(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024009763
(43)【公開日】2024-01-23
(54)【発明の名称】飛び込み台リフタ
(51)【国際特許分類】
B66F 7/22 20060101AFI20240116BHJP
A63K 3/00 20060101ALI20240116BHJP
E04H 4/14 20060101ALI20240116BHJP
A63B 69/12 20060101ALN20240116BHJP
【FI】
B66F7/22 A
A63K3/00
E04H4/14
A63B69/12 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】21
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023100918
(22)【出願日】2023-06-20
(31)【優先権主張番号】63/388,024
(32)【優先日】2022-07-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】520119220
【氏名又は名称】デュラフレックス インターナショナル コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】DURAFLEX INTERNATIONAL CORP.
【住所又は居所原語表記】160 Wunotoo Road, Sparks, Nevada 89434, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110002745
【氏名又は名称】弁理士法人河崎特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウォルシュ, マット
(57)【要約】 (修正有)
【課題】台を持ち上げ位置へと持ち上げ、台を飛び込み位置へと降下させるための飛び込み台リフタおよび飛び込み台アセンブリを提供する。
【解決手段】リフタは、支点アセンブリとリアアンカとの間に、飛び込み台スタンドの位置合わせロッドに沿って取り付け可能である。リフタは、台を持ち上げ位置でロックするための二重の一次および二次機械的安全性を備えてもよい。リフタは、往復台、旋回アーム、および旋回シャフトを有するリンク機構を動かして台を昇降させる親ねじを用いてもよい。伸張シャフトは、リフトが降下したときに、リフトの台支持部材が台の下方に離間するように収縮されてもよい。飛び込み台アセンブリは、転がり係合するための支点ローラおよび台上の摩擦材を備えてもよい。リフトは、台支持部材を摩擦材に押し付けて台を持ち上げてもよい。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飛び込み台を持ち上げ位置へと持ち上げ、または前記飛び込み台を飛び込み位置へと降下させるように構成された台リフタであって、
前記飛び込み台は、支点アセンブリと、リアアンカと、前記支点アセンブリに固定された第1端部および前記リアアンカに固定された逆側の第2端部を有する位置合わせロッドと、を有するスタンド上に支持されており、
前記台リフタは、
ベースと、
前記ベースに対して、降下位置と上昇位置との間を移動可能な台支持部材と、
前記台支持部材を前記ベースに対して動作可能に接続するリフトであって、前記リフトが、前記台支持部材を前記降下位置に位置付けるように構成される降下形態と、前記リフトが、前記台支持部材を前記上昇位置に位置付けるように構成される上昇形態との間で選択的に調節可能なリフトと、
を備え、
前記ベースは、前記台支持部材が、前記降下位置において、前記飛び込み台が前記飛び込み位置へ降下されるのを許容すると共に、前記上昇位置において、前記飛び込み台を前記持ち上げ位置で支持するように、前記台リフタを、前記位置合わせロッドに沿って、前記支点アセンブリと前記リアアンカとの間に取り付けるように構成される、台リフタ。
【請求項2】
前記ベースは、前記位置合わせロッドをまたぐように構成される、請求項1に記載の台リフタ。
【請求項3】
前記ベースは、前記位置合わせロッドに直接的に取り付けられるように構成される、請求項1に記載の台リフタ。
【請求項4】
前記スタンドは、下地に支持されており、
前記ベースは、前記台リフタの全体が前記下地の上方に離間するように、前記位置合わせロッドに直接的に取り付けられるように構成される、請求項3に記載の台リフタ。
【請求項5】
前記ベースは、少なくとも1つのクランプアセンブリを備え、
前記クランプアセンブリは、
前記位置合わせロッドの上にまたがるように配置されるように構成されたサドル部材と、
前記サドル部材に選択的に固定される底部片であって、前記サドル部材と前記底部片との間に前記位置合わせロッドをクランプするように構成された底部片と、
を有する、請求項3に記載の台リフタ。
【請求項6】
前記リフトは、前記降下形態と前記上昇形態との間を手動で調節されるように構成される、請求項1に記載の台リフタ。
【請求項7】
前記リフトは、
前記位置合わせロッドに対して略平行に延びるように構成された親ねじと、
前記親ねじにねじ接続され、前記親ねじの回転によって、降下位置および上昇位置を含む移動範囲内で前記親ねじに沿って移動可能な往復台と、
を備える、請求項6に記載の台リフタ。
【請求項8】
前記リフトは、旋回シャフトおよび旋回アームをさらに備え、
前記旋回シャフトは、第1シャフト端部から第2シャフト端部まで延びるシャフト長さを有し、
前記旋回アームは、第1アーム端部から第2アーム端部まで延びるアーム長さを有し、
