(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024097637
(43)【公開日】2024-07-19
(54)【発明の名称】情報処理システム
(51)【国際特許分類】
G06F 11/34 20060101AFI20240711BHJP
G06F 11/30 20060101ALI20240711BHJP
【FI】
G06F11/34 176
G06F11/30 140A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023001227
(22)【出願日】2023-01-06
(71)【出願人】
【識別番号】000237271
【氏名又は名称】株式会社FUJI
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】三矢 隆史
(72)【発明者】
【氏名】大山 茂人
【テーマコード(参考)】
5B042
【Fターム(参考)】
5B042GA12
5B042MA08
5B042MA11
5B042MC35
5B042MC40
(57)【要約】
【課題】ユーザに手間をかけることなく必要なログ情報を提供することができる技術を開示する。
【解決手段】情報処理システムは、作業装置のログが記録された1又は複数のログファイルを記憶する記憶装置と、ネットワークを通じて記憶装置から1又は複数のログファイルを取得する情報取得端末と、を備える。記憶装置は、ユーザにより指定された日付を基準にして所定の範囲内の1又は複数のログファイルを情報取得端末へ送信するしてもよい。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業装置のログが記録された1又は複数のログファイルを記憶する記憶装置と、
ネットワークを通じて前記記憶装置から1又は複数の前記ログファイルを取得する情報取得端末と、を備え、
前記記憶装置は、ユーザにより指定された日付を基準にして所定の範囲内の1又は複数の前記ログファイルを前記情報取得端末へ送信する、情報処理システム。
【請求項2】
前記記憶装置は、ユーザにより指定された日付から所定の日数を遡った日付までの間の日付に記録されたログを含む1又は複数の前記ログファイルを前記情報取得端末へ送信する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記記憶装置は、ユーザにより指定された日付から遡って、1又は複数の前記ログファイルのサイズの合計が所定の基準サイズ未満である範囲において、1又は複数の前記ログファイルを前記情報取得端末へ送信する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記記憶装置は、ユーザにより指定された日付から所定の日数を遡った日付までの間の日付に記録されたログを含む1又は複数の前記ログファイルのサイズの合計が所定の基準サイズ以上である場合に、少なくともユーザにより指定された日付に記録されたログを含む1又は複数の前記ログファイルを前記情報取得端末へ送信する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記記憶装置は、1又は複数の前記ログファイルを日付で分類して記憶する、請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記記憶装置は、前記作業装置の1日分のログが記録された前記ログファイルを1単位として記憶する、請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記記憶装置は、前記作業装置の所定の時間分のログが記録された前記ログファイルを1単位として記憶する、請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示する技術は、情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ログ取得手段が取得したログ情報のうち、一定の時間範囲内のログ情報を抽出する技術が開示されている。一定の時間範囲は、操作検出部が検出対象操作を検出した時点を基準として決定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2016/135859号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術では、操作検出部が検出対象操作を検出した時点を基準としてログ情報を抽出する範囲が決定されるので、ユーザの要望とは無関係に抽出範囲が決定されてしまい、必要なログ情報をユーザに提供することができない。また、必要なログ情報が抽出範囲に存在しない場合には、改めてログ情報を抽出し直す必要があり、ユーザに手間をかけることがある。また、管理者権限を有さないユーザがログ情報を取得できないこともある。
