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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024000975
(43)【公開日】2024-01-09
(54)【発明の名称】時計部品用のグリッパ
(51)【国際特許分類】
   G04D 1/06 20060101AFI20231226BHJP
   B25B 11/00 20060101ALI20231226BHJP
【FI】
G04D1/06
B25B11/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023094500
(22)【出願日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】22180084.0
(32)【優先日】2022-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】591048416
【氏名又は名称】ウーテーアー・エス・アー・マニファクチュール・オロロジェール・スイス
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】バジル・ジゴン
【テーマコード(参考)】
3C020
【Fターム(参考)】
3C020XX01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】時計部品用のグリッパを提供する。
【解決手段】半径方向クランプを備えたグリッパ(100)であって、時計部品の挿入及び/又は引き抜きの方向を画定する軸(D)の周りに分布し、かつグリッパの支持体(2)に接続された、複数のジョー(1)を含み、各ジョーは、軸に対して部品の対向面と半径方向に確実に接触して、対向面に半径方向クランプ力を印加できるように配設された、支承面(10)を含み、少なくとも1つのジョーは、軸に対して半径方向に可動であり、また軸(D)に対して略半径方向のストロークを有する、グリッパ(100)。各可動ジョーは、軸に対して垂直な一般平面(P)内に延在する半径方向弾性復帰手段(3)によって、支持体に接続され、またこれは好ましくは可動ジョーと軸(D)との間に配設される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
時計部品(200)用の、半径方向クランプを備えたグリッパ(100)であって、
前記グリッパ(100)は、前記時計部品の挿入及び/又は引き抜きの方向を画定する軸(D)の周りに分布し、かつ前記グリッパ(100)の支持体(2)に接続された、複数のジョー(1)を含み、
各前記ジョー(1)は、前記軸に対して前記部品(200)の対向面と半径方向に確実に接触して、前記対向面に半径方向クランプ力を印加できるように配設された、支承面(10)を含み、
少なくとも1つの前記ジョーは、前記軸(D)に対して半径方向に可動であり、また前記軸に対して略半径方向のストロークを有する、グリッパ(100)において、
各前記可動ジョーは、前記軸に対して垂直な一般平面(P)内に延在する半径方向弾性復帰手段(3)によって、前記支持体に接続されることを特徴とする、グリッパ(100)。
【請求項2】
前記半径方向弾性復帰手段(3)は、前記半径方向弾性復帰手段(3)を前記支持体(2)に接続する前記可動ジョーと、前記軸(D)との間に配設されることを特徴とする、請求項1に記載のグリッパ(100)。
【請求項3】
前記支持体(2)も前記一般平面(P)内に延在することを特徴とする、請求項1に記載のグリッパ(100)。
【請求項4】
前記支持体(2)も前記一般平面(P)内に延在することを特徴とする、請求項2に記載のグリッパ(100)。
【請求項5】
前記軸(D)に対して略半径方向の前記ストロークは、前記半径方向弾性復帰手段(3)の弾性変形範囲内で提供され、また前記可動ジョー(1)に含まれる可動当接面(6)と、前記支持体(2)に含まれる固定当接面(7)との間の協働によって画定されることを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載のグリッパ(100)。
【請求項6】
各前記可動ジョー(1)は、2つの前記可動当接面(6)、即ち前記軸(D)の方向を向いた第1の可動当接面(61)と、前記軸の反対方向を向いた第2の可動当接面(62)とを含むこと;及び
前記支持体(2)は2つの前記固定当接面(7)、即ち前記軸の反対方向を向いて、前記半径方向ストロークの求心方向の終端で前記第1の可動当接面(61)を支承することになるように配設された、第1の固定当接面(71)と、前記軸の方向を向き、前記半径方向ストロークの遠心方向の終端で前記第2の可動当接面(62)を支承することになるように配設された、第2の固定当接面(72)とを含むこと
