(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024097169
(43)【公開日】2024-07-18
(54)【発明の名称】サーバ、端末装置、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
H04L 65/401 20220101AFI20240710BHJP
G06F 21/32 20130101ALI20240710BHJP
【FI】
H04L65/401
G06F21/32
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023000504
(22)【出願日】2023-01-05
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TENSORFLOW
(71)【出願人】
【識別番号】504169647
【氏名又は名称】エンカレッジ・テクノロジ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【弁理士】
【氏名又は名称】谷川 英和
(72)【発明者】
【氏名】山▲崎▼ 正雄
(72)【発明者】
【氏名】高橋 亮介
(72)【発明者】
【氏名】門倉 和貴
(72)【発明者】
【氏名】大川 裕貴
(72)【発明者】
【氏名】大谷 直也
(72)【発明者】
【氏名】川▲崎▼ 聖也
(57)【要約】
【課題】従来技術においては、一の作業者の端末装置2における作業状況を、作業中の他の作業者が適切に監視できなかった。
【解決手段】作業者の端末装置2から端末装置2の画面画像と作業者を撮影した撮影画像とを有する動画を受信する動画受信部121と、他の作業者の端末装置2に動画を送信する動画送信部141とを具備するサーバ1と、サーバ1から送信された動画を受信する端末受信部25と、当該動画を出力する端末出力部26とを具備する端末装置2とにより、一の作業者の端末装置2における作業状況を、作業中の他の作業者が適切に監視できる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業者の端末装置から当該端末装置の画面画像と当該作業者を撮影した撮影画像とを有する動画を受信する動画受信部と、
他の作業者の端末装置に前記動画を送信する動画送信部とを具備するサーバ。
【請求項2】
前記動画受信部は、
前記撮影画像を受信し、
作業者ごとに、当該作業者を撮影した画像である作業者画像を格納する認証管理部を参照し、前記撮影画像と前記作業者画像とが同一人物条件を満たすか否かを判断する認証部をさらに具備し、
前記作業者および前記他の作業者は、前記認証部が前記同一人物条件を満たすと判断された作業者である請求項1記載のサーバ。
【請求項3】
前記画面画像または前記撮影画像または前記作業者の前記端末装置に対する操作に基づく操作情報が監視条件に合致するか否かを判断し、判断結果を取得する判断部をさらに具備し、
前記判断結果に応じて異なる処理を行う請求項1または請求項2記載のサーバ。
【請求項4】
前記動画送信部は、
前記判断結果が前記監視条件に合致するとの判断結果である場合に、前記他の作業者の前記端末装置に前記動画を送信する請求項3記載のサーバ。
【請求項5】
前記判断部は、
前記画面画像または前記撮影画像または前記作業者の前記操作情報が停止条件に合致するか否かを判断し、判断結果を取得し、
前記判断結果に応じて異なる処理を行う請求項3記載のサーバ。
【請求項6】
前記動画受信部は、
前記作業者の前記端末装置から第一動画を受信し、かつ前記他の作業者の前記端末装置から第二動画を受信し、
前記動画送信部は、
前記第一動画を前記他の作業者の前記端末装置に送信し、前記第二動画を前記作業者の前記端末装置に送信する請求項1記載のサーバ。
【請求項7】
作業者を撮影した画像である作業者画像を格納する認証管理部から前記作業者画像を取得し、当該作業者の端末装置以外の端末装置に、前記作業者画像を送信する送信部をさらに具備する請求項1記載のサーバ。
【請求項8】
作業者の端末装置であり、
他の作業者の端末装置から送信された情報であり、当該他の作業者の前記端末装置の画面画像と当該他の作業者を撮影した撮影画像とを有する動画を受信する端末受信部と、
前記動画を出力する端末出力部とを具備する端末装置。
【請求項9】
前記端末出力部が出力する前記動画は、端末装置が送信した撮影画像を用いた認証処理に対して、同一人物条件を満たした他の作業者の動画、または同一人物条件を満たさない他の作業者の動画のどちらか一方である請求項8記載の端末装置。
【請求項10】
他の作業者を撮影した作業者画像を格納する認証管理部を参照し、前記他の作業者を撮影した前記撮影画像と前記作業者画像とが同一人物条件を満たすか否かを判断する認証部をさらに具備し、
前記認証部における認証の結果に応じて異なる処理を行う請求項8または請求項9記載の端末装置。
【請求項11】
前記他の作業者の前記画面画像または前記他の作業者の前記撮影画像または前記他の作業者の前記端末装置における操作に基づく操作情報が監視条件に合致するか否かを判断し、判断結果を取得する判断部をさらに具備し、
前記判断結果に応じて異なる処理を行う請求項8記載の端末装置。
【請求項12】
前記画面画像または前記撮影画像または前記他の作業者の前記端末装置における操作に基づく操作情報が監視条件に合致すると判断された場合と、前記監視条件に合致しないと判断された場合とで行われる処理が異なる請求項8記載の端末装置。
【請求項13】
前記端末出力部は、
前記画面画像または前記撮影画像または前記操作情報が前記監視条件に合致すると判断された場合のみ、前記動画を出力する請求項12記載の端末装置。
【請求項14】
当該端末装置の画面画像と当該作業者を撮影した撮影画像とを有する動画を取得する端末取得部と、
前記動画を送信する端末送信部とをさらに具備し、
前記動画は、前記他の作業者の前記端末装置において出力される請求項8記載の端末装置。
【請求項15】
動画受信部と、動画送信部とにより実現される情報処理方法であって、
前記動画受信部が、作業者の端末装置から当該端末装置の画面画像と当該作業者を撮影した撮影画像とを有する動画を受信する動画受信ステップと、
前記動画送信部が、他の作業者の端末装置に前記動画を送信する動画送信ステップとを具備する情報処理方法。
【請求項16】
作業者の端末装置における情報処理方法であり、端末受信部と、端末出力部とにより実現される情報処理方法であって、
前記端末受信部が、他の作業者の端末装置から送信された情報であり、当該他の作業者の前記端末装置の画面画像と当該他の作業者を撮影した撮影画像とを有する動画を受信する端末受信ステップと、
前記端末出力部が、前記動画を出力する端末出力ステップとを具備する情報処理方法。
【請求項17】
コンピュータを、
作業者の端末装置から当該端末装置の画面画像と当該作業者を撮影した撮影画像と有する動画を受信する動画受信部と、
他の作業者の端末装置に前記動画を送信する動画送信部として機能させるためのプログラム。
【請求項18】
作業者の端末装置を、
他の作業者の端末装置から送信された情報であり、当該他の作業者の前記端末装置の画面画像と当該他の作業者を撮影した撮影画像とを有する動画を受信する端末受信部と、
前記動画を出力する端末出力部として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業者の端末装置に対する作業を監視することを支援するサーバ等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、コンピュータシステムに対する操作の内容を示すログ情報をチェックするログチェック装置があった(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術においては、作業者の端末装置における作業状況を、作業中の他の作業者が監視できなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本第一の発明のサーバは、作業者の端末装置から端末装置の画面画像と作業者を撮影した撮影画像のうちの1つまたは2つの画像を有する動画を受信する動画受信部と、他の作業者の端末装置に動画を送信する動画送信部とを具備するサーバである。
【0006】
かかる構成により、作業者の端末装置における作業状況を示す動画を他の作業者の端末装置にリアルタイムに出力できる。
【0007】
また、本第二の発明のサーバは、第一の発明に対して、動画受信部は、撮影画像を受信し、作業者ごとに、作業者を撮影した画像である作業者画像を格納する認証管理部を参照し、撮影画像と作業者画像とが同一人物条件を満たすか否かを判断する認証部をさらに具備し、作業者および他の作業者は、認証部が同一人物条件を満たすと判断された作業者であるサーバである。
【0008】
かかる構成により、画像による認証に成功した作業者の端末装置における作業状況を示す動画を、画像による認証に成功した他の作業者の端末装置にリアルタイムに出力できる。
【0009】
また、本第三の発明のサーバは、第一または第二の発明に対して、画面画像または撮影画像または作業者の端末装置に対する操作に基づく操作情報が監視条件に合致するか否かを判断し、判断結果を取得する判断部をさらに具備し、判断結果に応じて異なる処理を行うサーバである。
【0010】
かかる構成により、作業者の端末装置における作業状況が監視条件に合致するか否かを判断し、判断結果に応じて、異なる処理を行える。
【0011】
また、本第四の発明のサーバは、第三の発明に対して、動画送信部は、判断結果が監視条件に合致するとの判断結果である場合に、他の作業者の端末装置に動画を送信するサーバである。
【0012】
かかる構成により、作業者の端末装置における作業状況が特定の場合に、当該作業状況を示す動画を他の作業者の端末装置に送信できる。
