(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024097189
(43)【公開日】2024-07-18
(54)【発明の名称】自動溶接装置、自動溶接方法
(51)【国際特許分類】
B23K 9/095 20060101AFI20240710BHJP
B23K 31/00 20060101ALI20240710BHJP
【FI】
B23K9/095 510D
B23K9/095 515A
B23K31/00 Z
B23K31/00 L
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023000553
(22)【出願日】2023-01-05
(71)【出願人】
【識別番号】507250427
【氏名又は名称】日立GEニュークリア・エナジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】杉江 一寿
(72)【発明者】
【氏名】多羅沢 湘
(72)【発明者】
【氏名】白鳥 浩史
(57)【要約】
【課題】
溶接条件を調整するための理想の溶接条件を予め入力することなく高品質(高精度)な溶接が可能な自動溶接装置を提供する。
【解決手段】
溶接機と、前記溶接機を制御する制御部と、被溶接部材の溶接前の状態を検出する第1のセンサと、前記被溶接部材の溶接後の状態を検出する第2のセンサと、を備え、前記制御部は、演算装置と、溶接条件が格納された溶接条件データベースと、を有し、前記第1のセンサにより前記被溶接部材の溶接前の情報を取得し、前記第1のセンサにより取得した情報に基づいて初期溶接条件を調整し、前記調整した溶接条件により前記被溶接部材の溶接を行い、前記第2のセンサにより前記被溶接部材の溶接後の情報を取得し、前記第2のセンサにより取得した情報が所定の範囲内である場合、前記溶接条件データベースを更新することを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶接機と、
前記溶接機を制御する制御部と、
被溶接部材の溶接前の状態を検出する第1のセンサと、
前記被溶接部材の溶接後の状態を検出する第2のセンサと、を備え、
前記制御部は、演算装置と、溶接条件が格納された溶接条件データベースと、を有し、
前記第1のセンサにより前記被溶接部材の溶接前の情報を取得し、
前記第1のセンサにより取得した情報に基づいて初期溶接条件を調整し、
前記調整した溶接条件により前記被溶接部材の溶接を行い、
前記第2のセンサにより前記被溶接部材の溶接後の情報を取得し、
前記第2のセンサにより取得した情報が所定の範囲内である場合、前記溶接条件データベースを更新することを特徴とする自動溶接装置。
【請求項2】
請求項1に記載の自動溶接装置であって、
前記第1のセンサにより、前記被溶接部材上に形成されたビード形状および前記溶接機の電極狙い位置を検出することを特徴とする自動溶接装置。
【請求項3】
請求項1に記載の自動溶接装置であって、
前記第2のセンサにより、前記被溶接部材上に形成されたビードの平滑度、濡れ角、表面の酸化度、高さのばらつき、クラックの有無の少なくともいずれかを検出することを特徴とする自動溶接装置。
【請求項4】
請求項1に記載の自動溶接装置であって、
前記第1のセンサおよび前記第2のセンサは、レーザ変位計または撮像素子であることを特徴とする自動溶接装置。
【請求項5】
(a)第1のセンサにより被溶接部材の溶接前の情報を取得するステップと、
(b)前記(a)ステップで取得した情報に基づいて溶接条件データベースに格納された初期溶接条件を調整するステップと、
(c)前記(b)ステップで調整した溶接条件により前記被溶接部材の溶接を行うステップと、
(d)第2のセンサにより前記被溶接部材の溶接後の情報を取得するステップと、
(e)前記(d)ステップで取得した情報が所定の範囲内であるか否かを判定するステップと、を有し、
前記(e)ステップにおいて前記(d)ステップで取得した情報が所定の範囲内であると判定した場合、前記溶接条件データベースを更新することを特徴とする自動溶接方法。
【請求項6】
請求項5に記載の自動溶接方法であって、
前記第1のセンサにより、前記被溶接部材上に形成されたビード形状および溶接機の電極狙い位置を検出することを特徴とする自動溶接方法。
【請求項7】
請求項5に記載の自動溶接方法であって、
前記第2のセンサにより、前記被溶接部材上に形成されたビードの平滑度、濡れ角、表面の酸化度、高さのばらつき、クラックの有無の少なくともいずれかを検出することを特徴とする自動溶接方法。
【請求項8】
請求項5に記載の自動溶接方法であって、
前記第1のセンサおよび前記第2のセンサは、レーザ変位計または撮像素子であることを特徴とする自動溶接方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動溶接装置の構成とその制御に係り、特に、高品質(高精度)な溶接が要求される溶接作業に適用して有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
