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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024098080
(43)【公開日】2024-07-19
(54)【発明の名称】通信装置、及び、通信方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 4/06 20090101AFI20240711BHJP
   H04W 88/16 20090101ALI20240711BHJP
   H04W 40/02 20090101ALI20240711BHJP
【FI】
H04W4/06
H04W88/16
H04W40/02
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024082120
(22)【出願日】2024-05-20
(62)【分割の表示】P 2019569091の分割
【原出願日】2019-01-25
(31)【優先権主張番号】P 2018013457
(32)【優先日】2018-01-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】514136668
【氏名又は名称】パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカ
【氏名又は名称原語表記】Panasonic Intellectual Property Corporation of America
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】村上 豊
(57)【要約】
【課題】通信端末が接続されるネットワークを構成する通信装置に関して、さらなる改善をする。
【解決手段】通信装置であるコントローラ6921は、無線通信を介して第一端末から受信したデータを他の通信装置に転送する機能を有する転送部7021と、転送部7021が受信したデータがマルチキャスト送信されるべきであることを示す第一情報が、データに含まれているか否かを判定する判定部7022とを備え、転送部7021は、さらに、第一情報が上記データに含まれていると判定部7022が判定した場合には、第一端末とは異なる第二端末に上記データをマルチキャストで送信する。
【選択図】図70
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信装置であって、
第一端末を含む複数の端末と通信可能な第一通信インタフェースと、
他の通信装置と通信可能な第二通信インタフェースと、を備え、
前記第一端末から前記第一通信インタフェースを介して前記他の通信装置宛てに送信されたデータと第一情報とを受信し、
前記第二通信インタフェースを介して前記データを前記他の通信装置に送信し、
前記第一情報は前記データを前記複数の端末に含まれる他の端末に対してマルチキャストする装置を示す情報を含み、
前記第一情報が示す装置が前記通信装置である場合に、前記データを前記他の端末にマルチキャストで送信する
通信装置。
【請求項2】
第一端末を含む複数の端末と通信可能な第一通信インタフェースと、他の通信装置と通信可能な第二通信インタフェースと、を備えた通信装置が実施する通信方法であって、
前記第一端末から前記第一通信インタフェースを介して前記他の通信装置宛てに送信されたデータと第一情報とを受信し、
前記第二通信インタフェースを介して前記データを前記他の通信装置に送信し、
前記第一情報は前記データを前記複数の端末に含まれる他の端末に対してマルチキャストする装置を示す情報を含み、
前記第一情報が示す装置が前記通信装置である場合に、前記データを前記他の端末にマルチキャストで送信する
通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信装置、及び、通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数アンテナを用いた通信方法として、例えば、MIMO(Multiple-Input Multiple-Out)と呼ばれる通信方法がある。MIMOに代表されるマルチアンテナ通信では、複数ストリームの送信データを変調し、各変調信号を異なるアンテナから同一周波数(共通の周波数)を用い、同時に送信することで、データの受信品質を高め、および/または、(単位時間当たりの)データの通信速度を高めることができる。
【0003】
また、複数アンテナ通信において、マルチキャスト/ブロードキャスト通信を行う場合、送信装置が、空間の広い方向にわたりほぼ一定のアンテナ利得を有する疑似オムニパターンのアンテナが用いられることがある。例えば、特許文献1では、疑似オムニパターンのアンテナを用いて送信装置が変調信号を送信することが述べられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2011/055536号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
通信端末が接続されるネットワークを構成する通信装置に関して、さらなる改善が要望されている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様の通信装置は、第一端末を含む複数の端末と通信可能な第一通信インタフェースと、他の通信装置と通信可能な第二通信インタフェースと、を備え、前記第一端末から前記第一通信インタフェースを介して前記他の通信装置宛てに送信されたデータと第一情報とを受信し、前記第二通信インタフェースを介して前記データを前記他の通信装置に送信し、前記第一情報は前記データを前記複数の端末に含まれる他の端末に対してマルチキャストする装置を示す情報を含み、前記第一情報が示す装置が前記通信装置である場合に、前記データを前記他の端末にマルチキャストで送信する通信装置である。
【0007】
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、通信端末が接続されるネットワークを構成する通信装置に関して、さらなる改善がなされる可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、基地局の構成の一例を示す図である。
図2図2は、基地局のアンテナ部の構成の一例を示す図である。
図3図3は、基地局の構成の一例を示す図である。
図4図4は、端末の構成の一例を示す図である。
図5図5は、端末のアンテナ部の構成の一例を示す図である。
図6図6は、端末の構成の一例を示す図である。
図7図7は、基地局と端末の間の通信状態の一例を示す図である。
図8図8は、複数ストリームの関係を説明するための図である。
図9図9は、フレーム構成の一例を示す図である。
図10図10は、フレーム構成の一例を示す図である。
図11図11は、シンボル構成の一例を示す図である。
図12図12は、基地局と端末の間の通信状態の一例を示す図である。
図13図13は、複数の変調信号の関係を示す図である。
図14図14は、フレーム構成の一例を示す図である。
図15図15は、フレーム構成の一例を示す図である。
図16図16は、シンボル構成の一例を示す図である。
図17図17は、基地局と端末の間の通信状態の一例を示す図である。
図18図18は、基地局と端末の間の通信状態の一例を示す図である。
図19図19は、基地局と端末の間の通信状態の一例を示す図である。
図20図20は、基地局と端末の間の通信状態の一例を示す図である。
図21図21は、複数の変調信号の関係を示す図である。
図22図22は、基地局と端末の間の通信状態の一例を示す図である。
図23図23は、基地局と端末の通信を行う手順を示す図である。
図24図24は、基地局及び端末が送信するシンボルの一例を示す図である。
図25図25は、基地局が送信するシンボルの一例を示す図である。
図26図26は、基地局と端末の間の通信状態の一例を示す図である。
図27図27は、基地局が送信するシンボルの一例を示す図である。
図28図28は、基地局と端末の通信を行う手順を示す図である。
図29図29は、基地局と端末の間の通信状態の一例を示す図である。
図30図30は、基地局と端末の通信を行う手順を示す図である。
図31図31は、基地局が送信するシンボルの一例を示す図である。
図32図32は、基地局が送信するシンボルの一例を示す図である。
図33図33は、基地局と端末の通信を行う手順を示す図である。
図34図34は、基地局と端末の通信を行う手順を示す図である。
図35図35は、基地局が送信するシンボルの一例を示す図である。
図36図36は、基地局と端末の通信を行う手順を示す図である。
図37図37は、基地局の構成の一例を示す図である。
図38図38は、フレーム構成の一例を示す図である。
図39図39は、フレーム構成の一例を示す図である。
図40図40は、フレーム構成の一例を示す図である。
図41図41は、フレーム構成の一例を示す図である。
図42図42は、シンボル領域の端末への割り当ての一例を示す図である。
図43図43は、シンボル領域の端末への割り当ての一例を示す図である。
図44図44は、基地局の構成の一例を示す図である。
図45図45は、ネットワークの構成の一例を示す図である。
図46図46は、周波数の設定方法の一例を示す図である。
図47図47は、通信装置の配置の一例を示す図である。
図48図48は、通信装置の配置の一例を示す図である。
図49図49は、通信装置の配置の一例を示す図である。
図50図50は、通信装置の配置の一例を示す図である。
図51図51は、フレーム構成の一例を示す図である。
図52図52は、フレーム構成の一例を示す図である。
図53図53は、通信装置の構成の一例を示す図である。
図54図54は、通信ネットワークの構成の一例を示す図である。
図55図55は、通信シーケンスの一例を示す図である。
図56図56は、通信シーケンスの一例を示す図である。
図57図57は、通信装置及び送電装置などの構成の一例を示す図である。
図58図58は、通信装置及び送電装置などの構成の一例を示す図である。
図59図59は、通信シーケンスの一例を示す図である。
図60図60は、通信シーケンスの一例を示す図である。
図61図61は、通信用アンテナ配置の一例を示す図である。
図62図62は、通信用アンテナ配置の一例を示す図である。
図63図63は、通信用アンテナ配置の一例を示す図である。
図64図64は、通信用アンテナ配置の一例を示す図である。
図65図65は、通信用アンテナ配置の一例を示す図である。
図66図66は、通信用アンテナ配置の一例を示す図である。
図67図67は、通信用アンテナ配置の一例を示す図である。
図68図68は、通信用アンテナ配置の一例を示す図である。
図69図69は、ネットワークの構成の一例を示す図である。
図70図70は、コントローラの機能ブロックを示す図である。
図71図71は、コントローラによるデータの送信の一例を示す図である。
図72図72は、コントローラによるデータの送信の一例を示す図である。
図73図73は、ネットワークの構成の変形例を示す図である。
図74図74は、マルチキャスト転送の一例を示す図である。
図75図75は、マルチキャスト転送の一例を示す図である。
図76図76は、マルチキャスト転送の一例を示す図である。
図77図77は、マルチキャスト転送の一例を示す図である。
図78図78は、マルチキャスト転送の一例を示す図である。
図79図79は、コントローラの処理を示す図である。
図80図80は、ネットワークの構成の一例を示す図である。
図81図81は、フレーム構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の一態様に係る通信装置は、第一端末を含む複数の端末と通信可能な第一通信インタフェースと、他の通信装置と通信可能な第二通信インタフェースと、を備え、前記第一端末から前記第一通信インタフェースを介して前記他の通信装置宛てに送信されたデータと第一情報とを受信し、前記第二通信インタフェースを介して前記データを前記他の通信装置に送信し、前記第一情報は前記データを前記複数の端末に含まれる他の端末に対してマルチキャストする装置を示す情報を含み、前記第一情報が示す装置が前記通信装置である場合に、前記データを前記他の端末にマルチキャストで送信する通信装置である。
【0011】
本発明の一態様に係る通信方法は、第一端末を含む複数の端末と通信可能な第一通信インタフェースと、他の通信装置と通信可能な第二通信インタフェースと、を備えた通信装置が実施する通信方法であって、前記第一端末から前記第一通信インタフェースを介して前記他の通信装置宛てに送信されたデータと第一情報とを受信し、前記第二通信インタフェースを介して前記データを前記他の通信装置に送信し、前記第一情報は前記データを前記複数の端末に含まれる他の端末に対してマルチキャストする装置を示す情報を含み、前記第一情報が示す装置が前記通信装置である場合に、前記データを前記他の端末にマルチキャストで送信する通信方法である。
【0012】
本発明の一態様に係る通信装置は、無線通信を介して第一端末から受信したデータを他の通信装置に転送する機能を有する転送部と、前記転送部が受信した前記データがマルチキャスト送信されるべきであることを示す第一情報が、前記データに含まれているか否かを判定する判定部とを備え、前記転送部は、さらに、前記第一情報が前記データに含まれていると前記判定部が判定した場合には、前記第一端末とは異なる第二端末に前記データをマルチキャストで送信する。
【0013】
上記態様によれば、通信装置は、端末が取得したデータのうち他の1以上の端末に送信すべきデータを、他の通信装置を介さずに他の1以上の端末に送信することができる。仮にこのデータを他の通信装置に一旦送信し、他の通信装置から再び送信されてくるデータを他の1以上の端末に送信するとすれば、通信遅延が発生し得る。上記のように他の通信装置を介さずに送信することで、通信遅延が発生することを未然に回避できる。このように、通信装置は、通信品質を改善することができる。
【0014】
例えば、前記判定部は、さらに、前記転送部が受信した前記データが前記他の通信装置に転送されるべきであることを示す第二情報が前記データに含まれているか否かを判定し、前記転送部は、前記第二情報が前記データに含まれていないと前記判定部が判定した場合には、前記データを前記他の通信装置に転送することを禁止してもよい。
【0015】
上記態様によれば、通信装置は、上記の他の1以上の端末にデータを送信するときに、他の通信装置にデータを転送することを禁止する。これにより、他の通信装置へのデータ送信に要する時間及び消費電力を削減することができる。よって、通信装置は、データ送信に要する時間及び消費電力を削減しながら、通信品質を改善することができる。
【0016】
例えば、前記通信装置は、さらに、記憶部を備え、前記転送部は、間欠モードで前記転送をする機能を有し、前記間欠モードでは、前記転送部は、受信した前記データを前記記憶部に格納し、所定の条件が成立したときに前記記憶部に格納されている複数のデータを読み出し、読み出した前記複数のデータをまとめて前記他の通信装置に送信してもよい。
【0017】
上記態様によれば、通信装置は、間欠モードにより、端末から受信したデータを複数まとめて他の通信装置に送信する。データを複数まとめて制御情報を付すことにより、データ1つ1つに個別に制御情報を付すのに比べて、制御情報の量を削減することができる。制御情報の量が削減されることで、データの送信に要する時間及び消費電力が削減される。よって、通信装置は、他の通信装置へのデータ送信に要する時間及び消費電力を削減しながら、通信品質を改善することができる。
【0018】
例えば、前記転送部は、中継モードで前記転送をする機能を有し、前記中継モードでは、前記転送部は、受信した前記データを前記記憶部に格納することなく、前記他の通信装置に送信し、前記転送部は、さらに、前記間欠モードと前記中継モードとを切り替えてもよい。
【0019】
上記態様によれば、通信装置は、中継モードにより、端末から受信したデータを遅延させることなく他の通信装置に送信する。通信装置は、間欠モードと中継モードとを切り替えることで、遅延が許容されるデータは間欠モードで送信し、遅延が許容されないデータは中継モードで送信するなど、適切な使い分けを行うことができる。よって、通信装置は、他の通信装置へのデータ送信に要する時間及び消費電力を削減しながら、必要に応じて遅延を低減させることによって通信品質を改善することができる。
【0020】
例えば、前記転送部は、さらに、中継モードで前記転送をする機能を有し、前記中継モードでは、前記転送部は、受信した前記データを前記記憶部に格納することなく、前記他の通信装置に送信し、前記第一端末のうちの一の第一端末から受信した前記データを前記中継モードで転送し、前記第一端末のうちの前記一の第一端末とは異なる他の第一端末から受信した前記データを前記間欠モードで転送してもよい。
【0021】
