(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024097468
(43)【公開日】2024-07-19
(54)【発明の名称】エッジライト型バックライトユニット、液晶表示装置及び情報機器
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20240711BHJP
G02B 5/02 20060101ALI20240711BHJP
G02F 1/13357 20060101ALI20240711BHJP
G02F 1/1335 20060101ALI20240711BHJP
G02B 5/04 20060101ALI20240711BHJP
【FI】
F21S2/00 431
G02B5/02 C
G02F1/13357
G02F1/1335
G02B5/04 A
G02B5/04 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023000931
(22)【出願日】2023-01-06
(71)【出願人】
【識別番号】000165088
【氏名又は名称】恵和株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】笹 賢太
【テーマコード(参考)】
2H042
2H291
2H391
3K244
【Fターム(参考)】
2H042BA04
2H042BA12
2H042BA20
2H291FA02Y
2H291FA21X
2H291FA21Z
2H291FA42Z
2H291FA54Z
2H291FA60Z
2H291FA61Z
2H291FA62Z
2H291FA74Z
2H291FA85Z
2H291FA86Z
2H291GA19
2H391AA15
2H391AB04
2H391AB08
2H391AC13
2H391AC24
2H391AC25
2H391AC26
2H391AC53
2H391AD36
2H391EA02
2H391EA13
3K244AA01
3K244BA07
3K244BA08
3K244CA03
3K244DA01
3K244EA02
3K244EA12
3K244GA01
3K244GA02
(57)【要約】
【課題】エッジライト型バックライトユニットにおいて、発光の均一性を維持しながら輝度を向上する。
【解決手段】エッジライト型バックライトユニット40は、一方の端部に入射した光を反対側の端部側に誘導する導光板43と、導光板43の一方の面上に積層された光屈折シート44と、光屈折シート上に積層された光拡散層(45、46)とを備える。光屈折シート44の第1面は、略逆多角錐又は略逆多角錐台形に形成された複数の凹部44cを備える。光屈折シート44の第2面は、互いに隣り合うように形成され且つ横断面が二等辺三角形である複数の溝条を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の端部に入射した光を反対側の端部側に誘導する導光板と、
前記導光板の一方の面上に積層された光屈折シートと、
前記光屈折シート上に積層された光拡散層とを備え、
前記光屈折シートの第1面は、略逆多角錐又は略逆多角錐台形に形成された複数の凹部を備え、
前記光屈折シートの第2面は、互いに隣り合うように形成され且つ横断面が二等辺三角形である複数の溝条を備えることを特徴とするエッジライト型バックライトユニット。
【請求項2】
請求項1において、
前記光屈折シートの第2面に備えられた前記溝条は、前記導光板に入射する光の方向と平行であることを特徴とするエッジライト型バックライトユニット。
【請求項3】
請求項1又は2において、
前記光屈折シートの第1面に設けられた前記凹部は、底面が長方形又は正方形の略逆四角錐又は略四角錐台形に形成され、
隣り合う前記凹部同士を区画する稜線は、前記導光板に入射する光の方向に対して30°以上で且つ60°以下の角度を成すことを特徴とするエッジライト型バックライトユニット。
【請求項4】
請求項1又は2において、
前記光拡散層は、第1の光拡散シート及び第2の光拡散シートを含み、前記第1の光拡散シートは前記第2の光拡散シートよりも前記導光板側に位置し、
前記第1の光拡散シート及び第2の光拡散シートは、いずれも、前記導光板と反対側の面に、互いに隣り合うように形成され且つ横断面が二等辺三角形である複数の溝条を備え、
前記第1の光拡散シートにおける前記溝条は、前記導光板に入射する光の方向に直交し、
前記第2の光拡散シートにおける前記溝条は、前記導光板に入射する光の方向と平行であることを特徴とするエッジライト型バックライトユニット。
【請求項5】
請求項1又は2において、
前記光屈折シートの前記第2面は、前記導光板側であることを特徴とするエッジライト型バックライトユニット。
【請求項6】
請求項1又は2において、
前記光屈折シートに形成された前記凹部の頂角は、80°以上で且つ100°以下であることを特徴とするエッジライト型バックライトユニット。
【請求項7】
請求項1において、
