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特開2024-97148容器脱水装置および容器脱水・積み重ね装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024097148
(43)【公開日】2024-07-18
(54)【発明の名称】容器脱水装置および容器脱水・積み重ね装置
(51)【国際特許分類】
   F26B 5/08 20060101AFI20240710BHJP
   F26B 15/18 20060101ALI20240710BHJP
【FI】
F26B5/08
F26B15/18 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023000451
(22)【出願日】2023-01-05
(71)【出願人】
【識別番号】396013329
【氏名又は名称】株式会社クレオ
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】椎原 啓太
【テーマコード(参考)】
3L113
【Fターム(参考)】
3L113AA03
3L113AB08
3L113AC36
3L113AC69
3L113BA12
3L113DA17
(57)【要約】
【課題】脱水対象である容器の移動方向における寸法の値を極力小さくすることができる容器脱水装置を提供する。
【解決手段】脱水対象である容器3を搬送する容器搬送部13と、容器搬送部13で所定の位置P1まで搬送されてきた容器3を、所定の位置P1の上側で重ねる容器重ね部15と、容器重ね部15で重ねられた複数の容器3を回転させる容器回転部17とを有する容器脱水装置7である。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
脱水対象である容器を搬送する容器搬送部と、
前記容器搬送部で所定の位置まで搬送されてきた前記容器を、前記所定の位置の上側で重ねる容器重ね部と、
前記容器重ね部で重ねられた複数の前記容器を回転させる容器回転部と、
を有する容器脱水装置。
【請求項2】
前記容器重ね部は、前記容器を載置し、上下方向で移動自在であるとともに回転自在になっている容器載置テーブルを備えて構成されており、
重ねられている複数の前記容器を前記容器回転部で回転させるときには、重ねられている複数の前記容器が前記容器載置テーブルに載置されており、前記容器載置テーブルが重ねられている複数の前記容器とともに回転するように構成されている請求項1に記載の容器脱水装置。
【請求項3】
前記容器重ね部は、一対の容器仮載置部を備えて構成されており、
前記容器仮載置部は、水平方向で移動自在な仮載置移動体と、この仮載置移動体に対して回動自在な仮設置回動体とを備えて構成されており、
前記仮載置移動体は、内側位置と外側位置との間で移動自在になっており、前記仮設置回動体は、閉位置と開位置との間で回動自在になっており、
前記仮載置移動体が内側位置に位置しており、前記仮設置回動体が閉位置に位置しており、前記容器載置テーブルが1つ目の前記容器を載置し前記仮載置移動体と前記仮設置回動体とから離れて前記仮載置移動体と前記仮設置回動体との下側に位置している状態から、前記容器載置テーブルと1つ目の前記容器とが上昇することで、1つ目の前記容器が前記仮設置回動体に当接して前記仮設置回動体が前記開位置まで回動し、前記容器載置テーブルと1つ目の前記容器とがさらに上昇することで、1つ目の前記容器が前記仮設置回動体から離れて前記仮設置回動体の上側に位置するとともに前記仮設置回動体が前記閉位置に戻り、前記容器載置テーブルが下降することで、1つ目の前記容器が前記仮設置回動体に当接して1つ目の前記容器が前記仮設置回動体に仮載置されるように構成されている請求項2に記載の容器脱水装置。
【請求項4】
1つ目の前記容器が前記仮設置回動体に仮載置されており、前記容器載置テーブルが2つ目の前記容器を載置して前記仮載置移動体と前記仮設置回動体とから離れて前記仮載置移動体と前記仮設置回動体との下側に位置している状態から、前記容器載置テーブルと2つ目の前記容器とが上昇することで、2つ目の前記容器が前記仮設置回動体に当接して前記仮設置回動体が前記開位置まで回動し、前記容器載置テーブルと前記2つ目の容器とがさらに上昇することで、1つ目の前記容器の下側に2つ目の前記容器が位置して1つ目の前記容器に2つ目の前記容器が重なり、2つ目の前記容器が前記仮設置回動体から離れて前記仮設置回動体の上側に位置するとともに前記仮設置回動体が前記閉位置に戻り、前記容器載置テーブルが下降することで、2つ目の前記容器が前記仮設置回動体に当接して1つ目の前記容器と2つ目の前記容器とが前記仮設置回動体に仮載置されるように構成されている請求項3に記載の容器脱水装置。
【請求項5】
重ねられている複数の前記容器が前記仮設置回動体に仮載置されており、前記容器を載置していない前記容器載置テーブルが、前記仮載置移動体と前記仮設置回動体とから離れて前記仮載置移動体と前記仮設置回動体との下側に位置している状態から、前記容器載置テーブルが上昇することで、重ねられている複数の前記容器が前記容器載置テーブルに載置されて上昇し、前記仮設置回動体から離れ、重ねられている複数の前記容器が前記容器載置テーブルに載置されたまま前記容器回転部に設置されて脱水のために回転するように構成されている請求項3に記載の容器脱水装置。
【請求項6】
前記容器回転部による回転がされた後に、前記仮載置移動体が内側位置から外側位置に移動した状態で、重ねられている複数の前記容器を載置している前記容器載置テーブルを下降することで、重ねられている複数の前記容器が前記容器搬送部に載置されるように構成されている請求項5に記載の容器脱水装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の容器脱水装置と、
前記容器を前記容器脱水装置に供給するために、前記容器を載置して前記容器脱水装置まで搬送する搬送装置と、
重なっている状態で前記容器脱水装置から排出された複数の容器を積み重ねるスタッカーと、
を有する容器脱水・積み重ね装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器脱水装置および容器脱水・積み重ね装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1で示すようなコンテナ洗浄ライン用遠心脱水装置が知られている。コンテナ洗浄ライン用遠心脱水装置(従来の遠心脱水装置)では、脱水対象物であるコンテナ(容器)を、上流側から下流側(入口側から出口側)に移動して容器の脱水をしている。
【0003】
