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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024097904
(43)【公開日】2024-07-19
(54)【発明の名称】画像読取装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 31/00 20060101AFI20240711BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20240711BHJP
【FI】
B65H31/00 B
H04N1/00 567C
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024076272
(22)【出願日】2024-05-09
(62)【分割の表示】P 2023162876の分割
【原出願日】2016-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095452
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 博樹
(74)【代理人】
【識別番号】100130535
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 明
(74)【代理人】
【識別番号】100183025
【弁理士】
【氏名又は名称】大角 孝一
(72)【発明者】
【氏名】▲杢▼尾 智之
(72)【発明者】
【氏名】原田 英典
(57)【要約】
【課題】排出された媒体のトレイ内への入り込みをより確実に回避する。
【解決手段】媒体排出装置は、媒体を排出する排出手段と、前記排出手段により排出された媒体を受ける、展開状態と収納状態とを切り換え可能な媒体受けトレイ22と、を備え、媒体受けトレイが、ベーストレイ56と、展開状態においてベーストレイよりも媒体排出方向側に位置する、収納及び展開可能なメイン展開部58と、展開状態においてメイン展開部より媒体排出方向側に位置する、収納及び展開可能な少なくとも一つのサブ展開部60とを備え、ベーストレイには、少なくとも一つのサブ展開部を収納する収納空間70が形成されているとともに、収納空間に向けて突出する第1突出部66が設けられている。
【選択図】図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体の面を読み取る読み取り手段と、
前記読み取り手段によって読み取られた媒体を排出する排出手段と、
前記排出手段により排出された媒体を受ける媒体受けトレイと、を備え、
前記媒体受けトレイは、
ベーストレイと、
媒体排出方向に沿ってスライドすることで収納及び展開可能であるトレイであって、展開状態において前記ベーストレイよりも前記媒体排出方向側に位置するメイン展開部と、
前記媒体排出方向に沿ってスライドすることで前記メイン展開部に対して収納及び展開可能であるトレイであって、展開状態において前記メイン展開部より前記媒体排出方向側に位置するサブ展開部と、を備え、
前記ベーストレイは、前記メイン展開部の少なくとも一部を上方側から覆っており、
前記メイン展開部の上面には、前記サブ展開部を収納する凹部が形成され、
前記ベーストレイには、前記媒体排出方向に延設され、前記メイン展開部に向けて突出する第1突出部が設けられ、
前記メイン展開部には、前記媒体排出方向と交差する方向である幅方向に延設され、前記ベーストレイに向けて突出する第2突出部が設けられ、
前記サブ展開部は、
媒体を受ける媒体受け面と交差する面を形成して媒体の飛び出しを規制する規制姿勢と、前記媒体受け面に沿う姿勢である収納姿勢と、を切り換え可能であるストッパーを含むストッパー部を備え、
前記ストッパー部は、ロック手段を有し、
前記ロック手段は、
前記ストッパーが前記規制姿勢から前記収納姿勢に切り換わることにより、前記サブ展開部を収納状態にロックし、
前記ストッパーが前記収納姿勢から前記規制姿勢に切り換わることにより、前記ロックを解除する、
ことを特徴とする画像読取装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像読取装置であって、
前記ロック手段は、ロックピンを含み、
前記ロックピンは、
前記ストッパーの前記収納姿勢において、前記サブ展開部を介して前記ロックピンを受け入れ可能な孔部に入り込んだ状態となることで前記サブ展開部を前記収納状態にロックし、
前記ストッパーの前記規制姿勢において、前記孔部から抜け出ることで前記ロックを解除する、
ことを特徴とする画像読取装置。
【請求項3】
請求項2に記載の画像読取装置であって、
前記ストッパーは、回動軸を支点として回動可能であり、回動することで前記規制姿勢と前記収納姿勢とを切り換え、
更に前記ストッパーは、前記ロックピンと係合可能な係合部を備え、
前記ストッパーの前記収納姿勢において、前記係合部が前記ロックピンを前記孔部に向けて押圧することで前記ロックピンが前記孔部に入り込み、
前記ストッパーの前記収納姿勢から前記ストッパーが前記規制姿勢に向けて回動することで、前記ロックピンが前記孔部から抜け出る、
ことを特徴とする画像読取装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、媒体を排出する媒体排出装置、及び当該媒体排出装置を備えた画像読取装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像読取装置の一例であるスキャナーには、媒体としての原稿の自動送り装置(ADF(Auto Document Feeder)とも呼ばれる)が設けられ、複数枚の原稿の自動送りと読み込みとを行える様に構成されるものがある。送られた複数枚の原稿は、前記自動送り装置の搬送方向下流側に設けられる画像読取部において読み取られる。
【0003】
このようなスキャナーでは、前記画像読取部の下流側に排出ローラー対が設けられ、原稿が装置外部に排出されるとともに、排出された複数の原稿を受ける排紙受けトレイ(排紙スタッカーなどと呼ばれることもある)に排出順に積重されるように構成された媒体排出装置を備える場合がある(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010-62839号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
また、排紙受けトレイには、収納状態と展開状態とを切り換え可能に構成されたものが知られている。例えば、多段式の排紙受けトレイでは、基端側のトレイ(ベーストレイ)に、自由端側のトレイ(サブトレイ)が収納されており、使用時にはベーストレイからサブトレイを引き出し、媒体受け面を展開した状態で使用する。
【0006】
しかしながらベーストレイにはサブトレイを収納する収納空間が形成されており、サブトレイをベーストレイから引き出した状態では、前記収納空間、或いは更に前記収納空間より奥側に、排出された媒体が入り込む虞がある。特に、排出された媒体がカードサイズなどの小型のものでは、前記入り込みの問題が生じ易い。更に、媒体受け面は自由端側に向かって上向き傾斜となっている場合があり、この様な上向き傾斜面に小型サイズの媒体が排出されると、排出された媒体がベーストレイ側に戻り、前記入り込みの問題が生じ易い。また更に、排紙受けトレイの先端に媒体の飛び出しを防止するストッパーを備える場合には、排出された媒体が前記ストッパーに当接し、跳ね返ることで、前記入り込みの問題が生じ易い。
