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特開2024-97865排尿調節用の埋め込み可能デバイスを監視するための装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024097865
(43)【公開日】2024-07-19
(54)【発明の名称】排尿調節用の埋め込み可能デバイスを監視するための装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/12 20060101AFI20240711BHJP
【FI】
A61B17/12
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024074952
(22)【出願日】2024-05-02
(62)【分割の表示】P 2021547597の分割
【原出願日】2020-02-14
(31)【優先権主張番号】62/805,503
(32)【優先日】2019-02-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/450,246
(32)【優先日】2019-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】521358752
【氏名又は名称】ウロメディカ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】UROMEDICA,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】バートン、ジョン エイチ.
(72)【発明者】
【氏名】クック、ティモシー シー.
(57)【要約】
【課題】排尿調節用の埋め込み可能デバイスを監視するための装置を提供すること。
【解決手段】1つまたは複数のセンサは、埋め込み可能なデバイスおよび埋め込み可能デバイスの配置および/または調整に使用される手術器具のうちの1つまたは複数に組み込まれている。埋め込み可能デバイスは、尿失禁の治療としての尿道の接合など、体管腔の制御可能な接合のための調整可能な膜要素を含む。様々な実施形態において、1つまたは複数のセンサは、調整可能な膜要素の形状、体管腔に対する調整可能な膜要素の位置、または体管腔の形状のうちの少なくとも1つを示す情報を検出するように構成され得る。
【選択図】図23
【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書及び図面に記載の発明。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、一般に、埋め込み可能医療デバイス、より具体的には、尿失禁を治療するための埋め込み可能デバイスの配置および/または調節を監視するための方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
尿失禁を治療するための埋め込み可能デバイスの一例は、導管で後部ポートに接続されたバルーンなどの調整可能な膜要素を含む。埋め込み可能デバイスは、患者の尿道に隣接して配置された調整可能な膜要素と、低侵襲手術によって患者の皮膚の下に配置された後部ポートを使用して、患者に埋め込まれ得る。調整可能な膜要素は、手術中および手術後に、後部ポートに流体を注入するか、または針を使用して後部ポートから流体を経皮的に抽出することによって調整され得る。例示的な治療では、そのような埋め込み可能デバイスのうちの2つは、くしゃみ、咳、または身体活動中の偶発的な尿漏れから保護するために、2つの調整可能な膜要素が患者の膀胱頸部に圧力および支持を提供するように患者に配置される。この治療の有効性は、患者への適切な配置と配置後の調整可能な膜要素の調整とに依存する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
1つまたは複数のセンサは、埋め込み可能なデバイスおよび埋め込み可能デバイスの配置および/または調整に使用される手術器具のうちの1つまたは複数に組み込まれている。埋め込み可能デバイスは、尿失禁の治療としての尿道の接合など、体管腔の制御可能な接合のための調整可能な膜要素を含む。様々な実施形態において、1つまたは複数のセンサは、調整可能な膜要素の形状、体管腔に対する調整可能な膜要素の位置、または体管腔の形状のうちの少なくとも1つを示す情報を検出するように構成され得る。
【0004】
様々な実施形態において、体管腔の制御可能な接合のための埋め込み可能デバイスは、調整可能な膜要素および長尺状の導管を含むことができる。調整可能な膜要素は、チャンバを規定する内面を有する連続壁を含むことができる。長尺状の導管は、調整可能な膜要素に接続されてシールされた周面と、後端と、前端と、後端における第1の開口部から第2の開口部まで長尺状の導管内で長手方向に延びる管腔とを含むことができる。第2の開口部は、第1の開口部を通して導入されて適用された流動性材料によって調整可能な膜要素を調整可能に拡張または収縮させるための埋め込み可能デバイスのチャンバと流体連通している。1つまたは複数のセンサが埋め込み可能デバイスおよび/またはセンサプローブに組み込まれ得る。センサプローブは、埋め込み可能デバイスの位置決め、埋め込み可能デバイスの調整、および/または体管腔の接合状態を監視するためのものである。一実施形態では、1つまたは複数のセンサが、調整可能な膜要素または埋め込み可能デバイスの長尺状の導管の少なくとも1つに組み込まれている。別の実施形態では、センサプローブは、センサが組み込まれた前端を含む。一実施形態では、長尺状の導管の管腔は、その前端を含むセンサプローブの一部を収容するように構成される。別の実施形態では、埋め込み可能デバイスは、長尺状の導管内で長手方向に延びる別の管腔を含む。該管腔は、センサプローブの一部を受容するように構成された入口と、センサプローブを停止するように構成された閉鎖端部、または前端を含むセンサプローブの一部が出ることを許容するように構成された出口とを有する。様々な実施形態において、1つまたは複数のセンサは、カメラまたはボアスコープのような1つまたは複数の光学センサ、および/または超音波画像を生成するための1つまたは複数の超音波トランスデューサを含むことができる。
【0005】
この概要は、本出願のいくつかの教示の概要であり、本主題の排他的または網羅的な取り扱いを意図するものではない。本主題に関するさらなる詳細は、詳細な説明および添付の特許請求の範囲に記載されている。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲およびそれらの法的均等物によって定義される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、本主題の実施形態による、埋め込み可能デバイスの調整可能な膜要素に流動性材料を提供するための埋め込み可能デバイスおよび注射器源の斜視図である。
図2図2は、本主題の一実施形態による、図1に示される埋め込み可能デバイスの縦断面図である。
図3図3は、本主題の一実施形態による、図2の線3-3に沿って取られた断面図である。
図4図4は、本主題の実施形態による、埋め込み可能デバイスの挿入の前に、患者の体管腔に隣接する移植位置に身体組織に挿入されたガイドプローブを示す。
図5図5は、本主題の実施形態による、ガイドプローブ上に配置され、調整可能な膜要素が収縮された状態で所望の位置に部分的に前進される埋め込み可能デバイスを示す。
図6図6は、体管腔に調整可能な拘束を生じさせるために、体組織を体管腔に向かって移動させるべく、患者の体組織の所望の位置で拡張された後の、本主題の実施形態による埋め込み可能デバイスを示す。
図7図7は、本主題の一実施形態による、図6の線7-7に沿って取られた断面図である。
図8図8は、本主題の一実施形態による、患者の皮膚の下に後部ポートを挿入した後の埋め込み可能デバイスを示す。
図9図9は、本主題の実施形態による、別の埋め込み可能デバイスの概略図である。
図10図10は、本主題の実施形態による、別の埋め込み可能デバイスの概略図である。
図11図11は、本主題の実施形態による、尿道の接合を改善するための埋め込み可能デバイスの配置のおおよその標的部位を示す上面図である。
