(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024097175
(43)【公開日】2024-07-18
(54)【発明の名称】通信システム、通信方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04W 28/04 20090101AFI20240710BHJP
H04W 4/38 20180101ALI20240710BHJP
H04L 1/1809 20230101ALI20240710BHJP
H04L 1/1607 20230101ALI20240710BHJP
【FI】
H04W28/04 110
H04W4/38
H04L1/1809
H04L1/1607
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023000521
(22)【出願日】2023-01-05
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-08-24
(71)【出願人】
【識別番号】397042218
【氏名又は名称】株式会社両毛システムズ
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(72)【発明者】
【氏名】森 弘司
(72)【発明者】
【氏名】三田 哲也
(72)【発明者】
【氏名】岩浪 雅史
【テーマコード(参考)】
5K014
5K067
【Fターム(参考)】
5K014DA02
5K014FA05
5K067BB27
5K067DD17
5K067EE02
5K067EE16
5K067EE35
5K067HH28
(57)【要約】
【課題】LPWAによる通信の信頼性を向上することが可能な通信システム、通信方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】LPWAの通信規格に基づく通信を行う通信端末と、前記通信端末から送信される送信データを受信する情報処理装置と、を有し、前記通信端末は、前記送信データを前記情報処理装置へ送信するデータ送信部、を備え、前記情報処理装置は、前記データ送信部から送信される前記送信データを受信するデータ受信部と、前記データ受信部が受信した前記送信データに基づき、前記通信端末から送信された前記送信データに欠損があるか否かを確認する欠損確認部と、前記送信データに欠損がある場合、前記送信データを再送するよう前記通信端末に要求する再送要求部と、を備える、通信システム。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
LPWAの通信規格に基づく通信を行う通信端末と、
前記通信端末から送信される送信データを受信する情報処理装置と、
を有し、
前記通信端末は、
前記送信データを前記情報処理装置へ送信するデータ送信部、
を備え、
前記情報処理装置は、
前記データ送信部から送信される前記送信データを受信するデータ受信部と、
前記データ受信部が受信した前記送信データに基づき、前記通信端末から送信された前記送信データに欠損があるか否かを確認する欠損確認部と、
前記送信データに欠損がある場合、前記送信データを再送するよう前記通信端末に要求する再送要求部と、
を備える、
通信システム。
【請求項2】
前記再送要求部は、前記通信端末との複数回の通信によって前記データ受信部が受信した複数の前記送信データのうち、欠損がある前記送信データについては1回の通信でまとめて再送を要求する、
請求項1に記載の通信システム。
【請求項3】
前記再送要求部は、欠損がある前記送信データのうち、欠損している部分のデータのみを再送するよう前記通信端末に要求する、
請求項1又は請求項2に記載の通信システム。
【請求項4】
前記通信端末は、
前記情報処理装置へ送信する前記送信データを分割して複数の分割データにするデータ分割部、
をさらに備え、
前記データ送信部は、前記送信データを前記分割データごとに前記情報処理装置へ送信する、
請求項1又は請求項2に記載の通信システム。
【請求項5】
前記データ受信部は、前記データ送信部から送信される前記送信データを前記分割データごとに受信し、
前記欠損確認部は、前記データ受信部が受信した前記分割データに基づき、前記通信端末から送信された前記送信データに欠損があるか否かを確認し、
前記再送要求部は、前記送信データに欠損がある場合、欠損している部分の前記分割データを再送するよう前記通信端末に要求する、
請求項4に記載の通信システム。
【請求項6】
前記分割データは、前記送信データの分割数と、複数の前記分割データにおけるシーケンス番号とを示す分割情報を有する、
請求項5に記載の通信システム。
【請求項7】
前記通信端末は、
前記情報処理装置から前記送信データの再送を要求されたことに応じて、欠損した前記送信データを取得する欠損データ取得部、
をさらに備え、
前記データ送信部は、前記欠損データ取得部によって取得された前記送信データを前記情報処理装置へ再送信する、
請求項1に記載の通信システム。
【請求項8】
前記LPWAの通信規格は、LoRaである、
請求項1に記載の通信システム。
【請求項9】
LPWAの通信規格に基づく通信を行う通信端末と、前記通信端末から送信される送信データを受信する情報処理装置と、を有する通信システムにおける通信方法であって、
前記通信端末のデータ送信部が、前記送信データを前記情報処理装置へ送信するデータ送信過程と、
前記情報処理装置のデータ受信部が、前記データ送信部から送信される前記送信データを受信するデータ受信過程と、
前記情報処理装置の欠損確認部が、前記データ受信部が受信した前記送信データに基づき、前記通信端末から送信された前記送信データに欠損があるか否かを確認する欠損確認過程と、
前記情報処理装置の再送要求部が、前記送信データに欠損がある場合、前記送信データを再送するよう前記通信端末に要求する再送要求過程と、
を含む通信方法。
【請求項10】
コンピュータを、
LPWAの通信規格に基づく通信を行う通信端末と、前記通信端末から送信される送信データを受信する情報処理装置と、を有する通信システムにおける前記通信端末として機能させるためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記情報処理装置へ送信する前記送信データを分割して複数の分割データにするデータ分割手段と、
前記送信データを前記分割データごとに前記情報処理装置へ送信するデータ送信手段と、
として機能させるためのプログラム。
【請求項11】
前記情報処理装置から欠損した前記分割データの再送を要求されたことに応じて、欠損した前記分割データを取得する欠損データ取得手段、
としてさらに機能させ、
前記データ送信手段は、前記欠損データ取得手段によって取得された前記分割データを前記情報処理装置へ再送信する、
請求項10に記載のプログラム。
【請求項12】
コンピュータを、
LPWAの通信規格に基づく通信を行う通信端末と、前記通信端末から送信される送信データを受信する情報処理装置と、を有する通信システムにおける前記情報処理装置として機能させるためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記通信端末から送信される送信データを受信するデータ受信手段と、
前記データ受信手段が受信した前記送信データに基づき、前記通信端末から送信された前記送信データに欠損があるか否かを確認する欠損確認手段と、
前記送信データに欠損がある場合、前記送信データを再送するよう前記通信端末に要求する再送要求手段と、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信システム、通信方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、IoT(Internet of Things)技術の普及により、IoTデバイスを活用したデータ収集やデータ分析などが行われている。IoTデバイスによって取得されたデータの収集においては、IoTデバイスからサーバへデータを送信するために、LPWA(Low Power Wide Area)の通信規格に基づく通信が利用される場合がある。