【0013】
また、本第五の発明のサーバは、第三の発明に対して、判断部は、画面画像または撮影画像または作業者の操作情報が停止条件に合致するか否かを判断し、判断結果を取得し、判断結果に応じて異なる処理を行うサーバである。
【0014】
かかる構成により、作業者の端末装置における作業状況が停止条件に合致するか否かを判断し、判断結果に応じて、異なる処理を行える。
【0015】
また、本第六の発明のサーバは、第一から第五いずれか1つの発明に対して、動画受信部は、作業者の端末装置から第一動画を受信し、かつ他の作業者の端末装置から第二動画を受信し、動画送信部は、第一動画を他の作業者の端末装置に送信し、第二動画を作業者の端末装置に送信するサーバである。
【0016】
かかる構成により、2以上の作業者が相互に作業状況を監視できる。
【0017】
また、本第七の発明のサーバは、作業者を撮影した画像である作業者画像を格納する認証管理部から作業者画像を取得し、当該作業者の端末装置以外の端末装置に、作業者画像を送信する送信部をさらに具備するサーバである。
【0018】
かかる構成により、一の端末装置における他の端末装置の作業者の認証処理を支援できる。
【0019】
また、本第八の発明の端末装置は、作業者の端末装置であり、他の作業者の端末装置から送信された情報であり、他の作業者の端末装置の画面画像と他の作業者を撮影した撮影画像のうちの1つまたは2つの画像を有する動画を受信する端末受信部と、動画を出力する端末出力部とを具備する端末装置である。
【0020】
かかる構成により、他の作業者の端末装置における作業状況を監視できる。
【0021】
また、本第九の発明の端末装置は、第八の発明に対して、端末出力部が出力する動画は、端末装置が送信した撮影画像を用いた認証処理に対して、同一人物条件を満たした他の作業者の動画、または同一人物条件を満たさない他の作業者の動画のどちらか一方である端末装置である。
【0022】
かかる構成により、画像による認証の結果に基づき、監視が必要な他の作業者の端末装置における作業状況を監視できる。
【0023】
また、本第十の発明の端末装置は、第八または第九の発明に対して、他の作業者を撮影した作業者画像を格納する認証管理部を参照し、他の作業者を撮影した撮影画像と作業者画像とが同一人物条件を満たすか否かを判断する認証部をさらに具備し、認証部における認証の結果に応じて異なる処理を行う端末装置である。
【0024】
かかる構成により、画像による認証の結果に応じた適切な処理が行える。
【0025】
また、本第十一の発明の端末装置は、第八から第十のいずれか1つの発明に対して、他の作業者の画面画像または他の作業者の撮影画像または他の作業者の端末装置における操作に基づく操作情報が監視条件に合致するか否かを判断し、判断結果を取得する判断部をさらに具備し、判断結果に応じて異なる処理を行う端末装置である。
【0026】
かかる構成により、監視条件に基づく判断結果に応じた適切な処理が行える。
【0027】
また、本第十二の発明の端末装置は、第八から第十一のいずれか1つの発明に対して、画面画像または撮影画像または他の作業者の端末装置における操作に基づく操作情報が監視条件に合致すると判断された場合と、監視条件に合致しないと判断された場合とで行われる処理が異なる端末装置である。
【0028】
かかる構成により、他の作業者の端末装置における作業状況が監視条件に合致する場合と合致しない場合とで異なる処理を行える。
【0029】
また、本第十三の発明の端末装置は、第十二の発明に対して、端末出力部は、画面画像または撮影画像または操作情報が監視条件に合致すると判断された場合のみ、動画を出力する端末装置である。
【0030】
かかる構成により、他の作業者の端末装置における作業状況が特定の場合に、当該作業状況を示す動画を出力できる。
【0031】
また、本第十四の発明の端末装置は、第八から第十三いずれか1つの発明に対して、端末装置の画面画像と作業者を撮影した撮影画像のうちの1つまたは2つの画像を有する動画を取得する端末取得部と、動画を送信する端末送信部とをさらに具備し、動画は、他の作業者の端末装置において出力される端末装置である。
【0032】
かかる構成により、2以上の作業者が相互に作業状況を監視できる。
【発明の効果】
【0033】
本発明によるサーバによれば、一の作業者の端末装置における作業状況を、作業中の他の作業者が監視できる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】実施の形態1における情報システムAの概念図
【
図3】同サーバ1の動作例について説明するフローチャート
【
図4】同動画送信処理の例について説明するフローチャート
【
図5】同端末装置2の動作例について説明するフローチャート
【
図9】実施の形態2における情報システムBのブロック図
【
図10】同サーバ3の動作例について説明するフローチャート
【
図11】同端末装置4の動作例について説明するフローチャート
【
図12】同認証処理の例について説明するフローチャート
【
図13】同判断処理の例について説明するフローチャート
【
図14】上記実施の形態におけるコンピュータシステムの概観図
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、サーバ等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0036】
(実施の形態1)
本実施の形態において、端末装置から送信された画面画像と撮影画像のうちの1または2以上の画像を含む動画を受信し、他の1以上の端末装置に当該動画を送信するサーバを具備する情報システムについて説明する。なお、動画は、画面画像と撮影画像とを有することは好適である。
【0037】
また、本実施の形態において、撮影画像を用いた認証が行われた作業者の動画を受信し、当該動画を、撮影画像を用いた認証が行われた他の作業者の端末装置に送信するサーバを具備する情報システムについて説明する。
【0038】
また、本実施の形態において、端末装置から送信された画面画像と撮影画像のうちの1以上の画像を含む動画を受信し、監視条件を満たす場合に、他の1以上の端末装置に当該動画を送信するサーバを具備する情報システムについて説明する。
【0039】
また、本実施の形態において、2以上の端末装置の間で動画を用いて相互監視をすることを支援するサーバを具備する情報システムについて説明する。
【0040】
また、本実施の形態において、一の作業者の作業中に、他の作業者の端末装置から送信された動画を受信し、出力することにより、他の作業者を監視できる機能を具備する端末装置を具備する情報システムについて説明する。
【0041】
さらに、本実施の形態において、2以上の各端末装置の作業者間で、作業の相互監視ができる端末装置を具備する情報システムについて説明する。
【0042】
なお、本実施の形態において、情報Xが情報Yに対応付いていることは、情報Xから情報Yを取得できること、または情報Yから情報Xを取得できることであり、その対応付けの方法は問わない。情報Xと情報Yとがリンク付いていても良いし、同じバッファに存在していても良いし、情報Xが情報Yに含まれていても良いし、情報Yが情報Xに含まれている等でも良い。
【0043】
図1は、本実施の形態における情報システムAの概念図である。情報システムAは、サーバ1、および2以上の端末装置2を備える。情報システムAは、2以上の各グループの端末装置2の集合を備えることは好適である。
【0044】
図2は、本実施の形態における情報システムAのブロック図である。サーバ1は、格納部11、受信部12、処理部13、および送信部14を備える。格納部11は、認証管理部111、および条件管理部112を備える。受信部12は、動画受信部121、および操作受信部122を備える。処理部13は、認証部131、判断部132、および蓄積部133を備える。送信部14は、動画送信部141を備える。
【0045】
端末装置2は、端末格納部21、端末受付部22、端末処理部23、端末送信部24、端末受信部25、および端末出力部26を備える。端末処理部23は、端末取得部231を備える。
【0046】
サーバ1を構成する格納部11には、各種の情報が格納される。各種の情報は、例えば、後述する認証情報、後述する監視条件、後述する停止条件、1または2以上のグループ情報である。
【0047】
グループ情報とは、2以上の作業者が属するグループを管理するための情報である。グループ情報は、例えば、2以上の作業者識別子を有する。
【0048】
認証管理部111には、1または2以上の認証情報が格納される。認証情報は、作業者識別子に対応付いていることは好適である。つまり、作業者ごとに、認証情報が管理されていることは好適である。なお、作業者は、ユーザと言っても良い。作業者は、端末装置2を操作する者である。作業者は、例えば、端末装置2からサーバ1にログインし、作業する者である。作業は、通常、コンピュータの操作であるが、専用装置の操作等でも良い。
【0049】
認証情報は、作業者を認証するための情報である。認証情報は、作業者画像を含むことは好適である。作業者画像は、作業者を撮影した画像である。作業者画像は、通常、作業者の顔を含む画像である。なお、顔を含む画像を、適宜、顔画像と言う。作業者画像は、通常、作業者の正面の顔を含む画像である。ただし、作業者画像は、作業者の横顔等でも良い。作業者画像を用いた条件を同一人物条件と言う。同一人物条件は、認証許可になるための条件である、と言える。
【0050】
認証情報は、アカウント情報を有しても良い。アカウント情報とは、作業者のアカウントを特定する情報である。アカウント情報は、作業者がサーバ1を利用可能になるための情報である、と言える。アカウント情報は、例えば、作業者が端末装置2を用いてサーバ1にログインするための情報である。一のアカウントは、一の作業者に対応する。アカウント情報は、例えば、作業者識別子とパスワードである。アカウント情報を用いた条件をアカウント条件と言う。アカウント条件は、認証許可になるための条件である。
