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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024097582
(43)【公開日】2024-07-19
(54)【発明の名称】情報管理システム、情報管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240711BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023001129
(22)【出願日】2023-01-06
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】後藤 聡
(72)【発明者】
【氏名】本多 英明
(72)【発明者】
【氏名】三田 貴之
(72)【発明者】
【氏名】竹内 直紀
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】読み仮名の取得を容易に行う。
【解決手段】読み仮名を取得する対象の氏名を含む生活者情報を生活者端末に送信する第1送信部と、前記生活者端末から認証サーバに対して前記生活者情報に対応する前記生活者を識別可能な情報に基づく本人確認が行われ、本人であることが確認された氏名に対する読み仮名を前記生活者端末から取得する取得部と、前記取得した読み仮名を前記生活者情報とともに記憶する記憶部と、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
読み仮名を取得する対象の氏名を含む生活者情報を生活者端末に送信する第1送信部と、
前記生活者端末から認証サーバに対して前記生活者情報に対応する前記生活者を識別可能な情報に基づく本人確認が行われ、本人であることが確認された氏名に対する読み仮名を前記生活者端末から取得する取得部と、
前記取得した読み仮名を前記生活者情報とともに記憶する記憶部と、
を有する情報管理システム。
【請求項2】
読み仮名を取得する対象の氏名を含む生活者情報を生活者端末に送信する第1送信部と、
前記生活者端末から認証サーバに対して前記生活者情報に対応する前記生活者を識別可能な情報に基づく本人確認が行われたことに応じて登録されるアカウント情報を用いて、前記生活者端末からログインされた後、当該ログインされたアカウントに対応する本人確認が行われた際の氏名に対する読み仮名を前記生活者端末から取得する取得部と、
前記取得した読み仮名を前記生活者情報とともに記憶する記憶部と、
を有する情報管理システム。
【請求項3】
前記第1送信部は、前記取得する対象の氏名に対する読み仮名の候補とともに前記生活者情報を前記生活者端末に送信し、
前記取得部は、前記取得する対象の氏名と前記読み仮名の候補との対応関係について確認された結果を前記生活者端末から取得し、
前記記憶部は、前記確認された結果に基づく読み仮名を前記生活者情報とともに記憶する
請求項1または請求項2に記載の情報管理システム。
【請求項4】
前記取得部は、前記読み仮名を取得する対象の氏名が印刷され前記生活者に送付されたことに応じて前記生活者から送られた申請書に記載された読み仮名を取得する第1の取得方法によって取得する第1取得部と、前記取得する対象の氏名に対する読み仮名を前記生活者端末から取得する第2の取得方法によって取得する第2取得部とがあり、
前記情報管理システムは、
前記生活者から、前記第1取得部または前記第2取得部のいずれかによって前記読み仮名の申請要求を受けると、当該申請要求された取得方法とは異なる取得方法によって前記生活者から既に読み仮名の申請要求を取得していたか否かを判定する判定部
を有する請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項5】
第1送信部が、読み仮名を取得する対象の氏名を含む生活者情報を生活者端末に送信し、
取得部が、前記生活者端末から認証サーバに対して前記生活者情報に対応する前記生活者を識別可能な情報に基づく本人確認が行われ、本人であることが確認された氏名に対する読み仮名を前記生活者端末から取得し、
記憶部が、前記取得した読み仮名を前記生活者情報とともに記憶する
情報管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報管理システム、情報管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
企業や地方自治体等である企業・団体は、生活者に対して、各種サービスを提供している。各種サービスを提供する場合、サービスを提供する対象者の、氏名、住所、生年月日等のデータと、企業・団体に登録されている氏名、住所、生年月日等のデータとをコンピュータによって突合処理を実行させ、本人確認をする場合がある。
ここで、本人確認を行うために生年月日を用いる場合、生年月日は数字によって表されるため、数字が一致するか否かをコンピュータによって判定することができる。
【0003】
一方、氏名を用いて同一人物であるか否かの突合を行う場合、氏名を表す漢字を用いて突合処理を行うことがある。
姓を表す文字は、読み仮名(カナ氏名、ローマ字氏名)が同じであっても、用いられる漢字の種類が複数存在する場合がある。例えば、渡辺姓である場合、渡辺、渡邉、渡邊等、斉藤姓である場合、斉藤、斎藤、齋藤等のように、用いられる漢字が異なる。そのため、単純に漢字を用いてコンピュータによって氏名の突合処理をすると、用いられる漢字が異なるため、その漢字の文字コードも異なるため、入力される漢字の種類によっては、同一人物であるにもかかわらず、異なる人物であると判定されてしまう。
そこで、氏名を表す漢字だけでなく、読み仮名を用いることが考えらえる。
【0004】
なお、本人確認用の書面を利用して本人確認を行うためのシステムが開示されている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002-24422号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、氏名を用いて本人確認を行う場合、企業・団体は、氏名の記載を戸籍から得ることができるが、現在、戸籍には読み仮名が登録されていないため、読み仮名を本人確認に用いることができない。
そこで、読み仮名を取得しようとした場合、引っ越し、結婚等のように、戸籍情報の変更が行われるタイミングで、読み仮名を取得することが考えられる。しかし、戸籍情報の変更はそれほど頻繁に行われるものでもないため、読み仮名を取得する機会が限られてしまう。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、読み仮名の取得を容易に行うことができる情報管理システム、情報管理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様は、読み仮名を取得する対象の氏名を含む生活者情報を生活者端末に送信する第1送信部と、前記生活者端末から認証サーバに対して前記生活者情報に対応する前記生活者を識別可能な情報に基づく本人確認が行われ、本人であることが確認された氏名に対する読み仮名を前記生活者端末から取得する取得部と、前記取得した読み仮名を前記生活者情報とともに記憶する記憶部と、を有する情報管理システムである。
【0009】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様は、読み仮名を取得する対象の氏名を含む生活者情報を生活者端末に送信する第1送信部と、前記生活者端末から認証サーバに対して前記生活者情報に対応する前記生活者を識別可能な情報に基づく本人確認が行われたことに応じて登録されるアカウント情報を用いて、前記生活者端末からログインされた後、当該ログインされたアカウントに対応する本人確認が行われた際の氏名に対する読み仮名を前記生活者端末から取得する取得部と、前記取得した読み仮名を前記生活者情報とともに記憶する記憶部と、を有する情報管理システムである。
【0010】
また、本発明の一態様は、第1送信部が、読み仮名を取得する対象の氏名を含む生活者情報を生活者端末に送信し、取得部が、前記生活者端末から認証サーバに対して前記生活者情報に対応する前記生活者を識別可能な情報に基づく本人確認が行われ、本人であることが確認された氏名に対する読み仮名を前記生活者端末から取得し、記憶部が、前記取得した読み仮名を前記生活者情報とともに記憶する情報管理方法である。
【発明の効果】
【0011】
以上説明したように、この発明によれば、読み仮名の取得を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】情報管理システムSの構成を示す概略ブロック図である。
図2】管理システム10の機能を表す概略ブロック図である。
