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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024097183
(43)【公開日】2024-07-18
(54)【発明の名称】油性または乳化日焼け止め化粧料
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/02 20060101AFI20240710BHJP
   A61Q 17/04 20060101ALI20240710BHJP
   A61K 8/44 20060101ALI20240710BHJP
   A61K 8/36 20060101ALI20240710BHJP
   A61K 8/41 20060101ALI20240710BHJP
   A61K 8/40 20060101ALI20240710BHJP
   A61K 8/34 20060101ALI20240710BHJP
   A61K 8/37 20060101ALI20240710BHJP
   A61K 8/49 20060101ALI20240710BHJP
   A61K 8/891 20060101ALI20240710BHJP
   A61K 8/29 20060101ALI20240710BHJP
   A61K 8/27 20060101ALI20240710BHJP
   A61K 8/9728 20170101ALI20240710BHJP
   A61K 8/73 20060101ALI20240710BHJP
   A61K 8/25 20060101ALI20240710BHJP
   A61K 8/894 20060101ALI20240710BHJP
   A61K 8/19 20060101ALI20240710BHJP
   A61K 8/06 20060101ALI20240710BHJP
【FI】
A61K8/02
A61Q17/04
A61K8/44
A61K8/36
A61K8/41
A61K8/40
A61K8/34
A61K8/37
A61K8/49
A61K8/891
A61K8/29
A61K8/27
A61K8/9728
A61K8/73
A61K8/25
A61K8/894
A61K8/19
A61K8/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023000537
(22)【出願日】2023-01-05
(71)【出願人】
【識別番号】390041036
【氏名又は名称】株式会社日本色材工業研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【識別番号】100180231
【弁理士】
【氏名又は名称】水島 亜希子
(72)【発明者】
【氏名】加納 大輔
(72)【発明者】
【氏名】山口 和弘
(72)【発明者】
【氏名】小林 峻大
(72)【発明者】
【氏名】大石 基樹
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AA031
4C083AA032
4C083AA122
4C083AB032
4C083AB052
4C083AB171
4C083AB172
4C083AB211
4C083AB212
4C083AB231
4C083AB232
4C083AB241
4C083AB242
4C083AB352
4C083AB431
4C083AB432
4C083AC012
4C083AC022
4C083AC072
4C083AC122
4C083AC152
4C083AC241
4C083AC242
4C083AC332
4C083AC341
4C083AC342
4C083AC372
4C083AC392
4C083AC422
4C083AC471
4C083AC472
4C083AC511
4C083AC512
4C083AC551
4C083AC552
4C083AC661
4C083AC662
4C083AC691
4C083AC692
4C083AC792
4C083AC851
4C083AC852
4C083AD022
4C083AD092
4C083AD151
4C083AD152
4C083AD161
4C083AD162
4C083AD172
4C083AD241
4C083AD242
4C083AD261
4C083AD262
4C083AD352
4C083AD662
4C083BB04
4C083BB21
4C083CC12
4C083CC13
4C083CC19
4C083DD21
4C083DD27
4C083DD30
4C083DD32
4C083DD33
4C083EE01
4C083EE06
4C083EE17
(57)【要約】
【課題】高い紫外線防御効果と優れた使用感を備える油性または乳化日焼け止め化粧料。
【解決手段】 (A)0.5~15質量%の疎水化処理された粉体であって、疎水化処理剤がN‐アシルアミノ酸もしくはその塩、脂肪酸もしくはその塩、及び有機変性アミンもしくはその塩から選択される1種以上である、粉体と、
(B)1~40質量%の紫外線散乱剤及び/または紫外線吸収剤と、
(C)1~5質量%のノニオン界面活性剤と
を含み、粒子径が5mm以下の合成樹脂粉末を含まない、油性または乳化日焼け止め化粧料。
