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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024097653
(43)【公開日】2024-07-19
(54)【発明の名称】検知システム及び検知装置
(51)【国際特許分類】
   B29C 63/02 20060101AFI20240711BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20240711BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20240711BHJP
   B41J 29/393 20060101ALI20240711BHJP
【FI】
B29C63/02
B41J29/00 H
B41J29/38 206
B41J29/393 103
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023001256
(22)【出願日】2023-01-06
(71)【出願人】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 さき子
【テーマコード(参考)】
2C061
4F211
【Fターム(参考)】
2C061AQ06
2C061AR01
2C061AR03
2C061AS02
2C061CK02
2C061HJ02
2C061HJ10
2C061HK11
2C061HN08
2C061KK24
2C061KK28
2C061KK31
4F211AC03
4F211AD06
4F211AG01
4F211AG03
4F211AP11
4F211AP12
4F211AQ01
4F211AR12
4F211AR13
4F211SA08
4F211SC06
4F211SJ11
4F211SP04
4F211SW23
(57)【要約】
【課題】人件費コストを低減しつつ、生産性を向上させることが可能な検知システム及び検知装置を提供する。
【解決手段】記録媒体をラミネート加工するラミネート加工部23と、ラミネート加工部23よりも記録媒体の搬送方向の下流側に配置され、ラミネート加工部23によりラミネート加工された記録媒体の状態を検知する検知部(メディアセンサー32、制御部31)と、を備える。検知部は、ラミネート加工された記録媒体の物性を検知し、当該検知した物性に基づいてラミネート加工された記録媒体の状態を検知する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体をラミネート加工するラミネート加工部と、
前記ラミネート加工部よりも前記記録媒体の搬送方向の下流側に配置され、前記ラミネート加工部によりラミネート加工された記録媒体の状態を検知する検知部と、
を備えることを特徴とする検知システム。
【請求項2】
前記検知部は、前記ラミネート加工された記録媒体の物性を検知し、当該検知した物性に基づいて前記ラミネート加工された記録媒体の状態を検知することを特徴とする請求項1に記載の検知システム。
【請求項3】
前記検知部は、前記ラミネート加工された記録媒体の厚みを検知し、当該検知した厚みに基づいて前記ラミネート加工された記録媒体の厚みが均一であるか否かを検知することを特徴とする請求項2に記載の検知システム。
【請求項4】
前記検知部は、前記ラミネート加工された記録媒体の表面性を検知し、当該検知した表面性に基づいて前記ラミネート加工された記録媒体の表面が平滑であるか否かを検知することを特徴とする請求項2に記載の検知システム。
【請求項5】
前記検知部よりも前記搬送方向の下流側に配置され、前記記録媒体の排出先となる複数の排紙トレイと、
前記検知部による検知結果に基づいて、前記記録媒体の排出先を振り分ける制御部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の検知システム。
【請求項6】
前記ラミネート加工された記録媒体の取り扱いを制御する制御部を備え、
前記検知部は、前記ラミネート加工された記録媒体の水分率を検知し、
前記制御部は、前記検知部により検知された水分率に基づいて、前記ラミネート加工された記録媒体の前記検知部よりも前記搬送方向の下流側における取り扱いを制御することを特徴とする請求項2に記載の検知システム。
【請求項7】
前記取り扱いには、前記ラミネート加工された記録媒体の搬送速度、搬送タイミング、後処理位置、後処理タイミングのいずれかの変更が含まれることを特徴とする請求項6に記載の検知システム。
【請求項8】
前記記録媒体に画像を形成する画像形成部をさらに備え、
前記画像形成部は、前記ラミネート加工部よりも前記搬送方向の上流側に配置され、
前記ラミネート加工部は、前記画像形成部により画像が形成された記録媒体をラミネート加工することを特徴とする請求項1に記載の検知システム。
【請求項9】
記録媒体の状態を検知する検知部を備える検知装置であって、
前記検知部は、ラミネート加工部によりラミネート加工された前記記録媒体の異常を検知することを特徴とする検知装置。
【請求項10】
前記検知部は、前記ラミネート加工された記録媒体の物性を検知し、当該検知した物性に基づいて前記ラミネート加工された記録媒体の異常を検知することを特徴とする請求項9に記載の検知装置。