さらに説明すると、従来の遠心脱水装置301は、図13(b)で示すように、アキュームコンベヤ303とプレスタッカー305と脱水装置本体部307とスタッカー309とを備えて構成されている。アキュームコンベヤ303とプレスタッカー305と脱水装置本体部307とスタッカー309とは、入口側から出口側に向かってこの順にならんでいる。
【0004】
アキュームコンベヤ303は、載置された容器311を入口側から出口側に向かって搬送するようになっている。プレスタッカー305は、アキュームコンベヤ303で搬送されてきた容器311を上下方向で重ねるようになっている。重ねられた複数の容器311は脱水装置本体部307に供給されるようになっている。
【0005】
脱水装置本体部307は、プレスタッカー305で重ねられた複数の容器311を回転させて遠心脱水するようになっている。遠心脱水された複数の容器311は、スタッカー309に供給され、さらに重ねられて一次的に保管されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2019-132541号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、従来の遠心脱水装置301は、前後方向(出口・入口方向)でアキュームコンベヤ303とプレスタッカー305と脱水装置本体部307とスタッカー309とならんでいるので、遠心脱水装置301の前後方向の寸法の値が大きくなっている。
【0008】
本発明は、脱水対象である容器の移動方向(前後方向)における寸法の値を極力小さくすることができる容器脱水装置および容器脱水・積み重ね装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の態様に係る容器脱水装置は、脱水対象である容器を搬送する容器搬送部と、前記容器搬送部で所定の位置まで搬送されてきた前記容器を、前記所定の位置の上側で重ねる容器重ね部と、前記容器重ね部で重ねられた複数の前記容器を回転させる容器回転部とを有する容器脱水装置である。
【0010】
また、本発明の態様に係る容器脱水装置は、前記容器重ね部が、前記容器を載置し、上下方向で移動自在であるとともに回転自在になっている容器載置テーブルを備えて構成されており、重ねられている複数の前記容器を前記容器回転部で回転させるときには、重ねられている複数の前記容器が前記容器載置テーブルに載置されており、前記容器載置テーブルが重ねられている複数の前記容器とともに回転するように構成されている容器脱水装置である。
【0011】
また、本発明の態様に係る容器脱水装置は、前記容器重ね部が、一対の容器仮載置部を備えて構成されており、前記容器仮載置部は、水平方向で移動自在な仮載置移動体と、この仮載置移動体に対して回動自在な仮設置回動体とを備えて構成されており、前記仮載置移動体は、内側位置と外側位置との間で移動自在になっており、前記仮設置回動体は、閉位置と開位置との間で回動自在になっており、前記仮載置移動体が内側位置に位置しており、前記仮設置回動体が閉位置に位置しており、前記容器載置テーブルが1つ目の前記容器を載置し前記仮載置移動体と前記仮設置回動体とから離れて前記仮載置移動体と前記仮設置回動体との下側に位置している状態から、前記容器載置テーブルと1つ目の前記容器とが上昇することで、1つ目の前記容器が前記仮設置回動体に当接して前記仮設置回動体が前記開位置まで回動し、前記容器載置テーブルと1つ目の前記容器とがさらに上昇することで、1つ目の前記容器が前記仮設置回動体から離れて前記仮設置回動体の上側に位置するとともに前記仮設置回動体が前記閉位置に戻り、前記容器載置テーブルが下降することで、1つ目の前記容器が前記仮設置回動体に当接して1つ目の前記容器が前記仮設置回動体に仮載置されるように構成されている容器脱水装置である。
【0012】
また、本発明の態様に係る容器脱水装置は、1つ目の前記容器が前記仮設置回動体に仮載置されており、前記容器載置テーブルが2つ目の前記容器を載置して前記仮載置移動体と前記仮設置回動体とから離れて前記仮載置移動体と前記仮設置回動体との下側に位置している状態から、前記容器載置テーブルと2つ目の前記容器とが上昇することで、2つ目の前記容器が前記仮設置回動体に当接して前記仮設置回動体が前記開位置まで回動し、前記容器載置テーブルと前記2つ目の容器とがさらに上昇することで、1つ目の前記容器の下側に2つ目の前記容器が位置して1つ目の前記容器に2つ目の前記容器が重なり、2つ目の前記容器が前記仮設置回動体から離れて前記仮設置回動体の上側に位置するとともに前記仮設置回動体が前記閉位置に戻り、前記容器載置テーブルが下降することで、2つ目の前記容器が前記仮設置回動体に当接して1つ目の前記容器と2つ目の前記容器とが前記仮設置回動体に仮載置されるように構成されている容器脱水装置である。
【0013】
また、本発明の態様に係る容器脱水装置は、重ねられている複数の前記容器が前記仮設置回動体に仮載置されており、前記容器を載置していない前記容器載置テーブルが、前記仮載置移動体と前記仮設置回動体とから離れて前記仮載置移動体と前記仮設置回動体との下側に位置している状態から、前記容器載置テーブルが上昇することで、重ねられている複数の前記容器が前記容器載置テーブルに載置されて上昇し、前記仮設置回動体から離れ、重ねられている複数の前記容器が前記容器載置テーブルに載置されたまま前記容器回転部に設置されて脱水のために回転するように構成されている。
また、本発明の態様に係る容器脱水装置は、前記容器回転部による回転がされた後に、前記仮載置移動体が内側位置から外側位置に移動した状態で、重ねられている複数の前記容器を載置している前記容器載置テーブルを下降することで、重ねられている複数の前記容器が前記容器搬送部に載置されるように構成されている。
【0014】
また、本発明の態様に係る容器脱水・積み重ね装置は、前記容器脱水装置と、前記容器を前記容器脱水装置に供給するために、前記容器を載置して前記容器脱水装置まで搬送する搬送装置と、重なっている状態で前記容器脱水装置から排出された複数の容器を積み重ねるスタッカーとを有する容器脱水・積み重ね装置である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、脱水対象である容器の移動方向(前後方向)における寸法の値を極力小さくすることができる容器脱水装置および容器脱水・積み重ね装置を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1A】本発明の実施形態に係る容器脱水・積み重ね装置を前後方向出口側から見た図である。
図1B】本発明の実施形態に係る容器脱水・積み重ね装置において、容器脱水・積み重ね装置を構成する容器脱水装置に設けられているシャター部材が閉じている状態を示している。