【0005】
本明細書は、ユーザに手間をかけることなく必要なログ情報をユーザに提供することができる技術を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書に開示する情報処理システムは、作業装置のログが記録された1又は複数のログファイルを記憶する記憶装置と、ネットワークを通じて前記記憶装置から1又は複数の前記ログファイルを取得する情報取得端末と、を備える。前記記憶装置は、ユーザにより指定された日付を基準にして所定の範囲内の1又は複数の前記ログファイルを前記情報取得端末へ送信する。
【0007】
この構成によれば、ログファイルを送信する際に日付を基準とした範囲にすることにより送信する情報の範囲が明確になる。また、ユーザにより指定された日付を基準にして所定の範囲内のログファイルを送信することにより、ユーザの要望を反映させることができ、必要なログ情報をユーザに提供することができる。また、ネットワークを通じてログファイルを提供できるので、ユーザに手間をかけることなくログ情報をユーザに提供することができる。よって、上記の構成によれば、ユーザに手間をかけることなく必要なログ情報をユーザに提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施例の情報処理システムの概略構成を示す図。
【
図4】実施例のサーバで実行される処理のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に説明する実施例の主要な特徴を列記しておく。なお、以下に記載する技術要素は、それぞれ独立した技術要素であって、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組合せに限定されるものではない。
【0010】
本明細書に開示する情報処理システムは、前記記憶装置が、ユーザにより指定された日付から所定の日数を遡った日付までの間の日付に記録されたログを含む1又は複数の前記ログファイルを前記情報取得端末へ送信してもよい。この構成によれば、所定の日数を遡ることにより、数日前までのログファイルをユーザに提供することができ、必要なログ情報をユーザに提供することができる。
【0011】
前記記憶装置は、ユーザにより指定された日付から遡って、1又は複数の前記ログファイルのサイズの合計が所定の基準サイズ未満である範囲において、1又は複数の前記ログファイルを前記情報取得端末へ送信してもよい。この構成によれば、ログファイルを送信する際に、データ量を適切なサイズに制限して送信することができる。
【0012】
前記記憶装置は、ユーザにより指定された日付から所定の日数を遡った日付までの間の日付に記録されたログを含む1又は複数の前記ログファイルのサイズの合計が所定の基準サイズ以上である場合に、少なくともユーザにより指定された日付に記録されたログを含む1又は複数の前記ログファイルを前記情報取得端末へ送信してもよい。この構成によれば、最低限必要なログ情報をユーザに提供することができる。
【0013】
前記記憶装置は、1又は複数の前記ログファイルを日付で分類して記憶してもよい。この構成によれば、ログファイルを送信する際に必要なログファイルを素早く抽出することができ、処理速度を速めることができる。
【0014】
前記記憶装置は、前記作業装置の1日分のログが記録された前記ログファイルを1単位として記憶してもよい。この構成によれば、作業装置の1日分のログをまとめて管理することができる。
【0015】
前記記憶装置は、前記作業装置の所定の時間分のログが記録された前記ログファイルを1単位として記憶してもよい。この構成によれば、ログファイルのサイズを送信しやすいサイズにすることができる。
【0016】
(実施例)
