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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024097310
(43)【公開日】2024-07-18
(54)【発明の名称】半導体素子及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/336 20060101AFI20240710BHJP
   H01L 21/8238 20060101ALI20240710BHJP
【FI】
H01L29/78 301X
H01L27/092 A
H01L29/78 301P
H01L27/092 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024000674
(22)【出願日】2024-01-05
(31)【優先権主張番号】10-2023-0001902
(32)【優先日】2023-01-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2023-0039727
(32)【優先日】2023-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【弁理士】
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】劉 賢▲くわん▼
(72)【発明者】
【氏名】李 善英
(72)【発明者】
【氏名】朴 鉉雨
【テーマコード(参考)】
5F048
5F140
【Fターム(参考)】
5F048AA01
5F048AB03
5F048AC03
5F048BA01
5F048BA14
5F048BB01
5F048BB09
5F048BB11
5F048BB12
5F048BC01
5F048BD06
5F048BF02
5F048BF07
5F048BF11
5F048BF15
5F048BF16
5F048BG13
5F048DA24
5F048DA27
5F048DA30
5F140AA24
5F140AA39
5F140AB03
5F140AB04
5F140AC33
5F140BA01
5F140BA03
5F140BA05
5F140BB05
5F140BC15
5F140BD07
5F140BD09
5F140BD10
5F140BD11
5F140BD12
5F140BD13
5F140BF10
5F140BF15
5F140BF17
5F140BG01
5F140BG09
5F140BH07
5F140BJ10
5F140BJ15
5F140BJ17
5F140BK18
5F140CA03
5F140CB04
(57)【要約】
【課題】電気的特性が向上された半導体素子を提供する。
【解決手段】本発明は半導体素子及びその製造方法に関し、さらに詳細には、活性パターンを含む基板、前記活性パターン上のチャンネルパターン、前記チャンネルパターンに連結されたソース/ドレインパターン、前記チャンネルパターン上のゲート電極、及び前記チャンネルパターンと前記ゲート電極との間のゲート絶縁膜を含む。前記ゲート電極は互いに隣接する第1半導体パターンと第2半導体パターンとの間に介在された内側電極を含み、前記ゲート絶縁膜は、前記ゲート電極の前記内側電極を囲む高誘電膜及び前記高誘電膜上の内側スペーサーを含む。前記内側スペーサーは前記高誘電膜と前記第2半導体パターンとの間の第1水平部分、前記高誘電膜と前記ソース/ドレインパターンとの間の第1垂直部分、及び前記第1水平部分と前記第1垂直部分を互いに連結する第1コーナー部分を含む。
【選択図】図6A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
活性パターンを含む基板と、
前記活性パターン上のチャンネルパターンであり、互いに離隔されて垂直方向に積層された複数の半導体パターンを含むチャンネルパターンと、
前記複数の半導体パターンに連結されたソース/ドレインパターンと、
前記複数の半導体パターン上のゲート電極と、
前記複数の半導体パターンと前記ゲート電極との間のゲート絶縁膜と、を含み、
前記ゲート電極は、前記複数の半導体パターンの中で互いに隣接する第1半導体パターンと第2半導体パターンとの間に介在された内側電極を含み、
前記ゲート絶縁膜は、前記ゲート電極の前記内側電極を囲む高誘電膜及び前記高誘電膜上の内側スペーサーを含み、
前記内側スペーサーは、その内部に内側ゲート空間を定義し、
前記内側ゲート空間内に前記高誘電膜及び前記内側電極が提供され、
前記内側スペーサーは、
前記高誘電膜と前記第2半導体パターンとの間の第1水平部分と、
前記高誘電膜と前記ソース/ドレインパターンとの間の第1垂直部分と、
前記第1水平部分と前記第1垂直部分を互いに連結する第1コーナー部分と、を含み、
前記第1水平部分は、前記垂直方向に第1厚さを有し、
前記第1コーナー部分は、前記垂直方向に第2厚さを有し、
前記第1厚さに対する前記第2厚さの比は、1.1乃至1.5である半導体素子。
【請求項2】
前記第1垂直部分は、水平方向に第3厚さを有し、
前記第1厚さに対する前記第3厚さの比は、2.5乃至5である請求項1に記載の半導体素子。
【請求項3】
前記ソース/ドレインパターンは、前記内側電極に向かって突出された突出部を含み、
前記突出部の側壁は、前記内側電極に向かって膨らんでいるプロファイルを有し、
前記突出部の前記側壁に隣接する前記内側ゲート空間のサイドは、前記垂直方向に平行である平らなプロファイルを有する請求項1に記載の半導体素子。
【請求項4】
前記ゲート絶縁膜は、前記コーナー部分に定義されたエアギャップをさらに含む請求項1に記載の半導体素子。
【請求項5】
前記第1半導体パターンの上面に第1リセス領域が定義され、
前記第2半導体パターンの底面に第2リセス領域が定義され、
前記内側スペーサーは、前記第1リセス領域と前記第2リセス領域を直接覆う請求項1に記載の半導体素子。
【請求項6】
前記第1半導体パターンの上面は、膨らんでいるプロファイルを有し、
前記第2半導体パターンの底面は、膨らんでいるプロファイルを有し、
前記内側ゲート空間は、横になった砂時計形状を有する請求項1に記載の半導体素子。
【請求項7】
前記内側スペーサーは、第1絶縁膜及び第2絶縁膜を含み、
前記第1絶縁膜は、シリコン酸化膜を含み、
前記第2絶縁膜は、シリコン窒化膜又はシリコン酸化窒化膜を含む請求項1に記載の半導体素子。
【請求項8】
前記内側スペーサーは、前記第1及び第2半導体パターン及び前記ソース/ドレインパターンを直接覆う請求項1に記載の半導体素子。
【請求項9】
前記ゲート電極の側壁上のゲートスペーサーをさらに含み、
前記ゲート電極は、前記複数の半導体パターンの中で最上部の半導体パターン上の外側電極をさらに含み、
前記内側スペーサーは、
前記外側電極と前記最上部の半導体パターンとの間の第2水平部分と、
前記外側電極と前記ゲートスペーサーとの間の第2垂直部分と、
前記第2水平部分と前記第2垂直部分との間の第2コーナー部分と、を含む請求項1に記載の半導体素子。
【請求項10】
前記第2コーナー部分は、前記垂直方向に第3厚さを有し、
前記第3厚さは、前記第2厚さと実質的に同一であるか、或いは小さい請求項9に記載の半導体素子。
【請求項11】
活性パターンを含む基板と、
前記活性パターン上のチャンネルパターンであり、互いに離隔されて垂直方向に積層された複数の半導体パターンを含むチャンネルパターンと、
前記チャンネルパターンの両側に各々提供された第1ソース/ドレインパターン及び第2ソース/ドレインパターンと、
前記チャンネルパターン上のゲート電極と、
前記チャンネルパターンと前記ゲート電極との間のゲート絶縁膜と、を含み、
前記第1ソース/ドレインパターンと前記第2ソース/ドレインパターンとの間及び前記複数の半導体パターンの中で互いに隣接する第1半導体パターンと第2半導体パターンとの間に内側領域が定義され、
前記ゲート絶縁膜は、
前記内側領域を部分的に満たす内側スペーサーであり、その内部に内側ゲート空間を定義する内側スペーサーと、
前記内側スペーサーのコーナー領域に提供されたエアギャップと、を含み、
前記ゲート電極は、前記内側ゲート空間内に提供された内側電極を含む半導体素子。
【請求項12】
前記内側スペーサーは、
前記内側電極と前記第2半導体パターンとの間の水平部分と、
前記内側電極と前記第2ソース/ドレインパターンとの間の垂直部分と、を含み、
前記コーナー領域は、前記水平部分と前記垂直部分を互いに連結する請求項11に記載の半導体素子。
【請求項13】
前記水平部分は、前記垂直方向に第1厚さを有し、
前記コーナー部分は、前記垂直方向に第2厚さを有し、
前記第1厚さに対する前記第2厚さの比は、1.1乃至1.5である請求項12に記載の半導体素子。
【請求項14】
前記水平部分は、前記垂直方向に第1厚さを有し、
前記垂直部分は、水平方向に第2厚さを有し、
前記第1厚さに対する前記第2厚さの比は、2.5乃至5である請求項12に記載の半導体素子。
【請求項15】
前記エアギャップは、前記水平部分と前記垂直部分との間に介在される請求項12に記載の半導体素子。
【請求項16】
活性パターンを含む基板と、
前記活性パターンを定義する素子分離膜と、
前記活性パターン上のチャンネルパターン及びソース/ドレインパターンであり、前記チャンネルパターンは、互いに離隔されて垂直方向に積層された複数の半導体パターンを含む、チャンネルパターン及びソース/ドレインパターンと、
前記複数の半導体パターン上のゲート電極と、
前記複数の半導体パターンと前記ゲート電極との間のゲート絶縁膜と、
前記ゲート電極の側壁上のゲートスペーサーと、
前記ゲート電極の上面上のゲートキャッピングパターンと、
前記ゲートキャッピングパターン上の層間絶縁膜と、
前記層間絶縁膜を貫通して前記ソース/ドレインパターンに電気的に連結される活性コンタクトと、
前記活性コンタクトと前記ソース/ドレインパターンとの間に介在された金属-半導体化合物層と、
前記層間絶縁膜及び前記ゲートキャッピングパターンを貫通して、前記ゲート電極と電気的に連結されるゲートコンタクトと、
前記層間絶縁膜上の第1金属層と、を含み、
前記第1金属層は、パワー配線、及び前記活性コンタクト、及び前記ゲートコンタクトに各々電気的に連結される第1配線を含み、
前記ゲート電極は、前記複数の半導体パターンの中で互いに隣接する第1半導体パターンと第2半導体パターンとの間に介在された内側電極を含み、
前記ソース/ドレインパターンは、前記内側電極に向かって突出された突出部を含み、
前記ゲート絶縁膜は、前記ゲート電極の前記内側電極を囲む高誘電膜及び前記高誘電膜上の内側スペーサーを含み、
前記内側スペーサーは、
前記高誘電膜と前記第2半導体パターンとの間の水平部分と、
前記高誘電膜と前記突出部との間の垂直部分と、
前記水平部分と前記垂直部分を互いに連結するコーナー部分と、を含み、
前記垂直部分の第1サイドは、前記突出部に対応する凹んだプロファイルを有し、
前記垂直部分の第2サイドは、前記垂直方向に平行である平らなプロファイルを有する半導体素子。
【請求項17】
前記水平部分は、前記垂直方向に第1厚さを有し、
前記コーナー部分は、前記垂直方向に第2厚さを有し、
前記第1厚さに対する前記第2厚さの比は、1.1乃至1.5である請求項16に記載の半導体素子。
【請求項18】
前記水平部分は、前記垂直方向に第1厚さを有し、
前記垂直部分は、水平方向に第2厚さを有し、
前記第1厚さに対する前記第2厚さの比は、2.5乃至5である請求項16に記載の半導体素子。
【請求項19】
前記ゲート絶縁膜は、前記コーナー部分に定義されたエアギャップをさらに含む請求項16に記載の半導体素子。