現場の生産性向上や熟練作業者の人材不足の解決に向けて、溶接熟練者の高度なノウハウをデジタル化して溶接装置に搭載する自動化技術の開発が進められている。しかしながら、例えば、発電プラントの大型溶接構造物においても、溶接部形状が比較的単純なものは自動化が進んでいるが、細かい施工条件の調整が必要であり完全な手離れが進んでいない。
【0003】
一方、PC(パソコン)や画像処理の性能向上により、複数のセンシングデータに基づいた施工条件の即時調整が可能となりつつある。
【0004】
本技術分野の背景技術として、例えば、特許文献1のような技術がある。特許文献1には、「仮付けビードの始終端部で溶接条件を変更して最適な溶接条件で高品質な溶接を行うことの出来る初層溶接方法」が開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、「熟練溶接士による監視や調整等を不要にすると共に、常に所定の溶接品質が得られるようにした自動溶接システム」が開示されている。
【0006】
また、特許文献3には、「データベースに溶接条件が蓄積されていないような新しいケースの設定条件に対しては、作業者が溶接条件の変更・修正を考えたりすることなく自ら溶接条件を求めてデータベースを補充していき、あらゆる設定条件に対しても溶接条件を出力して適性な溶接を行うことのできる自動溶接システム」が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平11-5164号公報
【特許文献2】特開2000-351071号公報
【特許文献3】特開平5-57436号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述した発電プラントの大型溶接構造物の自動溶接作業では、欠陥低減のため、溶接個所において作業者が溶接ワイヤ位置を微修正する必要があり、完全な溶接自動化が達成されていない。
【0009】
カメラ等の画像センサやレーザ変位センサにより溶接個所をモニタし、それらのセンシングデータに基づいた施工条件の調整は可能であるが、より高品質(高精度)な溶接を達成するためには、センシングデータだけでなく、溶接条件と品質の関係を紐づけた溶接データベースが必要となる。
【0010】
しかしながら、溶接データベースの構築には、溶接ノウハウや施工法確認試験など、多くの時間と労力、及び費用を要する。
【0011】
上記特許文献1から特許文献3のような従来技術では、溶接前のテスト溶接で溶接データベースを作成する等して、理想の溶接条件とセンシングデータの比較による溶接条件を調整するための「理想の溶接条件」を予め入力しておく必要がある。
【0012】
そこで、本発明の目的は、溶接条件を調整するための理想の溶接条件を予め入力することなく高品質(高精度)な溶接が可能な自動溶接装置及び自動溶接方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために、本発明は、溶接機と、前記溶接機を制御する制御部と、被溶接部材の溶接前の状態を検出する第1のセンサと、前記被溶接部材の溶接後の状態を検出する第2のセンサと、を備え、前記制御部は、演算装置と、溶接条件が格納された溶接条件データベースと、を有し、前記第1のセンサにより前記被溶接部材の溶接前の情報を取得し、前記第1のセンサにより取得した情報に基づいて初期溶接条件を調整し、前記調整した溶接条件により前記被溶接部材の溶接を行い、前記第2のセンサにより前記被溶接部材の溶接後の情報を取得し、前記第2のセンサにより取得した情報が所定の範囲内である場合、前記溶接条件データベースを更新することを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、(a)第1のセンサにより被溶接部材の溶接前の情報を取得するステップと、(b)前記(a)ステップで取得した情報に基づいて溶接条件データベースに格納された初期溶接条件を調整するステップと、(c)前記(b)ステップで調整した溶接条件により前記被溶接部材の溶接を行うステップと、(d)第2のセンサにより前記被溶接部材の溶接後の情報を取得するステップと、(e)前記(d)ステップで取得した情報が所定の範囲内であるか否かを判定するステップと、を有し、前記(e)ステップにおいて前記(d)ステップで取得した情報が所定の範囲内であると判定した場合、前記溶接条件データベースを更新することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、溶接施工前に溶接条件を調整するための理想の溶接条件を予め入力することなく高品質(高精度)な溶接が可能な自動溶接装置及び自動溶接方法を実現することができる。
【0016】
これにより、例えば、発電プラントの大型溶接構造物において、溶接作業の自動化が図れる。
【0017】