【請求項11】
前記検知部は、前記ラミネート加工された記録媒体の厚みを検知し、当該検知した厚みに基づいて前記ラミネート加工された記録媒体の厚みが均一であるか否かを検知することを特徴とする請求項10に記載の検知装置。
【請求項12】
前記検知部は、前記ラミネート加工された記録媒体の表面性を検知し、当該検知した表面性に基づいて前記ラミネート加工された記録媒体の表面が平滑であるか否かを検知することを特徴とする請求項10に記載の検知装置。
【請求項13】
前記検知部よりも前記記録媒体の搬送方向の下流側に配置され、前記記録媒体の排出先となる複数の排紙トレイと、
前記検知部による検知結果に基づいて、前記記録媒体の排出先を振り分ける制御部と、
を備えることを特徴とする請求項9に記載の検知装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検知システム及び検知装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、上流側に配置された画像形成部により画像が形成された用紙(印刷物)に対して透明樹脂フィルムを被覆するラミネート加工を行うラミネート装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-44129号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、印刷物へのラミネート加工に関して、ラミネート加工前に印刷物に対して検品を行う場合、検品で合格した印刷物に対してラミネート加工が行われる。そのため、印刷物上の画像については異常がない状態でラミネート加工が行われることとなる。
しかしながら、このラミネート加工の工程でラミネート内に気泡や異物が入ってしまうケースや、ラミネート加工後に傷が付いてしまうケースなどがあるため、最終的に不合格の成果物がそのまま顧客へと出荷されてしまうことがある。不合格の成果物がそのまま顧客へと出荷されることを防ぐためには、人が手動で検査しなければならないため、人件費コストを減らすことができず、かつ、生産性も上がらないという課題があった。
【0005】
本発明は、人件費コストを低減しつつ、生産性を向上させることが可能な検知システム及び検知装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、
検知システムにおいて、
記録媒体をラミネート加工するラミネート加工部と、
前記ラミネート加工部よりも前記記録媒体の搬送方向の下流側に配置され、前記ラミネート加工部によりラミネート加工された記録媒体の状態を検知する検知部と、
を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の検知システムにおいて、
前記検知部は、前記ラミネート加工された記録媒体の物性を検知し、当該検知した物性に基づいて前記ラミネート加工された記録媒体の状態を検知することを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の検知システムにおいて、
前記検知部は、前記ラミネート加工された記録媒体の厚みを検知し、当該検知した厚みに基づいて前記ラミネート加工された記録媒体の厚みが均一であるか否かを検知することを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の検知システムにおいて、
前記検知部は、前記ラミネート加工された記録媒体の表面性を検知し、当該検知した表面性に基づいて前記ラミネート加工された記録媒体の表面が平滑であるか否かを検知することを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の検知システムにおいて、
前記検知部よりも前記搬送方向の下流側に配置され、前記記録媒体の排出先となる複数の排紙トレイと、
前記検知部による検知結果に基づいて、前記記録媒体の排出先を振り分ける制御部と、
を備えることを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項2に記載の検知システムにおいて、
前記ラミネート加工された記録媒体の取り扱いを制御する制御部を備え、
前記検知部は、前記ラミネート加工された記録媒体の水分率を検知し、
前記制御部は、前記検知部により検知された水分率に基づいて、前記ラミネート加工された記録媒体の前記検知部よりも前記搬送方向の下流側における取り扱いを制御することを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の検知システムにおいて、
前記取り扱いには、前記ラミネート加工された記録媒体の搬送速度、搬送タイミング、後処理位置、後処理タイミングのいずれかの変更が含まれることを特徴とする。
【0013】
請求項8に記載の発明は、請求項1に記載の検知システムにおいて、
前記記録媒体に画像を形成する画像形成部をさらに備え、
前記画像形成部は、前記ラミネート加工部よりも前記搬送方向の上流側に配置され、
前記ラミネート加工部は、前記画像形成部により画像が形成された記録媒体をラミネート加工することを特徴とする。
【0014】
請求項9に記載の発明は、
記録媒体の状態を検知する検知部を備える検知装置であって、