を特徴とする、請求項5に記載のグリッパ(100)。
【請求項7】
前記可動当接面(6)は、各前記可動ジョー(1)に含まれるポスト(60)によって支持されること;及び前記固定当接面(7)は、前記支持体(2)に含まれるスロット(70)の面であること;又は
上述の構成の逆の構成であること
を特徴とする、請求項5に記載のグリッパ(100)。
【請求項8】
少なくとも1つの前記可動ジョー(1)は、前記支持体(2)に含まれるガイドスロット(4)内でガイドされることを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載のグリッパ(100)。
【請求項9】
前記ガイドスロット(4)内での前記可動ジョー(1)のガイドは、前記軸(D)に対して厳密に半径方向となることを特徴とする、請求項8に記載のグリッパ(100)。
【請求項10】
前記半径方向弾性復帰手段(3)は、前記一般平面(P)上の投影内において蛇行した形状を有し、ストリップ(8)が、前記軸(D)から概ね半径方向(R)に、ジグザグ状のループ(9)を形成していることを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載のグリッパ(100)。
【請求項11】
前記ストリップ(8)は可変断面を有することを特徴とする、請求項10に記載のグリッパ(100)。
【請求項12】
前記グリッパ(100)の少なくとも1つの前記ジョー(1)は、突出部(11)を含み、前記突出部(11)は、「挿入側(insertion side)」と呼ばれる前記グリッパ(100)の第1の軸方向側において、前記支持体(2)に対して突出し、前記グリッパ(100)と前記時計部品(200)とを協働させるように配設され、また遠位端に、前記グリッパ内若しくは前記グリッパ上への前記時計部品(200)の挿入、又は前記時計部品上若しくは前記時計部品内への前記グリッパの挿入を容易にするための、面取りされた及び/又は放射状の少なくとも1つの導入面(12)を含むことを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載のグリッパ(100)。
【請求項13】
前記グリッパ(100)は、前記一般平面(P)に対して平行な平面内に制限面(35)を含み、前記制限面(35)は、前記一般平面(P)に関して、前記少なくとも1つのジョーの前記突出部(11)の反対側に位置し、また各前記可動ジョーの前記半径方向弾性復帰手段(3)から、前記制限面によって制限されるゼロでない間隔値(E)だけ離間しており、これにより、軸方向の摩擦が制限されることによって、前記グリッパ内への前記時計部品(200)の挿入中、又は前記時計部品(200)上への前記グリッパの挿入中の、前記半径方向弾性復帰手段の前記軸(D)に沿ったわずかな軸方向屈曲が許容され、前記間隔値(E)は、前記半径方向弾性復帰手段のいかなる永久変形も防止するために、所定の閾値に制限されることを特徴とする、請求項12に記載のグリッパ(100)。
【請求項14】
前記グリッパ(100)はワンピース構造であることを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載のグリッパ(100)。
【請求項15】
前記突出部(11)は着脱可能であり、ワンピース構造のグリッパ本体に取り付けられ、前記グリッパ本体は、前記一般平面内に延在して、前記支持体(2)、前記半径方向弾性復帰手段(3)、及び支持体裏板(110)を含み、前記支持体裏板は、前記突出部(11)に含まれる相補的組み立て手段(111)と協働するように配設された組み立て手段を含むか、又は前記組み立て手段に関連付けられることを特徴とする、請求項12に記載のグリッパ(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に自動生産の一部としての、時計部品の製造及び/又は時計部品の組み立て中の、時計部品の操作及び/又は保持の分野に関する。
【0002】
より詳細には、本発明は、時計部品のための半径方向クランプを備えたグリッパに関し、これは、挿入及び/又は引き抜きの方向を画定する軸に関して反対方向に分布し、かつ上記グリッパに含まれる支持体に固定された、複数の支承用ジョーを含み、各支承用ジョーは、上記軸に対して垂直な1つの平面内において、上記部品の対向面と半径方向に確実に接触するように配設された、支承面を含み、また上記支承用ジョーのうち少なくとも1つの上記ジョーは、上記軸に対して略半径方向に可動である。
【背景技術】
【0003】
