IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本電気株式会社の特許一覧

特開2024-97065ネットワーク装置、端末装置、及び通信方法
<>
  • 特開-ネットワーク装置、端末装置、及び通信方法 図1
  • 特開-ネットワーク装置、端末装置、及び通信方法 図2
  • 特開-ネットワーク装置、端末装置、及び通信方法 図3
  • 特開-ネットワーク装置、端末装置、及び通信方法 図4
  • 特開-ネットワーク装置、端末装置、及び通信方法 図5
  • 特開-ネットワーク装置、端末装置、及び通信方法 図6
  • 特開-ネットワーク装置、端末装置、及び通信方法 図7
  • 特開-ネットワーク装置、端末装置、及び通信方法 図8
  • 特開-ネットワーク装置、端末装置、及び通信方法 図9
  • 特開-ネットワーク装置、端末装置、及び通信方法 図10
  • 特開-ネットワーク装置、端末装置、及び通信方法 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024097065
(43)【公開日】2024-07-17
(54)【発明の名称】ネットワーク装置、端末装置、及び通信方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/04 20090101AFI20240709BHJP
   H04W 72/232 20230101ALI20240709BHJP
   H04W 72/231 20230101ALI20240709BHJP
【FI】
H04W52/04
H04W72/232
H04W72/231
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024072641
(22)【出願日】2024-04-26
(62)【分割の表示】P 2022547936の分割
【原出願日】2020-02-07
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】ガオ ユーカイ
(72)【発明者】
【氏名】ワン ガン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)の信頼性と頑健性を改善する通信方法、通信装置及び通信用コンピュータ記憶媒体を提供する。
【解決手段】方法は、ネットワーク装置から端末装置へのデータ送信をスケジューリングするための、ダウンリンク制御情報(DCI)の繰り返しのセットをネットワーク装置から端末装置に送信すること(310)と、DCIの繰り返しのセットに基づいて、ネットワーク装置から端末装置へのデータ送信を実行すること(320)と、端末装置から、データ送信についての単一のフィードバック信号を受信すること(330)と、を含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置からネットワーク装置への送信をスケジューリングするための、ダウンリンク制御情報(DCI)に対応する複数のPDCCH候補を前記ネットワーク装置から前記端末装置に送信することであって、前記複数のPDCCH候補におけるそれぞれのPDCCH候補は、送信の電力制御のための同じ送信電力制御(TPC)コマンドを含む手段と、
前記端末装置からの送信を復号することであって、前記送信の電力は、前記複数のPDCCH候補のうちの1つのPDCCH候補に含まれるTPCコマンドに基づいて制御される、
ネットワーク装置。
【請求項2】
前記DCIの繰り返しのセットを送信する前に、前記PDCCH候補の繰り返しに関する情報を前記端末装置に送信する
請求項1に記載のネットワーク装置。
【請求項3】
前記PDCCH候補の繰り返しに関する情報は、無線リソース制御(RRC)シグナリングを介して送信される
請求項2に記載のネットワーク装置。
【請求項4】
端末装置からネットワーク装置への送信をスケジューリングするための、ダウンリンク制御情報(DCI)に対応する複数のPDCCH候補を、前記端末装置において、前記ネットワーク装置から受信する手段を含み、前記複数のPDCCH候補におけるそれぞれのPDCCH候補は、前記送信の電力制御のための同じ送信電力制御(TPC)コマンドを含み、
前記TPCコマンドを利用して前記複数のPDCCH候補から前記DCIを検出する手段と、
前記TPCコマンドに基づいて前記端末装置から前記ネットワーク装置への前記送信の電力を制御する手段と、
を含む端末装置。
【請求項5】
前記DCIの繰り返しのセットを受信する前に、前記PDCCH候補の繰り返しに関する情報を前記ネットワーク装置から受信すること、
をさらに含む請求項4に記載の端末装置。
【請求項6】
前記PDCCH候補の繰り返しに関する情報は、無線リソース制御(RRC)シグナリングを介して受信される
請求項5に記載の端末装置。
【請求項7】
端末装置からネットワーク装置への送信をスケジューリングするための、ダウンリンク制御情報(DCI)に対応する複数のPDCCH候補を前記ネットワーク装置から前記端末装置に送信することであって、前記複数のPDCCH候補におけるそれぞれのPDCCH候補は、送信の電力制御のための同じ送信電力制御(TPC)コマンドを含むことと、
前記端末装置からの送信を復号することであって、前記送信の電力は、前記複数のPDCCH候補のうちの1つのPDCCH候補に含まれるTPCコマンドに基づいて制御されることと、
を含む通信方法。
【請求項8】
端末装置からネットワーク装置への送信をスケジューリングするための、ダウンリンク制御情報(DCI)に対応する複数のPDCCH候補を、前記端末装置において、前記ネットワーク装置から受信することであって、前記複数のPDCCH候補におけるそれぞれのPDCCH候補は、前記送信の電力制御のための同じ送信電力制御(TPC)コマンドを含むことと、
前記TPCコマンドを利用して前記複数のPDCCH候補から前記DCIを検出することと、
前記TPCコマンドに基づいて前記端末装置から前記ネットワーク装置への前記送信の電力を制御することと、
を含む通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は全体として、電気通信の分野に関し、特に、通信のための方法、装置及びコンピュータ記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
3GPP(登録商標)のRAN#86会議では、マルチ送受信ポイント(マルチTRP)の配備のためのサポートの強化について議論した。例えば、リリース16の信頼性特性をベースラインとして、マルチTRP及び/又はマルチパネルを使用して、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSH)以外のチャネル(例えば、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)及び物理アップリンク制御チャネル(PUCCH))についての信頼性及び頑健性 (robustness)を改善する特性を識別及び特定することが提案されている。また、セル間マルチTRP操作を可能にする特徴の識別及び特定も提案されている。また、マルチパネル受信と同時のマルチTRP送信についての強化を評価及び特定することも提案されている。
【0003】
3GPPのRAN1#98-99会議では、PDCCHの信頼性と頑健性を改善するためにPDCCH繰り返しをサポートすることが提案されている。すなわち、PDCCH信号(例えば、ダウンリンク制御情報)をネットワーク装置から端末装置に送信することを一回以上に繰り返すことで、PDCCHの信頼性及び頑健性を改善することができる。しかしながら、PDCCH繰り返しに関する詳細な議論も規格もされていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
全体として、本開示の例示的な実施形態は、通信のための方法、装置及びコンピュータ記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1態様において、通信方法を提供する。この方法は、ネットワーク装置から端末装置へのデータ送信をスケジューリングするための、ダウンリンク制御情報(DCI)の繰り返しのセットをネットワーク装置から端末装置に送信することと、DCIの繰り返しのセットに基づいて、ネットワーク装置から端末装置へのデータ送信を実行することと、データ送信のうちの少なくとも1つが端末装置によって復号されたことに応じて、端末装置から肯定応答を受信することと、データ送信のうち、1つも端末装置によって復号されなかったことに応じて、端末装置から否定応答を受信することと、を含む。
【0006】
