(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024097462
(43)【公開日】2024-07-19
(54)【発明の名称】電子機器、電子機器の制御方法、及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
B41J 29/00 20060101AFI20240711BHJP
G06F 3/01 20060101ALI20240711BHJP
G06F 3/048 20130101ALI20240711BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20240711BHJP
【FI】
B41J29/00 T
G06F3/01 510
G06F3/048
H04N1/00 350
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023000920
(22)【出願日】2023-01-06
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】平田 弘樹
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
5E555
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP04
2C061AP07
2C061AQ05
2C061CQ04
2C061CQ24
5C062AA05
5C062AB17
5C062AB20
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5C062AB40
5C062AC05
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5C062AF12
5E555AA72
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5E555BA01
5E555BA27
5E555BB01
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5E555BE07
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5E555EA05
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5E555FA00
(57)【要約】
【課題】タッチパネルの操作面の左右方向の角度を適正に調整する。
【解決手段】第1人感センサー141は、タッチパネル122の正面位置に存在するユーザーUの人体を検出するように配置され、第2人感センサー14Aは、第1人感センサー141に対してプリンター1の左右方向に離間する位置に配置され、制御部11は、第1人感センサー141がユーザーUの人体を検出したか否かを判定する第1判定部111と、第1人感センサー141がユーザーUの人体を検出したと第1判定部111が判定した場合に、カメラ121からユーザーUの顔を含む撮像画像PJを取得する取得する取得部112と、第2人感センサー14AがユーザーUの人体を検出したか否かを判定する第2判定部114と、撮像画像PJ、及び第2判定部114の判定結果に基づき、タッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度θを調整する調整部116と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1人感センサーと、第2人感センサーと、撮像部と、ユーザーからの操作を受け付ける操作部と、前記第1人感センサー、前記第2人感センサー、前記撮像部、及び前記操作部と通信可能に接続される制御部と、を備える電子機器であって、
前記第1人感センサーは、前記操作部の正面位置に存在するユーザーの人体を検出するように配置され、
前記第2人感センサーは、前記第1人感センサーに対して前記電子機器の左右方向に離間する位置に配置され、
前記制御部は、
前記第1人感センサーが前記ユーザーの人体を検出したか否かを判定する第1判定部と、
前記第1人感センサーが前記ユーザーの人体を検出したと前記第1判定部が判定した場合に、前記撮像部から前記ユーザーの顔を含む撮像画像を取得する取得する取得部と、
前記第2人感センサーが前記ユーザーの人体を検出したか否かを判定する第2判定部と、
前記撮像画像、及び前記第2判定部の判定結果に基づき、前記操作部の操作面の左右方向の角度を調整する調整部と、
を備える、電子機器。
【請求項2】
前記制御部は、
前記撮像画像の左右方向における中央を通る第1基準線を設定し、前記撮像画像に基づき、前記ユーザーの顔の輪郭を抽出し、前記ユーザーの顔の輪郭の左右方向における中央を通る第2基準線を設定する基準設定部、を備え、
前記調整部は、前記第1基準線、及び前記第2基準線に基づき、前記操作部の操作面の左右方向の角度を調整する、
請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記調整部は、前記第1基準線と前記第2基準線との距離が、第1閾値以下となるように、前記操作部の操作面の左右方向の角度を調整する、
請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記制御部は、
前記調整部が前記操作部の操作面の左右方向の角度を調整した後、前記第2基準線が前記撮像画像の左右方向に移動して、前記第1基準線と前記第2基準線との距離が、第2閾値以上に到達した場合に、前記ユーザーが左右方向の移動を開始したと判定する第3判定部、を備え、
前記調整部は、前記ユーザーが左右方向の移動を開始したと前記第3判定部が判定した場合に、前記第2基準線の移動方向に応じて、前記操作部の操作面の左右方向の角度の調整を開始する、
請求項3に記載の電子機器。
【請求項5】
前記制御部は、
前記第2人感センサーが前記ユーザーの人体を検出したと前記第2判定部が判定した場合に、前記調整部は、前記第2人感センサーが配置された位置に応じて、前記操作部の操作面の左右方向の角度を調整する、
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項6】
第1人感センサーと、第2人感センサーと、撮像部と、ユーザーからの操作を受け付ける操作部と、前記第1人感センサー、前記第2人感センサー、前記撮像部、及び前記操作部と通信可能に接続される制御部と、を備える電子機器の制御方法であって、
前記第1人感センサーは、前記操作部の正面位置に存在するユーザーの人体を検出するように配置され、
前記第2人感センサーは、前記第1人感センサーに対して前記電子機器の左右方向に離間する位置に配置され、
前記制御部は、
前記第1人感センサーが前記ユーザーの人体を検出したか否かを判定する第1判定ステップ、
前記第1人感センサーが前記ユーザーの人体を検出したと前記第1判定ステップで判定した場合に、前記撮像部から前記ユーザーの顔を含む撮像画像を取得する取得する取得ステップ、
前記第2人感センサーが前記ユーザーの人体を検出したか否かを判定する第2判定ステップ、及び、
前記撮像画像、及び前記第2判定ステップでの判定結果に基づき、前記操作部の操作面の左右方向の角度を調整する調整ステップ、
含む、電子機器の制御方法。
【請求項7】
第1人感センサーと、第2人感センサーと、撮像部と、ユーザーからの操作を受け付ける操作部と、記録媒体に画像を形成する画像形成部と、前記第1人感センサー、前記第2人感センサー、前記撮像部、前記操作部、及び前記画像形成部と通信可能に接続される制御部と、を備える画像形成装置であって、
前記第1人感センサーは、前記操作部の正面位置に存在するユーザーの人体を検出するように配置され、
前記第2人感センサーは、前記第1人感センサーに対して前記画像形成装置の左右方向に離間する位置に配置され、
前記制御部は、
前記第1人感センサーが前記ユーザーの人体を検出したか否かを判定する第1判定部と、
前記第1人感センサーが前記ユーザーの人体を検出したと前記第1判定部が判定した場合に、前記撮像部から前記ユーザーの顔を含む撮像画像を取得する取得する取得部と、