【0003】
例えば、下記特許文献1には、鳥獣害を低減するためのシステムにおいて、山や森などに檻とともに設置されるセンサ付のIoTデバイスによって取得されるデータに基づき、鳥獣が捕獲されたことの検出や捕獲率を高めるための分析などを行う技術について開示されている。当該技術では、センサによって取得されたデータをIoTデバイスからサーバ装置へ送信するための通信コストを抑えるために、山や森などの電波が届きにくい所からの通信が可能、かつ遠距離でも通信コストが非常に安いLPWA(例えば、LoRa)を利用することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、LPWAによる通信では、通信到達性についての保証がされていない場合がある。例えば、距離が遠くなればなるほど通信成功率(データの到達率)が低下することや、パケットの衝突が発生することなどにより、受信側でデータを受信できない場合がある。このように受信側でデータを受信できなかった場合に、LPWAによる通信では、データの再送が保証されていないため、通信の信頼性が低かった。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、LPWAによる通信の信頼性を向上することが可能な通信システム、通信方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る通信システムは、LPWAの通信規格に基づく通信を行う通信端末と、前記通信端末から送信される送信データを受信する情報処理装置と、を有し、前記通信端末は、前記送信データを前記情報処理装置へ送信するデータ送信部、を備え、前記情報処理装置は、前記データ送信部から送信される前記送信データを受信するデータ受信部と、前記データ受信部が受信した前記送信データに基づき、前記通信端末から送信された前記送信データに欠損があるか否かを確認する欠損確認部と、前記送信データに欠損がある場合、前記送信データを再送するよう前記通信端末に要求する再送要求部と、を備える。
【0008】
また、本発明の一態様に係る通信方法は、LPWAの通信規格に基づく通信を行う通信端末と、前記通信端末から送信される送信データを受信する情報処理装置と、を有する通信システムにおける通信方法であって、前記通信端末のデータ送信部が、前記送信データを前記情報処理装置へ送信するデータ送信過程と、前記情報処理装置のデータ受信部が、前記データ送信部から送信される前記送信データを受信するデータ受信過程と、前記情報処理装置の欠損確認部が、前記データ受信部が受信した前記送信データに基づき、前記通信端末から送信された前記送信データに欠損があるか否かを確認する欠損確認過程と、前記情報処理装置の再送要求部が、前記送信データに欠損がある場合、前記送信データを再送するよう前記通信端末に要求する再送要求過程と、を含む。
【0009】
また、本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータを、LPWAの通信規格に基づく通信を行う通信端末と、前記通信端末から送信される送信データを受信する情報処理装置と、を有する通信システムにおける前記通信端末として機能させるためのプログラムであって、前記コンピュータを、前記情報処理装置へ送信する前記送信データを分割して複数の分割データにするデータ分割手段と、前記送信データを前記分割データごとに前記情報処理装置へ送信するデータ送信手段と、として機能させる。
【0010】
また、本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータを、LPWAの通信規格に基づく通信を行う通信端末と、前記通信端末から送信される送信データを受信する情報処理装置と、を有する通信システムにおける前記情報処理装置として機能させるためのプログラムであって、前記コンピュータを、前記通信端末から送信される送信データを受信するデータ受信手段と、前記データ受信手段が受信した前記送信データに基づき、前記通信端末から送信された前記送信データに欠損があるか否かを確認する欠損確認手段と、前記送信データに欠損がある場合、前記送信データを再送するよう前記通信端末に要求する再送要求手段と、として機能させる。
【発明の効果】
【0011】
以上説明したように、この発明によれば、LPWAによる通信の信頼性を向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本実施形態に係る通信システムの概略構成の一例を示す図である。
【
図2】本実施形態に係る通信端末の機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】本実施形態に係る情報処理装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】本実施形態に係る処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
【0014】
<1.通信システムの概略構成>
図1を参照して、本実施形態に係る通信システムの概略構成について説明する。
図1は、本実施形態に係る通信システムの概略構成の一例を示す図である。
図1に示す通信システム1は、LPWA(Low Power Wide Area)の通信規格に基づく通信を行う端末(以下、「通信端末」とも称される)と、当該通信端末から送信されるデータ(以下、「送信データ」とも称される)を受信する装置(以下、「情報処理装置」とも称される)とが通信を行うシステムである。
【0015】
通信システム1は、例えば、屋内又は屋外において取得されるデータを通信端末によって情報処理装置へ収集し、情報処理装置にて分析するためのシステムに対して適用される。屋内で利用されるシステムは、例えば、生産拠点における生産を管理するための生産管理システムである。当該システムでは、生産拠点内に設置された生産設備やセンサなどから収集されたデータに基づき、生産設備の稼働状況、生産状況、生産実績、在庫状況などを分析して、生産の管理が行える。生産拠点は、例えば、所定の製品を生産(製造)する工場である。工場の分野は特に限定されず、例えば、機械、自動車、化学、鉄鋼、印刷、製紙、建築、食品、製薬、家電等の分野が挙げられる。また、屋外で利用されるシステムは、例えば、害獣に関する監視を行うための害獣監視システムや、水位や水温などを管理するための水管理システムなどである。害獣監視システムでは、山、森、畑、田んぼなどの屋外に設置された罠やセンサなどから収集されたデータに基づき、罠の稼働状況や害獣の捕獲状況などを分析して、害獣の監視などが行える。水管理システムでは、水田や河川などの屋外に設置されたセンサなどから収集されたデータに基づき、水位や水温の状況などを分析して、水位監視や水温管理などが行える。
なお、通信システム1が適用されるシステムは、生産管理システム、害獣監視システム、水管理システムに限定されない。
【0016】
通信システム1で用いられるLPWAの通信規格は、免許が不要な周波数帯域を利用する通信規格(アンライセンスバンド)と、免許が必要な周波数帯域を利用する通信規格(ライセンスバンド)とに分けられる。アンライセンスバンドには、例えば、LoRa(LoRa WAN)、Sigfox、ELTRES、ZETAなどの通信規格がある。ライセンスバンドには、例えば、NB-IoT、LTE-M、LTE Cat.1などの通信規格がある。
【0017】
以下では、通信端末がIoT(Internet of Things)デバイスであり、情報処理装置がサーバ装置であり、LPWAの通信規格がLoRaである例を一例に、本実施形態について説明する。
図1に示すように、通信システム1は、IoTデバイス10-1~10-n(nは自然数)と、中継機器20-1~20-m(mは自然数)と、サーバ装置30とを備える。なお、以下では、IoTデバイス10-1~10-n及び中継機器20-1~20-mは、個々に区別する必要がない場合にはまとめて「IoTデバイス10」、「中継機器20」とも称される。
【0018】
IoTデバイス10は、LoRaによって中継機器20と通信可能に接続されている。
