(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024097651
(43)【公開日】2024-07-19
(54)【発明の名称】フレキシブル表示装置用金属支持体及びその製造方法、並びにフレキシブル表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/00 20060101AFI20240711BHJP
B32B 3/24 20060101ALI20240711BHJP
B32B 15/08 20060101ALI20240711BHJP
B32B 27/06 20060101ALI20240711BHJP
B32B 27/00 20060101ALI20240711BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20240711BHJP
H10K 77/10 20230101ALI20240711BHJP
H10K 59/10 20230101ALI20240711BHJP
H10K 50/84 20230101ALI20240711BHJP
H10K 71/00 20230101ALI20240711BHJP
【FI】
G09F9/00 302
B32B3/24 Z
B32B15/08 M
B32B27/06
B32B27/00 101
G09F9/30 308Z
G09F9/00 350Z
H10K77/10
H10K59/10
H10K50/84
H10K71/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023001248
(22)【出願日】2023-01-06
(71)【出願人】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100141830
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 卓久
(72)【発明者】
【氏名】福嶋 雅生
(72)【発明者】
【氏名】中野 雅允
(72)【発明者】
【氏名】高橋 伸一郎
【テーマコード(参考)】
3K107
4F100
5C094
5G435
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC41
3K107DD17
3K107EE61
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3K107GG12
4F100AB01A
4F100AK52B
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4F100JK07B
4F100JK07C
4F100JK17A
5C094AA31
5C094AA36
5C094BA23
5C094BA27
5C094DA06
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5C094FB01
5G435AA07
5G435AA14
5G435BB04
5G435BB05
5G435EE13
5G435HH18
5G435KK02
(57)【要約】
【課題】フレキシブル表示装置の屈曲部分の曲率半径をより小さくするとともに、屈曲部分の耐久性を向上させることが可能な、フレキシブル表示装置用金属支持体及びその製造方法、並びにフレキシブル表示装置を提供する。
【解決手段】フレキシブル表示装置用金属支持体10は、第1面21と第2面22と貫通孔23又は非貫通孔23Aとを有する基材20と、基材20の貫通孔23又は非貫通孔23A内に充填された樹脂層40と、を備えている。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレキシブル表示装置用金属支持体において、
第1面と第2面と貫通孔又は非貫通孔とを有する基材と、
前記基材の前記貫通孔又は非貫通孔内に充填された樹脂層と、を備えた、フレキシブル表示装置用金属支持体。
【請求項2】
前記基材は貫通孔を有し、前記樹脂層は、第1樹脂外面と第2樹脂外面とを有し、
前記第1樹脂外面は、前記第1面と同一平面上に位置し、前記第2樹脂外面は、前記第2面と同一平面上に位置する、請求項1に記載のフレキシブル表示装置用金属支持体。
【請求項3】
前記基材は貫通孔を有し、前記樹脂層は、第1樹脂外面と第2樹脂外面とを有し、
前記第1樹脂外面は、前記第1面よりも内方に凹み、前記第2樹脂外面は、前記第2面から外方に向けて突出するか、又は、
前記第2樹脂外面は、前記第2面よりも内方に凹み、前記第1樹脂外面は、前記第1面から外方に向けて突出する、請求項1に記載のフレキシブル表示装置用金属支持体。
【請求項4】
前記基材は貫通孔を有し、前記貫通孔を介して少なくとも2つの貫通孔側壁面が互いに対向し、
前記2つの貫通孔側壁面に粗面が形成されている、請求項1に記載のフレキシブル表示装置用金属支持体。
【請求項5】
前記樹脂層は、前記第1面側に位置する第1樹脂層と前記第2面側に位置する第2樹脂層とを含み、前記第1樹脂層の弾性率と前記第2樹脂層の弾性率とが互いに異なる、請求項1に記載のフレキシブル表示装置用金属支持体。
【請求項6】
前記樹脂層は、シリコーン樹脂を含む、請求項1に記載のフレキシブル表示装置用金属支持体。
【請求項7】
前記基材は貫通孔を有し、前記貫通孔を介して少なくとも2つの貫通孔側壁面が互いに対向し、
前記2つの貫通孔側壁面は、それぞれ前記第2面側から前記第1面側に向けて前記貫通孔が広がるように形成された第1面側テーパー面と、前記第1面側から前記第2面側に向けて前記貫通孔が広がるように形成された第2面側テーパー面とを有する、請求項1に記載のフレキシブル表示装置用金属支持体。
【請求項8】
前記第1面側テーパー面と前記第2面側テーパー面との間に側方突起が形成されている、請求項7に記載のフレキシブル表示装置用金属支持体。
【請求項9】
前記基材は非貫通孔を有し、前記非貫通孔は、前記第1面及び前記第2面の少なくとも一方に形成されている、請求項1に記載のフレキシブル表示装置用金属支持体。
【請求項10】
屈曲領域と、非屈曲領域とを含み、前記基材のうち、前記非屈曲領域における厚みと、前記屈曲領域における厚みとが互いに異なる、請求項1に記載のフレキシブル表示装置用金属支持体。
【請求項11】
前記屈曲領域において、前記基材の前記第2面側には、第2面側突起が形成されている、請求項10に記載のフレキシブル表示装置用金属支持体。
【請求項12】
表示部材と、
前記表示部材を支持する、請求項1乃至11のいずれか一項に記載のフレキシブル表示装置用金属支持体と、を備えた、フレキシブル表示装置。
【請求項13】
フレキシブル表示装置用金属支持体の製造方法において、
第1面と第2面とを有する基材を準備する工程と、
前記基材をエッチングすることにより、前記基材に、貫通孔又は非貫通孔を形成する工程と、
