び第2のタイマとそれらのタイマ値とを含む、UEにおける各種機能を設定することを担当する。これに関して、gNBは、RRCプロトコルのメッセージを利用して適切な設定情報を送信可能である。
【0166】
更なる態様
第1の態様によると、UEに意図された情報に対するアンライセンス無線セルのダウンリンク制御チャネルのモニタリングに関する機能を動作する処理回路であって、アンライセンス無線セルはアンライセンススペクトルにおいて動作し、ユーザ装置と通信する基地局によって制御される、処理回路を有するUEが提供される。UEの処理回路と受信機とは、パラレルに動作する第1のタイマと第2のタイマとに基づいてダウンリンク制御チャネルのモニタリングを実行する。第1のタイマは、ダウンリンク制御チャネルのモニタリングの開始時に第1のタイマをスタートし、第1のタイマの満了によってダウンリンク制御チャネルのモニタリングをストップすることによって、ダウンリンク制御チャネルがモニタリングされる最大時間を制限するのに利用される。第2のタイマは、基地局による無線セルのアンライセンススペクトルのチャネル占有状態に応じて、第1のタイマより早くダウンリンク制御チャネルのモニタリングをストップするのに利用される。
【0167】
第1の態様に加えて提供される第2の態様によると、第2のタイマは、アンライセンススペクトルが基地局によって占有される期間中にダウンリンク制御チャネルがモニタリングされる時間を累積するよう動作される。それの任意的な実現形態では、第2のタイマは、アンライセンススペクトルが基地局によって占有される期間中に実行される。さらなる任意的な実現形態では、ダウンリンク制御チャネルのモニタリングは、2つのタイマの何れかが実行中である間に実行され、第1のタイマと第2のタイマとの何れかの満了によって、ダウンリンク制御チャネルのモニタリングがストップされる。さらなる任意的な実現形態では、基地局が第1のタイマのスタート後の第1の時間においてアンライセンススペクトルを占有するとき、第2のタイマがスタートされ、基地局がアンライセンススペクトルを占有しないとき、第2のタイマが停止され、基地局がアンライセンススペクトルを再占有すると、第2のタイマが再開される。
【0168】
第2の態様に加えて提供される第3の態様によると、当該機能は、ページングメッセージモニタリング機能であり、ダウンリンク制御チャネルは、ページングメッセージの受信に対してモニタリングされる。ページングメッセージを受信すると、第1のタイマ、第2のタイマ、及びページングメッセージモニタリング機能に対するダウンリンク制御チャネルのモニタリングは、次のページングインターバルまでストップされる。それの任意的な実現形態では、第1のタイマは1つ以上のページング機会の長さをカウントし、第2のタイマは、アンライセンススペクトルが基地局によって占有される期間中に1つ以上のページング機会の長さをカウントする。
【0169】
さらに又は代わりに、当該機能は、システム情報取得機能であり、ダウンリンク制御チャネルは、システム情報メッセージの受信に対してモニタリングされ、システム情報メッセージを受信すると、第1のタイマ、第2のタイマ、及びシステム情報取得機能に対するダウンリンク制御チャネルのモニタリングは、UEがシステム情報を取得する必要がある次の時間までストップされる。それの任意的な実現形態では、第1のタイマは、1つ以上のシステム情報取得ウィンドウの長さをカウントし、第2のタイマは、アンライセンススペクトルが基地局によって占有される期間中に1つ以上のシステム情報取得ウィンドウの長さをカウントする。
【0170】
さらに又は代わりに、当該機能は、間欠受信(DRX)機能に対する通知モニタリング動作であり、ダウンリンク制御チャネルは、ユーザ装置に向けられるダウンリンク制御チャネルに関する何れかのダウンリンク制御情報に対してモニタリングされる。ダウンリンク制御情報を受信すると、第1のタイマと第2のタイマとはストップされ、ダウンリンク制御チャネルのモニタリングが継続される。それの任意的な実現形態では、第1のタイマは、DRXオン持続時間の長さをカウントし、第2のタイマは、アンライセンススペクトルが基地局によって占有される期間中にDRXオン持続時間の長さをカウントする。
【0171】