前記第2人感センサーが前記ユーザーの人体を検出したか否かを判定する第2判定部と、
前記撮像画像、及び前記第2判定部の判定結果に基づき、前記操作部の操作面の左右方向の角度を調整する調整部と、
を備える、画像形成装置。
【請求項8】
画像が形成された記録媒体に対して後処理を施す後処理装置を備え、
前記第2人感センサーは、前記後処理装置に配置される、
請求項7に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子機器、電子機器の制御方法、及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、支持装置を介して突設された操作表示パネルを、操作者の好みに応じて水平、垂直方向の向きや角度を変えることができる画像形成装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、ユーザーが、排出紙の取り出し、給紙などの作業を行うために、操作パネルの正面から移動した際には、操作パネルの表示確認がし難く、手動での角度調整がし難い場合があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する一態様に係る電子機器は、第1人感センサーと、第2人感センサーと、撮像部と、ユーザーからの操作を受け付ける操作部と、前記第1人感センサー、前記第2人感センサー、前記撮像部、及び前記操作部と通信可能に接続される制御部と、を備える電子機器であって、前記第1人感センサーは、前記操作部の正面位置に存在するユーザーの人体を検出するように配置され、前記第2人感センサーは、前記第1人感センサーに対して前記電子機器の左右方向に離間する位置に配置され、前記制御部は、前記第1人感センサーが前記ユーザーの人体を検出したか否かを判定する第1判定部と、前記第1人感センサーが前記ユーザーの人体を検出したと前記第1判定部が判定した場合に、前記撮像部から前記ユーザーの顔を含む撮像画像を取得する取得する取得部と、前記第2人感センサーが前記ユーザーの人体を検出したか否かを判定する第2判定部と、前記撮像画像、及び前記第2判定部の判定結果に基づき、前記操作部の操作面の左右方向の角度を調整する調整部と、を備える。
【0006】
上記課題を解決する別の一態様に係る電子機器の制御方法は、第1人感センサーと、第2人感センサーと、撮像部と、ユーザーからの操作を受け付ける操作部と、前記第1人感センサー、前記第2人感センサー、前記撮像部、及び前記操作部と通信可能に接続される制御部と、を備える電子機器の制御方法であって、前記第1人感センサーは、前記操作部の正面位置に存在するユーザーの人体を検出するように配置され、前記第2人感センサーは、前記第1人感センサーに対して前記電子機器の左右方向に離間する位置に配置され、前記制御部は、前記第1人感センサーが前記ユーザーの人体を検出したか否かを判定する第1判定ステップ、前記第1人感センサーが前記ユーザーの人体を検出したと前記第1判定ステップで判定した場合に、前記撮像部から前記ユーザーの顔を含む撮像画像を取得する取得する取得ステップ、前記第2人感センサーが前記ユーザーの人体を検出したか否かを判定する第2判定ステップ、及び、前記撮像画像、及び前記第2判定ステップでの判定結果に基づき、前記操作部の操作面の左右方向の角度を調整する調整ステップ、含む。
【0007】
上記課題を解決する更に別の一態様に係る画像形成装置は、第1人感センサーと、第2人感センサーと、撮像部と、ユーザーからの操作を受け付ける操作部と、記録媒体に画像を形成する画像形成部と、前記第1人感センサー、前記第2人感センサー、前記撮像部、前記操作部、及び前記画像形成部と通信可能に接続される制御部と、を備える画像形成装置であって、前記第1人感センサーは、前記操作部の正面位置に存在するユーザーの人体を検出するように配置され、前記第2人感センサーは、前記第1人感センサーに対して前記画像形成装置の左右方向に離間する位置に配置され、前記制御部は、前記第1人感センサーが前記ユーザーの人体を検出したか否かを判定する第1判定部と、前記第1人感センサーが前記ユーザーの人体を検出したと前記第1判定部が判定した場合に、前記撮像部から前記ユーザーの顔を含む撮像画像を取得する取得する取得部と、前記第2人感センサーが前記ユーザーの人体を検出したか否かを判定する第2判定部と、前記撮像画像、及び前記第2判定部の判定結果に基づき、前記操作部の操作面の左右方向の角度を調整する調整部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態に係るプリンターの構成の一例を示す正面図。
【
図2】操作パネルの駆動機構の構成の一例を示す平面図。
【
図8】操作パネルの駆動機構の構成の他の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本実施形態について説明する。
【0010】
まず、
図1を参照して、本実施形態に係るプリンター1について説明する。
図1は、本実施形態に係るプリンター1の構成の一例を示す正面図である。プリンター1は、印刷用紙等の印刷媒体に、文字、図形、写真等の画像を印刷する装置である。
プリンター1は、「電子機器」の一例に対応する。また、プリンター1は、「画像形成装置」の一例に対応する。
【0011】
図1に示すように、プリンター1は、プリンター本体10と、操作パネル12と、後処理装置18と、を備える。操作パネル12は、カメラ121と、タッチパネル122と、を含む。
【0012】
カメラ121は、CCD(Charge-Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)等のイメージセンサーを備え、制御部11からの指示に従って、ユーザーUの顔を含む撮像画像PJを生成する。カメラ121は、生成した撮像画像PJを制御部11へ送信する。カメラ121は、操作パネル12の幅方向の中央部、且つ、操作パネル12の上下方向の上端部に配置される。カメラ121は、タッチパネル122と一体に構成される。上下方向は、鉛直方向と平行な方向である。幅方向は、水平方向と平行な方向である。
カメラ121は、「撮像部」の一例に対応する。
制御部11については、
図3を参照して更に説明する。
【0013】
タッチパネル122は、LCD(Liquid Crystal Display)等のディスプレイと、タッチセンサーと、を有する。タッチセンサーは、ディスプレイの表示面と一体に構成される。そして、ディスプレイの表示面は、ユーザーUからの操作を受け付ける操作面12Aとして機能する。タッチパネル122は、ユーザーUからの操作を受け付ける。タッチパネル122は、ユーザーUからの操作に対応する操作信号を生成し、生成した操作信号を制御部11へ送信する。
タッチパネル122は、「操作部」の一例に対応する。
【0014】
後処理装置18は、印刷機構15によって画像が印刷された印刷媒体に対して、後処理を施す。後処理装置18は、例えば、パンチャーと、ステイプラーとを含む。パンチャーは、印刷媒体に対してパンチ孔を形成する。ステイプラーは、複数枚の印刷媒体を積層して、針で留める。
また、後処理装置18は、排紙部181を備える。排紙部181には、印刷媒体が排出されて積層される。
【0015】
プリンター本体10及び後処理装置18には、人感センサー14が配置される。人感センサー14は、第1人感センサー141、第2人感センサー142、第3人感センサー143、第4人感センサー144、を含む。
第1人感センサー141は、例えば、操作パネル12の下方に配置される。第1人感センサー141は、操作パネル12の正面位置に存在するユーザーUの人体を検出するように、第1位置P1に配置される。第1位置P1は、プリンター本体10において、操作パネル12の下方の位置である。例えば、第1人感センサー141は、第1人感センサー141から所定距離以下の範囲に位置するユーザーUの人体を検出する。所定距離は、例えば、0.5mである。第1人感センサー141がユーザーUの人体を検出した場合には、第1人感センサー141は、第1検出信号S1を制御部11へ送信する。
【0016】
第2人感センサー142~第4人感センサー144の各々は、第1人感センサー141に対してプリンター1の左右方向に離間する位置に配置される。第2人感センサー142~第4人感センサー144の各々は、ユーザーUが作業を行う位置である作業位置に配置される。