図1C】本発明の実施形態に係る容器脱水・積み重ね装置において、容器脱水・積み重ね装置を構成する容器脱水装置に設けられているシャター部材が開いている状態を示している。
図2図1AにおけるII矢視図である。
図3図1AにおけるIII矢視図である。
図4】本発明の実施形態に係る容器脱水装置の容器重ね部を構成する容器載置テーブルとこの容器載置テーブルを上下動させる機構とを示す図である。
図5】(a)は図4におけるVA矢視図であり、(b)は図4におけるVB-VB矢視図である。
図6】本発明の実施形態に係る容器脱水装置の容器回転部を示す図であり、(b)は(a)におけるVIB矢視図である。
図7】本発明の実施形態に係る容器脱水装置の容器位置決め部を示す図であり、(b)は(a)におけるVIIB矢視図であり、(c)は、容器位置決め部の動作を示す図である。
図8】本発明の実施形態に係る容器脱水装置の容器重ね部を構成する仮載置移動体、仮設置回動体等を示す図であり、(b)は(a)におけるVIIIB矢視図であり、(c)は、仮載置移動体、仮設置回動体等の動作を示す図である。
図9】本発明の実施形態に係る容器脱水装置の容器重ね部を構成する仮載置移動体、仮設置回動体等の動作を示す図である。
図10】本発明の実施形態に係る容器脱水装置の脱水対象である容器を示す図であり、(b)は(a)におけるXB矢視図であり、(c)は容器を重ねた状態を示す図である。
図11】本発明の実施形態に係る容器脱水装置の動作を示す図である。
図12】本発明の実施形態に係る容器脱水装置の動作を示す図である。
図13】(a)は、本発明の実施形態に係る容器脱水・積み重ね装置の平面図であり、(b)は、従来の遠心脱水装置の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施形態に係る容器脱水・積み重ね装置1は、容器(たとえば、コンテナ)3を重ねて脱水し一時的に保管するものであり、図2図3図13(a)で示すように、搬送装置5と容器脱水装置7とスタッカー9とを備えて構成されている。
【0018】
ここで、説明の便宜のために、水平な所定の一方向であって容器脱水・積み重ね装置1の入口と出口とを互いにむすぶ方向を前後方向とし、水平な所定の他の一方向であって前後方向に対して直交する方向を幅方向とし、前後方向と幅方向とに対して直交する方向を上下方向とする。なお、前後方向を出口・入口方向と呼んでもよい。
【0019】
容器脱水・積み重ね装置1では、入口側から出口側(上流側から下流側;後側から前側)に向かって、容器3が流れる(移動する)ようになっている。搬送装置5と容器脱水装置7とスタッカー9とは、入口側から出口側に向かってこの順にならんでいる。
【0020】
搬送装置5は、容器3を容器脱水装置7に供給するために、容器脱水装置7の筐体11の外側で容器3を載置して容器脱水装置7まで搬送するようになっている。また、搬送装置5は、たとえば、容器3を一次的に蓄えておくためのアキュームコンベヤとしての機能を備えている。
【0021】
スタッカー9は、重なっている状態で容器脱水装置7から排出された複数の容器3を積み重ねるようになっている。さらに説明すると、スタッカー9は、重なっている状態で容器脱水装置7から排出された複数の容器3を、さらに重ね段積みして一時的に保管するようになっている。スタッカー9による複数の容器3の積み重ねは、特開2019-132541号公報に示すプレスタッカーと同様な機構によって行われる。
【0022】
スタッカー9では、重なっている状態で容器脱水装置7から排出された複数の容器(1回目の複数の容器)3の上側に、重なっている状態で容器脱水装置7から次に排出された複数の容器(2回目の複数の容器)3が重ねられるようになっている。そして、これらの重ねられた容器(1回目の複数の容器、2回目の複数の容器、3回目の複数の容器・・・)3を、スタッカー9で一次的に保管するようになっている。
【0023】
容器脱水装置7は、容器3の脱水をするためのものであり、図1Aから図3で示すように、筐体11と容器搬送部13と容器重ね部15と容器回転部17とを備えて構成されている。
【0024】
容器搬送部13は、筐体11に設けられており、脱水対象である容器3を載置して入口側から出口側に向けて搬送するようになっている。容器重ね部15は、筐体11に設けられており、容器搬送部13で筐体11内の所定の位置P1まで搬送されてきた容器3を、筐体11内であって、容器搬送部13から離れた所定の位置P1の上側(真上)で重ねるようになっている。
【0025】
容器回転部17は、筐体11に設けられており、容器重ね部15で重ねられた複数の容器3を筐体11内での遠心脱水のために、容器搬送部13から離れた所定の位置P1の上側(真上)の所定の位置P2で回転させるようになっている。容器重ね部15や容器回転部17は、幅方向では容器脱水装置7(筐体11)の中央に配置されており、前後方向では所定の位置P1、P2のところに配置されている。
【0026】
なお、搬送装置5と容器搬送部13とは、図2等で示すように、たとえば、一基のベルトコンベヤ19で構成されている。ベルトコンベヤ19は、前後方向で容器脱水装置7の筐体11を通り抜けており、筐体11から入口側に出ている部位が、搬送装置5を形成している。ベルトコンベヤ19の、筐体11内の部位等が容器搬送部13を形成している。ベルトコンベヤ19の、筐体11から出口側に僅かに出ている部位によって、重ねられ脱水された複数の容器3がスタッカー9まで搬出されるようになっている。
【0027】
容器重ね部15は、図4図5で示すように、たとえば、円板状に形成されている容器載置テーブル21を備えて構成されている。容器載置テーブル21には、容器3が載置されるようになっている。容器載置テーブル21は、筐体11に対して上下方向で移動自在であるとともに、筐体11に対して回転自在になっている。なお、容器載置テーブル21は厚さ方向が上下方向になっている。
【0028】
また、容器載置テーブル21の中央部には、図4図5(a)で示すように、円板状の凹部22が設けられている。さらに、容器載置テーブル21には、上下方向で容器載置テーブル21を貫通している複数の貫通孔24が設けられている。複数の貫通孔24は、容器載置テーブル21の円周を等分配するように配置されている。また、貫通孔24が設けられていることで、容器載置テーブル21の慣性モーメントの値が小さくなるとともに、凹部22に入った水が排出されるようになっている。
【0029】
容器載置テーブル21の上下方向での移動は、図4図11で示す位置P3と位置P4との間でされるようになっている。容器載置テーブル21の下限端の位置P3は、ベルトコンベヤ19の上面よりも僅かに下側に位置している。容器載置テーブル21の上限端の位置P4は、ベルトコンベヤ19の上面よりも上側に位置している。