さらに又は代わりに、当該機能は、間欠受信(DRX)機能に対する非アクティビティモニタリング動作であり、ダウンリンク制御チャネルは、ユーザ装置に対するダウンリンク制御チャネルに関する何れかのダウンリンク制御情報に対してモニタリングされる。ダウンリンク制御情報を受信すると、第1のタイマと第2のタイマとは再スタートされ、ダウンリンク制御チャネルのモニタリングは継続される。それの任意的な実現形態では、第1のタイマは、DRX非アクティブ持続時間の長さをカウントし、第2のタイマは、アンライセンススペクトルが基地局によって占有される期間中にDRX非アクティブ持続時間の長さをカウントする。
【0172】
さらに又は代わりに、当該機能は、ランダムアクセス機能に対するランダムアクセスレスポンス受信であり、ダウンリンク制御チャネルは、ユーザ装置によって基地局に以前に送信されたランダムアクセスプリアンブルに応答して、基地局によって送信されたランダムアクセスレスポンスメッセージに対してモニタリングされる。ランダムアクセスレスポンスを受信すると、第1のタイマと第2のタイマとはストップされ、ランダムアクセス機能の次のステップが実行される。それの任意的な実現形態では、第1のタイマは、ランダムアクセスレスポンスウィンドウの長さをカウントし、第2のタイマは、アンライセンススペクトルが基地局によって占有される期間中にランダムアクセスレスポンスウィンドウの長さをカウントする。
【0173】
さらに又は代わりに、当該機能は、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤのリオーダリング機能であり、ダウンリンク制御チャネルは、ユーザ装置に向けられる欠落した順序通りでないデータに対してモニタリングされ、欠落した順序通りでないデータを受信すると、第1のタイマと第2のタイマとは、データの順序通りでない配信が検出される次の時間までストップされ、ダウンリンク制御チャネルのモニタリングは継続される。それの任意的な実現形態では、第1のタイマは、リオーダリング時間ウィンドウの長さをカウントし、第2のタイマは、アンライセンススペクトルが基地局によって占有される期間中にリオーダリング時間ウィンドウの長さをカウントする。
【0174】
第1の態様に加えて提供される第4の態様によると、第2のタイマの満了によって、処理回路は、基地局がアンライセンススペクトルを現在占有しているか判定する。基地局がアンライセンススペクトルを現在占有しているとき、モニタリングは、アンライセンススペクトルの現在のチャネル占有の終わりでストップされ、任意的に、第1のタイマがストップされる。基地局がアンライセンススペクトルを現在占有していないとき、モニタリングは、第1のタイマの満了まで実行される。任意的な実現形態では、第1のタイマがスタートされるのと同時に、第2のタイマがスタートされる。
【0175】
第4の態様に加えて提供される第5の態様によると、当該機能は、ページングメッセージモニタリング機能であり、ダウンリンク制御チャネルは、ページングメッセージの受信に対してモニタリングされる。ページングメッセージを受信すると、第1のタイマ、第2のタイマ、及びページングメッセージモニタリング機能に対するダウンリンク制御チャネルのモニタリングは、次のページングインターバルまでストップされる。それの任意的な実現形態では、第1のタイマと第2のタイマとは、1つ以上のページング機会の長さをカウントする。
【0176】
さらに又は代わりに、当該機能は、システム情報取得機能であり、ダウンリンク制御チャネルは、システム情報メッセージの受信に対してモニタリングされる。システム情報メッセージを受信すると、第1のタイマ、第2のタイマ、及びシステム情報取得機能に対するダウンリンク制御チャネルのモニタリングは、UEがシステム情報を取得する必要がある次の時間までストップされる。それの任意的な実現形態では、第1のタイマと第2のタイマとは、1つ以上のシステム情報取得ウィンドウの長さをカウントする。
【0177】
さらに又は代わりに、当該機能は、間欠受信(DRX)機能に対する通知モニタリング動作であり、ダウンリンク制御チャネルは、ユーザ装置に向けられるダウンリンク制御チャネルに関する何れかのダウンリンク制御情報に対してモニタリングされる。ダウンリンク制御情報を受信すると、第1のタイマと第2のタイマとはストップされ、ダウンリンク制御チャネルのモニタリングが継続され、任意的には、DRX非アクティブ持続時間のためのタイマがスタートされる。それの任意的な実現形態では、第1のタイマと第2のタイマとは、DRXオン持続時間の長さをカウントする。
