(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024097931
(43)【公開日】2024-07-19
(54)【発明の名称】慣性センサー装置、及び慣性計測ユニット
(51)【国際特許分類】
G01C 19/5776 20120101AFI20240711BHJP
【FI】
G01C19/5776
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024077038
(22)【出願日】2024-05-10
(62)【分割の表示】P 2020140704の分割
【原出願日】2020-08-24
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】日吉 泰徳
(57)【要約】
【課題】小型化が可能な慣性センサー装置を提供すること。
【解決手段】複数の慣性計測ユニットを有する慣性センサー装置1であって、複数の慣性計測ユニットのうち第1慣性計測ユニット2Aは、慣性センサー20と、第2慣性計測ユニット2B、第3慣性計測ユニット2C及び第4慣性計測ユニット2Dのデータを受信する第2通信I/F52と、第1慣性計測ユニット2A、第2慣性計測ユニット2B、第3慣性計測ユニット2C及び第4慣性計測ユニット2Dのそれぞれのデータを演算する合成処理部102と、合成処理部102の出力を送信する第1通信I/F51と、を備える。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の慣性計測ユニットを有する慣性センサー装置であって、
複数の慣性計測ユニットのうち1つの慣性計測ユニットは、
慣性センサーと、
他の慣性計測ユニットのデータを受信する受信部と、
前記他の慣性計測ユニット及び当該慣性計測ユニットのデータを演算する合成処理部と、
前記合成処理部の出力を送信する第1送信部と、
を備える、
慣性センサー装置。
【請求項2】
前記当該慣性計測ユニットのデータを送信する第2送信部と、
前記第1送信部又は前記第2送信部の一方を送信可能にする設定部と、
を備える、
請求項1記載の慣性センサー装置。
【請求項3】
前記当該慣性計測ユニットと、前記他の慣性計測ユニットと、はスター型配線で接続されている、
請求項1又は請求項2記載の慣性センサー装置。
【請求項4】
前記当該慣性計測ユニットと、前記他の慣性計測ユニットと、はバス型配線で接続されている、
請求項1又は請求項2記載の慣性センサー装置。
【請求項5】
複数の慣性計測ユニットを有する慣性センサー装置に用いられる慣性計測ユニットであって、
慣性センサーと、
他の慣性計測ユニットのデータを受信する受信部と、
前記他の慣性計測ユニットのデータ及び当該慣性計測ユニットのデータを演算する合成処理部と、
前記合成処理部の出力を送信する第1送信部と、
を備える、
慣性計測ユニット。
【請求項6】
前記当該慣性計測ユニットのデータを送信する第2送信部と、
前記第1送信部又は前記第2送信部の一方を送信可能にする設定部と、
を備える、
請求項5記載の慣性計測ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、慣性センサー装置、及び慣性計測ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子デバイスとして、MEMS(Micro Electro Mechanical System)技術を用いて製造された慣性センサーが開発されている。このような慣性センサーは、出力信号のS/N比が十分ではなく、高精度な計測を必要とする機器やシステムに適用するのが難しい。
【0003】
特許文献1には、物理量検出回路に複数の物理量検出素子の検出電極を電気的に接続し、各物理量検出素子の検出電極から出力される信号が加算された検出信号を物理量検出回路に入力することで、加算回路を用いずに、ノイズ成分の大きさが物理量検出素子の数の平方根に反比例して小さい物理量信号を生成する物理量検出装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、物理量検出装置である角速度検出装置及び加速度検出装置の各々から出力された角速度信号及び加速度信号を補正処理したり、角速度検出装置及び加速度検出装置の各々の検出動作を制御するために、信号処理回路や演算処理装置が物理量検出装置とは別に必要であり、慣性計測装置の小型化を図ることが困難であるという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
慣性センサー装置は、複数の慣性計測ユニットを有する慣性センサー装置であって、複数の慣性計測ユニットのうち1つの慣性計測ユニットは、慣性センサーと、他の慣性計測ユニットのデータを受信する受信部と、前記他の慣性計測ユニット及び当該慣性計測ユニットのデータを演算する合成処理部と、前記合成処理部の出力を送信する第1送信部と、を備える。
