(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024097605
(43)【公開日】2024-07-19
(54)【発明の名称】保全支援システム、運用システム、保全支援方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G05B 23/02 20060101AFI20240711BHJP
G21C 17/00 20060101ALI20240711BHJP
G06Q 10/20 20230101ALI20240711BHJP
G06Q 50/04 20120101ALI20240711BHJP
【FI】
G05B23/02 302Z
G21C17/00 110
G06Q10/20
G06Q50/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023001175
(22)【出願日】2023-01-06
(71)【出願人】
【識別番号】000006208
【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(74)【代理人】
【識別番号】100161702
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(72)【発明者】
【氏名】田中 太
【テーマコード(参考)】
2G075
3C223
5L010
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
2G075AA01
2G075BA20
2G075CA02
2G075DA20
2G075EA03
2G075FA20
2G075FB18
2G075GA40
3C223AA03
3C223BA03
3C223CC02
3C223DD03
3C223FF05
3C223FF23
3C223FF52
3C223FF53
3C223GG01
3C223HH02
3C223HH29
5L010AA04
5L049AA04
5L049CC03
5L050CC03
(57)【要約】
【課題】機器の故障率の変化を考慮して、プラント全体のリスク評価を行い、その結果に基づいて、保全計画の立案を支援する保全支援システムを提供する。
【解決手段】保全支援システムは、プラントを構成する機器や設備などの構成要素の異常状態に基づいて算出される前記構成要素の故障率を取得する故障率取得部と、前記故障率と、前記構成要素の故障率に基づいて前記プラントに事故が生じる確率である事故確率を算出することができるPRAモデルと、に基づいて、前記機器の状態に応じた前記事故確率を算出する事故発生率算出部と、前記事故確率と、前記プラントに対する保全計画とに基づいて、前記プラントに前記事故が発生するリスクの推移を算出する保全効果算出部と、を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラントの構成要素について検知された異常の予兆に基づいて算出された前記構成要素の故障率を取得し、前記故障率と、前記構成要素の故障率に基づいて前記プラントに事故が生じる確率である事故確率を算出することができるPRA(Probabilistic Risk Assessment)モデルと、に基づいて、前記構成要素の異常状態に応じた前記事故確率を算出する事故発生率算出部と、
前記事故確率を積算して、前記プラントに前記事故が発生するリスクの推移を算出するリスク算出部と、
を備える保全支援システム。
【請求項2】
前記構成要素の運転状態を示す運転情報を取得する運転情報取得部、
をさらに備え、
前記事故発生率算出部は、前記故障率と、前記運転情報と、前記PRAモデルと、に基づいて、前記異常状態に応じた前記事故確率を算出する、
請求項1に記載の保全支援システム。
【請求項3】
前記リスク算出部は、前記リスクが閾値に達する時期を算出する、
請求項1又は請求項2に記載の保全支援システム。
【請求項4】
保守対象の機器と保守を行う時期を定めた保全計画の設定を受け付ける条件設定部、
をさらに備え、
前記事故発生率算出部は、設定された前記保全計画を実施した後の前記事故確率を算出し、
前記リスク算出部は、前記異常状態に応じた前記事故確率を積算して前記保全計画の実施前までの前記リスクの推移を算出し、前記保全計画を実施した後の前記事故確率を積算して前記保全計画の実施後の前記リスクの推移を算出する、
請求項1又は請求項2に記載の保全支援システム。
【請求項5】
前記リスク算出部は、前記リスクが所定の期間内に閾値に達しないようにする保全計画を算出する、
請求項1又は請求項2に記載の保全支援システム。
【請求項6】
前記構成要素に関して検出された異常の予兆と前記異常の予兆の深刻度を取得する異常予兆検知情報取得部と、
検知された前記異常の予兆の深刻度に応じた前記構成要素の前記故障率を算出する故障率予測部と、
をさらに備え、