図1には、通信システム1が、複数のIoTデバイス10-1~10-nと、複数の中継機器20-1~20-mとを備える例が示されている。
図1に示す例では、一例として、IoTデバイス10-1とIoTデバイス10-2が中継機器20-1と通信を行うように接続され、IoTデバイス10-nが中継機器20-mと通信を行うように接続されている。なお、IoTデバイス10-1~10-nと中継機器20-1~20-mとの通信を行う組み合わせはかかる例に限定されず、任意の組み合わせであってよい。
また、中継機器20-1~20-mは、ネットワークNWを介して、サーバ装置30と通信可能に接続されている。
【0019】
(1)IoTデバイス10
IoTデバイス10は、LPWAの通信規格に基づく通信を行う端末であり、通信端末の一例である。IoTデバイス10は、センサなどによって取得されたデータを送信データとして、中継機器20を介してサーバ装置30へ送信する。IoTデバイス10は、例えば、PC(Personal Computer)、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末などであるが、送信データの取得とサーバ装置30との通信が可能であればこれらに限定されない。
なお、IoTデバイス10は、自装置に内蔵されたセンサが取得するデータを送信データとして取得してもよいし、自装置に外部接続されたセンサが取得するデータを送信データとして取得してもよい。
【0020】
(2)中継機器20
中継機器20は、IoTデバイス10とサーバ装置30との通信を中継するための機器である。中継機器20は、例えば、LPWAゲートウェイである。LPWAゲートウェイは、LPWAとインターネットなどの広域ネットワークとを接続する機能を有する。このため、中継機器20の機能により、IoTデバイス10とサーバ装置30との通信が可能となる。
【0021】
(3)サーバ装置30
サーバ装置30は、IoTデバイス10から送信される送信データを受信する装置であり、情報処理装置の一例である。サーバ装置30は、1つ又は複数のサーバ(例えば、クラウドサーバ)で構成される。サーバ装置30は、中継機器20を介してIoTデバイス10から送信される送信データを受信し、当該送信データに基づく処理を実行する。
【0022】
<2.通信端末の機能構成>
以上、本実施形態に係る通信システム1の概略構成について説明した。続いて、本実施形態に係る通信端末の機能構成について説明する。
図2は、本実施形態に係る通信端末の機能構成の一例を示すブロック図である。以下では、
図2を参照して、IoTデバイス10を一例として、通信端末の機能構成について説明する。
図2に示すように、IoTデバイス10は、通信部110と、センサ部120と、記憶部130と、制御部140とを備える。
【0023】
(1)通信部110
通信部110は、各種情報を送受信する機能を有する。例えば、通信部110は、中継機器20を中継してサーバ装置30と通信を行い、各種情報を送受信する。
図2に示すように、通信部110は、データ送信部111と、要求受信部112とを備える。
【0024】
(1-1)データ送信部111
データ送信部111は、送信データをサーバ装置30へ送信する機能を有する。送信データのデータ容量が1回の通信で送信可能なデータ容量の上限値を超える場合、1回の通信で送信可能なデータ容量となるように送信データが複数に分割されたデータ(以下、「分割データ」とも称される)が用意される。この場合、データ送信部111は、送信データを分割データごとにサーバ装置30へ送信する。
データ送信部111は、送信データを送信し終えると、送信を終えた旨を示すメッセージ(以下、「送信終了メッセージ」とも称される)をサーバ装置30へ送信する。複数の分割データを送信する場合、データ送信部111は、全ての分割データを送信し終えると、送信終了メッセージをサーバ装置30へ送信する。
なお、送信終了メッセージの送信は、一定回数行われる。
【0025】
IoTデバイス10は、サーバ装置30にて送信データ(分割データ)を受信できなかった場合、即ち送信データに欠損があった場合、欠損した部分のデータを再送する機能を有する。このため、データ送信部111は、送信データに欠損があった場合に、後述する欠損データ取得部143によって取得された送信データをサーバ装置30へ再送信する。なお、送信データが分割されている場合、データ送信部111は、欠損データ取得部143によって取得された分割データをサーバ装置30へ再送信する。
【0026】
(1-2)要求受信部112
要求受信部112は、サーバ装置30から送信される再送要求を受信する機能を有する。再送要求は、送信データに欠損がある場合に欠損している送信データを再送するよう要求する信号である。なお、送信データが分割されている場合、再送要求は、送信データのうち欠損している部分の分割データを再送するよう要求する信号となる。
【0027】
(2)センサ部120
センサ部120は、送信データとなるデータを取得する機能を有する。センサ部120の機能は、例えば、加速度センサ、荷重センサ、振動センサ、圧力センサ、張力センサ、温度センサ、湿度センサ、人感センサ、GPS(Global Positioning System)センサ、カメラセンサ、マイクロフォンなどのセンサによって実現される。カメラセンサは、CCD(Charge Coupled Device)センサ又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサなどである。
【0028】
(3)記憶部130
記憶部130は、各種情報を記憶する機能を有する。記憶部130は、記憶媒体、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、RAM(Random Access read/write Memory)、ROM(Read Only Memory)、またはこれらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。
図2に示すように、記憶部130は、送信データ記憶部131と、分割データ記憶部132とを備える。
【0029】
(3-1)送信データ記憶部131
送信データ記憶部131は、送信データを記憶する機能を有する。例えば、送信データ記憶部131は、センサ部120によって取得されたデータを送信データとして記憶する。また、送信データ記憶部131は、センサ部120によって取得され、サーバ装置30へ送信されたデータを送信データとして記憶してもよい。
【0030】
(3-2)分割データ記憶部132
分割データ記憶部132は、分割データを記憶する機能を有する。例えば、分割データ記憶部132は、後述するデータ分割部142によって送信データが分割された分割データを記憶する。
なお、分割データには、分割の詳細を示す情報(以下、「分割情報」とも称される)を有する。分割情報には、例えば、ファイル名、自分割データの分割元となる送信データの分割数、当該送信データが分割された複数の分割データにおける自分割データのシーケンス番号などを示す情報が含まれる。
【0031】
(4)制御部140
制御部140は、IoTデバイス10の動作全般を制御する機能を有する。制御部140は、例えば、IoTデバイス10がハードウェアとして備えるCPU(Central Processing Unit)にプログラムを実行させることによって実現される。
図2に示すように、制御部140は、送信データ取得部141と、データ分割部142と、欠損データ取得部143とを備える。
【0032】
(4-1)送信データ取得部141
送信データ取得部141は、送信データを取得する機能を有する。例えば、送信データ取得部141は、センサ部120によって取得されたデータを送信データとして直接取得してもよいし、センサ部120によって取得されて送信データ記憶部131に送信データとして記憶されているデータを送信データとして取得してもよい。送信データの取得後、取得した送信データの分割が必要な場合、送信データ取得部141は、取得した送信データをデータ分割部142に分割させる。取得した送信データの分割が不要な場合、送信データ取得部141は、取得した送信データをサーバ装置30へデータ送信部111に送信させる。