【0007】
慣性計測ユニットは、複数の慣性計測ユニットを有する慣性センサー装置に用いられる慣性計測ユニットであって、慣性センサーと、他の慣性計測ユニットのデータを受信する受信部と、前記他の慣性計測ユニットのデータ及び当該慣性計測ユニットのデータを演算する合成処理部と、前記合成処理部の出力を送信する第1送信部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態1に係る慣性センサー装置の斜視図。
【
図2】実施形態1に係る慣性センサー装置の内部を示す平面図。
【
図3】実施形態1に係る慣性センサー装置の基板及び慣性計測ユニットの分解斜視図。
【
図4】実施形態1に係る第1慣性計測ユニットの分解斜視図。
【
図5】実施形態1に係る第1慣性計測ユニットが有する回路基板の上面図。
【
図6】実施形態1に係る第1慣性計測ユニットが有する回路基板の下面図。
【
図7】実施形態1に係る第2慣性計測ユニットが有する回路基板の上面図。
【
図8】実施形態1に係る第2慣性計測ユニットが有する回路基板の下面図。
【
図9】実施形態1に係る慣性センサー装置のブロック図。
【
図10】実施形態2に係る慣性センサー装置のブロック図。
【
図11】実施形態3に係る慣性センサー装置のブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
1.実施形態1
実施形態1に係る慣性センサー装置1の概略構成について、
図1~
図3を参照して説明する。なお、
図2は、説明の便宜上、蓋92の図示を省略してある。また、
図2及び
図3は、説明の便宜上、配線や端子等の図示を省略してある。また、図中、各構成要素の寸法比率は実際と異なる。
【0010】
図面に付記する座標においては、互いに直交する3つの軸をX軸、Y軸及びZ軸として説明する。X軸に沿う方向を「X方向」、Y軸に沿う方向を「Y方向」、Z軸に沿う方向を「Z方向」とし、矢印の方向がプラス方向である。また、Z方向のプラス方向を「上」又は「上方」、Z方向のマイナス方向を「下」又は「下方」として説明する。また、Z方向から見たときの平面視において、Z方向プラス側の面を上面、これと反対側となるZ方向マイナス側の面を下面として説明する。
【0011】
図1~
図3に示すように、慣性センサー装置1は、基板10と、それぞれ基板10に搭載される第1慣性計測ユニット2Aと、第2慣性計測ユニット2Bと、第3慣性計測ユニット2Cと、第4慣性計測ユニット2Dと、容器9と、コネクター93と、通信基板931と、内部コネクター110と、を備える。
【0012】
図1及び
図2に示すように、容器9は、下方に窪む凹部911を有するベース91と、凹部911を塞ぐようにベース91に固定される蓋92とを備える。容器9は、概略として直方体形状である。ベース91及び蓋92は、蓋92により封止される凹部911の内側に収容空間Sを形成する。収容空間Sは、基板10、第1慣性計測ユニット2A、第2慣性計測ユニット2B、第3慣性計測ユニット2C、第4慣性計測ユニット2D、通信基板931、及び内部コネクター110等の各部品を収容するための空間である。
【0013】
コネクター93は、ベース91の側壁に取り付けられている。コネクター93は、容器9の内部と外部との間の電気的な接続を行うレセプタクルである。通信基板931は、慣性センサー装置1と他の装置との間の通信を処理する回路を有する。コネクター93と、通信基板931と、は図示しない通信基板931に設けられた配線を介して電気的に接続している。また、通信基板931と、基板10と、は基板10に設けられた内部コネクター110及び図示しないケーブル配線を介して、電気的に接続している。
【0014】
基板10は、第1慣性計測ユニット2A、第2慣性計測ユニット2B、第3慣性計測ユニット2C、第4慣性計測ユニット2D、及び内部コネクター110等を搭載している。
【0015】
図2及び
図3に示すように、第1慣性計測ユニット2A及び第2慣性計測ユニット2Bは、基板10の下面においてX方向に沿って配列している。第3慣性計測ユニット2Cと、第4慣性計測ユニット2Dと、内部コネクター110と、は基板10の上面においてX方向に沿って配列している。
【0016】
また、基板10の第1慣性計測ユニット2Aが配置される部分には、第1慣性計測ユニット2Aが有する後述する第1ユニットコネクター25a及び第2ユニットコネクター25bとそれぞれ電気的に接続する図示しないコネクターが設けられている。第1慣性計測ユニット2Aは、基板10に設けられた図示しないコネクター及び配線を介して、内部コネクター110、第2慣性計測ユニット2B、第3慣性計測ユニット2C、第4慣性計測ユニット2Dに電気的に接続している。