前記事故発生率算出部は、前記故障率予測部が算出した前記故障率に基づいて、前記異常状態に応じた前記事故確率を算出する、
請求項1又は請求項2に記載の保全支援システム。
【請求項7】
前記運転情報には、前記構成要素の運転、待機、保守の計画が含まれる、
請求項2に記載の保全支援システム。
【請求項8】
プラントの構成要素の異常の予兆を検知する異常予兆検知システムと、
請求項1又は請求項2に記載の保全支援システムと、
を備える運用システム。
【請求項9】
プラントの構成要素について検知された異常の予兆に基づいて算出された前記構成要素の故障率を取得し、前記故障率と、前記構成要素の故障率に基づいて前記プラントに事故が生じる確率である事故確率を算出することができるPRA(Probabilistic Risk Assessment)モデルと、に基づいて、前記構成要素の異常状態に応じた前記事故確率を算出するステップと、
前記事故確率を積算して、前記プラントに前記事故が発生するリスクの推移を算出するステップと、
を有する保全支援方法。
【請求項10】
コンピュータに、
プラントの構成要素について検知された異常の予兆に基づいて算出された前記構成要素の故障率を取得し、前記故障率と、前記構成要素の故障率に基づいて前記プラントに事故が生じる確率である事故確率を算出することができるPRA(Probabilistic Risk Assessment)モデルと、に基づいて、前記構成要素の異常状態に応じた前記事故確率を算出するステップと、
前記事故確率を積算して、前記プラントに前記事故が発生するリスクの推移を算出するステップと、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、保全支援システム、運用システム、保全支援方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、原子力発電所の保全計画を立案するにあたって、保全対象機器の安全性評価をPRA(Probabilistic Risk Assessment:確率論的リスク評価)によって行い、保全対象機器の重要度分類を見直すことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に保全計画を立案する場面では、運転中の機器の状態に応じた故障率ではなく、正常時の故障率に基づいて安全性評価を行うことが多い。例えば、プラントの運転中に機器で異常の予兆が検知された場合、当該機器の故障率は正常時の故障率に比べて上昇していると考えられる。このような場面では、機器の故障率の上昇を考慮して、プラント全体のリスク評価を行い、その評価結果に基づいて、保守の検討を行うことが望ましい。
【0005】
本開示は、上記課題を解決することができる保全支援システム、運用システム、保全支援方法及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の保全支援システムは、プラントの構成要素について検知された異常の予兆に基づいて算出された前記構成要素の故障率を取得し、前記故障率と、前記構成要素の故障率に基づいて前記プラントに事故が生じる確率である事故確率を算出することができるPRAモデルと、に基づいて、前記構成要素の異常状態に応じた前記事故確率を算出する事故発生率算出部と、前記事故確率を積算して、前記プラントに前記事故が発生するリスクの推移を算出するリスク算出部と、を備える。
【0007】
本開示の運用システムは、プラントの構成要素の異常の予兆を検知する異常予兆検知システムと、上述の保全支援システムと、を備える。
【0008】
本開示の保全支援方法は、プラントの構成要素について検知された異常の予兆に基づいて算出された前記構成要素の故障率を取得し、前記故障率と、前記構成要素の故障率に基づいて前記プラントに事故が生じる確率である事故確率を算出することができるPRAモデルと、に基づいて、前記構成要素の異常状態に応じた前記事故確率を算出するステップと、前記事故確率を積算して、前記プラントに前記事故が発生するリスクの推移を算出するステップと、を有する。
【0009】
本開示のプログラムは、コンピュータに、プラントの構成要素について検知された異常の予兆に基づいて算出された前記構成要素の故障率を取得し、前記故障率と、前記構成要素の故障率に基づいて前記プラントに事故が生じる確率である事故確率を算出することができるPRAモデルと、に基づいて、前記構成要素の異常状態に応じた前記事故確率を算出するステップと、前記事故確率を積算して、前記プラントに前記事故が発生するリスクの推移を算出するステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0010】
上述の保全支援システム、運用システム、保全支援方法及びプログラムによれば、機器の故障率の変化を考慮して、プラント全体のリスク評価を行い、その評価結果に基づいて、保守の検討を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】実施形態に係る運用システムの一例を示すブロック図である。