【0178】
さらに又は代わりに、当該機能は、間欠受信(DRX)機能に対する非アクティビティモニタリング動作であり、ダウンリンク制御チャネルは、ユーザ装置に対するダウンリンク制御チャネルに関する何れかのダウンリンク制御情報に対してモニタリングされる。ダウンリンク制御情報を受信すると、第1のタイマと第2のタイマとは再スタートされ、ダウンリンク制御チャネルのモニタリングは継続される。それの任意的な実現形態では、第1のタイマと第2のタイマとは、DRX非アクティブ持続時間の長さをカウントする。
【0179】
さらに又は代わりに、当該機能は、ランダムアクセス機能に対するランダムアクセスレスポンス受信であり、ダウンリンク制御チャネルは、ユーザ装置によって基地局に以前に送信されたランダムアクセスプリアンブルに応答して、基地局によって送信されたランダムアクセスレスポンスメッセージに対してモニタリングされる。ランダムアクセスレスポンスを受信すると、第1のタイマと第2のタイマとはストップされ、ランダムアクセス機能の次のステップが実行される。それの任意的な実現形態では、第1のタイマと第2のタイマとは、ランダムアクセスレスポンスウィンドウの長さをカウントする。
【0180】
さらに又は代わりに、当該機能は、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤのリオーダリング機能であり、ダウンリンク制御チャネルは、ユーザ装置に向けられる欠落した順序通りでないデータに対してモニタリングされる。欠落した順序通りでないデータを受信すると、第1のタイマと第2のタイマとは、データの順序通りでない配信が検出される次の時間までストップされ、ダウンリンク制御チャネルのモニタリングは継続される。それの任意的な実現形態では、第1のタイマと第2のタイマとは、リオーダリング時間ウィンドウの長さをカウントする。
【0181】
第1~5の態様の1つに加えて提供される第6の態様によると、処理回路は、基地局から受信機によって受信されたチャネル占有信号に基づいて、基地局によるチャネル占有を決定する。それの任意的な実現形態では、チャネル占有信号は、基地局がアンライセンススペクトルを占有するとき、基地局によって送信され、基地局がアンライセンススペクトルを占有しないとき、基地局によって送信されない。それの任意的な実現形態では、チャネル占有信号は、基地局によるアンライセンススペクトルの占有長さを示す。
【0182】
第1~6の態様の1つに加えて提供される第7の態様によると、受信機は、第1のタイマの第1のタイマ値を設定する設定情報を基地局から受信する。処理回路は、第1のタイマのタイマ値の一部に基づいて、第2のタイマの第2のタイマ値を決定する。それの任意的な実現形態では、当該一部は、後述される動作された機能(例えば、ページングメッセージモニタリング機能、システム情報取得機能、間欠受信(DRX)機能に対する通知モニタリング動作、間欠受信(DRX)機能に対する非アクティビティモニタリング動作、ランダムアクセス機能に対するランダムアクセスレスポンス受信、及びPDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤのリオーダリング機能)の1つ以上に対する第2のタイマの第2のタイマ値を決定するのに利用される。あるいは、受信機は、第1のタイマの第1のタイマ値と第2のタイマの第2のタイマ値とを設定する設定情報を基地局から受信する。
【0183】
2つの代替の任意的な実現形態では、第2のタイマの第2のタイマ値は、第1のタイマの第1のタイマ値より小さい。2つの代替のさらなる任意的な実現形態では、設定情報は、RRC(Radio Resource Control)プロトコルメッセージを利用して受信される。
【0184】
第1~7の態様の1つに加えて提供される第8の態様によると、動作される機能は、ユーザ装置によって動作される以下の機能、
・ページングメッセージモニタリング機能
・システム情報取得機能
・間欠受信(DRX)機能のための通知モニタリング動作
・DRX機能のための非アクティビティモニタリング動作
・ランダムアクセス機能のためのランダムアクセスレスポンス受信
・PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤのリオーダリング機能
の1つである。