前記基材の前記貫通孔又は非貫通孔内に樹脂層を充填する工程とを備えた、フレキシブル表示装置用金属支持体の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、フレキシブル表示装置用金属支持体及びその製造方法、並びにフレキシブル表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、例えばスマートフォン、タブレット等の表示装置において、折り畳み可能なものが知られている。このような表示装置としては、その一部分に屈曲可能な屈曲部分を有する、フレキシブル表示装置が存在する(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、フレキシブル表示装置を折り畳んだときの屈曲部分の形状をより小さくすることが求められている。すなわち、屈曲部分の曲率半径をより小さくすることが求められている。しかしながら、屈曲部分の形状をより小さくすると、屈曲部分の強度を維持することが難しくなる。
【0005】
本開示は、フレキシブル表示装置の屈曲部分の曲率半径をより小さくするとともに、屈曲部分の耐久性を向上させることが可能な、フレキシブル表示装置用金属支持体及びその製造方法、並びにフレキシブル表示装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の実施の形態は、以下の[1]~[13]に関する。
【0007】
[1]フレキシブル表示装置用金属支持体において、第1面と第2面と貫通孔又は非貫通孔とを有する基材と、前記基材の前記貫通孔又は非貫通孔内に充填された樹脂層と、を備えた、フレキシブル表示装置用金属支持体。
【0008】
[2]前記基材は貫通孔を有し、前記樹脂層は、第1樹脂外面と第2樹脂外面とを有し、前記第1樹脂外面は、前記第1面と同一平面上に位置し、前記第2樹脂外面は、前記第2面と同一平面上に位置する、[1]に記載のフレキシブル表示装置用金属支持体。
【0009】
[3]前記基材は貫通孔を有し、前記樹脂層は、第1樹脂外面と第2樹脂外面とを有し、前記第1樹脂外面は、前記第1面よりも内方に凹み、前記第2樹脂外面は、前記第2面から外方に向けて突出するか、又は、前記第2樹脂外面は、前記第2面よりも内方に凹み、前記第1樹脂外面は、前記第1面から外方に向けて突出する、[1]に記載のフレキシブル表示装置用金属支持体。
【0010】
[4]前記基材は貫通孔を有し、前記貫通孔を介して少なくとも2つの貫通孔側壁面が互いに対向し、前記2つの貫通孔側壁面に粗面が形成されている、[1]乃至[3]のいずれか1つに記載のフレキシブル表示装置用金属支持体。
【0011】
[5]前記樹脂層は、前記第1面側に位置する第1樹脂層と前記第2面側に位置する第2樹脂層とを含み、前記第1樹脂層の弾性率と前記第2樹脂層の弾性率とが互いに異なる、[1]乃至[4]のいずれか1つに記載のフレキシブル表示装置用金属支持体。
【0012】
[6]前記樹脂層は、シリコーン樹脂を含む、[1]乃至[5]のいずれか1つに記載のフレキシブル表示装置用金属支持体。
【0013】
[7]前記基材は貫通孔を有し、前記貫通孔を介して少なくとも2つの貫通孔側壁面が互いに対向し、前記2つの貫通孔側壁面は、それぞれ前記第2面側から前記第1面側に向けて前記貫通孔が広がるように形成された第1面側テーパー面と、前記第1面側から前記第2面側に向けて前記貫通孔が広がるように形成された第2面側テーパー面とを有する、[1]乃至[6]のいずれか1つに記載のフレキシブル表示装置用金属支持体。
【0014】
[8]前記第1面側テーパー面と前記第2面側テーパー面との間に側方突起が形成されている、[7]に記載のフレキシブル表示装置用金属支持体。
【0015】
[9]前記基材は非貫通孔を有し、前記非貫通孔は、前記第1面及び前記第2面の少なくとも一方に形成されている、[1]に記載のフレキシブル表示装置用金属支持体。
【0016】
[10]屈曲領域と、非屈曲領域とを含み、前記基材のうち、前記非屈曲領域における厚みと、前記屈曲領域における厚みとが互いに異なる、[1]乃至[9]のいずれか1つに記載のフレキシブル表示装置用金属支持体。
【0017】
[11]前記屈曲領域において、前記基材の前記第2面側には、第2面側突起が形成されている、[10]に記載のフレキシブル表示装置用金属支持体。
【0018】
[12]表示部材と、前記表示部材を支持する、[1]乃至[11]のいずれか1つに記載のフレキシブル表示装置用金属支持体、を備えた、フレキシブル表示装置。
【0019】
[13]フレキシブル表示装置用金属支持体の製造方法において、第1面と第2面とを有する基材を準備する工程と、前記基材をエッチングすることにより、前記基材に、貫通孔又は非貫通孔を形成する工程と、前記基材の前記貫通孔又は非貫通孔内に樹脂層を充填する工程とを備えた、フレキシブル表示装置用金属支持体の製造方法。
【発明の効果】
【0020】
本開示によれば、フレキシブル表示装置の屈曲部分の曲率半径をより小さくするとともに、屈曲部分の耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】
図1は、一実施の形態によるフレキシブル表示装置を示す斜視図。
【
図2】
図2は、一実施の形態によるフレキシブル表示装置を示す平面図。
【
図3】
図3は、一実施の形態によるフレキシブル表示装置(展開状態)を示す断面図(
図2のIII-III線断面図)。
【
図4】
図4は、一実施の形態によるフレキシブル表示装置(折畳状態)を示す断面図。
【
図5】
図5は、一実施の形態によるフレキシブル表示装置用金属支持体を示す平面図。
【
図6】
図6は、一実施の形態によるフレキシブル表示装置用金属支持体を示す部分断面図(
図5のVI-VI線断面図)。
【
図7】
図7(a)、(b)は、変形例によるフレキシブル表示装置用金属支持体を示す平面図。
【
図8】
図8(a)-(e)は、一実施の形態によるフレキシブル表示装置用金属支持体の製造方法を示す断面図。
【
図9】
図9は、フレキシブル表示装置用金属支持体を屈曲させた状態を示す断面図。
【
図10】
図10は、第1変形例によるフレキシブル表示装置用金属支持体を示す断面図。
【
図11】
図11は、第1変形例によるフレキシブル表示装置用金属支持体を屈曲させた状態を示す断面図。
【
図12】
図12は、第2変形例によるフレキシブル表示装置用金属支持体を示す断面図。
【
図13】
図13は、第3変形例によるフレキシブル表示装置用金属支持体を示す断面図。
【
図14】
図14は、第3変形例によるフレキシブル表示装置用金属支持体を屈曲させた状態を示す断面図。
【
図15】
図15(a)-(c)は、第4変形例によるフレキシブル表示装置用金属支持体を示す断面図。
【
図16】
図16は、第5変形例によるフレキシブル表示装置用金属支持体を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本開示の実施の形態について、
図1乃至
図9を参照して説明する。なお、以下の各図において、同一部分には同一の符号を付しており、一部詳細な説明を省略する場合がある。
【0023】