【
図2】実施形態に係る予兆検知情報の一例を示す図である。
【
図3】実施形態に係る故障率の予測値の一例を示す図である。
【
図4】実施形態に係る運転情報の一例を示す図である。
【
図5】実施形態に係るPRAモデルの一例を示す図である。
【
図6】実施形態に係るシミュレーション結果の一例を示す図である。
【
図7】実施形態に係る保全支援方法の処理の一例を示すフローチャートである。
【
図8】実施形態に係る運用システムのハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本開示に係る保全支援方法について、
図1~
図8を参照して説明する。
<実施形態>
(システム構成)
図1は、実施形態に係る運用システムの一例を示すブロック図である。運用システム100は、異常予兆検知システム10と、プラント監視システム20と、保全支援システム30と、プラント40と、を含む。プラント40は、例えば、原子力発電プラント等の複数の機器やシステムからなるプラントである。プラント40は、システム1と、システム2と、を含む。システム1は、機器A、機器B等を含む。システム2は、機器C、機器D等を含む。システム1~2は、例えば、原子炉や燃料貯蔵施設の冷却システムである。機器A~Dは、例えば、ポンプ、バルブ、発電機、冷却器などである。システム1~2、器A~Dはプラントの構成要素の一例である。異常予兆検知システム10は、プラント40が備える機器A~Dの異常の予兆を検知する。例えば、異常予兆検知システム10は、機器A~Dなどに設けられたセンサが検知した情報を取得し、所定の閾値と比較する等して、機器A~Dが正常か異常かを判断し、異常の予兆が検知されるとアラートを発報する。プラント40と異常予兆検知システム10、異常予兆検知システム10と保全支援システム30はそれぞれネットワークにより接続されている。異常予兆検知システム10は、異常の予兆を検知すると、検知した時刻、機器の識別情報、監視パラメータ、異常の程度を示す情報を含む予兆検知情報を保全支援システム30へ送信する。プラント監視システム20は、プラント40の監視を行い、システム1~2、機器A~Dが運転状態にあるか停止しているかなどを判別する。また、プラント監視システム20は、プラント40が備えるシステム1~2や機器A~Dの運転情報を記憶している。運転情報には、例えば、システム1~2および機器A~Dの運転、待機、保守の計画が含まれている。プラント40とプラント監視システム20、プラント監視システム20と保全支援システム30はネットワークにより接続されている。プラント監視システム20は、システム1等の現在の運転状態、日ごとの運転、待機、保守の計画が含まれる運転情報を保全支援システム30へ送信する。保全支援システム30は、異常予兆検知システム10から機器Aなどの異常予兆に関する状態を取得し、プラント監視システム20からは機器Aなどの運転状態に関する情報を取得し、これらの情報に基づいて、プラント40に重大な事故が発生する確率を算出する。そして、保全支援システム30は、算出した確率に基づいて、プラント40の保全を支援する情報を出力する。
【0013】
(保全支援システム)
保全支援システム30は、異常予兆検知情報取得部31と、故障率予測部32と、運転情報取得部33と、事故発生率算出部34と、シミュレーション部35と、条件設定部36と、出力部37と、記憶部38と、を備える。
【0014】
異常予兆検知情報取得部31は、異常予兆検知システム10から予兆検知情報を取得し、記憶部38に記録する。
図2に予兆検知情報の一例を示す。
図2の1つ目のデータは、時刻T1に、機器Aの振動に関して深刻度1の異常の予兆が検知されたことを示している。2つ目のデータは、時刻T2に、機器Bの温度に関して深刻度2の異常の予兆が検知されたことを示している。深刻度1~2は、異常の程度を示す情報の一例である。異常予兆検知システム10は、所定の周期で、機器Aなどが正常か異常の予兆があるかを判定し、その判定結果を含んだ予兆検知情報を保全支援システム30へ送信する。異常予兆検知システム10は、異常の予兆が検知されたときだけ予兆検知情報を保全支援システム30へ送信してもよいし、正常時にも予兆検知情報を保全支援システム30へ送信してもよい。
図2の3つ目のデータは、時刻T3に機器Cの振動が正常な状態であることが検知されたことを示している。
【0015】
故障率予測部32は、異常予兆検知システム10から取得した予兆検知情報の異常の程度を示す情報に基づいて、当該機器の故障率を予測する。故障率とは、単位時間あたりの故障数である。例えば、機器Aに深刻度1の異常の予兆が検知された場合には、正常時の故障率のX1倍の故障率となり、深刻度2の異常の予兆が検知された場合には、正常時の故障率のX2倍の故障率となり、・・・といったルールや計算式が機器ごとに予め定められていて、故障率予測部32は、機器Aのルールや計算式と正常時の機器Aの故障率と深刻度に基づいて、機器Aの故障状態に応じた故障率を算出する。なお、異常予兆検知システム10からは、異常の程度を示す情報の代わりに監視パラメータの値を取得し、故障率予測部32が監視パラメータの値に基づいて深刻度を算出し、深刻度に応じた故障率を算出するようにしてもよい。