前記光屈折シートの第2面に備えられた前記溝条は、前記導光板に入射する光の方向に対して5°以上で且つ10°以下の角度を成すことを特徴とするエッジライト型バックライトユニット。
【請求項8】
請求項1において、
前記光屈折シートの第2面に備えられた前記溝条は、繰り返し曲がった波形に形成されていることを特徴とするエッジライト型バックライトユニット。
【請求項9】
請求項1のエッジライト型バックライトユニットと、
液晶表示パネルとを備える、液晶表示装置。
【請求項10】
請求項9の液晶表示装置を備える情報機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エッジライト型バックライトユニット、液晶表示装置及び情報機器に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイ、VR(Virtual Reality)ゴーグル等に用いられる液晶表示装置等の表示装置は、表示パネルと、その裏側に配置されるバックライトユニットとを備える。バックライトユニットには、エッジライト型、直下型等の種類がある。エッジライト型のバックライトユニットは、導光板と、導光板の端部に光を入射させる光源と、導光板に積層された光学シートとを備える。光学シートは、光源からの光の角度の変更、拡散等の役割を有し、複数の層からなる場合がある。また、光学シートによる光拡散のために、例えば樹脂ビーズ等の光拡散剤が用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
バックライトユニットは、表示装置の画面全体を均一且つ高輝度に発光させることが求められる。従来、輝度の向上と均一化とはトレードオフの関係にある。
【0005】
本開示では、輝度の均一性を維持しながら高輝度化を実現するエッジライト型バックライトユニットと、これを備える液晶表示装置及び情報機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示のエッジライト型バックライトユニットは、一方の端部に入射した光を反対側の端部側に誘導する導光板と、導光板の一方の面上に積層された光屈折シートと、光屈折シート上に積層された光拡散層とを備える。光屈折シートの第1面は、略逆多角錐又は略逆多角錐台形に形成された複数の凹部を備える。光屈折シートの第2面は、互いに隣り合うように形成され且つ横断面が二等辺三角形である複数の溝条を備える。
【0007】
本開示のエッジライト型バックライトユニットによると、導光板を備える光源層と光拡散層との間に光屈折シートを備えることにより、均一性を維持しながら輝度を向上することができる。これは、導光板の端部に入射した光を光屈折シートが光拡散層側に屈折させて、光拡散層に対して望ましい角度で光を入射させることができるからである。
【0008】
尚、光屈折シートの第2面に備えられた溝条は、導光板に入射する光の方向と平行としても良い。
【0009】
光屈折シートの第1面に設けられた凹部は、底面が長方形又は正方形の略逆四角錐又は略四角錐台形に形成され、隣り合う凹部同士を区画する稜線は、導光板に入射する光の方向に対して30°以上で且つ60°以下の角度を成すのであっても良い。
【0010】
これらの構成により、これにより、輝度向上の効果が顕著になる。
【0011】
光拡散層は、第1の光拡散シート及び第2の光拡散シートを含み、第1の光拡散シートは前記第2の光拡散シートよりも前記導光板側に位置しても良い。これと共に、第1の光拡散シート及び第2の光拡散シートは、いずれも、導光板と反対側の面に、互いに隣り合うように形成され且つ横断面が二等辺三角形である複数の溝条を備え、第1の光拡散シートにおける溝条は、導光板に入射する光の方向に直交し、第2の光拡散シートにおける溝条は、導光板に入射する光の方向と平行であっても良い。
【0012】
本開示の光屈折シートと組み合わせる光拡散層の望ましい構成例として、このようになっていても良い。
【0013】
光屈折シートの第2面は、導光板側であるのが好ましい。このようにすると、輝度向上の効果が顕著に発揮される。
【0014】
光屈折シートに形成された凹部の頂角は、80°以上で且つ100°以下であっても良い。輝度向上の効果を顕著にするためには、このような角度であることが好ましい。
【0015】
光屈折シートの第2面に備えられた溝条は、導光板に入射する光の方向に対して5°以上で且つ10°以下の角度を成していても良い。また、光屈折シートの第2面に備えられた溝条は、繰り返し曲がった波形に形成されていても良い。
【0016】
エッジライト型バックライトユニットにおいてモアレの発生を抑制するために、これらの構成が有用である。
【0017】
本開示の液晶表示装置は、本開示のエッジライト型バックライトユニットと、液晶表示パネルとを備える。
【0018】
本開示の液晶表示装置によると、前記のエッジライト型バックライトユニットを備えるので、画面全体での発光の均一性を維持しながら輝度を向上することができる。
【0019】
本開示の情報機器は、本開示の液晶表示装置を備える。