【0017】
同様に、基板10のそれぞれ第2慣性計測ユニット2B、第3慣性計測ユニット2C及び第4慣性計測ユニット2Dが配置される部分には、第2慣性計測ユニット2B、第3慣性計測ユニット2C及び第4慣性計測ユニット2Dが有する後述する第3ユニットコネクター25cと電気的に接続する図示しないコネクターが設けられている。第2慣性計測ユニット2B、第3慣性計測ユニット2C及び第4慣性計測ユニット2Dは、基板10に設けられた図示しないコネクター及び配線を介して、第1慣性計測ユニット2Aに電気的に接続している。
【0018】
次に、第1慣性計測ユニット2A、第2慣性計測ユニット2B、第3慣性計測ユニット2C及び第4慣性計測ユニット2Dについて説明する。なお、第1慣性計測ユニット2Aと、第2慣性計測ユニット2B、第3慣性計測ユニット2C及び第4慣性計測ユニット2Dと、は一部を除き同様の構成であるため、以下では、まず、第1慣性計測ユニット2Aについて説明し、次に、第2慣性計測ユニット2B、第3慣性計測ユニット2C及び第4慣性計測ユニット2Dについて、第1慣性計測ユニット2Aと重複する説明は省略し、第1慣性計測ユニット2Aとの相違点を説明する。
【0019】
第1慣性計測ユニット2Aについて、
図4~
図6を参照して説明する。なお、
図4~
図6は、説明の便宜上、配線や端子等の図示を省略してある。
【0020】
第1慣性計測ユニット2Aの説明にあたり、
図4~
図6に、互いに直交する3軸であるa軸、b軸及びc軸を図示する。a軸、b軸及びc軸は、第1慣性計測ユニット2A、第2慣性計測ユニット2B、第3慣性計測ユニット2C及び第4慣性計測ユニット2Dのそれぞれにおいて、角速度や加速度等の慣性計測の基準となる検出軸として定義される軸であり、慣性センサー装置1に対して設定された軸であるX軸、Y軸及びZ軸とは異なる軸である。また、a軸に沿う方向を「a方向」、b軸に沿う方向を「b方向」、c軸に沿う方向を「c方向」とし、矢印の方向がプラス方向である。
【0021】
図4に示すように、第1慣性計測ユニット2Aは、アウターケース21、インナーケース22、接合部材23及び回路基板24を備える。アウターケース21は、インナーケース22が挿入される凹部を有する。アウターケース21及びインナーケース22は、回路基板24を収容及び保持した状態で、接合部材23により互いに接合される。第1慣性計測ユニット2Aは、c方向から見て例えば正方形状である。アウターケース21は、例えば、上面の対角に位置する一対の角部のそれぞれに設けられたねじ孔211,212を有する。第1慣性計測ユニット2Aは、ねじ孔211,212を利用してねじ止めされることにより基板10に固定されている。
【0022】
図5及び
図6に示すように、回路基板24には、第1ユニットコネクター25a、第2ユニットコネクター25b、第1角速度センサー26a、第2角速度センサー26b、第3角速度センサー26c、加速度センサー27、ユニット制御部28、マスター制御部100等が搭載されている。
【0023】
図5に示すように、回路基板24は、c方向から見て例えば正方形状である。第1角速度センサー26aは、回路基板24のb軸及びc軸に沿う側面に配置され、a軸回りの角速度ωaを検出する。第2角速度センサー26bは、回路基板24のa軸及びc軸に沿う側面に配置され、b軸回りの角速度ωbを検出する。第3角速度センサー26cは、回路基板24の上面241に配置され、c軸回りの角速度ωcを検出する。加速度センサー27は、回路基板24の上面241に配置され、a軸に沿う方向の加速度Aa、b軸に沿う方向の加速度Ab及びc軸に沿う方向の加速度Acをそれぞれ検出する。
【0024】
図6に示すように、ユニット制御部28及びマスター制御部100は、回路基板24の下面242に配置される。それぞれ入力側端子及び出力側端子の2つの端子を有する第1ユニットコネクター25a及び第2ユニットコネクター25bは、回路基板24の上面241に配置され、インナーケース22に設けられる開口221を介して基板10に対して露出している。
【0025】
ユニット制御部28は、例えば、MCU(Micro Controller Unit)であり、第1慣性計測ユニット2Aの各部を制御する。ユニット制御部28は、回路基板24に設けられた図示しない配線を介して、第1角速度センサー26a、第2角速度センサー26b、第3角速度センサー26c及び加速度センサー27のそれぞれに電気的に接続している。また、ユニット制御部28は、回路基板24に設けられた図示しない配線を介して、マスター制御部100に電気的に接続している。
【0026】