【0051】
条件管理部112には、1または2以上の予め決められた条件が格納される。予め決められた条件は、監視条件である。予め決められた条件は、停止条件でも良い。
【0052】
監視条件および停止条件の内容は問わない。監視条件および停止条件は、2以上の作業者に共通の条件でも良いし、作業者識別子に対応付いていても良い。監視条件および停止条件は、作業者が属するグループのグループ識別子に対応付いていても良い。グループは、例えば、会社または部署等の組織であるが、問わない。グループに属する作業者の数は、2以上であるが、問わない。一グループは、常に、2人でも良いが、3人以上でも良い。
【0053】
監視条件とは、作業者の監視を開始するための条件である。監視条件は、例えば、撮影画像条件、画面画像条件、操作情報条件である。
【0054】
停止条件とは、作業者の監視を停止するための条件である。停止条件は、例えば、撮影画像条件、画面画像条件、操作情報条件である。停止条件は、例えば、監視の開始後の予め決められた時間(例えば、5分)である。また、監視条件が存在して、停止条件が存在しなくても良い。また、監視条件が存在せず、常時、監視することでも良い。
【0055】
撮影画像条件とは、撮影画像に関する条件である。撮影画像条件は、例えば、撮影画像に2以上の人の領域(例えば、顔画像)が存在することである。撮影画像条件は、例えば、撮影画像が当該端末装置2の作業者の作業者画像に対して同一人物条件を満たしていないことである。撮影画像条件は、例えば、撮影画像の中の人の数が人数条件を満たしていることである。
【0056】
同一人物条件とは、画像に基づく条件であり、同一人物であることを特定するための条件である。同一人物条件は、例えば、撮影画像と作業者画像との類似度が閾値以上または閾値より大きいこと、または撮影画像から抽出した顔画像と作業者画像の中の顔画像との類似度が閾値以上または閾値より大きいことである。また、同一人物条件とは、例えば、撮影画像と作業者画像とを用いて、機械学習の予測処理を行った結果が「同一人物」であることである。
【0057】
人数条件とは、撮影画像の中の人の数に関する条件である。人数条件は、例えば、「一人ではないこと」「2人でないこと」「2人以下でないこと」である。
【0058】
画面画像条件とは、画面画像に関する条件である。画面画像条件は、例えば、画面画像が、所定時間以上または所定時間より長い間、変化していないことである。画面画像条件は、例えば、画面画像が特定の文字列を含むことである。画面画像条件は、例えば、画面画像の中に特定のウィンドウ(例えば、エラーメッセージのウィンドウ)を含むことである。
【0059】
操作情報条件とは、操作情報に関する条件である。操作情報条件は、例えば、受信された操作情報の中に、特定の操作情報を含むことである。操作情報条件は、例えば、秘密情報が管理されている情報集合(例えば、ファイルやデータベース)をアクセスしたことを示す操作情報を含むことである。操作情報条件は、例えば、書き込みが行われたことを示す操作情報を含むことである。
【0060】
操作情報とは、端末装置2に対する作業者の操作に基づく情報である。操作情報は、例えば、作業者が入力したコマンド、キー、マウスやタッチパネル等の入力手段により指示したオブジェクトの識別子等である。ただし、操作情報は、作業者の入力に基づいてサーバ1または端末装置2で発生した内部イベントを含んでも良い。
【0061】
受信部12は、各種の情報を受信する。受信部12は、1または2以上の各端末装置2から各種の情報を受信する。各種の情報は、後述する動画、操作情報である。
【0062】
動画受信部121は、端末装置2から動画を受信する。動画は、作業者が作業する端末装置2の画面画像と当該作業者を撮影した撮影画像のうちの1つまたは2つの画像を有する。動画は、画面画像と撮影画像とを有することは好適である。動画が画面画像と撮影画像とを有する場合、当該画面画像と当該撮影画像との同期が取れていることは好適である。
【0063】
画面画像とは、端末装置2の画面のスクリーンショットの画像である。画面画像は、通常、画面全体の画像であるが、特定のウィンドウのみの画像でも良い。特定のウィンドウは、例えば、カレントウィンドウである。カレントウィンドウは、操作対象のウィンドウ、フォーカスのあるウィンドウである。
【0064】
撮影画像とは、端末装置2を使用する作業者を撮影した画像である。作業者が端末装置2を用いた作業中に、当該作業者は撮影されている、とする。撮影画像は、通常、作業者の顔画像を含む。
【0065】
なお、動画のフレームレートは問わない。また、動画の中のフレームの時間間隔は一定であることは好適であるが、一定でなくても良い。
【0066】
操作受信部122は、端末装置2から操作情報を受信する。操作情報は、動画と同期が取れていることは好適である。操作情報は、端末装置2に対する作業者の操作に基づく情報である。操作情報が動画と同期が取れていることは、通常、操作情報が、当該操作が行われた時の撮影画像や画面画像と対応付いていることである。
【0067】
処理部13は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、認証部131、判断部132、蓄積部133が行う処理である。
【0068】
処理部13は、受信部12が受信した操作情報に応じた処理を行う。かかる処理の内容は問わない。
【0069】
処理部13は、後述する判断部132が監視条件に合致するか否かの判断結果に応じて異なる処理を行うことは好適である。異なる処理を行うことは、処理を行わないことがある場合でも良い。
【0070】
処理部13は、後述する判断部132が停止条件に合致するか否かの判断結果に応じて異なる処理を行うことは好適である。異なる処理を行うことは、処理を行わないことがある場合でも良い。
【0071】
認証部131は、作業者の認証処理を行う。
【0072】
認証部131は、例えば、動画受信部121が受信した撮影画像と認証管理部111の作業者画像とが同一人物条件を満たすか否かを判断する。認証部131は、例えば、ログイン時または常時、同一人物条件を満たすか否かを判断する。なお、常時とは、作業中に連続して、という意味である。認証部131は、作業者の端末装置2を用いた作業中には、連続して、同一人物条件を満たすか否かを判断することは好適である。
【0073】
認証部131は、例えば、撮影画像と作業者画像との類似度を取得し、当該類似度が同一人物条件を満たすか否かを判断し、認証結果を取得する。かかる場合、同一人物条件は、2つの画像の類似度が閾値以上または閾値より大きいことである。
【0074】
認証部131は、例えば、撮影画像と作業者画像の組と学習モデルとを機械学習の予測モジュールに与え、当該予測モジュールを実行し、認証結果を取得する。かかる場合、同一人物条件は、予測モジュールの実行結果が「同一人物」であることである。
【0075】
なお、学習モデルとは、機械学習の学習処理により構成された情報であり、機械学習の予測処理に使用される情報である。学習モデルは、学習器、分類器、分類モデル等と言っても良い。ここでの学習モデルは、類似する2つの画像を有する1以上の正例、および類似しない2つの画像を有する1以上の負例を用いて、機械学習の学習処理により構成された情報である。なお、画像は、作業者を撮影した画像、または顔画像であることは好適である。機械学習のアルゴリズムは、深層学習、ランダムフォレスト、決定木、SVM等、問わない。また、機械学習には、例えば、TensorFlowのライブラリ、R言語のrandom forestのモジュール、TinySVM等の各種の機械学習の関数や、種々の既存のライブラリを用いることができる。予測処理は、学習モデルと2つの画像とを用いる、機械学習の予測処理である。
【0076】
認証部131は、例えば、ログイン時に受信部12が受信したアカウント情報が認証管理部111に格納されているか否かを判断する。
【0077】
判断部132は、条件管理部112の監視条件に合致するか否かを判断し、判断結果を取得する。判断部132は、例えば、画面画像または撮影画像または作業者の端末装置2に対する操作に基づく操作情報が監視条件に合致するか否かを判断し、判断結果を取得する。
【0078】
判断部132は、条件管理部112の停止条件に合致するか否かを判断し、判断結果を取得する。判断部132は、例えば、画面画像または撮影画像または操作情報または監視の開始からの経過時間が、監視条件に合致するか否かを判断し、判断結果を取得する。
【0079】
蓄積部133は、動画受信部121が受信した動画を、作業者識別子と対にして、蓄積する。蓄積部133は、例えば、格納部11に撮影画像を蓄積するが、その蓄積先は問わない。
【0080】
蓄積部133は、操作受信部122が受信した操作情報を、作業者識別子と対にして、蓄積する。蓄積部133は、例えば、格納部11に操作情報を蓄積するが、その蓄積先は問わない。蓄積部133は、操作情報を動画が有するフレーム(フィールド、静止画と言っても良い。)に対応付けて蓄積することは好適である。つまり、操作情報と動画とは、同期が取れていることは好適である。
【0081】
送信部14は、各種の情報を端末装置2に送信する。各種の情報は、例えば、動画、処理部13の処理結果である。
【0082】
動画送信部141は、動画受信部121が受信した動画を送信する。動画送信部141は、一の作業者の端末装置2から送信された第一動画を、他の作業者の端末装置2に送信する。かかることにより、他の作業者は、一の作業者の作業を監視できる。
【0083】
さらに、動画送信部141は、他の作業者の端末装置2から送信された第二動画を、一の作業者の端末装置2に送信することは好適である。かかることにより、一の作業者と他の作業者は、相互に監視できる。
【0084】