【選択図】 なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)0.5~15質量%の疎水化処理された粉体であって、疎水化処理剤がN‐アシルアミノ酸もしくはその塩、脂肪酸もしくはその塩、及び有機変性アミンもしくはその塩から選択される1種以上である、粉体と、
(B)1~40質量%の紫外線散乱剤及び/または紫外線吸収剤と、
(C)1~5質量%のノニオン界面活性剤と
を含み、粒子径が5mm以下の合成樹脂粉末を含まない、油性または乳化日焼け止め化粧料。
【請求項2】
(D)0.1~5質量%の油相増粘剤
をさらに含む、請求項1に記載の油性または乳化日焼け止め化粧料。
【請求項3】
前記疎水化処理剤が、ラウロイルリシン、ステアリン酸マグネシウム、及びジステアルジモニウムクロリドから選択される1種以上である、請求項1に記載の油性または乳化日焼け止め化粧料。
【請求項4】
前記紫外線散乱剤が、微粒子酸化チタン及び微粒子酸化亜鉛前記紫外線吸収剤から選択される1種以上であり、前記紫外線吸収剤が、オクトクリレン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、サリチル酸エチルヘキシル、ホモサレート、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、及びビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンから選択される1種以上である、請求項1に記載の油性または乳化日焼け止め化粧料。
【請求項5】
前記粉体が、前記粉体が生分解性ポリマー、天然由来非修飾ポリマー、または鉱物である、請求項1に記載の油性または乳化日焼け止め化粧料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油性または乳化日焼け止めに関する。本発明は、特には、紫外線防御効果と皮膚表面の感触に優れ、環境に配慮した油性または乳化日焼け止め化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、日焼け止め効果をもつ油性または乳化化粧料が使用されている。これらの化粧料において、高い紫外線防御効果を得るためには、金属酸化物を主とする紫外線散乱剤、及び/または有機化合物を主とする紫外線吸収剤を、一定量以上配合することが求められてきた。このような状況で、特に、紫外線散乱剤を配合した化粧料については、金属酸化物に起因する不自然な白浮きや、不快感、紫外線吸収剤を配合した化粧料については、べたつきなどの、「皮膚表面の不快な感触」がかねてからの課題であった。
【0003】
これらの不快な使用感を抑制するために、日焼け止め効果をもつ化粧料にマイクロプラスチックビーズを配合することが一般化されている。
【0004】
近年、世界的な環境問題への関心の高まりから、マイクロプラスチックビーズには環境汚染という課題が顕在化してきた。このような問題に対応して、(a)少なくとも1種の親油性有機UV遮蔽剤と、(b)少なくとも1種の中空シリカ球粒子とを含む、非粉末状化粧用組成物が知られている(例えば、特許文献1を参照)。また、(A)油相増粘剤、(B)紫外線防御剤、及び(C)体積平均径が1~30μmであるワックス粉末を含有する日焼け止め化粧料が知られている(例えば、特許文献2を参照)。
【0005】
さらには、(A)界面活性剤、(B)分散剤、(C)油分、(D)有機変性粘土鉱物、及び(E)紫外線散乱剤を含有し、前記(E)紫外線散乱剤の配合量が10質量%以上であり、シリコーン化合物及び紫外線吸収剤を含まない、油中水型乳化日焼け止め化粧料が知られている(例えば、特許文献3を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2021-102557号公報
【特許文献2】国際公開WO2021/125212号
【特許文献3】特開2022-072074号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に開示された技術では、中空シリカ球粒子を配合することで、化粧用組成物の紫外線防御効果を向上させているが、シリカは親水性で耐水性に劣り、紫外線防御効果が持続しないという問題があった。特許文献2に開示された技術では、ワックス粉末は高温で溶解し、化粧料の安定性に欠けるという問題があった。特許文献3に開示された技術では、紫外線散乱剤を大量に配合しなければ高い紫外線防御効果を得られず、大量に配合すると著しく使用性が悪くなるという問題があった。
【0008】
環境で分解されにくいマイクロプラスチックビーズと呼ばれるシリコーン粉末や合成樹脂粉末を含まず、かつ、高い紫外線防御効果、優れた使用感及び高い安定性を備える油性または乳化日焼け止め化粧料が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、鋭意検討の結果、疎水化処理された粉体を含めることで、紫外線防御効果を高め、かつ優れた使用感と高い安定性与える油性または乳化日焼け止め化粧料の組成に想到し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明は一実施形態によれば、油性または乳化日焼け止め化粧料であって、
(A)0.5~15質量%の疎水化処理された粉体であって、疎水化処理剤がN‐アシルアミノ酸もしくはその塩、脂肪酸もしくはその塩、及び有機変性アミンもしくはその塩から選択される1種以上である、粉体と、
(B)1~40質量%の紫外線散乱剤及び/または紫外線吸収剤と、