図12図12は、本主題の実施形態による、尿道の接合を改善するための埋め込み可能デバイスの配置のおおよその標的部位を示す、埋め込み領域における尿道の長さに沿った図である。
図13図13は、本主題の実施形態による、埋め込み可能デバイスおよびセンサプローブの図である。
図14図14は、本主題の実施形態による、センサプローブの一部の図である。
図15図15は、本主題の実施形態による、センサプローブの前端の図である。
図16図16は、本主題の実施形態による、埋め込み可能デバイスの前端の一部の断面図である。
図17図17は、本主題の実施形態による、埋め込み可能デバイスの前端の一部の断面図である。
図18図18は、本主題の実施形態による、1つまたは複数のセンサを有する埋め込み可能デバイスの図である。
図19図19は、本主題の実施形態による、埋め込み可能デバイスキットの図である。
図20図20は、本主題の実施形態による、埋め込み可能デバイスを用いた体管腔の接合の図である。
図21図21は、本主題の実施形態による、2つの埋め込み可能デバイスを用いた体管腔の接合の図である。
図22図22は、本主題の実施形態による、体管腔の接合のために体管腔に隣接する患者に埋め込まれた2つの埋め込み可能デバイスを示す画像である。
図23図23は、本主題の実施形態による、単一管腔の埋め込み可能デバイスおよびセンサプローブの図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本主題の以下の詳細な説明は、本主題が実施され得る特定の態様および実施形態を例示として示す添付の図面の主題に言及している。これらの実施形態は、当業者が本主題を実施することを可能にするのに十分詳細に説明されている。本開示における「1つの」実施形態、「一」実施形態、または「様々な」実施形態への言及は、必ずしも同じ実施形態への言及ではなく、そのような言及は、複数の実施形態を企図する。以下の詳細な説明は例示的なものであり、限定的な意味で解釈されるべきではない。本主題の範囲は、そのような特許請求の範囲が権利を与えられる法的均等物の全範囲とともに、添付の特許請求の範囲によって定義される。
【0008】
本明細書は、特に、尿失禁を治療するための埋め込み可能デバイスの配置および/または調整を監視するためのシステムおよび方法について説明する。埋め込み可能デバイスは、例えば、導管で後部ポートに接続された調整可能な膜要素を含むことができる。導管は、調整可能な膜要素のチャンバと後部ポートの内部空洞との間で流体連通を提供する管腔を有する。本明細書で説明される埋め込み可能デバイス(例えば、図1に示される埋め込み可能デバイス110)の様々な構造要素の各々は、様々な用語によって参照され得る。「調整可能な膜要素」(例えば、図1に示される調整可能な膜要素112)は、例えば、調整可能な要素、拡張可能な要素、拡張可能な膜要素、前方に拡張可能な膜要素、バルーン、または調整可能なバルーンと参照され得る。「導管」(例えば、図1に示される導管114)も、例えば、中央導管要素、デバイス導管、接続導管、接続導管チューブ、または管状の長尺状本体と参照され得る。「後部ポート」(例えば、図1に示される後部ポート116)も、例えば、後部ポート部分または後部ポート要素と参照され得る。「管腔」(例えば、図2に示される第1の管腔215および第2の管腔217)も、例えば、通路、内側通路、または内部通路と参照され得る。
【0009】
一例では、埋め込み可能デバイスは、導管でポートに接続された調整可能なバルーンを含む。バルーンは尿道に隣接して配置され、尿道壁に非周方向の圧縮を加える。治療の有効性は、尿道壁に近接した尿生殖器横隔膜上の尿道膀胱吻合部近傍の恥骨後隙(根治的前立腺切除術に起因する)など、患者の体内でのバルーンの適切な配置に依存する。2つのバルーン(例えば、2つの埋め込み可能デバイス)が使用される場合、それらの好ましい配置は、通常、尿道に対して対称で横方向である。埋め込み可能デバイスの埋め込み中にバルーンの位置を視覚的に監視すべく、蛍光透視法または経直腸的超音波検査が使用され得る。蛍光透視法は標準的な技術になったが、患者を放射線にさらし、状況によって視認が困難な2次元ビューを提供する。例えば、患者が手術台にいるとき、透視画像は、前後方向の面上のバルーンの位置を示さないため、バルーンが尿道壁に圧縮を加えるように適切に配置されているかどうかを示さない。経直腸的超音波検査(TRUS:Transrectal ultrasonography)は、より良い視界(例えば、前後方向の面上のバルーンの位置)を提供することができるが、外科医はこの画像技術に精通している必要がある。埋め込み可能なプロセスの間、埋め込み可能デバイスは、最初に、バルーンが標的空間に配置された状態で患者に配置される。バルーンは、目標空間から移動することなく(患者の組織による)カプセル化を可能にすべく、わずかに膨らませた状態に保たれ得る。カプセル化後、患者は、望ましくない閉塞を引き起こすことなく排尿調節を得てかつ維持するために、バルーンが調整される1つまたは複数の調整手順を経る。
【0010】
本主題は、埋め込み可能デバイスの配置および/または調整を監視するために、埋め込み可能デバイスに組み込まれた1つまたは複数のセンサ、および/または埋め込み可能デバイスを埋め込むための手術器具を使用する。この監視技術は、蛍光透視法または経直腸的超音波検査の使用を回避し、X線への曝露または超音波プローブの直腸挿入といったそれらの欠点を回避する。一実施形態では、1つまたは複数のセンサは、デバイスの埋め込み中にバルーンの配置および調整を監視するため使用される超音波画像化法を使用できるようにすべく、埋め込み可能デバイス上および/または手術器具上の1つまたは複数の超音波トランスデューサを含む。埋め込み可能デバイスの超音波センサは、バルーンの術後調整をさらに可能にすることができる。
【0011】
様々な実施形態において、本主題は、例えば、各バルーンの位置および各バルーンの膨張(拡張)の量を監視するための感知手段を提供する。様々な実施形態において、感知手段は、バルーンの過膨張に起因する過度の圧迫、適切な圧迫(治療の対象)、およびバルーンの膨張不足に起因する不十分な圧縮といったバルーンの膨張の程度に起因する圧縮量を示すことができる、尿道の様々な状態を監視するために使用され得る。治療の目標は、望ましくない閉塞のない排尿調節を患者に提供することであり、これには、バルーンを適切な位置に配置し、各バルーンを適切な量で膨張させることから生じる適切な量の尿道の接合が必要となる。本主題は、各バルーンの適切な位置および適切な膨張量の決定を可能にする。
【0012】
図1乃至図10は、埋め込み可能医療デバイスおよび手術器具の様々な実施形態を示す。手術器具は長尺状の本体を含み、1つまたは複数のセンサを組み込むことができるベースデバイスとして使用され得る。埋め込み可能医療デバイスは、センサを含む手術器具とともに使用され得、もしくは1つまたは複数のセンサを組み込むことができるベースデバイスとして使用され得る。埋め込み可能デバイスおよび手術器具の様々な実施形態は、図1乃至図10に示され、限定としてではなく、例として以下に説明される。これらの例、ならびに埋め込み可能デバイスおよび手術器具の追加の例は、米国特許第5,964,806号明細書、米国特許第6,045,498号明細書、米国特許第6,419,624号明細書、米国特許第6,579,224号明細書、および米国特許第8,926,494号明細書に説明されており、それら明細書は、ウロメディカ社に譲渡されており、参照によりその全体が本明細書に援用される。図11乃至図23は、本明細書で説明されているような埋め込み可能デバイスおよび/または手術用器具に組み込まれた1つまたは複数のセンサの様々な実施形態を示している。
【0013】
図1に示される本主題によれば、完全に拡張されたサイズで示される調整可能な膜要素112を含むとともに、長尺状の導管114に圧密に取り付けられた長尺状の埋め込み可能デバイス110が提供される。導管114は、第1の管腔215を介して拡張可能要素112と連通する後部ポート116に接続されている(図2を参照)。導管114は、拡張可能要素112をわずかに超えて延びる先の尖った前端114Aを有する。中空針121および後部の軸方向に移動可能なプランジャ122を含む注射器120は、調整可能膜要素112を拡張すべく、後部ポート116を介して埋め込み可能デバイス110に適切な流動性材料を調整可能に注入するために提供される。