マスター制御部100は、例えば、MCU(Micro Controller Unit)であり、慣性センサー装置1の各部を制御する。マスター制御部100は、回路基板24の図示しない配線を介して、第1ユニットコネクター25a及び第2ユニットコネクター25bに電気的に接続している。なお、本実施形態では、ユニット制御部28と、マスター制御部100と、はそれぞれ別の回路素子、例えば、MCUを用いているが、ユニット制御部28及びマスター制御部100の両方を共通する回路素子に組み込むことも可能であり、ユニット制御部28及びマスター制御部100を、例えば、1つのMCUに組み込むことにしても構わない。
【0027】
第1ユニットコネクター25aは、基板10に設けられた図示しないコネクター及び配線を介して、内部コネクター110に接続している。また、第2ユニットコネクター25bは、基板10に設けられた図示しないコネクター及び配線を介して、第2慣性計測ユニット2B、第3慣性計測ユニット2C及び第4慣性計測ユニット2Dが有する後述する第3ユニットコネクター25cに接続している。なお、第2ユニットコネクター25bの形態は、第1慣性計測ユニット2Aと、第2慣性計測ユニット2B、第3慣性計測ユニット2C及び第4慣性計測ユニット2Dと、の接続形態、例えば、スター型配線やバス型配線等に応じて設定される。
【0028】
次に、第2慣性計測ユニット2B、第3慣性計測ユニット2C及び第4慣性計測ユニット2Dについて、
図7及び
図8を参照して説明する。なお、
図7及び
図8は、説明の便宜上、配線や端子等の図示を省略してある。また、第2慣性計測ユニット2B、第3慣性計測ユニット2C及び第4慣性計測ユニット2Dは、互いに同様の構成であるため、第2慣性計測ユニット2Bを例示して説明し、第3慣性計測ユニット2C及び第4慣性計測ユニット2Dの説明は省略する。なお、本実施形態では、第1慣性計測ユニット2A以外の他の慣性計測ユニットとして、例えば、第2慣性計測ユニット2B、第3慣性計測ユニット2C及び第4慣性計測ユニット2Dの3個の慣性計測ユニットを使用しているが、第1慣性計測ユニット2A以外の他の慣性計測ユニットの数は、3個に限るものでなく、1個以上であれば構わない。
【0029】
第2慣性計測ユニット2Bは、
図7及び
図8に示すように、第1慣性計測ユニット2Aと異なり、マスター制御部100と、第1ユニットコネクター25aと、及び第2ユニットコネクター25bと、を有さない。また、第2慣性計測ユニット2Bは、
図7及び
図8に示すように、第1慣性計測ユニット2Aと異なり、第3ユニットコネクター25cを有する。
【0030】
第2慣性計測ユニット2Bでは、ユニット制御部28は、回路基板24に設けられた図示しない配線を介して、第3ユニットコネクター25cに接続している。さらに、第3ユニットコネクター25cは、基板10に設けられた図示しないコネクター及び配線を介して、第1慣性計測ユニット2Aの第2ユニットコネクター25bに接続している。
【0031】
次に、第1慣性計測ユニット2Aと、第2慣性計測ユニット2B、第3慣性計測ユニット2C及び第4慣性計測ユニット2Dとの接続形態及び各慣性計測ユニット内部の電気的な構成について、
図9を参照し説明する。なお、第3慣性計測ユニット2Cと第4慣性計測ユニット2Dの内部構成は、第2慣性計測ユニット2Bの内部構成と同じなので、
図9では、第3慣性計測ユニット2Cと第4慣性計測ユニット2Dの内部構成の図示を省略する。
【0032】
図9に示すように、第1慣性計測ユニット2Aと、第2慣性計測ユニット2Bと、はポイントツーポイント(Point-to-Point)で接続している。同様に、第1慣性計測ユニット2Aと、第3慣性計測ユニット2C及び第4慣性計測ユニット2Dと、はそれぞれポイントツーポイントで接続している。すなわち、第2慣性計測ユニット2B、第3慣性計測ユニット2C及び第4慣性計測ユニット2Dは、それぞれ異なる通信線を介して、第1慣性計測ユニット2Aを中心とするスター型配線により第1慣性計測ユニット2Aと接続している。
【0033】
このように、第1慣性計測ユニット2Aを中心とするスター型配線で接続することにより、第1慣性計測ユニット2Aは、第2慣性計測ユニット2B、第3慣性計測ユニット2C及び第4慣性計測ユニット2Dを制御するマスターとして動作し、第2慣性計測ユニット2B、第3慣性計測ユニット2C及び第4慣性計測ユニット2Dは、第1慣性計測ユニット2Aに制御されるスレーブとして動作する。なお、第1慣性計測ユニット2Aと、第2慣性計測ユニット2B、第3慣性計測ユニット2C及び第4慣性計測ユニット2Dと、の間の通信方法は、SPI(Serial Peripheral Interface)等のシリアル通信や、CAN(Controller Area Network)等、どのような方法を用いても構わない。
【0034】
第1慣性計測ユニット2Aを中心とするスター型配線で接続することにより、第2慣性計測ユニット2B、第3慣性計測ユニット2C及び第4慣性計測ユニット2Dは、それぞれ高速で第1慣性計測ユニット2Aと通信を行うことができる。