【0030】
容器回転部17は、図2図11図12で示すように、容器搬送部13と容器載置テーブル21との上側に配置されている。容器回転部17は、図6で示すように、回転本体部23と移動規制部(棒状の複数のガイド突出部)25を備えて構成されている。
【0031】
回転本体部23は、筐体11に対して回転自在になっている。移動規制部25は、棒状の複数のガイド突出部27で構成されている。ガイド突出部27は、回転本体部23に一体的に設けられており、容器重ね部15で重ねられている複数の容器3の水平方向での移動を規制するために回転本体部23から下側に突出している。
【0032】
移動規制部25(ガイド突出部27)も当然、回転本体部23といっしょに筐体11に対して回転するようになっている。回転本体部23とガイド突出部27とはモータ29等のアクチュエータによって回転するようになっている。また、重ねられている複数の容器3を回転させるときには、重ねられている複数の容器3が棒状の複数のガイド突出部27の内側に嵌まり込むような態様で収まっている。これにより、回転本体部23とガイド突出部27(移動規制部25)とが回転すると、複数の容器3も同時に回転するようになっている。
【0033】
また、重ねられている複数の容器3を容器回転部17で回転させるときには、重ねられている複数の容器3が容器載置テーブル21に載置されている。そして、容器載置テーブル21が回転本体部23と移動規制部25と複数の容器3とともに回転するように構成されている。容器載置テーブル21は、モータ等のアクチュエータによって自ら回転することはないが、回転本体部23と移動規制部25とから回転駆動力を得て回転するようになっている。
【0034】
また、重ねられている複数の容器3を回転させるときには、回転本体部23と重ねられている複数の容器3の上端とが僅かに離れている。なお、重ねられている複数の容器3を回転させるときに、容器載置テーブル21と回転本体部23とが、重ねられている複数の容器3を上下方向で挟み込む構成であってもよい。
【0035】
容器重ね部15は、図1A図3で示すように、容器載置テーブル21の他に、一対の容器仮載置部31を備えて構成されている。一対の容器仮載置部31は筐体11に設けられている。一対の容器仮載置部31のうちの一方の容器仮載置部31Aは、幅方向では容器脱水装置7(筐体11)の一方の側に配置されている。また、一方の容器仮載置部31Aは、前後方向では所定の位置P1(P2、P3、P4)のところに配置されている。さらに、一方の容器仮載置部31Aは、上下方向では容器搬送部13と容器回転部17との間に配置されている。
【0036】
一対の容器仮載置部31のうちの他方の容器仮載置部31Bは、幅方向では容器脱水装置7(筐体11)の他方の側に配置されている。また、他方の容器仮載置部31Bは、前後方向では所定の位置P1(P2、P3、P4)のところに配置されており、上下方向では容器搬送部13と容器回転部17との間に配置されている。一対の容器仮載置部31は、容器脱水装置7の中心面に対して対称になっている。中心面とは、容器脱水装置7の中心を含み幅方向に対して直交する平面である。
【0037】
容器仮載置部31(31A、31B)は、図8図9で示すように、筐体11に対して幅方向で移動自在な仮載置移動体33と、仮載置移動体33に対して回動自在な仮設置回動体35とを備えて構成されている。仮載置移動体33は、内側位置P5と外側位置P6との間を幅方向で移動自在になっている。仮設置回動体35は、閉位置P7と開位置P8との間で回動自在になっている。内側位置P5とは容器脱水装置7(筐体11)の中央側の位置であり、外側位置P6とは容器脱水装置7(筐体11)の中央とは反対側の位置である。
【0038】
仮設置回動体35は、仮載置移動体33の内側端部(幅方向で中央側の端部)に設けられており、仮載置移動体33の内側端部からさらに幅方向の中央側に突出している。仮設置回動体35は、仮載置移動体33の内側端部で前後方向に延びている軸C1を回動中心にして、仮載置移動体33に対し所定の角度範囲で回動するようになっている。
【0039】
仮設置回動体35は、閉位置P7では、幅方向に延びて仮載置移動体33から突出している。仮設置回動体35は、開位置P8では、仮載置移動体33側の部位が下側に位置し、先端側の部位(仮載置移動体33から離れた側の部位)が上側に位置するようにして、幅方向や上下方向に対して斜めに延びて仮載置移動体33から突出している。
【0040】
一方の容器仮載置部31Aの仮載置移動体33および仮設置回動体35と、他方の容器仮載置部31Bの仮載置移動体33および仮設置回動体35とは、幅方向で所定に距離だけ離れている。容器載置テーブル21は、幅方向では一対の容器仮載置部31(仮載置移動体33、仮設置回動体35)の間に位置しており、一対の容器仮載置部31の間で上下方向に移動するようになっている。
【0041】
容器脱水装置7では、第1の状態から容器載置テーブル21と1つ目の容器3とが上昇するようになっている。第1の状態では、仮載置移動体33が内側位置P5に位置しており、仮設置回動体35が閉位置P7に位置している。また、第1の状態では、容器載置テーブル21が1つ目の容器3を載置し仮載置移動体33と仮設置回動体35とから離れて仮載置移動体33と仮設置回動体35との下側に位置している(図8(c)参照)。
【0042】
容器脱水装置7では、第1の状態から容器載置テーブル21と1つ目の容器3とが上昇することで、1つ目の容器3が仮設置回動体35に当接して、仮設置回動体35が容器3によって押され開位置P8まで回動するようになっている(図9(a)参照)。
【0043】
続いて、容器載置テーブルと1つ目の容器3とがさらに上昇することで、1つ目の容器3が仮設置回動体35から離れて仮設置回動体の上側に位置するとともに、重力によって仮設置回動体35が閉位置P7に戻るようになっている。続いて、容器載置テーブル21と1つ目の容器3とが下降することで、1つ目の容器3が仮設置回動体35に当接して1つ目の容器3が仮設置回動体35に仮載置されるように構成されている(図9(b)参照)。
【0044】
次に、容器脱水装置7では、第2の状態(図示せず)から、容器載置テーブル21と2つ目の容器3を載置し、容器載置テーブル21と2つ目の容器3とが上昇するようになっている。第2の状態では、仮載置移動体33が内側位置P5に位置しており、仮設置回動体35が閉位置P7に位置している。また、第2の状態では、1つ目の容器3が仮設置回動体35に仮載置されている。さらに、第2の状態では、容器載置テーブル21が2つ目の容器3を載置して仮載置移動体33と仮設置回動体35とから離れて仮載置移動体33と仮設置回動体35との下側に位置している。
