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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024097113
(43)【公開日】2024-07-18
(54)【発明の名称】密閉容器及び水中計測装置
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/86 20060101AFI20240710BHJP
   H01M 50/271 20210101ALI20240710BHJP
   H01M 50/342 20210101ALI20240710BHJP
   H01M 50/204 20210101ALI20240710BHJP
   F16J 15/10 20060101ALI20240710BHJP
   B65D 53/02 20060101ALI20240710BHJP
   B65D 25/20 20060101ALI20240710BHJP
【FI】
B65D85/86 100
H01M50/271 B
H01M50/271 S
H01M50/342 201
H01M50/204 101
F16J15/10 C
F16J15/10 T
B65D53/02
B65D25/20 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023000335
(22)【出願日】2023-01-05
(71)【出願人】
【識別番号】000166247
【氏名又は名称】古野電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100125645
【弁理士】
【氏名又は名称】是枝 洋介
(74)【代理人】
【識別番号】100145609
【弁理士】
【氏名又は名称】楠屋 宏行
(74)【代理人】
【識別番号】100149490
【弁理士】
【氏名又は名称】羽柴 拓司
(72)【発明者】
【氏名】丸尾 光宏
【テーマコード(参考)】
3E062
3E084
3E096
3J040
5H012
5H040
【Fターム(参考)】
3E062AA06
3E062AB07
3E062AC02
3E062AC03
3E062BB03
3E062CA11
3E062FA02
3E062FB01
3E062JB01
3E062JC02
3E084AA02
3E084AA24
3E084AB10
3E084BA02
3E084CA01
3E084CC03
3E084DA01
3E084DC03
3E084FA09
3E084FD02
3E084GA08
3E084GB16
3E084HA04
3E084HB04
3E084HC03
3E084LA14
3E096AA03
3E096BA01
3E096BA15
3E096BB01
3E096CA05
3E096CB01
3E096EA06X
3E096FA22
3E096GA07
3J040AA17
3J040BA02
3J040CA02
3J040EA16
3J040FA05
3J040HA15
5H012AA09
5H012BB08
5H012CC06
5H012CC10
5H012DD03
5H012EE01
5H012EE09
5H040AA32
5H040AA37
5H040AS11
5H040AY08
5H040CC05
5H040CC26
5H040CC35
5H040CC36
5H040DD08
5H040LL01
5H040LL06
(57)【要約】
【課題】内圧が急激に上昇したときの排気と部品飛散防止を両立することが可能な密閉容器を提供する。
【解決手段】密閉容器は、筒状の開口部を有する容器本体と、容器本体の開口部に挿入される挿入部と、開口部の外部に配置される外板部とを有する蓋と、蓋の挿入部の外周面に形成された溝に装着されるOリングと、弾性材料で形成され、容器本体を包む本体部と、蓋の外板部の縁部を覆う内縁部とを有し、容器本体の内圧が高まると、開口部の外部に溝が現れて内圧によりOリングが外れるまで蓋が移動する長さ分、伸張変形するカバーと、を備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状の開口部を有する容器本体と、
前記容器本体の前記開口部に挿入される挿入部と、前記開口部の外部に配置される外板部とを有する蓋と、
