特開 2024-97203 車両用主電動機

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)

(11)【公開番号】P2024097203

(43)【公開日】2024-07-18

(54)【発明の名称】車両用主電動機

(51)【国際特許分類】

   H02K 9/00 20060101AFI20240710BHJP

【ＦＩ】

H02K9/00 Z

【審査請求】未請求

【請求項の数】2

【出願形態】ＯＬ

(21)【出願番号】P 2023000591

(22)【出願日】2023-01-05

(71)【出願人】

【識別番号】000003115

【氏名又は名称】東洋電機製造株式会社

(74)【代理人】

【識別番号】110000305

【氏名又は名称】弁理士法人青莪

(72)【発明者】

【氏名】萩原 直紀

【テーマコード（参考）】

5H609

【Ｆターム（参考）】

5H609BB01

5H609BB18

5H609PP02

5H609PP07

5H609PP16

5H609QQ02

5H609QQ11

5H609RR03

5H609RR16

5H609RR27

5H609RR33

5H609RR69

5H609SS01

(57)【要約】

【課題】外部に開放された電動機ケース２と、電動機ケース２内で対向して配置される軸受３ａ，３ｂに軸支される回転軸４と、回転軸４に固定される回転子６と、回転子６を囲って電動機ケース２内に固定される固定子７と、電動機ケース２内の空間２１ａに配置され、回転軸４に固定される冷却ファン８とを備え、回転子６に、回転軸４の軸方向に貫通する複数の風穴９１が周方向の間隔を存して開設された車両用主電動機１において、回転子６の各風穴９１に異物が侵入しても、異物の付着及び蓄積を抑制し、異物を除去する清掃作業の軽減と、回転子６の冷却性能の保持及び回転子６の回転時の異常振動の抑制とを図る。
【解決手段】回転子６に開設された各風穴９１に、その径方向外側に位置する外側半周部９１ａの内周面に沿う断面形状を有し、回転軸４の軸方向にのびる風穴カバー部材１４が設けられる。
【選択図】図１

【特許請求の範囲】

【請求項1】

内部空間が外部に開放された電動機ケースと、電動機ケース内で対向して配置される一対の軸受に軸支される回転軸と、回転軸に固定される回転子と、回転子を囲うように電動機ケース内に固定される固定子と、電動機ケースと回転子及び固定子との間の空間に配置され、回転軸に固定される冷却ファンとを備える車両用主電動機であって、
回転子に、回転軸の軸方向に貫通する複数の風穴が周方向の間隔を存して開設され、冷却ファンの回転で電動機ケース内に外気が吸い込まれ、吸い込まれた外気の一部が、各風穴を回転軸の軸方向一方に流れて、回転子を冷却し、電動機ケースの外部に排気されるものにおいて、
回転子に開設された各風穴に、その径方向外側に位置する外側半周部の内周面に沿う断面形状を有し、回転軸の軸方向にのびる風穴カバー部材が設けられることを特徴とする車両用主電動機。

【請求項2】

前記各風穴の前記外側半周部は、各風穴の径方向内側に位置する内側半周部よりも大径に形成され、前記風穴カバー部材の外径が、各風穴の外側半周部の内径と等しく、風穴カバー部材の内径は、各風穴の内側半周部の内径と等しいことを特徴とする請求項１記載の車両用主電動機。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、内部空間が外部に開放された電動機ケースと、電動機ケース内で対向して配置される一対の軸受に軸支される回転軸と、回転軸に固定される回転子と、回転子を囲うように電動機ケース内に固定される固定子と、電動機ケースと回転子及び固定子との間の空間に配置され、回転軸に固定される冷却ファンとを備える車両用主電動機に関する。

【背景技術】

【0002】

従来、この種の車両用主電動機として、回転子に、回転軸の軸方向に貫通する複数の風穴が周方向の間隔を存して開設され、冷却ファンの回転で電動機ケース内に外気が吸い込まれ、吸い込まれた外気の一部が、各風穴を回転軸の軸方向一方に流れて、回転子を冷却し、電動機ケースの外部に排気されるものが知られている（例えば、特許文献１参照）。

