(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024097180
(43)【公開日】2024-07-18
(54)【発明の名称】ガスエンジン、及びガスエンジン設備
(51)【国際特許分類】
F02D 45/00 20060101AFI20240710BHJP
F02M 21/02 20060101ALI20240710BHJP
F02D 41/34 20060101ALI20240710BHJP
F02D 41/22 20060101ALI20240710BHJP
【FI】
F02D45/00 369
F02M21/02 S
F02M21/02 301A
F02D45/00 345
F02D41/34
F02D41/22
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023000533
(22)【出願日】2023-01-05
(71)【出願人】
【識別番号】316015888
【氏名又は名称】三菱重工エンジン&ターボチャージャ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000785
【氏名又は名称】SSIP弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】山本 高之
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 壮太
(72)【発明者】
【氏名】古川 雄太
(72)【発明者】
【氏名】内藤 敬太
【テーマコード(参考)】
3G301
3G384
【Fターム(参考)】
3G301HA22
3G301HA27
3G301JA21
3G301LB01
3G301MA11
3G301NE01
3G301NE06
3G301PB02Z
3G301PB03Z
3G384AA14
3G384AA22
3G384BA13
3G384DA44
3G384EB01
3G384EB02
3G384ED07
3G384FA14Z
3G384FA21Z
(57)【要約】
【課題】ガスエンジンの運転中に複数の吸気ラインの何れかにガス燃料が過剰に供給されていることを知ることができる。
【解決手段】ガス燃料と燃焼用空気とが混合した混合気を燃焼させる燃焼室と、燃焼用空気が燃焼室に向かって流通する吸気ラインと、吸気ラインに設けられ吸気ライン内にガス燃料を噴射する燃料噴射弁と、を含む燃焼系を複数備えるガスエンジンは、ガス燃料の濃度を検出するためのガスセンサと、複数の燃焼系のそれぞれの吸気ラインから流体を取り出し可能に構成され、流体をガスセンサに供給する取出ラインと、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス燃料と燃焼用空気とが混合した混合気を燃焼させる燃焼室と、前記燃焼用空気が前記燃焼室に向かって流通する吸気ラインと、前記吸気ラインに設けられ前記吸気ライン内に前記ガス燃料を噴射する燃料噴射弁と、を含む燃焼系を複数備えるガスエンジンであって、
前記ガス燃料の濃度を検出するためのガスセンサと、
前記複数の燃焼系のそれぞれの前記吸気ラインから流体を取り出し可能に構成され、前記流体を前記ガスセンサに供給する取出ラインと、を備える、
ガスエンジン。
【請求項2】
前記取出ラインは、前記燃料噴射弁よりも前記吸気ラインの上流側に接続される取出口を含む、
請求項1に記載のガスエンジン。
【請求項3】
前記取出ラインは、
前記複数の燃焼系のそれぞれの前記吸気ラインと接続される複数のサブラインと、
前記複数のサブラインのそれぞれから流出する前記流体が合流し、前記ガスセンサが設けられるメインラインと、を含む、
請求項1又は2に記載のガスエンジン。
【請求項4】
前記メインラインに設けられ、前記ガスセンサに供給される前記流体の流量を調整するための流量調整弁をさらに備える、
請求項3に記載のガスエンジン。
【請求項5】
前記ガスセンサは、前記吸気ラインから前記流体を吸引する吸引部を含む、
請求項1又は2に記載のガスエンジン。
【請求項6】
前記ガス燃料が前記燃料噴射弁に向かって流通するガス燃料ラインと、
前記ガス燃料ラインに設けられ、前記ガス燃料の流通を遮断するか否かを切り換え可能な遮断弁と、
前記遮断弁に開弁するか閉弁するかを指示する遮断弁指示部を含む制御装置と、をさらに備える、
請求項1又は2に記載のガスエンジン。
【請求項7】
前記遮断弁指示部は、前記ガスセンサの検出値が予め定められた閾値を超えると前記遮断弁に閉弁するように指示する、
請求項6に記載のガスエンジン。
【請求項8】
前記燃焼系は、前記燃焼室内の前記混合気を着火させる着火装置を含んでおり、