【0014】
図2および図3にさらに示されるように、導管114は、2つの長尺状の管腔または通路を含む。第1の管腔215は、調整可能な膜要素112を拡張すべく、流動性材料が後部ポート116内の空洞216Aから方向付けられる内部通路を提供する。導管114は、後端で後部ポート116に一体的に取り付けられている。第2の管腔217は、前部開口部117Aから後部開口部117Bまで延び、長尺状のガイドプローブ(図4を参照)を受容するとともに、患者の体組織の所望の位置への埋め込み可能デバイス110の送達をもたらすように機能する。
【0015】
第1の管腔215を有する埋め込み可能デバイス110の重要な特徴は、弾性隔壁218と導管114との間の後部ポート116の空洞216Aに配置されるとともに、第1の管腔215に接続された第1の開口ポート215Aを含む。その結果、流動性材料をそれを通して注入することができる。第2のポート215Bは、作動流体を調整可能な膜要素112に向けるように機能する。膜流体の体積の調整中、注射器120の中空針121から提供されるものは、隔壁218を通して注入され、調整可能な膜要素112に接続された導管114を通って進む。後部ポート116は、好ましくは、空洞216Aおよび隔壁218を収容するために導管114よりも大きい直径を有する。隔壁218は、クランプリング119によってしっかりと保持される。
【0016】
調整可能な膜要素112を含む埋め込み可能デバイス110全体は、シリコーンまたはポリウレタンエラストマなどの生体適合性材料で形成され、導管114および後部ポート116は、一体構造として形成され得る。任意選択で、調整可能な膜要素112、後部ポート116、および導管114は、一体成型されてもよい。図2に示されるように、調整可能な膜要素112は、適切な接着剤によって、その前端で導管管114に213において接着されている。
【0017】
本主題による埋め込み可能デバイスおよびアセンブリは、3つの主要な部材を含むことができる。提供される第1の部材は、一般に図4および図5に示されるように、患者の体組織内の所望の位置へ埋め込み可能デバイス110を送達するために構成された、硬質な中実の長尺状のガイドプローブ424(図4参照)の形態にある長尺状のガイドである。あるいは、長尺状のガイド部材は、体組織内の所望の位置に挿入された別個の中空の硬質のプローブを介して最初に体組織に送達された可撓性ガイドワイヤの形態であってもよい。アセンブリの第2の部材は、調整可能な膜要素112、2つの管腔215および217を含む導管114、ならびに後部ポート116を含む埋め込み可能デバイス110である。埋め込み中、長尺状の固体ガイドプローブ424が最初に患者の体組織に外科的に挿入されて初期経路を確立した後、埋め込み可能デバイス110は、患者の体の体管腔に隣接する所定の位置に誘導される。次に、埋め込み可能デバイス110の管腔前端開口部117Aは、埋め込み可能デバイス110を案内すべく、ガイドプローブ424の後端の上方に配置されて、(収縮形状にある)調整可能な膜要素112を、調整可能に制限される体管腔に隣接する体組織内の所定の位置に送達する。第2の管腔217の直径は、埋め込み可能デバイス110がプローブ部材の上方を容易に滑ることができるようにするために、ガイドプローブ424の直径よりもわずかに大きく形成されている。
【0018】
埋め込み可能デバイス110の埋め込み中、医師は、最初に、制限する必要のある体管腔432の近傍の患者の皮膚430に小さな切開を行うことができ、次に、蛍光透視法または超音波画像化などの視覚化手段によって、固体ガイドプローブ424は、患者の解剖学的構造に基づき、所望の位置に向けられる。その後、初期の収縮または収縮状態にある調整可能な膜要素112を有する導管114の第2の管腔117の開口117Aが、ガイドプローブ424の後端424Aの上方をスライドする。ガイドプローブ424は、導管114の第2の管腔217を通ってスライドし、後方開口部117Bから出る。図2に示されるように、開口部117Bは、調整可能な膜要素112と後部ポート116との間にある。しかしながら、開口部117Bを調整可能な膜要素112の近傍に配置すること、あるいは、第2の管腔217を後部ポート116を通って延在させることが有利であることがある。
【0019】
必要に応じて、マーク533をガイドプローブ424に設けることができ、マーク533は、後部ポート116などの埋め込み可能デバイス110上の特徴と位置合わせされると、埋め込み可能デバイス110が患者の体組織の正しい深さに適切に配置されることを保証することができる。患者の皮膚の近傍に隔壁218を配置することを容易にするために、複数の長さの導管114を提供することが必要な場合がある。あるいは、導管114の有効長は、コイルばねの形状と同様のらせん形状を有することによって調整可能にすることができる。
【0020】
埋め込み可能デバイス110がガイドプローブ424の上方を前進して、収縮した調整可能な膜要素112が体管腔432に隣接する所望の位置に配置された後、体管腔432は、隔壁218を注射器120の針121で突き刺して、第1の管腔215を通して調整可能な膜要素112に流動性材料を注入することによって所望の程度に制限され得る。医師は、制限を超えて体管腔を通して流体を注入したり、背圧を測定したりするなどの手段によって、体管腔432の所望の制限の程度を決定することができる。
【0021】
図1および図6に示されるように、流動性材料の供給源は、通常、弾性隔壁218を貫通するために使用される中空針を備えた注射器120である。しかしながら、埋め込み可能デバイス110への可逆的接続を行うための手段を備えた代替の流体容器を使用することができる。流動性材料は、例えば、生理食塩水、流動性ゲル、または液体キャリア中の粒子のスラリーであってもよい。膜の膨張の程度をX線で見ることができるように、流動性材料を放射線不透過性にすることが有利である可能性がある。
【0022】
埋め込み可能デバイス110の別の送達方法は、最初にガイドプローブ24を体組織から引き抜いてから、調整可能な膜要素112を膨張させることである。別の代替手段は、最初に埋め込み可能デバイス110を体外の固体ガイドプローブ424の上方に配置し、次にそれらを両方ともユニットとして体組織に挿入することである。この後者の手順を容易にするために、固体ガイドプローブ424と導管114内の第2の管腔217との間にいくらかの摩擦があることが望ましい場合がある。
【0023】
埋め込み可能デバイス110が、体管腔432の近傍に配置された調整可能な膜要素112および皮膚430の近傍に配置された後部ポート116の隔壁218で適切に配置された後、デバイスに注射器120から流動性材料が注入される。拡張可能な部材は、ある程度膨張されて、次いで、体組織による拡張可能な部材のカプセル化に適した程度まで収縮され得る。次に、ガイドプローブ24がデバイスから引き抜かれ、わずかに拡張された膜要素が体組織に残る。次に、皮膚切開431は、図8に示されるように、縫合糸834などの手段によってポート116の上方で閉じられる。
【0024】
本主題は、埋め込み可能デバイス110に、術後の膜拡張の調整機能を提供する。この調整機能は、隔壁218が調整可能な膜要素112から離れているが、患者の皮膚の近傍および下に位置するためにもたらされる。ポートおよび隔壁は、例えば、皮膚領域の手動触診によって配置され、注射器の針が皮膚および隔壁を通して挿入されて、拡張可能な部材から材料を追加または除去することによって、体管腔の制限を増加または減少させる。
【0025】
隔壁218の適切なシーリングを確実にするために、後部ポート116を取り囲み、ポートよりも直径が小さくきつい金属リング119を提供することによって、それは、空洞216A内に圧縮状態で配置される。調整可能な膜要素112の拡張後または調整後に注射器120の針121が隔壁218から引き抜かれると、隔壁218の周囲に確実なシーリングが存在する。
【0026】