前記第1シャフト端部は、シャフトチルト軸回りにおいて前記ベースに対して回転するように前記ベースに旋回可能に接続され、
前記第1アーム端部は、アームチルト軸回りにおいて前記往復台に対して回転するように前記往復台に旋回可能に接続され、
前記第2アーム端部は、前記ベース、前記往復台、前記旋回アーム、および前記旋回シャフトが、前記往復台が前記親ねじに沿って前記移動範囲内で動いたときに、前記旋回シャフトを前記シャフトチルト軸回りに旋回させるように構成されたリンク機構を構成するように、前記第1シャフト端部から前記第2シャフト端部に向かって前記シャフト長さに沿って離間した位置で前記旋回シャフトに旋回可能に接続される、請求項7に記載の台リフタ。
【請求項9】
前記リンク機構は、前記往復台が前記上昇位置にある場合に、前記旋回シャフトを上昇位置へ旋回させるように構成され、
前記リンク機構は、前記往復台が前記降下位置にある場合に、前記旋回シャフトを降下位置へ旋回させるように構成される、請求項8に記載の台リフタ。
【請求項10】
前記台支持部材は、前記旋回シャフトが前記上昇位置にあるときに、前記旋回シャフトが前記台支持部材を前記上昇位置へ動かすと共に、前記旋回シャフトが前記上昇位置にあるときに前記台支持部材を前記降下位置へ動かすよう、前記旋回シャフトに接続されるように構成される、請求項9に記載の台リフタ。
【請求項11】
前記台支持部材を前記旋回シャフトに接続する伸張シャフトをさらに備え、
前記伸張シャフトは、前記旋回シャフトに対して、伸張位置と収縮位置との間で移動可能である、請求項10に記載の台リフタ。
【請求項12】
前記旋回シャフトが前記降下位置にある場合、前記伸張シャフトは、前記収縮位置においてよりも前記伸張位置において、前記台支持部材を前記飛び込み台の近くに保持するように構成される、請求項11に記載の台リフタ。
【請求項13】
ロックピンをさらに備え、
前記ベースは、第1安全穴を有し、
前記往復台は、前記往復台が前記上昇位置にある場合に、前記第1安全穴と並ぶように構成された第2安全穴を有し、
前記ロックピンは、前記往復台を前記上昇位置でロックするように前記第1および第2安全穴に挿入可能であり、それにより前記リフトを前記上昇形態でロックする二次機械的安全ロックを提供する、請求項10に記載の台リフタ。
【請求項14】
前記台支持部材は、前記リフトが前記降下形態と前記上昇形態との間で調節されるときに、前記飛び込み台の底面に沿って転動するローラを備える、請求項1に記載の台リフタ。
【請求項15】
前記飛び込み台を、前記ローラに対して横方向に保持するように構成されたランヤードをさらに備える、請求項14に記載の台リフタ。
【請求項16】
支点アセンブリと、リアアンカと、前記支点アセンブリに固定される第1端部および前記リアアンカに固定される逆側の第2端部を有する位置合わせロッドと、を有する飛び込み台スタンドと、
前記スタンドに対して持ち上げ位置と飛び込み位置との間で移動可能な飛び込み台と、
請求項1に記載の台リフタと、
を備え、
前記台リフタは、前記リフトを前記上昇形態と前記降下形態との間で調節することによって、前記飛び込み台を前記持ち上げ位置と前記飛び込み位置との間で調節するように構成される、飛び込み台アセンブリ。
【請求項17】
飛び込み台を持ち上げ位置へと持ち上げ、または前記飛び込み台を飛び込み位置へと降下させるように構成された台リフタであって、
ベースと、
前記ベースに対して、降下位置と上昇位置との間を移動可能な台支持部材と、
前記台支持部材を前記ベースに対して動作可能に接続するリフトであって、前記リフトが、前記台支持部材を前記降下位置に位置付けるように構成される降下形態と、前記リフトが、前記台支持部材を前記上昇位置に位置付けるように構成される上昇形態との間で選択的に調節可能なリフトと、
を備え、
前記リフトは、前記リフトを前記降下形態と前記上昇形態との間で選択的に調節するための親ねじ機構であって、前記リフトを前記上昇形態でロックするための一次機械的安全性を提供する親ねじ機構を備え、
前記台リフタは、前記リフトの一部を前記ベースに対して所定の位置に固定することで、前記リフトを前記ベースに対して前記上昇位置で固定し、それにより前記リフトを前記上昇形態でロックするための二次機械的安全性を提供するロックピンをさらに備える、台リフタ。
【請求項18】
飛び込み台を持ち上げ位置へと持ち上げ、または前記飛び込み台を飛び込み位置へと降下させるように構成された台リフタであって、
ベースと、
前記ベースに対して、降下位置と上昇位置との間を移動可能な台支持部材と、
前記台支持部材を前記ベースに対して動作可能に接続するリフトであって、前記リフトが、前記台支持部材を前記降下位置に位置付けるように構成される降下形態と、前記リフトが、前記台支持部材を前記上昇位置に位置付けるように構成される上昇形態との間で選択的に調節可能なリフトと、
を備え、
前記リフトは、
ねじ軸回りに回転されるように構成された親ねじと、
前記親ねじにねじ接続され、前記ねじ軸回りにおける前記親ねじの回転によって、前記ベースに対して、降下位置および上昇位置を含む移動範囲内で前記親ねじに沿って移動可能な往復台と、
第1シャフト端部から第2シャフト端部まで延びるシャフト長さを有し、前記第1シャフト端部は、前記ベースに対してシャフトチルト軸回りに回転するように前記ベースに旋回可能に接続される旋回シャフトと、
第1アーム端部から第2アーム端部まで延びるアーム長さを有し、前記第1アーム端部は、前記往復台に対してアームチルト軸回りに回転するように前記往復台に旋回可能に接続される旋回アームであって、前記第2アーム端部は、前記ベース、前記往復台、前記旋回アーム、および前記旋回シャフトが、前記往復台が前記親ねじに沿って前記移動範囲内で動いたときに、前記旋回シャフトを前記シャフトチルト軸回りに旋回させるように構成されたリンク機構を構成するように、前記第1シャフト端部から前記第2シャフト端部に向かって前記シャフト長さに沿って離間した位置で前記旋回シャフトに旋回可能に接続される旋回アームと、
