IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 糸谷 拓大の特許一覧

特開2024-9732無人で長時間燃焼が出来る薪ストーブ。
<>
  • 特開-無人で長時間燃焼が出来る薪ストーブ。 図1
  • 特開-無人で長時間燃焼が出来る薪ストーブ。 図2
  • 特開-無人で長時間燃焼が出来る薪ストーブ。 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024009732
(43)【公開日】2024-01-23
(54)【発明の名称】無人で長時間燃焼が出来る薪ストーブ。
(51)【国際特許分類】
   F24B 1/02 20060101AFI20240116BHJP
   F23B 10/02 20110101ALI20240116BHJP
   F23B 60/02 20060101ALI20240116BHJP
【FI】
F24B1/02 C
F23B10/02
F23B60/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022122217
(22)【出願日】2022-07-11
(71)【出願人】
【識別番号】594079888
【氏名又は名称】糸谷 拓大
(72)【発明者】
【氏名】糸谷 拓大
【テーマコード(参考)】
3K046
【Fターム(参考)】
3K046AA06
3K046AB08
3K046AD01
3K046BA02
3K046CA02
3K046FA02
(57)【要約】
【課題】 重油燃料の高騰で、冬季のビニールハウス栽培が困難となり、その代用として廃材、間伐材、竹材等があるも、無人での長時間燃焼困難や、多量の高熱や未燃焼ガス等の排出による、薪の無駄な消費等、多くの課題がある。
【解決手段】 下記6項目の、新燃焼機能対策で、上記の課題が解決出来た、1)無人で長時間燃焼が出来る、大容量の1次燃焼ストーブ、2)空気量調整で燃焼管理が出来る薪燃焼室、3)高温燃焼による、未燃焼ガス発生防止対策、4)多量の白煙(水蒸気)の燃焼妨害対策、5)薪の木炭化による、新燃焼対策、6)煙突から排出される高熱の回収と、屋内暖房の活用等の改善対策で、特に夜間の無人で、長時間燃焼対策では、未燃焼ガスの熱変換で燃焼時間が延び又薪の木炭燃焼で大幅な燃焼時間の延長も出来、最後はロケットストーブによる熱回収で、煙突の高熱も殆どなく、屋内暖房に活用される、優れた薪ストーブ。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
新規開発のストーブに構成される主な新燃焼機能は、下記6項目の特性で構成される。
1)大容量の薪が収容できる1次燃焼ストーブと、優れた燃焼機能のある、ロケットストーブとの結合で長時間燃焼が出来る新薪ストーブ。
1次燃焼ストーブのロストルの上側全面に、大容量の薪を収容しロケットストーブとの結合で、長時間無人で高温燃焼が出来る薪ストーブ。
2)新構造の燃焼室の吸気口窓の絞りで火力管理と燃焼時間を調整し、無人で長時間燃焼が出来る新薪ストーブ。
ロストルの下側を燃焼室とし、その側面にある吸気口窓で空気量を調整しロストル上面に垂直に置いた、薪の底全面が高温燃焼が出来る新構造の燃焼室による薪ストーブ。
3)初期燃焼、薪の高温燃焼管理により、未燃焼ガスの新発生防止管理と燃焼時間延長が出来る新薪ストーブ。
初期燃焼、薪の底全面を、強い燃焼約320℃以上で燃焼を進めると狭い1次燃焼室内で、高温状態で噴出された、可燃性ガスが、完全燃焼により、熱変換され薪の大幅な節約と同時に、燃焼時間の延長とクリーンな排気ガスが排出される、薪スオーブ。
4)初期燃焼時多量に発生する白煙(燃焼妨害)の新排出機能による未燃焼ガスの発生防止と、燃焼時間延長が出来る新薪ストーブ。