動画送信部141は、判断部132の判断結果が監視条件に合致するとの判断結果である場合に、他の作業者の端末装置2に、一の作業者の端末装置2から受信された動画を送信することは好適である。かかることにより、極力、他の作業者の作業を妨げることを防止できる。
【0085】
動画送信部141は、判断部132の判断結果が停止条件に合致するとの判断結果である場合に、他の作業者の端末装置2に、一の作業者の端末装置2から受信された動画を送信することを停止することは好適である。かかることにより、極力、他の作業者の作業を妨げることを防止できる。
【0086】
動画送信部141は、認証部131が認証した一の作業者の端末装置2から受信された動画を、認証部131が認証した他の作業者の端末装置2に送信することは好適である。
【0087】
動画送信部141は、一の作業者の端末装置2から受信された動画を、当該一の作業者と同一のグループに属する1以上の他の作業者の端末装置2に送信することは好適である。動画送信部141は、例えば、受信された動画に対応付く一の作業者の作業者識別子を取得し、当該作業者識別子と対になる1以上の他の作業者の作業者識別子を格納部11のグループ情報から取得する。次に、動画送信部141は、当該1以上の他の作業者の作業者識別子に対応する端末装置2に、受信された当該動画を送信する。
【0088】
端末装置2を構成する端末格納部21には、各種の情報が格納される。各種の情報は、例えば、作業者識別子、撮影画像、画面画像、操作情報、監視条件、停止条件である。
【0089】
端末受付部22は、各種の指示や情報を受け付ける。各種の指示や情報は、例えば、アカウント情報、端末装置2に対する操作である。
【0090】
なお、操作とは、コマンドの入力、マウスやタッチパネル等を用いた、画面上のオブジェクト(例えば、ボタン、メニュー、メニュー項目)に対する指示、キーボードを用いた文字列等の入力である。ただし、操作の内容、操作に用いる手段等は問わない。
【0091】
各種の指示や情報の入力手段は、タッチパネルやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。
【0092】
端末処理部23は、各種の処理を行う。各種の処理は、例えば、受け付けられた情報や指示等を、送信する構造の情報や指示等にする処理である。各種の処理は、例えば、受信された情報を出力する構造の情報にする処理である。
【0093】
端末処理部23は、撮影画像を取得する。かかる場合、端末処理部23は、カメラを備える。端末処理部23は、画面画像を取得する。つまり、端末処理部23は、画面のスクリーンショットを取得する。端末処理部23は、受け付けられた操作から操作情報を取得する。
【0094】
端末処理部23は、例えば、作業者の操作に基づく操作情報を構成する。
【0095】
端末処理部23は、例えば、作業者の操作に基づく処理を行い、処理結果を取得する。
【0096】
端末処理部23は、上述した判断部132と同じ処理を行っても良い。端末処理部23は、例えば、撮影画像または画面画像または操作情報に基づいて、監視条件に合致するか否かを判断する。端末処理部23は、例えば、撮影画像または画面画像または操作情報または監視開始からの時間に基づいて、停止条件に合致するか否かを判断する。
【0097】
端末取得部231は、端末装置2の画面画像と作業者を撮影した撮影画像のうちの1つまたは2つの画像を有する動画を取得する。なお、かかる動画は、他の作業者の端末装置2において出力される。
【0098】
端末送信部24は、動画を送信する。端末送信部24は、作業者識別子に対応付く動画を送信する。端末送信部24は、通常、サーバ1に動画を送信するが、1または2以上の他の端末装置2に動画を送信しても良い。端末送信部24がサーバ1を介さずに動画を他の端末装置2に送信する場合、サーバ1は不要である場合がある。
【0099】
端末送信部24は、監視条件に合致する場合にのみ、動画を送信しても良い。端末送信部24は、停止条件に合致する場合に、動画の送信を停止しても良い。
【0100】
端末受信部25は、他の作業者の端末装置2から送信された動画を受信する。端末受信部25は、通常、当該動画をサーバ1から受信するが、他の作業者の端末装置2から直接受信しても良い。
【0101】
端末受信部25は、作業者の操作に基づく処理結果をサーバ1から受信しても良い。端末受信部25は、例えば、サーバ1からエラーメッセージを受信する。
【0102】
端末出力部26は、端末受信部25が受信した動画を出力する。端末出力部26は、例えば、作業者の操作に基づく処理結果またはエラーメッセージを出力する。なお、かかる処理結果は、サーバ1から受信した情報でも良いし、端末処理部23が取得した情報でも良い。
【0103】
端末出力部26は、画面画像または撮影画像または操作情報が監視条件に合致すると判断された場合のみ、動画を出力することは好適である。
【0104】
ここで、出力とは、通常、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影であるが、プリンタでの印字、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念であっても良い。
【0105】
格納部11、認証管理部111、条件管理部112、および端末格納部21は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0106】
格納部11等に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよい。
【0107】
受信部12、動画受信部121、操作受信部122、および端末受信部25は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。
【0108】
処理部13、認証部131、判断部132、蓄積部133、および端末処理部23は、通常、プロセッサやメモリ等から実現され得る。処理部13等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。なお、プロセッサは、CPU、MPU、GPU等であり、その種類は問わない。
【0109】
送信部14、動画送信部141、および端末送信部24は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。
【0110】
端末受付部22は、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0111】
端末出力部26は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。端末出力部26は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
【0112】
次に、情報システムAの動作例について説明する。まず、サーバ1の動作例について、
図3のフローチャートを用いて説明する。
【0113】
(ステップS301)受信部12は、アカウント情報等を受信したか否かを判断する。アカウント情報等を受信した場合はステップS302に行き、受信しなかった場合はステップS308に行く。アカウント情報等は、例えば、アカウント情報と1または2以上の撮影画像である。
【0114】
(ステップS302)認証部131は、ステップS301で受信されたアカウント情報を取得する。
【0115】
(ステップS303)認証部131は、ステップS302で取得したアカウント情報がアカウント条件に合致するか否かを判断する。アカウント条件に合致する場合はステップS304に行き、合致しない場合はステップS307に行く。
【0116】
(ステップS304)認証部131は、ステップS301で受信された1以上の撮影画像を取得する。
【0117】
(ステップS305)認証部131は、ステップS302で取得したアカウント情報が有する作業者識別子を取得する。次に、認証部131は、当該作業者識別子と対になる作業者画像を認証管理部111から取得する。次に、認証部131は、当該作業者画像に対して、ステップS304で取得した1以上の撮影画像の中のいずれかの画像が、同一人物条件を満たすか否かを判断する。同一人物条件を満たす場合はステップS306に行き、同一人物条件を満たさない場合はステップS307に行く。
【0118】
なお、アカウント条件と同一人物条件の両方を検査することにより、アカウント情報の漏洩、なりすましに対応できる。
【0119】
(ステップS306)処理部13は、ステップS301で受信されたアカウント情報を用いて、当該作業者に対するログイン処理を行う。ステップS301に戻る。なお、ここで、送信部14は、通常、ログイン処理に成功したことを、アカウント情報等を送信してきた端末装置2に送信する。また、ログイン処理は公知技術であるので、詳細な説明を書略する。
【0120】
(ステップS307)処理部13は、ログインできない旨のエラーメッセージを取得する。送信部14は、当該エラーメッセージを、アカウント情報等を送信してきた端末装置2に送信する。ステップS301に戻る。
【0121】
(ステップS308)受信部12は、端末装置2から情報を受信したか否かを判断する。情報を受信した場合はステップS309に行き、情報を受信しなかった場合はステップS301に戻る。なお、ここでの情報は、例えば、動画、または動画と操作情報である。また、端末装置2から情報を受信できる期間は、通常、当該端末装置2の作業者が作業中の期間である。
【0122】
(ステップS309)蓄積部133は、ステップS308で受信された情報を、作業者識別子と対にして、格納部11に蓄積する。
【0123】
(ステップS310)処理部13は、ステップS308で受信された情報の中に、操作情報が含まれるか否かを判断する。操作情報が含まれる場合はステップS311に行き、含まれない場合はステップS312に行く。