を有し、
前記リンク機構は、前記往復台が前記上昇位置にある場合に、前記旋回シャフトを上昇位置へ旋回させ、それにより前記リフトを前記上昇形態に調節するように構成され、
前記リンク機構は、前記往復台が前記降下位置にある場合に、前記旋回シャフトを降下位置へ旋回させ、それにより前記リフトを前記降下形態に調節するように構成される、台リフタ。
【請求項19】
飛び込み台を持ち上げ位置へと持ち上げ、または前記飛び込み台を飛び込み位置へと降下させるように構成された台リフタであって、
ベースと、
前記ベースに対して、降下位置と上昇位置との間を移動可能な台支持部材と、
前記台支持部材を前記ベースに対して動作可能に接続するリフトであって、前記リフトが、前記台支持部材を前記降下位置に位置付けるように構成される降下形態と、前記リフトが、前記台支持部材を前記上昇位置に位置付けるように構成される上昇形態との間で選択的に調節可能なリフトと、
前記台支持部材を前記リフトに接続する伸張シャフトであって、前記リフトに対して、伸張位置と収縮位置との間で移動可能な伸張シャフトと、
を備え、
前記リフトが前記降下形態にある場合、前記伸張シャフトは、前記収縮位置では、前記台支持部材を、前記台支持部材が前記飛び込み台の下方に離間する格納位置に位置付けるように構成され、前記伸張位置では、前記台支持部材を、前記飛び込み台と接触する前記降下位置に位置付けるように構成される、台リフタ。
【請求項20】
長手方向の移動範囲内を転がり調節可能な支点ローラ、およびリアヒンジを含む支点ローラアセンブリを有する飛び込み台スタンドと、
前記スタンド上に支持される飛び込み台であって、前端部および前記前端部の逆側の後端部を含む本体部を有し、前記本体部の前記後端部は、前記飛び込み台が、前記支点ローラ上に前記飛び込み台が支持される飛び込み位置と、前記支点ローラから前記飛び込み台が離間する持ち上げ位置との間で前記リアヒンジ回りに回転できるように前記リアヒンジに固定され、前記飛び込み台は、前記前端部と前記後端部との間で前記飛び込み台の一部に沿った摩擦材をさらに有し、前記摩擦材は、前記飛び込み台が前記飛び込み位置にある場合に、前記支点ローラが前記移動範囲の全体にわたって前記摩擦材に沿って転動するように構成される、飛び込み台と、
ベース、台支持部材、および前記ベースに対して前記台支持部材を移動させて、前記飛び込み台を前記飛び込み位置から前記持ち上げ位置へ持ち上げるように構成されたリフト、を有し、前記リフトは、前記台支持部材を前記摩擦材に対して押し付けて、前記飛び込み台を前記飛び込み位置から前記持ち上げ位置へ持ち上げる、台リフタと、
を備える、飛び込み台アセンブリ。
【請求項21】
前記台支持部材は、前記リフトに対して、格納位置と動作位置との間を調節可能であり、
前記台支持部材は、前記格納位置では、前記台支持部材と前記飛び込み台との間に隙間ができるように前記飛び込み台の下方に離間し、前記動作位置では、前記摩擦材に接触する、請求項20に記載の飛び込み台アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、飛び込み台用のリフタに関する。
【背景技術】
【0002】
競技で使用されるような水泳プールの多くは、多目的エリアを有する。例えば、プールによっては、飛び込み競技にも競泳にも使用可能なエリアを有する。しかし、飛び込み台はプールの常設設備であるため、プールの飛び込みエリアで別タイプのイベントを行う際に、飛び込み台を安全に退かす方法が必要である。
【0003】
競技用の飛び込み台は、単独の接続点(具体的には、後方のヒンジ点)で地面に取り付けられているだけである。このため、所有者は、プールの飛び込みエリアが別の目的に使用される場合に、飛び込み台を上方へ傾けて退かすことができる。しかし、飛び込み台は重いため、飛び込み台を持ち上げてそれを持ち上げ位置で保持するための機械的利益を提供することが有効である。
【0004】
米国特許第7,753,323号および米国特許第5,326,336号を含む従来技術は、飛び込み台の下に機械式のリフト装置を配置することで、別タイプの競技時に飛び込み台を持ち上げて退かすのを容易化することを提案している。しかし、本願発明者は、飛び込み台リフタの分野において改善の余地があることを見出した。
【発明の概要】
【0005】
一の局面では、台リフタは、飛び込み台を持ち上げ位置へと持ち上げ、または飛び込み台を飛び込み位置へと降下させるように構成される。飛び込み台は、支点アセンブリと、リアアンカと、支点アセンブリに固定された第1端部およびリアアンカに固定された逆側の第2端部を有する位置合わせロッドと、を有するスタンド上に支持されている。台リフタは、ベースを有する。台支持部材は、ベースに対して、降下位置と上昇位置との間を移動可能である。リフトは、台支持部材をベースに対して動作可能に接続する。リフトは、当該リフトが、台支持部材を降下位置に位置付けるように構成される降下形態と、当該リフトが、台支持部材を上昇位置に位置付けるように構成される上昇形態との間で選択的に調節可能である。ベースは、台支持部材が、降下位置において、飛び込み台が飛び込み位置へ降下されるのを許容すると共に、上昇位置において、飛び込み台を持ち上げ位置で支持するように、台リフタを、位置合わせロッドに沿って、支点アセンブリとリアアンカとの間に取り付けるように構成される。
【0006】