初期燃焼時高温燃焼による多量の白煙(主に水蒸気)が発生充満し薪の底面の燃焼妨害対策として、白煙誘導板による、白煙排出で燃焼妨害もなくなり、強い燃焼で未燃焼ガスの発生防止と、クリーンな排気ガスが排出される、薪ストーブ。
5)燃焼後半からは、蓄積された木炭燃焼により、長時間燃焼が出来る新燃焼機能の新薪ストーブ。
密閉された薪収容室で、薪の底面の部分燃焼で、自重で下がりながら燃焼をを続け、又上部の薪は、常に高温乾燥し、木炭が作られ、薪の燃焼前半は可燃性ガスの分解燃焼で、後半は、蓄積された無煙の炭の表面燃焼が、継続される新燃焼方法の長時間燃焼が出来る、優れた薪ストーブ。
6)煙突から高温で排出される殆どの熱を回収し、屋内暖房に活用出来る新高熱回収機能のある薪ストーブ。
従来1次燃焼で直接外部に排出していた高熱を、この新ストーブは、ロケットストーブの2次燃焼筒の強い吸い込みで回収しストーブ内の放射と対流により1次燃焼温度の高熱を約80%以上の熱回収で、煙突温度約50℃までに殆どの高熱を回収し、屋内暖房に活用する、無駄のない薪ストーブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は無人で長時間燃焼が出来る、薪ストーブに関するものである。
【背景技術】
【0002】
今回の開発目的は、冬季時ハウス栽培で使用されている、高価な重油の代用として建築廃材、間伐材、竹材等を、燃料とした大幅な燃料費の節約と同時に無人で長時間燃焼(夜間暖房)が出来、又暖房温度も高く燃焼構造も簡単で、製作も容易で、簡単に使用が出来る等、更に改善対策が要望されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
既存の薪ストーブには、下記5項目の課題があり、これらの対策が必要。
1)現行の個人で製作した薪ストーブ(ドラム缶200L)では約6時間燃焼で、夜間11時頃再度薪投入が必要で、燃焼時間の短い大きな課題がある。
(現代農業、ロケットストーブ参考)
2)現行ストーブの課題でもある、未燃焼ガスが直に煙突から排出され、薪の無駄な消費と同時にクリーンな排気ガスが要求される。
3)又同時に高熱も直に排出され、薪の大きな無駄がある。
4)更に、高価な重油燃料に代用できる燃料として、廃材、間伐材、竹材等の含水率の高い薪でも、完全燃焼が出来る、新薪ストーブの開発。
5)重油ストーブの強い火力に対応した、新薪ストーブの増設分散配置で、より多くの薪ストーブが必要で、燃焼構造が簡単で、製作も容易で使いやすい新薪ストーブの開発。
(今回の試作品は市販のドラム缶使用で製作)
【課題を解決しようとする手段】
【0004】
上記5項目の課題に対し、下記6項目の新燃焼機能の対策で、既存の薪ストーブの課題が解決出来、大きく実用化に近づいた。
1)大容量の薪が収容できる1次燃焼ストーブと、優れた燃焼機能のある、ロケットストーブとの結合で長時間燃焼が出来る新薪ストーブ。
(長時間燃焼対策)
2)新構造の燃焼室の吸気口窓の絞りで火力管理と燃焼時間を調整し、無人で長時間燃焼が出来る新薪ストーブ。
(長時間燃焼対策)
3)初期燃焼、薪の高温燃焼管理により、未燃焼ガスの新発生防止管理で未燃焼ガス発生防止でクリーンな排出ガスと、燃焼時間の延長も出来る新薪ストーブ。
(未燃焼ガス発生防止と燃焼時間延長対策)
4)初期燃焼時多量に発生する白煙(燃焼妨害)の新排出機能による未燃焼ガスの発生防止と、燃焼時間延長が出来る新薪ストーブ。
(未燃焼ガス発生防止と燃焼時間延長対策)
5)燃焼後半からは、蓄積された木炭燃焼により、長時間燃焼が出来る、新燃焼方法の新薪ストーブ。
(薪の節減対策と長時間燃焼対策)
6)煙突から高温で排出される殆どの熱を回収し、屋内暖房に活用出来る新高熱回収機能のある薪ストーブ。
(ロケットストーブの高熱回収機能と屋内暖房活用)
【課題を解決しようとする手段】
1)大容量の薪が収容できる1次燃焼ストーブと、優れた燃焼機能のある、ロケットストーブの結合で長時間燃焼が出来る新薪ストーブ。