前記制御装置は、前記遮断弁が開弁されてから予め定められた期間内に前記ガスセンサの検出値が予め定められた閾値を超えない場合に、前記燃料噴射弁を開弁可能な状態にする起動部を含む、
請求項6に記載のガスエンジン。
【請求項9】
前記取出ラインは、
前記複数の燃焼系のそれぞれの前記吸気ラインと接続される複数のサブラインと、
前記ガスセンサが設けられ、前記複数のサブラインのそれぞれから流出する前記流体が合流するメインラインと、
前記複数のサブラインのそれぞれに設けられる複数の仕切弁と、を含む、
請求項1又は2に記載のガスエンジン。
【請求項10】
前記ガス燃料が前記燃料噴射弁に向かって流通するガス燃料ラインと、
前記ガス燃料ラインに設けられ、前記ガス燃料の流通を遮断するか否かを切り換え可能な遮断弁と、
前記ガス燃料ラインに設けられ、前記ガス燃料ラインを流通する前記ガス燃料の量を調整するための流通量調整弁と、をさらに備える、
請求項9に記載のガスエンジン。
【請求項11】
前記燃焼室における前記混合気の燃焼の停止中に、前記遮断弁を開弁させるとともに、開度が0%よりも大きく20%よりも小さい検査値で前記流通量調整弁を開弁させる検査部と、
前記流通量調整弁の前記開度が前記検査値になると、前記複数の仕切弁のうちの少なくとも1つを開弁させる、又は閉弁させる仕切弁開閉部と、を含む制御装置をさらに備える、
請求項10に記載のガスエンジン。
【請求項12】
前記ガス燃料は、水素を含む、
請求項1又は2に記載のガスエンジン。
【請求項13】
請求項1又は2に記載のガスエンジンと、
前記ガスエンジンを収容するエンクロージャと、を備えるガスエンジン設備であって、
前記燃焼系は、前記燃焼室から排出される排気が流通し、出口が前記エンクロージャの外部に位置する排気ラインを含み、
前記取出ラインの出口は、前記エンクロージャの外部に位置し、
前記吸気ラインの入口は、前記燃焼系の外部、且つ前記エンクロージャの内部に位置し、
前記ガスセンサは、前記燃焼系の外部、且つ前記エンクロージャの内部に位置する、
ガスエンジン設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ガスエンジン、及びガスエンジン設備に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、各気筒の燃焼室に連通する吸気通路に燃料を噴射する燃料噴射弁が配設されているエンジンにおいて、エンジンの運転停止後に燃料噴射弁に燃料を供給する燃料配管における燃料の圧力の低下量が閾値以上であると、燃料噴射弁から燃料が漏れていると判定し、吸気通路内を掃気する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、エンジンの運転を停止した後の燃料噴射弁からの燃料漏れを検知することに着目したものであり、エンジンの運転中に燃料噴射弁からの燃料漏れを検知することは難しい。エンジンの運転中に複数の吸気ライン(吸気通路)の何れかに燃料漏れが発生すると、燃焼室に燃料が過剰供給され、燃焼室において意図せぬ燃焼が発生する虞がある。また、燃料が燃料噴射弁よりも吸気ラインの上流側に充満し、この充満した燃料の着火によって吸気ラインが損傷する虞がある。
【0005】
本開示は、上述の課題に鑑みてなされたものであって、ガスエンジンの運転中に複数の吸気ラインの何れかにガス燃料が過剰に供給されていることを知ることができるガスエンジンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本開示に係るガスエンジンは、ガス燃料と燃焼用空気とが混合した混合気を燃焼させる燃焼室と、前記燃焼用空気が前記燃焼室に向かって流通する吸気ラインと、前記吸気ラインに設けられ前記吸気ライン内に前記ガス燃料を噴射する燃料噴射弁と、を含む燃焼系を複数備えるガスエンジンであって、前記ガス燃料の濃度を検出するためのガスセンサと、前記複数の燃焼系のそれぞれの前記吸気ラインから流体を取り出し可能に構成され、前記流体を前記ガスセンサに供給する取出ラインと、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示のガスエンジンによれば、ガスエンジンの運転中に複数の吸気ラインの何れかにガス燃料が過剰に供給されていることを知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】一実施形態に係るガスエンジンを含むガスエンジン設備の構成を概略的に示す図である。
【
図2】一実施形態に係る取出ラインの構成を概略的に示す図である。
【
図3】一実施形態に係る制御装置の概略的な機能ブロック図である。
【