【0124】
(ステップS311)処理部13は、ステップS308で受信された操作情報に応じた処理を行う。なお、送信部14は、通常、当該処理の結果を、情報を送信した端末装置2に送信する。
【0125】
(ステップS312)処理部13は、ステップS308で受信された情報の中に動画が含まれるか否かを判断する。動画が含まれる場合はステップS313に行き、含まれない場合はステップS301に戻る。
【0126】
(ステップS313)処理部13等は、他の1以上の作業者の端末装置2に動画を送信するための処理を行う。ステップS301に戻る。なお、かかる動画送信処理の例について、
図4のフローチャートを用いて説明する。
【0127】
なお、
図3のステップS313において、他の1以上の作業者の端末装置2に動画を送信しない場合があっても良い。
【0128】
また、
図3のフローチャートにおいて、ステップS313で動画を送信した場合、停止条件に合致すると判断された場合に、動画の送信を停止することは好適である。
【0129】
さらに、
図3のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0130】
次に、ステップS313の動画送信処理の例について、
図4のフローチャートを用いて説明する。
【0131】
(ステップS401)判断部132は、受信された動画と対になる作業者識別子を取得する。
【0132】
(ステップS402)判断部132は、ステップS401で取得した作業者識別子に対応する条件が条件管理部112に存在するか否かを判断する。条件が存在する場合はステップS403に行き、存在しない場合はステップS406に行く。なお、ここでの条件は、監視条件である。
【0133】
(ステップS403)判断部132は、ステップS401で取得した作業者識別子に対応する条件を条件管理部112から取得する。
【0134】
(ステップS404)判断部132は、ステップS403で取得した条件の判断のために使用する1以上の情報を取得する。
【0135】
(ステップS405)判断部132は、ステップS404で取得した1以上の情報が、ステップS403で取得した条件に合致するか否かを判断する。条件に合致する場合はステップS406に行き、条件に合致しない場合は上位処理にリターンする。
【0136】
(ステップS406)処理部13は、1以上の他の作業者の作業者識別子を取得する。なお、処理部13は、例えば、ステップS401で取得した作業者識別子と対になる1以上の他の作業者の作業者識別子であり、サーバ1にログイン中の作業者識別子を、格納部11のグループ情報から取得する。処理部13は、例えば、サーバ1にログイン中のすべての作業者の作業者識別子を、格納部11から取得する。
【0137】
(ステップS407)動画送信部141は、ステップS401で取得した作業者識別子で識別される作業者の端末装置2から受信された動画を取得する。
【0138】
(ステップS408)動画送信部141は、ステップS407で取得した動画を、ステップS406で取得された1以上の他の作業者の作業者識別子に対応する1以上の端末装置2に送信する。上位処理にリターンする。
【0139】
次に、端末装置2の動作例について、
図5のフローチャートを用いて説明する。
【0140】
(ステップS501)端末受付部22は、アカウント情報を受け付けたか否かを判断する。アカウント情報を受け付けた場合はステップS502に行き、受け付けなかった場合はステップS505に行く。
【0141】
(ステップS502)端末処理部23は、撮影を行い、1または2以上の撮影画像を取得する。また、ここで、端末処理部23は、1または2以上の画面画像を取得しても良い。
【0142】
(ステップS503)端末処理部23は、アカウント情報と1以上の撮影画像とを含む情報を構成する。なお、かかる情報は、1以上の画面画像を含んでも良い。
【0143】
(ステップS504)端末送信部24は、ステップS503で構成された情報をサーバ1に送信する。ステップS501に戻る。
【0144】
(ステップS505)端末受付部22は、作業者の端末装置2に対する操作を受け付けたか否かを判断する。操作を受け付けた場合はステップS506に行き、受け付けなかった場合はステップS510に行く。
【0145】
(ステップS506)端末処理部23は、ステップS505で受け付けられた操作に対応する操作情報を構成する。
【0146】
(ステップS507)端末送信部24は、ステップS506で構成された操作情報を、端末格納部21の作業者識別子と対にして、サーバ1に送信する。ステップS501に戻る。
【0147】
(ステップS508)端末受信部25は、サーバ1から情報を受信したか否かを判断する。情報を受信した場合はステップS509に行き、情報を受信しなかった場合はステップS510に行く。なお、受信される情報は、例えば、他の端末装置2から送信された動画、操作の結果である処理結果、またはエラーメッセージである。なお、受信される情報には、通常、作業者識別子が対応付く。
【0148】
(ステップS509)端末処理部23は、ステップS508で受信された情報を用いて、出力する情報を構成する。端末出力部26は、当該情報を出力する。ステップS501に戻る。
【0149】
(ステップS510)端末処理部23は、カメラを用いて、1以上の撮影画像を取得する。
【0150】
(ステップS511)端末処理部23は、端末装置2の画面のスクリーンである1以上の画面画像を取得する。
【0151】
(ステップS512) 端末取得部231は、ステップS510で取得された1以上の各撮影画像とステップS511で取得された1以上の画面画像との同期をとって、一の動画を構成する。
【0152】
(ステップS513)端末送信部24は、ステップS512で構成された動画を、作業者識別子と対にして、サーバ1に送信する。ステップS501に戻る。
【0153】
なお、
図5のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0154】
以下、本実施の形態における情報システムAの具体的な動作例について説明する。情報システムAの概念図は
図1である。
【0155】
今、サーバ1の認証管理部111には、
図6に示す作業者管理表が格納されている。作業者管理表は、作業者情報を管理する表である。作業者情報は、作業者の認証のための情報を含む。作業者管理表(
図6)は、「ID」「作業者識別子」「グループ識別子」「認証情報」を有する1以上のレコードを管理する。「ID」はレコードを識別する情報である。「作業者識別子」は、作業者を識別する情報である。「グループ識別子」は、作業者が属するグループの識別子である。なお、グループは、例えば、会社、会社の部署である。「認証情報」は、ここでは「作業者ID」「パスワード」「作業者画像」を有する。ここで、各作業者のアカウント情報は、「作業者ID」「パスワード」である。「作業者画像」は、作業者の登録された顔画像である。
【0156】
また、条件管理部112には、
図7に示す条件管理表が格納されている。条件管理表は、「ID」「グループ識別子」「監視条件」「停止条件」を有する。「ID」はレコードを識別する情報である。「グループ識別子」は、監視条件に対応するグループの識別子である。「監視条件」は、動画を他の作業者の端末装置2に送信する場合の条件である。また、ここでの監視条件は、グループ識別子に対応付いている結果、作業者識別子にも対応付いていることになる。
【0157】
条件管理表の「ID=1」の監視条件「-」は、監視条件が無いことを意味する。つまり、グループ識別子「G1」のグループに属する各作業者は、作業中(ここでは、サーバ1へのログイン中)に、常時、動画が、グループ内の他の作業者の端末装置2に出力されることを示す。また、「ID=1」の停止条件「-」は、停止条件が無いことを意味する。
【0158】
条件管理表の「ID=2」の監視条件「人数条件(人数!=1)」は、撮影画像の中の人数が「一人」ではないことを示す。つまり、正当な作業者以外の者が撮影画像に映っている場合(例えば、端末装置2の画面を覗き込んでいる者が居る場合)、サーバ1にログインしているが誰も撮影画像に映っていない場合(例えば、作業をさぼっている場合)に、動画が、グループ内の他の作業者の端末装置2に出力されることを示す。「ID=2」の停止条件「人数条件(人数=1)」は、撮影画像の中の人数が「一人」であることを示す。
【0159】
条件管理表の「ID=3」の監視条件は、操作情報の中に、検索対象のデータベースの中のテーブル「TableX」から情報検索を行うことを示す操作情報が含まれた場合に、その後、所定時間の間、動画がグループ内の他の作業者の端末装置2に出力されることを示す。「ID=3」の停止条件「10分後」は、動画の送信を開始した後、10分後に、動画の送信を停止することを示す。つまり、10分間、監視されることを示す。
【0160】
また、作業者管理表(
図6)のグループ識別子「G1」「G2」等は、ある企業の部署名である、とする。
【0161】
そして、その企業の始業時間になり、リモートワークしている1以上の作業者または
は会社に出社している1以上の作業者は、各自の端末装置2に対して、アカウント情報を入力した、とする。
【0162】
すると、各端末装置2は、起動しているカメラが撮影した撮影画像を取得する。また、
各端末装置2は、アカウント情報と撮影画像とを有する情報を構成し、サーバ1に送信する。
【0163】
次に、サーバ1の受信部12は、各端末装置2から、アカウント情報等を受信する。そして、認証部131は、各作業者について、アカウント情報がアカウント条件に合致するか否かを判断する。なお、ここで、認証部131は、各作業者のアカウント情報がアカウント条件に合致する、と判断した、とする。
【0164】