【0033】
(4-2)データ分割部142
データ分割部142は、データを分割する機能を有する。例えば、データ分割部142は、サーバ装置30へ送信する送信データを分割して複数の分割データにする。分割時、データ分割部142は、分割データごとに分割情報を生成する。分割後、データ分割部142は、分割データと分割情報とを対応付けて、分割データ記憶部132に記憶させる。そして、データ分割部142は、分割データとその分割情報をサーバ装置30へデータ送信部111に送信させる。
データ分割部142は、全ての分割データを送信し終えると、送信終了メッセージをサーバ装置30へデータ送信部111に送信させる。なお、データ分割部142は、送信終了メッセージの送信をデータ送信部111に一定回数行わせる。
【0034】
なお、データ分割部142は、基本的には、送信データのデータ容量が1回の通信で送信可能なデータ容量の上限値を超える場合に、1回の通信で送信可能なデータ容量となるように送信データを複数に分割する。ただし、送信データのデータ容量が1回の通信で送信可能なデータ容量の上限値を超えていない場合、即ち1回の通信で送信可能なデータ容量であっても、送信データを複数に分割してもよい。
【0035】
(4-3)欠損データ取得部143
欠損データ取得部143は、欠損データを取得する機能を有する。欠損データは、サーバ装置30の送信時に欠損があった送信データのことである。送信データが分割されている場合、欠損データは、送信データのうち欠損している部分の分割データである。
例えば、欠損データ取得部143は、サーバ装置30から送信データの再送を要求されたことに応じて、欠損データを取得する。即ち、欠損データ取得部143は、要求受信部112がサーバ装置30から再送要求を受信した場合に、欠損データを取得する。欠損データの取得後、欠損データ取得部143は、取得した欠損データをサーバ装置30へデータ送信部111に送信させる。
【0036】
<3.情報処理装置の機能構成>
以上、本実施形態に係るIoTデバイス10(通信端末)の機能構成について説明した。続いて、本実施形態に係る情報処理装置の機能構成について説明する。
図3は、本実施形態に係る情報処理装置の機能構成の一例を示すブロック図である。以下では、
図3を参照して、サーバ装置30を一例として、情報処理装置の機能構成について説明する。
図3に示すように、サーバ装置30は、通信部310と、記憶部320と、制御部330とを備える。
【0037】
(1)通信部310
通信部310は、各種情報を送受信する機能を有する。例えば、通信部310は、中継機器20を中継してIoTデバイス10と通信を行い、各種情報を送受信する。
図3に示すように、通信部310は、データ受信部311と、要求送信部312とを備える。
【0038】
(1-1)データ受信部311
データ受信部311は、IoTデバイス10から送信データに関する各種データを受信する機能を有する。具体的に、データ受信部311は、IoTデバイス10のデータ送信部111から送信される送信データ、分割データとその分割情報、送信終了メッセージ、欠損データなどを受信する。送信データが分割されている場合、データ受信部311は、データ送信部111から送信される送信データを分割データごとに受信する。
【0039】
(1-2)要求送信部312
要求送信部312は、再送要求をIoTデバイス10へ送信する機能を有する。例えば、要求送信部312は、後述する欠損確認部332によって送信データに欠損があることが確認され、再送要求部333が再送を要求する場合に、再送要求をIoTデバイス10へ送信する。
【0040】
(2)記憶部320
記憶部320は、各種情報を記憶する機能を有する。記憶部320は、記憶媒体、例えば、HDD、SSD、フラッシュメモリ、EEPROM、RAM、ROM、またはこれらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。
図3に示すように、記憶部320は、受信データ記憶部321と、復元データ記憶部322とを備える。
【0041】
(2-1)受信データ記憶部321
受信データ記憶部321は、データ受信部311がIoTデバイス10から受信した各種データを記憶する機能を有する。例えば、受信データ記憶部321は、データ受信部311がIoTデバイス10から受信した送信データ、分割データとその分割情報、欠損データなどを記憶する。
【0042】
(2-2)復元データ記憶部322
復元データ記憶部322は、復元データを記憶する機能を有する。復元データは、後述するデータ復元部334によって複数の分割データから復元される、分割前の送信データである。
【0043】
(3)制御部330
制御部330は、サーバ装置30の動作全般を制御する機能を有する。制御部330は、例えば、サーバ装置30がハードウェアとして備えるCPUにプログラムを実行させることによって実現される。
図3に示すように、制御部330は、受信データ取得部331と、欠損確認部332と、再送要求部333と、データ復元部334とを備える。
【0044】
(3-1)受信データ取得部331
受信データ取得部331は、データ受信部311がIoTデバイス10から受信した各種データを取得する機能を有する。例えば、受信データ取得部331は、データ受信部311がIoTデバイス10から受信した送信データ、分割データとその分割情報、欠損データなどを取得する。取得後、受信データ取得部331は、取得した各種データを受信データ記憶部321に記憶させることで、各種データを登録する。
【0045】
(3-2)欠損確認部332
欠損確認部332は、送信データの欠損を確認する機能を有する。例えば、欠損確認部332は、データ受信部311が受信した各種データに基づき、IoTデバイス10から送信された送信データに欠損があるか否かを確認する。
欠損確認部332は、データ受信部311がIoTデバイス10から受信する分割情報又は送信終了メッセージに基づき、送信データを送信する通信が終了したか否かに応じて、欠損確認を開始するか否かを判定する。例えば、欠損確認部332は、分割情報が示す送信データの分割数と自分割データのシーケンス番号とが一致した場合、最後の分割データを受信したことから送信データを送信する通信が終了したことが分かるため、欠損確認を開始すると判定する。また、欠損確認部332は、データ受信部311が送信終了メッセージを受信した場合、送信データを送信する通信が終了したことが分かるため、欠損確認を開始すると判定する。送信終了メッセージによる判定の場合、最後の分割データが欠損していたとしても、送信データを送信する通信の終了を捉え、欠損確認を開始することができる。
【0046】
送信データが分割されていない1つのデータである場合、欠損確認部332は、データ受信部311が受信した送信データに基づき、IoTデバイス10から送信された送信データに欠損があるか否かを確認する。この場合、欠損確認部332は、送信データが受信データ記憶部321に記憶されているか否かを確認する。送信データが記憶されている場合、欠損確認部332は、送信データが欠損していないと判定する。一方、送信データが記憶されていない場合、欠損確認部332は、送信データが欠損していると判定する。
【0047】
また、送信データが複数の分割データに分割されたデータである場合、欠損確認部332は、データ受信部311が受信した分割データに基づき、IoTデバイス10から送信された送信データに欠損があるか否かを確認する。この場合、欠損確認部332は、1つの送信データにおける全ての分割データが受信データ記憶部321に記憶されているか否かを確認する。全ての分割データが記憶されている場合、欠損確認部332は、送信データが欠損していないと判定する。一方、1つでも分割データが記憶されていない場合、欠損確認部332は、送信データが欠損していると判定する。
【0048】
なお、欠損確認部332は、各分割データとともに記憶されている分割情報を参照することで、欠損している分割データを特定することができる。上述したように、分割情報には、送信データの分割数と、自分割データのシーケンス番号が含まれている。