第2態様において、通信方法を提供する。この方法は、ネットワーク装置から端末装置へのデータ送信をスケジューリングするための、DCIの繰り返しのセットをネットワーク装置から、端末装置において、受信することと、DCIの繰り返しのセットに基づいて、ネットワーク装置から端末装置へのデータ送信を復号することと、データ送信のうちの少なくとも1つが復号されたことに応じて、ネットワーク装置に肯定応答を送信することと、データ送信のうち、1つも復号されなかったことに応じて、ネットワーク装置に否定応答を送信することと、を含む。
【0007】
第3態様において、通信方法を提供する。この方法は、端末装置からネットワーク装置への送信をスケジューリングするための、DCIの繰り返しのセットをネットワーク装置から端末装置に送信することであって、繰り返しのセットにおけるそれぞれの繰り返しは、送信の電力制御のための同じ送信電力制御(TPC)コマンドを含むことと、端末装置からの送信を復号することであって、送信の電力は、繰り返しのセットのうちの1つの繰り返しに含まれるTPCコマンドに基づいて制御されることと、を含む。
【0008】
第4態様において、通信方法を提供する。この方法は、端末装置からネットワーク装置への送信をスケジューリングするための、DCIの繰り返しのセットを、ネットワーク装置から、端末装置において受信することであって、繰り返しのセットにおけるそれぞれの繰り返しは、送信の電力制御のための同じTPCコマンドを含むことと、繰り返しのセットのうちの繰り返しが受信されたことに応じて、繰り返しからTPCコマンドを抽出することと、抽出されたTPCコマンドに基づいて送信の電力を制御しながら、端末装置からネットワーク装置への送信を実行することと、を含む。
【0009】
第5態様において、通信方法を提供する。この方法は、ネットワーク装置と端末装置との間の通信をスケジューリングするためにDCIの繰り返しが有効にされると決定したことに応じて、通信をスケジューリングするためにDCIの繰り返しが有効にされることを示す情報を、DCIの繰り返しのセットにおけるそれぞれの繰り返しに組み込むことと、ネットワーク装置から端末装置へ、DCIの繰り返しのセットを送信することと、DCIの繰り返しのセットに基づいて端末装置との通信を実行することと、を含む。
【0010】
第6態様において、通信方法を提供する。この方法は、ネットワーク装置と端末装置との間の通信をスケジューリングするための、ネットワーク装置からのDCIを、端末装置において検出することと、ネットワーク装置からの第1DCI及び第2DCIが検出されたことに応じて、第1DCI及び第2DCIが同じ物理制御チャネルのための繰り返しのセットに属するか否かを決定することと、第1DCI及び第2DCIが同じ物理制御チャネルのための繰り返しのセットに属すると決定したことに応じて、繰り返しのセットのうちの少なくとも1つの繰り返しに基づいてネットワーク装置との通信を実行することと、を含む。
【0011】
第7態様において、ネットワーク装置を提供する。ネットワーク装置は、プロセッサと、プロセッサに結合されるメモリとを含む。メモリは、プロセッサによって実行される場合、ネットワーク装置に本開示の第1態様による方法を実行させる命令を記憶する。
【0012】
第8態様において、端末装置を提供する。端末装置は、プロセッサと、プロセッサに結合されるメモリとを含む。メモリは、プロセッサによって実行される場合、端末装置に本開示の第2態様による方法を実行させる命令を記憶する。
【0013】
第9態様において、ネットワーク装置を提供する。ネットワーク装置は、プロセッサと、プロセッサに結合されるメモリとを含む。メモリは、プロセッサによって実行される場合、ネットワーク装置に本開示の第3態様による方法を実行させる命令を記憶する。
【0014】
第10態様において、端末装置を提供する。端末装置は、プロセッサと、プロセッサに結合されるメモリとを含む。メモリは、プロセッサによって実行される場合、端末装置に本開示の第4態様による方法を実行させる命令を記憶する。
【0015】
第11態様において、ネットワーク装置を提供する。ネットワーク装置は、プロセッサと、プロセッサに結合されるメモリとを含む。メモリは、プロセッサによって実行される場合、ネットワーク装置に本開示の第5態様による方法を実行させる命令を記憶する。
【0016】
第12態様において、端末装置を提供する。端末装置は、プロセッサと、プロセッサに結合されるメモリとを含む。メモリは、プロセッサによって実行される場合、端末装置に本開示の第6態様による方法を実行させる命令を記憶する。
【0017】
第13態様において、命令が記憶されているコンピュータ可読媒体を提供する。命令は、少なくとも1つのプロセッサ上で実行される場合、当該少なくとも1つのプロセッサに、本開示の第1態様による方法を実行させる。
【0018】
第14態様において、命令が記憶されているコンピュータ可読媒体を提供する。命令は、少なくとも1つのプロセッサ上で実行される場合、当該少なくとも1つのプロセッサに、本開示の第2態様による方法を実行させる。
【0019】
第15態様において、命令が記憶されているコンピュータ可読媒体を提供する。命令は、少なくとも1つのプロセッサ上で実行される場合、当該少なくとも1つのプロセッサに、本開示の第3態様による方法を実行させる。
【0020】
第16態様において、命令が記憶されているコンピュータ可読媒体を提供する。命令は、少なくとも1つのプロセッサ上で実行される場合、当該少なくとも1つのプロセッサに、本開示の第4態様による方法を実行させる。
【0021】
第17態様において、命令が記憶されているコンピュータ可読媒体を提供する。命令は、少なくとも1つのプロセッサ上で実行される場合、当該少なくとも1つのプロセッサに、本開示の第5態様による方法を実行させる。
【0022】
第18態様において、命令が記憶されているコンピュータ可読媒体を提供する。命令は、少なくとも1つのプロセッサ上で実行される場合、当該少なくとも1つのプロセッサに、本開示の第6態様による方法を実行させる。
【0023】
発明の概要部分は、本開示の実施形態の重要又は基本的な特徴を特定することも、本開示の範囲を限定することも意図していないことが理解されるべきである。本開示の他の特徴は、以下の説明によって容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本開示の上記及びその他の目的、特徴、及び利点は、添付の図面における本開示のいくつかの実施形態のより詳細な説明によって、より明らかになるであろう。図面において、
【0025】
図1】本開示の実施形態を実施可能な例示的通信ネットワークを示す図である。
【0026】
図2】本開示のいくつかの実施形態によるPDCCH繰り返しの例を示す図である。
【0027】
図3】本開示のいくつかの実施形態による例示的方法のフローチャートである。
【0028】
図4】本開示のいくつかの実施形態による例示的方法のフローチャートである。
【0029】
図5】本開示のいくつかの実施形態によるPDCCH繰り返しの例を示す図である。
【0030】
図6】本開示のいくつかの実施形態による例示的方法のフローチャートである。
【0031】
図7】本開示のいくつかの実施形態による例示的方法のフローチャートである。
【0032】
図8】本開示のいくつかの実施形態による通信のための例示的プロセスを示す図である。
【0033】
図9】本開示のいくつかの実施形態による例示的方法のフローチャートである。
【0034】
図10】本開示のいくつかの実施形態による例示的方法のフローチャートである。
【0035】
図11】本開示の実施形態を実装するのに適した装置の概略ブロック図である。
【0036】
図面全体において、同一又は類似の参照番号は、同一又は類似の要素を表す。
【発明を実施するための形態】
【0037】
ここで、いくつかの例示的実施形態を参照して、本開示の原理を説明する。これらの実施形態は、説明のためにのみ記載され、当業者が本開示を理解し、実施するのを助けるものであり、本開示の範囲に関するいかなる制限も示唆しないことが理解されるべきである。本文で説明される開示内容は、以下で説明される方法とはことなる様々な方法で実施することができる。
【0038】
以下の説明及び特許請求の範囲において、別途定義されていない限り、本文で使用される全ての技術的及び科学的用語は、本開示の当業者が一般に理解するものと同一の意味を有する。
【0039】
本文で使用される単数形「1つ」、及び「前記」は、文脈に明示的に示されていない限り、複数形も含まれる。用語「含む」及びその変型は、「含むが、これらに限定されるものではない」を意味するオープンエンド用語として理解されるべきである。「に基づく」という用語は、「に少なくとも部分的に基づく」と理解されるべきである。「いくつかの実施形態」及び「実施形態」という用語は、「少なくともいくつかの実施形態」と理解されるべきである。「もう1つの実施形態」という用語は、「少なくとも1つの他の実施形態」と理解されるべきである。「第1」、「第2」などの用語は、異なる又は同一の対象を指すことができる。その他の明示的及び暗黙的な定義は以下に含まれることがある。