また、認証部131は、各端末装置2から受信された撮影画像を取得する。そして、認証部131は、各端末装置2(作業者)ごとに、アカウント情報が有する作業者IDを取得する。次に、認証部131は、当該作業者IDと対になる作業者画像を作業者管理表(
図6)から取得する。次に、認証部131は、当該作業者画像に対して、受信されている撮影画像が、同一人物条件を満たすか否かを判断する。ここで、認証部131は、すべての作業者の撮影画像が同一人物条件に合致する、と判断した、とする。
【0165】
次に、処理部13は、各端末装置2に対するログイン処理を行う。その結果、各作業者は、端末装置2を用いてサーバ1に対する操作を行えるようになった。
【0166】
また、各作業者の端末装置2の端末処理部23は、連続して、1または2以上の撮影画像を取得する。また、端末処理部23は、連続して、端末装置2の画面のスクリーンである1以上の画面画像を取得する。次に、端末取得部231は、当該1以上の各撮影画像と当該1以上の画面画像との同期をとって、一の動画を構成する。次に、端末送信部24は、構成された動画を、作業者識別子と対にして、サーバ1に送信する。かかる処理が端末装置2において繰り返される。
【0167】
そして、サーバ1の受信部12は、作業者識別子と対になる当該動画を受信する。次に、蓄積部133は、受信された動画を、作業者識別子と対にして、格納部11に蓄積する。かかる処理も、繰り返し行われる。
【0168】
また、作業者が端末装置2を操作した場合、端末受付部22は当該操作を受け付ける。次に、端末処理部23は、当該操作に対応する操作情報を構成する。端末送信部24は、構成された操作情報を、端末格納部21の作業者識別子と対にして、サーバ1に送信する。かかる処理も、作業者の操作のたびに行われる。
【0169】
また、サーバ1の受信部12は、当該操作情報を受信する。次に、蓄積部133は、受信された操作情報を、作業者識別子と対にして、格納部11に蓄積する。また、処理部13は、操作情報に応じた処理を行う。かかる処理も、繰り返し行われる。なお、操作情報は、動画の中のいずれかのフレームに対応付けて、蓄積される。
【0170】
かかる状況において、以下の3つの具体例について説明する。具体例1は、部署「G1」の各作業者の端末装置2における動画の出力である。具体例2は、部署「G2」の各作業者の端末装置2における動画の出力である。具体例3は、部署「G3」の各作業者の端末装置2における動画の出力である。
【0171】
(具体例1)
サーバ1の受信部12は、各作業者の端末装置2から動画を受信し続けている。そして、ここで、部署「G1」と対になる監視条件は「-(NULL)」であるので、判断部132は監視条件の判断を行わない。
【0172】
処理部13は、作業者ID「AABB」と対になる動画を取得する。次に、処理部13は、作業者ID「AABB」と対になるグループ識別子「G1」と対になる作業者ID「XXYY」、「U003」を作業者管理表(
図6)から取得する。
【0173】
また、処理部13は、作業者ID「XXYY」と対になる動画を取得する。次に、処理部13は、作業者ID「XXYY」と対になるグループ識別子「G1」と対になる作業者ID「AABB」、「U003」を作業者管理表(
図6)から取得する。
【0174】
また、処理部13は、作業者ID「U003」と対になる動画を取得する。次に、処理部13は、作業者ID「U003」と対になるグループ識別子「G1」と対になる作業者ID「AABB」、「XXYY」を作業者管理表(
図6)から取得する。
【0175】
そして、処理部13は、作業者ID「AABB」に対応する端末装置2に送信する動画を、作業者ID「XXYY」と対になる動画と作業者ID「U003」と対になる動画とを用いて構成する。つまり、かかる動画は、作業者ID「XXYY」で識別される作業者の動画と作業者ID「U003」で識別される作業者の動画とを有する。次に、動画送信部141は、作業者ID「AABB」に対応する端末装置2に、当該構成した動画を送信する。そして、作業者ID「AABB」に対応する端末装置2には、作業者ID「XXYY」「U003」で識別される二人の各作業者の端末装置2には、当該動画が出力されることとなる。
【0176】
また、処理部13は、作業者ID「XXYY」に対応する端末装置2に送信する動画を、作業者ID「AABB」と対になる動画と作業者ID「U003」と対になる動画とを用いて構成する。つまり、かかる動画は、作業者ID「AABB」で識別される作業者の動画と作業者ID「U003」で識別される作業者の動画とを有する。次に、動画送信部141は、作業者ID「XXYY」に対応する端末装置2に、当該構成した動画を送信する。そして、作業者ID「XXYY」に対応する端末装置2には、作業者ID「AABB」「U003」で識別される二人の各作業者の端末装置2には、当該動画が出力されることとなる。
【0177】
さらに、処理部13は、作業者ID「U003」に対応する端末装置2に送信する動画を、作業者ID「AABB」と対になる動画と作業者ID「XXYY」と対になる動画とを用いて構成する。つまり、かかる動画は、作業者ID「AABB」で識別される作業者の動画と作業者ID「XXYY」で識別される作業者の動画とを有する。次に、動画送信部141は、作業者ID「U003」に対応する端末装置2に、当該構成した動画を送信する。そして、作業者ID「U003」に対応する端末装置2には、作業者ID「AABB」「XXYY」で識別される二人の各作業者の端末装置2には、当該動画が出力されることとなる。
【0178】
以上の処理により、部署「G1」の属する各作業者は、作業中に、同じ部署の他の作業者の状況を把握することができる。つまり、同じ部署の複数の各作業者は、相互監視ができる。その結果、作業者が、端末装置2やサーバ1を不正に利用することを抑制したり、作業をさぼることを抑制したり、第三者が画面を覗き込んで、秘密情報が漏えいしたりすることを抑制したりできる。
【0179】
(具体例2)
サーバ1の受信部12は、部署「G2」に属する各作業者の端末装置2から動画を受信し続ける。そして、ここで、部署「G2」と対になる監視条件は「人数条件(人数!=1)」であるので、判断部132は、部署「G2」の作業者の端末装置2から送信された動画に含まれる撮影画像を用いて、常時、監視条件に合致するか否かの判断を行う。
【0180】
そして、例えば、判断部132は、作業者ID「U004」と対に受信された動画の中の撮影画像を解析し、人数「2」を取得した、とする。かかる場合、判断部132は、作業者ID「U004」と対の動画が監視条件を満たす、と判断する。
【0181】
次に、処理部13は、作業者ID「U004」と対のグループ識別子「G2」と対になる作業者ID「U005」を取得する。次に、動画送信部141は、作業者ID「U004」で識別される作業者の端末装置2から受信された動画を、作業者ID「U005」の端末装置2に送信する。
【0182】
次に、作業者ID「U005」の端末装置2の端末受信部25は、サーバ1から動画を受信する。次に、端末処理部23は、受信された動画を用いて、出力する情報を構成する。端末出力部26は、当該情報を出力する。かかる画面例は、
図8である。
図8において、作業者ID「U005」の作業者の端末装置2において、当該作業者が作業中に、他の作業者(ここでは、作業者ID「U004」の作業者)の撮影画像のウィンドウ(801)が出力されている。なお、ここでの撮影画像のウィンドウ(801)は、当該撮影画像を加工した画像である。なお、画像を加工した画像は、例えば、正当な作業者と、不当な作業者を区別するような加工である。また、加工した画像は、ここでは、未登録のユーザが明示された画像である。
【0183】
なお、サーバ1の動画送信部141は、作業者ID「U004」で識別される作業者の端末装置2から受信された動画または当該画像を加工した画像を、作業者ID「U004」の端末装置2にも送信しても良い。
【0184】
(具体例3)
サーバ1の受信部12は、部署「G3」に属する各作業者の端末装置2から動画を受信し続ける。そして、ここで、部署「G3」と対になる監視条件は「操作情報“select .* from TableX .*” 」であるので、判断部132は、部署「G3」の作業者の端末装置2から送信された操作情報が、監視条件に合致するか否かを、常時、判断する。
【0185】
そして、ある時に部署「G3」に属する作業者Xの端末装置2から送信された操作情報が“select クレジットカード番号 from TableX where 金額>=100万円”であった、とする。そして、判断部132は、当該操作情報は監視条件に合致すると判断した、とする。
【0186】
次に、処理部13は、当該作業者Xの端末装置2から送信された動画を取得する。なお、かかる動画は、上記の操作情報と同期が取れている動画である。
【0187】
次に、処理部13は、部署「G3」に属する他の作業者Yの作業者IDを取得する。次に、動画送信部141は、取得した動画を作業者Yの端末装置2に送信する。
【0188】
そして、処理部13は、停止条件「10分後」を満たすまで、作業者Xの端末装置2から送信された動画を取得し続ける。また、動画送信部141は、処理部13が取得した動画を、作業者Yの端末装置2に送信し続ける。
【0189】
そして、作業者Yの端末装置2の端末受信部25は、サーバ1から動画を受信する。次に、端末処理部23は、受信された動画を用いて、出力する情報を構成する。端末出力部26は、当該情報を出力する。また、かかる動画の出力は、10分間、継続される。
【0190】
以上の処理により、一の作業者が特定の操作を行った場合に、他の作業者の端末装置2に、当該作業者の作業の状況を示す動画が出力される。
【0191】
以上、本実施の形態によれば、作業者の端末装置2における作業状況を示す動画を他の作業者の端末装置2に出力できる。
【0192】
また、本実施の形態によれば、作業者の端末装置2における作業状況を示す動画を他の作業者の端末装置2にリアルタイムに出力できる。
【0193】