前記蓋の前記挿入部の外周面に形成された溝に装着されるOリングと、
弾性材料で形成され、前記容器本体を包む本体部と、前記蓋の前記外板部の縁部を覆う内縁部とを有し、前記容器本体の内圧が高まると、前記開口部の外部に前記溝が現れて内圧により前記Oリングが外れるまで前記蓋が移動する長さ分、伸張変形するカバーと、
を備える、密閉容器。
【請求項2】
前記蓋の前記外板部の縁部と前記カバーの前記内縁部との間に介在する、前記カバーよりも弾性率が低い弾性材料で形成されるバンパーをさらに備え、
前記容器本体の内圧が高まると、前記カバーが伸張変形するとともに前記バンパーが圧縮変形する、
請求項1に記載の密閉容器。
【請求項3】
前記容器本体の前記開口部は、内周面の端部に外部に向けて広がるテーパー面を有する、
請求項1に記載の密閉容器。
【請求項4】
前記蓋は、前記挿入部が前記容器本体の前記開口部に挿入されたときに前記テーパー面と接するテーパー面を有する、
請求項3に記載の密閉容器。
【請求項5】
前記蓋は、前記容器本体の内圧を調整するための排気弁を有する、
請求項1に記載の密閉容器。
【請求項6】
前記蓋は、前記容器本体に収容された機器に接続される端子を有する、
請求項1に記載の密閉容器。
【請求項7】
請求項1に記載の密閉容器の内部に、
二次電池と、
前記二次電池からの電力供給により作動する計測機器と、
前記二次電池からの電力供給により作動し、前記計測機器による計測結果を外部に送信する通信機器と、
を備える、水中計測装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、密閉容器及び水中計測装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、二次電池を収容し、内圧の上昇時に排気する排気弁を備える密閉容器が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-102366号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
二次電池を収容する密閉容器では、内圧が徐々にではなく急激に上昇する可能性もある。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、内圧が急激に上昇したときの排気と部品飛散防止を両立することが可能な密閉容器及び水中計測装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明の一の態様の密閉容器は、筒状の開口部を有する容器本体と、前記容器本体の前記開口部に挿入される挿入部と、前記開口部の外部に配置される外板部とを有する蓋と、前記蓋の前記挿入部の外周面に形成された溝に装着されるOリングと、弾性材料で形成され、前記容器本体を包む本体部と、前記蓋の前記外板部の縁部を覆う内縁部とを有し、前記容器本体の内圧が高まると、前記開口部の外部に前記溝が現れて内圧により前記Oリングが外れるまで前記蓋が移動する長さ分、伸張変形するカバーと、を備える。これによれば、内圧が急激に上昇したときの排気と部品飛散防止を両立することが可能となる。
【0007】
上記態様において、前記蓋の前記外板部の縁部と前記カバーの前記内縁部との間に介在する、前記カバーよりも弾性率が低い弾性材料で形成されるバンパーをさらに備え、前記容器本体の内圧が高まると、前記カバーが伸張変形するとともに前記バンパーが圧縮変形してもよい。これによれば、カバーとバンパーの弾性力を利用することが可能となる。
【0008】
上記態様において、前記容器本体の前記開口部は、内周面の端部に外部に向けて広がるテーパー面を有してもよい。これによれば、開口部の外部に溝が現れたときにOリングを外れやすくすることが可能となる。
【0009】
上記態様において、前記蓋は、前記挿入部が前記容器本体の前記開口部に挿入されたときに前記テーパー面と接するテーパー面を有してもよい。これによれば、蓋を位置決めすることが可能となる。
【0010】
上記態様において、前記蓋は、前記容器本体の内圧を調整するための排気弁を有してもよい。これによれば、蓋を排気弁の配置に利用することが可能となる。
【0011】
上記態様において、前記蓋は、前記容器本体に収容された機器に接続される端子を有してもよい。これによれば、蓋を端子の配置に利用することが可能となる。