実施例の情報処理システム2について図面を参照して説明する。
図1に示すように、実施例の情報処理システム2は、複数の作業装置(例えば、第1作業装置20、第2作業装置60)と、複数の制御端末(例えば、第1制御端末30、第2制御端末70)と、サーバ10(記憶装置の一例)と、情報取得端末50とを備えている。第1作業装置20、第2作業装置60、第1制御端末30、第2制御端末70、及び情報取得端末50は、ユーザのもとに設置されている。サーバ10は、例えば、ベンダーのもとに設置されている。
【0017】
第1作業装置20と第1制御端末30は、第1通信線200(例えばケーブル)を介して接続されている。第1作業装置20と第1制御端末30は、第1通信線200を通じて互いに通信可能に構成されている。第2作業装置60と第2制御端末70は、第2通信線202(例えばケーブル)を介して接続されている。第2作業装置60と第2制御端末70は、第2通信線202を通じて互いに通信可能に構成されている。
【0018】
サーバ10と各制御端末(第1制御端末30、第2制御端末70)は、ネットワーク100を介して接続されている。サーバ10と各制御端末(第1制御端末30、第2制御端末70)は、ネットワーク100を通じて互いに通信可能に構成されている。同様に、サーバ10と情報取得端末50は、ネットワーク100(例えばインターネット)を介して接続されている。サーバ10と情報取得端末50は、ネットワーク100を通じて互いに通信可能に構成されている。
【0019】
なお、各装置間の通信方式は特に限定されるものではなく、上記の方式以外の通信方式により通信可能に構成されていてもよい。
【0020】
作業装置(第1作業装置20、第2作業装置60)は、例えば、部品実装装置や無人搬送装置等である。部品実装装置は、電子部品を基板に実装する装置であり、無人搬送装置は、基板に実装するための複数の電子部品を保持するフィーダーを搬送する装置である。作業装置の種類は特に限定されない。なお、第2作業装置60については、第1作業装置20と同様の構成なので、詳細な説明を省略する。以下では、代表で第1作業装置20について説明する。また、第2作業装置60に接続された第2制御端末70については、第1作業装置20に接続された第1制御端末30と同様の構成なので、詳細な説明を省略する。以下では、代表で第1制御端末30について説明する。
【0021】
第1作業装置20は、例えば、制御部22と、記憶部24と、通信部26と、表示操作部28と、動作部25とを備えている。制御部22は、例えばCPUを備えており、第1作業装置20に関する様々な処理を実行する。記憶部24は、例えばROMやRAMを備えており、第1作業装置20に関する様々な情報を記憶する。通信部26は、例えばアンテナやコネクタを備えており、第1作業装置20と第1制御端末30との間の通信を実行する。表示操作部28は、例えばタッチパネルやキーボードを備えており、第1作業装置20に関する様々な情報を表示すると共に、第1作業装置20に関する様々な操作を受け付ける。
【0022】
動作部25は、第1作業装置20が作業を実行するために動作する部分である。動作部25は、例えば、電子部品を基板に実装するヘッド、電子部品を保持するノズル、電子部品や基板を撮像するカメラ、基板を搬送するコンベア、又はコンベアを駆動するモータ等を含む。
【0023】
第1作業装置20では、様々なイベントが発生する。例えば、動作部25が基板に電子部品を実装する場合は、基板に電子部品を実装するというイベントが発生する。また、動作部25が基板を搬送する場合は、基板を搬送するというイベントが発生する。また、通信部26が第1制御端末30に情報を送信する場合は、第1制御端末30に情報を送信するというイベントが発生する。
【0024】
第1制御端末30は、第1作業装置20を制御するための端末である。第1制御端末30は、例えば、制御部32と、記憶部34と、通信部36と、表示操作部38とを備えている。制御部32は、例えばCPUを備えており、第1制御端末30や第1作業装置20に関する様々な処理を実行する。記憶部34は、例えばROMやRAMを備えており、第1制御端末30や第1作業装置20に関する様々な情報を記憶する。通信部36は、例えばアンテナやコネクタを備えており、第1制御端末30と第1作業装置20との間の通信、及び第1制御端末30とサーバ10との間の通信を実行する。表示操作部38は、例えばタッチパネルやキーボードを備えており、第1制御端末30や第1作業装置20に関する様々な情報を表示すると共に、第1制御端末30や第1作業装置20に関する様々な操作を受け付ける。