第2人感センサー142~第4人感センサー144の各々は、「第2人感センサー」の一例に対応する。以下の説明において、第2人感センサー142~第4人感センサー144を、便宜上、第2人感センサー14Aと記載する場合がある。
【0017】
第2人感センサー142は、例えば、インク供給部16でのインクカートリッジの交換作業、及び印刷媒体収容部17への印刷媒体の補給作業をユーザーUが行う位置である第2位置P2に配置される。例えば、第2人感センサー142は、第2人感センサー142から所定距離以下の範囲に位置するユーザーUの人体を検出する。所定距離は、例えば、0.5mである。第2人感センサー142がユーザーUの人体を検出した場合には、第2人感センサー142は、第2検出信号S2を制御部11へ送信する。
インク供給部16、及び印刷媒体収容部17については、
図3を参照して更に説明する。
【0018】
第3人感センサー143は、例えば、後処理装置18のステイプラーへの針の補給作業をユーザーUが行う位置である第3位置P3に配置される。例えば、第3人感センサー143は、第3人感センサー143から所定距離以下の範囲に位置するユーザーUの人体を検出する。所定距離は、例えば、0.5mである。第3人感センサー143がユーザーUの人体を検出した場合には、第3人感センサー143は、第3検出信号S3を制御部11へ送信する。
【0019】
第4人感センサー144は、例えば、後処理装置18に配置された排紙部181に排出される印刷媒体の回収作業をユーザーUが行う位置である第4位置P4に配置される。例えば、第4人感センサー144は、第4人感センサー144から所定距離以下の範囲に位置するユーザーUの人体を検出する。所定距離は、例えば、0.5mである。第4人感センサー144がユーザーUの人体を検出した場合には、第4人感センサー144は、第4検出信号S4を制御部11へ送信する。
【0020】
次に、
図2を参照して、駆動機構13の構成について説明する。
プリンター1は、駆動機構13を備える。駆動機構13は、制御部11からの指示に従って、タッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度を調整する。
図2は、操作パネル12の駆動機構13の構成の一例を示す平面図である。
図2に示すように、駆動機構13は、第1軸部材131を含む。
第1軸部材131は、上下方向、すなわち、
図2における紙面に垂直な方向に延び、プリンター本体10に対して回転自在に配置される。また、第1軸部材131は、操作パネル12に固定される。
図2には、矢印VAと矢印VBとを記載する。
矢印VAは、タッチパネル122の操作面12Aの左右方向に平行である。矢印VAの向きは、タッチパネル122の操作面12Aの右向きである。すなわち、矢印VAの向きは、操作面12Aの左端から操作面12Aの右端へ向かう向きに対応する。
矢印VBは、プリンター本体10の左右方向に平行である。矢印VBの向きは、プリンター本体10の右方向の向きである。
【0021】
第1軸部材131は、第1モーターM1によって回転駆動される。第1軸部材131が回転することによって、第1軸部材131に固定された操作パネル12が回転し、操作パネル12の第1軸部材131を中心とする回転角を示す角度θが変化する。角度θを調整することによって、タッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度を調整できる。換言すれば、角度θは、プリンター本体10の左右方向に対するタッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度である。
【0022】
例えば、タッチパネル122の操作面12Aがプリンター本体10の左右方向と平行である場合には、角度θは、「0度」である。また、タッチパネル122の操作面12Aの左端が右端よりも前面(
図2では下側)に位置する場合には、角度θは正である。また、タッチパネル122の操作面12Aがプリンター本体10の左右方向と直交する場合には、角度θは、「90度」である。
例えば、第1モーターM1が第1軸部材131を右回転させることによって、操作パネル12を、角度θが増加する方向に回転できる。その結果、タッチパネル122の操作面12Aの角度θを増加できる。また、例えば、第1モーターM1が第1軸部材131を左回転させることによって、操作パネル12を、角度θが減少する方向に回転できる。その結果、タッチパネル122の操作面12Aの角度θを減少できる。
【0023】
次に、
図3を参照して、プリンター1の制御部11の構成について説明する。
図3は、プリンター1の制御部11の構成の一例を示す図である。
図3に示すように、プリンター1は、
図1及び
図2を参照して説明した操作パネル12、駆動機構13、人感センサー14、及び後処理装置18に加えて、制御部11と、印刷機構15と、インク供給部16と、印刷媒体収容部17と、を備える。
図1に示すプリンター本体10は、制御部11、印刷機構15、インク供給部16、及び印刷媒体収容部17を含む。
【0024】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサー11A、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等のメモリー11Bを備え、プリンター1の各部を制御する。メモリー11Bは、制御プログラムPGMを記憶する。また、メモリー11Bが、HDD(Hard Disk Drive)等の磁気的記憶装置、SSD(Solid State Drive)等の半導体記憶装置を備えてもよい。
制御部11では、プロセッサー11Aが、メモリー11Bに記憶された制御プログラムPGMを読み出して処理を実行する。換言すれば、制御部11は、ハードウェア及びソフトウェアの協働によって処理を実行する。
また、制御部11は、人感センサー14、カメラ121、タッチパネル122、印刷機構15、及び後処理装置18と通信可能に接続される。
【0025】
プロセッサー11Aは、単一のプロセッサーで構成されてもよいし、複数のプロセッサーがプロセッサー11Aとして機能する構成であってもよい。
【0026】
本実施形態では、プロセッサー11Aは、制御プログラムPGMを実行してプリンター1の各部を制御するが、これに限定されない。制御部11が、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)を備え、ASICが、実装された機能によって処理を実行してもよい。また、制御部11は、例えば、信号処理回路を備え、信号処理回路が、信号処理を行って処理を実行してもよい。
【0027】
印刷機構15は、制御部11の制御に従って、インクによって、印刷用紙等の印刷媒体に文字、図形、写真等の画像を印刷する。印刷機構15は、印刷に関する構成として、印刷ヘッド151、キャリッジ152、走査モーター153、及び搬送モーター154を備える。
印刷ヘッド151は、インクジェット方式であり、インク供給部16から供給されるインクを印刷媒体に向けて吐出する。キャリッジ152は、印刷ヘッド151を搭載して、主走査方向に走査する。主走査方向は、副走査方向と交差する方向である。副走査方向は、印刷媒体の搬送方向を示す。走査モーター153は、キャリッジ152を主走査方向に走査させる。搬送モーター154は、印刷媒体を搬送方向に搬送する。
印刷ヘッド151がインクを印刷媒体に向けて吐出しながら、キャリッジ152が印刷ヘッド151を搭載して主走査方向に走査する。また、搬送モーター154が印刷媒体を副走査方向に搬送する。印刷機構15は、印刷ヘッド151の主走査方向の走査と、印刷媒体の副走査方向の搬送とを、交互に、且つ繰り返し実行する。その結果、印刷媒体に画像が印刷される。
印刷機構15は、「画像形成部」の一例に対応する。
【0028】
インク供給部16は、インクを貯留するインクタンクを収容し、インクタンクから印刷機構15の印刷ヘッド151にインクを供給する。インク供給部16が供給するインクは、例えば、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、及び、ブラック(K)の各色のインクである。
【0029】