【0012】
また、本発明の他の態様の水中計測装置は、上記の密閉容器の内部に、二次電池と、前記二次電池からの電力供給により作動する計測機器と、前記二次電池からの電力供給により作動し、前記計測機器による計測結果を外部に送信する通信機器と、を備える。これによれば、内圧が急激に上昇したときの排気と部品飛散防止を両立することが可能な密閉容器を水中監視装置に利用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】密閉容器の構成例を示す正面図である。
図2】密閉容器の構成例を示す底面図である。
図3】密閉容器の底部の構成例を示す断面図である。
図4】密閉容器の底部の構成例を示す断面図である。
図5】水中計測装置の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0015】
図1及び図2は、密閉容器1の構成例を示す正面図及び底面図である。図3及び図4は、図2中のIII-III線で切断したときの、密閉容器1の底部の構成例を示す断面図である。以下の説明では、図中のZ1を上方向とし、Z2を下方向とする。
【0016】
図1に示すように、密閉容器1は、円筒状の容器本体2と、容器本体2の底部を塞ぐ底蓋3とを備えている。容器本体2は、例えばアルミニウム(耐海水用表面処理品)等の金属材料で形成される。底蓋3は、例えば樹脂材料で形成される。なお、容器本体2の頂部は、底部よりも強固に固定されている。
【0017】
密閉容器1は、容器本体2を包むカバー4をさらに備えている。カバー4は、例えばウレタンゴム等の弾性材料で形成される。
【0018】
具体的には、カバー4は、容器本体2の外周面を包む円筒状の本体部41と、底蓋3を覆う底板部42とを有している。本体部41の上端部には、取っ手49が取り付けられている。
【0019】
容器本体2には、例えば、ニッケル水素等の二次電池101と、二次電池101からの電力供給によって作動する回路基板105とが収容される。回路基板105に含まれる機器の例については後述する。
【0020】
密閉容器1は、例えば水中に沈めて使用される。密閉容器1の頂部と底部には、外部に露出した、水中に超音波を発射するための伝送振動子107と108(図2参照)が配置されている。
密閉容器1は、例えば水中に沈めて使用される。密閉容器1の頂部には、外部に露出した伝送振動子107が配置されている。また、密閉容器1の底部にも伝送振動子108が配置されている(図2参照)。
【0021】
図2及び図3に示すように、底蓋3には、伝送振動子108の他に、排気弁7と充電端子8が配置されている。排気弁7は、容器本体2の内圧が上昇したときに排気するための弁である。
【0022】

充電端子8は、容器本体2に収容された二次電池101(図1参照)に接続されている。二次電池101の充電時には、容器本体2の外部に露出した充電端子8の端部に不図示のコネクタが接続される。
【0023】
排気弁7と充電端子8は、開放レバー9によって互いに連結されている(図3では省略)。充電端子8の端部に不図示のコネクタが装着されると、開放レバー9は、排気弁7を引き上げて開放状態にする。
【0024】
カバー4の底板部42の中央には、円形の開口4aが形成されている。言い換えると、底板部42は、本体部41よりも径方向内側に突出した内縁部43を有しており、内縁部43によって開口4aが定められている。
【0025】
底板部42の開口4aの内部には、底蓋3の下面が露出しており、さらには、伝送振動子108、排気弁7及び充電端子8も露出している。底板部42の内縁部43は、底面視で円形であり、底蓋3の下面の周縁部を覆っている。
【0026】
図3に示すように、容器本体2の下端部には、円筒状の開口部21が設けられている。底蓋3は、容器本体2の開口部21に挿入される円柱状の挿入部31と、開口部21の外部に配置される円板状の外板部32とを有している。
【0027】
外板部32は、挿入部31よりも直径が大きく、さらには開口部21よりも直径が僅かに大きい。このため、外板部32の周縁部は、挿入部31よりも径方向外側に出張ったフランジ状となっている。
【0028】
挿入部31の外周面には、環状の溝36,37が上下に離れて形成されている。溝36,37には、ゴム製のOリング61,62が装着されている。Oリング61,62は、開口部21の内周面に密着して容器本体2の内部空間2aを気密に保つ。
