IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 都市緑地株式会社の特許一覧

特開2024-9770仮想空間のイベントエリアを介する交流方法、サーバ装置及びイベント関連商品と仮想空間の連携システムテム
<>
  • 特開-仮想空間のイベントエリアを介する交流方法、サーバ装置及びイベント関連商品と仮想空間の連携システムテム 図1
  • 特開-仮想空間のイベントエリアを介する交流方法、サーバ装置及びイベント関連商品と仮想空間の連携システムテム 図2
  • 特開-仮想空間のイベントエリアを介する交流方法、サーバ装置及びイベント関連商品と仮想空間の連携システムテム 図3
  • 特開-仮想空間のイベントエリアを介する交流方法、サーバ装置及びイベント関連商品と仮想空間の連携システムテム 図4
  • 特開-仮想空間のイベントエリアを介する交流方法、サーバ装置及びイベント関連商品と仮想空間の連携システムテム 図5
  • 特開-仮想空間のイベントエリアを介する交流方法、サーバ装置及びイベント関連商品と仮想空間の連携システムテム 図6
  • 特開-仮想空間のイベントエリアを介する交流方法、サーバ装置及びイベント関連商品と仮想空間の連携システムテム 図7
  • 特開-仮想空間のイベントエリアを介する交流方法、サーバ装置及びイベント関連商品と仮想空間の連携システムテム 図8
  • 特開-仮想空間のイベントエリアを介する交流方法、サーバ装置及びイベント関連商品と仮想空間の連携システムテム 図9
  • 特開-仮想空間のイベントエリアを介する交流方法、サーバ装置及びイベント関連商品と仮想空間の連携システムテム 図10
  • 特開-仮想空間のイベントエリアを介する交流方法、サーバ装置及びイベント関連商品と仮想空間の連携システムテム 図11
  • 特開-仮想空間のイベントエリアを介する交流方法、サーバ装置及びイベント関連商品と仮想空間の連携システムテム 図12
  • 特開-仮想空間のイベントエリアを介する交流方法、サーバ装置及びイベント関連商品と仮想空間の連携システムテム 図13
  • 特開-仮想空間のイベントエリアを介する交流方法、サーバ装置及びイベント関連商品と仮想空間の連携システムテム 図14
  • 特開-仮想空間のイベントエリアを介する交流方法、サーバ装置及びイベント関連商品と仮想空間の連携システムテム 図15
  • 特開-仮想空間のイベントエリアを介する交流方法、サーバ装置及びイベント関連商品と仮想空間の連携システムテム 図16
  • 特開-仮想空間のイベントエリアを介する交流方法、サーバ装置及びイベント関連商品と仮想空間の連携システムテム 図17
  • 特開-仮想空間のイベントエリアを介する交流方法、サーバ装置及びイベント関連商品と仮想空間の連携システムテム 図18
  • 特開-仮想空間のイベントエリアを介する交流方法、サーバ装置及びイベント関連商品と仮想空間の連携システムテム 図19
  • 特開-仮想空間のイベントエリアを介する交流方法、サーバ装置及びイベント関連商品と仮想空間の連携システムテム 図20
  • 特開-仮想空間のイベントエリアを介する交流方法、サーバ装置及びイベント関連商品と仮想空間の連携システムテム 図21
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024009770
(43)【公開日】2024-01-23
(54)【発明の名称】仮想空間のイベントエリアを介する交流方法、サーバ装置及びイベント関連商品と仮想空間の連携システムテム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240116BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023106544
(22)【出願日】2023-06-28
(31)【優先権主張番号】PCT/JP/013279
(32)【優先日】2023-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】WO
(31)【優先権主張番号】P 2022110920
(32)【優先日】2022-07-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】522126992
【氏名又は名称】都市緑地株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100183564
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 伸也
(72)【発明者】
【氏名】太田 裕之
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】      (修正有)
【課題】仮想空間のイベントエリアを介して容易にコミュニケーションを図るシステムを提供する。
【解決手段】イベントエリアを介したシステム及びイベント関連商品と仮想空間の連携システムであって、サーバ装置2及びユーザ端末3により実行され、且つ、イベント会場を含むイベントエリア54の撮像から形成した撮像空間又は前記撮像を模して形成した疑似空間の2次元又は3次元空間データからなる仮想空間のイベントエリアを介する交流方法は、仮想空間のイベントエリアを訪問している仮想訪問者23の操作に基づく仮想空間のイベントエリアを移動する視点画像を仮想訪問者のユーザ端末に送信するステップと、前記イベントエリアを訪問している訪問者21の位置情報を取得するステップと、位置情報に対応する仮想空間のイベント会場における座標位置に、予め設定された訪問者のアバタ要素を表示するステップと、を備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバ装置及びユーザ端末により実行され、且つ、イベント会場を含むイベントエリアの撮像から形成した撮像空間又は前記撮像を模して形成した疑似空間の2次元又は3次元空間データからなる仮想空間のイベントエリアを介する交流方法であって、
前記仮想空間のイベントエリアを訪問している仮想訪問者の操作に基づく前記仮想空間のイベントエリアを移動する視点画像を前記仮想訪問者のユーザ端末に送信するステップと、
前記イベントエリアを訪問している訪問者の位置情報を取得するステップと、
前記位置情報に対応する前記仮想空間のイベントエリアにおける座標位置に、予め設定された前記訪問者のアバタ要素を表示するステップとを備えている、仮想空間のイベントエリアを介する交流方法。
【請求項2】
前記仮想訪問者の前記仮想空間のイベントエリアの座標位置に関する座標位置情報を取得するステップと、
前記座標位置情報に対応する前記訪問者のユーザ端末を通した視界における位置に、予め設定された前記仮想訪問者のアバタ要素を重ねて表示するステップとを備えている、請求項1記載の仮想空間のイベントエリアを介する交流方法。
【請求項3】
前記イベントエリアの商品を含む所定の位置範囲と、前記位置範囲に対応する前記仮想空間のイベントエリアの座標位置範囲とが設定されており、
前記訪問者のユーザ端末を通した視界における前記位置範囲及び前記仮想訪問者のユーザ端末に表示される前記座標位置範囲に、それぞれ前記商品に関連する商品表示要素を表示するステップを備えている、請求項2記載の仮想空間のイベントエリアを介する交流方法。
【請求項4】
前記仮想訪問者と前記訪問者との間で音声情報/テキスト情報により対話するステップを備えている、請求項1記載の仮想空間のイベントエリアを介する交流方法。
【請求項5】
前記イベントエリアで得られる商品や前記商品の関連商品を含むイベント関連商品又は前記イベント関連商品が掲載されたwebサイトを含む情報媒体が、前記仮想空間のイベントエリアを訪問するためのリンクを含むアクセス情報を有しており、
前記アクセス情報を通じて前記仮想空間のイベントエリアを訪問するステップをさらに備えている、請求項1記載の仮想空間のイベントエリアを介する交流方法。
【請求項6】
前記仮想訪問者が対話するための前記訪問者を選択すべく、前記訪問者を特定する特定情報に基づいて、予め登録された訪問者の人物情報を取得するステップを備えている、請求項1記載の仮想空間のイベントエリアを介する交流方法。
【請求項7】
前記人物情報が、人物の所属・属性に関する所属・属性情報及び/又はイベントエリアに関する知識・経験情報を含むものである、請求項6記載の仮想空間のイベントエリアを介する交流方法。
【請求項8】
前記イベントエリアで催されるイベントの開催中の所定の期間において前記アバタ要素が存在した時間情報および位置情報を記憶するステップを備えている、請求項1、2、3、4、5、6若しくは7のいずれかに記載の仮想空間のイベントエリアを介する交流方法。
【請求項9】
前記イベントエリアで得られる商品や前記商品の関連商品を含むイベント関連商品を購入するために決済をするステップを備えている、請求項1、2、3、4、5、6若しくは7のいずれかに記載の仮想空間のイベントエリアを介する交流方法。
【請求項10】
サーバ装置及びユーザ端末により実行され、且つ、イベント会場を含むイベントエリアの撮像から形成した撮像空間又は前記撮像を模して形成した疑似空間の2次元又は3次元空間データからなる仮想空間のイベントエリアを介する交流方法に用いられるサーバ装置であって、
前記イベントエリアを訪問している訪問者の位置情報を取得する座標取得手段と、
前記仮想空間のイベントエリアを訪問している仮想訪問者の操作に基づく前記仮想空間のイベントエリアを移動する視点画像を前記仮想訪問者のユーザ端末に送信すると共に、前記位置情報に対応する前記仮想空間のイベントエリアにおける座標位置に、予め設定された前記訪問者のアバタ要素を表示する仮想空間処理手段とを備えている、サーバ装置。
【請求項11】
前記座標取得手段は、前記仮想訪問者の前記仮想空間のイベントエリアの座標位置に関する座標位置情報を取得し、
前記仮想空間処理手段は、前記座標位置情報に対応する前記訪問者のユーザ端末を通した視界における位置に、予め設定された前記仮想訪問者のアバタ要素を重ねて表示するものである、請求項10記載のサーバ装置。
【請求項12】
前記イベントエリアの商品を含む所定の位置範囲と、前記位置範囲に対応する前記仮想空間のイベントエリアの座標位置範囲とが設定されており、
前記仮想空間処理手段が、前記訪問者のユーザ端末を通した視界における前記位置範囲及び前記仮想訪問者のユーザ端末に表示される前記座標位置範囲に、それぞれ前記商品に関連する商品表示要素を表示するものである、請求項11記載のサーバ装置。
【請求項13】
前記仮想訪問者のユーザ端末に送信するための前記イベントエリアの商品や前記商品の関連商品を含むイベント関連商品の商品情報を記憶する記憶部を備えている、請求項12記載のサーバ装置。
【請求項14】
前記仮想訪問者が対話するための前記訪問者を選択すべく、前記訪問者を特定する特定情報に基づいて特定された前記訪問者の人物情報を取得する人物情報取得手段を備えている、請求項10記載のサーバ装置。
【請求項15】
前記人物情報が、人物の所属・属性に関する所属・属性情報及び/又はイベントエリアに関する知識・経験情報を含むものである、請求項14記載のサーバ装置。
【請求項16】
前記イベントエリアで催されるイベントの開催中の所定の期間において前記アバタ要素が存在した時間情報および位置情報を記憶する記憶部を備えている、請求項10、11、12、13、14若しくは15のいずれかに記載のサーバ装置。
【請求項17】
前記イベント関連商品を購入するための決済手段を備えている、請求項10、11、12、13、14若しくは15のいずれかに記載のサーバ装置。
【請求項18】
前記イベントエリアで得られる商品や前記商品の関連商品を含むイベント関連商品又は前記イベント関連商品が掲載されたwebサイトを含む情報媒体と、請求項16記載のサーバ装置と、ユーザ端末とからなり、
前記イベント関連商品又は前記情報媒体が、前記仮想空間のイベントエリアを訪問するためのリンクを含むアクセス情報を有している、イベント関連商品と仮想空間の連携システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仮想空間を介する交流方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、仮想空間を用いた技術が開発されている。それらの技術は、仮想世界を介してユーザに新たな体験を提供するというものである。
【0003】
また従来から、福祉施設であるケアファーム(福祉施設で農園が併設されたもの、以下同じ)に設けられた農園や、利用者に区画割した農園を利用させる市民農園と呼ばれる農園、観光農園がある。例えばケアファームの農園は、高齢者の生きがいや障がい者の就労を生んでおり、その農園での農作業は認知症や精神障がいの緩和にも効果があるとされている。例えば市民農園は、都市部に居住する利用者が定期的に訪れて、農産物等の栽培を行うというものであり、災害時の地域連携等を形成する効果がある。
【0004】
特許文献1には、現実世界と仮想世界とをリンクさせるための方法が開示されている。その方法は、現実世界におけるユーザの現在位置を示す位置情報を取得することと、前記位置情報が示す現在位置が前記現実世界における第1のエリアにあるか否かを判定することと、前記位置情報が示す現在位置が前記第1のエリアにあるときに、前記ユーザが前記仮想世界における第2のエリアへアクセスすることを可能にすることとを含み、前記第1のエリアおよび前記第2のエリアは、少なくとも1つのパラメータについて同じレベルを有する、ことを特徴としている。
【0005】
また特許文献2には、農産物の栽培情報利活用システムが開示されている。その農産物の栽培情報利活用システムは、市民農園などで隣接する区画で農産物を栽培している利用者同士が、それぞれの栽培している農産物の栽培情報を共有化し相互に利活用することで、利用者の農産物の栽培計画を支援するシステムである。
【0006】
さらに特許文献3には、農産物育成ゲームが開示されている。その農産物育成ゲームは、農地などの生産手段を持たない者が、コンピュータ画面を通じて、農作業の擬似体験をしつつプレーヤーと管理者とが参加して農産物を育成し、農業生産の楽しみを味わうものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第7158789号公報
【特許文献2】特開2014-035700号公報
【特許文献3】特開2002-78975号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
実際にイベントエリアを訪問して訪問者と話したり、現地に行ってイベントエリアで得られる商品(無料の商品/物品を含む)、前記商品の関連商品の知見を得たりするのは煩雑である。
【0009】
そこで本発明は、仮想空間のイベントエリアを用いて煩雑さを減少させるための仮想空間のイベントエリアを介する交流方法、サーバ装置及びイベント関連商品と仮想空間の連携システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)本発明の仮想空間のイベントエリアを介する交流方法は、サーバ装置及びユーザ端末により実行され、且つ、イベント会場を含むイベントエリアの撮像から形成した撮像空間又は前記撮像を模して形成した疑似空間の2次元又は3次元空間データからなる仮想空間のイベントエリアを介する交流方法であって、前記仮想空間のイベントエリアを訪問している仮想訪問者の操作に基づく前記仮想空間のイベントエリアを移動する視点画像を前記仮想訪問者のユーザ端末に送信するステップと、前記イベントエリアを訪問している訪問者の位置情報を取得するステップと、前記位置情報に対応する前記仮想空間のイベントエリアにおける座標位置に、予め設定された前記訪問者のアバタ要素を表示するステップとを備えていることを特徴としている。