図4】幾つかの実施形態に係るガスセンサ及び取出ラインの構成を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施の形態によるガスエンジン及びガスエンジン設備について、図面に基づいて説明する。かかる実施の形態は、本開示の一態様を示すものであり、この開示を限定するものではなく、本開示の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。
【0010】
<ガスエンジン設備>
図1は、一実施形態に係るガスエンジン1を含むガスエンジン設備100の構成を概略的に示す図である。
図1に例示する形態では、ガスエンジン設備100は、ガスエンジン1と、ガスエンジン1を収容するエンクロージャ102と、を含む。このようなガスエンジン設備100は、例えば、発電ユニットであって、ガスエンジン1から出力される動力によって発電する発電機(不図示)をさらに含んでいる。発電機は、ガスエンジン1とともにエンクロージャ102に収容されている。
【0011】
<ガスエンジン>
(構成)
一実施形態に係るガスエンジン1の構成について説明する。
図1に例示するように、一実施形態では、ガスエンジン1は、複数の燃焼系2と、ガスセンサ4と、取出ライン6と、を含む。複数の燃焼系2のそれぞれは、燃焼室8と、吸気ライン10と、燃料噴射弁12と、を含む。ガスエンジン1は、複数の燃焼系2を収容する筐体3を含んでいる。尚、
図1において、筐体3は一点鎖線で図示されている。
【0012】
燃焼室8は、気筒14と気筒14の内部に収容されたピストン(不図示)との間に形成され、ガス燃料Fと燃焼用空気Aとが混合した混合気G1を燃焼させる。一実施形態では、ガス燃料Fは、水素を含む。本開示において、「水素を含むガス燃料F」には、水素と水素以外の燃料を含むもの(混焼)と、水素のみ(専焼)とがあり、さらに、水素と水素以外の燃料を含むものでも、水素が主たる燃料(水素の体積割合が50%以上)、水素以外の燃料が主たる燃料(水素の体積割合が50%未満)に区分できる。「水素を含むガス燃料F」とは、これらの場合をすべて含む。
図1に例示する形態では、ガスエンジン1は6つの気筒14を有する6気筒ガスエンジンである。
【0013】
吸気ライン10は、燃焼用空気Aが燃焼室8に向かって流通するラインである。
図1に例示する形態では、吸気ライン10は、筐体3の外部に位置する一端を含んでいる。この吸気ライン10の一端には、エンクロージャ102内の空間104に開放されている入口16が形成されている。つまり、吸気ライン10の入口16は、燃焼系2の外部、且つエンクロージャ102の内部に位置している。吸気ライン10は、入口16を含む上流部18と、この上流部18の下流端19から分岐される複数の下流部20と、を含む。吸気ライン10の上流部18には、燃焼用空気Aを冷却するためのエアクーラ21が設けられている。吸気ライン10の下流部20は、吸気ライン10の上流部18の下流端19と気筒14とを接続している。吸気ライン10は、気筒数に対応する6つの下流部20を含んでいる。
【0014】
燃料噴射弁12は、吸気ライン10に設けられている。この燃料噴射弁12は、吸気ライン10内にガス燃料Fを噴射する。一実施形態では、燃料噴射弁12は、6つの下流部20ごとに設けられている。
【0015】
一実施形態では、
図1に例示するように、ガスエンジン1は、ガス燃料Fが燃料噴射弁12に向かって流通するガス燃料ライン25と、ガス燃料ライン25に設けられ、ガス燃料Fの流通を遮断するか否かを切り換え可能な遮断弁27と、ガス燃料ライン25に設けられ、ガス燃料ライン25を流通するガス燃料Fの量を調整するための流通量調整弁28と、を含む。
【0016】
図1に例示する形態では、ガス燃料ライン25は、エンクロージャ102の外部に配置されるガス燃料供給装置(不図示)と燃料噴射弁12とを接続している。ガス燃料供給装置は、例えば、ガス燃料Fが貯留されているガスタンクであって、ガス燃料ライン25の入口29を介して、ガス燃料ライン25にガス燃料Fを供給する。遮断弁27は、例えば、電磁弁であり、後述する制御装置50と電気的に接続されている(
図1参照:p1)。遮断弁27は、制御装置50から送信される指示に従って開弁又は閉弁される。同様に、流通量調整弁28は、例えば、電磁弁であり、後述する制御装置50と電気的に接続されている(
図1参照:p2)。流通量調整弁28は、制御装置50から送信される指示に従って開度が調整される。
【0017】
図1に例示する形態では、ガス燃料ライン25は、上流部31と、この上流部31の下流端33から分岐される複数の下流部35と、を含む。遮断弁27及び流通量調整弁28は、ガス燃料ライン25の上流部31に設けられている。遮断弁27は、流通量調整弁28よりもガス燃料ライン25の上流側に位置している。ガス燃料ライン25の下流部35は、ガス燃料ライン25の上流部31の下流端33と吸気ライン10の下流部20とを接続している。ガス燃料ライン25は、吸気ライン10の下流部20の数(つまりは気筒数)に対応する6つの下流部35を含んでいる。尚、ガスエンジン1は、複数の遮断弁27を含んでもよい。また、ガスエンジン1は、遮断弁27よりもガス燃料ライン25の上流側に設けられ、ガス燃料Fに含まれる異物を除去するためのストレーナを含んでいてもよい。