印刷媒体収容部17は、印刷媒体を収容可能に構成される。印刷媒体がカット紙である場合には、印刷媒体収容部17は、収容したカット紙を搬送モーター154の搬送によって、図略の搬送路に繰り出す。印刷媒体収容部17は、印刷後の印刷媒体である印刷物を回収する構成を備えてもよい。印刷物を回収する構成は、カット紙を積層して載置する構成でもよい。
【0030】
次に、プリンター1の制御部11が備える機能ブロックについて説明する。
制御部11は、機能ブロックとして、第1判定部111、取得部112、基準設定部113、第2判定部114、第3判定部115、調整部116、及び印刷制御部117、を備える。プロセッサー11Aが制御プログラムPGMを実行することによって、プロセッサー11Aは、第1判定部111、取得部112、基準設定部113、第2判定部114、第3判定部115、調整部116、及び印刷制御部117、として機能する。
【0031】
第1判定部111は、第1人感センサー141がユーザーUの人体を検出したか否かを判定する。第1人感センサー141は、操作パネル12の正面位置に存在するユーザーUの人体を検出するように配置される。第1判定部111は、第1人感センサー141から第1検出信号S1を受信した場合に、第1人感センサー141がユーザーUの人体を検出したと判定する。
【0032】
取得部112は、第1人感センサー141がユーザーUの人体を検出したと第1判定部111が判定した場合に、カメラ121からユーザーUの顔を含む撮像画像PJを取得する。
第1人感センサー141がユーザーUの人体を検出したと第1判定部111が判定した場合には、例えば、取得部112は、カメラ121に対して撮像画像PJを生成することを指示する。そして、カメラ121は、取得部112からの指示に従って、撮像画像PJを生成する。また、カメラ121は、生成した撮像画像PJを制御部11へ送信する。
また、取得部112は、ユーザーUが左右方向の移動を開始したか否かを第3判定部115が判定するときに、カメラ121からユーザーUの顔を含む撮像画像PJを取得する。
【0033】
基準設定部113は、撮像画像PJの左右方向における中央を通る第1基準線L1を設定する。第1基準線L1は、撮像画像PJの上下方向と平行な直線である。
また、基準設定部113は、撮像画像PJに基づき、ユーザーUの顔の輪郭を抽出し、ユーザーUの顔の輪郭の左右方向における中央を通る第2基準線L2を設定する。第2基準線L2は、撮像画像PJの上下方向と平行な直線である。換言すれば、第2基準線L2は、第1基準線L1と平行な直線である。
第1基準線L1、及び第2基準線L2については、
図5を参照して更に説明する。
【0034】
第2判定部114は、第2人感センサー142~第4人感センサー144のいずれかがユーザーUの人体を検出したか否かを判定する。
例えば、第2判定部114は、第2検出信号S2を受信した場合には、第2人感センサー142がユーザーUの人体を検出したと判定する。また、例えば、第2判定部114は、第3検出信号S3を受信した場合には、第3人感センサー143がユーザーUの人体を検出したと判定する。また、例えば、第2判定部114は、第4検出信号S4を受信した場合には、第4人感センサー144がユーザーUの人体を検出したと判定する。
【0035】
第3判定部115は、初期調整処理、すなわち、調整部116が撮像画像PJに基づきタッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度θを調整する処理を実行した後に、ユーザーUが左右方向の移動を開始したか否かを判定する。第3判定部115は、例えば、第2基準線L2が撮像画像PJの左右方向に移動して、第1基準線L1と第2基準線L2との距離Dが、第2閾値TH2以上に到達した場合に、ユーザーUが左右方向の移動を開始したと判定する。第2閾値TH2は、後述する第1閾値TH1よりも大きい。第2閾値TH2は、例えば、5cmである。
第3判定部115は、例えば、第2基準線L2が撮像画像PJの右方向に移動して、第1基準線L1と第2基準線L2との距離Dが、第2閾値TH2以上に到達した場合に、ユーザーUが右方向への移動を開始したと判定する。第3判定部115は、例えば、第2基準線L2が撮像画像PJの左方向に移動して、第1基準線L1と第2基準線L2との距離Dが、第2閾値TH2以上に到達した場合に、ユーザーUが左方向への移動を開始したと判定する。
【0036】
調整部116は、撮像画像PJ、及び第2判定部114の判定結果に基づき、タッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度θを調整する。すなわち、調整部116は、第1人感センサー141がユーザーUの人体を検出したと第1判定部111が判定した場合に、角度θを調整する処理を「初期調整処理」と記載する場合がある。
調整部116は、初期調整処理として、例えば、第1基準線L1、及び第2基準線L2に基づき、タッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度θを調整する。調整部116は、初期調整処理として、例えば、第1基準線L1と第2基準線L2との距離Dが、第1閾値TH1以下となるように、タッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度θを調整する。第1閾値TH1は、例えば、3cmである。
【0037】
また、調整部116は、初期調整処理の後、ユーザーUが左右方向の移動を開始したと第3判定部115が判定した場合に、第2基準線L2の移動方向に応じて、タッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度θの調整を開始する。
以下の説明では、初期調整処理の後、ユーザーUが左右方向の移動を開始したと第3判定部115が判定した場合に、角度θの調整を開始する処理を「調整開始処理」と記載する場合がある。
例えば、初期調整処理の後、ユーザーUが左右方向の移動を開始したと第3判定部115が判定した場合に、第2基準線L2の移動方向が右方向であるときには、調整部116は、タッチパネル122の操作面12Aの右方向への角度θの調整を開始する。また、例えば、初期調整処理の後、ユーザーUが左右方向の移動を開始したと第3判定部115が判定した場合に、第2基準線L2の移動方向が左方向であるときには、調整部116は、タッチパネル122の操作面12Aの左方向への角度θの調整を開始する。
【0038】
また、第2人感センサー142~第4人感センサー144のいずれかがユーザーUの人体を検出したと第2判定部114が判定した場合に、調整部116は、以下の処理を行う。すなわち、調整部116は、第2人感センサー142~第4人感センサー144の各々が配置された位置、すなわち、第2位置P2~第4位置P4に応じて、タッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度θを調整する。初期調整処理、及び、調整開始処理の後、第2位置P2~第4位置P4に応じて、角度θを調整する処理を、「角度調整処理」と記載する場合がある。
【0039】
例えば、第2人感センサー142がユーザーUの人体を検出したと第2判定部114が判定した場合に、調整部116は、第2人感センサー142が配置された位置である第2位置P2に応じて、タッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度θを調整する。調整部116は、例えば、第2位置P2に存在するユーザーUに操作面12Aが向くように、タッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度θを調整する。
【0040】
例えば、第3人感センサー143がユーザーUの人体を検出したと第2判定部114が判定した場合に、調整部116は、第3人感センサー143が配置された位置である第3位置P3に応じて、タッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度θを調整する。調整部116は、例えば、第3位置P3に存在するユーザーUに操作面12Aが向くように、タッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度θを調整する。
【0041】