上記態様によれば、通信装置は、間欠モードと中継モードとを、端末ごとに切り替えることで、遅延が許容されるデータは間欠モードで送信し、遅延が許容されないデータは中継モードで送信するなど、適切な使い分けを行うことができる。よって、通信装置は、他の通信装置へのデータ送信に要する時間及び消費電力を削減しながら、必要に応じて遅延を低減させることによって通信品質を改善することができる。
【0022】
例えば、前記他の通信装置は、衛星通信システムに含まれる通信装置であってもよい。
【0023】
上記態様によれば、通信装置は、端末が取得したデータを衛星通信システムに送信する際の通信の通信品質を改善することができる。
【0024】
また、本発明の一態様に係る通信装置の制御方法は、無線通信を介して第一端末から受信したデータを他の通信装置に転送する機能を有する転送部を備える通信装置の制御方法であって、前記転送部で受信した前記データがマルチキャスト送信されるべきであることを示す第一情報が、前記データに含まれているか否かを判定する判定ステップと、前記第一情報が前記データに含まれていると前記判定ステップで判定された場合には、前記第一端末とは異なる第二端末に前記データをマルチキャストで送信する送信ステップとを含む。
【0025】
上記態様によれば、上記通信装置と同様の効果を奏する。
【0026】
以降において、通信端末が接続されるネットワークを構成する通信装置について説明する。具体的には、実施の形態1~10では、複数のアンテナを用いる通信方法についての性能改善を目的とする技術を説明する。実施の形態11では、1以上のアンテナを用いる通信装置についての改善を目的とする技術を説明する。
【0027】
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態における基地局(または、アクセスポイントなど)の構成の一例を示している。
【0028】
101-1は#1情報、101-2は#2情報、・・・、101-Mは#M情報を示している。101-iは、#i情報を示している。iは1以上M以下の整数とする。なお、Mは2以上の整数とする。なお、#1情報から#M情報までのすべてが存在する必要はない。
【0029】
信号処理部102は、#1情報101-1、#2情報101-2、・・・、#M情報101-M、および、制御信号159を入力とする。信号処理部102は、制御信号159に含まれる、「誤り訂正符号化の方法(符号化率、符号長(ブロック長))に関する情報」「変調方式に関する情報」、「プリコーディングに関する情報」、「送信方法(多重化方法)」、「マルチキャスト用の送信を行うか/ユニキャスト用の送信を行うか(マルチキャスト用の送信、ユニキャスト用の送信を同時に実現してもよい)」、「マルチキャストを行うときの送信ストリーム数」、「マルチキャスト用の変調信号を送信する場合の送信方法(この点については、後で詳しく説明する)」などの情報に基づき、信号処理を行い、信号処理後の信号103-1、信号処理後の信号103-2、・・・、信号処理後の信号103-M、つまり、信号処理後の信号103-iを出力する。なお、信号処理後の信号#1から信号処理後の信号#Mまでのすべてが存在する必要はない。このとき、#i情報101-iに対し、誤り訂正符号化を行い、その後、設定した変調方式によるマッピングを行う。これにより、ベースバンド信号を得る。
【0030】
そして、各情報に対応するベースバンド信号を集め、プリコーディングを行う。また、例えば、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)を適用してもよい。
【0031】
無線部104-1は、信号処理後の信号103-1、制御信号159を入力とし、制御信号159に基づいて、帯域制限、周波数変換、増幅などの処理を行い、送信信号105-1を出力する。そして、送信信号105-1は、アンテナ部106-1から電波として出力される。
【0032】
同様に、無線部104-2は、信号処理後の信号103-2、制御信号159を入力とし、制御信号159に基づいて、帯域制限、周波数変換、増幅などの処理を行い、送信信号105-2を出力する。そして、送信信号105-2は、アンテナ部106-2から電波として出力される。無線部104-3から無線部104-(M-1)までの説明は省略する。
【0033】
無線部104-Mは、信号処理後の信号103-M、制御信号159を入力とし、制御信号159に基づいて、帯域制限、周波数変換、増幅などの処理を行い、送信信号105-Mを出力する。そして、送信信号105-Mは、アンテナ部106-Mから電波として出力される。
【0034】
なお、各無線部は、信号処理後の信号が存在していない場合は、上記処理を行わなくてもよい。
【0035】
無線部群153は、受信アンテナ群151で受信した受信信号群152を入力とし、周波数変換等の処理を行い、ベースバンド信号群154を出力する。
【0036】
信号処理部155は、ベースバンド信号群154を入力し、復調、誤り訂正復号を行う、つまり、時間同期、周波数同期、チャネル推定などの処理も行う。このとき、信号処理部155は、一つ以上の端末が送信した変調信号を受信し、処理を行っているため、各端末が送信したデータと、各端末が送信した制御情報を得る。したがって、信号処理部155は、一つ以上の端末に対応するデータ群156、および、一つ以上の端末に対応する制御情報群157を出力する。
【0037】
設定部158は、制御情報群157、設定信号160を入力とし、制御情報群157に基づき、「誤り訂正符号化の方法(符号化率、符号長(ブロック長))」、「変調方式」、「プリコーディング方法」、「送信方法」、「アンテナの設定」、「マルチキャスト用の送信を行うか/ユニキャスト用の送信を行うか(マルチキャスト及びユニキャストの送信を同時に実現してもよい)」、「マルチキャストを行うときの送信ストリーム数」、「マルチキャスト用の変調信号を送信する場合の送信方法」などを決定し、これらの決定した情報を含んだ制御信号159を出力する。
【0038】
アンテナ部106-1、106-2、・・・、106-Mは、制御信号159を入力としている。このときの動作について、図2を用いて説明する。
【0039】
図2は、アンテナ部106-1、106-2、・・・、106-Mの構成の一例を示している。各アンテナ部は、図2のように複数のアンテナを具備している。なお、図2では、アンテナを4つ描いているが、各アンテナ部は、複数のアンテナを具備していればよい。なお、アンテナの本数は4に限ったものではない。
【0040】
図2は、アンテナ部106-iの構成となる。iは1以上M以下の整数である。
【0041】
分配部202は、送信信号201(図1の送信信号105-iに相当)を入力とし、送信信号201を分配し、信号203-1、203-2、203-3、203-4を出力する。
【0042】
乗算部204-1は、信号203-1、および、制御信号200(図1の制御信号159に相当)を入力とし、制御信号200に含まれる乗算係数の情報に基づき、信号203-1に対し、係数W1を乗算し、乗算後の信号205-1を出力する。なお、係数W1は複素数で定義する。したがって、W1は実数をとることもできる。したがって、信号203-1をv1(t)とすると、乗算後の信号205-1はW1×v1(t)とあらわすことができる(tは時間)。そして、乗算後の信号205-1は、アンテナ206-1から電波として出力される。
【0043】
同様に、乗算部204-2は、信号203-2、および、制御信号200を入力とし、制御信号200に含まれる乗算係数の情報に基づき、信号203-2に対し、係数W2を乗算し、乗算後の信号205-2を出力する。なお、係数W2は複素数で定義する。したがって、W2は実数をとることもできる。したがって、信号203-2をv2(t)とすると、乗算後の信号205-2はW2×v2(t)とあらわすことができる(tは時間)。そして、乗算後の信号205-2は、アンテナ206-2から電波として出力される。
【0044】
乗算部204-3は、信号203-3、および、制御信号200を入力とし、制御信号200に含まれる乗算係数の情報に基づき、信号203-3に対し、係数W3を乗算し、乗算後の信号205-3を出力する。なお、係数W3は複素数で定義する。したがって、W3は実数をとることもできる。したがって、信号203-3をv3(t)とすると、乗算後の信号205-3はW3×v3(t)とあらわすことができる(tは時間)。そして、乗算後の信号205-3は、アンテナ206-3から電波として出力される。
【0045】
乗算部204-4は、信号203-4、および、制御信号200を入力とし、制御信号200に含まれる乗算係数の情報に基づき、信号203-4に対し、係数W4を乗算し、乗算後の信号205-4を出力する。なお、係数W4は複素数で定義する。したがって、W4は実数をとることもできる。したがって、信号203-4をv4(t)とすると、乗算後の信号205-4はW4×v4(t)とあらわすことができる(tは時間)。そして、乗算後の信号205-4は、アンテナ206-4から電波として出力される。
【0046】
なお、W1の絶対値、W2の絶対値、W3の絶対値、W4の絶対値が等しくてもよい。
【0047】
図3は、本実施の形態における図1の基地局の構成とは異なる基地局の構成を示しており、図3において、図1と同様に動作するものについては、同一番号を付しており、以下では説明を省略する。
【0048】
重みづけ合成部301は、変調信号105-1、変調信号105-2、・・・、変調信号105-M、および、制御信号159を入力とする。そして、重みづけ合成部301は、制御信号159に含まれる重みづけ合成に関する情報にもとづき、変調信号105-1、変調信号105-2、・・・、変調信号105-Mに対し、重みづけ合成を行い、重みづけ合成後の信号302-1、302-2、・・・、302-Kを出力する。Kは1以上の整数とする。そして、重みづけ合成後の信号302-1はアンテナ303-1から電波として出力され、重みづけ合成後の信号302-2はアンテナ303-2から電波として出力され、・・・、重みづけ合成後の信号302-Kはアンテナ303-Kから電波として出力される。
【0049】
重みづけ合成後の信号y(t)302-i(iは、1以上K以下の整数)は、以下のようにあらわされる(tは時間)。
【0050】
【数1】
【0051】
なお、式(1)において、Aijは複素数で定義できる値であり、したがって、Aijは実数をとることもでき、x(t)は変調信号105-jとなる。jは1以上M以下の整数である。
【0052】
図4は、端末の構成の一例を示している。アンテナ部401-1、401-2、・・・、401-Nは、制御信号410を入力としている。Nは1以上の整数である。
【0053】
無線部403-1は、アンテナ部401-1で受信した受信信号402-1、および、制御信号410を入力とし、制御信号410に基づき、受信信号402-1に対し、周波数変換等の処理を施し、ベースバンド信号404-1を出力する。
【0054】
同様に、無線部403-2は、アンテナ部401-2で受信した受信信号402-2、および、制御信号410を入力とし、制御信号410に基づき、受信信号402-2に対し、周波数変換等の処理を施し、ベースバンド信号404-2を出力する。なお、無線部403-3から無線部403-(N-1)までの説明は省略する。
【0055】
無線部403-Nは、アンテナ部401-Nで受信した受信信号402-N、および、制御信号410を入力とし、制御信号に基づき、受信信号402-Nに対し、周波数変換等の処理を施し、ベースバンド信号404-Nを出力する。
【0056】
ただし、無線部403-1、403-2、・・・、403-Nはすべてが動作しなくてもよい。したがって、ベースバンド信号404-1、404-2、・・・、404-Nがすべて存在しているとは限らない。
【0057】
信号処理部405は、ベースバンド信号404-1、404-2、・・・、404-N、および、制御信号410を入力とし、制御信号410に基づいて、復調、誤り訂正復号の処理を行い、データ406、送信用制御情報407、制御情報408を出力する。つまり、信号処理部405は、時間同期、周波数同期、チャネル推定などの処理も行う。
【0058】
設定部409は、制御情報408を入力とし、受信方法に関する設定を行い、制御信号410を出力する。
【0059】
信号処理部452は、情報451、送信用制御情報407を入力とし、誤り訂正符号化、設定した変調方式によるマッピングなどの処理を行い、ベースバンド信号群453を出力する。
【0060】
無線部群454は、ベースバンド信号群453を入力とし、帯域制限、周波数変換、増幅等の処理を行い、送信信号群455を出力し、送信信号群455は、送信アンテナ群456から、電波として出力される。
【0061】
図5は、アンテナ部401-1、401-2、・・・、401-Nの構成の一例を示している。各アンテナ部は、図5のように複数のアンテナを具備している。なお、図5では、アンテナを4つ描いているが、各アンテナ部は、複数のアンテナを具備していればよい。なお、アンテナ部は、アンテナの本数は4に限ったものではない。
【0062】
図5は、アンテナ部401-iの構成となる。iは1以上N以下の整数である。
【0063】
乗算部503-1は、アンテナ501-1で受信した受信信号502-1、および、制御信号500(図4の制御信号410に相当)を入力とし、制御信号500に含まれる乗算係数の情報に基づき、受信信号502-1に対し、係数D1を乗算し、乗算後の信号504-1を出力する。なお、係数D1は複素数で定義できる。したがって、D1は実数をとることもできる。したがって、受信信号502-1をe1(t)とすると、乗算後の信号504-1はD1×e1(t)とあらわすことができる(tは時間)。
【0064】
同様に、乗算部503-2は、アンテナ501-2で受信した受信信号502-2、および、制御信号500を入力とし、制御信号500に含まれる乗算係数の情報に基づき、受信信号502-2に対し、係数D2を乗算し、乗算後の信号504-2を出力する。なお、係数D2は複素数で定義できる。したがって、D2は実数をとることもできる。したがって、受信信号502-2をe2(t)とすると、乗算後の信号504-2はD2×e2(t)とあらわすことができる(tは時間)。
【0065】
乗算部503-3は、アンテナ501-3で受信した受信信号502-3、および、制御信号500を入力とし、制御信号500に含まれる乗算係数の情報に基づき、受信信号502-3に対し、係数D3を乗算し、乗算後の信号504-3を出力する。なお、係数D3は複素数で定義できる。したがって、D3は実数をとることもできる。したがって、受信信号502-3をe3(t)とすると、乗算後の信号504-3はD3×e3(t)とあらわすことができる(tは時間)。
【0066】
乗算部503-4は、アンテナ501-4で受信した受信信号502-4、および、制御信号500を入力とし、制御信号500に含まれる乗算係数の情報に基づき、受信信号502-4に対し、係数D4を乗算し、乗算後の信号504-4を出力する。なお、係数D4は複素数で定義できる。したがって、D4は実数をとることもできる。したがって、受信信号502-4をe4(t)とすると、乗算後の信号504-4はD4×e4(t)とあらわすことができる(tは時間)。
【0067】
合成部505は、乗算後の信号504-1、504-2、504-3、504-4を入力とし、乗算後の信号504-1、504-2、504-3、504-4を加算し、合成後の信号506(図4の受信信号402-iに相当する)を出力とする。したがって、合成後の信号506は、D1×e1(t)+D2×e2(t)+D3×e3(t)+D4×e4(t)とあらわされる。
【0068】
図6は、本実施の形態における図4の端末の構成とは異なる端末の構成を示しており、図6において、図4と同様に動作するものについては、同一番号を付しており、以下では説明を省略する。
【0069】
乗算部603-1は、アンテナ601-1で受信した受信信号602-1、および、制御信号410を入力とし、制御信号410に含まれる乗算係数の情報に基づき、受信信号602-1に対し、係数G1を乗算し、乗算後の信号604-1を出力する。なお、係数G1は複素数で定義できる。したがって、G1は実数をとることもできる。したがって、受信信号602-1をc1(t)とすると、乗算後の信号604-1はG1×c1(t)とあらわすことができる(tは時間)。
【0070】
同様に、乗算部603-2は、アンテナ601-2で受信した受信信号602-2、および、制御信号410を入力とし、制御信号410に含まれる乗算係数の情報に基づき、受信信号602-2に対し、係数G2を乗算し、乗算後の信号604-2を出力する。なお、係数G2は複素数で定義できる。したがって、G2は実数をとることもできる。したがって、受信信号602-2をc2(t)とすると、乗算後の信号604-2はG2×c2(t)とあらわすことができる(tは時間)。乗算部603-3から乗算部603-(L-1)までの説明は省略する。
【0071】