前記検知部は、ラミネート加工部によりラミネート加工された前記記録媒体の異常を検知することを特徴とする。
【0015】
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の検知装置において、
前記検知部は、前記ラミネート加工された記録媒体の物性を検知し、当該検知した物性に基づいて前記ラミネート加工された記録媒体の異常を検知することを特徴とする。
【0016】
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の検知装置において、
前記検知部は、前記ラミネート加工された記録媒体の厚みを検知し、当該検知した厚みに基づいて前記ラミネート加工された記録媒体の厚みが均一であるか否かを検知することを特徴とする。
【0017】
請求項12に記載の発明は、請求項10に記載の検知装置において、
前記検知部は、前記ラミネート加工された記録媒体の表面性を検知し、当該検知した表面性に基づいて前記ラミネート加工された記録媒体の表面が平滑であるか否かを検知することを特徴とする。
【0018】
請求項13に記載の発明は、請求項9に記載の検知装置において、
前記検知部よりも前記記録媒体の搬送方向の下流側に配置され、前記記録媒体の排出先となる複数の排紙トレイと、
前記検知部による検知結果に基づいて、前記記録媒体の排出先を振り分ける制御部と、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、人件費コストを低減しつつ、生産性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本実施形態に係る検知システムの概略構成を示す図である。
図2】本実施形態に係る検知システムの機能的構成を示すブロック図である。
図3】メディア検知装置内に配置されたメディアセンサーの構成を示す側面図である。
図4】本実施形態に係る検知システムの動作の一例を示すフローチャートである。
図5】本実施形態に係る検知システムの動作の他の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
本実施形態に係る検知システム1は、図1に示すように、印刷データに基づいて用紙(記録媒体)に画像を形成する画像形成装置10と、画像形成装置10の後段に接続され、画像形成装置10(画像形成部13)により画像が形成された用紙の画像面をラミネート加工するラミネート装置20と、ラミネート装置20(ラミネート加工部23)よりも用紙の搬送方向の下流側に配置され、ラミネート加工部23によりラミネート加工された用紙の状態(例えば、異常など)を検知するメディア検知装置(検知装置)30と、メディア検知装置30の後段に接続された後処理装置100と、を備えて構成されている。
【0023】
画像形成装置10は、図1及び図2に示すように、制御部11と、画像読取部12と、画像形成部13と、記憶部14と、操作パネル15(表示部151、操作部152)と、搬送部16と、給紙部17と、通信部18と、を備えて構成されている。
【0024】
制御部11は、CPU、RAM、ROM等を備えて構成される。CPUは、操作部152から入力される操作信号、通信部18により受信される指示信号に応じて、ROMに記憶されている各種処理プログラムを読み出してRAMに展開し、RAMに展開した各種プログラムとの協働により、画像形成装置10の動作を統括的に制御する。
【0025】
画像読取部12は、原稿台又は自動原稿搬送部(ADF:Auto Document Feeder)に載置された原稿の画像を走査露光装置の光学系により走査露光し、その反射光をラインイメージセンサーにより読み取り、これにより、画像信号を得る。この画像信号は、A/D変換、シェーディング補正、圧縮等の処理が施された後、画像データとして制御部11に入力される。
【0026】
画像形成部13は、印刷データ(画像読取部12により読み取られた画像データ又は外部装置から受信した画像データ)に基づいて、電子写真方式により、用紙に対して画像形成を行う。つまり、画像形成部13は、用紙上にトナー画像を形成する。画像形成部13は、画像データの各画素の4色の画素値に応じて、C、M、Y及びKの4色からなる画像を用紙上に形成する。
画像形成部13は、図1に示すように、4つの書込部131、中間転写ベルト132、2次転写ローラー133、定着部134等を備えて構成されている。
【0027】
4つの書込部131は、中間転写ベルト132のベルト面に沿って直列(タンデム)に配置され、C、M、Y及びKの各色の画像を形成する。各書込部131は、形成する画像の色が異なるだけで構成は同じであり、光走査部131a、感光体131b、現像部131c、帯電部131d、クリーニング部131e及び1次転写ローラー131fを備えて構成されている。
【0028】
画像形成時、各書込部131では、帯電部131dにより感光体131bを帯電させた後、画像データに基づいて光走査部131aにより出射した光束で感光体131b上を走査し、静電潜像を形成する。現像部131cによりトナーを供給して現像すると、感光体131b上に画像(単色のトナー画像)が形成される。