図3に故障率の予測値の一例を示す。例えば、振動が正常な状態の機器Cの故障率は、1E-7であるのに対し、振動に関して深刻度1の異常の予兆が検知された機器Aの故障率は5E-5、温度に関して深刻度2の異常の予兆が検知された機器Bの故障率は5E-4となっている。
【0016】
運転情報取得部33は、プラント監視システム20から運転情報を取得し、記憶部38に記録する。
図4に運転情報の一例を示す。運転情報には、例えば、12月1日はシステム1が運転し、システム2は待機系となり、12月2日はシステム2が運転し、システム1は待機系となる等の計画情報が含まれている。また、運転情報には、機器A~Dの保守の計画情報が含まれている。
【0017】
事故発生率算出部34は、機器Aなどの故障率と、運転情報と、PRAモデルとに基づいて、プラント40に重大な事故が発生する単位時間あたりの発生確率(重大事故発生確率と称する。)を算出する。PRAモデルには、プラント40で生じる事故事象の進展を表すイベントツリーや事故事象の因果関係を木構造で表したフォルトツリーが含まれる。
図5にPRAモデルの一例としてフォルトツリー500を示す。フォルトツリー500において“機器Aの故障”、“機器Bの故障”、“システム1の故障”、“システム2の故障”は基事象であり、“プラント40の重大事故”が頂上事象である。フォルトツリー500は、“システム1の故障”と“システム2の故障”が生じると“プラント40の重大事故”が生じること、“機器Aの故障”と“機器Bの故障”が生じると“システム1の故障”が生じること、“異常1”又は“異常2”が発生すると“機器Aの故障”が生じること、“異常3”又は“異常4”が発生すると“機器Bの故障”が生じること等を示している。記憶部38には、フォルトツリー500と異常1~4などの発生確率が記憶されている。異常1~4の発生確率とフォルトツリー500の木構造から重大事故発生確率を計算することができる。例えば、異常1~4の発生確率がそれぞれP1~P4の場合、機器Aの故障率はP1+P2、機器Bの故障率はP3+P4、システム1の故障が発生する確率は(P1+P2)×(P3+P4)で計算することができる。同様に“システム2の故障”の発生確率についても図示略の“システム2の故障”に関する木構造と、システム2に含まれる機器C~Dなどの故障率から計算することができる。そして、重大事故発生確率は、“システム1の故障”の発生確率と、“システム2の故障”の発生確率の積により計算することができる。事故発生率算出部34は、このような計算方法によって、機器A~Dなどの状態(例えば、正常な状態か、異常の予兆が検知された状態か、運転状態か、待機状態か等)に応じた“プラント40の重大事故”の発生確率を算出する。
【0018】
例えば、機器Aに深刻度1の異常の予兆が検知されると、機器Aに異常1又は異常2が生じる確率が上昇する。上述したとおり、機器Aに深刻度1の異常の予兆が検知されたときの機器Aの故障率は故障率予測部32により予測され、
図2、
図3の例の場合、機器Aの故障率は、機器Aの正常な状態における故障率P1+P2から5E-5に上昇する。事故発生率算出部34は、故障率予測部32により予測された故障率を、フォルトツリー500に適用して(機器Aの故障率「P1+P2」を「5E-5」に置き換えて)、上記の計算方法によって、機器Aに深刻度1の異常の予兆が検知されたときの重大事故発生確率を計算する。
【0019】
また、例えば、
図4の例の場合、12月1日にはシステム2が待機状態となってシステム1のみが運転状態となる。また、待機系のシステム2の機器Cは保守の予定となっている。機器Cの保守中はシステム2が稼働できないとすると、12月1日の重大事故発生確率は、
図5のフォルトツリー500でシステム2が故障したときと同じと考えられるので、事故発生率算出部34は“システム2の故障”の発生確率を「1」に置き換えて、12月1日の重大事故発生確率を計算する。さらに、12月1日に機器Aで深刻度1の異常の予兆が検知されたならば、事故発生率算出部34は、フォルトツリー500における“システム2の故障”の発生確率に「1」に設定し、“機器Aの故障”の発生確率に「5E-5」を設定して、システム2が運転不可で、システム1が稼働し、機器Aに深刻度1の異常の予兆が検知されたときの重大事故発生確率を計算する。
【0020】