【0020】
本開示の情報機器によると、前記の液晶表示装置をそなえるので、画面全体での発光の均一性を維持しながら輝度を向上することができる。
【発明の効果】
【0021】
本開示の技術によると、エッジライト型バックライトユニット及びこれを用いた液晶表示装置並びに情報機器において、輝度の均一性を維持しながら高輝度化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】
図1は、実施形態の液晶表示装置を例示する模式的断面図である。
【
図2】
図2は、実施形態のバックライトユニットの構成を説明する模式的な断面図及び平面図である。
【
図3】
図3は、実施形態の光屈折シートの模式的な断面図である。
【
図4】
図4は、実施形態の光屈折シートの逆ピラミッド層を示す斜視図である。
【
図5】
図5は、実施形態の光屈折シートの逆ピラミッド層の形状を説明する図である。
【
図6】
図6は、実施形態の光屈折シートのプリズム層の形状を説明する図である。
【
図7】
図7は、実施形態の光屈折シートにおいてモアレを抑制する構造を説明する図である。
【
図8】
図8は、実施形態の光屈折シートにおいてモアレを抑制する他の構造を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
(実施形態)
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら説明する。尚、本開示の範囲は、以下の実施形態に限定されず、本開示の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。
【0024】
<液晶表示装置>
図1に示すように、本実施形態の液晶表示装置50は、液晶表示パネル5と、液晶表示パネル5の下面に貼付された第1偏光板6と、液晶表示パネル5の上面に貼付された第2偏光板7と、液晶表示パネル5の背面側に第1偏光板6を介して設けられたバックライトユニット40とを備えている。
【0025】
液晶表示パネル5は、互いに対向するように設けられたTFT基板1及びCF基板2と、TFT基板1とCF基板2との間に設けられた液晶層3と、TFT基板1とCF基板2との間に液晶層3を封入するために枠状に設けられたシール材(図示省略)とを備える。
【0026】
バックライトユニット40は、端部に設けられた光源41が液晶表示パネル5に対して概ね平行に発する光48を液晶表示パネル5側に誘導するエッジライト型のバックライトユニットである。
【0027】
液晶表示装置50の表示画面50aを正面(
図1の上方)から見た形状は、原則、長方形又は正方形であるが、これに限らず、長方形の角が丸くなった形状、楕円形、円形、台形、又は、自動車のインストルメントパネルなどの任意の形状であってもよい。
【0028】
液晶表示装置50においては、各画素電極に対応する各サブ画素において、液晶層3に所定の大きさの電圧を印加して液晶層3の配向状態を変える。これにより、バックライトユニット40から第1偏光板6を介して入射した光の透過率を調整される。透過率が調整された光は第2偏光板7を介して出射されて画像が表示される。
【0029】
本実施形態の液晶表示装置50は、種々の情報機器(例えばカーナビゲーション等の車載装置、パーソナルコンピュータ、携帯電話、ノートパソコンやタブレット等の携帯情報
端末、携帯型ゲーム機、コピー機、券売機、現金自動預け払い機、VRゴーグル等)に組み込まれる表示装置として用いられる。
【0030】
TFT基板1は、例えば、ガラス基板上にマトリクス状に設けられた複数のTFTと、各TFTを覆うように設けられた層間絶縁膜と、層間絶縁膜上にマトリクス状に設けられ且つ複数のTFTにそれぞれ接続された複数の画素電極と、各画素電極を覆うように設けられた配向膜とを備える。CF基板2は、例えば、ガラス基板上に格子状に設けられたブラックマトリクスと、ブラックマトリクスの各格子間にそれぞれ設けられた赤色層、緑色層及び青色層を含むカラーフィルターと、ブラックマトリクス及びカラーフィルターを覆うように設けられた共通電極と、共通電極を覆うように設けられた配向膜とを備える。液晶層3は、電気光学特性を有する液晶分子を含むネマチック液晶材料等により構成される。第1偏光板6及び第2偏光板7は、例えば、一方向の偏光軸を有する偏光子層と、その偏光子層を挟持するように設けられた一対の保護層とを備える。
【0031】
<バックライトユニット>
図2は、本実施形態に係るバックライトユニット40の構成の一例を示す。
【0032】
図2の左方の断面図には、バックライトユニット40が光源層47、光屈折シート44、第1の光拡散シート45及び第2の光拡散シート46を備え、この順に積層されていることを示す。但し、図を見やすくするために、各層の隙間を大きく開けて示している。つまり、バックライトユニット40において、実際には各層は実質的に接している。また、各層について断面を模式的に示しているが、以下に説明する通り、一部の層については切断の方向が異なる。尚、