【0035】
まず、第1慣性計測ユニット2Aの動作について説明する。第1慣性計測ユニット2Aは、第1角速度センサー26a、第2角速度センサー26b、第3角速度センサー26c及び加速度センサー27の少なくとも何れかを含む慣性センサー20と、ユニット制御部28と、マスター制御部100と、第1通信インターフェイス(I/F)51と、第2通信I/F52と、を備える。第1通信I/F51は、第1ユニットコネクター25aに電気的に接続しており、第2通信I/F52は、第2ユニットコネクター25bに電気的に接続している。
【0036】
慣性センサー20は、複数の検出軸に関する信号をユニット制御部28に出力する。ユニット制御部28は、補正部29を有する。補正部29は、慣性センサー20から出力される信号を複数の検出軸が互いに直交するように補正する。その他、補正部29は、慣性センサー20からユニット制御部28に出力された信号に含まれるオフセット誤差及びスケールファクター誤差を補正する。なお、補正部29における補正に使用する各種パラメーター等は、ユニット制御部28の図示しない記憶部に格納されている。
【0037】
補正部29は、慣性センサー20からユニット制御部28に出力された信号を補正し、第1慣性計測ユニット2Aのデータを生成する。ユニット制御部28は、補正部29が生成した第1慣性計測ユニット2Aのデータを、マスター制御部100に出力する。なお、補正部29を省略しても構わない。補正部29を省略した場合は、慣性センサー20から出力された信号が、第1慣性計測ユニット2Aのデータとして、マスター制御部100に出力される。
【0038】
マスター制御部100には、第1慣性計測ユニット2Aのデータの他、第2通信I/F52を介して、後述する第2慣性計測ユニット2B、第3慣性計測ユニット2C及び第4慣性計測ユニット2Dのデータが入力される。言い換えると、第2通信I/F52は、第1慣性計測ユニット2A以外の他の慣性計測ユニットのデータを受信する受信部である。
【0039】
マスター制御部100は、整合処理部101と、合成処理部102と、を有する。
【0040】
整合処理部101は、各慣性計測ユニットの組み立て時のずれ等による検出軸の角度誤差であるミスアライメントを補正する。具体的には、整合処理部101は、第1慣性計測ユニット2A、第2慣性計測ユニット2B、第3慣性計測ユニット2C及び第4慣性計測ユニット2Dのそれぞれのデータに対して、予め決定された回転行列等の補正係数を適用することによって、各慣性計測ユニットのそれぞれの検出軸が共通の基準軸に整合するように回転させ、各慣性計測ユニットのそれぞれのデータを補正する。
【0041】
ここで、基準軸とは、予め慣性センサー装置1毎に設定される直交座標系である。また、共通の基準軸に整合するとは、例えば、第1慣性計測ユニット2A、第2慣性計測ユニット2B、第3慣性計測ユニット2C及び第4慣性計測ユニット2Dの何れかの慣性計測ユニットの検出軸に他の慣性計測ユニットの検出軸を整合することでも構わないし、基板10に対して設定されるX,Y,Zの3つの軸に整合することでも構わない。
【0042】
なお、整合処理部101における補正に使用する補正係数等は、マスター制御部100の図示しない記憶部に格納されている。補正係数は、回転行列、オイラー角、クォータニオンの何れか1種を適用することができる。
【0043】
第1慣性計測ユニット2A、第2慣性計測ユニット2B、第3慣性計測ユニット2C及び第4慣性計測ユニット2Dのそれぞれのデータは、整合処理部101において補正され、整合処理部101から合成処理部102に出力される。合成処理部102は、整合処理部101において補正された各慣性計測ユニットのデータを合成し、慣性センサー装置1の慣性データとして出力する。合成処理部102におけるデータの合成とは、例えば、整合処理部101において補正された各慣性計測ユニットのデータをそれぞれ加算し、その平均を演算することである。
【0044】
なお、本実施形態では、整合処理部101を有しているが、整合処理部101は省略しても構わない。第1慣性計測ユニット2A、第2慣性計測ユニット2B、第3慣性計測ユニット2C及び第4慣性計測ユニット2Dのそれぞれのデータは、合成処理部102により合成されて出力される。
【0045】
合成処理部102が出力した各慣性計測ユニットのデータが合成された慣性データは、マスター制御部100から第1通信I/F51に出力される。第1通信I/F51に出力された慣性データは、第1ユニットコネクター25aを介して、外部の装置に出力される。言い換えると、第1通信I/F51は、合成処理部102が出力した慣性データを送信する第1送信部である。
【0046】