【0018】
一実施形態では、
図1に例示するように、燃焼系2は、燃焼室8から排出される排気G2が流通する排気ライン22を含んでいる。排気ライン22は、一端が気筒14に接続され、他端がエンクロージャ102の外部に位置している。排気ライン22の他端には出口23が形成されており、排気ライン22はエンクロージャ102の外部に排気G2を排出する。
【0019】
図1に例示する形態では、排気ライン22は、6つの燃焼室8から排出される排気G2を合流させエンクロージャ102の外部に排出する合流部24を含んでいる。つまり、この合流部24が、排気ライン22の出口23を含んでいる。燃焼系2は、吸気ライン10の上流部18に配置され燃焼用空気Aを圧縮するコンプレッサ30aと排気ライン22の合流部24に配置され排気G2によって駆動されるタービン30bとを有するターボチャージャ30を含んでいる。
【0020】
一実施形態では、
図1に例示するように、燃焼系2は、燃焼室8内の混合気G1を着火させる着火装置26を含んでいる。着火装置26は、燃焼室8内の混合気G1を着火可能に構成されているならば特に限定されない。着火装置26は、例えば、点火プラグを含んでおり、この点火プラグから火花放電させて燃焼室8内の混合気G1を着火燃焼させる。
【0021】
ガスセンサ4は、ガス燃料Fの濃度を検出する。一実施形態では、ガスセンサ4は、水素の濃度を検出する。ガスセンサ4は、筐体3(燃焼系2)の外部、且つエンクロージャ102の内部に位置している。ガスセンサ4は、後述する制御装置50と電気的に接続されている(
図1参照:p3)。ガスセンサ4は、検出したガス燃料Fの濃度を制御装置50に送信している。
【0022】
取出ライン6は、複数の燃焼系2のそれぞれの吸気ライン10から流体Bを取り出し可能に構成されている。そして、取出ライン6は、吸気ライン10から取り出した流体Bをガスセンサ4に供給する。
図2を参照して、取出ライン6の構成の一例について説明する。
図2は、一実施形態に係る取出ライン6の構成を概略的に示す図である。
【0023】
一実施形態では、
図2に示すように、取出ライン6は、燃料噴射弁12よりも吸気ライン10の上流側に接続される取出口32を含む。
図2に例示する形態では、取出口32は、吸気ライン10の下流部20に接続されている。吸気ライン10が延びる方向において、燃料噴射弁12から取出口32までの長さは、燃料噴射弁12から燃焼室8(気筒14)までの長さよりも短い。
【0024】
幾つかの実施形態では、取出口32は、ガスエンジン1が定格運転している際にガスセンサ4にガス燃料Fが供給されない位置になるように、吸気ライン10に接続されている。幾つかの実施形態では、燃料噴射弁12に異常が発生している際に燃料噴射弁12から吸気ライン10に単位時間当たりに漏れるガス燃料Fの量をX1、燃焼系2の1燃焼サイクルのうち圧縮行程、燃焼行程、及び排気行程の合計期間(吸気行程を除く期間)をX2とすると、X1にX2を乗算することによって燃料噴射弁12から吸気ライン10にガス燃料Fが漏れる量を推定する。そして、取出口32は、この推定されたガス燃料Fの漏れの量が燃料噴射弁12から取出口32までの吸気ライン10内の容積よりも大きくなるように、吸気ライン10に接続されている。幾つかの実施形態では、取出口32は、吸気ライン10の上部を開放しており、水素のような軽いガス燃料Fのガスセンサ4への供給を容易化している。尚、X1は、例えば、異常が発生していると仮定した燃料噴射弁12から予め算出される、あるいは測定される。
【0025】
一実施形態では、
図2に例示するように、取出ライン6は、複数の燃焼系2のそれぞれの吸気ライン10と接続される複数のサブライン34と、複数のサブライン34のそれぞれから流出する流体Bが合流し、ガスセンサ4が設けられるメインライン36と、複数のサブライン34のそれぞれに設けられる複数の仕切弁37と、を含む。
図2に例示する形態では、ガスエンジン1は、メインライン36に設けられる流量調整弁38をさらに含む。流量調整弁38は、ガスセンサ4に供給される流体Bの流量を調整する。流量調整弁38は、ガスセンサ4よりもメインライン36の上流側に位置している。メインライン36は、一端(流体Bを合流させる他端とは反対側)がエンクロージャ102の外部に位置している。そして、この一端にはエンクロージャ102の外部に開放する出口40が形成されている。仕切弁37は、流体Bのサブライン34の流通を遮断可能な電磁弁であり、後述する制御装置50と電気的に接続されている(