例えば、第4人感センサー144がユーザーUの人体を検出したと第2判定部114が判定した場合に、調整部116は、第4人感センサー144が配置された位置である第4位置P4に応じて、タッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度θを調整する。調整部116は、例えば、第4位置P4に存在するユーザーUに操作面12Aが向くように、タッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度θを調整する。
調整部116の処理については、
図4及び
図5を参照して更に説明する。
【0042】
印刷制御部117は、操作パネル12に対するユーザーUの指示に基づき、印刷機構15を制御することによって、印刷媒体に画像を形成する。また、印刷制御部117は、操作パネル12に対するユーザーUの指示に基づき、後処理装置18を制御する。
【0043】
次に、
図4を参照して、調整部116の「調整開始処理」について説明する。「調整開始処理」とは、初期調整処理の後、ユーザーUが左右方向の移動を開始したと第3判定部115が判定した場合に、角度θの調整を開始する処理である。
図4は、調整部116の調整開始処理の一例を示す図である。
なお、
図4では、初期調整処理において、調整部116が、第2基準線L2Aが第1基準線L1と一致するように、タッチパネル122の操作面12Aの角度θを調整する場合について説明する。
【0044】
図4の上段には、撮像画像PJを記載している。
図4の下段には、
図2に記載したように平面図によって、プリンター本体10に対するタッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度θを記載している。
図4の上段の左右方向の左部に示す撮像画像PAに示すように、初期調整処理では、第2基準線L2Aが第1基準線L1と一致する。撮像画像PAは、初期調整処理を完了時の撮像画像PJの一例に対応する。第2基準線L2Aは、初期調整処理を完了時の第2基準線L2である。この場合には、
図4の下段の左右方向の左部に示すように、角度θは、例えば、「0度」である。
【0045】
図4の上段の左右方向の中央部に示す撮像画像PBに示すように、第2基準線L2Bは、第1基準線L1に対して右方向に位置する。撮像画像PBは、撮像画像PJの一例である。第2基準線L2Bは、撮像画像PBにおける第2基準線L2である。距離DBは、第2基準線L2Bと第1基準線L1の距離Dである。距離DBは第2閾値TH2以上である。
この場合には、第3判定部115は、ユーザーUが右方向の移動を開始したと判定する。そこで、
図4の下段の左右方向の中央部に示すように、調整部116は、タッチパネル122の操作面12Aの右方向への角度θの調整を開始する。すなわち、角度θAで示すように、角度θが減少する方向への調整を開始する。角度θAは、負である。
【0046】
図4の上段の左右方向の右部に示す撮像画像PCに示すように、第2基準線L2Cは、第1基準線L1に対して左方向に位置する。撮像画像PCは、撮像画像PJの一例である。第2基準線L2Cは、撮像画像PCにおける第2基準線L2である。距離DCは、第2基準線L2Cと第1基準線L1の距離Dである。距離DCは第2閾値TH2以上である。
この場合には、第3判定部115は、ユーザーUが左方向の移動を開始したと判定する。そこで、
図4の下段の左右方向の右部に示すように、調整部116は、タッチパネル122の操作面12Aの左方向への角度θの調整を開始する。すなわち、角度θBで示すように、角度θが増加する方向への調整を開始する。なお、角度θBは、正である。
【0047】
図4を参照して説明したように、初期調整処理の後、ユーザーUが左右方向の移動を開始したと第3判定部115が判定した場合に、調整部116は、第2基準線L2の移動方向に応じて、角度θの調整を開始する。したがって、
図5に示すように、調整部116が、角度調整処理において、第2位置P2~第4位置P4の各々に対応する目標角度θ2~目標角度θ4まで角度θを調整するために要する時間を短縮できる。
【0048】
次に、
図5を参照して、調整部116の角度調整処理について説明する。
図5は、調整部116の角度調整処理の一例を示す図である。
図5の上段には、
図1に示すプリンター1の正面図と、ユーザーUの位置とを示す。
図5の下段には、
図2に記載したように平面図によって、プリンター本体10に対するタッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度θを記載している。
【0049】
図5の上段の左右方向の右部では、ユーザーUの人体は、第2人感センサー142が配置される第2位置P2の正面に存在する。この場合には、
図5の下段の左右方向の右部に示すように、調整部116は、目標角度θ2になるように角度θを調整する。目標角度θ2は、第2位置P2に対応する角度θである。換言すれば、目標角度θ2は、タッチパネル122の操作面12Aが、第2位置P2に存在するユーザーUに向く角度θである。すなわち、目標角度θ2は、第2位置P2に居るユーザーUが最も見易い角度θである。
【0050】
図5の上段の左右方向の中央部では、ユーザーUの人体は、第3人感センサー143が配置される第3位置P3の正面に存在する。この場合には、
図5の下段の左右方向の中央部に示すように、調整部116は、目標角度θ3になるように角度θを調整する。目標角度θ3は、第3位置P3に対応する角度θである。換言すれば、目標角度θ2は、タッチパネル122の操作面12Aが、第3位置P3に存在するユーザーUに向く角度θである。すなわち、目標角度θ3は、第3位置P3に居るユーザーUが最も見易い角度θである。目標角度θ3は、目標角度θ2よりも大きい。
【0051】
図5の上段の左右方向の左部では、ユーザーUの人体は、第4人感センサー144が配置される第4位置P4の正面に存在する。この場合には、
図5の下段の左右方向の左部に示すように、調整部116は、目標角度θ4になるように角度θを調整する。目標角度θ4は、第4位置P4に対応する角度θである。換言すれば、目標角度θ4は、タッチパネル122の操作面12Aが、第4位置P4に存在するユーザーUに向く角度θである。すなわち、目標角度θ4は、第4位置P4に居るユーザーUが最も見易い角度θである。目標角度θ4は、目標角度θ3よりも大きい。
【0052】
図5を参照して説明したように、第2人感センサー142~第4人感センサー144のいずれかが人体を検出した場合には、調整部116は、目標角度θ2~目標角度θ4になるように角度θを調整する。したがって、ユーザーUが最も見易い角度θに調整できる。
【0053】
次に、
図6-
図7を参照して、制御部11の処理について説明する。
図6、及び
図7は、制御部11の処理の一例を示すフローチャートである。
図6に示すように、ステップS101において、第1判定部111は、第1人感センサー141がユーザーUの人体を検出したか否かを判定する。第1人感センサー141は、操作パネル12の正面位置に存在するユーザーUの人体を検出するように、第1位置P1に配置される。
第1人感センサー141がユーザーUの人体を検出していないと第1判定部111が判定した場合(ステップS101;NO)には、処理が待機状態になる。第1人感センサー141がユーザーUの人体を検出したと第1判定部111が判定した場合(ステップS101;YES)には、処理がステップS103へ進む。
【0054】
そして、ステップS103において、取得部112は、カメラ121からユーザーUの顔を含む撮像画像PJを取得する。
次に、ステップS105において、基準設定部113は、撮像画像PJの左右方向における中央を通る第1基準線L1を設定する。
次に、ステップS107において、基準設定部113は、撮像画像PJに基づき、ユーザーUの顔の輪郭を抽出し、ユーザーUの顔の輪郭の左右方向における中央を通る第2基準線L2を設定する。
【0055】
次に、ステップS109において、調整部116は、第2基準線L2と第1基準線L1との距離Dが第1閾値TH1よりも大か否かを判定する。
距離Dが第1閾値TH1よりも大ではないと調整部116が判定した場合(ステップS109;NO)には、処理が
図7のステップS115へ進む。距離Dが第1閾値TH1よりも大であると調整部116が判定した場合(ステップS109;YES)には、処理がステップS111へ進む。