4つの書込部131の感光体131b上にそれぞれ形成した画像を、それぞれの1次転写ローラー131fにより、中間転写ベルト132上に順次重ねて転写(1次転写)する。これにより、中間転写ベルト132上には各色からなる画像(カラートナー画像)が形成される。中間転写ベルト132は、複数のローラーに巻き回されて回動する像担持体である。1次転写後、クリーニング部131eにより感光体131b上に残留するトナーを除去する。
【0029】
画像形成部13では、回動する中間転写ベルト132上の画像が2次転写ローラー133の位置に至るタイミングに合わせて、給紙トレイT1から用紙を給紙する。2次転写ローラー133は、対をなす一方のローラーが中間転写ベルト132に圧接し、他方が中間転写ベルト132を巻き回す複数のローラーのうちの一つを構成している。2次転写ローラー133の圧接により、中間転写ベルト132から用紙上に画像(カラートナー画像)を転写(2次転写)すると、定着部134に用紙を搬送して定着処理を施す。定着処理は、定着ローラー134aにより用紙を加熱及び加圧して画像を用紙に定着させる処理である。用紙の両面に画像を形成する場合、反転経路135に用紙を搬送して用紙面を反転させた後、2次転写ローラー133の位置へ再度用紙を給紙する。
【0030】
記憶部14は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等により構成される不揮発性の記憶手段であり、各種プログラムや各種設定データ等を制御部11から読み書き可能に記憶する。
【0031】
操作パネル15は、ユーザーに対して各種情報を表示する表示部151と、ユーザーによる操作入力を受け付ける操作部152と、を備えて構成されている。
表示部151は、カラー液晶ディスプレイなどで構成され、制御部11から入力される表示制御信号に従って、操作画面等(各種設定画面、各種ボタン、各機能の動作状況等)を表示する。
操作部152は、表示部151の画面上に設けられるタッチパネルと、表示部151の画面周囲に配置される各種ハードキーと、を備えて構成されている。操作部152は、画面上に表示されたボタンが手指やタッチペン等で押下された場合、押下された位置の座標を電圧値で検出し、検出された位置に対応付けられた操作信号を制御部11に出力する。なお、タッチパネルは感圧式に限らず、例えば静電式や光式等であってもよい。また、操作部152は、ハードキーが押下された場合、押下されたキーに対応付けられた操作信号を制御部11に出力する。
【0032】
搬送部16は、複数のローラー対により構成され、給紙部17から供給された用紙を画像形成部13に搬送し、画像形成部13により画像形成が行われた用紙をラミネート装置20に搬送する。
【0033】
給紙部17は、給紙トレイT1を備え、給紙トレイT1から画像形成部13に用紙を供給する。各給紙トレイT1には、給紙トレイT1ごとに、予め定められた紙種やサイズの用紙が収納されている。
【0034】
通信部18は、画像形成装置10を通信ネットワークに接続するインターフェースである。通信部18は、通信用IC(Integrated Circuit)及び通信コネクター等を有し、制御部11の制御の下、所定の通信プロトコルを用いて通信ネットワークに接続されている外部装置と各種情報の送受信を行う。また、通信部18は、USB(Universal Serial Bus)を介して各種情報の入出力を行うことも可能である。
【0035】
ラミネート装置20は、図1及び図2に示すように、制御部21、連続搬送部22、ラミネート加工部23、切断部24、記憶部25、搬送部26等を備えて構成されている。
【0036】
制御部21は、CPU、RAM、ROM等を備えて構成される。CPUは、ROMに記憶されている各種処理プログラムを読み出してRAMに展開し、RAMに展開した各種プログラムとの協働により、ラミネート装置20の動作を統括的に制御する。
【0037】
連続搬送部22は、ラミネート加工部23よりも用紙搬送経路の上流側に設けられている。
連続搬送部22は、画像形成装置10の画像形成部13から搬送された用紙(枚葉紙)同士の先端及び後端を重ねる。具体的には、連続搬送部22は、先行する用紙の後端部を後続する用紙の先端部の上部に所定量分、重畳させて、用紙を連続帯状に搬送する。例えば、連続搬送部22は、図1に示すように、用紙P1の後端が用紙P2の先端の上部にわずかに(所定量分)重なるように、また、用紙P2の後端が用紙P3の先端の上部にわずかに重なるように、各用紙P1~P3を搬送する。
【0038】
ラミネート加工部23は、搬送される複数の用紙にフィルム(ラミネートフィルム)Fを重ねてラミネート処理を行う。ラミネート加工部23は、複数の用紙上に、接着層を有するフィルムFを重ねてラミネート処理を行う。ラミネート加工部23は、連続搬送部22により重畳された用紙の、画像形成装置10により画像が形成された面(表面)側に、連続的にフィルムFを貼り付ける。すなわち、ラミネート加工部23は、画像が形成された用紙の画像面をラミネート加工する。
【0039】
ラミネート加工部23は、フィルムロール231、貼り合わせ部232、ラミネート定着部233等を備えて構成されている。
【0040】
フィルムロール231は、透明樹脂フィルム層と接着層からなるフィルムFがロール状になったものである。フィルムFは、その片面(用紙と接触する側)に、熱溶融する接着剤が塗布され、接着層が形成されている。
フィルムFは、フィルムロール231から貼り合わせ部232のニップ部に搬送される。
【0041】