【0185】
上記の任意的な実現形態では、UEは、上記機能の1つ以上を動作し、動作される機能のそれぞれは、ダウンリンク制御チャネルのモニタリングと、上記の第1から第7の態様の1つに記載の第1のタイマと第2のタイマとの動作とに別々に関係する。
【0186】
第1~8の態様の1つに加えて提供される第9の態様によると、第1のタイマの第1のタイマ値と第2のタイマの第2のタイマ値とは、アンライセンス無線セルにおける機能の動作に対して設定される。第1のタイマの異なる第1のタイマ値は、ライセンス無線セルにおける機能の動作に対して設定される。ライセンス無線セルにおける異なる第1のタイマ値は、アンライセンス無線セルにおける第1のタイマ値より小さい。任意的な実現形態では、第2のタイマの第2のタイマ値は、ライセンス無線セルにおける動作に対して設定される第1のタイマの第1のタイマ値と同じである。
【0187】
第10の態様によると、ユーザ装置(UE)に意図された情報に対してUEによってモニタリングされるアンライセンス無線セルのダウンリンク制御チャネルを介しUEに情報を送信することに関係する機能を動作する処理回路を有する基地局が提供される。アンライセンス無線セルは、アンライセンススペクトルにおいて動作し、ユーザ装置と通信する基地局によって制御される。処理回路は、ダウンリンク制御チャネルを介しUEに情報を送信するときを決定するためにパラレルに動作される第1のタイマと第2のタイマとに基づいて、UEがダウンリンク制御チャネルをモニタリングするときを決定する。第1のタイマは、ダウンリンク制御チャネルのモニタリングの開始時に第1のタイマをスタートし、第1のタイマの満了によってダウンリンク制御チャネルのモニタリングをストップすることによって、ダウンリンク制御チャネルがUEによってモニタリングされる最大時間を制限するのに利用される。第2のタイマは、基地局による無線セルのアンライセンススペクトルのチャネル占有状態に応じて、第1のタイマより早くダウンリンク制御チャネルのモニタリングをストップするのに利用される。基地局の送信機は、第1のタイマと第2のタイマとに基づく前の決定に基づいて、ダウンリンク制御チャネル上でUEに情報を送信する。
【0188】
第10の態様に加えて提供される第11の態様によると、送信機は、第1のタイマの第1のタイマ値を設定するための設定情報をUEに送信する。処理回路は、第1のタイマのタイマ値の一部に基づいて、第2のタイマの第2のタイマ値を決定する。任意的な実現形態では、送信機は、動作中に当該一部に関する設定情報をUEに送信する。あるいは、送信機は、動作中に第1のタイマの第1のタイマ値と第2のタイマの第2のタイマ値とを設定するための設定情報をUEに送信する。
【0189】
上記の2つの代替の任意的な実現形態では、第2のタイマの第2のタイマ値は、第1のタイマの第1のタイマ値より小さい。上記の2つの代替のさらなる任意的な実現形態では、設定情報は、RRC(Radio Resource Control)プロトコルメッセージを利用して送信される。
【0190】
第12の態様によると、ユーザ装置(UE)によって実行される以下のステップを有する方法であって、
UEに意図された情報に対してアンライセンス無線セルのダウンリンク制御チャネルのモニタリングに関係する機能を動作するステップであって、アンライセンス無線セルはアンライセンススペクトルにおいて動作し、ユーザ装置と通信する基地局によって制御される、動作するステップと、
パラレルに動作される第1のタイマと第2のタイマとに基づいて、ダウンリンク制御チャネルのモニタリングを実行するステップと、を有する方法が提供される。第1のタイマは、ダウンリンク制御チャネルのモニタリングの開始時に第1のタイマをスタートし、第1のタイマの満了によりダウンリンク制御チャネルのモニタリングをストップすることによって、ダウンリンク制御チャネルがモニタリングされる最大時間を制限するのに利用される。第2のタイマは、基地局による無線セルのアンライセンススペクトルのチャネル占有状態に応じて、第1のタイマより早くダウンリンク制御チャネルのモニタリングをストップするのに利用される。
【0191】
本開示のハードウェア及びソフトウェア実装