【0003】

このような、いわゆる開放型の車両用主電動機では、その作動時の冷却ファンの回転によって吸い込まれる外気と共に、土砂や塵芥などの異物が電動機ケースの内部空間に吸い込まれる。このため、異物の一部は外気の流れに乗って各風穴に侵入する。各風穴に侵入した異物は、回転軸の回転による遠心力を受けて各風穴の径方向外側の内周面に付着し、やがては蓄積する。蓄積する異物は、各風穴への外気の流れを阻害し、回転子の冷却性能を低下させたり、回転子の重心を変え、回転時に異常振動を発生させたりする原因になる。したがって、回転子の冷却性能の維持及び回転子の回転時の異常振動の抑制のために、従来、各風穴の径方向外側の内周面に蓄積した異物を除去する清掃作業を定期的に行っている。しかし、その清掃作業は、各風穴に対して行う必要があり、面倒な作業になっている。

【0004】

ところで、回転子は、複数枚の電磁鋼板を回転軸の軸方向に積層し、また、それらを樹脂に含浸させる場合もあるアッセンブリであり、各電磁鋼板には、風穴を形成するための複数の開孔が周方向の間隔を存して開設される。したがって、各電磁鋼板では、加工誤差等に伴い、各開孔の中心が僅かながらずれることがあるため、アッセンブリとしての回転子では、各風穴の内周面は周方向及び軸方向に連続する連続面となっておらず、このことが、異物の付着及び蓄積を助長し、上記清掃作業をより面倒にしている。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0005】

【特許文献1】特開２００７－２０２５８号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0006】

本発明は、以上の点に鑑み、回転子の各風穴に異物が侵入しても、異物が付着しにくく、異物除去のための清掃作業を軽減することができると共に、回転子の冷却性能の保持及び回転子の回転時の異常振動の抑制を図ることができる車両用主電動機を提供することをその課題としている。

【課題を解決するための手段】

【0007】

上記課題を解決するために、本発明は、内部空間が外部に開放された電動機ケースと、電動機ケース内で対向して配置される一対の軸受に軸支される回転軸と、回転軸に固定される回転子と、回転子を囲うように電動機ケース内に固定される固定子と、電動機ケースと回転子及び固定子との間の空間に配置され、回転軸に固定される冷却ファンとを備える車両用主電動機であって、回転子に、回転軸の軸方向に貫通する複数の風穴が周方向の間隔を存して開設され、冷却ファンの回転で電動機ケース内に外気が吸い込まれ、吸い込まれた外気の一部が、各風穴を回転軸の軸方向一方に流れて、回転子を冷却し、電動機ケースの外部に排気されるものにおいて、回転子に開設された各風穴に、その径方向外側に位置する外側半周部の内周面に沿う断面形状を有し、回転軸の軸方向にのびる風穴カバー部材が設けられることを特徴とする。

【0008】

本発明によれば、外気に乗って各風穴に侵入する異物が付着して蓄積しやすい、各風穴の外側半周部に風穴カバー部材が設けられるため、異物は風穴カバー部材の内周面に付着しにくく、各風穴での異物の蓄積を抑制することができる。したがって、従前の車両用主電動機で行っていた異物除去のための清掃作業が軽減される。また、異物の付着及び蓄積は、回転子の回転に伴う遠心力によるため、各風穴の内側半周部には異物は付着しにくく、異物の蓄積は起こりにくい。したがって、風穴カバー部材を各風穴の内側半周部に設けずに済み、各風穴を回転軸の軸方向一方に流れる外気によって回転子は効果的に冷却され、回転子の冷却性能を保持することができる。また、回転子が回転時に異常振動するのを抑制することもできる。