貼り合わせ部232は、ローラー対を備え、当該ローラー対が形成するニップ部において用紙とフィルムFを挟持することで、フィルムFの接着層を用紙の表面に接着する。これにより、用紙とフィルムFとが貼り合わされる。連続搬送部22が、連続して搬送される用紙同士の先端及び後端を重ねることで、貼り合わせ部232以降の経路において、フィルムFに塗布されている接着剤が用紙以外に接触することを防いでいる。
【0042】
ラミネート定着部233は、重ね合わせたフィルムFと用紙に熱又は圧力の少なくとも一方を加えることで、フィルムFと用紙を一体にする。
本実施の形態では、ラミネート定着部233は、加熱ローラー233aと、加圧ローラー233bを備え、貼り合わせ部232により貼り合わされた用紙とフィルムFに加熱・加圧を施すことで、フィルムFを用紙に定着させる。
加熱ローラー233aは、ハロゲンヒーター等を内蔵し、フィルムFと用紙を重ねた状態で加熱する。
加圧ローラー233bは、ばね等の付勢部材(図示せず)によって上方に付勢されることで加熱ローラー233aに押し当てられ、加熱ローラー233aと加圧ローラー233bとが面接触するニップ部を形成する。
加熱ローラー233a及び加圧ローラー233bは、フィルムFの接着層を融解させ、融解した接着層を用紙の表面に接着して、熱圧着する。
【0043】
切断部24は、用紙搬送経路においてラミネート加工部23の下流に設けられており、フィルムFが重ねられた状態で連続して搬送される用紙間のフィルムFのみを切断する。
切断部24は、連続して搬送される用紙間(先行用紙の後端と後続用紙の先端の間)にカッター(図示略)を挿入し、カッターを用紙の幅方向に移動させることにより、フィルムFを切断する。切断部24は、連続搬送部22により重畳された用紙(枚葉紙)の間にカッターを差し込み、先行用紙の後端のエッジに沿ってフィルムFを切断して、先行用紙と後続用紙とを分離する。つまり、フィルムFに接着することで繋がっている各用紙に対し、用紙間のフィルムFを切断することで、枚葉紙に戻す。
【0044】
記憶部25は、HDD、SSD等により構成される不揮発性の記憶手段であり、各種プログラムや各種設定データ等を制御部21から読み書き可能に記憶する。
【0045】
搬送部26は、複数のローラー対により構成され、ラミネート装置20内において、画像形成装置10から搬送された用紙を搬送する。用紙にラミネート処理が施される場合には、搬送部26は、用紙を、第1搬送経路261(図1参照)を経由して、連続搬送部22、ラミネート加工部23、切断部24に順に搬送し、ラミネート処理が施された用紙をメディア検知装置30に排出する。用紙にラミネート処理が施されない場合には、搬送部26は、連続搬送部22、ラミネート加工部23、切断部24を通過しない第2搬送経路262(図1参照)で、用紙を搬送する。
【0046】
メディア検知装置30は、ラミネート加工部23よりも用紙の搬送方向の下流側に配置され、ラミネート加工部23によりラミネート加工された用紙の状態(例えば、異常など)を検知する。
メディア検知装置30は、図1及び図2に示すように、制御部31と、メディアセンサー32と、搬送部33と、を備えて構成されている。
【0047】
制御部31は、CPU、RAM、ROM等を備えて構成される。CPUは、ROMに記憶されている各種処理プログラムを読み出してRAMに展開し、RAMに展開した各種プログラムとの協働により、メディア検知装置30の動作を統括的に制御する。
【0048】
メディアセンサー32は、図2及び図3に示すように、紙厚検知部40、表面性検知部50、水分率検知部60及び用紙押圧機構70等を備えて構成され、ラミネート加工された用紙の物性を検知する。制御部31は、メディアセンサー32により検知された物性に基づいてラミネート加工された用紙の状態を検知する。すなわち、メディアセンサー32及び制御部31は、本発明の検知部として機能する。
【0049】
紙厚検知部40は、搬送ローラー対41のニップに用紙が搬送されることで、用紙の厚みに応じて従動ローラー41bの軸位置が変位する。この変位した軸の高さを測ることにより、用紙の厚みを検知する。搬送ローラー対41は、2つのローラーのうち下側のローラーが固定(軸中心が固定)の駆動ローラー41aで、上側がその駆動ローラー41aに向けて離接可能に付勢された従動ローラー41bである。従動ローラー41bの高さは、変位センサーにより検出される。変位センサーは、従動ローラー41bの軸に接触するアクチュエーター(検出レバー)と、このアクチュエーターの回転量を測定するエンコーダーと、で構成される。
制御部31は、紙厚検知部40により検知された用紙の厚みに基づいて、ラミネート加工された用紙の全面の厚みが均一であるか否かを検知する。
【0050】
表面性検知部50は、筐体、発光部、コリメートレンズ及び複数の受光部を備え、用紙表面からの正反射光、拡散反射光を光学的に検知する。搬送経路を構成する上ガイド板331には開口部(測定領域)が設けられ、この開口部が受光部の照射領域になる。開口部まで搬送された用紙は一時停止し、その状態で下側から用紙押圧機構70により押さえられ位置決めされる。開口部内の基準面は、上ガイド板331の下面を含む仮想面であり、測定時には基準面に被測定物である位置決めされた用紙の表面が配置される。発光部からはコリメートレンズにより略平行にされた照射光が基準面に対して入射角75°で照射される。照射光の波長は、例えば465nmである。複数の受光部は、正反射光及び拡散反射光を受光する。複数の受光部は、例えば、反射角30°(拡散反射光用)、60°(拡散反射光用)、75°(正反射光用)の3箇所又は60°と75°の2箇所に配置される。