図3には光屈折シート44を単独で拡大して示している。
【0033】
第1の光拡散シート45及び第2の光拡散シート46は、光源層47からの光を拡散することにより、液晶表示パネル5の全面における高輝度且つ均一な発光に寄与する。但し、これらの光拡散シートが機能を発揮するためには、所定範囲の角度で光が入射することが望ましい。
【0034】
これに対し、光源層47は、端部に光源41を備えるエッジライト型であるから、光源層47から出射される光は光源層47に対して平行に近い角度になっている。従って、光源層47上に直接、第1の光拡散シート45及び第2の光拡散シート46を設けたとすると、これらの光拡散シート45、46に対して光が入射する角度は必ずしも望ましくない。その結果、光は適切に拡散されにくく、均一性及び輝度が低くなる原因となる。
【0035】
そこで、光源層47と、第1の光拡散シート45との間に光屈折シート44を配置している。光屈折シート44は、光源層47から出射された光を第1の光拡散シート45側に屈折させて、第1の光拡散シート45及び第2の光拡散シート46に望ましい角度で光を入射させる。この結果、バックライトユニット40は均一且つ高輝度な発光を実現する。
【0036】
図2の右方には、積層された各層について、垂直な方向(
図2の上下方向)から見た平面図を模式的に示している。これら平面図は、バックライトユニット40において実際に積層される向きに合わせて示されている。個々の要素について詳しくは後に述べるが、積層された各層の向きに関して先に説明すると、次の通りである。まず、光源層47におけるレンチキュラーレンズ43aの延びる方向、光源41から光48が出射する方向、光屈折シート44のプリズム層63における稜線44bの向きはそれぞれ平行である。また、光屈折シート44の逆ピラミッド層62における稜線44aは、プリズム層63の稜線44bに対して45°の角度を成している。更に、第1の光拡散シート45のプリズムの稜線45aと、第2の光拡散シート46におけるプリズムの稜線45bとは直交しており、稜線45aは、光屈折シート44のプリズム層63の稜線44bと直交している。
【0037】
尚、ここで言う「平行」及び「直交」とは、幾何学的に厳密な平行及び直交に加えて、工業的な誤差、又は、本発明の作用効果が失われない範囲で実質的に平行及び直交とみなせる場合を含む。例えば、2つの方向が成す角が0°(平行の場合)又は90°(直交の場合)からずれていることは許容される。ずれは、10°以下であることが好ましい。
【0038】
以下、各構成要素を更に説明する。
【0039】
<光源層>
光源層47は、反射シート42と、その上に積層された導光板43と、光源41とを備える。光源41は、導光板43の端部から導光板43に概ね平行に光48を入射させる。導光板43は、光48を光源41と反対側に向かって誘導すると共に、導光板43の表面に対して比較的小さな角度で液晶表示パネル5側に出射させる。反射シート42は、液晶表示パネル5と反対側に出射しようとする光を反射し、液晶表示パネル5側に向かわせる。
【0040】
反射シート42は、例えば、白色のポリエチレンテレフタレート樹脂製のフィルム、銀蒸着フィルム等により構成される。導光板43は、例えば、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、アクリル樹脂等からなるレンチキュラーレンズシートであっても良い。この場合、各レンチキュラーレンズ43a(
図2の平面図を参照)は、光48の入射する方向に伸びることが好ましい。尚、光48の入射する方向は、導光板43(ひいては表示画面50a)が長方形の場合、通常はその光源層47が設けられた辺に垂直な方向である。光48は光源41から一定の広がりをもって出射されるが、その中心が向いている方向と考えても良い。
【0041】
尚、光屈折シート、光拡散シート等の「シート」について、比較的薄く平坦な形状全般を指しており、板状のもの、膜(フィルム)状のもの等を含む。
【0042】
光源41の種類は特に限定されないが、例えばLED素子やレーザー素子等であってもよく、コスト、生産性等の観点からLED素子を用いてもよい。LED素子を用いる場合、複数のLEDチップを含んでいても良い。
【0043】
<光屈折シート>
光屈折シート44の第1面(
図2では下方、光源層47側の面)は、略逆多角錐又は略逆多角錐台形に形成された複数の凹部を備える。光屈折シート44の第2面は、互いに隣り合うように形成され且つ横断面が二等辺三角形である複数の溝条を備える。一例として、
図3に単独で拡大して示す本実施例の光屈折シート44は、基材層61と、基材層61の一方の面(第1面)に設けられた逆ピラミッド層62と、基材層61の他方の面(第2面)に設けられたプリズム層63とを有する。本実施形態の例では、光源層47側にプリズム層63、その反対側に逆ピラミッド層62が設けられている。
【0044】
光屈折シート44の全体の厚さは、50μm以上で且つ300μm以下程度である。
【0045】
[基材層]