【0009】

また、本発明においては、上記各風穴の上記外側半周部は、各風穴の径方向内側に位置する内側半周部よりも大径に形成され、上記風穴カバー部材の外径が、各風穴の外側半周部の内径と等しく、風穴カバー部材の内径は、各風穴の内側半周部の内径と等しいことが望ましい。これによれば、回転子を構成する各電磁鋼板に開設された、各風穴を形成する各開孔の中心が、加工誤差等に伴い僅かながらずれても、風穴カバー部材が回転子の各風穴に取り付けられた状態では、風穴カバー部材及び各風穴の外側半周部の内周面は、周方向及び軸方向のいずれにも連続する連続面になる。したがって、各風穴の外側半周部への異物の付着及び蓄積はより起こりにくくなり、異物除去のための清掃作業がより軽減される。

【図面の簡単な説明】

【0010】

【図1】本発明の車両用主電動機の一実施形態を示す要部断面図。

【図2】図１に示す車両用主電動機のＡ－Ａ断面図。

【図3】図２に示す風穴カバー部材の斜視図。

【発明を実施するための形態】

【0011】

図１及び図２を参照して、本実施形態の車両用主電動機１について説明する。車両用主電動機１は、内部空間２１が外部に開放された電動機ケース２と、電動機ケース２内で対向して配置される一対の軸受３ａ，３ｂに軸支される回転軸４とを備えている。また、車両用主電動機１は、軸受３ａ側の回転軸４の部分に固定された第１回転子押え５ａと、軸受３ｂ側の回転軸４の部分に固定された第２回転子押え５ｂと、第１回転子押え５ａと第２回転子押え５ｂとの間に狭持され、回転軸４に固定された回転子６と、回転子６を囲うように電動機ケース２内に固定された固定子７とを備えている。さらに、車両用主電動機１は、電動機ケース２と回転子６及び固定子７との間の空間２１ａの軸受３ａ側に配置され、回転軸４に固定された冷却ファン８とを備えている。冷却ファン８は、第１回転子押え５ａに隣接して回転軸４に固定され、回転軸４との固定部から軸受３ａ側にかけて、回転子６の径方向外方に傾斜してのびている。そして、第１回転子押え５ａ、回転子６及び第２回転子押え５ｂの夫々に、回転軸４の軸方向に貫通する複数の風穴９が周方向の間隔を存して開設されている。ここで、回転子６に開設された風穴９の部分を風穴９１とし、第１回転子押え５ａ及び第２回転子押え５ｂに開設された風穴９の部分を夫々風穴９２，９３とする。

【0012】

電動機ケース２は、主に、回転軸４の軸方向一方側の側壁を形成する蓋体２２と、回転軸４の軸方向他方側の側壁２３と、固定子７の径方向外周部に位置する周壁２４とから構成されている。蓋体２２では、回転軸４から離れた中程の部分から回転軸４に近接するまでの部分が、冷却ファン８の形状に沿って、回転軸４の軸方向他側に向かって傾斜すると共に、第１回転子押え５ａ側に膨出して、軸受取付部２２ａが形成されている。なお、軸受３ａには円筒ころ軸受が採用され、内輪が回転軸４に外嵌し、外輪が蓋体２２の軸受取付部２２ａに内嵌している。

【0013】

また、軸受取付部２２ａの回転軸４側に位置する内周面と回転軸４の外周面との間に、軸受３ａを挟んで軸方向一方側と他方側の夫々に、筒状の、第１油切り部材１０ａと第２油切り部材１０ｂが介設され、第１油切り部材１０ａ及び第２油切り部材１０ｂは共に、回転軸４に外嵌している。そして、蓋体２２の軸受取付部２２ａの、回転軸４の軸方向一方側の側端部で回転軸４の近傍に位置する部分には、軸受３ａの回転軸４の軸方向一方側への移動を制止し、回転軸４からの抜外れを防止する第１軸受押え１１ａが設けられている。また、第１油切り部材１０ａの、回転軸４から離れるように起立する、回転軸４の軸方向他方側の側端面と、この側端面と対向する、第１軸受押え１１ａの、回転軸４の軸方向一方側の側端面とによって、第１ラビリンスシールＬＳ_１が構成されている。