【0045】
容器脱水装置7では、容器載置テーブル21と2つ目の容器3とが上昇することで、2つ目の容器3が仮設置回動体35に当接して、仮設置回動体35が1つ目の容器を載置したまま開位置P8まで回動するようになっている。
【0046】
続いて、容器載置テーブル21と2つ目の容器3とがさらに上昇することで、1つ目の容器3の下側に2つ目の容器が位置して1つ目の容器3に2つ目の容器3が重なるようになっている。このとき、2つ目の容器3は1つ目の容器3の下側に位置している。また、2つ目の容器3が仮設置回動体35から離れて仮設置回動体35の上側に位置するとともに、重力によって仮設置回動体35が閉位置P7に戻るようになっている。
【0047】
続いて、容器載置テーブル21と1つ目の容器3と2つ目の容器3とが下降することで、2つ目の容器3が仮設置回動体35に当接して、1つ目の容器3の下側で2つ目の容器3が1つ目の容器3に重なるようになっている。また、1つ目の容器3と2つ目の容器3とが仮設置回動体35に仮載置されるように構成されている。
【0048】
容器脱水装置7では、3つ目以降の容器3も同様にして、仮設置回動体35に仮載置されている容器3に重ねられるように構成されている。そして、容器重ね部15によって3つ以上の複数の容器3を重ねることができるようになっている。
【0049】
次に、容器脱水装置7では、第3の状態から、容器載置テーブル21が上昇することで、重ねられている複数の容器3が、容器載置テーブル21に載置されて上昇し、仮設置回動体35から離れるように構成されている。
【0050】
第3の状態では、重ねられている複数の容器3が仮設置回動体35に仮載置されている。また、第3の状態では、容器3を載置していない容器載置テーブル21が、仮載置移動体33と仮設置回動体35とから離れて仮載置移動体33と仮設置回動体と35の下側に位置している。
【0051】
続いて、重ねられている複数の容器3が容器載置テーブル21に載置されたまま容器回転部17に設置されて脱水のために回転するように構成されている。容器回転部17による回転が所定の時間されるようになっている。
【0052】
続いて、容器脱水装置7では、仮載置移動体33が内側位置P5から外側位置P6に移動した状態(図9(c)等参照)で、重ねられている複数の容器3を載置している容器載置テーブル21が下降する。この容器載置テーブル21の下降によって、重ねられている複数の容器3が容器搬送部13に再び載置されるように構成されている。
【0053】
重ねられている複数の容器3が容器搬送部13に載置されている状態では、容器載置テーブル21は、容器搬送部13に載置されている容器3の下端よりも下側に位置している。また、容器搬送部13に載置されている複数の容器3は、重ねられている状態のまま容器搬送部13によって搬送されるようになっている。
【0054】
また、容器脱水装置7には、図1A図3図7で示すように、容器搬送部13で筐体11内を搬送されてきた容器3を、所定の位置P1に位置決めするための容器位置決め部37が設けられている。容器位置決め部37は、一対の容器停止部39を備えて構成されている。
【0055】
一対の容器停止部39は筐体11に設けられている。一対の容器停止部39のうちの一方の容器停止部39Aは、幅方向では容器脱水装置7(筐体11)の一方の側に配置されている。また、他方の容器停止部39Aは、前後方向では所定の位置P1のところに配置されており、上下方向では容器搬送部13と容器仮載置部31との間に配置されている。
【0056】
一対の容器停止部39のうちの他方の容器停止部39Bは、幅方向では容器脱水装置7(筐体11)の他方の側に配置されている。また、他方の容器停止部39Bは、前後方向では所定の位置P1のところに配置されており、上下方向では容器搬送部13と容器仮載置部31との間に配置されている。
【0057】
図7で示すように、容器停止部39(39A、39B)は、容器搬送部13で筐体11内を搬送されてきた容器3に当接する当接材41を備えて構成されている。当接材41は、筐体11に対して移動自在になっている。また、当接材41は、内側位置P9と外側位置P10との間を幅方向で移動自在になっている。内側位置P9とは容器脱水装置7(筐体11)の中央側の位置であり(図7(a)(b)参照)、外側位置P10とは容器脱水装置7(筐体11)の中央とは反対側の位置である(図7(c)参照)。
【0058】
容器脱水装置7では、当接材41が内側位置P9にあるときに、容器搬送部13で筐体11内を搬送されてきた容器3が当接材41に当接するようになっている。そして、前後方向での容器3の位置決めがされ、容器3が所定の位置P1で停止するようになっている。当接材41が外側位置P10にあるときには、容器3が当接材41に当接しないようになっている。
【0059】
ここで、容器脱水・積み重ね装置1についてさらに詳しく説明する。まず、容器3について、図10を参照しつつ説明する。容器3は、たとえば、合成樹脂で構成され一体成形されている。容器3は、矩形な平板状の底壁部43と、平板状の側壁部45とを備えて、矩形な枡状に形成されている。なお、図示してはいないが、底壁部43や側壁部45には、複数の貫通孔が形成されている。これらの複数の貫通孔は、底壁部43や側壁部45をこれらの厚さ方向で貫通している。また、容器3は、底壁部43の厚さ方向が上下方向になり、側壁部45が、底壁部43から上側に起立している態様で、容器脱水・積み重ね装置1での脱水処理等がされるようになっている。
【0060】
ベルトコンベヤ19は、図2図3で示すように、入口側プーリ47と出口側プーリ49と一対のベルト51とを備えて構成されている。入口側プーリ47は筐体11の外側で筐体11の入口側に配置されている。出口側プーリ49は筐体11の外側で筐体11の出口側に配置されている。入口側プーリ47と出口側プーリ49とは、上下方向では同じところに位置している。また、入口側プーリ47と出口側プーリ49とは、幅方向に延びている中心軸を回転中心にして筐体11に対して回転するようになっている。入口側プーリ47または出口側プーリ49は、図示しないモータ等によって回転駆動されるようになっている。
【0061】
一対のベルト51のうちの一方にベルトは、幅方向の一方の側で入口側プーリ47と出口側プーリ49とに巻き掛けられている。一対のベルト51のうちの他方にベルトは、幅方向の他方の側で入口側プーリ47と出口側プーリ49とに巻き掛けられている。一対のベルト51は、幅方向で互いが所定の距離だけ離れている。容器載置テーブル21は、一対のベルト51の間で一対のベルト51に干渉することなく、上下動するようになっている。
【0062】
