(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024098011
(43)【公開日】2024-07-19
(54)【発明の名称】炎症性皮膚状態を処置するためのミノサイクリン
(51)【国際特許分類】
A61K 31/65 20060101AFI20240711BHJP
A61P 17/00 20060101ALI20240711BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20240711BHJP
A61P 37/08 20060101ALI20240711BHJP
A61P 17/06 20060101ALI20240711BHJP
A61P 17/02 20060101ALI20240711BHJP
【FI】
A61K31/65
A61P17/00
A61P29/00
A61P37/08
A61P17/06
A61P17/02
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024079573
(22)【出願日】2024-05-15
(62)【分割の表示】P 2020537525の分割
【原出願日】2019-01-07
(31)【優先権主張番号】201741023993
(32)【優先日】2018-01-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(71)【出願人】
【識別番号】512276315
【氏名又は名称】ドクター レディズ ラボラトリーズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】スワティ クルカルニ
(72)【発明者】
【氏名】ビジャイ クマール パディ
(72)【発明者】
【氏名】シャンバス アリクンジュ
(72)【発明者】
【氏名】ラジーブ シン ラグバンシ
(72)【発明者】
【氏名】スリニバス ラムチャンドラ シドギディ
(72)【発明者】
【氏名】アニルド ガウタム
(57)【要約】
【課題】炎症性皮膚状態を処置するためのミノサイクリンの提供。
【解決手段】本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象に投与することによって炎症性皮膚状態を処置する方法であって、前記投与が、炎症性皮膚状態を処置するためのミノサイクリンの有効な血漿または間質液濃度をもたらす、方法に関する。本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を投与して、炎症性皮膚状態のための有効な処置を提供することによって、酒さなどの前記炎症性皮膚状態を処置する方法を提供する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書に記載の発明。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2018年1月7日に出願されたインド特許出願第201741023993号への優先権を主張し、その全開示は、この参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
技術分野
本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象に投与することによって炎症性皮膚状態を処置する方法であって、前記投与が、前記炎症性皮膚状態を処置するためのミノサイクリンの有効な血漿または間質液濃度をもたらす、方法に関する。
【背景技術】
【0003】
炎症性皮膚状態は、感染病因が明らかでも既知でもない皮膚に、炎症性細胞(例えば、多形核好中球およびリンパ球)が浸潤する皮膚の状態である。炎症性皮膚状態の症状には、一般に、紅斑(発赤)、浮腫(腫脹)、疼痛、掻痒、表面温度の上昇および機能喪失が含まれる。
【0004】
酒さは、尋常性ざ瘡による丘疹および膿疱(「ざ瘡様」病変)に類似し得る皮膚の炎症性病変によって特徴付けられるそのような皮膚の炎症性障害の一種である。これは、紅斑、目立った潮紅および毛細血管拡張をもたらす皮膚表面脈管構造の障害であり、主に中壮年者において生じ、思春期または若年成人においては実質的に観察されない。全体として、酒さは、赤い、過敏な、炎症性の皮膚の領域を引き起こす他の発疹/吹き出物と同様に発疹として現れる炎症の一種である。そのような発疹は、刺激、アレルギー、感染、基礎疾患および毛穴の閉塞または脂腺(oil gland)の機能不全を含む皮膚の構造欠陥によって引き起こされる。時間とともに、酒さを有する人は多くの場合、その顔面の中心に持続する発赤が見られるようになる。酒さに関連する症状には、丘疹、膿疱、黒色面皰、白色面皰または稗粒腫、小瘤および嚢胞が含まれる。
【0005】
一部の人は、一度に2つ以上の型からの症状を有することになるが、実際には4つの異なる型の酒さが存在する。酒さの4つの型は、
1.紅斑毛細血管拡張型酒さ:発赤、潮紅、目に見える血管、
2.丘疹膿疱型酒さ:発赤、腫脹およびざ瘡様吹き出物、
3.腫瘤型酒さ:皮膚が厚くなり凹凸のある構造、発赤および他の亜型からの種々の症状を有する、ならびに
4.眼型酒さ:眼が赤く過敏で、眼瞼が腫れることがあり、人は麦粒腫のようにみえる眼を有し得る。
【0006】
例えば、顔面膿皮症(電撃性酒さ(rosacea fulminans)としても公知)、球形状酒さ(rosacea conglobate)または腫瘤型酒さ(phymatous rosacea)を含むがこれらに限
定されない酒さのいくつかの亜型が存在する。
【0007】
したがって、酒さに関連する障害は、酒さと並行して生じ得るもしくは酒さの発生の寄与因子であり得る、または酒さに類似し得る任意の障害である。口囲皮膚炎は、酒さおよび/またはざ瘡に類似するが、典型的には鼻周囲で開始する紅斑性丘疹膿疱性顔面皮疹である。
【0008】
酒さは、顔面の潮紅、毛細血管拡張、紅斑、丘疹、膿疱および重度の場合には鼻瘤によって特徴付けられる慢性炎症性障害である。酒さは、高レベルのカテリシジンまたは高レベルの角質層トリプシン酵素(stratum corneum tryptic enzyme)(SCTE)と関
連し得る。酒さには、当技術分野で分類される公知の型または亜型のうちの任意のものが含まれる。
【0009】
ざ瘡は、種々の型の病変によって特徴付けられる皮膚のそのような別の炎症性障害である。ざ瘡と関連する病変は、通常、非炎症性または炎症性のいずれかとして類別される。ざ瘡病変のスペクトルは、非炎症性開放または閉鎖面疱;面疱ならびに少数の丘疹および膿疱を伴う軽度の炎症性ざ瘡病変;面疱、いくつかの丘疹および膿疱ならびに少数の小瘤を伴う中等度の炎症性ざ瘡病変;または面疱、いくつかの丘疹および膿疱、複数の小瘤ならびに瘢痕化を伴う重度の炎症性ざ瘡病変の範囲である。
【0010】
酒さなどの炎症性皮膚状態のために利用可能な種々の処置選択肢が存在する。それは、局所および経口抗生物質、スルファセタミドナトリウムおよびメトロニダゾールを含む種々の外用療法および/または療法により処置される。
【0011】
局所アゼライン酸は、軽度から中等度の斑を処置するための局所抗生物質の代替物である。しかしながら、一部の人では、これにより灼熱感、刺痛、痒み、スケーリングおよび皮膚乾燥などの副作用が引き起こされ得ることが見出だされている。
【0012】
抗生物質が無効であるまたは十分耐容されない場合、経口イソトレチノインが有効であり得るが、しかしながら、これは種々の副作用を有し、あらゆる人に適するとは限らない。イベルメクチンクリームは、酒さを有する人に場合により使用される。これは、ダニDemodex folliculorumを死滅させることによって作用し、また、皮膚の炎症の一部を低減するようにも作用する。ブリモニジンゲルは、顔面の発赤を処置するために使用される。これは、短期間の血管収縮をもたらすが、毛細血管拡張に対する効果はない。クロニジン(アルファ2-受容体アゴニスト)などのある特定の薬物治療は、潮紅をもたらす血管拡張(血管の広がり)を低減し得る。ジクロフェナクなどの経口非ステロイド抗炎症剤は、罹患した皮膚の不快感および発赤を低減し得る。タクロリムス軟膏およびピメクロリムスクリームなどのカルシニューリン阻害剤は、酒さを有する一部の対象を助けることが報告されている。薬物治療以外では、持続的な毛細血管拡張は、血管のレーザーまたは高強度パルス光処置などの外科的処置による改善が示されている。丘疹膿疱性酒さはまた、レーザー処置または高周波により改善することもある。焼灼法、ジアテルミー療法(電気手術)または硬化療法(強塩水注射)などの他の処置もまた有用であり得る。潮紅、顔面の発赤および炎症を標的とする栄養補助食品は、有益であり得る。
【0013】
種々の利用可能な処置選択肢の中でも、ドキシサイクリンなどの経口抗生物質が好ましく、これは炎症を大幅に低減する。それらは、発赤、丘疹、膿疱および酒さの眼症状を低減する。抗生物質は、通常、6~16週間処方され、その継続期間は酒さの重症度に依存する。抗生物質が障害を治癒させない場合、多くの場合、時としてさらなる経過が必要とされる。抵抗性の場合には、コトリモキサゾールまたはメトロニダゾールなどの他の経口抗生物質が処方されることがある。抗生物質の抗炎症性効果は調査中であり、マトリックスメタロプロテイナーゼ機能を阻害し、その後カテリシジンおよび炎症を低減することが示されている。
【0014】
現在、米国において、経口ドキシサイクリンは、2006年にUS FDAによって承認された、商品名ORACEA(登録商標)で毎日1回の40mgのカプセル剤としてGalderma Laboratoriesから販売されている。ORACEA(登録商標)は、成人における酒さの炎症性病変(丘疹および膿疱)の処置のみが適応である。しかしながら、ORACEA(登録商標)は、食道刺激および潰瘍形成に関連する副作用を有することが周知であり、これは、対象を実に悩ませる。
【0015】
「MINOCIN(登録商標)」は、50mg、75mgまたは100mgのミノサイクリンを含むカプセル剤であり、感受性株に起因する種々の感染症の処置について承認されている。
【0016】
より高強度でのミノサイクリンの使用は、空間識失調、協調運動障害または意識朦朧などの、前庭調節障害に関連する有害事象に関連する。安全で商用承認されたミノサイクリン剤形に関して、酒さなどの炎症性皮膚状態の処置の領域には明らかな穴(void)が存在する。また、酒さなどの炎症性皮膚状態を処置するために利用可能なミノサイクリンの承認された剤形は存在しない。
【0017】
より多数の個体が有効な処置を達成する機会を増加させる炎症性皮膚状態の処置のための代替物の提供への、明白な満たされていない必要性が当技術分野において存在する。これに関して、有害効果を管理しながら治療効果を最大にする、炎症性皮膚状態の処置のための有効用量のミノサイクリンを提供する方法の必要性が存在する。
【0018】
言い換えると、ミノサイクリンの血漿レベルまたは間質液レベルのピークとトラフとの間の変動またはばらつきを最小限にして、副作用を低減する、炎症性皮膚状態を処置するより良好なコンプライアンスのためのミノサイクリン剤形を提供する必要性が存在する。
【0019】
薬物濃度のピーク-トラフ間変動は、臨床応答、耐容性ならびに最終的に炎症性皮膚状態の処置のために必要とされる適切な薬物および剤形の選択に決定的に影響を及ぼすことが、当技術分野で周知である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
したがって、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を投与して、炎症性皮膚状態を処置するための、所望の血漿および/または間質液中ミノサイクリン濃度をもたらすことによって、酒さなどの前記炎症性皮膚状態を処置する方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を投与して、炎症性皮膚状態のための有効な処置を提供することによって、酒さなどの前記炎症性皮膚状態を処置する方法を提供する。
【0022】
本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を投与して、炎症性皮膚状態のための有効な処置を提供することによって、ざ瘡などの前記炎症性皮膚状態を処置する方法を提供する。
【0023】
本出願はまた、炎症性皮膚状態を処置するための他のミノサイクリン組成物と比較して、低減された用量のミノサイクリンを含む好適な医薬剤形のミノサイクリンについての体重非依存投薬レジメンを提供する。
【0024】
概要
一実施形態では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む組成物を投与することによって炎症性皮膚状態を処置する方法に関する。
【0025】
一態様では、本出願は、酒さ、ざ瘡、アトピー性皮膚炎、毛包炎、口囲皮膚炎、光損傷、日光角化症、乾癬、慢性創傷の処置、床ずれ、毛孔性角化症、手術瘢痕、ざ瘡瘢痕、皮脂嚢胞、炎症性皮膚疾患、炎症後色素沈着、乾燥症、掻痒症(pruritis)、扁平苔癬、結節性痒疹、湿疹および汗疹から選択されるがこれらに限定されない炎症性皮膚状態を処置する方法に関する。
【0026】
別の実施形態では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を投与することによって酒さを処置する方法に関する。
【0027】
なお別の実施形態では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を投与することによってざ瘡を処置する方法に関する。
【0028】
上記実施形態の別の態様では、本出願の医薬組成物は、約10mg~40mgのミノサイクリンを含む。
【0029】
別の実施形態では、本出願は、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物と比較して、等価なまたは低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を投与することによって炎症性皮膚状態を処置する方法に関する。
【0030】
別の実施形態では、本出願は、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物と比較して、等価なまたは低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を投与することによって酒さを処置する方法に関する。
【0031】
別の実施形態では、本出願は、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物と比較して、等価なまたは低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を投与することによってざ瘡を処置する方法に関する。
【0032】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、約10mg~40mgのミノサイクリンを含む経口医薬組成物を、炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象に投与することによって炎症性皮膚状態を処置する方法であって、前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物と比較して、等価なまたは改善された有効性をもたらす、方法に関する。
【0033】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、約10mg~40mgのミノサイクリンを含む経口医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物と比較して、等価なまたは改善された有効性をもたらす、方法に関する。
【0034】
ある実施形態では、本出願は、酒さを処置することを必要とする対象において酒さを処置する方法であって、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物による処置が有効または無効である対象を選択すること、および等価なまたは低減された用量のミノサイクリンを含む経口医薬組成物を投与することを含む、方法に関する。
【0035】
別の実施形態では、本出願は、酒さを処置することを必要とする対象において酒さを処置する方法であって、
(a)40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物による処置が無効である対象を選択すること、および等価なもしくは低減された用量のミノサイクリンを含む経口医薬組成物を投与すること;または
(b)40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物による処置が有効である対象を選択すること、および低減された用量のミノサイクリンを含む経口医薬組成物を投与することを含む、方法に関する。
【0036】
上記実施形態のある態様では、本出願の組成物は、約10mg、約20mg、約30mg、または約40mgのミノサイクリンを含む。
【0037】
上記実施形態の別の態様では、酒さを処置する方法は、治験責任医師による総合評価(Investigator's Global Assessment)(IGA)スケールを使用して評価した場合、処置前の酒さの重症度と比較して、酒さの重症度を低下させる。
【0038】
上記実施形態の別の態様では、前記方法は、IGAスコアによって評価した場合、処置前のIGAスコアと比較して、対象の少なくとも約15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、または75%において改善された有効性をもたらす。
【0039】
上記実施形態の別の態様では、前記方法は、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物の投与後のIGAスコアと比較した場合、IGAスコアを、少なくとも約25%、約50%、約75%、または約100%低下させる。
【0040】
上記実施形態の別の態様では、前記方法は、処置前の炎症性病変の数と比較して、炎症性病変の数を有意に減少させる。
【0041】
上記実施形態の別の態様では、前記方法は、処置前の炎症性病変の数と比較して、対象の炎症性病変の数を、少なくとも約15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、80%、85%、90%、95%、または100%減少させる。
【0042】
上記実施形態の別の態様では、前記方法は、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物投与後の炎症性病変の数と比較して、炎症性病変の数を、少なくとも約15%、約30%、約50%、または約75%減少させる。
【0043】
上記実施形態の別の態様では、本出願の組成物は、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、約500ng/ml以下のミノサイクリンの最大血漿濃度(CmaxSSP)を示す。
【0044】
上記実施形態の別の態様では、本出願の組成物は、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、約0.9~約1.3の血漿中変動指数(FISSP)を示す。
【0045】
上記実施形態の別の態様では、本出願の組成物は、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して、少なくとも約30%低い血漿中変動指数(FISSP)[(CmaxSSP-CminSSP)/CavgSSP]を示す。
【0046】
上記実施形態の別の態様では、本出願の組成物は、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して、少なくとも約10%低い最大血漿濃度(CmaxSSP)を示す。
【0047】
上記実施形態の別の態様では、本出願の組成物は、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して、最大血漿濃度(CmaxSSP)の変動係数(CV%)において少なくとも約10%の低下を示す。
【0048】
上記実施形態の別の態様では、本出願の組成物は、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して、血漿中ミノサイクリン曝露(AUC0-tSSP)の変動係数(CV%)において少なくとも約10%の低下を示す。
【0049】
上記実施形態の別の態様では、本出願の組成物は、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して、少なくとも約30%低い比の血漿濃度比(CmaxSSP:CmaxP)を示す。
【0050】
上記実施形態の別の態様では、本出願の組成物は、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、少なくとも約0.9の血漿濃度比(CmaxSSP:CmaxP)を示す。
【0051】
上記実施形態の別の態様では、本出願の組成物は、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して、少なくとも約20%低い平均血漿濃度(CavgSSP)を示す。
【0052】
上記実施形態の別の態様では、本出願の組成物は、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して、少なくとも約10%、約20%、約30%、約40%、または約50%高い、血漿に対する間質液中ミノサイクリン曝露の比(AUC0-tSSIF/AUC0-tSSP)を示す。
【0053】
上記実施形態の別の態様では、本出願の組成物は、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して、少なくとも約10%、約20%、約30%、約40%、または約50%高い、血漿に対する間質液中ミノサイクリン曝露の比(AUC0-tSSIF/AUC0-tSSP)の比を示す。
【0054】
上記実施形態の別の態様では、約10mg~約40mgの用量のミノサイクリンを含む本出願の組成物は、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、血漿試料において測定した場合、以下の薬物動態パラメーター:
(a)約5ng/ml/mg~約12ng/ml/mgのCmaxSSP/D、または
(b)約60ng/ml/mg~約114ng/ml/mgのAUC0-tSSP/Dのうちの少なくとも1つを示す。
【0055】
上記実施形態の別の態様では、約10mg~約40mgの用量のミノサイクリンを含む本出願の組成物は、経口投与により、間質液試料において測定した場合、以下の薬物動態パラメーター:
(a)約1.8ng/ml/mg~約3ng/ml/mgのCmaxIF/D、または
(b)約25ng/ml/mg~約40ng/ml/mgのAUC0-tIF/D
のうちの少なくとも1つを示す。
【0056】
ある実施形態では、本出願は、酒さを処置する方法であって、約10mg~約40mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することを含む、方法に関する。
【0057】
上記実施形態のある態様では、本出願の医薬組成物は、毎日1回投与される。
【0058】
上記実施形態のある態様では、本出願の医薬組成物は、毎日2回投与される。
【0059】
上記実施形態の別の態様では、本出願の医薬組成物は、食物ありまたはなしである。
【0060】
上記実施形態の別の態様では、本出願の医薬組成物は、経口錠剤、カプセル剤、丸剤、ミニ錠剤、ペレット剤、顆粒剤、粉剤・散剤(powder)、懸濁剤またはシロップ剤の形態で調製される。
【0061】
ある実施形態では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む経口医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、ミノサイクリンについての体重非依存性投薬レジメンを提供する、方法に関する。
【0062】
ある実施形態では、本出願は、炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象において炎症性皮膚状態を処置するための経口医薬組成物を調製する方法に関する。ある実施形態では、本方法は、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物と比較して等価なまたは低減された用量のミノサイクリンでミノサイクリンを選択し、それを組成物中に提供することを含む。ある実施形態では、組成物は、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物と比較して、等価なまたは改善された有効性をもたらす。
特定の実施形態では、例えば、以下が提供される:
(項目1)
炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象において炎症性皮膚状態を処置する方法であって、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物と比較して、等価なまたは低減された用量のミノサイクリンを含む経口医薬組成物を選択および投与することを含む、方法。
(項目2)
前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物の投与と比較して、等価なまたは改善された有効性をもたらす、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記組成物が、約10mg~約40mgのミノサイクリンを含む、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記組成物が、約10mgのミノサイクリンを含む、項目1に記載の方法。
(項目5)
前記組成物が、約20mgのミノサイクリンを含む、項目1に記載の方法。
(項目6)
前記組成物が、約30mgのミノサイクリンを含む、項目1に記載の方法。
(項目7)
前記組成物が、約40mgのミノサイクリンを含む、項目1に記載の方法。
(項目8)
前記炎症性皮膚状態が、酒さ、ざ瘡、アトピー性皮膚炎、毛包炎、口囲皮膚炎、光損傷、日光角化症、乾癬、慢性創傷の処置、床ずれ、毛孔性角化症、手術瘢痕、ざ瘡瘢痕、皮脂嚢胞、炎症性皮膚疾患、炎症後色素沈着、乾燥症、掻痒症、扁平苔癬、結節性痒疹、湿疹および汗疹からなる群から選択される、項目1に記載の方法。
(項目9)
前記炎症性皮膚状態が、酒さである、項目8に記載の方法。
(項目10)