【0011】
(2)このような仮想空間のイベントエリアを介する交流方法は、前記仮想訪問者の前記仮想空間のイベントエリアの座標位置に関する座標位置情報を取得するステップと、前記座標位置情報に対応する前記訪問者のユーザ端末を通した視界における位置に、予め設定された前記仮想訪問者のアバタ要素を重ねて表示するステップとを備えているのが好ましい。
【0012】
(3)また前記イベントエリアの商品を含む所定の位置範囲と、前記位置範囲に対応する前記仮想空間のイベントエリアの座標位置範囲とが設定されており、
前記訪問者のユーザ端末を通した視界における前記位置範囲及び前記仮想訪問者のユーザ端末に表示される前記座標位置範囲に、それぞれ前記商品に関連する商品表示要素を表示するステップを備えているのが好ましい。
【0013】
(4)また前記仮想訪問者と前記訪問者との間で音声情報/テキスト情報により対話するステップを備えているのが好ましい。
【0014】
(5)また前記イベントエリアで得られる商品や前記商品の関連商品を含むイベント関連商品又は前記イベント関連商品が掲載されたwebサイトを含む情報媒体が、前記仮想空間のイベントエリアを訪問するためのリンクを含むアクセス情報を有しており、前記アクセス情報を通じて前記仮想空間のイベントエリアを訪問するステップをさらに備えているのが好ましい。
【0015】
(6)また前記仮想訪問者が対話するための前記訪問者を選択すべく、前記訪問者を特定する特定情報に基づいて、予め登録された訪問者の人物情報を取得するステップを備えているのが好ましい。
【0016】
(7)また前記人物情報が、人物の所属・属性に関する所属・属性情報及び/又はイベントエリアに関する知識・経験情報を含むものであるのが好ましい。
【0017】
(8)また前記イベントエリアで催されるイベントの開催中の所定の期間において前記アバタ要素が存在した時間情報および位置情報を記憶するステップを備えているのが好ましい。
【0018】
(9)また前記イベントエリアで得られる商品や前記商品の関連商品を含むイベント関連商品を購入するために決済をするステップを備えているのが好ましい。
【0019】
・「訪問者の位置情報」とは、実際のイベントエリアに訪問している訪問者のイベントエリア内における位置に関する情報であり、例えば、二次元又は三次元の点を示す座標や、平面又は空間などの所定の範囲を示す座標や、それらに換算できる量を含む概念である。
また訪問する場所が農園の場合は、実際の農園に訪問している訪問者の農場内における位置に関する情報であり、例えば、二次元又は三次元の点を示す座標や、平面又は空間などの所定の範囲を示す座標や、それらに換算できる量を含む概念である。
・「座標位置情報」とは、仮想空間における二次元又は三次元の点を示す座標や、平面又は空間などの所定の範囲を示す座標であり、それらに換算できる量を含む概念である。
・「特定情報」とは、人物を特定するための情報であり、例えば、氏名、住所、マイナンバ、年金番号、免許証の番号、クレジットカード情報、顔を含む身体的な特徴などの人物を特定できる情報であり、それらに紐付いた情報や、それらに換算できる情報を含む概念である。
・「人物情報」とは、人物の所属・属性に関する所属・属性情報、イベントエリアに関する知識・経験情報、顔を含む身体的な特徴などの少なくとも1つを含み、さらにはプロフィール、他人に自分を知ってもらうために自身で開示した情報などを含むものであり、それらに換算できる情報を含む概念である。
また訪問する場所が農園の場合は、農業知識・経験に関する知識・経験情報である。
・所属・属性情報とは、例えば、所属について、属している団体、住んでいる地域に関する情報であり、例えば、会社/個人事業主の従業員、経営者、イベントエリアのブースを借りている者、イベントエリアの運営者、イベントエリアの従業員、店舗の店主、店舗の従業員、住所などの情報であり、属性について、自身の専門分野、例えば職歴を含む情報であり、それらに換算できる情報を含む概念である。
また例えば、訪問する場所が農園の場合は、ケアファームの住人、ケアファームの運営者、農場の区画を借りている者、農場の運営者、農場の従業員、店舗の店主、店舗の従業員、近隣の住人などの情報であり、属性について、自身の心や体の状態、例えば病歴を含む情報であり、それらに換算できる情報を含む概念である。
・知識・経験情報とは、イベントに関連する知識・経験の関する情報であり、イベントに関連する趣味歴、事業経験、イベントに関する研究・学歴を含み、それらに換算できる情報を含む概念である。
また例えば、訪問する場所が農園の場合は、農作業に関する知識・経験の関する情報であり、農業経験、農業に関する研究・学歴を含み、それらに換算できる情報を含む概念である。
・「位置範囲」とは、イベントエリアにおける商品が存在している位置や範囲を特定するための点や範囲を示すものであり、二次元又は三次元の点を示す座標や、平面又は空間などの所定の範囲を示す座標であり、それらに換算できる量を含む概念である。
・「座標位置範囲」とは、位置範囲に対応する仮想空間における座標範囲であり、それらに換算できる量を含む概念である。
【0020】
・「イベント関連商品」とは、イベントエリアで得られる商品や、前記商品の関連商品を含むものである。商品としては、例えば、無料・有料のものを含み、物品以外のサービスを含み、それらに換算できる概念である。前記商品の関連商品はイベントエリアの外で得られる商品を含む。
・「情報媒体」とは、イベント関連商品やその包装に付されるタグ、シールや、イベント関連商品やその包装に印刷/形成された部位や、イベント関連商品が記載されたパンプレット、リーフレットなどの紙媒体、イベント関連商品と共に記載されたWEBページ、SNSサイトを含み、それらに換算できる概念である。
・「アクセス情報」とは、QRコード(登録商標)、URLなどのユーザ端末のカメラで読込んだり、ユーザ端末に入力したりして、仮想空間のイベントエリアにアクセスすることのできる情報や、それらに換算できる概念である。例えば、電子透かしと呼ばれる技術により、画像や音楽等のデジタルコンテンツに仮想空間のイベントエリアにアクセスすることのできる情報を埋め込んでもよい。
・「商品情報」とは、イベント関連商品の情報である。
・「イベントの開催中の所定の期間」とは、イベントの開始から終了まで又はイベントの開始から終了までの間の途中の期間を含む。
【0021】
(10)本発明の他の態様のサーバ装置は、サーバ装置及びユーザ端末により実行され、且つ、イベント会場を含むイベントエリアの撮像から形成した撮像空間又は前記撮像を模して形成した疑似空間の2次元又は3次元空間データからなる仮想空間のイベントエリアを介する交流方法に用いられるサーバ装置であって、前記イベントエリアを訪問している訪問者の位置情報を取得する座標取得手段と、前記仮想空間のイベントエリアを訪問している仮想訪問者の操作に基づく前記仮想空間のイベントエリアを移動する視点画像を前記仮想訪問者のユーザ端末に送信すると共に、前記位置情報に対応する前記仮想空間のイベントエリアにおける座標位置に、予め設定された前記訪問者のアバタ要素を表示する仮想空間処理手段とを備えていることを特徴としている。
【0022】
(11)このようなサーバ装置は、前記座標取得手段は、前記仮想訪問者の前記仮想空間のイベントエリアの座標位置に関する座標位置情報を取得し、前記仮想空間処理手段は、前記座標位置情報に対応する前記訪問者のユーザ端末を通した視界における位置に、予め設定された前記仮想訪問者のアバタ要素を重ねて表示するものであるのが好ましい。
【0023】
(12)また前記イベントエリアの商品を含む所定の位置範囲と、前記位置範囲に対応する前記仮想空間のイベントエリアの座標位置範囲とが設定されており、前記仮想空間処理手段が、前記訪問者のユーザ端末を通した視界における前記位置範囲及び前記仮想訪問者のユーザ端末に表示される前記座標位置範囲に、それぞれ前記商品に関連する商品表示要素を表示するものであるのが好ましい。
【0024】
(13)また前記仮想訪問者のユーザ端末に送信するための前記イベントエリアの商品や前記商品の関連商品を含むイベント関連商品の商品情報を記憶する記憶部を備えているのが好ましい。
【0025】
(14)また前記仮想訪問者が対話するための前記訪問者を選択すべく、前記訪問者を特定する特定情報に基づいて特定された前記訪問者の人物情報を取得する人物情報取得手段を備えているのが好ましい。
【0026】
(15)また前記人物情報が、人物の所属・属性に関する所属・属性情報及び/又はイベントエリアに関する知識・経験情報を含むものであるのが好ましい。
【0027】
(16)また前記イベントエリアで催されるイベントの開催中の所定の期間において前記アバタ要素が存在した時間情報および位置情報を記憶する記憶部を備えているのが好ましい。
【0028】
(17)また前記イベント関連商品を購入するための決済手段を備えているのが好ましい。
【0029】
(18)本発明のさらに他の態様のイベント関連商品と仮想空間の連携システムは、前記イベントエリアで得られる商品や前記商品の関連商品を含むイベント関連商品又は前記イベント関連商品が掲載されたwebサイトを含む情報媒体と、上述のサーバ装置と、ユーザ端末とからなり、前記イベント関連商品又は前記情報媒体が、前記仮想空間のイベントエリアを訪問するためのリンクを含むアクセス情報を有していることを特徴としている。
【0030】
・「仮想空間処理手段」とは、実施形態ではW2(図11参照)が対応する。
・「決済手段」とは、実施形態ではB7、S11(図13図16参照)が対応する。
・「人物情報取得手段」とは、実施形態ではV2、B2、S2(図11、13、16参照)が対応する。
【0031】
仮想空間が農園の場合について以下に記載する。
・「訪問者の位置情報」とは、実際の農園に訪問している訪問者の農場内における位置に関する情報であり、例えば、二次元又は三次元の点を示す座標や、平面又は空間などの所定の範囲を示す座標や、それらに換算できる量を含む概念である。
・「座標位置情報」とは、仮想空間における二次元又は三次元の点を示す座標や、平面又は空間などの所定の範囲を示す座標であり、それらに換算できる量を含む概念である。
・「特定情報」とは、人物を特定するための情報であり、例えば、氏名、マイナンバ、年金番号、免許証の番号、顔を含む身体的な特徴などの人物を特定できる情報であり、それらに紐付いた情報や、それらに換算できる情報を含む概念である。
・「人物情報」とは、農業知識・経験に関する知識・経験情報である。
・「所属・属性情報」とは、ケアファームの住人、ケアファームの運営者、農場の区画を借りている者、農場の運営者、農場の従業員、店舗の店主、店舗の従業員、近隣の住人などの情報であり、属性について、自身の心や体の状態、例えば病歴を含む情報であり、それらに換算できる情報を含む概念である。
・「知識・経験情報」とは、農作業に関する知識・経験の関する情報であり、農業経験、農業に関する研究・学歴を含み、それらに換算できる情報を含む概念である。
・「位置範囲」とは、農場における農産物が存在している位置や範囲を特定するための点や範囲を示すものであり、二次元又は三次元の点を示す座標や、平面又は空間などの所定の範囲を示す座標であり、それらに換算できる量を含む概念である。
・「農園関連商品」とは、農産物や前記農産物の関連商品を含むものである。農産物としては農作物・畜産物を含んだ農業による生産物全般のことであり、穀物・野菜・果物・花などや、乳製品、肉、卵、皮革などや、それらの加工品を含み、それらに換算できる概念である。加工品としては、例えば、ワインなどの酒類、ハムなどを含む。関連商品とは、農園で収穫された農産物を由来とする商品、農園の周辺地域に由来する特産品を含み、農園の周辺で収穫された農産物、農園の周辺で製造された工芸品・菓子・商品を含み、それらに換算できる概念である。
・「情報媒体」とは、農園関連商品やその包装に付されるタグ、シールや、農園関連商品やその包装に印刷/形成された部位や、農園関連商品が記載されたパンプレット、リーフレットなどの紙媒体、農園関連商品と共に記載されたWEBページ、SNSサイトを含み、それらに換算できる概念である。
・「アクセス情報」とは、QRコード(登録商標)、URLなどのユーザ端末のカメラで読込んだり、ユーザ端末に入力したりして、仮想空間の農園にアクセスすることのできる情報や、それらに換算できる概念である。例えば、電子透かしと呼ばれる技術により、画像や音楽等のデジタルコンテンツに仮想空間の農園にアクセスすることのできる情報を埋め込んでもよい。
・「商品情報」とは、農園関連商品の情報である。
・「決済」とは、依頼の報酬として、農産物などの物が支払われる場合を含む。
【発明の効果】
【0032】
訪問者同士、訪問者と仮想訪問者または仮想訪問者同士で容易に交流を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】イベントエリアを介したシステム及びイベント関連商品と仮想空間の連携システムの概略を示す模式図である。
図2】イベントエリア/農園を介したシステムのさらに他の実施形態を示す機能ブロック図である。
図3】訪問者及び仮想訪問者のユーザ端末の画面表示の様子を示す概略図である。
図4】農園を介したシステムの他の実施形態を示す機能ブロック図である。
図5】サーバ装置のハードウェア構成の一例を示す概略図である。
図6】ユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す概略図である。
図7】ヘッドマウントディスプレイユニットのハードウェア構成の一例を示す概略図である。
図8】入出管理における登録処理の流れの一実施形態を示すフローチャートである。
図9】ログイン処理の流れの一実施形態を示すフローチャートである。
図10】人物特定データベースのデータ構造を示す概略図である。
図11】対話処理の流れを示す一実施形態を示すフローチャートである。
図12】農園を介したシステムのさらに他の実施形態を示す機能ブロック図である。
図13】農産物の購入処理の流れを示す一実施形態を示すフローチャートである。
図14】イベント関連商品の商品情報データベースのデータ構造を示す概略図である。
図15】農園を介したシステムの一実施形態を示す機能ブロック図である。
図16】遠隔者から訪問者への農作業の依頼処理の流れを示す一実施形態を示すフローチャートである。
図17】人物情報データベースのデータ構造を示す概略図である。
図18】農園を介したシステム及び農園関連商品と仮想空間の連携システムの概略を示す模式図である。
図19】訪問者及び仮想訪問者のユーザ端末の画面表示の様子を示す概略図である。
図20】農園関連商品の商品情報データベースのデータ構造を示す概略図である。
図21】人物情報データベースのデータ構造を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
[1-1.イベントエリアを介したコミュニケーション]
以下に詳述する実施形態では、イベントエリアを仮想空間とした場合について説明する。その後、農園を仮想空間とした場合について説明する。
【0035】
[1-2.概略説明]
(イベントエリアを介した交流システム53)
まず、図1を用いてイベントエリアを介した交流システムの概略を説明する。図1に示すイベントエリアを介した交流システム(以下システムという。)53は、イベントアリア54を訪れる訪問者21と、イベントアリア54に訪れていない、例えば自宅にいる遠隔者22との間で主に利用される。遠隔者22としては、イベントアリア54の撮像から形成した撮像空間又は前記撮像を模して形成した疑似空間の3次元空間データからなる仮想空間のイベントアリア54a(図3参照)に訪れる仮想訪問者23を含んでいる。