【0029】
容器本体2の開口部21は、内周面の下端部に、下方向(図中上方向)に向かうに従って径方向外側に広がるテーパー面23を有している。すなわち、テーパー面23は、下方向かつ径方向内側を向いている。
【0030】
底蓋3は、挿入部31と外板部32の間に、上方向(図中下方向)に向かうに従って径方向内側に狭まるテーパー面33を有している。すなわち、テーパー面33は、上方向かつ径方向外側を向いている。
【0031】
容器本体2の開口部21に底蓋3の挿入部31が挿入されると、開口部21のテーパー面23に底蓋3のテーパー面33が突き当たって、これによって底蓋3の位置が定められる。
【0032】
カバー4の内縁部43は、底蓋3の外板部32の周縁部を覆っている。言い換えると、カバー4の内縁部43と底蓋3の外板部32の周縁部は、上下方向に並んで向かい合っている。
【0033】
カバー4の内縁部43と底蓋3の外板部32の周縁部の間には、ゴム製のバンパー5が介在している。バンパー5は、例えばCRゴム(クロロプレンゴム)等の、カバー4よりも弾性率が低い弾性材料で形成される。
【0034】
バンパー5は、主に、容器本体2と底蓋3をカバー4の内部で位置決めするため、さらには緩衝のために用いられる。バンパー5は、緩衝材又はダンパーとも呼ばれる。
【0035】
具体的には、バンパー5は、カバー4が外部から衝撃を受けたときに、カバー4から容器本体2に伝わる衝撃を緩和する。また、バンパー5は、後述するように、容器本体2の内圧が急激に上昇したときの緩衝にも用いられる。
【0036】
バンパー5は、例えば平面視で環状扇形状又は略長方形状に形成されている。カバー4の内縁部43と底蓋3の外板部32の周縁部の間には、複数のバンパー5が互いに間隔を空けて周方向に配列している。
【0037】
これに限らず、バンパー5は、例えばリング状に形成されて、カバー4の内縁部43と底蓋3の外板部32の周縁部の間を全周埋めてもよい。
【0038】
ところで、容器本体2に収容された二次電池101が過充電若しくは過放電した場合又は容器本体2内に入り込んだ水が電気分解した場合には、水素ガスと酸素ガスが発生し、容器本体2の内圧が急激に上昇する可能性がある。
【0039】
そのように容器本体2の内圧が急激に上昇すると、底蓋3に配置された排気弁7では対処が不可能である。
【0040】
そこで、本実施形態では、以下に説明するように密閉容器1の底部の構成によって、容器本体2の内圧が急激に上昇したときの排気と部品飛散防止の両立を実現している。
【0041】
図4は、容器本体2の内圧が急激に上昇したときの状態を示している。容器本体2の内圧が急激に高まると、底蓋3の挿入部31が、カバー4とダンパー5の弾性力に逆らいながら開口部21の外部へ向けて下方向(図中上方向)に移動する。
【0042】
このとき、カバー4は、上下方向に伸ばされて、内縁部43により底蓋3を押さえる上方向(図中下方向)に弾性力を発揮する。また、ダンパー5は、上下方向に縮められて、底蓋3を押さえる上方向に弾性力を発揮する。これらの弾性力によって、底蓋3その他の部品の飛散が防止される。
【0043】
底蓋3の挿入部31が下方向に移動して、開口部21の外部に溝36が現れると、内圧により溝36からOリング61が外れる。すなわち、内部空間2aに近い上側の溝36が外部に現れるときに、開口部21と挿入部31の隙間から高圧気体が外部に放出され、その勢いでOリング61が吹き飛ばされる。
【0044】
本例では、開口部21の内周面の下端部にテーパー面23が形成されているため、開口部21の外部に溝36が現れたときに、Oリング61はテーパー面23に案内されて外部に飛び出やすくなる。
【0045】
開口部21の外部に溝36が現れるとは、開口部21の外部と溝36の内部空間が連続的に繋がることをいう。具体的には、テーパー面23の上端よりも溝36の下端が下方向に移動して隙間が生じることをいう。
【0046】
また、本例では、バンパー5をカバー4よりも弾性率が低い弾性材料とすることで、バンパー5の弾性力とカバー4の弾性力を段階的に発揮させて、カバー4の損傷を抑制することが可能となる。
【0047】
なお、本例では、カバー4の内縁部43と底蓋3の外板部32の周縁部の間にバンパー5を配置しているが、バンパー5は省略されてもよく、カバー4の内縁部43と底蓋3の外板部32の周縁部が直接接触してもよい。