前記酒さが、丘疹膿疱性酒さ、紅斑毛細血管拡張型酒さ、腫瘤型酒さ、眼型酒さ、酒さ性ざ瘡、顔面膿皮症、集簇性酒さ、軽度の酒さ、中等度の酒さ、重度の酒さ、軽度から中等度の酒さおよび中等度から重度の酒さからなる群から選択される、項目9に記載の方法。
(項目11)
前記酒さが、炎症性病変によって特徴付けられる、項目9に記載の方法。
(項目12)
前記酒さが、丘疹、膿疱および/または小瘤によって特徴付けられる、項目9に記載の方法。
(項目13)
前記投与が、治験責任医師による総合評価(IGA)スケールを使用して評価した場合、前記処置前の酒さの重症度と比較して、酒さの重症度を低下させる、項目1に記載の方法。
(項目14)
前記投与が、前記処置前の前記IGAスコアと比較して、前記IGAスコアを少なくとも1等級低下させる、項目1に記載の方法。
(項目15)
前記投与が、前記IGAスコアによって評価した場合、前記処置前の前記IGAスコアと比較して、対象の少なくとも約15%において改善された有効性をもたらす、項目1に記載の方法。
(項目16)
前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物の投与と比較して、前記IGAスコアを同程度またはそれより高い程度まで低下させる、項目1に記載の方法。
(項目17)
前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物の投与と比較して、前記IGAスコアを同程度またはそれより高い程度まで低下させる、項目5に記載の方法。
(項目18)
前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物の投与後の前記IGAスコアと比較して、前記IGAスコアを少なくとも約25%低下させる、項目7に記載の方法。
(項目19)
前記投与が、炎症性病変の数を計数することによって評価した場合、前記処置前の酒さの重症度と比較して、酒さの重症度を低下させる、項目1に記載の方法。
(項目20)
前記投与が、前記処置前の炎症性病変の数と比較して、炎症性病変の数を減少させる、項目1に記載の方法。
(項目21)
前記投与が、前記処置前の前記対象の炎症性病変の数と比較して、前記対象の炎症性病変の数を少なくとも約15%減少させる、項目1に記載の方法。
(項目22)
前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物の投与と比較して、炎症性病変の数を同程度またはそれより高い程度まで低下させる、項目1に記載の方法。
(項目23)
前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物の投与と比較して、炎症性病変の数を同程度またはそれより高い程度まで低下させる、項目5に記載の方法。
(項目24)
前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物の投与後の炎症性病変の数と比較して、炎症性病変の数を少なくとも約15%減少させる、項目7に記載の方法。
(項目25)
前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、約500ng/ml以下のミノサイクリンの最大血漿濃度(CmaxSSP)を示す、項目1に記載の方法。
(項目26)
前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して、少なくとも約30%低い血漿中変動指数(FISSP)[(CmaxSSP-CminSSP)/CavgSSP]を示す、項目7に記載の方法。
(項目27)
前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、約0.9~約1.3の血漿中変動指数(FISSP)を示す、項目1に記載の方法。
(項目28)
前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して、少なくとも約10%低い最大血漿濃度(CmaxSSP)を示す、項目7に記載の方法。
(項目29)
前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して、最大血漿濃度(CmaxSSP)の変動係数(CV%)において少なくとも約10%の低下を示す、項目7に記載の方法。
(項目30)
前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して、血漿中ミノサイクリン曝露(AUC0-tSSP)の変動係数(CV%)において少なくとも約10%の低下を示す、項目7に記載の方法。
(項目31)
前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して、少なくとも約30%低い血漿濃度比(CmaxSSP:CmaxP)を示す、項目7に記載の方法。
(項目32)
前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、少なくとも約0.9の血漿濃度比(CmaxSSP:CmaxP)を示す、項目1に記載の方法。
(項目33)
前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して、少なくとも約20%低い平均血漿濃度(CavgSSP)を示す、項目7に記載の方法。
(項目34)
前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して、少なくとも約10%高い、血漿に対する間質液中ミノサイクリン曝露の比(AUC0-tSSIF/AUC0-tSSP)を示す、項目5に記載の方法。
(項目35)
前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して、少なくとも約10%高い、血漿に対する間質液中ミノサイクリン曝露の比(AUC0-tSSIF/AUC0-tSSP)を示す、項目7に記載の方法。
(項目36)
前記組成物が、約10mg~約40mgのミノサイクリンを含み、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、血漿試料において測定した場合、以下の薬物動態パラメーター:
(a)約5ng/ml/mg~約12ng/ml/mgのCmaxSSP/D、および
(b)約60ng/ml/mg~約114ng/ml/mgのAUC0-tSSP/Dのうちの少なくとも1つを示す、項目1に記載の方法。
(項目37)
前記組成物が、約10mg~約40mgのミノサイクリンを含み、経口投与により、間質液試料において測定した場合、以下の薬物動態パラメーター:
(a)約1.8ng/ml/mg~約3ng/ml/mgのCmaxIF/D、および
(b)約25ng/ml/mg~約40ng/ml/mgのAUC0-tIF/D
のうちの少なくとも1つを示す、項目1に記載の方法。
(項目38)
前記組成物が、錠剤、カプセル剤、丸剤、ミニ錠剤、ペレット剤、顆粒剤、粉剤・散剤、懸濁剤またはシロップ剤の形態である、項目1に記載の方法。
(項目39)
前記組成物が、毎日1回または2回投与される、項目1に記載の方法。
(項目40)
前記組成物が、食物ありまたはなしで投与される、項目1に記載の方法。
(項目41)
炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象において炎症性皮膚状態を処置する方法であって、
(a)40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物による処置が無効である前記対象を選択すること、および等価なもしくは低減された用量のミノサイクリンを含む経口医薬組成物を投与すること;または
(d)40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物による処置が有効である前記対象を選択すること、および低減された用量のミノサイクリンを含む経口医薬組成物を投与すること
を含む、方法。
(項目42)
前記組成物が、約10mg~約40mgのミノサイクリンを含む、項目41に記載の方法。
(項目43)
前記組成物が、約10mgのミノサイクリンを含む、項目41に記載の方法。
(項目44)
前記組成物が、約20mgのミノサイクリンを含む、項目41に記載の方法。
(項目45)
前記組成物が、約30mgのミノサイクリンを含む、項目41に記載の方法。
(項目46)
前記組成物が、約40mgのミノサイクリンを含む、項目41に記載の方法。
(項目47)
前記炎症性皮膚状態が、酒さ、ざ瘡、アトピー性皮膚炎、毛包炎、口囲皮膚炎、光損傷、日光角化症、乾癬、慢性創傷の処置、床ずれ、毛孔性角化症、手術瘢痕、ざ瘡瘢痕、皮脂嚢胞、炎症性皮膚疾患、炎症後色素沈着、乾燥症、掻痒症、扁平苔癬、結節性痒疹、湿疹および汗疹からなる群から選択される、項目41に記載の方法。
(項目48)
前記炎症性皮膚状態が、酒さである、項目47に記載の方法。
(項目49)
前記酒さが、丘疹膿疱性酒さ、紅斑毛細血管拡張型酒さ、腫瘤型酒さ、眼型酒さ、酒さ性ざ瘡、顔面膿皮症、集簇性酒さ、軽度の酒さ、中等度の酒さ、重度の酒さ、軽度から中等度の酒さおよび中等度から重度の酒さからなる群から選択される、項目48に記載の方法。
(項目50)
前記酒さが、炎症性病変によって特徴付けられる、項目48に記載の方法。
(項目51)
前記酒さが、丘疹、膿疱および/または小瘤によって特徴付けられる、項目48に記載の方法。
(項目52)
前記投与が、IGAスケールを使用して評価した場合、前記処置前の前記酒さの重症度と比較して、前記酒さの重症度を低下させる、項目41に記載の方法。
(項目53)
前記投与が、前記処置前の前記IGAスコアと比較して、前記IGAスコアを少なくとも1等級低下させる、項目41に記載の方法。
(項目54)
前記投与が、前記IGAスコアによって評価した場合、前記処置前の前記IGAスコアと比較して、前記対象の少なくとも約15%において改善された有効性をもたらす、項目41に記載の方法。
(項目55)
前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物の投与と比較して、前記IGAスコアを同程度またはそれより高い程度まで低下させる、項目41に記載の方法。
(項目56)
前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物の投与と比較して、前記IGAスコアを同程度またはそれより高い程度まで低下させる、項目44に記載の方法。
(項目57)
前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物の投与後の前記IGAスコアと比較して、前記対象の前記IGAスコアを少なくとも約25%低下させる、項目46に記載の方法。
(項目58)
前記投与が、炎症性病変の数を計数することによって評価した場合、前記処置前の前記酒さの重症度と比較して、前記酒さの重症度を低下させる、項目41に記載の方法。
(項目59)
前記投与が、前記処置前の炎症性病変の数と比較して、炎症性病変の数を減少させる、項目41に記載の方法。
(項目60)
前記投与が、前記処置前の炎症性病変の数と比較して、前記対象の炎症性病変の数を少なくとも約15%減少させる、項目41に記載の方法。
(項目61)
前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物の投与後の炎症性病変の数の減少と等量またはそれよりも多量の炎症性病変の数を減少させる、項目41に記載の方法。
(項目62)
前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物の投与後の炎症性病変の数の減少と等量またはそれよりも多量の炎症性病変の数を減少させる、項目44に記載の方法。
(項目63)
前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物の投与後の炎症性病変の数と比較して、炎症性病変の数を少なくとも約15%減少させる、項目46に記載の方法。
(項目64)
前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、約500ng/ml以下のミノサイクリンの最大血漿濃度(CmaxSSP)を示す、項目41に記載の方法。
(項目65)
前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、約0.9~約1.3の血漿中変動指数(FISSP)を示す、項目41に記載の方法。
(項目66)
前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して、少なくとも約30%低い血漿中変動指数(FISSP)[(CmaxSSP-CminSSP)/CavgSSP]を示す、項目46に記載の方法。
(項目67)
前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して、少なくとも約10%低い最大血漿濃度(CmaxSSP)を示す、項目46に記載の方法。
(項目68)
前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して、最大血漿濃度(CmaxSSP)の変動係数(CV%)において少なくとも約10%の低下を示す、項目46に記載の方法。
(項目69)
前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して、血漿中ミノサイクリン曝露(AUC0-tSSP)の変動係数(CV%)において少なくとも約10%の低下を示す、項目46に記載の方法。
(項目70)
前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して、少なくとも約30%低い血漿濃度比(CmaxSSP:CmaxP)を示す、項目46に記載の方法。
(項目71)
前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、少なくとも約0.9の血漿濃度比(CmaxSSP:CmaxP)を示す、項目41に記載の方法。
(項目72)
前記組成物が、少なくとも3週間にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して、少なくとも約20%低い平均血漿濃度(CavgSSP)を示す、項目46に記載の方法。
(項目73)
前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して、少なくとも約10%高い、血漿に対する間質液中ミノサイクリン曝露の比(AUC0-tSSIF/AUC0-tSSP)を示す、項目44に記載の方法。
(項目74)
前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して、少なくとも約10%高い、血漿に対する間質液中ミノサイクリン曝露の比(AUC0-tSSIF/AUC0-tSSP)を示す、項目46に記載の方法。
(項目75)
前記組成物が、約10mg~約40mgのミノサイクリンを含み、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、血漿試料において測定した場合、以下の薬物動態パラメーター:
(a)約5ng/ml/mg~約12ng/ml/mgのCmaxSSP/D、および
(b)約60ng/ml/mg~約114ng/ml/mgのAUC0-tSSP/Dのうちの少なくとも1つを示す、項目41に記載の方法。
(項目76)
前記組成物が、約10mg~約40mgのミノサイクリンを含み、経口投与により、間質液試料において測定した場合、以下の薬物動態パラメーター:
(a)約1.8ng/ml/mg~約3ng/ml/mgのCmaxIF/D、および
(b)約25ng/ml/mg~約40ng/ml/mgのAUC0-tIF/D
のうちの少なくとも1つを示す、項目41に記載の方法。
(項目77)
前記組成物が、錠剤、カプセル剤、丸剤、ミニ錠剤、ペレット剤、顆粒剤、粉剤・散剤、懸濁剤またはシロップ剤の形態である、項目41に記載の方法。
(項目78)
前記組成物が、毎日1回または2回投与される、項目41に記載の方法。
(項目79)
前記組成物が、食物ありまたはなしで投与される、項目41に記載の方法。
(項目80)
炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象において炎症性皮膚状態を処置するための経口医薬組成物を調製する方法であって、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物と比較して等価なまたは低減された用量でミノサイクリンを選択し、それを前記組成物中に提供することを含み、前記組成物が、40mgのドキシサイクリンを含む前記経口ドキシサイクリン組成物と比較して、等価なまたは改善された有効性をもたらす、方法。
(項目81)
前記組成物が、約10mg~約40mgのミノサイクリンを含む、項目80に記載の方法。
(項目82)
前記組成物が、約10mgのミノサイクリンを含む、項目80に記載の方法。
(項目83)
前記組成物が、約20mgのミノサイクリンを含む、項目80に記載の方法。
(項目84)
前記組成物が、約30mgのミノサイクリンを含む、項目80に記載の方法。
(項目85)
前記組成物が、約40mgのミノサイクリンを含む、項目80に記載の方法。
(項目86)
前記炎症性皮膚状態が、酒さ、ざ瘡、アトピー性皮膚炎、毛包炎、口囲皮膚炎、光損傷、日光角化症、乾癬、慢性創傷の処置、床ずれ、毛孔性角化症、手術瘢痕、ざ瘡瘢痕、皮脂嚢胞、炎症性皮膚疾患、炎症後色素沈着、乾燥症、掻痒症、扁平苔癬、結節性痒疹、湿疹および汗疹からなる群から選択される、項目80に記載の方法。
(項目87)
前記炎症性皮膚状態が、酒さである、項目86に記載の方法。
(項目88)
前記酒さが、丘疹膿疱性酒さ、紅斑毛細血管拡張型酒さ、腫瘤型酒さ、眼型酒さ、酒さ性ざ瘡、顔面膿皮症、集簇性酒さ、軽度の酒さ、中等度の酒さ、重度の酒さ、軽度から中等度の酒さおよび中等度から重度の酒さからなる群から選択される、項目87に記載の方法。
(項目89)
前記酒さが、炎症性病変によって特徴付けられる、項目87に記載の方法。
(項目90)
前記酒さが、丘疹、膿疱および/または小瘤によって特徴付けられる、項目87に記載の方法。
(項目91)
前記投与が、IGAスケールを使用して評価した場合、前記処置前の酒さの重症度と比較して、酒さの重症度を低下させる、項目80に記載の方法。
(項目92)
前記投与が、前記処置前の前記IGAスコアと比較して、前記IGAスコアを少なくとも1等級低下させる、項目80に記載の方法。
(項目93)
前記投与が、前記IGAスコアによって評価した場合、前記処置前の前記IGAスコアと比較して、前記対象の少なくとも約15%において改善された有効性をもたらす、項目80に記載の方法。
(項目94)
前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物の投与と比較して、前記IGAスコアを同程度またはそれより高い程度まで低下させる、項目80に記載の方法。
(項目95)
前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物の投与と比較して、前記IGAスコアを同程度またはそれより高い程度まで低下させる、項目83に記載の方法。
(項目96)
前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物の投与後の前記IGAスコアと比較して、前記対象の前記IGAスコアを少なくとも約25%低下させる、項目85に記載の方法。
(項目97)
前記投与が、炎症性病変の数を計数することによって評価した場合、前記処置前の酒さの重症度と比較して、酒さの重症度を低下させる、項目80に記載の方法。
(項目98)
前記投与が、前記処置前の炎症性病変の数と比較して、炎症性病変の数を減少させる、項目80に記載の方法。
(項目99)
前記投与が、前記処置前の炎症性病変の数と比較して、前記対象の炎症性病変の数を少なくとも約15%減少させる、項目80に記載の方法。
(項目100)
前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物の投与と比較して、炎症性病変の数を同程度またはそれより高い程度まで低下させる、項目80に記載の方法。
(項目101)
前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物の投与と比較して、炎症性病変の数を同程度またはそれより高い程度まで低下させる、項目83に記載の方法。
(項目102)
前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物の投与後の炎症性病変の数と比較して、炎症性病変の数を少なくとも約15%減少させる、項目85に記載の方法。
(項目103)
前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、約500ng/ml以下のミノサイクリンの最大血漿濃度(CmaxSSP)を示す、項目80に記載の方法。
(項目104)
前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して、少なくとも約30%低い血漿中変動指数(FISSP)[(CmaxSSP-CminSSP)/CavgSSP]を示す、項目85に記載の方法。
(項目105)
前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、約0.9~約1.3の血漿中変動指数(FISSP)を示す、項目80に記載の方法。
(項目106)
前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して、少なくとも約10%低い最大血漿濃度(CmaxSSP)を示す、項目85に記載の方法。
(項目107)
前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して、最大血漿濃度(CmaxSSP)の変動係数(CV%)において少なくとも約10%の低下を示す、項目85に記載の方法。
(項目108)
前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して、血漿中ミノサイクリン曝露(AUC0-tSSP)の変動係数(CV%)において少なくとも約10%の低下を示す、項目85に記載の方法。
(項目109)
前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して、少なくとも約30%低い血漿濃度比(CmaxSSP:CmaxP)を示す、項目85に記載の方法。
(項目110)
前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、少なくとも約0.9の血漿濃度比(CmaxSSP:CmaxP)を示す、項目80に記載の方法。
(項目111)
前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して、少なくとも約20%低い平均血漿濃度(CavgSSP)を示す、項目85に記載の方法。
(項目112)
前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して、少なくとも約10%高い、血漿に対する間質液中ミノサイクリン曝露の比(AUC0-tSSIF/AUC0-tSSP)を示す、項目83に記載の方法。
(項目113)
前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して、少なくとも約10%高い、血漿に対する間質液中ミノサイクリン曝露の比(AUC0-tSSIF/AUC0-tSSP)の比を示す、項目85に記載の方法。
(項目114)
前記組成物が、約10mg~約40mgのミノサイクリンを含み、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、血漿試料において測定した場合、以下の薬物動態パラメーター:
(a)約5ng/ml/mg~約12ng/ml/mgのCmaxSSP/D、および
(b)約60ng/ml/mg~約114ng/ml/mgのAUC0-tSSP/Dのうちの少なくとも1つを示す、項目80に記載の方法。
(項目115)
前記組成物が、約10mg~約40mgのミノサイクリンを含み、経口投与により、間質液試料において測定した場合、以下の薬物動態パラメーター:
(a)約1.8ng/ml/mg~約3ng/ml/mgのCmaxIF/D、および
(b)約25ng/ml/mg~約40ng/ml/mgのAUC0-tIF/D
のうちの少なくとも1つを示す、項目80に記載の方法。
(項目116)
前記組成物が、錠剤、カプセル剤、丸剤、ミニ錠剤、ペレット剤、顆粒剤、粉剤・散剤、懸濁剤またはシロップ剤の形態である、項目80に記載の方法。
(項目117)
前記組成物が、毎日1回または2回投与される、項目80に記載の方法。
(項目118)
前記組成物が、食物ありまたはなしで投与される、項目80に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【
図1】
図1Aおよび1Bは、非盲検6コホート薬物動態研究にかけた場合の、それぞれ1日目および21日目のORACEA(登録商標)、実施例1および実施例3についての平均血漿濃度を示す。
【0064】
【
図2】
図2Aおよび2Bは、非盲検6コホート薬物動態研究にかけた場合の、それぞれ1日目および21日目のORACEA(登録商標)、実施例1および実施例3についての平均間質液濃度を示す。
【0065】
【
図3】
図3は、16週多施設無作為化二重盲検平行群間対照研究にかけた場合の、実施例1、実施例3、ORACEA(登録商標)およびプラセボについてのIGA「処置成功」を示す。
【0066】
【
図4】
図4は、16週多施設無作為化二重盲検平行群間対照研究にかけた場合の、実施例1、実施例3、ORACEA(登録商標)およびプラセボについての丘疹、膿疱および小瘤の病変数の変化を示す。
【0067】
【
図5】
図5は、16週多施設無作為化二重盲検平行群間対照研究にかけた場合の、実施例1、実施例3、ORACEA(登録商標)およびプラセボについての全炎症性病変の変化を示す。
【発明を実施するための形態】
【0068】
例示的な実施形態の説明
本発明の1つまたは複数の実施形態の詳細を、この文書において示す。この文書に記載されている実施形態への変更および他の実施形態は、この文書に提供されている情報を調査した後、当業者に明らかとなる。この文書に提供されている情報および特に、記載されている例示的な実施形態の具体的な詳細は、主として明確な理解のために提供され、それらから不必要な制限を理解すべきではない。矛盾する場合、定義を含むこの文書の詳述が優先する。
