(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024097791
(43)【公開日】2024-07-19
(54)【発明の名称】腹膜透析機械
(51)【国際特許分類】
A61M 1/28 20060101AFI20240711BHJP
【FI】
A61M1/28 130
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024067258
(22)【出願日】2024-04-18
(62)【分割の表示】P 2019563475の分割
【原出願日】2018-05-16
(31)【優先権主張番号】102017110607.3
(32)【優先日】2017-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】597075904
【氏名又は名称】フレゼニウス メディカル ケア ドイッチェランド ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100171675
【弁理士】
【氏名又は名称】丹澤 一成
(72)【発明者】
【氏名】ヴォルフ クラウス
(72)【発明者】
【氏名】ヴァーベル ペーター
(57)【要約】
【課題】排出の進行又は排出フェーズの実際の終了をより確実に認識できる腹膜透析機械を提供すること。
【解決手段】本発明は、透析液用の流入フェーズ、滞留期間及び排出フェーズを含む循環サイクルを有する腹膜透析治療の実施のための腹膜透析機械に関し、上記機械は、制御ユニットと、患者への及び患者からの透析液の流入速度及び/又は排出速度を決定するための測定装置とを有し、制御ユニットは、流入フェーズ及び/又は排出フェーズ中に測定装置によって決定された流入速度及び/又は排出速度の時間経過曲線と、対応する基準曲線との間の比較を行って、この比較に基づいて患者への及び患者からの透析液の流入及び/又は排出の障害を認識するように構成される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
透析液用の流入フェーズ、滞留期間及び排出フェーズを含む循環サイクルを有する腹膜透析治療の実施のための腹膜透析機械であって、前記機械が、制御ユニットと、患者への及び患者からの前記透析液の流入速度及び/又は排出速度を決定するための測定装置と、を有する腹膜透析機械において、
前記制御ユニットは、流入フェーズ及び/又は排出フェーズ中に前記測定装置によって決定された前記流入速度及び/又は前記排出速度の時間経過曲線と、対応する基準曲線との間の比較を行って、前記比較に基づいて前記患者への及び患者からの前記透析液の前記流入及び/又は排出の障害を認識するように構成される、ことを特徴とする腹膜透析機械。
【請求項2】
前記制御ユニットは、前記患者からの前記透析液の排出の障害の認識に対して及び/又は前記患者への透析液の流入の障害の認識に対して、時限観察フェーズが開始されて、この間に前記排出速度又は前記流入速度が測定され、流量又は最小流量の再到達に対してチェックされるように構成される、ことを特徴とする請求項1に記載の腹膜透析機械。
【請求項3】
前記制御ユニットは、前記患者からの前記透析液の排出の障害の認識に対して、ある量が前記患者の方向に搬送されるように構成される、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の腹膜透析機械。
【請求項4】
前記制御ユニットは、前記患者への又は前記患者からの前記透析液の流入及び/又は排出の障害の認識に対して信号が出力されるように構成される、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の腹膜透析機械。
【請求項5】
前記信号は、視覚信号、音響信号又は振動信号である、ことを特徴とする請求項4に記載の腹膜透析機械。
【請求項6】
前記制御ユニットは、前記機械の構成の最適化が前記比較に基づいて行うように構成される、ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の腹膜透析機械。
【請求項7】
前記基準曲線は、前記制御ユニットに記憶された患者独立関数である、ことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の腹膜透析機械。
【請求項8】
前記基準曲線は患者固有の関数である、ことを特徴とする前記請求項1~6のいずれか1項に記載の腹膜透析機械。
【請求項9】
前記機械は、重力的に作動する機械である、ことを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の腹膜透析機械。
【請求項10】
前記機械は、能動的に搬送する機械である、ことを特徴とする前記請求項1~8のいずれか1項に記載の腹膜透析機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、患者に腹膜透析治療を実施するための機械に関する。
【背景技術】
【0002】
腹膜透析はまたPDと略される。腹膜透析機械を用いて行われる自動化腹膜透析(APD)のプロセスを含む、種々のPDプロセスが存在する。ADPでは、全ての治療ステップ又は治療ステップの少なくとも一部は、自動化された方式で行われる。上述のステップは、例えば、ポンプのオン又はオフの切り替え、バルブの開放又は閉鎖、その他とすることができる。