そこで、欠損確認部332は、まず、1つの送信データについて、受信データ記憶部321に記憶されている分割データのいずれかの分割情報を参照し、送信データの分割数と受信データ記憶部321に記憶されている分割データの数とを比較する。数が一致する場合、欠損確認部332は、送信データが欠損していないと判定する。一方、数が一致しない場合、欠損確認部332は、送信データが欠損していると判定する。
送信データが欠損していると判定した場合、欠損確認部332は、1つの送信データについて受信データ記憶部321に記憶されている全ての分割データの分割情報を参照し、送信データの分割数に対して不足しているシーケンス番号を特定する。これにより、欠損確認部332は、特定したシーケンス番号に対応する分割データが欠損している分割データであると特定することができる。
上述したように、欠損確認部332は、分割情報を参照することで、分割して送信された分割データ(パケット)の順序や損失状況を送信元ごとに把握することができる。
【0049】
(3-3)再送要求部333
再送要求部333は、送信データの再送を要求する機能を有する。例えば、再送要求部333は、送信データに欠損がある場合、送信データを再送するようIoTデバイス10に要求する。具体的に、再送要求部333は、欠損確認部332によって送信データに欠損があると判定された場合、要求送信部312からIoTデバイス10へ再送を要求する信号を送信させる。
これにより、IoTデバイス10に対して送信データの送信をリトライさせることができ、通信成功率(データの到達率)を向上することができる。
【0050】
なお、再送要求部333は、欠損がある送信データのうち、欠損している部分のデータのみを再送するようIoTデバイス10に要求する。例えば、送信データが複数の分割データに分割されたデータであり、当該送信データに欠損がある場合、再送要求部333は、欠損している部分の分割データを再送するようIoTデバイス10に要求する。この時、再送要求部333は、どの分割データが欠損しているかを欠損確認部332による確認結果から特定可能である。
これにより、再送のためのアップリンクが削減され、中継機器20(ゲートウェイ)が送信データをサーバ装置30へ送信するための周波数帯を使用する時間も削減される。このため、他の送信データの送信や他のIoTデバイス10による送信データの送信のために当該周波数帯を利用できる時間が増加し、より効率的に周波数帯を利用することが可能となる。また、無駄な通信を行わないため、通信コストを抑えることもできる。
【0051】
なお、再送要求部333は、IoTデバイス10との複数回の通信によってデータ受信部311が受信した複数の送信データのうち、欠損がある送信データについては1回の通信でまとめて再送を要求する。これは、送信データが分割されていない1つのデータである場合、及び送信データが複数の分割データに分割されたデータである場合のどちらの場合も同様に行われる。
例えば、送信データが分割されていない1つのデータであるとする。この場合、再送要求部333は、1つの送信データについて欠損確認部332によって欠損があると判定されるごとに再送の要求はしない。再送要求部333は、IoTデバイス10から送信データを受信する通信がL回(Lは2以上の自然数)行われるごとに、L個の送信データのうち欠損があると判定された送信データについて、1回の通信でまとめて再送を要求する。
また、送信データが複数の分割データに分割されたデータであるとする。この場合、再送要求部333は、1つの分割データについて欠損確認部332によって欠損があると判定されるごとに再送の要求はしない。再送要求部333は、IoTデバイス10から分割データを受信する通信がK回(Kは1つの送信データにおける分割データの数)行われるごとに、K個の分割データのうち欠損があると判定された分割データについて、1回の通信でまとめて再送を要求する。
これにより、再送のためのダウンリンクが削減され、中継機器20(ゲートウェイ)が再送要求をIoTデバイス10へ送信するための周波数帯を使用する時間も削減される。このため、他の送信データの送信や他のIoTデバイス10による送信データの送信のために当該周波数帯を利用できる時間が増加し、より効率的に周波数帯を利用することが可能となる。また、無駄な通信を行わないため、通信コストを抑えることもできる。
【0052】
なお、サーバ装置30が送信データを受信したか否かを確認する手段として、IoTデバイス10にてサーバ装置30からConfirmed Messageを受信する手段がある。しかしながら、Confirmed Messageは、サーバ装置30が送信データを受信した場合(Confirmed)に送信されてしまう。このため、Confirmed Messageを利用する手段では、IoTデバイス10からサーバ装置30へ送信データを送信した後に、Confirmed Messageを送信するためのダウンリンクが必ず発生してしまう。即ち、Confirmed Messageを利用する手段では、1回の通信ごとに必ずダウンリンクが発生し、データ送信のための周波数帯が利用されてしまう。
これに対して、本実施形態では、上述したように送信データに欠損がある場合は複数回の通信ごとに1回のみダウンリンクが発生するため、Confirmed Messageを利用する手段と比べて、ダウンリンクの発生を削減でき、より効率的に周波数帯を利用することが可能となる。
【0053】
(3-4)データ復元部334
データ復元部334は、データを復元する機能を有する。例えば、データ復元部334は、送信データが複数に分割された分割データでIoTデバイス10から送信され、全ての分割データを欠損なく受信できた場合、当該分割データから分割前の送信データを復元する。復元後、データ復元部334は、復元データを復元データ記憶部322に記憶させることで、復元データを登録する。
【0054】
<4.処理の流れ>
以上、本実施形態に係るサーバ装置30(情報処理装置)の機能構成について説明した。続いて、
図4を参照して、本実施形態に係る処理の流れについて説明する。
図4は、本実施形態に係る処理の流れの一例を示すシーケンス図である。なお、以下では、送信データのデータ容量が1回の通信で送信可能なデータ容量の上限値を超える場合を一例として、処理の流れについて説明する。
【0055】
図4に示すように、まず、IoTデバイス10の送信データ取得部141は、送信データを取得する(ステップS101)。
次いで、IoTデバイス10のデータ分割部142は、送信データ取得部141によって取得された送信データに対して分割処理を行う(ステップS102)。データ分割部142は、分割処理にて、送信データを複数の分割データに分割し、分割データごとに分割情報を生成し、分割データとその分割情報を分割データ記憶部132に記憶させる。
分割処理後、IoTデバイス10のデータ送信部111は、分割処理にて得られた複数の分割データを分割データごとに、中継機器20へ送信する(ステップS103)。この時、データ送信部111は、分割データとともにその分割情報も送信する。
中継機器20は、IoTデバイス10から受信した分割データとその分割情報を、サーバ装置30へそのまま転送(送信)する(ステップS104)。なお、この転送は、アップリンクである。
IoTデバイス10のデータ送信部111と中継機器20は、1つの送信データにおける全ての分割データについて、ステップS103とステップS104の処理を行う。これにより、IoTデバイス10は、中継機器20を中継して、サーバ装置30へ送信データを送信することができる。
【0056】
サーバ装置30の受信データ取得部331は、サーバ装置30のデータ受信部311が中継機器20から受信した分割データとその分割情報を取得する(ステップS105)。
受信データ取得部331は、取得した分割データとその分割情報を、受信データ記憶部321に記憶させ、登録する(ステップS106)。
次いで、欠損確認部332は、1つの送信データについて全ての分割データを送信する通信が行われたか否かを確認する(ステップS107)。全ての通信が終了している場合(ステップS107/YES)、処理はステップS108へ進む。一方、全ての通信が終了していない場合(ステップS107/NO)、全ての通信が終了するまでステップS105からステップS107の処理が繰り返される。