図4乃至図8は、一般に、埋め込み可能デバイス110を患者の体組織に適切に埋め込むための方法または手順を示す。図4に示されるように、医師は、患者の尿道などの体管腔を見つけた後、小さな切開431を行い、ガイドプローブ424を体組織の体管腔432に隣接する所望の位置に挿入する。この手順は通常、医師による、例えば蛍光透視法での視覚的ガイダンスを伴う局所麻酔下で実行される。次に、医師は、埋め込み可能デバイス110を取り、図1および図2に示されるように、第2の管腔217を介してガイドプローブ424の上方にそれを配置する。ガイドプローブ424は、後部開口部117Bに入り、前部開口部117Aから出る。導管114が十分に柔軟である埋め込み可能デバイス110は、ガイドプローブ424に沿って体組織内に前進する。
【0027】
体組織内の所望の位置に到達した後、図6に示すように、適切な流動性材料が、隔壁218を通して挿入された中空針121を有する注射器120などの供給源から埋め込み可能デバイス110に導入されて、調整可能な膜要素112を少なくとも部分的に拡張する。次に、ガイドプローブ424が取り外され、調整可能な膜要素112が、体管腔432の制限のために所望の拡大サイズまでさらに拡張される。注射器120は、埋め込み可能デバイス110から取り外された後、調整可能な膜要素112の所望のサイズが、弾性隔壁218によって維持される。次に、431における患者の切開は、834における縫合によって、ポート116および隔壁218の上方で外科的に閉じられる。
【0028】
図9は、本主題の一実施形態による、断面図を示す、埋め込み可能デバイスキット940の図である。埋め込み可能デバイスキット940は、調整可能な膜要素912および長尺状の導管914を有する埋め込み可能デバイス910を含み、導管914は、後端(近位端とも呼ばれる)962における第1の開口部915Aから第2の開口部915Bまで導管914の長手方向に延びる第1の管腔915を含み、埋め込み可能デバイス910は、シース946のチャネル944内に配置されて示されている。
【0029】
埋め込み可能デバイスキット940は、後部ポート916をさらに含み、後部ポート916は、導管914の後端962に接続されている。一実施形態では、後部ポート916は、化学接着剤を使用して、あるいは、当技術分野で知られているような音波溶接技術を使用して、長尺状の本体914の後端962に接続される。追加の実施形態では、後部ポート916および後端部962は、当該技術分野で知られているように、液体射出成形などのポリマー成形プロセスで一緒に形成される。
【0030】
後部ポート916は、空洞916Aを含み、空洞916Aは、導管914の第1の開口部915Aと流体連通している。一実施形態では、後部ポート916は、空洞916Aにアクセスするための弾性隔壁918を含み、弾性隔壁918は、例えば、針で繰り返し穿刺した後でも密封可能である。一実施形態では、弾性隔壁918は、後部ポート916の周りに配置されたクランプリング919によって後部ポート916に保持されている。一実施形態では、クランプリング919は、例えば、チタンなどの生体適合性材料で形成されている。一実施形態では、弾性隔壁918は、例えば、シリコーンまたはポリウレタンなどの生体適合性材料で形成されている。後部ポート916は、後部ポート916の外面954によって規定される外径を有する。一実施形態では、後部ポート916は、1から15ミリメートルの外径を有し、4.5ミリメートルが特定の例である。
【0031】
一実施形態では、後部ポート916および調整可能な膜要素912の外面は、埋め込み可能デバイス910がシース946のチャネル944を通って長手方向に移動可能とするために、チャネル944の内側サイズ(例えば、直径)よりも小さいサイズ(例えば、直径)のものである。代替の実施形態では、後部ポート916は、弛緩状態にある後部ポート916のサイズを十分に小さいサイズに圧縮できるように十分に柔軟な少なくとも1つの材料で構成されるため、埋め込み可能デバイス910はシース946のチャネル944を通して長手方向に移動され得る。様々な実施形態において、導管914は、該導管914の管状の長尺状の本体の後端に加えられた力が、シース946のチャネル944を通って埋め込み可能デバイス910を少なくとも部分的に動かすことを可能にするのに十分な剛性を有する。一実施形態では、導管914の剛性は、該導管914の管状の長尺状の本体を構成する際に使用される材料の種類に基づいて決定される。あるいは、支持要素が管状の長尺状の本体に追加されてもよい。例えば、金属コイルを管状の長尺状の本体内に長手方向に配置して、管状の長尺状の本体の剛性を高めることができる。
【0032】
埋め込み可能デバイス910が体内に配置されると、調整可能な膜要素912は、流動性材料源を後部ポート916に解放可能に接続することによって膨張する。一実施形態では、流動性材料源は、非コアリング針を備えた注射器を含み、針は弾性隔壁918を通して挿入される。流体量が測定された供給が、埋め込み可能デバイス910内に導入され得、調整可能な膜要素912が、流動性材料源から後部ポート916の空洞916Aに導入される流動性材料の量に起因して膨張または収縮する。次に、体管腔を少なくとも部分的かつ調整可能に制限するために、調整可能な膜要素912が使用される。プロテーゼへの注入に適した流体は、滅菌食塩水、例えばポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールもしくはカルボキシメチルセルロースからなるヒドロゲルまたはシリコーンゲルなどのポリマーゲル、例えばヒアルロン酸、デキストラン、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコールなどの高粘度液体、または放射線不透過性の液体を含むが、これらに限定されない。調整可能な膜要素912が膨張すると、針は、後部ポート916の隔壁から引き抜かれる。追加の実施形態では、検出可能なマーカー970が、調整可能な膜要素912の連続壁に埋め込まれている。検出可能なマーカー970は、体内の物体を特定する手段として電磁エネルギーを使用する任意の数の視覚化技術を使用して、調整可能な膜要素912を患者の組織内に配置することを可能にする。一実施形態では、検出可能なマーカー970はタンタルで構成され、調整可能な膜要素912を視覚化するために使用される視覚化技術は、当技術分野で知られているようにX線または蛍光透視法である。
【0033】
追加の実施形態では、検出可能なマーカーが埋め込み可能デバイス910に埋め込まれている。例えば、検出可能なマーカー970は、導管914の前端(遠位端としても参照される)960(例えば、先端)に配置されている。あるいは、検出可能なマーカーは、調整可能な膜要素912の連続壁に配置されてもよい。検出可能なマーカー970は、体内の物体を特定する手段として電磁エネルギーを使用する任意の数の視覚化技術を使用して、前端960、即ち調整可能な膜要素912を患者の組織内に配置することを可能にする。一実施形態では、検出可能なマーカー970はタンタルで構成され、前端960、即ち調整可能な膜要素912を視覚化するために使用される視覚化技術は、当技術分野で知られているようにX線または蛍光透視法である。追加の実施形態では、シースは、検出可能なマーカーを有することができ、マーカーは、シースの壁の中または壁上に組み込まれ得る。あるいは、シース全体を放射線不透過性に構成することもできる。
【0034】
図10は、本主題による埋め込み可能デバイス1010の追加の実施形態の図である。埋め込み可能デバイス1010は、調整可能な膜要素1012および導管1014を含む。導管1014は、前端1060を有する。一実施形態では、導管1014の周面は、調整可能な膜要素1012に接続され、シールされている。一実施形態では、調整可能な膜要素1012は、チャンバを規定する内面を有する連続壁を含む。
【0035】
導管1014は、第1の管腔1015および第2の管腔1017を含む。一実施形態では、第1の管腔1015は、導管1014内で、第1の開口部1015Aから1つまたは複数の第2の開口部1015B(例えば、図10に示される2つの開口部)まで長手方向に延びる。第2の開口部1015Bは、第1の開口部1015Aを通して導入された流動性材料によって調整可能な膜要素1012を調整可能に拡張または収縮するために、調整可能な膜要素1012のチャンバと流体連通している。