図3】記憶部1301に記憶される生活者情報の一例を示す図である。
図4】情報管理システムSの処理の流れを説明する流れ図である。
図5】第1申請方法における処理の流れ説明するシーケンス図である。
図6】第2申請方法における処理の流れ説明するシーケンス図である。
図7】第3申請方法における処理の流れ説明するシーケンス図である。
図8】生活者端末20において読み仮名の入力画面が表示された場合の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態による情報管理システムSについて図面を参照して説明する。
図1は、この発明の一実施形態による情報管理システムSの構成を示す概略ブロック図である。
情報管理システムSは、管理システム10、生活者端末20、携帯キャリアサーバ35、認証サーバ40が、ネットワークNWaを介して接続される。
また、情報管理システムSに関連するものとしては、2次元バーコード210、個人カード(例えばマイナンバーカードであり、以下「NMカード」と称する)200、申請書AP、配送業者DLがある。生活者Uは、生活者端末20を利用する利用者である。
【0014】
管理システム10は、企業又は団体から依頼された、生活者に関する情報の収集に関する業務を、企業・団体サーバ30と生活者端末20との間で仲介する機能を有する。
管理システム10は、例えば、サーバ装置、パーソナルコンピューター(PC)などのうちいずれかのコンピュータ(情報処理装置)を含んで構成される。管理システム10は、生活者端末20から依頼された手続を実行するための制御を行う。
【0015】
生活者端末20は、生活者(ユーザ)によって使用される情報処理装置である。生活者端末20は、例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット、PCなどのうちいずれかの機器を適用することができる。
【0016】
生活者端末20は、情報を表示する液晶ディスプレイ等の表示部と、生活者からの操作入力を受け付けるタッチパネル等の操作部とを有する。生活者端末20は、管理システム10に対し、企業・団体サーバ30に対応する企業又は団体に対する手続に関する処理を実行する。
【0017】
生活者端末20は、生活者によって、携帯キャリアサーバ35の通信事業者と、生活者端末20を用いた通信サービスを利用するための契約がなされる。生活者端末20は、契約をしている通信事業者が提供する通信サービスを用いて通信をすることが可能である。
生活者端末20には電話番号が割り当てられている。生活者端末20は、この電話番号を送信先または送信元とした通信を行うメッセージアプリケーションを実行する機能を有する。
【0018】
MNカード200は、電子証明書201が記憶されたIC(Integrated Circuit)カードである。MNカード200は、公的な証明書である個人カードの一例である。この場合、MNカード200には、署名用電子証明書、及び、利用者証明用電子証明書が、電子証明書201として記憶領域(メモリ)に記憶されている。
【0019】
2次元バーコード210は、生活者端末20によって光学的に読み取ることが可能な機械読取コードである。2次元バーコードは、企業・団体サーバ30の企業、団体、自治体等によって発行されるようにしてもよく、管理システム10によって発行されてもよい。
2次元バーコード210には、メッセージアプリケーションプログラムを起動させるための指示、生活者情報を送信する送信先である管理システム10の宛先等が含まれる。この2次元バーコード210は、アクセス先である管理システム10を特定することができるか、企業・団体を識別することができればよく、生活者に対して個別ではなくてもよい。また、2次元バーコード210は、アクセス先が含まれていれば、アクセス先と、生活者を識別する生活者識別情報を含むものであってもよい。
【0020】
携帯キャリアサーバ35は、通信事業者によって管理されるサーバ装置である。通信事業者は、例えば、自らが保有又は運用する通信回線を用いた、電話番号を利用した通信サービスを生活者端末20に対して提供するMNO(Mobile Network Operator、移動体通信事業者)である。携帯キャリアサーバ35は、管理システム10及び生活者端末20を、通信ネットワークNWaを介して通信を行わせる。
【0021】
認証サーバ40は、例えば、J-LIS(地方公共団体情報システム機構)によって運営される公的個人認証サービスを提供するサーバ装置である。この例では、認証サーバ40は、デジタル署名を検証する署名検証者の機能も含む場合について説明するが、認証サーバ40は、公的個人認証サービスを提供するサーバ装置と、署名検証者の機能を有するサーバ装置とが別のサーバによって構成されてもよい。認証サーバ40は、管理システム10に対して、通信ネットワークNWaを介して通信をする。
【0022】
企業・団体サーバ30は、企業又は団体によって管理されるサーバ装置である。企業又は団体は、例えば、地方自治体、保険会社、医療機関、銀行等である。企業・団体サーバ30は、管理システム10に対して、通信ネットワークNWaを介して通信をする。
【0023】
配送業者DLは、管理システム10において発行された申請書APを含む配達物を生活者に対して配達する。
申請書APは、生活者の氏名に対する読み仮名を登録するための申請を行う書面である。ネットワークNWaは、インターネット、移動体通信事業者が提供する通信ネットワーク等である。
【0024】
図2は、管理システム10の機能を表す概略ブロック図である。
管理システム10は、データ送受信サーバ110、データ処理サーバ120、マスタデータベース130、印刷処理サーバ140、バックオフィスシステム150、オンラインサーバ160とがネットワークNWbを介して接続される。
ネットワークNWbは、インターネット、移動体通信事業者が提供する通信ネットワーク、LAN(Local Area Network)等のネットワークである。
【0025】
データ送受信サーバ110、データ処理サーバ120、マスタデータベース130、印刷処理サーバ140、バックオフィスシステム150、オンラインサーバ160は、いずれも、サーバ装置、PC等の少なくとも1台のコンピュータによって構成される。これらのコンピュータは、それぞれ、処理を実行するためのプログラムをCPUが記憶装置から読み出して実行することで各種処理を行うことで機能を実現する。
【0026】
データ送受信サーバ110は、企業・団体サーバ30と通信を行う。
データ送受信サーバ110は、企業・団体サーバ30から収集対象者データを受信する。
収集対象者データは、読み仮名を収集する対象の生活者情報が含まれる。生活者情報は、少なくとも生活者の氏名が含まれる。企業・団体サーバ30を地方自治体が運営する場合、収集対象者データは、地方自治体が管理する地域に居住する生活者の氏名が含まれるものであり、企業・団体サーバ30を企業が運営する場合、収集対象者データは、企業がサービス等を提供する対象の顧客(生活者)の氏名が含まれる。収集対象者データには、少なくとも1名の生活者についての生活者情報が含まれる。収集対象者が複数である場合には、収集対象者データには、複数の生活者についての生活者情報が含まれる。また、収集対象者データは、生活者を識別する生活者識別情報が氏名に対応付けられたデータであってもよい。
読み仮名は、カナ氏名とローマ字氏名とのうち少なくともいずれか一方である。この実施形態では、読み仮名がカナ氏名である場合について説明する。
【0027】
データ送受信サーバ110は、収集対象者データを企業・団体サーバ30から受信し、データ処理サーバ120に送信する。また、データ送受信サーバ110は、データ処理サーバ120から受信した、生活者情報を企業・団体サーバ30に送信する。生活者情報は、収集対象者データに含まれる氏名に対して読み仮名が対応付けられたデータである。生活者情報は、少なくとも1名の生活者の氏名と読み仮名とが対応付けられたデータである。
【0028】
データ処理サーバ120は、各種データ処理を行う。データ処理サーバ120は、データ変換部1201、候補生成部1202、辞書データ記憶部1203を有する。
データ変換部1201は、データ送受信サーバ110から受信したデータのデータ形式を他のデータ形式に変換する。
例えば、データ変換部1201は、データ送受信サーバ110から受信したデータに含まれる、氏名を表す文字列について、管理システム10において利用可能なデータ形式に変換する。例えば、文字列を構成する文字の文字コードを、管理システム10において利用可能な予め決められたデータ形式に変換する。
また、データ変換部1201は、データ送受信サーバ110から受信したデータのデータ形式を印刷処理サーバ140において利用可能なデータ形式に変換し、印刷処理サーバ140に送信する。
また、データ変換部1201は、マスタデータベース130に記憶されたデータを企業・団体サーバ30において利用可能なデータ形式に変換する。