【0007】
そこで本発明はこの様な問題に鑑み成されたものであり、その目的は、排出された媒体のトレイ内への入り込みをより確実に回避することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決する為の、本発明の第1の態様に係る媒体排出装置は、媒体を排出する排出手段と、前記排出手段により排出された媒体を受ける、展開状態と収納状態とを切り換え可能な媒体受けトレイと、を備え、前記媒体受けトレイが、ベーストレイと、展開状態において前記ベーストレイよりも媒体排出方向側に位置する、収納及び展開可能なメイン展開部と、展開状態において前記メイン展開部より媒体排出方向側に位置する、収納及び展開可能な少なくとも一つのサブ展開部と、を備え、前記ベーストレイには、少なくとも一つの前記サブ展開部を収納する収納空間が形成されているとともに、前記収納空間に向けて突出する第1突出部が設けられていることを特徴とする。
【0009】
本態様によれば、展開状態と収納状態とを切り換え可能な媒体受けトレイは、ベーストレイと、メイン展開部と、サブ展開部と、を備えており、ベーストレイには、少なくとも一つのサブ展開部を収納する収納空間が形成されているため、前記サブ展開部が展開されると、排出された媒体が前記収納空間、或いは更に前記収納空間より奥側に入り込む虞がある。しかしながら本態様においては、前記ベーストレイにおいて前記収納空間には、前記収納空間に向けて突出する第1突出部が設けられているので、当該第1突出部により、前記収納空間、或いは更に前記収納空間より奥側への媒体の入り込みが規制される。
【0010】
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記メイン展開部において前記収納空間に臨む位置には、前記収納空間に突出するとともに、前記媒体受けトレイの厚み方向において前記第1突出部と重なり合う部分を有する第2突出部が設けられ、前記第1突出部と前記第2突出部との前記重なり合いが、前記メイン展開部の展開位置に拘わらず維持される構成を有することを特徴とする。
【0011】
本態様によれば、前記メイン展開部において前記収納空間に臨む位置には、前記収納空間に突出するとともに、前記媒体受けトレイの厚み方向において前記第1突出部と重なり合う部分を有する第2突出部が設けられ、前記第1突出部と前記第2突出部との前記重なり合いが、前記メイン展開部の展開位置に拘わらず維持される構成を有するので、前記メイン展開部を全展開した状態のみならず、半展開した状態であっても、前記収納空間、或いは更に前記収納空間より奥側への媒体の入り込みを規制できる。以上により、前記収納空間、或いは更に前記収納空間より奥側への媒体の入り込みをより確実に回避することのできる媒体排出装置を提供することができる。
【0012】
本発明の第3の態様は、第2の態様において、前記第1突出部及び前記第2突出部のいずれか一方は、媒体排出方向に延設される第1リブで構成され、前記第1突出部及び前記第2突出部の他方は、媒体排出方向と交差する方向に延設される第2リブで構成されることを特徴とする。
【0013】
本態様によれば、前記第1突出部及び前記第2突出部のいずれか一方は、媒体排出方向に延設される第1リブで構成され、前記第1突出部及び前記第2突出部の他方は、媒体排出方向と交差する方向に延設される第2リブで構成されるので、より確実に、前記収納空間、或いは更に前記収納空間より奥側への媒体の入り込みを抑制できる。
【0014】
本発明の第4の態様は、第3の態様において、前記第1リブは、媒体排出方向と交差する方向において適宜の間隔を空けて複数設けられるとともに、複数の前記第1リブにおける最大配置間隔は、前記排出手段による排出が可能な媒体のうち、媒体排出方向と交差する方向である媒体幅方向のサイズが最小の媒体の前記サイズより小さいことを特徴とする。
【0015】
本態様によれば、前記第1リブは、媒体排出方向と交差する方向において適宜の間隔を空けて複数設けられるとともに、複数の前記第1リブにおける最大配置間隔は、前記記録手段による記録及び前記排出手段による排出が可能な媒体のうち、媒体排出方向と交差する方向である媒体幅方向のサイズが最小の媒体の前記サイズより小さいので、媒体のサイズに拘わらず、前記収納空間、或いは更に前記収納空間より奥側への媒体の入り込みを良好に規制できる。
【0016】
本発明の第5の態様は、第1から第4の態様のいずれかにおいて、前記サブ展開部は、展開状態において最も媒体排出方向側に位置する先端展開部と、前記先端展開部に対しスライド可能であるとともに、回動することにより媒体受け面と交差する面を形成して媒体の飛び出しを規制する規制姿勢と、前記媒体受け面に沿った姿勢である収納姿勢と、を切り換え可能なストッパー部と、を備えて構成されていることを特徴とする。
【0017】
本態様によれば、回動することにより媒体受け面と交差する面を形成して媒体の飛び出しを規制する規制姿勢と、前記媒体受け面に沿った姿勢である収納姿勢と、を切り換え可能なストッパー部と、を備えているので、前記ストッパーにより、媒体排出時における、媒体受けトレイからの媒体の飛び出しを抑制できる。
【0018】
本発明の第6の態様は、第5の態様において、前記先端展開部には、前記ストッパー部のスライド方向に沿って複数の凹部が形成され、前記ストッパー部には、当該ストッパー部を前記収納姿勢から前記規制姿勢に切り換えた際に前記凹部に入り込む凸部が形成されていることを特徴とする。
【0019】
本態様によれば、前記先端展開部には、前記ストッパー部のスライド方向に沿って複数の凹部が形成され、前記ストッパー部には、当該ストッパー部を前記収納姿勢から前記規制姿勢に切り換えた際に前記凹部に入り込む凸部が形成されているので、前記凹部と前記凸部との係合によって、前記ストッパー部を、所望する位置に確実に保持することができる。特に、排出される媒体が前記ストッパー部を押すことに伴う、当該ストッパー部の位置ずれを抑制できる。
【0020】
本発明の第7の態様は、第5のまたは第6の態様において、前記ストッパー部の姿勢切換を行う切り換え手段と、前記切り換え手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、排出する媒体のサイズ情報をもとに、排出する媒体の先端が前記媒体受けトレイへの排出時に前記ストッパー部の位置を越える場合には、前記ストッパー部を前記規制姿勢から媒体排出方向上流側或いは下流側に倒すことを特徴とする。
【0021】
本態様によれば、前記ストッパー部の姿勢切換を行う切り換え手段と、前記切り換え手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、排出する媒体のサイズ情報をもとに、排出する媒体の先端が前記媒体受けトレイへの排出時に前記ストッパー部の位置を越える場合には、前記ストッパー部を前記規制姿勢から媒体排出方向上流側或いは下流側に倒すので、長尺の媒体を排出する際に前記ストッパー部が長尺の媒体の排出を邪魔する問題を回避できる。
【0022】
本発明の第8の態様は、第5から第7の態様のいずれかにおいて、前記ベーストレイは、前記媒体排出装置の筐体に対して収納及び展開可能であり、前記ストッパー部を前記規制姿勢から前記収納姿勢に切り換えることにより、前記ベーストレイ、前記メイン展開部、前記サブ展開部、のこれらを収納状態にロックし、前記ストッパー部を前記収納姿勢から前記規制姿勢に切り換えることにより、前記ロックを解除するロック手段を備えることを特徴とする。