【0036】
仮想訪問者23は、例えば、イベントに参加のため、イベントに出展するため、イベント関連商品55を確認/購入するため、若しくは、他の参加者/出展者と交流するために、仮想空間のイベントアリア54aを訪問する。また仮想訪問者23は、仮想空間のイベントアリア54aを訪問している他の仮想訪問者23と交流することができる。
【0037】
(イベント関連商品55と仮想空間の連携システム56)
イベント関連商品55と仮想空間の連携システム56は、イベントエリアで得られる商品を含むイベント関連商品55またはイベント関連商品が掲載されたwebサイトを含む情報媒体51と、システム53とからなる(図2参照)。情報媒体51には仮想空間のイベントエリア54aを訪問するためのリンクを含むアクセス情報43が記載されている。
【0038】
例えば、イベントエリア54の外部の販売店でイベント関連商品55としてのDVDを手に取った購入者は、DVDの包装容器に印刷されたアクセス情報43としてのQRコード(登録商標)を自身のユーザ端末で読み込む。購入者は仮想訪問者23として、ユーザ端末を遠隔者端末3として、DVDに関連するコンサートが開催されているイベントエリア54aにアクセスする。仮想訪問者23は、仮想空間のイベントエリア54aでコンサートなどのイベントを楽しんだり、コンサートの演者やコンサートに参加している訪問者21と交流したりする。
なおイベントエリア54の内部の販売店でイベント関連商品55としてのDVDを購入し、仮想空間のイベントエリア54aを訪問してもよい。
【0039】
コンサートは、DVD、関連グッズなどのイベント関連商品55の購入日より未来に開催されていてもよい。未来に開催される場合であっても、イベント開催前に仮想空間のイベントエリア54aを訪問して他の仮想訪問者23と交流を図ることができる。例えば、当日、一緒に楽しむ約束をすることができる。
【0040】
また購入日には既にイベントが終了していても、過去のコンサートなどのイベントに参加して、終了したイベントを疑似的に体感することができる。さらに購入日にコンサートなどのイベントが開催されているなら、仮想空間のイベントエリア54aを介して参加することができる。
【0041】
イベント関連商品55を販売する販売店は、イベントエリア54や仮想空間のイベントエリア54a内の販売店を含み、道の駅、地域の商店、デパート、スーパーマーケット、コンビニエンスストアを含み、それらに換算できる概念である。
【0042】
(イベントエリア54)
イベントエリアとは、特定のイベントが開催されるようなイベント会場を含み、屋外及び/又は屋内で催されるイベントのためのエリアである。イベント会場としては、街角、武道館、展示場、美術館、寺院、教会、遊園地、コンサートホール、体育館、学校、講堂、野球場、陸上競技場、公園などである。
イベントとしては、万博博覧会などの博覧会、展示会、販売会、物産展、会議、コンサート、演劇、音楽会、運動会、競技会、お祭り、花火大会などである。
【0043】
(交流)
システム53は、イベントエリア54を訪問している訪問者21及び日時が許せば訪問者21となるであろうユーザ登録した登録者の人物の情報を交流のための事前情報として遠隔者22の端末に表示することができる。
また例えば、遠隔者22のうち仮想空間のイベントエリア54aにアクセスできない者でも、イベントエリア54に設置されたカメラ25の映像からインターネットなどの通信網26を介してイベントエリア54の状況を把握することができる。また後述するように、システム53にログインすることで、訪問者21と遠隔者22(仮想訪問者23を含む)、さらには仮想訪問者23と仮想空間のイベントエリア54aにアクセスしていない遠隔者22は、互いの人物情報7a(図4参照)を把握して、交流を図ることができる。
【0044】
(ユーザ)
本実施形態では、イベントエリア54および仮想空間のイベントエリア54aの利用者(以下、ユーザという。)のユーザ登録をすると、例えば、人物特定データベース6(詳細は後述する)に登録される。なお登録は必須ではない。ユーザは、イベントエリア54に訪問していなくても、他のユーザと日時を約束し、イベントの依頼や交流の約束を受けることができる。ここでイベントエリア54および仮想空間のイベントエリア54aを利用するユーザとしては、例えば、以下に示すような者が挙げられる。
イベントエリア54または仮想空間のイベントエリア54aに出展する出展者である。またイベントでイベント関連商品55を販売/配布する販売/配布者である。
イベントエリア54または仮想空間のイベントエリア54aでイベントをするユーザであり、演者/講演者などである。
イベントエリア54または仮想空間のイベントエリア54aの出展区画は借りていないが、出展者、販売/配布者の依頼を受けて、出展者、販売/配布者となってもよい。
イベントエリア54または仮想空間のイベントエリア54aへの訪問者である。
イベント関連商品55の購入者である。購入者には購入を予定している者も含まれる。
イベントエリア54または仮想空間のイベントエリア54aの管理者である。
なお他の仮想空間のイベントエリアや、イベントエリア54以外の仮想空間と連携することにより、他の仮想空間同士を行き来できる。
各ユーザは、上に挙げた役割の複数を兼ねてもよい。
【0045】
[1-3.各構成]
(システム53)
まず、図2の機能ブロック図を用いて本発明の一実施形態に係るシステム53を説明する。
【0046】
システム53は、サーバ装置2と、仮想訪問者23の保持するユーザ端末3、14(以下、遠隔者端末という。)と、訪問者21の保持するユーザ端末4(以下、訪問者端末という。)とからなる。サーバ装置2、遠隔者端末3(14)及び訪問者端末4は、インターネット(イントラネット)等の通信網26(図1参照)を介して、それぞれ通信可能に接続されている。なお後述するが、符号14はヘッドマウントディスプレイシステムである(図6参照)。なお遠隔者22は仮想空間のイベントエリア54aを訪問しないで、訪問者21とテキスト情報で交流することもできる。
【0047】
またシステム53では、イベントエリア54の商品の販売されている所定の位置範囲と、その位置範囲に対応する前記仮想空間の座標位置範囲とが設定されている。さらに訪問者21の訪問者端末4を通した視界及び仮想訪問者23の遠隔者端末3(14)の視点画像上に、商品に関連する商品表示要素をそれぞれ表示する。
【0048】
アバタ要素45b、46bは、例えば、訪問者21、仮想訪問者23の撮像から形成した撮像画像又は前記撮像を模して形成した疑似画像の2次元又は3次元空間データからなる。なお撮像と関係なく、好みの画像をアバタ要素としてもよい。
本実施形態では、商品(農産物)表示要素48b、49bとして、商品情報28(図14参照)のうちから1つ以上の情報が記載されたタグを表示している。その他、例えば、イベントエリア54の商品の撮像から形成した撮像画像又は前記撮像を模して形成した疑似画像の2次元又は3次元空間データをタグとしてもよい。
なおアバタ要素45b、46b、商品表示要素48b、49bのデータは、例えば、サーバ装置2の記憶部31に記憶されている。
【0049】
(サーバ装置2)
サーバ装置2は、本実施形態においては、例えばパソコン(パーソナルコンピュータ)を用いている。サーバ装置2は、主として仮想空間処理手段17と、座標取得手段18とを備えている。
【0050】
(遠隔者端末3(14)、訪問者端末4)
遠隔者端末3(14)は、本実施形態においては、例えば、スマートフォンである。なお、装着もしくは着用出来るコンピュータとしてのウェアラブルコンピュータ、ヘッドマウントディスプレイシステム、携帯電話、タブレット型端末、パソコン(パーソナルコンピュータ)などでもよい。遠隔者端末3(14)は表示部3a(15a)を備えている。符号15aは、ヘッドマウントディスプレイシステムの表示部である(図6参照)。遠隔者端末3(14)は、仮想現実(VR)として、仮想空間の視点画像に訪問者21のアバタ要素を表示する。
【0051】
(訪問者端末4)
訪問者端末4は、本実施形態では、遠隔者端末3(14)とほぼ同じである。本実施形態では、訪問者21は、スマートグラス、ARグラスといった訪問者端末4を装着している。訪問者端末4は、拡張現実(AR)として、現実のイベントエリア54の風景の視界にデジタル映像としての予め登録されたアバタ要素を投影する。スマートグラス、ARグラスの表示部3aは、透過して風景を視覚でき、且つ、デジタル映像を重ねて表示する部分である。
【0052】
(仮想空間処理手段17)
仮想空間処理手段17は、遠隔者端末3(14)の入出力装置32(操作部15e)から出力される操作量に関する操作情報17aに基づいて、遠隔者端末3(14)の表示部3a(15a)に表示すべき仮想画像を生成する(図5、6参照)。例えば、ヘッドマウントシステム14の制御装置16と協働して、表示部15aに表示するための映像等の生成や各種の演算処理等を行う。
【0053】
(座標取得手段18)
座標取得手段18は、遠隔者端末3(14)で表示している視点画像に対応する3次元空間における座標位置(視点座標)を取得している。例えば、本実施形態では、視点座標に基づいて、自分以外の仮想訪問者23を表すアバタ要素を表示部3a(15a)に表示している。なお自分を示すアバタ要素を自分の端末3(14)の表示部3a(15a)に表示するようにしてもよい。
【0054】
(表示部3a(15a))
表示部3a(15a)としては、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、プラズマディスプレイ(PDP:Plasma Display Panel)、有機EL(EL:Electroluminescence)などの画像を表示する装置が用いられる。また表示部3aにタッチパネルを設けてもよい。タッチパネルは、ユーザからの操作によりそれに応じた出力信号を出力する。ユーザは、タッチパネルを操作することによって、表示部3a(15a)に表示された情報の選択等の操作を行うことができる。
【0055】
(訪問者21のアバタ要素45b)
具体的には、訪問者端末4は、GPSまたは屋内測位の技術に基づいて、イベントエリア54内における位置情報45aを取得し、その位置情報45aをサーバ装置2の座標取得手段18に送信する。サーバ装置2の仮想空間処理手段17は、位置情報45aに対応する仮想空間の座標位置に換算し、その座標位置に表示すべき訪問者21のアバタ要素45b(図2参照)を遠隔者端末3(14)に送信する。
【0056】
(仮想訪問者(遠隔者)のアバタ要素46b)
一方、サーバ装置2は、仮想空間を訪問している仮想訪問者23(遠隔者22)の仮想空間の座標位置に関する座標位置情報46aを取得する。仮想空間処理手段17は、取得した座標位置情報46aに対応するイベントエリア54の位置で、且つ、訪問者21の訪問者端末4を通した視界に重ねて表示すべき、予め設定された仮想訪問者のアバタ要素46bを訪問者端末4に送信する。
【0057】
(商品(農産物)表示要素48b、49b)
またシステム53では、イベントエリア54の商品の所定の位置範囲48a(図17参照)に対応する仮想空間の座標位置範囲49a(図3参照)が予め設定され、サーバ装置2に記憶している。イベントエリア54の商品の配置されている所定の位置範囲48aは商品を含む範囲である。仮想空間処理手段17は、訪問者端末4及び遠隔者端末3(14)にそれぞれ商品表示要素48b、49bを送信する。このため、訪問者21の訪問者端末4を通した視界においては、位置範囲48aに商品表示要素48bが表示される。一方で、遠隔者端末3(14)の視点画像上には、座標位置範囲49aに商品表示要素49bが表示される。
【0058】
アバタ要素45b、46b及び商品表示要素48b、49bは、例えば、サーバ装置2またはユーザ端末3(14)、4に予め登録され、記憶されている。
【0059】
(過去の視点画像)
サーバ装置2は、遠隔者端末3(14)を介して、例えば仮想訪問者23が体験したいと思う過去に催されたイベントの過去の日時(過去時間情報)57aおよび仮想空間のイベントエリアにおける位置(過去位置情報)57bを取得する。過去時間情報57aおよび過去位置情報57bは、仮想訪問者23が任意に定めることができる。
記憶部31は、仮想空間のイベントエリア54aにアバタ要素45b、46b、商品表示要素48b、49bが存在した時間情報と位置情報とからなる過去データ58を記憶している。
仮想空間手段17は、過去時間情報57aおよび過去位置情報57bに対応する過去データ58を有するアバタ要素45b、46b、商品表示要素48b、49bを記憶部32から取得する。
過去データ58を有するアバタ要素45b、46b、商品表示要素48b、49bを仮想空間のイベントエリア54aの過去位置情報57に対応する視点画像に重ねるようにして、表示部4a、15aに表示すべき過去の視点画像を作成する。
【0060】
(表示画面)
次に図3を用いて、遠隔者端末3(14)、訪問者端末4の画面表示の様子を説明する。図に示している画面表示は、上段が遠隔者端末3(14)の表示部の表示画面47であり、下段が訪問者端末4の表示部の表示画面50である。
【0061】
(仮想訪問者端末の表示画面47)
遠隔者端末3(14)の表示画面47には、イベントエリア54の撮像から形成した撮像空間又は前記撮像を模した形成した疑似空間の2次元又は3次元空間データからなる仮想空間のイベントエリア54aが表示されている。本実施形態では、撮像で形成された3次元空間データからなる仮想空間が表示されている。
【0062】
イベント関連商品55は仮想空間の風景として表示されている。そのイベント関連商品55を囲うように商品の配置されている座標位置範囲49aが予め設定されている。本実施形態では座標位置範囲49aは表示画面に表示されている。仮想空間自体は風景のようなものであるので、座標位置範囲49aを設定することにより、仮想空間における販売対象となる商品が特定される。また表示画面47には訪問者21のアバタ要素45bと、商品表示要素49bとが表示されている。座標位置範囲49aは通常は表示しないで遠隔訪問者22(23)の操作により表示するようにしてもよい。また座標位置範囲49aは直方体の他、球状、葉巻状など、任意の形状を採用でき、特定したいイベント関連商品55を含むものであれよい、また範囲としないで矢印、引き出し線などで特定したいイベント関連商品55を指し示すようにしてもよい。なお複数のイベント関連商品55をまとめて座標位置範囲49aで特定してもよい。
【0063】
(訪問者端末の表示画面50)
訪問者端末4の表示画面50は、イベントエリア54の動画の撮像又はスマートグラスなどを介して透過した訪問者21の視界に相当する。撮像又は視界におけるイベント関連商品55を囲うように商品の配置されている位置範囲48aが予め設定されている。本実施形態では位置範囲48aは画面に表示されている。風景に所定の位置範囲48aを設定することにより、販売対象となる商品が特定される。また表示画面50には仮想訪問者23のアバタ要素46bと、商品表示要素48bとが表示されている。なお位置範囲48aは前述した座標位置範囲49aとほぼ同じであり、任意の形状、矢印などを採用することができる。なお複数のイベント関連商品55をまとめて位置範囲48aで特定してもよい。
【0064】
アバタ要素45b、46b及び商品表示要素48b、49bをユーザ操作により入出力装置32で選択したり、又は、表示部の対応する部位を指でタッチしたりすることにより、対応する人物又は商品をそれぞれ選択することができる。
人物を選択すると、後述する人物情報7aを取得でき、対話のきっかけとなる。一方で、商品を選択すると、後述する商品情報28を取得でき、購入のきっかけとなる。
【0065】
(システム53のその他)