表面性検知部50は、例えば、入射角75°で光を用紙の表面に照射し、用紙表面からの正反射光、拡散反射光を2つのセンサー(受光部)により光学的に検知することで、用紙の表面性(用紙表面の平滑度)を検知する。
制御部31は、表面性検知部50により検知された用紙の表面性に基づいて、ラミネート加工された用紙の表面が平滑であるか否かを検知する。
【0051】
水分率検知部60は、例えば、用紙の透過光により、近赤外線方式のOH基の光吸収量を光学的に検知することで、用紙の水分率を検知する水分率センサーである。
【0052】
用紙押圧機構70は、押圧部、駆動モーター、カム機構等を備え、搬送経路を構成する下ガイド板332の下方に配置される。押圧部の上面は、下ガイド板332と並行な平面であり、駆動モーターの駆動により上下動する。例えば、通常の通紙時は下ガイド板332と略同面であるが、測定時には上昇し、用紙を表面性検知部50側に押し付ける。用紙を表面性検知部50側に押し付けた状態では、用紙の搬送は停止される。
【0053】
搬送部33は、複数のローラー対(例えば搬送ローラー対41等)、搬送経路を構成する上ガイド板331及び下ガイド板332等により構成され、ラミネート装置20から搬送された用紙をメディアセンサー32に搬送し、メディアセンサー32により物性が検知された用紙を後処理装置100に排出する。
【0054】
後処理装置100は、制御部101と、後処理部102と、を備えて構成されている。また、後処理装置100には、検知部(メディアセンサー32)よりも用紙の搬送方向の下流側に配置され、用紙の排出先となる複数の排紙トレイ(排紙トレイT2、排紙トレイT3)が設けられている。本実施形態では、排紙トレイT2には異常が検知されていない用紙(合格品)が排出され、排紙トレイT3には異常が検知された用紙(不合格品)が排出される。
【0055】
制御部101は、CPU、RAM、ROM等を備えて構成される。CPUは、ROMに記憶されている各種処理プログラムを読み出してRAMに展開し、RAMに展開した各種プログラムとの協働により、後処理装置100の動作を統括的に制御する。
【0056】
後処理部102は、メディア検知装置30から送られてきた用紙のうち、異常が検知されていない用紙(合格品)に対して指定された後処理を施す。一方、後処理部102は、異常が検知された用紙(不合格品)に対しては後処理を施さないようにする。なお、後処理部102は、後処理を施さない設定の場合、異常が検知されていない用紙(合格品)に対しても後処理を施さないようにする。
【0057】
次に、本実施形態に係る検知システム1の動作の一例について、図4のフローチャートを参照して説明する。なお、図4に示す例では、検知システム1を構成する各装置(画像形成装置10、ラミネート装置20、メディア検知装置30、後処理装置100)の制御部11、21、31、101が協働して処理を実行するケースを説明するが、これに限定されるものではない。例えば、いずれかの制御部11、21、31、101(又は各装置とは別個に設けられた制御部(図示略))に中心的な役割(司令塔としての役割)を担わせるようにし、各装置の制御部に対して処理の実行を指示させるようにしてもよい。
【0058】
まず、画像形成装置10の制御部11は、画像形成部13により用紙に画像を形成させる(ステップS101)。画像が形成された用紙は、ラミネート装置20に搬送される。
【0059】
次に、ラミネート装置20の制御部21は、ステップS101で画像が形成された用紙を、第1搬送経路261経由でラミネート加工部23に搬送させ、ラミネート加工を実施させる(ステップS102)。ラミネート加工が実施された用紙は、メディア検知装置30に搬送される。
【0060】
次に、メディア検知装置30の制御部31は、紙厚検知部40により、ラミネート加工が実施された用紙の厚みを検知させる(ステップS103)。厚みが検知された用紙は、後処理装置100に搬送される。
【0061】
次に、制御部31は、ステップS103で検知された用紙の厚みに基づいて、ラミネート加工が実施された用紙の全面の厚みが均一であるか否かを判定する(ステップS104)。
制御部31は、ラミネート加工が実施された用紙の全面の厚みが均一であると判定した場合(ステップS104:YES)、ラミネート加工が実施された用紙に異常(異物等の混入や傷の発生など)がなく合格品であると判定し(ステップS105)、次のステップS106へと移行する。
一方、制御部31は、ラミネート加工が実施された用紙の全面の厚みが均一でないと判定した場合(ステップS104:NO)、ラミネート加工が実施された用紙に異常があり不合格品であると判定し(ステップS107)、ステップS108へと移行する。
【0062】
ステップS106において、後処理装置100の制御部101は、ステップS105で合格品であると判定された用紙を、合格品の排出先である排紙トレイT2に排出させる。
ステップS108において、制御部101は、ステップS107で不合格品であると判定された用紙を、不合格品の排出先である排紙トレイT3に排出させる。