【0029】
候補生成部1202は、収集対象者データに含まれる氏名に対する読み仮名の候補を生成する。データ処理サーバ120は、読み仮名が生成されると、氏名とともに読み仮名の候補を収集対象者データとして出力する。
【0030】
辞書データ記憶部1203は、氏名を表す文字の表記と、その文字の読み仮名とを対応づけた辞書データを記憶する。氏名の文字は、漢字、ひらがな、カタカナ等がある。読み仮名の候補は、カナ氏名とローマ字氏名との少なくともいずれか一方である。
候補生成部1202は、辞書データ記憶部1203を参照することで、収集対象者データに含まれる漢字に対する読み仮名の候補を抽出(生成)することができる。
候補生成部1202と辞書データ記憶部1203は、データ処理サーバ120に設けられていてもよいし、データ送受信サーバ110、印刷処理サーバ140、バックオフィスシステム150、オンラインサーバ160のいずれかに、両方が搭載されていてもよく、これらのいずれかの機器に候補生成部1202と辞書データ記憶部1203が分かれて搭載されるようにしてもよい。また、候補生成部1202と辞書データ記憶部1203とのうち少なくともいずれか一方が、管理システム10の外部装置(例えば、企業・団体サーバ30)に設けられ、その外部装置と連携することで読み仮名の候補を得るようにしてもよい。
【0031】
マスタデータベース130は、各種データを記憶する記憶部1301を有する。
例えば、記憶部1301は、生活者に関する各種情報を記憶する。記憶部1301は、収集対象者データを記憶し、その後、読み仮名が得られると、収集対象者データと読み仮名とを対応付けて生活者情報として記憶する。記憶部1301は、氏名と読み仮名の他に、住所、生年月日、携帯電話番号等を含む生活者情報を記憶することもできる。
図3は、記憶部1301に記憶される生活者情報の一例を示す図である。
この例では、生活者情報は、生活者識別情報、氏名、読み仮名、住所、生年月日、携帯電話番号、続柄、申請ステータス、世帯主の生活者識別情報、申請者、申請日等が含まれる。生活者識別情報は、生活者を個別に識別する情報である。申請ステータスは、申請書を生活者から受付済みであるか否かの状態を示す情報である。申請ステータス「未」は、申請書を生活者から受け付けていない状態を示し、申請ステータス「受付済み」は、申請書を生活者から受け付け済みであることを示す。世帯主の生活者識別情報は、生活者が属する世帯の世帯主に割り当てられている生活者識別情報である。申請者は、申請書を申請した生活者を表す情報であり、例えば、生活者の氏名または生活者識別情報を用いるようにしてもよい。申請日は、申請書を利用して申請した日を表す。
生活者情報は、1名の生活者だけでなく、複数の生活者について含むことができる。
【0032】
記憶部1301は、記憶媒体、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、RAM(Random Access read/write Memory)、ROM(Read Only Memory)、またはこれらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。
この記憶部1301は、例えば、不揮発性メモリを用いることができる。
【0033】
印刷処理サーバ140は、データ処理サーバ120から受信したデータに応じた印刷データを生成し、印刷データに基づいて印刷媒体に印刷することで、生活者に送付するための各種書面を印刷装置によって印刷する。各種書面には、例えば申請書がある。申請書は、氏名に対応する読み仮名を申請するための書面である。印刷された各種書面は、封筒等に入れられ、配送業者DLに受け渡される。
印刷処理サーバ140は、二次元バーコードを生成し、申請書に印刷する。二次元バーコードは、生活者識別情報を含む情報が二次元バーコードとして表された生活者二次元バーコードと、生活者端末20が接続する先を特定することが可能なコードが二次元バーコードとして表された接続先二次元バーコードとがある。生活者二次元バーコードと接続先二次元バーコードは、両方使用してもよいし、いずれか一方のバーコードに両方の情報を含めるようにしてもよいし、いずれか一方のみを用いるようにしてもよい。
印刷処理サーバ140は、例えば、印刷装置が設置された印刷工場に設けられていてもよい。
【0034】
バックオフィスシステム150は、申請書に基づく各種情報処理を行う。
ここで申請書に基づく読み仮名の申請の方法は複数ある。
《第1申請方法:申請書を用いた申請》
読み仮名を取得する対象の氏名が印刷され生活者に送付されたことに応じて生活者から送られた申請書に記載された読み仮名を取得する方法である。
《第2申請方法:Webサイトから電子的に申請》
申請書に付帯された二次元バーコードを生活者端末20によって読み取ってもらい、オンラインサーバ160が公開しているWebサイト(ポータルサイト)に生活者端末20によってアクセスしてもらい、生活者端末20から入力される読み仮名をオンラインサーバ160が取得する方法である。
《第3申請方法:メッセージアプリケーションを基点として電子的に申請》
申請書に付帯された二次元バーコードが生活者端末20によって読み取られたことに応じて、生活者端末20において、携帯番号を用いたメッセージアプリケーションが起動され、その後、オンラインサービスのWebサイトに遷移し、生活者端末20から入力される読み仮名をオンラインサーバ160が取得する方法である。
【0035】
以下、第1申請方法による申請に基づいて読み仮名を取得する方法を第1の取得方法と称することがあり、第2申請方法または第3申請方法による申請に基づいて読み仮名を取得する方法を第2の取得方法として称することがある。
【0036】
これらの方法のうち、バックオフィスシステム150は、第1申請方法(第1の取得方法)によって申請されたことに応じて、申請書に基づく各種処理を行う。バックオフィスシステム150の機能はいくつかあるが、例えば、生活者から送付された申請書の書面をOCR(Optical Character Recognition/Reader)によって光学的に読み取り、申請書に記述された氏名、読み仮名等を抽出し、抽出結果に基づいて、記憶部1301に記憶されたデータを更新する。
【0037】
バックオフィスシステム150は、第1取得部1501、第1判定部1502を有する。
第1取得部1501は、生活者から送付された申請書に記載された読み仮名を取得する。例えば、第1取得部1501は、第1の取得方法によって読み仮名を取得する。
第1取得部1501が読み仮名を取得する方法としてはいくつがあるが、例えば、OCRを用いた方法と、入力装置を介して入力される方法とがある。OCRを用いた方法では、第1取得部1501は、読み仮名が記載され生活者から送付された申請書をOCRによって光学的に読み取った読み取り結果を取得することで、読み仮名を取得する。入力装置を介して入力される方法としては、読み仮名が記載された申請書に基づいてオペレータによってキーボードやマウス等の入力装置が操作入力されることで、読み仮名が入力されると、第1取得部1501は、この操作入力に応じて入力される読み仮名を取得する。
第1取得部1501は、生活者から返送された申請書に記載された読み仮名の候補に対して書き込まれた確認結果に応じた読み仮名を取得する。例えば、第1取得部1501は、申請書に記載された読み仮名の候補との対応関係が正しいか否かについて生活者に確認してもらい、問題ないことを示す確認結果が申請書に記載されている場合には、申請書に記載された読み仮名の候補を、読み仮名として取得する。また、第1取得部1501は、確認結果において、読み仮名の候補が正しくないことを示す確認結果が申請書に記載されている場合には、正しい読み仮名として申請書に書き込まれた(訂正されて書き込まれた)読み仮名を取得する。
第1取得部1501は、取得した読み仮名を生活者の氏名に関連付けてマスタデータベース130に記憶させる。
【0038】
第1判定部1502は、生活者から、第1の取得方法によって読み仮名の申請要求を受けると、当該申請要求された取得方法とは異なる取得方法(第2の取得方法)によって生活者から既に読み仮名の申請要求を取得していたか否かを判定する。この判定を行った場合には、生活者がWebサイトから電子的に申請(第2申請方法)するかメッセージアプリケーションを基点として電子的に申請(第3申請方法)をした後、申請書をバックオフィスシステム150のオペレータが対応可能な拠点に送付する等の重複した申請がなされていることを検知することができる。
【0039】
オンラインサーバ160は、第1送信部1600、第2取得部1601、第2判定部1602を有する。
第1送信部1600は、読み仮名を取得する対象の氏名を含む生活者情報を生活者端末に送信する。
第1送信部1600は、取得する対象の氏名に対する読み仮名の候補とともに生活者情報を生活者端末に送信することもできる。