図2参照:p4)。仕切弁37は、制御装置50から送信される指示に従って閉弁又は開弁される。
【0026】
一実施形態では、
図2に例示するように、ガスセンサ4は、吸気ライン10から流体Bを吸引する吸引部42を含む。吸引部42は、例えば、吸引ポンプである。つまり、ガスセンサ4は、いわゆる吸引式ガスセンサである。
【0027】
一実施形態では、
図1及び
図2のそれぞれに例示するように、ガスエンジン1は、エンクロージャ102内に配置される制御装置50を含む。制御装置50は、電子制御装置などのコンピュータであって、図示しないCPUやGPUといったプロセッサ、ROMやRAMといったメモリ、及びI/Oインターフェイスなどを備える。制御装置50は、メモリにロードされたプログラムの命令に従ってプロセッサが動作(演算等)することで、制御装置50が備える各機能部を実現する。幾つかの実施形態では、制御装置50は、クラウド環境に設けられたクラウドサーバである。
【0028】
図3を参照して、一実施形態に係る制御装置50の各機能部について説明する。
図3は、一実施形態に係る制御装置50の概略的な機能ブロック図である。
図3に例示するように、制御装置50は、遮断弁指示部52と、起動部54と、検査部56と、仕切弁開閉部58と、を含む。
【0029】
遮断弁指示部52は、遮断弁27に開弁指示または閉弁指示の何れか一方を含む遮断弁信号S1を送信することで、遮断弁27に開弁するか閉弁するかを指示する。遮断弁27は、遮断弁指示部52から開弁指示を含む遮断弁信号S1が送信されると開弁する。遮断弁27は、遮断弁指示部52から閉弁指示を含む遮断弁信号S1が送信されると閉弁する。一実施形態では、遮断弁指示部52は、ガスセンサ4の検出値Cが予め定められた閾値Dを超えると、遮断弁27に閉弁指示を含む遮断弁信号S1を送信し、遮断弁27に閉弁するように指示する。
【0030】
起動部54は、遮断弁27が開弁されてから予め定められた期間(以下、所定期間Pとする)内にガスセンサ4の検出値Cが閾値Dを超えない場合に、燃料噴射弁12を開弁可能な状態にする。具体的には、起動部54は、所定期間P内にガスセンサ4の検出値Cが閾値Dを超えない場合に、不図示のスターターモータの駆動力によってクランク軸を回転させて、燃料噴射弁12を開弁可能な状態にする。尚、燃料噴射弁12が開弁されると混合気G1が燃焼室8に供給されるようになり、着火装置26が混合気G1を着火燃焼させる。
【0031】
検査部56は、燃焼室8における混合気G1の燃焼の停止中に、遮断弁27を開弁させるとともに、開度が0%よりも大きく20%よりも小さい検査値Eで流通量調整弁28を開弁させる。具体的には、検査部56は、遮断弁指示部52を介して遮断弁27に開弁指示を含む遮断弁信号S1を送信するとともに、流通量調整弁28に開弁指示及び検査値Eを含む検査信号S2を送信する。流通量調整弁28は、検査信号S2を受信すると検査値Eの開度で開弁する。このようなガスエンジン1は、燃焼室8における混合気G1の燃焼の停止中に、僅かな量のガス燃料Fを燃料噴射弁12に供給する検査運転を実行可能となっている。
【0032】
仕切弁開閉部58は、流通量調整弁28の開度が検査値Eになる(検査運転になる)と、複数の仕切弁37のうちの少なくとも1つを開弁させる、又は閉弁させる。具体的には、仕切弁開閉部58は、仕切弁37に開弁指示又は閉弁指示のうちの何れか一方を含む仕切弁信号S3を送信する。仕切弁37は、仕切弁信号S3を受信すると開弁又は閉弁する。一実施形態では、仕切弁開閉部58は1つの仕切弁37だけを開弁させてガスセンサ4の検出値Cが閾値Dを超えない場合には、別の1つの仕切弁37を開弁させる。
【0033】
(作用・効果)
一実施形態に係るガスエンジン1の作用・効果について説明する。ガスエンジン1の運転中に燃料噴射弁12に異常(弁座の異常摩耗や弁体によるゴミの噛み込みなど)が発生していると、吸気ライン10にガス燃料Fが漏れ出す。吸気ライン10にガス燃料Fが漏れ出すと、燃焼室8に過剰供給されたガス燃料Fの異常燃焼や吸気ライン10に充満したガス燃料Fが着火することによる吸気ライン10の損傷が発生する虞がある。
【0034】
一実施形態によれば、取出ライン6は、複数の燃焼系2のそれぞれの吸気ライン10の下流部20から流体Bを取り出す。そして、取出ライン6のメインライン36に設けられたガスセンサ4によって、この取り出された流体Bに含まれるガス燃料Fの濃度が検出される。このため、ガスエンジン1の運転中に複数の燃焼系2の何れかの吸気ライン10にガス燃料Fが過剰に供給されていること(つまりは、複数の燃料噴射弁12の何れかに異常が発生していること)を知ることができる。
【0035】