【0069】
定義:本明細書で使用される場合、用語は以下の意味を有する。
【0070】
本発明は、本発明の構成成分、および本明細書に記載される他の成分または要素を含み得る、またはそれらから本質的になり得る。本明細書で使用される場合、「含む(comprising)」とは、列挙された要素、またはそれらの構造的もしくは機能的等価物に加え、列挙されていない任意の他の1つまたは複数の要素を意味する。「有する(having)」、「含む(including)」および「構成される「comprised of」」という用語もまた、文脈がそうでないことを示唆しない限り、オープンエンドとして解釈されるべきである。本明細書で使用される場合、「から本質的になる」とは、本発明が、追加の成分が特許請求される発明の基本的かつ新規の特徴を実質的に変更しない場合にのみ、特許請求の範囲で列挙された成分に加えて成分を含んでもよいことを意味する。本明細書で使用される場合、「からなる」とは、本発明が、特許請求の範囲で明示されていない追加の要素、ステップまたは成分を除外することを意味する。
【0071】
「1つの(a)」および「その(the)」という用語は、本明細書で使用される場合、複数および単数を包含すると理解され、そうでないならば、必要な場合は必ず明確に言及される。例えば、「1種の賦形剤(an excipient)」への言及は、そのような賦形剤のうちの1種または複数への言及を含み、「そのビヒクル(the vehicle)」への言及は、そのようなビヒクルのうちの1種または複数への言及を含む。
【0072】
「約」、「最大」、「一般に」などの用語は、絶対ではないものとして用語または値を修飾すると解釈されるべきである。そのような用語は、状況および当業者によって理解される通りのそれらが修飾する用語によって定義されることになる。これには、少なくとも、値を測定するのに使用される所与の実験、技術または機器について予想される実験誤差、技術的エラーおよび器差の程度が含まれる。
【0073】
「約」という用語は、所与の値が端点よりも「少し上」または「少し下」であり得ることを提示することによって数値範囲の端点に柔軟性を提供するために使用される。一例として、「約1~約5」の数値範囲は、約1~約5の明示的に列挙された値を含むだけでなく、示された範囲内の個々の値および部分範囲も含むと解釈されるべきである。したがって、この数値範囲には、2、3および4などの個々の値、ならびに1~3、2~4および3~5などの部分範囲のほか、1、2、3、4および5が個々に含まれる。この同じ原理が、最小または最大として1つの数値のみを列挙する範囲にも当てはまる。
【0074】
「組成物」および「製剤」という用語は、2種またはそれよりも多い化合物、元素または分子の混合物を指す。この用語はまた、1種または複数種の活性剤の薬学的に許容されるビヒクルまたは賦形剤との混合物を指すために使用され得る。さらに「剤形」という用語には、錠剤、カプセル剤、丸剤、ミニ錠剤、ペレット剤、顆粒剤、粉剤・散剤、懸濁剤、シロップ剤など、またはこれらの混合物などの経口投与のための形式で提供される1種または複数種の製剤または組成物が含まれ得る。
【0075】
本明細書で使用される場合、「必要に応じた」または「必要に応じて」という用語とは、続いて記載される事象または状況が、起こるもしくは起こらないこと、または、存在するもしくは存在しないこと、ならびに記載が、前記事象または状況が起こるまたは存在する場合、およびそれが起こらないまたは存在しない場合を含むことを意味する。
【0076】
本明細書で使用される場合、「軽減すること」を含む「処置」または「処置する」という用語は、状態を治癒するまたは実質的に治癒すること、および状態の少なくとも1つの症状を改善することに関し、予防処置および治療処置を含む。当業者であれば認識していると予想されるように、処置が状態の臨床症状の前に投与される場合、この処置は予防的である(すなわち、対象を状態が発生することから保護する)。処置が状態の出現後に投与される場合、この処置は治療的である(すなわち、存在する状態および/または状態と関連する副作用を減退、改善、制御、軽減または維持することが意図される)。この用語は、とりわけ事前の行動によって何かが生じるのを妨げる、防ぐ、予防する、未然に防ぐ、停止するもしくは遅らせる、または生じているものの重症度を低減する予防的処置を含むがこれらに限定されない、状態を実質的に治癒、改善、安定化または実質的に防止することを目的とする対象の医療管理に関する。したがって、処置または処置するという用語には、目的の状態の進行を阻害すること、目的の状態の発生を阻止または防止すること、目的の状態の重症度を低減すること、目的の状態に関連する症状を改善または緩和すること、目的の状態または目的の状態に関連する症状のうちの1つもしくは複数の退縮を引き起こすこと、および目的の状態または目的の状態の発生を防止することが含まれるが、これらに限定されない。
【0077】
「ミノサイクリン」という用語は、本明細書で使用される場合、ミノサイクリン、その薬学的に許容される塩、ならびにその実質的に純粋な形態のミノサイクリンの両方の個々の鏡像異性体(右旋性および左旋性鏡像異性体)およびその薬学的に許容される塩、ミノサイクリン鏡像異性体およびその薬学的に許容される塩の混合物(任意の比の)ならびにミノサイクリンの活性代謝物質およびその薬学的に許容される塩を含む、薬学的に許容されるミノサイクリンの薬理活性誘導体を含むことが意図されるが、これらに限定されない。ミノサイクリンの化学名は、[4S-(4α,4aα,5aα,12aα)]-4,7-ビス(ジメチルアミノ)-1,4,4a,5,5a,6,11,12a-オクタヒドロ-3,10,12,12a-テトラヒドロキシ-1,11-ジオキソ-2-ナフタセンカルボキサミドである。固体形態のミノサイクリンを使用することができる。あるいは、例えば、ミノサイクリンは、非晶質または結晶性であってもよい。
【0078】
「ドキシサイクリン」という用語は、本明細書で使用される場合、ドキシサイクリン、その薬学的に許容される塩、ならびにその実質的に純粋な形態のドキシサイクリンの両方の個々の鏡像異性体およびその薬学的に許容される塩、ドキシサイクリン鏡像異性体およびその薬学的に許容される塩の混合物(任意の比の)ならびにドキシサイクリンの活性代謝物質およびその薬学的に許容される塩を含む薬学的に許容されるドキシサイクリンの薬理活性誘導体を含むことが意図されるが、これらに限定されない。ドキシサイクリンの化学名は、(4S,4aR,5S,5aR,6R,12aR)-4-(ジメチルアミノ)-1,5,10,11,12a-ペンタヒドロキシ-6-メチル-3,12-ジオキソ-4a,5,5a,6-テトラヒドロ-4H-テトラセン-2-カルボキサミドである。固体形態のドキシサイクリンを使用することができる。あるいは、例えば、ドキシサイクリンは、非晶質または結晶性であってもよい。
【0079】
「ドキシサイクリン組成物」という用語は、本明細書で使用される場合、US FDAによって承認されたNDA番号050805の、商品名ORACEA(登録商標)で毎日1回の40mgのカプセル剤としてGalderma Laboratoriesから販売されており、成人における酒さの炎症性病変(丘疹および膿疱)の処置のみが適応である経口ドキシサイクリンを含む。ドキシサイクリン組成物には、ORACEA(登録商標)、またはその薬学的等価物、またはその治療等価物、またはApproved Drug Products
with Therapeutic Equivalence Evaluations (34th edition)に従ってUS FDAによって評価されたABと示される、後に承認された薬物または生物学的同等性を確立することによって出願される略式新薬承認申請(ANDA)を通してUS FDAによる販売承認を得た薬物が含まれる。
【0080】
「市販のミノサイクリン組成物」という用語は、本明細書で使用される場合、US FDAによって承認されたNDA番号050808の、商品名SOLODYN(登録商標)で毎日1回の45mg錠剤としてMedicis Pharmaceutical Corp.から販売されており、12歳およびそれよりも年上の患者における非結節性の中等度から重度の尋常性ざ瘡の炎症性病変の処置のみ(the treatment treat only inflammatory lesions)が適応である経口ミノサイクリンを含む。市販のミノサイクリン組成物には、SOLODYN(登録商標)、またはその薬学的等価物、またはその治療等価物、またはApproved Drug Products with Therapeutic Equivalence Evaluations (34th edition)に従ってUS FDAによって評価されたABと示される、後に承認された薬物または生物学的同等性を確立することによって出願される略式新薬承認申請(ANDA)を通してUS FDAによる販売承認を得た薬物が含まれる。
【0081】
「薬学的に許容される塩」という用語は、本明細書で使用される場合、堅実な医学判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などなしにヒトおよび低級動物の組織と接触して使用するのに好適である塩を含み、それらは当技術分野で周知である。塩は、本発明の化合物の最終単離および精製の間にin situで、または遊離塩基官能基を有する薬学的に活性な物質を好適な有機酸もしくは無機酸と反応させることによって別々に調製することができる。薬学的に許容される塩の例には、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、クエン酸塩、リン酸塩、マレイン酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、硝酸塩、メシル酸塩、コハク酸塩、安息香酸塩などから選択されるミノサイクリンの塩または共結晶のうちの任意のものが含まれるが、これらに限定されない。塩は、溶媒和物、水和物、半水和物または無水物形態であってもよい。
【0082】
「治療有効量」という用語は、本明細書で使用される場合、45mg未満である、所定量のミノサイクリンを指す。一部の実施形態では、治療有効量のミノサイクリンは、約44mg、約43mg、約42mg、約41mg、約40mg、約39mg、約38mg、約37mg、約36mg、約35mg、約34mg、約33mg、約32mg、約31mg、約30mg、約29mg、約28mg、約27mg、約26mg、約25mg、約24mg、約23mg、約22mg、約21mg、約20mg、約19mg、約18mg、約17mg、約16mg、約15mg、約14mg、約13mg、約12mg、約11mg、または約10mgである。そのような治療有効量は、炎症性皮膚状態を処置するのに十分なミノサイクリンの血漿および/または間質液濃度をもたらす。ミノサイクリンの具体的な量は、深刻な副作用を回避するのに十分低いと予想される。有効量のミノサイクリンおよび処置継続期間は、処置されている対象の年齢および健康状態、状態の重症度、同時療法の性質、ならびに担当医の知識および専門技術内の同様の因子に基づく。
【0083】
「低減された用量」という用語は、ミノサイクリンの用量を指し、前記用量は、45mg未満のミノサイクリンを含む。一部の実施形態では、前記低減された用量のミノサイクリンは、約40mg、約35mg、約30mg、約25mg、約20mg、約15mg、または約10mgのミノサイクリンを含む。一部の実施形態では、低減された用量のミノサイクリンは、約44mg、約43mg、約42mg、約41mg、約40mg、約39mg、約38mg、約37mg、約36mg、約35mg、約34mg、約33mg、約32mg、約31mg、約30mg、約29mg、約28mg、約27mg、約26mg、約25mg、約24mg、約23mg、約22mg、約21mg、約20mg、約19mg、約18mg、約17mg、約16mg、約15mg、約14mg、約13mg、約12mg、約11mg、または約10mgのミノサイクリンである。「低減された用量」という用語はまた、本明細書において、ミノサイクリンとドキシサイクリンとの間の比較を指すために使用され得る。これに関して、ドキシサイクリンと比較して低減された用量で提供されるミノサイクリンは、低減されたmg量のものである。例えば、40mg未満のミノサイクリンは、ドキシサイクリン40mgと比較して低減された用量である。同様に、「等価な用量」という用語は、ミノサイクリンとドキシサイクリンとの間の比較を指すために使用され得る。これに関して、ドキシサイクリンと比較して等価な用量で提供されるミノサイクリンは、同じmg量のものである。例えば、40mgのミノサイクリンは、ドキシサイクリン40mgと等価な用量である。
【0084】
「抗菌量未満の用量(sub-antimicrobial dose)」という用語は、そのような量の投
与により身体に対する有意な抗菌効果を有さない量を指す。
【0085】
「炎症性皮膚状態」という用語は、本明細書で使用される場合、酒さ、ざ瘡、アトピー性皮膚炎、毛包炎、口囲皮膚炎、光損傷、日光角化症、乾癬、慢性創傷の処置、床ずれ、毛孔性角化症、手術およびざ瘡瘢痕を含む瘢痕、皮脂嚢胞、炎症性皮膚疾患、炎症後色素沈着、乾燥症、掻痒症、扁平苔癬、結節性痒疹、湿疹または汗疹によって特徴付けられる炎症性病変をもたらす状態を指す。
【0086】
「酒さ」という用語は、本明細書で使用される場合、炎症性病変(丘疹膿疱型酒さ-丘疹、膿疱および小瘤)、血管不安定および/または血管拡張症(紅斑毛細血管拡張型酒さ)、浮腫、皮膚厚化および/または鼻瘤変化(腫瘤型酒さ)、酒さ性ざ瘡または眼球変化(眼型酒さ)を含む皮膚状態を含み、その原因、症状および影響を含む酒さの全範囲は、米国の501(c)(3)団体であるNational Rosacea Societyによって記載される通りである。
【0087】
「ざ瘡」という用語は、本明細書で使用される場合、すべての公知の型のざ瘡、例えば、尋常性ざ瘡、嚢胞性ざ瘡、萎縮性ざ瘡(acne atrophica)、臭素ざ瘡、塩素ざ瘡、集
簇性ざ瘡、化粧品性ざ瘡、洗剤性ざ瘡(acne detergicans)、流行性ざ瘡、季節性ざ瘡
(acne estivalis)、電撃性ざ瘡、ハロゲンざ瘡、硬結性ざ瘡、ヨウ素ざ瘡、ケロイド
ざ瘡、機械的ざ瘡、丘疹性ざ瘡、ポマードざ瘡、月経前ざ瘡、膿疱性ざ瘡、壊血病性ざ瘡(acne scorbutica)、腺病性ざ瘡(acne scrofulosorum)、蕁麻疹様ざ瘡、痘瘡性ざ
瘡、毒物性ざ瘡、プロピオン酸ざ瘡、表皮剥離性ざ瘡、グラム陰性ざ瘡、ステロイドざ瘡および結節嚢胞性ざ瘡(nodulocystic acne)を含む皮膚状態を含む。
【0088】
「対象」という用語は、本明細書で使用される場合、炎症性皮膚状態に罹患していてもよく、または罹患していなくてもよく、本明細書に記載される経口医薬組成物のレシピエントであるヒト個体を指す。
【0089】
「患者」という用語は、本明細書で使用される場合、炎症性皮膚状態に罹患している、本明細書に記載される経口医薬組成物のレシピエントであるヒト個体を指す。
【0090】
「有効性」という用語は、酒さなどの炎症性皮膚状態の重症度の低下または阻害を指し、前記重症度は、丘疹、膿疱および/または小瘤を含む炎症性病変を処置の開始前に計数し、処置を開始した後に炎症性病変を計数し、治験責任医師による総合評価(IGA)スコアおよび/または炎症性病変の数の変化を評価することによって評価される。所望の場合、有効性は、処置前のベースラインからの炎症性病変計数の減少によって、IGAスコアのベースラインからの改善によって、または炎症性病変計数の減少およびIGAスコアの両方によって定量できる。本明細書で使用される場合、「処置成功」という用語は、有効性が見出されたことを指し得る。
【0091】
「等価な有効性」という用語は、得られる有効性が実質的に同じである2種の異なる組成物を使用する比較処置を指す。例えば、同じ期間にわたる2種の異なる組成物による処置が実質的に同じ病変数の減少をもたらした場合、組成物は、等価なまたは同等の有効性を有すると言える。
【0092】
「改善された有効性」という用語は、一方の組成物で得られる有効性が他方の組成物と比較してより高い、2種の異なる組成物を使用する比較処置を指す。例えば、同じ期間にわたる第1の組成物および第2の組成物による処置が、第1の組成物と比較して、第2の組成物について炎症性病変数のより大きな減少をもたらした場合、第2の組成物は、第1の組成物と比較して改善された有効性を有すると言う。
【0093】
「実質的に」という用語は、用語または値が絶対ではないように用語または値を修飾するために使用できる。この用語は、それが修飾する複数の状況および複数の用語によって定義され、これらの用語は当業者によって理解される通りである。この用語は、完全および絶対ではなく、近似またはある量の偏差を示す。例えば、当業者であれば認識していると予想されるように、「実質的に防止する」という用語が予防処置と関連して使用される場合、これは、対象におけるあらゆる皮膚状態のあらゆる兆候を妨げるという絶対的な用語として理解されるべきではない。むしろ、予防処置の文脈で使用される場合、「実質的に防止する」という用語は、例えば皮膚状態にかかりやすい可能性があるが、まだ皮膚状態を有するとは診断されていない対象において、皮膚状態の発生を阻害すること、発生した皮膚状態の重症度を限定すること、皮膚状態の発生を阻止することなどを指し得る。
【0094】
「治験責任医師による総合評価(IGA)スコア」という用語は、本明細書で使用される場合、皮膚状態の治験総合評価を利用して対象の皮膚状態を評価する訓練された医療従事者によって決定される。典型的には、そのような総合評価は、皮膚が呈する酒さの程度に値を割り当てる。医療従事者によってなされる評価に加えて、対象の自身の皮膚状態の入力および観察ならびに種々の質問(たとえば、刺痛または灼熱感の感覚)への回答も、割り当てられるIGAスコアを決定するのに役割を果たす。例えば、酒さのIGAスコア(表1)は、0(なし)~1(ほぼなし)~2(軽度)~3(中等度)~4(重度)の範囲であり得る。
【表1-1】
【0095】
炎症性病変計数の減少は、とりわけ、炎症性病変絶対計数によってまたは炎症性病変計数のパーセンテージ変化によって各研究来診において決定される。改善評価は、炎症性病変の総計数または数に基づく酒さ重症度の等級付けまたはスコア付けを含む。
【0096】
「中等度から重度の酒さ」という用語は、処置前の少なくとも約10の丘疹膿疱性病変を指す。例えば、対象は、処置前に、約3または約4の酒さのIGAスコア、および少なくとも約10、12、15、20、25またはそれよりも多い炎症性丘疹膿疱性病変を有し得る。本明細書で使用される場合、「中等度の酒さ」を有する対象は、約3の酒さのIGAスコアを有する。本明細書で使用される場合、「重度の酒さ」を有する対象は、約4の酒さのIGAスコアを有する。
【0097】
「間質液」という用語は、本明細書で使用される場合、血管外および組織細胞間の空間に位置する細胞外液を指し、血液および血液細胞を含有しないが、非細胞血液成分は含有し得る。
【0098】
「定常状態」という用語は、本明細書で使用される場合、血漿または間質液におけるミノサイクリンのピーク濃度およびトラフ濃度間でさらなる差がない、または最小の差を有するミノサイクリンの濃度レベルを指す。したがって、定常状態において、ミノサイクリンの血漿または間質液濃度レベルは、製剤の反復投与後の投薬間隔内で実質的に変動しない。定常状態は、ミノサイクリンを含む本発明の医薬組成物の毎日1回または2回の反復投薬により、約3週間またはそれ未満で達成される。ある特定の状況において、定常状態は、約4週間で達成され得る。
【0099】
「CmaxP」という用語は、最大血漿濃度を指す。
【0100】
「CmaxIF」という用語は、最大間質液濃度を指す。
【0101】
「CminP」という用語は、最小血漿濃度を指す。
【0102】
「CminIF」という用語は、最小間質液濃度を指す。
【0103】
「CmaxSSP」という用語は、定常状態において達成される最大血漿濃度を指す。
【0104】
「CmaxSSIF」という用語は、定常状態において達成される最大間質液濃度を指す。
【0105】
「CminSSP」という用語は、定常状態において達成される最小血漿濃度を指す。
【0106】
「CminSSIF」という用語は、定常状態において達成される最小間質液濃度を指す。
【0107】
「CmaxP/用量」または「CmaxP/D」という用語は、用量正規化最大血漿濃度を指す。
【0108】
「CmaxIF/用量」または「CmaxIF/D」という用語は、用量正規化最大間質液濃度を指す。
【0109】
「CmaxSSP/用量」または「CmaxSSP/D」という用語は、定常状態において達成される用量正規化最大血漿濃度を指す。
【0110】
「CmaxSSIF/用量」または「CmaxSSIF/D」という用語は、定常状態において達成される用量正規化最大間質液濃度を指す。
【0111】
「C
avgP」という用語は、組成物の投与によって示される24時間投薬間隔内でのミノサイクリンの血漿中平均濃度を指す。C
avgPは、以下の通り計算される。
【数1】
【0112】
「C
avgIF」という用語は、組成物の投与によって示される24時間投薬間隔内でのミノサイクリンの間質液中平均濃度を指す。C
avgIFは、以下の通り計算される。
【数2】
【0113】
「C
avgSSP」という用語は、組成物の投与によって示される24時間投薬間隔内でのミノサイクリンの血漿中平均濃度を指す。C
avgSSは、以下の通り計算される。
【数3】
【0114】
「C
avgSSIF」という用語は、組成物の投与によって示される24時間投薬間隔内でのミノサイクリンの間質液中平均濃度を指す。C
avgSSIFは、以下の通り計算される。
【数4】
【0115】
「AUC0-tP」という用語は、血漿濃度-時間曲線下面積、または時間ゼロから時間tまでのミノサイクリン曝露を指し、ここで「t」は測定可能な薬物濃度を有する最後の試料採取時点である。
【0116】
「AUC0-tIF」という用語は、間質液濃度-時間曲線下面積、または時間ゼロから時間tまでのミノサイクリン曝露を指し、ここで「t」は測定可能な薬物濃度を有する最後の試料採取時点である。
【0117】
「AUC0-tSSP」という用語は、血漿濃度-時間曲線下面積、または時間ゼロから時間tまでのミノサイクリン曝露を指し、ここで「t」は定常状態における測定可能な薬物濃度を有する最後の試料採取時点である。
【0118】
「AUC0-tSSIF」という用語は、間質液濃度-時間曲線下面積、または時間ゼロから時間tまでのミノサイクリン曝露を指し、ここで「t」は定常状態における測定可能な薬物濃度を有する最後の試料採取時点である。
【0119】
「AUC0-tP/用量」または「AUC0-tP/D」という用語は、時間ゼロから時間tまでの用量正規化血漿濃度-時間曲線下面積を指し、ここで「t」は測定可能な薬物濃度を有する最後の試料採取時点である。
【0120】
「AUC0-tIF/用量」または「AUC0-tP/D」という用語は、時間ゼロから時間tまでの用量正規化間質液濃度-時間曲線下面積を指し、ここで「t」は測定可能な薬物濃度を有する最後の試料採取時点である。
【0121】
「AUC0-tSSP/用量」または「AUC0-tSS/D」という用語は、時間ゼロから時間tまでの用量正規化血漿濃度-時間曲線下面積を指し、ここで「t」は定常状態における測定可能な薬物濃度を有する最後の試料採取時点である。
【0122】
「AUC0-tSSIF/用量」または「AUC0-tSS/D」という用語は、時間ゼロから時間tまでの用量正規化間質液濃度-時間曲線下面積を指し、ここで「t」は定常状態における測定可能な薬物濃度を有する最後の試料採取時点である。
【0123】
「変動係数(CV)」という用語は、臨床データから得られた標準偏差の平均値に対する比を指す。これは、研究集団の平均値に関する変動性の程度を示す。CVは、パーセンテージ(%)として表され、%CVが低いほど、データは精度が高い。
【0124】
「変動指数(FIPまたはFISSP)」または「変動度(DOFP)」という用語は、投薬間隔の経過にわたるまたは定常状態における、投与による薬物血漿レベルにおける変動の大きさ(measurement)を指す。変動指数が1に近いほど、投薬期間の経過にわた
るばらつきが少ない。したがって、低減された「FIPまたはFISSP」とは、ピーク血漿レベルおよびトラフ血漿レベルの差が減少したことを示す。これは、推奨投薬間隔に従う投与後の最大濃度の最小濃度に対する比として表され、以下の通りに計算される。
変動指数(FIP)=[CmaxP-CminP]/CavgP、
または
変動指数(FISSP)=[CmaxSSP-CminSSP]/CavgSSP
【0125】
「変動指数(FIIFまたはFISSIF)」または「変動度(DOFIF)」という用語は、投薬間隔の経過にわたるまたは定常状態における、投与による薬物間質液レベルにおける変動の大きさを指す。変動指数が1に近いほど、投薬期間の経過にわたるばらつきが少ない。したがって、低減された「FIIFまたはFISSIF」とは、ピーク間質液レベルおよびトラフ間質液レベルの差が減少したことを示す。これは、推奨投薬間隔に従う投与後の最大濃度の最小濃度に対する比として表され、以下の通りに計算される。
変動指数(FIIF)=[CmaxIF-CminP]/CavgIF、
または
変動指数(FISSIF)=[CmaxSSIF-CminSSIF]/CavgSSIF
【0126】
経口テトラサイクリン化合物は、酒さなどの炎症性皮膚状態を処置するために公知である。しかしながら、そのより高い用量ならびにより高い程度のピークおよびトラフ血漿間の変動指数または変動を伴う反復投与は、処置レジメンに影響を及ぼして副作用の発生率を高める。低減用量、より低いピークおよびトラフ血漿間の変動指数またはばらつきの処置選択肢を有することは長い間必要であると考えられている。
【0127】
本開示の発明は、一部には、本明細書に開示される驚くべき発見に基づく。予想外なことに、ミノサイクリンは、ミノサイクリン(約40mg)について病変計数の%減少における比較に基づく処置結果を示し、これは、等価な用量についてドキシサイクリン(40mg)と比較して約100%高い。さらに、半用量でのミノサイクリン(約20mg)についての病変計数の%減少は、全用量でのドキシサイクリン(40mg)と比較して、等価であるかまたはより大きい。
【0128】
さらに、比較に基づくデータによって実証される通り、ミノサイクリンは、等価な用量でのドキシサイクリンと比較して、酒さを処置するための改善された有効性を有し、かつ半用量で等価な有効性を有する。
【0129】
したがって、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを用いて炎症性皮膚状態を処置する方法に関する。
【0130】
