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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024097514
(43)【公開日】2024-07-19
(54)【発明の名称】帯状部材の搬送装置
(51)【国際特許分類】
   B29D 30/06 20060101AFI20240711BHJP
   B65G 47/52 20060101ALI20240711BHJP
   B65H 5/02 20060101ALI20240711BHJP
【FI】
B29D30/06
B65G47/52 A
B65H5/02 S
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023000999
(22)【出願日】2023-01-06
(71)【出願人】
【識別番号】000183233
【氏名又は名称】住友ゴム工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000280
【氏名又は名称】弁理士法人サンクレスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中川 亮
【テーマコード(参考)】
3F044
3F049
4F215
4F501
【Fターム(参考)】
3F044AA08
3F044AB12
3F044AB16
3F044AB37
3F044CD01
3F044CF03
3F044CF06
3F044CF07
3F049AA01
3F049DA01
3F049LA16
3F049LB12
4F215AH20
4F215AP06
4F215VA12
4F215VC02
4F215VL14
4F215VM06
4F215VQ03
4F501TA12
4F501TB02
4F501TF06
4F501TQ03
4F501TR06
4F501TV07
4F501TV12
4F501TV16
(57)【要約】
【課題】コンベアと受け渡し部材との間に帯状部材が巻き込まれた場合の復旧を容易にする。
【解決手段】搬送装置は、タイヤの構成部品である帯状部材Wを搬送するコンベア20と、コンベア20と搬送先50との間に配置され、帯状部材Wをコンベア20から搬送先50へ受け渡す受け渡し部材31と、コンベア20と搬送先50との間で受け渡し部材31を保持する保持部材32と、を備えており、保持部材32は、コンベア20によって搬送された帯状部材Wから受ける力により解除可能な保持力で受け渡し部材31を保持している。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイヤの構成部品である帯状部材を搬送するコンベアと、
前記コンベアと搬送先との間に配置され、前記帯状部材を前記コンベアから搬送先へ受け渡す受け渡し部材と、
前記コンベアと搬送先との間で前記受け渡し部材を保持する保持部材と、を備えており、
前記保持部材は、前記コンベアによって搬送された前記帯状部材から受ける力により解除可能な保持力で前記受け渡し部材を保持している、搬送装置。
【請求項2】
前記保持部材は、前記保持力としての磁力で前記受け渡し部材を吸着する磁石を有している、請求項1に記載の搬送装置。
【請求項3】
前記保持部材は、前記保持力としての付勢力を前記受け渡し部材に付与するばねを有している、請求項1に記載の搬送装置。
【請求項4】
前記保持部材は、前記保持力を調整可能に構成される、請求項1~3のいずれか1項に記載の搬送装置。
【請求項5】
前記コンベアと前記搬送先との間の所定の受け渡し位置に配置された前記受け渡し部材を検知するセンサをさらに備えている、請求項1~3のいずれか1項に記載の搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気入りタイヤの構成部品となる帯状部材を搬送するために用いられる帯状部材の搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