乗算部603-Lは、アンテナ601-Lで受信した受信信号602-L、および、制御信号410を入力とし、制御信号410に含まれる乗算係数の情報に基づき、受信信号602-Lに対し、係数GLを乗算し、乗算後の信号604-Lを出力する。なお、係数GLは複素数で定義できる。したがって、GLは実数をとることもできる。したがって、受信信号602-LをcL(t)とすると、乗算後の信号604-LはGL×cL(t)とあらわすことができる(tは時間)。
【0072】
したがって、乗算部603-iは、アンテナ601-iで受信した受信信号602-i、および、制御信号410を入力とし、制御信号410に含まれる乗算係数の情報に基づき、受信信号602-iに対し、係数Giを乗算し、乗算後の信号604-iを出力する。なお、係数Giは複素数で定義できる。したがって、Giは実数をとることもできる。したがって、受信信号602-iをci(t)とすると、乗算後の信号604-iはGi×ci(t)とあらわすことができる(tは時間)。なお、iは1以上L以下の整数とし、Lは2以上の整数である。
【0073】
処理部605は、乗算後の信号604-1、乗算後の信号604-2、・・・、乗算後の信号604-L、および、制御信号410を入力とし、制御信号410に基づき、信号処理を行い、処理後の信号606-1、606-2、・・・、606-Nを出力する。Nは2以上の整数とする。このとき、乗算後の信号604-iをp(t)とあらわす。iは1以上L以下の整数とする。すると、処理後の信号606-j(r(t))は、以下のようにあらわされる(jは1以上N以下の整数)。
【0074】
【数2】
【0075】
なお、式(2)において、Bjiは複素数で定義できる値である。したがって、Bjiは実数をとることもできる。
【0076】
図7は、基地局と端末の通信状態の一例を示している。なお、基地局は、アクセスポイント、放送局などと呼ぶことがある。
【0077】
基地局700は、複数のアンテナを具備し、送信用のアンテナ701から、複数の送信信号を送信する。このとき、基地局700は、例えば、図1図3のような構成で構成されており、信号処理部102(および/または、重み付け合成部301)において、プリコーディング(重み付け合成)を行うことで、送信ビームフォーミング(指向性制御)を行う。
【0078】
そして、図7は、ストリーム1のデータを伝送するための送信ビーム702-1、ストリーム1のデータを伝送するための送信ビーム702-2、ストリーム1のデータを伝送するための送信ビーム702-3を示す。
【0079】
図7は、ストリーム2のデータを伝送するための送信ビーム703-1、ストリーム2のデータを伝送するための送信ビーム703-2、ストリーム2のデータを伝送するための送信ビーム703-3を示す。
【0080】
なお、図7では、ストリーム1のデータを伝送するための送信ビームの数を3、ストリーム2のデータを伝送するための送信ビームの数を3としているが、これに限ったものではなく、ストリーム1のデータを伝送するための送信ビームが複数、ストリーム2のデータを伝送するための送信ビームが複数であればよい。
【0081】
図7は、端末704-1、704-2、704-3、704-4、704-5を含み、例えば、図4図5に示す端末と同じ構成である。
【0082】
例えば、端末704-1は、「信号処理部405」、および/または、「アンテナ401-1から401-N」、および/または、「乗算部603-1から603-L、および、処理部605」により、受信時の指向性制御を行い、受信指向性705-1、および、受信指向性706-1を形成する。そして、受信指向性705-1により、端末704-1は、ストリーム1のデータを伝送するための送信ビーム702-1の受信及び復調が可能となり、受信指向性706-1により、端末704-1は、ストリーム2のデータを伝送するための送信ビーム703-1の受信及び復調が可能となる。
【0083】
同様に、端末704-2は、「信号処理部405」、および/または、「アンテナ401-1から401-N」、および/または、「乗算部603-1から603-L、および、処理部605」により、受信時の指向性制御を行い、受信指向性705-2、および、受信指向性706-2を形成する。そして、受信指向性705-2により、端末704-2は、ストリーム1のデータを伝送するための送信ビーム702-1の受信及び復調が可能となり、受信指向性706-2により、端末704-2は、ストリーム2のデータを伝送するための送信ビーム703-1の受信及び復調が可能となる。
【0084】
端末704-3は、「信号処理部405」、および/または、「アンテナ401-1から401-N」、および/または、「乗算部603-1から603-L、および、処理部605」により、受信時の指向性制御を行い、受信指向性705-3、および、受信指向性706-3を形成する。
【0085】
そして、受信指向性705-3により、端末704-3は、ストリーム1のデータを伝送するための送信ビーム702-2の受信及び復調が可能となり、受信指向性706-3により、端末704-3は、ストリーム2のデータを伝送するための送信ビーム703-2の受信及び復調が可能となる。
【0086】
端末704-4は、「信号処理部405」、および/または、「アンテナ401-1から401-N」、および/または、「乗算部603-1から603-L、および、処理部605」により、受信時の指向性制御を行い、受信指向性705-4、および、受信指向性706-4を形成する。そして、受信指向性705-4により、端末704-4は、ストリーム1のデータを伝送するための送信ビーム702-3の受信及び復調が可能となり、受信指向性706-4により、端末704-4は、ストリーム2のデータを伝送するための送信ビーム703-2の受信及び復調が可能となる。
【0087】
端末704-5は、「信号処理部405」、および/または、「アンテナ401-1から401-N」、および/または、「乗算部603-1から603-L、および、処理部605」により、受信時の指向性制御を行い、受信指向性705-5、および、受信指向性706-5を形成する。そして、受信指向性705-5により、端末704-5は、ストリーム1のデータを伝送するための送信ビーム702-3の受信及び復調が可能となり、受信指向性706-5により、端末704-5は、ストリーム2のデータを伝送するための送信ビーム703-3の受信及び復調が可能となる。
【0088】
図7では、端末は、ストリーム1のデータを伝送するための送信ビーム702-1、702-2、702-3のうち、空間的な位置により、少なくとも一つの送信ビームを選択し、受信の指向性を向けることで、ストリーム1のデータを高い品質で得ることができ、また、端末は、ストリーム2のデータを伝送するための送信ビーム703-1、703-2、703-3のうち、空間的な位置により、少なくとも一つの送信ビームを選択し、受信の指向性を向けることで、ストリーム2のデータを高い品質で得ることができる。
【0089】
なお、基地局700は、ストリーム1のデータを伝送するための送信ビーム702-1とストリーム2のデータを伝送するための送信ビーム703-1とを、同一周波数(同一周波数帯)、同一時間を用いて、送信する。そして、基地局700は、ストリーム1のデータを伝送するための送信ビーム702-2とストリーム2のデータを伝送するための送信ビーム703-2とを、同一周波数(同一周波数帯)、同一時間を用いて、送信する。また、基地局700は、ストリーム1のデータを伝送するための送信ビーム702-3とストリーム2のデータを伝送するための送信ビーム703-3とを、同一周波数(同一周波数帯)、同一時刻を用いて、送信する。
【0090】
また、ストリーム1のデータを伝送するための送信ビーム702-1、702-2、702-3は、同一周波数(同一周波数帯)のビームであってもよいし、それぞれ、異なる周波数(異なる周波数帯)のビームであってもよい。ストリーム2のデータを伝送するための送信ビーム703-1、703-2、703-3は、同一周波数(同一周波数帯)のビームであってもよいし、それぞれ、異なる周波数(異なる周波数帯)のビームであってもよい。
【0091】
図1図3における基地局の設定部158の動作について、説明する。
【0092】
設定部158は、設定信号160を入力としている。設定信号160は、「マルチキャスト用の送信を行うか/ユニキャスト用の送信を行うか」の情報を含んでおり、図7のような送信を基地局が行う場合、設定信号160により「マルチキャスト用の送信を行う」という情報が、設定部158に入力される。
【0093】
設定信号160は、「マルチキャストを行うときの送信ストリーム数」の情報を含んでおり、図7のような送信を基地局が行う場合、設定信号160により、「送信ストリーム数は2」という情報が、設定部158に入力される。
【0094】
また、設定信号160は、「各ストリームをいくつの送信ビームで送信するか」の情報を含んでいてもよい。図7のような送信を基地局が行う場合、設定信号160により、「ストリーム1を送信する送信ビーム数は3、ストリーム2を送信する送信ビーム数は3」という情報が、設定部158に入力される。
【0095】
なお、図1図3の基地局は、データシンボルが「マルチキャスト用の送信であるか/ユニキャスト用の送信であるか」の情報、「マルチキャストを行うときの送信ストリーム数」の情報、「各ストリームをいくつの送信ビームで送信するか」の情報等を含んだ制御情報シンボルを送信してもよい。これにより、端末は、適切な受信が可能となる。制御情報シンボルの構成の詳細については、後で行う。
【0096】
図8は、図1図3の#i情報101-iと図7を用いて説明した「ストリーム1」「ストリーム2」の関係を説明するための図面である。例えば、#1情報101-1に対して、誤り訂正符号化などの処理を施し、誤り訂正符号化後のデータを得る。この誤り訂正符号化後のデータを#1送信データと名付ける。そして、#1送信データに対してマッピングを行い、データシンボルを得るが、このデータシンボルをストリーム1用、ストリーム2用に振り分け、ストリーム1のデータシンボル(データシンボル群)、および、ストリーム2のデータシンボル(データシンボル群)を得る。そして、ストリーム1のシンボル群は、ストリーム1のデータシンボル(データシンボル群)を含み、ストリーム1のシンボル群は、図1図3の基地局から送信される。また、ストリーム2のシンボル群は、ストリーム2のデータシンボル(データシンボル群)を含み、ストリーム2のシンボル群は、図1図3の基地局から送信される。
【0097】
図9は、横軸時間としたときのフレーム構成の一例を示している。
【0098】
図9のストリーム1の#1シンボル群901-1は、図7におけるストリーム1のデータを伝送するための送信ビーム702-1のシンボル群である。
【0099】
図9のストリーム1の#2シンボル群901-2は、図7におけるストリーム1のデータを伝送するための送信ビーム702-2のシンボル群である。
【0100】
図9のストリーム1の#3シンボル群901-3は、図7におけるストリーム1のデータを伝送するための送信ビーム702-3のシンボル群である。
【0101】
図9のストリーム2の#1シンボル群902-1は、図7におけるストリーム2のデータを伝送するための送信ビーム703-1のシンボル群である。
【0102】
図9のストリーム2の#2シンボル群902-2は、図7におけるストリーム2のデータを伝送するための送信ビーム703-2のシンボル群である。
【0103】
図9のストリーム2の#3シンボル群902-3は、図7におけるストリーム2のデータを伝送するための送信ビーム703-3のシンボル群である。
【0104】
そして、ストリーム1の#1シンボル群901-1、ストリーム1の#2シンボル群901-2、ストリーム1の#3シンボル群901-3、ストリーム2の#1シンボル群902-1、ストリーム2の#2シンボル群902-2、ストリーム2の#3シンボル群902-3は、例えば、時間区間1に存在している。
【0105】
また、前にも記載したように、ストリーム1の#1シンボル群901-1とストリーム2の#2シンボル群902-1は、同一周波数(同一周波数帯)を用いて送信されており、ストリーム1の#2シンボル群901-2とストリーム2の#2シンボル群902-2は、同一周波数(同一周波数帯)を用いて送信されており、ストリーム1の#3シンボル群901-3とストリーム2の#3シンボル群902-3は、同一周波数(同一周波数帯)を用いて送信されている。
【0106】
例えば、図8の手順で、情報から「ストリーム1のデータシンボル群A」および「ストリーム2のデータシンボル群A」を生成した。そして、「ストリーム1のデータシンボル群A」を構成するシンボルと同じシンボルで構成されたシンボル群「ストリーム1のデータシンボル群A-1」、「ストリーム1のデータシンボル群A」を構成するシンボルと同じシンボルで構成されたシンボル群「ストリーム1のデータシンボル群A-2」、「ストリーム1のデータシンボル群A」を構成するシンボルと同じシンボルで構成されたシンボル群「ストリーム1のデータシンボル群A-3」を用意する。
【0107】
つまり、「ストリーム1のデータシンボル群A-1」を構成するシンボルと「ストリーム1のデータシンボル群A-2」を構成するシンボルと「ストリーム1のデータシンボル群A-3」を構成するシンボルは同じである。
【0108】
このとき、図9のストリーム1の#1シンボル群901-1は、「ストリーム1のデータシンボル群A-1」を含んでおり、図9のストリーム1の#2シンボル群901-2は、「ストリーム1のデータシンボル群A-2」を含んでおり、図9のストリーム1の#3シンボル群901-3は、「ストリーム1のデータシンボル群A-3」を含んでいる。つまり、ストリーム1の#1シンボル群901-1、ストリーム1の#2シンボル群901-2、ストリーム1の#3シンボル群901-3は、同一のデータシンボル群を含んでいる。
【0109】
また、「ストリーム2のデータシンボル群A」を構成するシンボルと同じシンボルで構成されたシンボル群「ストリーム2のデータシンボル群A-1」、「ストリーム2のデータシンボル群A」を構成するシンボル群と同じシンボルで構成されたシンボル群「ストリーム2のデータシンボル群A-2」、「ストリーム2のデータシンボル群A」を構成するシンボル群と同じシンボルで構成されたシンボル群「ストリーム2のデータシンボル群A-3」を用意する。
【0110】
つまり、「ストリーム2のデータシンボル群A-1」を構成するシンボルと「ストリーム2のデータシンボル群A-2」を構成するシンボルと「ストリーム2のデータシンボル群A-3」を構成するシンボルは同じである。
【0111】
このとき、図9のストリーム2の#1シンボル群902-1は、「ストリーム2のデータシンボル群A-1」を含んでおり、図9のストリーム2の#2シンボル群902-2は、「ストリーム2のデータシンボル群A-2」を含んでおり、図9のストリーム2の#3シンボル群902-3は、「ストリーム2のデータシンボル群A-3」を含んでいる。つまり、ストリーム2の#1シンボル群902-1、ストリーム2の#2シンボル群902-2、ストリーム2の#3シンボル群902-3は、同一のデータシンボル群を含んでいる。
【0112】
図10は、図9で説明した「ストリームXのシンボル群#Y」(X=1,2;Y=1,2,3)のフレーム構成の一例を示している。図10において、横軸時間であり、1001は制御情報シンボル、1002はストリームのデータシンボル群である。このとき、ストリームのデータシンボル群1002は、図9を用いて説明した「ストリーム1のデータシンボル群A」または「ストリーム2のデータシンボル群A」を伝送するためのシンボルである。
【0113】
なお、図10のフレーム構成において、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式などのマルチキャリア方式を用いてもよく、この場合、周波数軸方向にシンボルが存在していてもよい。また、各シンボルには、受信装置が時間及び周波数同期を行うためのリファレンスシンボル、受信装置が信号を検出するためのリファレンスシンボル、受信装置がチャネル推定を行うためのリファレンスシンボルなどが含まれていてもよい。そして、フレーム構成は図10に限ったものではなく、制御情報シンボル1001、ストリームのデータシンボル群1002をどのように配置してもよい。なお、リファレンスシンボルは、プリアンブル、パイロットシンボルと呼ぶこともある。
【0114】
次に、制御情報シンボル1001の構成について説明する。
【0115】
図11は、図10の制御情報シンボルとして送信するシンボルの構成の一例を示しており、横軸は時間である。図11において、端末は、「端末が受信指向性制御を行うためのトレーニングシンボル」1101を受信することで、「信号処理部405」、および/または、「アンテナ401-1から401-N」、および/または、「乗算部603-1から603-L、および、処理部605」で実施する、受信時の指向性制御のための信号処理方法を決定する。
【0116】
端末は、「マルチキャストを行っているときの送信ストリーム数を通知するためのシンボル」1102を受信することで、端末は、得る必要があるストリーム数を知る。
【0117】