【0040】
いくつかの例において、値、プロシージャ、又は機器は、「最良」、「最低」、「最高」、「最小」、「最大」などと称される。このような説明は、多くの使用される機能的代替案の中から選択することができることを示すことを意図されており、そして、このような選択は、他の選択より良く、より小さく、より高い必要がなく、又はそのほかの点でより好ましい必要はないことは、理解されるべきである。
【0041】
図1は本開示の実施形態を実施可能な例示的通信ネットワーク100を示す。ネットワーク100は、ネットワーク装置110と、ネットワーク装置110からサービスを受ける端末装置120とを含む。ネットワーク100は、端末装置120にサービスを提供するために、1つ又は複数のサービングセル102を提供してもよい。図1におけるネットワーク装置、端末装置及び/又はサービングセルの数は、説明の目的でのみ与えられ、本開示についてのいかなる制限も暗示されていないことを理解されたい。ネットワーク100は、本開示の実施態様を実施するのに適した任意の適切な数のネットワーク装置、端末装置及び/又はサービングセルを含むことができる。
【0042】
本文で使用されるように、用語「端末装置」は、無線又は有線の通信能力を有する任意の装置を意味する。端末装置の例としては、ユーザ装置(UE)、パーソナルコンピュータ、デスクトップコンピュータ、携帯電話、セルラーホン、スマートフォン、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ポータブルコンピュータ、タブレット、ウェアラブル装置、モノのインターネット(IoT)装置、あらゆるモノのインターネット(IoE)装置、マシンタイプ通信(MTC)装置、V2X通信のための車載装置などを含むが、これらに限定されない、V2Xの「X」は歩行者、車両又はインフラ/ネットワーク、あるいはデジタルカメラなどの画像取得装置、ゲーム装置、音楽保存及び再生装置、あるいは無線又は有線のインターネットアクセス及び閲覧を可能とするインターネット家電などを表す。以下、論議のために、端末装置120の例として、UEを参照していくつかの実施形態を説明する。
【0043】
本文で使用される「ネットワーク装置」又は「基地局」(BS:base station)という用語は、端末装置が通信可能なセル又はカバレッジを提供又はホストすることのできる装置を意味する。ネットワーク装置の例としては、ノードB(NodeB又はNB)、進化型ノードB(eNodeB又はeNB)、次世代ノードB(gNB)、送受信点(TRP)、リモートラジオユニット(RRU)、ラジオヘッド(RH)、リモートラジオヘッド(RRH)、フェムトノード、ピコノードなどの低電力ノードを含むが、これらに限定されない。
【0044】
一実施形態において、端末装置120は、第1ネットワーク装置及び第2ネットワーク装置(図1では図示せず)に接続することができる。第1ネットワーク装置と第2ネットワーク装置の一方がマスターノード内にあり、他方がセカンダリーノードにあってもよい。第1ネットワーク装置と第2ネットワーク装置は、異なる無線アクセス技術(RAT)を使用してもよい。一実施形態において、第1ネットワーク装置は第1 RAT装置であってもよく、そして第2ネットワーク装置は第2 RAT装置であってもよい。一実施形態において、第1 RAT装置はeNBであってもよく、第2 RAT装置はgNBである。異なるRATに関する情報は、第1ネットワーク装置と第2ネットワーク装置の少なくとも一方から端末装置120に送信することができる。一実施形態において、第1情報は、第1ネットワーク装置から端末装置120に送信されてもよく、そして第2情報は、第2ネットワーク装置から直接又は第1ネットワーク装置を介して端末装置120に送信されてもよい。一実施形態において、第2ネットワーク装置によって設定された端末装置の設定に関する情報は、第2ネットワーク装置から第1ネットワーク装置を介して送信することができる。第2ネットワーク装置によって設定された端末装置の再設定に関する情報は、第2ネットワーク装置から直接又は第1ネットワーク装置を介して端末装置に送信することができる。情報は、無線リソース制御(RRC)シグナリング、媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)、又はDCIのうちのいずれか1つを介して送信することができる。
【0045】
図1に示す通信ネットワーク100において、ネットワーク装置110は、端末装置120にデータ及び制御情報を通信することができ、端末装置120も、ネットワーク装置110にデータ及び制御情報を通信することができる。ネットワーク装置110から端末装置120へのリンクをダウンリンク(DL)と称し、端末装置120からネットワーク装置110へのリンクをアップリンク(UL)と称する。
【0046】
いくつかの実施形態において、ダウンリンク送信の場合、ネットワーク装置110は、PDCCHを介して端末装置120に制御情報を送信し、及び/又はPDSCHを介して端末装置120にデータを送信することができる。さらに、ネットワーク装置110は、1つ又は複数の参照信号(RS)を端末装置120に送信することができる。ネットワーク装置110から端末装置120に送信されるRSは、「DL RS」と称することもできる。DL RSの例は、復調参照信号(DMRS)、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)、サウンディング参照信号(SRS)、位相トラッキング参照信号(PTRS)、微小時間及び周波数トラッキング参照信号(TRS)などを含むことができるが、これらに限定されない。
【0047】
いくつかの実施形態において、アップリンク送信の場合、端末装置120は、PUCCHを介してネットワーク装置110に制御情報を送信し、及び/又はPUSCHを介してネットワーク装置110にデータを送信することができる。さらに、端末装置120は、1つ又は複数のRSをネットワーク装置110に送信することができる。端末装置120からネットワーク装置110に送信されるRSは、「UL RS」と称することもできる。UL RSの例は、DMRS、CSI-RS、SRS、PTRS、微小時間及び周波数TRSなどを含むことができるが、これらに限定されない。
【0048】
ネットワーク100における通信は、モバイル通信のためのグローバルシステム(GSM)、ロングタームエボリューション(LTE)、LTE-Evolution、LTE-Advanced(LTE-A)、広帯域符号分割多元接続(WCDMA(登録商標))、符号分割多元接続(CDMA)、GSM EDGE無線アクセスネットワーク(GERAN)、マシンタイプ通信(MTC)などを含むが、これらに限定されない任意の適切な規格に準拠することができる。さらに、通信は、現在知られている、又は将来開発される任意の世代の通信プロトコルに従って実行することができる。通信プロトコルの例は、第1世代(1G)、第2世代(2G)、2.5G、2.75G、第3世代(3G)、第4世代(4G)、4.5G、第5世代(5G)通信プロトコルを含むが、これらに限定されない。
【0049】
上記のように、3GPPのRAN1#98-99会議では、PDCCHの信頼性と頑健性を改善するためにPDCCH繰り返しをサポートすることが提案されている。すなわち、PDCCH信号(例えば、ダウンリンク制御情報)をネットワーク装置(例えばネットワーク装置110)から端末装置(例えば端末装置120)に送信することを一回以上に繰り返すことで、PDCCHの信頼性及び頑健性を改善することができる。しかしながら、PDCCH繰り返しに関する詳細な議論も規格もなされていない。
【0050】
いくつかのシナリオにおいて、複数のPDCCH繰り返しは、端末装置(例えば、端末装置120)からネットワーク装置(例えば、ネットワーク装置110)への複数のPDSCH送信をスケジューリングすることができる。従来、端末装置は、複数のPDSCH送信の各々を復号し、複数のPDSCH送信の各々についての肯定応答(ACK)又は否定応答(NACK)をネットワーク装置にフィードバックすることができる。しかしながら、複数のPDSCH送信が同じデータ又は同じトランスポートブロック(TB)に関連付けられている場合、複数のPDSCH送信のそれぞれのためのACK/NACKフィードバック信号が不要である可能性がある。
【0051】
本開示の実施形態は、上記の問題及び/又は1つ以上の他の潜在的な問題を解決するための解決策を提供する。この解決策において、同じデータ又は同じTBに関連付けられた1つ又は複数のPDSCH送信をスケジューリングするために複数PDCCH繰り返しが有効にされた場合、1つ又は複数のPDSCH送信のうちの少なくとも1つが端末装置によって正常に復号されれば、端末装置は、1つのACKのみをネットワーク装置にフィードバックすることができる。1つ又は複数のPDSCH送信のうち、1つも端末装置によって正常に復号されなかった場合にのみ、端末装置は、NACKをネットワーク装置にフィードバックすることができる。