容器3は、入口側プーリ47と出口側プーリ49との間であって入口側プーリ47と出口側プーリ49との上側で前後方向に延伸している一対のベルト51に載置されて搬送されるようになっている。
【0063】
容器脱水装置7の容器重ね部15を構成している容器載置テーブル21は、図4で示すように、ベアリング53を介してテーブル駆動体55に支持されている。これにより、容器載置テーブル21は、中心軸C2を回転中心にして、テーブル駆動体55に対して回転のみするようになっている。テーブル駆動体(テーブル上下動駆動体)55は、容器載置テーブル21の下側に配置されている。また、テーブル駆動体55は、テーブル支持体(テーブル支持体のケース)57に対して、上下動自在になっている。テーブル支持体57は、筐体11に一体的に設けられている。
【0064】
テーブル駆動体55は、上側接続体59と複数本のガイドロッド61と下側接続体63とを備えて構成されている。上側接続体59と複数本のガイドロッド61と下側接続体63とは互いが一体化している。容器載置テーブル21は、ベアリング53を介して上側接続体59に支持されている。
【0065】
テーブル支持体57には、複数のリニアガイドベアリング本体65が一体的に設けられている。テーブル駆動体55の複数本のガイドロッド61は、複数のリニアガイドベアリング本体65に係合している。これにより、テーブル駆動体55が筐体11(テーブル支持体57)に対して上下方向でのみ移動できるようになっている。
【0066】
リードネジ(たとえばボールネジ)67は、ネジ部69とナット部71とを備えて構成されている。ボールネジ67のネジ部69は、ベアリング73を介してテーブル支持体57に支持されている。これにより、ネジ部69は、この中心軸C3を中心にして、テーブル支持体57に対して回転のみするようになっている。なお、中心軸C2と中心軸C3とは互いが一致している。
【0067】
ナット部71は、ベアリング73の上側でネジ部69に螺合しており、テーブル駆動体55の下側接続体63に一体的に設けられている。これにより、ボールネジ67のネジ部69の回転に応じて、ナット部71、テーブル駆動体55、容器載置テーブル21が、上下方向で移動するようになっている。
【0068】
ボールネジ67のネジ部69の下端部には、プーリ75が設けられている。サーボモータ77等のアクチュテータの回転出力軸85にも、プーリ79が設けられている。プーリ75とプーリ79とには、ベルト(たとえばタイミングベルト)83が巻き掛けられている。サーボモータ77のサーボモータ筐体87は、筐体11に一体的に設けられている。
【0069】
そして、サーボモータ77の回転出力軸85が適宜回転することで、容器載置テーブル21が上下方向で移動位置決めされるようになっている。なお、テーブル支持体57の内側には、空間(テーブル支持体内空間)89が形成されており、ボールネジ67のネジ部69やナット部71が空間89内に配置されている。これにより、容器3の脱水時等において、水がボールネジ67のネジ部69やナット部71にかかることが防止される。
【0070】
容器脱水装置7の容器重ね部15を構成している容器仮載置部31は、図8図9で示すように、リニアガイドベアリング93と空気圧シリンダー95等のアクチュエータとを備えて構成されている。リニアガイドベアリング93は、レール97とレール97に対して移動自在であるベアリング99とを備えて構成されている。空気圧シリンダー95は、シリンダー本体101とシリンダー本体101に対して移動するシリンダーロッド103とを備えて構成されている。
【0071】
レール97とシリンダー本体101とは筐体11に一体的に設けられている。ベアリング99は、仮載置移動体33に一体的に設けられており、シリンダーロッド103の先端も、仮載置移動体33に一体的に設置されている。そして、シリンダーロッド103が、シリンダー本体101に対して適宜移動することで、仮載置移動体33が内側位置P5または外側位置P6に位置するようになっている。
【0072】
仮載置移動体33は矩形な平板状に形成されている。仮載置移動体33の厚さ方向は上下方向になっている。仮設置回動体35も矩形な平板状に形成されている。上述したように、仮設置回動体35は仮載置移動体33に対して回動中心軸C1を回動中心にして、閉位置P7と開位置P8との間で回動するようになっている。なお、ストッパー105が設けられていることで、仮設置回動体35が図8(a)で示す状態よりも下側に(時計回りに)は、回動しないようになっている。
【0073】
容器脱水装置7の容器回転部17は、上述したように、回転本体部23と移動規制部25とを備えて構成されている。回転本体部23は、たとえば円板状に形成されており、厚さ方向が上下方向になっている。図6で示すように、回転本体部23には、軸部材107が一体的に設けられており、回転本体部23は軸部材107とベアリング106とを介して筐体11に支持されており、中心軸C4を回転中心にして、筐体11に対し回転できるようになっている。軸部材107は、回転本体部23の上面から上側に突出している。
【0074】
軸部材107には、プーリ109が一体的に設けられている。また、筐体11には、回転本体部23と移動規制部25とを回転駆動するためモータ113等のアクチュエータが設けられている。モータ113のモータ筐体117は筐体11に一体的に設けられている。モータ113の回転出力軸115には、プーリ111が一体的に設けられている。プーリ109とプーリ111とには、ベルト119が巻き掛けられている。そして、モータ113の回転出力軸115が回転することで、回転本体部23と移動規制部25とが回転するようになっている。
【0075】
また、容器回転部17の移動規制部25内に容器3が入り込んでいる状態では、平面視において矩形状に見える容器3の4つの4辺のそれぞれに棒状のガイド突出部27が接している。これにより、容器回転部17が回転しても、容器3の水平方向への移動が阻止されるようになっている。また、平面視において、容器3の中心軸と中心軸2(図4参照)と中心軸C4(図6参照)との位置とが互いに一致している。
【0076】
容器脱水装置7の容器重ね部15を構成している容器停止部39は、図7で示すように、一対のリニアガイドベアリング121と一対のガイドロッド123と接続材125とシリンダー127と、当接材41とを備えて構成されている。シリンダー127は、シリンダー本体131とシリンダーロッド129とを備えて構成されている。ガイドロッド123の長手方向は幅方向になっている。
【0077】
当接材41は、ガイドロッド123の長手方向の一端で、一対のガイドロッド123同士を接続しており、接続材125は、ガイドロッド123の長手方向の他端で、一対のガイドロッド123同士を接続している。一対のガイドロッド123のそれぞれは一対のリニアガイドベアリング121のそれぞれによって支持されている。