(長時間燃焼対策)
新規開発した、1次燃焼ストーブドラム缶200L大容量の薪収容とロケットストーブの結合で長時間燃焼が出来る、この新ストーブは薪投入の蓋で密閉した燃焼室内に、新開発の白煙(水蒸気)誘導板と、バーントンネル(燃焼室)が内蔵され更に、ロストルの上側全面を、薪収容室として活用し、下側のバーントンネル(燃焼室)を、ロケットストーブの、2次燃焼筒のバーントンネルと、結合させることで、強い空気の吸い込みが出来、更に燃焼室の下に大容量の灰受け皿があり無人で長時間燃焼が出来る薪ストーブ。
2)新燃焼室の吸気口窓の絞りで火力管理と燃焼時間を調整し、無人で長時間燃焼が出来る新薪ストーブ。
(長時間燃焼対策)
現行の薪ストーブは、燃焼室がロストルの上側にあり、高熱の燃焼ガスと多量の未燃焼ガスが、直に煙突から外部に排出され、薪の燃焼効率が低いが、この新薪ストーブの構造は、ロストルの上側は大容量の薪の収容室で、下側が燃焼室で、側面に吸気口窓があり密閉された1次燃焼ストーブ内にある、この燃焼室は、吸気口窓の空気量の絞りで、火力が調整でき、無駄のない、長時間燃焼が出来る,新構造の燃焼室の薪ストーブ。
3)初期燃焼、薪の高温燃焼管理により、未燃焼ガスの新発生防止管理で未燃焼ガス発生防止で、クリーンな排出ガスと燃焼時間の延長も出来る新薪ストーブ。
(未燃焼ガス発生防止対策と長時間燃焼対策)
薪の高温燃焼管理温度、約320℃以上による未燃焼ガス発生の新防止機能でこの重油燃料に代わる燃料費の安い建築廃材や間伐材等、含水率の高い燃料でも初期燃焼時、ロストルの上側全体にある、薪の底全面を強い燃焼温度約320℃以上で燃焼を進め、空気量を絞った、長時間燃焼に移行すると、この燃焼が維持され狭い1次燃焼室が高温状態で、可燃性ガスが完全燃焼され、熱変換で温度も上がり、長時間燃焼も、従来の約7時間から約9時間と大幅に延び、又薪量も大きく節約出来、更にクリーンな排気ガスも排出でき、優れた燃焼効率の高い薪ストーブ。
未燃焼ガス発生防止管理(p7,8参照)
初期燃焼温度約300℃未満と、約320℃以上の高温燃焼比較テスト結果、高温度燃焼では、燃焼時間約7時間が、約9時間延長し、逆に燃焼温度が低いとロケットストーブの2次燃焼筒内で、未燃焼ガスが燃焼し、その天板温度が、1次燃焼ストーブ温度より高くなり又燃焼時間も短い事が確認出来、初期高温管理320℃以上と更にロケットストーブの天板温度比較で未燃焼ガス発生防止を管理する。
4)初期燃焼時多量に発生する白煙(燃焼妨害)の新排出機能による未燃焼ガスの発生防止で、クリーンな排出と燃焼時間延長が出来る新薪ストーブ。
(未燃焼ガス発生防止と燃焼時間延長対策)
初期燃焼時、高温燃焼で、多量の白煙が発生充満し、薪の底面の燃焼を妨害するため、白煙排出誘導板を設けこの白煙を上面から2次燃焼筒に誘導し外部に排出する事で薪の底面の燃焼部分と白煙の分離が出来、燃焼妨害もなくなり強い燃焼で、未燃焼ガスも完全燃焼し、クリーンな排気ガスが排出でき、無人で長時間燃焼が出来る、新排出機能の薪ストーブ。
5)燃焼後半からは、蓄積された木炭燃焼により、長時間燃焼が出来る新燃焼方法の新薪ストーブ。(p8、薪7束燃焼参照)(テスト3)
(薪の節減対策と長時間燃焼対策)
1次燃焼室内にある密閉された薪の収容室で、常に薪底のみの部分燃焼による可燃性ガスの分解燃焼で、薪の自重で下がりながら燃焼継続と同時に、常に高温乾燥された上部の薪は、炭状態で蓄積され初期燃焼の可燃性ガスの分解燃焼後は、この炭の、無煙の表面燃焼が継続され長時間燃焼の約半分はこの炭の燃焼が占める新燃焼方法で、薪の分解燃焼と同時に、炭も作りながら燃え続け、常に新鮮な空気の補給もあり炭でも高温燃焼が維持出来1度薪を投入すると、最後まで高温度で燃え続け、無人で長時間燃焼が出来る薪ストーブ。
6)煙突から高温で排出される殆どの熱を回収し、屋内暖房に活用出来る新高熱回収機能のある薪ストーブ。(p8,薪7束燃焼参照)(テスト3)