そして、ステップS111において、調整部116は、例えば、距離Dに基づき角度θの調整量Δθを算出する。
次に、ステップS113において、調整部116は、角度θを調整量Δθだけ調整する。なお、第2基準線L2が第1基準線L1に対して右方向にある場合には、角度θが増加する方向に角度θを調整する。また、第2基準線L2が第1基準線L1に対して左方向にある場合には、角度θが減少する方向に角度θを調整する。その後、処理がステップS103に戻る。
【0056】
そして、ステップS109でNOの場合、すなわち、距離Dが第1閾値TH1以下である場合には、
図7のステップS115において、取得部112は、カメラ121からユーザーUの顔を含む撮像画像PJを取得する。
次に、ステップS117において、基準設定部113は、撮像画像PJに基づき、ユーザーUの顔の輪郭を抽出し、ユーザーUの顔の輪郭の左右方向における中央を通る第2基準線L2を設定する。
次に、ステップS119において、第3判定部115は、ステップS117で設定した第2基準線L2と、
図6のステップS105で設定した第1基準線L1との距離Dが、第2閾値TH2以上であるか否かを判定する。
距離Dが第2閾値TH2以上ではないと第3判定部115が判定した場合(ステップS119;NO)には、処理がステップS115に戻る。距離Dが第2閾値TH2以上であると第3判定部115が判定した場合(ステップS119;YES)には、処理がステップS121へ進む。
そして、ステップS121において、調整部116は、タッチパネル122の操作面12Aの右方向への角度θの調整を開始する。すなわち、調整部116は、角度θが増加する方向にタッチパネル122の角度θの調整を開始する。
【0057】
次に、ステップS123において、第2判定部114が、第2人感センサー142がユーザーUの人体を検出したか否かを判定する。
第2人感センサー142がユーザーUの人体を検出したと第2判定部114が判定した場合(ステップS123;YES)には、処理がステップS139へ進む。第2人感センサー142がユーザーUの人体を検出していないと第2判定部114が判定した場合(ステップS123;NO)には、処理がステップS125へ進む。
そして、ステップS125において、第2判定部114が、第3人感センサー143がユーザーUの人体を検出したか否かを判定する。
第3人感センサー143がユーザーUの人体を検出したと第2判定部114が判定した場合(ステップS125;YES)には、処理がステップS135へ進む。第3人感センサー143がユーザーUの人体を検出していないと第2判定部114が判定した場合(ステップS125;NO)には、処理がステップS127へ進む。
そして、ステップS127において、第2判定部114が、第4人感センサー144がユーザーUの人体を検出したか否かを判定する。
第4人感センサー144がユーザーUの人体を検出していないと第2判定部114が判定した場合(ステップS127;NO)には、処理がステップS123に戻る。第4人感センサー144がユーザーUの人体を検出したと第2判定部114が判定した場合(ステップS127;YES)には、処理がステップS129へ進む。
【0058】
そして、ステップS129において、調整部116は、第4人感センサー144が配置された位置である第4位置P4に応じて、タッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度θの目標角度θ4を設定する。
次に、ステップS131において、調整部116は、タッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度θが目標角度θ4になるように調整する。その後、処理が終了する。
また、ステップS125でYESの場合には、ステップS135において、調整部116は、第3人感センサー143が配置された位置である第3位置P3に応じて、タッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度θの目標角度θ3を設定する。
次に、ステップS137において、調整部116は、タッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度θが目標角度θ3になるように調整する。その後、処理が終了する。
また、ステップS123でYESの場合には、ステップS139において、調整部116は、第2人感センサー142が配置された位置である第2位置P2に応じて、タッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度θの目標角度θ2を設定する。
次に、ステップS141において、調整部116は、タッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度θが目標角度θ2になるように調整する。その後、処理が終了する。
【0059】
図6-
図7を参照して説明したように、調整部116は、第1基準線L1と第2基準線L2との距離Dが、第1閾値TH1以下となるように、タッチパネル122の操作面12Aの角度θを調整する。したがって、タッチパネル122の操作面12Aの角度θを適正に調整できる。
【0060】
また、調整部116は、第2判定部114の判定結果に応じて、タッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度θが目標角度θ2~目標角度θ4になるように調整する。したがって、第2人感センサー142~第4人感センサー144の検出結果に応じて、タッチパネル122の操作面12Aの角度θを適正に調整できる。
【0061】
なお、本実施形態では、調整部116が、第2位置P2に応じて目標角度θ2を設定し、第3位置P3に応じて目標角度θ3を設定し、第4位置P4に応じて目標角度θ4を設定する場合について説明するがこれに限定されない。例えば、制御部11のメモリー11Bが、第2位置P2に対応付けて目標角度θ2を記憶し、第3位置P3に対応付けて目標角度θ3を記憶し、第4位置P4に対応付けて目標角度θ4を記憶してもよい。この場合には、調整部116は、第2判定部114の判定結果に応じて、目標角度θ2~目標角度θ4のいずれか1つを読み出せばよい。
【0062】
次に、
図8を参照して、操作パネル12の駆動機構13の構成の他の一例について説明する。
図8は、操作パネル12の駆動機構13の構成の他の一例を示す図である。
図8の上部には、操作パネル12、駆動機構13及びプリンター本体10の平面図を示し、
図8の下部には、操作パネル12、駆動機構13及びプリンター本体10の側面図を示す。
図8に示すように、駆動機構13は、第1軸部材131、第1モーターM1、アーム132、第2軸部材133、及び第2モーターM2、を備える。
【0063】
第1軸部材131は、上下方向、すなわち、
図8の上部に示す平面図における紙面に垂直な方向、
図8の下部に示す側面図の上下方向に延び、プリンター本体10に対して回転自在に配置される。第1モーターM1は、第1軸部材131を回転駆動する。また、第1軸部材131は、アーム132の基端に固定される。
【0064】
アーム132は、基端が第1軸部材131に固定され、先端が第2軸部材133を回動自在に指示する。アーム132は、
図8の上部に示す平面図に示すように、第2軸部材133の一方端を支持する第1アーム部材と、第2軸部材133の他方端を支持する第2アーム部材とを有する。第1アーム部材と、第2アーム部材とは一体に構成される。
【0065】
第2軸部材133は、左右方向、すなわち、
図8の上部に示す平面図における上下方向、
図8の下部に示す側面図における紙面に垂直な方向に延び、アーム132に対して回転自在に配置される。第2モーターM2は、第2軸部材133を回転駆動する。また、第2軸部材133は、操作パネル12を支持する。操作パネル12は、第2軸部材133に固定される。
【0066】
第1軸部材131は、第1モーターM1によって回転駆動される。第1軸部材131が回転することによって、アーム132が回転する。アーム132が回転することによって、第2軸部材133に固定された操作パネル12が回転し、操作パネル12の左右方向の回転角を示す角度θが変化する。