ある実施形態では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを用いて、酒さなどの炎症性皮膚状態を処置する方法に関する。
【0131】
ある実施形態では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを用いて、ざ瘡などの炎症性皮膚状態を処置する方法に関する。
【0132】
別の実施形態では、本出願は、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物と比較して等価なまたは改善された有効性をもたらす、低減された用量のミノサイクリンを用いて炎症性皮膚状態を処置する方法に関する。
【0133】
ある実施形態では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む経口医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物と比較して、等価なまたは改善された有効性をもたらす、方法に関する。
【0134】
ある実施形態では、本出願は、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物と比較して、等価なまたは低減された用量のミノサイクリンを含む経口医薬組成物を選択し、炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象に投与することによって、炎症性皮膚状態を処置する方法に関する。
【0135】
ある実施形態では、本出願は、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物と比較して、等価なまたは低減された用量のミノサイクリンを含む経口医薬組成物を選択し、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって、酒さを処置する方法に関する。
【0136】
ある実施形態では、本出願は、対象において炎症性皮膚状態を処置する方法であって、
(a)40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物による処置が無効である対象を選択すること、および等価なもしくは低減された用量のミノサイクリンを含む経口医薬組成物を投与すること;または
(b)40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物による処置が有効である対象を選択すること、および低減された用量のミノサイクリンを含む経口医薬組成物を投与すること
を含む、方法に関する。
【0137】
ある実施形態では、本出願は、酒さを処置することを必要とする対象において酒さを処置する方法であって、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物による処置が無効である対象を選択すること、および等価なまたは低減された用量のミノサイクリンを含む経口医薬組成物を投与することを含む、方法に関する。
【0138】
ある実施形態では、本出願は、酒さを処置することを必要とする対象において酒さを処置する方法であって、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物による処置が無効である対象を選択すること、および等価な用量のミノサイクリンを含む経口医薬組成物を投与することを含む、方法に関する。
【0139】
ある実施形態では、本出願は、酒さを処置することを必要とする対象において酒さを処置する方法であって、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物による処置が無効である対象を選択すること、および低減された用量のミノサイクリンを含む経口医薬組成物を投与することを含む、方法に関する。
【0140】
別の実施形態では、本出願は、酒さを処置することを必要とする対象において酒さを処置する方法であって、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物による処置が有効である対象を選択すること、および等価なまたは低減された用量のミノサイクリンを含む経口医薬組成物を投与することを含む、方法に関する。
【0141】
別の実施形態では、本出願は、酒さを処置することを必要とする対象において酒さを処置する方法であって、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物による処置が有効である対象を選択すること、および等価な用量のミノサイクリンを含む経口医薬組成物を投与することを含む、方法に関する。
【0142】
別の実施形態では、本出願は、酒さを処置することを必要とする対象において酒さを処置する方法であって、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物による処置が有効である対象を選択すること、および低減された用量のミノサイクリンを含む経口医薬組成物を投与することを含む、方法に関する。
【0143】
なお別の実施形態では、本出願は、酒さを処置することを必要とする対象において酒さを処置する方法であって、
(a)40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物による処置が無効である対象を選択すること、および等価なもしくは低減された用量のミノサイクリンを含む経口医薬組成物を投与すること;または
(b)40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物による処置が有効である対象を選択すること、および等価なもしくは低減された用量のミノサイクリンを含む経口医薬組成物を投与すること
を含む、方法に関する。
【0144】
ある実施形態では、本出願は、炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象において炎症性皮膚状態を処置するための経口医薬組成物を調製する方法であって、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物と比較して等価なまたは低減された用量でミノサイクリンを選択し、それを前記組成物中に提供することを含む、方法に関する。
【0145】
ある実施形態では、本出願は、酒さを処置することを必要とする対象において酒さを処置するための経口医薬組成物を調製する方法であって、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物と比較して等価なまたは低減された用量でミノサイクリンを選択し、それを前記組成物中に提供することを含む、方法に関する。
【0146】
ある実施形態では、本出願は、炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象において炎症性皮膚状態を処置するための経口医薬組成物を調製する方法であって、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物と比較して等価なまたは低減された用量でミノサイクリンを選択し、それを前記組成物中に提供することを含み、前記組成物が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物と比較して、等価なまたは改善された有効性をもたらす、方法に関する。
【0147】
ある実施形態では、本出願は、酒さを処置することを必要とする対象において酒さを処置するための経口医薬組成物を調製する方法であって、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物と比較して等価なまたは低減された用量でミノサイクリンを選択し、それを前記組成物中に提供することを含み、前記組成物が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物と比較して、等価なまたは改善された有効性をもたらす、方法に関する。
【0148】
上記実施形態のある態様では、医薬組成物は、45mg未満のミノサイクリンを含む。
【0149】
上記実施形態の別の態様では、医薬組成物は、約10mg~約40mgのミノサイクリンを含む。
【0150】
上記実施形態の別の態様では、ミノサイクリンを含む経口医薬組成物を調製する方法であって、前記組成物が、約10mg~約40mgのミノサイクリンを含む、方法。
【0151】
上記実施形態の別の態様では、医薬組成物は、約10mgのミノサイクリンを含む。
【0152】
上記実施形態の別の態様では、医薬組成物は、約20mgのミノサイクリンを含む。
【0153】
上記実施形態の別の態様では、医薬組成物は、約30mgのミノサイクリンを含む。
【0154】
上記実施形態の別の態様では、医薬組成物は、約40mgのミノサイクリンを含む。
【0155】
ある実施形態では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む経口医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、炎症性皮膚状態の重症度を低下させるのに十分な血漿濃度を示す、方法に関する。
【0156】
ある実施形態では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む経口医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、酒さなどの炎症性皮膚状態の重症度を低下させるのに十分な血漿濃度を示す、方法に関する。
【0157】
ある実施形態では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む経口医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、ざ瘡などの炎症性皮膚状態の重症度を低下させるのに十分な血漿濃度を示す、方法に関する。
【0158】
上記実施形態のある態様では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象に投与することによって炎症性皮膚状態を処置する方法であって、前記組成物が、投与により、炎症性皮膚状態の重症度を低下させるための、約500ng/ml以下のミノサイクリンの最大血漿濃度(CmaxP)を示す、方法に関する。
【0159】
上記実施形態のある態様では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、投与により、酒さの重症度を低下させるための、約500ng/ml以下のミノサイクリンの最大血漿濃度(CmaxP)を示す、方法に関する。
【0160】
上記実施形態のある態様では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、ざ瘡を処置することを必要とする対象に投与することによってざ瘡を処置する方法であって、前記組成物が、投与により、ざ瘡の重症度を低下させるための、約500ng/ml以下のミノサイクリンの最大血漿濃度(CmaxP)を示す、方法に関する。
【0161】
上記実施形態のある態様では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象に投与することによって炎症性皮膚状態を処置する方法であって、前記組成物が、投与により、炎症性皮膚状態の重症度を低下させるための、約500ng/ml以下、約450ng/ml以下、約440ng/ml以下、または約430ng/ml以下のミノサイクリンの最大血漿濃度(CmaxP)を示す、方法に関する。
【0162】
上記実施形態のある態様では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、投与により、酒さの重症度を低下させるための、約500ng/ml以下、約450ng/ml以下、または約440ng/ml以下、または約430ng/ml以下のミノサイクリンの最大血漿濃度(CmaxP)を示す、方法に関する。
【0163】
上記実施形態のある態様では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、ざ瘡を処置することを必要とする対象に投与することによってざ瘡を処置する方法であって、前記組成物が、投与により、ざ瘡の重症度を低下させるための、約500ng/ml以下、約450ng/ml以下、約440ng/ml以下、または約430ng/ml以下のミノサイクリンの最大血漿濃度(CmaxP)を示す、方法に関する。
【0164】
経口テトラサイクリン化合物は、酒さなどの炎症性皮膚状態を処置するために公知である。しかしながら、そのより高い用量ならびにより高い程度のピークおよびトラフ血漿間の変動指数または変動を伴う反復投与は、処置レジメンに影響を及ぼして副作用の発生率を高める。より少ない、ピークおよびトラフ血漿間の変動指数またはばらつきの処置選択肢を有することは、長い間必要であると考えられている。
【0165】
したがって、本出願は、変動指数がより低い、炎症性皮膚状態を処置する方法に関し、これは、副作用のより低い発生率をもたらし得る。
【0166】
一実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象に投与することによって炎症性皮膚状態を処置する方法であって、前記組成物が、経口投与により、より低い血漿中変動指数(FIP)[(CmaxP-CminP)/CavgP]を示す、方法に関する。
【0167】
一実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、経口投与により、実質的により低い血漿中変動指数(FIP)[(CmaxP-CminP)/CavgP]を示す、方法に関する。
【0168】
一実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、ざ瘡を処置するを必要とする対象に投与することによってざ瘡を処置する方法であって、前記組成物が、経口投与により、実質的により低い血漿中変動指数(FIP)[(CmaxP-CminP)/CavgP]を示す、方法に関する。
【0169】
別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象に投与することによって炎症性皮膚状態を処置する方法であって、前記組成物が、経口投与により、より低い血漿中変動指数(FISSP)[(CmaxSSP-CminSSP)/CavgSSP]を示す、方法に関する。
【0170】
別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象に投与することによって炎症性皮膚状態を処置する方法であって、前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、より低い血漿中変動指数(FISSP)[(CmaxSSP-CminSSP)/CavgSSP]を示す、方法に関する。
【0171】
なお別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、より低い血漿中変動指数(FISSP)[(CmaxSSP-CminSSP)/CavgSSP]を示す、方法に関する。
【0172】
なお別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、ざ瘡を処置することを必要とする対象に投与することによってざ瘡を処置する方法であって、前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、より低い変動指数(FISSP)[(CmaxSSP-CminSSP)/CavgSSP]を示す、方法に関する。
【0173】
別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象に投与することによって炎症性皮膚状態を処置する方法であって、前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物と比較して、より低い血漿中変動指数(FISSP)[(CmaxSSP-CminSSP)/CavgSSP]を示す、方法に関する。
【0174】
別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物と比較して、より低い血漿中変動指数(FISSP)[(CmaxSSP-CminSSP)/CavgSSP]を示す、方法に関する。
【0175】
別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物と比較して、少なくとも約30%低い血漿中変動指数(FISSP)[(CmaxSSP-CminSSP)/CavgSSP]を示す、方法に関する。
【0176】
上記実施形態のある態様では、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、少なくとも3週間またはそれ未満の前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物と比較して、少なくとも約20%、約15%、または約10%低い血漿中変動指数(FISSP)[(CmaxSSP-CminSSP)/CavgSSP]を示す、方法。
【0177】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象に投与することによって炎症性皮膚状態を処置する方法であって、前記投与が約0.9~約1.3の変動指数(FISSP)を示す、方法に関する。
【0178】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が約0.9~約1.3の変動指数(FISSP)を示す、方法に関する。
【0179】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、ざ瘡を処置することを必要とする対象に投与することによってざ瘡を処置する方法であって、前記投与が約0.9~約1.3の変動指数(FISSP)を示す、方法に関する。
【0180】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象に投与することによって炎症性皮膚状態を処置する方法であって、前記投与が約1.0の変動指数(FISSP)を示す、方法に関する。
【0181】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が約1.0の変動指数(FISSP)を示す、方法に関する。
【0182】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、ざ瘡を処置することを必要とする対象に投与することによってざ瘡を処置する方法であって、約3週間またはそれ未満の前記投与が約1.0~約3の変動指数(FISSP)を示す、方法に関する。
【0183】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物と比較して、最大血漿濃度(CmaxSSP)のより低い変動を示す、方法に関する。
【0184】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物と比較して、血漿中ミノサイクリン曝露(AUC0-tSSP)のより低い変動を示す、方法に関する。
【0185】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物と比較して、最大血漿濃度(CmaxSSP)の変動係数(CV%)において少なくとも約10%の低下を示す、方法に関する。
【0186】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物と比較して、最大血漿濃度(CmaxSSP)の変動係数(CV%)において少なくとも約10%、約15%、または約20%の低下を示す、方法に関する。
【0187】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物と比較して、血漿中ミノサイクリン曝露(AUC0-tSSP)の変動係数(CV%)において少なくとも約10%の低下を示す、方法に関する。
【0188】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物と比較して、血漿におけるミノサイクリン曝露(AUC0-tSSP)の変動係数(CV%)において少なくとも約10%、約15%、または約20%の低下を示す、方法に関する。
【0189】
ある実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象に投与することによって炎症性皮膚状態を処置する方法であって、前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、ミノサイクリンの定常状態最大血漿濃度(CmaxSSP)を維持する、方法に関する。
【0190】
別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象に投与することによって炎症性皮膚状態を処置する方法であって、前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、ミノサイクリンの定常状態最大間質液濃度(CmaxSSIF)を維持する、方法に関する。
【0191】
別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、ミノサイクリンの定常状態最大血漿濃度(CmaxSSP)を維持する、方法に関する。
【0192】
別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、ミノサイクリンの定常状態最大間質液濃度(CmaxSSIF)を維持する、方法に関する。
【0193】
別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、ざ瘡を処置することを必要とする対象に投与することによってざ瘡を処置する方法であって、前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、ミノサイクリンの定常状態最大血漿濃度(CmaxSSP)を維持する、方法に関する。
【0194】
別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、ざ瘡を処置することを必要とする対象に投与することによってざ瘡を処置する方法であって、前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、ミノサイクリンの定常状態最大間質液濃度(CmaxSSIF)を維持する、方法に関する。
【0195】
なお別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、少なくとも約0.9~約1.3の血漿濃度比(CmaxSSP:CmaxP)を示す、方法に関する。
【0196】
上記実施形態のある態様では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が約0.9の血漿濃度比(CmaxSSP:CmaxP)を示す、方法に関する。
【0197】
なお別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、少なくとも約0.7~約1.4の間質液濃度比(CmaxSSIF:CmaxIF)を示す、方法に関する。
【0198】
上記実施形態のある態様では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、約3週間またはそれ未満の前記投与にわたって約1.0の間質液濃度比(CmaxSSIF:CmaxIF)を示す、方法に関する。
【0199】
ある実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象に投与することによって炎症性皮膚状態を処置する方法であって、前記組成物が、前記炎症性皮膚状態を処置するための所望の定常状態最大血漿濃度(CmaxSSP)をもたらす、方法に関する。
【0200】
ある実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象に投与することによって炎症性皮膚状態を処置する方法であって、前記組成物が、約500ng/ml以下のミノサイクリンの定常状態最大血漿濃度(CmaxSSP)をもたらす、方法に関する。
【0201】
ある実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象に投与することによって炎症性皮膚状態を処置する方法であって、前記組成物が、前記炎症性皮膚状態を処置するための所望の定常状態最大間質液濃度(CmaxSSIF)をもたらす、方法に関する。
【0202】
別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象に投与することによって炎症性皮膚状態を処置する方法であって、前記組成物が、約200ng/ml以下のミノサイクリンの定常状態最大間質液濃度(CmaxSSIF)をもたらす、方法に関する。
【0203】
別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、約500ng/ml以下のミノサイクリンの定常状態最大血漿濃度(CmaxSSP)をもたらす、方法に関する。
【0204】
別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、約500ng/ml以下、約450ng/ml以下、約400ng/ml以下、約350ng/ml以下、または約300ng/ml以下のミノサイクリンの定常状態最大血漿濃度(CmaxSSP)をもたらす、方法に関する。
【0205】
別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、約200ng/ml以下のミノサイクリンの定常状態最大間質液濃度(CmaxSSIF)をもたらす、方法に関する。
【0206】
別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、約200ng/ml以下、約180ng/ml以下、約170ng/ml以下、約160ng/ml以下、または約150ng/ml以下のミノサイクリンの定常状態最大間質液濃度(CmaxSSIF)をもたらす、方法に関する。
【0207】
ある実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象に投与することによって炎症性皮膚状態を処置する方法であって、前記投与が、1日目に前記炎症性皮膚状態を処置するための所望の最大血漿濃度(CmaxP)をもたらす、方法に関する。