本明細書中、第1方向D1とは、フレキシブル表示装置用金属支持体10又はフレキシブル表示装置70の主たる面に平行な平面上に位置し、かつ折り曲げ中心線FLに対して垂直な方向をいう。第2方向D2とは、フレキシブル表示装置用金属支持体10又はフレキシブル表示装置70の主たる面に平行な平面上に位置し、かつ折り曲げ中心線FLに対して平行な方向をいう。なお、第1方向D1及び第2方向D2は、それぞれフレキシブル表示装置用金属支持体10又はフレキシブル表示装置70の各辺に平行な方向であっても良い。また第1方向D1と第2方向D2とは互いに直交する。また、第3方向D3は、第1方向D1及び第2方向D2の両方に対して垂直な方向であり、フレキシブル表示装置用金属支持体10又はフレキシブル表示装置70の厚み方向に平行な方向をいう。
【0024】
(フレキシブル表示装置用金属支持体の構成)
まず、
図1乃至
図4により、本実施の形態によるフレキシブル表示装置の概略について説明する。
図1乃至
図4は、本実施の形態によるフレキシブル表示装置を示す図である。
【0025】
図1及び
図2に示すフレキシブル表示装置70は、例えば有機EL表示装置であっても良い。フレキシブル表示装置70は、フレキシブルであり、折り曲げ可能な構造となっている。すなわちフレキシブル表示装置70は、折り曲げた状態の折曲状態(
図4参照)と、開いた状態の展開状態(
図2及び
図3参照)とをとることができる。折曲状態とは、フレキシブル表示装置70を、折り曲げ中心線FLを中心に折り曲げた状態である。折曲状態において、表示部材71の外面同士が接近する方向に折り曲げられる。なお、これに限らず、筐体78の外面同士が接近する方向に折り曲げられても良い。展開状態とは、フレキシブル表示装置70を、折り曲げることなく、開いた状態である。展開状態において、表示部材71の面は、その全体が実質的に同一平面上に位置する。このようなフレキシブル表示装置70は、画像を表示する部分を有する薄型の電子機器であっても良い。このような電子機器は、例えばスマートフォン、タブレット等の携帯端末機器であっても良い。
【0026】
図3に示すように、フレキシブル表示装置70は、表示部材71と、表示部材71を支持するフレキシブル表示装置用金属支持体10(以下、単に金属支持体10ともいう)と、を備える。表示部材71と金属支持体10との間には、クッションシート等の緩衝層76が設けられる。また金属支持体10の、表示部材71の反対側の面には、放熱層77が配置される。さらに、表示部材71、緩衝層76、金属支持体10及び放熱層77は、筐体78に支持される。
【0027】
表示部材71は、支持基材72と、薄膜トランジスタ(TFT)73と、有機EL素子74と、封止樹脂75とを有する。薄膜トランジスタ73は、支持基材72上に配置される。有機EL素子74は、薄膜トランジスタ73上に配置される。封止樹脂75は、有機EL素子74上に配置される。
【0028】
支持基材72は、表示部材71の全体を支持するものであり、可撓性を有するフィルムであっても良い。支持基材72としては、例えばポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂材料を用いても良い。薄膜トランジスタ73は、有機EL素子74を駆動するためのものであり、有機EL素子74の電極に印加される電圧を制御する。有機EL素子74は、それ自体が発光することにより画像等を表示する。有機EL素子74は、薄膜トランジスタ73に電気的に接続されている。有機EL素子74は、発光部と称しても良い。有機EL素子74は、図示しない反射電極と、有機発光層と、透明電極とを有していても良い。封止樹脂75は、有機EL素子74を封止し、有機EL素子74を保護するためのものである。表示部材71は、有機EL表示装置に限られるものではない。例えば、表示部材71は、それ自体が発光する機能をもつ他の表示装置であっても良い。表示部材71は、マイクロLED素子(発光体)を含むマイクロLED表示装置であっても良い。
【0029】
緩衝層76は、フレキシブル表示装置70を折り曲げたときに表示部材71へ加わる応力を緩和する層である。緩衝層76は、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ系樹脂等の弾力性をもつ樹脂材料の層であっても良い。金属支持体10は、フレキシブル表示装置70を折り曲げるときの屈曲強度を高める部材である。なお、金属支持体10の構成については後述する。
【0030】
放熱層77は、表示部材71からの熱を外部へ放出するための層である。放熱層77は、銅、ニッケル等の金属層であっても良い。また放熱層77は、電解めっきにより作製されためっき層であっても良い。筐体78は、表示部材71、緩衝層76、金属支持体10及び放熱層77を収容して保護する。筐体78は、折り曲げ中心線FLを中心に折り曲げ可能な構造を有する。
【0031】
フレキシブル表示装置70には、屈曲領域BAと、非屈曲領域NAとが存在する。屈曲領域BAは、フレキシブル表示装置70が折曲状態(
図4参照)をとるときに、物理的に変形する領域である。折り曲げ中心線FLは、屈曲領域BAの略中心に位置する。非屈曲領域NAは、フレキシブル表示装置70が折曲状態(
図4参照)をとるときに、実質的に変形しない領域である。第1方向D1において、屈曲領域BAの両側にそれぞれ非屈曲領域NAが存在する。2つの非屈曲領域NAの、第1方向D1に沿う長さは互いに略同一であっても良い。これに限らず、2つの非屈曲領域NAの、第1方向D1に沿う長さは互いに異なっても良い。また屈曲領域BAは、フレキシブル表示装置70の第1方向D1の中央に存在する。これに限らず、屈曲領域BAは、フレキシブル表示装置70の第1方向D1の中央以外の位置にあっても良い。
【0032】
(フレキシブル表示装置用金属支持体の構成)
次に、
図5及び
図6により、本実施の形態によるフレキシブル表示装置用金属支持体の概略について説明する。
図5及び
図6は、本実施の形態によるフレキシブル表示装置用金属支持体を示す図である。
【0033】
図5及び
図6に示すように、金属支持体10は、基材20と、樹脂層40とを備える。基材20は、第1面21と、第2面22と、貫通孔23とを有する。第1面21は、フレキシブル表示装置70の表示部材71側を向く面である。第2面22は、フレキシブル表示装置70の放熱層77側を向く面である。第1面21及び第2面22は、それぞれ第1方向D1軸と第2方向D2軸とによって形成される平面に平行である。樹脂層40は、貫通孔23内に充填されている。
【0034】
金属支持体10には、屈曲領域BAと、非屈曲領域NAとが存在する。屈曲領域BAは、フレキシブル表示装置70が折曲状態(
図4参照)をとるときに物理的に変形する領域である。折り曲げ中心線FLは、屈曲領域BAの略中心に位置する。非屈曲領域NAは、フレキシブル表示装置70が折曲状態(
図4参照)をとるときに、実質的に変形しない領域である。屈曲領域BA及び非屈曲領域NAは、それぞれ上述したフレキシブル表示装置70の屈曲領域BA及び非屈曲領域NAに対応する。
【0035】