例えば、第1モーターM1が、
図8の上部に示す平面図において、右方向に回転することによって、第1軸部材131は右方向に回転する。そして、アーム132の先端が、アーム132の基端に対して右方向に回転する。その結果、タッチパネル122の操作面12Aが右方向に回転する。すなわち、角度θが増加する。
例えば、第1モーターM1が、
図8の上部に示す平面図において、左方向に回転することによって、第1軸部材131は左方向に回転する。そして、アーム132の先端が、アーム132の基端に対して左方向に回転する。その結果、タッチパネル122の操作面12Aが左方向に回転する。すなわち、角度θが減少する。
【0067】
第2軸部材133は、第2モーターM2によって回転駆動される。第2軸部材133が回転することによって、操作パネル12が回転する。その結果、操作パネル12の上下方向の回転角を示す角度φが変化する。
例えば、第2モーターM2が、
図8の下部に示す側面図において、右方向に回転することによって、第2軸部材133は右方向に回転し、操作パネル12が右方向に回転する。その結果、タッチパネル122の操作面12Aが上方向に回転する。すなわち、角度φが増加する。
例えば、第2モーターM2が、
図8の下部に示す側面図において、左方向に回転することによって、第2軸部材133は左方向に回転し、操作パネル12が左方向に回転する。その結果、タッチパネル122の操作面12Aが下方向に回転する。すなわち、角度φが減少する。
【0068】
図8を参照して説明した駆動機構13によれば、操作パネル12の左右方向の回転角を示す角度θ、及び、操作パネル12の上下方向の回転角を示す角度φを調整できる。したがって、
図1に示すプリンター1が、
図2に示す駆動機構13に換えて、
図8に示す駆動機構13を備えることによって、角度θに加えて、角度φを調整できる。
例えば、第2位置に配置された第2人感センサー142がユーザーUの人体を検出した場合に、調整部116は、第2位置P2に存在するユーザーUの人体に操作面12Aが向くように、角度θ、及び角度φを調整できる。
また、例えば、第3位置に配置された第3人感センサー143がユーザーUの人体を検出した場合に、調整部116は、第3位置P3に存在するユーザーUの人体に操作面12Aが向くように、角度θ、及び角度φを調整できる。
よって、調整部116は、ユーザーUが最も見易い角度θ及び角度φに調整できる。したがって、ユーザーUの利便性を向上できる。
【0069】
以上、図面を参照して説明したように、本実施形態に係るプリンター1は、第1人感センサー141と、第2人感センサー14A(すなわち、第2人感センサー142、第3人感センサー143、及び第4人感センサー144)と、カメラ121と、ユーザーからの操作を受け付けるタッチパネル122と、第1人感センサー141、第2人感センサー14A、カメラ121、及びタッチパネル122と通信可能に接続される制御部11と、を備えるプリンター1であって、第1人感センサー141は、タッチパネル122の正面位置に存在するユーザーUの人体を検出するように配置され、第2人感センサー14Aは、第1人感センサー141に対してプリンター1の左右方向に離間する位置に配置され、制御部11は、第1人感センサー141がユーザーUの人体を検出したか否かを判定する第1判定部111と、第1人感センサー141がユーザーUの人体を検出したと第1判定部111が判定した場合に、カメラ121からユーザーUの顔を含む撮像画像PJを取得する取得する取得部112と、第2人感センサー14AがユーザーUの人体を検出したか否かを判定する第2判定部114と、撮像画像PJ、及び第2判定部114の判定結果に基づき、タッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度θを調整する調整部116と、を備える。
【0070】
この構成によれば、第1人感センサー141がユーザーUの人体を検出したと第1判定部111が判定した場合に、取得部112は、カメラ121からユーザーUの顔を含む撮像画像PJを取得する取得する。また、第2判定部114は、第2人感センサー14AがユーザーUの人体を検出したか否かを判定する。そして、調整部116は、撮像画像PJ、及び第2判定部114の判定結果に基づき、タッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度θを調整する。
よって、例えば、調整部116は、撮像画像PJに基づき、ユーザーUの顔がタッチパネル122の操作面12Aの正面に位置するように、タッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度θを調整できる。また、第2人感センサー14AがユーザーUの人体を検出したと第2判定部114が判定した場合に、タッチパネル122の操作面12Aが、第2人感センサー14Aの位置に存在するユーザーUの人体に向くように、タッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度θを調整できる。したがって、タッチパネル122の操作面12Aの角度θを適正に調整できる。その結果、ユーザーUの利便性を向上できる。
【0071】
また、本実施形態に係るプリンター1において、制御部11は、撮像画像PJの左右方向における中央を通る第1基準線L1を設定し、撮像画像PJに基づき、ユーザーUの顔の輪郭を抽出し、ユーザーUの顔の輪郭の左右方向における中央を通る第2基準線L2を設定する基準設定部113、を備え、調整部116は、第1基準線L1、及び第2基準線L2に基づき、タッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度θを調整する。
【0072】
この構成によれば、例えば、第2基準線L2が第1基準線L1と重なるように、タッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度θを調整することによって、角度θを適正に調整できる。換言すれば、タッチパネル122の操作面12Aの正面にユーザーUの顔が位置するように、角度θを調整できる。したがって、ユーザーUの利便性を向上できる。
【0073】
また、本実施形態に係るプリンター1において、調整部116は、第1基準線L1と第2基準線L2との距離Dが、第1閾値TH1以下となるように、タッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度θを調整する。
【0074】
この構成によれば、第1閾値TH1を適正な値に設定することによって、タッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度θを適正に調整できる。換言すれば、タッチパネル122の操作面12Aの略正面にユーザーUの顔が位置するように、角度θを調整できる。したがって、ユーザーUの利便性を向上できる。
【0075】
また、本実施形態に係るプリンター1において、制御部11は、調整部116がタッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度θを調整した後、第2基準線L2が撮像画像PJの左右方向に移動して、第1基準線L1と第2基準線L2との距離Dが、第2閾値TH2以上に到達した場合に、ユーザーUが左右方向の移動を開始したと判定する第3判定部115、を備え、調整部116は、ユーザーUが左右方向の移動を開始したと第3判定部115が判定した場合に、第2基準線L2の移動方向に応じて、タッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度θの調整を開始する。
【0076】
この構成によれば、第2閾値TH2を適正な値に設定することによって、第3判定部115は、ユーザーUが左右方向の移動を開始したか否かを適正に判定できる。また、ユーザーUが左右方向の移動を開始したと第3判定部115が判定した場合に、第2基準線L2の移動方向に応じて、タッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度θの調整を開始するため、ユーザーUが、例えば、第2人感センサー14Aの位置に到達する前に角度θの調整を開始できる。よって、ユーザーUが、例えば、第2人感センサー14Aの位置に到達したときに、角度θの調整に要する時間を短縮できる。したがって、ユーザーUの利便性を向上できる。