シミュレーション部35は、事故発生率算出部34が算出した重大事故発生確率を積算して、プラント40に重大事故が生じるリスク(重大事故発生リスクと称する。)の推移を算出する。例えば、シミュレーション部35は、単位時間あたりの重大事故の発生確率を、時間の経過に伴って、その単位時間を迎えるたびに加算して、それまでに積み挙がった重大事故の発生リスクを算出する。また、シミュレーション部35は、算出した重大事故発生リスクが所定の閾値に達する時期を算出する。また、シミュレーション部35は、条件設定部36によって設定される保全計画が実施された後の重大事故発生確率を、事故発生率算出部34を使って算出する。そして、シミュレーション部35は、異常の予兆が検知されたときに事故発生率算出部34によって算出された重大事故発生確率を積算して保守実施までの重大事故発生リスクの推移を算出し、事故発生率算出部34によって算出された保守実施後の重大事故発生確率を積算して保守実施後の重大事故発生リスクの推移を算出する。また、シミュレーション部35は、重大事故発生リスクが所定の期間内に閾値に達しないようにする保全計画を算出してもよい。
【0021】
シミュレーション部35は、算出した結果を表示した、
図6に例示するグラフを生成する。
図6のグラフの縦軸は重大事故発生リスクを表し、横軸は時間を表す。L0は、機器A~Dが正常な状態にあるときの重大事故発生リスクの推移を表している。L1は、例えば、時期T0に機器Aに深刻度1の異常の予兆が検知されたときの重大事故発生確率を積算して得られる重大事故発生リスクの推移を示している。L1は、機器Aに対する保守を行わずにそのまま放置するならば、次に機器Aの保守が予定されている時期T4より前の時期T3に重大事故発生リスクが閾値Thに達することを示している。例えば、ユーザが、時期T1に機器Aの保守を行う保全計画を設定したとする。条件設定部36は、この設定を受け付ける。シミュレーション部35は、保守実施後の機器Aの故障率をPRAモデルに設定し、保守実施後の重大事故発生確率の算出を事故発生率算出部34へ指示する。事故発生率算出部34は、保守を実施した後の故障率をフォルトツリー500に適用して、保守実施後の重大事故発生確率を算出する。シミュレーション部35は、算出された保守実施後の重大事故発生確率を積算して重大事故発生リスクの推移L2を算出する。
図6に例示するように、時期T2に機器Aの保守を行うと、重大事故発生リスクが閾値Thに達する時期を遅らせることができる。ユーザは、様々な保全計画を設定して、シミュレーション部35に重大事故発生リスクの推移をシミュレーションさせることにより、どの時期に保守を行えばよいかを確認し、適切な保全計画を策定することができる。
【0022】
また、シミュレーション部35は、どの時期にどのような保守を行えば、重大事故発生リスクが閾値Thに達する時期を遅らせることができるかを算出してもよい。例えば、時期T4には本格的な保守が計画されている場合、ユーザが、重大事故発生リスクが閾値Thに達することを許容する時期として時期T4を設定する。シミュレーション部35は、いつどのような保守(例えば、比較的簡易な保守)を行えば、重大事故発生リスクが閾値Thに達する時期を時期T4まで遅らせることができるかを算出する。例えば、シミュレーション部35は、時期T4以前の任意の時期に保守を行った場合の重大事故発生リスクの推移を算出し、時期T4までに重大事故発生リスクが閾値Thに到達するかどうかを判定する。保守の対象は異常の予兆が検知された機器Aでなくてもよいし、ユーザが設定できてもよい。機器A~Dについて保守を行った後の故障率は予め設定されているとする。シミュレーション部35は、保守対象の機器や保守を行う時期をさまざまに変化させて繰り返し、シミュレーションを行い、重大事故発生リスクが閾値Thに到達する時期を時期T4以降に遅らせることができるような保全計画を算出する。例えば、時期T2に、ある機器に対する保守を行った場合の重大事故発生リスクの推移がL3のようになった場合、シミュレーション部35は、この場合の保守対象の機器や保守の時期T2を解として算出する。
【0023】
条件設定部36は、シミュレーション部35によるシミュレーション条件の設定を受け付ける。例えば、条件設定部36は、キーボード、マウス、タッチパネル、ボタン等の入力装置を用いて入力された保全計画情報や重大事故発生リスクが閾値に達することを許容する時期を取得し、取得した情報を記憶部38に記録する。保全計画情報には、例えば、保守対象の機器の識別情報、保守を行う時期や期間、保守を実施した後の故障率などの情報が含まれる。
【0024】
出力部37は、シミュレーション部35によるシミュレーション結果(例えば、
図6)を表示装置や電子ファイルへ出力する。
記憶部38は、重大事故発生リスクの計算に必要な種々の情報を記憶する。例えば、記憶部38は、プラント40についてのPRAモデル(
図5)や機器A~Dの正常時の故障率、深刻度に応じた故障率を算出するための機器ごとのルールや計算式、異常予兆検知情報取得部31、運転情報取得部33、条件設定部36が取得した各種の情報を記憶する。
【0025】
(動作)
次に
図7を参照して、保全支援システム30の動作の一例について説明する。
図7は、実施形態に係る保全支援処理の一例を示すフローチャートである。