【0025】
第1制御端末30の制御部32は、1日の複数の所定の時間帯(例えば0:00-6:00、6:00-12:00等)の開始時刻(例えば0:00、6:00等)に、各時間帯に対応する所定のログファイルを生成する。制御部32は、生成したログファイルを記憶部34に保存する。記憶部34は、複数の時間帯に対応する複数のログファイルを記憶する。
【0026】
制御部32は、第1作業装置20でイベントが発生した場合に、そのイベントのログをログファイルに記録する。制御部32は、例えば、イベントが発生した日付と時刻、及び発生したイベントの内容をログファイルに記録する。制御部32は、所定の時間帯(例えば0:00-6:00)に発生した1又は複数のイベントのログを、その時間帯に対応する1つのログファイルに記録する。即ち、制御部32は、所定の時間(例えば6時間)分の1又は複数のログを1つのログファイルに記録する。記憶部34は、所定の時間(例えば6時間)分のログが記録されたログファイルを1単位として記憶する。記憶部34は、第1作業装置20の1又は複数のログが記録された1又は複数のログファイルを記憶する。
【0027】
制御部32は、記憶部34に記憶されたログファイルを通信部36を介してサーバ10に送信する。制御部32は、定期的に又は不定期に、記憶部34に記憶されている1又は複数のログファイルをサーバ10に送信する。例えば、制御部32は、日付が変わる毎に前日のログファイルをサーバ10に送信する。また、制御部32は、時間帯が変わる毎に前の時間帯のログファイルをサーバ10に送信してもよい。また、制御部32は、サーバ10からの要求に応じて、記憶部34に記憶されているログファイルをサーバ10に送信してもよい。
【0028】
次に、サーバ10について説明する。サーバ10は、例えば、制御部12と、記憶部14と、通信部16と、表示操作部18とを備えている。制御部12は、例えばCPUを備えており、サーバ10に関する様々な処理を実行する。記憶部14は、例えばROMやRAMを備えており、サーバ10や他の装置に関する様々な情報を記憶する。通信部16は、例えばアンテナやコネクタを備えており、サーバ10と他の装置との間の通信を実行する。表示操作部18は、例えばタッチパネルやキーボードを備えており、サーバ10や他の装置に関する様々な情報を表示すると共に、サーバ10や他の装置に関する様々な操作を受け付ける。
【0029】
サーバ10の記憶部14は、
図2に示すように、複数の記憶領域として複数のフォルダ(例えば、フォルダA、フォルダ1等)を備えている。記憶部14は、作業装置毎のフォルダ(例えば、第1作業装置20のフォルダA等)を備えている。また、記憶部14は、日付毎のフォルダ(例えば、2022年12月10日のフォルダ1等)を備えている。日付毎のフォルダは、例えば、日付が変わる毎に生成される。変形例では、日付毎のフォルダは、日付が変わる以前に予め生成されてもよい。記憶部14は、作業装置(例えば第1作業装置20)ログが記録されたログファイルをフォルダに記憶可能である。記憶部14は、任意のフォルダに対応する作業装置のログが記録されたログファイルを、その作業装置のフォルダに記憶可能である。例えば、記憶部14は、第1作業装置20のログが記録されたログファイルを、第1作業装置20に対応するフォルダAに記憶可能である。また、記憶部14は、任意のフォルダに対応する日付のログが記録されたログファイルを、その日付のフォルダに記憶可能である。例えば、記憶部14は、2022年12月10日のログが記録されたログファイルを、その日付に対応するフォルダ1に記憶可能である。なお、以下では、作業装置毎のフォルダを「装置フォルダ」と呼ぶ場合がある。また、日付毎のフォルダを「日付フォルダ」と呼ぶ場合がある。
【0030】