(C)1~5質量%のノニオン界面活性剤と
を含み、粒子径が5mm以下の合成樹脂粉末を含まない、化粧料に関する。
【0011】
前記油性または乳化日焼け止め化粧料において、(D)0.1~5質量%の油相増粘剤
をさらに含むことが好ましい。
【0012】
前記油性または乳化日焼け止め化粧料において、前記疎水化処理剤が、ラウロイルリシン、ステアリン酸マグネシウム、及びジステアルジモニウムクロリドから選択される1種以上であることが好ましい。
【0013】
前記油性または乳化日焼け止め化粧料において、前記紫外線散乱剤が、微粒子酸化チタン及び微粒子酸化亜鉛前記紫外線吸収剤から選択される1種以上であり、前記紫外線吸収剤が、オクトクリレン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、サリチル酸エチルヘキシル、ホモサレート、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、及びビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンから選択される1種以上であることが好ましい。
【0014】
前記油性または乳化日焼け止め化粧料において、前記粉体が生分解性ポリマー、天然由来非修飾ポリマー、または鉱物であることが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、高い紫外線防御効果、優れた使用感、及び高い安定性を併せ持ち、かつ環境に優しい油性または乳化日焼け止め化粧料を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明は、一実施形態によれば、油性または乳化日焼け止め化粧料に関する。本発明における日焼け止め化粧料とは、少なくとも日焼け止めの効果を備える化粧料であって、ISO24444:2019/Amd.1:2022に基づくサンプロテクションファクター(SPF)が少なくとも10以上、好ましくは15以上、さらに好ましくは25以上の化粧料をいう。また、油性化粧料とは、室温(1~30℃)で液状、クリーム状または固体状の、油脂やワックス等からなる油性基材の中に粉体基剤を分散させた化粧料をいうものとする。乳化化粧料とは、室温で液状、クリーム状または固型状の化粧料であって、油中水(W/O)型、または水中油(O/W)型のいずれであってもよく、水性成分と油性成分が乳化剤によって乳化されているエマルションをいうものとする。以下、本発明においては、油性または乳化日焼け止め化粧料を省略して単に「化粧料」と指称する場合がある。
【0017】
本発明による化粧料は、以下に説明する(A)疎水化処理された粉体、(B)紫外線散乱剤及び/または紫外線吸収剤、及び(C)ノニオン界面活性剤を必須成分として所定量含み、さらに任意成分を含んでもよい化粧料である。以下、各成分について説明する。
【0018】
(A)疎水化処理された粉体
本発明による化粧料は、疎水化処理された粉体を含む。疎水化処理された粉体は、油性または乳化化粧料において、油性成分の皮溝偏在化を抑制し、化粧料の油性膜を均一化することができる。これにより、後述する成分(B)の紫外線散乱剤及び/または紫外線吸収剤の、皮膚上における分布を均一にし、高い紫外線散乱性能及び/または紫外線吸収性能を発揮させることができる。本発明において、疎水化処理された粉体とは、疎水化処理剤として、N-アシルアミノ酸もしくはその塩、脂肪酸もしくはその塩、及び有機変性アミンもしくはその塩から選択される1種以上の化合物を用い、表面処理された粉体であってよい。より具体的には、例えば、前述の疎水化処理剤により、粉体の表面の少なくとも一部、好ましくは粉体の表面全体を被覆処理することができる。
【0019】
疎水化処理剤は、炭素数8から22の炭化水素をもつN-アシルアミノ酸もしくはその塩、脂肪酸もしくはその塩、及び有機変性アミンもしくはその塩であることが好ましく、その具体例としては、以下が挙げられる。N-アシルアミノ酸もしくはその塩の例としては、ラウロイルリシン、N-アシルグルタミン酸塩(例えば、N-ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N-ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N-ミリストイル-L-グルタミン酸モノナトリウム等)が挙げられる。脂肪酸の例としては、例えば、パルミチン酸、イソステアリン酸、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、ロジン酸、12―ヒドロキシステアリン酸等が挙げられる。また、脂肪酸の塩である脂肪酸石鹸の例としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、12―ヒドロキシステアリン酸アルミニウム等が挙げられる。有機変性アミンもしくはその塩の例としては、ジステアルジモニウムヘクトライト、ジメチルアルキルアンモニウムヘクトライト、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムヘクトライト、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム(ジステアルジモニウムクロリド)等が挙げられる。これらの中でも好ましい具体例としては、ラウロイルリシン、ステアリン酸マグネシウム、及びジステアルジモニウムクロリドが挙げられるが、これらには限定されない。