【0208】
一実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、1日目に約450ng/ml以下のミノサイクリンの最大血漿濃度(CmaxP)をもたらす、方法に関する。
【0209】
別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、1日目に約450ng/ml以下、約440ng/ml以下、または約430ng/ml以下のミノサイクリンの最大血漿濃度(CmaxP)をもたらす、方法に関する。
【0210】
ある実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象に投与することによって炎症性皮膚状態を処置する方法であって、前記投与が、1日目に前記炎症性皮膚状態を処置するための所望の最大間質液濃度(CmaxIF)をもたらす、方法に関する。
【0211】
別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、1日目に約150ng/ml以下のミノサイクリンの最大間質液濃度(CmaxIF)をもたらす、方法に関する。
【0212】
別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、1日目に約130ng/ml以下、約120ng/ml以下、または約110ng/ml以下のミノサイクリンの最大間質液濃度(CmaxIF)をもたらす、方法に関する。
【0213】
ある実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象に投与することによって炎症性皮膚状態を処置する方法であって、約3週間またはそれ未満の前記投与が、前記炎症性皮膚状態を処置するためのミノサイクリンの所望の血漿濃度を維持する、方法に関する。
【0214】
ある実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、前記酒さを処置するためのミノサイクリンの所望の血漿濃度を維持する、方法に関する。
【0215】
ある実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、ざ瘡を処置することを必要とする対象に投与することによってざ瘡を処置する方法であって、前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、前記ざ瘡を処置するためのミノサイクリンの所望の血漿濃度を維持する、方法に関する。
【0216】
上記実施形態のある態様では、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、前記酒さを処置するための約500ng/ml以下の一定血漿濃度を維持する、方法。
【0217】
上記実施形態の別の態様では、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、前記酒さを処置するための約500ng/ml以下の一定血漿濃度を維持する、方法。
【0218】
ある実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、前記酒さを処置するためのミノサイクリンの所望の間質液濃度を維持する、方法に関する。
【0219】
上記実施形態の別の態様では、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、前記酒さを処置するためのミノサイクリンの約200ng/ml以下の一定間質液濃度を維持する、方法。
【0220】
上記実施形態の別の態様では、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、前記酒さを処置するためのミノサイクリンの約200ng/ml以下の最大間質液濃度(CmaxSSIF)を示す、方法。
【0221】
ある実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、1日目に約4080ng・時/ml以下のミノサイクリンの血漿中ミノサイクリン曝露(AUC0-tP)をもたらす、方法に関する。
【0222】
別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、1日目に約1625ng・時/ml以下のミノサイクリンの間質液中ミノサイクリン曝露(AUC0-tIF)をもたらす、方法に関する。
【0223】
別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、約4550ng・時/ml以下のミノサイクリンの定常状態における血漿中ミノサイクリン曝露(AUC0-tSSP)をもたらす、方法に関する。
【0224】
別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、約1845ng・時/ml以下のミノサイクリンの定常状態における間質液中ミノサイクリン曝露(AUC0-tSSIF)をもたらす、方法に関する。
【0225】
ある実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、1日目に約215ng/ml以下のミノサイクリンの平均血漿濃度(CavgP)をもたらす、方法に関する。
【0226】
別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、1日目に約75ng/ml以下のミノサイクリンの平均間質液濃度(CavgIF)をもたらす、方法に関する。
【0227】
ある実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、約245ng/ml以下のミノサイクリンの定常状態における平均血漿濃度(CavgSSP)をもたらす、方法に関する。
【0228】
別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、約90ng/ml以下のミノサイクリンの定常状態における平均間質液濃度(CavgSSIF)をもたらす、方法に関する。
【0229】
ある実施形態では、本出願は、約20mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して少なくとも約10%、約20%、約30%、約40%、または約50%高い、血漿に対する間質液中ミノサイクリン曝露の比(AUC0-tIF/AUC0-tP)を示す、方法に関する。
【0230】
ある実施形態では、本出願は、約20mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して少なくとも約10%、約20%、約30%、約40%、または約50%高い、血漿に対する間質液中ミノサイクリン曝露の比(AUC0-tSSIF/AUC0-tSSP)を示す、方法に関する。
【0231】
上記実施形態のある態様では、約20mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、経口投与により、少なくとも約35%、約40%、約45%、または約50%の、血漿に対する間質液中ミノサイクリン曝露の比(AUC0-tIF/AUC0-tP)を示す、方法。
【0232】
上記実施形態のある態様では、約20mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、少なくとも約35%、約40%、約45%、または約50%の、血漿に対する間質液中ミノサイクリン曝露の比(AUC0-tSSIF/AUC0-tSSP)を示す、方法。
【0233】
ある実施形態では、本出願は、約30mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して少なくとも約10%、約20%、約30%、約40%、または約50%高い、血漿に対する間質液中ミノサイクリン曝露の比(AUC0-tIF/AUC0-tP)を示す、方法に関する。
【0234】
ある実施形態では、本出願は、約30mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して少なくとも約10%、約20%、約30%、約40%、または約50%高い、血漿に対する間質液中ミノサイクリン曝露の比(AUC0-tSSIF/AUC0-tSSP)を示す、方法に関する。
【0235】
上記実施形態のある態様では、約30mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、経口投与により、少なくとも約35%、約40%、約45%、または約50%の、血漿に対する間質液中ミノサイクリン曝露の比(AUC0-tIF/AUC0-tP)を示す、方法。
【0236】
上記実施形態のある態様では、約30mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、少なくとも約35%、約40%、約45%、または約50%の、血漿に対する間質液中ミノサイクリン曝露の比(AUC0-tSSIF/AUC0-tSSP)を示す、方法。
【0237】
ある実施形態では、本出願は、約40mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して少なくとも約10%、約20%、約30%、約40%、または約50%高い、血漿に対する間質液中ミノサイクリン曝露の比(AUC0-tIF/AUC0-tP)を示す、方法に関する。
【0238】
ある実施形態では、本出願は、約40mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して少なくとも約10%、約20%、約30%、約40%、または約50%高い、血漿に対する間質液中ミノサイクリン曝露の比(AUC0-tSSIF/AUC0-tSSP)を示す、方法に関する。
【0239】
上記実施形態のある態様では、約40mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、経口投与により、少なくとも約35%、約40%、約45%、または約50%の、血漿に対する間質液中ミノサイクリン曝露の比(AUC0-tIF/AUC0-tP)を示す、方法。
【0240】
上記実施形態のある態様では、約40mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、少なくとも約35%、約40%、約45%、または約50%の、血漿に対する間質液中ミノサイクリン曝露の比(AUC0-tSSIF/AUC0-tSSP)を示す、方法。
【0241】
ある実施形態では、本出願は、約20mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して少なくとも約10%、約20%、約30%、約40%、または約50%高い、血漿に対する間質液中平均ミノサイクリン濃度の比または(CavgIF/CavgP)を示す、方法に関する。
【0242】
ある実施形態では、本出願は、約20mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して少なくとも約10%、約20%、約30%、約40%、または約50%高い、血漿に対する間質液中平均ミノサイクリン濃度の比(CavgSSIF/CavgSSP)を示す、方法に関する。
【0243】
上記実施形態のある態様では、本出願は、約20mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、経口投与により、少なくとも約30%、約35%、約40%、または約45%の、血漿に対する間質液中平均ミノサイクリン濃度の比または(CavgIF/CavgP)を示す、方法に関する。
【0244】
上記実施形態のある態様では、本出願は、約20mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、少なくとも約30%、約35%、約40%、または約45%の、血漿に対する間質液中平均ミノサイクリン濃度の比または(CavgSSIF/CavgSSP)を示す、方法に関する。
【0245】
ある実施形態では、本出願は、約30mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して少なくとも約10%、約20%、約30%、約40%、または約50%高い、血漿に対する間質液中平均ミノサイクリン濃度の比または(CavgIF/CavgP)を示す、方法に関する。
【0246】
ある実施形態では、本出願は、約30mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して少なくとも約10%、約20%、約30%、約40%、または約50%高い、血漿に対する間質液中平均ミノサイクリン濃度の比(CavgSSIF/CavgSSP)の比を示す、方法に関する。
【0247】
上記実施形態のある態様では、本出願は、約30mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、経口投与により、少なくとも約30%、約35%、約40%、または約45%の、血漿に対する間質液中平均ミノサイクリン濃度の比または(CavgIF/CavgP)を示す、方法に関する。
【0248】
上記実施形態のある態様では、本出願は、約30mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、少なくとも約30%、約35%、約40%、または約45%の、血漿に対する間質液中平均ミノサイクリン濃度の比または(CavgSSIF/CavgSSP)を示す、方法に関する。
【0249】
ある実施形態では、本出願は、約40mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して少なくとも約10%、約20%、約30%、約40%、または約50%高い、血漿に対する間質液中平均ミノサイクリン濃度の比または(CavgIF/CavgP)を示す、方法に関する。
【0250】
ある実施形態では、本出願は、約40mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、40mgのドキシサイクリンを含むドキシサイクリン組成物の経口投与と比較して少なくとも約10%、約20%、約30%、約40%、または約50%高い、血漿に対する間質液中平均ミノサイクリン濃度の比(CavgSSIF/CavgSSP)の比を示す、方法に関する。
【0251】
上記実施形態のある態様では、本出願は、約40mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、経口投与により、少なくとも約30%、約35%、約40%、または約45%の、血漿に対する間質液中平均ミノサイクリン濃度の比または(CavgIF/CavgP)を示す、方法に関する。
【0252】
上記実施形態のある態様では、本出願は、約40mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、少なくとも約30%、約35%、約40%、または約45%の、血漿に対する間質液中平均ミノサイクリン濃度の比または(CavgSSIF/CavgSSP)を示す、方法に関する。
【0253】
上記実施形態のある態様では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象に投与することを含む、炎症性皮膚状態を処置する方法であって、前記低減された用量が、50mg、75mg、または100mgミノサイクリン組成物を含む市販のミノサイクリン組成物と比較して、より少ない用量のミノサイクリンを含む、方法に関する。
【0254】
上記実施形態のある態様では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することを含む、酒さを処置する方法であって、前記低減された用量が、50mg、75mg、または100mgミノサイクリン組成物を含む市販のミノサイクリン組成物と比較して、より少ない用量のミノサイクリンを含む、方法に関する。
【0255】
上記実施形態のある態様では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、ざ瘡を処置することを必要とする対象に投与することを含む、ざ瘡を処置する方法であって、前記低減された用量が、50mg、75mg、または100mgミノサイクリン組成物と比較して、より少ない用量のミノサイクリンを含む、方法に関する。
【0256】
上記実施形態のある態様では、本出願は、抗菌量未満の用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象に投与することを含む、炎症性皮膚状態を処置する方法に関する。
【0257】
上記実施形態のある態様では、本出願は、抗菌量未満の用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することを含む、酒さを処置する方法に関する。
【0258】
上記実施形態のある態様では、本出願は、抗菌量未満の用量のミノサイクリンを、ざ瘡を処置することを必要とする対象に投与することを含む、ざ瘡を処置する方法に関する。
【0259】
上記実施形態のある態様では、抗菌量未満の用量のミノサイクリンは、45mg未満である。別の態様では、抗菌量未満の用量は、約40mg未満である。別の態様では、抗菌量未満の用量は、約30mg未満である。別の態様では、抗菌量未満の用量は、約20mg未満である。
【0260】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象に投与することを含む、炎症性皮膚状態を処置する方法であって、前記低減された用量が、45mg未満の用量のミノサイクリンを含む、方法に関する。
【0261】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することを含む、酒さを処置する方法であって、前記低減された用量が、45mg未満の用量のミノサイクリンを含む、方法に関する。
【0262】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、ざ瘡を処置することを必要とする対象に投与することを含む、ざ瘡を処置する方法であって、前記低減された用量が、45mg未満の用量のミノサイクリンを含む、方法に関する。
【0263】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象に投与することを含む、炎症性皮膚状態を処置する方法に関する。ある実施形態では、低減された用量は、45mg未満のミノサイクリンを含む。
【0264】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象に投与することを含む、炎症性皮膚状態を処置する方法であって、前記低減された用量が、約40mg、約35mg、約30mg、約25mg、約20mg、約15mg、または約10mgのミノサイクリンを含む、方法に関する。
【0265】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することを含む、酒さを処置する方法に関する。ある実施形態では、低減された用量は、45mg未満、40mg未満、35mg未満、30mg未満、25mg未満、20mg未満、15mg未満、または10mg未満を含む。ある実施形態では、低減された用量は、約40mg、約35mg、約30mg、約25mg、約20mg、約15mg、または約10mgのミノサイクリンを含む。
【0266】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、ざ瘡を処置することを必要とする対象に投与することを含む、ざ瘡を処置する方法に関する。ある実施形態では、低減された用量は、45mg未満、40mg未満、35mg未満、30mg未満、25mg未満、20mg未満、15mg未満、または10mg未満を含む。ある実施形態では、低減された用量は、約40mg、約35mg、約30mg、約25mg、約20mg、約15mg、または約10mgのミノサイクリンを含む。
【0267】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することを含む、酒さを処置する方法であって、前記低減された用量が、約10mg~約40mgのミノサイクリンを含む、方法に関する。
【0268】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することを含む、酒さを処置する方法であって、前記低減された用量が、約20mg~約40mgのミノサイクリンを含む、方法に関する。
【0269】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することを含む、酒さを処置する方法であって、前記低減された用量が、約20mgのミノサイクリンを含む、方法に関する。
【0270】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することを含む、酒さを処置する方法であって、前記低減された用量が、約30mgのミノサイクリンを含む、方法に関する。
【0271】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することを含む、酒さを処置する方法であって、前記低減された用量が、約40mgのミノサイクリンを含む、方法に関する。
【0272】
上記実施形態のある態様では、本出願は、約20mgのミノサイクリンを含む経口医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物と比較して、等価な有効性をもたらす、方法に関する。
【0273】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、約40mgのミノサイクリンを含む経口医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物と比較して、改善された有効性をもたらす、方法に関する。
【0274】
上記実施形態のある態様では、本出願は、酒さを処置することを必要とする対象において酒さを処置する方法であって、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物による処置が無効または有効である対象を選択すること、および45mg未満のミノサイクリンを含む経口医薬組成物を投与することを含む、方法に関する。
【0275】
上記実施形態のある態様では、本出願は、酒さを処置することを必要とする対象において酒さを処置する方法であって、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物による処置が無効または有効である対象を選択すること、および約10mgまたは約40mgのミノサイクリンを含む経口医薬組成物を投与することを含む、方法に関する。
【0276】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、酒さを処置することを必要とする対象において酒さを処置する方法であって、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物による処置が無効または有効である対象を選択すること、および約20mgのミノサイクリンを含む経口医薬組成物を投与することを含む、方法に関する。
【0277】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、酒さを処置することを必要とする対象において酒さを処置する方法であって、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物による処置が無効または有効である対象を選択すること、および約30mgのミノサイクリンを含む経口医薬組成物を投与することを含む、方法に関する。
【0278】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、酒さを処置することを必要とする対象において酒さを処置する方法であって、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物による処置が無効または有効である対象を選択すること、および約40mgのミノサイクリンを含む経口医薬組成物を投与することを含む、方法に関する。
【0279】
上記実施形態のある態様では、本出願は、酒さを処置することを必要とする対象において酒さを処置する方法であって、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物による処置が無効または有効である対象を選択すること、および45mg未満のミノサイクリンを含む経口医薬組成物を投与することを含む、方法に関する。
【0280】
上記実施形態のある態様では、本出願は、酒さを処置することを必要とする対象において酒さを処置する方法であって、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物による処置が有効である対象を選択すること、および約10mgまたは約40mgのミノサイクリンを含む経口医薬組成物を投与することを含む、方法に関する。
【0281】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、酒さを処置することを必要とする対象において酒さを処置する方法であって、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物による処置が有効である対象を選択すること、および約20mgのミノサイクリンを含む経口医薬組成物を投与することを含む、方法に関する。
【0282】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、酒さを処置することを必要とする対象において酒さを処置する方法であって、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物による処置が有効である対象を選択すること、および約30mgのミノサイクリンを含む経口医薬組成物を投与することを含む、方法に関する。
【0283】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、酒さを処置することを必要とする対象において酒さを処置する方法であって、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物による処置が有効である対象を選択すること、および約40mg未満のミノサイクリンを含む経口医薬組成物を投与することを含む、方法に関する。
【0284】
上記実施形態のなお別の態様では、本出願は、酒さを処置することを必要とする対象において酒さを処置する方法であって、