【請求項20】
前記内側スペーサーは、前記第1及び第2半導体パターン及び前記突出部を直接覆う請求項16に記載の半導体素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体素子及びその製造方法に関し、より詳細には電界効果トランジスタを含む半導体素子及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体素子はMOS電界効果トランジスタ(MOS(Metal Oxide Semiconductor) FET)で構成された集積回路を含む。半導体素子のサイズ及びデザインルール(Design rule)がだんだん縮小されるにつれ、MOS電界効果トランジスタのサイズ縮小(scale down)もますます加速化されている。MOS電界効果トランジスタのサイズ縮小に応じて半導体素子の動作特性が低下されてしまい得る。したがって、半導体素子の高集積化による限界を克服しながら、より優れた性能の半導体素子を形成するための様々な方法が研究されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許11,289,584 B2号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は電気的特性が向上された半導体素子を提供することにある。
【0005】
本発明が解決しようとする他の課題は電気的特性が向上された半導体素子の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の概念による半導体素子は、活性パターンを含む基板、前記活性パターン上のチャンネルパターンであり、互いに離隔されて垂直方向に積層された複数の半導体パターンを含むチャンネルパターン、前記複数の半導体パターンに連結されたソース/ドレインパターン、前記複数の半導体パターン上のゲート電極、及び前記複数の半導体パターンと前記ゲート電極との間のゲート絶縁膜を含むことができる。前記ゲート電極は、前記複数の半導体パターンの中で互いに隣接する第1半導体パターンと第2半導体パターンとの間に介在された内側電極を含み、前記ゲート絶縁膜は、前記ゲート電極の前記内側電極を囲む高誘電膜及び前記高誘電膜上の内側スペーサーを含み、前記内側スペーサーはその内部に内側ゲート空間を定義し、前記内側ゲート空間内に前記高誘電膜及び前記内側電極が提供され、前記内側スペーサーは、前記高誘電膜と前記第2半導体パターンとの間の第1水平部分、前記高誘電膜と前記ソース/ドレインパターンとの間の第1垂直部分、及び前記第1水平部分と前記第1垂直部分を互いに連結する第1コーナー部分を含むことができる。前記第1水平部分は垂直方向に第1厚さを有し、前記第1コーナー部分は前記垂直方向に第2厚さを有し、前記第1厚さに対する前記第2厚さの比は1.1乃至1.5であり得る。
【0007】
本発明の他の概念による半導体素子は、活性パターンを含む基板、前記活性パターン上のチャンネルパターンであり、互いに離隔されて垂直方向に積層された複数の半導体パターンを含むチャンネルパターン、前記チャンネルパターンの両側に各々提供された第1ソース/ドレインパターン及び第2ソース/ドレインパターン、前記チャンネルパターン上のゲート電極、及び前記チャンネルパターンと前記ゲート電極との間のゲート絶縁膜を含むことができる。前記第1ソース/ドレインパターンと前記第2ソース/ドレインパターンとの間及び前記複数の半導体パターンの中で互いに隣接する第1半導体パターンと第2半導体パターンとの間に内側領域が定義され、前記ゲート絶縁膜は、前記内側領域を部分的に満たす内側スペーサーであり、その内部に内側ゲート空間を定義する内側スペーサー、及び前記内側スペーサーのコーナー領域に提供されたエアギャップを含むことができる。前記ゲート電極は、前記内側ゲート空間内に提供された内側電極を含むことができる。
【0008】
本発明のその他の概念による半導体素子は、活性パターンを含む基板、前記活性パターンを定義する素子分離膜、前記活性パターン上のチャンネルパターン及びソース/ドレインパターンであり、前記チャンネルパターンは互いに離隔されて垂直方向に積層された複数の半導体パターンを含む、チャンネルパターン及びソース/ドレインパターン、前記複数の半導体パターン上のゲート電極、前記複数の半導体パターンと前記ゲート電極との間のゲート絶縁膜、前記ゲート電極の側壁上のゲートスペーサー、前記ゲート電極の上面上のゲートキャッピングパターン、前記ゲートキャッピングパターン上の層間絶縁膜、前記層間絶縁膜を貫通して前記ソース/ドレインパターンに電気的に連結される活性コンタクト、前記活性コンタクトと前記ソース/ドレインパターンとの間に介在された金属-半導体化合物層、前記層間絶縁膜及び前記ゲートキャッピングパターンを貫通して、前記ゲート電極と電気的に連結されるゲートコンタクト、及び前記層間絶縁膜上の第1金属層を含むことができる。前記第1金属層は、パワー配線、及び前記活性コンタクト及び前記ゲートコンタクトに各々電気的に連結される第1配線を含み、前記ゲート電極は、前記複数の半導体パターンの中で互いに隣接する第1半導体パターンと第2半導体パターンとの間に介在された内側電極を含み、前記ソース/ドレインパターンは、前記内側電極に向かって突出された突出部を含み、前記ゲート絶縁膜は、前記ゲート電極の前記内側電極を囲む高誘電膜及び前記高誘電膜上の内側スペーサーを含み、前記内側スペーサーは、前記高誘電膜と前記第2半導体パターンとの間の水平部分、前記高誘電膜と前記突出部との間の垂直部分、及び前記水平部分と前記垂直部分を互いに連結するコーナー部分を含むことができる。前記垂直部分の第1サイドは、前記突出部に対応する凹んだプロファイルを有し、前記垂直部分の第2サイドは、垂直方向に平行である平らなプロファイルを有することができる。
【0009】
本発明のその他の概念による半導体素子の製造方法は、基板上に積層パターンを形成すること、前記積層パターンは互いに交互に積層された活性層及び犠牲層を含み、前記積層パターン上に犠牲パターンを形成すること、前記犠牲パターンをマスクに前記積層パターンをエッチングして、前記犠牲パターンの両側に各々第1リセス及び第2リセスを形成すること、前記第1及び第2リセス内に各々第1ソース/ドレインパターン及び第2ソース/ドレインパターンを形成すること、前記第1及び第2ソース/ドレインパターンの間の前記活性層からチャンネルパターンを構成する半導体パターンが各々形成され、前記犠牲パターン及び前記犠牲層を除去して、前記半導体パターンを露出すること、及び露出された前記半導体パターンを上にゲート絶縁膜及びゲート電極を順次に形成することを含むことができる。前記半導体パターンは互いに隣接する第1半導体パターン及び第2半導体パターンを含み、前記ゲート絶縁膜を形成することは、前記第1ソース/ドレインパターンと前記第2ソース/ドレインパターンとの間及び前記第1半導体パターンと前記第2半導体パターンとの間の内側領域内に第1絶縁膜を堆積させる第1工程を遂行すること、前記第1絶縁膜を選択的に湿式エッチングする第2工程を遂行すること、前記第1及び第2工程を反復遂行して前記内側領域内に内側スペーサーを形成すること、前記内側スペーサーはその内部に内側ゲート空間を提供し、及び前記内側ゲート空間内に高誘電膜を形成することを含むことができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明による3次元電界効果トランジスタは、ゲート絶縁膜がゲートの漏洩電流を防止することができる内側スペーサーを含むことができる。内側スペーサーのサイドの厚さのみが選択的に増加され、水平部分の厚さとコーナー部分の厚さを最小化することによって、内側ゲート空間を十分に提供することができる。したがって、内側ゲート空間内にゲート電極が安定的に満たされることができる。結果的に、本発明による半導体素子の電気的特性が向上されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態による半導体素子のロジックセルを説明するための概念図である。
図2】本発明の実施形態による半導体素子のロジックセルを説明するための概念図である。
図3】本発明の実施形態による半導体素子のロジックセルを説明するための概念図である。
図4】本発明の実施形態による半導体素子を説明するための平面図である。
図5A図4のA-A’線に沿う断面図である。
図5B図4のB-B’線に沿う断面図である。
図5C図4のC-C’線に沿う断面図である。
図5D図4のD-D’線に沿う断面図である。
図6A図5AのM領域の一実施形態を示した拡大図である。
図6B図5AのM領域の他の実施形態を示した拡大図である。
図6C図5BのX-X’線に対応する一実施形態を示した平面図である。
図7A】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図7B】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図8A】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図8B】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図9A】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図9B】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図9C】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図10A】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図10B】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図10C】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図11A】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図11B】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図11C】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図12A】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図12B】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図12C】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図13図11AのM領域を形成する方法を説明するための拡大図である。
図14図11AのM領域を形成する方法を説明するための拡大図である。
図15図11AのM領域を形成する方法を説明するための拡大図である。
図16図11AのM領域を形成する方法を説明するための拡大図である。
図17図11AのM領域を形成する方法を説明するための拡大図である。
図18図11AのM領域を形成する方法を説明するための拡大図である。
図19図6Aの2内側電極とその周囲のゲート絶縁膜を示した拡大図である。
図20図6Aの2内側電極とその周囲のゲート絶縁膜を示した拡大図である。
図21図6Aの2内側電極とその周囲のゲート絶縁膜を示した拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1乃至図3は本発明の実施形態による半導体素子のロジックセルを説明するための概念図である。