【0052】
図2は、このような実施形態の一例を示す。図2に示すように、PDCCH繰り返しが有効されたことに応じて、ネットワーク装置110は、ネットワーク装置110から端末装置120へのデータ送信230及び240をスケジューリングするための、PDCCH繰り返し(すなわち、繰り返しDCI)210及び220のセットを端末装置120に送信することができる。
【0053】
いくつかの実施形態において、PDCCH繰り返し210及び220のセットを送信する前に、ネットワーク装置110は、データ送信230及び240をスケジューリングするためにPDCCH繰り返しが有効にされる指示を端末装置120に送信することができる。例えば、この指示は、無線リソース制御(RRC)シグナリング、媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)及びDCIのうちのいずれか1つを介して、ネットワーク装置110から端末装置120に送信することができる。あるいは、他の実施形態において、ネットワーク装置110は、そのような明示的な指示を端末装置120に事前に送信しなくてもよい。代わりに、ネットワーク装置110は、図8図11を参照して以下に詳細に説明するように、PDCCH繰り返し210及び220のセットを介して、データ送信230及び240をスケジューリングするためにPDCCH繰り返しが有効されたことを端末装置120に暗黙的に示してもよい。すなわち、端末装置120は、ネットワーク装置110からDCI 210及びDCI 220を受信することに応じて、DCI 210及びDCI 220が繰り返しDCIであるか否かを決定することができる。端末装置120によってDCI 210及びDCI 220が繰り返しDCIであると決定したことに応じて、端末装置120は、データ送信230及び240をスケジューリングするためにPDCCH繰り返しが有効されたことを決定することができる。
【0054】
そして、図2に示すように、ネットワーク装置110は、PDCCH繰り返し210及び220に基づいて端末装置120へのデータ送信230及び240を実行することができる。いくつかの実施形態において、データ送信230及び240は、同じデータ又は同じTBに関連付けられることができる。この場合、端末装置120は、ネットワーク装置110からのデータ送信230、240を復号し、データ送信230、240の復号に基づいて単一のフィードバック信号をネットワーク装置110に送信することができる。いくつかの実施形態において、データ送信230及び240のうちの少なくとも1つが端末装置120によって正常に復号されたことに応じて、端末装置120はACK 250をネットワーク装置に送信することができる。そうでない場合、データ送信230及び240のうち、1つも端末装置120によって復号されなかったことに応じて、端末装置120はNACK 250をネットワーク装置110に送信することができる。
【0055】
あるいは、他の実施形態において、データ送信230及び240は、異なるデータ又は異なるTBに関連付けられることができる。この場合、端末装置120は、ネットワーク装置110からのデータ送信230、240を復号し、データ送信230及び240のために別々のACK/NCKフィードバック信号をネットワーク装置110に提供することができる。
【0056】
図3は本開示のいくつかの実施形態による例示的な方法300のフローチャートである。方法300は、図1に示すネットワーク装置110において実行できる。方法300は、図示されていない追加のブロックを含むことができ、及び/又は図示されているいくつかのブロックを省略することができ、本開示の範囲はこの点で限定されないことが理解されるべきである。
【0057】
ブロック310において、ネットワーク装置110は、ネットワーク装置110から端末装置120へのデータ送信をスケジューリングするために、DCI繰り返しのセットを端末装置120に送信する。
【0058】
ブロック320において、ネットワーク装置110は、DCI繰り返しのセットに基づいて、端末装置120へのデータ送信を実行する。
【0059】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置110は、端末装置120に複数のデータ繰り返し又は複数のTB繰り返しを送信することによって、データ送信を実行することができる。
【0060】
ブロック330において、ネットワーク装置110は、端末装置120から、データ送信についての単一のフィードバック信号を受信する。
【0061】
いくつかの実施形態において、データ送信のうちの少なくとも1つが端末装置120によって復号されたことに応じて、ネットワーク装置110は、端末装置120からACKを受信する。
【0062】
いくつかの実施形態において、データ送信のうち、1つも端末装置120によって復号されなかったことに応じて、ネットワーク装置110は、端末装置120からNACKを受信する。
【0063】
いくつかの実施形態において、DCI繰り返しのセットを送信する前に、ネットワーク装置110は、データ送信をスケジューリングするためにDCI繰り返しが有効にされる指示を端末装置120に送信することができる。
【0064】
いくつかの実施形態において、指示は、RRCシグナリング、MAC CE、及びDCIのうちのいずれか1つを介して送信することができる。
【0065】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置110は、繰り返しのセットを介して、データ送信をスケジューリングするためにDCIの繰り返しが有効にされる指示を送信することができる。
【0066】
図4は本開示のいくつかの実施形態による例示的な方法400のフローチャートである。方法400は、図1に示す端末装置120において実行できる。方法400は、図示されていない追加のブロックを含むことができ、及び/又は図示されているいくつかのブロックを省略することができ、本開示の範囲はこの点で限定されないことが理解されるべきである。
【0067】
ブロック410において、端末装置120は、ネットワーク装置110から端末装置120へのデータ送信をスケジューリングするために、DCIの繰り返しのセットをネットワーク装置110から受信する。
【0068】
ブロック420において、端末装置120は、DCIの繰り返しのセットに基づいて、ネットワーク装置110から端末装置120に送信されたデータ送信を復号する。
【0069】
いくつかの実施形態において、端末装置120は、ネットワーク装置110から端末装置120に送信されたデータの複数の繰り返し、又はトランスポートブロックの複数の繰り返しを復号することができる。
【0070】
ブロック430において、端末装置120は、データ送信の復号に基づいて、単一のフィードバック信号をネットワーク装置110に送信する。
【0071】
いくつかの実施形態において、データ送信のうちの少なくとも1つが復号されたことに応じて、端末装置120は、ACKをネットワーク装置110に送信する。
【0072】
いくつかの実施形態において、データ送信のうち、1つも復号されなかったことに応じて、端末装置120は、NACKをネットワーク装置110に送信する。
【0073】
いくつかの実施形態において、DCIの繰り返しのセットを受信する前に、端末装置120は、データ送信をスケジューリングするためにDCIの繰り返しが有効にされる指示をネットワーク装置110から受信することができる。
【0074】
いくつかの実施形態において、指示は、RRCシグナリング、MAC CE、及びDCIのうちのいずれか1つを介して受信することができる。
【0075】
いくつかの実施形態において、端末装置120は、繰り返しのセットを介して、データ送信をスケジューリングするためにDCIの繰り返しが有効にされる指示を受信することができる。
【0076】
いくつかのシナリオにおいて、PDSCH送信に加えて、複数のPDCCH繰り返しは、端末装置(例えば、端末装置120)からネットワーク装置(例えば、ネットワーク装置110)へのPUSCH送信、PUCCH送信、SRS送信、又はチャネル状態情報(CSI)フィードバックをスケジューリングすることもできる。PDCCH繰り返しのそれぞれは、PUSCH送信、PUCCH送信、SRS送信、又はCSIフィードバックの電力制御のための送信電力制御(TPC)コマンドを含むことができる。従来、PUSCH送信、PUCCH送信、SRS送信、又はCSIフィードバックの電力制御のために、ある時間周期内に、端末装置によって、PDCCH繰り返しに含まれるTPCコマンド値を累積する必要がある。しかしながら、通常、ネットワーク装置から送信されたPDCCH繰り返しのうちのいくつかは、悪いチャネル品質により、端末装置によって受信されないことがある。したがって、PDCCH繰り返しに含まれるTPCコマンド値の累積は、スケジューリングされたアップリンク送信のための電力制御に適さない可能性がある。