端末は、「ストリームのデータシンボルがどのストリームのデータシンボルであるかを通知するためのシンボル」1103を受信することで、端末は、基地局が送信しているストリームのうち、どのストリームを受信できているか、を知ることができる。
【0118】
上記についての例を説明する。
【0119】
図7のように、基地局がストリーム、送信ビームを送信している場合について説明する。そして、図9のストリーム1の#1シンボル群901-1における制御情報シンボルの具体的な情報について説明する。
【0120】
図7の場合、基地局は「ストリーム1」および「ストリーム2」を送信しているため、「マルチキャストを行っているときの送信ストリーム数を通知するためのシンボル」1102の情報は「2」という情報となる。
【0121】
また、図9のストリーム1の#1シンボル群901-1は、ストリーム1のデータシンボルを送信しているため、「ストリームのデータシンボルがどのストリームのデータシンボルであるかを通知するためのシンボル」1103の情報は「ストリーム1」という情報になる。
【0122】
例えば、端末が、図9のストリーム1の#1シンボル群901-1を受信した場合について説明する。このとき、端末は、「マルチキャストを行っているときの送信ストリーム数を通知するためのシンボル」1102から「送信ストリーム数が2」、「ストリームのデータシンボル群がどのストリームのデータシンボルであるかを通知するためのシンボル」1103から「ストリーム1のデータシンボル」を得たことを認識する。
【0123】
その後、端末は、「送信ストリーム数が2」、得ているデータシンボルが「ストリーム1のデータシンボル」であると認識するため、「ストリーム2のデータシンボル」を得る必要があると認識する。よって、端末は、ストリーム2のシンボル群を探す作業を開始することができる。例えば、端末は、図9のストリーム2の#1シンボル群902-1、ストリーム2の#2シンボル群902-2、ストリーム2の#3シンボル群902-3のいずれかの送信ビームを、探す。
【0124】
そして、端末は、ストリーム2の#1シンボル群902-1、ストリーム2の#2シンボル群902-2、ストリーム2の#3シンボル群902-3のいずれかの送信ビームを得ることで、ストリーム1のデータシンボルとストリーム2のデータシンボルの両者のデータシンボルを得る。
【0125】
このように、制御情報シンボルを構成することで、端末は、的確にデータシンボルを得ることができるという効果を得る。
【0126】
以上のように、マルチキャスト伝送及びブロードキャストデータ伝送において、基地局が、データシンボルを複数の送信ビームを用いて送信し、端末は、複数の送信ビームから、品質のよい、ビームを選択的に受信することにより、基地局が送信した変調信号は、送信指向性制御、受信指向性制御を行っているため、高いデータの受信品質が得られるエリアを広くすることができるという効果を得る。
【0127】
また、上述の説明では、端末が、受信指向性制御を行っていることを説明したが、端末は、受信指向性制御を行わなくても、上述の効果を得ることは可能である。
【0128】
なお、図10の「ストリームのデータシンボル群」1002の変調方式は、どのような変調方式であってもよく、「ストリームのデータシンボル群」1002の変調方式のマッピング方法は、シンボルごとに切り替わってもよい。つまり、マッピング後に同相I-直交Q平面上において、コンスタレーションの位相が、シンボルごとに切り替わってもよい。
【0129】
図12は、基地局と端末の通信状態の図7とは異なる例である。なお、図12において、図7と同様に動作するものについては同一番号を付している。
【0130】
基地局700は、複数のアンテナを具備し、送信用のアンテナ701から、複数の送信信号を送信する。このとき、基地局700は、例えば、図1図3のような構成で構成されており、信号処理部102、(および/または、重み付け合成部301)において、プリコーディング(重み付け合成)を行うことで、送信ビームフォーミング(指向性制御)を行う。
【0131】
そして、図12は、「変調信号1」を伝送するための送信ビーム1202-1、「変調信号1」を伝送するための送信ビーム1202-2、「変調信号1」を伝送するための送信ビーム1202-3を示す。
【0132】
図12は、「変調信号2」を伝送するための送信ビーム1203-1、「変調信号2」を伝送するための送信ビーム1203-2、「変調信号2」を伝送するための送信ビーム1203-3を示す。
【0133】
なお、図12では、「変調信号1」を伝送するための送信ビームの数を3、「変調信号2」を伝送するための送信ビームの数を3としているが、これに限ったものではなく、「変調信号1」を伝送するための送信ビームが複数、「変調信号2」を伝送するための送信ビームが複数であればよい。そして、「変調信号1」、「変調信号2」については、後で、詳しく説明する。
【0134】
図12は、端末704-1、704-2、704-3、704-4、704-5を含み、例えば、図4図5における端末と同じ構成である。
【0135】
例えば、端末704-1は、「信号処理部405」、および/または、「アンテナ401-1から401-N」、および/または、「乗算部603-1から603-L、および、処理部605」により、受信時の指向性制御を行い、受信指向性705-1、および、受信指向性706-1を形成する。そして、受信指向性705-1により、端末704-1は、「変調信号1」を伝送するための送信ビーム1202-1の受信及び復調が可能となり、受信指向性706-1により、端末704-1は、「変調信号2」を伝送するための送信ビー1203-1の受信及び復調が可能となる。
【0136】
同様に、端末704-2は、「信号処理部405」、および/または、「アンテナ401-1から401-N」、および/または、「乗算部603-1から603-L、および、処理部605」により、受信時の指向性制御を行い、受信指向性705-2、および、受信指向性706-2を形成する。そして、受信指向性705-2により、端末704-2は、「変調信号1」を伝送するための送信ビーム1202-1の受信及び復調が可能となり、受信指向性706-2により、端末704-2は、「変調信号2」を伝送するための送信ビーム1203-1の受信及び復調が可能となる。
【0137】
端末704-3は、「信号処理部405」、および/または、「アンテナ401-1から401-N」、および/または、「乗算部603-1から603-L、および、処理部605」により、受信時の指向性制御を行い、受信指向性705-3、および、受信指向性706-3を形成する。
【0138】
そして、受信指向性705-3により、端末704-3は、「変調信号1」を伝送するための送信ビーム1202-2の受信及び復調が可能となり、受信指向性706-3により、端末704-3は、「変調信号2」を伝送するための送信ビーム1203-2の受信及び復調が可能となる。
【0139】
端末704-4は、「信号処理部405」、および/または、「アンテナ401-1から401-N」、および/または、「乗算部603-1から603-L、および、処理部605」により、受信時の指向性制御を行い、受信指向性705-4、および、受信指向性706-4を形成する。そして、受信指向性705-4により、端末704-4は、「変調信号1」を伝送するための送信ビーム1202-3の受信及び復調が可能となり、受信指向性706-4により、端末704-4は、「変調信号2」を伝送するための送信ビーム1203-2の受信及び復調が可能となる。
【0140】
端末704-5は、「信号処理部405」、および/または、「アンテナ401-1から401-N」、および/または、「乗算部603-1から603-L、および、処理部605」により、受信時の指向性制御を行い、受信指向性705-5、および、受信指向性706-5を形成する。そして、受信指向性705-5により、端末704-5は、「変調信号1」を伝送するための送信ビーム1202-3の受信及び復調が可能となり、受信指向性706-5により、端末704-5は、「変調信号2」を伝送するための送信ビーム1203-3の受信及び復調が可能となる。
【0141】
図12における特長的な点は、端末は、「変調信号1」を伝送するための送信ビーム1202-1、1202-2、1202-3のうち、空間的な位置により、少なくとも一つの送信ビームを選択し、受信の指向性を向けることで、「変調信号1」を高い品質で得ることができ、また、端末は、「変調信号2」を伝送するための送信ビーム1203-1、1203-2、1203-3のうち、空間的な位置により、少なくとも一つの送信ビームを選択し、受信の指向性を向けることで、「変調信号2」を高い品質でえることができる。
【0142】
なお、基地局700は、「変調信号1」を伝送するための送信ビーム1202-1と「変調信号2」を伝送するための送信ビーム1203-1とを、同一周波数(同一周波数帯)、同一時間を用いて、送信する。そして、基地局700は、「変調信号1」を伝送するための送信ビーム1202-2と「変調信号2」を伝送するための送信ビーム1203-2とを、同一周波数(同一周波数帯)、同一時間を用いて、送信する。また、基地局700は、「変調信号1」を伝送するための送信ビーム1202-3と「変調信号2」を伝送するための送信ビーム1203-3とを、同一周波数(同一周波数帯)、同一時刻を用いて、送信する。
【0143】
また、「変調信号1」を伝送するための送信ビーム1202-1、1202-2、1202-3は、同一周波数(同一周波数帯)のビームであってもよいし、それぞれ、異なる周波数(異なる周波数帯)のビームであってもよい。「変調信号2」を伝送するための送信ビーム1203-1、1203-2、1203-3は、同一周波数(同一周波数帯)のビームであってもよいし、それぞれ、異なる周波数(異なる周波数帯)のビームであってもよい。
【0144】
図1図3における基地局の設定部158の動作について、説明する。
【0145】
設定部158は、設定信号160を入力としている。設定信号160は、「マルチキャスト用の送信を行うか/ユニキャスト用の送信を行うか」の情報を含んでおり、図12のような送信を基地局が行う場合、設定信号160により「マルチキャスト用の送信を行う」という情報が、設定部158に入力される。
【0146】
設定信号160は、「マルチキャストを行うときの送信変調信号数」の情報を含んでおり、図12のような送信を基地局が行う場合、設定信号160により、「送信変調信号数は2」という情報が、設定部158に入力される。
【0147】
また、設定信号160は、「各変調信号をいくつの送信ビームで送信するか」の情報を含んでいてもよい。図12のような送信を基地局が行う場合、設定信号160により、「変調信号1を送信する送信ビーム数は3、変調信号2を送信する送信ビーム数は3」という情報が、設定部158に入力される。
【0148】
なお、図1図3の基地局は、データシンボルが「マルチキャスト用の送信であるか/ユニキャスト用の送信であるか」の情報、「マルチキャストを行うときの送信変調信号数」の情報、「各変調信号をいくつの送信ビームで送信するか」の情報等を含んだ制御情報シンボルを送信してもよい。これにより、端末は、適切な受信が可能となる。制御情報シンボルの構成の詳細については、後で行う。
【0149】
図13は、図1図3の#i情報101-iと図12を用いて説明した「変調信号1」「変調信号2」の関係を説明するための図面である。
【0150】
例えば、#1情報101-1に対して、誤り訂正符号化などの処理を施し、誤り訂正符号化後のデータを得る。この誤り訂正符号化後のデータを#1送信データと名付ける。そして、#1送信データに対してマッピングを行いデータシンボルを得るが、このデータシンボルをストリーム1用、ストリーム2用に振り分け、ストリーム1のデータシンボル(データシンボル群)、および、ストリーム2のデータシンボル(データシンボル群)を得る。このとき、シンボル番号iにおけるストリーム1のデータシンボルをs1(i)、ストリーム2のデータシンボルをs2(i)とする。すると、シンボル番号iにおける「変調信号1」tx1(i)は、例えば、以下のようにあらわす。
【0151】
【数3】
【0152】
そして、シンボル番号iにおける「変調信号2」tx2(i)は、例えば、以下のようにあらわす。
【0153】
【数4】
【0154】
なお、式(3)、式(4)において、α(i)は複素数で定義することができ(したがって、実数であってもよい)、β(i)は複素数で定義することができ(したがって、実数であってもよい)、γ(i)は複素数で定義することができ(したがって、実数であってもよい)、δ(i)は複素数で定義することができる(したがって、実数であってもよい)。また、α(i)と記載しているが、シンボル番号iの関数でなくてもよく(固定の値であってもよい)、β(i)と記載しているが、シンボル番号iの関数でなくてもよく(固定の値であってもよい)、γ(i)と記載しているが、シンボル番号iの関数でなくてもよく(固定の値であってもよい)、δ(i)と記載しているが、シンボル番号iの関数でなくてもよい(固定の値であってもよい)。
【0155】
そして、データシンボルから構成された「変調信号1のデータ伝送領域の信号」を含んだ「変調信号1のシンボル群」は、図1図3の基地局から送信される。また、データシンボルから構成された「変調信号2のデータ伝送領域の信号」を含んだ「変調信号2のシンボル群」は、図1図3の基地局から送信される。
【0156】
なお、「変調信号1」「変調信号2」に対して、位相変更やCDD(Cyclic Delay Diversity)等の信号処理を行ってもよい。ただし、信号処理の方法はこれに限ったものではない。
【0157】
図14は、横軸時間としたときのフレーム構成の一例を示している。
【0158】
図14の変調信号1の#1シンボル群(1401-1)は、図12における変調信号1のデータを伝送するための送信ビーム1202-1のシンボル群である。
【0159】
図14の変調信号1の#2シンボル群(1401-2)は、図12における変調信号1のデータを伝送するための送信ビーム1202-2のシンボル群である。
【0160】
図14の変調信号1の#3シンボル群(1401-3)は、図12における変調信号1のデータを伝送するための送信ビーム1202-3のシンボル群である。
【0161】
図14の変調信号2の#1シンボル群(1402-1)は、図12における変調信号2のデータを伝送するための送信ビーム1203-1のシンボル群である。
【0162】
図14の変調信号2の#2シンボル群(1402-2)は、図12における変調信号2のデータを伝送するための送信ビーム1203-2のシンボル群である。
【0163】
図14の変調信号2の#3シンボル群(1402-3)は、図12における変調信号2のデータを伝送するための送信ビーム1203-3のシンボル群である。
【0164】
そして、変調信号1の#1シンボル群(1401-1)、変調信号1の#2シンボル群(1401-2)、変調信号1の#3シンボル群(1401-3)、変調信号2の#1シンボル群(1402-1)、変調信号2の#2シンボル群(1402-2)、変調信号2の#3シンボル群(1402-3)は、例えば、時間区間1に存在している。
【0165】
また、前にも記載したように、変調信号1の#1シンボル群(1401-1)と変調信号2の#1シンボル群(1402-1)は、同一周波数(同一周波数帯)を用いて送信されており、変調信号1の#2シンボル群(1401-2)と変調信号2の#2シンボル群(1402-2)は、同一周波数(同一周波数帯)を用いて送信されており、変調信号1の#3シンボル群(1401-3)と変調信号2の#3シンボル群(1402-3)は、同一周波数(同一周波数帯)を用いて送信されている。
【0166】
例えば、図13の手順で、情報から「変調信号1のデータ伝送領域の信号A」および「変調信号2のデータ伝送領域の信号A」を生成した。
【0167】
そして、「変調信号1のデータ伝送領域の信号A」を構成する信号と同等の信号で構成された信号「変調信号1のデータ伝送領域の信号A-1」、「変調信号1のデータ伝送領域の信号A」を構成する信号と同等の信号で構成された信号「変調信号1のデータ伝送領域の信号A-2」、「変調信号1のデータ伝送領域の信号A」を構成する信号と同等の信号で構成された信号「変調信号1のデータ伝送領域の信号A-3」を用意する(つまり、「変調信号1のデータ伝送領域の信号群A-1」を構成する信号と「変調信号1のデータ伝送領域の信号A-2」を構成する信号と「変調信号1のデータ伝送領域の信号A-3」を構成する信号は同じである。)。
【0168】
このとき、図14の変調信号1の#1シンボル群(1401-1)は、「変調信号1のデータ伝送領域の信号A-1」を含んでおり、図14の変調信号1の#2シンボル群(1401-2)は、「変調信号1のデータ伝送領域の信号A-2」を含んでおり、図14の変調信号1の#3シンボル群(1401-3)は、「変調信号1のデータ伝送領域の信号A-3」を含んでいる。つまり、変調信号1の#1シンボル群(1401-1)、変調信号1の#2シンボル群(1401-2)、変調信号1の#3シンボル群(1401-3)は、同等の信号を含んでいる。