空気入りタイヤは、インナーライナー、カーカスプライ、ベルト、トレッド、サイドウォール等の各種の帯状部材を積層して形成した生タイヤを加硫成形することによって製造される。帯状部材は、例えばリールから引き出され、搬送装置によって生タイヤを成形するための成形ドラムへ搬送される。この種の搬送装置としては、帯状部材の搬送方向に直列に並べて配置された複数のコンベアを備えたものが知られている。これらの複数のコンベアの間には、帯状部材の落ち込みを防止する板状の受け渡し部材が設けられる。
【0003】
なお、一般的な搬送装置として、下記の特許文献1には、受け渡し部材の交換を容易にするために、複数のコンベアの間から受け渡し部材を着脱自在に構成したものが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001-233447公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の搬送装置では、帯状部材がコンベアに貼り付いている場合などに、コンベアと受け渡し部材との間に帯状部材が巻き込まれ、詰まったり停滞したりしてしまうことがある。この場合、コンベアを停止させてコンベアと受け渡し部材との間から帯状部材を取り出す作業が必要となり、復旧に長時間を要する。
【0006】
本発明は、コンベアと受け渡し部材との間に帯状部材が巻き込まれた場合の復旧を容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1) 本発明の搬送装置は、
タイヤの構成部品である帯状部材を搬送するコンベアと、
前記コンベアと搬送先との間に配置され、前記帯状部材を前記コンベアから搬送先へ受け渡す受け渡し部材と、
前記コンベアと搬送先との間で前記受け渡し部材を保持する保持部材と、を備えており、
前記保持部材は、前記コンベアによって搬送された前記帯状部材から受ける力により解除可能な保持力で前記受け渡し部材を保持している。
【0008】
この構成によれば、コンベアと受け渡し部材との間に帯状部材が巻き込まれると、受け渡し部材は帯状部材から力を受け、保持部材による保持が解除される。これによりコンベアと搬送先との間から受け渡し部材が取り外され、巻き込まれた帯状部材を取り出す作業を容易に行うことができる。
【0009】
(2) 上記(1)の搬送装置において、好ましくは、前記保持部材は、前記保持力としての磁力で前記受け渡し部材を吸着する磁石を有している。
このような構成によって、帯状部材から受ける力で容易に受け渡し部材の保持を解除することができる。
【0010】
(3) 上記(1)又は(2)の搬送装置において、好ましくは、前記保持部材は、前記保持力としての付勢力を前記受け渡し部材に付与するばねを有している。
このような構成によって、帯状部材から受ける力で容易に受け渡し部材の保持を解除することができる。
【0011】
(4) 上記(1)~(3)のいずれか1つの搬送装置において、好ましくは、前記保持部材は、前記保持力を調整可能に構成される。
このような構成によれば、搬送される帯状部材の種類や搬送速度等に応じて保持力を適切に設定することができる。
【0012】
(5) 上記(1)~(4)のいずれか1つの搬送装置において、好ましくは、前記コンベアと前記搬送先との間の所定の受け渡し位置に配置された前記受け渡し部材を検知するセンサをさらに備えている。
このような構成によって、受け渡し位置から受け渡し部材が取り外されたことをセンサで検知することができ、その検知に基づいてコンベアを停止する等の処理を行うことができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、コンベアと受け渡し部材との間に帯状部材が巻き込まれた場合に容易に帯状部材を取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、第1の実施形態に係る搬送装置の概略的な側面図である。
図2図2は、搬送装置の概略的な平面図である。
図3図3は、図2のA-A線における断面図である。
図4図4は、図2のB-B線における断面図である。
図5図5は、図2のC-C線における断面図である。
図6図6は、受け渡し部材が取り外された状態を示す概略的な側面図である。
図7図7は、第2の実施形態に係る搬送装置の、図2のB-B線における断面図である。
図8図8は、第3の実施形態に係る搬送装置の、図2のB-B線における断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、第1の実施形態に係る搬送装置の概略的な側面図である。図2は、搬送装置の概略的な平面図である。