一実施形態によれば、取出ライン6の取出口32が燃料噴射弁12よりも吸気ライン10の上流側に位置しているので、燃料噴射弁12に異常が発生していない場合には流体Bは吸気ライン10を流通する燃焼用空気Aである。一方で、燃料噴射弁12に異常が発生している場合、燃料噴射弁12から漏れ出したガス燃料Fが取出口32まで到達すると、流体Bにガス燃料Fが含まれるようになる。このため、燃料噴射弁12よりも吸気ライン10の上流側にガス燃料Fが過剰に供給される異常状態の発生を知ることができる。尚、本開示は、取出ライン6の取出口32を燃料噴射弁12よりも吸気ライン10の上流側に位置することに限定するものではない。幾つかの実施形態では、取出ライン6の取出口32は、燃料噴射弁12よりも吸気ライン10の下流側に位置している。
【0036】
一実施形態によれば、ガス燃料Fは水素を含み、且つガスセンサ4は水素を検知するので、ガスエンジン1の運転中に複数の吸気ライン10の何れかに水素が漏れ出していることを知ることができる。
【0037】
一実施形態によれば、メインライン36にガスセンサ4が設けられているので、複数の燃料噴射弁12のそれぞれを異常が発生しているか否かの監視対象とすることができる。つまり、1つのガスセンサ4で全ての燃料噴射弁12の異常を検知することができる。
【0038】
一実施形態によれば、メインライン36に流量調整弁38が設けられているので、複数の燃料噴射弁12の何れかに対して異常が発生しているか否かを知る必要が無い場合には、ガスセンサ4に供給される流体Bの流量を少なくする、又はゼロにすることができる。このため、燃焼室8に供給される燃焼用空気Aの量の低減を抑制し、ガスエンジン1の性能低下を抑制することができる。
【0039】
一実施形態によれば、ガスセンサ4がいわゆる吸引式ガスセンサであるので、ガスエンジン1が運転を停止している場合であっても、ガスセンサ4に流体Bを供給し、複数の燃料噴射弁12の何れかに異常が発生しているか否かを知ることができる。
【0040】
一実施形態によれば、複数の仕切弁37のそれぞれがサブライン34のそれぞれに設けられているので、複数の燃料噴射弁12の何れかに異常が発生している際に、複数の仕切弁37のそれぞれを開閉することで、異常が発生している燃料噴射弁12を特定することができる。
【0041】
一実施形態によれば、ガス燃料ライン25の上流部31に遮断弁27が設けられているので、燃料噴射弁12へのガス燃料Fの供給の有無を任意に切り換えることができる。また、ガス燃料ライン25の上流部31に流通量調整弁28が設けられているので、燃料噴射弁12に供給するガス燃料Fの量を任意に調整することができる。
【0042】
一実施形態によれば、ガスエンジン1は遮断弁指示部52を有する制御装置50を含むので、ガスエンジン1の運転状態に応じて、遮断弁指示部52を介して燃料噴射弁12へのガス燃料Fの供給の有無を自動的に切り換えることができる。また、遮断弁指示部52は、閾値を超えるガス燃料Fの濃度が検出された際に、遮断弁27を閉弁させ、燃料噴射弁12へのガス燃料Fの流通を遮断する。このため、燃焼室8に過剰供給されたガス燃料Fの異常燃焼や吸気ライン10に充満したガス燃料Fが着火することによる吸気ライン10の損傷を防ぐことができる。
【0043】
一実施形態によれば、ガスエンジン1は起動部54を有する制御装置50を含むので、燃料噴射弁12のそれぞれが正常であることを確認してから吸気ライン10内にガス燃料Fを噴射させ、燃焼室8内における混合気G1の燃焼(ガスエンジン1の運転)を開始することができる。
【0044】
一実施形態によれば、制御装置50は検査部56及び仕切弁開閉部58を含むので、燃焼室8における混合気G1の燃焼の停止中に、僅かな量のガス燃料Fを燃料噴射弁12に供給する検査運転が実行される。そして、複数の仕切弁37のそれぞれを開閉することで、異常が発生している燃料噴射弁12を自動的に特定することができる。
【0045】
尚、一実施形態では、ガスエンジン1は、取出ライン6にガスセンサ4を設けることでガスセンサ4に流体Bを供給していたが、ガスセンサ4に流体Bを供給可能であるならば、本開示はこの形態に限定されない。
図4は、幾つかの実施形態に係るガスセンサ4及び取出ライン6の構成を説明するための図である。幾つかの実施形態では、
図4に例示するように、ガスセンサ4は、エンクロージャ102に取り付けられ、エンクロージャ102内の空間104に配置されている。より具体的には、ガスセンサ4は、エンクロージャ102の天井壁106に取り付けられており、エンクロージャ102内の空間104の上部に配置されている。取出ライン6のメインライン36の出口40は、エンクロージャ102内の空間104に開放されている。より具体的には、メインライン36の出口40は、ガスセンサ4の直下に位置している。
【0046】