別の局面では、台リフタは、飛び込み台を持ち上げ位置へと持ち上げ、または飛び込み台を飛び込み位置へと降下させるように構成され、当該台リフタは、ベースを備える。台支持部材は、ベースに対して、降下位置と上昇位置との間を移動可能である。リフトは、台支持部材をベースに対して動作可能に接続する。リフトは、当該リフトが、台支持部材を降下位置に位置付けるように構成される降下形態と、当該リフトが、台支持部材を上昇位置に位置付けるように構成される上昇形態との間で選択的に調節可能である。リフトは、リフトを降下形態と上昇形態との間で選択的に調節するための親ねじ機構を備える。親ねじ機構は、リフトを上昇形態でロックするための一次機械的安全性を提供する。台リフタは、リフトの一部をベースに対して所定の位置に固定することで、リフトをベースに対して上昇位置で固定し、それによりリフトを上昇形態でロックするための二次機械的安全性を提供するロックピンをさらに備える。
【0007】
別の局面では、台リフタは、飛び込み台を持ち上げ位置へと持ち上げ、または飛び込み台を飛び込み位置へと降下させるように構成される。台リフタは、ベースを備える。台支持部材は、ベースに対して、降下位置と上昇位置との間を移動可能である。リフトは、台支持部材をベースに対して動作可能に接続する。リフトは、当該リフトが、台支持部材を降下位置に位置付けるように構成される降下形態と、当該リフトが、台支持部材を上昇位置に位置付けるように構成される上昇形態との間で選択的に調節可能である。リフトは、ねじ軸回りに回転されるように構成された親ねじを有する。往復台は、親ねじにねじ接続され、ねじ軸回りにおける親ねじの回転によって、ベースに対して、降下位置および上昇位置を含む移動範囲内で親ねじに沿って移動可能である。旋回シャフトは、第1シャフト端部から第2シャフト端部まで延びるシャフト長さを有する。第1シャフト端部は、ベースに対してシャフトチルト軸回りに回転するようにベースに旋回可能に接続される。旋回アームは、第1アーム端部から第2アーム端部まで延びるアーム長さを有する。第1アーム端部は、往復台に対してアームチルト軸回りに回転するように往復台に旋回可能に接続される。第2アーム端部は、ベース、往復台、旋回アーム、および旋回シャフトが、往復台が親ねじに沿って移動範囲内で動いたときに、旋回シャフトをシャフトチルト軸回りに旋回させるように構成されたリンク機構を構成するように、第1シャフト端部から第2シャフト端部に向かってシャフト長さに沿って離間した位置で旋回シャフトに旋回可能に接続される。リンク機構は、往復台が上昇位置にある場合に、旋回シャフトを上昇位置へ旋回させ、それによりリフトを上昇形態に調節するように構成される。リンク機構は、往復台が降下位置にある場合に、旋回シャフトを降下位置へ旋回させ、それによりリフトを降下形態に調節するように構成される。
【0008】
別の局面では、台リフタは、飛び込み台を持ち上げ位置へと持ち上げ、または飛び込み台を飛び込み位置へと降下させるように構成される。台リフタは、ベースを備える。台支持部材は、ベースに対して、降下位置と上昇位置との間を移動可能である。リフトは、台支持部材をベースに対して動作可能に接続する。リフトは、当該リフトが、台支持部材を降下位置に位置付けるように構成される降下形態と、当該リフトが、台支持部材を上昇位置に位置付けるように構成される上昇形態との間で選択的に調節可能である。伸張シャフトは、台支持部材をリフトに接続する。伸張シャフトは、リフトに対して、伸張位置と収縮位置との間で移動可能である。リフトが降下形態にある場合、伸張シャフトは、収縮位置では、台支持部材を、台支持部材が飛び込み台の下方に離間する格納位置に位置付けるように構成され、伸張位置では、台支持部材を、飛び込み台と接触する降下位置に位置付けるように構成される。
【0009】
別の局面では、飛び込み台アセンブリは、支点アセンブリと、リアアンカと、支点アセンブリに固定される第1端部およびリアアンカに固定される逆側の第2端部を含む位置合わせロッドと、を有する飛び込み台スタンドを備える。飛び込み台は、スタンドに対して持ち上げ位置と飛び込み位置との間で移動可能である。前4段落のいずれか1つに記載の台リフタが設けられ、当該台リフタは、リフトを上昇形態と降下形態との間で調節することによって、飛び込み台を持ち上げ位置と飛び込み位置との間で調節するように構成される。
【0010】
別の局面では、飛び込み台アセンブリは、長手方向の移動範囲内を転がり調節可能な支点ローラ、およびリアヒンジを含む支点ローラアセンブリを有する飛び込み台スタンドを備える。飛び込み台は、スタンド上に支持される。飛び込み台は、前端部および前端部の逆側の後端部を含む本体部を有する。本体部の後端部は、飛び込み台が、支点ローラ上に飛び込み台が支持される飛び込み位置と、支点ローラから飛び込み台が離間する持ち上げ位置との間でリアヒンジ回りに回転できるようにリアヒンジに固定される。飛び込み台は、前端部と後端部との間で飛び込み台の一部に沿った摩擦材をさらに有する。摩擦材は、飛び込み台が飛び込み位置にある場合に、支点ローラが移動範囲の全体にわたって摩擦材に沿って転動するように構成される。台リフタは、ベースと、台支持部材と、ベースに対して台支持部材を移動させて、飛び込み台を飛び込み位置から持ち上げ位置へ持ち上げるように構成されたリフトと、を有する。リフトは、台支持部材を摩擦材に対して押し付けて、飛び込み台を飛び込み位置から持ち上げ位置へ持ち上げる。
【0011】
その他の局面および特徴は、以下において明らかになるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】飛び込み形態の飛び込み台アセンブリの斜視図であり、飛び込み台が飛び込み位置にありかつ台リフタが格納形態になっている。
【
図1A】
図1の形態の飛び込み台アセンブリの正面図である。