【0013】
図1を参照すれば、シングルハイトセル(Single Height Cell、SHC)が提供されることができる。具体的に、基板100上に第1パワー配線M1_R1及び第2パワー配線M1_R2が提供されることができる。第1パワー配線M1_R1はソース電圧VSS、一例として接地電圧が提供される通路であり得る。第2パワー配線M1_R2はドレイン電圧VDD、一例としてパワー電圧が提供される通路であり得る。
【0014】
第1パワー配線M1_R1及び第2パワー配線M1_R2の間にシングルハイトセルSHCが定義されることができる。シングルハイトセルSHCは1つの第1活性領域AR1及び1つの第2活性領域AR2を含むことができる。第1及び第2活性領域AR1、AR2の中でいずれか1つはPMOSFET領域であり、第1及び第2活性領域AR1、AR2の中で他の1つはNMOSFET領域であり得る。換言すれば、シングルハイトセルSHCは第1パワー配線M1_R1及び第2パワー配線M1_R2の間に提供されたCMOS構造を有することができる。
【0015】
第1及び第2活性領域AR1、AR2の各々は第1方向D1に第1幅WI1を有することができる。シングルハイトセルSHCの第1方向D1への長さは第1高さHE1として定義されることができる。第1高さHE1は、第1パワー配線M1_R1と第2パワー配線M1_R2との間の距離(例えば、ピッチ)と実質的に同一であることができる。
【0016】
シングルハイトセルSHCは1つのロジックセルを構成することができる。本明細書で、ロジックセルは特定機能を遂行する論理素子(例えば、AND、OR、XOR、XNOR、inverter等)を意味することができる。即ち、ロジックセルは論理素子を構成するためのトランジスタ及び前記トランジスタを互いに連結する配線を含むことができる。
【0017】
図2を参照すれば、ダブルハイトセル(Double Height Cell、DHC)が提供されることができる。具体的に、基板100上に第1パワー配線M1_R1、第2パワー配線M1_R2、及び第3パワー配線M1_R3が提供されることができる。第1パワー配線M1_R1は、第2パワー配線M1_R2と第3パワー配線M1_R3との間に配置されることができる。第3パワー配線M1_R3はソース電圧VSSが提供される通路であり得る。
【0018】
第2パワー配線M1_R2と第3パワー配線M1_R3との間にダブルハイトセルDHCが定義されることができる。ダブルハイトセルDHCは2つの第1活性領域AR1及び2つの第2活性領域AR2を含むことができる。
【0019】
2つの第2活性領域AR2の中で1つは第2パワー配線M1_R2に隣接することができる。2つの第2活性領域AR2の中で他の1つは第3パワー配線M1_R3に隣接することができる。2つの第1活性領域AR1は第1パワー配線M1_R1に隣接することができる。平面視において、第1パワー配線M1_R1は2つの第1活性領域AR1の間に配置されることができる。
【0020】
ダブルハイトセルDHCの第1方向D1への長さは第2高さHE2として定義されることができる。第2高さHE2は図1の第1高さHE1の約2倍であり得る。ダブルハイトセルDHCの2つの第1活性領域AR1は束ねられて1つの活性領域として動作することができる。
【0021】
本発明において、図2に示したダブルハイトセルDHCはマルチハイトセルとして定義されることができる。図示されないが、マルチハイトセルは、セル高さがシングルハイトセルSHCの約3倍であるトリプルハイトセルを含むことができる。
【0022】
図3を参照すれば、基板100上に第1シングルハイトセルSHC1、第2シングルハイトセルSHC2、及びダブルハイトセルDHCが二次元的に配置されることができる。第1シングルハイトセルSHC1は第1及び第2パワー配線M1_R1、M1_R2の間に配置されることができる。第2シングルハイトセルSHC2は第1及び第3パワー配線M1_R1、M1_R3の間に配置されることができる。第2シングルハイトセルSHC2は第1シングルハイトセルSHC1と第1方向D1に隣接することができる。
【0023】
ダブルハイトセルDHCは第2及び第3パワー配線M1_R2、M1_R3の間に配置されることができる。ダブルハイトセルDHCは第1及び第2シングルハイトセルSHC1、SHC2と第2方向D2に隣接することができる。
【0024】
第1シングルハイトセルSHC1とダブルハイトセルDHCとの間、及び第2シングルハイトセルSHC2とダブルハイトセルDHCとの間に分離構造体DBが提供されることができる。分離構造体DBによって、ダブルハイトセルDHCの活性領域は、第1及び第2シングルハイトセルSHC1、SHC2の各々の活性領域から電気的に分離されることができる。
【0025】
図4は本発明の実施形態による半導体素子を説明するための平面図である。図5A乃至図5Dは、それぞれ、図4のA-A’線、B-B’線、C-C’線及びD-D’線に沿う断面図である。図6A図5AのM領域の一実施形態を示した拡大図である。図6B図5AのM領域の他の実施形態を示した拡大図である。図6C図5BのX-X’線に対応する一実施形態を示した平面図である。
【0026】
図4及び図5A乃至図5Dに図示された半導体素子は、図1のシングルハイトセルSHCをより具体的に示した一例である。図4及び図5A乃至図5Dを参照すれば、基板100上にシングルハイトセルSHCが提供されることができる。シングルハイトセルSHC上にはロジック回路を構成するロジックトランジスタが配置されることができる。基板100はシリコン、ゲルマニウム、シリコン-ゲルマニウム等を含む半導体基板であるか、或いは化合物半導体基板であり得る。一例として、基板100はシリコン基板であり得る。
【0027】
基板100は第1活性領域AR1及び第2活性領域AR2を含むことができる。第1及び第2活性領域AR1、AR2の各々は第2方向D2に延びることができる。第1活性領域AR1はNMOSFET領域及びPMOSFET領域の中で1つであり、第2活性領域AR2はNMOSFET領域及びPMOSFET領域の中で他の1つであり得る。一実施形態として、第1活性領域AR1はNMOSFET領域であり、第2活性領域AR2はPMOSFET領域であり得る。
【0028】
基板100の上部に形成されたトレンチTRによって第1活性パターンAP1及び第2活性パターンAP2が定義されることができる。第1活性パターンAP1は第1活性領域AR1上に提供されることができ、第2活性パターンAP2は第2活性領域AR2上に提供されることができる。第1及び第2活性パターンAP1、AP2は第2方向D2に延びることができる。第1及び第2活性パターンAP1、AP2は基板100の一部として、垂直に突出された部分であり得る。
【0029】
基板100上に素子分離膜STが提供されることができる。素子分離膜STはトレンチTRを満たすことができる。素子分離膜STはシリコン酸化膜を含むことができる。素子分離膜STは後述する第1及び第2チャンネルパターンCH1、CH2を覆わないことができる。
【0030】
第1活性パターンAP1上に第1チャンネルパターンCH1が提供されることができる。第2活性パターンAP2上に第2チャンネルパターンCH2が提供されることができる。第1チャンネルパターンCH1及び第2チャンネルパターンCH2の各々は、順に積層された第1半導体パターンSP1、第2半導体パターンSP2、及び第3半導体パターンSP3を含むことができる。第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3は垂直方向(即ち、第3方向D3)に互いに離隔されることができる。
【0031】
第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3の各々はシリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、又はシリコン-ゲルマニウム(SiGe)を含むことができる。例えば、第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3の各々は結晶質シリコン(crystalline silicon)を含むことができる。
【0032】
第1活性パターンAP1上に複数の第1ソース/ドレインパターンSD1が提供されることができる。第1活性パターンAP1の上部に複数の第1リセスRS1が形成されることができる。第1ソース/ドレインパターンSD1が第1リセスRS1内に各々提供されることができる。第1ソース/ドレインパターンSD1は第1導電型の不純物領域であり得る。一対の第1ソース/ドレインパターンSD1の間に第1チャンネルパターンCH1が介在されることができる。換言すれば、積層された第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3が一対の第1ソース/ドレインパターンSD1を互いに連結することができる。
【0033】
第2活性パターンAP2上に複数の第2ソース/ドレインパターンSD2が提供されることができる。第2活性パターンAP2の上部に複数の第2リセスRS2が形成されることができる。第2ソース/ドレインパターンSD2が第2リセスRS2内に各々提供されることができる。第2ソース/ドレインパターンSD2は第2導電型の不純物領域であり得る。一対の第2ソース/ドレインパターンSD2の間に第2チャンネルパターンCH2が介在されることができる。換言すれば、積層された第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3が一対の第2ソース/ドレインパターンSD2を互いに連結することができる。
【0034】
第1ソース/ドレインパターンSD1の第1導電型はn型とp型の中でいずれか1つであり、第2ソース/ドレインパターンSD2の第2導電型はn型とp型の中で他の1つであり得る。一実施形態として、第1導電型はn型であり、第2導電型はp型であり得る。
【0035】
第1及び第2ソース/ドレインパターンSD1、SD2は選択的エピタキシャル成長(SEG)工程で形成されたエピタキシャルパターンであり得る。一例として、第1及び第2ソース/ドレインパターンSD1、SD2の各々の上面は、第3半導体パターンSP3の上面より高いことができる。他の例として、第1及び第2ソース/ドレインパターンSD1、SD2の中で少なくとも1つの上面は、第3半導体パターンSP3の上面と実質的に同一なレベルに位置することができる。
【0036】
本発明の一実施形態として、第1ソース/ドレインパターンSD1は基板100と同一な半導体元素(例えば、Si)を含むことができる。第2ソース/ドレインパターンSD2は基板100の半導体元素の格子定数より大きい格子定数を有する半導体元素(例えば、SiGe)を含むことができる。したがって、一対の第2ソース/ドレインパターンSD2は、それらの間の第2チャンネルパターンCH2に圧縮応力(compressive stress)を提供することができる。
【0037】
第1及び第2ソース/ドレインパターンSD1、SD2の各々の側壁は凸凹のエンボッシング形状を有することができる。換言すれば、第1及び第2ソース/ドレインパターンSD1、SD2の各々の側壁は、波形状のプロファイルを有することができる。第1及び第2ソース/ドレインパターンSD1、SD2の各々の側壁は、後述するゲート電極GEの第1乃至第3内側電極PO1、PO2、PO3に向かって突出されることができる。
【0038】