【0036】
第2の管腔1017は、導管1014に沿って、入口1017Bから前端1060の閉端1017Aまで長手方向に延びる。一実施形態では、第2の管腔1017および入口1017Bはそれぞれ、組織内で埋め込み可能デバイス1010を前進させるために使用することができるプッシュロッドを受容するのに十分な直径のものである。
【0037】
埋め込み可能デバイス1010は、導管1014の後端に接続された後部ポート1016をさらに含む。一実施形態では、後部ポート1016は、後部ポート916と同様であり、空洞1016Aおよび弾性隔壁1018を含む。空洞1016Aは、第1の開口部1015Aにおいて第1の管腔1015に接続されて流体連通している。弾性隔壁1018は、調整可能な膜要素1012を拡張および/または抽出するために流体を導入および/または引き抜くために、針を使用して空洞1016Aへの超過分を許容する。
【0038】
図11は、本主題の実施形態による、尿道の接合を改善するための埋め込み可能デバイス1110の配置のおおよその標的部位を示す膀胱1101および尿道1102の上面図である。埋め込み可能デバイス1110は、(その位置を示すために図に示される拡張可能な膜要素または調整可能な膜要素と共に)本明細書で説明されるような埋め込み可能デバイスの任意の実施形態を提示することができ、これは、埋め込み可能デバイス110、埋め込み可能デバイス910、埋め込み可能デバイス1010、または埋め込み可能デバイス110、910、および1010の特徴の様々な組み合わせを含む埋め込み可能デバイスを含むが、これらに限定されない。図11乃至図21に示されている構造の例示的な方向の基準として、X軸、Y軸、およびZ軸を有するデカルト座標系を図11乃至図21に示す(これらの各図にX軸、Y軸、およびZ軸のうちの2つが示されている)。Z軸の方向は、埋め込みのおおよその位置における尿道1002の方向に沿っている。場所は、根治的前立腺全摘除術の場合には膀胱頸部および尿道膀胱吻合部の近傍、または経尿道的前立腺切除術(TURP:Trans-Urethral Resection of the Prostate)後の前立腺の頂点の尿道のさらに下にある。
【0039】
図12は、本主題の実施形態による、尿道の接合を改善するための埋め込み可能デバイス1110の配置のおおよその標的部位を示す、埋め込み領域における尿道1102の長さに沿った(またはY軸に沿った)図である。本主題は、患者への埋め込み中の埋め込み可能デバイス1110の適切な配置、および/または埋め込み後の埋め込み可能デバイス1110の調整を支援することができる。特に、Y軸(矢状方向視)に沿った埋め込み可能デバイス1110の正確な配置は、本主題の適用によって容易になる。
【0040】
図13は、本主題の実施形態による、埋め込み可能デバイス1310およびセンサプローブ1324を含む埋め込み可能デバイスキット1320の図である。埋め込み可能デバイス1310およびセンサプローブ1324は、デバイスキットとして提供され得、デバイスキットは、他の付属品を含み得る。埋め込み可能デバイス1310は、体管腔を接合するために使用され得、調整可能な膜要素1312、長尺状の導管1314、および後部ポート1316を含むことができる。調整可能な膜要素1312は、管腔を接合するように構成され、チャンバを規定する内面を有する連続壁を含む。導管1314は、後端1315と、調整可能な膜要素に接続された前端1313と、前端1313の近傍で調整可能な膜要素に接続されてシールされた周面と、後端1315における第1の開口部から前端1313に位置する又は前端1313の近傍に位置する第2の開口部まで導管内で長手方向に延びてチャンバと流体連通する管腔(図13では図示しない)とを有する。後部ポート1316は、後端1315に接続され、第1の管腔の第1の開口部と流体連通する空洞と、針による空洞へのアクセスを可能にする弾性隔壁とを含む。いくつかの実施形態では、後部ポート1316は、導管1314の後端に解放可能に接続されている。埋め込み可能デバイス1310は、本明細書で説明されるような埋め込み可能デバイスの任意の実施形態を提示することができ、これは、埋め込み可能デバイス110、埋め込み可能デバイス910、埋め込み可能デバイス1010、または埋め込み可能デバイス110、910、および1010の特徴の様々な組み合わせを含む埋め込み可能デバイスを含むが、これらに限定されない。
【0041】
センサプローブ1324は、後端1327、前端1325を有する長尺状の本体1326と、長尺状の本体1326に組み込まれた1つまたは複数のセンサ1328とを有する。様々な実施形態では、センサプローブ1324は、センサ1328を、埋め込み可能デバイス1310の埋め込み中および/または調整中に使用され、長尺状の本体を有する任意の手術用器具に組み込むことによって構成され得る。そのような手術用器具の例は、プッシュロッド(例えば、プッシュロッド1450)およびガイドプローブ(またはガイドロッドまたはガイドワイヤ、例えば、ガイドプローブ424)を含む。一実施形態では、図13に示されているように、前端1325にある1つのセンサ1328が示されている。別の実施形態では、本主題の実施形態によるセンサプローブ1424の一部を示す図14に示されるように、複数のセンサ1328が、長尺状の本体1326の少なくとも一部に分散されている。
【0042】
様々な実施形態では、センサ1328は、後端1327を回転させることなどによって、長尺状の本体1326を回転させることによって回転させることができる。長尺状の本体1326は、後端1327などのセンサ接続回路1330を含むことができる。導体1329は、長尺状の本体1326内に延びて、センサ1328とセンサ接続回路1330との間の接続を提供する。一実施形態では、センサ接続回路1330は、センサ1328によって感知された信号を処理する外部システムに接続するためのコネクタを含む。別の実施形態では、センサ接続回路1330は、外部システムと無線で通信できるように、遠隔測定回路およびバッテリを含む。遠隔測定回路は、例えば、電磁的、磁気的、音響的、または光学的遠隔測定を使用して無線通信を実行することができる。
【0043】
様々な実施形態において、センサ1328は、電気入力信号を超音波に変換し、超音波を送信し、反射超音波(送信された超音波のエコー)を受信し、受信された反射超音波を電気画像信号に変換するための1つまたは複数の超音波トランスデューサを含むことができる。外部システムは、電気画像信号を受信し、電気画像信号に基づいて超音波画像を生成することができる。1つまたは複数の超音波トランスデューサは、それぞれ、圧電トランスデューサまたは容量性トランスデューサを含むことができ、それぞれが、超音波ビーム方向および超音波ビーム角度を有する。
【0044】
様々な実施形態では、センサ1328は、1つまたは複数の光学センサを含むことができる。1つまたは複数の光学センサはそれぞれ、キャプチャされたイメージを電気イメージに変換するために、電荷結合デバイス(CCD)イメージセンサまたはアクティブピクセルセンサ(APS:active pixel sensor、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)イメージセンサとしても知られている)を含むことができる。外部システムは、電気画像信号を受信し、電気画像信号に基づいてビジュアル画像を生成することができる。
【0045】
様々な実施形態において、チャンバと流体連通している埋め込み可能デバイス1310の管腔は、プッシュロッドとして使用されるセンサプローブ1324を受容するように構成される(例えば、図9に示されるように)。前端1313の管腔の端部は、センサプローブ1324を介して加えられた力を受けて、埋め込み可能デバイス1310を動かすように構成される。管腔は、前端1313の近傍に閉じた端部を含む。閉じた端部は、センサプローブ1324の前端1325を受容し、センサプローブの後端1327に加えられた力を埋め込み可能デバイス1310に伝達するのに十分な強度および硬度を有する。
【0046】