基材20は、フレキシブル表示装置70を折り曲げるときの屈曲強度を高める部材である。基材20は、平面視で長方形形状を有している。この長方形は、一対の長辺が第1方向D1に平行であり、一対の短辺が第2方向D2に平行である。なお、これに限らず、一対の短辺が第1方向D1に平行であり、一対の長辺が第2方向D2に平行であっても良い。長方形の各角部は丸みを帯びていても良い。また基材20は、平面視で正方形、多角形、又は円形であっても良い。基材20の平面形状は、フレキシブル表示装置70の平面形状に対応していても良い。この場合、基材20の平面形状は、フレキシブル表示装置70の平面形状と同一であっても良い。あるいは、基材20の平面形状は、フレキシブル表示装置70の平面形状よりも小さくても良い。
【0036】
基材20は、フレキシブルで屈曲可能な薄板の形状を有する。なお、本明細書中、「フレキシブル」とは、「曲率半径を少なくとも5.0mm以下、好ましくは3.0mm以下に曲げることが可能であること」をいう。
【0037】
基材20の厚みT1は、50μm以上としても良く、75μm以上としても良い。基材20の厚みT1を50μm以上とすることにより、基材20の強度が弱く支持体として成り立たなくなることを抑制できる。基材20の厚みT1は、150μm以下としても良い。基材20の厚みT1を150μm以下とするにより、屈曲領域BAの曲率半径を小さくし、屈曲耐性を向上できる。また金属支持体10が過度に重くなることを抑制できる。
【0038】
基材20は、金属から構成される。基材20は、主たる金属材料を含む。基材20の主たる金属材料としては、ステンレス等の鉄合金又はチタンを用いても良い。基材20の主たる金属材料としてステンレスを用いた場合、基材20が良好なバネ性を持つため、基材20を屈曲させ易い。本明細書中、「主たる金属材料」とは、ある部材に50質量%超、好ましくは80質量%超含まれる金属材料をいう。
【0039】
基材20は、パターン形状部28を有する。パターン形状部28は、屈曲領域BAに対応する位置に設けられている。パターン形状部28は、メッシュ状に形成されている。パターン形状部28には、複数の貫通孔23が位置している。この場合、パターン形状部28は、1つの部材から構成されても良い。パターン形状部28は、第1方向に延びる第1方向部分29aと、第2方向に延びる第2方向部分29bとを含む。第1方向部分29aと第2方向部分29bとに取り囲まれるように貫通孔23が形成される。複数の貫通孔23は、第2方向D2に沿って互いに間隔を空けて配置された第1列R1の貫通孔23と、第2方向D2に沿って互いに間隔を空けて配置された第2列R2の貫通孔23とを含む。第1列R1の貫通孔23と第2列R2の貫通孔23とは第2方向D2にずれて配置されている。すなわち、各貫通孔23の中心点は、斜方格子状に配置される。この場合、複数の貫通孔23が互い違いに配置されるので、フレキシブル表示装置70を折り曲げたときに特定の箇所に応力が集中することを緩和できる。なお、各貫通孔23の中心点は、正方格子状又は矩形格子状に配置されても良い。
【0040】
なお、パターン形状部28は、ライン状に形成されても良い。この場合、パターン形状部28は、屈曲領域BAに対応する領域において複数のライン状部分を有する。各ライン状部分は、それぞれ第2方向D2に沿ってライン状に延びても良い。複数のライン状部分は、第1方向D1に互いに間隔を空けて配置されても良い。複数のライン状部分の間には、貫通孔23が形成される。なお、上記に限らず、各ライン状部分は、それぞれ第1方向D1に沿って延びても良い。
【0041】
互いに隣接する貫通孔23同士の第1方向D1の間隔P1は、5μm以上としても良く、10μm以上としても良い。互いに隣接する貫通孔23同士の第1方向D1の間隔P1は、500μm以下としても良く、100μm以下としても良い。互いに隣接する貫通孔23同士の第2方向D2の間隔P2は、5μm以上としても良く、10μm以上としても良い。互いに隣接する貫通孔23同士の第2方向D2の間隔P2は、500μm以下としても良く、100μm以下としても良い。なお、間隔P1及び間隔P2は、それぞれ第1面21における距離をいう。
【0042】
各貫通孔23は、平面視で略長方形形状を有している。これに限らず、各貫通孔23は、平面視で例えば多角形形状又は円形形状を有していても良い。各貫通孔23は、平面視で角部が丸められた長方形形状を有していても良い。各貫通孔23の第1方向D1に沿う長さL1は、5μm以上としても良く、10μm以上としても良い。各貫通孔23の第1方向D1に沿う長さL1は、500μm以下としても良く、100μm以下としても良い。各貫通孔23の第2方向D2に沿う長さL2は、5μm以上としても良く、10μm以上としても良い。各貫通孔23の第2方向D2に沿う長さL2は、500μm以下としても良く、100μm以下としても良い。なお、長さL1及び長さL2は、それぞれ第1面21における距離をいう。
【0043】
樹脂層40は、各貫通孔23内に充填されている。樹脂層40は、各貫通孔23の内部の全体に充填されても良い。樹脂層40は、複数の貫通孔23の全てに充填されていても良い。樹脂層40は、それぞれの貫通孔23に対応する形状を有しても良い。樹脂層40の平面形状は、貫通孔23の平面形状と同一であり、この場合、略長方形形状を有している。
【0044】
次に、
図6を参照して、金属支持体10の断面形状について説明する。
【0045】
図6に示すように、基材20は、貫通孔23と、少なくとも2つの貫通孔側壁面24、24とを有する。2つの貫通孔側壁面24、24は、貫通孔23を介して互いに対向する。貫通孔側壁面24、24は、それぞれ貫通孔23の外周の一部を構成する。貫通孔側壁面24、24は、それぞれ第1面側テーパー面25と、第2面側テーパー面26と、側方突起27と、を有する。
【0046】
第1面側テーパー面25は、それぞれ第2面22側から第1面21側に向けて貫通孔23が広がるように形成されている。第1面側テーパー面25は、第1面21と側方突起27との間に位置する。第1面側テーパー面25の厚み方向(D3方向)の一端は、第1面21に存在する。第1面側テーパー面25の厚み方向の他端は、側方突起27に存在する。第1面側テーパー面25は、第1面21側から側方突起27側に向かうに従って、貫通孔23の内側に向かうように傾斜している。第1面側テーパー面25は、第1面21及び第2面22に垂直な断面(
図6)において、貫通孔23から遠ざかる方向に湾曲している。なお、第1面側テーパー面25は、第1面21及び第2面22に垂直な断面において、直線状に延びていても良い。
【0047】
第2面側テーパー面26は、それぞれ第1面21側から第2面22側に向けて貫通孔23が広がるように形成されている。第2面側テーパー面26は、側方突起27と第2面22との間に位置する。第2面側テーパー面26の厚み方向(D3方向)の一端は、側方突起27に存在する。第2面側テーパー面26の厚み方向の他端は、第2面22に存在する。第2面側テーパー面26は、側方突起27側から第2面22側に向かうに従って、貫通孔23の内側に向かうように傾斜している。第2面側テーパー面26は、第1面21及び第2面22に垂直な断面(