【0169】
また、「変調信号2のデータ伝送領域の信号A」を構成する信号と同等の信号で構成された信号「変調信号2のデータ伝送領域の信号A-1」、「変調信号2のデータ伝送領域の信号A」を構成する信号と同等の信号で構成された信号「変調信号2のデータ伝送領域の信号A-2」、「変調信号2のデータ伝送領域の信号A」を構成する信号と同等の信号で構成された信号「変調信号2のデータ伝送領域の信号A-3」を用意する(つまり、「変調信号2のデータ伝送領域の信号A-1」を構成する信号と「変調信号2のデータ伝送領域の信号A-2」を構成する信号と「変調信号2のデータ伝送領域の信号A-3」を構成する信号は同じである。)。
【0170】
このとき、図14の変調信号2の#1シンボル群(1402-1)は、「変調信号2のデータ伝送領域の信号A-1」を含んでおり、図14のストリーム2の#2シンボル群(1402-2)は、「変調信号2のデータ伝送領域の信号A-2」を含んでおり、図14の変調信号2の#3シンボル群(1402-3)は、「変調信号2のデータ伝送領域の信号A-3」を含んでいる。つまり、変調信号2の#1シンボル群(1402-1)、変調信号2の#2シンボル群(1402-2)、変調信号2の#3シンボル群(1402-3)は、同等の信号を含んでいる。
【0171】
図15は、図14で説明した「変調信号Xのシンボル群#Y」(X=1,2;Y=1,2,3)のフレーム構成の一例を示している。図15において、横軸時間であり、1501は制御情報シンボル、1502はデータ伝送用の変調信号送信領域である。このとき、データ伝送用の変調信号送信領域1502は、図14を用いて説明した「変調信号1のデータ伝送領域の信号A」または「変調信号2のデータ伝送領域の信号A」を伝送するためのシンボルである。
【0172】
なお、図15のフレーム構成において、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式などのマルチキャリア方式を用いてもよく、この場合、周波数軸方向にシンボルが存在していてもよい。また、各シンボルには、受信装置が時間及び周波数同期を行うためのリファレンスシンボル、受信装置が信号を検出するためのリファレンスシンボル、受信装置がチャネル推定を行うためのリファレンスシンボルなどが含まれていてもよい。そして、フレーム構成は図15に限ったものではなく、制御情報シンボル1501、データ伝送用の変調信号送信領域1502をどのように配置してもよい。リファレンスシンボルは、例えば、プリアンブル、パイロットシンボルと呼んでも良い。
【0173】
次に、制御情報シンボル1501の構成について説明する。
【0174】
図16は、図15の制御情報シンボルとして送信するシンボルの構成の一例を示しており、横軸は時間である。図16において、1601は、「端末が受信指向性制御を行うためのトレーニングシンボル」であり、端末は、「端末が受信指向性制御を行うためのトレーニングシンボル」1601を受信することで、「信号処理部405」、および/または、「アンテナ401-1から401-N」、および/または、「乗算部603-1から603-L、および、処理部605」で実施する、受信時の指向性制御のための信号処理方法を決定する。
【0175】
1602は、「マルチキャストを行っているときの送信変調信号数を通知するためのシンボル」であり、端末は、「マルチキャストを行っているときの送信変調信号数を通知するためのシンボル」1602を受信することで、端末は、得る必要がある変調信号数を知る。
【0176】
1603は、「変調信号のデータ伝送用の変調信号送信領域がどの変調信号のデータ伝送用の変調信号送信領域であるかを通知するためのシンボル」であり、端末は、「変調信号のデータ伝送用の変調信号送信領域がどの変調信号のデータ伝送用の変調信号送信領域であるかを通知するためのシンボル」1603を受信することで、端末は、基地局が送信している変調信号のうち、どの変調信号を受信できているか、を知ることができる。
【0177】
上記についての例を説明する。
【0178】
図12のように、基地局が「変調信号」、送信ビームを送信している場合を考える。そして、図14の変調信号1の#1シンボル群1401-1における制御情報シンボルの具体的な情報について説明する。
【0179】
図12の場合、基地局は「変調信号1」および「変調信号2」を送信しているため、「マルチキャストを行っているときの送信変調信号数を通知するためのシンボル」1602の情報は「2」という情報となる。
【0180】
また、図14の変調信号1の#1シンボル群1401-1は、変調信号1のデータ伝送領域の信号を送信しているため、「変調信号のデータ伝送用の変調信号送信領域がどの変調信号のデータ伝送用の変調信号送信領域であるかを通知するためのシンボル」1603の情報は「変調信号1」という情報になる。
【0181】
例えば、端末が、図14の変調信号1の#1シンボル群1401-1を受信したとする。このとき、端末は、「マルチキャストを行っているときの送信変調信号数を通知するためのシンボル」1602から「変調信号数2」、「変調信号のデータ伝送用の変調信号送信領域がどの変調信号のデータ伝送用の変調信号送信領域であるかを通知するためのシンボル」1603から「変調信号1」を得ているということを認識する。
【0182】
すると、端末は、存在する「変調信号数2」、得ている変調信号が「変調信号1」であると認識するので、「変調信号2」を得る必要があると認識する。よって、端末は、「変調信号2」を探す作業を開始することができる。例えば、図14の「変調信号2の#1シンボル群」1402-1、「変調信号2の#2シンボル群」1402-2、「変調信号2の#3シンボル群」1402-3のいずれかの送信ビームを、端末は探す。
【0183】
そして、端末は、「変調信号2の#1シンボル群」1402-1、「変調信号2の#2シンボル群」1402-2、「変調信号2の#3シンボル群」1402-3のいずれかの送信ビームを得ることで、「変調信号1」と「変調信号2」の両者を得、ストリーム1のデータシンボル、ストリーム2のデータシンボルを高品質に得ることが可能となる。
【0184】
このように、制御情報シンボルを構成することで、端末は、的確にデータシンボルを得ることができるという効果を得ることができる。
【0185】
以上のように、マルチキャストデータ伝送及びブロードキャストデータ伝送において、基地局が、データシンボルを複数の送信ビームを用いて送信し、端末は、複数の送信ビームから、品質のよい、ビームを選択的に受信することにより、基地局が送信した変調信号は、高いデータの受信品質が得られるエリアを広くすることができるという効果を得ることができる。これは、基地局が、送信指向性制御、受信指向性制御を行っているためである。
【0186】
また、上述の説明では、端末が、受信指向性制御を行っていることを説明したが、端末は、受信指向性制御を行わなくても、上述の効果を得ることは可能である。
【0187】
なお、図7において、各端末は、ストリーム1の変調信号と、ストリーム2の変調信号の両者を得ている場合について説明しているが、必ずしもこのような実施の形態に限ったものではない。例えば、ストリーム1の変調信号を得たい端末、ストリーム2の変調信号を得たい端末、ストリーム1の変調信号およびストリーム2の変調信号の両者を得たい端末が存在するというように、端末によって、得たい変調信号が異なるというような実施をしてもよい。
【0188】
(実施の形態2)
実施の形態1では、マルチキャストデータ伝送及びブロードキャストデータ伝送において、基地局が、データシンボルを複数の送信ビームを用いて送信する方法について説明した。本実施の形態では、実施の形態1の変形例として、基地局が、マルチキャストデータ伝送及びブロードキャストデータ伝送を行うとともに、ユニキャストのデータ伝送を行う場合について説明する。
【0189】
図17は、基地局(または、アクセスポイントなど)と端末の通信状態の一例を示しており、図7と同様に動作するものについては、同一番号を付しており、詳細の説明は省略する。
【0190】
基地局700は、複数アンテナを具備し、送信用のアンテナ701から、複数の送信信号を送信する。このとき、基地局700は、例えば、図1図3のような構成で構成されており、信号処理部102(および/または、重み付け合成部301)において、プリコーディング(重み付け合成)を行うことで、送信ビームフォーミング(指向性制御)を行う。
【0191】
そして、送信ビーム702-1、702-2、702-3、703-1、703-2、703-3の説明については、図7を用いて説明したとおりであるので、説明を省略する。
【0192】
また、端末704-1、704-2、704-3、704-4、704-5、および、受信指向性705-1、705-2、705-3、705-4、705-5、706-1、706-2、706-3、706-4、706-5の説明については、図7を用いて説明したとおりであるので、説明を省略する。
【0193】
図17において、特徴的な点は、基地局が、図7で説明したように、マルチキャストを行うとともに、基地局700と端末(例えば1702)がユニキャストの通信を行う点である。
【0194】
基地局700は、マルチキャスト用の送信ビーム702-1、702-2、702-3、703-1、703-2、703-3に加え、図17では、ユニキャスト用の送信ビーム1701を生成し、端末1702に対し、個別データを伝送する。なお、図17では、端末1702に対し、基地局700は、送信ビーム1701の一つを送信している例を示しているが、送信ビームの数は、一つに限ったものではなく、基地局700は、端末1702に対し、複数の送信ビームを送信してもよい(複数の変調信号を送信してもよい)。
【0195】
そして、端末1702は、「信号処理部405」、および/または、「アンテナ401-1から401-N」、および/または、「乗算部603-1から603-L、および、信号処理部605」により、受信時の指向性制御を行う、受信指向性1703を形成する。これにより、端末1702は、送信ビーム1701の受信及び復調が可能となる。
【0196】
なお、送信ビーム1701を含む送信ビームを生成するために、基地局は、例えば、図1図3のような構成における信号処理部102(および/または、重み付け合成部301)において、プリコーディング(重み付け合成)を行う。
【0197】
逆に、端末1702が、基地局700に対し、変調信号を送信する場合、端末1702は、プリコーディング(または、重み付け合成)を行い、送信ビーム1703を送信し、基地局700は、受信時の指向性制御を行う、受信指向性1701を形成する。これにより、基地局700は、送信ビーム1703の受信及び復調が可能となる。
【0198】
なお、ストリーム1のデータを伝送するための送信ビーム702-1とストリーム2のデータを伝送するための送信ビーム703-1は、同一周波数(同一周波数帯)、同一時間を用いて、基地局700は送信する。そして、ストリーム1のデータを伝送するための送信ビーム702-2とストリーム2のデータを伝送するための送信ビーム703-2は、同一周波数(同一周波数帯)、同一時間を用いて、基地局700は送信する。また、ストリーム1のデータを伝送するための送信ビーム702-3とストリーム2のデータを伝送するための送信ビーム703-3は、同一周波数(同一周波数帯)、同一時刻を用いて、基地局700は送信する。
【0199】
また、ストリーム1のデータを伝送するための送信ビーム702-1、702-2、702-3は、同一周波数(同一周波数帯)のビームであってもよいし、それぞれ、異なる周波数(異なる周波数帯)のビームであってもよい。ストリーム2のデータを伝送するための送信ビーム703-1、703-2、703-3は、同一周波数(同一周波数帯)のビームであってもよいし、それぞれ、異なる周波数(異なる周波数帯)のビームであってもよい。
【0200】
そして、ユニキャスト用の送信ビーム1701は、送信ビーム702-1、702-2、702-3、703-1、703-2、703-3と同一周波数(同一周波数帯)のビームであってもよいし、異なる周波数(異なる周波数帯)のビームであってもよい。
【0201】
また、図17では、ユニキャスト通信を行う端末を1台として記載を進めたが、基地局とユニキャスト通信を行う端末の数は、複数台であってもよい。
【0202】
このとき、基地局の構成図1図3における設定部158の動作について、説明する。
【0203】
設定部158は、設定信号160を入力としている。設定信号160は、「マルチキャスト用の送信を行うか/ユニキャスト用の送信を行うか」の情報を含んでおり、図17のような送信を基地局が行う場合、設定信号160により「マルチキャスト用の送信、ユニキャスト用の送信両者を行う」という情報が、設定部158に入力される。
【0204】
あわせて、設定信号160は、「マルチキャストを行うときの送信ストリーム数」の情報を含んでおり、図17のような送信を基地局が行う場合、設定信号160により、「送信ストリーム数は2」という情報が、設定部158に入力される。
【0205】
また、設定信号160は、「各ストリームをいくつの送信ビームで送信するか」の情報を含んでいてもよい。図17のような送信を基地局が行う場合、設定信号160により、「ストリーム1を送信する送信ビーム数は3、ストリーム2を送信する送信ビーム数は3」という情報が、設定部158に入力される。
【0206】
なお、図1図3の基地局は、データシンボルが「マルチキャスト用の送信であるか/ユニキャスト用の送信であるか」の情報、「マルチキャストを行うときの送信ストリーム数」の情報、「各ストリームをいくつの送信ビームで送信するか」の情報等を含んだ制御情報シンボルを送信してもよい。これにより、端末は、適切な受信が可能となる。
【0207】
さらに、基地局は、ユニキャスト通信を行う端末に対して、基地局が指向性制御を行うためのトレーニング用の制御情報シンボル、端末が指向性制御を行うためのトレーニング用の制御情報シンボルを送信してもよい。
【0208】
図18は、基地局(または、アクセスポイントなど)と端末の通信状態の一例を示しており、図7図12と同様に動作するものについては、同一番号を付しており、詳細の説明は省略する。
【0209】
基地局700は、複数アンテナを具備し、送信用のアンテナ701から、複数の送信信号を送信する。このとき、基地局700は、例えば、図1図3のような構成で構成されており、信号処理部102(および/または、重み付け合成部301)において、プリコーディング(重み付け合成)を行うことで、送信ビームフォーミング(指向性制御)を行う。
【0210】
そして、送信ビーム1202-1、1202-2、1202-3、1203-1、1203-2、1203-3の説明については、図12を用いて説明したとおりであるので、説明を省略する。
【0211】
また、端末704-1、704-2、704-3、704-4、704-5、および、受信指向性705-1、705-2、705-3、705-4、705-5、706-1、706-2、706-3、706-4、706-5の説明については、図12を用いて説明したとおりであるので、説明を省略する。
【0212】
図18において、特徴的な点は、基地局が、図12で説明したように、マルチキャストを行うとともに、基地局700と端末(例えば1702)がユニキャストの通信を行う点である。
【0213】
基地局700は、マルチキャスト用の送信ビーム1202-1、1202-2、1202-3、1203-1、1203-2、1203-3に加え、図18では、ユニキャスト用の送信ビーム1701を生成し、端末1702に対し、個別データを伝送する。なお、図18では、端末1702に対し、基地局700は、送信ビーム1701の一つを送信している例を示しているが、送信ビームの数は、一つに限ったものではなく、基地局700は、端末1702に対し、複数の送信ビームを送信してもよい(複数の変調信号を送信してもよい)。
【0214】
そして、端末1702は、「信号処理部405」、および/または、「アンテナ401-1から401-N」、および/または、「乗算部603-1から603-L、および、信号処理部605」により、受信時の指向性制御を行う、受信指向性1703を形成する。これにより、端末1702は、送信ビーム1701の受信及び復調が可能となる。
【0215】
なお、送信ビーム1701を含む送信ビームを生成するために、基地局は、例えば、図1図3のような構成における信号処理部102(および/または、重み付け合成部301)において、プリコーディング(重み付け合成)を行う。
【0216】
逆に、端末1702が、基地局700に対し、変調信号を送信する場合、端末1702は、プリコーディング(または、重み付け合成)を行い、送信ビーム1703を送信し、基地局700は、受信時の指向性制御を行う、受信指向性1701を形成する。これにより、基地局700は、送信ビーム1703の受信及び復調が可能となる。
【0217】