【0023】
本態様によれば、前記ベーストレイは、前記媒体排出装置の筐体に対して収納及び展開可能であり、前記ストッパー部を前記規制姿勢から前記収納姿勢に切り換えることにより、前記ベーストレイ、前記メイン展開部、前記サブ展開部、のこれらを収納状態にロックし、前記ストッパー部を前記収納姿勢から前記規制姿勢に切り換えることにより、前記ロックを解除するロック手段を備えるので、例えば装置を持ち運ぶ際に、意図せず前記媒体受けトレイが展開状態となってしまう問題を回避できる。加えて、前記ロック手段の操作は前記ストッパー部が担うので、専用の操作部材を設ける必要がなく、装置のコストアップを抑制できる。
【0024】
本発明の第9の態様に係る画像読取装置は、媒体の面を読み取る読み取り手段と、媒体搬送方向において前記読み取り手段の下流側に設けられた、第1から第8の態様のいずれかに係る媒体排出装置とを備えたことを特徴とする。
本態様によれば、画像読取装置において、上述した第1から第8の態様のいずれかと同様な作用効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明に係る画像読取装置における媒体の非給送状態の斜視図。
図2】本発明に係る画像読取装置において、カバーが開き、媒体受けトレイが展開した状態を示す斜視図。
図3】本発明に係る画像読取装置における媒体給送経路を示す側面図。
図4】媒体受けトレイのベーストレイの展開状態を示す斜視図。
図5】媒体受けトレイにおいてベーストレイからメイン展開部を展開させた状態を示す側面図。
図6】媒体受けトレイにおいてメイン展開部から第1サブ展開部を展開させた状態を示す側面図。
図7】媒体受けトレイにおいて第1サブ展開部から先端展開部を展開させた状態を示す側面図。
図8】ベーストレイを下方側から見た斜視図。
図9】メイン展開部を上方側から見た斜視図。
図10】ベーストレイに対してメイン展開部が収納された状態におけるベーストレイ及びメイン展開部の下面図。
図11】ベーストレイに対してメイン展開部が収納された状態における第1リブと第2リブとの関係を示す下面図。
図12】ベーストレイに対してメイン展開部を収納状態から展開状態に切換える途中の状態におけるベーストレイ及びメイン展開部の下面図。
図13】ベーストレイに対してメイン展開部を収納状態から展開状態に切換える途中の状態における第1リブと第2リブとの関係を示す下面図。
図14図13におけるA-A断面における側断面図。
図15】ベーストレイに対してメイン展開部及びサブ展開部を展開した状態におけるベーストレイ、メイン展開部、サブ展開部、のこれらの下面図。
図16】ベーストレイに対してメイン展開部を展開した状態における第1リブと第2リブとの関係を示す下面図。
図17】先端展開部におけるストッパー部の収納姿勢を示す斜視図。
図18】先端展開部におけるストッパー部の規制姿勢を示す斜視図。
図19】先端展開部においてストッパー部をスライドさせた状態を示す斜視図。
図20】先端展開部及びストッパー部の実施例の一の変更例を示す斜視図。
図21】ストッパー部の変更例におけるスライダーロック構造を示す側断面図。
図22】第2の実施例における媒体受けトレイの概要図。
図23】第3の実施例における媒体受けトレイにおいてメイン展開部及びサブ展開部のロック状態を示す側断面図。
図24】第3の実施例における媒体受けトレイにおいてメイン展開部及びサブ展開部のロック解除状態を示す側断面図。
図25】画像読取装置における画像読取部を示す斜視図。
図26】排出駆動ローラーの断面図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施例において同一の構成については、同一の符号を付し、最初の実施例においてのみ説明し、以後の実施例においてはその構成の説明を省略する。
【0027】
図1は本発明に係る画像読取装置における媒体の非給送状態の斜視図であり、図2は本発明に係る画像読取装置において、カバーが開き、媒体受けトレイが展開した状態を示す斜視図であり、図3は本発明に係る画像読取装置における媒体給送経路を示す側面図であり、図4は媒体受けトレイのベーストレイの展開状態を示す斜視図であり、図5は媒体受けトレイにおいてベーストレイからメイン展開部を展開させた状態を示す側面図であり、図6は媒体受けトレイにおいてメイン展開部から第1サブ展開部を展開させた状態を示す側面図である。
【0028】
図7は媒体受けトレイにおいて第1サブ展開部から先端展開部を展開させた状態を示す側面図であり、図8はベーストレイを下方側から見た斜視図であり、図9はメイン展開部を上方側から見た斜視図であり、図10はベーストレイに対してメイン展開部が収納された状態におけるベーストレイ及びメイン展開部の下面図であり、図11はベーストレイに対してメイン展開部が収納された状態における第1リブと第2リブとの関係を示す下面図であり、図12はベーストレイに対してメイン展開部を収納状態から展開状態に切換える途中の状態におけるベーストレイ及びメイン展開部の下面図である。
【0029】
図13はベーストレイに対してメイン展開部を収納状態から展開状態に切換える途中の状態における第1リブと第2リブとの関係を示す下面図であり、図14図13におけるA-A断面における側断面図であり、図15はベーストレイに対してメイン展開部及びサブ展開部を展開した状態におけるベーストレイ、メイン展開部、サブ展開部、のこれらの下面図であり、図16はベーストレイに対してメイン展開部を展開した状態における第1リブと第2リブとの関係を示す下面図であり、図17は先端展開部におけるストッパー部の収納姿勢を示す斜視図であり、図18は先端展開部におけるストッパー部の規制姿勢を示す斜視図であり、図19は先端展開部においてストッパー部をスライドさせた状態を示す斜視図である。
【0030】
図20は先端展開部及びストッパー部の実施例の一の変更例を示す斜視図であり、図21はストッパー部の変更例におけるスライダーロック構造を示す側断面図であり、図22は第2の実施例における媒体受けトレイの概要図であり、図23は第3の実施例における媒体受けトレイにおいてメイン展開部及びサブ展開部のロック状態を示す側断面図であり、図24は第3の実施例における媒体受けトレイにおいてメイン展開部及びサブ展開部のロック解除状態を示す側断面図であり、図25は画像読取装置における画像読取部を示す斜視図であり、図26は排出駆動ローラーの断面図である。
【0031】
また、各図において示すX-Y-Z座標系はX方向が装置幅方向であるとともに用紙幅方向、Y方向が画像読取装置における媒体搬送方向、Z方向がY方向と直交する方向であり、概ね搬送される媒体の面と直交する方向を示している。尚、各図において-Y方向側を装置前面側とし、+Y方向側を装置背面側とする。
【0032】
■■■第1の実施例■■■■
<<<画像読取装置について>>>
図1及び図2を参照するに、「画像読取装置」としてのスキャナー10は、下部ユニット12と、上部ユニット14と、カバー部16と、媒体排出装置18とを備えている。媒体排出装置18は、後述する排出ローラー対20(図3参照)と、媒体受けトレイ22(図2参照)とを備えている。尚、下部ユニット12及び上部ユニット14の外郭はスキャナー10の筐体を構成している。
【0033】