時計部品の製造中の時計部品の操作及び/又は保持は、常に繊細なものである。長い間、信頼できる解決策は人間の手だけであった。自動生産の開発では、特に材料の断面が大幅に削減される場合があり、把持エリアへの到達が困難な場合がある、部品の作製の最終段階において、部品を変形させずに操作又は保持する機能を確実なものとするプロセスを、実装する必要があった。最も普及している工業用の解決策は真空の使用であるが、この効果的な解決策は、高いエネルギ消費及び騒音をもたらす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、時計部品のためのグリッパを開発することを提案するものであり、上記グリッパは、真空に頼らずに部品の操作及び/保持を可能にし、また空間内での移動のためにグリッパを支持するマニピュレータに既に与えられているエネルギ以外のエネルギを必要としない。別の目的は、小型でかさばらないグリッパを提供することである。更に別の目的は、堅牢であり、また比較的繊細な要素が効果的に保護される、グリッパを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的のために、本発明は、時計部品用の、半径方向クランプを備えたグリッパに関し、上記グリッパは、上記時計部品の挿入及び/又は引き抜きの方向を画定する軸の周りに分布し、かつ上記グリッパの支持体に接続された、複数のジョーを含み、各上記ジョーは、上記軸に対して上記部品の対向面と半径方向に確実に接触して、この対向面に半径方向クランプ力を印加できるように配設された、支承面を含み、少なくとも1つの上記ジョーは、上記軸に対して半径方向に可動であり、また上記軸に対して略半径方向のストロークを有する。本発明によると、各上記可動ジョーは、上記軸に対して垂直な一般平面内に延在する半径方向弾性復帰手段によって、上記支持体に接続される。
【0006】
ある好ましい実施形態では、上記半径方向弾性復帰手段は、上記半径方向弾性復帰手段を上記支持体に接続する上記可動ジョーと、上記軸との間に配設される。
【0007】
ある有利な実施形態では、上記支持体も上記一般平面内に延在する。
【0008】
本発明の目的、特徴及び利点は、非限定的な例として与えられている添付の図面を参照して以下の「発明を実施するための形態」を読むことにより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、時計部品の保持及び/又は操作のための、半径方向クランプを備えた本発明によるグリッパの概略平面図を示し、このグリッパは、支持体上に組み付けられた複数のジョーを含み、これらは、保持及び/又は操作対象の上記部品が周りに延在する軸に対して垂直な平面内における可動性を有する可動ジョーの形態であり、このケースでは、上記軸は、グリッパとこの部品との間の相対的な挿入又は引き抜きの方向に対応し、上記可動ジョーの上記可動性は、上記軸に対して半径方向のものである。この可動ジョーは、少なくとも1つの弾性接続によって上記支持体に弾性的に接続され、上記弾性接続は、この図の特定のケースにおいては、蛇行ばね(serpent spring)の形態の弾性復帰手段からなり、上記可動ジョーは上記支持体のスロット内において可動であり、上記スロットは、上記可動ジョーを、上記軸を通る半径方向平面内で移動させる。上記可動ジョーの遠心ストローク及び求心ストロークは、当接機構によって制限され、上記当接機構は、限定するものではないがここでは、上記支持体と一体であるスロット内の上記可動ジョーと一体である一連のポストとの協働によって保証される。この非限定的な例では、グリッパはワンピース構造である。
図2図2は、図1のグリッパと同様のグリッパの概略斜視図を示し、複数の部分からなる上記グリッパは、支持体と、少なくとも1つの弾性復帰手段と、特に着脱可能である突出部を支持する少なくとも1つの支持体裏板とを含む、ワンピース構造のグリッパ本体を含み、これにより、一定の高さHを有する上記ワンピース構造のグリッパ本体の製造が可能になる。上記可動ジョーの上記突出部は、上記部品の支承面、特に円筒状面のいずれかの側の、上記グリッパ内若しくは上への部品の相対的な挿入、又はその逆を容易にするための、面取りされた及び/又は放射状の導入面と、軸方向の支承において上記部品と協働することによって、上記部品を正確な軸方向位置に停止させるように配設された、正面の当接面とを含む。
図3図3は、図1のワンピース構造のグリッパの、この図の切断線AAに従った概略断面図を示し、上記可動ジョーは、保持及び/又は操作対象の上記部品を外部からクランプするように設計される。
図4図4は、図1のワンピース構造のグリッパのある変形例の、図3と同様の図を示し、ここでは上記可動ジョーは、保持及び/又は操作対象の上記部品を内部からクランプするように設計される。