異常予兆検知情報取得部31が、異常予兆検知システム10から予兆検知情報を取得する(ステップS1)。例えば、予兆検知情報には、機器A、深刻度1が含まれているとする。次に、故障率予測部32は、予兆検知情報の機器Aおよび深刻度1と、機器Aの故障率を算出するためのルールや計算式に基づいて、機器Aの故障率を算出する(ステップS2)。
【0026】
ステップS1、S2と並行して、運転情報取得部33は、プラント監視システム20から運転情報を取得する(ステップS3)。また、運転情報取得部33は、プラント監視システム20から現在のシステム1~2、機器A~Dなどの運転状態(運転しているか、計画外の停止が発生しているか等)を取得してもよい。運転情報取得部33は、取得した運転情報(計画)および現在の運転状態に基づいて、現在と未来のシステム1~2、機器A~Dの運転状態を特定する(ステップS4)。
【0027】
次に事故発生率算出部34は、機器A~Dなどで検知された異常の予兆の深刻度や、機器A~Dなどの運転状態をPRAモデルに適用して、重大事故発生確率を算出する(ステップS5)。例えば、
図4に例示する運転情報に沿ってプラント40が運転されている場合において、現在が12月1日であるとする。12月1日の時期T0に機器Aで深刻度1の異常の予兆が検知された場合、事故発生率算出部34は、ステップS2で算出された深刻度1に応じた故障率を、
図5のフォルトツリー500の“機器Aの故障”の発生確率に設定し、“システム2の故障”の発生確率に「1」を設定して、時刻T0以降の重大事故発生確率を算出する。また、事故発生率算出部34は、フォルトツリー500に基づいて、12月2日の重大事故発生確率を算出する。事故発生率算出部34は、12月3日以降についても、機器Aが運転している場合には、機器Aの故障率に深刻度1に応じた故障率を設定して、重大事故発生確率を算出し、算出した各日の重大事故発生確率を記憶部38に記録する。
【0028】
次にシミュレーション部35が、重大事故発生リスクの推移を算出する(ステップS6)。例えば、シミュレーション部35は、時刻T0以降の12月1日の重大事故発生確率を積算して、例えば、12月1日の残りの時間の1時間ごとの重大事故発生リスクの推移を算出する。シミュレーション部35は、12月2日についても重大事故発生確率を積算して、1時間ごとの重大事故発生リスクの推移を算出し、12月1日の最後の重大事故発生リスクに加算する。シミュレーション部35は、12月3日以降についても重大事故発生リスクの推移を算出する。
【0029】
次に出力部37がステップS6で算出された重大事故発生リスクの推移を出力する(ステップS7)。例えば、
図6のグラフのL0、L1が表示装置等に表示される。ユーザは、異常の予兆が検知された機器Aをそのまま放置した場合に予想される重大事故発生リスクを把握し、機器Aの保守を行う緊急度や保守を行うかどうかを判断する(ステップS8)。例えば、機器Aの保守を行わなくても問題ない場合(例えば、重大事故発生リスクが閾値Thに達する前に機器Aの保守を行う予定となっているなど)、ユーザは、保守の必要が無いと判断する。この場合(ステップS8;No)、
図7のフローチャートの処理を終了する。
【0030】
例えば、機器Aの保守を行わないと、次の保守までの間に重大事故発生リスクが閾値Thに達してしまうような場合、ユーザは、保守を行う緊急度が高く、保守を行う必要があると判断する。この場合(ステップS8;Yes)、ユーザは、保全計画を設定する(ステップS9)。例えば、ユーザは、時期T1に機器Aの保守を行うことを設定する。条件設定部36は、設定された保全計画の内容を取得し、記憶部38に記録する。事故発生率算出部34は、保守実施後の機器Aの故障率に基づいて、重大事故発生確率を算出する。保守実施後の機器Aの故障率は、ユーザが保全計画を設定する際に設定してもよいし、正常時における機器Aの故障率を用いてもよい。シミュレーション部35は、保守実施後の重大事故発生確率に基づいて、保守実施後(時期T1以降)の重大事故発生リスクの推移を算出する(ステップS10)。次に出力部37がステップS10の算出結果を出力する(ステップS11)。例えば、
図6のグラフのL2が表示装置等に表示される。これにより、ユーザは、早期に保守を行った場合の重大事故発生リスクを評価することができる。ユーザは、他の保全計画についても検討するかどうかを判断する(ステップS12)。他の保全計画を検討する場合(ステップS12;Yes)、ステップS9からの処理を繰り返し行う。他の保全計画の検討を行わない場合(ステップS12;No)、
図7のフローチャートを終了する。なお、保全計画の検討に関し、ユーザが、重大事故発生リスクが閾値Thに達することを許容する時期を設定し、この条件を満たす保全計画の自動算出を保全支援システム30へ指示してもよい。条件設定部36は、重大事故発生リスクが閾値Thに達することを許容する時期を取得して記憶部38に記録する。シミュレーション部35は、保守対象機器や保守の実施時期を任意に設定して、例えば、総当り的に、重大事故発生リスクが閾値Thに達する時期が設定された時期以降となるような保全計画を探索し、自動でユーザが設定した時期の条件を満たす保全計画(保守対象の機器と時期)を算出する。