また、下部ユニット12の背面側の上部には、カバー部16が下部ユニット12に対して回動可能に取り付けられている。カバー部16は、図1に示すように上部ユニット14の上部及び給送口26(図2参照)を覆う非給送状態と、図1の非給送状態から図2に示すように装置背面側に回動し、給送口26を開放する給送可能状態とを取り得る。そして、カバー部16は、図2に示すように給送可能状態となると、カバー部16の裏面は、複数の媒体Pを載置する媒体載置面16aとして機能する。
【0034】
また、下部ユニット12の装置前面側には媒体Pを排出する排出口28が設けられている。また、下部ユニット12は、排出口28から装置前面側に向けて引き出し可能な媒体受けトレイ22を備えている。媒体受けトレイ22は、下部ユニット12の底部に収納された収納状態(図1参照)と、装置前面側に引き出された展開状態(図2参照)とを切換え可能である。また、後述するが媒体受けトレイ22は複数のトレイ部材を連結して構成されており、排出される媒体Pの長さに応じて、排出口28からの引き出し長さを調整可能に構成されている。
【0035】
<スキャナーにおける用紙給送経路について>
次に、主として図3を参照して、スキャナー10における媒体給送経路24について説明する。尚、図3において下部ユニット12、上部ユニット14及び媒体受けトレイ22は、外郭部分のみを仮想線で示し、符号Pが付された太い実線は、スキャナー10内において媒体給送経路24に沿って給送される用紙の案内経路を示している。
【0036】
媒体給送経路24において、給送方向上流側から下流側に向けて、媒体載置面16a、給送ローラー30、分離ローラー32、搬送ローラー対34、「読み取り手段」としての画像読取部36、「排出手段」としての排出ローラー対20及び媒体受けトレイ22が順に設けられている。媒体Pは、媒体給送経路24に沿って画像読取部36に給送され、画像読取部36において少なくとも1つの面を読み取られた後、媒体受けトレイ22に排出される。
【0037】
給送ローラー30は、不図示の駆動源により回転駆動されるように構成されている。給送ローラー30の外周面は、高摩擦材料(例えば、ゴムなどのエラストマ等)により構成されている。また、給送ローラー30と対向する位置には分離ローラー32が設けられている。分離ローラー32は、不図示の付勢手段によって給送ローラー30に対して付勢された状態に設けられている。分離ローラー32の外周面は、給送ローラー30と同様に高摩擦材料(例えば、ゴムなどのエラストマ等)により構成されている。
【0038】
また、分離ローラー32には、トルクリミッタ38が設けられている。分離ローラー32は、トルクリミッタ38を介して、不図示のトルク付与手段或いはモーター等の駆動源から原稿を下流側に送る回転方向(図3において時計回り方向)とは反対方向(図3において反時計回り方向)の駆動トルクを受ける様に構成されている。そして、分離ローラー32は、給送ローラー30と直接接触している状態では、給送ローラー30から受ける回転トルクがトルクリミッタ38のリミットトルクを超える為、給送ローラー30に従動して回転する(図3において時計回り方向)。
【0039】
搬送ローラー対34は搬送駆動ローラー34aと、搬送駆動ローラー34aに対して従動回転する搬送従動ローラー34bを備えている。本実施例において、搬送駆動ローラー34aは、不図示の駆動源により回転駆動させられるように構成されている。
【0040】
搬送ローラー対34の下流側には、画像読取部36が設けられている。ここで、画像読取部36は、媒体給送経路24に沿って搬送される媒体Pの上面と対向するように上部ユニット14に設けられた上部読み取りユニット40と、媒体給送経路24に沿って搬送される媒体Pの下面と対向するように下部ユニット12に設けられた下部読み取りユニット42とを備えている。上部読み取りユニット40及び下部読み取りユニット42は読み取りユニットとして構成され、一例として密着型イメージセンサーモジュール(CISM)として構成されている。
【0041】
排出ローラー対20は排出駆動ローラー44と、排出駆動ローラー44に対して従動回転する排出従動ローラー46を備えている。排出駆動ローラー44は、不図示の駆動源により回転駆動させられる。
【0042】
ここで、図25及び図26を参照するに、排出駆動ローラー44は装置幅方向に間隔をおいて2つ設けられている。2つの排出駆動ローラー44は、駆動軸48とともに回転するように駆動軸48に軸着されている。また、装置幅方向において、排出駆動ローラー44の外側には、それぞれ補助ローラー50が駆動軸48に軽圧入されている。そして、装置幅方向において排出駆動ローラー44と補助ローラー50とは隙間52を開けて駆動軸48に取り付けられている。
【0043】
スキャナー10において排出ローラー対20が厚みの薄い媒体を排出した際、媒体Pの後端が排出駆動ローラー44に残った状態となることがある。そして、補助ローラー50は、厚みの薄い媒体を排出する際、媒体Pの後端を排出方向に押し出して、排出駆動ローラー44から媒体Pの後端を確実に離間させることができる。また、補助ローラー50と排出駆動ローラー44との間に隙間52を設けているので、補助ローラー50が駆動軸48に対して空転した際、補助ローラー50が排出駆動ローラー44と接触して摩耗することを防止できる。
【0044】
また、下部ユニット12内には、一例として「制御手段」としての制御部54が設けられている。制御部54は、複数の電子部品を備える電気回路として構成されている。制御部54は、上部読み取りユニット40、下部読み取りユニット42を制御している。さらに制御部54は、給送ローラー30、搬送駆動ローラー34a及び排出駆動ローラー44を回転駆動させる駆動モーター等の不図示の駆動源を制御している。
【0045】
また、制御部54は、スキャナー10における媒体Pの搬送及び画像読取動作を制御するように構成されている。また、制御部54は外部(PCなど)からの指示でスキャナー10における原稿読取動作の実行に必要な動作を制御してもよい。
【0046】
<<<媒体受けトレイの構成について>>>
図4ないし図20を参照して、媒体受けトレイ22の構成について説明する。媒体受けトレイ22は、図2及び図4ないし図7に示すように、ベーストレイ56、メイン展開部58、サブ展開部60を備えている。サブ展開部60は、第1サブ展開部61と、先端展開部62及びストッパー部64を備えている。尚、以下の説明では、媒体Pの排出方向を装置奥行き方向前方側とし、各部材間のスライド方向を装置奥行き方向とし、媒体Pの幅方向を装置幅方向とする。
【0047】
ベーストレイ56は、下部ユニット12に対してスライド可能に構成されており、下部ユニット12内に収納された収納状態(図1参照)と、下部ユニット12内から媒体Pの排出方向、すなわち装置奥行き方向前面側に展開された展開状態(図4参照)とを切換え可能である。また、メイン展開部58はベーストレイ56に対してスライド可能に取り付けられている。そして、メイン展開部58は、ベーストレイ56に収納された収納状態(図4参照)と、ベーストレイ56から媒体Pの装置奥行き方向前面側にスライドさせた展開状態(図5参照)とを切換え可能に構成されている。
【0048】