サーバ10は、複数の制御端末(例えば、第1制御端末30、第2制御端末70)から送信されるログファイルを受信して記憶部14に記憶する。記憶部14は、複数の制御端末から受信する1又は複数のログファイルを、作業装置(例えば、第1作業装置20、第2作業装置60)で分類して記憶する。例えば、記憶部14は、第1制御端末30から受信するログファイルを第1作業装置20のフォルダAに記憶し、第2制御端末70から受信するログファイルを第2作業装置60のフォルダBに記憶する。記憶部14は、第1作業装置20のログが記録されたログファイルを第1作業装置20のフォルダAに記憶し、第2作業装置60のログが記録されたログファイルを第2作業装置60のフォルダBに記憶する。
【0031】
また、記憶部14は、作業装置(例えば第1作業装置20)のログが記録された1又は複数のログファイルを日付で分類して記憶する。例えば、記憶部14は、2022年12月10日のログが記録されたログファイルを2022年12月10日のフォルダ1に記憶し、2022年12月9日のログが記録されたログファイルを2022年12月9日のフォルダ2に記憶する。また、記憶部14は、所定の時間(例えば6時間)分のログが記録されたログファイルを1単位として記憶する。例えば、記憶部14は、0:00-6:00の間のログが記録されたログファイルをファイル1として記憶する。
【0032】
サーバ10は、情報取得端末50からの要求に応じて、記憶部14に記憶されているログファイルを情報取得端末50に送信可能である。サーバ10では、情報取得端末50に送信可能なログファイルの範囲が設定されている。具体的には、サーバ10は、ユーザにより指定される日付を基準にして、所定の範囲内の1又は複数のログファイルを情報取得端末50に送信可能である。より詳細には、サーバ10は、ユーザにより指定される日付を基準にして、その日付から所定の日数(例えば3日)を遡った日付までの間の日付に記録されたログを含む1又は複数のログファイルを情報取得端末50に送信可能である。また、サーバ10は、ユーザにより指定される日付を基準にして、その日付から遡って、1又は複数のログファイルのサイズの合計が所定の基準サイズ(例えば50MB)未満である範囲において、1又は複数のログファイルを情報取得端末50に送信可能である。
【0033】
次に、情報取得端末50について説明する。情報取得端末50は、例えば、制御部52と、記憶部54と、通信部56と、表示操作部58とを備えている。制御部52は、例えばCPUを備えており、情報取得端末50に関する様々な処理を実行する。記憶部54は、例えばROMやRAMを備えており、情報取得端末50や他の装置に関する様々な情報を記憶する。通信部56は、例えばアンテナやコネクタを備えており、情報取得端末50とサーバ10との間の通信を実行する。表示操作部58は、例えばタッチパネルやキーボードを備えており、情報取得端末50や他の装置に関する様々な情報を表示すると共に、情報取得端末50に関する様々な操作を受け付ける。
【0034】
次に、情報取得要求について説明する。情報取得要求は、サーバ10が記憶しているログファイルを情報取得端末50にダウンロードすることを要求する情報である。情報取得要求は、情報取得端末50からサーバ10に送信される。より詳細には、情報取得端末50では、例えば、表示操作部58がタッチ操作されると、制御部52が、所定の操作画面SC1を表示操作部58に表示する(
図3参照)。操作画面SC1は、情報処理システム2の複数の作業装置(例えば、第1作業装置20、第2作業装置60)から特定の作業装置(例えば第1作業装置20)を指定するための画面である。また、操作画面SC1は、特定の日付(例えば2022年12月10日)を指定するための画面である。ユーザが操作画面SC1を操作することにより、特定の作業装置(例えば第1作業装置20)と、特定の日付(例えば2022年12月10日)とが指定される。ユーザは、作業装置のログが記録されたログファイルを取得するために、希望の作業装置(例えば第1作業装置20)と、希望の日付(例えば2022年12月10日)とを指定する。
【0035】
また、特定の作業装置(例えば第1作業装置20)と特定の日付(例えば2022年12月10日)が指定された状態で、ユーザが操作画面SC1の送信ボタンB1を押すことにより、情報取得要求が情報取得端末50からサーバ10に送信される。制御部52は、送信ボタンB1が押されると、通信部56を介して情報取得要求をサーバ10に送信する。情報取得要求は、ユーザにより指定された作業装置(例えば第1作業装置20)を特定する装置情報と、ユーザにより指定された日付(例えば2022年12月10日)を特定する日付情報とを含む。
【0036】