【0057】
処理がステップS108へ進んだ場合、欠損確認部332は、欠損確認処理を行う(ステップS108)。欠損確認部332は、欠損確認処理にて、1つの送信データについて受信した分割データに欠損があるか否かを確認する。具体的に、欠損確認部332は、1つの送信データについて受信した全ての分割データの分割情報を参照して欠損の有無を確認し、欠損がある場合には欠損している分割データを特定する。
欠損確認処理にて送信データに欠損があることが確認された場合(ステップS109/YES)、処理はステップS110へ進む。一方、欠損確認処理にて送信データに欠損がないことが確認された場合(ステップS109/NO)、処理はステップS113へ進む。
【0058】
処理がステップS110へ進んだ場合、サーバ装置30の再送要求部333は、要求送信部312から中継機器20へ再送を要求する信号を送信させる(ステップS110)。
中継機器20は、サーバ装置30から受信した再送を要求する信号を、IoTデバイス10へそのまま転送(送信)する(ステップS111)。なお、この転送は、ダウンリンクである。
これにより、サーバ装置30は、中継機器20を中継して、IoTデバイス10へ再送を要求する信号を送信することができる。
【0059】
IoTデバイス10の欠損データ取得部143は、IoTデバイス10の要求受信部112が中継機器から再送を要求する信号を受信すると、分割データ記憶部132から当該信号が示す分割データを欠損データとして取得する(ステップS112)。
欠損データの取得後、処理はステップS103へ戻り、分割データの送信と同様に欠損データの送信が行われる。サーバ装置30にて欠損データが受信できなかった場合、再送のための処理が再び行われる。即ち、送信データの欠損がなくなるまで、ステップS103からステップS112の処理が繰り返される。
【0060】
処理がステップS113へ進んだ場合、サーバ装置30のデータ復元部334は、1つの送信データにおける全ての分割データから、分割前の送信データを復元する(ステップS113)。
復元後、データ復元部334は、復元データを復元データ記憶部322に記憶させ、登録する(ステップS114)。
【0061】
以上説明したように、本実施形態に係る通信システム1は、LPWAの通信規格に基づく通信を行うIoTデバイス10(通信端末)と、IoTデバイス10から送信される送信データを受信するサーバ装置30(情報処理装置)と、を有し、IoTデバイス10は、送信データをサーバ装置30へ送信するデータ送信部111、を備え、サーバ装置30は、データ送信部111から送信される送信データを受信するデータ受信部311と、データ受信部311が受信した送信データに基づき、IoTデバイス10から送信された送信データに欠損があるか否かを確認する欠損確認部332と、送信データに欠損がある場合、送信データを再送するようIoTデバイス10に要求する再送要求部333と、を備える。
【0062】
かかる構成により、LPWAによる通信において、データの受信側でデータを受信できなかった場合に、受信側から送信側へデータの再送が要求される。これにより、データの受信側において通信到達性が保証されるため、通信の信頼性が向上する。
よって、本実施形態に係る通信システム1は、LPWAによる通信の信頼性を向上することを可能とする。
【0063】
<5.変形例>
以上、実施形態について説明した。続いて、実施形態の変形例について説明する。なお、以下に説明する各変形例は、単独で実施形態に適用されてもよいし、組み合わせで実施形態に適用されてもよい。また、各変形例は、実施形態で説明した構成に代えて適用されてもよいし、各実施形態で説明した構成に対して追加的に適用されてもよい。
【0064】
上述した実施形態では、説明の便宜上、通信システム1がIoTデバイス10と、中継機器20と、サーバ装置30とを備える例について説明したが、かかる例に限定されない。例えば、IoTデバイス10と中継機器20との間に、通信を中継する装置がさらに設けられていてもよい。また、中継機器20とサーバ装置30との間に、通信を中継するサーバ装置(例えばネットワークサーバやアプリケーションサーバなど)がさらに設けられていてもよい。
【0065】
以上、実施形態の変形例について説明した。
なお、上述した実施形態における通信システム1、IoTデバイス10(通信端末)、中継機器20、及びサーバ装置30(情報処理装置)の一部又は全部の機能をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
【0066】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0067】
1…通信システム、10(10-1~10-n)…IoTデバイス、20(20-1~20-m)…中継機器、30…サーバ装置、110…通信部、111…データ送信部、112…要求受信部、120…センサ部、130…記憶部、131…送信データ記憶部、132…分割データ記憶部、140…制御部、141…送信データ取得部、142…データ分割部、143…欠損データ取得部、310…通信部、311…データ受信部、312…要求送信部、320…記憶部、321…受信データ記憶部、322…復元データ記憶部、330…制御部、331…受信データ取得部、332…欠損確認部、333…再送要求部、334…データ復元部、NW…ネットワーク
【手続補正書】
【提出日】2023-03-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
LPWAの通信規格に基づく通信を行う通信端末と、
前記通信端末から送信される送信データを受信する情報処理装置と、
を有し、
前記通信端末は、
前記情報処理装置へ送信する前記送信データを分割して複数の分割データにするデータ分割部と、
前記送信データを前記分割データごとに前記情報処理装置へ送信するデータ送信部と、
を備え、
前記情報処理装置は、
前記データ送信部から送信される前記送信データを前記分割データごとに受信するデータ受信部と、
前記データ受信部が受信した前記送信データについて全ての分割データを送信する通信が行われたか否かを確認し、全ての通信が終了している場合には、前記通信端末から送信された前記分割データが有する前記送信データの分割数と複数の前記分割データにおけるシーケンス番号とを示す分割情報に基づき、前記送信データに欠損があるか否かを確認する欠損確認部と、
前記送信データに欠損がある場合、欠損している部分の前記分割データを再送するよう前記通信端末に要求する再送要求部と、
前記送信データに欠損がない場合、前記分割データから分割前の前記送信データを復元するデータ復元部と、
を備える、
通信システム。
【請求項2】
前記再送要求部は、前記通信端末との複数回の通信によって前記データ受信部が受信した複数の前記送信データのうち、欠損がある前記送信データについては1回の通信でまとめて再送を要求する、
請求項1に記載の通信システム。
【請求項3】
前記再送要求部は、欠損がある前記送信データのうち、欠損している部分のデータのみを再送するよう前記通信端末に要求する、
請求項1又は請求項2に記載の通信システム。
【請求項4】
前記通信端末は、
分割された複数の前記分割データを記憶する分割データ記憶部と、
前記情報処理装置から前記送信データの欠損した前記分割データの再送を要求されたことに応じて、欠損した前記分割データを前記分割データ記憶部から取得する欠損データ取得部、
をさらに備え、
前記データ送信部は、前記欠損データ取得部によって取得された前記分割データを前記情報処理装置へ再送信する、
請求項1に記載の通信システム。
【請求項5】
前記LPWAの通信規格は、LoRaである、
請求項1に記載の通信システム。
【請求項6】
LPWAの通信規格に基づく通信を行う通信端末と、前記通信端末から送信される送信データを受信する情報処理装置と、を有する通信システムにおける通信方法であって、
前記通信端末のデータ分割部が、前記情報処理装置へ送信する前記送信データを分割して複数の分割データにするデータ分割過程と、
前記通信端末のデータ送信部が、前記送信データを前記分割データごとに前記情報処理装置へ送信するデータ送信過程と、