図1に示す搬送装置10は、空気入りタイヤを製造する過程において、当該タイヤを構成する帯状部材W、例えば、インナーライナー、サイドウォール、トレッド等の未加硫ゴムを含む帯状部材(ゴムシート)Wを矢印D方向に搬送するものである。以下の説明において、帯状部材Wの搬送方向Dに平行な方向を第1方向Xという。また、この第1方向Xに直交する方向を第2方向Y及び第3方向Zという。このうち第2方向Yは、帯状部材Wを載置する搬送面25に平行な方向であり、第3方向Zは、搬送面25に直交する方向である。
【0016】
本実施形態の搬送装置10は、第1コンベア20と、受け渡し装置30とを有する。第1コンベア20は、搬送先である他のコンベア(第2コンベア)50に向けて帯状部材Wを搬送する。本実施形態の第1,第2コンベア20、50は、ベルトコンベアである。
【0017】
第1コンベア20は、一対のプーリ22と、一対のプーリ22に巻き掛けられたコンベアベルト23とを有する。図1には、搬送方向Dの前側に配置された一方のプーリ22のみが示されている。一対のプーリ22は、搬送フレーム21に回転自在に支持されている。一対のプーリ22のいずれかがモータ等の第1駆動装置26(図2参照)によって回転駆動され、コンベアベルト23が回送される。第1コンベア20は、一対のプーリ22以外に、コンベアベルト23を案内したり、コンベアベルト23に張力を付与したりする付随のプーリを有する。
【0018】
第2コンベア50も、一対のプーリ52と、一対のプーリ52に巻き掛けられたコンベアベルト53とを有する。図1には、搬送方向Dの後側に配置された一方のプーリ52のみが示されている。一対のプーリ52は、搬送フレーム51に回転自在に支持されている。一対のプーリ52のいずれかがモータ等の第2駆動装置56によって回転駆動され、コンベアベルト53が回送される。第2コンベア50は、一対のプーリ52以外に、コンベアベルト53を案内したり、コンベアベルト53に張力を付与したりする付随のプーリを有する。
【0019】
第1コンベア20は、コンベアベルト23の上面が搬送面25とされ、この搬送面25に載置された帯状部材Wが搬送される。第2コンベア50は、コンベアベルト53の上面が搬送面55とされ、この搬送面55に載置された帯状部材Wが搬送される。第1コンベア20の搬送面25と第2コンベア50の搬送面55とは略同一の高さに配置されている。
【0020】
受け渡し装置30は、第1コンベア20と第2コンベア50との間で帯状部材Wを受け渡す装置である。受け渡し装置30は、受け渡し部材31、保持部材32、及びセンサ33を有する。
【0021】
受け渡し部材31は、第1コンベア20と第2コンベア50(搬送先)との間の所定の受け渡し位置(図1に示される位置)に配置される。受け渡し部材31は、本体部34と、第1被保持部35と、第2被保持部36(図4参照)とを有する。本体部34は、第1コンベア20と第2コンベア50との間で帯状部材Wが通過し、帯状部材Wを下方から支持する部分である。
【0022】
図1及び図2に示すように、本体部34は、第2方向Yに長い帯板状に形成されている。本体部34は、第1コンベア20と第2コンベア50との第1方向Xの間隔Tよりも大きい第1方向Xの長さLを有する。本体部34は、第1コンベア20及び第2コンベア50の第2方向Yの長さと同じかこれよりも大きい第2方向Yの長さを有する。
【0023】
図1に示すように、本体部34は、上底よりも下底が小さい台形状の断面を有する。本体部34の上面は、第1コンベア20及び第2コンベア50の搬送面25,55よりもやや低い位置で搬送面25,55と平行に配置されている。第1コンベア20の搬送面25,55と本体部34の上面との間には、帯状部材Wの厚さよりも小さい隙間が形成される。
【0024】
図3は、図2のA-A線における断面図である。図4は、図2のB-B線における断面図である。図5は、図2のC-C線における断面図である。
第1被保持部35は、帯状部材Wが通過しない位置、具体的には、本体部34の第2方向Yの両端に設けられている。第1被保持部35は、保持部材32(第1保持部41)に保持される部分である。第1被保持部35は、板状に形成されている。第1被保持部35は、本体部34よりもやや小さい第1方向Xの長さを有する。第1被保持部35は、後述する磁石45が吸着可能な鉄等の磁性体で形成されている。