位置範囲48a及び座標位置範囲49aは、1個の商品を特定してもよいし、所定の範囲を特定するように設定できるようにしてもよい。設定した範囲毎に売買単位とすることができる。例えば、現実の空間でなく、仮想空間を介して、欲しい商品を示す座標位置範囲49a又は商品表示49bを指定して購入することができる。
仮想空間の座標位置範囲49aと、イベントエリア54の位置範囲48aとを、時間情報と共に設定してもよい。所定の座標位置範囲49aと共に時間情報を設定できると、イベントエリア54の範囲と共に、仮想空間の対応する範囲を賃貸することができる。
イベントエリア54で商品を販売する者と、仮想空間で商品を販売する者を異なる者としてもよい。
遠隔者22は販売する者と対話しながら購入を進めることができる。
本実施形態では、商品表示要素48b、49bと位置範囲48a、座標位置範囲49aとを表示部に表示しているが、どちらか一方を表示するようにしてもよい。
【0066】
[2-1.農園を介したコミュニケーション]
次に農園を仮想空間とした場合について説明する。前述したイベントエリアを仮想空間とした場合とほとんどの部分が共通するので、同じ部分には同じ符号を付して、その説明を省略する。
【0067】
[2-2.概略説明]
(農園を介した交流システム44)
まず、図18を用いて農園を介した交流システムの概略を説明する。図18に示す農園を介した交流方法のためのシステム(以下システムという。)44は、農園24を訪れる訪問者21と、農園24に訪れていない、例えば自宅にいる遠隔者22との間で主に利用される。遠隔者22としては、農園24の撮像から形成した撮像空間又は前記撮像を模して形成した疑似空間の3次元空間データからなる仮想空間の農園24a(図19参照)に訪れる仮想訪問者23を含んでいる。
【0068】
仮想訪問者23は、観光のため、農園関連商品41を確認/購入したりするため、若しくは、生産者/販売者と交流するために、仮想空間の農園24aを訪問する。ここで生産者/販売者は現実の農園24の訪問者21である。また仮想訪問者23は、仮想空間の農園24aを訪問している他の仮想訪問者23と交流することができる。
【0069】
(農園関連商品と仮想空間の連携システム52)
農園関連商品と仮想空間の連携システム52は、農園で得られた農産物を含む農園関連商品41又は農園関連商品が掲載されたwebサイトを含む情報媒体51と、システム44とからなる(図2参照)。情報媒体51には仮想空間の農園24aを訪問するためのリンクを含むアクセス情報43が記載されている。
【0070】
例えば、農園24の外部の販売店で農園関連商品41としてのワインを手に取った購入予定者は、ワインの包装容器に印刷されたアクセス情報43としてのQRコード(登録商標)を自身のユーザ端末で読み込む。購入予定者は仮想訪問者23として、ユーザ端末を遠隔者端末3として、ワインのぶどうを栽培している農園の仮想空間の農園24aにアクセスする。仮想訪問者23は、仮想空間の農園24aでぶどうの出来を把握したり、生産者である訪問者21と交流し、ぶどう・ワインの出来や、特徴について話を聞くことができる。その後、仮想空間の農園24aで得た知識を参考にし、ワインの購入を検討する。
農園関連商品41を販売する販売店は、農園24や仮想空間の農園24a内の販売店ではなく、道の駅、地域の農産物の販売所、食料品の販売所、デパート、スーパーマーケット、コンビニエンスストアを含み、それらに換算できる概念である。
【0071】
(農園24)
農園24(現実の農園)は、例えば、観光客を入場させる観光農園や、一般の農園である。さらに多数の区画に隔てられ、区画毎に利用者に貸し出され、それぞれの区画で農産物が栽培される市民農園と呼ばれるものや、ケアファームとして高齢者施設に併設された農園であってもよい。
【0072】
(交流)
システム44は、農園24を訪問している訪問者21及び日時が許せば訪問者21となるであろうユーザ登録した登録者の人物の情報を交流のための事前情報として遠隔者22の端末に表示することができる。
また例えば、遠隔者22のうち仮想空間の農園24aにアクセスできない者でも、農園24に設置されたカメラ25の映像からインターネットなどの通信網26を介して農園24の状況を把握することができる。また後述するように、システム44にログインすることで、訪問者21と遠隔者22(仮想訪問者23を含む)、さらには仮想訪問者3aと仮想空間の農園24aにアクセスしていない遠隔者22は、互いの人物情報7a(図7参照)を把握して、交流を図ることができる。
交流の一例として、遠隔者22が農園24の一区画を利用して農産物を栽培しているが、今日は農園24を訪問できない場合、遠隔者22は訪問者21に農作業を依頼することができる。訪問者21が農作業について経験豊富であるなら、アドバイスをもらうことができる。逆に、日時によっては遠隔者と訪問者の関係が逆になることもあり、農作業の依頼を出した遠隔者22が訪問者21として農作業の依頼を受けることになる。お互いに協力して、農園を管理・運営することにより、農園の管理・運営に係る資源・労力の負担を軽減することができる。農作業の依頼を受けた者は、依頼のインセンティブとして所定の報酬を得ることができる。なお無償で依頼を受けてもよい。
【0073】
(ユーザ)
本実施形態では、農園24の利用者(以下、ユーザという。)のユーザ登録をすると、例えば、人物特定データベース6(詳細は後述する)に登録される。なお登録は必須ではない。ユーザは、農園24に訪問していなくても、他のユーザと日時を約束し、農作業の依頼や交流の約束を受けることができる。ここで農園24を利用するユーザとしては、例えば、以下に示すような者が挙げられる。
農園24で農産物を生産している生産者である。また農園で生産した農園関連商品41を販売する販売者である。なお生産者と販売者を兼ねてもよい。
農園24の区画を借りているユーザであり、農作業をする者である。例えば、地域住民、ケアファームの自立者が想定される。農園24の区画を借りているユーザは生産した農園関連商品41を販売する販売者になってもよい。
農園24の区画は借りていないが、農作業の依頼を受けている者である。例えば事業所の作業者であり、例えば、障がい就業支援事業所のユーザを想定している。また農園24の区画を借りていない者であっても、農園関連商品41の販売の依頼を受けて、販売者となってもよい。
農園24の区画は借りていないが、観光、見学や散歩で農園を楽しむユーザである。例えば、上記農園を借りている地域住民の家族、ケアファーム要介護者、ケアファーム職員、ケアファーム入居者の家族、繰り返し農園に入場できるように登録された者が想定される。また農園関連商品41の購入者が想定される。購入者には購入を予定している者も含まれる。
農園24の管理者である。耕作の指導者、例えば、農業者、障がい者就業支援管理者、ケアファームの職員等が想定される。
仮想空間の農園24aへの訪問者である。農園24の区画を借りていてもよい。このため生産者でもあり、購入者でもある。仮想訪問者23は、遠方から仮想空間の農園24aを訪問することができる。他の仮想空間の農園や、農園以外の仮想空間と連携することにより、他の仮想空間同士を行き来できる。
【0074】
[2-3.各構成]
(システム44)
図2に戻って、図に示している機能ブロック図にはシステム44が記載されている。
システム44では、農園24の農産物の栽培されている所定の位置範囲と、その位置範囲に対応する前記仮想空間の座標位置範囲とが設定されている。さらに訪問者21の訪問者端末4を通した視界及び仮想訪問者23の遠隔者端末3(14)の視点画像上に、農産物に関連する農産物表示要素をそれぞれ表示する。
本実施形態では、農産物表示要素48b、49bとして、商品情報28(図20参照)のうちから1つ以上の情報が記載されたタグを表示している。その他、例えば、農園24の農産物の撮像から形成した撮像画像又は前記撮像を模して形成した疑似画像の2次元又は3次元空間データをタグとしてもよい。
なおアバタ要素45b、46b、農産物表示要素48b、49bのデータは、例えば、サーバ装置2の記憶部31に記憶されている。
【0075】
(農産物表示要素48b、49b)
またシステム44では、農園24の農産物の栽培されている所定の位置範囲48a(図19参照)に対応する仮想空間の座標位置範囲49aが予め設定され、サーバ装置2に記憶している。農園24の農産物の栽培されている所定の位置範囲48aは農産物を含む範囲である。仮想空間処理手段17は、訪問者端末4及び遠隔者端末3(14)にそれぞれ農産物表示要素48b、49bを送信する。このため、訪問者21の訪問者端末4を通した視界においては、位置範囲48aに農産物表示要素48bが表示される。一方で、遠隔者端末3(14)の視点画像上には、座標位置範囲49aに農産物表示要素49bが表示される。
【0076】
アバタ要素45b、46b及び農産物表示要素48b、49bは、例えば、サーバ装置2またはユーザ端末3(14)、4に予め登録され、記憶されている。
【0077】
(仮想訪問者端末の表示画面47)
遠隔者端末3(14)の表示画面47には、農園24の撮像から形成した撮像空間又は前記撮像を模した形成した疑似空間の2次元又は3次元空間データからなる仮想空間の農園24aが表示されている。本実施形態では、撮像で形成された3次元空間データからなる仮想空間が表示されている。農作物28cは仮想空間の風景として表示されている。その農作物28cを囲うように農作物の栽培されている座標位置範囲49aが予め設定されている。農作物の他、畜産物を含めた農産物41を座標位置範囲49aで特定してもよい。本実施形態では座標位置範囲49aは表示画面に表示されている。仮想空間自体は風景のようなものであるので、座標位置範囲49aを設定することにより、仮想空間における販売対象となる農産物が特定される。また表示画面47には訪問者21のアバタ要素45bと、農産物表示要素49bとが表示されている。座標位置範囲49aは通常は表示しないで遠隔訪問者22(23)の操作により表示するようにしてもよい。また座標位置範囲49aは直方体の他、球状、葉巻状など、任意の形状を採用でき、特定したい農作物28cを含むものであれよい、また範囲としないで矢印、引き出し線などで特定したい農作物28cを指し示すようにしてもよい。なお農作物の他、畜産物、農産物を含めた農園関連商品41を座標位置範囲49aで特定してもよい。
【0078】
(訪問者端末の表示画面50)
訪問者端末4の表示画面50は、農園24の動画の撮像又はスマートグラスなどを介して透過した訪問者21の視界に相当する。撮像又は視界における農作物28cを囲うように農作物の栽培されている位置範囲48aが予め設定されている。本実施形態では位置範囲48aは画面に表示されている。風景に所定の位置範囲48aを設定することにより、販売対象となる農作物が特定される。また表示画面50には仮想訪問者23のアバタ要素46bと、農産物表示要素48bとが表示されている。なお位置範囲48aは前述した座標位置範囲49aとほぼ同じであり、任意の形状、矢印などを採用することができる。なお農作物の他、畜産物、農産物を含めた農園関連商品41を位置範囲48aで特定してもよい
【0079】
アバタ要素45b、46b及び農産物表示要素48b、49bをユーザ操作により入出力装置32で選択したり、又は、表示部の対応する部位を指でタッチしたりすることにより、対応する人物又は商品(農作物28c)をそれぞれ選択することができる。
人物を選択すると、後述する人物情報7aを取得でき、対話のきっかけとなる。一方で、商品(農作物28c)を選択すると、後述する商品情報28aを取得でき、購入のきっかけとなる。
【0080】
(システム44のその他)
位置範囲48a及び座標位置範囲49aは、1個の農産物を特定してもよいし、畝の単位、果樹の本数の単位など所定の範囲を特定するように設定できる。設定した範囲毎に売買単位とすることができる。例えば、仮想空間を介して、熟度、色味、大きさなどを見て、欲しい農産物を示す座標位置範囲49a又は農産物表示49bを指定して個別に購入することができる。
仮想空間の座標位置範囲49aと、農園24の位置範囲48aとを、時間情報と共に設定してもよい。時間情報としては、例えば、区画を賃貸している貸農園の場合、賃貸の期間としてもよい。所定の座標位置範囲49aと共に時間情報を設定できると、農園24の土地と共に、仮想空間の対応する範囲を賃貸することができる。
農園24で農産物を栽培/生産/飼育する者と、仮想空間で農産物を販売する者を異なる者としてもよい。
仮想空間で農産物の成長過程を見ることができると、農産物が収穫するほど成長していない段階で、例えば、芽・苗又は未熟な段階で、先取り的に農産物を購入してもよい。さらに卵を産んでいない鶏、食肉とされていない食用の家畜などを購入してもよい。その際に、遠隔者22は栽培/生産/飼育する者又は販売する者と対話しながら購入を進めることができる。
本実施形態では、農産物表示要素48b、49bと位置範囲48a、座標位置範囲49aとを表示部に表示しているが、どちらか一方を表示するようにしてもよい。
【0081】
(対話の実施形態)
次に、システム44、53の他の実施形態を説明する。図4に示す他の実施形態のシステム29(以下、第2システム)は、前述したシステム44、53とほぼ同様であるので、同じ部分には同じ符号を付して、その説明を省略する。
【0082】
(第2システム29)
第2システム29は、ユーザ同士で対話ができる機能を備えている。第2システム29では、遠隔者端末3(14)及び訪問者端末4を仲介するサーバ装置2とからなる。なお第2システム29の機能をシステム44に組み込んでもよい。
【0083】
(サーバ装置2)
サーバ装置2は、人物情報取得手段7と、人物情報データベース8(以後、人物情報DBという。)をさらに備えている。
【0084】
(人物情報取得手段7)
人物情報取得手段7は、ログイン情報25c(特定情報5a)に基づいて予め登録された人物情報7aを人物情報DB8から取得する。人物情報DB8のデータ構造は後述する。人物情報7aは遠隔者端末3(14)又は訪問者端末4に送信される。
【0085】
(ユーザ端末3(14)、4)
ユーザ端末3(14)、4は、人物情報7aを取得する人物選択取得手段10と、伝達手段11とをさらに備えている。図では遠隔者端末3(14)を話しかける側の端末としている。
【0086】
(人物選択取得手段10)
人物選択取得手段10は、対話のために相手の情報を知りたい場合に用いる。情報を知りたい者を選択して、サーバ装置2に人物情報7aを要求する。仮想空間を訪問している仮想訪問者23が会話をすべき他の仮想訪問者23を選択したい場合は、仮想空間内に表示されているアバタ要素をユーザ操作によりクリック又は表示部をタッチすることにより、クリック又はタッチしたアバタ要素に対応する人物情報7aを要求してもよい。
【0087】
(伝達手段11)
伝達手段11は、対話すべき訪問者21、遠隔者22(仮想訪問者23)に音声情報又はテキスト情報を伝達情報11aとして伝達する。なお音声情報の場合は、サーバ装置2を経由しないで、対話をすべき端末同士で直接に通話をしてもよい。伝達情報11aとは、テキスト、音声、映像による情報であり、内容としては日常会話、農園関連商品41に関連する情報、農作業に関連する情報・質問・依頼・回答などを含む。
【0088】
(訪問者端末4)
訪問者端末4は、本実施形態では、遠隔者端末3とほぼ同じである。訪問者端末4は伝達手段11を備えている。
【0089】
[3.ハードウェア構成]
次に図5図6及び図7用いて、それぞれサーバ装置2、ユーザ端末及びヘッドマウントディスプレイシステム14のハードウェア構成を説明する。
【0090】
(サーバ装置2のハードウェア構成)
図5に示すように、本実施形態のサーバ装置2では、例えばコンピュータを用いている。