また、第1サブ展開部61は、メイン展開部58に対してスライド可能に取り付けられている。そして、第1サブ展開部61はメイン展開部58に収納された収納状態(図4参照)と、メイン展開部58から媒体Pの装置奥行き方向前面側にスライドさせた展開状態(図6参照)とを切換え可能に構成されている。また、先端展開部62は、第1サブ展開部61に対してスライド可能に取り付けられている。そして、先端展開部62は、第1サブ展開部61に収納された収納状態(図4参照)と、第1サブ展開部61から媒体Pの装置奥行き方向前面側にスライドさせた展開状態(図7参照)とを切換え可能に構成されている。
【0049】
従って、媒体受けトレイ22は図1に示すように、ベーストレイ56、メイン展開部58、第1サブ展開部61及び先端展開部62が下部ユニット12に収納された状態から、図4ないし図7に示すように媒体Pの排出方向にベーストレイ56、メイン展開部58、第1サブ展開部61及び先端展開部62を順次引き出して下部ユニット12の装置奥行き方向前面側に展開させた状態(図2参照)とすることができる。
【0050】
<<<ベーストレイについて>>>
次いで、図4及び図8を参照して、ベーストレイ56について説明する。ベーストレイ56は平板状の本体部56aと、本体部56aの装置幅方向の両端部において装置奥行き方向に延びる一対の側壁部56bとを備えている。本体部56aの上面は、排出口28から排出される媒体Pを受けるトレイ面として構成されている。また、本体部56aの下面側において装置幅方向中央部分は、上面側に向けて凹んだ凹部56cとして構成されている。そして、凹部56cには、装置高さ方向下方側、メイン展開部58が取り付けられた状態ではメイン展開部58側に向けて突出する第1突出部66が設けられている。
【0051】
第1突出部66は、一例として装置奥行き方向に延びる複数の第1リブ68を備えている。複数の第1リブ68は装置幅方向に適宜間隔をおいて凹部56cに形成されている。図8において、第1リブ68は4つのリブ68a、68b、68c、68dを備えている。そして、装置幅方向において第1リブ68aと第1リブ68bとは間隔L1をおいて設けられ、第1リブ68bと第1リブ68cとは間隔L2をおいて設けられ、第1リブ68cと第1リブ68dとは間隔L1をおいて設けられている。ここで、間隔L2は間隔L1よりも大きく設定されている。また、第1リブ68aと第1リブ68dとは間隔L3に設定されている。
【0052】
そして、凹部56cに設けられた第1リブ68bと第1リブ68cとの装置幅方向における配置間隔L2(図8参照)は、排出ローラー対20により排出が可能な媒体Pのうち装置幅方向における媒体Pの幅サイズが最小の媒体Pのサイズよりも小さく設定されている。ここで、装置幅方向における媒体Pの幅サイズが最小の媒体Pには、一例として名刺やカード等の媒体が含まれている。そして、配置間隔L2は、一例として、カード状の媒体の短辺よりも小さく設定されている。また、第1リブ68aと第1リブ68dとの装置幅方向における配置間隔L3(図8参照)は、カード状の媒体の長辺よりも小さく設定されている。
【0053】
尚、一例としてスキャナー10においてカード状の媒体Pの短辺を装置幅方向にあわせて媒体Pを搬送して、媒体受けトレイ22に排出した場合には、配置間隔L2が第1リブ68における最大配置間隔となり、カード状の媒体の長辺を装置幅方向にあわせて媒体Pを搬送して、媒体受けトレイ22に排出した場合には、配置間隔L3が第1リブ68における最大配置間隔となるように設定されている。
【0054】
また、側壁部56bには、装置幅方向において内側の面には、内側方向に向かって突出する複数の凸部56dが設けられ、装置幅方向において外側の面には装置奥行き方向に沿って延びる溝部56eが形成されている。溝部56eは、下部ユニット12に設けられた不図示のガイド部と係合する。これにより、ベーストレイ56は下部ユニット12に対してスライド移動可能となる。
【0055】
<<<メイン展開部について>>>
次いで、図4及び図9を参照して、メイン展開部58について説明する。メイン展開部58は、上面側に装置奥行き方向に沿って延びる複数のリブ58aが装置幅方向に適宜間隔をおいて設けられている。そして、リブ58aは、排出口28から排出されてきた媒体Pの少なくとも一部を装置高さ方向下方側から支持するように構成されている。また、メイン展開部58において装置幅方向における両端部には、装置奥行き方向に延びる溝部58bが形成されている。
【0056】
溝部58bは、ベーストレイ56にメイン展開部58を取り付けた際、ベーストレイ56の凸部56dが受け入れられる。そして、凸部56dは、溝部58b内を装置奥行き方向に相対移動可能であるので、メイン展開部58をベーストレイ56に対してスライド移動させることができる。また、ベーストレイ56にメイン展開部58を取り付けた状態において、ベーストレイ56は、メイン展開部58の少なくとも一部を上方側から覆っている。
【0057】
また、メイン展開部58において装置幅方向中央部分は、下方側に向けて凹んだ凹部58cが形成されている。ベーストレイ56にメイン展開部58を取り付けた状態においてベーストレイ56の凹部56cとメイン展開部58の凹部58cとは装置幅方向において対応する位置に設けられている。そして、凹部56cと凹部58cとが組み合わさることにより矩形の空間を形成される。この空間は、メイン展開部58に取り付けられた第1サブ展開部61及び先端展開部62を収納する収納空間70(図14参照)として機能する。
【0058】
また、メイン展開部58の装置奥行き方向背面側の端部において装置幅方向中央部分、すなわち収納空間70を臨む位置には第2突出部72が設けられている。第2突出部72は、装置幅方向に沿って延びる複数の第2リブ74を備えている。第2リブ74は、装置高さ方向上方側、すなわちベーストレイ56側に向けて突出している。複数の第2リブ74は、一例として、装置幅方向に適宜間隔をおいて装置幅方向に沿って一列にリブ74a、74b、74cの順に配置されている。
【0059】
第2リブ74aと第2リブ74bとの間、第2リブ74bと第2リブ74cとの間にはそれぞれ隙間76が設けられている。装置幅方向において隙間76は、ベーストレイ56に対してメイン展開部58を装置奥行き方向にスライドさせた際、第1リブ68b、68cが隙間76を通り抜けられる大きさに設定されている。また、第2リブ74a、74cの装置幅方向における長さは、第1リブ68aと第1リブ68bとの配置間隔L1及び第1リブ68cと第1リブ68dとの配置間隔L1より短く設定されている。また、第2リブ74bの装置幅方向における長さは、第1リブ68bと第1リブ68cとの配置間隔L2より短く設定されている。
【0060】
ここで、図14を参照するに、メイン展開部58をベーストレイ56に取り付けた状態において、第1リブ68はベーストレイ56からメイン展開部58側に向けて突出しており、第2リブ74はメイン展開部58からベーストレイ56側に向けて突出している。すなわち、第1リブ68と第2リブ74とは、媒体受けトレイ22の厚み方向において重なり合う部分を有している。尚、第1リブ68と第2リブ74とは、装置高さ方向における領域Wの範囲内で重なり合っている。また、図14は、媒体受けトレイ22を模式的に図示したものである。
【0061】
<<<収納空間における媒体の入り込みの規制について>>>
さらに、図10ないし図16を参照して第1リブ68と第2リブ74との関係について説明する。尚、図11図13及び図13においてサブ展開部60の図示は省略している。図10及び図11を参照するに、メイン展開部58はベーストレイ56に収納された状態にある。図11に示すように、第1リブ68b、68cは、それぞれ、第2リブ74aと第2リブ74bとの間及び第2リブ74bと第2リブ74cとの間の隙間76に入り込んでいる。