前記情報処理装置のデータ受信部が、前記データ送信部から送信される前記送信データを前記分割データごとに受信するデータ受信過程と、
前記情報処理装置の欠損確認部が、前記データ受信部が受信した前記送信データについて全ての分割データを送信する通信が行われたか否かを確認し、全ての通信が終了している場合には、前記通信端末から送信された前記分割データが有する前記送信データの分割数と複数の前記分割データにおけるシーケンス番号とを示す分割情報に基づき、前記送信データに欠損があるか否かを確認する欠損確認過程と、
前記情報処理装置の再送要求部が、前記送信データに欠損がある場合、欠損している部分の前記分割データを再送するよう前記通信端末に要求する再送要求過程と、
前記情報処理装置のデータ復元部が、前記送信データに欠損がない場合、前記分割データから分割前の前記送信データを復元するデータ復元過程と、
を含む通信方法。
【請求項7】
コンピュータを、
LPWAの通信規格に基づく通信を行う通信端末と、前記通信端末から送信される送信データを受信する情報処理装置と、を有する通信システムとして機能させるためのプログラムであって、
前記通信端末として機能するコンピュータを、
前記情報処理装置へ送信する前記送信データを分割して複数の分割データにするデータ分割手段と、
前記送信データを前記分割データごとに前記情報処理装置へ送信するデータ送信手段と、
として機能させ、
前記情報処理装置として機能するコンピュータを、
前記データ送信部から送信される前記送信データを前記分割データごとに受信するデータ受信手段と、
前記データ受信部が受信した前記送信データについて全ての分割データを送信する通信が行われたか否かを確認し、全ての通信が終了している場合には、前記通信端末から送信された前記分割データが有する前記送信データの分割数と複数の前記分割データにおけるシーケンス番号とを示す分割情報に基づき、前記送信データに欠損があるか否かを確認する欠損確認手段と、
前記送信データに欠損がある場合、欠損している部分の前記分割データを再送するよう前記通信端末に要求する再送要求手段と、
前記送信データに欠損がない場合、前記分割データから分割前の前記送信データを復元するデータ復元手段と、
として機能させる、
プログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明の一態様に係る通信システムは、LPWAの通信規格に基づく通信を行う通信端末と、前記通信端末から送信される送信データを受信する情報処理装置と、を有し、前記通信端末は、前記情報処理装置へ送信する前記送信データを分割して複数の分割データにするデータ分割部と、前記送信データを前記分割データごとに前記情報処理装置へ送信するデータ送信部と、を備え、前記情報処理装置は、前記データ送信部から送信される前記送信データを前記分割データごとに受信するデータ受信部と、前記データ受信部が受信した前記送信データについて全ての分割データを送信する通信が行われたか否かを確認し、全ての通信が終了している場合には、前記通信端末から送信された前記分割データが有する前記送信データの分割数と複数の前記分割データにおけるシーケンス番号とを示す分割情報に基づき、前記送信データに欠損があるか否かを確認する欠損確認部と、前記送信データに欠損がある場合、欠損している部分の前記分割データを再送するよう前記通信端末に要求する再送要求部と、前記送信データに欠損がない場合、前記分割データから分割前の前記送信データを復元するデータ復元部と、を備える。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
また、本発明の一態様に係る通信方法は、LPWAの通信規格に基づく通信を行う通信端末と、前記通信端末から送信される送信データを受信する情報処理装置と、を有する通信システムにおける通信方法であって、前記通信端末のデータ分割部が、前記情報処理装置へ送信する前記送信データを分割して複数の分割データにするデータ分割過程と、前記通信端末のデータ送信部が、前記送信データを前記分割データごとに前記情報処理装置へ送信するデータ送信過程と、前記情報処理装置のデータ受信部が、前記データ送信部から送信される前記送信データを前記分割データごとに受信するデータ受信過程と、前記情報処理装置の欠損確認部が、前記データ受信部が受信した前記送信データについて全ての分割データを送信する通信が行われたか否かを確認し、全ての通信が終了している場合には、前記通信端末から送信された前記分割データが有する前記送信データの分割数と複数の前記分割データにおけるシーケンス番号とを示す分割情報に基づき、前記送信データに欠損があるか否かを確認する欠損確認過程と、前記情報処理装置の再送要求部が、前記送信データに欠損がある場合、欠損している部分の前記分割データを再送するよう前記通信端末に要求する再送要求過程と、前記情報処理装置のデータ復元部が、前記送信データに欠損がない場合、前記分割データから分割前の前記送信データを復元するデータ復元過程と、を含む。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
また、本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータを、LPWAの通信規格に基づく通信を行う通信端末と、前記通信端末から送信される送信データを受信する情報処理装置と、を有する通信システムとして機能させるためのプログラムであって、前記通信端末として機能するコンピュータを、前記情報処理装置へ送信する前記送信データを分割して複数の分割データにするデータ分割手段と、前記送信データを前記分割データごとに前記情報処理装置へ送信するデータ送信手段と、として機能させ、前記情報処理装置として機能するコンピュータを、前記データ送信部から送信される前記送信データを前記分割データごとに受信するデータ受信手段と、前記データ受信部が受信した前記送信データについて全ての分割データを送信する通信が行われたか否かを確認し、全ての通信が終了している場合には、前記通信端末から送信された前記分割データが有する前記送信データの分割数と複数の前記分割データにおけるシーケンス番号とを示す分割情報に基づき、前記送信データに欠損があるか否かを確認する欠損確認手段と、前記送信データに欠損がある場合、欠損している部分の前記分割データを再送するよう前記通信端末に要求する再送要求手段と、前記送信データに欠損がない場合、前記分割データから分割前の前記送信データを復元するデータ復元手段と、として機能させる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正書】
【提出日】2023-07-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
LPWAの通信規格に基づく通信を行う通信端末と、
前記通信端末から送信される送信データを受信する情報処理装置と、
を有し、
前記通信端末は、
前記情報処理装置へ送信する前記送信データを分割して複数の分割データにするデータ分割部と、
前記送信データを前記分割データごとに前記情報処理装置へ送信するデータ送信部と、
を備え、
前記情報処理装置は、
前記データ送信部から送信される前記送信データを前記分割データごとに受信するデータ受信部と、
前記分割データから分割前の前記送信データを復元する前に、前記データ受信部が受信した前記送信データについて全ての分割データを送信する通信が行われたか否かを確認し、全ての通信が終了している場合には、前記通信端末から送信された前記分割データが有する前記送信データの分割数と複数の前記分割データにおけるシーケンス番号とを示す分割情報に基づき、前記送信データに欠損があるか否かを確認する欠損確認部と、
前記送信データに欠損がある場合、欠損している部分の前記分割データを再送するよう前記通信端末に要求する再送要求部と、
前記送信データに欠損がない場合、前記分割データから分割前の前記送信データを復元するデータ復元部と、
を備える、
通信システム。
【請求項2】
前記再送要求部は、前記通信端末との複数回の通信によって前記データ受信部が受信した複数の前記送信データのうち、欠損がある前記送信データについては1回の通信でまとめて再送を要求する、