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の実施例1に係る自動溶接装置の概略構成を示す図である。
【
図2】
図1の自動溶接装置におけるレーザスキャナによるビード形状測定の様子を模式的に示す図である。
【
図3】本発明の実施例1に係る自動溶接方法を示すフローチャートである。
【
図4】
図3の主要なステップにおける溶接部の様子を模式的に示す図である。
【
図5】従来の自動溶接方法を示すフローチャートである。
【
図6】溶接部材と電極の理想の位置関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。なお、各図面において同一の構成については同一の符号を付し、重複する部分についてはその詳細な説明は省略する。
【実施例0020】
本発明を分かり易くするため、先ず、
図5及び
図6を参照して、従来の自動溶接装置による溶接方法とその課題について説明する。
【0021】
図5は、従来の一般的な自動溶接装置による溶接方法を示すフローチャートである。
図6は、溶接部材と自動溶接装置の電極の理想の位置関係を示す図である。
【0022】
図5に示すように、従来の自動溶接装置では、先ず、被溶接部材上に形成されているビード形状と自動溶接装置の電極狙い位置の理想の位置関係入力しする(ステップS1)。
【0023】
次に、ステップS1で入力したビード形状と電極狙い位置の理想の位置関係となるように電極を制御しながら、溶接を開始する(ステップS2)。
【0024】
次に、溶接中のビード形状と電極狙い位置を、カメラ等の画像センサやレーザ変位センサにより測定する(ステップS3)。
【0025】
次に、入力したビード形状と電極狙い位置の理想の位置関係と、実際の位置とのずれを計算する(ステップS4)。
【0026】
次に、ずれがゼロとなるように電極狙い位置を修正する(ステップS5)。
【0027】
ずれがない(ずれ=ゼロ)場合は、そのまま溶接を継続する(ステップS6)。一方、ずれがある(ずれ≠ゼロ)場合は、ステップS3に戻り、ステップS3~S5の処理を繰り返す。
【0028】
溶接が終了すると(ステップS7)、次のパスがない場合は、ステップS8に進み、全てのパスの溶接が終了したと判定して処理を終了する。一方、次の溶接すべきパスがある場合は、ステップS1に戻り、ステップS1~S7の処理を繰り返す。
【0029】
ここで、ステップS1で入力するビード形状と電極狙い位置の理想の位置関係とは、
図6に示すように、被溶接部材上に既に1パス目ビード15と2パス目ビード16が形成されている場合、2パス目ビード16に続く被溶接部材上の狙い位置と、電極7のような位置関係である。
【0030】
上述したように、従来の自動溶接装置では、ビード形状と電極狙い位置の理想の位置関係を、予め知っている必要がある。そして、この「理想の位置関係」は各パスで異なることが多いため、各パスの溶接毎に毎回入力する必要がある。
【0031】
次に、
図1から
図4を参照して、本発明の実施例1に係る自動溶接装置及び自動溶接方法について説明する。
【0032】
図1は、本実施例の自動溶接装置1の概略構成を示す図である。
図2は、
図1の自動溶接装置1におけるレーザスキャナ4a,4bによるビード形状測定の様子を模式的に示す図である。
図3は、本実施例の自動溶接装置1による自動溶接方法を示すフローチャートである。
図4は、
図3の主要なステップにおける溶接部の様子を模式的に示す図である。
【0033】
本実施例の自動溶接装置1は、
図1に示すように、主要な構成として、溶接機2と、溶接機2を制御する制御部3と、被溶接部材13の溶接前の状態を検出するレーザスキャナ4a(第1のセンサ)と、被溶接部材13の溶接後の状態を検出するレーザスキャナ4a(第2のセンサ)とを備えている。
【0034】
レーザスキャナ4a,4bは、被溶接部材13に対してレーザ光18を照射し、被溶接部材13の表面状態を検出する。
【0035】
レーザスキャナ4a,4bには、レーザ変位計等のセンサを使用することができる。また、CCDカメラやCMOSイメージセンサ等の撮像素子を使用して、撮像画像の画像処理により、被溶接部材13の表面状態を検出しても良い。
【0036】
溶接機2は、多軸ロボットアーム5と、多軸ロボットアーム5に支持された溶接ノズル6と、溶接ノズル6に支持された電極7とで構成されている。
【0037】
制御部3は、溶接機2を制御する溶接機コントローラ8と、レーザスキャナ4a,4bを制御するレーザスキャナコントローラ9と、多軸ロボットアーム5を制御するロボットコントローラ10と、溶接機2の溶接条件が格納された溶接条件データベース(DB)12と、レーザスキャナコントローラ9とロボットコントローラ10と溶接条件データベース12からの入力に基づいて演算処理を行う演算装置11とで構成されている。
【0038】