基材層61は、光を透過させる必要があるので、透明(例えば無色透明)の合成樹脂を主成分として形成される。基材層61の主成分は、特に限定されるものではなく、例えば、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリオレフィン、セルロースアセテート、耐候性塩化ビニル等を用いてもよい。尚、「主成分」とは、最も含有量の多い成分をいい、例えば含有量が50質量%以上の成分をいう。基材層61は、拡散剤その他の添加剤を含有してもよいし、或いは、実質的に添加剤を含有しなくてもよい。含有可能な添加剤は、特に限定されないが、例えば、シリカ、酸化チタン、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の無機粒子であってもよいし、例えば、アクリル、アクリルニトリル、シリコーン、ポリスチレン、ポリアミド等の有機粒子であってよい。
【0046】
基材層61の平均厚さの下限としては、10μm程度が好ましく、35μm程度がより好ましく、50μm程度がさらに好ましい。基材層61の平均厚さの上限としては、500μm程度が好ましく、250μm程度がより好ましく、180μm程度がさらに好ましい。
【0047】
基材層61の平均厚さが前記下限に満たないと、逆ピラミッド層62、プリズム層63を形成した場合にカールを発生するおそれがある。逆に、基材層61の平均厚さが前記上限を超えると、液晶表示装置50の輝度が低下するおそれがあると共に、液晶表示装置50の薄型化の要請に沿えないおそれがある。尚、「平均厚さ」とは、任意の10点の厚さの平均値をいう。
【0048】
[プリズム層]
プリズム層63は、横断面が二等辺三角形の複数の溝条が互いに隣り合うように設けられ、隣り合う一対の溝条に挟まれた三角柱部分によってプリズム64が構成された構成を有する。また、プリズム層63は、例えばUV硬化型アクリル系樹脂を用いて形成しても良い。
【0049】
また、三角柱状の各プリズム64は、光源層47のレンチキュラーレンズ43aの延びる方向と同じ方向に延びるように配置される。これは、光源層47において光源層47から光48が出射される方向とも一致する。
図2の平面図では、この方向をプリズム64の稜線44bにより示している。
【0050】
また、プリズム64の形状について、
図6に示す。
図6には、プリズム層63の平面図と、稜線44bに垂直な断面図を示す(断面の位置を破線で例示している)。個々のプリズム64は二等辺三角形であり、基材層61側(
図6で下方)の辺が底辺である。プリズム64の形状は、高さh、ピッチp及び頂角θにより表現できる。
【0051】
プリズム64の高さhは、8μm以上で且つ100μm以下程度が好ましい。プリズム64のピッチpは、15μm以上で且つ200μm以下程度が好ましい。プリズム64の頂角θは、60°以上で且つ120°以下程度が好ましく、80°以上で且つ100°以下程度が更に好ましい。
【0052】
尚、
図6等ではプリズム64が幾何学的に厳密な二等辺三角形として示され、且つ、隣り合うプリズム64同士が接するように示されている。しかしながら、本発明の作用効果が失われない程度、又は、工業生産上の加工精度に起因する不可避的な形状のばらつきの範囲内であれば、
図6により説明した例と異なっても良い。例えば、頂点(稜線44b)部分が丸まっていても良いし、平坦な台形状になっていても良い。この場合、頂角θは、三角形であると想定して辺を延長した際の角である。また、隣り合うプリズム64同士が小さく隙間を空けて配置されていても良い。この場合、三角形の底辺の長さと、ピッチpとは一致しないことになる。
【0053】
[逆ピラミッド層]
逆ピラミッド層62は、光を拡散させる凹凸形状、例えば略逆多錐状(本例では略逆四角錐状(逆ピラミッド状))の複数の凹部44cが設けられている。逆ピラミッド層62は光線を透過させる必要があるので、透明(例えば無色透明)の合成樹脂を主成分として形成されてもよい。逆ピラミッド層62、例えば、基材層61となる母材樹脂の押出成形の際に基材層61と一体に成形してもよいし、或いは、基材層61の成形後に、紫外線硬化型樹脂等を用いて別途成形してもよい。
【0054】
複数の凹部44cは、例えば
図4に示すように、二次元マトリクス状に配列されてもよい。言い換えると、複数の凹部44cは、互いに直交する2方向に沿って配列されてもよい。隣り合う凹部44c同士は、稜線44aによって区画される。稜線44aは、凹部44cが配列される2方向に沿って延びる。凹部44cの配列ピッチは、例えば50μm程度以上500μm程度以下であってもよい。凹部44cの中心44e(逆ピラミッドの頂点)は、凹部44cの最深部である。凹部44cの中心44e(最深部)、基材層61の表面に達していてもよい。言い換えると、凹部44cの深さは、逆ピラミッド層62の厚さと等しくてもよい。尚、
図4では、簡単のため、凹部44cが5×5のマトリクス状に配置された様子を例示しているが、凹部44cの実際の配列数ははるかに多い。
【0055】