様々な他の実施形態では、埋め込み可能デバイス1310の第1の管腔は、チャンバの容積を調整するためにチャンバと流体連通しており、埋め込み可能デバイス1310は、導管1314の少なくとも一部内に長手方向に延びて、センサプローブ1324を受容するように構成された第2の管腔を含む(例えば、図2図3図5、および図10に示されるように)。第2の管腔は、導管1314の後端1315またはその近傍の入口と、導管1314の前端1313またはその近傍の出口とを含む。前端1313は、センサプローブ1324を介して加えられた力を受けて、埋め込み可能デバイス1310を動かすように構成される。
【0047】
一実施形態では、第2の管腔は、導管1314の前端1313の近傍に閉じた端部を含む。この閉じた端部は、センサプローブ1324の前端1325を受容し、センサプローブの後端1327に加えられた力を埋め込み可能デバイス1310に伝達するのに十分な強度および硬度を有する。図16は、長尺状の導管1614の前端1613の一部の断面図であり、本主題の実施形態による、埋め込み可能デバイス1310を動かすために、センサプローブ1324を介して加えられた力を受けるように構成された第1または第2の内部通路の閉鎖端を示している。前端1613は、前端1313の一例を表すことができる。一実施形態では、前端1613は、感知される信号に透過性を提供するためのセンサウィンドウ1635を含む。例えば、超音波透過性材料をセンサウィンドウ1635に使用することができる。センサウィンドウ1635は、最大360度までの指定された全体的な超音波ビーム角度に対して構成され得る(すなわち、センサウィンドウは、第2の管腔の円周に等しい長さを有する)。
【0048】
別の実施形態では、センサプローブ1324は、図10に示される例のように、組織を貫通するのに適した鋭い先端を含む。図15は、本主題の一実施形態による、センサプローブ1524の前端1525を示す図である。センサプローブ1524は、センサプローブ1324の一例を表すことができ、前端1525に鋭利な先端1531を含む。第2の管腔は、導管1314の前端1313の近傍に出口を含む。出口は、鋭利な先端1531を含むセンサプローブ1524の一部が導管1314から突出することを許容する。図17は、本主題の実施形態による、長尺状の導管1714の前端1713の一部の断面図である。前端1713は、前端1313の一例を表すことができる。第2の管腔は、第1の肩1736を含み、センサプローブ1524は、センサプローブ1324の後端1327に加えられた力を埋め込み可能デバイス1310に伝達することを許容するために第1の肩1736に隣接するように構成された第2の肩1532を含む。一実施形態では、図15および図17に示されるように、第1の肩1736は、第2の管腔の直径の変化によって形成され、第2の肩1532は、センサプローブ1524の直径の変化によって形成される。鋭利な先端1531およびセンサ1328の両方が埋め込み可能デバイス1310の導管1314から突出することができるように、センサ1328は、前端1525においてセンサプローブ1524の長尺状の本体1526に組み込まれ得る。
【0049】
図18は、本主題の実施形態による、1つまたは複数のセンサを有する埋め込み可能デバイス1810の図である。埋め込み可能デバイス1810は、上述したような埋め込み可能デバイス1310と、埋め込み可能デバイス1310に組み込まれた1つまたは複数のセンサ1828とを含む。埋め込み可能デバイス1810は、後端1315のようなセンサ接続回路1840と、長尺状の本体1314内に延在してセンサ1828とセンサ接続回路1840との間の接続を提供する導体1841とをさらに含む。図示の実施形態では、埋め込み可能デバイス1810は、調整可能な膜要素1312と導管1314との間の遠位側の接続位置と、調整可能な膜要素1312と導管1314との間のまれな接続位置と、および調整可能な膜要素1312の中央線(導管に垂直、即ちZ軸に垂直)に沿った位置とにおいて、6つのセンサ1828を含む。様々な実施形態において、任意の数のセンサが、埋め込み可能デバイス1810上の任意の場所に組み込まれる。例えば、1つまたは複数のセンサ1828は、導管1314(例えば、前端1313においてまたは前端1313に隣接して、調整可能な膜要素1312と導管1314との間の遠位接続においてまたは遠位接続に隣接して、および/または調整可能な膜要素1312と導管1314との間の後側接続においてまたは後側接続に隣接し)および/または調整可能な膜要素1312(例えば、導管1314に直交する調整可能な膜要素1312の中央線上において、調整可能な膜要素1312と導管1314との間の遠位接続に隣接して、および/または調整可能な膜要素1312と導管1314との間の後側接続に隣接して)に組み込まれ得る。
【0050】
様々な実施形態において、センサ1828は、電気入力信号を超音波に変換し、超音波を送信し、反射超音波(送信された超音波のエコー)を受信し、受信された反射超音波を電気画像信号に変換するための1つまたは複数の超音波トランスデューサを含むことができる。外部システムは、電気画像信号を受信し、電気画像信号に基づいて超音波画像を生成することができる。1つまたは複数の超音波トランスデューサは、それぞれ、圧電トランスデューサまたは容量性トランスデューサを含むことができ、それぞれが、超音波ビーム方向および超音波ビーム角度を有する。複数の超音波トランスデューサが、指定された全体的な超音波ビーム角度(例えば、90、180、270、または360度)を提供すべく、埋め込み可能デバイス1810上に配置され得る。
【0051】
様々な実施形態では、センサ1828は、1つまたは複数の光学センサを含むことができる。1つまたは複数の光学センサはそれぞれ、キャプチャされたイメージを電気イメージに変換するために、CCDイメージセンサまたはAPSを含むことができる。外部システムは、電気画像信号を受信し、電気画像信号に基づいてビジュアル画像を生成することができる。
【0052】
様々な実施形態では、センサ1828は、圧力センサおよび歪みゲージなどの埋め込み可能デバイス1810の配置および調整を支援するのに有用な信号を感知可能な任意のタイプの1つまたは複数を含むことができる。
【0053】
センサ接続回路1840は、後部ポート1316内にあり得、後部ポート1316を介して1つまたは複数のセンサ1828へのアクセスを提供する。一実施形態では、埋め込み可能デバイス1810は、有線接続を使用して外部システムと通信することができる。センサ接続回路1840は、コネクタを含む。外部システムは、後部ポート1316の弾性隔壁を貫通し、後部ポート1316でコネクタを嵌合するための経皮的コネクタを含む。別の実施形態では、埋め込み可能デバイス1810は、無線で外部システムと通信することができる。センサ接続回路1840は、遠隔測定回路とバッテリまたは誘導電力受信機とを含む。遠隔測定回路は、埋め込み可能デバイス1810に電力を送信し、埋め込み可能デバイス1810から感知された信号を受信することができる。
【0054】
図19は、本主題の実施形態による、埋め込み可能デバイスキット1920の図である。埋め込み可能デバイスキットは、図19に示すように、少なくとも埋め込み可能デバイス1810およびセンサプローブ1324を含むとともに、埋め込み可能デバイス1810の埋め込みに使用される他の器具または付属品を含むことができる。センサ1828および該センサ1328から選択される1つまたは複数のセンサを使用して、埋め込み中および/または調整中に埋め込み可能なデバイス1810の監視を提供することができる。様々な目的および状況のために、ユーザは、監視のために、1つまたは複数の埋め込み可能デバイス1810のみを使用してもよいし、センサプローブ1324の1つまたは複数のセンサのみを使用してもよいし、または埋め込み可能デバイス1810およびセンサプローブ1324の両方のセンサを使用してもよい。
【0055】