図6)において、貫通孔23から遠ざかる方向に湾曲している。なお、第2面側テーパー面26は、第1面21及び第2面22に垂直な断面において、直線状に延びていても良い。
【0048】
側方突起27は、第1面側テーパー面25と第2面側テーパー面26との間に形成されている。側方突起27は、貫通孔23の内側に向けて突出する。第1面21及び第2面22に垂直な断面(
図6)において、各側方突起27のなす角θは、30°以上180°以下としても良い。2つの貫通孔側壁面24、24にそれぞれ形成された側方突起27は、互いに対向するように位置する。互いに対向する側方突起27同士の第1方向D1に沿う間隔P3は、4μm以上としても良く、9μm以上としても良い。互いに対向する側方突起27同士の第1方向D1に沿う間隔P3は、400μm以下としても良く、90μm以下としても良い。なお間隔P3は、長さL1よりも短い(P3<L1)。基材20の厚み方向(D3方向)において、側方突起27は、第1面21と第2面22との中間に位置する。すなわち側方突起27は、第1面21と第2面22との中間線CL上に位置する。
【0049】
なお、少なくとも第1方向D1に平行な断面において、2つの貫通孔側壁面24、24は、それぞれ第1面側テーパー面25と第2面側テーパー面26と側方突起27とを有することが好ましい。なお、第2方向D2に平行な断面においても、2つの貫通孔側壁面24、24は、それぞれ第1面側テーパー面25と第2面側テーパー面26と側方突起27とを有していても良い。第1面側テーパー面25と第2面側テーパー面26と側方突起27とは、貫通孔23の全周にわたって形成されていても良い。あるいは、第2方向D2に平行な断面において、2つの貫通孔側壁面24、24は、それぞれ第1面21及び第2面22に垂直な面であっても良い。
【0050】
貫通孔23同士の間隔P1、及び/又は、複数の貫通孔23の形状は、互いに同一であっても良い。あるいは、貫通孔23同士の間隔P1、及び/又は、複数の貫通孔23の形状は、貫通孔23の場所によって変更しても良い。例えば、折り曲げ中心線FLに近い位置の貫通孔23同士の間隔P1を、折り曲げ中心線FLから離れた位置の貫通孔23同士の間隔P1よりも広くしても良い。また折り曲げ中心線FLに近い位置の貫通孔23の形状を、折り曲げ中心線FLから離れた位置の貫通孔23の形状よりも大きくしても良い。これにより、金属支持体10を折り畳んだ際、屈曲領域BAのうち、折り曲げ中心線FLに近く、曲率半径が小さくなりやすい部分に負荷が加わることを抑制できる。
【0051】
樹脂層40は、第1樹脂外面41と、第2樹脂外面42と、樹脂側面43とを有する。第1樹脂外面41は、第1面21と同一平面上に位置する。第2樹脂外面42は、第2面22と同一平面上に位置する。樹脂側面43は、第1樹脂外面41と第2樹脂外面42との間に位置し、厚み方向(D3方向)に延びる。樹脂側面43は、貫通孔側壁面24、24に密着する。これにより樹脂層40が貫通孔23から脱落することを抑制する。
【0052】
樹脂層40は、弾性を有することが好ましい。具体的には、樹脂層40の25℃で測定した弾性率は、例えば、1.0MPa以上10.0MPa以下、好ましくは2.0MPa以上6.0MPa以下であっても良い。弾性率は、株式会社島津製作所製、TMA-60を用いて測定する。樹脂層40が弾性を有することにより、屈曲領域BAの屈曲性を高めるとともに、屈曲領域BAの強度を向上できる。これにより、屈曲領域BAを繰り返し折り曲げたときの耐久性を向上できる。また、屈曲領域BAの曲率半径をより小さくできる。
【0053】
樹脂層40は、シリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂を含んでも良い。この場合、樹脂層40が柔軟性を有するので、屈曲領域BAの屈曲性を高められる。また樹脂層40と、基材20の貫通孔側壁面24との密着性が高められ、樹脂層40が貫通孔23から脱落することを抑制できる。さらに、樹脂層40を構成する樹脂の伸び率が高いことが好ましい。擬態的には、樹脂層40の硬化後の伸び率は、200%以上500%以下であっても良く、更には300%以上400%以下であっても良い。これにより、金属支持体10を折り畳んだ際、樹脂層40の追従性が良好となり、樹脂層40と基材20との密着性を保持しやすい。樹脂層40を構成する樹脂のガラス転移温度Tgは、-30℃以下であることが好ましい。これにより、フレキシブル表示装置70を低温下で使用したとき、樹脂層40が硬化することを抑制できる。
【0054】
図7(a)、(b)は、それぞれ金属支持体10の変形例を示す断面図である。
【0055】
図7(a)に示すように、側方突起27は、第1面21と第2面22との中間線CLよりも第2面22側に位置しても良い。すなわち厚み方向(D3方向)における第1面側テーパー面25の距離T2は、厚み方向における第2面側テーパー面26の距離T3よりも長い(T2>T3)。厚み方向における第2面側テーパー面26の距離T3は、基材20の厚みT1の10%以上50%未満としても良い。各樹脂層40の第1方向D1に沿う長さは、第1面21側の長さL1よりも第2面22側の長さL3の方が短くても良い(L1>L3)。あるいは、各樹脂層40の第1面21側の長さL1は、各樹脂層40の第2面22側の長さL3と同一としても良い(L1=L3)。各樹脂層40の第2面22側の長さL3は、第1面21側の長さL1の10%以上100%以下としても良い。本変形例によれば、厚み方向における第1面側テーパー面25の距離T2は、厚み方向における第2面側テーパー面26の距離T3よりも長い。このため、折り曲げ中心線FLを中心として、第1面21側が内側になるように金属支持体10を屈曲した際の、屈曲領域BAの屈曲性をより高めることができる。
【0056】
図7(b)に示すように、貫通孔側壁面24、24は、それぞれ第1面側テーパー面25を有し、第2面側テーパー面26を有していなくても良い。この場合、第1面側テーパー面25は、基材20の厚み方向の全体にわたり形成されている。すなわち第1面側テーパー面25の厚み方向の一端は、第1面21に存在し、第1面側テーパー面25の厚み方向の他端は、第2面22に存在する。第1面側テーパー面25の厚み方向の他端には、側方突起27が形成されている。側方突起27は、貫通孔23の内側に向けて突出する。各樹脂層40の第1方向D1に沿う長さは、第1面21側の長さL1よりも第2面22側の長さL3の方が短い(L1>L3)。各樹脂層40の第2面22側の長さL3は、第1面21側の長さL1の10%以上100%未満としても良い。本変形例によれば、第1面側テーパー面25は、基材20の厚み方向の全体にわたり形成されている。このため、折り曲げ中心線FLを中心として、第1面21側が内側になるように金属支持体10を屈曲した際の、屈曲領域BAの屈曲性をより高めることができる。
【0057】
(フレキシブル表示装置用金属支持体の製造方法)
次に、
図5及び
図6に示す金属支持体10の製造方法について、
図8(a)-(e)を用いて説明する。
【0058】
まず