【0040】
第2取得部1601は、生活者端末20から認証サーバに対して生活者情報に対応する前記生活者を識別可能な情報に基づく本人確認が行われ、本人であることが確認された氏名に対する読み仮名を生活者端末20から取得する。例えば、第2取得部1601は、第2の取得方法によって取得する。生活者情報に対応する生活者を識別可能な情報は、生活者に関する情報であり、本人確認を行うことが可能な情報であればよく、例えば、個人カード(MNカード200等)に記憶された情報であってもよい。また、生活者情報に対応する生活者を識別可能な情報は、改ざんされにくいユニークな二次元バーコード等が生活者に対して個別に発行されたものであってもよい。この場合、第2取得部1601が、その二次元バーコードが生活者端末20によって読み取られ、その読み取られた結果に応じた情報を取得するようにしてもよい。生活者情報に対応する生活者を識別可能な情報は、本人確認を行うことが可能な情報であれば、個人カード、二次元バーコード以外のものを利用してもよい。
第2取得部1601は、取得する対象の氏名と読み仮名の候補との対応関係について確認された結果を生活者端末20から取得するようにしてもよい。この場合、記憶部1301は、この確認結果に基づく読み仮名を生活者情報とともに記憶する。
【0041】
第2判定部1602は、生活者から、第2の取得方法によって読み仮名の申請要求を受けると、当該申請要求された取得方法とは異なる取得方法(第1の取得方法)によって生活者から既に読み仮名の申請要求を取得していたか否かを判定する。この判定を行った場合には、読み仮名が記載された申請書を、生活者がバックオフィスシステム150のオペレータが対応可能な拠点に送付した後、Webサイトから電子的に申請(第2申請方法)するかメッセージアプリケーションを基点として電子的に申請(第3申請方法)をする等のように、読み仮名の申請が重複した申請がなされていることを検知することができる。
なお、第2判定部1602は、生活者がWebサイトから電子的に申請(第2申請方法)またはメッセージアプリケーションを基点として電子的に申請(第3申請方法)とのうちいずれか一方の申請方法によって申請された後、他方の申請方法(第3申請方法または第2申請方法)によって申請されているかを判定するようにしてもよい。これにより、第2申請方法と第3申請方法による重複した申請を検知することができる。
【0042】
次に、情報管理システムSの動作を説明する。
図4は、情報管理システムSの処理の流れを説明する流れ図である。
図5は、第1申請方法における処理の流れ説明するシーケンス図である。
企業・団体サーバ30は、読み仮名を取得する対象の氏名を含む収集対象者データを生成し(図4ステップSa1)、データ送受信サーバ110に送信する(図4ステップSa2、図5ステップS1)。
取得対象の読み仮名は、カナ氏名、かな氏名、ローマ字氏名のいずれであってもよく、2つ以上を含むようにしてもよいが、この実施形態では、カナ氏名を取得対象とする場合について説明する。この収集対象者データには、カナ氏名を取得する対象の生活者の氏名がリストとして記述されている。また、収集対象者データには、氏名に生活者識別情報が対応付けられている。
【0043】
データ送受信サーバ110は、企業・団体サーバ30から受信した収集対象者データをデータ処理サーバ120に送信する(図4ステップSa3、図5ステップS2)。
【0044】
データ処理サーバ120は、収集対象者データを基に各種処理を行う(図5ステップS3)。
例えば、データ処理サーバ120は、収集対象者データが特殊なデータ形式である場合には、管理システム10において利用可能なデータ形式に変換する。例えば、データ処理サーバ120は、例えば、氏名の文字列を表す文字コードが管理システム10において利用できない文字コードが含まれている場合(特殊なデータ形式である場合)には、利用可能な文字コードに変換する。
また、データ処理サーバ120は、収集対象者データに生活者識別情報が含まれていない場合には、生活者毎(氏名毎)に異なるキーコードを生成する。このキーコードを生活者識別情報の代わりに用いてもよい。
また、データ処理サーバ120は、収集対象者データに含まれる氏名に対応する読み仮名の候補(例えば、カナ氏名の候補)を生成する。
そしてデータ処理サーバ120は、収集対象者データに含まれる氏名の文字コードが変換された後であって、生活者識別情報またはキーコード、読み仮名の候補、申請スタータス「未」が含まれるようにした収集対象者データをマスタデータベース130に書き込む処理を行う(図4ステップSa4)。
【0045】
そしてデータ処理サーバ120は、収集対象者データに含まれる氏名の文字コードが変換された後の氏名と、生活者識別情報またはキーコードと、読み仮名の候補とが含まれるようにした収集対象者データを印刷処理サーバ140に送信する。
【0046】
マスタデータベース130は、データ処理サーバ120からの書き込み処理に基づいて、収集対象者データに含まれる氏名の文字コードが変換された後の氏名と、生活者識別情報またはキーコードと、読み仮名の候補と、申請ステータス「未」が含まれる収集対象者データをデータ処理サーバ120から取り込み、記憶部1301に書き込む(図5ステップS4)。
【0047】
印刷処理サーバ140は、データ処理サーバ120から転送される収集対象者データを受信する(図5ステップS5)。ここでは、印刷処理サーバ140は、マスタデータベース130に記憶された収集対象者データをマスタデータベース130から取り込んでもよい。
【0048】
印刷処理サーバ140は、収集対象者データに基づく印刷処理を実行する(図5ステップS6)。
印刷処理において、印刷処理サーバ140は、生活者識別情報に応じた二次元バーコード(以下、「生活者二次元バーコード」と称する)を生成する。収集対象者データに生活者識別情報ではなくキーコードが含まれている場合、印刷処理サーバ140は、キーコードに応じた生活者二次元バーコードを生成する。そして印刷処理サーバ140は、収集対象者データと生活者二次元バーコードとに基づいて、生活者毎に異なる印刷媒体に申請書として印刷するための申請書データを生成し、申請書データに基づいて印刷する。申請書データには、読み仮名を収集する対象の氏名、読み仮名の候補、生活者二次元バーコードが含まれる。また印刷処理サーバ140は、申請書データに、接続先二次元バーコードを含めるようにしてもよい。接続先二次元バーコードは、生活者端末20からオンラインサーバ160に接続することが可能な接続先コードが含まれており、接続先コードは、例えば、URL(Uniform Resource Locator)である。接続先コードは、生活者毎に異なるように生成してもよいし、複数の生活者に共通であってもよい。接続先コードを生活者毎に異なるように生成した場合には、いずれの接続先コードを利用してオンラインサーバ160に接続されたかを識別することで、どの生活者に関する申請であるかを特定できる。
【0049】
ここで、印刷処理サーバ140は、生活者毎に異なる印刷媒体に印刷してもよいが、企業・団体サーバ30から送信された収集対象者データに、世帯毎に名寄せ可能な名寄せデータが含まれている場合には、名寄せデータに基づいて、世帯毎に名寄せ処理を行った上で、世帯毎に異なる印刷媒体に印刷するようにしてもよい。名寄せデータとしては住所と世帯主の氏名との組み合わせを用いることができる。この名寄せ処理は、データ処理サーバ120が実行するようにしてもよいし、企業・団体から予め名寄せされた状態での収集対象データを受信する場合には、名寄せ処理を省略するようにしてもよい。また、名寄せ処理は、世帯名寄せだけではなく契約名寄せを行う場合もある。例えば、保険会社がカナ氏名を収集する際、同じ会社に対して生活者が火災保険と地震保険について契約している場合には、1通に名寄せする場合もある。
【0050】
ここで、印刷処理サーバ140は、接続先コードについても印刷をするが、申請書とは別紙にオンラインサービスチラシとして、案内文とともに印刷してもよい。
オンラインサービスチラシを印刷し、申請書と共に生活者に送付することで、申請書の紙媒体を返送する方法とは別に、オンライン手続をすることが可能であることを生活者に知らせることができる。
【0051】
印刷処理サーバ140は、外部に接続される封入装置を制御することで、申請書とオンラインサービスチラシとを生活者毎または世帯毎に異なる封筒に封入させる。ここでは、封筒に宛先も印字される。
【0052】
封筒に申請書等が封入されると、印刷装置を運用している運用者は、各封筒を配送業者DLの集荷拠点に持ち込む(図4ステップSa5、図5ステップS7)。
【0053】
配送達業者DLは、申請書等が封入された封筒を各生活者の自宅に配達する(図4ステップSa6、図5ステップS8)。
【0054】
《第1申請方法:申請書を用いた申請》