幾つかの実施形態では、取出ライン6は、複数の燃料噴射弁12の異常検知の精度を統一化するように構成されており、例えば、複数のサブライン34のそれぞれが互いに同じ長さである。幾つかの実施形態では、一方のサブライン34は、他方のサブライン34と比較して長く伸び、且つ流路断面積が小さい。
【0047】
上記各実施形態に記載の内容は、例えば以下のように把握される。
【0048】
[1]本開示に係るガスエンジン(1)は、
ガス燃料(F)と燃焼用空気(A)とが混合した混合気(G1)を燃焼させる燃焼室(8)と、前記燃焼用空気が前記燃焼室に向かって流通する吸気ライン(10)と、前記吸気ラインに設けられ前記吸気ライン内に前記ガス燃料を噴射する燃料噴射弁(12)と、を含む燃焼系(2)を複数備えるガスエンジンであって、
前記ガス燃料の濃度を検出するためのガスセンサ(4)と、
前記複数の燃焼系のそれぞれの前記吸気ラインから流体(B)を取り出し可能に構成され、前記流体を前記ガスセンサに供給する取出ライン(6)と、を備える。
【0049】
上記[1]に記載の構成によれば、複数の燃焼系のそれぞれの吸気ラインから流体が取り出され、この流体に含まれるガス燃料の濃度が検出される。このため、ガスエンジンの運転中に複数の燃焼系の何れかの吸気ラインにガス燃料が過剰に供給されているか否かを知ることができる。
【0050】
[2]幾つかの実施形態では、上記[1]に記載の構成において、
前記取出ラインは、前記燃料噴射弁よりも前記吸気ラインの上流側に接続される取出口(32)を含む。
【0051】
上記[2]に記載の構成によれば、燃料噴射弁よりも吸気ラインの上流側にガス燃料が過剰に供給される異常状態の発生を知ることができる。
【0052】
[3]幾つかの実施形態では、上記[1]又は[2]に記載の構成において、
前記取出ラインは、
前記複数の燃焼系のそれぞれの前記吸気ラインと接続される複数のサブライン(34)と、
前記複数のサブラインのそれぞれから流出する前記流体が合流し、前記ガスセンサが設けられるメインライン(36)と、を含む。
【0053】
上記[3]に記載の構成によれば、メインラインに設けられたガスセンサで、複数の燃焼系のそれぞれの吸気ラインをガス燃料が過剰に供給されているか否かの監視対象とすることができる。
【0054】
[4]幾つかの実施形態では、上記[3]に記載の構成において、
前記メインラインに設けられ、前記ガスセンサに供給される前記流体の流量を調整するための流量調整弁(38)をさらに備える。
【0055】
上記[4]に記載の構成によれば、複数の燃焼系のそれぞれの吸気ラインに対してガス燃料が過剰に供給されているか否かを知る必要が無い場合には、ガスセンサに供給される流体の流量を少なくする、又はゼロにすることで、ガスエンジンの性能低下を抑制することができる。
【0056】
[5]幾つかの実施形態では、上記[1]から[4]の何れか1つに記載の構成において、
前記ガスセンサは、前記吸気ラインから前記流体を吸引する吸引部(42)を含む。
【0057】
上記[5]に記載の構成によれば、ガスエンジンが運転を停止している場合であっても、ガスセンサに流体を供給し、複数の燃焼系の何れかの吸気ラインにガス燃料が漏れているか否かを知ることができる。
【0058】
[6]幾つかの実施形態では、上記[1]から[5]の何れか1つに記載の構成において、
前記ガス燃料が前記燃料噴射弁に向かって流通するガス燃料ライン(25)と、
前記ガス燃料ラインに設けられ、前記ガス燃料の流通を遮断するか否かを切り換え可能な遮断弁(27)と、
前記遮断弁に開弁するか閉弁するかを指示する遮断弁指示部(52)を含む制御装置(50)と、をさらに備える。
【0059】
上記[6]に記載の構成によれば、ガスエンジンの運転状態に応じて、燃料噴射弁へのガス燃料の供給の有無を自動的に切り換えることができる。
【0060】
[7]幾つかの実施形態では、上記[6]に記載の構成において、
前記遮断弁指示部は、前記ガスセンサの検出値が予め定められた閾値を超えると前記遮断弁に閉弁するように指示する。
【0061】
上記[7]に記載の構成によれば、閾値を超えるガス燃料の濃度が検出された際に、遮断弁を閉弁させ、燃料噴射弁へのガス燃料の流通が遮断される。このため、複数の燃焼系の何れかの吸気ラインへのガス燃料の過剰供給によるガスエンジンの損傷を防ぐことができる。
【0062】
[8]幾つかの実施形態では、上記[6]又は[7]に記載の構成において、
前記燃焼系は、前記燃焼室内の前記混合気を着火させる着火装置(26)を含んでおり、
前記制御装置は、前記遮断弁が開弁されてから予め定められた期間内に前記ガスセンサの検出値が予め定められた閾値を超えない場合に、前記燃料噴射弁を開弁可能な状態にする起動部(52)を含む。
【0063】