そのコンピュータはCPU30を備えたものである。そのCPU30には、メモリ(以下、記憶部という。)31と、キーボード、マウス等を含む入出力装置32と、記憶デバイス33aなどを接続/読み込むための接続ポート33と、ネットワークを介して外部と通信するための通信回路34とがバスライン35を介して接続されている。記憶部31には、人物情報DB8、商品情報DB28(後述する)、人物特定DB6(図10参照)、さらにはシステム44、29、さらには後述するシステム40、20を処理するためのサーバプログラム36、ブラウザプログラム37、さらにはOS38(オペレーティングシステム)が記憶されている。
【0091】
さらに記憶部31には、過去の仮想空間のイベントエリア54a、農園24aと過去の仮想空間の中のアバタ表示要素45b、46b、商品表示要素48b、49bを録画のように時系列で記録しておくことがきる。仮想訪問者23(22)は、既に終了したイベントや過去の農園の仮想空間24aを訪問することができる。
過去の仮想空間54a、24aでアバタ表示要素45b、46bを選択し、人物情報DB8を介して連絡先を通じて連絡をとることができる。さらに過去の過去の仮想空間54a、24aで商品表示要素48b、49bを選択し、商品情報DB28から商品を購入することができる。農産物を購入する場合、過去の生育状況を確認できる。
【0092】
本実施形態では、サーバプログラム36は、OS38およびブラウザプログラム37の機能を利用して協働して動作する。なおサーバプログラム36として、ブラウザプログラム37、OS38を利用せず、単独で動作するようにしてもよい。サーバプログラム36は、例えば、記憶デバイス33aに保存されている。接続ポート33から記憶デバイス33aを読み込むことにより、サーバプログラム36がサーバ装置2にインストールされる。
【0093】
(ユーザ端末3、4のハードウェア構成)
次いで、ユーザ端末のハードウェア構成を説明する。ユーザ端末は、遠隔者端末3及び訪問者端末4として用いられる。なお仮想訪問者端末14としても用いることができる。ここでは、遠隔者端末3のハードウェア構成を説明し、訪問者端末4の説明を省略する。
遠隔者端末3のハードウェア構成は、前述のサーバ装置2のハードウェア構成とほぼ同じであるので、同じ部分には同じ符号を付して、その説明を省略する。
図6に示すように、本実施形態の遠隔者端末3では、例えば、例えば、スマートフォン、ノートパソコン、ヘッドマウントディスプレイなどを用いてもよい。
ユーザ端末3はCPU30を備えたものである。そのCPU30には、記憶部31と、記憶デバイス33aなどを接続/読み込むための接続ポート33と、ネットワークを介して外部と通信するための通信回路34とがバスライン35を介して接続されている。入出力装置32としては、例えば、マイク32a、スピーカ32b、操作部32cを備えている。なおマイク32a、スピーカ32b、操作部32cについては、後述するヘッドマウントディスプレイ15の対応する部位を同じである。記憶部31には、システム44、29、40、20を処理するためのユーザ端末プログラム39、ブラウザプログラム37、さらにはOS38(オペレーティングシステム)が記憶されている。ユーザ端末プログラム39は、例えば、記憶デバイス33aに保存されている。接続ポート33から記憶デバイス33aを読み込むことにより、サーバプログラム36がユーザ端末3、4にインストールされる。
【0094】
上述したサーバ装置2、遠隔者端末3及び訪問者端末4のハードウェア構成では、図2、4、12、15に示すシステムの機能を、例えば、CPU30とサーバプログラム36と、遠隔者端末(訪問者端末)プログラム39を用いて実現するようにしているが、その一部または全部をマイコンなどの論理回路、あるいは、PLC(プログラマブルロジックコントローラ)を用いてシーケンス制御してもよい。
【0095】
(ヘッドマウントディスプレイシステム14のハードウェア構成)
次いで、ヘッドマウントディスプレイシステム14のハードウェア構成を説明する。ヘッドマウントディスプレイシステム14のハードウェア構成は、前述の遠隔者端末3のハードウェア構成とほぼ同じ部分には同じ符号を付して、その説明を省略する。
【0096】
(ヘッドマウントディスプレイシステム14)
次に図7を用いて、仮想訪問者端末14としてのヘッドマウントディスプレイシステムを説明する。
図に示しているヘッドマウントディスプレイシステム14は、ユーザの頭部に装着するヘッドマウントディスプレイ15と、制御装置16とを備えている。なお以下に述べるヘッドマウントディスプレイシステム14は、一例であり、これに限られない。
【0097】
(ヘッドマウントディスプレイ15)
ヘッドマウントディスプレイ15は、主に仮想空間の映像が表示される表示部15aと、頭部位置検出センサ15bとからなる。本実施形態では、さらにスピーカ15c、マイク15d及び操作部15eを備えている。なおスピーカ15c、マイク15d及び操作部15eは、ヘッドマウントディスプレイ15と一体でなくてもよく、いずれか1つがヘッドマウントディスプレイ15と一体であってもよい。
【0098】
(表示部15a)
表示部15aは、ユーザの左右の目を覆うように、左右の目に対応する位置に左右の画像表示面をそれぞれ配置している。視差のある画像を左右の画像表示面にそれぞれ表示することによって3次元映像をユーザに表示してもよい。
【0099】
(頭部位置検出センサ15b)
頭部位置検出センサ15bは、ヘッドマウントディスプレイ15の向きや傾きなどの姿勢情報を検出する。姿勢情報を検出するセンサは、ジャイロセンサ、加速度センサ、角加速度センサなどを適宜組み合わせて実現される。ユーザの頭部の位置及び姿勢を検出し、その検出結果を、表示部15aが表示する仮想空間の3次元映像に反映させて、ユーザの頭部の動きに応じた視点位置から見た3次元映像(視点画像)を提示する。
【0100】
(スピーカ15c、マイク15d)
スピーカ15cは、音声を出力するものである。仮想空間内の現実の音声、仮想空間の状況を加味した音声・音楽、訪問者21、遠隔者22若しくは他の仮想訪問者23との対話による音声を出力する。
マイク15dには、訪問者21、遠隔者22若しくは他の仮想訪問者23と対話する際にユーザの音声が入力される。
【0101】
(操作部15e)
操作部15eは、例えば、操作レバー、操作ボタンを備えている。それらを操作することにより、表示部15aに表示された選択肢を選択し、選択した選択肢を決定する操作をすることができる。例えば、本実施形態では、仮想空間で購入可能な農産物が複数表示され、それらから購入する農産物を選択し、購入を決定するのに用いる。また操作部15eを操作することにより、視点位置から見た3次元映像を動かして、あたかもユーザ自身が仮想空間内で移動しているように体感させることができる。操作部15eは制御装置16と通信回路を通じて通信可能に接続されている。
【0102】
(制御装置16)
制御装置16のハードウェア構成は、前述のサーバ装置2又は遠隔者端末3のハードウェア構成とほぼ同じであるので、同じ部分には同じ符号を付して、その説明を省略する。制御装置16は、ヘッドマウントディスプレイ15の表示部15aに表示するための映像等の生成や各種の演算処理等を行う。
記憶部31には、表示部15aに表示する映像等の生成や各種の演算処理等を行うための処理プログラム等が格納されている。
【0103】
[4.プログラム]
(ユーザ登録処理のフローチャート)
次に図8を用いて、ユーザ登録処理のフローチャートを説明する。図8は、システム29、44のユーザ側の端末3、4、14(以下、ユーザ端末等という。)で用いられるユーザ端末プログラム39aおよびサーバ装置2で用いられるサーバプログラム36aの処理の一実施形態を示すフローチャートである。
本実施形態ではWEBブラウザの機能を用いて処理を実行しているが、ユーザ端末等及びサーバ装置2にインストールされたプログラムによりユーザ登録処理を実行するようにしてもよい。
【0104】
(T1)システム20を利用しようとする未登録のユーザがユーザ端末等を操作することにより、ユーザ端末等はサーバ装置2にユーザ登録のための登録フォームの送信を要請する。例えば、本実施形態では、WEBブラウザの機能を用いている。
【0105】
(T2)サーバ装置2は登録フォームを送信する。登録フォームには、ログイン処理に用いるユーザ名、パスワード、システム44、29で使用するハンドル名などが入力される。さらに、人物特定DB6及び人物情報DB8に記憶させる情報を記載する。なお人物情報DB8への情報の入力は任意に選択できるようにしてもよい。
【0106】
ユーザとして、農園24またはベントエリア54aに入る場合には、顔認証のために必要な顔画像を人物特定DB6に登録するようにしてもよい。
また農作業などの依頼を受ける場合には、依頼主の参考情報となるように、人物情報DB8を詳細に記載するのが好ましい。
さらに報酬を受ける場合には、登録フォームには、報酬8d(図21参照)を得るために必要な情報を入力する。必要な情報とは、例えば、実際に報酬を受けとるために必要な全ての情報である。必要な情報として、例えば、銀行口座の情報が挙げられ、銀行名(銀行コード)、支店名(支店番号)、口座番号、口座名及びそれらに換算できる情報などが対応する。報酬8dが電子マネー、システム内で用いることができるポイント、仮想通貨あるいはトークン(暗号通貨)等である場合は、電子マネー、システム内で用いることができるポイント、仮想通貨あるいはトークン(暗号通貨)等を受けとるために必要な全ての情報が入力される。必要な全ての情報は、少なくとも報酬が受け取れる最小限の情報であればよい。
なおこれらの登録項目は、一度に登録してもよいし、その都度登録するようにしてもよい。
【0107】
(T3)未登録ユーザにより記入欄に登録のための情報が入力され、サーバ装置2に送信する。
【0108】
(T4)登録のために必要な情報を人物特定DB6及び人物情報DB8に登録する。
【0109】
(ログイン処理のフローチャート)
図9は、システム29、44のユーザ端末等で用いられるユーザ端末プログラム39bおよびサーバ装置2で用いられるサーバプログラム36bの処理の一実施形態を示すフローチャートである。
【0110】
(R1)ログインしようとするユーザは、システム29、44のユーザ端末プログラム39bを起動し、ログイン情報入力画面に登録されたユーザ名、パスワードを入力し、サーバ装置2に送信する。なお訪問者21は認証装置1(図1参照)を介して顔認証でログインできるが、別途、ユーザ名及びパスワードでログインしてもよい。
【0111】
(R2)サーバ装置2は、ユーザ登録のデータベース(例えば図10の人物登録DB6参照)を参照し、送信されたユーザ名6b及びパスワード6cと同一の登録があるのか検索する。同一の登録がない場合はR1の処理に戻る。同一の登録がある場合は、システム29、44にログインする。ログインすると、交流・対話を行うためのユーザ端末プログラム39d(図11参照)が起動する。なおソーシャルログインと呼ばれる仕組みを用いて、ログインしてもよい。
【0112】
(人物特定DB6のデータ構造)
図10に人物特定DBのデータ構造を示す。図に示している人物特定DB6は、例えば、識別番号6a、氏名/ユーザネーム6b、登録された顔画像情報又はパスワード6cとからなる。
【0113】
(R3)顔認証の場合は、同一の登録が確認されると、認証装置1はサーバ装置2に識別番号5aなどの特定情報を送信する(二点鎖線の経路参照)。
【0114】
(認証装置1)
認証装置1(図1、15、18参照)は、イベントエリア54または農園24の訪問者21を特定し、特定した人物の氏名又は氏名に換算できる識別番号などの情報を取得する装置である。例えば、本実施形態では、カメラ装置25と一体になった装置を採用している。認証装置1には、前述した人物特定手段5と、人物特定DB6とを備えている。認証装置1は、農園24の出入口に設けて、訪問者21の出入りを管理してもよい。また農園24内に複数設けて、農園24内における訪問者21の位置・時間を特定したり、行動履歴を取得したりしてもよい。
【0115】
(顔認証処理)
認証装置1には、例えば、顔認証の機械学習による学習済みプログラムが組み込まれている。訪問者21が農園24に入ると、カメラ装置25が訪問者21の顔を検知する。認証装置1の人物特定手段5は人物特定DB6に登録されたデータに基づいて、訪問者21を特定し、特定情報5aをサーバ装置2に送信する。なお機械学習については後述する。
【0116】
(対話処理を示すフローチャート)
図11は、第2システム29の訪問者端末4、仮想訪問者端末3(14)で用いられるユーザ端末プログラム39dおよびサーバ装置2で用いられるサーバプログラム36dの処理の一実施形態を示すフローチャートである。本フローチャートは対話処理を示している。図11に示しているフローチャートは交流方法20aを示している。
【0117】
まず初めに仮想訪問者23が操作部15eを操作し、表示部15aに表示される仮想空間内の視点画像を変更する処理について説明する。本実施形態では、仮想空間内を移動して、会話したい他の仮想訪問者23を見つけてから会話を始めることを想定している。このため視点画像を変更する処理を対話の処理の前に行っている。しかし視点画像を変更する処理を対話の処理の後にしてもよい。
【0118】
(W1)操作部15eの操作により遠隔者端末3(14)のCPU30は、操作情報17aをサーバ装置2に送信する。
【0119】
(W2)操作情報17aに基づいて、視点座標の変位量を取得し、変位した視点座標の視点画像を生成し、遠隔者端末3(14)に送信する。
【0120】
次いで、対話の処理を説明する。
(V1)会話したい者を選択するために、遠隔者端末3(14)のCPU30はサーバ2に人物情報7aを要求することができる。要求は、システムにログインしている人物の全ての人物情報7aであったり、特定の人物に絞った人物情報7aであったりしてもよい。人物を絞り込む際には、絞り込み検索のための画面部(図示せず)を表示部15aに表示し、絞り込む項目を選択し、要求する。さらに表示部15aに会話したい仮想訪問者23のアバタ要素が表示されているなら、そのアバタ要素を操作部15eを介して選択してもよい。なおARグラスなどで仮想訪問者23を視認できる訪問者21が仮想訪問者23の人物情報7aを要求してもよい。
【0121】
(V2)要求に基づいて、人物情報7aを遠隔者端末3(14)に送信する。システム29にログインしている者は、ログイン情報25cをサーバ2に送信している。このためサーバ装置2は、ログイン情報25c及び人物情報DB8に基づいて、人物情報7aを取得できる。
【0122】
(V3)会話をする人物を選択する。
【0123】
(V4)会話したい人物の遠隔者端末3(14)に会話したい旨の連絡(図4の伝達情報11a参照)をする。相手から了承の連絡(伝達情報11a)を取得し、サーバ装置2を介して、会話をする。テキスト情報や、音声情報で会話をすることができる。なお人物情報7aから会話したい者等の連絡先が分かる場合には、第2システム29を用いず、別途、電話、会話できるアプリケーション、チャット、メールなどで連絡してもよい。
【0124】
第2システム29では、仮想訪問者端末14として、ヘッドマウントディスプレイシステムを用いたが、パソコン、スマートフォンなどを用いてもよい。パソコンなどを用いる場合、表示部3aに仮想空間の画像が表示される。仮想空間では入出力装置32(図5参照)により仮想空間の視点画像を移動させる。
【0125】
[5.他の実施形態]
(第3システム40)
次に、システム44のさらに他の実施形態を説明する。図12に示す他の実施形態のシステム40(以下、第3システム)は、前述した第2システム29とほぼ同様であるので、同じ部分には同じ符号を付して、その説明を省略する。
【0126】