生活者Uは、封書を開き、申請書の記述内容を確認する。氏名に対する読み仮名の候補が記述されている場合には、その候補が正しいか否かを確認し、正しいか否かの確認結果(訂正なし、または訂正あり)を書き込む。正しくない(訂正あり)場合には、正しい読み仮名を申請書に手書き等で記述する。正しい(訂正なし)場合には、訂正がないことを示すチェックマーク等を記述することで申請書を作成する。そして、生活者Uは、自身の身分証明書のコピーを添付し、発送書面を準備する(図5ステップS9)。ここで、身分証明書の添付が不要である場合には、申請書に対して身分証明書を添付しなくてもよい。身分証明書の添付が必要か否かについては、収集対象者データの送信元である企業・団体サーバ30から指定されていてもよい。身分証明書は、例えば、自動車運転免許証、健康保険証、MNカード200等を用いることができる。
【0055】
ここで、読み仮名の候補が収集対象者データに含まれている場合、あるいはデータ処理サーバ120によって読み仮名の候補が生成された場合には、申請書に読み仮名の候補が印字されているが、読み仮名の候補が収集対象者データに含まれていない場合には、読み仮名の候補が申請書に印字されていない。この場合、生活者は、申請書に印字された氏名に対して読み仮名を手書きで書き込むことで、申請書を作成する。
【0056】
生活者Uは、作成された申請書と身分証明書とが封入された封筒をバックオフィスシステム150のオペレータが対応可能な拠点を宛先として発送する(図4ステップSa7、図5ステップS10)。
【0057】
配送業者DLは、生活者Uから発送された封筒を受け取り、バックオフィスシステム150に応じた拠点に配達する(図4ステップSa8、図5ステップS11)。
【0058】
バックオフィスシステム150は、申請書を受領したことに応じた各種処理を行う(図4ステップSa9、図5ステップS12)。
ここでは、バックオフィスシステム150のオペレータは、配達された封筒から申請書を取り出して申請書に印字された生活者二次元バーコードをバーコードリーダによって読み取らせる。
バックオフィスシステム150の第1判定部1502は、バーコードリーダの読み取り結果に基づいて生活者識別情報を抽出し、抽出された生活者識別情報に対応する申請ステータスが「未」であるか否かを、マスタデータベース130を参照することで判定する。
【0059】
第1判定部1502は、申請ステータスが「未」ではなく「受付済み」ある場合には、申請書の送付による申請とは異なる取得方法での申請要求が既にされていると判定し、申請書の送付による申請の受付を許可せず、エラーを表示装置等に出力する。オペレータは、エラーが表示された場合には、重複した申請がなされたことに応じた処理を行う。
【0060】
一方、第1判定部1502は、生活者識別情報に対応する申請ステータスが「未」である場合には、申請書の送付による申請とは異なる取得方法での申請要求がされていないと判定し、申請書の送付による申請の受付を許可する。
【0061】
申請書の受付が許可されると、オペレータは、申請書と、当該申請書に添付された身分証明書との対応関係を確認することで本人確認をし、本人確認ができた場合には、申請書に記載された内容に応じた操作入力する。あるいはオペレータは、申請書と、当該申請書に添付された身分証明書をOCR処理することで得られた生活者に関する情報(住所、氏名等)との対応関係を確認することで本人確認をし、本人確認ができた場合には、OCR処理によって得られた生活者に関する情報を利用しつつ、申請書に記載された内容に応じた入力処理をする。例えば、オペレータは、読み仮名の候補に対して訂正がないことを示すチェックマークが申請書に記載されていた場合には、「訂正なし」を示す操作入力を入力装置から入力する。入力装置はキーボードやマウス等であってもよい。
「訂正なし」が入力されると、第1取得部1501は、生活者から申請書を用いて申請された読み仮名を取得する。ここでは、第1取得部1501は、訂正がないことを取得することで、読み仮名の候補を登録対象の読み仮名であるとして取得し、バーコードリーダによって読み取られた生活者二次元バーコードに対応する生活者識別情報に基づいて、マスタデータベース130の生活者識別情報に対応づけて読み仮名を書き込む。ここでは、マスタデータベース130には、「読み仮名」の項目に対応するデータには、読み仮名の候補であることが識別可能に記憶されているため、候補ではなく申請された読み仮名であることを識別可能に記憶する。読み仮名の候補であるか申請された読み仮名であるかの識別には、フラグを用いてもよい。
【0062】
ここでは、読み仮名の候補が収集対象者データに含まれている場合には、上述のように、読み仮名の候補を用いることができるが、読み仮名の候補が収集対象者データに含まれていない場合には、手書きによって申請書に読み仮名が記述されている。この場合、オペレータは、OCRによって申請書を読み取らせる。第1取得部1501は、OCRの読み取り結果に基づいて、申請書に記述された読み仮名を文字認識することで、読み仮名を取得する。ここで、第1取得部1501は、生活者二次元バーコードが申請書に印字されているため、その生活者二次元バーコードから生活者識別情報を抽出することで、いずれの生活者に対する読み仮名であるかを識別できる。
【0063】
なお、オペレータは、身分証明書が必要として定められている場合に、申請書に身分証明書が添付されていない場合や、OCRによる文字認識が正常に行うことができない場合や、読み仮名の候補が正しいか否かの記述がされていない場合等、申請内容に不備があった場合には、不備を解消するために必要な対応を行う。
【0064】
申請書に不備がなく読み仮名をマスタデータベース130に登録する処理が正常に完了した場合、または、不備が解消されて読み仮名をマスタデータベース130に登録する処理が正常に完了した場合には、バックオフィスシステム150は、マスタデータベース130に記憶されたデータのうち、登録対象の生活者識別情報に対応付けされた申請ステータスを「受付済み」に更新する(図4ステップSa10、図5ステップS13)。
【0065】
なお、生活者から申請書が書面によって提出された場合における不備を解消する場合、申請書を郵便等によって生活者に再度送付し、申請をし直してもうらようにしてもよい。不備を解消するための手続を行っている場合の申請ステータスを「不備対応中」に更新するようにしてもよい。また、生活者か送付された申請書に添付された書面として、身分証明書とは別に、電子メールアドレスや携帯電話番号が記述された書面を提出してもらった場合には、その連絡先に対して通知するようにしてもよい。
また、不備があった場合の連絡先や連絡方法、あるは読み仮名の登録が完了した旨を知らせる完了通知の通知方法の選択肢が印刷された状態で申請書を生活者に送付し、申請書を提出する際に生活者に選択結果を書き込んでもらうようにしてもよい。
バックオフィスシステム150は、読み仮名が正常に登録された場合には、完了通知の通知方法(電子メールのよる通知、電話番号を用いたメッセージアプリケーションによる通知等)に従って、生活者に通知するようにしてもよい。また、バックオフィスシステム150のオペレータが、完了通知の書面を生活者に対して送付するようにしてもよい。
【0066】
データ処理サーバ120は、申請ステータス「未」から「受付済み」に更新された収集対象者データについて、マスタデータベース130から抽出し(図5ステップS61)、抽出された生活者情報の氏名について、文字コードを変換していた文字については、元の文字コード(企業・団体サーバ30が認識可能な文字コード)に変換し(図4ステップSa20、図5ステップS62)、データ送受信サーバ110に送信する(図4ステップSa21、図5ステップS63)。データ処理サーバ120は、この収集対象者データの送信を、1日毎に複数の生活者情報を纏めて送信するようにしてもよいし、1時間毎などの所定時間毎に送信するようにしてもよい。
【0067】
データ送受信サーバ110は、データ処理サーバ120から送信された、データ形式が変換された後の収集対象者データを企業・団体サーバ30に送信する(図4ステップSa22、図5ステップS64)。
【0068】
これにより、企業・団体サーバ30は、データ送受信サーバ110から送信された、データ形式を変換した後の収集対象者データを受信して記憶する。この後、企業・団体サーバ30を運営する企業または団体の担当者によって、読み仮名等の申請内容について最終確認がなされる。もし不備が見つかった場合には、不備があった生活者を対象として、再度図5ステップS1から実行するようにしてもよい。
【0069】
《第2申請方法:Webサイトから電子的に申請》
図5では、第1申請方法によって読み仮名を取得する流れについて説明したが、次に、第2申請方法によって読み仮名を取得する流れについて説明する。
図6は、第2申請方法における処理の流れ説明するシーケンス図である。