(ロケットストーブの新高熱回収機能と屋内暖房活用)
従来、1次燃焼で直に排出していた、高熱と未燃焼ガス等を、この新薪ストーブはロケットストーブの2次燃焼筒のバーントンネルで、2次燃焼させその時発生する高熱の殆どが、ストーブ内の放射と対流で、屋内暖房に活用され又1次燃焼温度約358℃も、煙突温度約50℃と約80%以上の熱回収で煙突からの高熱排気も殆どなくなり、又屋内暖房も約855℃回収でき、排気ガスもクリーンで煙突の出口に向かって1方向の気流しか発生せず、屋内もクリーンで又煙突の横引きも可能でストーブの配置にも、自由度がある、優れた暖房効果のある薪ストーブ。
参考
[熱回収]は、1次燃焼ストーブ外面温度と、煙突外面温度(煙突)との比較で約80%以上の熱回収がされている
[屋内暖房温度]は、熱源となる、1)1次燃焼ストーブの天板温度、2)前記燃焼室の外面温度、3)ロケットストーブ天板温度の追加された3箇所合計温度で2台のストーブ熱(約855℃)による、優れた新薪ストーブ。
【発明の効果】
【0005】
1テスト結果
6項目の燃焼改善対策で、約12時間燃焼が確認出来、夜間時の無人燃焼の実用化に近づき、高温燃焼による、未燃焼ガスの発生防止と、その熱変換で、燃焼時間を延ばし、更にクリーンな排気ガスの排出と同時に、蓄積された炭の燃焼継続で大幅な燃焼時間の延長が出来、又1次燃焼ストーブの殆どの熱を回収し、屋内暖房に活用出来る、優れた新薪ストーブの効果を確認出来た。
1)燃焼時間延長対策(p7~p8参照)(テスト1,2,3)
▲1▼薪5束燃焼で約9時間燃焼した(1次燃焼ストーブの薪収容量は10束可能)
▲2▼薪7束燃焼で12時間燃焼し、燃焼平均温度358℃もある、優れた燃焼効果のある薪ストーブ。
試作品ストーブ、200L缶、広葉樹薪7束で12時間燃焼。
テストの薪、広葉樹,束の大きさ、直径約20cm、高さ約38cm
(参考)
現行の個人製作薪ストーブ、200L缶、針葉樹間伐材で夕方5時と夜11時前後の2回薪をくべる。(約6時間燃焼)
(現代農業、ロケットストーブ参考)
(広葉樹は針葉樹に比べ熱量が大きいため、比較はできず、同じ燃料の燃焼比較が必要)
上記の燃焼延長対策では、初期燃焼の高温度燃焼による未燃焼ガス発生防止対策と、燃焼後半の蓄積された炭による、長時間燃焼継続の効果が大きい。
2)未燃焼ガス発生防止対策(高温度乾燥燃焼)(p7参照薪5束燃焼)(テスト1,2)
初期燃焼の高温度燃焼約320℃以上で長時間燃焼に移行で、可燃性ガスが完全燃焼し、熱変換で燃焼時間も約7時間から約9時間と延長した。
未燃焼ガス発生要因とその管理(p8参照)(テスト4,5比較)
▲1▼初期燃焼温度が約320℃以上あると、燃焼時間が大幅に延び逆に初期燃焼が約300℃未満であると、未燃焼ガスが発生しやすい、又燃焼時間も短い。
▲2▼未燃焼ガスが発生すると、ロケットストーブ2次燃焼筒内で、高温燃焼し1次燃焼のストーブ温度より高くなるため、ロケットストーブ天板温度と、比較管理しながら未燃焼ガスの発生防止を管理する。
▲3▼1次燃焼ストーブ200L缶の燃焼室内径はφ567mmと燃焼面積も大きく、初期燃焼約320℃以上の燃焼温度が確保できる。
▲4▼このストーブの火力は燃焼室の面積と関係し、更に強い火力が必要な時は薪ストーブの台数を増やし、分散配置で対応する。
3)蓄積された木炭での、長時間燃焼対策(p8参照、薪7束燃焼)(テスト3)
密閉された薪収容室で、薪の底面の部分燃焼で、自重で下がりながら、燃焼を続け、上部の薪は常に高温乾燥し、木炭が蓄積され薪の燃焼前半は可燃性ガスの分解燃焼で、後半は無煙の炭の表面燃焼が継続される新燃焼方法で薪の底面を燃やしながら、同時に炭も作り燃焼後半は、この炭の燃焼で長時間燃焼の約半分を占める、新燃焼方法の優れた薪ストーブ。
4)高熱回収対策(p8参照、薪7束燃焼)(テスト3)