なお、「変調信号1」を伝送するための送信ビーム1202-1と「変調信号2」を伝送するための送信ビーム1203-1は、同一周波数(同一周波数帯)、同一時間を用いて、基地局700は送信する。そして、「変調信号1」を伝送するための送信ビーム1202-2と「変調信号2」を伝送するための送信ビーム1203-2は、同一周波数(同一周波数帯)、同一時間を用いて、基地局700は送信する。また、「変調信号1」を伝送するための送信ビーム1202-3と「変調信号2」を伝送するための送信ビーム1203-3は、同一周波数(同一周波数帯)、同一時刻を用いて、基地局700は送信する。
【0218】
また、「変調信号1」を伝送するための送信ビーム1202-1、1202-2、1202-3は、同一周波数(同一周波数帯)のビームであってもよいし、それぞれ、異なる周波数(異なる周波数帯)のビームであってもよい。「変調信号2」を伝送するための送信ビーム1203-1、1203-2、1203-3は、同一周波数(同一周波数帯)のビームであってもよいし、それぞれ、異なる周波数(異なる周波数帯)のビームであってもよい。
【0219】
そして、ユニキャスト用の送信ビーム1701は、送信ビーム1202-1、1202-2、1202-3、1203-1、1203-2、1203-3と同一周波数(同一周波数帯)のビームであってもよいし、異なる周波数(異なる周波数帯)のビームであってもよい。
【0220】
また、図18では、ユニキャスト通信を行う端末を1台として記載を進めたが、基地局とユニキャスト通信を行う端末の数は、複数台であってもよい。
【0221】
このとき、基地局の構成図1図3における設定部158の動作について、説明する。
【0222】
設定部158は、設定信号160を入力としている。設定信号160は、「マルチキャスト用の送信を行うか/ユニキャスト用の送信を行うか」の情報を含んでおり、図18のような送信を基地局が行う場合、設定信号160により「マルチキャスト用の送信、ユニキャスト用の送信両者を行う」という情報が、設定部158に入力される。
【0223】
あわせて、設定信号160は、「マルチキャストを行うときの送信ストリーム数」の情報を含んでおり、図18のような送信を基地局が行う場合、設定信号160により、「送信ストリーム数は2」という情報が、設定部158に入力される。
【0224】
また、設定信号160は、「各ストリームをいくつの送信ビームで送信するか」の情報を含んでいてもよい。図18のような送信を基地局が行う場合、設定信号160により、「ストリーム1を送信する送信ビーム数は3、ストリーム2を送信する送信ビーム数は3」という情報が、設定部158に入力される。
【0225】
なお、図1図3の基地局は、データシンボルが「マルチキャスト用の送信であるか/ユニキャスト用の送信であるか」の情報、「マルチキャストを行うときの送信ストリーム数」の情報、「各ストリームをいくつの送信ビームで送信するか」の情報等を含んだ制御情報シンボルを送信してもよい。これにより、端末は、適切な受信が可能となる。
【0226】
さらに、基地局は、ユニキャスト通信を行う端末に対して、基地局が指向性制御を行うためのトレーニング用の制御情報シンボル、端末が指向性制御を行うためのトレーニング用の制御情報シンボルを送信してもよい。
【0227】
次に、実施の形態1の変形例として、基地局が、マルチキャストデータ伝送を複数送信する場合について説明する。
【0228】
図19は、基地局(または、アクセスポイントなど)と端末の通信状態の一例を示しており、図7と同様に動作するものについては、同一番号を付しており、詳細の説明は省略する。
【0229】
基地局700は、複数アンテナを具備し、送信用のアンテナ701から、複数の送信信号を送信する。このとき、基地局700は、例えば、図1図3のような構成で構成されており、信号処理部102(および/または、重み付け合成部301)において、プリコーディング(重み付け合成)を行うことで、送信ビームフォーミング(指向性制御)を行う。
【0230】
そして、送信ビーム702-1、702-2、702-3、703-1、703-2、703-3の説明については、図7を用いて説明したとおりであるので、説明を省略する。
【0231】
また、端末704-1、704-2、704-3、704-4、704-5、および、受信指向性705-1、705-2、705-3、705-4、705-5、706-1、706-2、706-3、706-4、706-5の説明については、図7を用いて説明したとおりであるので、説明を省略する。
【0232】
基地局700は、送信ビーム702-1、702-2、702-3、703-1、703-2、703-3に加えて送信ビーム1901-1、1901-2、1902-1、1902-2を送信する。
【0233】
送信ビーム1901-1は、ストリーム3のデータを伝送するための送信ビームである。また、送信ビーム1901-2も、ストリーム3のデータを伝送するための送信ビームである。
【0234】
送信ビーム1902-1は、ストリーム4のデータを伝送するための送信ビームである。また、送信ビーム1902-2も、ストリーム4のデータを伝送するための送信ビームである。
【0235】
704-1、704-2、704-3、704-4、704-5、1903-1、1903-2、1903-3は端末であり、例えば、図4図5のような構成で構成されている。なお、端末704-1、704-2、704-3、704-4、704-5の動作については、図7を用いて説明したとおりである。
【0236】
端末1903-1は、「信号処理部405」、および/または、「アンテナ401-1から401-N」、および/または、「乗算部603-1から603-L、および、処理部605」により、受信時の指向性制御を行い、受信指向性1904-1、および、受信指向性1905-1を形成する。そして、受信指向性1904-1により、端末1903-1は、ストリーム3のデータを伝送するための送信ビーム1901-2の受信及び復調が可能となり、受信指向性1905-1により、端末1903-1は、ストリーム4のデータを伝送するための送信ビーム1902-2の受信及び復調が可能となる。
【0237】
端末1903-2は、「信号処理部405」、および/または、「アンテナ401-1から401-N」、および/または、「乗算部603-1から603-L、および、処理部605」により、受信時の指向性制御を行い、受信指向性1904-2、および、受信指向性1905-2を形成する。そして、受信指向性1904-2により、端末1903-2は、ストリーム4のデータを伝送するための送信ビーム1902-1の受信及び復調が可能となり、受信指向性1905-2により、端末1903-2は、ストリーム3のデータを伝送するための送信ビーム1901-2の受信及び復調が可能となる。
【0238】
端末1903-3は、「信号処理部405」、および/または、「アンテナ401-1から401-N」、および/または、「乗算部603-1から603-L、および、処理部605」により、受信時の指向性制御を行い、受信指向性1904-3、および、受信指向性1905-3を形成する。そして、受信指向性1904-3により、端末1903-3は、ストリーム3のデータを伝送するための送信ビーム1901-1の受信及び復調が可能となり、受信指向性1905-3により、端末1903-3は、ストリーム4のデータを伝送するための送信ビーム1902-1の受信及び復調が可能となる。
【0239】
端末1903-4は、「信号処理部405」、および/または、「アンテナ401-1から401-N」、および/または、「乗算部603-1から603-L、および、処理部605」により、受信時の指向性制御を行い、受信指向性1904-4、および、受信指向性1905-4を形成する。そして、受信指向性1904-4により、端末1903-4は、ストリーム2のデータを伝送するための送信ビーム703-1の受信及び復調が可能となり、受信指向性1905-4により、端末1903-4は、ストリーム3のデータを伝送するための送信ビーム1901-1の受信及び復調が可能となる。
【0240】
図19において、特徴的な点は、基地局が、マルチキャスト用のデータを含むストリームを複数送信するとともに、各ストリームは、複数の送信ビームで送信されており、各端末は、複数のストリームのうち一つ以上のストリームの送信ビームを選択的に受信する点である。
【0241】
なお、ストリーム1のデータを伝送するための送信ビーム702-1とストリーム2のデータを伝送するための送信ビーム703-1は、同一周波数(同一周波数帯)、同一時間を用いて、基地局700は送信する。そして、ストリーム1のデータを伝送するための送信ビーム702-2とストリーム2のデータを伝送するための送信ビーム703-2は、同一周波数(同一周波数帯)、同一時間を用いて、基地局700は送信する。また、ストリーム1のデータを伝送するための送信ビーム702-3とストリーム2のデータを伝送するための送信ビーム703-3は、同一周波数(同一周波数帯)、同一時刻を用いて、基地局700は送信する。
【0242】
ストリーム3のデータを伝送するための送信ビーム1901-1とストリーム4のデータを伝送するための送信ビーム1902-1は、同一周波数(同一周波数帯)、同一時間を用いて、基地局700は送信する。そして、ストリーム3のデータを伝送するための送信ビーム1901-2とストリーム4のデータを伝送するための送信ビーム1902-2は、同一周波数(同一周波数帯)、同一時間を用いて、基地局700は送信する。
【0243】
また、ストリーム1のデータを伝送するための送信ビーム702-1、702-2、702-3は、同一周波数(同一周波数帯)のビームであってもよいし、それぞれ、異なる周波数(異なる周波数帯)のビームであってもよい。ストリーム2のデータを伝送するための送信ビーム703-1、703-2、703-3は、同一周波数(同一周波数帯)のビームであってもよいし、それぞれ、異なる周波数(異なる周波数帯)のビームであってもよい。
【0244】
ストリーム3のデータを伝送するための送信ビーム1901-1、1901-2は、同一周波数(同一周波数帯)のビームであってもよいし、それぞれ、異なる周波数(異なる周波数帯)のビームであってもよい。また、ストリーム4のデータを伝送するための送信ビーム1902-1、1902-2は、同一周波数(同一周波数帯)のビームであってもよいし、それぞれ、異なる周波数(異なる周波数帯)のビームであってもよい。
【0245】
そして、図1の#1情報101-1からストリーム1のデータシンボルを生成してもよいし、ストリーム2のデータシンボルを生成し、#2情報101-2からストリーム3のデータシンボル、ストリーム4のデータシンボルを生成してもよい。なお、#1情報101-1、#2情報101-2はそれぞれ誤り訂正符号化を行い、その後、データシンボルを生成してもよい。
【0246】
また、図1の#1情報101-1からストリーム1のデータシンボルを生成し、図1の#2情報101-2からストリーム2のデータシンボルを生成し、図1の#3情報101-3からストリーム3のデータシンボルを生成し、図1の#4情報101-4からストリーム4のデータシンボルを生成するとしてもよい。なお、#1情報101-1、#2情報101-2、#3情報101-3、#4情報101-4は、それぞれ、誤り訂正符号化を行い、その後データシンボルを生成してもよい。
【0247】
つまり、各ストリームのデータシンボルは、図1の情報のいずれから生成してもよい。このため、端末は、マルチキャスト用のストリームを選択的に得ることができるという効果を得る。
【0248】
このとき、基地局の構成図1図3における設定部158の動作について、説明する。設定部158は、設定信号160を入力としている。設定信号160は、「マルチキャスト用の送信を行うか/ユニキャスト用の送信を行うか」の情報を含んでおり、図19のような送信を基地局が行う場合、設定信号160により「マルチキャスト用の送信を行う」という情報が、設定部158に入力される。
【0249】
設定信号160は、「マルチキャストを行うときの送信ストリーム数」の情報を含んでおり、図19のような送信を基地局が行う場合、設定信号160により、「送信ストリーム数は4」という情報が、設定部158に入力される。
【0250】
また、設定信号160は、「各ストリームをいくつの送信ビームで送信するか」の情報を含んでいてもよい。図19のような送信を基地局が行う場合、設定信号160により、「ストリーム1を送信する送信ビーム数は3、ストリーム2を送信する送信ビーム数は3、ストリーム3を送信する送信ビーム数は2、ストリーム4を送信する送信ビーム数は2」という情報が、設定部158に入力される。
【0251】
なお、図1図3の基地局は、データシンボルが「マルチキャスト用の送信であるか/ユニキャスト用の送信であるか」の情報、「マルチキャストを行うときの送信ストリーム数」の情報、「各ストリームをいくつの送信ビームで送信するか」の情報等を含んだ制御情報シンボルを送信してもよい。これにより、端末は、適切な受信が可能となる。
【0252】
次に、実施の形態1の変形例として、基地局が、マルチキャストデータ伝送を複数送信する場合について説明する。
【0253】
図20は、基地局(または、アクセスポイントなど)と端末の通信状態の一例を示しており、図7図12図19と同様に動作するものについては、同一番号を付しており、詳細の説明は省略する。
【0254】
基地局700は、複数アンテナを具備し、送信用のアンテナ701から、複数の送信信号を送信する。このとき、基地局700は、例えば、図1図3のような構成で構成されており、信号処理部102(および/または、重み付け合成部301)において、プリコーディング(重み付け合成)を行うことで、送信ビームフォーミング(指向性制御)を行う。
【0255】
そして、送信ビーム1202-1、1202-2、1202-3、1203-1、1203-2、1203-3の説明については、図12の説明と重複するので、説明を省略する。
【0256】
また、端末704-1、704-2、704-3、704-4、704-5、および、受信指向性705-1、705-2、705-3、705-4、705-5、706-1、706-2、706-3、706-4、706-5の説明については、図12の説明と重複するので、説明を省略する。
【0257】
基地局700は、送信ビーム1202-1、1202-2、1202-3、1203-1、1203-2、1203-3に加えて送信ビーム2001-1、2001-2、2002-1、2002-2を送信する。
【0258】
送信ビーム2001-1は、「変調信号3」を伝送するための送信ビームである。また、送信ビーム2001-2も、「変調信号3」を伝送するための送信ビームである。
【0259】
送信ビーム2002-1は、「変調信号4」を伝送するための送信ビームである。また、送信ビーム2002-2も、「変調信号4」を伝送するための送信ビームである。
【0260】
端末704-1、704-2、704-3、704-4、704-5、1903-1、1903-2、1903-3は、例えば、図4図5と同じ構成である。なお、端末704-1、704-2、704-3、704-4、704-5の動作については、図7の説明と同じである。
【0261】
端末1903-1は、「信号処理部405」、および/または、「アンテナ401-1からアンテナ401-Nまで」、および/または、「乗算部603-1から乗算部603-Lまで、および、処理部605」により、受信時の指向性制御を行い、受信指向性1904-1、および、受信指向性1905-1を形成する。そして、受信指向性1904-1により、端末1903-1は、「変調信号3」を伝送するための送信ビーム2001-2の受信及び復調が可能となり、受信指向性1905-1により、端末1903-1は、「変調信号4」を伝送するための送信ビーム2002-2の受信及び復調が可能となる。
【0262】
端末1903-2は、「信号処理部405」、および/または、「アンテナ401-1からアンテナ401-Nまで」、および/または、「乗算部603-1から乗算部603-Lまで、および、処理部605」により、受信時の指向性制御を行い、受信指向性1904-2、および、受信指向性1905-2を形成する。そして、受信指向性1904-2により、端末1903-2は、「変調信号4」を伝送するための送信ビーム2002-1の受信及び復調が可能となり、受信指向性1905-2により、端末1903-2は、「変調信号3」を伝送するための送信ビーム2001-2の受信及び復調が可能となる。
【0263】
端末1903-3は、「信号処理部405」、および/または、「アンテナ401-1からアンテナ401-Nまで」、および/または、「乗算部603-1から乗算部603-Lまで、および、処理部605」により、受信時の指向性制御を行い、受信指向性1904-3、および、受信指向性1905-3を形成する。そして、受信指向性1904-3により、端末1903-3は、「変調信号3」を伝送するための送信ビーム2001-1の受信及び復調が可能となり、受信指向性1905-3により、端末1903-3は、「変調信号4」を伝送するための送信ビーム2002-1の受信及び復調が可能となる。
【0264】