すなわち、制御部101は、検知部(メディアセンサー32)による検知結果(検知部により検知された状態)に基づいて、用紙の排出先を振り分ける。
【0063】
上記の処理により、ラミネート加工した際に混入する気泡や異物、ラミネート加工後の搬送中に付いてしまった完成品表面の傷・異物の付着等の検品を実施することができる。
【0064】
次に、本実施形態に係る検知システム1の動作の他の例について、図5のフローチャートを参照して説明する。
【0065】
まず、画像形成装置10の制御部11は、画像形成部13により用紙に画像を形成させる(ステップS201)。画像が形成された用紙は、ラミネート装置20に搬送される。
【0066】
次に、ラミネート装置20の制御部21は、ステップS201で画像が形成された用紙を、第1搬送経路261経由でラミネート加工部23に搬送させ、ラミネート加工を実施させる(ステップS202)。ラミネート加工が実施された用紙は、メディア検知装置30に搬送される。
【0067】
次に、メディア検知装置30の制御部31は、表面性検知部50により、ラミネート加工が実施された用紙の表面性を検知させる(ステップS203)。表面性が検知された用紙は、後処理装置100に搬送される。
【0068】
次に、制御部31は、ステップS203で検知された用紙の表面性に基づいて、ラミネート加工が実施された用紙の表面が平滑であるか否かを判定する(ステップS204)。
制御部31は、ラミネート加工が実施された用紙の表面が平滑であると判定した場合(ステップS204:YES)、ラミネート加工が実施された用紙に異常(異物等の混入や傷の発生など)がなく合格品であると判定し(ステップS205)、次のステップS206へと移行する。
一方、制御部31は、ラミネート加工が実施された用紙の表面が平滑でないと判定した場合(ステップS204:NO)、ラミネート加工が実施された用紙に異常があり不合格品であると判定し(ステップS207)、ステップS208へと移行する。
【0069】
ステップS206において、後処理装置100の制御部101は、ステップS205で合格品であると判定された用紙を、合格品の排出先である排紙トレイT2に排出させる。
【0070】
ステップS208において、制御部101は、ステップS207で不合格品であると判定された用紙を、不合格品の排出先である排紙トレイT3に排出させる。
【0071】
上記の処理により、ラミネート加工した際に混入する気泡や異物、ラミネート加工後の搬送中に付いてしまった完成品表面の傷・異物の付着等の検品を実施することができる。
【0072】
以上のように、本実施形態に係る検知システム1は、記録媒体(用紙)をラミネート加工するラミネート加工部23と、ラミネート加工部23よりも記録媒体の搬送方向の下流側に配置され、ラミネート加工部23によりラミネート加工された記録媒体の状態を検知する検知部(メディアセンサー32、制御部31)と、を備える。
したがって、本実施形態に係る検知システム1によれば、ラミネート加工した際に混入する気泡や異物、ラミネート加工後の搬送中に付いてしまった完成品表面の傷・異物の付着等の検品を実施することができるので、人件費コストを低減しつつ、生産性を向上させることができる。
【0073】
また、本実施形態に係る検知システム1によれば、検知部は、ラミネート加工された記録媒体の物性を検知し、当該検知した物性に基づいてラミネート加工された記録媒体の状態を検知する。
したがって、本実施形態に係る検知システム1によれば、ラミネート加工時やラミネート加工後に生じた異常を検知することができるので、人件費コストを低減しつつ、生産性を向上させることができる。
【0074】
また、本実施形態に係る検知システム1によれば、検知部は、ラミネート加工された記録媒体の厚みを検知し、当該検知した厚みに基づいてラミネート加工された記録媒体の厚みが均一であるか否かを検知する。
したがって、本実施形態に係る検知システム1によれば、ラミネート加工時やラミネート加工後に生じた異常を検知することができるので、人件費コストを低減しつつ、生産性を向上させることができる。
【0075】
また、本実施形態に係る検知システム1によれば、検知部は、ラミネート加工された記録媒体の表面性を検知し、当該検知した表面性に基づいてラミネート加工された記録媒体の表面が平滑であるか否かを検知する。
したがって、本実施形態に係る検知システム1によれば、ラミネート加工時やラミネート加工後に生じた異常を検知することができるので、人件費コストを低減しつつ、生産性を向上させることができる。
【0076】
また、本実施形態に係る検知システム1は、検知部よりも搬送方向の下流側に配置され、記録媒体の排出先となる複数の排紙トレイ(排紙トレイT2、排紙トレイT3)と、検知部による検知結果に基づいて、記録媒体の排出先を振り分ける制御部(例えば、制御部101)と、を備える。
したがって、本実施形態に係る検知システム1によれば、ラミネート加工が実施された用紙が合格品であるか不合格品であるかで排出先を振り分けることができるので、印刷物の中に不合格品が混じることを抑制することができる。
【0077】
また、本実施形態に係る検知システム1は、記録媒体に画像を形成する画像形成部13をさらに備え、画像形成部13は、ラミネート加工部23よりも搬送方向の上流側に配置され、ラミネート加工部23は、画像形成部13により画像が形成された記録媒体をラミネート加工する。