本実施形態では、凹部44cは底辺が正方形の四角錐状である。また、逆ピラミッド層62における稜線44aは、プリズム層63における稜線44bに対して45°の角度を成している。尚、45°は望ましい角度であるが、これには限らない。輝度向上の効果を高めるために、稜線44aと稜線44bとが平行ではなく角度をなすことが望ましく、当該角度は30°以上で且つ60°以下であることが望ましく、40°以上で且つ50°以下であることがより望ましい。
【0056】
逆ピラミッド層62の形状について、
図5に示す。
図5には、逆ピラミッド層62の平面図と、稜線44bに垂直で且つ凹部44cの中心44eを通る断面図を示す(断面の位置を破線で例示している)。当該断面において、凹部44cが除かれた残部65は二等辺三角形であり、基材層61側(
図6で下方)の辺が底辺である。残部65の形状についてもプリズム層63のプリズム64と同様に、高さh、ピッチp及び頂角θにより表現できる。
【0057】
残部65の高さはhは、10μm以上で且つ200μm以下程度が好ましい。残部65のピッチpは、20μm以上で且つ400μm以下程度が好ましい。残部65の頂角θは、60°以上で且つ150°以下程度が好ましく、80°以上で且つ100°以下程度が好ましい。
【0058】
尚、本実施形態では、逆ピラミッド状(略逆四角錐状)の凹部44cを二次元マトリクス状に配列して凹凸形状を設けたが、凹部44cは、本発明の作用効果が失われない程度にランダムに配列されてもよい。凹部44cを規則的に2次元配列する場合、凹部44c同士の間に隙間を設けてもよいし、或いは、設けなくてもよい。凹部44cは、略逆四角錐状とは異なる他の略逆多角錐状を有していてもよい。例えば、凹部44cの「逆多角錐」形状を、逆四角錐と同様に隙間なく二次元配置することが可能な逆三角錐又は逆六角錐としてもよい。
【0059】
凹部44cの「逆多角錐」形状を逆四角錐とする場合、凹部44cを設ける際の押出成形や射出成形等の製造工程で用いられる金型(金属ロール)の表面切削作業の精度を向上させることが容易である。
【0060】
また、本開示では、通常の形状転写技術により幾何学的に厳密な逆多角錐の凹部を形成することが難しいことを考慮して、「略逆多角錐」との表記を用いるが、「略逆多角錐」は、真正の又は実質的に逆多角錐とみなせる形状を含むものとする。また、「略」とは、近似可能であることを意味し、例えば「略逆四角錐」とは、逆四角錐に近似可能な形状をいう。例えば、頂部が平坦な「逆多角錐台形」についても、本発明の作用効果が失われない程度に頂部面積が小さいものは、「略逆多角錐」に包含されるものとする。また、工業生産上の加工精度に起因する不可避的な形状のばらつきの範囲内で「逆多角錐」から変形した形状も、「略逆多角錐」に包含されるものとする。
【0061】
<光拡散層>
光屈折シート44上には、光拡散層として、第1の光拡散シート45及び第2の光拡散シート46が設けられている。これらはいずれも、横断面が二等辺三角形の複数の溝条が互いに隣り合うように設けられ、隣り合う一対の溝条に挟まれた三角柱部分によってプリズムが構成された構成を有する。光拡散シート45及び46としては、例えば、例えば、PET(polyethylene terephthalate)フィルムにUV硬化型アクリル系樹脂を用いてプリズム形状をつけたものを用いてもよい。
【0062】
図2の断面図に示すように、第1及び第2の光拡散シート45及び46は、いずれもプリズムの設けられた側が光源層47とは反対側を向くように配置されている。
【0063】
また、
図2の平面図に示すように、第1の光拡散シート45は、そのプリズムの稜線45aが、光屈折シート44におけるプリズムの稜線44bと直交するように配置される。第2の光拡散シート46は、そのプリズムの稜線45bが、光屈折シート44におけるプリズムの稜線44bと平行に配置される。従って、第1及び第2の光拡散シート45及び46は、それぞれの稜線45a及び45bが直交するように配置される。
【0064】
尚、光拡散層として上記のような2つの光拡散シート45及び46を用いることは好ましい構成であるが、必須ではない。光拡散シートを1枚のみ、又は3枚以上を用いることも可能であるし、プリズムを備えるものとは異なる構造の光拡散シートを用いても良い。
【0065】
また、第2の光拡散シート46の裏面(光源層47側)には、突起46bが設けられていても良い。突起46bは、例えば球の一部のような形状であっても良い。
【実施例0066】
以下に、主に光屈折シート44の構成が異なる各実施例と、本実施形態の光屈折シート44とは異なる光学シートを用いた比較例とを示す。各例における輝度は、
図2のように構成したバックライトユニット40の状態において輝度計を用いて測定し、比較例を基準(100%)とする相対値で示すものである。
【0067】
<逆ピラミッド層の頂角及び基材>
以下の実施例1~4及び比較例について、表1にも示している。表1において、第1面とは、各実施例の光屈折シート44(及び比較例の光学シート)において光源層47とは反対側の面を差し、第2面は光源層47側の面を指す。
【0068】
(実施例1)