▲1▼従来1次燃焼で直接に外部に排出していた高熱をこの新ストーブはロケットストーブの2次燃焼筒の強い吸い込みで回収し、ストーブ内の放射と対流により、1次燃焼温度約358℃を煙突温度約50℃まで下げ優れた熱回収率のある、ロケットストーブで、回収した殆どの熱を屋内暖房に活用出来る薪ストーブ。
▲2▼屋内暖房効果(p8参照、薪7束燃焼)(テスト3)
1次燃焼ストーブの天板温度、1次燃焼ストーブ外面温度と、ロケットストーブ天板温度合計の2台の薪ストーブの温度が約800℃以上の熱となり殆どの熱が回収され、屋内暖房に活用される薪ストーブ。
(薪7束燃焼で12時間燃焼し、回収した3か所の合計燃焼平均温度855℃)
2 燃焼テスト、熱源3か所の燃焼温度推移 (1次燃焼ストーブ10束収容可)
1)初期高温燃焼温度約320℃、吸気口絞り約10cm、薪5束で7時間燃焼から9時間燃焼と大幅な延びとなり、初期高温燃焼の効果大
2)薪の初期燃焼温度320℃以上で、燃焼時間が大幅に延長した、この要因は狭い1次燃焼室内の高温度が維持され、可燃性ガスが完全燃焼され、熱変換で室内温度が上がり、大幅な燃焼時間の延びになった
3)燃焼前半は薪の分解燃焼で、後半は無煙で炭の表面燃焼が継続し、長時間燃焼が出来る。
4)1次燃焼ストーブの可燃性ガスが完全燃焼すると、その温度は、ロケットストーブの天板温度(R天板)より高くなる。
1)初期高温燃焼温度約340℃、吸気口絞り約10cm、薪5束(10束収容ストーブ)で7時間燃焼から9時間燃焼と大幅に延びた。
2)1次燃焼ストーブの可燃性ガスが完全燃焼すると、その温度は、ロケットストーブの天板温度(R天板)より高くなる。
1)初期高温燃焼温度約340℃、吸気口絞り約10cm、薪7束で12時間燃焼確認
2)空気の絞り量は狭いほど、風速が速まり高温度及び、燃焼時間が延びる傾向がある
3)1次燃焼温度は初期燃焼から大きなバラツキもなく、安定した燃焼温度が継続している
4)1次燃焼ストーブの可燃性ガスが完全燃焼すると、その温度は、ロケットストーブの天板温度(R天板)より高くなる。
1)吸気口,約30cmで空気量多が燃焼時間短の要因。(未燃焼ガス発生要因)
1次燃焼室に多量の空気を吸い込むとロケットストーブの天板温度が高温上昇するが燃焼時間は短縮する(空気増量テスト)
2)未燃焼ガスが燃焼すると、1次燃焼ストーブの燃焼温度より、ロケットストーブ天板温度が非常に高くなり、又燃焼時間も短くなる。
1)薪の含水率高く、初期燃焼時の燃焼室の燃焼温度が低い(未燃焼ガス発生の主要因)
2)未燃焼ガスが燃焼すると、1次燃焼ストーブの燃焼温度より、ロケットストーブ天板温度が非常に高くなり、又燃焼時間も短くなる。
【発明を実施するための形態】
【0006】
1)冬季時の初期燃焼時(1回のみ、冷えたストーブ対策)
ロストルの上全面に着火剤を敷き、その上に乾燥した小切れを厚く敷きその上に薪を垂直に置き、ライターで着火剤に点火し全開した吸気口から風を送ると約30分前後で、底面が全面に高温燃焼し約320℃以上の高温燃焼を確認し風を止め、吸気口の窓を絞り、長時間燃焼に移行すると、初期燃焼の高温燃焼の状態が維持され、乾燥した底面の薪は僅かな空気量でも、強い燃焼力があり、1度薪を投入すると、最後まで高温度で燃え続ける、優れたストーブで、又燃焼温度は高温燃焼のため、多量の白煙を噴出するが次第に白煙も薄くなり最後は炭の表面燃焼で無煙となり、燃え尽きる新薪ストーブ。
(初期燃焼は高温燃焼のため、多量の白煙(水蒸気)が噴出する)
2)継続点火方法
燃焼の継続は、1次燃焼の天板温度が約250℃以下に下がると、ロストルの上側一面に炭火(種火)が残り、薪の投入準備し垂直に炭火の上に置き吸気口からブロワで風を送り、初期燃焼の温度が、約320℃を超えると吸気口を絞り燃焼を継続するすと、最後は蓄積された炭が燃え続け、長時間燃焼が出来る、新薪ストーブ。
3)初期燃焼時の温度測定点は、薪の底面の燃焼温度、約320℃以上を、吸気口左右のロストル側面で管理する。(ストーブ温度計)