第1及び第2チャンネルパターンCH1、CH2を横切り、第1方向D1に延びるゲート電極GEが提供されることができる。ゲート電極GEは第1ピッチに応じて第2方向D2に配列されることができる。各々のゲート電極GEは第1及び第2チャンネルパターンCH1、CH2と垂直方向に重畳されることができる。
【0039】
ゲート電極GEは、活性パターンAP1又はAP2と第1半導体パターンSP1との間に介在された第1内側電極PO1、第1半導体パターンSP1と第2半導体パターンSP2との間に介在された第2内側電極PO2、第2半導体パターンSP2と第3半導体パターンSP3との間に介在された第3内側電極PO3、及び第3半導体パターンSP3上の外側電極PO4を含むことができる。
【0040】
図5Dを参照すれば、ゲート電極GEは第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3の各々の上面TS、底面BS、及び両側壁SW上に提供されることができる。換言すれば、本実施形態によるトランジスタは、ゲート電極GEがチャンネルを3次元的に囲む3次元電界効果トランジスタ(例えば、MBCFET又はGAAFET)であり得る。
【0041】
図4及び図5A乃至図5Dを再び参照すれば、ゲート電極GEの外側電極PO4の両側壁上に一対のゲートスペーサーGSが各々配置されることができる。ゲートスペーサーGSはゲート電極GEに沿って第1方向D1に延びることができる。ゲートスペーサーGSの上面はゲート電極GEの上面より高いことができる。一実施形態として、ゲートスペーサーGSはSiCN、SiCON、及びSiNの中で少なくとも1つを含むことができる。他の実施形態として、ゲートスペーサーGSはSiCN、SiCON、及びSiNの中で少なくとも2つで成された多重膜(multi-layer)を含むことができる。
【0042】
ゲート電極GE上にゲートキャッピングパターンGPが提供されることができる。ゲートキャッピングパターンGPはゲート電極GEに沿って第1方向D1に延びることができる。ゲートキャッピングパターンGPは後述する第1及び第2層間絶縁膜110、120に対してエッチング選択性がある物質を含むことができる。具体的に、ゲートキャッピングパターンGPはSiON、SiCN、SiCON、及びSiNの中で少なくとも1つを含むことができる。
【0043】
ゲート電極GEと第1チャンネルパターンCH1との間及びゲート電極GEと第2チャンネルパターンCH2との間にゲート絶縁膜GIが介在されることができる。ゲート絶縁膜GIは、第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3の各々の上面TS、底面BS、及び両側壁SWを直接覆うことができる。ゲート絶縁膜GIは、ゲート電極GE下の素子分離膜STの上面を覆うことができる。
【0044】
本発明の一実施形態として、図6Aを参照すれば、ゲート絶縁膜GIは内側スペーサーIS及び高誘電膜HKを含むことができる。一実施形態として、内側スペーサーISは第1絶縁膜IL1及び第2絶縁膜IL2を含むことができる。第1及び第2絶縁膜IL1、IL2の各々はシリコン(Si)を含有する絶縁材料を含むことができる。第1及び第2絶縁膜IL1、IL2の各々はシリコン酸化膜、シリコン酸化窒化膜、又はシリコン窒化膜を含むことができる。
【0045】
高誘電膜HKはシリコン酸化膜より誘電率が高い高誘電率物質を含むことができる。一例として、高誘電膜HKはハフニウム酸化物、ハフニウムシリコン酸化物、ハフニウムジルコニウム酸化物、ハフニウムタンタル酸化物、ランタン酸化物、ジルコニウム酸化物、ジルコニウムシリコン酸化物、タンタル酸化物、チタニウム酸化物、バリウムストロンチウムチタニウム酸化物、バリウムチタニウム酸化物、ストロンチウムチタニウム酸化物、リチウム酸化物、アルミニウム酸化物、鉛スカンジウムタンタル酸化物、及び鉛亜鉛ニオブ酸塩の中で少なくとも1つを含むことができる。
【0046】
図4及び図5A乃至図5Dを再び参照すれば、ゲート電極GEは、第1金属パターン、及び前記第1金属パターン上の第2金属パターンを含むことができる。第1金属パターンはゲート絶縁膜GI上に提供されて、第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3に隣接することができる。第1金属パターンはトランジスタの閾値電圧を調節する仕事関数金属を含むことができる。第1金属パターンの厚さ及び組成を調節して、トランジスタの目的とする閾値電圧を達成することができる。例えば、ゲート電極GEの第1乃至第3内側電極PO1、PO2、PO3は仕事関数金属である第1金属パターンで構成されることができる。
【0047】
第1金属パターンは金属窒化膜を含むことができる。例えば、第1金属パターンはチタニウム(Ti)、タンタル(Ta)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)、及びモリブデン(Mo)で成された群から選択された少なくとも1つの金属及び窒素(N)を含むことができる。さらに、第1金属パターンは炭素(C)をさらに含んでもよい。第1金属パターンは、積層された複数の仕事関数金属膜を含むことができる。
【0048】
第2金属パターンは第1金属パターンに比べて抵抗が低い金属を含むことができる。例えば、第2金属パターンはタングステン(W)、アルミニウム(Al)、チタニウム(Ti)、及びタンタル(Ta)で成された群から選択された少なくとも1つの金属を含むことができる。例えば、ゲート電極GEの外側電極PO4は第1金属パターン及び第1金属パターン上の第2金属パターンを含むことができる。
【0049】
基板100上に第1層間絶縁膜110が提供されることができる。第1層間絶縁膜110はゲートスペーサーGS及び第1及び第2ソース/ドレインパターンSD1、SD2を覆うことができる。第1層間絶縁膜110の上面は、ゲートキャッピングパターンGPの上面及びゲートスペーサーGSの上面と実質的に共面をなすことができる。第1層間絶縁膜110上に、ゲートキャッピングパターンGPを覆う第2層間絶縁膜120が配置されることができる。第2層間絶縁膜120上に第3層間絶縁膜130が提供されることができる。第3層間絶縁膜130上に第4層間絶縁膜140が提供されることができる。一例として、第1乃至第4層間絶縁膜110-140はシリコン酸化膜を含むことができる。
【0050】
シングルハイトセルSHCは第2方向D2に互いに対向する第1境界BD1及び第2境界BD2を有することができる。第1及び第2境界BD1、BD2は第1方向D1に延びることができる。シングルハイトセルSHCは第1方向D1に互いに対向する第3境界BD3及び第4境界BD4を有することができる。第3及び第4境界BD3、BD4は第2方向D2に延びることができる。
【0051】
シングルハイトセルSHCの両側に第2方向D2に互いに対向する一対の分離構造体DBが提供されることができる。例えば、一対の分離構造体DBはシングルハイトセルSHCの第1及び第2境界BD1、BD2上に各々提供されることができる。分離構造体DBは第1方向D1にゲート電極GEと平行に延びることができる。分離構造体DBとそれに隣接するゲート電極GEとの間のピッチは前記第1ピッチと同一であることができる。
【0052】
分離構造体DBはゲートキャッピングパターンGP及びゲート電極GEを貫通して、第1及び第2活性パターンAP1、AP2の内部に延びることができる。分離構造体DBは第1及び第2活性パターンAP1、AP2の各々の上部を貫通することができる。分離構造体DBは、シングルハイトセルSHCの活性領域を隣接する他のセルの活性領域から電気的に分離させることができる。
【0053】
第1及び第2層間絶縁膜110、120を貫通して第1及び第2ソース/ドレインパターンSD1、SD2と各々電気的に連結される活性コンタクトACが提供されることができる。一対の活性コンタクトACが、ゲート電極GEの両側に各々提供されることができる。平面視において、活性コンタクトACは第1方向D1に延びるバー形状を有することができる。
【0054】
活性コンタクトACは自己整列(セルフアライン)されたコンタクト(self-aligned conatact)であり得る。換言すれば、活性コンタクトACはゲートキャッピングパターンGP及びゲートスペーサーGSを利用して自己整列的に形成されることができる。例えば、活性コンタクトACはゲートスペーサーGSの側壁の少なくとも一部を覆うことができる。図示されなかったが、活性コンタクトACは、ゲートキャッピングパターンGPの上面の一部を覆うことができる。
【0055】
活性コンタクトACと第1ソース/ドレインパターンSD1との間、及び活性コンタクトACと第2ソース/ドレインパターンSD2との間の各々に金属-半導体化合物層SC、例えばシリサイド層が各々介在されることができる。活性コンタクトACは、金属-半導体化合物層SCを通じてソース/ドレインパターンSD1、SD2と電気的に連結されることができる。例えば、金属-半導体化合物層SCはチタニウム-シリサイド、タンタル-シリサイド、タングステン-シリサイド、ニッケル-シリサイド、及びコバルト-シリサイドの中で少なくとも1つを含むことができる。
【0056】
第2層間絶縁膜120及びゲートキャッピングパターンGPを貫通してゲート電極GEと各々電気的に連結されるゲートコンタクトGCが提供されることができる。平面視において、ゲートコンタクトGCは、第1活性領域AR1及び第2活性領域AR2に各々重畳されるように配置されることができる。一例として、ゲートコンタクトGCが第2活性パターンAP2上に提供されることができる(図5B参照)。
【0057】
本発明の一実施形態として、図5Bを参照すれば、ゲートコンタクトGCに隣接する活性コンタクトACの上部は上部絶縁パターンUIPで満たされることができる。上部絶縁パターンUIPの底面はゲートコンタクトGCの底面より低いことができる。換言すれば、ゲートコンタクトGCに隣接する活性コンタクトACの上面は、上部絶縁パターンUIPによってゲートコンタクトGCの底面より低く下がることができる。したがって、ゲートコンタクトGCがそれと隣接する活性コンタクトACと接触してショートが発生する問題を防止することができる。
【0058】
活性コンタクトAC及びゲートコンタクトGCの各々は、導電パターンFM及び導電パターンFMを囲むバリアーパターンBMを含むことができる。例えば、導電パターンFMはアルミニウム、銅、タングステン、モリブデン、及びコバルトの中で少なくとも1つの金属を含むことができる。バリアーパターンBMは導電パターンFMの側壁及び底面を覆うことができる。バリアーパターンBMは金属膜/金属窒化膜を含むことができる。前記金属膜はチタニウム、タンタル、タングステン、ニッケル、コバルト、及び白金の中で少なくとも1つを含むことができる。前記金属窒化膜はチタニウム窒化膜(TiN)、タンタル窒化膜(TaN)、タングステン窒化膜(WN)、ニッケル窒化膜(NiN)、コバルト窒化膜(CoN)、及び白金窒化膜(PtN)の中で少なくとも1つを含むことができる。
【0059】
第3層間絶縁膜130内に第1金属層M1が提供されることができる。例えば、第1金属層M1は第1パワー配線M1_R1、第2パワー配線M1_R2、及び第1配線M1_Iを含むことができる。第1金属層M1の配線M1_R1、M1_R2、M1_Iの各々は第2方向D2に互いに平行に延びることができる。
【0060】
具体的に、第1及び第2パワー配線M1_R1、M1_R2は、それぞれ、シングルハイトセルSHCの第3及び第4境界BD3、BD4上に提供されることができる。第1パワー配線M1_R1は第3境界BD3に沿って第2方向D2に延びることができる。第2パワー配線M1_R2は第4境界BD4に沿って第2方向D2に延びることができる。