また、本実施の形態によれば、画像による認証に成功した作業者の端末装置2における作業状況を示す動画を、画像による認証に成功した他の作業者の端末装置2にリアルタイムに出力できる。
【0194】
また、本実施の形態によれば、作業者の端末装置2における作業状況が監視条件に合致するか否かを判断し、判断結果に応じて、異なる処理を行える。
【0195】
また、本実施の形態によれば、作業者の端末装置における作業状況が特定の場合に、当該作業状況を示す動画を他の作業者の端末装置2に送信できる。
【0196】
また、本実施の形態によれば、2以上の作業者が相互に作業状況を監視できる。
【0197】
また、本実施の形態によれば、他の作業者の端末装置2における作業状況を監視できる。
【0198】
また、本実施の形態によれば、画像による認証に成功した作業者が、画像による認証に成功した他の作業者の端末装置2における作業状況を監視できる。
【0199】
また、本実施の形態によれば、他の作業者の端末装置2における作業状況が監視条件に合致する場合と合致しない場合とで異なる処理を行える。
【0200】
さらに、本実施の形態によれば、他の作業者の端末装置2における作業状況が特定の場合に、当該作業状況を示す動画を出力できる。
【0201】
なお、本実施の形態における情報システムAが行う処理について、サーバ1と端末装置2とは、如何様に処理を分担しても良い。例えば、サーバ1は、認証部131の処理を行うが、判断部132の処理を行わず、端末装置2が判断部132の処理を行っても良い。例えば、サーバ1は、判断部132の処理を行うが、認証部131の処理を行わず、端末装置2が認証部131の処理を行っても良い。
【0202】
また、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD-ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態におけるサーバ1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、作業者の端末装置から当該端末装置の画面画像と当該作業者を撮影した撮影画像と有する動画を受信する動画受信部と、他の作業者の端末装置に前記動画を送信する動画送信部として機能させるためのプログラムである。
【0203】
また、端末装置2を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、作業者の端末装置2を、他の作業者の端末装置から送信された情報であり、当該他の作業者の前記端末装置の画面画像と当該他の作業者を撮影した撮影画像とを有する動画を受信する端末受信部と、前記動画を出力する端末出力部として機能させるためのプログラムである。
【0204】
(実施の形態2)
本実施の形態において、実施の形態1との差異は、端末装置が、認証部131および判断部132の役割を果たすことである。
【0205】
図9は、本実施の形態における情報システムBのブロック図である。情報システムBは、サーバ3、および2以上の端末装置4を備える。情報システムBは、2以上の各グループの端末装置4の集合を備えることは好適である。
【0206】
サーバ3は、格納部31、受信部12、処理部33、および送信部14を備える。処理部33は、蓄積部133を備え、認証部131および判断部132を備えない。格納部31は、認証管理部111を備えても良い。
【0207】
端末装置4は、端末格納部41、端末受付部22、端末処理部43、端末送信部24、端末受信部25、および端末出力部26を備える。端末格納部41は、認証管理部111、および条件管理部112を備える。端末処理部43は、端末取得部231、認証部131、および判断部132を備える。
【0208】
送信部14は、端末装置4に1または2以上の作業者画像を送信しても良い。送信部14は、端末装置4に、当該端末装置4の作業者と同一のグループに属する他の1以上の作業者の作業者画像を送信することは好適である。なお、作業者画像を送信する場合に、当該作業者画像を含む認証情報を送信することは好適である。送信部14は、例えば、端末装置4から送信されたアカウント情報がアカウントン条件に合致する場合のみに、作業者画像を送信することは好適である。ただし、送信部14が、作業者画像の作業者の端末装置4以外の他の作業者の端末装置4に、当該作業者画像を送信するタイミングは問わない。送信部14は、端末装置4における認証処理のために作業者画像を送信する。
【0209】
送信部14は、1以上の予め決められた条件を端末装置4に送信しても良い。送信部14は、例えば、端末装置4から送信されたアカウント情報がアカウントン条件に合致する場合のみに、条件を送信することは好適である。
【0210】
認証管理部111の1以上の認証情報は、サーバ3から受信された情報でも良いし、予め格納されている情報でも良い。条件管理部112の1以上の予め決められた条件も、サーバ3から受信された条件でも良いし、予め格納されている条件でも良い。
【0211】
端末受信部25は、サーバ3から1以上の作業者画像を受信しても良い。かかる1以上の作業者画像は、端末装置4の作業者と同一グループの作業者の作業者画像であることは好適である。受信される作業者画は、認証情報に含まれていても良い。また、1以上の各作業者画像は、通常、作業者識別子に対応付いている。
【0212】
端末処理部43は、端末受信部25が受信した1以上の作業者画像を端末格納部41に蓄積する。端末処理部43は、例えば、1以上の各作業者画像を作業者識別子に対応付けて蓄積する。
【0213】
格納部31、および端末格納部41は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0214】
格納部31等に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が格納部31等で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が格納部31等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が格納部31等で記憶されるようになってもよい。
【0215】
処理部33、端末処理部43は、通常、プロセッサやメモリ等から実現され得る。処理部33等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。なお、プロセッサは、CPU、MPU、GPU等であり、その種類は問わない。
【0216】
次に、情報システムBの動作例について説明する。まず、サーバ3の動作例について、
図10のフローチャートを用いて説明する。
図10のフローチャートおいて、
図3のフローチャートと同一のステップについて、説明を省略する。
【0217】
(ステップS1001)処理部33は、受信されたアカウント情報に対応するグループ識別子を格納部31から取得する。処理部33は、当該グループ識別子と対になる他の1以上の各ユーザの認証情報を格納部31から取得する。なお、ここでの認証情報は、作業者画像だけでも良い。送信される認証情報は、通常、作業者識別子に対応付いている。
【0218】
(ステップS1002)送信部14は、ステップS1001で取得された1以上の認証情報を、アカウント情を送信してきた端末装置4に送信する。ステップS301に戻る。
【0219】
(ステップS1003)処理部33は、情報を送信してきた端末装置4に対応するグループ識別子を取得する。送信部14は、当該グループ識別子で識別されるグループに属する他の作業者の1以上の端末装置4に、S308で受信された動画を送信する。ステップS301に戻る。
【0220】
次に、端末装置4の動作例について、
図11のフローチャートを用いて説明する。
図11のフローチャートおいて、
図5のフローチャートと同一のステップについて、説明を省略する。
【0221】
(ステップS1101)端末受信部25は、サーバ3から1以上の認証情報を受信したか否かを判断する。1以上の認証情報を受信した場合はステップS1102に行き、受信しなかった場合はステップS1101に戻る。なお、1以上の各認証情報は、通常、作業者識別子に対応付いている。
【0222】
(ステップS1102)端末処理部43は、ステップS1101で受信された1以上の認証情報を端末格納部41に蓄積する。ステップS501に戻る。なお、端末処理部43は、例えば、1以上の各認証情報を作業者識別子に対応付けて蓄積する。
【0223】
(ステップS1103)認証部131は、S508で受信された撮影画像を用いて、認証処理を行う。認証処理の例について、
図12のフローチャートを用いて説明する。
【0224】
(ステップS1104)判断部132は、判断処理を行う。判断処理の例について、
図13のフローチャートを用いて説明する。
【0225】
(ステップS1105)端末処理部43等は、ステップS1103における認証処理の結果、または/およびステップS1104における判断処理の結果に応じた処理を行う。なお、結果に応じた処理は問わない。
【0226】
例えば、認証結果が「NG」である場合のみ、端末出力部26は、S508で受信された情報に含まれる動画(例えば、撮影画像と画面画像を含む動画)を出力する。例えば、認証結果が「OK」である場合は、端末出力部26は、S508で受信された情報に含まれる動画を出力するウィンドウを通常の態様で出力し、認証結果が「NG」である場合は、端末出力部26は、S508で受信された情報に含まれる動画を出力するウィンドウを目立つ態様のウィンドウとする。
【0227】
例えば、判断結果が「NG」である場合のみ、端末出力部26は、S508で受信された情報に含まれる動画(例えば、撮影画像と画面画像を含む動画)を出力する。例えば、判断結果が「OK」である場合は、端末出力部26は、S508で受信された情報に含まれる動画を出力するウィンドウを通常の態様で出力し、判断結果が「NG」である場合は、端末出力部26は、S508で受信された情報に含まれる動画を出力するウィンドウを目立つ態様のウィンドウとする。