【0062】
そして、第2リブ74a、74cの装置幅方向における長さは、第1リブ68aと第1リブ68bとの配置間隔L1、第1リブ68cと第1リブ68dとの配置間隔L1より短く設定され、第2リブ74bの装置幅方向における長さは、第1リブ68bと第1リブ68cとの配置間隔L2より短く設定されているので、ベーストレイ56に対してメイン展開部58を装置奥行き方向にスライド移動させても第1リブ68と第2リブ74とが干渉しない(図11図13及び図16参照)。さらに、第1リブ68及び第2リブ74において第1リブ68と第2リブ74とが相対移動しても、媒体受けトレイ22の厚み方向における重なり合う部分は維持される。
【0063】
ここで、図4図10及び図11に示すように、メイン展開部58がベーストレイ56に収納され、第1サブ展開部61及び先端展開部62もメイン展開部58に収納された状態において、媒体Pが排出口28から排出されて、ストッパー部64によりベーストレイ56側に跳ね返された際、収納空間70、或いは更に収納空間70より奥側に、媒体Pが入り込む虞がある。しかし、収納空間70には第1リブ68と第2リブ74とが設けられているので、跳ね返された媒体Pの、収納空間70内、或いは更に収納空間70より奥側への入り込みを抑制できる。
【0064】
次いで、図12ないし図14を参照するに、ベーストレイ56に対してメイン展開部58を装置奥行き方向前面側にスライドさせて半展開した状態において、第2リブ74a、74b、74cは、装置奥行き方向において第1リブ68b、68cよりも装置奥行き方向前面側に位置している。この状態において、第1サブ展開部61及び先端展開部62は収納空間70より装置奥行き方向前面側に引き出された展開状態にある。
【0065】
ここで、媒体Pが排出口28から排出されて、ストッパー部64によりベーストレイ56側に跳ね返された際、媒体Pが装置奥行き方向に傾いた状態となることがある。メイン展開部58の半展開状態において、ストッパー部64によりベーストレイ56側に跳ね返された媒体Pが装置奥行き方向に傾いた状態でも、第1リブ68a及び第1リブ68dの少なくとも一方が傾いた媒体Pの少なくとも一部と接触して収納空間70内への媒体Pの入り込みを抑制できる。
【0066】
また、第1リブ68と第2リブ74とは媒体受けトレイ22の厚み方向において重なり合う部分を有しているので、媒体Pが装置幅方向において第1リブ68a及と第1リブ68dとの間に入り込んだとしても、装置奥行き方向において第2リブ74が媒体Pの収納空間70内、或いは更に収納空間70より奥側への入り込みを規制する。これにより、メイン展開部58がベーストレイ56に対して半展開状態においても媒体Pの収納空間70への入り込みを第1突出部66(第1リブ68)及び第2突出部72(第2リブ74)により規制することができる。
【0067】
次いで、図15及び図16を参照するに、ベーストレイ56に対してメイン展開部58を装置奥行き方向前面側にさらにスライドさせて全展開した状態において、第2リブ74a、74b、74cは、装置奥行き方向において図13に示す状態よりも前面側に位置している。
【0068】
メイン展開部58の全展開状態においても、媒体Pが排出口28から排出されて、ストッパー部64によりベーストレイ56側に跳ね返された際、第1リブ68a及び第1リブ68dの少なくとも一方が媒体Pの少なくとも一部と接触して収納空間70内への媒体Pの入り込みを抑制できる。
【0069】
そして、第2リブ74a、74b、74cは、装置奥行き方向においてさらに前面側に位置していることから、媒体Pが装置幅方向において第1リブ68aと第1リブ68dとの間に入り込んだとしても、装置奥行き方向において第2リブ74が媒体Pの収納空間70内、或いは更に収納空間70より奥側への入り込みをより確実に規制する。
【0070】
ここで、第1リブ68と第2リブ74とが、媒体受けトレイ22の厚み方向において重なり合う部分を有するとともに、第1リブ68と第2リブ74とは装置奥行き方向において互いに干渉せずに相対移動が可能であることから、第1リブ68と第2リブ74との重なり合いが、メイン展開部58のベーストレイ56に対する展開位置に拘らず維持される。これによりメイン展開部58の半展開状態、全展開状態のいずれにおいても媒体Pの収納空間70内、或いは更に収納空間70より奥側への入り込みを規制できる。
【0071】
<<<ストッパー部について>>>
次いで、図17ないし図19を参照して、ストッパー部64について説明する。ストッパー部64は、スライダー80と、ストッパー78とを備えている。スライダー80は、先端展開部62の媒体受け面62aに対して装置奥行き方向に沿ってスライド可能に構成されている。
【0072】
ストッパー部64は、先端展開部62に取り付けられている。図17及び図18を参照するに、ストッパー78は、スライダー80に対して回動可能に取り付けられている。一例として、ストッパー78は、図17に示すように媒体受け面62aに沿った姿勢である収納姿勢と、媒体受け面62aと交差する面を形成して媒体Pの飛び出しを規制する規制姿勢とを切換え可能である。
【0073】
<<<ストッパー部の変更例について>>>
図20及び図21を参照して、ストッパー部64の変更例について説明する。媒体受け面62aには、装置奥行き方向に沿って複数の凹部82が適宜間隔をおいて形成されている。ストッパー78は、スライダー80に対して回動軸84を支点として回動可能に取り付けられている。そして、ストッパー78において回動軸84を挟んで反対の側には、複数の凹部82のいずれか1つと噛合可能な凸部86が形成されている。
【0074】
図21に示すように、ストッパー78が収納姿勢(図17参照)から規制姿勢に切り換わると、凸部86は複数の凹部82の少なくとも1つと噛合する。これにより、スライダー80は、媒体受け面62aに対してスライドできず、ロック状態となる。したがって、排出口28から排出されてきた媒体Pが勢いよく、ストッパー78に当たっても、ストッパー部64は先端展開部62に対してロックされた状態であるので、ストッパー部64の位置ずれを抑制できるとともに媒体を受け止めて、確実に媒体受け面62aで受けることができる。
【0075】
一方、規制姿勢を取るストッパー78を、回動軸84を支点に媒体受け面62a側に回動させると、凸部86は媒体受け面62aから離間する方向に回動し、凹部82との噛合状態が解除される。その結果、スライダー80のロック状態が解除され、媒体受け面62aに対して装置奥行き方向にスライド移動が可能となる。
【0076】
<<<第1の実施例の変更例>>>
第1突出部66は、装置奥行き方向に延びる複数の第1リブ68を備え、第2突出部72は装置幅方向に延びる複数の第2リブ74を備える構成としたが、この構成に代えて、第1突出部66は、複数の第2リブ74を備える構成とし、第2突出部72は複数の第1リブ68を備える構成としてもよい。
【0077】
■■■第2の実施例■■■■
図22を参照して、媒体排出装置88の第2の実施例について説明する。尚、図22は第2の実施例の媒体排出装置88を模式的に図示したものである。第2実施例の媒体排出装置88は、排出される媒体Pの排出方向における長さに応じてストッパー部90のストッパー90aの収納姿勢と規制姿勢とを切換える点が第1実施例と相違する。尚、図22において媒体受けトレイ92は構成を簡略化して2つのトレイ部材で図示しているが、2つ以上のトレイ部材で構成してもよく、第1実施例と同様にベーストレイ56、メイン展開部58、第1サブ展開部61及び先端展開部62を備える構成であってもよい。