これにより、ガイドロッド123は、リニアガイドベアリング121に対して幅方向でのみ移動できるようになっている。リニアガイドベアリング121とシリンダー本体131とは、筐体11に一体的に設けられている。そして、シリンダーロッド129が、シリンダー本体131に対して適宜移動することで、当接材41が内側位置P9または外側位置P10に位置するようになっている。
【0078】
また、図2で示すように、筐体11の入口側の壁部137には、ベルトコンベヤ19が通り抜けているとともに、筐体11内に入る容器3が通過する貫通孔139が設けられている。さらに、図1A図2で示すように、筐体11の出口側の壁部141には、ベルトコンベヤ19が通り抜けているとともに、筐体11内から出る容器3が通過する貫通孔143が設けられている。
【0079】
図2で示すように、入口側の壁部137には、貫通孔139を開閉するためのシャッター部材145が設けられている。また、出口側の壁部141には、貫通孔143を開閉するためのシャッター部材147が設けられている。
【0080】
シャッター部材145は、図示しないガイド部によって筐体11の入口側の壁部137に支持されており、入口側の壁部137に対して上下方向で移動できるようになっている。また、シャッター部材145は、図示しない空気圧シリンダー等のアクチュエータによって、上側位置と下側位置のうちのいずれかの位置をとるようになっている。シャッター部材145が上側位置になるときには、入口側の壁部137の貫通孔139は開いている(図1C参照)。シャッター部材145が下側位置になるときには、入口側の壁部137の貫通孔139は閉じている(図1B参照)。
【0081】
シャッター部材147も、シャッター部材145と同様に作動するようになっており、シャッター部材147が上側位置になるときには、出口側の壁部141の貫通孔143は開いている。シャッター部材147が下側位置になるときには、出口側の壁部141の貫通孔142は閉じている。
【0082】
容器脱水・積み重ね装置1のスタッカー9には、図2等で示すように、前後方向で所定の間隔をあけてならんでいる複数のローラ133で構成されているローラーコンベヤ135が設けられている。ベルトコンベヤ19で搬送されて容器脱水装置7から出てきた容器3は、ローラーコンベヤ135上の位置P11のところで一旦停止し、この後、位置P12のところに積みかさねられて仮保管されるようになっている。この後、重ねられている容器3は、図示しないリフターによってローラーコンベヤ135から床面へ搬出されるようになっている。なお、ローラーコンベヤ135が図2等で示すものよりもさらに出口側に延長されており、重ねられている容器3が位置P12よりもさらに出口側に搬送されるように構成されていてもよい。
【0083】
ここで、容器脱水・積み重ね装置1の動作について説明する。容器脱水・積み重ね装置1は、図示しない制御装置(たとえばCPUとメモリとを備えて構成されている制御装置)の制御の下、動作するようになっている。
【0084】
初期状態として、ベルトコンベヤ19および容器載置テーブル21には容器3が載置されておらず、容器回転部17、スタッカー9にも容器3が入っていないこととする。初期状態として、仮載置移動体33は内側位置P5にあり、仮設置回動体35は閉位置P7にあり、当接材41は内側位置P9にあり、容器載置テーブル21は下限端の位置P3にかるものとする。さらに、容器回転部17は回転せずに停止している。また、初期状態として、入口側の壁部137の貫通孔139が開いており、出口側の壁部141の貫通孔143も開いている。
【0085】
上記初期状態において、ベルトコンベヤ19を稼働させ、ベルトコンベヤ19の入口側の端に容器3を載置する。載置された容器3は、ベルトコンベヤ19で出口側に搬送され、当接材41に当接し、所定の位置P1で停止する(図11(a)参照)。なお、このとき、たとえば、図示しない容器検出センサで容器3を検出し、ベルトコンベヤ19の稼働を停止する。
【0086】
続いて、容器載置テーブル21を上昇させて、上述したように、容器3を容器仮載置部31に仮載置し(図9(b)、図11(b)参照)、容器載置テーブル21を下限端の位置P3まで下降させる。また、容器載置テーブル21を下降させた後、ベルトコンベヤ19を稼働させ、ベルトコンベヤ19の入口側の端に次の容器3を載置する。載置された次の容器3は、ベルトコンベヤ19で出口側に搬送され、当接材41に当接し、所定の位置P1で停止する。そして、ベルトコンベヤ19の稼働を停止する。
【0087】
続いて、容器載置テーブル21を上昇させて、上述したように、次の容器3を容器仮載置部31に仮載置する。上述した動作を繰り返し、容器重ね部15で複数の容器3を重ねる(図11(c)参照)。最後の容器3を重ねたときには、容器載置テーブル21をたとえば上限端の位置P4まで上昇させておいて、容器回転部17で重ねられた複数の容器3を所定の時間回転し容器3の脱水をする。この脱水のときには、上述したように、容器載置テーブル21の回転中心軸C2と回転本体部23の回転中心軸C4とが互いに一致している。また、脱水を開始する直前に、入口側の壁部137の貫通孔139を閉じ、出口側の壁部141の貫通孔142を閉じる。
【0088】
続いて、容器回転部17での回転を停止し、当接材41を外側位置P10に位置させ、容器載置テーブル21を下限端の位置P3まで下降し、重ねられている複数の容器3をベルトコンベヤ19に再び載置する(図12(a)参照)。この後、入口側の壁部137の貫通孔139を開き、出口側の壁部141の貫通孔143を開く。また、ベルトコンベヤ19を再び稼働し、重ねられている複数の容器3を容器脱水装置7からスタッカー9の位置P11まで搬送する(図12(b)参照)。位置P11まで搬送された複数の容器3は、位置P12でさらに積み重ねられる(図12(c)参照)。位置P12で重ねられている容器3は、図示しないリフターによってローラーコンベヤ135から床面へ搬出される。
【0089】
容器脱水装置7は、容器3を搬送する容器搬送部13と、容器搬送部13で所定の位置P1まで搬送されてきた容器3を所定の位置P1の上側の位置P2で重ねる容器重ね部15とを備えて構成されている。また、容器脱水装置7は、容器重ね部15で重ねられた複数の容器3を回転させる容器回転部17を備えて構成されている。
【0090】
これにより、前後方向で容器重ね部15と容器回転部17とが概ね同じところに位置したことになり、容器重ね部15を設けたことで複数個の容器3を同時に遠心脱水できるとともに、前後方向における容器脱水装置7の寸法の値を極力小さくすることができる。