【0061】
第1金属層M1の第1配線M1_Iは第1及び第2パワー配線M1_R1、M1_R2の間に配置されることができる。第1金属層M1の第1配線M1_Iは第2ピッチで第1方向D1に沿って配列されることができる。前記第2ピッチは前記第1ピッチより小さいことができる。第1配線M1_Iの各々の線幅は、第1及び第2パワー配線M1_R1、M1_R2の各々の線幅より小さいことができる。
【0062】
第1金属層M1は、第1ビアVI1をさらに含むことができる。第1ビアVI1は第1金属層M1の配線M1_R1、M1_R2、M1_I下に各々提供されることができる。第1ビアVI1を通じて活性コンタクトACと第1金属層M1の配線が互いに電気的に連結されることができる。第1ビアVI1を通じてゲートコンタクトGCと第1金属層M1の配線が互いに電気的に連結されることができる。
【0063】
第1金属層M1の配線とその下の第1ビアVI1は互いに各々別の工程で形成されることができる。換言すれば、第1金属層M1の配線及び第1ビアVI1の各々はシングルダマシン工程で形成されることができる。本実施形態による半導体素子は、20nm未満のプロセスを利用して形成されたものであり得る。
【0064】
第4層間絶縁膜140内に第2金属層M2が提供されることができる。第2金属層M2は複数の第2配線M2_Iを含むことができる。第2金属層M2の第2配線M2_Iの各々は第1方向D1に延びるライン形状又はバー形状を有することができる。換言すれば、第2配線M2_Iは第1方向D1に互いに平行に延びることができる。
【0065】
第2金属層M2は、第2配線M2_I下に各々提供された第2ビアVI2をさらに含むことができる。第2ビアVI2を通じて第1金属層M1の配線と第2金属層M2の配線が互いに電気的に連結されることができる。一例として、第2金属層M2の配線とその下の第2ビアVI2はデュアルダマシン工程で共に形成されることができる。
【0066】
第1金属層M1の配線と第2金属層M2の配線は互いに同一であるか、或いは異なる導電物質を含むことができる。例えば、第1金属層M1の配線と第2金属層M2の配線は、アルミニウム、銅、タングステン、モリブデン、ルテニウム、及びコバルトの中で選択された少なくとも1つの金属物質を含むことができる。図示されなかったが、第4層間絶縁膜140上に積層された金属層(例えば、M3、M4、M5...)が追加に配置されることができる。前記積層された金属層の各々はセル間のルーティングのための配線を含むことができる。
【0067】
図6Aを参照して、第1チャンネルパターンCH1上の内側スペーサーISに対してより詳細に説明する。図6Aを参照すれば、第1ソース/ドレインパターンSD1はゲート電極GEの第1乃至第3内側電極PO1、PO2、PO3に向かって各々突出された突出部PRPを含むことができる。第1ソース/ドレインパターンSD1の突出部PRPは、第1側壁CSW1を有することができる。本実施形態による第1側壁CSW1は第1乃至第3内側電極PO1、PO2、PO3の中で対応する部分に向かって膨らんでいることができる。
【0068】
ゲート電極GEの第1乃至第3内側電極PO1、PO2、PO3の各々は第2側壁CSW2を有することができる。第2側壁CSW2は第3方向D3に垂直に延びることができる。第2側壁CSW2は第3方向D3に平行である平らなプロファイルを有することができる。第2側壁CSW2は第1ソース/ドレインパターンSD1の第1側壁CSW1に向かって突出されることができる。
【0069】
本実施形態による各々の第1乃至第3内側電極PO1、PO2、PO3は、第1ソース/ドレインパターンSD1の第1側壁CSW1に対応する凹んだ側壁を有しないことができる。これは後述する内側スペーサーISが内側電極PO1、PO2、PO3が第2側壁CSW2を有することができる内側ゲート空間IGEを提供するためである。
【0070】
本発明の一実施形態として、第1乃至第3内側電極PO1、PO2、PO3は互いに異なる幅を有することができる。例えば、第1内側電極PO1の第2方向D2への最大幅は、第2内側電極PO2の第2方向D2への最大幅より大きいことができる。第2内側電極PO2の第2方向D2への最大幅は、第1内側電極PO1の第2方向D2への最大幅より大きいことができる。
【0071】
第1ソース/ドレインパターンSD1は第1半導体層SEL1及び第1半導体層SEL1上の第2半導体層SEL2を含むことができる。一実施形態として、第1ソース/ドレインパターンSD1がn型を有する場合、第1半導体層SEL1は第2半導体層SEL2と同一な半導体物質、例えばシリコン(Si)を含むことができる。但し、第2半導体層SEL2のn型不純物(例えば、リン又はヒ素)の濃度は第1半導体層SEL1のn型不純物の濃度より大きいことができる。
【0072】
他の実施形態として、第1ソース/ドレインパターンSD1がp型を有する場合、第1半導体層SEL1は第2半導体層SEL2と同一な半導体物質、例えばシリコン-ゲルマニウム(SiGe)を含むことができる。但し、第2半導体層SEL2のゲルマニウム濃度は第1半導体層SEL1のゲルマニウム濃度より大きいことができる。また、第2半導体層SEL2のp型不純物(例えば、ボロン)の濃度は第1半導体層SEL1のp型不純物の濃度より大きいことができる。
【0073】
第1半導体層SEL1は第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3と直接接触することができる。第1半導体層SEL1は上述した突出部PRPを含むことができる。後述する内側スペーサーISが第1半導体層SEL1を直接覆うことができる。ゲート電極GEの第1乃至第3内側電極PO1、PO2、PO3は内側スペーサーISを介して第1半導体層SEL1から離隔されることができる。
【0074】
一対の第1ソース/ドレインパターンSD1の間に内側領域IRGが提供されることができる。内側領域IRG内にゲート電極GEの第1乃至第3内側電極PO1、PO2、PO3が各々提供されることができる。各々の内側領域IRG内に内側スペーサーIS及び高誘電膜HKがさらに提供されることができる。
【0075】
内側スペーサーISは内側領域IRGを部分的に満たすことができる。内側スペーサーISは内側ゲート空間IGEを提供することができる。換言すれば、内側スペーサーISを除いた内側領域IRGの残りの空間が内側ゲート空間IGEとして定義されることができる。内側ゲート空間IGE内には高誘電膜HK及び内側電極PO1、PO2、PO3が提供されることができる。
【0076】
一実施形態として、内側領域IRGの第2方向D2への長さは、第3方向D3に行くほど、減少した後、再び増加することができる。内側領域IRGの第1サイドSI1は第1側壁CSW1に対応して凹んでいることができる。内側ゲート空間IGEの第2方向D2への長さは、第3方向D3に行くほど、増加した後、再び減少することができる。内側ゲート空間IGEの第2サイドSI2は第2側壁CSW2に対応して第3方向D3に垂直に延びることができる。第2サイドSI2は第3方向D3に平行である平らなプロファイルを有することができる。内側スペーサーISは、内側領域IRGの第1サイドSI1の凹んだプロファイルと異なり、内側ゲート空間IGEの第2サイドSI2が垂直になるプロファイルを有するように作ることができる。
【0077】
代表的に第2内側電極PO2と第2内側電極PO2を囲むゲート絶縁膜GIに対して説明する。ゲート絶縁膜GIは第2内側電極PO2と第1半導体パターンSP1との間、第2内側電極PO2と第2半導体パターンSP2との間、及び第2内側電極PO2と第1ソース/ドレインパターンSD1との間に介在されることができる。
【0078】
ゲート絶縁膜GIは内側スペーサーIS及び高誘電膜HKを含むことができる。内側スペーサーISは第1絶縁膜IL1及び第1絶縁膜IL1上の第2絶縁膜IL2を含むことができる。第1絶縁膜IL1は第1半導体パターンSP1の上面の一部、第2半導体パターンSP2の底面の一部及び第1ソース/ドレインパターンSD1の第1側壁CSW1を直接覆うことができる。第1絶縁膜IL1は第1半導体パターンSP1の上面の一部から第1側壁CSW1を覆い、第2半導体パターンSP2の底面の一部に向かって延びることができる。
【0079】
第2絶縁膜IL2は第1半導体パターンSP1の上面の残りの部分、第2半導体パターンSP2の底面の残りの部分、及び第1絶縁膜IL1の内側面を直接覆うことができる。高誘電膜HKは内側スペーサーISと第2内側電極PO2との間に介在されることができる。高誘電膜HKはゲート電極GEの第2内側電極PO2の表面を直接覆うことができる。
【0080】
第1及び第2絶縁膜IL1、IL2の各々はシリコン(Si)を含有する絶縁物質を含むことができる。第1及び第2絶縁膜IL1、IL2の各々はシリコン酸化膜、シリコン酸化窒化膜、又はシリコン窒化膜を含むことができる。本発明の一実施形態として、第1及び第2絶縁膜IL1、IL2はどちらもシリコン酸化膜を含むことができる。但し、第1及び第2絶縁膜IL1、IL2が同一な物質(即ち、シリコン酸化膜)を含む場合、これらの間の境界が存在しないことがあり得る。換言すれば、第1及び第2絶縁膜IL1、IL2が1つのシリコン酸化膜として内側スペーサーISを構成することができる。
【0081】
本発明の他の実施形態として、第1絶縁膜IL1はシリコン窒化膜を含み、第2絶縁膜IL2はシリコン酸化膜を含むことができる。この場合、第1及び第2絶縁膜IL1、IL2の間の境界が確認されることができる。
【0082】
内側スペーサーISの厚さは、第1及び第2絶縁膜IL1、IL2の厚さの和であり得る。内側スペーサーISの垂直方向への厚さ、即ち第3方向D3への厚さは第1厚さTK1であり得る。内側スペーサーISは高誘電膜HKの上面TSR又は底面上の第1水平部分TPO1を含むことができる。第1水平部分TPO1は第1厚さTK1を有することができる。第1厚さTK1は高誘電膜HKの厚さより小さいことができる。
【0083】
内側スペーサーISの水平方向への厚さ、即ち第2方向D2への厚さは第2厚さTK2であり得る。内側スペーサーISは高誘電膜HKの第1側面SSR1上の第1垂直部分SPO1を含むことができる。第1側面SSR1は第3方向D3に垂直に延びることができる。第1垂直部分SPO1は第2厚さTK2を有することができる。第2厚さTK2は高誘電膜HKの厚さより大きいことができる。
【0084】
内側スペーサーISのコーナーの厚さは第3厚さTK3であり得る。高誘電膜HKは、その上面TSRとその第1側面SSR1との間に屈曲した第1コーナーCOR1を含むことができる。第1コーナーCOR1は上面TSRと第1側面SSR1を連結することができる。内側スペーサーISは高誘電膜HKの第1コーナーCOR1上の第1コーナー部分CPO1を含むことができる。第1コーナー部分CPO1は第1水平部分TPO1と第1垂直部分SPO1との間に位置することができる。第1コーナー部分CPO1は第3方向D3に第3厚さTK3を有することができる。第3厚さTK3は第1厚さTK1より大きく、第2厚さTK2より小さいことができる。
【0085】
本発明の実施形態によれば、第1コーナー部分CPO1の第3厚さTK3が第1水平部分TPO1の第1厚さTK1に非常に近接する値を有することができる。例えば、第1厚さTK1に対する第3厚さTK3の比(TK3/TK1)は1乃至2、より具体的には1.1乃至1.5であり得る。第1コーナー部分CPO1の第3厚さTK3が第1厚さTK1に近くなることによって、内側ゲート空間IGEの第2サイドSI2の垂直になるプロファイルがさらに増加することができる。
【0086】