次に、サーバ10で実行される処理について説明する。
図4は、サーバ10で実行される処理のフローチャートである。
図4に示す処理は、例えば、サーバ10の電源がオンになると開始される。この処理のS2では、サーバ10の制御部12が、情報取得端末50から情報取得要求を受信することを監視する。サーバ10が情報取得端末50から情報取得要求を受信する場合(S2でYES)、処理はS4に進む。サーバ10が情報取得要求を受信しない場合(S2でNO)、監視が続けられる。情報取得端末50からサーバ10に送信される情報取得要求には、ユーザにより指定された作業装置を特定する装置情報と、ユーザにより指定された日付を特定する日付情報とが含まれている。
【0037】
S2でYESの後のS4では、制御部12が、上記のS2で受信する情報取得要求に基づいて、記憶部14における装置フォルダと日付フォルダを特定する。制御部12は、情報取得要求に含まれる装置情報に基づいて、装置情報により特定される作業装置(例えば第1作業装置20)に対応する装置フォルダ(例えばフォルダA)を特定する。また、制御部12は、情報取得要求に含まれる日付情報に基づいて、日付情報により特定される日付(例えば2022年12月10日)に対応する日付フォルダ(例えばフォルダ1)を特定する。また、S4では、制御部12は、情報取得要求に基づいて特定した装置フォルダ(例えばフォルダA)内の日付フォルダ(例えばフォルダ1)内にログファイルが存在するか否かを判断する。装置フォルダ(例えばフォルダA)内の日付フォルダ(例えばフォルダ1)内にログファイルが存在する場合(S4でYES)、処理はS8に進む。装置フォルダ内の日付フォルダ内にログファイルが存在しない場合(S4でNO)、処理はS8に進む。
【0038】
S4でNOの後のS8では、制御部12が、日付フォルダの日付を1日遡る。続くS28では、制御部12が、最初の日付(即ち、上記のS4で日付情報により特定される日付)から遡った日数(即ち、S8で遡った日数の合計)が所定の基準日数(例えば3日)を超えるか否かを判断する。最初の日付から遡った日数が基準日数を超える場合(S28でYES)、処理は「リターン」に進みS2に戻る。一方、最初の日付から遡った日数が基準日数以下である場合(S28でNO)、処理はS4に戻る。そして、S28でNOの後のS4では、制御部12が、S8で1日遡った後の日付(例えば2022年12月9日)に対応する日付フォルダ(例えばフォルダ2)内にログファイルが存在するか否かを判断する。S8で1日遡った後の日付に対応する日付フォルダ内にログファイルが存在する場合(S4でYES)、処理はS6に進む。S8で1日遡った後の日付に対応する日付フォルダ内にログファイルが存在しない場合(S4でNO)、処理は再びS8に進む。S8では、制御部12が、再び日付フォルダの日付を1日遡る。
【0039】
一方、S4でYESの後のS6では、制御部12が、上記のS4でログファイルの存在を確認した日付フォルダ(例えばフォルダ1)内の全てのログファイル(例えばファイル1、2、3、4)を送信リストに登録する。送信リストは、サーバ10から情報取得端末50に送信する予定のログファイルの集合である。続くS10では、制御部12が、送信リストに登録された全てのログファイルのサイズの合計が所定の基準サイズ(例えば50MB)以上であるか否かを判断する。送信リスト内の全てのログファイルのサイズの合計が基準サイズ以上である場合(S10でYES)、処理はS30に進む。S30では、制御部12が、送信リスト内の全てのログファイルを情報取得端末50に送信する。一方、送信リスト内の全てのログファイルのサイズの合計が基準サイズ未満である場合(S10でNO)、処理はS12に進む。
【0040】
S10でNOの後のS12では、制御部12が、日付フォルダの日付を1日遡る。続くS14では、制御部12が、最初の日付(即ち、上記のS4で日付情報により特定される日付)から遡った日数(即ち、上記のS8とS12で遡った日数の合計)が所定の基準日数(例えば3日)を超えるか否かを判断する。最初の日付から遡った日数が基準日数を超える場合(S14でYES)、処理はS30に進む。S30では、制御部12が、送信リスト内の全てのログファイルを情報取得端末50に送信する。一方、最初の日付から遡った日数が基準日数以下である場合(S14でNO)、処理はS16に進む。
【0041】