第3システム40は、購入者としての仮想訪問者23が販売者としての訪問者21から商品または農産物を購入するものである。なお購入者としては遠隔者22であってもよい。第3システム40では、遠隔者端末3(14)と、訪問者端末4と、それらを仲介するサーバ装置2とからなる。
【0127】
(第3システム40のサーバ2、遠隔者端末3(14))
サーバ2は、決済手段9と、更新手段19と、商品情報データベース(以下、商品情報DBという)28とをさらに備えている。符号42は3次元データを取得するカメラである。遠隔者端末3(14)は、商品取得手段27を備えている。
【0128】
(決済手段9)
決済手段9は、販売者/生産者としての訪問者21へイベント関連商品55または農園関連商品41の代金を決済する。決済は決算情報13に基づいている。決算情報13には、決算の条件を有している。決算の条件としては、支払い方法、通貨の種別、支払い期日などである。決算情報13は、遠隔者端末3(14)からサーバ装置2に送信される。決済情報13は記憶部31に保存される。
また訪問者21及び遠隔者22同士で交渉により代金/報酬額を決めてもよい。代金/報酬は、現金、電子マネー、仮想通貨あるいはトークン(暗号通貨)に換算したり、システム40で商品・サービスを購入したりできるポイント、仮想通貨あるいはトークン(暗号通貨)等として、訪問者21に支払われる。
さらに決済手段として、農産物などの物が支払われてもよく、例えば、金銭を伴わない報酬の支払いをするような支払手段をであってもよい。
詳細は後述するが、訪問者21への農作業などの依頼に対する報酬を決済してもよい。記憶部31に登録された依頼内容に基づいて、依頼を達成した訪問者21に報酬が支払われる。依頼内容毎の報酬額が人物情報7aに予め登録されている。
【0129】
(更新手段19)
更新手段19は、異なるイベントまたは農園24の季節の移り変わり、農産物の成長に対応するように、仮想空間の画像を更新する。更新手段19は、3次元データを収集するカメラ装置42により3次元データの画像を収集し、表示すべき仮想空間を作成し、記憶部31に記憶する。なおカメラ装置42は、イベントエリア54または農園24に固定していてもよい。
【0130】
(商品取得手段27、商品情報DB28)
商品取得手段27は、商品情報DB28から商品情報28aを取得する。商品情報28aの取得は、遠隔者端末3(14)を操作しているユーザの操作により行われる。例えば、ユーザが仮想空間内の販売のための商品画像(図示せず)をクリックすることにより、商品情報28aを取得する。例えば、図3または図19で述べた位置範囲48a、商品/農産物表示要素48b、座標位置範囲49a、商品/農産物表示要素49bにより商品を特定することができる。ここで商品取得手段27とは、実施形態ではB1(図13参照)が対応する。
【0131】
(販売者43、訪問者端末4)
販売者は第3システム40内で販売者としての訪問者端末4を介して商品を販売する。
訪問者端末4は、本実施形態では、例えばスマートフォンを用いている。その他、携帯電話、タブレット型端末、パソコン(パーソナルコンピュータ)や、装着もしくは着用出来るコンピュータとしてのウェアラブルコンピュータなどでもよい。ウェアラブル端末として、スマートウォッチ、スマートグラス等が挙げられる。
【0132】
(購入処理を示すフローチャート)
図13は、第3システム40の遠隔者端末3(14)で用いられるユーザ端末プログラム39eおよびサーバ装置2で用いられるサーバプログラム36eの処理の一実施形態を示すフローチャートである。本フローチャートは販売処理を示している。
【0133】
(B1)商品を購入するために、仮想訪問者端末14のCPU30はサーバ2に商品情報28aを要求する。要求は、システムにログインしている販売者の全ての商品情報28aであったり、特定の商品に絞った商品情報28aであったりしてもよい。商品を絞り込む際には、絞り込み検索のための画面部(図示せず)を表示部3a(15a)に表示し、絞り込む項目を選択し、要求する。さらに表示部3a(15a)に表示されている商品画像(図示せず)を選択してもよい。商品情報28aを要求する際に販売者の人物情報7aを要求してもよい。
【0134】
(B2)商品情報データベース(商品情報DB)28に基づいて、商品情報28aを遠隔者端末3(14)に送信する。その際に販売者の人物情報7aを送信してもよい。
【0135】
(商品情報DB28のデータ構造)
図14にイベント関連商品53の商品情報DBのデータ構造を示す。図に示している商品情報DB28は、例えば、ID(識別番号)28a、氏名28b、商品55、在庫数28g、値段28eからなる。なお、その他の情報を登録してもよい。
図20に農園関連商品44の商品情報DBのデータ構造を示す。図に示している商品情報DB28は、例えば、ID(識別番号)28a、氏名28b、農作物28c、販売単位28d、値段28e、収穫日28fからなる。なお、その他の情報を登録してもよい。農作物の代わりに農産物又は農園関連商品41としてもよい。
【0136】
識別番号28aは1人に1つ割り当てられる番号である。人物特定DB6、人物情報DB8は識別番号及び名前で紐付けられた、リレーショナルデータベースとされている。このため商品情報DB28の特定の識別番号28aから人物情報7aを検索することができる。本実施形態では、受信した商品情報28aから農作物28cを栽培した者の人物情報7a、例えば、知識・経験情報8fや所属・属性情報8gを購入の判断に加味することができる。氏名28bとして、本名の代わりにユーザ名、ペンネームなどを登録してもよい。農作物28cは、栽培した作物の種類である。販売単位は、販売の単位である。例えば、単位毎に購入できる。値段28eは、単位当たりの金額である。ポイント、ビットコインなどの仮想通貨あるいはトークン(暗号通貨)等でもよい。収穫日28fは、農作物28cの収穫した日である。商品28gはイベント関連商品である。在庫数28gは商品の残数である。
【0137】
(B3)購入する商品の販売者としての訪問者21を選択する。
【0138】
(B4)訪問者端末3に会話したい旨の連絡(伝達情報11a)をする。了承の連絡(伝達情報11a)を取得し、サーバ装置2を介して、会話をする。会話・交渉は、テキスト情報や、音声情報で会話をすることができる。なお人物情報7aから販売者の連絡先が分かる場合には、第3システム40を用いず、別途、電話、会話できるアプリケーション、チャット、メールなどで連絡してもよい。
なお工程B4の会話を介しないで、直接に工程B5に進んで、商品を購入してもよい。
【0139】
(B5)仮想訪問者23の入力操作により購入するかどうかを決定する。購入しない場合は処理を終了する。
【0140】
(B6)購入する場合、決済する旨、金額、その他、必要な情報、例えば商品名、購入数、納期など決済情報13をサーバ装置2に送信する。
【0141】
(B7)購入額を支払う。支払いは、本実施形態では、第3システム40内で使用できるポイント、仮想通貨あるいはトークン(暗号通貨)などで支払ってもよい。なお、予め登録された振込先などに現金を振り込んでもよい。
【0142】
決済後、販売者は郵送・宅配便などにより農産物等の商品を購入者に届ける。購入者は届いた商品に基づいて購入者の評価8h(図16参照)を登録してもよい。一方、販売者も購入者とのやり取りについて、評価8hを登録してもよい。
【0143】
(第4システム20)
次に、システム44のさらに他の実施形態を説明する。図15に示す他の実施形態のシステム20(以下、第4システム)は、前述した第2システム29とほぼ同様であるので、同じ部分には同じ符号を付して、その説明を省略する。
【0144】
システム20は、主にうイベントエリア54または農園24への訪問者を特定する認証装置1と、遠隔者端末3(14)に依頼・報酬登録手段12とを備える点で第2システム29と異なる。
【0145】
(依頼・報酬登録手段12)
依頼・報酬登録手段12は、依頼を受任した者、依頼内容及び報酬額などの依頼の内容を記憶部31に登録する。
【0146】
(依頼処理を示すフローチャート)
図16は、第4システム20の訪問者端末3、遠隔者端末3(14)で用いられるユーザ端末プログラム39cおよびサーバ装置2で用いられるサーバプログラム36cの処理の一実施形態を示すフローチャートである。本フローチャートは依頼処理を示している。
【0147】
(S1)ログイン後、ユーザ端末プログラム39cが起動する。遠隔者22の操作によりプログラム39cに基づいて、依頼をすべき訪問者21及び/又は登録者(以下、訪問者等という。)についての情報の送信をサーバ装置2に要求する。要求において、依頼したい作業日時、作業内容、報酬額の範囲、訪問者等の所属・属性情報若しくは性別などから条件を特定し、サーバ装置2に送信してもよい。
【0148】
(S2)サーバ装置2は、認証装置1からリアルタイム又は所定時間毎に特定情報5aを受信している。サーバ装置2のCPU30は、特定情報5aから人物情報DB8を参照し、人物情報7aを取得する。
なお訪問者21は、農園24を訪問していることを遠隔者22に把握できないようにすることができる。
【0149】
(人物情報DB8のデータ構造)
図17にイベントエリア54を介するシステム53に用いる人物情報DBのデータ構造を示す。図に示している人物情報DB8は、例えば、識別番号8a、氏名8b、連絡先8e、知識・経験情報8f、所属・属性情報8gからなる。なお、その他の情報を登録してもよい。
図21に農園24を介するシステム44に用いる人物情報DBのデータ構造を示す。図に示している人物情報DB8は、例えば、識別番号8a、氏名8b、作業の内容8c、報酬8d、連絡先8e、知識・経験情報8f、所属・属性情報8g、評価8h、日時8iからなる。なお、その他の情報を登録してもよい。
【0150】
識別番号8aは1人に1つ割り当てられる番号である。
氏名8bとして、本名の代わりにユーザ名、ペンネームなどを登録してもよい。
作業の内容8cは、例えば、区画画像の送信、育成情報の送信、種や苗の植え付け、肥料やり、水やり、雑草除去、農薬散布、収穫、アドバイスなどがある。その他の作業を登録してもよい。各ユーザが自分にできることを登録できるようにしてもよい。
報酬8dは、農作業の労力・専門性に基づいて予め定められている。なおユーザが、例えば、得手不得手に基づいて、自身で登録できるようにしてもよい。
連絡方法8eは、連絡方法、ユーザが許可する範囲の連絡先が登録されている。
所属・属性8gは、会社名、所属としてのケアファーム・近隣住民、属性としての障がい者・高齢者を登録する。所属、属性について、ユーザが他の項目を追加したり、さらに詳細に登録してもよい。
評価8hは、完了した依頼についての依頼主の評価である。本実施形態では、5段階評価を採用しており、1-5の数字が大きいほど評価が高くなる。数字は依頼毎に得た評価を平均したものである。また評価は何段階でもよく、アルファベットなどの記号に換算したり、0-100の点数で評価をしたりしてもよい。
訪問できる日時8jは、農園24を訪問している通常の日時である。その他、ピンポイントで特定の日時を登録してもよい。
なお本実施形態では、識別番号8a以外の項目については、ユーザが任意に登録をできるようにしている。ユーザは公開したくない情報を登録しないのが好ましい。なお人物情報DB8のうち公開可能な範囲を指定できるようにしてもよい。
【0151】
図16に戻って、遠隔者22(以下、依頼主という。)からの特定された条件がある場合、位置情報・人物情報7aの送信を許可している訪問者等の中から、条件に該当する者の人物情報7aを送信してもよい。該当者が多い場合は、評価の高い者から順に所定の人数分を抽出して送信する。該当者がいない場合は、その旨を送信する。なお該当者がいない場合でも、少なくとも日時・作業内容が合致していれば、それらの人物情報7aを送信してもよい。
また依頼主からの要求において、何も特定されていない場合は、本実施形態では、例えば、農園24に現在訪問している訪問者21から、評価の高い者を1人以上特定し、遠隔者端末3に送信する。なお訪問者21の全員の人物情報7aを送信してもよい。
【0152】
(S3)取得した人物情報7aに基づいて、依頼すべき訪問者等を特定する。
【0153】
(S4)訪問者等に、依頼主の氏名、ハンドルネーム若しくは識別番号、さらには依頼したい作業日時、作業内容を伝達情報11aとして連絡する。本実施形態では、例えば、日時、作業内容は工程S1で入力した情報が適用される。作業日時、作業内容などの詳細を特定する場合は、詳細を特定した情報を含めて連絡する。なお依頼主の氏名、ハンドルネーム若しくは識別番号を送信しないで、依頼をしてもよい。
【0154】
(S5)連絡を受けた訪問者等は、依頼を了承する場合は、了承の返事(伝達情報11a)を依頼主にする。作業日時、作業内容、報酬額についての質問、要望など不明な事項がある場合は、不明な情報(伝達情報11a)について依頼主に連絡をする。返答する前に、依頼主の氏名、ハンドルネーム若しくは識別番号に対応する人物情報をサーバ2に要求してもよい。
【0155】
(S4-S5)
訪問者等と依頼主との間で、作業日時、作業内容、報酬額について、連絡を取り合う(二点鎖線参照)。連絡は、テキスト情報や、音声情報で取り合うことができる。
なお人物情報7aから訪問者等の連絡先が分かる場合には、システム20によらないで、別途、電話、会話できるアプリケーション、チャット、メールなどで連絡してもよい。
【0156】
(S6)依頼をするかどうかを決定する。
【0157】
(S7)依頼をしない場合は終了する。再度、依頼するための訪問者等を選択する場合は、工程S3に戻る。
【0158】
(S8)依頼をする場合は、依頼情報12aをサーバ装置2に登録する。本実施形態では、依頼情報12aとしては、依頼主、訪問者等、作業日時、作業内容、報酬額が相当する。その他の事項を依頼内容に含めてもよい。例えば、当時者間の約束を登録できるようにしてもよい。
【0159】
(S9)訪問者端末4により、作業の完了を示す完了情報11bを遠隔者端末3(14)に送信する。完了情報11bは完了した旨の他、作業完了を示すテキスト情報、音声情報、さらには完了状態を撮影した画像情報であってもよい。
【0160】
(S10)依頼主が完了情報11bを取得し、作業の完了を確認すると、決済情報13をサーバ装置2に送信する。決済情報13には、決済の指示、訪問者等に対する評価8hや、その他の登録すべき事項からなる。
【0161】
(S11)報酬を支払う。報酬の支払いは、本実施形態では、システム20内で使用できるポイント、仮想通貨あるいはトークン(暗号通貨)で支払っている。またクレジットカードとの連携をシステムに組み込んで支払ってもよい。さらに予め登録された振込先などに現金、前記ポイント、ビットコイン等の仮想通貨あるいはトークン(暗号通貨)などを振り込んでもよい。
【0162】
(変形例)
次に、システム20の変形例を説明する。変形例に係るシステムは、前述したシステム20とほぼ同様であるので、同じ部分の説明を省略する。
変形例のシステムは、認証装置1の顔認証を用いていない。イベントエリア54または農園24の出入口付近に基地局(図示せず)を設置する。訪問者端末4が基地局からの電波を受けると、訪問者端末4は農園24に訪問したことを示すための信号を送信する。信号は、自身の識別番号又はそれに換算できる識別情報25b(図15参照)である。識別情報は、イベントエリア54または農園24内の無線LANやインターネット回線等の通信網26を介して認証装置1に送信される。認証装置1は、人物特定DB6に基づいて識別情報25bに対応する人物を特定する。
【0163】
[6.その他]
訪問者21の訪問者端末4がGPS機能を備えている場合、位置情報を取得して、農園24内における訪問者21の位置が仮想空間内で把握できるようにしてもよい。例えば、訪問者21の仮想空間の対応する位置に訪問者のアバタ要素(アバタ画像)を表示する。仮想空間内で訪問者と出会ったり、出会って会話したり、会話しながら栽培している農産物を購入することができる。