【0048】
カバー4は、容器本体2の急激に上昇した内圧により押し出された底蓋3を受け止めることが可能な剛性を内縁部43に与えつつ、溝36からOリング61が外れるまで底蓋3が移動しても弾性変形が可能なように構成される。
【0049】
図5は、密閉容器1を利用した水中計測装置100の構成例を示すブロック図である。水中計測装置100は、例えば巻き網漁において網の深度を計測するための網深計として適用される。
【0050】
水中計測装置100は、密閉容器1の内部に、二次電池101、計測機器102、及び通信機器103を備えている。計測機器102と通信機器103は、回路基板105(図1参照)に実装される。
【0051】
二次電池101は、電力供給路104を通じて計測機器102及び通信機器103に接続されている。計測機器102と通信機器103は、二次電池101からの電力供給により作動する。
【0052】
計測機器102は、密閉容器1の底部に設けられた伝送振動子108(図2参照)から海底に向けて超音波を発射し、その反射波を受波して、密閉容器1から海底までの距離を計測する。
【0053】
また、計測機器102は、圧力センサを含み、検出された水圧に基づいて密閉容器1の深度を測定する。これに限らず、計測機器102は、例えば魚群探知機又はソナー等を備えてもよい。
【0054】
通信機器103は、密閉容器1の頂部に設けられた伝送振動子107(図1参照)から発射される超音波により、計測機器102により計測された計測データを海上の船舶に送信する。
【0055】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は以上に説明した実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が当業者にとって可能であることはもちろんである。
【0056】
以下、本発明の代表的な実施形態を列挙する。
【0057】
(1)
筒状の開口部を有する容器本体と、
前記容器本体の前記開口部に挿入される挿入部と、前記開口部の外部に配置される外板部とを有する蓋と、
前記蓋の前記挿入部の外周面に形成された溝に装着されるOリングと、

弾性材料で形成され、前記容器本体を包む本体部と、前記蓋の前記外板部の縁部を覆う内縁部とを有し、前記容器本体の内圧が高まると、前記開口部の外部に前記溝が現れて内圧により前記Oリングが外れるまで前記蓋が移動する長さ分、伸張変形するカバーと、
を備える、密閉容器。
【0058】
(2)
前記蓋の前記外板部の縁部と前記カバーの前記内縁部との間に介在する、前記カバーよりも弾性率が低い弾性材料で形成されるバンパーをさらに備え、
前記容器本体の内圧が高まると、前記カバーが伸張変形するとともに前記バンパーが圧縮変形する、
(1)に記載の密閉容器。
【0059】
(3)
前記容器本体の前記開口部は、内周面の端部に外部に向けて広がるテーパー面を有する、
(1)または(2)に記載の密閉容器。
【0060】
(4)
前記蓋は、前記挿入部が前記容器本体の前記開口部に挿入されたときに前記テーパー面と接するテーパー面を有する、
(3)に記載の密閉容器。
【0061】
(5)
前記蓋は、前記容器本体の内圧を調整するための排気弁を有する、
(1)ないし(4)の何れかに記載の密閉容器。
【0062】
(6)
前記蓋は、前記容器本体に収容された機器に接続される端子を有する、
(1)ないし(5)の何れかに記載の密閉容器。
【0063】
(7)
(1)ないし(6)の何れかに記載の密閉容器の内部に、
二次電池と、
前記二次電池からの電力供給により作動する計測機器と、
前記二次電池からの電力供給により作動し、前記計測機器による計測結果を外部に送信する通信機器と、
を備える、水中計測装置。
【符号の説明】
【0064】
1 密閉容器、2 容器本体、21 開口部、23 テーパー面、3 底蓋、31 挿入部、32 外板部、33 テーパー面、36,37 溝、4 カバー、4a 開口、41 本体部、42 底板部、43 内縁部、49 取っ手、5 バンパー、61,62 Oリング、7 排気弁、8 充電端子、9 開放レバー、100 水中計測装置、101 二次電池、102 計測機器、103 通信機器、104 電力供給路、105 回路基板、107,108 伝送振動子

図1
図2
図3
図4
図5