本発明の実施形態によれば、第1垂直部分SPO1の第2厚さTK2は第1水平部分TPO1の第1厚さTK1に比べてさらに大きい値を有することができる。例えば、第1厚さTK1に対する第2厚さTK2の比(TK2/TK1)は、2乃至10、より具体的に2.5乃至5であり得る。
【0087】
本実施形態によれば、高誘電膜HKは均一な厚さを有することができる。しかし、内側スペーサーISは第1垂直部分SPO1の厚さTK2が第1水平部分TPO1の厚さTK1より大きいことができる。本発明による内側スペーサーISは第1垂直部分SPO1の厚さTK2を第1水平部分TPO1の厚さTK1より大きくすることによって、内側領域IRGとは異なる形状の内側ゲート空間IGEを提供することができる。
【0088】
以下、ゲート電極GEの外側電極PO4と外側電極PO4を囲むゲート絶縁膜GIに対して説明する。ゲート絶縁膜GIは外側電極PO4と第3半導体パターンSP3との間、及び外側電極PO4とゲートスペーサーGSとの間に介在されることができる。ゲート絶縁膜GIは内側スペーサーIS及び高誘電膜HKを含むことができる。
【0089】
内側スペーサーISの垂直方向への厚さ、即ち第3方向D3への厚さは第4厚さTK4であり得る。高誘電膜HKの底面BSR上の内側スペーサーISは第4厚さTK4を有することができる。第4厚さTK4は上述した第1厚さTK1と実質的に同一であることができる。
【0090】
内側スペーサーISの水平方向への厚さ、即ち第2方向D2への厚さは第5厚さTK5であり得る。高誘電膜HKの第2側面SSR2上の内側スペーサーISは第5厚さTK5を有することができる。第2側面SSR2は第3方向D3に沿って垂直に延びることができる。第5厚さTK5は上述した第2厚さTK2と同一であるか、或いは小さいことができる。
【0091】
内側スペーサーISのコーナーの厚さは第6厚さTK6であり得る。高誘電膜HKは、その底面BSRとその第2側面SSR2との間に屈曲した第2コーナーCOR2を含むことができる。高誘電膜HKの第2コーナーCOR2上の内側スペーサーISは第3方向D3に第6厚さTK6を有することができる。第6厚さTK6は上述した第3厚さTK3と同一であるか、或いは小さいことができる。
【0092】
図6Aに示した内側スペーサーISはNMOSFETのみならず、PMOSFETでも同様に使用されることができる。本発明の一実施形態として、図6Aの内側スペーサーISはNMOSFETのみに提供され、PMOSFETでは省略されることができる。本発明の他の実施形態として、内側スペーサーISはPMOSFETのみに提供され、NMOSFETでは省略されることができる。本発明のその他の実施形態として、内側スペーサーISはPMOSFET及びNMOSFETの両方に提供されることができる。
【0093】
本発明の実施形態によれば、内側スペーサーISの第1垂直部分SPO1の第2厚さTK2が第1水平部分TPO1の第1厚さTK1よりはるかに大きくなることによって、トランジスタの漏洩電流を効果的に減少させることができる。本発明は内側スペーサーISの厚さを選択的に増加させることによって、半導体素子の電気的特性を向上させることができる。
【0094】
図6B図5AのM領域の他の実施形態を示した拡大図である。本実施形態では、先に図1乃至図6Aを参照して説明したことと重複される技術的特徴に対する詳細な説明は省略し、相違点に対して詳細に説明する。
【0095】
図6Bを参照すれば、ゲート絶縁膜GIは内側スペーサーIS及び高誘電膜(HK)のみならず、低誘電膜LK及びエアギャップAGをさらに含むことができる。低誘電膜LKは高誘電膜HKの第1側面SSR1と内側スペーサーISとの間に介在されることができる。低誘電膜LKは高誘電膜HKの上面TSRは覆わずに、高誘電膜HKの第1側面SSR1のみを選択的に覆うことができる。
【0096】
エアギャップAGは内側スペーサーISによって囲まれて定義されることができる。エアギャップAGは高誘電膜HKの第1コーナーCOR1上に提供されることができる。例えば、内側スペーサーISの第1コーナー部分CPO1にエアギャップAGが定義されることができる。一実施形態として、1つの内側領域IRG内に4つのエアギャップAGが提供されることができる。4つのエアギャップAGは内側ゲート空間IGEの4つのコーナーに各々隣接することができる。
【0097】
本実施形態によれば、内側スペーサーISのコーナー部分にエアギャップAGを提供することによって、内側電極PO1、PO2、PO3と第1ソース/ドレインパターンSD1との間のキャパシタンスを低下させることができる。結果的に、本発明による半導体素子の電気的特性が向上されることができる。
【0098】
低誘電膜LK及びエアギャップAGは外側電極PO4上のゲート絶縁膜GI内にも提供されることができる。低誘電膜LKは高誘電膜HKの第2側面SSR2を直接覆うことができる。エアギャップAGは高誘電膜HKの第2コーナーCOR2上に提供されることができる。エアギャップAGは外側電極PO4のコーナーと最上部の半導体パターンSP3との間に介在されることができる。
【0099】
図6C図5BのX-X’線に対応する一実施形態を示した平面図である。例えば、図6Cは第2内側電極PO2のレベル(即ち、X-X’線)まで半導体素子を平坦化することによって得られた、半導体素子の平面図であり得る。図6Cを参照すれば、第2ソース/ドレインパターンSD2は第1半導体層SEL1及び第1半導体層SEL1上の第2半導体層SEL2を含むことができる。
【0100】
一対の第2ソース/ドレインパターンSD2の間に第2内側電極PO2が介在されることができる。第2ソース/ドレインパターンSD2の第1半導体層SEL1は第2内側電極PO2に隣接することができる。第1半導体層SEL1と第2内側電極PO2との間にゲート絶縁膜GIが介在されることができる。ゲート絶縁膜GIは内側スペーサーIS及び高誘電膜HKを含むことができる。
【0101】
一対の第2ソース/ドレインパターンSD2の中で1つの第1半導体層SEL1は第1側壁CSW1を有し、他の1つの第1半導体層SEL1は第3側壁CSW3を有することができる。第1側壁CSW1と第3側壁CSW3は互いに異なるプロファイルを有することができる。例えば、第1側壁CSW1は第2内側電極PO2に向かって突出された膨らんでいるプロファイルを有することができる。第3側壁CSW3は第1方向D1に平行である平らなプロファイルを有することができる。本発明の他の実施形態として、第3側壁CSW3もやはり膨らんでいるプロファイルを有することができる。但し、第3側壁CSW3の曲率は第1側壁CSW1の曲率と異なることができる。
【0102】
内側スペーサーISの第1絶縁膜IL1が第1側壁CSW1及び第3側壁CSW3を直接覆うことができる。内側スペーサーISによって一対の第2ソース/ドレインパターンSD2の間に内側ゲート空間IGEが定義されることができる。内側ゲート空間IGEの第2サイドSI2は、第1方向D1に平行である平らなプロファイルを有することができる。膨らんでいる第1側壁CSW1に隣接する第2サイドSI2もやはり第1方向D1に平行である平らなプロファイルを有することができる。
【0103】
一対の第2ソース/ドレインパターンSD2の側壁CSW1、CSW3が互いに異なるプロファイルを有しても、本発明の内側スペーサーISは内側ゲート空間IGEの第2サイドSI2のプロファイルが均一になるように構成されることができる。
【0104】
図7A乃至図12Cは本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。具体的に、図7A図8A図9A図10A図11A、及び図12A図4のA-A’線に対応する断面図である。図9B図10B図11B、及び図12B図4のC-C’線に対応する断面図である。図7B図8B図9C図10C図11C、及び図12C図4のD-D’線に対応する断面図である。
【0105】
図7A及び図7Bを参照すれば、第1及び第2活性領域AR1、AR2を含む基板100が提供されることができる。基板100上に互いに交互に積層された活性層ACL及び犠牲層SALが形成されることができる。活性層ACLはシリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、及びシリコン-ゲルマニウム(SiGe)の中で1つを含むことができ、犠牲層SALはシリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、及びシリコン-ゲルマニウム(SiGe)の中で他の1つを含むことができる。
【0106】
犠牲層SALは活性層ACLに対してエッチング選択比を有することができる物質を含むことができる。例えば、活性層ACLはシリコン(Si)を含むことができ、犠牲層SALはシリコン-ゲルマニウム(SiGe)を含むことができる。犠牲層SALの各々のゲルマニウム(Ge)の濃度は10at%乃至30at%であり得る。
【0107】
基板100の第1及び第2活性領域AR1、AR2上にマスクパターンが各々形成されることができる。前記マスクパターンは第2方向D2に延びるライン形状又はバー(bar)形状を有することができる。
【0108】
前記マスクパターンをエッチングマスクとしてパターニング工程を遂行して、第1活性パターンAP1及び第2活性パターンAP2を定義するトレンチTRが形成されることができる。第1活性パターンAP1は第1活性領域AR1上に形成されることができる。第2活性パターンAP2は第2活性領域AR2上に形成されることができる。
【0109】
各々の第1及び第2活性パターンAP1、AP2上に積層パターンSTPが形成されることができる。積層パターンSTPは互いに交互に積層された活性層ACL及び犠牲層SALを含むことができる。積層パターンSTPは前記パターニング工程の間に、第1及び第2活性パターンAP1、AP2と共に形成されることができる。
【0110】
トレンチTRを満たす素子分離膜STが形成されることができる。具体的に、基板100の全面上に第1及び第2活性パターンAP1、AP2及び積層パターンSTPを覆う絶縁膜が形成されることができる。積層パターンSTPが露出される時まで前記絶縁膜をリセスして、素子分離膜STが形成されることができる。
【0111】
素子分離膜STはシリコン酸化膜のような絶縁材料を含むことができる。積層パターンSTPは素子分離膜ST上に露出されることができる。換言すれば、積層パターンSTPは素子分離膜ST上に垂直に突出されることができる。
【0112】
図8A及び図8Bを参照すれば、基板100上に積層パターンSTPを横切る犠牲パターンPPが形成されることができる。各々の犠牲パターンPPは第1方向D1に延びるライン形状(line shape)又はバー形状(bar shape)で形成されることができる。犠牲パターンPPは第1ピッチで第2方向D2に沿って配列されることができる。
【0113】
具体的に、犠牲パターンPPを形成することは、基板100の全面上に犠牲膜を形成すること、前記犠牲膜上にハードマスクパターンMPを形成すること、ハードマスクパターンMPをエッチングマスクとして前記犠牲膜をパターニングすることを含むことができる。前記犠牲膜はポリシリコンを含むことができる。
【0114】
犠牲パターンPPの各々の両側壁上に一対のゲートスペーサーGSが形成されることができる。ゲートスペーサーGSを形成することは、基板100の全面上にゲートスペーサー膜をコンフォーマルに形成すること、前記ゲートスペーサー膜を異方性エッチングすることを含むことができる。本発明の一実施形態として、ゲートスペーサーGSは少なくとも2つの膜を含む多重膜であり得る。
【0115】