図5図5は、図1のワンピース構造のグリッパのある変形例の、図3、4と同様の図を示し、ここでは上記可動ジョーは、保持及び/又は操作対象の上記部品を内部又は外部からクランプするように設計される。
図6図6は、図2の複数の部分からなるグリッパの概略断面図を示し、ここでは上記可動ジョーは、保持及び/又は操作対象の上記部品を外部からクランプするように設計され、この可動ジョーは、ここではピンによってワンピース構造の支持体ブロックと一体となった裏板上に組み付けられた、着脱可能な突出部を含む。
図7図7は、図2、6のグリッパの概略斜視図を示し、上記グリッパには可動ジョーの突出部が設置されておらず、裏板から突出する2つのピンが、取り付けられるこの突出部を受承するために配置されている。
図8図8は、複数の部分からなる別のグリッパの、軸を通る概略断面図を示し、ここで支持体は2つのプレートに分割されており、一方の上側のプレートは可動ジョーを支持し、また弾性復帰手段を含み、他方の下側のプレートは上側のプレートに固定されており、可動ジョーを懸架する弾性復帰手段からゼロでない距離に、上記弾性復帰手段のいかなる永久変形及び破断も防止するための制限面を含む。
図9図9は、ワンピース構造の別のグリッパの、軸を通る概略断面図を示し、上記グリッパは、可動ジョーを懸架する弾性復帰手段からゼロでない距離に、上記弾性復帰手段のいかなる永久変形及び破断も防止するための制限面を含む。
図10図10は、複数の部分からなるグリッパの別の実施形態の細部の概略平面図を示し、ここで可動ジョーの裏板の懸架は、この裏板の両側に半径方向に配置された、半径方向の弾性変形能力を有するエリアによって、保証される。
図11図11は、ここではポストを含む可動ジョーと、ここではスロットを含む支持体との間の、当接による協働の詳細の、概略平面図を示す。
図12図12は、ここではスロットを含む可動ジョーと、ここではポストを含む支持体との間の、当接による協働の詳細の、概略平面図を示す。
図13図13~18は、時計部品を最初の製造又は搬送ステーションから、特に最初のムーブメントホルダーから、別の製造又は搬送ステーションへと取り出すための、本発明によるグリッパを含むマニピュレータによって実行される移送の複数のステップの概略側面図を示す。図13は、ジョーが最小の半径方向偏心位置にある状態のグリッパが、第1のムーブメントホルダー上に保持された部品に向かって、下向きに接近する様子を示す。
図14図14は、ジョーと、挿入面上でガイドされて、軸に対して平行なジョーの支承面で支承された上記部品との間の、相対的な推力を示す。
図15図15は、垂直方向のストロークの完了を示し、最大の半径方向偏心位置E2にあるジョー内において、部品が軸方向に当接する位置にある。
図16図16は、グリッパの解放と、それまで上記部品を支持していた最初のムーブメントホルダーから取り外された上記部品の分離とを示す。
図17図17は、別の製造又は搬送ステーションへのグリッパの移送を示す。
図18図18は、グリッパの支持体と部品との間、例えばこの目的のためにグリッパに設けられたスロット内に挿入された、イジェクタフィンガの作用下での、上記部品の排出を示す詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、本発明によるグリッパの概略図を示し、本発明は、時計部品200用の半径方向クランプを備えたグリッパ100に関する。
【0011】
ここで時計部品とは、腕時計、置時計等の時計に組み込まれる、いずれの基本部品又はサブアセンブリを意味する。図は、コイン程度の寸法及び質量の、腕時計のブランク、地板、ミドルケース、ケース、共振質量等である部品200に関する、本発明の非限定的な応用例を示し、これらの特定の例は剛性要素を形成するものであり、これらに対しては、永久変形を与えることなく合理的な半径方向把持力を印加できる。しかしながら本発明は、他のタイプの時計部品、特に材料が極めて薄いセクションを含む部品、例えばテンプ等を把持するためにも設計され、そのためには、グリッパの機械的特徴を、部品200の永久変形を引き起こすことなく把持力の印加を制御するように適合させるだけで十分である。
【0012】
時計部品200用の、半径方向クランプを備えたグリッパ100は、上記時計部品の挿入及び/又は引き抜きの方向を画定する軸Dの周りに分布し、かつ上記グリッパの支持体2に接続された、複数のジョー1を含む。各ジョー1は、上記軸に対して上記時計部品の対向面と半径方向に確実に接触して、この対向面に半径方向クランプ力を印加できる、従って半径方向圧力を上記対向面に印加できるように配設された、支承面10を含み、少なくとも1つの上記ジョー、有利には複数の上記ジョーは、上記軸Dに対して半径方向に可動であり、またこの軸に対して略半径方向のストロークを有する。