【0014】

さらに、第２油切り部材１０ｂの、回転軸４から離れるように起立する、回転軸４の軸方向一方側の側端面と、この側端面と対向する蓋体２２の軸受取付部２２ａの、回転軸４の軸方向他方側の側端面とによって、第２ラビリンスシールＬＳ_２が構成されている。第１ラビリンスシールＬＳ_１では、軸受３ａの潤滑用の潤滑油が、電動機ケース２の外部へ漏出するのと、外部から塵芥等の異物が侵入するのとを抑制する。第２ラビリンスシールＬＳ_２では、軸受３ａの潤滑用の潤滑油が、電動機ケース２の内部空間２１内に漏出するのを抑制する。

【0015】

電動機ケース２の側壁２３には、電動機ケース２の内部空間２１内に向かってのび、回転軸４の軸方向一方側に突出する軸受取付部材１２が設けられている。軸受３ｂには玉軸受が採用され、その内輪が回転軸４の軸方向他方側の端部に外嵌し、外輪が軸受取付部材１２に内嵌している。軸受取付部材１２の回転軸４側に位置する内周面と回転軸４の軸方向他方側の部分の外周面との間には、筒状の第３油切り部材１０ｃが介設され、第３油切り部材１０ｃは回転軸４に外嵌している。そして、軸受取付部材１２の回転軸４の軸方向一方側の側端面と、この側端面と対向し、第３油切り部材１０ｃの、回転軸４から離れるように起立する、回転軸４の他方側の側端面とによって、第３ラビリンスシールＬＳ_３が構成されている。

【0016】

また、電動機ケース２の側壁２３の、回転軸４側の部分には、軸受３ｂが回転軸４の軸方向他方側へ移動するのを制止し、回転軸４から抜外れるのを防止する第２軸受押え１１ｂが、軸受取付部材１２の回転軸４の軸方向他方側の側端部に取り付けられている。第２軸受押え１１ｂは、軸受３ｂ、軸受取付部材１２及び回転軸４の軸方向他方側の端部を覆ってもいる。第３ラビリンスシールＬＳ_３は、軸受３ｂの潤滑用の潤滑油が電動機ケース２内に漏出するのを抑制する。また、軸受３ｂの潤滑用の潤滑油は、第２軸受押え１１ｂによって、電動機ケース２の外部へ漏出するのが抑制される。

【0017】

周壁２４には、回転軸４の軸方向他方側に吸気孔２４ａが開設され、回転軸４の軸方向一方側に排気孔２４ｂが開設されている。吸気孔２４ａ及び排気孔２４ｂによって、電動機ケース２の内部空間２１が外部に開放され、車両用主電動機１は、いわゆる開放型になっている。なお、冷却ファン８の、回転軸４から離れて位置する端部は、排気孔２４ｂよりも、固定子７の径方向内方側に位置している。

【0018】

回転子６は、図２に示す複数枚の電磁鋼板６１を、図１に示す第１回転子押え５ａと第２回転子押え５ｂとの間に、回転軸４の軸方向に積層し、樹脂に含浸させる場合もあるアッセンブリである。各電磁鋼板６１には、中央部に、回転軸４に外嵌可能な内径を有する中央開孔１３が開設されると共に、風穴９１を形成するための複数の開孔が周方向の間隔を存して開設されている。

【0019】

このような車両用主電動機１の作動時には、固定子７への通電によって磁界が発生し、回転子６を回転軸４と共に回転させる。この時、冷却ファン８も回転軸４と同方向に回転するため、電動機ケース２内に吸気孔２４ａを通じて外気が吸い込まれ、吸い込まれた外気の一部が、図１に示すように、各風穴９を、風穴９３，９１，９２の順に回転軸４の軸方向一方に流れて、回転子６を冷却する。回転子６を冷却した外気は、排気孔２４ｂを通じて電動機ケース２の外部に排気される。

【0020】

ここで、上記の通り、冷却ファン８の回転によって、電動機ケース２の内部空間２１には、外気ばかりでなく土砂や塵芥などの異物も吸い込まれる。このため、異物の一部は外気の流れに乗って各風穴９に侵入する。各風穴９に侵入した異物は、回転軸４の回転による遠心力を受けて、各風穴９の、特に、風穴９１の径方向外側の内周面に付着し、やがては蓄積する。蓄積する異物は、各風穴９への外気の流れを阻害し、回転子６の冷却性能を低下させたり、回転子６の重心を変え、回転時に異常振動を発生させたりする原因になる。