【0003】
重力的に、すなわち重力により、及び/又は1又は2以上のポンプにより、透析液の流れを生じさせることができる。
【0004】
本発明は、特定の種類のPDに限定されず、すなわち、自動機械、非自動機械、重量測定機械及びポンプ作動機械を含む。
【0005】
PDでは、機械は、例えば、透析液をポンプによりカテーテルを介して自動化方式で又は流入フェーズ(インフロー相)において重力的に腹腔内に患者に対して供給する。
【0006】
次いで、透析液は、滞留期間中に腹腔内に残っている。このプロセスでは、低分子物質は、濃度勾配が存在することに起因して、腹膜の毛細血管を介して血液から透析液に入ることができる。透析液が血液よりも浸透活性物質の含有量が高いという条件下では、このようにして身体から水を除去することができる。滞留期間の終了後、機械は、この場合も同様にカテーテルを介して腹腔から排出フェーズ(ドレナージ相)において、排除された物質で濃縮されてその結果使い果たされた透析液を除去する。液体交換は、重力的に又は能動的にポンプにより行うことができる。
【0007】
流入フェーズ、滞留期間及び排出フェーズのサイクルは、典型的なプロセス管理ルーチンにおいて、例えば、患者が眠っている間一晩中複数回繰り返される。排出フェーズが終了したこと、すなわち、使用済みの透析液が患者の腹腔から完全に又は部分的に排出されたと機械が判断すると、新しい導入フェーズが常に開始される。
【0008】
現在公知の腹膜透析機械は、排出フェーズが終了したかどうかの決定を下し、新しい流入フェーズは、排出フェーズの終わりに通常使用される基準、すなわち、到達した最小排出量及び特定の流量を下回る低下を単に参照して開始することができる。これに関して、例えば、排出ホースの意図しないねじれから生じる排出の障害は認識されず、このようにして排出フェーズが早期に中断されて、後続の流入フェーズが尚早に始まることが起こり得る。しかしながら、消費した透析液が全ての排出フェーズにおいて腹腔からできるだけ完全に除去されて、できるだけ大量の交換量を確保することは、可能な限り効率的な治療のために望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、排出の進行又は排出フェーズの実際の終了をより確実に認識できる腹膜透析機械を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この背景技術に対して、本発明は、透析液用の流入フェーズ、滞留期間及び排出フェーズを含む循環サイクルを有する自動化腹膜透析治療の実施のための腹膜透析機械に関し、本機械は、制御ユニットと、患者への及び患者からの透析液の流入速度及び/又は排出速度を決定するための測定装置と、を有する。本発明によれば、制御ユニットは、流入フェーズ及び/又は排出フェーズ中に測定装置によって決定された流入速度及び/又は排出速度の時間経過曲線と、対応する基準曲線との間の比較を行って、この比較に基づいて患者への及び患者からの透析液の流入及び/又は排出の障害を認識するように構成されるようになっている。
【0011】
機械は、好ましくは、流入及び排出が機械の制御ユニットにより自動化方式で行われるように構成される。
【0012】
流入フェーズ及び/又は排出フェーズ中の排出速度の時間経過の基準曲線は、制御ユニットに記憶され、測定比較曲線をこれと比較することができるように構成することができる。流入速度及び/又は排出速度の典型的な時間経過は、比較を参照して認識することができ、流入フェーズ又は排出フェーズの障害を示すことができる。透析液の総量又は所望の量が患者から実際に排出されているかどうかに関する認識精度は、例えば、これに基づいて改良することができる。対抗策は更に、障害の場合に開始することができる。
【0013】
本発明は、好ましくは、能動的に搬送するAPD機械、すなわち、患者へ/患者からの透析液の流入及び/又は排出が1又は2以上のポンプにより行われる腹膜透析機械に関し、また重力的に作動し、指定された流入及び/又は排出が重力により及びポンプなしで行われる腹膜透析機械に関する。何れの場合にも流体流の制御は、好ましくは、自動化方式で、例えば、開放及び閉鎖バルブ、その他によって行われる。
【0014】
1つの実施形態において、制御ユニットは、患者からの透析液の排出の障害の認識に対して、時限観察フェーズが開始されて、この間に排出速度が測定され、最小流量の再到達に関してチェックされるように構成される。従って、本実施形態は、例えば、患者の移動に起因したカテーテルのねじれ又はそれ自体のホースリリースのために、最小流量が同様に使用されるかどうかの静観アプローチである。所望の最小流量が、例えば1~5分間持続できる観察フェーズ中に同様に到達しない場合に、更なる手段を提供することができる。最小流量は、例えば、公差控除によって必要とされるように補正された、排出フェーズの特定時間における基準曲線で提供されることになる当該流量に対応することができる。
【0015】