【0091】
また、容器脱水装置7では、容器重ね部15が、容器3を載置し上下方向で移動自在であるとともに回転自在になっている容器載置テーブル21を備えて構成されている。また、容器脱水装置7では、重ねられている複数の容器3を容器回転部17で回転させるときに、容器載置テーブル21が重ねられている複数の容器3とともに回転するように構成されている。これにより、重ねられている複数の容器3を容器載置テーブル21で支えることができ、容器回転部17の構成を簡素化することができる。
【0092】
また、容器脱水装置7では、容器仮載置部31が水平方向で移動自在な仮載置移動体33と、この仮載置移動体33に対して回動自在な仮設置回動体35とを備えて構成されている。また、容器脱水装置7では、仮載置移動体33が、内側位置P5と外側位置P6との間で移動自在になっており、仮設置回動体35が、閉位置P7と開位置P8と7の間で回動自在になっている。
【0093】
ここで、仮載置移動体33が内側位置P5に位置しており、仮設置回動体35が閉位置P7に位置しており、容器載置テーブル21が1つ目の容器3を載置し仮載置移動体33と仮設置回動体35との下側に位置している状態を第1の状態とする。
【0094】
容器脱水装置7では、第1の状態から、容器載置テーブル21と1つ目の容器3とが上昇することで、1つ目の容器3が仮設置回動体35に当接して仮設置回動体35が開位置P8まで回動するようになっている。続いて、容器載置テーブル21と1つ目の容器3とがさらに上昇することで、1つ目の容器3が仮設置回動体35から離れて仮設置回動体35の上側に位置するとともに仮設置回動体35が閉位置P7に戻るようになっている。続いて、容器載置テーブル21と1つ目の容器3とが下降することで、1つ目の容器3が仮設置回動体35に当接して1つ目の容器3が仮設置回動体35に仮載置されるようになっている。
【0095】
これにより、容器載置テーブル21の移動のみによって仮設置回動体35を回動させて容器3を仮載置することができ、容器仮載置部31の構成が簡素化されている。
【0096】
また、1つ目の容器3が仮設置回動体35に仮載置されており、容器載置テーブル21が2つ目の容器3を載置して仮載置移動体33と仮設置回動体35との下側に位置している状態を第2の状態とする。
【0097】
容器脱水装置7では、第2の状態から、容器載置テーブル21と2つ目の容器3とが上昇することで、2つ目の容器3が仮設置回動体35に当接して仮設置回動体35が開位置P8まで回動するようになっている。続いて、容器載置テーブル21と2つ目の容器3とがさらに上昇することで、1つ目の容器3の下側に2つ目の容器3が位置して1つ目の容器3に2つ目の容器3が重なるようになっている。
【0098】
続いて、2つ目の容器3が仮設置回動体35から離れて仮設置回動体35の上側に位置するとともに重力によって仮設置回動体35が閉位置P7に戻るようになっている。そして、容器載置テーブル21と1つ目の容器3と2つ目の容器3とが下降することで、2つ目の容器3が仮設置回動体35に当接して1つ目の容器3と2つ目の容器3とが仮設置回動体35に仮載置されるようになっている。
【0099】
これにより、容器載置テーブル21の移動のみによって仮設置回動体35を回動させて容器3を重ねて仮載置することができ、容器仮載置部31の構成が簡素化される。
【0100】
また、重ねられている複数の容器3が仮設置回動体35に仮載置されており、容器3を載置していない容器載置テーブル21が、仮載置移動体33と仮設置回動体35との下側に位置している状態を第3の状態とする。
【0101】
容器脱水装置7では、第3の状態から、容器載置テーブル21が上昇することで、重ねられている複数の容器3が容器載置テーブル21に載置されて上昇し、仮設置回動体35から離れるようになっている。続いて、重ねられている複数の容器3が容器載置テーブル21に載置されたまま容器回転部17に設置されて脱水のために回転するようになっている。
【0102】
続いて、容器回転部17による回転がされた後に、仮載置移動体33が内側位置P5から外側位置P6に移動した状態で、重ねられている複数の容器3を載置している容器載置テーブル21を下降することで、重ねられている複数の容器3が容器搬送部13に載置されるようになっている。
【0103】
これにより、簡素な構成で、重ねられ脱水された複数の容器3を容器搬送部13で再び載置することができ、スタッカー9に供給することができる。
【0104】
また、容器脱水装置7には、容器搬送部13で筐体11内を搬送されてきた容器3を、所定の位置P1に位置決めするための容器位置決め部37が設けられている。これにより、容器搬送部13で筐体11内を搬送されてきた容器3の停止位置のばらつきを極力少なくすることができ、容器重ね部15による容器3の重ねを的確に行うことができる。
【0105】
また、容器脱水・積み重ね装置1は、容器脱水装置7と、容器3を載置して容器脱水装置7まで搬送する搬送装置5と、重なっている状態で容器脱水装置7から排出された複数の容器3を積み重ねるスタッカー9とを備えて構成されている。
【0106】
これにより、容器脱水装置7から出てきた複数の重なった容器3をさらに重ねることができ、容器3を一時的に保管するスペースを削減することができる。
【0107】
また、図13で示すように、容器脱水・積み重ね装置1の前後方向における寸法Laの値は、従来の遠心脱水装置301の前後方向における寸法Lbの値よりも小さくなっている。これは、容器脱水装置7では、前後方向で、容器重ね部15と容器回転部17とが互いに同じところに位置しているからである。
【0108】
また、図13(a)で示す容器脱水・積み重ね装置1では、容器重ね部15で重ねられた複数の容器3を容器重ね部15の上で容器回転部17によって回転するようになっている。これらにより、容器脱水・積み重ね装置1の前後方向の寸法Laが、図13(b)で示す従来の遠心脱水装置301の前後方向の寸法Lb2よりも短くなっている。
【0109】
以上、本実施形態を説明したが、本実施形態はこれらに限定されるものではなく、本実施形態の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0110】
1 容器脱水・積み重ね装置
3 容器
5 搬送装置
7 容器脱水装置
9 スタッカー
13 容器搬送部
15 容器重ね部
17 容器回転部
21 容器載置テーブル
31 容器仮載置部
33 仮載置移動体
35 仮設置回動体
P1 所定の位置
P5 内側位置
P6 外側位置
P7 閉位置
P8 開位置
図1A
図1B
図1C
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13