【0020】
粉体は、室温で固体であり、好ましくは融点が100℃より高く、かつ上記疎水化処理剤による表面処理が可能な任意の粉体を用いることができ、特には環境配慮型の粉体であることが好ましい。疎水化処理剤による表面処理が可能な粉体とは、前述の疎水化処理剤の適用により、変形や組成変化を生じない粉体をいうことができる。また、環境配慮型の粉体とは、シリコーン及び合成樹脂を成分として含まない粉体をいうことができる。このような粉体の例としては、例えば、シリカ、マイカ、炭酸カルシウム、金属ケイ酸塩などの鉱物粉体;デンプン(コーンスターチを含む)、セルロースなどの、天然非修飾高分子粉体;酵母培養物(サッカロミセス培養物)、アルギン酸塩などの生分解性プラスチック(生分解性プラスチック)粉体が挙げられるが、これらには限定されない。ワックス類などの固形油分を粉体とすることは好ましくない。ワックス類は融点が低く、安定性に劣ることに加え、本発明の処方に適合しないためである。
【0021】
粉体の疎水化処理は、例えば、乾式法、または湿式法で実施することができるが、特には限定されず、公知の任意の方法で作製することができる。疎水化処理された粉体は市販されており、市販の疎水化処理粉体を用いることもできる。
【0022】
疎水化処理された粉体の形状は、球状、板状、花弁状、棒状など任意の形状であってよいが、べたつきなど使用性の観点から特には球状、または板状であることが好ましい。球状とは、形状が略球形の粉体をいい、回転楕円体、表面に凹凸がある球状粉体等であってもよく、完全な球形であることを必要としない。疎水化処理された粉体は、例えば、平均粒子径が50μm以下程度であってよく、好ましくは1.0~40.0μm、さらに好ましくは、3.0~15.0μmのものを用いることができる。なお、球状以外の粉体について、平均粒子径とは、平均長径であってよい。平均粒子径が大きすぎると、化粧料がざらついて、感触が低下する場合があり、平均粒子径が小さすぎると、きしみ感が生じ、使用性が悪くなる場合がある。
【0023】
疎水化処理された粉体の含有量は、化粧料の総質量を100%とした場合に、0.5~15質量%である。この範囲で疎水化処理された粉体を含有することにより、化粧料の感触が良く、後述する成分(B)による使用感の低減を抑制することができる。0.5質量%未満であると、紫外線防御力の向上がみられず、使用性の悪化を招き、油っぽさを感じる組成となる。15質量%を超えて含むと、化粧料のみずみずしさを損ない、使用性を低下させて、紫外線防御力の向上効果が抑制される。疎水化処理された粉体の含有量は、好ましくは1~10質量%である。この範囲の量の疎水化処理された粉体を含有することにより、より好ましい使用感で、より高い紫外線防御力の向上効果を増強させることができる。疎水化処理された粉体の含有量は、さらに好ましくは2~8質量%である。この範囲の量の疎水化処理された粉体を含有することにより、さらに好ましい使用感で、さらに高い紫外線防御力の向上効果を増強させることができる。
【0024】
化粧料には、1種類の疎水化処理された粉体が含まれていても、2種類以上の疎水化処理された粉体が混合された混合粉体が含まれていてもよい。混合粉体は、2種類以上の疎水化処理された粉体の総質量が、上記好ましい含有量の範囲となるように含むことができる。
【0025】
(B)紫外線散乱剤及び/または紫外線吸収剤
紫外線散乱剤及び/または紫外線吸収剤は、紫外線を散乱させることにより、及び/または紫外線を吸収することにより、紫外線が使用者の肌に照射されることを防御する。したがって、本明細書においては、紫外線散乱剤と、紫外線吸収剤の両者を含む概念として、「紫外線防御剤」ということもあり、これらの性能を、「紫外線防御性能」ということもある。
【0026】
紫外線散乱剤は、金属酸化物の微粉末であってよく、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウムが挙げられるが、これらには限定されない。微粉末とは、例えば、平均粒子径が10~200nm程度の粉末をいう。金属酸化物の微粉末は、イソステアリン酸やハイドロゲンジメチコンなどの安定化剤により表面処理を施した微粉末であってよい。このような表面処理により、金属酸化物の活性を抑制し、化粧品の劣化を抑制する等の効果が得られるといった効果が得られる。
【0027】
紫外線吸収剤としては、例えば、オクトクリレン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、サリチル酸エチルヘキシル、ホモサレート、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、ポリシリコーン-15、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸などが挙げられるが、これらには限定されない。ある態様においては、例えば、オクトクリレン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンが好ましい場合がある。これらの紫外線吸収剤は環境負荷が低いとされる上に、モル吸光係数が高いため、低い配合濃度で高い紫外線防御効果と皮膚表面の感触に優れ、環境に配慮した日焼け止めを得ることが出来るためである。本実施形態による化粧料は、紫外線散乱剤と、紫外線吸収剤との両者を含んでもよく、どちらか一方のみを含んでもよい。例えば、環境配慮型の化粧料としては、紫外線散乱剤を含み、紫外線吸収剤を含まないことが好ましい場合がある。紫外線散乱剤及び/または紫外線吸収剤としては、1種類の化合物を用いることもできるし、2種以上の混合物を用いることもできる。