図8(a)に示すように、エッチングされていない平板状の基材20Aを準備する。この基材20Aとしては、ステンレス等の鉄合金又はチタンを用いても良い。基材20Aは、第1面21と第2面22とを有する。なお基材20Aは、第1面21及び第2面22に対して脱脂等を行い、洗浄処理を施したものを使用することが好ましい。
【0059】
次に、
図8(b)に示すように、基材20A上に第1保護層51及び第2保護層52を設ける。具体的には、基材20Aの第1面21上に第1保護層開口51aを有する第1保護層51を設け、基材20Aの第2面22上に第2保護層開口52aを有する第2保護層52を設ける。第1保護層51及び第2保護層52は、それぞれレジスト層であっても良い。この際、まず基材20Aの第1面21及び第2面22の全体にそれぞれ感光性レジストを塗布し、乾燥する。続いて、基材20Aの第1面21及び第2面22上の感光性レジストに対してそれぞれフォトマスクを介して露光し、現像する。これにより、基材20Aの第1面21上に第1保護層開口51aを有する第1保護層51を形成し、第2面22上に第2保護層開口52aを有する第2保護層52を形成する。第1保護層開口51a及び第2保護層開口52aの平面形状は、貫通孔23の平面形状に対応する。
【0060】
次いで、
図8(c)に示すように、第1保護層51を耐腐蝕膜として基材20Aの第1面21に腐蝕液でエッチングを施す。同様に、第2保護層52を耐腐蝕膜として基材20Aの第2面22に腐蝕液でエッチングを施す。なお、腐蝕液は、基材20Aの材質に応じて適宜選択できる。例えば、基材20Aとしてステンレスを用いる場合、腐蝕液として塩化第二鉄を主成分とする塩酸との混合液、またはこれに硝酸を加えた混合液を用いてもよい。上記腐蝕液は、基材20Aに対してスプレーエッチングしても良い。これにより、第1面21及び第2面22の両側から基材20Aがエッチングされ、基材20Aを貫通する貫通孔23が形成される。このとき、基材20Aに、貫通孔23を介して互いに対向する2つの貫通孔側壁面24、24が形成される。なお、エッチングにおいては、基材20Aが厚み方向及び幅方向が等方的に加工される。このため、2つの貫通孔側壁面24、24には、それぞれ第2面22側から第1面21側に向けて貫通孔23が広がるように第1面側テーパー面25が形成される。同様に、2つの貫通孔側壁面24、24には、それぞれ第1面21側から第2面22側に向けて貫通孔23が広がるように第2面側テーパー面26が形成される。
【0061】
その後、
図8(d)に示すように、基材20Aの第1面21上の第1保護層51と、基材20Aの第2面22上の第2保護層52とをそれぞれ剥離除去する。
【0062】
次に、
図8(d)に示すように、基材20Aの貫通孔23内に樹脂層40を充填する。この場合、樹脂層40を構成する図示しない樹脂シートを基材20Aの第1面21又は第2面22に積層し、この樹脂シートを例えば真空ラミネーション法を用いて基材20Aに圧着させても良い。このとき、樹脂シートの一部が貫通孔23内に進入して樹脂層40を構成する。その後、樹脂シートのうち、基材20Aの第1面21上又は第2面22上に残存する部分を研磨等により除去しても良い。これにより、樹脂層40の第1樹脂外面41が第1面21と同一平面上に位置し、第2樹脂外面42が第2面22と同一平面上に位置する。
【0063】
あるいは、例えば樹脂層40を構成する液状の樹脂を基材20Aの第1面21又は第2面22に塗布し、上記液状の樹脂をスキージによって貫通孔23内に押し込んでも良い。次いで、スキージによって基材20Aの第1面21又は第2面22から余分な液状の樹脂を掻き取る。その後、貫通孔23に存在する液状の樹脂を例えば熱により硬化することにより、樹脂層40を形成しても良い。
【0064】
このようにして、
図5及び
図6に示す金属支持体10が得られる。
【0065】
このように本実施の形態によれば、基材20が貫通孔23を有する。これにより、金属支持体10をフレキシブル表示装置70に組み込んだ際、フレキシブル表示装置70の屈曲領域BAの屈曲性を高めることができる。この結果、
図9に示すように、フレキシブル表示装置70を折り畳んだときに屈曲領域BAの曲率半径をより小さくできる。
【0066】
フレキシブル表示装置70は、屈曲領域BAが繰り返し折り曲げられる。このため、屈曲領域BAに負荷が加わり、屈曲領域BAの劣化を早めるおそれがある。これに対して本実施の形態によれば、基材20の貫通孔23内に樹脂層40が充填されている。これにより、フレキシブル表示装置70を繰り返し折り曲げたときの、屈曲領域BAの耐久性が向上する。また貫通孔23内に樹脂層40を充填して屈曲領域BAの強度を高めることにより、貫通孔23の大きさを広げることが可能になる。この場合、金属支持体10を軽量化できる。また貫通孔23同士の間隔を狭くできるため、屈曲領域BAの曲率半径をより小さくできる。
【0067】
また本実施の形態によれば、樹脂層40の第1樹脂外面41は、第1面21と同一平面上に位置し、樹脂層40の第2樹脂外面42は、第2面22と同一平面上に位置する。これにより、金属支持体10の表面を平坦化でき、表示部材71の変形を抑制できる。
【0068】
また本実施の形態によれば、貫通孔23が第1面21側に向けて広がっている。このため、
図9に示すように、金属支持体10の基材20の第1面21側が内側になるように金属支持体10を折り畳んだ際、貫通孔側壁面24、24の第1面21側の端部24a同士が干渉することが抑えられる。この結果、フレキシブル表示装置70を折り畳んだときの屈曲領域BAの曲率半径をより小さくできる。
【0069】
また本実施の形態によれば、2つの貫通孔側壁面24、24は、それぞれ第1面21側から第2面22側に向けて貫通孔23が広がるように形成された第2面側テーパー面26を有する。これにより、金属支持体10の基材20の第2面22側が内側になるように金属支持体10を折り畳んだ場合にも、貫通孔側壁面24、24の第2面22側の端部同士が干渉することが抑えられる。
【0070】
また本実施の形態によれば、第1面側テーパー面25と第2面側テーパー面26との間に側方突起27が形成されている。これにより、貫通孔23に充填された樹脂層40と貫通孔側壁面24、24との密着性を高め、樹脂層40が貫通孔23から脱落することを抑制できる。
【0071】
(変形例)
次に、
図10乃至
図16を参照して、本実施の形態の各種変形例について説明する。
図10乃至
図16は、それぞれ本実施の形態の変形例を示す図である。
図10乃至
図16において、
図1乃至
図9に示す形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0072】
(第1変形例)
図10及び
図11は、第1変形例による金属支持体10を示す部分断面図である。
【0073】
図10に示すように、本変形例による金属支持体10において、樹脂層40は、第1樹脂外面41と第2樹脂外面42とを有する。第1樹脂外面41は、第1面21よりも内方(第2面22側)に凹む。第2樹脂外面42は、第2面22から外方(第1面21の反対側)に向けて突出する。すなわち、金属支持体10を折り畳む際に内側に位置する面が第1面21である場合、第1樹脂外面41が第1面21よりも内方に凹むようにし、第2樹脂外面42が第2面22から外方に向けて突出するようにする。