次に、第2慣性計測ユニット2B、第3慣性計測ユニット2C及び第4慣性計測ユニット2Dの動作について説明する。第2慣性計測ユニット2Bと、第3慣性計測ユニット2Cと、第4慣性計測ユニット2Dと、は互いに同様の構成であるため、第2慣性計測ユニット2Bを例示して説明し、第3慣性計測ユニット2C及び第4慣性計測ユニット2Dの説明は省略する。
【0047】
第2慣性計測ユニット2Bは、慣性センサー20と、ユニット制御部28と、第3通信I/F53と、を有する。第3通信I/F53は、第3ユニットコネクター25cに接続している。慣性センサー20は、複数の検出軸に関する信号をユニット制御部28に出力する。ユニット制御部28は、補正部29を有する。
【0048】
第2慣性計測ユニット2Bでは、ユニット制御部28は、補正部29が生成した第2慣性計測ユニット2Bのデータを、第3通信I/F53に出力する。第3通信I/F53に出力された第2慣性計測ユニット2Bのデータは、第3ユニットコネクター25c、基板10に設けられた図示しない配線を介して、第1慣性計測ユニット2Aの第2ユニットコネクター25bに出力される。言い換えると、第3通信I/F53は、第2慣性計測ユニット2Bのデータを第1慣性計測ユニット2Aに送信する第2送信部である。
【0049】
以上述べた通り、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
第1慣性計測ユニット2Aは、第1慣性計測ユニット2Aのデータと、第1慣性計測ユニット2Aが受信した第2慣性計測ユニット2B、第3慣性計測ユニット2C及び第4慣性計測ユニット2Dのそれぞれのデータと、を合成する合成処理部102を有するので、合成処理部102又は合成処理部102を含むマスター制御部100のための専用の基板を各慣性計測ユニットとは別に設ける必要がない。そのため、各慣性計測ユニットの配置効率が向上し、慣性センサー装置1を小型化することができる。また、各慣性計測ユニットの慣性センサー20のデータは、合成処理部102において合成されるより前に適切に補正することも可能の為、高精度な慣性センサー装置1を得ることができる。
【0050】
また、本実施形態によれば、慣性センサー装置1の小型化又は高精度化に寄与する第1慣性計測ユニット2Aを得ることができる。
【0051】
2.実施形態2
次に、実施形態2に係る慣性センサー装置1aを、
図10を参照して説明する。なお、以下の説明では、上述した実施形態1との相違点を中心に説明し、実施形態1と同一の構成については、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。また、第3慣性計測ユニット2C及び第4慣性計測ユニット2Dの内部構成は、第2慣性計測ユニット2Bの内部構成と同じなので、
図10では、第3慣性計測ユニット2C及び第4慣性計測ユニット2Dの内部構成の図示を省略する。
【0052】
実施形態2では、実施形態1と同様に、第1慣性計測ユニット2Aは、第1慣性計測ユニット2A以外の他の慣性計測ユニット、例えば、第2慣性計測ユニット2B等を制御するマスターとして動作し、第1慣性計測ユニット2A以外の他の慣性計測ユニットは、第1慣性計測ユニット2Aに制御されるスレーブとして動作する。ただし、実施形態2は、第1慣性計測ユニット2Aと、第1慣性計測ユニット2A以外の他の慣性計測ユニットと、の接続形態が、実施形態1とは異なる。
【0053】
図10に示すように、慣性センサー装置1aでは、第1慣性計測ユニット2Aと、第2慣性計測ユニット2Bと、第3慣性計測ユニット2Cと、第4慣性計測ユニット2Dと、は共通する通信線で接続している。すなわち、第1慣性計測ユニット2Aと、第2慣性計測ユニット2B、第3慣性計測ユニット2Cと、第4慣性計測ユニット2Dと、はバス型配線により接続している。
【0054】
本実施形態によれば、実施形態1での効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
第1慣性計測ユニット2Aと、第2慣性計測ユニット2B、第3慣性計測ユニット2C及び第4慣性計測ユニット2Dと、をバス型配線で接続することにより、マスターである第1慣性計測ユニット2Aの第2通信I/F52を簡単な構成としながら、スレーブとなる第2慣性計測ユニット2Bなどの増設を容易に行うことができる。
【0055】
3.実施形態3
次に、実施形態3に係る慣性センサー装置1bを、
図11を参照して説明する。なお、以下の説明では、上述した実施形態1との相違点を中心に説明し、実施形態1と同一の構成については、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。また、第3慣性計測ユニット2Cbと第4慣性計測ユニット2Dbの内部構成及び動作は、第2慣性計測ユニット2Bbの内部構成及び動作と同じなので、
図11では、第3慣性計測ユニット2Cbと第4慣性計測ユニット2Dbの内部構成の図示を省略する。
【0056】