【0028】
紫外線散乱剤及び/または紫外線吸収剤の含有量は、化粧料の総質量を100%とした場合に、1~40質量%である。紫外線散乱剤及び/または紫外線吸収剤の含有量が1質量%未満であると、紫外線防御効果が得られない。40質量%を超えて含むと、紫外線防御効果が却って抑制される。また、化粧料のみずみずしさを損ない、きしみがみられ、化粧料の安定性を低下させる。紫外線散乱剤及び/または紫外線吸収剤の含有量は、好ましくは4~35質量%である。この範囲の量の紫外線散乱剤及び/または紫外線吸収剤を含有することにより、より好ましい使用感で、高い紫外線防御効果が得られる。紫外線散乱剤及び/または紫外線吸収剤の含有量は、さらに好ましくは9~30質量%である。この範囲の量の紫外線散乱剤及び/または紫外線吸収剤を含有することにより、さらに好ましい使用感で、高い紫外線防御効果を得ることができる。
【0029】
なお、紫外線散乱剤及び/または紫外線吸収剤の含有量とは、両者を含む場合には、紫外線散乱剤と紫外線吸収剤との合計質量をいうものとする。合計質量が上記範囲にあれば、紫外線散乱剤と紫外線吸収剤の質量比は特には限定されない。
【0030】
(C)ノニオン界面活性剤
ノニオン界面活性剤は、紫外線防御剤を乳化・分散して、化粧料の安定性を維持する。ノニオン界面活性剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロール、ポリオキシエチレンフィトスタノール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンラノリン、ポリオキシエチレンラノリンアルコール、ポリオキシエチレンミツロウ誘導体、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルフェニルホルムアルデヒド縮合物、単一鎖長ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリエーテル変性シリコーン等が挙げられる。これらの中では、ポリエーテル変性シリコーン、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステルから選択される1種または2種以上が好ましく、ポリエーテル変性シリコーン、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルから選択される1種または2種以上がより好ましい。ノニオン活性剤は、化粧料の剤型に合わせ適宜選択して使用することができる。
【0031】
ノニオン界面活性剤は、化粧料の総質量を100%としたときに、1~5質量%含む。ノニオン界面活性剤の含有量が1質量%より少ないと、安定性が悪化する。また、ノニオン界面活性剤の含有量が5質量%を超えると、油っぽくなり、使用性が悪化する。ノニオン界面活性剤の含有量は、好ましくは1.5~4質量%である。この範囲の量のノニオン活性剤を含有することにより、より好ましい使用感で、より高い紫外線防御効果を得ることができる。ノニオン界面活性剤の含有量は、さらに好ましくは2~3.5質量%である。この範囲の量のノニオン界面活性剤を含有することにより、さらに好ましい使用感で、さらに高い紫外線防御効果を得ることができる。
【0032】
これらの必須成分(A)、(B)、及び(C)を所定の量で含むことにより、油性または乳化日焼け止め化粧料を得ることができ、特には、紫外線防御効果と、安定性、耐水性、使用感に優れた化粧料を得ることができる。
【0033】
本発明に係る粉末化粧料は、粒子径が5mm以下の合成樹脂粉末を含まない。すなわち、マイクロプラスチックビーズを含まない。マイクロプラスチックビーズとは、例えば、粒子径が5mm以下の、水に溶解しないプラスチック粒子をいうことができる。マイクロプラスチックビーズとしては、ポリエチレンやポリプロピレン、シリコーン粉末が一般的に用いられている。一方、本発明に係る粉末化粧料は、上記の必須成分以外にも、任意成分を含むことができる。以下、任意成分について説明する。
【0034】
(D)油相増粘剤
油相増粘剤は、化粧料の安定性、および紫外線防御力の向上効果のさらなる増強の目的で化粧料に含めることができる。油相増粘剤としては、有機変成粘土鉱物、脂肪酸デキストリン、ショ糖脂肪酸エステル、アミノ酸系油ゲル化剤、一次粒径が7~40nmのフュームドシリカ、ヒドロキシ脂肪酸、室温固形の脂肪酸エステル、が挙げられるが、これらには限定されない。より具体的には、パルミチン酸デキストリン、ステアリン酸デキストリン、ショ糖ステアリン酸エステル、ジブチルラウロイルグルタミド、ポリアミド-8、ジステアルジモニウムヘクトライト、ジメチルシリル化シリカ、12-ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸ステアリル、ミリスチン酸ミリスチルを用いることができるが、これらには限定されない。油相増粘剤は、化粧料の総質量を100%としたときに、0.1~5質量%含むことができる。
【0035】