演算装置11での演算結果は、溶接機コントローラ8及びロボットコントローラ10に送られ、演算装置11での演算結果に基づいて、多軸ロボットアーム5を含む溶接機2が制御される。また、演算装置11での演算結果は、溶接条件データベース12に送られ、溶接条件データベース12に格納された溶接機2の溶接条件が更新される。
【0039】
なお、
図1では、図示しないステージ上に被溶接部材13が載置されており、ステージが溶接方向とは逆方向に移動することで溶接が進行する例を想定しているが、被溶接部材13を固定されたステージ上に載置し、溶接機2が溶接方向に移動する構成としても良い。
【0040】
また、
図1では、
図2に示すように、被溶接部材13に形成された溝14内に、1パス目ビード15を溶接により形成した後、1パス目ビード15に隣接して2パス目ビード16を途中まで形成している様子を示している。
【0041】
図3及び
図4を用いて、本実施例の自動溶接装置1による自動溶接方法を説明する。
【0042】
先ず、ステップS1において、溶接機2により溶接を行うための設定条件を入力する。
【0043】
次に、ステップS1で入力した設定条件(初期溶接条件)に基づいて、溶接を開始する(ステップS2)。
【0044】
続いて、ステップS3において、レーザスキャナ4a(第1のセンサ)により、溶接前のビード形状と電極狙い位置を測定する。この際、
図4の上段の図に示すように、電極7
の狙い位置が理想の狙い位置からずれているものとする。
【0045】
次に、ステップS4において、理想の電極狙い位置を溶接条件データベース(DB)12で検索し、理想の電極狙い位置となる溶接条件を溶接条件データベース12から引用する。
【0046】
続いて、ステップS6において、
図4の中段の図に示すように、理想の狙い位置と実際の狙い位置のずれがゼロとなるように電極7の狙い位置を修正する。
【0047】
次に、ステップS7において、レーザスキャナ4b(第2のセンサ)により、溶接後のビード形状と形状特徴量を測定する。
【0048】
ここで、形状特徴量とは、
図4の下段の図に示すように、被溶接部材13上に形成されたビードの平滑度、濡れ角、表面の酸化度、高さのばらつき、クラックの有無等である。
【0049】
続いて、ステップS8において、ステップS1で入力した設定条件(初期溶接条件)による形状特徴量と比較して、より良い形状特徴量であるか否かを判定する。この際、被溶接部材13上に形成されたビードの平滑度、濡れ角、表面の酸化度、高さのばらつき、クラックの有無等が、予め設定した所定の範囲内であるか否かを判定する。
【0050】
より良い形状特徴量である(より良い品質である)と判定された場合(Yes)、ステップS5に進み、溶接条件データベース(DB)12を更新する。一方、より良い形状特徴量でない(同等以下の品質である)と判定された場合(No)は、ステップS9に進み、溶接処理を継続する。
【0051】
次に、ステップS10において、当該パスの溶接が終了したか否かを判定する。終了していないと判定された場合(No)、ステップS3に戻り、ステップS3以降の処理を繰り返す。一方、当該パスの溶接が終了したと判定された場合(Yes)は、ステップS11に進み、全てのパスの溶接が終了したか否かを判定する。
【0052】
全てのパスの溶接が終了したと判定された場合(Yes)、処理を終了する。一方、溶接すべきパスのうち、全てのパスの溶接は終了していないと判定された場合(No)は、ステップS1に戻り、ステップS1以降の処理を繰り返す。
【0053】
以上説明したように、本実施例の自動溶接装置1は、溶接機2と、溶接機2を制御する制御部3と、被溶接部材13の溶接前の状態を検出するレーザスキャナ4a(第1のセンサ)と、被溶接部材13の溶接後の状態を検出するレーザスキャナ4b(第2のセンサ)を備えており、制御部3は、演算装置11と、溶接条件が格納された溶接条件データベース12を有しており、レーザスキャナ4a(第1のセンサ)により被溶接部材13の溶接前の情報を取得し、レーザスキャナ4a(第1のセンサ)により取得した情報に基づいて初期溶接条件を調整し、調整した溶接条件により被溶接部材13の溶接を行い、レーザスキャナ4b(第2のセンサ)により被溶接部材13の溶接後の情報を取得し、レーザスキャナ4b(第2のセンサ)により取得した情報が所定の範囲内である場合、溶接条件データベース12を更新する。
【0054】
本実施例の自動溶接装置1では、溶接条件データベース12の自動更新と、溶接条件データベース12に基づく制御が行われる。このため、初期溶接条件だけ与えれば、ビード形状と電極狙い位置の理想の位置関係を予め与える必要がなく、溶接処理毎に理想の位置関係を毎回入力する必要もない。
【0055】
従って、溶接施工時に溶接条件の調整をすることなく高品質(高精度)な溶接を行うことができる。また、溶接中にも動的に溶接条件データベース(DB)12を更新するため、条件出し等のテスト溶接を行うことなく、常に最適な溶接条件で自動溶接が可能となる。
【0056】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。