図20は、本主題の実施形態による、埋め込み可能デバイス2010およびプローブ2024を用いた体管腔1102の接合の図である。埋め込み可能デバイス2010の例は、埋め込み可能デバイス110、910、1010、1310および1810など、本明細書で説明する任意の埋め込み可能デバイス(1つまたは複数のセンサの有無にかかわらず)を含むが、これらに限定されない。プローブ2024の例は、ガイドプローブ424、プッシュロッド1450、およびセンサプローブ1324、1424、および1524など、本明細書で説明する任意のプローブ(1つまたは複数のセンサの有無にかかわらず)を含むが、これらに限定されない。センサ2028は、埋め込み可能デバイス2010および/またはプローブ2024に組み込まれる任意の1つまたは複数のセンサを表す。一実施形態では、センサ2028は、管腔の接合のために管腔1102(例えば、尿道)に隣接する埋め込み可能デバイス2010の配置を案内するための図22に示されるような画像を提供し、および/または体管腔は望ましい程度に接合されているかの判断を可能とする。
【0056】
図21は、本主題の実施形態による、埋め込み可能デバイス2010および2つのプローブ2204を用いた体管腔1102の接合の図である。図22は、この治療法の画像の一例を示す。体管腔(例えば、尿道)が適切に接合されると、体管腔に面する各埋め込み可能デバイスの調整可能な膜要素1312の平坦化が観察される。様々な実施形態では、複数の埋め込み可能デバイス2010のそれぞれの位置の画像および/または位置を示す他の情報、調整可能な膜要素1312の平坦化の程度の画像および/または平坦化の程度を示す他の情報、および/または体管腔の形状の画像および/または体管腔の形状を示す他の情報を提供すべく、センサ2028が使用され得る。それにより、埋め込み可能デバイス2010を配置および/または調整する際のガイダンスが提供される。体管腔の形状は、体管腔の接合の程度を示すことができる。様々な実施形態において、埋め込み可能デバイス2010のそれぞれに配置されたセンサ2028は、同じ埋め込み可能デバイスの調整可能膜要素1312の形状を示す情報、同じ埋め込み可能デバイスの調整可能膜要素1312の位置(例えば、体管腔1102に対する位置)を示す情報他の埋め込み可能デバイス2010の調整可能な膜要素1312の形状を示す情報、他の埋め込み可能デバイス2010の調整可能な膜要素1312の位置(例えば、体管腔1102に対する位置)、および/または体管腔の形状1102を示す情報を検出することができる。様々な実施形態では、埋め込み可能デバイス2010に配置されたセンサ2028は、埋め込み可能デバイス2010の近傍の組織に存在する別の埋め込み可能デバイスまたはその一部の形状および/または位置を示す情報を検出することができる。
【0057】
図23は、本主題の実施形態による、単一の管腔の埋め込み可能デバイス2310およびセンサプローブ2324を含む埋め込み可能デバイスキット2320の図である。埋め込み可能デバイスキット2320は、埋め込み可能デバイスキット1320の一例を表すことができ、埋め込み可能デバイス2310は、尿道の接合に使用され、センサプローブ2324は、尿道の接合の状態または程度の1つまたは複数の指標を検出するとともに、尿道の閉塞を引き起こすことなく尿失禁を治療する際の最適な効果のために、埋め込み可能デバイス2310の調整可能な膜要素2312の容積を調整するために使用される。埋め込み可能デバイス2310は、前端2360、後部ポート2316、および前端2360と後部ポート2316との間に接続された長尺状の導管2314とを含む。調整可能な膜要素2312は、前端2360の近傍に位置する導管2314に固定され、チャンバを規定する内面を有する連続壁を含む。管腔2315は、導管2314内で長手方向に延び、遠位開口部2315Bにおける調整可能な膜要素2312のチャンバと、および後部開口部2315Aにおける後部ポート2316の空洞2316Aと流体連通している。図示の実施形態では、センサプローブ2324は、3つが1つになったデバイスであり、(1)センサプローブ2324の前端にセンサ2328を含む感知デバイス、(2)前端2360において管腔2315の閉じた前端に対して力を加えることによって組織内の埋め込み可能デバイス2310を前進させるためのプッシュロッド、および(3)管腔2315の遠位開口部2315Bをそれぞれ通って、調整可能な膜要素2312を膨張および収縮のために流体が出し入れされる管腔2365を含む針としても使用され得る。管腔2315は、センサプローブ2324の前端が管腔2315の閉じた前端に到達するように、センサプローブ2324の前部を収容するように構成される。図23に示されるように、調整可能な膜要素2312が尿道に隣接して配置され、膨張すると、尿道からの圧力は、調整可能な膜要素2312の側面を平らにすることができる。センサ2328は、そのような平坦化の観察を可能とし、これは、尿失禁を治療することの光学的有効性のために調整することができる圧力の量を示す。
【0058】
図23に示されるように、調整可能な膜要素2312は、尿道接合を提供するために膨張され、尿道からの拡張に対する抵抗をうける平坦な部分を有する。埋め込み可能デバイス2310は、前端2360に放射線不透過性マーカー2370を含む。放射線不透過性マーカー2370は、感知プローブ2324が感知のための正しい位置にあることを保証するための感知プローブ2324の止め具として機能する。止め具は、第1の埋め込み手順において埋め込み可能デバイス2310を配置するためのプッシュロッド(例えば、プッシュロッドとして使用されるセンサプローブ2324)のための止め具としても機能する。センサプローブ2324がプッシュロッドとして使用される場合、埋め込み可能デバイス2310の配置および/または初期調整は、尿道の接合を観察するためにセンサ2328を使用して誘導され得る。後部ポート2316は、センサプローブ2324(および、使用される場合、他のプッシュロッドまたはプッシュワイヤ)による管腔2315へのアクセスを可能にするための自己閉鎖隔壁2318を含む。センサプローブ2324の前端は、隔壁2318を貫通するための鋭い先端を有する。単一管腔の埋め込み可能デバイスの利点は、所定の直径の導管2314内にセンサ2328を収容するためにより多くの断面積を提供することを含む。
【0059】
図示の実施形態では、センサ2328は、尿道内の接合の実際の視覚化の代用として、尿道に対する調整可能な膜要素2312の平坦化を視覚的に観察するための光学センサである。別の実施形態では、センサ2328は超音波センサである。尿道の接合を直接観察することに加えて、超音波センサが組織内に十分な浸透深さを有する超音波を送信する場合、膀胱頸部および直腸などの解剖学的構造に関連して調整可能な膜要素2312の視覚化も可能にし得る。そのような視覚化は、埋め込み可能デバイス2310の埋め込み中に調整可能な膜要素2312の配置を支援するために使用することができる。様々な実施形態では、センサ2328は、様々な解剖学的構造に関連して、組織内の調整可能な膜要素2312の平坦化の検出および/または調整可能な膜要素2312の視覚化を可能にする任意のタイプのセンサを含んでもよい。
【0060】
図示の実施形態では、センサ2328(すなわち、光学センサ)は、ミラー2363を用いて径方向のビューを取得するCCDまたはCMOSチップ2362を用いて調整可能な膜要素2312の平坦化を観察するための光学感知要素2361を含む。チップ2362に電力が供給され、センサ2328によって取得されたデータがフィラメント2364を介して返される。フィラメント2364は、視覚化を補助するためにLEDなどの光源に電力を供給するために使用することができる(これは、チップ2362が赤外線CCDまたはCMOSチップである場合には不要である)。センサプローブ2324は、管腔2315内でその長手方向軸を中心に回転して、周方向にスキャンして、調整可能な膜要素2312が平坦化される最大接合点を見つけることができる。センサプローブ2324を回転させることは、特に後部ポート2316が陰嚢または陰唇に配線される場合に、導管2314内の曲線を通過することを補助することができる。少なくともこの理由のために、センサプローブ2324は、ある程度の柔軟性を備えている。一実施形態では、光学センサ2328を備えたセンサプローブ2324は、周方向の走査が必要とされないように、調整可能な膜要素2312の内面全体を見ることができるように広角レンズを備えている。
【0061】