【0074】
第1樹脂外面41及び第2樹脂外面42は、それぞれ断面視で曲線状に湾曲しているが、これに限らず、断面視で直線状になっていても良い。また、全ての樹脂層40について、第1樹脂外面41が内方に凹み、第2樹脂外面42が外方に突出しても良い。あるいは、一部の(例えば折り曲げ中心線FLに近い)樹脂層40のみについて、第1樹脂外面41が内方に凹み、第2樹脂外面42が外方に突出しても良い。
【0075】
図10に示す金属支持体10を作製する場合、上述した樹脂層40を充填する工程(
図8(e))において、貫通孔23に充填する樹脂層40の量を、第2面22側よりも第1面21側が多くなるようにする。これにより、各貫通孔23において、樹脂層40の充填量は、中間線CLよりも第2面22側が少なく、中間線CLよりも第1面21側が多くなる。
【0076】
本変形例によれば、
図11に示すように、第1面21側が内側になるように金属支持体10を屈曲した際、樹脂層40のうち第1面21側に位置する部分がより縮み、第2面22側に位置する部分がより広がる。言い換えれば、第1樹脂外面41がより縮み、第2樹脂外面42がより広がる。これにより、貫通孔23に充填された樹脂層40が、金属支持体10の屈曲に対して追従しやすい。
【0077】
なお、金属支持体10を折り畳む際、第2面22が内側に位置する面である場合、第2樹脂外面42が第2面22よりも内方に凹み、第1樹脂外面41が第1面21から外方に向けて突出するようにしても良い。
【0078】
(第2変形例)
図12は、第2変形例による金属支持体10を示す断面図である。
【0079】
図12に示すように、本変形例による金属支持体10において、貫通孔23を介して少なくとも2つの貫通孔側壁面24が互いに対向し、2つの貫通孔側壁面24にそれぞれ粗面が形成されている。すなわち貫通孔側壁面24は、基材20の第1面21及び第2面22の粗さよりも粗い面となっている。なお、
図12において、粗面が形成された部分を太い破線で示している。
【0080】
粗面は、貫通孔側壁面24の全体に形成されても良く、貫通孔側壁面24の一部のみに形成されても良い。貫通孔側壁面24の算術平均粗さRaは、0.01μm以上1.0μm以下としても良い。貫通孔側壁面24の算術平均粗さRaは、測定対象となる面をキーエンス社製、VK-X3000を用いて測定する。
【0081】
図12に示す金属支持体10を作製する場合、基材20Aをエッチングすることにより貫通孔23を形成した後(
図8(c)参照)、貫通孔側壁面24を粗面化処理しても良い。具体的には、基材20Aのうち、第1保護層51及び第2保護層52に覆われていない貫通孔側壁面24をマイクロエッチング液によって粗面化処理しても良い。マイクロエッチング液とは、金属表面を僅かに溶かし、微細な凹凸の粗面を形成する表面処理剤である。マイクロエッチング液としては、例えば希釈した塩化鉄系液、過酸化水素及び硫酸を主成分とするものを用いても良い。このようにして貫通孔側壁面24を粗面化処理した後、基材20Aの第1保護層51及び第2保護層52をそれぞれ剥離除去しても良い(
図8(d)参照)。
【0082】
本変形例によれば、基材20の粗化された貫通孔側壁面24が樹脂層40と密着する。これにより、基材20と樹脂層40との密着性を高め、基材20と樹脂層40とが剥離することを抑制できる。とりわけ、フレキシブル表示装置70の使用中、屈曲領域BAが繰り返し屈曲された場合にも、樹脂層40が貫通孔23から脱落することを抑制できる。
【0083】
(第3変形例)
図13及び
図14は、第3変形例による金属支持体10を示す部分断面図である。
【0084】
図13に示すように、本変形例による金属支持体10において、樹脂層40は、第1樹脂層40aと、第2樹脂層40bとを含む。第1樹脂層40aは、第1面21側に位置する。第2樹脂層40bは、第2面22側に位置する。第1樹脂層40aと第2樹脂層40bとの間には境界面Sbが存在する。境界面Sbは、第1面21と第2面22との中間線CL上に位置する。なお、これに限らず、境界面Sbは、中間線CLよりも第1面21側に位置しても良く、中間線CLよりも第2面22側に位置しても良い。
【0085】
第1樹脂層40aの弾性率と第2樹脂層40bの弾性率とは互いに異なっている。第1樹脂層40aの弾性率及び第2樹脂層40bの弾性率のうち高い方の値は、例えば、5.0MPa以上10.0MPa以下であっても良く、7.0MPa以上8.0MPa以下であっても良い。第1樹脂層40aの弾性率及び第2樹脂層40bの弾性率のうち低い方の値は、例えば、1.0MPa以上5.0MPa以下であっても良く、3.0MPa以上4.0MPa以下であっても良い。なお、弾性率は、25℃で測定した弾性率をいう。弾性率は、株式会社島津製作所製、TMA-60を用いて測定する。
【0086】
第1樹脂層40a及び第2樹脂層40bは、互いに異なる種類の樹脂材料を含んでも良い。あるいは、第1樹脂層40a及び第2樹脂層40bは、例えばシリコーン樹脂等の互いに同一の樹脂材料を含み、かつ樹脂材料の弾性率が互いに異なっても良い。
【0087】
図13に示す金属支持体10を作製する場合、上述した樹脂層40を充填する工程(
図8(e))において、基材20Aの第1面21及び第2面22に、それぞれ互いに弾性率の異なる樹脂シートを積層する。続いて、これらの樹脂シートを例えば真空ラミネーション法を用いて基材20Aに圧着する。このとき、第1面21側の樹脂シートの一部が貫通孔23内に進入して第1樹脂層40aを構成する。また、第2面22側の樹脂シートの一部が貫通孔23内に進入して第2樹脂層40bを構成する。その後、樹脂シートのうち、基材20Aの第1面21上及び第2面22上に残存する部分をそれぞれ研磨等により除去することにより、
図13に示す金属支持体10が得られる。
【0088】
図14に示すように、例えば第1面21側が内側になるように金属支持体10を屈曲する場合、内側に位置する第1樹脂層40aの弾性率が、外側に位置する第2樹脂層40bの弾性率よりも高くても良い。この場合、第1樹脂層40aの弾性率が高いことにより、金属支持体10を折曲状態から平坦な非折曲状態に容易に変形できる。あるいは、内側に位置する第1樹脂層40aの弾性率が、外側に位置する第2樹脂層40bの弾性率よりも低くても良い。この場合、第2樹脂層40bの弾性率が高いことにより、金属支持体10を平坦な非折曲状態から折曲状態に容易に変形できる。
【0089】
(第4変形例)
図15(a)-(c)は、第4変形例による金属支持体10を示す部分断面図である。
【0090】
図15(a)-(c)に示すように、本変形例による金属支持体10は、基材20と、樹脂層40と、を備える。基材20は、第1面21と、第2面22と、非貫通孔23Aとを有する。樹脂層40は、基材20の非貫通孔23A内に充填されている。各非貫通孔23Aは、基材20を厚み方向に貫通しない凹部からなる。非貫通孔23Aは、基材20の第1面21と第2面22との両方に形成されても良い(