実施例1の光屈折シート44において、第1面である逆ピラミッド層62における残部65のピッチpは100μm、高さhは50μm、頂角θは90°である。ここで、
図5のように厳密に幾何学的な二等辺三角形の残部65同士が隙間無く隣接していたとすると、このような数値にはならない。しかし、前記の通り、形状の変形及び残部65同士が隙間を空けることは許容されるので、このような数値であり得る(以下の実施例でも同様。また、プリズム層63についても同様である)。
【0069】
また、基材層61は、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなり、厚さは75μmである。
【0070】
また、第2面であるプリズム層63におけるプリズム64のピッチpは100μm、高さhは50μm、頂角θは90°である。
【0071】
逆ピラミッド層62及びプリズム層63は、いずれも紫外線硬化性樹脂(表1ではUV樹脂と記載)からなる。
【0072】
実施例1の光屈折シート44について、実際の総厚さは169μmである。前記した残部65の高さ、基材層61の厚さ及びプリズム層63の高さの合計と一致しない理由は、個々の寸法は設計上の値であり、総厚さは実際の寸法であることによる。つまり、基材層61の厚さのバラツキ及び逆ピラミッド層62及びプリズム層63の製造に際するバラツキ等が原因でああり、以下の実施例等においても同様である。
【0073】
実施例1において、輝度は比較例を基準として126.0%であった。
【0074】
(実施例2)
基材層61が厚さ100μmのポリカーボネート(PC)である他は、実施例1と同様である。実施例2の光屈折シート44の総厚さは195μmである。実施例2において、輝度は125.0%であった。
【0075】
(実施例3)
実施例3の光屈折シート44は、以下の点を除いて実施例1と同様である。つまり、逆ピラミッド層62の残部65について、ピッチpが275μm、高さhが50μm、頂角θが140°である。光屈折シート44の総厚さは168μmである。実施例3において、輝度は110.0%であった。
【0076】
(実施例4)
実施例4の光屈折シート44は、以下の点を除いて実施例2と同様である。つまり、逆ピラミッド層62の残部65について、ピッチpが275μm、高さhが50μm、頂角θが140°である。光屈折シート44の総厚さは196μmである。実施例4において、輝度は103.8%であった。
【0077】
(比較例)
比較例では、本実施形態の光屈折シート44に代えて、異なる構造の光学シートを用いる。基材層は厚さ38μmのPETからなり、第1面及び第2面の両方に熱硬化性樹脂からなるビーズを含むコーティングが施されている。
【0078】
(各実施例の比較)
表1に示す通り、実施例1~4のいずれも、比較例に比べて輝度が向上している。また、逆ピラミッド層62における頂角θは90°である実施例1及び2において140°である実施例3及び4よりも効果が顕著である。
【0079】
形状が同じ場合で基材層61の違いに着目すると、PETを用いる実施例1及び3は、それぞれPCを用いる実施例2及び4に比べて輝度が高い。特に、頂角θが140°である実施例3と4とでは明確に差が出ている。
【0080】
また、発光の均一性については、実施例1~4及び比較例において同程度であった。尚、輝度の均一性は、発光面の複数の箇所における輝度を測定し、そのバラツキにより評価した。
【0081】
【0082】
<逆ピラミッド層及びプリズム層のピッチ及び高さ>
以下の実施例5~7について、表2にも示している。ここでも、輝度は、表1に示す比較例を基準とした値である。
【0083】
(実施例5)
実施例5の光屈折シート44において、逆ピラミッド層62における残部65のピッチpは100μm、高さhは50μm、頂角θは90°である。基材層61は、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなり、厚さは75μmである。プリズム層63におけるプリズム64のピッチpは100μm、高さhは50μm、頂角θは90°である。総厚さは169μmである。実施例5において、輝度は122.1%であった。
【0084】
(実施例6)
実施例6の光屈折シート44において、逆ピラミッド層62における残部65のピッチpは40μm、高さhは20μm、頂角θは90°である。基材層61は、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなり、厚さは50μmである。プリズム層63におけるプリズム64のピッチpは24μm、高さhは12μm、頂角θは90°である。総厚さは83μmである。実施例6において、輝度は121.8%であった。
【0085】
(実施例7)
実施例7の光屈折シート44において、逆ピラミッド層62における残部65のピッチpは40μm、高さhは20μm、頂角θは90°である。基材層61は、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなり、厚さは50μmである。プリズム層63におけるプリズム64のピッチpは24μm、高さhは12μm、頂角θは90°である。総厚さは82μmである。実施例6において、輝度は123.8%であった。