【0013】
本発明によると、各可動ジョー1は、上記軸Dに対して垂直な一般平面P内に延在する半径方向弾性復帰手段3によって、上記支持体2に接続される。
【0014】
ある好ましい変形例によると、各半径方向弾性復帰手段3は、軸Dと、上記半径方向弾性復帰手段3を上記支持体2に接続する可動ジョーとの間に配設される。
【0015】
ある有利な変形例によると、支持体2も上記一般平面P内に延在する。
【0016】
ある特定の変形例では、少なくとも1つの可動ジョー1、より詳細には各可動ジョー1は、この可動ジョー1を支持体2上に懸架する少なくとも1つの弾性復帰手段3の半径方向の弾性変形性によって、又は支持体2に含まれ、かつこの可動ジョー1と一体である、半径方向の弾性変形性を有する少なくとも1つのエリア5の半径方向の弾性変形性によって画定される、半径方向のストロークを有する。弾性復帰手段3は、ばね等の取り付けられた部品であってよく、又は可動ジョー1及び/若しくは支持体2とワンピース構造のものであってもよい。
【0017】
より詳細には、少なくとも1つのこのような可動ジョー1、好ましくは各可動ジョー1は、軸Dに対して略半径方向、より詳細には厳密に半径方向の、ストロークを有する。略半径方向、より詳細には厳密に半径方向のストロークは、半径方向弾性復帰手段3の弾性変形範囲内で提供される。
【0018】
特に、軸Dに対して厳密に半径方向の上記ストロークは、可動ジョー1に含まれる可動当接面6と、支持体2に含まれる固定当接面7との間の協働によって画定される。
【0019】
図示されている一変形例では、図11で確認できるように、この可動ジョー1は2つの可動当接面6、即ち軸Dの方向を向いた第1の可動当接面61と、軸Dの反対方向を向いた第2の可動当接面62とを含み、支持体2は2つの固定当接面7、即ち軸Dの反対方向を向いて、半径方向ストロークの求心方向の終端で第1の可動当接面61を支承することになるように配設された、第1の固定当接面71と、軸Dの方向を向き、半径方向ストロークの遠心方向の終端で第2の可動当接面62を支承することになるように配設された、第2の固定当接面72とを含む。
【0020】
より詳細には、特に図1、2、11において確認できるように、可動当接面6は可動ジョー1に含まれるポスト60によって支持され、固定当接面7は支持体2に含まれるスロット70の面であるか、又は図12において確認できるように、上述の構成の逆の構成である。
【0021】
ある有利な実装形態では、可動当接面6及び固定当接面7は、一般平面P内で協働するように配設される。
【0022】
特に図1、11に示されている一変形例では、少なくとも1つの弾性復帰手段3によって支持体2上に懸架されている、少なくとも1つの上述の可動ジョー1、より詳細には各可動ジョー1は、この支持体2に含まれるガイドスロット4内でガイドされる。
【0023】
より詳細には、このガイドスロット4内での可動ジョー1のガイドは、軸Dに対して厳密に半径方向となる。
【0024】
ある有利な変形例では、少なくとも1つの弾性復帰手段3、好ましくは全ての半径方向弾性復帰手段は、上記半径方向弾性復帰手段が延在する一般平面P内において蛇行した形状を有し、弾性ストリップ8が、軸Dから概ね半径方向Rに、ジグザグ状のループ9を形成している。換言すれば、上記ストリップは、曲がりくねった長手方向の線を画定することにより、ジグザグ状となる。図1、2、7、11は、弾性復帰手段3がこの蛇行/ジグザグ形状を有する構成を示す。
【0025】
図10は別の有利な変形例を示し、ここでは、半径方向の弾性変形性を有する少なくとも1つのエリア5が、一般平面P内において、軸Dを通りかつ軸Dからの半径方向Rを通る半径方向平面に関して対称である、比較的薄い可撓性ストリップによって隔てられた一連のポケットを有する。
【0026】
有利には、蛇行/ジグザグ形状のストリップ8の場合、このストリップ8の断面は可変である。更に詳細には、ループ9は、半径方向Rから離れたその側縁部91、92に比べて、半径方向Rに沿って狭くなっており、またそれぞれ、半径方向R上に位置するその中央部分93に比べて、側縁部91、92の付近において、次の及び/又は前のループに近接している。
【0027】
有利には、少なくとも1つのジョー1は、軸Dに対して半径方向に可動であるジョー1であり、より詳細には、各ジョー1は、軸Dに対して半径方向に可動であるジョー1である。
【0028】