【0025】
図5に示すように、第1被保持部35は、下方に突出する位置決め部35aを有する。位置決め部35aは、後述する保持部材32における保持台44の第1方向Xの端面に接触することで保持台44に対する受け渡し部材31の同方向Xの位置を設定する。
【0026】
第2被保持部36は、第1被保持部35上に設けられている。第2被保持部36は、保持部材32(第2保持部42)に保持される部分である。第2被保持部36は、板状に形成され、第1被保持部35から上方に突出している。第2被保持部36は、センサ33の検知板としても利用される。
【0027】
保持部材32は、所定の受け渡し位置において受け渡し部材31を保持するものである。保持部材32は、第1コンベア20の搬送フレーム21にブラケット40を介して取り付けられている。保持部材32は、第1保持部41と、第2保持部42とを含む。第1保持部41は、磁力を利用して受け渡し部材31を保持する。第2保持部42は、ばねの付勢力を利用して受け渡し部材31を保持する。
【0028】
第1保持部41は、保持板43と、保持台44とを有する。保持板43は、ブラケット40の端部から下方に延びている。保持台44は、保持板43の下端部に固定されている。保持台44上に受け渡し部材31の第1被保持部35が載置されることによって受け渡し部材31が下方から支持される。
【0029】
第1保持部41は、保持台44に埋め込まれた磁石45をさらに有する。本実施形態の磁石45は永久磁石である。磁石45は、保持台44の上面に露出している。磁石45は、保持台44上に載置された受け渡し部材31(第1被保持部35)を吸着し、その吸着力(磁力)によって受け渡し部材31を保持する。受け渡し部材31は、磁石45の吸着力よりも大きな力で引き離すことで第1保持部41から取り外される。
【0030】
第2保持部42は、ボールプランジャを有する。ボールプランジャは、ケース42aと、ケース42aに収容されたボール42bとばね42cとを有する。ケース42aは円筒状に形成されている。ケース42aの一端は開口している。ケース42aの外周面には雄ねじ42a1が形成されている。ボール42bは、ケース42aの一端の開口から突出している。ばね42cはコイルばねである。ばね42cは、ケース42aの開口から突出する方向へボール42bを付勢している。
【0031】
第2保持部42のケース42aは、前述した保持板43に取り付けられている。保持板43には、雌ねじ孔43aが貫通して形成され、この雌ねじ孔43aにケース42aの雄ねじ42a1がねじ込まれている。ケース42aの外周面にはロックナット47が取り付けられている。
【0032】
第2保持部42のボール42bは、受け渡し部材31の第2被保持部36に接触している。第2被保持部36には、ボール42bが嵌合する凹部36aが形成されている。凹部36aは球面状に形成されている。受け渡し部材31は、第2保持部42のボール42bが第2被保持部36に接触(凹部36aに嵌合)することによって保持されるとともに所定の受け渡し位置に位置決めされている。受け渡し部材31は、ばね42cの付勢力よりも大きな力で引き離すことで第2保持部42から取り外される。
【0033】
第2保持部42は、保持板43の雌ねじ孔43aに対するケース42aの雄ねじ42a1のねじ込み量を調整することで、第2被保持部36との距離を調整することができる。これにより、ボール42bが第2被保持部36に接触したときのばね42cの縮み量を調整し、受け渡し部材31を保持するための付勢力(保持力)を調整することができる。
【0034】
本実施形態では、第1保持部41の保持力(磁石45の吸着力)は、第2保持部42の保持力(ばね42cの付勢力)よりも大きく設定されている。ただし、第1保持部41の保持力(磁石45の吸着力)は、第2保持部42の保持力(ばね42cの付勢力)よりも小さく設定されていてもよいし、両方の保持力は同一であってもよい。
【0035】
第2保持部42は、ボールプランジャに限らず、ばねの付勢力によって押圧部品を受け渡し部材31に押し付ける構成であれば特に限定されない。例えば、第2保持部42は、ボール42bに代えてピンを有するピンプランジャや、ボール42bに代えてローラを有するローラプランジャであってもよい。
【0036】