【
図2】
図1に似た斜視図であるが、台リフタが、その台支持部材を飛び込み台に接触するように延ばされた降下形態に調節されている。
【
図2A】
図2の形態の飛び込み台アセンブリの正面図である。
【
図3】
図1および
図2に似た斜視図であり、台リフタが上昇形態に調節されることで、飛び込み台が持ち上げ位置に調節されている。
【
図3A】
図3の形態の飛び込み台アセンブリの正面図である。
【
図6】底部から底部カバーが除かれた台リフタの斜視図であり、台リフタは
図1と同じ形態になっている。
【
図6A】
図6の斜視図に示された台リフタの正面図である。
【
図7】
図6に似た台リフタの斜視図であるが、
図2の形態の台リフタを示している。
【
図7A】
図7の斜視図に示された台リフタの正面図である。
【
図8】
図6に似た台リフタの斜視図であるが、
図3の形態の台リフタを示している。
【
図8A】
図8の斜視図に示された台リフタの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
各図を通して、同様の参照符号は同様の要素を示す。
【0014】
図1~
図3Aを参照すると、本開示の例示的な実施形態に係る飛び込み台アセンブリが、参照番号10で示されている。飛び込み台アセンブリは、広くは、参照番号12で示されるスタンドと、参照番号14で示される飛び込み台とを備える。一実施形態では、スタンド12および飛び込み台14は、米国特許第11,318,339号に開示されるタイプのものであり、当該米国特許は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。したがって、飛び込み台14は、好ましくは、Duraflex international社が販売するタイプのアルミ押出成形品を含む。飛び込み台14は、さらに、当該台の底部に、スタンド12と係合するための摩擦材15(例えば、ゴムまたはゴム入りパッド)の領域を備える。摩擦材15の長さは、台14の全長の半分未満である(例えば、摩擦材15の長さは、台14の全長の4分の1未満である)。
【0015】
図示の実施形態では、飛び込み台スタンド12は、支点アセンブリ17と、リアアンカ18と、前端部が支点アセンブリに固定されかつ逆側の後端部がリアアンカに固定された位置合わせロッド20とを備える。米国特許第11,318,339号で説明されているように、支点アセンブリ16とリアアンカ18は、飛び込みプラットフォームや地面などの下地Sに別々に取り付けられる個別の要素である。位置合わせロッド20は、支点アセンブリ16とリアアンカ18の特定の組立式のロッド受け部に取り付けられ、当該2つの個別要素が互いに適切な位置関係で下地Sに取り付けられることを実現するように構成される。支点アセンブリ16は、台14とスタンド12との間の前側接触点を規定する支点ローラ22を備える。飛び込み台14は、支点ローラ14に載るが、当該ローラに固定はされない。当業者に知られるように、ローラ22は、限られた移動範囲内で飛び込み台14の長さに沿って転がり調節可能で、それにより飛び込み台の感触が調節される。支点ローラ22の移動範囲は、台14の底部における摩擦材15の領域の長さに概ね対応する。つまり、摩擦材15は、支点ローラ22がその全移動範囲にわたって摩擦材に沿って転動するように、支点アセンブリ16上に配置されている。1つ以上の実施形態では、支点の移動範囲は、前側位置から後側位置まで延びる長さを有し、摩擦材は、当該移動範囲の長さの25%以下にわたって、当該前側位置の前方および当該後側位置の後方に突出している(例えば、各方向において、支点の移動範囲の長さの20%以下、15%以下、または10%以下にわたって突出している)。リアアンカ18は、飛び込み台の後端部にリアヒンジ24で取り付けられる。リアヒンジは、台14がスタンドに固定される唯一の箇所である。よって、
図3および
図3Aに示すように、リアヒンジ24によると、リアヒンジの回転軸回りに台を回転させることで飛び込み台14を上昇させることができる。
【0016】
図示の飛び込み台アセンブリ10は、さらに、参照番号110で示される台リフタを備える。台リフタは、広くは、飛び込み台14を、
図1および
図1Aに示す飛び込み位置と、
図3および
図3Aに示す持ち上げ位置との間で昇降させるように構成される。飛び込み位置では、飛び込み台アセンブリ10は、飛び込み選手が台14上に進んで飛び込みを実施できるように機能する。
図2および
図2Aは、飛び込み位置と持ち上げ位置との間の中間位置を示す。中間位置では、台リフタ110が飛び込み台14に係合するように延ばされ、その後、当該台を持ち上げ位置へ持ち上げるように台リフタが駆動され得る。持ち上げ位置では、飛び込み台アセンブリ110は機能しない。また、持ち上げ位置では、飛び込み台14は、飛び込み位置にあるときに飛び込み台が延出していたプールエリアから退避される。これにより、プール運営者は、普段は飛び込みのために確保されるプールエリアを、その他の活動(例えば、水泳レースやその他の形式の水中競技、パフォーマンス、あるいはレクリエーション)に選択的に使用することができる。
【0017】
図4および
図5を参照すると、台リフタ110は、概して、ベース112と、台支持部材114と、リフト116とを備える。詳しくは後述するように、ベース112は、広くは、支点アセンブリ16とリアアンカ18との間で、位置合わせロッド20に沿って、飛び込み台14の下で台リフタ110を支持するように構成される。台支持部材114は、リフト116およびベース112に対して、台支持部材114が飛び込み台14の下方に離間する格納位置(
図1および
図1A)と、台支持部材が飛び込み台の底側に接触する(例えば、摩擦材115に接触する)支持位置(