図9A乃至図9Cを参照すれば、第1活性パターンAP1上の積層パターンSTP内に第1リセスRS1が形成されることができる。第2活性パターンAP2上の積層パターンSTP内に第2リセスRS2が形成されることができる。第1及び第2リセスRS1、RS2を形成する間に、第1及び第2活性パターンAP1、AP2の各々の両側上の素子分離膜STがさらにリセスされることができる(図9B参照)。
【0116】
具体的に、ハードマスクパターンMP及びゲートスペーサーGSをエッチングマスクで第1活性パターンAP1上の積層パターンSTPをエッチングして、第1リセスRS1が形成されることができる。第1リセスRS1は、一対の犠牲パターンPPの間に形成されることができる。
【0117】
本発明の一実施形態として、第1リセスRS1を形成することは、露出された犠牲層SALに対する選択的エッチング工程を追加に遂行することを含むことができる。前記選択的エッチング工程によって各々の犠牲層SALはインデントされて(indented)、インデント領域IDEが形成されることができる。したがって、第1リセスRS1は波形状の内側壁を有することができる。第2活性パターンAP2上の積層パターンSTP内の第2リセスRS2は、第1リセスRS1を形成することと同一な方法で形成されることができる。
【0118】
活性層ACLから、互いに隣接する第1リセスRS1の間に順に積層された第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3が各々形成されることができる。互いに隣接する第1リセスRS1の間の第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3は、第1チャンネルパターンCH1を構成することができる。互いに隣接する第2リセスRS2の間の第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3は、第2チャンネルパターンCH2を構成することができる。
【0119】
図10A乃至図10Cを参照すれば、第1リセスRS1内に第1ソース/ドレインパターンSD1が各々形成されることができる。具体的に、第1リセスRS1の内側壁をシード層(seed layer)とするSEG工程を遂行して、第1リセスRS1を満たすエピタキシャル層が形成されることができる。前記エピタキシャル層は、第1リセスRS1によって露出された第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3及び基板100をシードとして成長されることができる。一例として、前記SEG工程は化学気相成長(Chemical Vapor Deposition:CVD)工程又は分子ビームエピタキシー(Molecular Beam Epitaxy:MBE)工程を含むことができる。
【0120】
本発明の一実施形態として、第1ソース/ドレインパターンSD1は基板100と同一な半導体元素(例えば、Si)を含むことができる。第1ソース/ドレインパターンSD1が形成される間に、第1ソース/ドレインパターンSD1がn型を有するようにする不純物(例えば、リン、ヒ素、又はアンチモン)がインサイチュ(in-situ)に注入されることができる。他の例として、第1ソース/ドレインパターンSD1が形成された後、第1ソース/ドレインパターンSD1に不純物が注入されることができる。
【0121】
第2リセスRS2内に第2ソース/ドレインパターンSD2が各々形成されることができる。具体的に、第2ソース/ドレインパターンSD2は第2リセスRS2の内側壁をシード層とするSEG工程を遂行して形成されることができる。
【0122】
本発明の一実施形態として、第2ソース/ドレインパターンSD2は基板100の半導体元素の格子定数より大きい格子定数を有する半導体元素(例えば、SiGe)を含むことができる。第2ソース/ドレインパターンSD2が形成される間に、第2ソース/ドレインパターンSD2がp型を有するようにする不純物(例えば、ボロン、ガリウム、又はインジウム)がインサイチュ(in-situ)に注入されることができる。他の例として、第2ソース/ドレインパターンSD2が形成された後、第2ソース/ドレインパターンSD2に不純物が注入されることができる。
【0123】
図11A乃至図11Cを参照すれば、第1及び第2ソース/ドレインパターンSD1、SD2、ハードマスクパターンMP、及びゲートスペーサーGSを覆う第1層間絶縁膜110が形成されることができる。一例として、第1層間絶縁膜110はシリコン酸化膜を含むことができる。
【0124】
犠牲パターンPPの上面が露出される時まで第1層間絶縁膜110が平坦化されることができる。第1層間絶縁膜110の平坦化はエッチバック(Etch Back)又はCMP(Chemical Mechanical Polishing)工程を利用して遂行されることができる。前記平坦化工程の間に、ハードマスクパターンMPは全て除去されることができる。結果的に、第1層間絶縁膜110の上面は犠牲パターンPPの上面及びゲートスペーサーGSの上面と共面をなすことができる。
【0125】
露出された犠牲パターンPPが選択的に除去されることができる。犠牲パターンPPが除去されることによって、第1及び第2チャンネルパターンCH1、CH2を露出する外側領域ORGが形成されることができる(図11C参照)。犠牲パターンPPを除去することは、ポリシリコンを選択的にエッチングするエッチング液を利用した湿式エッチングを含むことができる。
【0126】
外側領域ORGを通じて露出された犠牲層SALが選択的に除去されて、内側領域IRGが形成されることができる(図11C参照)。具体的に、犠牲層SALを選択的にエッチングするエッチング工程を遂行して、第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3はそのまま残留させたまま犠牲層SALのみを除去することができる。前記エッチング工程は、相対的に高いゲルマニウム濃度を有するシリコン-ゲルマニウムに対して高いエッチングレートを有することができる。例えば、前記エッチング工程はゲルマニウム濃度が10at%より大きいシリコン-ゲルマニウムに対して高いエッチングレートを有することができる。
【0127】
前記エッチング工程の間に、第1及び第2活性領域AR1、AR2上の犠牲層SALが除去されることができる。前記エッチング工程は湿式エッチングであり得る。前記エッチング工程に使用されるエッチング物質は相対的に高いゲルマニウム濃度を有する犠牲層SALを早く除去することができる。
【0128】
図11Cを再び参照すれば、犠牲層SALが選択的に除去されることによって、各々の第1及び第2活性パターンAP1、AP2上には積層された第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3のみが残留することができる。犠牲層SALが除去された領域を通じて第1乃至第3内側領域IRG1、IRG2、IRG3が各々形成されることができる。具体的に、活性パターンAP1又はAP2と第1半導体パターンSP1との間に第1内側領域IRG1が形成され、第1半導体パターンSP1と第2半導体パターンSP2との間に第2内側領域IRG2が形成され、第2半導体パターンSP2と第3半導体パターンSP3との間に第3内側領域IRG3が形成されることができる。
【0129】
図11A乃至図11Cを再び参照すれば、露出された第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3上にゲート絶縁膜GIが形成されることができる。ゲート絶縁膜GIは各々の第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3を囲むように形成されることができる。各々の第1乃至第3内側領域IRG1、IRG2、IRG3内にゲート絶縁膜GIが形成されることができる。外側領域ORG内にゲート絶縁膜GIが形成されることができる。
【0130】
図13乃至図18図11AのM領域を形成する方法を説明するための拡大図である。図13を参照すれば、上述したように犠牲パターンPPが選択的に除去されて外側領域ORGが形成されることができる。外側領域ORGを通じて露出された犠牲層SALが選択的に除去されて、第1乃至第3内側領域IRG1-IRG3が形成されることができる。各々の第1乃至第3内側領域IRG1-IRG3は一対の第1ソース/ドレインパターンSD1の間に位置することができる。
【0131】
図9Aに示したインデント領域IDEによって第1ソース/ドレインパターンSD1は突出部PRPを含むことができる。突出部PRPは第1側壁CSW1を有することができる。代表的に第2内側領域IRG2は第1ソース/ドレインパターンSD1の第1側壁CSW1を露出することができる。第2内側領域IRG2は第1半導体パターンSP1の上面及び第2半導体パターンSP2の底面を露出することができる。
【0132】
本発明の一実施形態として、第1ソース/ドレインパターンSD1の第1側壁CSW1は膨らんでいるプロファイルを有することができる。内側領域IRG1-IRG3の第2方向D2への長さ(又は幅)は、第3方向D3に行くほど、減少した後、再び増加することができる。内側領域IRGの第1サイドSI1は第1側壁CSW1に対応して凹んでいることができる。
【0133】
図14を参照すれば、第1乃至第3内側領域IRG1-IRG3及び外側領域ORG上に第1工程が遂行されることができる。前記第1工程は第1絶縁膜IL1をコンフォーマルに堆積させることを含むことができる。第1絶縁膜IL1はALD又はCVDのような堆積工程を通じて形成されることができる。第1絶縁膜IL1は内側領域IRG1-IRG3を完全に満たさずに、部分的に満たすように形成されることができる。したがって、内側領域IRG1-IRG3内に第1絶縁膜IL1によって囲まれた内側ゲート空間IGEが定義されることができる。例えば、第1絶縁膜IL1はシリコン酸化膜、シリコン酸化窒化膜、又はシリコン窒化膜を含むことができる。
【0134】
図15を参照すれば、第1乃至第3内側領域IRG1-IRG3及び外側領域ORG上に第2工程が遂行されることができる。前記第2工程は第1絶縁膜IL1を部分的に、そして選択的にエッチングすることを含むことができる。前記第2工程は、第1絶縁膜IL1のみを選択的にエッチングするエッチング溶液を利用した湿式エッチング工程を含むことができる。具体的に、内側ゲート空間IGEを通じてエッチング物質が提供されて第1絶縁膜IL1をエッチングすることができる。一実施形態として、前記エッチング工程は第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3の表面が露出される時まで遂行されることができる。
【0135】
前記エッチング工程の後、第1ソース/ドレインパターンSD1の表面上に第1絶縁膜IL1が残留することができる。特に、第1ソース/ドレインパターンSD1と半導体パターンSP1-SP3との間の空間に第1絶縁膜IL1が相対的に多く残留することができる。残留する第1絶縁膜IL1は図14に比べて拡張された内側ゲート空間IGEを提供することができる。本発明の一実施形態として、内側ゲート空間IGEの第2サイドSI2は膨らんでいるプロファイルを有することができる。即ち、内側ゲート空間IGEの第2サイドSI2は丸くラウンドになることができる。
【0136】
図16を参照すれば、第1乃至第3内側領域IRG1-IRG3及び外側領域ORG上に先に説明した第1工程が再び遂行されることができる。第1乃至第3内側領域IRG1-IRG3及び外側領域ORG内に追加的な第1絶縁膜IL1aが堆積されることができる。追加的な第1絶縁膜IL1aは第1ソース/ドレインパターンSD1の表面上に残留する第1絶縁膜IL1を覆うことができる。内側領域IRG1-IRG3内に追加的な第1絶縁膜IL1aによって囲まれた内側ゲート空間IGEが定義されることができる。