センサ33は、所定の受け渡し位置において保持部材32で保持された受け渡し部材31を検知するものである。本実施形態のセンサ33は、近接センサ等の非接触センサである。センサ33は、受け渡し部材31の第2被保持部36を検知する。したがって、第2被保持部36は、センサ33用の検知板としても機能している。センサ33は、光センサ等の他の非接触式のセンサであってもよい。センサ33は、リミットスイッチ等の接触式のセンサであってもよい。
【0037】
図2に示すように、第1コンベア20を駆動する第1駆動装置26及び第2コンベア50を駆動する第2駆動装置56は、制御装置60によって動作制御される。制御装置60は、例えば、CPU等のプロセッサと、RAM、ROM等を含むメモリとを有するコンピュータにより構成される。センサ33の検知信号は、制御装置60に入力される。制御装置60は、センサ33から検知信号を受けた場合、第1,第2駆動装置26,56の駆動を可能とし、検知信号を受けない場合、第1,第2駆動装置26,56の駆動を不可とする。
【0038】
図6は、受け渡し部材が取り外された状態を示す概略的な側面図である。
第1コンベア20に帯状部材Wが貼り付いた状態で搬送されると、第1コンベア20の終端でコンベアベルト23とともに帯状部材Wがプーリ22に沿って湾曲し、第1コンベア20と受け渡し部材31との間に巻き込まれることがある。このとき、帯状部材Wの端部が受け渡し部材31に衝突し、所定以上の力、すなわち第1保持部41における磁石45の吸着力と第2保持部42におけるばね42cの付勢力よりも大きい力が受け渡し部材31に付与されると、受け渡し部材31が保持部材32から取り外される。これにより、センサ33から制御装置60への検知信号の送信が停止し、第1,第2コンベア20,50の動作が停止される。受け渡し部材31が取り外されるので、作業者は、巻き込まれた帯状部材Wを容易に取り出すことができ、迅速に搬送作業が可能な状態に復旧することができる。
【0039】
図7は、第2の実施形態に係る搬送装置の、図2のB-B線における断面図である。
本実施形態の搬送装置10は、保持部材32における第1保持部41の保持力を調整可能に構成したものである。第1保持部41の保持台44には、スペーサ48が着脱自在に取り付けられる。このスペーサ48によって磁石45と受け渡し部材31の第1被保持部35との間に隙間が形成され、磁石45による保持力が弱められる。スペーサ48の厚さを調整することによって、磁石45による保持力を調整することができる。
【0040】
図8は、第3の実施形態に係る搬送装置の、図2のB-B線における断面図である。
本実施形態の搬送装置10は、保持部材32の第1保持部41を構成する磁石45が、保持台44ではなく、受け渡し部材31の第1被保持部35に取り付けられている。保持台44は、磁石45が吸着可能な鉄等の磁性体により構成されている。本実施形態においても、第1の実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0041】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において、適宜変更することができる。
上記実施形態では、保持部材32が、第1保持部41と第2保持部42との双方を有していたが、いずれか一方のみを有していてもよい。第2保持部42は、1つに限らず複数設けられていてもよい。第2保持部42を備える場合、第1保持部41は、磁石45を省略し保持台44のみで受け渡し部材31を下方から支持する構成とすることもできる。
【0042】
第1保持部41を構成する磁石は、永久磁石に限らず、電磁石等の他の形態であってもよい。第2保持部42を構成するばね42cは、コイルばねに限らず、板ばね等の他の形態であってもよい。
【0043】
上記実施形態では、第1コンベア20による搬送先が他の第2コンベア50であったが、これに限定されず、帯状部材Wを巻き付けるドラムや、帯状部材Wを載置する台等であってもよい。
【符号の説明】
【0044】
10 :搬送装置
20 :第1コンベア
31 :受け渡し部材
32 :保持部材
33 :センサ
41 :第1保持部
42 :第2保持部
42c :ばね
45 :磁石
50 :第2コンベア(搬送先)
W :帯状部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8