4)吸気口の絞り量も、燃焼時間に大きく関係し出来る限り空気量を絞り設定する(未燃焼ガスの発生は、高温でも多量の空気を吸い込むと発生する)
5)初期燃焼時の蓋の合わせ面等に隙が発生するため、吸気口の絞り量は隙間を考慮した管理値を設定する
(鉄板を合わせるため、初期燃焼時の蓋や、灰受け皿等の合わせ面に、隙が出来、空気の吸い込み量が増加する)
6)安全管理
燃焼中は、ストーブ上部の蓋を閉め、開ける時は、燃焼最後の炭の燃焼時に、開け、顔をストーブから離し、開けること。
(通常の燃焼は、薪の底面のみが燃え上部の燃焼はないが、蓋を開けると燃焼炎が急に上昇し危険である)
今後の課題
1)煙突部からはタール(木酢液)が出るので、室内の場合は、特にその回収方法の検討が必要
2)重油ストーブの強い火力に対応した、新薪ストーブの、増設分散配置でより多くの薪ストーブが必要で、燃焼構造が簡単で製作も容易で、使いやすい新薪ストーブの開発。
3)錆によるドラム缶の穴あき対策では、使用後の防錆塗装と乾燥管理
4)市販のステンレス、ドラム缶仕様による錆対策
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】 このストーブは、2次燃焼筒を内蔵した、ロケットストーブ10と新規開発された1次燃焼ストーブ1で構成され、前記ストーブの上部には、薪を挿入する蓋6があり底部には、ロストル7と、その下にバーントンネル(燃焼室)14と、更に、灰皿8があり又、初期燃焼時使用の蓋3があり、その蓋に、長時間燃焼用の窓2があり薪の底全面を、高温燃焼で水抜き乾燥する、焚口9があり、この焚口で薪の底面を高温燃焼させる(約320℃以上)と、燃焼初期時多量の白煙が発生するため白煙排出誘導板5で上昇した、多量の白煙を2次燃焼筒口に吸い込ませ外部に排出し、又長時間燃焼に移行するため、吸気口窓2を絞り、燃焼を継続するこの燃焼方法は、バーントンネル14が内蔵され底面のみ燃焼し、上部の薪が自重で下りながら燃え続け、その薪も次第に乾燥が進み、黒色炭化が促進され燃焼ガスの発生が少なくなると、薄い白煙も無くなり、最後は蓄積した多量の炭が表面燃焼で燃え続ける、新燃焼方法のストーブで、燃焼された殆どの熱が、外部に排出されることもなく、屋内暖房に活用される、優れた薪ストーブ。
図2】 試作品は市販の鉄製ドラム缶使用で製作する。新規開発の1次燃焼ストーブ概略図(200L缶)(内径φ567、高さ890、t1,2)
図3】 ロケットストーブの概略図(2次燃焼)(100L缶)(ロケットストーブ本参照)(内径φ450、高さ685、t1,0)
【0008】
符号の説明
1 1次燃焼ストーブ200L缶(大容量の薪収容)
2 吸気口窓(40×100)
3 初期燃焼時の蓋(120×240)
4 廃材、間伐材、竹材、等の乾燥材を垂直に置く
5 白煙排出誘導板(水蒸気充満による薪の底面の燃焼妨害対策)
(白煙、水蒸気通路口、30×250)(鉄板厚t0.3)
6 1次燃焼室蓋(薪投入口)(1次燃焼室を密閉する)
7 ロストル鉄筋φ12(上側は薪の収容室、下側は燃焼室)
8 大容量灰皿(引き出しタイプ)
(大容量の灰皿設置で灰の大幅な回収時間の短縮が出来る)
9 燃焼初期の焚口で薪の底全面を燃焼さす
(初期燃焼温度、約320℃以上確保)
10ロケットストーブ本体、100L缶(2次燃焼筒内蔵)(ロケットストーブ本参照) (1次燃焼室の高熱を、放射と対流で熱を回収し、屋内暖房に活用する)
11 2次燃焼筒(ステンレス製煙突、外径φ120)
(強い吸い込み力で、白煙の排出機能が発生する)
12 ロケットストーブの蓋
13 煙突(外径φ120)(小径部の煙突使用で結合容易化)
14 バーントンネルとして活用、側面に吸気口窓があり、空気量を絞り、薪の底面を少 しずつ燃焼させ、長時間高温燃焼を維持させる。
15 φ300断熱材(パーライト)
図1
図2
図3