その他の任意成分の一例としては、成分(A)、成分(B)の紫外線散乱剤、成分(D)に該当しない粉体が挙げられる。このような粉体は、例えば、色調付与、メークアップ効果、感触調整等を目的として、化粧料に適宜配合することができる。このような粉体としては、通常化粧品で使用される粉体であれば特に限定されないが、例えば、タルク、セリサイト、マイカ、カオリン、無水ケイ酸、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化鉄、窒化ホウ素等の無機粉体、シルク、セルロース等の高分子粉体、有機顔料、及びこれらの複合粉体等が挙げられるが、これらには限定されない。これらの任意粉体は、表面処理された粉体であってもよい。
【0036】
なお、任意成分の粉体として、成分(A)および/または(D)に該当しない、表面処理がなされていない(未処理)平均粒子径0.5~40μmの球状シリカを、感触改善の目的で用いることができる。しかし、皮膚表面の感触を損なわないように、化粧料の総質量を100%としたときに、3質量%未満とすることが好ましい。シリカの含有量は、1質量%未満とすることが好ましく、実質的に含まない(0質量%)ことがさらに好ましい。
【0037】
任意成分の他の例としては、化粧料、医薬部外品、医薬組成物等に通常用いられる他の成分が挙げられ、例えば、油分、染料、高分子化合物、香料、界面活性剤、酸化防止剤、防腐剤、保湿剤、多価アルコール、低級アルコール、糖類、紫外線吸収剤、美白剤、皮膚賦活剤、血行促進剤、抗脂漏剤、抗炎症剤等の薬剤、収斂剤、清涼剤等を挙げることができる。
【0038】
これらの任意成分は、液体であってもよく、固体であってもよい。液体の任意成分としては、例えば、液状油を含むことができる。液状油は、基材として、またはエモリエント性を付与する目的で含めることができるが、紫外線吸収剤は、当該目的において液状油と同様の機能を有するため、液状油を含まない組成とすることもできる。液状油は、特には、紫外線吸収剤を含まないか、紫外線吸収剤を30質量%未満程度の量で含む油性化粧料に含めることができる。液状油は、25℃で液体の油分であってよく、特には限定されないが、例えば、流動パラフィン、スクワラン、オレフィンオリゴマー、軽質イソパラフィン(軽質流動パラフィン)等の炭化水素油;2-エチルヘキサン酸トリグリセリド、2-エチルヘキサン酸セチル、2-エチルヘキサン酸ペンタエリトリトール、2-エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、パルミチン酸2-エチルヘキシル、イソノナン酸イソセチル、ミリスチン酸イソプロピル、2-エチルヘキサン酸セチル、セバシン酸ジエチル、アジピン酸ジエチル等のエステル油; ホホバ油、オリーブ油、マカデミアナッツ油、綿実油、茶実油、サフラワー油、米糠油等の天然系植物油であってよい。
【0039】
次に、本発明に係る化粧料の製造方法は、剤型ごとに異なり、各剤型の一般的な製造方法により、成分を混合して製造することができる。
【0040】
本発明にかかる油性または乳化日焼け止め化粧料の具体例としては、特に限定されないが、油中水型乳化ファンデーション、水中油型乳化ファンデーション、日焼け止めクリーム、日焼け止め口紅等が挙げられる。
【実施例0041】
以下、本発明を、実施例を参照してより詳細に説明する。しかしながら、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。下記の表に示す実施例、比較例の組成に基づき化粧料(油中水型乳化ファンデーション)を調製し、特性を評価した。油中水型乳化ファンデーションは、表に記載の成分のうち、油性成分をディスパーで混合し、さらに粉末を加え分散させた混合物に、別途、水溶性成分を水に溶解した水相を添加し、攪拌処理にて乳化することにより調製した。
【0042】
各化粧料の評価方法及び判定基準は、以下のとおりとした。
<使用性>
「評価方法」
実施例及び比較例の各サンプルを、10名の専門パネルに実際に使用してもらい、使用性(べたつきのなさ、みずみずしさ)について評価した。上記評価点基準に従って各パネルに4段階官能評価してもらい、その合計点により上記評価基準に基づいて判定した。
「評価点基準」
A:合計点が40点以上(非常に優れている)
B:合計点が30~39点(優れている)
C:合計点が20~29点(普通)
D:合計点が19点以下(劣る)
【0043】
<安定性>
「評価方法」
得られた化粧料を40℃条件下で静置し、1ヵ月後の状態を目視にて観察し、上記の基準で評価した。
「評価基準」
A:分離がみられない
B:油の分離がわずかに見られる
C:油が一部分離している
【0044】
<紫外線防御力の向上効果>
「評価方法」
PMMAプレート(Herioscreen社製HelioplateHD6)に各例のサンプルを2mg/cmの量で滴下し、60秒間指で塗布し、15分間乾燥させて塗膜を形成した。未塗付のプレートをコントロールとして、前記塗膜の吸光度(290~450nm)をLabsphere社製UV2000Sアナライザーにて測定し、得られた測定データから、in vitro SPF(Sun Protection Factor)値を算出した。各サンプルの紫外線防御力の向上率は、成分(A)を含有しないControlサンプルを基準とする紫外線防御力の向上率を以下の式により算出した。
[紫外線防御力の向上率(%)]=[サンプルのin vitro SPF値]/[Controlサンプルのin vitro SPF値]×100
なお、表1から3の各実施例、比較例のControlサンプルは比較例4、表4の実施例のControlサンプルは、各実施例の右列に記載の比較例、表5の各実施例、比較例のControlサンプルは比較例4とした。