S14でNOの後のS16では、制御部12が、上記のS12で1日遡った後の日付(例えば2022年12月9日)に対応する日付フォルダ(例えばフォルダ2)内にログファイルが存在するか否かを判断する。S12で1日遡った後の日付に対応する日付フォルダ内にログファイルが存在する場合(S16でYES)、処理はS18に進む。S12で1日遡った後の日付に対応する日付フォルダ内にログファイルが存在しない場合(S16でNO)、処理はS12に戻る。S12では、制御部12が、再び日付フォルダの日付を1日遡る。
【0042】
S16でYESの後のS18では、制御部12が、上記のS16でログファイルの存在を確認した日付フォルダ(例えばフォルダ2)内のログファイルであって、送信リストに未登録のログファイルのうち、直近の時間帯のログファイル(例えばファイル5)を送信リストに追加登録する。即ち、制御部12が、送信リストに未登録のログファイルのうち、最も遅い時間帯のログが記録されているログファイルを送信リストに追加登録する。
【0043】
続くS20では、制御部12が、送信リストに登録された全てのログファイルのサイズの合計が所定の基準サイズ(例えば50MB)以上であるか否かを判断する。送信リスト内の全てのログファイルのサイズの合計が基準サイズ以上である場合(S20でYES)、処理はS30に進む。S30では、制御部12が、送信リスト内の全てのログファイルを情報取得端末50に送信する。一方、送信リスト内の全てのログファイルのサイズの合計が基準サイズ未満である場合(S20でNO)、処理はS22に進む。
【0044】
S20でNOの後のS22では、制御部12が、上記のS16でログファイルの存在を確認した日付フォルダ(例えばフォルダ3)内に送信リストに未登録のログファイルがまだ存在するか否かを確認する。S16でログファイルの存在を確認した日付フォルダ(例えばフォルダ2)内に送信リストに未登録のログファイルが残存する場合(S22でYES)、処理はS18に戻る。S16でログファイルの存在を確認した日付フォルダ(例えばフォルダ2)内に送信リストに未登録のログファイルが残存しない場合(S22でNO)、処理はS12に戻る。
【0045】
S22でYESの後のS18では、制御部12が、S16でログファイルの存在を確認した日付フォルダ(例えばフォルダ2)内に残存する未登録のログファイルのうち、直近の時間帯のログファイル(例えばファイル6)を送信リストに追加登録する。一方、S22でNOの後のS12では、制御部12が、再び日付フォルダの日付を1日遡る。
【0046】
上記のS10でYES、S14でYES、又はS20でYESの後のS30では、制御部12が、送信リスト内の全てのログファイルをネットワーク100を通じて情報取得端末50に送信する。情報取得端末50は、サーバ10から送信されるログファイルを受信して記憶部54に記憶する。
【0047】
情報取得端末50の制御部52は、記憶部54に記憶されたログファイルを用いて様々な処理を実行可能である。例えば、制御部52は、記憶部54に記憶されたログファイルに記録されているログを表示操作部58に表示する。
【0048】
(効果)
以上、実施例の情報処理システム2について説明した。上記の説明から明らかなように、情報処理システム2は、第1作業装置20のログが記録された1又は複数のログファイルを記憶するサーバ10と、ネットワーク100を通じてサーバ10から1又は複数のログファイルを取得する情報取得端末50とを備えている。サーバ10は、ユーザにより指定された日付(例えば2022年12月10日)を基準にして所定の範囲内の1又は複数のログファイルを情報取得端末50へ送信する(
図4参照)。
【0049】
この構成によれば、ログファイルを送信する際に日付を基準とした範囲にすることにより送信する情報の範囲が明確になる。また、ユーザにより指定された日付を基準にして所定の範囲内のログファイルを送信することにより、ユーザの要望を反映させることができ、必要なログ情報をユーザに提供することができる。また、ネットワーク100を通じてログファイルを提供できるので、ユーザに手間をかけることなくログ情報をユーザに提供することができる。よって、上記の構成によれば、ユーザに手間をかけることなく必要なログ情報をユーザに提供することができる。
【0050】