【0077】
本開示の実施形態は、上記の問題及び/又は1つ以上の他の潜在的な問題を解決するための解決策を提供する。この解決策において、端末装置からネットワーク装置への送信をスケジューリングするために複数のPDCCH繰り返しが有効にされた場合、複数のPDCCH繰り返しのそれぞれに含まれるTPCコマンドは同じである。端末装置によって受信されている複数のPDCCH繰り返しからのPDCCH繰り返しに応じて、端末装置は、PDCCH繰り返しからTPCコマンドを抽出し、抽出したTPCコマンドに基づいて送信電力を制御することでネットワーク装置への送信を実行することができる。
【0078】
いくつかの実施形態において、


は端末装置が持続時間内に受信するカーディナリティG(D)を有するTPCコマンド値のセットD内のTPCコマンド値の合計であり、Xは、PDCCHによってスケジューリングされる、又はトリガされる対応の送信である。例えば、対応の送信は、PUSCH送信、PUCCH送信及びSRS送信のうちの1つであってもよい。TPCコマンド値は、異なるPUSCH送信、PUCCH送信、及び/又はSRS送信をスケジューリング又はトリガするためのPDCCH信号から受信されてもよい。いくつかの実施形態において、PUSCH、PUCCH、又はSRS電力制御調整状態lのためのサービングセルcのキャリアfのアクティブアップリンク帯域幅パートbにおいて、持続時間は、PUSCH、PUCCH、又はSRS送信オケージョンi-iの前のK(i-i)-1個のシンボルとPUSCH、PUCCH、又はSRS送信オケージョンiの前のK(i)個のシンボルとの間であり、i>0は、PUSCH、PUCCH、又はSRS送信オケージョンi-iの前のK(i-i)個のシンボルがPUSCH、PUCCH、又はSRS送信オケージョンiの前のK(i)個のシンボルより早い最小の整数である。いくつかの実施形態において、Q個のPDCCH信号から受信されるQ個のTPCコマンド値があってもよく(Qは整数で、1≦Q≦64である)、そしてQ個のPDCCH信号は、同じPUSCH送信、同じPUCCH送信、及び/又は同じSRS送信をスケジューリング又はトリガするために使用されてもよい。この場合、上記の式


には1つのみのTPCコマンド値が適用される。
【0079】
いくつかの実施形態において、


は端末装置が持続時間内に受信するカーディナリティG(D)を有するTPCコマンド値のセットD内のTPCコマンド値の合計であり、Xは、PDCCHによってスケジューリングされる、又はトリガされる対応の送信である。例えば、対応の送信は、PUSCH送信、PUCCH送信及びSRS送信のうちの1つであってもよい。TPCコマンド値は、異なるPUSCH送信、PUCCH送信、及び/又はSRS送信をスケジューリング又はトリガするためのPDCCH信号から受信されてもよい。いくつかの実施形態において、PUSCH、PUCCH、又はSRS電力制御調整状態のためのサービングセルcのキャリアfのアクティブアップリンク帯域幅パートbにおいて、持続時間は、PUSCH、PUCCH、又はSRS送信オケージョンi-iの前のK(i-i)-1個のシンボルとPUSCH、PUCCH、又はSRS送信オケージョンiの前のK(i)個のシンボルとの間であり、i>0は、PUSCH、及び/又はPUCCH、及び/又はSRS送信オケージョンi-i の前のK(i-i)個のシンボルがPUSCH、PUCCH、又はSRS送信オケージョンiの前のK(i)個のシンボルより早い最小の整数である。いくつかの実施形態において、Q個のPDCCH信号から受信されるQ個のTPCコマンド値があってもよく(Qは整数で、1≦Q≦64である)、そしてQ個のPDCCH信号は、同じPUSCH送信、同じPUCCH送信、及び/又は同じSRS送信をスケジューリング又はトリガするために使用されてもよい。この場合、上記の式


には1つのみのTPCコマンド値が適用される。
【0080】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置110は、端末装置120へのPDCCH繰り返しの数を設定することができる。例えば、数をLとして、Lが整数で、1≦L≦64としてもよい。例えば、Lは{1,2,3,4,6,8,16,32,64}のうちの少なくとも1つであってもよい。いくつかの実施形態において、各PDCCH繰り返しの中に1つのTPCコマンド値が存在してもよい。例えば、各PDCCH繰り返し内のTPCコマンド値は、δで表すことができ、例えば、δは{-3,-2,-1,0,1,2,3}のうちのいずれであってもよい。いくつかの実施形態において、L個のPDCCH繰り返し内のTPCコマンド値は同じであってもよい。いくつかの実施形態において、端末装置120はM個のPDCCH信号を受信することができ、Mは整数で、且つ、1≦M≦Lである。いくつかの実施形態において、PDCCH繰り返しによってスケジューリングされる送信の電力は、L*δ によって調整されてもよい。いくつかの実施形態において、持続時間内に、K個のPDCCH繰り返しの候補があってもよく、Kは整数で、且つ、1≦K≦Lである。いくつかの実施形態において、PDCCH繰り返しによってスケジューリングされる送信の電力は、K*δ によって調整されてもよい。
【0081】
図5は、このような実施形態の一例を示す。図5に示すように、PDCCH繰り返しが有効されたことに応じて、ネットワーク装置110は、端末装置120からネットワーク装置110への送信530(例えば、PUSCH/PUCCH/SRS/CSI送信)をスケジューリングするために、PDCCH繰り返し(すなわち、繰り返しDCI)510及び520のセットを端末装置120に送信することができる。PDCCH繰り返し510及び520のセットにおけるそれぞれの繰り返しは、送信530の電力制御のための同じTPCコマンドを含むことができる。
【0082】
いくつかの実施形態において、PDCCH繰り返し510及び520のセットを送信する前に、ネットワーク装置110は、データ送信530をスケジューリングするためにPDCCH繰り返しが有効にされる指示を端末装置120に送信することができる。例えば、この指示は、RRCシグナリング、MAC CE及びDCIのうちのいずれか1つを介して、ネットワーク装置110から端末装置120に送信することができる。あるいは、他の実施形態において、ネットワーク装置110は、そのような明示的な指示を端末装置120に事前に送信しなくてもよい。代わりに、ネットワーク装置110は、図8図11を参照して以下に詳細に説明するように、PDCCH繰り返し510及び520のセットを介して、データ送信530をスケジューリングするためにPDCCH繰り返しが有効されたことを端末装置120に暗黙的に示してもよい。すなわち、端末装置120は、ネットワーク装置110からDCI 510及びDCI 520を受信することに応じて、DCI 510及びDCI 520が繰り返しDCIであるか否かを決定することができる。端末装置120によってDCI 510及びDCI 520が繰り返しDCIであると決定したことに応じて、端末装置120は、データ送信530をスケジューリングするためにPDCCH繰り返しが有効されたことを決定することができる。
【0083】
いくつかの実施形態において、端末装置120によって受信されているPDCCH繰り返し510及び520のうちのPDCCH繰り返しに応じて、端末装置は、PDCCH繰り返しからTPCコマンドを抽出することができる。そして、端末装置120は、抽出されたTPCコマンドに基づいて送信530の電力を制御しながら、ネットワーク装置110への送信530を実行することができる。すなわち、TPCコマンド値を累積する必要はなく、1つのみのTPCコマンド値が、スケジューリングされたアップリンク送信の電力制御に使用される。
【0084】
図6は本開示のいくつかの実施形態による例示的な方法600のフローチャートである。方法600は、図1に示すネットワーク装置110において実行できる。方法600は、図示されていない追加のブロックを含むことができ、及び/又は図示されているいくつかのブロックを省略することができ、本開示の範囲はこの点で限定されないことが理解されるべきである。
【0085】
ブロック610において、ネットワーク装置110は、端末装置120からネットワーク装置110への送信をスケジューリングするために、DCIの繰り返しのセットを端末装置120に送信し、繰り返しのセットにおけるそれぞれの繰り返しは、送信の電力制御のための同じTPCコマンドを含む。
【0086】