別の実施形態では、センサプローブ2324は、センサプローブを通って延びる光ファイバ束を備えた光学的視覚化のためのボアスコープを含んでもよい。ファイバは、センサプローブに外部接続された光源からの光を透過するためにも使用できるため、センサプローブ2324内の光源は不要である。光ファイバ束は、CCDまたはCMOSチップのサイズと比較した場合に実質的に小さい直径を有するため、センサプローブ2324の直径、ひいては導管2314および後部ポート2316の直径を減少させる。これにより、埋め込み可能デバイス2310の全体的なサイズおよびセンサプローブ2328の全体的なサイズの縮小が可能になる。センサプローブ2324は、患者に埋め込まれた後、埋め込み可能デバイス2310の後部ポート2316に到達するために陰嚢または陰唇の皮膚を通過しなければならないため、より小さな直径が望ましい。さらに、センサプローブ2324の光ファイバ実装は、CCDまたはCMOSチップを用いた光学センサ実装と比較した場合、製造コストを削減し得るため、センサプローブ2324を使い捨てデバイスとして製造する手頃な価格に改善する。
【0062】
本出願は、本主題の適応またはバリエーションをカバーすることを目的とする。上記の説明は、例示を目的としたものであり、限定的なものではないと理解されたい。本主題の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照して、そのような特許請求の範囲が権利を与えられている法的な均等物の全範囲とともに決定されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
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図19
図20
図21
図22
図23
【手続補正書】
【提出日】2024-05-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体の組織における体管腔の制御可能な接合のための埋め込み可能デバイスキットであって、
2つの埋め込み可能デバイスであって、当該埋め込み可能デバイスの各々が、
チャンバを規定する内面を有する連続壁を含み、前記体管腔を接合するように構成された調整可能な膜要素と、
導管周面、導管後端、導管前端、および導管管腔を含む長尺状の導管であって、前記導管周面は、前記導管前端または前記導管前端の近傍で前記調整可能な膜要素に接続およびシールされており、前記導管管腔は、前記導管後端に位置する第1の開口部と、前記チャンバと流体連通する第2の開口部と、前記導管前端または前記導管前端の近傍にある閉鎖端とを有する、長尺状の導管と、
前記導管後端に接続され、前記導管管腔の前記第1の開口部と流体連通する空洞を含む後部ポートと
を含む、2つの埋め込み可能デバイスと、
2つの前記埋め込み可能デバイスにそれぞれ部分的に配置されるように構成された2つのセンサプローブであって、当該センサプローブの各々が、
鋭利な先端を有するプローブ前端であって、対応する前記埋め込み可能デバイスの前記後部ポートを貫通することにより当該埋め込み可能デバイスの前記導管管腔に入って前記導管管腔の前記閉鎖端に到達するように構成されたプローブ前端と、
前記調整可能な膜要素の形状、前記体管腔に対する前記調整可能な膜要素の位置、および前記体管腔の形状のうちの少なくとも1つを示す情報を検出するように構成されたセンサと
を含む、2つのセンサプローブと
を備え、2つの前記埋め込み可能デバイスの各々は、前記調整可能な膜要素が前記体管腔に隣接した状態で、前記組織内に埋め込まれるように構成される、埋め込み可能デバイスキット。
【請求項2】
2つの前記センサプローブの各々は、対応する前記埋め込み可能デバイスの前記調整可能な膜要素の前記チャンバと流体連通するように構成されたプローブ管腔を備え、前記プローブ前端が対応する前記埋め込み可能デバイスの前記導管管腔内で前記導管管腔の前記閉鎖端に位置する場合、前記プローブ管腔を通して前記チャンバに流体を導入することによって前記調整可能な膜要素の膨張を可能にするとともに、前記プローブ管腔を通して前記チャンバから流体を出すことによって前記調整可能な膜要素の収縮を可能にする、請求項1に記載の埋め込み可能デバイスキット。
【請求項3】
2つの前記センサプローブの各々が、対応する前記埋め込み可能デバイスの埋め込み中に前記組織内で当該埋め込み可能デバイスを前進させるためのプッシュロッドとして使用されるように構成されている、請求項1または2に記載の埋め込み可能デバイスキット。
【請求項4】
前記センサが光学センサを含む、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の埋め込み可能デバイスキット。
【請求項5】
前記センサが超音波センサを含む、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の埋め込み可能デバイスキット。
【請求項6】
前記導管前端は、前記センサが前記導管管腔内に配置されたときに前記センサによって受信される信号を透過させるセンサウィンドウを備える、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の埋め込み可能デバイスキット。
【請求項7】
前記センサは、前記体管腔の形状を示す情報を検出するように構成され、前記形状は前記体管腔の接合の程度を示す、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の埋め込み可能デバイスキット。
【請求項8】
生体の組織における体管腔の制御可能な接合のための埋め込み可能デバイスキットであって、
2つのセンサプローブであって、当該センサプローブの各々が、プローブ前端および該プローブ前端に組み込まれたセンサを含み、前記センサは、前記体管腔の接合の程度を示す情報を検出するように構成される、2つのセンサプローブと、
2つの埋め込み可能デバイスであって、当該埋め込み可能デバイスの各々が、
チャンバを規定する内面を有する連続壁を含み、前記体管腔を接合するように構成された調整可能な膜要素と、
導管周面、導管後端、導管前端、第1の導管管腔、および第2の導管管腔を含む長尺状の導管であって、前記導管周面は、前記導管前端または前記導管前端の近傍で前記調整可能な膜要素に接続およびシールされており、前記第1の導管管腔は、前記導管後端における第1の開口部と、前記チャンバと流体連通する第2の開口部とを有し、前記第2の導管管腔は、前記プローブ前端を含む前記センサプローブの一部を受容するように構成された入口と、前記導管前端または前記導管前端の近傍にある閉鎖端とを有するとともに、前記プローブ前端が前記閉鎖端へ進むことを許容するように構成されている、長尺状の導管と、
前記導管後端に接続され、前記第1の導管管腔の前記第1の開口部と流体連通する空洞を含む後部ポートと
を含む、2つの埋め込み可能デバイスと
を備え、2つの前記埋め込み可能デバイスの各々は、前記調整可能な膜要素が前記体管腔に隣接した状態で、前記組織内に埋め込まれるように構成される、埋め込み可能デバイスキット。
【請求項9】
2つの前記センサプローブの各々が、対応する前記埋め込み可能デバイスの埋め込み中に前記組織内で当該埋め込み可能デバイスを前進させるためのプッシュロッドとして使用されるように構成されている、請求項8に記載の埋め込み可能デバイスキット。
【請求項10】
前記センサが光学センサを含む、請求項8または9に記載の埋め込み可能デバイスキット。
【請求項11】
前記光学センサがカメラを含む、請求項10に記載の埋め込み可能デバイスキット。
【請求項12】
前記光学センサが光ファイバボアスコープを含む、請求項10に記載の埋め込み可能デバイスキット。
【請求項13】
前記センサが超音波センサを含む、請求項8または9に記載の埋め込み可能デバイスキット。
【請求項14】
前記導管前端は、前記センサが前記第2の導管管腔内に配置されたときに前記センサによって受信される信号を透過させるセンサウィンドウを備える、請求項8乃至13のいずれか一項に記載の埋め込み可能デバイスキット。
【請求項15】
前記第2の導管管腔は、前記導管前端にまたはその近傍に出口を備え、前記出口は、前記センサを含む前記プローブ前端が前記長尺状の導管から突出することを可能にする、請求項8乃至13のいずれか一項に記載の埋め込み可能デバイスキット。