より詳細には、グリッパ100に含まれる全ての弾性復帰手段3、及び半径方向の弾性変形能力を有するエリア5は、ジョー1によって部品200に印加される力の、軸Dにおける合力がゼロとなるように配設される。図示されている一変形例では、3つの同一の弾性復帰手段3が120°で配置されている。別の変形例では、整数N個の同一の弾性復帰手段3、又は半径方向の弾性変形能力を有する整数N個の同一のエリア5が、軸Dに関して値360°/Nの等しい中心角だけ離れている。他の変形例では、複数の同一の弾性復帰手段3、又は半径方向の弾性変形能力を有する複数の同一のエリア5が、軸Dに関して2個ずつ軸対称に配置される。他の変形例は、これらの様々な構成を組み合わせることもできる。
【0029】
部品200上又は部品200内へのグリッパ100の挿入を容易にするために、有利には、このグリッパ100の少なくとも1つのジョー1、より詳細には各ジョー1は、少なくとも1つの突出部11を含み、これは、「挿入側(insertion side)」と呼ばれるグリッパ100の第1の軸方向側において、支持体2に対して突出し、グリッパ100と時計部品200とを協働させるように配設され、またこれは遠位端に、グリッパ100内若しくはグリッパ100上への上記時計部品200の挿入、又は時計部品200上若しくは時計部品200内へのグリッパ100の挿入を容易にするための、面取りされた及び/又は放射状の少なくとも1つの導入面12を含む。特にこのような導入面12は、例えば1ミリメートルの数十分の1の高さにわたって15°~35°の角度による、極めて小さな傾斜の面取りである。
【0030】
実際には部品200は、図3の構成において外側から保持される中実のものである場合も、図4の構成において内側から保持される環状等のものである場合もあることが理解される。グリッパ100は、部品200の外側からの保持又は内側からの保持のための、図5のように汎用性の高いものであってもよい。
【0031】
少なくとも1つのジョー1、好ましくは各ジョー1は、軸方向の支承において部品200と協働することによって、部品200を軸Dに沿った正確な軸方向位置に停止させるように配設された、正面の当接面13を含む。
【0032】
有利には、支承面10は有利には、特に円筒の側面の一部の形状の、軸Dに対して平行な支承面15である。
【0033】
図8、9で確認できるある特定の構成では、グリッパ100は、平面Pに対して平行な平面内に、グリッパに含まれる少なくとも1つの弾性復帰手段3、より詳細には各弾性復帰手段3に関して、又は半径方向の弾性変形性を有する少なくとも1つのエリア5、より詳細には半径方向の弾性変形性を有する各エリア5に関して、ジョー、より詳細には突出部11の反対側にある、制限面35を含む。この制限面35は好ましくは、少なくとも1つの上記弾性復帰手段3から、より詳細には各弾性復帰手段3から、又は半径方向の弾性変形性を有する少なくとも1つのエリア5から、より詳細には半径方向の弾性変形性を有する各エリア5から、ゼロでない間隔値Eだけ離間しており、これにより、軸方向の摩擦が制限されることによって、グリッパ100内若しくはグリッパ100上への時計部品200の挿入中、又は時計部品200上若しくは時計部品200内へのグリッパ100の挿入中の、少なくとも1つの弾性復帰手段3の、より詳細には各弾性復帰手段3の、又は半径方向の弾性変形性を有する少なくとも1つの上記エリア5の、より詳細には半径方向の弾性変形性を有する各エリア5の、軸Dに沿ったわずかな屈曲が許容される。この間隔値Eは、弾性復帰手段3の、より詳細には各弾性復帰手段3の、又は半径方向の弾性変形性を有する1つのエリア5の、より詳細には半径方向の弾性変形性を有する各エリア5の、いかなる永久変形及び破断も防止するために、グリッパ100のタイプごとに所定の閾値に制限される。
【0034】
ある特定の実装形態では、グリッパ100はワンピース構造である。このグリッパ100は、ステンレス鋼、ばね鋼、又は他の合金といった金属材料製であってよく、また、特にこのグリッパ100が含む弾性復帰手段3及び/又は半径方向の弾性変形能力を有するエリア5に関して、ワイヤー放電加工によって及び/又はシンキングによって機械加工できる。このような実装形態は、高いクランプ力、及び高剛性の弾性復帰手段で、中実の部品200を保持するために特に適している。よって、最小断面が0.65mmで1.4301又は1.4310ステンレス鋼製の、120°の位置にある3つの蛇行ばねを備え、支持体の高さが6mmである、直径34mmの部品の把持のための、直径40mmのグリッパ100は、ジョー1個あたり25N/mm~45N/mm、より詳細には30N/mm~40N/mmの剛性を有する。軸方向推力は、操作対象の部品200のタイプに応じて、ジョー内への部品200の挿入のために6N~30Nの値に調整できる。
【0035】