【0021】

そこで、車両用主電動機１では、図２及び図３に示すように、回転子６に開設された各風穴９１に、その径方向外側に位置する外側半周部９１ａの内周面に沿う断面形状を有し、図１に示す回転軸４の軸方向にのびる風穴カバー部材１４が設けられている。すなわち、風穴カバー部材１４は、円筒をその直径方向に２つに切断した一方の半円筒状の形状を有する部材である。このような風穴カバー部材１４の材質については、回転子６の冷却性能を十分確保することができる、熱伝導性が良好で、回転子６の重量増を抑止することもできる銅、アルミニウム等の金属や樹脂などが例示される。また、具体的には、各風穴９１の外側半周部９１ａは、各風穴９１の径方向内側に位置する内側半周部９１ｂよりも大径に形成されている。そして、風穴カバー部材１４の、各風穴９１の外側半周部９１ａへの取付けは、積層した複数の電磁鋼板６１を樹脂で固めて回転子６を作製するのと同時に行われる。このため、各風穴９１の外側半周部９１ａに風穴カバー部材１４が取り付けられた状態では、風穴カバー部材１４の外径が、各風穴９１の外側半周部９１ａの内径と等しく、風穴カバー部材１４の内径が、各風穴９１の内側半周部９１ｂの内径と等しくなる。

【0022】

このように、外気に乗って回転子６の各風穴９１に侵入する異物が付着して蓄積しやすい、各風穴９１の外側半周部９１ａに風穴カバー部材１４が設けられるため、異物は風穴カバー部材１４の内周面に付着しにくく、異物の蓄積を抑制することができる。したがって、従前の車両用主電動機で行っていた異物除去のための清掃作業が軽減される。また、異物の付着及び蓄積は、回転子６の回転に伴う遠心力によるため、各風穴９１の内側半周部９１ｂには異物は付着しにくく、異物の蓄積は起こりにくい。したがって、風穴カバー部材１４を各風穴９１の内側半周部９１ｂに設けずに済み、各風穴９１を回転軸４の軸方向一方に流れる外気によって回転子６は効果的に冷却され、回転子６の冷却性能を保持することができる。また、回転子６が回転時に異常振動するのを抑制することもできる。

【0023】

さらに、回転子６を構成する各電磁鋼板６１に開設された、各風穴９１を形成する各開孔の中心が、加工誤差等に伴い僅かながらずれても、風穴カバー部材１４が各風穴９１の外側半周部９１ａに取り付けられた状態では、風穴カバー部材１４の外径が、各風穴９１の外側半周部９１ａの内径と等しく、風穴カバー部材１４の内径が、各風穴９１の内側半周部９１ｂの内径と等しくなるため、風穴カバー部材１４及び各風穴９１の内側半周部９１ｂの内周面は、周方向及び軸方向のいずれにも連続する連続面になる。したがって、各風穴９１の外側半周部９１ａへの異物の付着及び蓄積はより起こりにくくなり、異物除去のための清掃作業がより軽減される。

【0024】

以上、本発明の実施形態について図面を参照して説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、冷却ファン８の形状、構造及び回転軸４への固定位置をはじめ、電動機ケース２の構成及び構造等には、様々な態様が可能である。また、第１回転子押え５ａ及び第２回転子押え５ｂに開設された風穴９２，９３については、その内径を、風穴カバー部材１４の外径よりも小さくすることができる。この場合、風穴カバー部材１４が、第１回転子押え５ａ及び第２回転子押え５ｂによって、回転軸４の軸方向に狭圧固定されることになる。

【符号の説明】

【0025】

１…車両用主電動機、２…電動機ケース、２１…内部空間、２１ａ…空間、３ａ，３ｂ…軸受、４…回転軸、６…回転子、７…固定子、８…冷却ファン、９，９１…風穴、９１ａ…外側半周部、９１ｂ…内側半周部、１４…風穴カバー部材。

【図1】

【図2】

【図3】