【0031】
(効果)
以上説明したように、本実施形態によれば、機器の異常状態に応じた故障率の変化を考慮した、プラント全体のリスク評価および保全計画の立案が可能になる。より具体的には、保全支援システム30は、プラントの異常状態や運転状態を検知し、異常の予兆が検知された機器および機器の運転状態(運転・待機・保守)の特定を行って、PRAモデルに基づく重大事故発生確率を算出する。そして、例えば、次回の計画保守までの重大事故発生リスクの増加量をシミュレーションし、現行の保全計画に沿った保守を行った場合における重大事故発生リスクの評価、代替の早期保守を行った場合の重大事故発生リスクの評価などを行う。これにより、保全計画に関する意思決定(例えば、従来通りの計画保守を行うか、保守のタイミングを早めるかなど)を支援する情報を、プラント40にて異常の予兆が検知されたタイミングで提示することができる。また、異常の予兆が検知された機器A等に対し、重大事故発生リスクへの影響を定量的に評価し、安全で経済的な保全計画の立案が可能になる。
【0032】
図8は、実施形態に係る運用システムのハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ900は、CPU901、主記憶装置902、補助記憶装置903、入出力インタフェース904、通信インタフェース905を備える。上述の異常予兆検知システム10、プラント監視システム20、保全支援システム30は、コンピュータ900に実装される。そして、上述した各機能は、プログラムの形式で補助記憶装置903に記憶されている。CPU901は、プログラムを補助記憶装置903から読み出して主記憶装置902に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU901は、プログラムに従って、記憶領域を主記憶装置902に確保する。また、CPU901は、プログラムに従って、処理中のデータを記憶する記憶領域を補助記憶装置903に確保する。
【0033】
異常予兆検知システム10、プラント監視システム20、保全支援システム30の全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各機能部による処理を行ってもよい。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、CD、DVD、USB等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ900に配信される場合、配信を受けたコンピュータ900が当該プログラムを主記憶装置902に展開し、上記処理を実行しても良い。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
【0034】
以上のとおり、本開示に係るいくつかの実施形態を説明したが、これら全ての実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態及びその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0035】
<付記>
各実施形態に記載の保全支援システム、運用システム、保全支援方法及びプログラムは、例えば以下のように把握される。
【0036】
(1)第1の態様に係る保全支援システムは、プラントの構成要素(機器A~D、システム1~2)について検知された異常の予兆に基づいて算出された前記構成要素の故障率(
図3)を取得し、前記故障率と、前記構成要素の故障率に基づいて前記プラントに事故が生じる確率である事故確率を算出することができるPRA(Probabilistic Risk Assessment)モデル(
図5)と、に基づいて、前記構成要素の異常状態に応じた前記事故確率を算出する事故発生率算出部34と、前記事故確率を積算して、前記プラントに前記事故が発生するリスクの推移を算出するリスク算出部(シミュレーション部35)と、を備える。
これにより、機器の故障率の変化を考慮して、プラント全体のリスク評価を行い、その評価結果に基づいて、保全の検討を行うことができる。例えば、機器に異常の予兆が検知された際、その機器を保守せずにそのまま放置した場合に予想される重大事故発生リスクの推移に基づき、その機器の保守を行う緊急度を判断する参考とすることができる。
【0037】
(2)第2の態様に係る保全支援システムは、(1)の保全支援システムであって、前記構成要素の運転状態を示す運転情報を取得する運転情報取得部33、をさらに備え、前記事故発生率算出部34は、前記故障率と、前記運転情報と、前記PRAモデルと、に基づいて、前記異常状態に応じた前記事故確率を算出する。