1つの実施形態において、制御ユニットは、患者からの透析液の排出の障害の認識に対して、ある量が患者の方向に搬送されるように構成されている。ラインの品質は、この手段を用いてチェックすることができる。搬送は、例えば、流体ポンプにより能動的に行うことができる。測定は、このようなフェーズが提供される場合に観察フェーズの経過後任意選択的に行うことができる。
【0016】
1つの実施形態において、制御ユニットは、患者へ又は患者からの透析液の流入及び/又は排出の障害の認識に対して信号が出力されるように構成されている。
【0017】
この目的のために、機械は、外部信号ユニットとの通信のための信号ユニット又はインターフェースを有するように構成される。信号出力は、状況を改善する試みを表すことができる。信号は、例えば、患者を目覚めさせ又は刺激し、或いは、患者が移動する、又は同様にカテーテルを能動的に作動状態に設定するという事実に対して患者の注意を引く働きをすることができる。好適な信号は、例えば、視覚信号、聴覚信号又は振動信号を含む。測定は、このような対策が行われる場合の観察フェーズの経過後、及び/又は患者の方向にある量を搬送した後、任意選択的に行うことができる。
【0018】
1つの実施形態において、制御ユニットは、機械の構成の最適化を比較に基づいて行うことができるように構成されるようになっている。例えば、排出フェーズが終了したと考えられる時点に関する基準は、基準曲線及び測定曲線に従って患者に適合することができる。
【0019】
1つの実施形態において、基準曲線は、制御ユニットに記憶された患者独立関数であるように構成される。基準曲線は、例えば、投与された流体の量などの規定パラメータを用いて概略的に固定することができる。
【0020】
1つの実施形態において、基準曲線が患者固有の関数であるように構成される。例えば、基準曲線が治療の開始前に設定サイクルに記録されるように構成することができる。例えば、基準曲線は、複数の測定曲線から、例えば平均を形成することによって、決定されるように構成することができる。基準曲線は、特定の数の先行サイクル又は治療において測定された曲線の重ね合わせによって形成することができ、従って、これは患者固有の平均値とすることができる。
【0021】
1つの実施形態において、機械は重力的に作動する機械であるように構成される。例えば、1又は2以上のバルブを提供することができ、制御ユニットは、上記又は各バルブが、患者から透析液の重力的排出を可能にするように滞留フェーズの後及び排出フェーズの開始前に開放されるように、及び/又は上記又は各バルブが、患者への透析液の重力的流入を可能にするように排出フェーズの後及び流入フェーズの開始前に開放されるように構成することができる。
【0022】
1つの実施形態において、機械が能動的に搬送する機械であるように構成される。例えば1又は2以上のポンプを設けることができ、従って、制御ユニットは、上記又は各ポンプを用いて排出フェーズ中に患者から透析液を引き戻し及び/又は上記又は各ポンプを用いて流入フェーズ中に患者に透析液を供給するように構成することができる。
【0023】
本発明は、更に、本発明による腹膜透析機械を用いて腹膜透析を実施する方法を含み、流入及び/又は排出フェーズ中の流入速度及び/又は排出速度の測定時間経過曲線と、対応する基準曲線との間で比較が行われ、患者へ又は患者からの透析液の流入及び/又は排出の障害は、この比較に基づいて認識される。本方法の有利な実施形態は、本発明による腹膜透析機械において制御ユニットの構成の上記説明から得られる。
【0024】
本発明の更なる詳細及び利点は、図を参照して説明される以下の実施形態から得られる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】重力的、すなわち受動的排出で排出フェーズ中の腹腔中の排出速度(容量/時間)の可能な時間経過を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
実施形態によれば、透析液のための流入フェーズ、滞留期間、及び排出フェーズを含む循環サイクルを有する自動化腹膜透析治療の実施を対象にした腹膜透析機械が提供される。機械は、患者へ又は患者からの透析液の流入速度及び/又は排出速度を決定するための制御ユニット及び測定装置を含む。機械は、患者に透析液を搬送するための透析物ポンプ、並びに患者から透析液の重力的排出を可能にするように滞留フェーズの後及び排出フェーズの開始前に制御ユニットによって開放された排出バルブを更に含む。
【0027】
排出フェーズの時間経過に対する基準曲線は、患者固有であり、特定の数の先行サイクルにおいて排出処置の過程で測定された曲線の重ね合わせによって形成されたメモリ、例えば、制御ユニットに記憶される。アルゴリズムは、関連して更なる排出フェーズ中に測定装置によって決定された排出速度の時間経過曲線と基準曲線との間で比較を行うことができる制御ユニットに更に記憶される。アルゴリズムは更に、この比較に基づいて患者からの透析液の排出の障害の認識を可能にする。
【0028】
機械に物理的に位置付けられたメモリの代わりに、メモリはまた、機械の一部を形成しない患者カード又は他の何れかのデータストア上などの可動物品上に位置付けることができる。
【0029】
障害が認識された場合、制御ユニットは、一連の手段を取るように構成される。
【0030】