【0077】
また、本実施形態に係るプリンター1において、制御部11は、第2人感センサー14AがユーザーUの人体を検出したと第2判定部114が判定した場合に、調整部116は、第2人感センサー14Aが配置された位置に応じて、タッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度θを調整する。
【0078】
この構成によれば、第2人感センサー14Aが配置された位置にユーザーUが存在する場合に、タッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度θを適正に調整できる。したがって、ユーザーUの利便性を向上できる。
【0079】
また、本実施形態に係るプリンター1において、画像が形成された記録媒体に対して後処理を施す後処理装置18を備え、第2人感センサー14Aは、後処理装置18に配置される。
【0080】
この構成によれば、後処理装置18にユーザーUが移動したときに、第2人感センサー14AがユーザーUの人体を検出する。したがって、調整部116は、後処理装置18において第2人感センサー14Aが配置された位置にタッチパネル122の操作面12Aが向くように、角度θを適正に調整できる。したがって、ユーザーUの利便性を向上できる。
【0081】
本実施形態に係るプリンター1の制御方法は、第1人感センサー141と、第2人感センサー14A(すなわち、第2人感センサー142、第3人感センサー143、及び第4人感センサー144)と、カメラ121と、ユーザーUからの操作を受け付けるタッチパネル122と、第1人感センサー141、第2人感センサー14A、カメラ121、及びタッチパネル122と通信可能に接続される制御部11と、を備えるプリンター1の制御方法であって、第1人感センサー141は、タッチパネル122の正面位置に存在するユーザーUの人体を検出するように配置され、第2人感センサー14Aは、第1人感センサー141に対してプリンター1の左右方向に離間する位置に配置され、制御部11は、第1人感センサー141がユーザーUの人体を検出したか否かを判定する第1判定ステップ、第1人感センサー141がユーザーUの人体を検出したと前記第1判定ステップで判定した場合に、カメラ121からユーザーUの顔を含む撮像画像PJを取得する取得する取得ステップ、第2人感センサー14AがユーザーUの人体を検出したか否かを判定する第2判定ステップ、及び、撮像画像PJ、及び前記第2判定ステップでの判定結果に基づき、タッチパネル122の操作面12Aの左右方向の角度を調整する調整ステップ、含む。
【0082】
この構成によれば、本実施形態に係るプリンター1と同様の効果を奏する。
【0083】
本実施形態は、一態様を示すものであり趣旨に逸脱しない範囲内で任意に変形および応用が可能である。
【0084】
本実施形態では、「電子機器」がプリンター1である場合について説明するが、これに限定されない。「電子機器」が、制御部11と、操作パネル12と、カメラ121と、駆動機構13と、人感センサー14と、を備えればよい。「電子機器」が、例えば、検査機器や、工業製品の製造ラインを構成する製造機器でもよい。
【0085】
本実施形態では、「画像形成装置」がプリンター1である場合について説明するが、これに限定されない。「画像形成装置」が、制御部11と、操作パネル12と、カメラ121と、駆動機構13と、人感センサー14と、印刷機構15と、を備えればよい。「画像形成装置」が、例えば、複合機でもよい。また、「画像形成装置」が、例えば、コピー機でもよい。
【0086】
本実施形態では、操作パネル12がタッチパネル122を備える場合について説明するが、これに限定されない。操作パネル12が、ユーザーの操作を受け付ければよい。例えば、操作パネル12が、タッチパネル122に換えて、又は、加えて、複数の操作キー、操作ボタン等を備えてもよい。
【0087】
本実施形態では、人感センサー14が4つである場合について説明するが、これに限定されない。人感センサー14が、第1人感センサー141を含み、少なくとも2つ以上であればよい。例えば、人感センサー14が、2つでもよいし、人感センサー14が、3つでもよい。また、例えば、人感センサー14が、5つ以上でもよい。
【0088】
本実施形態では、調整部116は、撮像画像PJ及び第2判定部114の判定結果に基づき、タッチパネル122の操作面12Aの角度θを調整する場合について説明するが、これに限定されない。調整部116は、タッチパネル122の操作面12Aの角度θに加えて、
図8に示すタッチパネル122の上下方向の角度φを調整してもよい。
【0089】
本実施形態は、プリンター1が備えるプロセッサー11Aが制御プログラムPGMを実行することによって実現されるプリンター1の制御方法について説明するが、この制御方法を実現するためにプロセッサー11Aが実行する制御プログラムPGMを、コンピューターで読み取り可能に記録した記録媒体、或いは、この制御プログラムPGMを伝送する伝送媒体の態様で構成することも可能である。
上記記録媒体は、磁気的、光学的記録媒体又は半導体メモリーデバイスを用いることができる。記録媒体には、フレキシブルディスク、HDD、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)、Blu-ray(登録商標)Disc、光磁気ディスク、フラッシュメモリー、カード型記録媒体等の可搬型の、或いは固定式の記録媒体が挙げられる。
上記記録媒体は、プリンター1が備える内部記憶装置であるRAM、ROM、HDD等の不揮発性記憶装置でもよい。
【0090】
制御部11の機能は、1つ又は複数のプロセッサー、或いは、半導体チップにより実現してもよい。制御部11が、SoC(System―on―a―Chip)、MCU(Micro Control Unit)、FPGA(Field―Programmable Gate Array)等の副処理装置(co―processor)を更に備える構成であってもよい。制御部11は、CPU及び副処理装置の双方を協働させるか、あるいは双方のうちの一方を選択的に用いて各種の制御を行ってもよい。
【0091】
図6-
図7の各々のフローチャートの処理単位は、制御部11の処理を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものであり、処理単位の分割の仕方や名称によって、限定されることはない。フローチャートの処理単位は、処理内容に応じて、更に多くの処理単位に分割してもよい。1つの処理単位が更に多くの処理を含むように分割してもよい。処理の順番は、趣旨に支障のない範囲で適宜に入れ換えてもよい。
【0092】
図3に示した各機能部は機能的構成を示すものであって、具体的な実装形態は特に限定されない。必ずしも各機能部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサーがプログラムを実行することで複数の機能部の機能を実現する構成とすることも可能である。上述した実施形態においてソフトウェアで実現される機能の一部は、ハードウェアとしてもよく、或いは、ハードウェアで実現される機能の一部をソフトウェアでもよい。その他、プリンター1の他の各部の具体的な細部構成も、趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更可能である。
【符号の説明】
【0093】
1…プリンター(画像形成装置、電子機器)、10…プリンター本体、11…制御部、11A…プロセッサー、11B…メモリー、111…第1判定部、112…取得部、113…基準設定部、114…第2判定部、115…第3判定部、116…調整部、117…印刷制御部、12…操作パネル、121…カメラ(撮像部)、122…タッチパネル(操作部)、13…駆動機構、14…人感センサー、15…印刷機構(画像形成部)、18…後処理装置、141…第1人感センサー、142…第2人感センサー、143…第3人感センサー(第2人感センサー)、144…第4人感センサー(第2人感センサー)、L1…第1基準線、L2…第2基準線、PJ…撮像画像、PGM…制御プログラム、TH1…第1閾値、TH2…第2閾値、TH3…第3閾値、U…ユーザー、θ…角度。