これにより、機器の故障率の変化に加え、機器やシステムの運転状態の変化を考慮して、プラント全体のリスク評価を行い、その評価結果に基づいて、保全の検討を行うことができる。例えば、機器Aが運転状態にない場合、PRAモデル上では、機器Aが故障したときと同じ状態になる。第2の態様によれば、機器Aが運転状態に応じたプラント全体のリスク評価および重大事故発生リスクの増加量の定量的な評価を行い、保全計画の立案に役立てることができる。
【0038】
(3)第3の態様に係る保全支援システムは、(1)~(2)の保全支援システムであって、前記リスク算出部(シミュレーション部35)は、前記リスクが閾値に達する時期を算出する。
これにより、機器に異常の予兆が検知され、その機器を保守せずにそのまま放置した場合に重大事故発生リスクが閾値に達する時期を把握することができる。
【0039】
(4)第4の態様に係る保全支援システムは、(1)~(3)の保全支援システムあって、保守対象の機器と保守を行う時期を定めた保全計画の設定を受け付ける条件設定部、をさらに備え、前記事故発生率算出部は、設定された前記保全計画を実施した後の前記事故確率を算出し、前記リスク算出部は、前記異常状態に応じた前記事故確率を積算して前記保全計画の実施前までの前記リスクの推移を算出し、前記保全計画を実施した後の前記事故確率を積算して前記保全計画の実施後の前記リスクの推移を算出する。
これにより、いつどのような保守を行えばよいか、また、保守の実施によって重大事故発生リスクの上昇度をどの程度抑えることができるかを確認することができる。
【0040】
(5)第5の態様に係る保全支援システムは、(1)~(4)の保全支援システムであって、前記リスク算出部は、前記リスクが所定の期間内に閾値に達しないようにする保全計画を算出する。
これにより、いつどのような保守を行えば、重大事故発生リスクが閾値に達する時期を所望の時期まで遅らせることができるかを把握することができる。
【0041】
(6)第6の態様に係る保全支援システムは、(1)~(5)の保全支援システムであって、前記構成要素に関して検出された異常の予兆と前記異常の予兆の深刻度を取得する異常予兆検知情報取得部と、前記深刻度に応じた前記構成要素の前記故障率を算出する故障率予測部と、をさらに備え、前記事故発生率算出部は、前記故障率予測部が算出した前記故障率に基づいて、前記異常状態に応じた前記事故確率を算出する。
これにより、異常予兆の深刻度に応じた故障率を算出することができる。
【0042】
(7)第7の態様に係る保全支援システムは、(1)~(6)の保全支援システムであって、前記運転情報には、前記構成要素の運転、待機、保守の計画が含まれる。
これにより、機器の運転状態(運転、待機、保守)を反映してプラント全体のリスクを評価することができる。
【0043】
(8)第8の態様に係る運用システムは、前記構成要素の異常の予兆を検知する異常予兆検知システムと、(1)~(7)の何れかに記載の保全支援システムと、を備える。
これにより、プラントの異常予兆検知と、保全計画の評価を行うことができる。保全計画の評価においては、異常予兆検知システムが検知した以上の予兆に応じたリスク評価を参照することができる。
【0044】
(9)第9の態様に係る保全支援方法は、プラントの構成要素について検知された異常の予兆に基づいて算出された前記構成要素の故障率を取得し、前記故障率と、前記構成要素の故障率に基づいて前記プラントに事故が生じる確率である事故確率を算出することができるPRA(Probabilistic Risk Assessment)モデルと、に基づいて、前記構成要素の異常状態に応じた前記事故確率を算出するステップと、前記事故確率を積算して、前記プラントに前記事故が発生するリスクの推移を算出するステップと、を有する。
【0045】
(10)第10の態様に係るプログラムは、コンピュータに、プラントの構成要素について検知された異常の予兆に基づいて算出された前記構成要素の故障率を取得し、前記故障率と、前記構成要素の故障率に基づいて前記プラントに事故が生じる確率である事故確率を算出することができるPRA(Probabilistic Risk Assessment)モデルと、に基づいて、前記構成要素の異常状態に応じた前記事故確率を算出するステップと、前記事故確率を積算して、前記プラントに前記事故が発生するリスクの推移を算出するステップと、を実行させる。
【符号の説明】
【0046】
100・・・運用システム
10・・・異常予兆検知システム
20・・・プラント監視システム
30・・・保全支援システム
31・・・異常予兆検知情報取得部
32・・・故障率予測部
33・・・運転情報取得部
34・・・事故発生率算出部
35・・・シミュレーション部
36・・・条件設定部
37・・・出力部
38・・・記憶部
40・・・プラント
1、2・・・システム
A、B、C、D・・・機器
900・・・コンピュータ
901・・・CPU
902・・・主記憶装置
903・・・補助記憶装置
904・・・入出力インタフェース
905・・・通信インタフェース