端末1903-4は、「信号処理部405」、および/または、「アンテナ401-1からアンテナ401-Nまで」、および/または、「乗算部603-1から乗算部603-Lまで、および、処理部605」により、受信時の指向性制御を行い、受信指向性1904-4、および、受信指向性1905-4を形成する。そして、受信指向性1904-4により、端末1903-4は、「変調信号3」を伝送するための送信ビーム2001-1の受信及び復調が可能となり、受信指向性1905-4により、端末1903-4は、「変調信号4」を伝送するための送信ビーム2002-1の受信及び復調が可能となる。
【0265】
図20において、基地局が、マルチキャスト用のデータを含む変調信号を複数送信し、各変調信号は、複数の送信ビームで送信されており、各端末は、複数の変調信号のうち一つ以上のストリームの送信ビームを選択的に受信する。
【0266】
なお、基地局700は、「変調信号1」を伝送するための送信ビーム1202-1と「変調信号2」を伝送するための送信ビーム1203-1を、同一周波数(同一周波数帯)、同一時間を用いて、送信する。そして、基地局700は、「変調信号1」を伝送するための送信ビーム1202-2と「変調信号2」を伝送するための送信ビーム1203-2を、同一周波数(同一周波数帯)、同一時間を用いて、送信する。また、基地局700は、「変調信号1」を伝送するための送信ビーム1202-3と「変調信号2」を伝送するための送信ビーム1203-3を、同一周波数(同一周波数帯)、同一時刻を用いて、送信する。
【0267】
基地局700は、「変調信号3」を伝送するための送信ビーム2001-1と「変調信号4」を伝送するための送信ビーム2002-1を、同一周波数(同一周波数帯)、同一時間を用いて、送信する。そして、基地局700は、「変調信号3」を伝送するための送信ビーム2001-2と「変調信号4」を伝送するための送信ビーム2002-2を、同一周波数(同一周波数帯)、同一時間を用いて、送信する。
【0268】
また、ストリーム1のデータを伝送するための送信ビーム702-1、702-2、702-3は、同一周波数(同一周波数帯)のビームであってもよいし、それぞれ、異なる周波数(異なる周波数帯)のビームであってもよい。ストリーム2のデータを伝送するための送信ビーム703-1、703-2、703-3は、同一周波数(同一周波数帯)のビームであってもよいし、それぞれ、異なる周波数(異なる周波数帯)のビームであってもよい。
【0269】
「変調信号3」を伝送するための送信ビーム2001-1、2001-2は、同一周波数(同一周波数帯)のビームであってもよいし、それぞれ、異なる周波数(異なる周波数帯)のビームであってもよい。また、「変調信号4」を伝送するための送信ビーム2002-1、2002-2は、同一周波数(同一周波数帯)のビームであってもよいし、それぞれ、異なる周波数(異なる周波数帯)のビームであってもよい。
【0270】
このとき、基地局の構成図1図3における設定部158の動作について、説明する。設定部158は、設定信号160を入力としている。設定信号160は、「マルチキャスト用の送信を行うか/ユニキャスト用の送信を行うか」の情報を含んでおり、図19に示す送信を基地局が行う場合、設定信号160により「マルチキャスト用の送信を行う」という情報が、設定部158に入力される。
【0271】
設定信号160は、「マルチキャストを行うときの送信変調信号数」の情報を含んでおり、図20に示す送信を基地局が行う場合、設定信号160により、「送信変調信号数は4」という情報が、設定部158に入力される。
【0272】
また、設定信号160は、「各変調信号をいくつの送信ビームで送信するか」の情報を含んでいてもよい。図20に示す送信を基地局が行う場合、設定信号160により、「変調信号1を送信する送信ビーム数は3、変調信号2を送信する送信ビーム数は3、変調信号3を送信する送信ビーム数は2、変調信号4を送信する送信ビーム数は2」という情報が、設定部158に入力される。
【0273】
なお、図1図3の基地局は、データシンボルが「マルチキャスト用の送信であるか/ユニキャスト用の送信であるか」の情報、「マルチキャストを行うときの送信ストリーム数」の情報、「各ストリームをいくつの送信ビームで送信するか」の情報等を含んだ制御情報シンボルを送信してもよい。これにより、端末は、適切な受信が可能となる。
【0274】
なお、図20では、端末は、「変調信号1」の送信ビームと「変調信号2」の送信ビームの両者を受信すると、高い受信品質でストリーム1のデータとストリーム2のデータを得ることができる。
【0275】
同様に、端末は、「変調信号3」の送信ビームと「変調信号4」の送信ビームの両者を受信すると、高い受信品質でストリーム3のデータとストリーム4のデータを得ることができる。
【0276】
そして、図20では、基地局が「変調信号1」、「変調信号2」、「変調信号3」、「変調信号4」を送信する例を説明しているが、基地局は、ストリーム5のデータ及びストリーム6のデータを伝送する「変調信号5」及び「変調信号6」を送信してもよいし、それよりも多くのストリームを伝送するためにより多くの変調信号を送信してもよい。なお、変調信号のそれぞれは1以上の送信ビームを用いて送信される。
【0277】
さらに、図17図18で説明したように、ユニキャスト用の送信ビーム(または受信指向性制御)が一つ以上存在していてもよい。
【0278】
「変調信号1」、「変調信号2」の関係については、図13の説明と重複するので省略する。ここでは、「変調信号3」、「変調信号4」の関係について、図21を用いて説明する。
【0279】
例えば、#2情報101-2に対して、誤り訂正符号化などの処理を施し、誤り訂正符号化後のデータを得る。この誤り訂正符号化後のデータを#2送信データと名付ける。そして、#2送信データに対してマッピングを行い、データシンボルを得るが、このデータシンボルをストリーム3用、ストリーム4用に振り分け、ストリーム3のデータシンボル(データシンボル群)、および、ストリーム4のデータシンボル(データシンボル群)を得る。このとき、シンボル番号iにおけるストリーム3のデータシンボルをs3(i)、ストリーム4のデータシンボルをs4(i)とする。すると、シンボル番号iにおける「変調信号3」tx3(i)は、例えば、以下のようにあらわす。
【0280】
【数5】
【0281】
そして、シンボル番号iにおける「変調信号4」tx4(i)は、例えば、以下のようにあらわす。
【0282】
【数6】
【0283】
なお、式(5)、式(6)において、e(i)、f(i)、g(i)、h(i)は、それぞれ、複素数で定義することができ、したがって、実数であってもよい。
【0284】
また、e(i)、f(i)、g(i)、h(i)と記載しているが、それらはシンボル番号iの関数でなくてもよく、固定の値であってもよい。
【0285】
そして、データシンボルから構成された「変調信号3のデータ伝送領域の信号」を含んだ「変調信号3のシンボル群」は、図1図3の基地局から送信される。また、データシンボルから構成された「変調信号4のデータ伝送領域の信号」を含んだ「変調信号4のシンボル群」は、図1図3の基地局から送信される。
【0286】
(補足)
当然であるが、本明細書において説明した実施の形態、その他の内容を複数組み合わせて、実施してもよい。
【0287】
また、各実施の形態、その他の内容については、あくまでも例であり、例えば、「変調方式、誤り訂正符号化方式(使用する誤り訂正符号、符号長、符号化率等)、制御情報など」を例示していても、別の「変調方式、誤り訂正符号化方式(使用する誤り訂正符号、符号長、符号化率等)、制御情報など」を適用した場合でも同様の構成で実施することが可能である。
【0288】
変調方式については、本明細書で記載している変調方式以外の変調方式を使用しても、本明細書において説明した実施の形態、その他の内容を実施することが可能である。例えば、APSK(Amplitude Phase Shift Keying)、PAM(Pulse Amplitude Modulation)、PSK(Phase Shift Keying)、QAM(Quadrature Amplitude Modulation)を適用してもよいし、各変調方式において、均一マッピング、非均一マッピングとしてもよい。APSKは、例えば、16APSK, 64APSK, 128APSK, 256APSK, 1024APSK, 4096APSKを含み、PAMは、例えば、4PAM, 8PAM, 16PAM, 64PAM, 128PAM, 256PAM, 1024PAM, 4096PAMを含み、PSKは、例えば、BPSK, QPSK, 8PSK, 16PSK, 64PSK, 128PSK, 256PSK, 1024PSK, 4096PSKを含み、QAMは、例えば、4QAM, 8QAM, 16QAM, 64QAM, 128QAM, 256QAM, 1024QAM, 4096QAMを含む。
【0289】
また、I-Q平面における2個、4個、8個、16個、64個、128個、256個、1024個等の信号点の配置方法(2個、4個、8個、16個、64個、128個、256個、1024個等の信号点をもつ変調方式)は、本明細書で示した変調方式の信号点配置方法に限ったものではない。
【0290】
本明細書で記載した「基地局」は、例えば、放送局、基地局、アクセスポイント、端末、携帯電話(mobile phone)などであってもよい。そして、本明細書で記載している「端末」は、テレビ、ラジオ、端末、パーソナルコンピュータ、携帯電話、アクセスポイント、基地局などであってもよい。また、本開示における「基地局」、「端末」は、通信機能を有している機器であって、その機器が、テレビ、ラジオ、パーソナルコンピュータ、携帯電話等のアプリケーションを実行するための装置に何らかのインターフェースを解して接続できるようなに構成されてもよい。また、本実施の形態では、データシンボル以外のシンボル、例えば、パイロットシンボル、制御情報用のシンボルなどが、フレームにおいて、どのように配置されていてもよい。
【0291】
そして、パイロットシンボル、制御情報用のシンボルは、どのような名付け方を行ってもよく、例えば、送受信機において、PSK変調を用いて変調した既知のシンボルであればよく、または、受信機が同期することによって、受信機は、送信機が送信したシンボルを知ることができてもよい。受信機は、このシンボルを用いて、周波数同期、時間同期、各変調信号のチャネル推定(CSI(Channel State Information)の推定)、信号の検出等を行う。なお、パイロットシンボルは、プリアンブル、ユニークワード、ポストアンブル、リファレンスシンボル等と呼ぶことがある。
【0292】
また、制御情報用のシンボルは、データ(アプリケーション等のデータ)以外の通信を実現するための、通信相手に伝送する必要がある情報(例えば、通信に用いている変調方式、誤り訂正符号化方式、誤り訂正符号化方式の符号化率、上位レイヤーでの設定情報等)を伝送するためのシンボルである。
【0293】
なお、本開示は各実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、各実施の形態では、通信装置として行う場合について説明しているが、これに限られるものではなく、この通信方法をソフトウェアとして行うことも可能である。
【0294】
なお、例えば、上記通信方法を実行するプログラムを予めROM(Read Only Memory)に格納しておき、そのプログラムをCPU(Central Processor Unit)によって動作させるようにしても良い。
【0295】
また、上記通信方法を実行するプログラムをコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に格納し、記憶媒体に格納されたプログラムをコンピュータのRAM(Random Access Memory)に記録して、コンピュータをそのプログラムにしたがって動作させるようにしても良い。
【0296】
そして、上記の各実施の形態などの各構成は、典型的には、入力端子及び出力端子を有する集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現されてもよい。これらは、個別に1チップ化されてもよいし、各実施の形態の全ての構成または一部の構成を含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。また、集積回路化の手法はLSIに限られるものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現しても良い。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用しても良い。さらに、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行っても良い。バイオ技術の適応等が可能性としてあり得る。
【0297】
(実施の形態3)
本実施の形態では、実施の形態1、実施の形態2と異なるビームフォーミングを適用したときのマルチキャスト通信方法について説明する。
【0298】
基地局の構成については、実施の形態1の図1から図3を用いて説明したとおりであるため、実施の形態1と同様に動作する部分についての説明は省略する。また、基地局と通信を行う端末の構成についても、実施の形態1の図4から図6を用いて説明したとおりであるため、実施の形態1と同様に動作する部分についての説明は省略する。
【0299】
以下では、本実施の形態における基地局と端末の動作の例を説明する。
【0300】
図22は、基地局が1つの端末に対して、マルチキャスト用送信ストリームを送信している場合を示している。
【0301】
図22において、基地局700は、送信用アンテナから「(マルチキャスト用)ストリーム1-1(ストリーム1の第1ビーム)」の送信ビーム2201-1を端末2202-1に対して送信しており、端末2202-1は、指向性制御を行うことで、受信指向性2203-1を生成し、「ストリーム1-1」の送信ビーム2201-1を受信している。
【0302】
図23は、図22のような基地局と端末の通信状態のために行う「基地局と端末の通信を行うための手順」の説明を行う。
【0303】
[23-1]端末は、まず、基地局に対し、「ストリーム1のマルチキャスト送信の要求」を行う。
【0304】
[23-2]基地局は、[23-1]を受け、「ストリーム1のマルチキャスト送信を行っていない」ことを認識する。そこで、基地局は、端末に対し、ストリーム1のマルチキャスト送信を行うために、送信指向性制御用のトレーニングシンボル、受信指向性制御用のトレーニングシンボルを送信する。
【0305】
[23-3]端末は、基地局が送信した送信指向性制御用のトレーニングシンボル、および、受信指向性制御用のトレーニングシンボルを受信し、基地局が送信指向性制御、端末が受信指向性制御を行うために、基地局に対し、フィードバック情報を送信する。
【0306】
[23-4]基地局は、端末が送信したフィードバック情報に基づいて、送信指向性制御の方法(指向性制御を行うときに使用する重み付け係数の決定など)の決定を行い、送信指向性制御を行い、ストリーム1のデータシンボルを送信する。
【0307】
[23-5]端末は、受信指向性制御方法(指向性制御を行うときに使用する重み付け係数の決定など)の決定を行い、基地局が送信したストリーム1のデータシンボルの受信を開始する。
【0308】
なお、図23の「基地局と端末の通信を行うための手順」は一例であり、各情報の送信の順番は、図23に限ったものではなく、各情報の送信の順番が入れ替わっても同様に実施することができる。また、図23では、端末が受信指向性制御を行う場合を例に説明しているが、端末が受信指向性制御を行わない場合であってもよい。このとき、図23において、基地局は、受信指向性制御用トレーニングシンボルを送信しなくてもよく、また、端末は受信指向性制御方法の決定を行わない。
【0309】
また、基地局が送信指向性制御を行う際、基地局が図1の構成の場合、例えば、図2の乗算部204-1、204-2、204-3、204-4における乗算係数が設定され、また、基地局が図3の構成の場合、例えば、重み付け合成部301において、重み付け係数が設定される。なお、送信するストリーム数は、図22の場合「1」としているが、これに限ったものではない。
【0310】
そして、端末が受信指向性制御を行う際、端末が図4の構成の場合、例えば、図5の乗算部503-1、503-2、503-3、503-4における乗算係数が設定され、また、端末が図6の構成の場合、例えば、乗算部603-1、603-2、・・・、603-Lにおける乗算係数が設定される。
【0311】
図24は、図23における基地局が、送信指向性制御用シンボル、および、受信指向性制御用シンボル、データシンボルを送信する際、基地局が送信するシンボルと端末が送信するシンボルの一例を時間軸において示す図である。図24における(a)は基地局が送信するシンボルの一例を時間軸において示す図であり、図24における(b)は端末が送信するシンボルの一例を時間軸において示す図であり、いずれも横軸は時間である。
【0312】