図15(a)、(b))。あるいは、非貫通孔23Aは、基材20の第1面21及び第2面22のうち一方のみに形成されても良い(
図15(c))。非貫通孔23Aは、基材20の第1面21及び/又は第2面22に複数存在していても良い。あるいは、非貫通孔23Aは、基材20の第1面21及び/又は第2面22において、平面視で一体化されていても良い。
【0091】
各非貫通孔23Aは、ハーフエッチングにより形成されたものであっても良い。本明細書中、ハーフエッチングとは、被エッチング材料をその厚み方向に途中までエッチングすることをいう。ハーフエッチング後の被エッチング材料の厚みは、ハーフエッチング前の被エッチング材料の厚みの例えば30%以上70%以下、好ましくは40%以上60%以下となる。
【0092】
樹脂層40は、各非貫通孔23A内に充填されている。樹脂層40は、各非貫通孔23A内の厚み方向全体に充填されても良い。樹脂層40の外面40cは、第1面21又は第2面22と同一平面上に位置する。なお、これに限らず、樹脂層40の外面40cは、第1面21又は第2面22よりも厚み方向外側に突出していても良い。あるいは、樹脂層40の外面40cは、第1面21又は第2面22よりも厚み方向内側に凹んでいても良い。
【0093】
図15(a)-(c)に示す金属支持体10を作製する場合、上述したエッチング工程(
図8(b))において、基材20Aの第1面21及び第2面22の両面側又は一方の面側から基材20Aをハーフエッチングする。これにより、第1面21及び第2面22の両面又は一方の面に、基材20Aを貫通しない非貫通孔23Aが形成される。その後、
図8(d)に示す工程と略同様にして、基材20Aの非貫通孔23A内に樹脂層40を充填することにより、
図15(a)-(c)に示す金属支持体10を得る。
【0094】
図15(a)に示すように、非貫通孔23Aが基材20の第1面21と第2面22との両方に形成され、第1面21側の非貫通孔23Aと第2面22側の非貫通孔23Aとが平面視でずれていても良い。各非貫通孔23Aの深さは、基材20の厚みの半分としても良く、基材20の厚みの半分超又は半分未満としても良い。この場合、樹脂層40を屈曲領域BAの全体にわたって略均等に配置でき、フレキシブル表示装置70を折り曲げたときに屈曲領域BAの特定の箇所に応力が集中することを抑制できる。
【0095】
図15(b)に示すように、非貫通孔23Aが基材20の第1面21と第2面22との両方に形成され、第1面21側の非貫通孔23Aと第2面22側の非貫通孔23Aとが平面視で重なっていても良い。各非貫通孔23Aの深さは、基材20の厚みの半分未満としても良い。この場合、非貫通孔23A同士の間隔を狭くでき、屈曲領域BAの屈曲性を向上できる。
【0096】
図15(c)に示すように、非貫通孔23Aが基材20の第1面21及び第2面22のいずれか一方(この場合は第1面21)のみに形成されても良い。各非貫通孔23Aの深さは、基材20の厚みの半分、半分超、又は半分未満としても良い。この場合、基材20の第1面21側が内側になるように金属支持体10を折り畳んだ場合に、第1面21側の樹脂層40によって、屈曲領域BAに加わる負荷を低減できる。
【0097】
(第5変形例)
図16は、第5変形例による金属支持体10を示す部分断面図である。
【0098】
図16に示すように、基材20のうち、非屈曲領域NAにおける厚みT1と、屈曲領域BAにおける厚みT4とが互いに異なっていても良い。具体的には、基材20の非屈曲領域NAにおける厚みT1は、基材20の屈曲領域BAにおける厚みT4より厚くても良い。基材20の屈曲領域BAにおける厚みT4とは、基材20のうち屈曲領域BAに存在する部分の最大厚みをいう。言い換えれば、基材20のうち、一方の非屈曲領域NAに最も近い貫通孔23と、他方の非屈曲領域NAに最も近い貫通孔23との間に位置する領域の最大厚みをいう。基材20の非屈曲領域NAにおける厚みT1は、75μm以上150μm以下としても良い。基材20の屈曲領域BAにおける厚みT4は、10μm以上30μm以下としても良い。
【0099】
図16において、基材20の貫通孔側壁面24、24は、それぞれ第1面側テーパー面25と、第2面側テーパー面26と、側方突起27と、を有する。第1面側テーパー面25は、それぞれ第2面22側から第1面21側に向けて貫通孔23が広がるように形成されている。第2面側テーパー面26は、それぞれ第1面21側から第2面22側に向けて貫通孔23が広がるように形成されている。側方突起27は、貫通孔23の内側に向けて突出する。側方突起27は、第1面21と第2面22との中間線CLよりも第1面21側に位置しても良い。
【0100】
屈曲領域BAにおいて、基材20の第2面22側には、第2面側突起27Aが形成されている。第2面側突起27Aは、第2面22側に向けて突出する。第2面側突起27Aの先端は、第2面22よりも第1面21側に位置する。第2面側突起27Aの先端は、第1面21と第2面22との中間線CLよりも第2面22側に位置しても良い。あるいは、第2面側突起27Aの先端は、中間線CLよりも第1面21側に位置しても良い。また屈曲領域BAにおいて、第2面側テーパー面26は、側方突起27と第2面側突起27Aとの間に位置する。第2面側テーパー面26は、第2面側突起27Aにおいて、他の第2面側テーパー面26に接続している。このように、基材20の第2面22側に第2面側突起27Aが形成されていることで、基材20と樹脂層40との密着性を向上させることができる。なお屈曲領域BAにおいて、第2面側テーパー面26及び/又は第2面側突起27Aは、存在しなくても良い。
【0101】
非屈曲領域NAに最も近い貫通孔側壁面24は、第1面21側の端部24aと、第2面22側の端部24bとを有する。この場合、第1面21側の端部24aは、第2面22側の端部24bよりも屈曲領域BA側に位置しても良い。
【0102】
図16に示す変形例によれば、基材20の屈曲領域BAにおける厚みT4が、基材20の非屈曲領域NAにおける厚みT1より薄い。これにより、金属支持体10を折り畳んだ際、屈曲領域BAの曲率半径をより小さくできる。また、金属支持体10の屈曲強度を高められる。また基材20の屈曲領域BAにおける厚みT4が薄いので、樹脂層40があることにより、基材20を保持できるとともに、金属支持体10の、表示部材71の反対側に位置する部分を平坦化できる。なお、基材20の非屈曲領域NAの厚みT1は、基材20の屈曲領域BAの厚みT4より薄くても良い。この場合、基材20の屈曲領域BAの耐久性を向上できる。
【0103】
上記各実施の形態及び変形例に開示されている複数の構成要素を必要に応じて適宜組合せることも可能である。あるいは、上記各実施の形態及び変形例に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
【符号の説明】
【0104】
10 フレキシブル表示装置用金属支持体
20 基材
21 第1面
22 第2面
23 貫通孔
23A 非貫通孔
24 貫通孔側壁面
25 第1面側テーパー面
26 第2面側テーパー面
27 側方突起
40 樹脂層
41 第1樹脂外面
42 第2樹脂外面
43 樹脂側面
70 フレキシブル表示装置