ブロック620において、ネットワーク装置110は、端末装置120からの送信を復号し、送信の電力は、繰り返しのセットのうちの1つの繰り返しに含まれるTPCコマンドに基づいて制御される。
【0087】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置110は、端末装置120から送信された、データ、アップリンク制御情報、SRS、及びCSIのうちの少なくとも1つを復号することによって、送信を復号することができる。
【0088】
いくつかの実施形態において、DCIの繰り返しのセットを送信する前に、ネットワーク装置110は、送信をスケジューリングするためにDCIの繰り返しが有効にされる指示を端末装置120に送信することができる。
【0089】
いくつかの実施形態において、指示は、RRCシグナリング、MAC CE、及びDCIのうちのいずれか1つを介して送信することができる。
【0090】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置110は、繰り返しのセットを介して、送信をスケジューリングするためにDCIの繰り返しが有効にされる指示を送信することができる。
【0091】
図7は本開示のいくつかの実施形態による例示的な方法700のフローチャートである。方法700は、図1に示す端末装置120において実行できる。方法700は、図示されていない追加のブロックを含むことができ、及び/又は図示されているいくつかのブロックを省略することができ、本開示の範囲はこの点で限定されないことが理解されるべきである。
【0092】
ブロック710において、端末装置120は、端末装置120からネットワーク装置110への送信をスケジューリングするために、DCIの繰り返しのセットをネットワーク装置110から受信し、繰り返しのセットにおけるそれぞれの繰り返しは、送信の電力制御のための同じTPCコマンドを含む。
【0093】
ブロック720において、端末装置120は、繰り返しのセットのうちの繰り返しが受信されたことに応じて、繰り返しからTPCコマンドを抽出する。
【0094】
ブロック730において、端末装置120は、抽出されたTPCコマンドに基づいて送信の電力を制御しながら、ネットワーク装置110への送信を実行する。
【0095】
いくつかの実施形態において、端末装置120は、ネットワーク装置110に、データ、アップリンク制御情報、SRS、及びCSIのうちの少なくとも1つを送信することによって、送信を実行することができる。
【0096】
いくつかの実施形態において、DCIの繰り返しのセットを受信する前に、端末装置120は、送信をスケジューリングするためにDCIの繰り返しが有効にされる指示をネットワーク装置110から受信することができる。
【0097】
いくつかの実施形態において、指示は、RRCシグナリング、MAC CE、及びDCIのうちのいずれか1つを介して受信することができる。
【0098】
いくつかの実施形態において、端末装置120は、繰り返しのセットを介して、送信をスケジューリングするためにDCIの繰り返しが有効にされる指示を受信することができる。
【0099】
現在の3GPP規格では、ネットワーク装置(例えば、ネットワーク装置110)が端末装置(例えば、端末装置120)に対して、ネットワーク装置と端末装置との間の通信をスケジューリングするためにPDCCH繰り返しが有効にされたか否かを如何にして示すかについての詳細はない。ネットワーク装置がそのような指示(すなわち、PDCCH繰り返しが有効にされたか否か)を、上位層シグナリングを介して端末装置に送信することしかできなければ、柔軟性に欠ける可能性がある。
【0100】
本開示の実施形態は、上記の問題及び/又は1つ以上の他の潜在的な問題を解決するための解決策を提供する。この解決策において、PDCCH繰り返しが有効にされたか否かに関する指示は、PDCCH繰り返しを介して端末装置に暗黙的に設定されてもよい。
【0101】
図8は本開示のいくつかの実施形態による例示的な通信プロセス800を示す図である。プロセス800には、図1に示されるネットワーク装置110及び端末装置120が関与してもよい。プロセス800は、図示されていない追加の動作を含むことができ、及び/又は図示されているいくつかの動作を省略することができ、本開示の範囲はこの点で限定されないことが理解されるべきである。
【0102】
図8に示すように、ネットワーク装置110と端末装置120との間の通信をスケジューリングするためにPDCCH繰り返しが有効にされると決定したことに応じて、ネットワーク装置110は、PDCCH繰り返しのセットにおけるそれぞれの繰り返しに、通信をスケジューリングするためにPDCCH繰り返しが有効されたことを示す情報を組み込む(810)ことができる。いくつかの実施形態において、組み込まれた情報は、繰り返しのセットのインデックスと、通信に関する時間オフセット情報とのうちの少なくとも1つを示すこともできる。いくつかの実施形態において、この情報は、各PDCCH繰り返しの少なくとも1つのビット(すなわち、DCI内のいくつかの未使用フィールド)に組み込まれてもよい。あるいは、この情報は、各PDCCH繰り返しのCRCビットに適用される巡回冗長検査(CRC)マスクによって示されてもよい。ネットワーク装置110は、PDCCH繰り返しのセットを端末装置120に送信(820)することができる。
【0103】
端末装置120は、ネットワーク装置110から送信(820)されたDCIを検出することができる。端末装置120によって第1DCI及び第2DCIを検出したことに応じて、端末装置120は、第1DCI及び第2DCIが同じPDCCH繰り返しのセットに属するか否かを決定(830)することができる。いくつかの実施形態において、端末装置120は、第1DCIの少なくとも1つのビットと第2DCIの当該少なくとも1つのビットとに基づいて、第1DCI及び第2DCIが繰り返しDCIであるか否かを決定することができる。第1DCI及び第2DCIが繰り返しDCIであると決定したことに応じて、端末装置120は、第1DCI及び第2DCIが同じPDCCH繰り返しのセットに属すると決定することができる。あるいは、又は加えて、いくつかの実施形態において、端末装置120は、第1DCIのCRCビットに適用された第1CRCマスクと、第2DCIのCRCビットに適用された第2CRCマスクとに基づいて、第1DCI及び第2DCIが繰り返しDCIであるか否かを決定してもよい。第1DCI及び第2DCIが繰り返しDCIであると決定したことに応じて、端末装置120は、第1DCI及び第2DCIが同じPDCCH繰り返しのセットに属すると決定することができる。そして、ネットワーク装置110と端末装置120との間の通信は、PDCCH繰り返しのセットのうちの少なくとも1つに基づいて実行(840)することができる。
【0104】
いくつかのシナリオにおいて、悪いチャネル品質により、PDCCH繰り返しを有効にして送信(例えば、PDSCH/PUSCH/PUCCH/SRS/CSI送信)をスケジューリングすることができる。この場合、スケジューリングされた送信の繰り返しを必要することも可能である。例えば、PDSCH繰り返し(すなわち、同じデータ又は同じTBに関連付けられたPDSCH送信)をスケジューリングするためにPDCCH繰り返しが有効にされた場合、送信層の最大数を例えば2に制限することが可能である。この場合、パラメータmaxNrofCodeWordsScheduledByDCIは2として設定することができ、DCI内のトランスポートブロックの第2セットのフィールド(変調及び符号化方式を示す5ビットのフィールド、新しいデータインジケータを示す1ビットのフィールド、及び冗長バージョンを示す2ビットのフィールド)を、上記情報を示すために再利用することができる。
【0105】
いくつかの実施形態において、各PDCCH繰り返し(すなわち、DCI)内のN個のビットを再利用し、及び/又はN個のビットを各PDCCH繰り返しに追加して、PDCCH繰り返しのセットが有効にされたか否か、繰り返しのセットのインデックス、及び/又はPDCCH繰り返しによってスケジューリングされた通信に関する時間オフセット情報のうちの1つ又は複数を示すことができる。例えば、Nは整数であり、1≦N≦8である。具体的には、Nビット内の1ビットのみが、PDCCH繰り返しが有効にされたか否かの指示に使用されてもよい。例えば、いくつかの実施形態において、当該ビットが「0」である場合、PDCCH繰り返しが無効にされたことを示すができ、当該ビットが「1」である場合、PDCCH繰り返しが有効されたことを示すことができる。あるいは、他の実施形態において、当該ビットが「1」である場合、PDCCH繰り返しが無効にされたことを示すができ、当該ビットが「0」である場合、PDCCH繰り返しが有効されたことを示すことができる。
【0106】