図2および
図2A)との間で移動可能である。詳しくは後述するように、リフト116は、広くは、飛び込み台14を昇降させるために、ベース112に対して台支持部材114を移動させるように構成される。リフト116は、当該リフトが、飛び込み台が飛び込み位置まで下がるのを許容する降下位置に台支持部材114を位置付ける降下形態(
図2および
図2A)と、当該リフトが、台支持部材によって飛び込み台が持ち上げ位置で支持される上昇位置に台支持部材116を位置付ける上昇形態(
図3および
図3A)との間で選択的に調節可能である。
【0018】
図4および
図5を再び参照すると、ベース112は、台リフタ110を、支点アセンブリ16とリアアンカ18との間に位置合わせロッド20に沿って取り付けるように構成されたアセンブリを備える。図示の実施形態では、ベース112は、位置合わせロッド20をまたぐように構成される。より具体的に、ベース112は、位置合わせロッド20に直接的に取り付けられるように構成される。さらに具体的に、図示のベース112は、
図1~
図3Aに示すように、台リフタ110全体が下地Sの上方に離間するように、位置合わせロッド20に直接的に取り付けられるように構成される。図示の実施形態の台リフタは、位置合わせロッドをまたぐと共にそれに直接的に取り付けられるように構成されるが、本開示に係る別の実施形態の飛び込み台リフタは、支点アセンブリとリアアンカとの間に位置合わせロッドを有しないスタンドを備えた飛び込み台アセンブリを含む、別タイプの飛び込み台アセンブリと共に使用されてもよい。つまり、飛び込み台リフタは、飛び込み台スタンドの位置合わせロッドに沿って取り付けられる必要性が厳密にはない。
【0019】
図5を参照すると、1つ以上の実施形態では、ベース112は、飛び込み台14の下で台リフタを動作位置に固定するための少なくとも1つのクランプアセンブリ120,122を備える。図示の実施形態では、ベース112は、位置合わせロッド120にクランプして、飛び込み台アセンブリ10にリフタ110を動作可能に固定するように構成された前クランプアセンブリ120および後クランプアセンブリ122を備える。各クランプアセンブリ120,122は、位置合わせロッド20の上にまたがるように配置されるように構成されたサドル部材124,126を備える。各サドル部材124,126は、位置合わせロッド14の外周に対応する大きさと形状の弓状下向きロッド係合面125,127を含む下側部を備える。各クランプアセンブリ120,122は、さらに、対応するサドル部材124,126に(例えば、ねじ135,137を介したボルト止めまたはねじ止めによって)選択的に固定されて当該サドル部材と自身との間に位置合わせロッド20をクランプするように構成された底部片134,136を備える。所定の位置に固定されると、底部片134,136は、位置合わせロッド20を上方に押し、当該位置合わせロッドを、対応するサドル部材124,126の弓状下向きロッド係合面125,127に対してしっかり固定する。
【0020】
各サドル部材124,126の下側部は、さらに、各ロッド係合面125,127の両側に、一対の左右脚部1241,1242,1261,1262を備える。ベース112は、前サドル部材124の左脚部から後サドル部材126の左脚部まで延びる左ガイドシャフト128と、前サドル部材の右脚部から後サドル部材の右脚部まで延びる右ガイドシャフト130とを備える。ガイドシャフト128,130の前後端部は、前後サドル部材124,125の対応する脚部1241,1242,1261,1262にしっかり固定され、それにより当該ガイドシャフトは、クランプアセンブリ120,122を互いに離間した関係で支持する。図示の実施形態では、ベースは、さらに、ねじ139,141を介してサドル部材124,126に固定された左右ベースカバー部材138,140を備える。右カバー部材14は、
図1~
図5では見えているが、その他の全ての図面では別部材をより明確に示すために省略されている。
【0021】
図示の実施形態では、ベース112は、ロックピン146と係合するように構成された前安全穴142および後安全穴144(
図8および
図8A)を備える。詳しくは後述するように、ロックピン146は、リフトを上昇または降下形態でロックするために、各安全穴142,144に選択的に挿入され得る。
【0022】
図1~
図2Aおよび
図6~
図7Aを参照すると、台リフタ110は、台支持部材114が飛び込み台14の下方に離間する飛び込み形態(
図1、
図1A、
図6、および
図6A)と、台支持部材114がベース112およびリフト116に対して上方に延ばされて飛び込み台14の底部に接触する、より具体的には飛び込み台の底部の摩擦材15に接触する中間または伸張形態(
図2、
図2A、
図7、および
図7A)との間で選択的に調節可能である。詳しくは後述するように、リフト116は、上方に旋回して飛び込み台14を上昇させるように構成された旋回シャフト156を備える。旋回シャフト156は、筒体を備える。台リフタ110は、さらに、旋回シャフト156に対して伸縮スライド可能に係合した伸張シャフト148を備える。台支持部材114は、伸張シャフト148の前端部に取り付けられる。伸張シャフト148は、旋回シャフト157に対して、
図1、
図1A、
図6、および
図6Aに示す収縮位置と、
図2、
図2A、
図7、および
図7Aに示す伸張位置との間を移動可能である。リフト116が降下形態にありかつ伸張シャフト148が収縮位置にある場合、伸張シャフトは、台支持部材114を、台支持部材が飛び込み台の下に離間する格納/飛び込み位置に位置付ける。この形態から、伸張シャフト148は、当該伸張シャフトが、台支持部材114を、飛び込み台14の摩擦材15と接触するように位置付ける伸張位置まで前方に延びることが可能である。図示の実施形態では、台リフタ110は、伸張シャフト148を、旋回シャフト156に対して、収縮位置および伸張位置の各々で選択的に位置固定するためのロックピン149を備える。