第2申請方法における処理は、上述した図5に示すステップS1からステップS8までの処理と同じ処理がなされた後に実行される。そのため、図5に示すステップS1からステップS8までの処理についての説明を省略する。
【0070】
生活者Uは、封書を開き、申請書に印字された接続先二次元バーコードを生活者端末20によって読み取る(図6ステップS21)。生活者端末20は、読み取られた接続先二次元バーコードからURLを抽出し、抽出されたURLに基づいてオンラインサーバ160にアクセスする(図4ステップSa11、図6ステップS22)。これにより、生活者端末20は、オンラインサーバ160が提供するオンラインサービスの画面に遷移する。ここでは、生活者端末20は、接続先二次元バーコードに基づいてオンラインサーバ160にアクセスするが、生活者の操作入力に基づいて、オンラインサーバ160のWebページを検索し、アクセスするようにしてもよい。ここでは、生活者端末20は、オンラインサーバ160に対して、生活者からの操作入力に基づいて、申請書に印字された生活者識別情報の入力を受け付け、オンラインサーバ160に送信してもよい。
【0071】
オンラインサーバ160は、生活者端末20からのアクセスを受け付けると、生活者端末20から送信される生活者識別情報を受信する。(図6ステップS23)。
オンラインサーバ160の第2判定部1602は、生活者端末20から得られた生活者識別情報に基づいて、申請ステータスが「未」であるか否かを、マスタデータベース130を参照することで判定する。
【0072】
第2判定部1602は、申請ステータスが「未」ではなく「受付済み」ある場合には、Webサイトから電子的に申請とは異なる取得方法での申請要求が既にされていると判定し、生活者端末20からの申請要求に対する処理を許可せず、エラーメッセージを生活者端末20に送信する。エラーメッセージは、例えば、「あなたは既に申請済みです」等の文字列である。
これにより、生活者端末20の生活者は、既に申請が行われていることを把握することができ、重複申請が行われないようにすることができる。ここでは、Webサイトから電子的に申請を受け付けした結果、申請ステータスが「受付済み」に更新されていた場合であっても、重複申請がなされたと判定することができ、同じ申請方法による申請要求についても受け付けないようにすることができる。
【0073】
一方、第2判定部1602は、生活者識別情報に対応する申請ステータスが「未」である場合には、まだ申請がなされていないと判定し、生活者端末20からの申請要求に対する処理を許可する。
【0074】
オンラインサーバ160は、申請が重複しておらず、申請要求に対する処理を許可すると判定した場合には、生活者二次元バーコードを読み取るための読み取り画面、利用規約に対する同意を求める画面、必要事項を入力する入力画面、本人確認要求をするための画面等を生活者端末20に対して順次表示させる(図6ステップS24)。
【0075】
生活者端末20は、オンラインサーバ160から送信された各種入力画面に応じた入力処理を行う(図6ステップS25)。
ここでは、まず生活者端末20は、オンラインサーバ160から送信された画面のうち、生活者二次元バーコードの読み取りを促すメッセージを画面上に表示する。
生活者端末20は、生活者二次元バーコードが読み取られると、生活者二次元バーコードに含まれる生活者識別情報を抽出することで本人特定をする。本人特定がなされると、生活者端末20は、利用規約の画面を表示し、生活者から同意する旨の入力がなされると、必要事項を入力する画面を表示する。
【0076】
必要事項は、例えば、手続を行う上で必要な情報であり、例えば、生活者の住所、氏名、電話番号、及び、生年月日などを示す情報である。オンラインサーバ160において、生活者について会員登録がなされている場合には、会員登録がされた際に登録された会員情報から、生活者の住所、氏名、電話番号、及び、生年月日等を取得することができる場合には、オンラインサーバ160は、生活者端末20における必要事項の入力のステップを省略するようにしてもよい。
【0077】
必要事項入力の処理の後、生活者端末20は、本人確認の処理を促すための画面を表示し、本人確認処理を実行する(図6ステップS26)。この本人確認をするための認証方法としては、例えば、公的個人認証、オンライン個人認証等がある。
公的個人認証は、公的な証明書である個人カードを用いて本人確認を行う認証方法である。
より具体的には、公的個人認証は、JPKI(公的個人認証サービス)を利用した認証方法である。この公的個人認証では、個人カードを用いる。個人カードとしては、公的個人認証を行うために用いることが可能な機能が搭載された媒体であればよく、MNカード200または、MNカード200以外の媒体を用いるようにしてもよい。
【0078】
公的個人認証を行う場合、PIN入力、及びカードタッチ操作等に基づく処理が行われる。
PIN入力は、公的個人認証を行うために必要なPIN(Personal Identification Number)を入力することである。カードタッチ操作は、公的個人認証を行うためのMNカード200を生活者端末20のカードタッチ画面に近接させる操作である。
【0079】
例えば、生活者が、操作ボタンをタッチ操作すると、生活者端末20は、「マイナンバーカードの暗証番号を入力してください」などの案内文と共に、PIN入力をするための入力画面を表示する。生活者は、入力画面を視認し、入力画面に表示された案内文にしたがって生活者端末20にPINを入力する。生活者端末20は、生活者によって入力されたPINを記憶すると、「マイナンバーカードをタッチしてください」などの案内文と共に、カードの形状を示す枠などが表示されたタッチ画面を表示させる。
生活者は、タッチ画面にMNカード200を近接させることによってタッチ操作を行う。タッチ操作が行われることによって、生活者端末20とMNカード200との間の通信が確立する。
【0080】
ここでは、公的個人認証を行うためにPIN入力とカードタッチ操作を行う場合について説明するが、公的個人認証サービスの電子証明書の機能が生活者端末20(スマートフォン等)に搭載されている場合には、PIN入力とカードタッチ操作を行う必要がなく、生活者端末20に搭載された機能を用いて、公的個人認証の処理を実行することができる。すなわち、公的個人認証を行うにあたり、生活者端末20は、マイナンバーカードを生活者にタッチ操作してもらう必要がなく、また、電子証明書利用時のPINの代わりに、顔認証や指紋認証等の生体認証処理を実行することで、PIN入力も不要となる。これにより、MNカード200を読み取る必要なく、顔認証や指紋認証などで簡単に本人確認処理を行なうことができる。
【0081】
カードタッチ操作が行われることで、生活者端末20とMNカード200との間の通信が確立すると、生活者端末20は、MNカード200にPINを通知し、電子証明書201を生活者端末20に通知するようにMNカード200に対して要求する。MNカード200は、生活者端末20から通知されたPINが、予め設定されたPINと一致するか否かを判定する。通知されたPINと予め設定されたPINとが一致した場合、生活者端末20は、MNカード200との間でおいて所定の処理を行うことで、電子証明書を取得し、取得した電子証明書を含む所定の情報を認証サーバ40に送信する。
【0082】
認証サーバ40は、生活者端末20から受信した署名データを検証することで電子証明書を抽出し、その電子証明書が有効であるか否かを判定する。そして、電子証明書が有効である場合、認証サーバ40は、署名データが有効であることを示す有効性確認の結果、及び生活者の基本4情報(住所、氏名、生年月日、性別)を、オンラインサーバ160に送信する(図6ステップS27)。
【0083】
オンラインサーバ160は、認証サーバ40から、有効性確認結果と、基本4情報とを受信すると、受信した基本4情報に含まれる情報と、マスタデータベース130に記憶された収集対象者データの生活者情報とが対応関係にあるか否かを判定する(図5ステップS28)。ここでは、基本4情報と収集対象者データの生活者情報とがいずれの項目(氏名、住所、生年月日、性別)においても内容が一致している場合には、対応関係があると判定する。
また、基本4情報と収集対象者データとのうち、一部の項目において内容が一致していなかった場合には、一致していない項目が名字のみであれば、対応関係があると判定してもよい。結婚等によって名字が変更されていたとしても、この点を許容することができる。
このようなステップS28の判定を行うことで、企業・団体サーバ30から得られた収集対象者データが示す生活者情報と、認証サーバ40から得られた生活者の基本4情報とを基に、同一の生活者であるか否かの対応関係の確認をすることができる。
【0084】
オンラインサーバ160は、ステップS28における対応関係の確認処理において対応関係にあると判定された場合には、生活者二次元バーコードが示す生活者識別情報と、基本4情報の紐付け処理を行う(図5ステップS29)。