実施形態3では、実施形態1と同様に、第1慣性計測ユニット2Abは、第1慣性計測ユニット2Ab以外の他の慣性計測ユニット、例えば、第2慣性計測ユニット2Bb等を制御するマスターとして動作し、第1慣性計測ユニット2Ab以外の他の慣性計測ユニットは、第1慣性計測ユニット2Abに制御されるスレーブとして動作する。ただし、第1慣性計測ユニット2Ab、第2慣性計測ユニット2Bb、第3慣性計測ユニット2Cb及び第4慣性計測ユニット2Dbの内部構成及び動作は、実施形態1とは異なる。
【0057】
図11に示すように、第1慣性計測ユニット2Abと、第2慣性計測ユニット2Bbと、第3慣性計測ユニット2Cbと、第4慣性計測ユニット2Dbと、は内部構成が共通し、各慣性計測ユニットは、慣性センサー20と、ユニット制御部28と、マスター制御部100と、第1通信I/F51と、第2通信I/F52と、第3通信I/F53と、設定部105と、を有する。
【0058】
設定部105は、例えば、MCU(Micro Controller Unit)であり、第1通信I/F51と、第2通信I/F52と、第3通信I/F53と、を制御する。設定部105は、識別子を格納する図示しない記憶部を有する。識別子は、第1慣性計測ユニット2Ab、第2慣性計測ユニット2Bb、第3慣性計測ユニット2Cb及び第4慣性計測ユニット2Dbのそれぞれの各慣性計測ユニットがマスター又はスレーブであることを示す。
【0059】
本実施形態では、例えば、識別子が0であればマスターであり、識別子が0以外の整数であればスレーブである。具体的には、マスターである第1慣性計測ユニット2Abの識別子は0であり、スレーブである第2慣性計測ユニット2Bbの識別子は1、同様に、スレーブである第3慣性計測ユニット2Cb及び第4慣性計測ユニット2Dbの識別子はそれぞれ2、3である。なお、第1慣性計測ユニット2Ab、第2慣性計測ユニット2Bb、第3慣性計測ユニット2Cb及び第4慣性計測ユニット2Dbのそれぞれの識別子は、それぞれ異なる値であることが好ましい。
【0060】
設定部105は、識別子に応じて、第1通信I/F51と、第2通信I/F52と、第3通信I/F53を制御する。
【0061】
まず、マスターである第1慣性計測ユニット2Abを例示して、設定部105の動作を説明する。第1慣性計測ユニット2Abの設定部105は、第1慣性計測ユニット2Abの識別子がマスターを示す0であるか、スレーブを示す0以外の整数であるか、を判別する。設定部105は、第1慣性計測ユニット2Abの識別子が0、すなわち、マスターを示す識別子であると判別すると、第1慣性計測ユニット2Aが第1慣性計測ユニット2A以外の他の慣性計測ユニットに対してマスターとして動作するように、第1通信I/F51と、第2通信I/F52と、を通信可能に設定し、第3通信I/F53を通信不可に設定する。すなわち、第2通信I/F52は、第1慣性計測ユニット2Ab以外の他の慣性計測ユニットのデータを受信する受信部となり、第1通信I/F51は、合成処理部102が出力した慣性データを送信する第1送信部となる。
【0062】
次に、スレーブである第2慣性計測ユニット2Bbを例示して、設定部105の動作を説明する。第2慣性計測ユニット2Bbの設定部105は、第2慣性計測ユニット2Bbの識別子を判別する。設定部105は、第2慣性計測ユニット2Bbの識別子が1、すなわち、スレーブを示す識別子であると判別すると、第2慣性計測ユニット2Bbが第1慣性計測ユニット2Abに対してスレーブとして動作するように、第1通信I/F51と、第2通信I/F52と、を通信不可に設定し、第3通信I/F53を通信可能に設定する。すなわち、第3通信I/F53は、第2慣性計測ユニット2Bbのデータを第1慣性計測ユニット2Abに送信する第2送信部となる。
【0063】
第2慣性計測ユニット2Bbと同様に、第3慣性計測ユニット2Cb及び第4慣性計測ユニット2Dbの設定部105は、第3慣性計測ユニット2Cb及び第4慣性計測ユニット2Dbの識別子を判別し、第3慣性計測ユニット2Cb及び第4慣性計測ユニット2Dbが第1慣性計測ユニット2Abに対してスレーブとして動作するように、第3慣性計測ユニット2Cb及び第4慣性計測ユニット2Dbのそれぞれの各通信I/Fを設定する。
【0064】
なお、本実施形態では、設定部105は、識別子に応じて、第1通信I/F51と、第2通信I/F52と、第3通信I/F53を制御しているが、設定部105は、識別子に応じて、第1通信I/F51又は第3通信I/F53の一方を送信可能に設定することにしても構わない。具体的には、設定部105は、第2通信I/F52を識別子に関わらず通信可能とし、識別子がマスターを示す場合は、第1通信I/F51を通信可能に設定し、第3通信I/F53を通信不可に設定し、識別子がスレーブを示す場合は、第1通信I/F51を通信不可に設定し、第3通信I/F53を通信可能に設定するだけでも、実施形態1と同様な動作を行うことができる。