したがって、本実施形態に係る検知システム1によれば、画像形成部13により画像が形成された記録媒体をラミネート加工した際に混入する気泡や異物、ラミネート加工後の搬送中に付いてしまった完成品表面の傷・異物の付着等の検品を実施することができるので、人件費コストを低減しつつ、生産性を向上させることができる。
【0078】
以上、本発明に係る実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
【0079】
例えば、メディアセンサー32の水分率検知部60により検知された水分率に基づいて、ラミネート加工された用紙の検知部(メディアセンサー32)よりも用紙の搬送方向の下流側における取り扱いを制御するようにしてもよい。ここでは、メディアセンサー32の制御部31が、ラミネート加工された用紙の取り扱いを制御する構成を例示して説明するが、これに限定されるものでない。例えば、検知システム1を構成する各装置(画像形成装置10、ラミネート装置20、メディア検知装置30、後処理装置100)の制御部11、21、31、101が協働して処理を実行するようにしてもよいし、いずれかの制御部11、21、31、101(又は各装置とは別個に設けられた制御部(図示略))に中心的な役割(司令塔としての役割)を担わせるようにし、各装置の制御部に対して処理の実行を指示させるようにしてもよい。
【0080】
例えば、メディアセンサー32の制御部31は、ラミネート加工された用紙のメディアセンサー32よりも用紙の搬送方向の下流側における取り扱いとして、ラミネート加工された用紙の搬送速度、搬送タイミング、後処理位置、後処理タイミングのいずれかの変更を制御する。
具体的には、制御部31は、水分率検知部60により検知された水分率が所定の閾値よりも少ない場合、ラミネート加工された用紙の搬送速度を遅くする制御を行う。これは、後処理(例えば、クリースなど)がある場合のスリップロスの発生を回避し、正確な位置で後処理を実施するための制御である。
上記のように、制御部31が、検知部により検知された水分率に基づいて、ラミネート加工された記録媒体の検知部よりも搬送方向の下流側における取り扱いを制御することで、ラミネート加工された用紙の水分率に係る不具合の発生を抑制することができるので、完成品の品質をより確実に確保することができる。
【0081】
また、上記実施形態では、メディアセンサー32により検知される用紙の物性として、厚み、表面性、水分率を例示して説明しているが、これに限定されるものではない。例えば、上記の厚み、表面性、水分率の他に、坪量、光沢度、凹深さ、抵抗、剛度、帯電量等を検知可能な検知部を設けて検知させるようにしてもよい。
【0082】
また、上記実施形態では、本発明を実施するための構成として、画像形成部13を備える画像形成装置10と、ラミネート加工部23を備えるラミネート装置20と、検知部(制御部31、メディアセンサー32)を備えるメディア検知装置30と、が別体として構成された検知システム1を例示して説明しているが、これに限定されるものではない。例えば、画像形成部13と、ラミネート加工部23と、検知部と、が一体の装置として構成されていてもよい。また、例えば、メディアセンサー32がラミネート装置20に内蔵される(すなわち、メディア検知装置30を別体の装置として設けない)構成であってもよい。
【0083】
また、上記実施形態では、本発明の検知システム1が後処理装置100を備える構成を例示して説明しているが、これに限定されるものではない。すなわち、検知システム1が後処理装置100を備えない構成としてもよい。
この場合、メディア検知装置30の検知部(メディアセンサー32)よりも用紙の搬送方向の下流側に、複数の排紙トレイ(排紙トレイT2、排紙トレイT3)を設けるようにし、メディア検知装置30の制御部31が、検知部(メディアセンサー32)による検知結果(検知部により検知された状態)に基づいて用紙の排出先を振り分けるようにすればよい。
【0084】
その他、検知システムを構成する各装置の細部構成及び各装置の細部動作に関して
も、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0085】
1 検知システム
10 画像形成装置
11 制御部
12 画像読取部
13 画像形成部
131 書込部
131a 光走査部
131b 感光体
131c 現像部
131d 帯電部
131e クリーニング部
131f 1次転写ローラー
132 中間転写ベルト
133 2次転写ローラー
134 定着部
14 記憶部
15 操作パネル
151 表示部
152 操作部
16 搬送部
17 給紙部
18 通信部
20 ラミネート装置
21 制御部
22 連続搬送部
23 ラミネート加工部
231 フィルムロール
232 貼り合わせ部
233 ラミネート定着部
24 切断部
25 記憶部
26 搬送部
261 第1搬送経路
262 第2搬送経路
30 メディア検知装置(検知装置)
31 制御部(検知部)
32 メディアセンサー(検知部)
33 搬送部
331 上ガイド板
332 下ガイド板
40 紙厚検知部
50 表面性検知部
60 水分率検知部
70 用紙押圧機構
F フィルム
T1 給紙トレイ
T2 排紙トレイ
T3 排紙トレイ
図1
図2
図3
図4
図5