【0228】
例えば、i番目の判断結果が「NG」である場合、当該i番目の条件に対応する動作を実行する。かかる場合、例えば、i番目の条件と対に動作を特定する動作識別子(例えば、関数名、モジュール名)が格納されている。
【0229】
(ステップS1201)認証部13は、S508で受信された情報に対応する作業者識別子を取得する。
【0230】
(ステップS1202)認証部13は、作業者識別子と対になる作業者画像を、認証管理部111から取得する。
【0231】
(ステップS1203)認証部13は、S508で受信された情報に含まれる撮影画像を取得する。
【0232】
(ステップS1204)認証部13は、ステップS1202で取得した作業者画像とステップS1203で取得した撮影画像とが同一人物条件を満たすか否かを判断する。同一人物条件を満たす場合はステップS1205に行き、満たさない場合はステップS1206に行く。
【0233】
(ステップS1205)認証部13は、認証結果に「OK」を代入する。上位処理にリターンする。
【0234】
(ステップS1206)認証部13は、認証結果に「NG」を代入する。上位処理にリターンする。
【0235】
ステップS1104の判断処理の例について、
図13のフローチャートを用いて説明する。
【0236】
(ステップS1301)判断部132は、カウンタiに1を代入する。
【0237】
(ステップS1302)判断部132は、条件管理部112にi番目の条件が存在するか否かを判断する。i番目の条件が存在する場合は、存在しない場合は上位処理にリターンする。
【0238】
(ステップS1303)判断部132は、i番目の条件を条件管理部112から取得する。
【0239】
(ステップS1304)判断部132は、ステップS1303で取得した条件の判断のために使用する1以上の情報を取得する。
【0240】
(ステップS1305)判断部132は、ステップS1304で取得した1以上の情報が、ステップS1303で取得した条件に合致するか否かを判断する。条件に合致する場合はステップS1306に行き、条件に合致しない場合はステップS1307に行く。
【0241】
(ステップS1306)判断部132は、i番目の判断結果に「OK」を代入する。ステップS1308に行く。
【0242】
(ステップS1307)判断部132は、i番目の判断結果に「NG」を代入する。
【0243】
(ステップS1308)判断部132は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS1302に戻る。
【0244】
以上、本実施の形態によれば、作業者の端末装置4における作業状況を示す動画を他の作業者の端末装置4に出力できる。
【0245】
また、本実施の形態によれば、作業者の端末装置4における作業状況を示す動画を他の作業者の端末装置4にリアルタイムに出力できる。
【0246】
また、本実施の形態によれば、画像による認証に成功した作業者の端末装置4における作業状況を示す動画を、画像による認証に成功した他の作業者の端末装置4にリアルタイムに出力できる。
【0247】
また、本実施の形態によれば、作業者の端末装置4における作業状況が監視条件に合致するか否かを判断し、判断結果に応じて、異なる処理を行える。
【0248】
また、本実施の形態によれば、作業者の端末装置4における作業状況が特定の場合に、当該作業状況を示す動画を他の作業者の端末装置4に送信できる。
【0249】
また、本実施の形態によれば、2以上の作業者が相互に作業状況を監視できる。
【0250】
また、本実施の形態によれば、他の作業者の端末装置4における作業状況を監視できる。
【0251】
また、本実施の形態によれば、画像による認証に成功した作業者が、画像による認証に成功した他の作業者の端末装置4における作業状況を監視できる。
【0252】
また、本実施の形態によれば、他の作業者の端末装置4における作業状況が監視条件に合致する場合と合致しない場合とで異なる処理を行える。
【0253】
また、本実施の形態によれば、他の作業者の端末装置4における作業状況が特定の場合に、当該作業状況を示す動画を出力できる。
【0254】
さらに、本実施の形態によれば、上記の効果を出すために、サーバ3の負荷を小さくできる。
【0255】
なお、本実施の形態におけるサーバ3を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、作業者の端末装置から当該端末装置の画面画像と当該作業者を撮影した撮影画像とを有する動画を受信する動画受信部と、他の作業者の端末装置に前記動画を送信する動画送信部と、作業者を撮影した画像である作業者画像を格納する認証管理部から前記作業者画像を取得し、当該作業者の端末装置以外の端末装置に、前記作業者画像を送信する送信部として機能させるためのプログラムである。
【0256】
また、本実施の形態における端末装置4を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、他の作業者の端末装置から送信された情報であり、当該他の作業者の前記端末装置の画面画像と当該他の作業者を撮影した撮影画像とを有する動画を受信する端末受信部と、前記動画を出力する端末出力部と、他の作業者を撮影した作業者画像を格納する認証管理部を参照し、前記他の作業者を撮影した前記撮影画像と前記作業者画像とが同一人物条件を満たすか否かを判断する認証部として機能させるためのプログラムであって、前記認証部における認証の結果に応じて異なる処理を行うプログラムである。
【0257】
また、
図14は、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した種々の実施の形態のサーバ1等を実現するコンピュータの外観を示す。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。
図14は、このコンピュータシステム300の概観図であり、
図15は、システム300のブロック図である。
【0258】
図14において、コンピュータシステム300は、CD-ROMドライブを含むコンピュータ301と、キーボード302と、マウス303と、モニタ304とを含む。
【0259】
図15において、コンピュータ301は、CD-ROMドライブ3012に加えて、MPU3013と、CD-ROMドライブ3012等に接続されたバス3014と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM3015と、MPU3013に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM3016と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク3017とを含む。ここでは、図示しないが、コンピュータ301は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを含んでも良い。
【0260】
コンピュータシステム300に、上述した実施の形態のサーバ1等の機能を実行させるプログラムは、CD-ROM3101に記憶されて、CD-ROMドライブ3012に挿入され、さらにハードディスク3017に転送されても良い。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ301に送信され、ハードディスク3017に記憶されても良い。プログラムは実行の際にRAM3016にロードされる。プログラムは、CD-ROM3101またはネットワークから直接、ロードされても良い。
【0261】
プログラムは、コンピュータ301に、上述した実施の形態のサーバ1等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくても良い。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいれば良い。コンピュータシステム300がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
【0262】
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信するステップや、情報を受信するステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
【0263】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0264】
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
【0265】
また、上記各実施の形態において、各処理は、単一の装置によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0266】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0267】
以上のように、本発明にかかるサーバ1は、作業者の端末装置における作業状況を、作業中の他の作業者が監視できるという効果を有し、作業者の監視サーバとして有用である。
【符号の説明】
【0268】
A,B 情報システム
1,3 サーバ
2,4 端末装置
11,31 格納部
12 受信部
13,33 処理部
14 送信部
21,41 端末格納部
22 端末受付部
23、43 端末処理部
24 端末送信部
25 端末受信部
26 端末出力部
111 認証管理部
112 条件管理部
121 動画受信部
122 操作受信部
131 認証部
132 判断部
133 蓄積部
141 動画送信部
231 端末取得部