(a)40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物による処置が無効である対象を選択すること、および約20mg、約30mg、または約40mgのミノサイクリンを含む経口医薬組成物を投与すること;または
(b)40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物による処置が有効である対象を選択すること、および約20mg、約30mg、または約40mg未満のミノサイクリンを含む経口医薬組成物を投与すること
を含む、方法に関する。
【0285】
上記実施形態のなお別の態様では、本出願は、酒さを処置することを必要とする対象において酒さを処置する方法であって、
(c)40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物による処置が無効である対象を選択すること、および約20mg、約30mg、または約40mgのミノサイクリンを含む経口医薬組成物を投与すること;または
(d)40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物による処置が有効である対象を選択すること、および約20mg、約30mg、または約40mgのミノサイクリンを含む経口医薬組成物を投与すること
を含む、方法に関する。
【0286】
上記実施形態のある態様では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象に投与することによって炎症性皮膚状態を処置する方法であって、前記低減された用量が、炎症性皮膚状態を処置するためのミノサイクリンの所望の血漿濃度をもたらす、方法に関する。
【0287】
上記実施形態のある態様では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、炎症性病変を処置することを必要とする対象に投与することによって、炎症性病変を処置する方法であって、前記低減された用量が、前記炎症性病変を処置するためのミノサイクリンの所望の間質液濃度をもたらす、方法に関する。
【0288】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記低減された用量が、前記酒さを処置するためのミノサイクリンの所望の血漿濃度をもたらす、方法に関する。
【0289】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記低減された用量が、前記酒さを処置するためのミノサイクリンの所望の間質液濃度をもたらす、方法に関する。
【0290】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、ざ瘡を処置することを必要とする対象に投与することによってざ瘡を処置する方法であって、前記低減された用量が、前記ざ瘡を処置するためのミノサイクリンの所望の血漿濃度をもたらす、方法に関する。
【0291】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、ざ瘡を処置することを必要とする対象に投与することによってざ瘡を処置する方法であって、前記低減された用量が、前記ざ瘡を処置するためのミノサイクリンの十分な間質液濃度をもたらす、方法に関する。
【0292】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記低減された用量が、前記酒さを処置するための約500ng/ml以下のミノサイクリンの定常状態最大血漿濃度をもたらすために45mg未満の用量のミノサイクリンを含む、方法に関する。
【0293】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記低減された用量が、前記酒さを処置するための約200ng/ml以下のミノサイクリンの定常状態最大間質液濃度をもたらすために45mg未満の用量のミノサイクリンを含む、方法に関する。
【0294】
上記実施形態のある態様では、本出願は、約10mg~約40mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することを含む、酒さを処置する方法であって、対象への前記投与が、1日目に血漿試料において測定した場合、以下の薬物動態パラメーター:
(a)約55ng/ml~約450ng/mlのCmaxP、
(b)約830ng・時/ml~約4080ng・時/mlのAUC0-tP、または
(c)約30ng/ml~約215ng/mlのCavgP
のうちの少なくとも1つをもたらす、方法に関する。
【0295】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、約10mg~約40mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することを含む、酒さを処置する方法であって、
対象への前記投与が、1日目に間質液試料において測定した場合、以下の薬物動態パラメーター:
(a)約14ng/ml~約150ng/mlのCmaxIF、
(b)約250ng・時/ml~約1625ng・時/mlのAUC0-tIF、または
(c)約5ng/ml~約75ng/mlのCavgIF
のうちの少なくとも1つをもたらす、方法に関する。
【0296】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、約10mg~約40mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することを含む、酒さを処置する方法であって、対象への前記投与が、血漿試料において測定した場合、以下の定常状態薬物動態パラメーター:
(a)約70ng/ml~約440ng/mlのCmaxSSP、
(b)約830ng・時/ml~約4550ng・時/mlのAUC0-tSSP、または
(c)約40ng/ml~約245ng/mlのCavgSSP
のうちの少なくとも1つをもたらす、方法に関する。
【0297】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、約10mg~約40mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することを含む、酒さを処置する方法であって、対象への前記投与が、間質液試料において測定した場合、以下の定常状態薬物動態パラメーター:
(a)約15ng/ml~約150ng/mlのCmaxSSIF、
(b)約375ng・時/ml~約1845ng・時/mlのAUC0-tSSIF、または
(c)約8ng/ml~約90ng/mlのCavgSSIF
のうちの少なくとも1つをもたらす、方法に関する。
【0298】
別の実施形態では、本出願は、約20mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、1日目に血漿試料において測定した場合、以下の薬物動態パラメーター:
(a)約110ng/ml~約150ng/mlのCmaxP、
(b)約1210ng・時/ml~約1625ng・時/mlのAUC0-tP、または
(c)約60ng/ml~約85ng/mlのCavgP
のうちの少なくとも1つをもたらす、方法に関する。
【0299】
別の実施形態では、本出願は、約20mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、1日目に間質液試料において測定した場合、以下の薬物動態パラメーター:
(a)約37ng/ml~約60ng/mlのCmaxIF、
(b)約500ng・時/ml~約680ng・時/mlのAUC0-tIF、または
(c)約22ng/ml~約30ng/mlのCavgIF
のうちの少なくとも1つをもたらす、方法に関する。
【0300】
別の実施形態では、本出願は、約20mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、血漿試料において測定した場合、以下の定常状態薬物動態パラメーター:
(a)約140ng/ml~約190ng/mlのCmaxSSP、
(b)約1660ng・時/ml~約2245ng・時/mlのAUC0-tSSP、または
(c)約80ng/ml~約110ng/mlのCavgSSP
のうちの少なくとも1つをもたらす、方法に関する。
【0301】
別の実施形態では、本出願は、約20mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、間質液試料において測定した場合、以下の定常状態薬物動態パラメーター:
(a)約52ng/ml~約70ng/mlのCmaxSSIF、
(b)約745ng・時/ml~約1010ng・時/mlのAUC0-tSSIF、または
(c)約32ng/ml~約43ng/mlのCavgSSIF
のうちの少なくとも1つをもたらす、方法に関する。
【0302】
別の実施形態では、本出願は、約30mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、1日目に血漿試料において測定した場合、以下の薬物動態パラメーター:
(a)約224ng/ml~約330ng/mlのCmaxP、
(b)約2215ng・時/ml~約3107ng・時/mlのAUC0-tP、または
(c)約90ng/ml~約120ng/mlのCavgP
のうちの少なくとも1つをもたらす、方法に関する。
【0303】
別の実施形態では、本出願は、約30mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、1日目に間質液試料において測定した場合、以下の薬物動態パラメーター:
(a)約70ng/ml~約95ng/mlのCmaxIF、
(b)約900ng・時/ml~約1215ng・時/mlのAUC0-tIF、または
(c)約40ng/ml~約50ng/mlのCavgIF
のうちの少なくとも1つをもたらす、方法に関する。
【0304】
別の実施形態では、本出願は、約30mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、血漿試料において測定した場合、以下の定常状態薬物動態パラメーター:
(a)約215ng/ml~約290ng/mlのCmaxSSP、
(b)約2525ng・時/ml~約3415ng・時/mlのAUC0-tSSP、または
(c)約140ng/ml~約180ng/mlのCavgSSP
のうちの少なくとも1つをもたらす、方法に関する。
【0305】
別の実施形態では、本出願は、約30mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、間質液試料において測定した場合、以下の定常状態薬物動態パラメーター:
(a)約80ng/ml~約110ng/mlのCmaxSSIF、
(b)約1025ng・時/ml~約1385ng・時/mlのAUC0-tSSIF、または
(c)約50ng/ml~約65ng/mlのCavgSSIF
のうちの少なくとも1つをもたらす、方法に関する。
【0306】
別の実施形態では、本出願は、約40mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、1日目に血漿試料において測定した場合、以下の薬物動態パラメーター:
(a)約325ng/ml~約440ng/mlのCmaxP、
(b)約3115ng・時/ml~約4080ng・時/mlのAUC0-tP、または
(c)約160ng/ml~約215ng/mlのCavgP
のうちの少なくとも1つをもたらす、方法に関する。
【0307】
別の実施形態では、本出願は、約40mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、1日目に間質液試料において測定した場合、以下の薬物動態パラメーター:
(a)約95ng/ml~約150ng/mlのCmaxIF、
(b)約1200ng・時/ml~約1625ng・時/mlのAUC0-tIF、または
(c)約55ng/ml~約75ng/mlのCavgIF
のうちの少なくとも1つをもたらす、方法に関する。
【0308】
別の実施形態では、本出願は、約40mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、血漿試料において測定した場合、以下の定常状態薬物動態パラメーター:
(a)約285ng/ml~約410ng/mlのCmaxSSP、
(b)約3365ng・時/ml~約4550ng・時/mlのAUC0-tSSP、または
(c)約175ng/ml~約245ng/mlのCavgSSP
のうちの少なくとも1つをもたらす、方法に関する。
【0309】
別の実施形態では、本出願は、約40mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、間質液試料において測定した場合、以下の定常状態薬物動態パラメーター:
(a)約105ng/ml~約145ng/mlのCmaxSSIF、
(b)約1365ng・時/ml~約1845ng・時/mlのAUC0-tSSIF、または
(c)約65ng/ml~約90ng/mlのCavgSSIF
のうちの少なくとも1つをもたらす、方法に関する。
【0310】
上記実施形態のある態様では、本出願は、約40mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、約3週間またはそれ未満の前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物と比較して、少なくとも約30%低い比の血漿濃度比(CmaxSSP:CmaxP)を示す、方法に関する。
【0311】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、約40mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、約3週間またはそれ未満の前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物と比較して、少なくとも約30%、約35%、約40%、約45%、または約50%低い比の血漿濃度比(CmaxSSP:CmaxP)を示す、方法に関する。
【0312】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、約40mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、約3週間またはそれ未満の前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物と比較して、少なくとも約20%低い平均血漿濃度(CmaxSSP)を示す、方法に関する。
【0313】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、約40mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、約3週間またはそれ未満の前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物と比較して、少なくとも約20%、約25%、約30%、約35%、または約40%低い平均血漿濃度(CmaxSSP)を示す、方法に関する。
【0314】
ある実施形態では、本出願は、約10mg~約40mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、経口投与により、血漿試料において測定した場合、以下の薬物動態パラメーター:
(a)約5ng/ml/mg~約11ng/ml/mgのCmax/D、または
(b)約60ng/ml/mg~約102ng/ml/mgのAUC0-t/D
のうちの少なくとも1つを示す、方法に関する。
【0315】
別の実施形態では、本出願は、約10mg~約40mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、血漿試料において測定した場合、以下の薬物動態パラメーター:
(a)約5ng/ml/mg~約12ng/ml/mgのCmaxSSP/D、または
(b)約60ng/ml/mg~約114ng/ml/mgのAUC0-tSSP/Dのうちの少なくとも1つを示す、方法に関する。
【0316】
上記実施形態のある態様では、本出願は、約20mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、経口投与により、血漿試料において測定した場合、以下の薬物動態パラメーター:
(a)約5.5ng/ml/mg~約7.5ng/ml/mgのCmaxP/D、または
(b)約60ng/ml/mg~約80ng/ml/mgのAUC0-tP/D
のうちの少なくとも1つを示す、方法に関する。
【0317】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、約20mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、血漿試料において測定した場合、以下の薬物動態パラメーター:
(a)約7ng/ml/mg~約9.5ng/ml/mgのCmaxSSP/D、または
(b)約80ng/ml/mg~約112ng/ml/mgのAUC0-tSSP/Dのうちの少なくとも1つを示す、方法に関する。
【0318】
上記実施形態のある態様では、本出願は、約30mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、経口投与により、血漿試料において測定した場合、以下の薬物動態パラメーター:
(c)約8.3ng/ml/mg~約10.8ng/ml/mgのCmaxP/D、または
(d)約75ng/ml/mg~約100ng/ml/mgのAUC0-tP/D
のうちの少なくとも1つを示す、方法に関する。
【0319】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、約30mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、血漿試料において測定した場合、以下の薬物動態パラメーター:
(c)約7ng/ml/mg~約9.5ng/ml/mgのCmaxSSP/D、または
(d)約85ng/ml/mg~約112ng/ml/mgのAUC0-tSSP/Dのうちの少なくとも1つを示す、方法に関する。
【0320】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、約40mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、経口投与により、血漿試料において測定した場合、以下の薬物動態パラメーター:
(a)約8ng/ml/mg~約11ng/ml/mgのCmaxP/D、または
(b)約75ng/ml/mg~約102ng/ml/mgのAUC0-tP/D
のうちの少なくとも1つを示す、方法に関する。
【0321】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、約40mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、血漿試料において測定した場合、以下の薬物動態パラメーター:
(a)約7.2ng/ml/mg~約9.6ng/ml/mgのCmaxSSP/D、または
(b)約84ng/ml/mg~約114ng/ml/mgのAUC0-tSSP/Dのうちの少なくとも1つを示す、方法に関する。
・Cmax/D - 10~40mg間質液 1日目および定常状態
【0322】
ある実施形態では、本出願は、約10mg~約40mgの用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、経口投与により、間質液試料において測定した場合、以下の薬物動態パラメーター:
(a)約1.8ng/ml/mg~約3ng/ml/mgのCmaxIF/D、または
(b)約25ng/ml/mg~約40ng/ml/mgのAUC0-tIF/D
のうちの少なくとも1つを示す、方法に関する。
【0323】
別の実施形態では、本出願は、約10mg~約40mgの用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、間質液試料において測定した場合、以下の薬物動態パラメーター:
(a)約1.3ng/ml/mg~約3.6ng/ml/mgのCmaxSSIF/D、または
(b)約34ng/ml/mg~約46ng/ml/mgのAUC0-tSSIF/Dのうちの少なくとも1つを示す、方法に関する。
【0324】
上記実施形態のある態様では、本出願は、約20mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、経口投与により、間質液試料において測定した場合、以下の薬物動態パラメーター:
(a)約1.8ng/ml/mg~約2.4ng/ml/mgのCmaxIF/D、または
(b)約25ng/ml/mg~約34ng/ml/mgのAUC0-tIF/D
のうちの少なくとも1つを示す、方法に関する。
【0325】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、約20mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、間質液試料において測定した場合、以下の薬物動態パラメーター:
(a)約2.6ng/ml/mg~約3.5ng/ml/mgのCmaxSSIF/D、または
(b)約37ng/ml/mg~約50ng/ml/mgのAUC0-tSSIF/Dのうちの少なくとも1つを示す、方法に関する。
【0326】
上記実施形態のある態様では、本出願は、約30mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、経口投与により、間質液試料において測定した場合、以下の薬物動態パラメーター:
(c)約2.3ng/ml/mg~約3.0ng/ml/mgのCmaxIF/D、または
(d)約30ng/ml/mg~約40ng/ml/mgのAUC0-tIF/D
のうちの少なくとも1つを示す、方法に関する。
【0327】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、約30mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、間質液試料において測定した場合、以下の薬物動態パラメーター:
(c)約2.6ng/ml/mg~約3.5ng/ml/mgのCmaxSSIF/D、または
(d)約36ng/ml/mg~約44ng/ml/mgのAUC0-tSSIF/Dのうちの少なくとも1つを示す、方法に関する。
【0328】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、約40mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、経口投与により、間質液試料において測定した場合、以下の薬物動態パラメーター:
(a)約2.3ng/ml/mg~約3.1ng/ml/mgのCmaxIF/D、または
(b)約30ng/ml/mg~約40ng/ml/mgのAUC0-tIF/D
のうちの少なくとも1つを示す、方法に関する。
【0329】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、約40mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、約3週間またはそれ未満にわたる経口投与により、間質液試料において測定した場合、以下の薬物動態パラメーター:
(a)約2.6ng/ml/mg~約3.6ng/ml/mgのCmaxSSIF/D、または
(b)約34ng/ml/mg~約46ng/ml/mgのAUC0-tSSIF/Dのうちの少なくとも1つを示す、方法に関する。
【0330】
上記実施形態のある態様では、本出願は、酒さ、尋常性ざ瘡、アトピー性皮膚炎、毛包炎、口囲皮膚炎、光損傷、日光角化症、乾癬、慢性創傷の処置、床ずれ、毛孔性角化症、手術およびざ瘡瘢痕を含む瘢痕、皮脂嚢胞、炎症性皮膚疾患、炎症後色素沈着、乾燥症、掻痒症、扁平苔癬、結節性痒疹、湿疹または汗疹の1つまたは複数に起因する、炎症性皮膚状態または炎症性病変を処置する方法に関する。
【0331】
上記実施形態のある態様では、低減された用量のミノサイクリンを含む経口医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記酒さが、丘疹膿疱性酒さ、酒さ性ざ瘡、紅斑毛細血管拡張型酒さ、腫瘤型酒さ、眼型酒さ、酒さ性ざ瘡、顔面膿皮症、球形状酒さ、軽度の酒さ、中等度の酒さ、重度の酒さ、軽度から中等度の酒さまたは中等度から重度の酒さである、方法。
【0332】
上記実施形態のある態様では、低減された用量のミノサイクリンを含む経口医薬組成物を、ざ瘡を処置することを必要とする対象に投与することによってざ瘡を処置する方法であって、前記ざ瘡が、尋常性ざ瘡、嚢胞性ざ瘡、萎縮性ざ瘡、臭素ざ瘡、塩素ざ瘡、集簇性ざ瘡、化粧品性ざ瘡、洗剤性ざ瘡、流行性ざ瘡、季節性ざ瘡、電撃性ざ瘡、ハロゲンざ瘡、硬結性ざ瘡、ヨウ素ざ瘡、ケロイドざ瘡、機械的ざ瘡、丘疹性ざ瘡、ポマードざ瘡、月経前ざ瘡、膿疱性ざ瘡、壊血病性ざ瘡、腺病性ざ瘡、蕁麻疹様ざ瘡、痘瘡性ざ瘡、毒物性ざ瘡、プロピオン酸ざ瘡、表皮剥離性ざ瘡、グラム陰性ざ瘡、ステロイドざ瘡および結節嚢胞性ざ瘡である、方法。
【0333】
上記実施形態の別の態様では、低減された用量のミノサイクリンを含む経口医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記酒さが、炎症性病変によって特徴付けられる、方法。
【0334】
上記実施形態の別の態様では、低減された用量のミノサイクリンを含む経口医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記酒さが、丘疹、膿疱および/または小瘤によって特徴付けられる、方法。
【0335】
上記実施形態のある態様では、本出願は、45mg未満の用量の治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象に投与することによって炎症性皮膚状態を処置する方法であって、炎症性皮膚状態が酒さを含む、方法に関する。
【0336】