【0065】
また、本実施形態では、第1通信I/F51、第2通信I/F52及び第3通信I/F53は、それぞれ別のハードウェアとしているが、第1通信I/F51と、第3通信I/F53と、は同じ送信用ハードウェアを使用することも可能である。第1通信I/F51と、第3通信I/F53と、が同じ送信用ハードウェアを使用する場合は、設定部105は、識別子に応じて、当該送信用ハードウェアが送信するデータ及び送信先を切り換える動作を行う。具体的には、設定部105は、識別子がマスターを示す場合は、当該送信用ハードウェアを合成処理部102が出力した慣性データを外部の装置に送信する第1送信部となるように切り換え、識別子がスレーブを示す場合は、当該送信用ハードウェアを第1慣性計測ユニット2Ab以外の他の慣性計測ユニットのデータを第1慣性計測ユニット2Abに送信する第2送信部となるように切り換える。
【0066】
また、本実施形態では、設定部105は、ユニット制御部28とは独立して設けられているが、ユニット制御部28が設定部105を含む構成としても構わない。
【0067】
また、本実施形態では、第1慣性計測ユニット2Ab、第2慣性計測ユニット2Bb、第3慣性計測ユニット2Cb及び第4慣性計測ユニット2Dbのそれぞれの設定部105の図示しない記憶部には、予め、各慣性計測ユニットに固有の識別子が格納されているものとして説明したが、各慣性計測ユニットの設定部105の図示しない記憶部への識別子の書き込みは各慣性計測ユニット又は慣性センサー装置1bの製造時に実施しても構わないし、慣性センサー装置1bが実装された後に外部の装置から実施しても構わない。
【0068】
本実施形態によれば、実施形態1での効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
第1慣性計測ユニット2Abと、第2慣性計測ユニット2Bbと、第3慣性計測ユニット2Cbと、第4慣性計測ユニット2Dbと、を共通した内部構成とすることにより、それぞれ内部構成の異なるマスター専用の慣性計測ユニットと、スレーブ専用の慣性計測ユニットと、を別々に製造する必要がないため、低コストな慣性センサー装置1bを得ることができる。また、何れかの慣性計測ユニットに不具合が生じた場合でも、不具合の生じた慣性計測ユニットを容易に交換することができるため、保守性に優れた慣性センサー装置1bを得ることができる。
【0069】
また、本実施形態によれば、実施形態1での効果に加えて、慣性センサー装置1bの低コスト化に寄与する第1慣性計測ユニット2Abを得ることができる。
【0070】
なお、慣性センサー装置1,1a,1b及び第1慣性計測ユニット2A,2Abは、例えば、車両、ロボット、ドローン等の移動体や、スマートフォン、ヘッドマウントディスプレイ等の電子機器等に適用することができる。
【符号の説明】
【0071】
1,1a,1b…慣性センサー装置、2A…第1慣性計測ユニット、2B…第2慣性計測ユニット、2C…第3慣性計測ユニット、2D…第4慣性計測ユニット、9…容器、10…基板、20…慣性センサー、21…アウターケース、22…インナーケース、23…接合部材、24…回路基板、25a…第1ユニットコネクター、25b…第2ユニットコネクター、25c…第3ユニットコネクター、26a…第1角速度センサー、26b…第2角速度センサー、26c…第3角速度センサー、27…加速度センサー、28…ユニット制御部、29…補正部、91…ベース、92…蓋、93…コネクター、100…マスター制御部、101…整合処理部、102…合成処理部、105…設定部、110…内部コネクター、211,212…ねじ孔、221…開口、241…上面、242…下面、911…凹部、931…通信基板、51…第1通信I/F、52…第2通信I/F、53…第3通信I/F、S…収容空間。
【手続補正書】
【提出日】2024-06-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の慣性計測ユニットを有する慣性センサー装置であって、
複数の慣性計測ユニットの各々は、
慣性センサーと、
他の慣性計測ユニットのデータを受信する受信部と、
前記他の慣性計測ユニット及び当該慣性計測ユニットのデータをそれぞれ加算し、その
平均を演算する合成処理部と、
前記合成処理部の出力を送信する第1送信部と、
前記当該慣性計測ユニットのデータを送信する第2送信部と、
を備え、
前記複数の慣性計測ユニットの内部構成は同じである、
慣性センサー装置。
【請求項2】
前記当該慣性計測ユニットと、前記他の慣性計測ユニットと、はスター型配線で接続さ
れている、
請求項1記載の慣性センサー装置。
【請求項3】
前記当該慣性計測ユニットと、前記他の慣性計測ユニットと、はバス型配線で接続され
ている、
請求項1記載の慣性センサー装置。