いくつかの実施形態において、もし各PDCCH繰り返し(すなわち、DCI)内のN個のビットは、スケジューリングされた通信(例えば、PDSCH/SRS送信)に関する時間オフセット情報(例えば、スロット/シンボルオフセット)を動的に示すために使用される場合、スケジューリングされた通信に関連する他のオフセット指示は省略されてもよい。例えば、PDCCH繰り返しを使用してPDSCH送信をスケジューリングする場合、PDSCH送信のための時間リソース割り当てによって示されるスロット/シンボルオフセットは省略されてもよい。例えば、PDCCH繰り返しを使用してSRS送信をスケジューリングする場合、SRS要求内で示されるスロットオフセットは省略されてもよい。いくつかの実施形態において、各PDCCH繰り返し内のN個のビットは、非負整数であってもよい。例えば、{0,1,2,3,4,5,6,7,8…64}のうちのいずれであってもよい。あるいは、いくつかの実施形態において、各PDCCH繰り返し内のN個のビットによって示されるオフセット値は整数であってもよい。例えば、{-8,-7,-6,-5,-4,-3,-2,-1,0,1,2,3,4,5,6,7,8…64}のうちのいずれであってもよい。
【0107】
あるいは、いくつかの実施形態において、DCIのCRCビットはCRCマスクでスクランブル(scramble)されてもよい。DCIのCRCビットに適用されたCRCマスクは、PDCCH繰り返しが有効にされたか否かを示すために使用されてもよい。例えば、いくつかの実施形態において、端末装置120が第1DCI及び第2DCIを受信し、それらのCRCビットがPDCCH繰り返しが有効されたことを示す同じCRCマスクでスクランブルされていると決定した場合、端末装置120は、第1DCI及び第2DCIが同じPDCCH繰り返しのセットに属すると決定してもよい。そして、端末装置120は、第1DCI及び第2DCIのうちの一方のみを復号し、1セットのみの復号された設定(例えば、時間/周波数リソース割り当て、TPCコマンドなど)を適用することができる。あるいは、又は加えて、いくつかの実施形態において、端末装置120が第1DCI及び第2DCIを受信し、それらのCRCビットがPDCCH繰り返しが有効されたことを示す同じCRCマスクでスクランブルされていると決定した場合、端末装置120は、第1DCI及び第2DCIが同じPDCCH繰り返しのセットに属すると決定してもよい。そして、端末装置120は、第1DCI及び第2DCIのうちの1つのみを復号し、復号されたDCI内のトランスポートブロック2のための第2セットのフィールド(変調及び符号化方式を示す5ビットのフィールド、新しいデータインジケータを示す1ビットのフィールド、及び冗長バージョンを示す2ビットのフィールド)から、組み込まれた情報を抽出することができる。例えば、端末装置120は、抽出された情報に基づいて、繰り返しのセットのインデックス及び/又はPDCCH繰り返しによってスケジューリングされた通信に関する時間オフセット情報のうちの少なくとも1つを決定することができる。いくつかの実施形態において、端末装置120がCRCマスクでスクランブルされたCRCビットを有する第1DCIを受信及び/又は正常に復号し、そして、端末装置120がそれから第2DCIを受信し、第2DCIのCRCビットが同じCRCマスクでスクランブルされたことを検出した場合、端末装置120は第2DCIを無視することができる。
【0108】
あるいは、又は加えて、いくつかの実施形態において、特定の無線ネットワーク一時識別子(RNTI)をPDCCH繰り返しに適用することができる。いくつかの実施形態において、端末装置120がRNTI値でスクランブルされた第1DCIを受信及び/又は正常に復号し、そして、端末装置120がそれから第2DCIを受信し、第2DCIが同じRNTI値でスクランブルされたことを検出した場合、端末装置120は第2DCIを無視することができる。
【0109】
いくつかの実施形態において、CRCアタッチメントは、以下のように規定することができる。アタッチメント後、CRCパリティビットは、対応のRNTIであるxrnti,0、xrnti,1、…、xrnti,15でスクランブルされ、xrnti,0はRNTIのMSBに対応し、ビットc、c、c、c、…、cK-1のシーケンスが形成される。cとbとの関係は、k=0、1、2、…、A+7に対して、c=bであり、そして、k=A+8、A+9、A+10、…、A+23に対して、c=(b+xrnti,k-A-8)mod 2である。
【0110】
いくつかの実施形態において、CRCアタッチメントに関する上記の規定は、以下のように更新されてもよい。アタッチメント後、CRCパリティビットは、対応のRNTIであるxrnti,0、xrnti,1、…、xrnti,15及びPDCCH繰り返しマスクxre,0、xre,1、…、xre,15でスクランブルされ、xrnti,0はRNTIのMSBに対応し、ビットc、c、c、c、…、cK-1のシーケンスが形成される。cとbとの関係は、k=0、1、2、…、A+7に対して、c=bであり、そして、k=A+8、A+9、A+10、…、A+23に対して、c=(b+xrnti,k-A-8+xre,k-A-8)mod 2である。
【0111】
図9は本開示のいくつかの実施形態による例示的な方法900のフローチャートである。方法900は、図1に示すネットワーク装置110において実行できる。方法900は、図示されていない追加のブロックを含むことができ、及び/又は図示されているいくつかのブロックを省略することができ、本開示の範囲はこの点で限定されないことが理解されるべきである。
【0112】
ブロック910において、ネットワーク装置110と端末装置120との間の通信をスケジューリングするためにDCIの繰り返しが有効にされると決定したことに応じて、ネットワーク装置110は、通信をスケジューリングするためにDCIの繰り返しが有効されたことを示す情報を、DCIの繰り返しのセットにおけるそれぞれの繰り返しに組み込む。
【0113】
いくつかの実施形態において、この情報はさらに、繰り返しのセットのインデックスと、通信に関する時間オフセット情報とのうちの少なくとも1つを示すこともできる。
【0114】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置110は、繰り返しのセットにおけるそれぞれの繰り返しの少なくとも1つのビットに情報を組み込むことができる。
【0115】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置110は、繰り返しのセットにおけるそれぞれの繰り返しのCRCビットに適用された巡回冗長検査(CRC)マスクによって、情報を示してもよい。
【0116】
ブロック920において、ネットワーク装置110は、DCIの繰り返しのセットを端末装置120に送信する。
【0117】
ブロック930において、ネットワーク装置110は、DCIの繰り返しのセットに基づいて端末装置120と通信する。
【0118】
図10は本開示のいくつかの実施形態による例示的な方法1000のフローチャートである。方法1000は、図1に示す端末装置120において実行できる。方法1000は、図示されていない追加のブロックを含むことができ、及び/又は図示されているいくつかのブロックを省略することができ、本開示の範囲はこの点で限定されないことが理解されるべきである。
【0119】
ブロック1010において、端末装置120は、ネットワーク装置110と端末装置120との間の通信をスケジューリングするために、ネットワーク装置110からのDCIを検出する。
【0120】
ブロック1020において、端末装置120は、ネットワーク装置からの第1DCI及び第2DCIが検出されたことに応じて、第1DCI及び第2DCIが同じ物理制御チャネルのための繰り返しのセットに属するか否かを決定する。
【0121】
いくつかの実施形態において、第1DCI及び第2DCIが同じ物理制御チャネルのための繰り返しのセットに属するか否かを決定することは、第1DCIの少なくとも1つのビット及び第2DCIの少なくとも1つのビットに基づいて、第1DCI及び第2DCIが繰り返しDCIであるか否かを決定することと、第1DCI及び第2DCIが繰り返しDCIであると決定したことに応じて、第1DCI及び第2DCIが同じ物理制御チャネルのための繰り返しのセットに属すると決定することと、を含む。
【0122】
いくつかの実施形態において、第1DCI及び第2DCIが同じ物理制御チャネルのための繰り返しのセットに属するか否かを決定することは、第1DCIのCRCビットに適用された第1CRCマスクと第2DCIのCRCビットに適用された第2CRCマスクに基づいて、第1DCI及び第2DCIが繰り返しDCIであるか否かを決定することと、第1DCI及び第2DCIが繰り返しDCIであると決定したことに応じて、第1DCI及び第2DCIが同じ物理制御チャネルのための繰り返しのセットに属すると決定することと、を含む。
【0123】