【0085】
オンラインサーバ160は、読み仮名を入力させるための入力画面を生活者端末20に送信する(図6ステップS30)。ここでは、収集対象者データに読み仮名の候補が含まれていない場合であって、オンラインサーバ160に生活者について会員情報がされており、読み仮名が登録されている場合には、その読み仮名を読み仮名の候補として用いるようにしてもよい。
【0086】
生活者端末20は、オンラインサーバ160から受信した、読み仮名の入力画面を表示する。
ここで、図8は、生活者端末20において読み仮名の入力画面が表示された場合の一例を示す図である。この図8では、読み仮名の候補が表示された場合の入力画面500の例である。
読み仮名の候補が収集対象者データに含まれている場合、この入力画面において、氏名に対して、読み仮名の候補が読み仮名として読み仮名入力欄に入力された状態で表示される。
ここでは、読み仮名の候補を、読み仮名入力欄に入力された状態で表示し、読み仮名の候補が正しいか否かを生活者に確認してもらい、その確認結果の入力を受け付ける。読み仮名の候補が正しくない場合には、生活者端末20は、生活者からの操作入力に応じて、読み仮名に対する修正の入力を受け付ける。
ここでは読み仮名の候補を用いて読み仮名入力欄に入力しておくことで、生活者が自ら読み仮名をタッチパネル等を介して入力する必要がないため、入力における負荷を低減できるとともに、文字入力の入力ミスを防止することができる。また、読み仮名を入力してもらうにあたり、読み仮名の文字に複数種類の表現の仕方が考えられる表記については、読み仮名の候補を表示することで、予め決められた表現の仕方による入力に統一することができる。
【0087】
例えば、複数種類の表現の仕方が考えられる表記は、例えば、長音を「ー」(長音記号)、「‐」(ハイフン)、「-」(マイナス)等がある。また、生活者によっては、「一」(漢字の1)を入力してしまう場合も考えられる。例えば、オンラインサーバ160は、これらのうち、予め決められた表記の方法として「ー」(長音記号)の表現を用いて、読み仮名の候補が読み仮名として予め入力欄に入力された画面を生成して表示する。
複数種類の表記方法がある場合、文字の外見上においてはあまり差異がないが、入力される文字が異なると、文字コードが異なるため、データ上において読み仮名を用いた突合処理を行おうとすると、同一の生活者であるにもかかわらず、異なる生活者であると判定される可能性がある。これに対し、表記を統一しておくことで、表記方法のばらつきを低減することができるため、対応関係の判定をする判定精度を高めることができる。
なお、「ー」(長音記号)を用いた氏名は、例えば、外国人が日本人と婚姻し、自治体に婚姻の届出がなされた場合がある。
また、複数種類の表記の仕方が考えられる他の例は、ローマ字氏名において、「し(si,shi)」「ち(ti,chi)」、「ふ(hu,fu)」、「しゅ(syu,shu)」等がある。このような場合においても、オンラインサーバ160が、いずれかの表記方法に統一された読み仮名の候補としてローマ字氏名が入力された入力画面を生成する。これらの文字についても、生活者の意向によっては表記の仕方が異なるため、表記方法にばらつきが生じないようにすることができる。
【0088】
一方、収集対象者データに読み仮名の候補が含まれていない場合には、読み仮名入力欄には文字が入力されていない状態で表示される。これにより、生活者は、生活者端末20の入力装置を介して、読み仮名を入力する。
【0089】
また、読み仮名の入力は、生活者自身のみ(1名のみ)行うようにしてもよいし、世帯名寄せが行われている場合には、世帯主の氏名に対する読み仮名の入力だけでなく、世帯に属する他の生活者の分(世帯全員分)を入力するようにしてもよい。この場合、表示画面には、世帯主の氏名と読み仮名の入力欄(符号501)と、世帯に属する他の生活者についての氏名と読み仮名の入力欄(符号502)とが表示される。また、氏名に対して続柄(符号505、符号506)が表示されてもよい。
また、各氏名に対して、読み仮名の確認または修正が完了したか否かのチェックボックスが設けられている(符号510、符号511)。生活者は、世帯主と、その世帯に属する生活者のうち、確認または修正が終了した生活者についてチェックボックスにタッチ入力することでチェックマークを入力する。全てのチェックボックスにチェックマークが入力されると、OKボタン(符号507)がタッチ入力可能な状態となる。
【0090】
生活者端末20は、読み仮名の入力欄に対する入力が行われた後、OKボタン(符号507)が生活者によってタッチ入力されると、氏名と読み仮名とが対応付けられたデータをオンラインサーバ160に送信する(図6ステップS32)。
【0091】
オンラインサーバ160は、生活者端末20から受信した読み仮名を確認してもらうための確認画面を生活者端末20に送信して表示させる(図6ステップS33)。
【0092】
生活者端末20は、オンラインサーバ160から送信された確認画面を表示し、生活者によって確認完了ボタンに対するタッチ入力がなされると(図6ステップS34)、確認完了を受け付け、氏名と読み仮名とが対応付けられたデータを申請情報としてオンラインサーバ160に送信する(図4ステップSa12、図6ステップS35)。
【0093】
オンラインサーバ160は、生活者端末20から受信した申請情報をバックオフィスシステム150に送信する(図6ステップS36)。
【0094】
バックオフィスシステム150は、第1判定部1502による重複申請についての判定処理、内容確認処理、マスタデータベース130のステータス更新、不備解消処理を行う(図4ステップSa9、図6ステップS37)。これらの処理は、ステップS12と概ね同じであるので詳細な説明を省略する。なお、ステップS23において重複申請についての判定処理が行われている場合には、ステップS37における重複申請のチェック処理を省略してもよい。また、ステップS23において重複申請のチェック処理が省略されている場合には、ステップS37において実行してもよいし、また、重複申請のチェック処理をバックオフィスシステム150が行ってもよいが、ステップS35において生活者端末20からオンラインサーバ160に申請情報が送信された際に、オンラインサーバ160が行うようにしてもよい。また、内容確認処理は、読み仮名の入力欄に対する入力に誤りがないかの判定処理(カナ氏名の入力欄に対して、記号が入力される等)等であってもよい。不備解消は、氏名に対して読み仮名が姓のみ入力されている、あるいは名のみ入力されている等の不備の有無の判定を行うようにしてもよい。不備が検出された場合には、バックオフィスシステム150は、オンラインサーバ160に対し、ステップS30から実行するよう指示することでやり直しをしてもよい。また、このような内容確認処理は、ステップS32において、生活者端末20が、読み仮名の入力欄に対する入力が行われOKボタンがタッチ入力された際に、生活者端末20が行うようにしてもよく、また、生活者端末20からオンラインサーバ160に送信された際に、オンラインサーバ160が実行するようにしてもよい。
【0095】
バックオフィスシステム150は、不備がない場合または不備が解消された場合、読み仮名をマスタデータベース130に登録する処理を実行し、正常に登録処理が完了した場合、マスタデータベース130に記憶されたデータのうち、登録対象の生活者識別情報に対応付けされた申請ステータスを「受付済み」に更新する(図4ステップSa10、図6ステップS38)。
【0096】
申請ステータスが「未」から「受付済み」に更新されると、ステップS61からステップS64と同様の処理が実行される。
【0097】
《第3申請方法:メッセージアプリケーションを基点として電子的に申請》
図5では、第1申請方法によって読み仮名を取得する流れについて説明したが、次に、第3申請方法によって読み仮名を取得する流れについて説明する。
図7は、第3申請方法における処理の流れ説明するシーケンス図である。
第3申請方法における処理は、上述した図5に示すステップS1からステップS8までの処理と同じ処理がなされた後に実行される。そのため、図5に示すステップS1からステップS8までの処理についての説明を省略する。
【0098】
生活者Uは、封書を開き、申請書に印字された接続先二次元バーコードを生活者端末20によって読み取る(図7ステップS41)。ここでは、接続先二次元バーコードには、オンラインサーバ160のWebサイトのURLではなく、携帯番号を用いたメッセージアプリを起動させるためのコードが含まれている。生活者端末20は、接続先二次元バーコードが読み取られたことに応じて、携帯番号を用いたメッセージアプリケーションを起動させる(図4ステップSa15、図7ステップS42)。携帯電話番号を用いたメッセージアプリケーションが起動されると、生活者端末20は、オンラインサーバ160のWebサイトに画面遷移する。ここでは、携帯電話番号を用いたメッセージアプリケーションは、接続先二次元バーコードの読み取りに基づく起動であることを認識することに応じて、アプリケーションプログラムに予め記述されていたオンラインサーバ160のWebサイトURLにアクセスすることで、生活者端末20の画面をWebサイトに遷移させる。ここでは、生活者端末20の画面をWebサイトに遷移させる際に、メッセージアプリケーションで何かしらのアクションを実行してもよいし、また、メッセージの送信など所定の動作を行うようにしてもよい。