【0078】
図22に示すように媒体排出装置88は、媒体受けトレイ92と、ストッパー部90のストッパー90aの姿勢を切換える切り換え手段94とを備えている。
【0079】
媒体受けトレイ92は、一例としてトレイ部材92aと、トレイ部材92bとから構成されている。トレイ部材92aは下部ユニット12に対してスライド可能に構成され、収納状態と展開状態とが切換え可能である。またトレイ部材92bはトレイ部材92aに対してスライド可能に構成され、収納状態と展開状態とが切換え可能である。そして、トレイ部材92bの装置奥行き方向先端側には、ストッパー部90が取り付けられている。
【0080】
切り換え手段94は、一例として下部ユニット12内に設けられた駆動モーター96と、駆動プーリー98と、伝達プーリー100と、従動プーリー102と、駆動ベルト104、106とを備えている。駆動プーリー98は駆動モーター96の駆動軸に取り付けられ、駆動モーター96により回転駆動させられる。駆動ベルト104は、駆動プーリー98と伝達プーリー100とに掛け回されている。従動プーリー102はストッパー90aの回動軸に取り付けられている。駆動ベルト106は伝達プーリー100と従動プーリー102とに掛け回されている。
【0081】
駆動モーター96を正転方向又は逆転方向に回転させることにより、駆動モーター96の回転駆動力を駆動プーリー98、駆動ベルト104、伝達プーリー100及び駆動ベルト106を介して従動プーリー102に伝達することができ、ストッパー90aを規制姿勢から収納姿勢へ、或いは収納姿勢から規制姿勢に切換えることができる。図22における二点鎖線部はストッパー90aの収納状態を示している。尚、図22では、一例として、ストッパー90aを媒体Pの排出方向下流側に倒す構成としたが、排出方向上流側に倒す構成としてもよい。
【0082】
制御部54は、排出する媒体Pのサイズ情報に基づいて、媒体Pが媒体受けトレイ92に排出される際、排出する媒体Pの先端がストッパー部90のストッパー90aの位置を越える場合には駆動モーター96を駆動させて、ストッパー90aを規制姿勢から収納姿勢に切換える。これにより、媒体Pが排出方向において長尺である場合においてストッパー部90が媒体Pの排出を妨げることを回避できる。尚、排出する媒体Pのサイズ情報は、制御部54に入力されたドライバ情報だけでなく、スキャナー10内に設けた不図示の媒体検出センサーによる媒体Pの検出信号から求めてもよい。
【0083】
■■■第3の実施例■■■■
次いで、図23及び図24を参照して、媒体排出装置108の第3の実施例について説明する。尚、図23及び図24は第3の実施例の媒体排出装置108を模式的に図示したものである。第3の実施例の媒体排出装置108は、スキャナー10に対して媒体受けトレイ110を収納状態にロックするロック機構を備えている点で第1実施例と相違する。
【0084】
ストッパー部112は、ストッパー114、スライダー116、「ロック手段」としてのロックピン118及び付勢手段120を備えている。ストッパー114は回動軸122を支点として回動可能にスライダー116に取り付けられており、規制姿勢と収納姿勢とを切換え可能である。また、ストッパー114には、ロックピン118と係合可能な係合部124が設けられている。付勢手段120は一例として引っ張りばねとして構成されており、一端がスライダー116に接続され、他端がロックピン118に接続されている。そして、付勢手段120は、ロックピン118をスライダー116側に向けて付勢している。
【0085】
また、「筐体」としての下部ユニット12には、ロックピン118を受け入れ可能な孔部12aが設けられている。
【0086】
図22を参照するに、メイン展開部58及びサブ展開部60がそれぞれ収納された状態でベーストレイ56が下部ユニット12に収納されている。この状態において、ストッパー部112のストッパー114を収納状態とすると、係合部124が付勢手段120の付勢力に抗してロックピン118を下部ユニット12側に向けて押圧する。そして、ロックピン118はベーストレイ56、メイン展開部58及びサブ展開部60を介して下部ユニット12の孔部12a内に入り込んだ状態となる。この状態では、ベーストレイ56、メイン展開部58及びサブ展開部60は、ロックピン118を介して下部ユニット12に対してロックされる。このため、スキャナー10から不用意に媒体受けトレイ110が飛び出ることを抑制できる。
【0087】
次いで図23を参照するに、収納状態にあるストッパー114をスライダー116に対して回動させて規制姿勢へと切換える。この回動により、係合部124も回動軸122を支点に図23における時計回り方向に回動する。そして、ロックピン118は付勢手段120の付勢力により、孔部12aから抜け出る方向に変位する。その結果、下部ユニット12に対するベーストレイ56、メイン展開部58及びサブ展開部60のロック状態が解除され、スキャナー10から媒体受けトレイ110を引き出すことが可能となる。
【0088】
上記説明をまとめると、媒体排出装置18、88、108は、媒体Pを排出する排出ローラー対20と、排出ローラー対20により排出された媒体Pを受ける、展開状態と収納状態とを切り換え可能な媒体受けトレイ22、92、110と、を備え、媒体受けトレイ22、92、110が、ベーストレイ56と、展開状態においてベーストレイ56よりも媒体排出方向側である装置奥行き方向前面側に位置する、収納及び展開可能なメイン展開部58と、展開状態においてメイン展開部58より媒体排出方向側である装置奥行き方向前面側に位置する、収納及び展開可能な少なくとも一つのサブ展開部60と、を備え、ベーストレイ56には、少なくとも一つのサブ展開部60を収納する収納空間70が形成されているとともに、収納空間70に向けて突出する第1突出部66が設けられている。
【0089】
上記構成によれば、展開状態と収納状態とを切り換え可能な媒体受けトレイ22、92、110は、ベーストレイ56と、メイン展開部58と、サブ展開部60と、を備えており、ベーストレイ56には、少なくとも一つのサブ展開部60を収納する収納空間70が形成されているため、サブ展開部60が展開されると、排出された媒体Pが収納空間70、或いは更に収納空間70より奥側に入り込む虞がある。しかしながらこの構成においては、ベーストレイ56において収納空間70には、収納空間70に向けて突出する第1突出部66が設けられているので、第1突出部66により、収納空間70、或いは更に収納空間70より奥側への媒体の入り込みが規制される。
【0090】
メイン展開部58において収納空間70に臨む位置には、収納空間70に突出するとともに、媒体受けトレイ22の厚み方向において第1突出部66と重なり合う部分を有する第2突出部72が設けられ、第1突出部66と第2突出部72との重なり合いが、メイン展開部58の展開位置に拘わらず維持される構成を有する。この構成によれば、メイン展開部58を全展開した状態のみならず、半展開した状態であっても、収納空間70、或いは更に収納空間70より奥側への媒体Pの入り込みを規制できる。以上により、収納空間70、或いは更に収納空間70より奥側への媒体Pの入り込みをより確実に回避することのできる媒体排出装置18、88、108を提供することができる。
【0091】