いくつかの実施形態において、端末装置120はさらに、第1DCI又は第2DCIから、繰り返しのセットのインデックスと、通信に関する時間オフセット情報とのうちの少なくとも1つを決定することができる。
【0124】
ブロック1030において、端末装置120は、第1DCI及び第2DCIが同じ物理制御チャネルのための繰り返しのセットに属すると決定したことに応じて、繰り返しのセットのうちの少なくとも1つの繰り返しに基づいてネットワーク装置110と通信する。
【0125】
図11は本開示の実施形態を実装するのに適した装置1100の概略ブロック図である。装置1100は、図1に示すネットワーク装置110又は端末装置120の別の例示的な実施態様として考えられる。したがって、装置1100は、ネットワーク装置110又は端末装置120において、或いはそれらの少なくとも一部として実現することができる。
【0126】
図示されるように、装置1100は、プロセッサ1110と、プロセッサ1110に結合されたメモリ1120と、プロセッサ1110に結合された適切な送信機(TX)及び受信機(RX)1140と、TX/RX1140に結合された通信インターフェースとを含む。メモリ 1110は、プログラム1130の少なくとも一部を記憶する。TX/RX 1140は双方向通信用である。TX/RX 1140は、通信を容易にするために少なくとも1つのアンテナを有するが、本明細書に言及されたアクセスノードは、実際には複数のアンテナを有することができる。通信インターフェースは、eNB間の双方向通信のためのX2インターフェース、モビリティ管理エンティティ(MME)/サービングゲートウェイ(S-GW)とeNBとの間の通信のためのS1インターフェース、eNBと中継ノード(RN)との間の通信のためのUnインターフェース、又はeNBと端末装置との間の通信のためのUuインターフェースなど、他のネットワーク要素との通信に必要な任意のインターフェースを表すことができる。
【0127】
プログラム1130は、図1から図10を参照して本文で説明したように、関連するプロセッサ1110によって実行される場合、装置1100が本開示の実施形態に従って動作することを可能にするプログラム命令を含むと仮定する。本文の実施形態は、装置1100のプロセッサ1110によって実行可能なコンピュータソフトウェアによって、又はハードウェアによって、又はソフトウェアとハードウェアとの組合せによって実現できる。プロセッサ1110は、本開示の様々な実施形態を実施するように設定することができる。さらに、プロセッサ1110とメモリ1120との組み合わせは、本開示の様々な実施形態を実現するのに適した処理手段1150を形成することができる。
【0128】
メモリ1120は、ローカル技術ネットワークに適した任意のタイプであってもよく、また、非限定的な例として、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体、半導体に基づくメモリ装置、磁気メモリ装置及びシステム、光学メモリ装置及びシステム、固定メモリ及びリムーバブルメモリなど、任意の適切なデータ記憶技術を使用して実現することができる。装置1100内には1つのメモリ1120のみが示されているが、装置1100内にはいくつかの物理的に異なるメモリモジュールが存在してもよい。プロセッサ1110は、ローカル技術ネットワークに適した任意のタイプであってもよく、非限定的な例として、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、及びマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサのうちの1つ以上を含むことができる。装置1100は、複数のプロセッサ、例えば、メインプロセッサを同期化するクロックに時間的に従属する特定用途向け集積回路チップを有することができる。
【0129】
全体として、本開示の様々な実施形態は、ハードウェア又は専用回路、ソフトウェア、論理、又はそれらの任意の組み合わせで実現することができる。いくつかの態様は、ハードウェアで実現されてもよく、他の態様は、コントローラ、マイクロプロセッサ、又は他のコンピューティング装置によって実行できるファームウェア又はソフトウェアで実現されてもよい。本開示の実施形態の様々な態様は、ブロック図、フローチャート又は他の何らかの絵画的表現を用いて図示及び説明されているが、本明細書に記載されたブロック、装置、システム、技術、又は方法は、非限定的な例として、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、専用回路又は論理、汎用ハードウェア又はコントローラ又は他のコンピューティング装置、又はそれらの何らかの組み合わせで実装できることを理解されたい。
【0130】
本開示はまた、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体上に有形的に記憶された少なくとも1つのコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、図3図4図6図7図9及び/又は図10のいずれか1つを参照して上述したプロセス又は方法を実行するために、対象の実プロセッサ又は仮想プロセッサ上の装置内で実行される、プログラムモジュールに含まれる命令などのコンピュータ実行可能な命令を含む。一般に、プログラムモジュールには、特定のタスクを実行したり、特定の抽象データ型を実装したりするルーチン、プログラム、ライブラリ、オブジェクト、クラス、コンポーネント、データ構造などが含まれる。様々な実施形態において、プログラムモジュールの機能は、必要に応じて、プログラムモジュール間で結合又は分割することができる。プログラムモジュールの機械実行可能命令は、ローカル又は分散型装置内で実行することができる。分散型装置において、プログラムモジュールは、ローカル記憶媒体及びリモート記憶媒体両方内に配置されていてもよい。
【0131】
本開示の方法を実行するためのプログラムコードは、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述することができる。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサ又はコントローラに提供され、プロセッサ又はコントローラによって実行される場合、プログラムコードで、フローチャート及び/又はブロック図に指定された機能/動作を実現させる。プログラムコードは、完全にマシン上で、部分的にマシン上で、独立したソフトウェアパッケージとして、部分的にマシン上でかつ部分的にリモートマシン上で、又は完全にリモートマシン又はサーバ上で実行することができる。
【0132】
上述のプログラムコードは、機械可読媒体上で実装することができ、機械可読媒体は、命令実行システム、機器、又は装置によって使用されるか、又はそれらに関連するプログラムを含むか又は記憶することができる任意の有形媒体であってもよい。機械可読媒体は、機械可読信号媒体又は機械可読記憶媒体とすることができる。機械可読媒体は、電子、磁気、光学、電磁、赤外線、又は半導体のシステム、機器、又は装置、あるいは上記の任意の適切な組合せを含むことができるが、これらに限定されない。機械可読記憶媒体のより具体的な例は、1つ以上のワイヤを有する電気接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブル光ディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光学記憶装置、磁気記憶装置、又は上述の任意の適切な組合せを含むことができる。
【0133】
また、特定の順序で動作が記述されているが、これは、所望の結果を得るために、示された特定の順序又は連続した順序で動作を実行すること、又は示された全ての動作を実行することが要求されていると理解すべきではない。場合によっては、マルチタスクや並列処理が有利になることもある。同様に、いくつかの特定の実装の詳細が上記の議論に含まれているが、これらは、本開示の範囲についての制限として解釈されるべきではなく、特定の実施形態に固有となり得る特徴の説明として解釈されるべきである。個々の実施形態の文脈で説明されたいくつかの特徴は、単一の実施形態において組み合わされて実装されてもよい。逆に、単一の実施形態の文脈で説明された様々な特徴は、複数の実施形態において別々に、又は任意の適切なサブ組合せで実装されてもよい。
【0134】
本開示は、構造的特徴及び/又は方法論的動作に特有の言語で説明されてきたが、添付の特許請求の範囲において定義された本開示は、必ずしも上記の特定の特徴又は動作に限定されないことが理解されるべきである。むしろ、上述した特定の特徴及び動作は、特許請求の範囲を実施する例示的な形態として開示されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11