「評価基準」
A:紫外線防御力の向上率が140%以上
B:紫外線防御力の向上率が130%以上140%未満
C:紫外線防御力の向上率が120%以上130%未満
D:紫外線防御力の向上率が110%以上120%未満
E:紫外線防御力の向上率が100%以上110%未満
【0045】
実施例の組成と評価結果を下記表1、2、4,5に、比較例の組成と評価結果を下記表3、4、5に示す。表中の処方に関する数値は、いずれも化粧料の総質量を100%とした場合の質量%を表す。「-」は該当する成分が含まれていない場合を表す。また、各表の注釈※1から※9の詳細は以下のとおりであり、※1から※7の処理は表面処理である。B成分の微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛は、平均粒子径が8~180nmのものを用いた。
※1:GRANPOWDER BBP-700(ラウロイルリシン処理サッカロミセス培養物:Grant Industries,Inc製)
※2:Amihope SB101(ラウロイルリシン処理シリカ、結晶セルロース:味の素株式会社製)
※3:Amihope SB102(ラウロイルリシン処理コーンスターチ、結晶セルロース:味の素株式会社製)
※4:STパウダー G-MG(ステアリン酸マグネシウム処理シリカ:鈴木油脂工業株式会社製)
※5:TMS-05DCB(ベヘニルアルコール、ジステアリルジモニウムクロリド処理シリカ:テイカ株式会社製)
※6:S-STM CELLOBEADS D-5(ステアリン酸マグネシウム処理セルロース:大東化成工業株式会社製)
※7:LL SERICITE SGL(ラウロイルリシン処理マイカ:大東化成工業株式会社製)
※8:KSP-100((ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー:信越化学工業株式会社製)
※9:NATURESOFT 860R(コメヌカワックス:Micro Powders,Inc製)
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】
【表4】
【0050】
【表5】
【0051】
以下に、本発明の化粧料の処方例を挙げる。各処方例による化粧料の調製方法は以下のようにした。なお、配合量は全て化粧料全量に対する質量%で表す。各処方例の注釈※1は、実施例と同じ意味を表し、B成分の微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛は、平均粒子径が8~180nmのものを用いた。処方例1、3は紫外線散乱剤を含まず紫外線吸収剤のみを含有するが、他実施例等と同様に紫外線防御効果が向上することが確認できた。
【0052】
(処方例1-2)
例に掲げた組成を有する化粧料を、油性成分をディスパーで混合し、さらに粉末を加え分散させた混合物に、別途、水溶性成分を水に溶解した水相を添加し、攪拌処理にて乳化することにより調製した。
(処方例3)
例に掲げた組成を有する化粧料を、水性成分をディスパーで混合し、別途90℃以上に加温して溶かした油相を添加し、攪拌処理にて乳化した混合物に、粉末を分散させることにより調製した。
(処方例4-6)
例に掲げた組成を有する化粧料を、油性成分を90度以上で加温してディスパーで混合・溶解させ、粉末を分散させた混合物を、容器または金型に充填し、冷却することにより調製した。
【0053】
処方例1.油中水型乳化ファンデーション1
(成分名) 配合量(%)
ラウロイルリシン処理球状粉末1※1 3
ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 3
サリチル酸エチルヘキシル 2
ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン 3
トリエトキシカプリリルシラン処理酸化鉄 5
トリエトキシカプリリルシラン処理微粒子酸化チタン 2
トリエトキシカプリリルシラン処理マイカ 3
PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン 3
シクロペンタシロキサン 10
ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン 19
ジイソステアリン酸ポリグリセリル-2 1
ジステアルジモニウムヘクトライト 1
(アクリレーツ/ジメチコン)コポリマー 0.5
トコフェロール 0.1
BG 10
フェノキシエタノール 0.5
硫酸マグネシウム 1
精製水 残余
【0054】
処方例2.油中水型乳化ファンデーション
(成分名) 配合量(%)
ラウロイルリシン処理球状粉末1※1 3
イソステアリン酸処理微粒子酸化チタン 7
イソステアリン酸処理微粒子酸化亜鉛 13
ステアロイルグルタミン酸2Na処理酸化鉄 0.2
ダイマージリノール酸ジイソステアリン酸ポリグリセリル-3 1.6
セスキイソステアリン酸ソルビタン 1
ウンデカン/トリデカン 20
スクワラン 23
ジステアルジモニウムヘクトライト 0.5
トコフェロール 0.1
BG 10
ペンチレングリコール 4
プロパンジオール 2
フェノキシエタノール 0.5
硫酸マグネシウム 1
精製水 残余
【0055】
処方例3.水中油型乳化日焼け止め化粧料
(成分名) 配合量(%)
ラウロイルリシン処理球状粉末1 ※1 3
メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 8
ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 2
ホモサレート 5
(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー
1.5
イソステアリン酸PEG-60グリセリル 1
炭酸ジカプリリル 3
安息香酸アルキル(C12-C15) 4
シクロペンタシロキサン 2
トリイソステアリン酸ポリグリセリル-2 1
パルミチン酸デキストリン 1
(アクリレーツ/ジメチコン)コポリマー 0.2
トコフェロール 0.1
BG 8
フェノキシエタノール 0.5
ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.1
キサンタンガム 0.1
水酸化ナトリウム 0.05
精製水 残余
【0056】
処方例4.スティック型口唇日焼け止め化粧料
(成分名) 配合量(%)
ラウロイルリシン処理球状粉末1 ※1 8
ハイドロゲンジメチコン処理微粒子酸化チタン 20
メチコン処理合成フルオロフロゴパイト 残余
赤202 0.5
赤201 0.1
黄4 1
酸化鉄 0.3
セスキイソステアリン酸ソルビタン 2
トリエチルヘキサノイン 5
水添ポリイソブテン 24
ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン 10
トリイソステアリン酸ポリグリセリル-2 1
ヘキサヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル 5
ポリエチレン 10
パルミチン酸デキストリン 1
トコフェロール 0.1
【0057】
処方例5.油性液状日焼け止めファンデーション
(成分名) 配合量(%)
ラウロイルリシン処理球状粉末1 ※1 12
ステアリン酸マグネシウム処理球状粉末7 ※10
(ステアリン酸マグネシウム処理セルロース) 6
ポリエチレン粉末 1
ステアロイルグルタミン酸2Na処理微粒子酸化チタン 8
ステアロイルグルタミン酸2Na処理微粒子酸化亜鉛 10
ステアロイルグルタミン酸2Na処理顔料酸化チタン 1
ステアロイルグルタミン酸2Na処理酸化鉄 3.6
セスキイソステアリン酸ソルビタン 1.3
イソステアリン酸ポリグリセリル-2 2
ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル) 5
炭酸ジカプリリル 5
(C15-19)アルカン 10
ウンデカン/トリデカン 25
トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル 15
ジステアルジモニウムヘクトライト 1
ヒマワリ種子ロウ 1
パルミチン酸デキストリン 1
トコフェロール 0.1
※10:S-STM CELLOBEADS D-10(ステアリン酸マグネシウム処理セルロース:大東化成工業株式会社製)
【0058】
処方例6.油性固形日焼け止めファンデーション
(成分名) 配合量(%)
ラウロイルリシン処理球状粉末1 ※1 7.5
ポリエチレン粉末 2
ステアロイルグルタミン酸2Na処理微粒子酸化チタン 6
ステアロイルグルタミン酸2Na処理微粒子酸化亜鉛 8
顔料酸化チタン 6
酸化鉄 2.4
マイカ 2
セスキイソステアリン酸ソルビタン 2
イソステアリン酸ポリグリセリル-2 1
ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル) 5
スクワラン 5
(C15-19)アルカン 20
ウンデカン/トリデカン 4
トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル 16
ミリスチン酸ミリスチリル 3
ジステアルジモニウムヘクトライト 1
ヒマワリ種子ロウ 6
カルナバロウ 1
キャンデリラロウ 1
パルミチン酸デキストリン 1
トコフェロール 0.1
【0059】
処方例7.水中油型乳化日焼け止め化粧料
(成分名) 配合量(%)
ラウロイルリシン処理球状粉末1 ※1 2
ステアリン酸アルミニウム処理微粒子酸化チタン 2
未処理球状シリカ(粒径5μm) 3
ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 3
ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン 3
サリチル酸エチルヘキシル 4.5
ポリシリコーン-15 9
炭酸ジカプリリル 5
安息香酸アルキル(C12-C15) 4
(C13-15)アルカン 1
スクワラン 1
トコフェロール 0.1
ベヘニルアルコール 2.0
ステアリルアルコール 1.0
ステアリン酸 1.0
ステアリン酸ステアリル 2.0
ミリスチン酸ミリスチル 1.0
イソステアリン酸PEG-60グリセリル 0.5
ステアリン酸PEG-10 0.6
ステアリン酸グリセリル 1.6
ステアリン酸グリセリル(SE) 0.1
トコフェロール 0.1
エタノール 7.0
ペンチレングリコール 1.5
BG 0.5
フェニルベンズイミダゾールスルホン酸 2.7
スメクタイト 0.6
キサンタンガム 0.2
水酸化ナトリウム 0.6
精製水 残余
【0060】
本発明はこれらの処方例によって何ら限定されるものではなく、特許請求の範囲によって特定されるものであることはいうまでもない。なお、配合量は全て化粧料全量に対する質量%で表す。