【0023】
図7~
図8Aを参照すると、リフト116は、台支持部材114をベース112に動作可能に接続すると共に、当該リフトが台支持部材を降下位置に位置付けるように構成される降下形態(
図7および
図7A)と、当該リフトが台支持部材を上昇位置に位置付けるように構成される上昇形態(
図8および
図8A)との間で選択的に調節可能である。図示のリフト116は、ねじ軸SA回りに回転するように構成された親ねじ150と、親ねじにねじ接続された往復台152と、ベース112および往復台に旋回可能に接続され、リフトを降下形態と上昇形態との間で調節することで飛び込み台14を選択的に昇降させるように構成されたリンク機構を形成する旋回アーム154および旋回シャフト156とを備える。図示の実施形態では、親ねじ150は、リフトリンク機構の入力要素(例えば、駆動部)であり、旋回シャフト156は、出力要素である。親ねじ150を回転させることで、旋回シャフト156は、上昇位置(
図7および
図7A)と降下位置(
図8および
図8A)との間で調節され得る。リフト116は、親ねじ150の入力端160を回転させることにより、降下形態と上昇形態との間を手動で調節されるように構成される。例えば、入力端160は、親ねじ150が手持ち式ドライバにより手動で回転され得るように、六角ボルト頭部の形状を有してもよい。台リフタ110は、飛び込み台14を昇降させるための動力付きの(例えば、電気式、空気圧式、または油圧式の)アクチュエータを何ら必要としない。
【0024】
親ねじ150は、前および後クランプアセンブリ122,124の上側部の間を、ねじ軸SAに沿って長手方向に延びている。親ねじ150の入力端160は、ベース112から後方に突出しており、リフト116を調節するために後クランプアセンブリ122の後側でアクセス可能になっている。クランプアセンブリ120,122は、ベース112に対して親ねじ150がねじ軸に沿って移動せずに当該ねじ軸SA回りに自由に回転することを許容する回転軸受機能を有する。
【0025】
図9を参照すると、往復台152の上端部は、親ねじ150とねじ係合するように構成されたねじ切りナット161を備える。往復台152の下側部は、左および右ガイドシャフト128,130をスライド可能に収容する左および右すべり軸受162,164を備える。往復台152は、左および右すべり軸受162,164の間に、位置合わせロッド20のための隙間を提供する長手方向溝165を備え、それにより往復台は、位置合わせロッドに沿って長手方向に動いてリフト116を調節することができる。親ねじ150が回転されると、限られた移動範囲内で親ねじに沿って往復台152がねじ式に進められる。ナット161および軸受162,164は、往復台152を、シャフト128,130および親ねじ152に沿って長手方向に延びる限られた移動範囲に留める。往復台152の移動範囲は、後クランプアセンブリ122に近い降下位置(
図7および
図7A)と、前クランプアセンブリ124に近い上昇位置(
図8および
図8A)とを含む。
【0026】
図示の実施形態では、往復台152の左側にロックプレート166が固定されている。ロックプレート166は、ベース112の安全穴142,144と並ぶように構成された少なくとも1つの安全穴168,170を有し、ロックプレートの安全穴を通ってベースの安全穴にロックピン146を挿入可能であり、それにより往復台152がベース112に対して所定の位置で固定され得る。図示の実施形態では、ロックプレート166は、前安全穴168および後安全穴170を備える。往復台152が上昇位置に調節されると、前安全穴168が前安全穴142と並ぶので、双方の前安全穴にロックピン146を挿入して、上昇位置にある往復台をベースに対してそこで固定することができる。往復台152が降下位置に調節されると、後安全穴170が後安全穴144と並ぶので、ロックプレートの後安全穴を通ってベース112の後安全穴にロックピン146を挿入して、往復台152をベースに対してそこで固定することができる。親ねじ機構およびロックピン146は、上昇形態においてリフト116をロックするための、二重の一次および二次機械的安全性を提供することがわかるだろう。親ねじ150およびナット161は、往復台152を所定の位置に固定することで、台14に対する何らかの下向きの力によって飛び込み台が不意に降下するのを抑止する。親ねじ150は、入力端においてねじ軸SA回りに直接的に回転された場合にのみ、台14を降下させるように回転するだろう。また、ロックピン146は、それが前安全穴142,168から取り外されるまで、リフト116が上昇形態から動くのを許容しないだろう。二重の一次および二次機械的安全性により、飛び込み台14が台リフタ110によって上昇された後、それが落ちないことが実現される。
【0027】