【0099】
生活者端末20の携帯電話番号を用いたメッセージアプリケーションは、オンラインサーバ160のWebサイトに接続する(図7ステップS43)。その際、携帯電話番号を用いたメッセージアプリケーションは、生活者端末20の携帯電話番号を送信元を表す識別情報として通信先に対して通知することが可能であるため、生活者端末20の携帯電話番号を送信元を表す情報として通知しつつ、オンラインサーバ160のWebサイトに接続する。これにより、オンラインサーバ160は、生活者端末20の携帯電話番号を取得することができる。
この後の図7ステップS44からS58までの処理は、上述したステップS24からステップS38までの処理と共通する部分があるため、その共通部分については説明を省略する。
【0100】
生活者端末20は、ステップS55において、氏名と読み仮名とが対応付けられたデータを申請情報としてオンラインサーバ160に送信する際に、上述のように携帯電話番号を用いたアプリケーションプログラムによって、生活者端末20の携帯電話番号もオンラインサーバ160に送信する(図4ステップSa16、図7ステップS55)。
【0101】
オンラインサーバ160は、生活者端末20から受信した申請情報と携帯電話番号とをバックオフィスシステム150に送信する(図7ステップS56)。
バックオフィスシステム150は、第1判定部1502による重複申請についての判定処理、内容確認処理、マスタデータベース130のステータス更新、不備解消処理を行う(図7ステップS57)。
【0102】
バックオフィスシステム150は、不備がない場合または不備が解消された場合、読み仮名と携帯電話番号とをマスタデータベース130に登録する処理を実行し、正常に登録処理が完了した場合、マスタデータベース130に記憶されたデータのうち、登録対象の生活者識別情報に対応付けされた申請ステータスを「受付済み」に更新する(図7ステップS58)。
【0103】
上述した実施形態において、オンラインサーバ160が、第2申請方法と第3申請方法との両方について、申請書に基づく処理を行う場合について説明したが、第2申請方法によって申請された申請書に基づく処理を行うサーバ装置と、第3申請方法によって申請された申請書に基づく処理を行うサーバ装置とに分けるようにしてもよい。
【0104】
上述した実施形態において、バックオフィスシステム150が、第1申請方法によって申請されたことに応じて申請書に基づく処理を行い、オンラインサーバ160が第2申請方法または第3申請方法によって申請されたことに応じて申請書に基づく処理を行う場合について説明したが、オンラインサーバ160の機能をバックオフィスシステム150に搭載し、バックオフィスシステム150が、第1申請方法、第2申請方法、第3申請方法のいずれかによって申請されたことに応じて申請書に基づく処理を行うようにしてもよい。また、バックオフィスシステム150の機能をオンラインサーバ160に搭載し、オンラインサーバ160が、第1申請方法、第2申請方法、第3申請方法のいずれかによって申請されたことに応じて申請書に基づく処理を行うようにしてもよい。
【0105】
また、上述した実施形態において、第1判定部1502と第2判定部1602とが別の機能として分かれている場合について説明したが、この2つの機能を1つにまとめた判定部として構成してもよい。この場合における判定部は、生活者から、第1取得部1501または第2取得部1601のいずれかによって読み仮名の申請要求を受けると、当該申請要求された取得方法とは異なる取得方法(第1取得部1501による取得または、第2取得部1601による取得)によって生活者から既に読み仮名の申請要求を取得していたか否かを判定する。この場合の判定部は、データ処理サーバ120とバックオフィスシステム150とオンラインサーバ160とのうちいずれかに搭載されていてもよい。
【0106】
上述した実施形態において、オンラインサーバ160が、第2申請方法に対応する処理と、第3申請方法に対応する処理の両方を実行する場合について説明したが、第2申請方法に対応する処理と、第3申請方法に対応する処理を、別のコンピュータ(サーバ装置)によって実行するようにしてもよい。この場合、第2申請方法に対応する処理を行うサーバ装置と、第3申請方法に対応する処理を行うサーバ装置とについては、別の運営者がサーバ装置を運営するようにしてもよい。
【0107】
上述した実施形態において、読み仮名を生活者端末20から送信する場合、電話番号を送信先または送信元とした通信を行うメッセージアプリケーションを利用する場合について説明したが、生活者端末20から読み仮名を取得するメッセージアプリケーションは、このメッセージアプリケーションに限られるものではない。例えば、電子メールアドレス、ユーザに付与された固有の識別番号を利用してメッセージのやり取りをする第2のメッセージアプリケーションを利用するようにしてもよい。この場合、生活者端末20からオンラインサーバ160に対して、生活者端末20に割り当てられた電話番号を引き渡すことで、オンラインサーバ160が読み仮名と電話番号とを生活者端末20から収集するようにしてもよいし、電話番号を収集しなくてもよい。また、第2のメッセージアプリケーションを用いる場合、本人確認を実行しても実行しなくてもよい。
【0108】
また上述した実施形態において、読み仮名を生活者端末20から収集する際に、生活者端末20において本人確認の処理を実施する場合について説明したが、オンラインサーバ160(あるいは管理システム10のいずれかの装置)において、生活者について会員登録をする際に、JPKI等の任意の方法を利用して本人確認を行った上で、会員登録をしてもよい。そして、生活者端末20が、会員登録された情報を利用してオンラインサーバ160にログインした場合には、本人確認を改めて行うことなく、本人確認が実施できたものと見なし、読み仮名を収集するようにしてもよい。
この場合、例えば、第2取得部1601は、生活者端20末から認証サーバに対して生活者情報に対応する生活者を識別可能な情報に基づく本人確認が行われたことに応じて登録されるアカウント情報(例えば、会員登録された情報であってもよい)を用いて、生活者端末からログインされた後、当該ログインされたアカウントに対応する本人確認が行われた際の氏名に対する読み仮名を生活者端末から取得するようにしてもよい。
【0109】
また、上述した実施形態において、会員登録をした際に、カナ氏名(読み仮名)が登録されている場合には、この既に登録されたカナ氏名(読み仮名)をそのまま読み仮名を登録するための申請に使用するようにしてもよい。この場合、生活者に読み仮名を確認してもらった上で申請に使用してもよいし、確認してもらうことなく申請に使用してもよい。
また、会員登録をした際に、既にカナ氏名(読み仮名)が登録されている場合、読み仮名の候補であるカナ氏名(読み仮名)と一致しているか否かを判定し、不一致の場合には例えば、図8に示すような確認画面を表示させることで、生活者に確認を促すようにしてもよい。また、一致の場合には、確認画面を表示することで生活者に確認を促すようにしてもよいし、確認画面を表示することなく申請に使用してもよい。
【0110】
上述した実施形態におけるデータ処理サーバ120、バックオフィスシステム150、オンラインサーバ160をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
【0111】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0112】
10…管理システム、20…生活者端末、30…企業・団体サーバ、35…携帯キャリアサーバ、40…認証サーバ、50…企業・団体サーバ、110…データ送受信サーバ、120…データ処理サーバ、130…マスタデータベース、140…印刷処理サーバ、150…バックオフィスシステム、160…オンラインサーバ、200…MNカード、201…電子証明書、210…2次元バーコード、1201…データ変換部、1202…候補生成部、1203…辞書データ記憶部、1301…記憶部、1501…第1取得部、1502…第1判定部、1600…第1送信部、1601…第2取得部、1602…第2判定部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8