【0086】
(各実施例の比較)
プリズム64及び残部65の大きさ(ピッチp及び高さh)が異なる実施例5~7について、いずれも比較例に比べて顕著に輝度が向上している。
【0087】
【0088】
<逆ピラミッド層及びプリズム層の材料及び屈折率>
実施例6と形状(逆ピラミッド層62及びプリズム層63におけるピッチp、高さh及び頂角θ、基材層61の厚さ)が同じである光屈折シート44について、材料の違いによる影響を表3に示す。
【0089】
具体的に、基材層61としてPET又はPCを用い、逆ピラミッド層62及びプリズム層63を形成する樹脂材料として屈折率が1.5、1.58及び1.65の3種を用いて、光屈折シート44を作成した。表3に、それぞれの輝度を示す。尚、屈折率は波長589nmにおける値である。
【0090】
ここで、ポリエチレンテレフタレートの屈折率は1.5程度、ポリカーボネートの屈折率は1.6程度である。
【0091】
表3に示すように、輝度向上の観点から、基材層61及びプリズム層63の屈折率差は小さい方が好ましい。基材層61がPCの場合、樹脂材料の屈折率が基材層61の屈折率に近い1.58の場合に輝度の向上が優れている。同様に、基材層61がPETの場合、樹脂材料の屈折率が基材層61の屈折率に近い1.5の場合に輝度の向上が優れている。
【0092】
【0093】
<光拡散層>
光拡散層を構成する第1の光拡散シート45及び第2の光拡散シート46について、構成の例を表4に示す。
【0094】
光拡散シート45及び46についても、形成されているプリズム形状のピッチp、高さh及び頂角θを
図6と同様に考えることができる。厚さとは、プリズム部分と、プリズムが形成されるフィルムの厚さ等とを合わせた全体の厚さである。
【0095】
以下の構成A及び構成Bの光拡散シートを用い、光屈折シート44としては実施例6と同じものを用いて、輝度を測定した。
【0096】
構成Aでは、
図2において上側になる第2の光拡散シート46について、厚さが100μm、ピッチpが24μm、高さhが11.5μm、頂角θが90°であり、推定屈折率は波長450nmに対して1.7、532nmに対して1.68である。下側の第1の光拡散シート45について、厚さが75μm、ピッチpが24μm、高さhが11.5μm、頂角θが90°であり、推定屈折率は波長450nmに対して1.68、532nmに対して1.65である。この構成において、輝度は113.1%であった。
【0097】
構成Bでは、第2の光拡散シート46について、厚さが95μm、ピッチpが24μm、高さhが12μm、頂角θが90°であり、推定屈折率は波長450nmに対して1.67、532nmに対して1.64である。第1の光拡散シート45について、厚さが65μm、ピッチpが24μm、高さhが12μm、頂角θが90°であり、推定屈折率は波長450nmに対して1.68、532nmに対して1.64である。この構成において、輝度は126.3%であった。
【0098】
輝度向上の観点から、光屈折シート44の屈折率は、光拡散シートの屈折率よりも小さいことが好ましい。屈折率差は、0.05以上で且つ0.18程度であることが好ましい。
【0099】
尚、「推定屈折率」とは、プリズムの形状と光拡散シートから出射される光の角度から算出した屈折率である。
【0100】
【0101】
<モアレ防止のための構成>
本実施形態のバックライトユニット40において、発光面にモアレが発生し、輝度の均一性が低下する場合がある。これを抑制するためのプリズム層63の構成例を
図7及び
図8に示す。尚、モアレは、例えば導光板43、光屈折シート44、発光層等の各部の寸法の関係等によって発生する場合がある。本実施形態のバックライトユニット40において、モアレの無い発光を実現するために以下の構成が必須ということではない。
【0102】
図7では、光屈折シート44のプリズム層63において、溝条及びこれにより残されるプリズム64が繰り返し曲がった波形に形成されている。結果として、稜線44bも波形になっている。
【0103】
図8では、光源層47における光48の出射方向(上向きの矢印により示す)に対し、溝条及びプリズム64(稜線44b)の伸びる方向が平行ではなく、例えば5°~10°程度の角度を成している。尚、この場合も、逆ピラミッド層62の稜線44aとプリズム層63の稜線44bとの角度は45°であることが好ましい。
図2で説明した望ましい構成と比較すると、光屈折シート44自体の構造は同じであるが、わずかに(例えば5°~10°)回転させて用いた構成である。
【0104】
このようにすることで、モアレの発生を抑制し、輝度の均一性を向上することができる。
【0105】
<その他の構成>
光屈折シート44について、
図2とは上下を逆にして、逆ピラミッド層62を光源層47側に向けた場合にも輝度向上の効果はある。但し、上記で説明したようにプリズム層63を光源層47側に向けた方が効果は顕著である。