第1突出部66及び第2突出部72のいずれか一方は、媒体排出方向である装置奥行き方向に延設される第1リブ68で構成され、第1突出部66及び前記第2突出部72の他方は、媒体排出方向と交差する方向である装置幅方向に延設される第2リブ74で構成される。この構成によれば、より確実に、収納空間70、或いは更に収納空間70より奥側への媒体Pの入り込みを抑制できる。
【0092】
第1リブ68は、媒体排出方向と交差する方向である装置幅方向において適宜の間隔を空けて複数設けられるとともに、複数の第1リブ68における最大配置間隔L2又はL3は、排出ローラー対20による排出が可能な媒体Pのうち、媒体排出方向と交差する方向である媒体幅方向のサイズが最小の媒体のサイズより小さい。この構成によれば、媒体Pのサイズに拘わらず、収納空間70、或いは更に収納空間70より奥側への媒体Pの入り込みを良好に規制できる。
【0093】
サブ展開部60は、展開状態において最も媒体排出方向すなわち装置奥行き方向前面側に位置する先端展開部62と、先端展開部62に対しスライド可能であるとともに、回動することにより媒体受け面62aと交差する面を形成して媒体Pの飛び出しを規制する規制姿勢と、媒体受け面62aに沿った姿勢である収納姿勢と、を切り換え可能なストッパー部64、90、112と、を備えて構成されている。この構成によれば、ストッパー80、90a、114により、媒体Pの排出時における、媒体受けトレイ22、92、110からの媒体Pの飛び出しを抑制できる。
【0094】
先端展開部62には、ストッパー部64のスライド方向に沿って複数の凹部82が形成され、ストッパー部64には、当該ストッパー部64を収納姿勢から規制姿勢に切り換えた際に凹部82に入り込む凸部86が形成されている。この構成によれば、凹部82と凸部86との係合によって、ストッパー部64を、所望する位置に確実に保持することができる。特に、排出される媒体Pがストッパー部64を押すことに伴う、当該ストッパー部64の位置ずれを抑制できる。
【0095】
ストッパー部90の姿勢切換を行う切り換え手段94と、切り換え手段94を制御する制御部54と、を備え、制御部54は、排出する媒体Pのサイズ情報をもとに、排出する媒体Pの先端が媒体受けトレイ92への排出時にストッパー部90の位置を越える場合には、ストッパー部90のストッパー90aを規制姿勢から媒体排出方向上流側或いは下流側に倒す。この構成によれば、長尺の媒体Pを排出する際にストッパー部90が長尺の媒体の排出を邪魔する問題を回避できる。
【0096】
ベーストレイ56は、媒体排出装置108の筐体を構成する下部ユニット12に対して収納及び展開可能であり、ストッパー部112を規制姿勢から収納姿勢に切り換えることにより、ベーストレイ56、メイン展開部58、サブ展開部60、のこれらを収納状態にロックし、ストッパー部112を収納姿勢から規制姿勢に切り換えることにより、ロックを解除するロックピン118を備える。この構成によれば、例えばスキャナー10を持ち運ぶ際に、意図せず媒体受けトレイ110が展開状態となってしまう問題を回避できる。加えて、ロックピン118の操作はストッパー部112が担うので、専用の操作部材を設ける必要がなく、装置のコストアップを抑制できる。
【0097】
スキャナー10は、媒体Pの面を読み取る画像読取部36と、媒体搬送方向において画像読取部36の下流側に設けられた媒体排出装置18、88、108とを備えている。
【符号の説明】
【0098】
10…スキャナー、12…下部ユニット、12a…孔部、14…上部ユニット、16…カバー部、16a…媒体載置面、18、88、108…媒体排出装置、20…排出ローラー対、22、92、110…媒体受けトレイ、24…媒体給送経路、26…給送口、28…排出口、30…給送ローラー、32…分離ローラー、34…搬送ローラー対、34a…搬送駆動ローラー、34b…搬送従動ローラー、36…画像読取部、38…トルクリミッタ、40…上部読み取りユニット、42…下部読み取りユニット、44…排出駆動ローラー、46…排出従動ローラー、48…駆動軸、50…補助ローラー、52、76…隙間、54…制御部、56…ベーストレイ、56a…本体部、56b…側壁部、56c、82…凹部、56d、86…凸部、56e…溝部、58…メイン展開部、58a…リブ、58b…溝部、58c…凹部、60…サブ展開部、61、第1サブ展開部、62…先端展開部、62a…媒体受け面、64、90、112…ストッパー部、66…第1突出部、68、68a、68b、68c、68d…第1リブ、70…収納空間、72…第2突出部、74、74a、74b、74c…第2リブ、80、116…スライダー、78、90a、114…ストッパー、84、122…回動軸、92a、92b…トレイ部材、94…切り換え手段、96…駆動モーター、98…駆動プーリー、100…伝達プーリー、102…従動プーリー、104、106…駆動ベルト、118…ロックピン、120…付勢手段、124…係合部、L1…配置間隔、L2…最大配置間隔、P…媒体、W…重なり合う領域
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【手続補正書】
【提出日】2024-05-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体の面を読み取る読み取り手段と、
前記読み取り手段によって読み取られた媒体を排出する排出手段と、
前記排出手段により排出された媒体を受ける媒体受けトレイと、を備え、
前記媒体受けトレイは、
ベーストレイと、
媒体排出方向に沿ってスライドすることで収納及び展開可能であるトレイであって、展開状態において前記ベーストレイよりも前記媒体排出方向側に位置するメイン展開部と、
前記媒体排出方向に沿ってスライドすることで前記メイン展開部に対して収納及び展開可能であるトレイであって、展開状態において前記メイン展開部より前記媒体排出方向側に位置するサブ展開部と、を備え、
前記ベーストレイは、前記メイン展開部の少なくとも一部を上方側から覆っており、
前記メイン展開部の上面には、前記サブ展開部を収納する凹部が形成され、
前記ベーストレイには、前記媒体排出方向に延設され、前記メイン展開部に向けて突出する第1突出部が設けられ、
前記メイン展開部には、前記媒体排出方向と交差する方向である幅方向に延設され、前記ベーストレイに向けて突出する第2突出部が設けられ、
前記サブ展開部は、媒体を受ける媒体受け面と交差する面を形成して媒体の飛び出しを規制する規制姿勢と、前記媒体受け面に沿う姿勢である収納姿勢と、を切り換え可能であるストッパーを含むストッパー部を備え、
前記媒体受け面と前記ストッパーとが噛み合う噛合手段を備える、
ことを特徴とする画像読取装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像読取装置であって、
前記噛合手段は、
前記媒体受け面に形成された凹部と、
前記ストッパーに形成された凸部であって、前記凹部に噛合可能な前記凸部と、で構成される、
ことを特徴とする画像読取装置。
【請求項3】
請求項2に記載の画像読取装置であって、
前記ストッパーは、回動軸を支点として回動可能であり、回動することで前記凹部と噛み合う噛合状態と、前記凹部から離間する非噛合状態とを切り換える、
ことを特徴とする画像読取装置。
【請求項4】
請求項1に記載の画像読取装置であって、
前記ストッパーは、回動軸を支点として回動可能であり、回動することで前記規制姿勢と前記収納姿勢とを切り換える、
ことを特徴とする画像読取装置。