【0137】
図17を参照すれば、第1乃至第3内側領域IRG1-IRG3及び外側領域ORG上に先に説明した第2工程が再び遂行されることができる。前記第2工程の湿式エッチング工程は、第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3の表面が露出される時まで遂行されることができる。
【0138】
前記エッチング工程の後、第1ソース/ドレインパターンSD1の表面上に第1絶縁膜IL1が残留することができる。図17の第1絶縁膜IL1の水平厚さは、図15の第1絶縁膜IL1の水平厚さより大きいことができる。しかし、図17の内側ゲート空間IGEの第2サイドSI2は膨らんでいるプロファイルより第3方向D3への平らなプロファイルを有することができる。換言すれば、前記第1及び第2工程を1回さらに反復遂行することによって、内側ゲート空間IGEの第2サイドSI2の曲率が減少することができる。第2サイドSI2の曲率半径が増加することができる。
【0139】
前記第1工程及び前記第2工程は1つのサイクル工程を構成することができる。本発明の実施形態によれば、前記サイクル工程は図13乃至図17を通じて説明したように少なくとも2回遂行されることができる。前記サイクル工程が反復遂行されるほど、第1絶縁膜IL1の水平厚さは増加し、内側ゲート空間IGEの第2サイドSI2の曲率は減少することができる。
【0140】
図18を参照すれば、第1乃至第3内側領域IRG1-IRG3及び外側領域ORG内に第2絶縁膜IL2がコンフォーマルに形成されることができる。第2絶縁膜IL2は第1絶縁膜IL1上に形成されることができる。例えば、第2絶縁膜IL2はシリコン酸化膜、シリコン酸化窒化膜、又はシリコン窒化膜を含むことができる。一実施形態として、第2絶縁膜IL2は第1絶縁膜IL1と同一な物質(例えば、シリコン酸化膜)を含むことができる。第1絶縁膜IL1及び第2絶縁膜IL2は内側スペーサーISを構成することができる。
【0141】
内側スペーサーISは半導体パターンSP1-SP3上の第1水平部分TPO1、第1ソース/ドレインパターンSD1の第1側壁CSW1上の第1垂直部分SPO1、及び第1水平部分TPO1と第1垂直部分SPO1との間の第1コーナー部分CPO1を含むことができる。第1コーナー部分CPO1の厚さ(図6AのTK3)は第1水平部分TPO1の厚さ(図6AのTK1)より大きいことができる。第1垂直部分SPO1の厚さ(図6AのTK2)は第1コーナー部分CPO1の厚さ(図6AのTK3)より大きいことができる。
【0142】
内側領域IRG1-IRG3内の内側スペーサーISは、内側ゲート空間IGEを定義することができる。内側領域IRGの第1サイドSI1は凹んでいるが、内側ゲート空間IGEの第2サイドSI2は膨らんでいることができる。本発明による第2サイドSI2は、第3方向D3に垂直に延びる部分を含むことができる。
【0143】
外側領域ORG及び第1乃至第3内側領域IRG1-IRG3内に高誘電膜HKが形成されることができる。内側ゲート空間IGE内に高誘電膜HKが形成されることができる。内側スペーサーISと高誘電膜HKはゲート絶縁膜GIを構成することができる。本発明の一実施形態として、高誘電膜HKはコンフォーマルに形成されることができる。換言すれば、高誘電膜HKの水平方向への厚さは垂直方向への厚さと実質的に同一であることができる。
【0144】
本発明によれば、内側スペーサーISの第1水平部分TPO1の厚さ(図6AのTK1)が相対的に小さいので、各々の第1乃至第3内側領域IRG1、IRG2、IRG3内にゲート電極GEが十分に満たされるような所定の空間、即ち内側ゲート空間IGEが確保されることができる。本発明は第1垂直部分SPO1の厚さ(図6AのTK2)を相対的に大きく形成して、トランジスタの漏洩電流を減少させ、電気的特性を向上させることができる。
【0145】
図12A乃至図12Cを参照すれば、ゲート絶縁膜GI上にゲート電極GEが形成されることができる。ゲート電極GEは、第1乃至第3内側領域IRG1、IRG2、IRG3内にそれぞれ形成される第1乃至第3内側電極PO1、PO2、PO3及び外側領域ORG内に形成される外側電極PO4を含むことができる。各々の第1乃至第3内側電極PO1、PO2、PO3は図18の内側ゲート空間IGEを満たすことができる。ゲート電極GEがリセスされて、その高さが減少されることができる。リセスされたゲート電極GE上にゲートキャッピングパターンGPが形成されることができる。
【0146】
図5A乃至図5Dを再び参照すれば、第1層間絶縁膜110上に第2層間絶縁膜120が形成されることができる。第2層間絶縁膜120はシリコン酸化膜を含むことができる。第2層間絶縁膜120及び第1層間絶縁膜110を貫通して第1及び第2ソース/ドレインパターンSD1、SD2と電気的に連結される活性コンタクトACが形成されることができる。第2層間絶縁膜120及びゲートキャッピングパターンGPを貫通してゲート電極GEと電気的に連結されるゲートコンタクトGCが形成されることができる。
【0147】
各々の活性コンタクトAC及びゲートコンタクトGCを形成することは、バリアーパターンBMを形成すること及びバリアーパターンBM上に導電パターンFMを形成することを含むことができる。バリアーパターンBMはコンフォーマルに形成されることができ、金属膜/金属窒化膜を含むことができる。導電パターンFMは低抵抗金属を含むことができる。
【0148】
シングルハイトセルSHCの第1境界BD1及び第2境界BD2に分離構造体DBが各々形成されることができる。分離構造体DBは、ゲートキャッピングパターンGP及びゲート電極GEを貫通して活性パターンAP1又はAP2の内部に延びることができる。分離構造体DBはシリコン酸化膜又はシリコン窒化膜のような絶縁材料を含むことができる。
【0149】
活性コンタクトAC及びゲートコンタクトGC上に第3層間絶縁膜130が形成されることができる。第3層間絶縁膜130内に第1金属層M1が形成されることができる。第3層間絶縁膜130上に第4層間絶縁膜140が形成されることができる。第4層間絶縁膜140内に第2金属層M2が形成されることができる。
【0150】
以下、本発明の様々な実施形態に対して説明する。後述する本発明の実施形態では、先に図1乃至図6Aを参照して説明したことと重複される技術的特徴に対する詳細な説明は省略し、相違点に対して詳細に説明する。
【0151】
図19図20、及び図21の各々は図6Aの第2内側電極とその周囲のゲート絶縁膜を示した拡大図である。図19を参照すれば、第1ソース/ドレインパターンSD1の突出部PRPの第1側壁CSW1は第3方向D3に平行である平らなプロファイルを有することができる。第1半導体パターンSP1の上面に第1リセス領域RCR1が形成され、第2半導体パターンSP2の底面に第2リセス領域RCR2が形成されることができる。第1リセス領域RCR1と第2リセス領域RCR2との間及び一対の第1ソース/ドレインパターンSD1の間に内側領域IRGが定義されることができる。
【0152】
内側領域IRG内にゲート絶縁膜GI及び第2内側電極PO2が提供されることができる。ゲート絶縁膜GIは内側スペーサーIS及び高誘電膜HKを含むことができる。内側スペーサーISは第1水平部分TPO1、第1垂直部分SPO1、及びこれらを連結する第1コーナー部分CPO1を含むことができる。
【0153】
内側スペーサーISは内側領域IRGを部分的に満たすことができる。内側スペーサーISは内側ゲート空間IGEを提供することができる。内側ゲート空間IGEの第2サイドSI2は第3方向D3に平行である平らなプロファイルを有することができる。
【0154】
図20を参照すれば、第1ソース/ドレインパターンSD1の突出部PRPの第1側壁CSW1は凹んだプロファイルを有することができる。第1半導体パターンSP1の上面TSは上に膨らんでいるプロファイルを有することができる。第2半導体パターンSP2の底面BSは下に膨らんでいるプロファイルを有することができる。内側スペーサーISが第1ソース/ドレインパターンSD1の第1側壁CSW1、第1半導体パターンSP1の上面TS、及び第2半導体パターンSP2の底面BSを直接覆うことができる。
【0155】
内側スペーサーISによって内側ゲート空間IGEが定義されることができる。内側ゲート空間IGEはリボン形状又は横になった砂時計形状を有することができる。内側ゲート空間IGEの第2サイドSI2は第3方向D3に平行である平らなプロファイルを有することができる。内側ゲート空間IGE内に高誘電膜HK及び第2内側電極PO2が提供されることができる。
【0156】
図21を参照すれば、第1ソース/ドレインパターンSD1の突出部PRPの第1側壁CSW1は凹んだプロファイルを有することができる。第1半導体パターンSP1の上面TSは下に凹んだプロファイルを有することができる。第2半導体パターンSP2の底面BSは上に凹んだプロファイルを有することができる。内側スペーサーISが第1ソース/ドレインパターンSD1の第1側壁CSW1、第1半導体パターンSP1の上面TS、及び第2半導体パターンSP2の底面BSを直接覆うことができる。
【0157】
第2絶縁膜IL2は、その各角に提供されたエッジ突出部EPRを含むことができる。エッジ突出部EPRは第1絶縁膜IL1と半導体パターンSP1、SP2に向かって突出されることができる。内側スペーサーISによって内側ゲート空間IGEが定義されることができる。内側ゲート空間IGEの第3方向D3への長さは、一側の第1ソース/ドレインパターンSD1で他側の第1ソース/ドレインパターンSD1に行くほど、増加した後、再び減少することができる。内側ゲート空間IGEの第2サイドSI2は膨らんでいるプロファイルを有することができる。一例として、内側ゲート空間IGEは楕円形状を有することができる。内側ゲート空間IGE内に高誘電膜HK及び第2内側電極PO2が提供されることができる。
【0158】
以上、添付された図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明はその技術的思想や必須の特徴を変形しなくとも他の具体的な形態に実施されることもできる。したがって、以上で記述した実施形態にはすべての面で例示的なことであり、限定的ではないことと理解しなければならない。
【符号の説明】
【0159】
100 基板
110、120、130、140 層間絶縁膜
AC 活性コンタクト
AP1、AP2 活性パターン
CH1、CH2 チャンネルパターン
CPO1 コーナー部分
DB 分離構造体
GC ゲートコンタクト
GE ゲート電極
GI ゲート絶縁膜
GP ゲートキャッピングパターン
GS ゲートスペーサー
HK 高誘電膜
IGE 内側ゲート空間
IRG 内側領域
IS 内側スペーサー
M1 第1金属層
M1_I 配線
M1_R1、M1_R2 パワー配線
PO1、PO2、PO3 内側電極
PO4 外側電極
PRP 突出部
SC 金属-半導体化合物層
SD1、SD2 ソース/ドレインパターン
SEL1、SEL2 半導体層
SP1、SP2、SP3 半導体パターン
SPO1 垂直部分
ST 素子分離膜
TPO1 水平部分
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図10C
図11A
図11B
図11C
図12A
図12B
図12C
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21