より繊細な性質を有する部品200を把持するために、グリッパ100を、「LIGA」、「DRIE」又は類似の方法によるステレオリソグラフィによって、特にニッケル、ニッケルリン、ケイ素及び/若しくは少なくとも1つの酸化ケイ素、又は非晶質の若しくは少なくとも部分的に非晶質の材料で製造してよい。当然のことながら、ここで印加されるクランプ力は、ジョーの半径方向ストロークと同様に極めて小さい。このようなグリッパは、極めて壊れやすい部品200を操作又は保持するため、例えばイナーシャブロックをテンプに設置するための、良好な解決策を構成する。
【0036】
蛇行ばねからなる弾性復帰手段3を備えたグリッパ100を示す図は、これらをグリッパの作動位置において示しており、これらの蛇行ばねは緊張状態であり、ポストとスロットとの協働によって停止している。これらのグリッパは自由状態で製造され、ここでは各蛇行ばねがガイドスロット4内で半径方向に伸長し、その遠位端が支持体2を越えている。その後、蛇行ばねは、ポスト‐スロットの系による半径方向保持位置まで、面外に圧縮される。図1、2、7、11に示されている非限定的な例では、自由状態における蛇行ばねの半径方向の伸長は、圧縮状態におけるその半径方向の伸長の2.5倍~4.0倍、特に圧縮状態におけるその半径方向の伸長の3.1倍~3.5倍である。圧縮状態における蛇行ばねの半径方向の伸長は、支持体2の最大直径の0.10倍~0.24倍、より詳細には支持体の最大直径の0.15倍~0.19倍である。
【0037】
より詳細には、ストリップ8の断面(最小寸法)は、それ自体の高さの0.090倍~0.126倍、より詳細にはそれ自体の高さの0.103倍~0.113倍である。
【0038】
より詳細にはストリップ8の断面は、支持体2の高さの0.090倍~0.126倍、より詳細には支持体2の高さの0.103倍~0.113倍である。
【0039】
より詳細には、ストリップ8の断面は、最も大きな把持対象の部品200の最大直径の0.175倍~0.211倍、より詳細にはこの最も大きな部品200の最大直径の0.185倍~0.201倍である。ポスト‐スロット組立体を半径に対して垂直な方向に支承すること、又は他の何らかの同等の機構を支承することは、ジョー1の、及びその弾性復帰手段の角度的変形を回避するために重要である。図示されている実施形態は、半径方向にしか変形しないことを保証するものであり、これによって部品200の最適な保持が保証される。
【0040】
ある有利な実施形態では、グリッパ100の少なくとも1つのジョー1、より詳細には各ジョー1は、挿入側において支持体2に対して突出した少なくとも1つの突出部11を含み、この突出部11は着脱可能であり、ワンピース構造のグリッパ本体に取り付けられ、上記グリッパ本体は:支持体2;少なくとも1つの弾性復帰手段3、より詳細には各弾性復帰手段3、又は半径方向の弾性変形性を有する少なくとも1つのエリア5、より詳細には半径方向の弾性変形性を有する各エリア5;及び支持体裏板110を含み、支持体裏板110は、突出部11に含まれるピン等の相補的組み立て手段111と協働するように配設された組み立て手段を含む。他のピン又は類似の位置決め要素を、部品の位置の調整のためにグリッパ100上に設置してもよい。この構成により、一定の高さHを有するワンピース構造のグリッパ本体の製造が可能となり、これにより、グリッパ本体の製造が大幅に容易になり、またより低い製造コストでのグリッパ100の製造が可能となる。
【0041】
図は、120°だけ角度をオフセットされ、弾性領域において変形する3つのジョー1によって、丸みを帯びた形状の部品200をクランプできるようにする、グリッパ100の極めて汎用性の高い特定のケースを示している。この原理は様々なワッシャ直径に適合できる。例えば直径34mmの部品について、ジョーのストロークは有利には±0.2mmであり、0.1mmのクリアランスで既に十分である場合がある。従って、各ジョーのストロークを0.2mm、又は±0.1mmとすることができる当接が、多くの時計部品を機械加工するために保持するのに適している。これは明らかに、このようなストローク/このようなクリアランスで機械加工されるタイプの時計のブランクに関する従来の許容誤差内である。
【0042】
当接により、グリッパに含まれる、ジョーの過剰な移動とそれに伴う破断、又は弾性要素3、5の過剰な移動とそれに伴う破断が回避される。蛇行ばねの形状の弾性復帰要素の特定の実装形態により、直径が不規則な部品を、エネルギの寄与なしに把持できる。更に上記機構は保守作業が不要であり、このようなグリッパを組み込むために設計されたマニピュレータと同等の極めて長い耐用年数を有する。
【0043】
クランプを形成するこのグリッパは、マニピュレータによって又は製造機械によって不可避的に実行される運動に対応する、ジョー内への部品の軸方向推力を除いて、エネルギを必要としない。この解決策は経済的であり、更に小さなサイズで実装できるという利点を有する。