リフトリンク機構は、ねじ軸SA回りにおける親ねじ150の回転により、往復台152が、降下位置および上昇位置を含む移動範囲内でベース112に対して親ねじに沿って移動し得るように構成されている。旋回シャフト156は、後シャフト端部から前シャフト端部まで延びるシャフト長さを有する。後シャフト端部は、シャフトチルト軸STA回りにおいてベースに対して回転できるように、ピン172によってベース112に旋回可能に接続される。旋回アーム154は、後アーム端部から前アーム端部まで延びるアーム長さを有する。後アーム端部は、アームチルト軸ATA回りにおいて往復台に対して回転できるように、ピン174によって往復台152に旋回可能に接続される。前アーム端部は、後シャフト端部から前シャフト端部に向かってシャフト長さに沿って離間した位置で、ピン176によって旋回シャフト156に旋回可能に接続されており、シャフトおよびアームは、アーム・シャフト旋回軸ASA回りにおいて互いに対して回転するように拘束される。よって、ピン172,174,176は、親ねじ150がねじ軸SA回りに回転し、当該親ねじに沿って限られた移動範囲内で往復台152が駆動される際、シャフトチルト軸STA回りにおいて旋回シャフト156が上下に回転するように、リフトリンク機構を拘束する。リンク機構は、往復台152が上昇位置に動くときに旋回シャフト156を上昇位置へ旋回させ、それによりリフト116を上昇形態に調節するように構成される。同様に、リンク機構は、往復台152が降下位置に動くときに旋回シャフト156を降下位置へ旋回させ、それによりリフト116を降下形態に調節するように構成される。
【0028】
図示の実施形態では、台支持部材114は、伸張シャフト148の前端部に接続され、伸張シャフトに対してローラ軸RA回りに回転するローラ180を備える。ローラ軸RAは、リンク機構の旋回軸ATA,STA,ASAと平行に、かつねじ軸SAに対して垂直に向いている。使用において、リフト116が飛び込み台14を上下させると、ローラ18は、摩擦材15に沿って転動し、台リフタ100と飛び込み台との間の滑らかな係合を提供する。
【0029】
図示の実施形態では、台リフタ110は、さらに、ランヤード182を備える。
図2および
図2Aに示すように、台支持部材114が延ばされた場合、ランヤード182は、飛び込み台14の上部に架け渡され、当該台をローラ180に対して横方向に固定する。
【0030】
飛び込み台アセンブリ10について詳しく説明してきたところ、本開示は、次に、飛び込み台アセンブリの例示的な使用方法に移る。まず、設置について、図示の実施形態では、台リフタ110は、飛び込み台10の初期設置中またはその後に、スタンド12上に組み付けられてもよい。台リフタ110を組み付けるために、技師は、底部片134,135をサドル部材124に固定して、位置合わせロッド20にクランプアセンブリ120,122をクランプするために、ねじ135,137を使用すればよい。
【0031】
プールの飛び込みエリアがその通常目的、すなわち飛び込み台14からの飛び込みに使用される場合、飛び込み台アセンブリ110は、
図1および
図1Aに示す飛び込み形態に置かれる。この形態において、台リフタ110は、飛び込み台14から遠ざけられ、飛び込み台は、台リフタ110に妨げられることなく、ベース12に対して普通に動くことができる。
【0032】
プールの飛び込みエリアを飛び込み以外の目的に使用する必要がある場合、台リフタ110は、飛び込み台14を当該プールエリアから退かせるために使用される。まず、ピン149が旋回シャフト156から取り外され、伸張シャフトが、ローラ180が台14の底部で摩擦材15に接触するように延ばされる。そして、ピン149が、旋回シャフト156に再び差し込まれ、伸張シャフト148が所定の位置で固定される。これにより、台リフタ110は、
図2および
図2Aに示す中間形態に設定される。
【0033】
中間形態では、技師は、台14の上部にランヤード182を架け渡してそれを所定の位置に固定し、飛び込み台をローラ180上で横方向に保持してもよい。また、技師は、リフトロックピン146を後安全穴144,170から取り外して、リフトリンク機構が動作できるようにする必要がある。リフトロックピン146が取り外されると、技師は、ラチェットセットまたは電動ドライバを使用して、親ねじ150を入力端160から手動で回転させてもよい。往復台152は、親ねじ150およびガイドシャフト128,130に沿って前進する。往復台が進むにつれて、旋回アーム154および旋回シャフト156は、各旋回軸STA,ATA,ASA回りにおいて、ベース112、往復台152、および互いに対して旋回する。往復台152は、前安全穴142,168が並ぶことで、ロックピン146がリフト116を上昇形態で固定するように取り付け可能となる上昇位置に到達するまで前進する。
図3および
図3Aに示すように、上昇形態では、台リフタ110は、飛び込み台14を上方で保持してプールエリアから退かせ、それにより当該プールエリアが飛び込み以外の任意の目的に利用可能となる。
【0034】
飛び込み台アセンブリ10を飛び込み形態に戻すために、技師は、ピン146を取り外し、親ねじ150を回転させることで、リフトが降下形態になる降下位置まで往復台152を後退させる。技師は、後安全穴144,170にピン146を戻し、ランヤード182を外す。技師は、最後に、伸張シャフトピン149を取り外し、台支持部材114が飛び込み台14の下方に離間するように伸張シャフト148を縮め、そして伸張シャフトピン149を戻して台リフタを飛び込み形態でロックする。飛び込み台アセンブリ110は、再び、飛び込みに使用可能となる。
【0035】
本開示またはその実施形態の要素を導入する場合、「a」、「an」、「the」、および「said」の冠詞は、当該要素が1つ以上存在することを意味する。「備える」、「含む」、および「有する」の語は、包括的であって、挙げられた要素以外の追加的な要素が存在し得ることを意味する。
【0036】
以上より、本開示のいくつかの目的が達成されると共に、その他の有利な結果が得られることがわかるだろう。
【0037】
本開示の範囲を逸脱することなく上述の物や方法に様々な変更が加えられてもよく、上述した全ての事柄は、説明のためのものであって、限定的な意味に解釈されるべきではない。
【外国語明細書】