また位置情報により訪問者21の農園内の位置が把握できるので、対話したい訪問者21を探すのが容易である。
上述したヘッドマウントディスプレイシステム14では、ヘッドマウントディスプレイ15と制御装置16とを別体としても、一体としてもよい。
ヘッドマウントディスプレイシステム15は専用システムでなくてもよく、例えば、ゴーグル型のヘッドセットにスマートフォンを装着して使用するものでもよい。
ヘッドマウントディスプレイには、例えば、コンピュータグラフィックス等で作り出される仮想空間のみが表示されるVirtual Reality(VR)型のヘッドマウントディスプレイと、現実空間(例えば、光学的に透過されて表示される現実空間)と仮想空間とがリアルタイムで表示されるMixed Reality(MR)型のヘッドマウントディスプレイがある。本発明は、いずれのヘッドマウントディスプレイにも適用することができる。
人物特定DB6をカメラ装置25と一体に設けないで、サーバ装置2又は外部のサーバに設けてもよい。サーバ装置2で人物特定を行う。
さらに人物特定手段5をサーバ装置2に設けてもよい。カメラ装置25を農園の出入口に設けて、取得した画像情報25aをサーバ装置2に送信する。サーバ装置2が農園の入退出を管理している。
前述の実施形態に、変形例、他の実施形態、その他として記載した事項を、それぞれを適宜に組み合わせて用いることができる。
第4システム40において、訪問者端末14に現実のイベントエリアまたは農園の視界ではなく、イベントエリア54または農園24の撮像から形成した撮像空間又は撮像を模して形成した仮想空間を設定してもよい。
【0164】
(機械学習)
ここから機械学習について説明する。機械学習の手法としては、例えば、「教師あり学習」、「教師なし学習」および「強化学習」がある。さらに、これらの手法を実現するうえで、特徴量そのものの抽出を学習する「深層学習(ディープラーニング」と呼ばれる手法がある。
本実施形態では、CPU(図5参照)を用いたが、例えばGPU等を適用すると、より高速処理が可能になる。
【0165】
「教師あり学習」とは、教師データ、すなわち、ある入力と結果のデータの組を大量に与えることで、それらのデータセットにある特徴を学習し、入力から結果を推定するモデルを帰納的に獲得するものである。
また「教師なし学習」とは、入力データのみを大量に与えることで、入力データがどのような分布をしているか学習し、対応する教師出力データを与えなくても、入力データに対して圧縮・分類・整形等を行う装置で学習する手法である。例えば、それらのデータセットにある特徴を、似た者どうしにクラスタリングすること等ができる。この結果を使って、何らかの基準を設けてそれを最適化するような出力の割り当てを行うことにより、出力の予測を実現することできる。
【0166】
また「強化学習」とは、例えば、環境の状態を観測し、行動を決定し、行動に対する報酬を最大にするように学習する、というものである。環境は、何らかの規則に従って変化し、さらに自分の行動が環境に変化を与えることもある。行動するたびに報酬が帰ってくる。最大化したいのは、将来にわたっての報酬の合計である。行動が引き起こす結果を全く知らない、または、不完全にしか知らない状態から学習はスタートする。すなわち、試行錯誤しながら最適な行動を探索する。なお、「教師あり学習」や「逆強化学習」した状態を初期状態として、良いスタート地点から学習をスタートさせてもよい。
【0167】
以下に、例として、教師あり学習の場合で説明をするが、教師あり学習に限定されるものではない。
ここから機械学習(教師あり)により、不審者・要観察者の判断の精度を向上させるための学習部(図示せず)について説明する。要観察者とは、行動が不審であったり、体調不良であったり、事故やトラブルを引き起こす恐れがあり、留意・観察が必要な者である。
本実施形態において、学習部は、例えば、認証装置1又はサーバ装置2に設けられている。学習部は、不審者、要観察者と認定したことが正しかった要モデルと、間違っていた不要モデルとを作成するために用いられる。要モデルは、認定を行うことが正しかったカメラ装置25を介して取得した行動履歴の情報を学習することで生成される。また不要モデルは、認定が誤りだった行動履歴の情報を学習することで生成される。それらの行動履歴の情報は記憶部31に記録されている。
【0168】
[7.その他のまとめ]
(農園の場合の例)
農園を介した交流方法20は、1又は複数のコンピュータにより実行され、且つ、農園24を訪れる訪問者21と、農園24に関する情報を閲覧する遠隔者22との間における農園を介するコミュニケーション方法であって、遠隔者22がコミュニケーションを図る訪問者22を選択すべく、訪問者21を特定する特定情報5aに基づいて、予め登録された訪問者21の人物情報7aを取得するステップと、選択された訪問者21に伝えるべき情報を送信するステップとからなることを特徴とする。
農園24を訪れている訪問者21の人物情報7aを得ることができるので、農園24の内外において会話を促すことができる。農園24に訪問できない遠隔者22が、訪問している訪問者21に適切に農作業の依頼をすることができる。訪問者21と遠隔者22はお互いに協力しながら、農園を管理・運営し、農園の管理・運営に係る資源・労力の負担を軽減できる。
また体調の悪い場合、天候や気温が体にとって適切でない場合、遠隔者22として、訪問者21に作業を依頼することができる。
また寝たきりや、体に支障があり農園24に訪問できない者(遠隔者22)が家族・近隣住民を含む訪問者22と協力して農産物を栽培することができる。
さらに遠隔者22が農産物を購入しようとしているなら、どのような人物が栽培しているのかを知った上で購入できる。
【0169】
・「農園に関する情報」とは、例えば、栽培管理、農園管理、安全管理の情報の少なくとも1つを含む。
栽培管理情報とは、農産物の栽培・生育のための気候に関する情報であり、例えば監視カメラでの農園の映像情報、天気予報情報、さらには農園に設けた気象センサ、気温・地温センサ、日照センサ、降雨センサからもたらされる情報に相当し、それらに換算できる情報を含む概念である。
農園管理情報とは、農園の設備の状態に関する情報であり、例えば電気使用状況センサからもたらされる使用状況情報、水道流量計の流量の情報、遠隔ブレーカのON/OFFの情報、電動止水弁の開/閉の情報が相当し、それらに換算できる情報を含む概念である。
安全管理情報とは、農園の施錠・侵入者に対する警報などの安全管理に関する情報であり、例えば遠隔施錠ツールの作動状況、管理小屋、物置、トイレ等の不審者の侵入による警報の発生の情報を含み、それらに換算できる情報を含む概念である。
【0170】
市民農園やケアファームの農園の利用者は、通常、農業に従事しておらず、農作業の経験・知識は多くない。これらの農園の利用者同士が協力して、農園を管理・運営できれば、農園の管理・運営に係る資源・労力の負担が軽減される効果がある。また農作業を通じて、市民農園及びケアファームの農園の利用者同士がコミュニケーションを深めることができれば、例えば地域コミュニティの造成と治安維持・向上、さらには災害時のコミュニティの組成に寄与すると考えられる。そして農園の利用者がお互いを知るのを助けることができる。利用者同士が協力して農園を運営・管理するのを容易にすることができる。
【0171】
このような農園を介した交流方法20が、人物情報7aが24農園を訪れるであろう訪問者の情報を含むものであるので、将来的に訪問する予定のある訪問者21に連絡することができる。また適切な時期に農作業の依頼をすることができる。
【0172】
人物情報7aが、人物の所属・属性に関する所属・属性情報8g及び/又は農業知識・経験に関する知識・経験情報8fを含むものであり、伝えるべき情報が、訪問者21に対する農園24の農作業の依頼を含むものであり、依頼に対する報酬を支払うステップをさらに備えているので、依頼すべき者の農作業の上手さの他、農作業を行う者の背景を加味した上で、依頼すべき者及び報酬を支払うべき者を選択できる。
【0173】
農園24の撮像から形成した撮像空間又は前記撮像を模して形成した疑似空間の2次元又は3次元空間データからなる仮想空間が設けられており、仮想空間を訪れている仮想訪問者23の操作により、前記仮想空間内を移動する視点画像を仮想訪問者23の仮想訪問者端末14の表示部15aに表示するものであり、ユーザ同士で、伝えるべき情報を送信するステップをさらに備えているので、仮想訪問者同士が仮想空間としての農園24で会話することができる。体調や天気・気温に影響されることなく、会話を楽しむことができる。同じ農園24の画像を見ながら会話ができる。寝たきりや、体に支障があり農園24に訪問できない者(仮想訪問者23)が家族・近隣住民を含む仮想訪問者23と仮想空間の中で農園24を介して会話をすることができる。仮想空間にアクセスできれば、例えば、世界中のケアファームの農園24の仮想空間へ訪問することができる。寝たきりや、体に支障があり外出できない者を仮想訪問者として連れ出すことができる。
【0174】
仮想訪問者23の操作により、農園24内の農産物及び/又は農産物の関連商品を含む商品情報28aを取得するステップと、農産物や関連商品を購入するための決済をするステップとをさらに備えているので、仮想訪問者として訪問した外部の者が、農園24の農産物を購入することができる。さらに農産物の販売者が仮想訪問者23であるなら、購入を検討している他の仮想訪問者23は農産物の販売者と仮想空間上で話した上で農産物を購入することができる。世界中のケアファームの農園24から農産物を購入できる。
【0175】
農園24を訪れている訪問者21の位置情報45aを取得するステップと、位置情報45aに対応する前記仮想空間における位置に、予め設定された訪問者21のアバタ要素45bをユーザ端末3、4、14の表示部3a、4a、15aに表示するステップとを備えているので、アバタ要素45bの特徴から訪問者21を覚えることができる。
【0176】
前記仮想訪問者23の前記仮想空間の座標位置に関する座標位置情報46aを取得するステップと、座標位置情報46aに対応する訪問者21のユーザ端末を通した視界における位置に、予め設定された仮想訪問者23のアバタ要素46bを重ねて表示するステップをさらに備えているので、アバタ要素46bの特徴から仮想訪問者23を覚えることができる。
【0177】
農園24の農産物の栽培されている所定の位置範囲48aと、位置範囲48aに対応する前記仮想空間の座標位置範囲49aとが設定されており、訪問者21のユーザ端末4を通した視界における位置範囲48a及び仮想訪問者23のそれぞれのユーザ端末3、14に表示される前記座標位置範囲49aに、それぞれ前記農産物に関連する農産物表示要素48b、49bを表示するステップを備えているので、訪問者21と仮想訪問者23とが同じ農産物または農産物の情報を把握しながら会話をすることができる。
【0178】
サーバ装置2は、農園24を訪れる訪問者21の訪問者端末4と、農園24に関する情報を閲覧する遠隔者22の遠隔者端末3とのそれぞれに通信可能に接続され、且つ、農園を介したコミュニケーション方法のための農園システムに用いるサーバ装置であって、遠隔者22が伝達するための訪問者21を選択すべく、訪問者21を特定する特定情報5aに基づいて特定された訪問者21の人物情報7aを取得する人物情報取得手段7を備えていることを特徴とする。
農園24を訪れている訪問者21の人物情報7aを得ることができるので、農園24の内外において会話を促すことができる。農園24に訪問できない遠隔者22が、訪問している訪問者21に適切に農作業の依頼をすることができる。訪問者21と遠隔者22はお互いに協力しながら、農園を管理・運営し、農園の管理・運営に係る資源・労力の負担を軽減できる。
また体調の悪い場合、天気や気温が体にとって適切でない場合、遠隔者22として、訪問者21に作業を依頼することができる。
また寝たきりや、体に支障があり農園24に訪問できない者(遠隔者22)が家族・近隣住民を含む訪問者22と協力して農産物を栽培することができる。
さらに遠隔者22が農産物を購入しようとしているなら、どのような人物が栽培しているのかを知った上で購入できる。
【0179】
このようなサーバ装置2は、人物情報7aが、人物の所属・属性に関する所属・属性情報及び/又は農業知識・経験に関する知識・経験情報を含むものであり、前記伝達が、人物情報7aに基づいて選択された訪問者21に対する農作業の依頼を含むものであり、前記依頼に対する報酬の支払をする支払手段9をさらに備えているので、依頼すべき者の農作業の上手さの他、農作業を行う背景を加味した上で、依頼すべき者及び報酬を支払うべき者を選択できる。
【0180】
また農園24の撮像から形成した撮像空間又は前記撮像を模した疑似空間の2次元又は3次元空間データからなる仮想空間を記憶している記憶部31と、仮想訪問者23の操作に基づく前記仮想空間内の視点画像を仮想訪問者23の仮想訪問者端末14の表示部15a(3a)に表示する仮想空間処理手段17とをさらに備えており、決済手段9が、農園24内の農産物や前記農産物の関連商品を購入するための決済をするものであるので、仮想訪問者同士が仮想空間としての農園24で会話することができる。体調や天気・気温に影響されることなく、会話を楽しむことができる。同じ農園画像を見ながら会話ができる。
【0181】
サーバ装置2は、1又は複数のコンピュータにより実行され、且つ、農園の撮像から形成した撮像空間又は前記撮像を模して形成した疑似空間の2次元又は3次元空間データからなる仮想空間を介するコミュニケーション方法のための農園システムに用いるサーバ装置であって、コミュニケーションを図るためのユーザを選択すべく、前記ユーザを特定する特定情報5aに基づいて、予め登録された前記ユーザの人物情報7aを取得する人物情報取得手段7をさらに備えていることを特徴とする。
農園24を訪れている訪問者21の人物情報7aを得ることができるので、農園と仮想空間との間で、会話を促すことができる。農園の外部からインターネットを介して仮想訪問者23を世界中から呼ぶことができる。
【0182】
遠隔者端末3は、農園24を訪れる訪問者21の訪問者端末4に通信可能に接続され、且つ、農園を介したコミュニケーション方法のための農園システム20に用いると共に農園24に関する情報を閲覧する遠隔者22の遠隔者端末であって、遠隔者22が伝達するための訪問者21を選択すべく、訪問者21を特定する特定情報5aに基づいて特定された訪問者の人物情報7aを要求する人物選択取得手段7を備えていることを特徴とする。
農園24を訪れている訪問者21の人物情報7aを得ることができるので、農園24の内外において会話を促すことができる。農園24に訪問できない遠隔者22が、訪問している訪問者21に適切に農作業の依頼をすることができる。訪問者21と遠隔者22はお互いに協力しながら、農園を管理・運営し、農園の管理・運営に係る資源・労力の負担を軽減できる。
また体調の悪い場合、天気や気温が体にとって適切でない場合、遠隔者22として、訪問者21に作業を依頼することができる。
さらに遠隔者22が農産物を購入しようとしているなら、どのような人物が栽培しているのかを知った上で購入できる。
【0183】
このような遠隔者端末3は、人物情報7aが農園24を訪れるであろう訪問者の情報を含むものであるので、将来的に訪問する予定のある訪問者21に連絡することができる。また適切な時期に農作業の依頼をすることができる。
【0184】
また人物情報7aが、人物の所属・属性に関する所属・属性情報及び/又は農業知識・経験に関する知識・経験情報を含むものであり、前記伝えるべき情報が、人物情報7aに基づいて選択された訪問者21に対する農作業の依頼を含むものであるので、依頼すべき者の農作業の上手さの他、農作業を行う背景を加味した上で、依頼すべき者及び報酬を支払うべき者を選択できる。