【0044】
グリッパの材料の選択は、操作又は保持対象の部品の性質、及び上記部品の耐性に関連する。1.4301、1.4310等のステンレス鋼、又はばね鋼の使用は、中実のブランク部品、地板、共振質量等によく適している。密度がより低い材料、「ナイロン」等で作製されたグリッパの使用は、断面が小さな部品に対して想定できる。
【0045】
支持体、弾性復帰手段、及び着脱可能な突出部を支持するための支持体裏板を含む、ワンピース構造のグリッパ本体の構成により、機械加工を大幅に簡略化でき、またジョーの突出部の形状の設計の自由度を大幅に高めることができる。
【0046】
本発明の有利な一態様は、グリッパを形成するクランプのベースの平面内ににおけるばねの配置にある。本発明のこの特定の概念は、半径方向の弾性変形性を有する支持体上のジョーの製造として要約できる。
【0047】
十分な半径方向の力の印加には、クリアランスは0.1mmで十分となり得ることに留意されたい。全てはばねの弾性定数に依存し、ばね定数kは、用途、及び必要な半径方向の把持力に応じて選択される。
【0048】
多くの変形例が考えられる:
‐軸方向当接面13は、ワンピース構造のサブアセンブリに統合することも、アタッチメントの形態で別個のものとすることもできる;
‐本発明の原理は、本発明に固有の半径方向当接システムの代わりに、軸方向当接システムに適用することもできる。
【0049】
本発明は、製造又は搬送ステーション500、600から、特に上記製造又は搬送ステーション500、600に含まれるムーブメントホルダー510からの、時計部品200の引き抜き、又は製造又は搬送ステーション500、600上への時計部品200の設置のための、マニピュレータ1000にも関する。
【0050】
マニピュレータ1000は少なくとも1つの上述のグリッパ100を含み、このマニピュレータ1000は、少なくとも1つのグリッパ100、より詳細には各グリッパ100を、時計部品200に向かって重力場の方向に移動させ、このグリッパ100の、少なくとも1つの上記弾性復帰手段3、より詳細には各弾性復帰手段3、又は少なくとも1つの半径方向の弾性変形性を有する少なくとも1つの上記エリア5、より詳細には半径方向の弾性変形性を有する各エリア5を、軸方向当接位置まで弾性変形させることによって、グリッパ100を時計部品200上又は時計部品200内へと軸Dに沿って軸方向に押し、時計部品200を弾性によって保持するグリッパ100を解放して、時計部品200を別の製造又は搬送ステーション600へと移送するための、特に電動式である手段を含み、上記別の製造又は搬送ステーション600において、マニピュレータ1000は、上記別の製造又は搬送ステーション600又はマニピュレータ1000自体に含まれる排出手段、限定するものではないが特にイジェクタフィンガ650と半径方向に協働して、上記排出手段、特に上記イジェクタフィンガ650を、支持体2と時計部品200との間に半径方向に挿入することによって、上記別の製造又は搬送ステーション600に含まれる容器又はムーブメントホルダー上に設置できるようにするよう、配設される。
【0051】
図13~18は、この移送の複数のステップを示す:
図13:ジョー1が最小の半径方向偏心位置E1にある状態のグリッパ100が、最初の製造又は搬送ステーション500のムーブメントホルダー510上に保持された部品200に向かって、下向きに接近する様子;
図14:ジョー1と、挿入面12上でガイドされて、軸Dに対して平行な支承面15で支承された部品200との間の、相対的な推力;
図15:最大の半径方向偏心位置E2にあるジョー1内における、部品200の軸方向当接位置;
図16:グリッパ100の解放、及びそれまで部品200を支持していたムーブメントホルダー510から取り外された部品200の分離;
図17:別の製造又は搬送ステーション600へのグリッパ100の移送;
図18:部品200の排出。
【符号の説明】
【0052】
1 ジョー、可動ジョー
2 支持体
3 半径方向弾性復帰手段
4 ガイドスロット
6 可動当接面
7 固定当接面
8 ストリップ
9 ループ
10 支承面
11 突出部
12 導入面
35 制限面
60 ポスト
61 第1の可動当接面
62 第2の可動当接面
70 スロット
71 第1の固定当接面
72 第2の固定当接面
100 グリッパ
110 支持体裏板
111 相補的組み立て手段
200 時計部品
D 軸
E 間隔値
P 一般平面
R 半径方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
【外国語明細書】