請求項1に記載の通信システム。
【請求項3】
前記再送要求部は、欠損がある前記送信データのうち、欠損している部分のデータのみを再送するよう前記通信端末に要求する、
請求項1又は請求項2に記載の通信システム。
【請求項4】
前記通信端末は、
分割された複数の前記分割データを記憶する分割データ記憶部と、
前記情報処理装置から前記送信データの欠損した前記分割データの再送を要求されたことに応じて、欠損した前記分割データを前記分割データ記憶部から取得する欠損データ取得部、
をさらに備え、
前記データ送信部は、前記欠損データ取得部によって取得された前記分割データを前記情報処理装置へ再送信する、
請求項1に記載の通信システム。
【請求項5】
前記LPWAの通信規格は、LoRaである、
請求項1に記載の通信システム。
【請求項6】
LPWAの通信規格に基づく通信を行う通信端末と、前記通信端末から送信される送信データを受信する情報処理装置と、を有する通信システムにおける通信方法であって、
前記通信端末のデータ分割部が、前記情報処理装置へ送信する前記送信データを分割して複数の分割データにするデータ分割過程と、
前記通信端末のデータ送信部が、前記送信データを前記分割データごとに前記情報処理装置へ送信するデータ送信過程と、
前記情報処理装置のデータ受信部が、前記データ送信部から送信される前記送信データを前記分割データごとに受信するデータ受信過程と、
前記情報処理装置の欠損確認部が、前記分割データから分割前の前記送信データを復元する前に、前記データ受信部が受信した前記送信データについて全ての分割データを送信する通信が行われたか否かを確認し、全ての通信が終了している場合には、前記通信端末から送信された前記分割データが有する前記送信データの分割数と複数の前記分割データにおけるシーケンス番号とを示す分割情報に基づき、前記送信データに欠損があるか否かを確認する欠損確認過程と、
前記情報処理装置の再送要求部が、前記送信データに欠損がある場合、欠損している部分の前記分割データを再送するよう前記通信端末に要求する再送要求過程と、
前記情報処理装置のデータ復元部が、前記送信データに欠損がない場合、前記分割データから分割前の前記送信データを復元するデータ復元過程と、
を含む通信方法。
【請求項7】
コンピュータを、
LPWAの通信規格に基づく通信を行う通信端末と、前記通信端末から送信される送信データを受信する情報処理装置と、を有する通信システムとして機能させるためのプログラムであって、
前記通信端末として機能するコンピュータを、
前記情報処理装置へ送信する前記送信データを分割して複数の分割データにするデータ分割手段と、
前記送信データを前記分割データごとに前記情報処理装置へ送信するデータ送信手段と、
として機能させ、
前記情報処理装置として機能するコンピュータを、
前記データ送信手段から送信される前記送信データを前記分割データごとに受信するデータ受信手段と、
前記分割データから分割前の前記送信データを復元する前に、前記データ受信手段が受信した前記送信データについて全ての分割データを送信する通信が行われたか否かを確認し、全ての通信が終了している場合には、前記通信端末から送信された前記分割データが有する前記送信データの分割数と複数の前記分割データにおけるシーケンス番号とを示す分割情報に基づき、前記送信データに欠損があるか否かを確認する欠損確認手段と、
前記送信データに欠損がある場合、欠損している部分の前記分割データを再送するよう前記通信端末に要求する再送要求手段と、
前記送信データに欠損がない場合、前記分割データから分割前の前記送信データを復元するデータ復元手段と、
として機能させる、
プログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明の一態様に係る通信システムは、LPWAの通信規格に基づく通信を行う通信端末と、前記通信端末から送信される送信データを受信する情報処理装置と、を有し、前記通信端末は、前記情報処理装置へ送信する前記送信データを分割して複数の分割データにするデータ分割部と、前記送信データを前記分割データごとに前記情報処理装置へ送信するデータ送信部と、を備え、前記情報処理装置は、前記データ送信部から送信される前記送信データを前記分割データごとに受信するデータ受信部と、前記分割データから分割前の前記送信データを復元する前に、前記データ受信部が受信した前記送信データについて全ての分割データを送信する通信が行われたか否かを確認し、全ての通信が終了している場合には、前記通信端末から送信された前記分割データが有する前記送信データの分割数と複数の前記分割データにおけるシーケンス番号とを示す分割情報に基づき、前記送信データに欠損があるか否かを確認する欠損確認部と、前記送信データに欠損がある場合、欠損している部分の前記分割データを再送するよう前記通信端末に要求する再送要求部と、前記送信データに欠損がない場合、前記分割データから分割前の前記送信データを復元するデータ復元部と、を備える。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
また、本発明の一態様に係る通信方法は、LPWAの通信規格に基づく通信を行う通信端末と、前記通信端末から送信される送信データを受信する情報処理装置と、を有する通信システムにおける通信方法であって、前記通信端末のデータ分割部が、前記情報処理装置へ送信する前記送信データを分割して複数の分割データにするデータ分割過程と、前記通信端末のデータ送信部が、前記送信データを前記分割データごとに前記情報処理装置へ送信するデータ送信過程と、前記情報処理装置のデータ受信部が、前記データ送信部から送信される前記送信データを前記分割データごとに受信するデータ受信過程と、前記情報処理装置の欠損確認部が、前記分割データから分割前の前記送信データを復元する前に、前記データ受信部が受信した前記送信データについて全ての分割データを送信する通信が行われたか否かを確認し、全ての通信が終了している場合には、前記通信端末から送信された前記分割データが有する前記送信データの分割数と複数の前記分割データにおけるシーケンス番号とを示す分割情報に基づき、前記送信データに欠損があるか否かを確認する欠損確認過程と、前記情報処理装置の再送要求部が、前記送信データに欠損がある場合、欠損している部分の前記分割データを再送するよう前記通信端末に要求する再送要求過程と、前記情報処理装置のデータ復元部が、前記送信データに欠損がない場合、前記分割データから分割前の前記送信データを復元するデータ復元過程と、を含む。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
また、本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータを、LPWAの通信規格に基づく通信を行う通信端末と、前記通信端末から送信される送信データを受信する情報処理装置と、を有する通信システムとして機能させるためのプログラムであって、前記通信端末として機能するコンピュータを、前記情報処理装置へ送信する前記送信データを分割して複数の分割データにするデータ分割手段と、前記送信データを前記分割データごとに前記情報処理装置へ送信するデータ送信手段と、として機能させ、前記情報処理装置として機能するコンピュータを、前記データ送信手段から送信される前記送信データを前記分割データごとに受信するデータ受信手段と、前記分割データから分割前の前記送信データを復元する前に、前記データ受信手段が受信した前記送信データについて全ての分割データを送信する通信が行われたか否かを確認し、全ての通信が終了している場合には、前記通信端末から送信された前記分割データが有する前記送信データの分割数と複数の前記分割データにおけるシーケンス番号とを示す分割情報に基づき、前記送信データに欠損があるか否かを確認する欠損確認手段と、前記送信データに欠損がある場合、欠損している部分の前記分割データを再送するよう前記通信端末に要求する再送要求手段と、前記送信データに欠損がない場合、前記分割データから分割前の前記送信データを復元するデータ復元手段と、として機能させる。