上記実施形態のある態様では、本出願は、45mg未満の用量の治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象に投与することによって炎症性皮膚状態を処置する方法であって、炎症性皮膚状態が、丘疹膿疱性酒さ、紅斑毛細血管拡張型酒さ、腫瘤型酒さまたは眼型酒さ、酒さ性ざ瘡、顔面膿皮症、球形状酒さ、軽度の酒さ、中等度の酒さ、重度の酒さ、軽度から中等度の酒さおよび中等度から重度の酒さからなる群から選択される、方法に関する。
【0337】
上記実施形態のある態様では、本出願は、45mg未満の用量の治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象に投与することによって炎症性皮膚状態を処置する方法であって、炎症性皮膚状態がざ瘡を含む、方法に関する。
【0338】
上記実施形態のある態様では、低減された用量のミノサイクリンを投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、処置前の酒さの重症度と比較して、酒さの重症度を有意に低下させる、方法。
【0339】
上記実施形態のある態様では、低減された用量のミノサイクリンを投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、処置前の酒さの重症度と比較して、酒さの重症度を有意に低下させ、酒さの前記重症度が、IGAスケールを使用して評価される、方法。
【0340】
上記実施形態のある態様では、低減された用量のミノサイクリンを投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、処置前のIGAスコアと比較して、IGAスコアを有意に低下させる、方法。
【0341】
上記実施形態のある態様では、低減された用量のミノサイクリンを投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、プラセボ組成物のIGAスコアと比較して、IGAスコアを有意に低下させる、方法。
【0342】
上記実施形態のある態様では、低減された用量のミノサイクリンを投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、処置前のIGAスコアと比較して、対象のIGAスコアを少なくとも1等級低下させる、方法。
【0343】
上記実施形態のある態様では、低減された用量のミノサイクリンを投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、プラセボ組成物のIGAスコアと比較して、対象のIGAスコアを少なくとも1等級低下させる、方法。
【0344】
上記実施形態のある態様では、低減された用量のミノサイクリンを投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、処置の約1~16週前のIGAスコアと比較して、対象のIGAスコアを少なくとも1等級低下させる、方法。
【0345】
上記実施形態のある態様では、低減された用量のミノサイクリンを投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、IGAスコアによって評価した場合、処置前のIGAスコアと比較して、対象の少なくとも約15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、または75%において改善された有効性をもたらす、方法。
【0346】
上記実施形態のある態様では、低減された用量のミノサイクリンを投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、IGAスコアによって評価した場合、処置前のIGAスコアと比較して、対象の少なくとも約15%において改善された有効性をもたらす、方法。
【0347】
上記実施形態のある態様では、低減された用量のミノサイクリンを投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、IGAスコアによって評価した場合、処置前のIGAスコアと比較して、対象の少なくとも約30%において改善された有効性をもたらす、方法。
【0348】
上記実施形態のある態様では、低減された用量のミノサイクリンを投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物のIGAスコアと比較して、対象のIGAスコアを少なくとも1等級低下させる、方法。
【0349】
上記実施形態のある態様では、約10mg~約40mgのミノサイクリンを投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物の投与と比較して、IGAスコアを同程度またはそれより高い程度まで低下させる、方法。
【0350】
上記実施形態のある態様では、約20mgのミノサイクリンを投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物の投与と比較して、IGAスコアを同程度またはそれより高い程度まで低下させる、方法。
【0351】
上記実施形態のある態様では、約30mg~約40mgのミノサイクリンを投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物のIGAスコアと比較して、対象のIGAスコアを少なくとも約25%、約50%、約75%、または約100%低下させる、方法。
【0352】
上記実施形態のある態様では、約30mg~約40mgのミノサイクリンを投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物のIGAスコアと比較して、対象のIGAスコアを少なくとも約25%低下させる、方法。
【0353】
上記実施形態のある態様では、約40mgのミノサイクリンを投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物のIGAスコアと比較して、対象のIGAスコアを少なくとも約25%、約50%、約75%、または約100%低下させる、方法。
【0354】
上記実施形態のある態様では、約40mgのミノサイクリンを投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物のIGAスコアと比較して、対象のIGAスコアを少なくとも約25%低下させる、方法。
【0355】
上記実施形態のある態様では、低減された用量のミノサイクリンを投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、処置前の酒さの重症度と比較して、酒さの重症度を有意に低下させ、酒さの前記重症度が、炎症性病変の数を計数して評価される、方法。
【0356】
上記実施形態のある態様では、低減された用量のミノサイクリンを投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、処置前の炎症性病変と比較して、炎症性病変の数を有意に減少させる、方法。
【0357】
上記実施形態のある態様では、低減された用量のミノサイクリンを投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、プラセボ組成物の炎症性病変と比較して、炎症性病変の数を有意に減少させる、方法。
【0358】
上記実施形態のある態様では、低減された用量のミノサイクリンを投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、処置前の炎症性病変の数と比較して、対象の炎症性病変の数を少なくとも約15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%減少させる、方法。
【0359】
上記実施形態のある態様では、低減された用量のミノサイクリンを投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、処置前の炎症性病変の数と比較して、対象の炎症性病変の数を少なくとも約15%減少させる、方法。
【0360】
上記実施形態のある態様では、低減された用量のミノサイクリンを投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、処置前の炎症性病変の数と比較して、対象の炎症性病変の数を少なくとも約30%減少させる、方法。
【0361】
上記実施形態のある態様では、低減された用量のミノサイクリンを投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、処置前の炎症性病変の数と比較して、対象の炎症性病変の数を少なくとも約50%減少させる、方法。
【0362】
上記実施形態のある態様では、約10mg~約40mgのミノサイクリンを投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物の投与と比較して、炎症性病変スコアの数(the number
of inflammatory lesions score)を同程度またはそれより高い程度まで減少させる、方法。
【0363】
上記実施形態のある態様では、約20mgのミノサイクリンを投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物の投与と比較して、炎症性病変スコアの数を同程度またはそれより高い程度まで減少させる、方法。
【0364】
上記実施形態のある態様では、約30mg~約40mgのミノサイクリンを投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物の炎症性病変の数と比較して、炎症性病変を少なくとも約25%、約50%、約75%、または約100%減少させる、方法。
【0365】
上記実施形態のある態様では、約30mg~約40mgのミノサイクリンを投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物の炎症性病変の数と比較して、炎症性病変を少なくとも約50%減少させる、方法。
【0366】
上記実施形態のある態様では、約30mg~約40mgのミノサイクリンを投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物の炎症性病変の数と比較して、炎症性病変を少なくとも約75%減少させる、方法。
【0367】
上記実施形態のある態様では、約30mg~約40mgのミノサイクリンを投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物の炎症性病変の数と比較して、炎症性病変を少なくとも約100%減少させる、方法。
【0368】
上記実施形態のある態様では、約40mgのミノサイクリンを投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物の炎症性病変の数と比較して、炎症性病変を少なくとも約25%、約50%、約75%、または約100%減少させる、方法。
【0369】
上記実施形態のある態様では、約40mgのミノサイクリンを投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物の炎症性病変の数と比較して、炎症性病変を少なくとも約50%減少させる、方法。
【0370】
上記実施形態のある態様では、約40mgのミノサイクリンを投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物の炎症性病変の数と比較して、炎症性病変を少なくとも約75%減少させる、方法。
【0371】
上記実施形態のある態様では、約40mgのミノサイクリンを投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、40mgのドキシサイクリンを含む経口ドキシサイクリン組成物の炎症性病変の数と比較して、炎症性病変を少なくとも約100%減少させる、方法。
【0372】
上記実施形態のある態様では、本出願は、45mg未満の用量の治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象に投与することによって炎症性皮膚状態を処置する方法であって、前記組成物が経口投与される、方法に関する。
【0373】
上記実施形態のある態様では、本出願は、45mg未満の用量の治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が経口投与される、方法に関する。
【0374】
上記実施形態のある態様では、本出願は、45mg未満の用量の治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、ざ瘡を処置することを必要とする対象に投与することによってざ瘡を処置する方法であって、前記組成物が経口投与される、方法に関する。
【0375】
上記実施形態のある態様では、本出願は、約40mgの用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が経口投与される、方法に関する。
【0376】
上記実施形態のある態様では、本出願は、約35mgの用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が経口投与される、方法に関する。
【0377】
上記実施形態のある態様では、本出願は、約30mgの用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が経口投与される、方法に関する。
【0378】
上記実施形態のある態様では、本出願は、約25mgの用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が経口投与される、方法に関する。
【0379】
一実施形態では、本出願は、約20mgの用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が経口投与される、方法に関する。
【0380】
一実施形態では、本出願は、約15mgの用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が経口投与される、方法に関する。
【0381】
一実施形態では、本出願は、約10mgの用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が経口投与される、方法に関する。
【0382】
上記実施形態のある態様では、本出願の医薬組成物は、毎日1回投与される。
【0383】
別の実施形態では、本出願は、45mg未満の用量の治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、毎日1回投与される、方法に関する。
【0384】
上記実施形態のある態様では、本出願の医薬組成物は、毎日2回投与される。
【0385】
別の実施形態では、本出願は、45mg未満の用量の治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、毎日2回投与される、方法に関する。
【0386】
上記実施形態の別の態様では、本出願の医薬組成物は、食物ありまたはなしである。
【0387】
別の実施形態では、本出願は、45mg未満の用量の治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、食物ありまたはなしで投与される、方法に関する。
【0388】
ある実施形態では、本出願は、低減された用量のミノサイクリンを含む経口医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、ミノサイクリンについての体重非依存性投薬レジメンを提供する、方法に関する。
【0389】
上記実施形態のある態様では、本出願は、45mg未満の用量の治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記組成物が、経口錠剤、カプセル剤、丸剤、ミニ錠剤、ペレット剤、顆粒剤、粉剤・散剤、懸濁剤、シロップ剤などの形態で経口投与される、方法に関する。
【0390】
ある実施形態では、本出願は、ミノサイクリンまたは薬学的に許容されるその塩を含む医薬組成物を、炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象に投与し、対象においてミノサイクリンの血漿濃度および/または間質液濃度を測定することによって炎症性皮膚状態を処置する方法に関する。
【0391】
当業者によって認識される通り、状況に応じて、ミノサイクリンの血漿濃度および/または間質液濃度は、対象の処置の全経過または処置の経過の一部の間、毎日1回、毎日1回よりも多く、または毎日1回未満測定してもよい。一部の実施形態では、例えば、対象は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、または16週間測定され得る。
【0392】
一部の実施形態では、本方法は、ミノサイクリンの定常状態最大血漿および/または間質液濃度が、達成され、規定の期間にわたって維持されるような時点まで測定をモニタリングすることを含み得る。一部の実施形態では、ミノサイクリンの定常状態が達成され、規定の期間にわたって維持された場合、ミノサイクリンの用量は、処置の経過の継続期間にわたって維持され得る。
【0393】
一部の実施形態では、本方法は、定常状態最大血漿濃度を特定することを含み得る。一部の実施形態では、本方法は、定常状態最大血漿濃度が、約500ng/ml以下であるかを決定することをさらに含み得る。
【0394】
当業者によって認識される通り、状況に応じて、いくつかのパラメーターを決定するためにミノサイクリンの血漿濃度および/または間質液濃度を使用することが有益であり得る。例えば、一部の実施形態では、本明細書で定義される変動指数を計算することが有用であり得る。一部の実施形態では、変動指数をモニタリングすることが有用であり得る。一部の実施形態では、変動指数が、約1.0であるかを決定することが有用であり得る。一部の実施形態では、処置の間の第1の時点から処置の間の1つまたは複数のさらなる時点までの変動指数の任意の変動を計算することが有用であり得る。一部の実施形態では、変動指数の変動が、約30、20、または10%未満であるかを決定することが有用であり得る。
【0395】
ある実施形態では、本出願は、炎症性皮膚状態を処置することを必要とする対象において炎症性皮膚状態を処置するためのミノサイクリンを含む医薬組成物であって、経口錠剤、カプセル剤、丸剤、ミニ錠剤、ペレット剤、顆粒剤、粉剤・散剤、懸濁剤またはシロップ剤の形態である、医薬組成物に関する。
【0396】
ある実施形態では、本出願は、酒さを処置することを必要とする対象において酒さを処置するためのミノサイクリンを含む医薬組成物であって、経口錠剤、カプセル剤、丸剤、ミニ錠剤、ペレット剤、顆粒剤、粉剤・散剤、懸濁剤またはシロップ剤の形態である、医薬組成物に関する。
【0397】
ある実施形態では、本出願は、ざ瘡を処置することを必要とする対象においてざ瘡を処置するためのミノサイクリンを含む医薬組成物であって、経口錠剤、カプセル剤、丸剤、ミニ錠剤、ペレット剤、顆粒剤、粉剤・散剤、懸濁剤またはシロップ剤の形態である、医薬組成物に関する。
【0398】
上記実施形態のある態様では、ミノサイクリンの医薬組成物は、マトリックス型組成物の形態であり、ミノサイクリンは、1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤のマトリックス中に均一に分布している。
【0399】
上記実施形態の別の態様では、ミノサイクリンの医薬組成物は、胃滞留システムの形態であり、前記システムは、長時間にわたって胃で保持され、胃腸(GI)管の上部にミノサイクリンを放出するように設計されている。胃での滞留時間を延長するための様々な手法またはシステムには、粘膜付着性または生体付着性システム、高密度システム、拡張可能または膨潤システムおよびガス発生システムを含む浮遊薬物送達システムが含まれる。
【0400】
上記実施形態のなお別の態様では、ミノサイクリンの医薬組成物は、浸透性薬物送達システムの形態であり、前記システムは、水膨潤性ポリマー(オスモジェン)を有するミノサイクリン層およびプッシュ層を含む。
【0401】
上記実施形態の別の態様では、ミノサイクリンの医薬組成物は、調節放出組成物の形態であり、前記組成物は、1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤とともにミノサイクリンを含有する即時放出(IR)部分および/または延長放出(ER)部分を含む。
【0402】
ある実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、約500ng/ml以下のミノサイクリンの定常状態最大血漿濃度をもたらし、前記組成物が、1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤とともにミノサイクリンを含有する即時放出(IR)部分および/または延長放出(ER)部分を含む、方法に関する。
【0403】
上記実施形態のある態様では、本出願の医薬組成物は、それを必要とする対象への治療有効量のミノサイクリンを含む。
【0404】
別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、約500ng/ml以下のミノサイクリンの定常状態最大血漿濃度をもたらし、前記組成物が、(i)即時放出(IR)部分中約0~約100パーセントのミノサイクリン、(ii)延長放出(ER)部分中約0~約100パーセントのミノサイクリン、および(iii)1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤を含む、方法に関する。
【0405】
別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、約200ng/ml以下のミノサイクリンの定常状態最大間質液濃度をもたらし、前記組成物が、(i)即時放出(IR)部分中約0~約100パーセントのミノサイクリン、(ii)延長放出(ER)部分中約0~約100パーセントのミノサイクリン、および(iii)1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤を含む、方法に関する。
【0406】
なお別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、約500ng/ml以下のミノサイクリンの定常状態最大血漿濃度をもたらし、前記組成物が、(i)即時放出(IR)部分中約0~約100パーセントのミノサイクリン、(ii)延長放出(ER)部分中約0~約100パーセントのミノサイクリン、および(iii)1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤を含む、方法に関する。
【0407】
なお別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、約500ng/ml以下のミノサイクリンの定常状態最大血漿濃度をもたらし、前記組成物が、(i)即時放出(IR)部分中約30パーセントのミノサイクリン、(ii)延長放出(ER)部分中約70パーセントのミノサイクリン、および(iii)1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤を含む、方法に関する。
【0408】
なお別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、約500ng/ml以下のミノサイクリンの定常状態最大血漿濃度をもたらし、前記組成物が、(i)即時放出(IR)部分中約25パーセントのミノサイクリン、(ii)延長放出(ER)部分中約75パーセントのミノサイクリン、および(iii)1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤を含む、方法に関する。
【0409】
なお別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、約500ng/ml以下のミノサイクリンの定常状態最大血漿濃度をもたらし、前記組成物が、(i)即時放出(IR)部分中約20パーセントのミノサイクリン、(ii)延長放出(ER)部分中約80パーセントのミノサイクリン、および(iii)1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤を含む、方法に関する。
【0410】
なお別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、約500ng/ml以下のミノサイクリンの定常状態最大血漿濃度をもたらし、前記組成物が、(i)即時放出(IR)部分中約40パーセントのミノサイクリン、(ii)延長放出(ER)部分中約60パーセントのミノサイクリン、および(iii)1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤を含む、方法に関する。
【0411】
なお別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、約500ng/ml以下のミノサイクリンの定常状態最大血漿濃度をもたらし、前記組成物が、(i)即時放出(IR)部分中約50パーセントのミノサイクリン、(ii)延長放出(ER)部分中約50パーセントのミノサイクリン、および(iii)1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤を含む、方法に関する。
【0412】
なお別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、約500ng/ml以下のミノサイクリンの定常状態最大血漿濃度をもたらし、前記組成物が、(i)即時放出(IR)部分中約60パーセントのミノサイクリン、(ii)延長放出(ER)部分中約40パーセントのミノサイクリン、および(iii)1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤を含む、方法に関する。
【0413】
なお別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、約500ng/ml以下のミノサイクリンの定常状態最大血漿濃度をもたらし、前記組成物が、(i)即時放出(IR)部分中約70パーセントのミノサイクリン、(ii)延長放出(ER)部分中約30パーセントのミノサイクリン、および(iii)1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤を含む、方法に関する。
【0414】