特定の観察フェーズ、例えば、3分観察フェーズが最初に開始され、ここで、排出速度が連続的に測定され、最小流量の再到達に関するチェックがなされる。最小流量は、障害の発生する前に存在するはずの流量から、例えば30%の公差を減算したものに対応する。
【0031】
最小流量が観察フェーズの過程で再到達されない場合、制御ユニットは、透析物ポンプを始動して、患者の方向に特定のより小さな、例えば100mlの容量を搬送する。ラインの品質は、この手段を用いてチェックすることができる。
【0032】
前述の数値は、本発明を限定しない実施例である。
【0033】
代替として又はこれに加えて、警告信号、好ましくは1つの音響情報を出力することができる。
【0034】
障害が、例えば、カテーテルのねじれを示すことができるこの充填試験の一部として起こる場合、制御ユニットは、機械に据え付けられた信号ユニットに音響信号を出力する。このことは、患者を目覚めさせ、患者に警報を出して自分の位置を変えるのに好適なはずである。
【0035】
このステップの後、再評価が繰り返し観察フェーズ及び繰り返し充填試験の形態で行われる。信号伝達はまた、患者が必要に応じて実際に起き上がり、ラインの機能をチェックするように、同じ形態又はより強化された形態で繰り返すことができる。
【0036】
図の「基準」曲線は、通常の場合において実施形態に従って機械において排出速度の時間経過を示している。排出速度は、静水圧が低下することにより、患者内が空になっていくことにより低下する。この持続時間は、例えば、合計5分とすることができる。
【0037】
図の曲線「障害1」は、排出フェーズの終了直前に排出が妨げられる場合の排出速度の時間経過を示す。この場合、例えば、特定の静水圧が下回っているときに更なる排出がもはや続かないように、排出カテーテルが垂れ下がり、又は塞がれ又は引っかかり/ねじられる場合に起こる可能性がある。
【0038】
図の曲線「障害2」は、最終的に、流出がすでに少し前に妨げられている場合の排出速度の時間経過を示す。この場合、例えば、特定の静水圧が下回っているとき更なる排出がもはや続かないように、眠っている間に患者の移動によって排出カテーテルが垂れ下がり又は遮断され、例えば、塞がれる場合に起こる可能性がある。
【0039】
本発明による解決策の利点は、例えば、以下のサイクルの排出フェーズから流入フェーズへの早期切り替えの回避、並びに排出挙動全体の改善及び従って治療の最適化を含む。不正又は不要な方式で終わった排出フェーズの数は、削減することができる。これらはまた、ユーザが機械挙動に悪い影響を与える可能性は少ない。患者は、例えば、自分の就寝位置、ベッドの高さ又は機械の設置場所に関して改善されたフィードバックを有する。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
透析液用の流入フェーズ、滞留期間及び排出フェーズを含む循環サイクルを有する腹膜透析治療の実施のための腹膜透析機械であって、前記機械が、制御ユニットと、患者への前記透析液の流入速度及び/又は患者からの前記透析液の排出速度を決定するための測定装置と、を有する腹膜透析機械において、
前記制御ユニットは、前記流入フェーズ及び/又は前記排出フェーズ中に前記測定装置によって決定された前記流入速度及び/又は前記排出速度の時間経過曲線と、対応する基準曲線との間の比較を行って、前記比較に基づいて前記患者への前記透析液の流入及び/又は前記患者からの前記透析液の排出の障害を認識するように構成され、
前記制御ユニットは、前記流入速度及び/又は前記排出速度が、基準曲線から公差範囲を減算した流量に対応する最小流量を下回ったことの認識に対して、時限観察フェーズが開始されて、この間に前記流入速度及び/又は前記排出速度が測定され、前記制御ユニットは、前記流入速度及び/又は前記排出速度が、前記最小流量に再び到達したか否かチェックされるように構成され、
前記制御ユニットは、前記流入速度及び/又は前記排出速度が、前記最小流量に再び到達しない場合、前記患者への前記透析液の流入及び/又は前記患者からの前記透析液の排出の障害の認識に関する信号が出力されるように構成され、
前記時限観察フェーズの経過後、前記信号が出力され、
前記基準曲線は患者固有の関数であり、特定の数の先行サイクル又は治療において測定された曲線の重ね合わせによって形成される、ことを特徴とする腹膜透析機械。
【請求項2】
前記制御ユニットは、前記患者からの前記透析液の排出の障害の認識に対して、透析液の所定量が前記患者の方向に搬送されるように構成される、ことを特徴とする請求項1に記載の腹膜透析機械。
【請求項3】
前記信号は、視覚信号、音響信号又は振動信号である、ことを特徴とする請求項1または2に記載の腹膜透析機械。
【請求項4】
前記制御ユニットは、前記機械の動作の最適化が前記比較に基づいて行うように構成される、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の腹膜透析機械。
【請求項5】
前記機械は、重力的に作動する機械である、ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の腹膜透析機械。
【請求項6】
前記機械は、透析液を能動的に搬送する機械である、ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の腹膜透析機械。
【外国語明細書】