本開示は、ソフトウェア、ハードウェア又はハードウェアと連動するソフトウェアによって実現することができる。上述した各実施例の説明に用いた各機能ブロックは、集積回路等のLSIによって部分的又は全体的に実現可能であり、各実施例で説明される各処理は、同一のLSI又はLSIの組合せによって部分的又は全体的に制御されてもよい。LSIは、個別にチップとして形成されていてもよいし、あるいは、機能ブロックの一部又は全部を含むように1つのチップが形成されていてもよい。LSIは、それに結合されたデータ入出力を含んでもよい。ここで、LSIとは、集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパーLSI又はウルトラLSIとして呼ばれうる。しかしながら、集積回路を実現する技術はLSIに限定されず、専用回路、汎用プロセッサ又は特定用途向けプロセッサを用いて実現されてもよい。さらに、LSI内部に配置される回路セルの接続及び設定が再設定可能なLSI又はリコンフィギュラブルプロセッサの製造後にプログラミング可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)が利用されてもよい。本開示は、デジタル処理又はアナログ処理として実現することができる。半導体技術や他の派生技術の進歩の結果として、将来の集積回路技術がLSIに取って代わる場合、機能ブロックは、将来の集積回路技術を用いて集積化することができる。バイオテクノロジーも適用できる。
【0192】
本開示は、通信装置と呼ばれる、通信機能を有する何れかのタイプの装置、デバイス又はシステムによって実現することができる。
【0193】
そのような通信装置のいくつかの非限定的な例は、電話機(例えば、携帯(セル)電話、スマートフォン)、タブレット、パーソナルコンピュータ(PC)(例えば、ラップトップ、デスクトップ、ネットブック)、カメラ(例えば、デジタルスチル/ビデオカメラ)、デジタルプレーヤ(デジタルオーディオ/ビデオプレーヤ)、ウェアラブルデバイス(例えば、ウェアラブルカメラ、スマートウォッチ、トラッキングデバイス)、ゲームコンソール、デジタルブックリーダ、遠隔ヘルス/遠隔医療(リモートヘルス及びリモート医療)デバイス、及び通信機能を提供する車両(例えば、自動車、飛行機、船舶)、並びにそれらの様々な組み合わせを含む。
【0194】
通信装置は、携帯型又は可動型であることに限定されず、スマートホームデバイス(例えば、家電、ライティング、スマートメータ、制御パネル)、自動販売機及び“Internet of Things(IoT)”のネットワークにおける他の何れかの“物”など、非携帯型又は固定型である何れかのタイプの装置、デバイス又はシステムを含んでもよい。
【0195】
通信は、例えば、セルラシステム、無線LANシステム、衛星システムなど、及びそれらの様々な組合せを介してデータを交換することを含んでもよい。
【0196】
通信装置は、本開示に記載された通信の機能を実行する通信デバイスに結合されたコントローラ又はセンサなどのデバイスを含んでもよい。例えば、通信装置は、通信装置の通信機能を実行する通信デバイスによって使用される制御信号又はデータ信号を生成するコントローラ又はセンサを含んでもよい。
【0197】
通信装置はまた、基地局、アクセスポイントなどのインフラストラクチャファシリティと、上記の非限定的な例におけるものなどの装置と通信又は制御する他の何れかの装置、デバイス又はシステムを含んでもよい。
【0198】
さらに、各種実施例はまた、プロセッサ又はハードウェアにより直接実行されるソフトウェアモジュールによって実現されてもよい。また、ソフトウェアモジュール及びハードウェア実現形態の組み合わせが可能であってもよい。ソフトウェアモジュールは、例えば、RAM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、レジスタ、ハードディスク、CD-ROM、DVDなどの何れかのタイプのコンピュータ可読記憶媒体に格納されてもよい。異なる実施例の個別の特徴は個別に又は任意の組み合わせにより他の実施例に対する主題であってもよいことがさらに留意されるべきである。
【0199】
多数の変形及び/又は改良が、具体的な実施例に示されるような本開示に対して行うことができることが当業者によって理解されるであろう。従って、本実施例は、全ての点で例示的であり、限定的ではないと考えられるべきである。
図1
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