上記[8]に記載の構成によれば、複数の燃焼系の何れかの吸気ラインにガス燃料が漏れていないことを確認してから吸気ライン内にガス燃料を噴射させ、燃焼室内における混合気の燃焼を開始することができる。
【0064】
[9]幾つかの実施形態では、上記[1]から[8]の何れか一項に記載の構成において、
前記取出ラインは、
前記複数の燃焼系のそれぞれの前記吸気ラインと接続される複数のサブライン(34)と、
前記ガスセンサが設けられ、前記複数のサブラインのそれぞれから流出する前記流体が合流するメインライン(36)と、
前記複数のサブラインのそれぞれに設けられる複数の仕切弁(37)と、を含む。
【0065】
上記[9]に記載の構成によれば、複数の燃焼系の何れかの吸気ラインにガス燃料が過剰に供給されている際に、複数の仕切弁のそれぞれを開閉することで、ガス燃料が過剰に供給されている吸気ラインを特定することができる。
【0066】
[10]幾つかの実施形態では、上記[9]に記載の構成において、
前記ガス燃料が前記燃料噴射弁に向かって流通するガス燃料ライン(25)と、
前記ガス燃料ラインに設けられ、前記ガス燃料の流通を遮断するか否かを切り換え可能な遮断弁(27)と、
前記ガス燃料ラインに設けられ、前記ガス燃料ラインを流通する前記ガス燃料の量を調整するための流通量調整弁(28)と、をさらに備える。
【0067】
上記[10]に記載の構成によれば、燃料噴射弁へのガス燃料の供給の有無を任意に切り換えることができる。また、燃料噴射弁に供給するガス燃料の量を任意に調整することができる。
【0068】
[11]幾つかの実施形態では、上記[10]に記載の構成において、
前記燃焼室における前記混合気の燃焼の停止中に、前記遮断弁を開弁させるとともに、開度が0%よりも大きく20%よりも小さい検査値で前記流通量調整弁を開弁させる検査部と、
前記流通量調整弁の前記開度が前記検査値になると、前記複数の仕切弁のうちの少なくとも1つを開弁させる、又は閉弁させる仕切弁開閉部と、を含む制御装置(50)をさらに備える。
【0069】
上記[11]に記載の構成によれば、燃焼室における混合気の燃焼の停止中に、遮断弁が開弁され、且つ検査値の開度で流通量調整弁が開弁される。つまり、僅かな量のガス燃料が複数の燃焼系のそれぞれの吸気ラインに供給される検査運転が実行される。そして、複数の仕切弁のそれぞれを開閉することで、ガス燃料が漏れている供給ラインを自動的に特定することができる。
【0070】
[12]幾つかの実施形態では、上記[1]から[11]の何れか1つに記載の構成において、
前記ガス燃料は、水素を含む。
【0071】
上記[12]に記載の構成によれば、水素を含むガス燃料を適用するガスエンジンの運転中に複数の燃焼系の何れかの吸気ラインにこのガス燃料が過剰に供給されているか否かを知ることができる。
【0072】
[13]本開示に係るガスエンジン設備(100)は、
上記[1]から[12]の何れか1つに記載のガスエンジン(1)と、
前記ガスエンジンを収容するエンクロージャ(102)と、を備えるガスエンジン設備であって、
前記燃焼系は、前記燃焼室から排出される排気(G2)が流通し、出口(23)が前記エンクロージャの外部に位置する排気ライン(22)を含み、
前記取出ラインの出口(40)は、前記エンクロージャの外部に位置し、
前記吸気ラインの入口(16)は、前記燃焼系の外部、且つ前記エンクロージャの内部に位置し、
前記ガスセンサは、前記燃焼系の外部、且つ前記エンクロージャの内部に位置する。
【0073】
上記[13]に記載の構成によれば、ガスエンジンの運転中に複数の燃焼系の何れかの吸気ラインにガス燃料が過剰に供給されているか否かを知ることができるガスエンジンを備えるガスエンジン設備を提供することができる。
【符号の説明】
【0074】
1 ガスエンジン
2 燃焼系
3 筐体
4 ガスセンサ
6 取出ライン
8 燃焼室
10 吸気ライン
12 燃料噴射弁
14 気筒
16 吸気ラインの入口
18 吸気ラインの上流部
19 吸気ラインの上流部の下流端
20 吸気ラインの下流部
21 エアクーラ
22 排気ライン
23 排気ラインの出口
25 ガス燃料ライン
26 着火装置
27 遮断弁
28 流通量調整弁
30 ターボチャージャ
30a コンプレッサ
30b タービン
31 ガス燃料ラインの上流部
32 取出ラインの取出口
33 ガス燃料ラインの上流部の下流端
34 サブライン
35 ガス燃料ラインの下流部
36 メインライン
37 仕切弁
38 流量調整弁
40 取出ラインの出口
42 吸引部
50 制御装置
52 遮断弁指示部
54 起動部
56 検査部
58 仕切弁開閉部
100 ガスエンジン設備
102 エンクロージャ
104 空間
106 天井壁
A 燃焼用空気
B 流体
C 検出値
D 閾値
E 検査値
F ガス燃料
P 所定期間
G1 混合気
G2 排気