サーバ10は、ユーザにより指定された日付から所定の日数を遡った日付までの間の日付に記録されたログを含む1又は複数のログファイルを情報取得端末50へ送信する(
図4のS14参照)。この構成によれば、所定の日数を遡ることにより、数日前までのログファイルをユーザに提供することができ、必要なログ情報をユーザに提供することができる。
【0051】
また、サーバ10は、ユーザにより指定された日付から遡って、1又は複数のログファイルのサイズの合計が所定の基準サイズ未満である範囲において、1又は複数のログファイルを情報取得端末50へ送信する(
図4のS10、S20参照)。この構成によれば、ログファイルを送信する際に、データ量を適切なサイズに制限して送信することができる。
【0052】
サーバ10は、ユーザにより指定された日付から所定の日数を遡った日付までの間の日付に記録されたログを含む1又は複数の前記ログファイルのサイズの合計が所定の基準サイズ以上である場合に、少なくともユーザにより指定された日付(例えば2022年12月10日)に記録されたログを含む1又は複数のログファイルを情報取得端末50へ送信する(
図4のS6、S10参照)。この構成によれば、最低限必要なログファイルをユーザに提供することができる。なお、ユーザにより指定された日付(例えば2022年12月10日)に記録されたログを含むログファイルが存在しない場合は、サーバ10は、ログファイルを情報取得端末50へ送信しなくてもよい。
【0053】
サーバ10は、1又は複数のログファイルを日付で分類して記憶する(
図2参照)。この構成によれば、ログファイルを送信する際に必要なログファイルを素早く抽出することができ、処理速度を速めることができる。
【0054】
また、サーバ10は、作業装置(例えば第1作業装置20)の所定の時間分のログが記録されたログファイルを1単位として記憶する(
図2参照)。この構成によれば、ログファイルのサイズを送信しやすいサイズにすることができる。
【0055】
(変形例)
(1)上記の実施例では、第1制御端末30の制御部32が、所定の時間帯(例えば0:00-6:00)の開始時刻(例えば0:00)に、その時間帯に対応するログファイルを生成していたが、制御部32がログファイルを生成するタイミングは特に限定されない。変形例では、制御部32は、所定の時間帯の開始時刻よりも前に、所定の時間帯に対応するログファイルを生成してもよい。また、他の変形例では、制御部32は、所定の時間帯(例えば0:00-6:00)における最初のイベント(例えば1:00のイベント)が発生したときに、その時間帯のログファイルを生成してもよい。その後、所定の時間帯(例えば0:00-6:00)にイベントが発生した場合は、制御部32は、最初のイベントの際に生成したログファイルにその後のイベント(例えば2:00のイベント)のログを順次記録してもよい。制御部32は、所定の時間帯(例えば00:00-06:00)にイベントが一回も発生しない場合は、その時間帯のログファイルを生成しなくてもよい。
【0056】
(2)情報取得端末の数は特に限定されない。情報処理システム2は、複数の情報取得端末を備えていてもよい。サーバ10は、複数の情報取得端末から情報取得要求を受信してもよい。この場合、サーバ10は、サーバ10に情報取得要求を送信した情報取得端末に対してログファイルを送信する。
【0057】
(3)上記の実施例では、サーバ10が記憶装置の一例であったが、この構成に限定されない。変形例では、第1制御端末30や第2制御端末70が記憶装置の一例であってもよい。第1制御端末30や第2制御端末70が情報取得端末50にログファイルを送信する構成であってもよい。
【0058】
(4)サーバ10の記憶部14は、
図5に示すように、作業装置(例えば第1作業装置20)の1日分のログが記録されたログファイルを1単位として記憶してもよい。即ち、作業装置(例えば第1作業装置20)で1日の間に発生した全てのイベントのログが1ファイルに記録されてもよい。この構成によれば、作業装置の1日分のログをまとめて管理することができる。
【0059】
以上、本明細書に開示の技術の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0060】
2:情報処理システム、10:サーバ、20:第1作業装置、30:第1制御端末、50:情報取得端末、60:第2作業装置、70:第2制御端末、100:ネットワーク