なお別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、約500ng/ml以下のミノサイクリンの定常状態最大血漿濃度をもたらし、前記組成物が、(i)即時放出(IR)部分中約75パーセントのミノサイクリン、(ii)延長放出(ER)部分中約25パーセントのミノサイクリン、および(iii)1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤を含む、方法に関する。
【0415】
なお別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、約500ng/ml以下のミノサイクリンの定常状態最大血漿濃度をもたらし、前記組成物が、(i)即時放出(IR)部分中約80パーセントのミノサイクリン、(ii)延長放出(ER)部分中約20パーセントのミノサイクリン、および(iii)1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤を含む、方法に関する。
【0416】
なお別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、約200ng/ml以下のミノサイクリンの定常状態最大間質液濃度をもたらし、前記組成物が、(i)即時放出(IR)部分中約0~約100パーセントのミノサイクリン、(ii)延長放出(ER)部分中約0~約100パーセントのミノサイクリン、および(iii)1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤を含む、方法に関する。
【0417】
なお別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、約200ng/ml以下のミノサイクリンの定常状態最大間質液濃度をもたらし、前記組成物が、(i)即時放出(IR)部分中約30パーセントのミノサイクリン、(ii)延長放出(ER)部分中約70パーセントのミノサイクリン、および(iii)1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤を含む、方法に関する。
【0418】
なお別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、約200ng/ml以下のミノサイクリンの定常状態最大間質液濃度をもたらし、前記組成物が、(i)即時放出(IR)部分中約25パーセントのミノサイクリン、(ii)延長放出(ER)部分中約75パーセントのミノサイクリン、および(iii)1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤を含む、方法に関する。
【0419】
なお別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、約200ng/ml以下のミノサイクリンの定常状態最大間質液濃度をもたらし、前記組成物が、(i)即時放出(IR)部分中約40パーセントのミノサイクリン、(ii)延長放出(ER)部分中約60パーセントのミノサイクリン、および(iii)1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤を含む、方法に関する。
【0420】
なお別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、約200ng/ml以下のミノサイクリンの定常状態最大間質液濃度をもたらし、前記組成物が、(i)即時放出(IR)部分中約20パーセントのミノサイクリン、(ii)延長放出(ER)部分中約80パーセントのミノサイクリン、および(iii)1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤を含む、方法に関する。
【0421】
なお別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、約200ng/ml以下のミノサイクリンの定常状態最大間質液濃度をもたらし、前記組成物が、(i)即時放出(IR)部分中約50パーセントのミノサイクリン、(ii)延長放出(ER)部分中約50パーセントのミノサイクリン、および(iii)1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤を含む、方法に関する。
【0422】
なお別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、約200ng/ml以下のミノサイクリンの定常状態最大間質液濃度をもたらし、前記組成物が、(i)即時放出(IR)部分中約70パーセントのミノサイクリン、(ii)延長放出(ER)部分中約30パーセントのミノサイクリン、および(iii)1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤を含む、方法に関する。
【0423】
なお別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、約200ng/ml以下のミノサイクリンの定常状態最大間質液濃度をもたらし、前記組成物が、(i)即時放出(IR)部分中約75パーセントのミノサイクリン、(ii)延長放出(ER)部分中約25パーセントのミノサイクリン、および(iii)1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤を含む、方法に関する。
【0424】
なお別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、約200ng/ml以下のミノサイクリンの定常状態最大間質液濃度をもたらし、前記組成物が、(i)即時放出(IR)部分中約80パーセントのミノサイクリン、(ii)延長放出(ER)部分中約20パーセントのミノサイクリン、および(iii)1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤を含む、方法に関する。
【0425】
なお別の実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を、酒さを処置することを必要とする対象に投与することによって酒さを処置する方法であって、前記投与が、約200ng/ml以下のミノサイクリンの定常状態最大間質液濃度をもたらし、前記組成物が、(i)即時放出(IR)部分中約60パーセントのミノサイクリン、(ii)延長放出(ER)部分中約40パーセントのミノサイクリン、および(iii)1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤を含む、方法に関する。
【0426】
上記実施形態のある態様では、即時放出(IR)部分および/または延長放出(ER)部分は、顆粒、ペレット、ビーズ、小球、ミニ錠剤、粉末など、またはこれらの混合物の形態で存在する。
【0427】
ある実施形態では、本出願は、治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を調製する方法に関する。
【0428】
別の実施形態では、本出願は、45mg未満の用量の治療有効量のミノサイクリンを含む医薬組成物を調製する方法であって、前記組成物が、経口投与される、方法に関する。
【0429】
上記実施形態の別の態様では、本方法は、流動床造粒機または高せん断ミキサー造粒機を使用する湿式または乾式造粒、直接打錠、押出球状化、溶融造粒/押出、噴霧乾燥、噴霧凝固、凍結乾燥または当技術分野で公知の任意の他の従来方法を含むがこれらに限定されない、経口医薬組成物を調製するための従来方法を含む。
【0430】
上記実施形態のある態様では、本方法は、ミノサイクリンおよび/または結合剤、可塑剤もしくは崩壊剤などの他の好適な医薬賦形剤を不活性コア上に含むコーティング材料または層化材料で、不活性コア上にミノサイクリンをコーティングまたは層化することを含む。
【0431】
コーティングまたは層化の方法には、当技術分野で公知の任意の方法、例えばこれらに限定されないが、ミノサイクリンを含む前記コーティング材料の懸濁液または分散液を、従来のコーティングパンまたは流動床装置(例えば、WursterまたはGlatt)において噴霧し、続いてコアを乾燥させることによる方法を含む。あるいは、前記コーティング材料はまた、コアを粘着状態で維持し、コーティング材料の混合物を連続してまたは周期的に添加して粘着コアに接着し、続いて、所望のコーティングが達成された場合、コーティングされたコアを乾燥させる、粉末コーティングによって適用されてもよい。
【0432】
「不活性コア」は、本明細書で使用される場合、これらに限定されない粉末または多粒子、例えば、顆粒、ペレット、ビーズ、小球、ビーズレット、マイクロカプセル、ミリスフェア、ナノカプセル、ナノスフェア、マイクロスフェアまたはミニ錠剤を含む、製剤化の分野で通常使用される薬学的に許容される不活性基剤を指し、これは、水溶性、水不溶性、水膨潤性または非水膨潤性材料、例えば、デンプン、糖、微結晶セルロース、植物ゴム、ワックスなどを含む群から選択される少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤を含む。
【0433】
不活性コアはまた、当業者に公知の技術、例えば、湿式造粒、乾式造粒または押出-球状化などにより調製することもできる。不活性コアは、約125~約600ミクロンの範囲の直径の大きさを有する。
【0434】
ミノサイクリン溶液の調製に使用される好適な溶媒(複数可)は、水、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、ジクロロメタン、アセトン、無水アルコールなど、またはこれらの混合物から選択されるが、これらに限定されない。
【0435】
本出願において使用され得る結合剤(複数可)の好適な例には、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、プロピレングリコール、アルファ化デンプン、ポリエチレンオキシドなどの酸化物など、またはこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。結合剤は、2種またはそれよりも多くの組合せ、例えば、ヒドロキシプロピルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースであってもよい。本出願において使用される結合剤は、約5センチポアズ~約15センチポアズの粘度を有する。
【0436】
上記実施形態の別の態様では、延長放出(ER)部分は、即時放出(IR)部分を1種または複数種の放出調節ポリマー(release modifying polymer)でコーティングする
ことによって調製される。
【0437】
上記実施形態の別の態様では、本出願は、延長放出(ER)部分を含むミノサイクリンの医薬組成物を調製する方法であって、ERコーティング層が、200μm以下の厚さを有する、方法に関する。
【0438】
本出願において使用され得る放出調節ポリマーの好適な例には、エチルセルロースなどの非置換アルキルセルロースまたはセルロースエーテル;ならびにヒドロキシアルキルセルロースおよびカルボキシアルキルセルロースなどの置換アルキルセルロースまたはセルロースエーテル、例えば、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロースおよびカルボキシメチルセルロース;アクリルおよびメタクリル酸ポリマーおよびコポリマー、例えば、メチルメタクリレート、エトキシエチルメタクリレート、エチルアクリレート、アミノアルキルメタクリレートコポリマー、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)、ポリアクリルアミドおよびグリシジルメタクリレートコポリマー;ポリアルキレンオキシド、例えば、ポリエチレンオキシドおよびポリプロピレンオキシドならびにエチレンオキシドおよびプロピレンオキシドのコポリマー;ポリビニルアルコール、ガム、合成樹脂など、またはこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。放出調節ポリマーは、組成物の約5%~約45%w/wの範囲の量で存在し得る。
【0439】
別の実施形態では、本出願のミノサイクリンの医薬組成物は、滑沢剤、滑剤、粘着防止剤、可塑剤、崩壊剤もしくは乳白剤など、またはこれらの混合物から選択される1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤を含み得る。
【0440】
滑沢剤、滑剤または粘着防止剤は、本出願の組成物において交換可能に使用され得、ステアリン酸金属塩、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛;ステアリン酸、硬化植物油、硬化ヒマシ油、グリセリルパルミトステアレート、ベヘン酸グリセリル、ポリエチレングリコール、トウモロコシデンプン、フマル酸ステアリルナトリウム、安息香酸ナトリウム、鉱物油、タルク、コロイド状二酸化ケイ素、三ケイ酸マグネシウム、粉末セルロース、デンプン、第3リン酸カルシウムなど、またはこれらの混合物から選択されるが、これらに限定されない。そのような剤の量は、組成物の約0.1%w/w~約10%w/wの範囲であり得る。
【0441】
本出願の医薬組成物において使用される可塑剤は、コーティング/層の可撓性および強度を増加するためにコーティング層において使用されることがあり、好適な可塑剤は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリエチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、セバシン酸ジブチル、クエン酸トリブチル、またはこれらの混合物から選択され得るが、これらに限定されない。可塑剤は、組成物の約0.1%~約20%w/wの範囲の量で存在し得る。
【0442】
本出願の医薬組成物において使用される崩壊剤は、クロスポピドン、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスカルメロースカリウム、クロスカルメロースカルシウム、カルボキシメチルセルロース、アルファ化デンプン、カルボキシメチルデンプンなど、またはこれらの混合物から選択され得るが、これらに限定されない。崩壊剤は、組成物の1重量%~20重量%の量で存在し得る。
【0443】
上記実施形態のある態様では、約10mg~約40mgの用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を調製する本方法は、(i)即時放出(IR)部分を調製するステップ;および/または(ii)延長放出(ER)部分を調製するステップ;(iii)IRおよび/またはER部分を1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤と組み合わせるステップ;ならびに(iv)(iii)の混合物をカプセルに充填するまたは錠剤に圧縮するステップを含む。
【0444】
上記実施形態のある態様では、45mg未満の用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を調製する本方法は、(i)即時放出(IR)部分を調製するステップ;および/または(ii)延長放出(ER)部分を調製するステップ;(iii)IRおよび/またはER部分を1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤と組み合わせるステップ;ならびに(iv)(iii)の混合物をカプセルに充填するまたは錠剤に圧縮するステップを含む。
【0445】
上記実施形態のある態様では、本方法は、IRおよびER部分を、約0:100、約10:90、約20:80、約30:70、約40:60、約50:50、約60:40、約70:30、約75:25、約80:20、約90:10、または約100:0の比で組み合わせることを含む。
【0446】
上記実施形態のある態様では、45mg未満の用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を調製する本方法は、(i)即時放出(IR)部分を調製するステップ;および/または(ii)延長放出(ER)部分を調製するステップ;(iii)約0:100~約100:0の比のIRおよび/またはER部分を1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤と組み合わせるステップ;ならびに(iv)(iii)の混合物をカプセルに充填するまたは錠剤に圧縮するステップを含む。
【0447】
上記実施形態のある態様では、45mg未満の用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を調製する本方法は、(i)即時放出(IR)部分を調製するステップ;および/または(ii)延長放出(ER)部分を調製するステップ;(iii)約20:80の比のIRおよびER部分を1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤と組み合わせるステップ;ならびに(iv)(iii)の混合物をカプセルに充填するまたは錠剤に圧縮するステップを含む。
【0448】
上記実施形態のある態様では、45mg未満の用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を調製する本方法は、(i)即時放出(IR)部分を調製するステップ;および/または(ii)延長放出(ER)部分を調製するステップ;(iii)約25:75の比のIRおよびER部分を1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤と組み合わせるステップ;ならびに(iv)(iii)の混合物をカプセルに充填するまたは錠剤に圧縮するステップを含む。
【0449】
上記実施形態のある態様では、45mg未満の用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を調製する本方法は、(i)即時放出(IR)部分を調製するステップ;および/または(ii)延長放出(ER)部分を調製するステップ;(iii)約30:70の比のIRおよびER部分を1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤と組み合わせるステップ;ならびに(iv)(iii)の混合物をカプセルに充填するまたは錠剤に圧縮するステップを含む。
【0450】
上記実施形態のある態様では、45mg未満の用量のミノサイクリンを含む医薬組成物を調製する本方法は、(i)粒内部分を調製するステップ;および/または(ii)粒外部分を調製するステップ;(iii)(i)および(ii)を好適な薬学的に許容される賦形剤と混合するステップ、(iv)(iii)の混合物を錠剤に圧縮するステップ;ならびに(v)必要に応じて、(iv)の錠剤を好適なコーティング材料を使用してコーティングするステップを含む。
【0451】
ある実施形態では、ミノサイクリンを含む医薬組成物はまた、市販剤形の形態にあるかまたは炎症性皮膚状態もしくは関連する疾患状態を処置するために好適な薬学的に許容される剤形に開発し得る価値ある1種または複数種の医薬品と共投与(同時にまたは逐次的に)され得る。
【0452】
別の実施形態では、ミノサイクリンを含む医薬組成物は、100rpmの速度でUSP
I型装置を用いた、37℃で3時間までの、500mlのpH2.1模擬胃液、pH4.5酢酸緩衝液、およびpH6.8リン酸緩衝液への溶解研究にかけられ得る。
【0453】
共投与され得る医薬品の例は、テトラサイクリン、ミノサイクリン、ドキシサイクリン、メトロニダゾール、エリスロマイシンおよびクリンダマイシンなどの全身および局所抗生物質;またはトレチノイン(ビタミンAまたはレチノイン酸)、イソトレチノイン(13-シス-レチノイン酸)、アシトレチンなどのレチノイドなど、またはこれらの混合物から選択されるが、これらに限定されない。
【0454】
本出願を、実施例によってさらに例示するが、これらは、上記の医薬組成物の単なる例として提示され、本出願の範囲を限定しない。特定の変形例および等価物が当業者には明らかであり、本出願の範囲内に含まれることが意図される。本発明は、以下の実施例を参照することによって以下に例示される。しかしながら、当業者であれば、議論される具体的な方法および結果は、本発明の単なる例であり、本出願を限定するものとしては解釈されないことを認識している。以下の実施例は、本発明に関連する開発および実験の経過の間の様々な時点で集められた代表的なデータであるデータの編集物を含み得る。
【実施例0455】
(実施例1~5)
【0456】
40mg、30mg、20mgまたは10mgのミノサイクリンを含む医薬組成物を調製した。これらの非限定例のために使用される例示的な組成物に関するさらなる詳細を表1に示す。
【表1-2】
【表1-3】
【0457】
手順:
例示的な組成物は、以下の手順を使用して調製できる。
a.表1に示す通りの例示組成物1~4に関して、ミノサイクリン塩酸塩、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレングリコールおよびタルクを水中で混合し、不活性コア上に層化することによって薬物分散物を調製して、薬物装填ペレット(drug loaded pellet)を得た。
b.表1に示す通りの例示組成物5に関して、薬物および微結晶セルロースを湿式造粒した。次いで、湿塊を押出し、押出物を球状化して薬物ペレットを調製した。
c.ヒドロキシプロピルメチルセルロースを溶解し、続いてポリエチレングリコールおよびタルクを撹拌しながら添加することによって、バリアコーティング溶液を調製した。
d.必要量のエチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースをイソプロピルアルコールに溶解し、続いてクエン酸トリエチルを添加することによって放出調節コーティング溶液を調製した。
e.ステップ(c)で調製したバリアコーティング溶液をステップ(a)またはステップ(b)の薬物装填部分上にコーティングすることによって、即時放出(IR)部分を調製した。
f.ステップ(d)で調製した放出調節コーティング溶液をステップ(a)またはステップ(b)の薬物装填部分上にコーティングし、続いて外側トップコーティングまたは密封コーティングすることによって、延長放出(ER)部分を調製した。
g.必要量の外側トップコーティング部分およびバリアコーティング部分をタルクと混合し、必要サイズの空の硬質ゼラチンカプセルシェルに充填し、好適な医薬品保存ボトルにパッケージングした。
【0458】
(実施例6)
【0459】
ミノサイクリンを含む例示的な医薬組成物を表2に示す通りに調製した。
【表2】
【0460】
手順:
例示的な組成物は、以下の手順を使用して調製できる。
a.示した量のミノサイクリン塩酸塩、微結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレンオキシドおよびクロスカルメロースナトリウムを好適な篩でふるいにかけた。
b.ステップ(a)のブレンドを、フマル酸ステアリルナトリウムを使用して滑らかにして生体付着性部分を調製した。
c.必要量のミノサイクリン塩酸塩、微結晶セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリエチレンオキシドおよびクロスカルメロースナトリウムを好適な篩でふるいにかけた。
d.ステップ(c)のブレンドを、フマル酸ステアリルナトリウムを使用して滑らかにして放出調節部分を調製した。
e.ステップ(b)の滑らかにしたブレンドを、薬物装填した放出調節および生体付着性部分の上で圧縮して二層錠剤にした。
【0461】
(実施例7~8)
【0462】
ミノサイクリンを含む例示的な医薬組成物を表3に示す通りに調製した。
【表3】
【0463】
手順:
例示的な組成物は、以下の手順を使用して調製できる。
a.必要量のミノサイクリン塩酸塩、微結晶セルロースおよび/またはポリエチレンオキシドを、好適な篩でふるいにかけた。
b.必要量の微結晶セルロース、コロイド状二酸化ケイ素およびフマル酸ステアリルナトリウムを、好適な篩でふるいにかけた。
c.ヒドロキシプロピルメチルセルロースの溶液を、イソプロピルアルコールおよび水の混合物中で調製した。
d.ステップ(a)の粉末塊をステップ(c)の溶液で造粒した。
e.ステップ(d)の顆粒を好適な乾燥機で乾燥させ、乾燥顆粒を好適な篩に通した。
f.実施例7:ステップ(e)の乾燥顆粒を、ステップ(b)の粉末塊と混合することによって滑らかにし、錠剤に圧縮した。
g.実施例8:ステップ(e)の乾燥顆粒を、ステップ(b)の粉末塊と混合することによって滑らかにし、錠剤に圧縮し、続いて、実施例1~5で述べた通りの外側トップコーティング組成物でコーティングした。
【0464】
(実施例9)
【0465】
実施例1および3に示される通りの医薬組成物の薬物動態パラメーターを、非盲検6コホート薬物動態研究を使用することによって研究した。研究は、合計24名の健康なヒト対象を6群に無作為化して、単回用量の実施例1および3の組成物、ならびに40mgドキシサイクリンカプセル剤であるORACEA(登録商標)を経口投与して行った。対象は1日目に処置を受け、続いて試料採取され、次の19日間にわたって自己投与を継続した。21日目の定常状態レベルにおいて、対象は、管理下で投薬、続いて試料採取をされ、24時間後に退出した。血漿および間質液の試料採取を実施し、結果を以下の表4、表5、表6、表7および表8に示す。
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
【0466】
(実施例10)
【0467】
実施例1および3に示す医薬組成物を、16週多施設無作為化二重盲検平行群間対照研究で研究して、有効性を評価した。丘疹膿疱性酒さと診断された少なくとも18歳の対象を、4つの異なる処置群に無作為化した(群1~4に各50名の対象)。各対象を処置群のうちの1つに割り当て、単回用量の実施例1(群1)および実施例3(群2);40mgドキシサイクリンカプセル剤であるORACEA(登録商標)(群3);ならびにプラセボカプセル剤(群4)を16週間経口投与した。対象の訪問をスクリーニング、ベースライン(1日目)、ならびに4、8、12および16週目に予定した。
【0468】
有効性の臨床評価を、ベースライン(1日目)から4、8、12および16週目までのIGA「処置成功(IGA等級の低下)」および全炎症性病変計数(丘疹、膿疱および小瘤の和)の減少を有する対象の割合に基づいて行った。結果を以下の表9(IGA「処置成功」)、表10(全炎症性病変変化)、表11(P値)および
図6、
図7、
図8に示す。
【表9】
【表10】
【表11】