【0185】
ユーザ端末3、4、14は、1又は複数のコンピュータにより実行され、且つ、農園の撮像から形成した撮像空間又は前記撮像を模した形成した疑似空間の2次元又は3次元空間データからなる仮想空間を介するコミュニケーション方法のための農園システムに用いるユーザ端末であって、コミュニケーションを図るために伝えるべき情報を送信する前記ユーザを選択すべく、前記ユーザを特定する特定情報5aに基づいて特定された前記ユーザの人物情報を要求する人物選択取得手段10を備えていることを特徴としている。農園24を訪れている訪問者21又は仮想訪問者23の人物情報7aを得ることができるので、農園24と仮想空間との間において、会話を促すことができる。
【0186】
システム40は、農園24の撮像から形成して撮像空間又は前記撮像を模した疑似空間の2次元又は3次元空間データからなる仮想空間にアクセスするユーザ間で交流を図る農園システムであって、前記仮想空間を記憶する記憶部31及び前記仮想空間を訪れる仮想訪問者23の人物情報7aを取得する人物情報取得手段7を備えるサーバ装置2と、サーバ装置2と通信可能に接続されると共に、仮想訪問者23がコミュニケーション図るための他の仮想訪問者を選択すべく、前記仮想空間内の他の人物情報7aを要求する人物選択取得手段10及び選択された仮想訪問者23に伝達をするための伝達手段11からなる仮想訪問者のユーザ端末3、14とからなることを特徴とする。
仮想訪問者同士が仮想空間としての農園24で会話することができる。体調や天気・気温に影響されることなく、会話を楽しむことができる。同じ農園画像を見ながら会話ができる。
【0187】
このようなシステム40は、仮想訪問者のユーザ端末3、14は、前記農園内の農産物や前記農産物の関連商品を含む商品情報28aを取得する商品取得手段27を備えており、サーバ装置2は、前記農産物や関連商品を購入するための決済手段13を備えているので、農園24の外部から農産物を購入することができる。例えば、農産物の販売者と話した上で購入することができる。世界中のケアファームの農園24から農産物を購入できる。
【0188】
(農園の場合のさらに他の例)
仮想空間の農園を介する生産者/販売者との交流方法20aは、サーバ装置2及びユーザ端末3、4、14により実行され、且つ、農園24の撮像から形成した撮像空間又は前記撮像を模して形成した疑似空間の2次元又は3次元空間データからなる仮想空間の農園24aを介する生産者/販売者との交流方法であって、前記仮想空間の農園を訪問している購入者/観光者としての仮想訪問者23の操作に基づく前記仮想空間の農園を移動する視点画像を前記仮想訪問者のユーザ端末に送信するステップと、前記農園を訪問している生産者/販売者としての訪問者21の位置情報45aを取得するステップと、前記位置情報に対応する前記仮想空間の農園における座標位置46aに、予め設定された訪問者のアバタ要素45bを表示するステップとを備えていることを特徴としている。
このため仮想訪問者23は、観光のため、農園に関連する商品41を確認/購入したりするため、若しくは、生産者/販売者と交流するために、仮想空間の農園24aを訪問することができる。
【0189】
このような仮想空間の農園を介する生産者/販売者との交流方法20aは、仮想訪問者23の仮想空間の農園24aの座標位置に関する座標位置情報46aを取得するステップと、前記座標位置情報に対応する前記訪問者21のユーザ端末3を通した視界における位置に、予め設定された前記仮想訪問者のアバタ要素46bを重ねて表示するステップとを備えているので、互いのアバタ要素が見えているので交流を促すことができる。
【0190】
また農園24の農産物41を含む所定の位置範囲48aと、前記位置範囲に対応する前記仮想空間の農園の座標位置範囲49aとが設定されており、前記生産者/販売者のユーザ端末を通した視界における前記位置範囲及び前記仮想訪問者のユーザ端末に表示される前記座標位置範囲に、それぞれ前記農産物に関連する農産物表示要素48b、49bを表示するステップを備えているので、訪問者21と仮想訪問者23とが、同じ農産物41である農産物表示要素48b、49bを把握しながら、交流することができる。また購入対象の農産物41を選択できる。
【0191】
また仮想訪問者23と訪問者21との間で音声情報/テキスト情報11aにより対話するステップを備えているので、生産者や他の仮想訪問者23と交流を図ることができる。
【0192】
また仮想訪問者23は、農園24で得られた農産物や前記農産物の関連商品を含む農園関連商品41又は前記農園関連商品が掲載されたwebサイトを含む情報媒体51に付されたリンクを含むアクセス情報43を介して仮想空間の農園24aに訪問するステップを備えているので、農園の外部の販売所から仮想空間の農園24aを訪問し、農園の様子、生産者との交流を通じて、農園関連商品41についての知見を得ることができる。
【0193】
また仮想訪問者23が対話するための訪問者21を選択すべく、前記訪問者を特定する特定情報5aに基づいて、予め登録された訪問者の人物情報7aを取得するステップを備えているので、対話すべき相手の人物情報を得るので、会話を促すことができる。
【0194】
また人物情報7aが、人物の所属・属性に関する所属・属性情報及び/又は農業知識・経験に関する知識・経験情報を含むものであるので、自分とマッチした相手を選択でき、一層会話を促すことができる。
【0195】
また農園24で得られた農産物や前記農産物の関連商品を含む農園関連商品41を購入するために決済をするステップを備えているので、仮想空間の農園24a内で農園関連商品41を購入することができる。
【0196】
サーバ装置は、農園24の撮像から形成した撮像空間又は前記撮像を模して形成した疑似空間の2次元又は3次元空間データからなる仮想空間の農園24aを介する生産者/販売者との交流方法20aに用いるサーバ装置2であって、前記農園を訪問している生産者/販売者としての訪問者21の位置情報45aを取得する座標取得手段18と、前記仮想空間の農園を訪問している購入者/観光者としての仮想訪問者23の操作に基づく前記仮想空間の農園を移動する視点画像を前記仮想訪問者のユーザ端末3、14に送信すると共に、前記位置情報に対応する前記仮想空間の農園における座標位置に、予め設定された前記訪問者のアバタ要素45bを表示する仮想空間処理手段17とを備えていることを特徴としている。
このため仮想訪問者23は、観光のため、農園に関連する商品41を確認/購入したりするため、若しくは、生産者/販売者と交流するために、仮想空間の農園24aを訪問することができる。
【0197】
このようなサーバ装置2は、座標取得手段18は、仮想訪問者23の仮想空間の農園24aの座標位置に関する座標位置情報46aを取得し、仮想空間処理手段17は、前記座標位置情報に対応する訪問者21のユーザ端末4を通した視界における位置に、予め設定された前記仮想訪問者のアバタ要素46bを重ねて表示するので、互いのアバタ要素が見えているので交流を促すことができる。
【0198】
また農園24の農産物41を含む所定の位置範囲48aと、前記位置範囲に対応する仮想空間の農園24aの座標位置範囲49aとが設定されており、仮想空間処理手段17が、生産者/販売者のユーザ端末4を通した視界における前記位置範囲及び仮想訪問者23のユーザ端末3、14に表示される前記座標位置範囲に、それぞれ前記農産物に関連する農産物表示要素48b、49bを表示するものであるので、訪問者21と仮想訪問者23とが、同じ農産物41である農産物表示要素48b、49bを把握しながら、交流することができる。また購入対象の農産物41を選択できる。
【0199】
また仮想訪問者23のユーザ端末3、14に送信するための農園24の農産物や前記農産物を含む農園関連商品41の商品情報28を記憶する記憶部31を備えているので、選択した農産物表示要素48b、49bに紐付けられている商品情報28を得ることができる。
【0200】
また農園関連商品41を購入するための決済手段9を備えているので、仮想空間の農園内で農園関連商品41を購入することができる。
【0201】
また仮想訪問者23が対話するための前記訪問者21を選択すべく、前記訪問者を特定する特定情報5aに基づいて特定された前記訪問者の人物情報7aを取得する人物情報取得手段7を備えているので、対話すべき相手の人物情報7aを得るので、会話を促すことができる。
【0202】
また人物情報7aが、人物の所属・属性に関する所属・属性情報及び/又は農業知識・経験に関する知識・経験情報を含むものであるので、自分とマッチした相手を選択でき、一層会話を促すことができる。
【0203】
農園関連商品と仮想空間の連携システム52は、農園24で得られた農産物を含む農園関連商品41又は前記農園関連商品が掲載されたwebサイトを含む情報媒体51と、上述のサーバ装置とからなり、前記農園関連商品又は前記情報媒体が、仮想空間の農園24aを訪問するためのリンクを含むアクセス情報43を有していることを特徴としている。
このため農園の外部の販売所から仮想空間の農園24aを訪問し、農園の様子、生産者との交流を通じて、農園関連商品41についての知見を得ることができる。
【0204】
[8.まとめ]
(1)(9)仮想空間のイベントエリアを介する交流方法20aは、サーバ装置2及びユーザ端末3、4、14により実行され、且つ、イベント会場を含むイベントエリア54の撮像から形成した撮像空間又は前記撮像を模して形成した疑似空間の2次元又は3次元空間データからなる仮想空間のイベントエリアを介する交流方法であって、仮想空間のイベントエリアを訪問している仮想訪問者23の操作に基づく仮想空間のイベントエリアを移動する視点画像を仮想訪問者のユーザ端末に送信するステップと、前記イベントエリアを訪問している訪問者21の位置情報45aを取得するステップと、位置情報に対応する仮想空間のイベント会場における座標位置46aに、予め設定された訪問者のアバタ要素45bを表示するステップとを備えていることを特徴としている。
このため仮想訪問者23は、イベント関連商品53を確認/購入したりするため、若しくは、他の訪問者と交流するために、仮想空間のイベントエリア54aを訪問することができる。
【0205】
(2)(10)このような想空間のイベントエリアを介する交流方法20aは、仮想訪問者の仮想空間のイベントエリア54aの座標位置に関する座標位置情報46aを取得するステップと、座標位置情報に対応する訪問者21のユーザ端末3を通した視界における位置に、予め設定された仮想訪問者のアバタ要素46bを重ねて表示するステップとを備えているので、互いのアバタ要素が見えているので交流を促すことができる。
【0206】
(3)(11)またイベントエリアの商品55を含む所定の位置範囲48aと、位置範囲に対応する仮想空間のイベントエリアの座標位置範囲49aとが設定されており、訪問者のユーザ端末を通した視界における位置範囲及び仮想訪問者のユーザ端末に表示される座標位置範囲に、それぞれ商品に関連する商品表示要素48b、49bを表示するステップを備えているので、訪問者21と仮想訪問者23とが、同じ商品55である農産物表示要素48b、49bを把握しながら、交流することができる。また購入対象の商品55を選択できる。
【0207】
(4)また仮想訪問者23と訪問者21との間で音声情報/テキスト情報11aにより対話するステップを備えているので、他の仮想訪問者23と交流を図ることができる。
【0208】
(5)またイベントエリア54で得られる商品や前記商品の関連商品を含むイベント関連商品55又は前記イベント関連商品が掲載されたwebサイトを含む情報媒体51が、仮想空間のイベントエリアを訪問するためのリンクを含むアクセス情報43を有しており、アクセス情報を通じて仮想空間のイベントエリアを訪問するステップをさらに備えているので、農園の外部の販売所から仮想空間のイベントエリア54aを訪問し、イベントエリアの様子、出展者との交流を通じて、イベント関連商品55についての知見を得ることができる。
【0209】
(6)また仮想訪問者23が対話するための訪問者21を選択すべく、訪問者を特定する特定情報5aに基づいて、予め登録された訪問者の人物情報7aを取得するステップを備えているので、対話すべき相手の人物情報を得るので、会話を促すことができる。
【0210】
(7)また人物情報7aが、人物の所属・属性に関する所属・属性情報及び/又はイベントエリアに関する知識・経験情報を含むものであるので、自分とマッチした相手を選択でき、一層会話を促すことができる。
【0211】
(8)またイベントエリア54で催されるイベントの開催中の所定の期間において前記アバタ要素が存在した時間情報57aおよび位置情報57bを記憶するステップを備えているので、既に終了したイベントを体験することができる。また過去のアバタ要素45b、46bを選択し、人物情報DB8の連絡先8eを介して連絡することができる。
【0212】
(9)またイベントエリアで得られる商品や前記商品の関連商品を含むイベント関連商品55を購入するために決済をするステップを備えているので、仮想空間のイベントエリア54a内でイベント関連商品55を購入することができる。
【0213】
(16)イベント関連商品と仮想空間の連携システム56は、イベントエリア54で得られる商品や前記商品の関連商品を含むイベント関連商品55又は前記イベント関連商品が掲載されたwebサイトを含む情報媒体51と、上述のサーバ装置と、ユーザ端末3、14とからなり、前記イベント関連商品又は前記情報媒体が、前記仮想空間のイベントエリア54aを訪問するためのリンクを含むアクセス情報43を有していることを特徴としている。
このため情報媒体51を介して仮想空間のイベントエリア54aを訪問し、イベントの様子、訪問者/出展者との交流を図ることができる。
【符号の説明】
【0214】
1 認証装置、2 サーバ装置、3 遠隔者端末、3a 表示部、4 訪問者端末、5 人物特定手段、6 人物特定データベース、7 人物情報取得手段、7a 人物情報、8 人物情報データベース、9 決済手段、10 人物選択取得手段、11 伝達手段、11a 伝達情報、11b 完了情報、12 依頼・報酬登録手段、12a 依頼情報、13 決済情報、14 仮想訪問者端末(ヘッドマウントディスプレイシステム)、15 ヘッドマウントディスプレイ、15a 表示部、15b 頭部位置検出センサ、15c スピーカ、15d マイク、15e 操作部、16 制御装置、17 仮想空間処理手段、17a 操作情報、18 座標取得手段、19 更新手段、20 第4システム、20a 交流方法、21 訪問者、22 遠隔者、23 仮想訪問者、24 農園、25 カメラ装置、25a 顔画像情報、26 通信網、27 商品取得手段、28 商品情報データベース、29 第2システム、30 CPU、31 メモリ、32 入出力装置、33 接続ポート、33a 記憶デバイス、34 通信回路、35 バスライン、36 サーバプログラム、37 ブラウザプログラム、38 OS、39 端末プログラム、40 第3システム、41 農園関連商品、42 3次元カメラ、43 アクセス情報、44 システム、45a 位置情報、45b アバタ要素、46a 座標位置情報、46b アバタ要素、47 表示画面、48a 位置範囲、48b 農産物表示要素、49a 座標位置範囲、49b 農産物表示要素、50 表示画面、51 情報媒体、52 農園関連商品と仮想空間の連携システム、53 システム、54 イベントエリア、55 イベント関連商品、56 イベント関連商品と仮想空間の連携システム、57a 過去の位置情報、57b 過去の時間情報、58 過去の情報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21