図23のように基地局と端末の通信が行われた場合、図24に示すように、まず、「基地局送信指向性制御トレーニングシンボル」2401を、基地局は送信する。例えば、「基地局送信指向性制御トレーニングシンボル」2401は、制御情報シンボルと既知のPSKシンボルで構成されている。
【0313】
そして、端末は、基地局が送信した「基地局送信指向性制御トレーニングシンボル」2401を受信し、例えば、基地局が送信に使用するアンテナの情報、指向性制御で使用する乗算係数(または、重み付け係数)に関する情報をフィードバック情報シンボル2402として送信する。
【0314】
基地局は、端末が送信した「フィードバック情報シンボル」2402を受信し、フィードバック情報シンボル2402から送信に使用するアンテナを決定し、また、フィードバック情報シンボル2402から送信指向性制御に用いる係数を決定する。その後、基地局は、「端末受信指向性制御トレーニングシンボル」2403を送信する。例えば、「端末受信指向性制御トレーニングシンボル」2403は、制御情報シンボルと既知PSKシンボルで構成されている。
【0315】
そして、端末は、基地局が送信した「端末受信指向性制御トレーニングシンボル」2403を受信し、例えば、端末が受信に使用するアンテナ、端末が受信指向性制御に使用する乗算係数を決定する。そして、端末は、データシンボルを受信する準備が完了したことをフィードバック情報シンボル2404として送信する。
【0316】
そして、基地局は、端末が送信した「フィードバック情報シンボル」2404を受信し、フィードバック情報シンボル2404に基づき、データシンボル2405を出力する。
【0317】
なお、図24の基地局と端末の通信は、一例であり、シンボルの送信の順番や基地局の送信と端末の送信の順番については、これに限ったものではない。また、「基地局送信指向性制御トレーニングシンボル」2401、「フィードバック情報シンボル」2402、「端末受信指向性制御トレーニングシンボル」2403、「フィードバック情報シンボル」2404、「データシンボル」2405のそれぞれに、信号検出、時間同期、周波数同期、周波数オフセット推定及びチャネル推定のためのプリアンブル、リファレンスシンボル、パイロットシンボル、また、制御情報を伝送するためのシンボルなどが含まれていてもよい。
【0318】
図25は、図23における基地局と端末の通信が完了した後、基地局がストリーム1のデータシンボルを送信する際の、基地局が送信するシンボルの例であり、横軸を時間とする。
【0319】
図25では、基地局は、「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(1)」2501-1-1として、ストリーム1の送信ビーム1の第1番目のデータシンボルを送信する。その後、データシンボル送信可能な区間2502-1が配置される。
【0320】
その後、基地局は、「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(2)」2501-1-2として、(マルチキャスト用)ストリーム1の送信ビーム1の第2番目のデータシンボルを送信する。その後、データシンボル送信可能な区間2502-2が配置される。
【0321】
その後、基地局は、「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(3)」2501-1-3として、(マルチキャスト用)ストリーム1の送信ビーム1の第3番目のデータシンボルを送信する。
【0322】
このようにして、基地局は、図22に示した「(マルチキャスト用)ストリーム1-1」2201-1のデータシンボルを、基地局は送信する。なお、図25において、「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(1)」2501-1-1、「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(2)」2501-1-2、「(マルチキャスト用)データシンボル1-1データシンボル(3)」2501-1-3、・・・には、データシンボル以外に、信号検出、時間同期、周波数同期、周波数オフセット推定、チャネル推定のためのプリアンブル、リファレンスシンボル、パイロットシンボル、また、制御情報を伝送するためのシンボルなどが含まれていてもよい。
【0323】
なお、図25では、データシンボル送信可能な区間2502-1は、ユニキャスト送信区間2503-1を含み、また、データシンボル送信可能な区間2502-2は、ユニキャスト送信区間2503-2を含む。
【0324】
図25では、フレームは、ユニキャスト送信区間2503-1、2503-2を含む。例えば、図25では、基地局は、データシンボル送信可能な区間2502-1のユニキャスト送信区間2503-1を除く区間、および、データシンボル送信可能区間2502-2のユニキャスト送信区間2503-2を除く区間では、マルチキャスト用のシンボルを送信してもよい。この点については、後で、例を用いて説明する。
【0325】
このように、ユニキャスト送信区間をフレームに設けることは、無線通信システムを安定的に動作させるために有用な構成要件となる。この点については、後で例を説明する。なお、ユニキャスト送信区間は、図25のような時間的位置でなくてもよく、どのように時間的に配置してもよい。なお、ユニキャスト送信区間は、基地局がシンボルを送信してもよいし、端末がシンボルを送信してもよい。
【0326】
また、基地局によって、直接的に、ユニキャスト送信区間を設定できるような構成であってもよいが、別の方法として、基地局が、マルチキャスト用のシンボルを送信するための最大送信データ伝送速度を設定するようにしてもよい。
【0327】
例えば、基地局が送信可能なデータの伝送速度が2Gbps(bps: bits per second)であり、基地局において、マルチキャスト用のシンボルを送信するのに割り当てることができるデータの最大伝送速度を1.5Gbpsとする場合、500Mbpsに相当するユニキャスト送信区間を設定することができる。
【0328】
このように、ユニキャスト送信区間を基地局において間接的に設定できるような構成であってもよい。なお、別の具体的な例については後で説明を行う。
【0329】
なお、図22の状態に伴い、図25では、「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(1)」2501-1-1、「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(2)」2501-1-2、「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(3)」2501-1-3が存在するフレーム構成を記載しているが、これに限ったものではない。例えば、ストリーム1(ストリーム1-1)以外のマルチキャスト用のストリームのデータシンボルが存在してもよいし、ストリーム1の第2の送信ビームであるストリーム1-2のデータシンボル、ストリーム1の第3の送信ビームであるストリーム1-3データストリームが存在していてもよい。この点については、後で説明を行う。
【0330】
図26は、図22の基地局が1つの端末に対して、マルチキャスト用送信ストリームを送信している状態に対し、新たに端末が1つ追加されたときの状態を示しており、図22と同様に動作するものについては同一番号を付している。
【0331】
図26において、新たに追加された端末は2202-2である。端末2202-2は、指向性制御を行うことで、受信指向性2203-2を生成し、「(マルチキャスト用)ストリーム1-1」の送信ビーム2201-1を受信する。
【0332】
次に、図26について説明する。
【0333】
以下の説明では、図26において、基地局700と端末2202-1がマルチキャスト通信を行っている状態に対し、新たに端末2202-2がマルチキャスト通信に参加するという状態である。したがって、図27に示すように基地局は、「端末受信指向性制御トレーニングシンボル」2701と「データシンボル」2702を送信しており、図24に示した「基地局送信トレーニングシンボル」は送信しない。なお、図27において、横軸は時間である。
【0334】
図28は、図26のように基地局が2つの端末にマルチキャスト用の送信ビームを送信している状態になるために行われる動作の例を示している。
【0335】
[28-1]端末2202-2は、基地局に対して「ストリーム1のマルチキャスト送信の要求」を行う。なお、「ストリーム1のマルチキャスト送信の要求」は、図25におけるユニキャスト送信区間に送信される。
【0336】
[28-2]基地局は、[28-1]を受け、「マルチキャスト用のストリーム1の送信を行っていること」を端末2202-2に通知する。なお、「マルチキャスト用のストリーム1の送信を行っていること」の通知は、図25におけるユニキャスト送信区間に送信される。
【0337】
[28-3]端末2202-2は、[28-2]を受け、マルチキャスト用のストリーム1の受信を開始するために、受信指向性制御を実施する。そして、端末2202-2は、受信指向性制御を行い、「マルチキャスト用のストリーム1」の受信ができたことを、基地局に通知する。
【0338】
[28-4]基地局は、[28-3]を受け、端末が「マルチキャスト用のストリーム1」を受信できたことを確認する。
【0339】
[28-5]端末2202-2は、受信指向性制御を行い、「マルチキャスト用のストリーム1」の受信を開始する。
【0340】
図29は、図22の基地局が一つの端末に対して、マルチキャスト用送信ストリームを送信している状態に対し、新たに端末一つが追加されたときの状態を示しており、図22と同様に動作するものについては同一番号を付している。
【0341】
図29において、新たに追加された端末は2202-2である。このとき、図26と異なる点は、基地局700は、「(マルチキャスト用)ストリーム1-2(ストリーム1の第2)」の送信ビーム2201-2を新たに送信し、端末2202-2は、指向性制御を行うことで、受信指向性2203-2を生成し、「(マルチキャスト用)ストリーム1-2」の送信ビーム2201-2を受信する。
【0342】
次に、図29のような状態のために行われる制御について説明する。
【0343】
以下の説明では、図29において、基地局700と端末2202-1がマルチキャスト通信を行っている状態に対し、新たに端末2202-2がマルチキャスト通信に参加するという状態である。
【0344】
図30は、図29のように基地局が2つの端末にマルチキャスト用の送信ビームを送信している状態になるために行われる動作の例を示している。
【0345】
[30-1]端末2202-2は、基地局に対して「ストリーム1のマルチキャスト送信の要求」を行う。なお、「ストリーム1のマルチキャスト送信の要求」は、図25におけるユニキャスト送信区間に送信される。
【0346】
[30-2]基地局は、[30-1]を受け、「マルチキャスト用のストリーム1の送信を行っていること」を端末2202-2に通知する。なお、「マルチキャスト用のストリーム1の送信を行っていること」の通知は、図25におけるユニキャスト送信区間に送信されている。
【0347】
[30-3]端末2202-2は、[30-2]を受け、「マルチキャスト用のストリーム1を受信していないこと」を基地局に通知する。なお、「マルチキャスト用のストリーム1を受信していないこと」の通知は、図25におけるユニキャスト送信区間に送信されている。
【0348】
[30-4]基地局は、[30-3]を受け、マルチキャスト用のストリーム1の別の送信ビーム(つまり、図29の送信ビーム2201-2)を送信すると決定する。なお、ここでは、マルチキャスト用のストリーム1の別の送信ビームを送信すると判断しているが、マルチキャスト用のストリーム1の別の送信ビームを送信しないと判断してもよい。この点については、後で説明する。
【0349】
そこで、基地局は、端末2202-2に対し、ストリーム1のマルチキャスト送信を行うために、送信指向性制御用のトレーニングシンボル、受信指向性制御用のトレーニングシンボルを送信する。なお、これらのシンボルの送信とは別に、図29におけるストリーム1-1の送信ビームを、基地局は送信している。この点については、後で説明する。
【0350】
[30-5]端末2202-2は、基地局が送信した送信指向性制御用のトレーニングシンボル、および、受信指向性制御用のトレーニングシンボルを受信し、基地局が送信指向性制御、端末2202-2が受信指向性制御を行うために、基地局に対し、フィードバック情報を送信する。
【0351】
[30-6]基地局は、端末2202-2が送信したフィードバック情報に基づいて、送信指向性制御の方法(指向性制御を行うときに使用する重み付け係数の決定など)の決定を行い、ストリーム1のデータシンボル(図29のストリーム1-2の送信ビーム2201-2)を送信する。
【0352】
[30-7]端末2202-2は、受信指向性制御方法(指向性制御を行うときに使用する重み付け係数の決定など)の決定を行い、基地局が送信したストリーム1のデータシンボル(図29のストリーム1-2の送信ビーム2201-2)の受信を開始する。
【0353】
なお、図30の「基地局と端末の通信を行うための手順」は一例であり、各情報の送信の順番は、図30に限ったものではなく、各情報の送信の順番が入れ替わっても同様に実施することができる。
【0354】
また、図30では、端末の受信指向性制御を行う場合を例に説明しているが、端末が受信指向性制御を行わないような場合であってもよい。このとき、図30において、基地局は、受信指向性制御用のトレーニングシンボルを送信しなくてもよく、また、端末は受信指向性制御方法の決定を行わなくてもよい。
【0355】
また、基地局が送信指向性制御を行う際、基地局の構成が図1の構成の場合、例えば、図2の乗算部204-1、204-2、204-3、204-4における乗算係数が設定され、また、基地局の構成が図3の構成の場合、例えば、重み付け合成部301において、重み付け係数が設定される。なお、送信するストリーム数は、図29の場合、「2」としているが、これに限ったものではない。
【0356】
そして、端末2202-1、2202-2が受信指向性制御を行う際、端末の構成が図4の構成の場合、例えば、図5の乗算部503-1、503-2、503-3、503-4における乗算係数が設定され、また、端末の構成が図6の構成の場合、例えば、乗算部603-1、603-2、・・・、603-Lにおける乗算係数が設定される。
【0357】
図31は、図30における基地局と端末の通信が完了した後、基地局がストリーム1のデータシンボルを送信する際の、基地局が送信するシンボルの例であり、横軸を時間とする。
【0358】
図31では、図29の「ストリーム1-1」が存在しているので、図25と同様に、「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(M)」2501-1-M、「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(M+1)」2501-1-(M+1)、「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(M+2)」2501-1-M+2が存在する。なお、「(M)、(M+1)、(M+2)」と記載しているが、(マルチキャスト用)ストリーム1-1は、(マルチキャスト用)ストリーム1-2が存在する前から存在しているからである。したがって、図31では、Mは2以上の整数とする。
【0359】
そして、図31に示すように、ユニキャスト送信区間2503-1、2503-2以外の区間において、「(マルチキャスト用)ストリーム1-2データシンボル(1)」3101-1、「(マルチキャスト用)ストリーム1-2データシンボル(2)」3101-2、「(マルチキャスト用)ストリーム1-2データシンボル(3)」3101-3が存在している。
【0360】
これまでの説明のように、以下のような特長をもつ。
【0361】
・「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(M)」2501-1-M、「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(M+1)」2501-1-(M+1)、「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(M+2)」2501-1-(M+2)、「(マルチキャスト用)ストリーム1-2データシンボル(1)」3101-1、「(マルチキャスト用)ストリーム1-2データシンボル(2)」3101-2、「(マルチキャスト用)ストリーム1-2データシンボル(3)」3101-3は、いずれも「ストリーム1」を伝送するためのデータシンボルである。
【0362】
・端末は、「ストリーム1-1のデータシンボル」を得ることで、「ストリーム1のデータ」を得ることができる。また、端末は、「ストリーム1-2のデータシンボル」を得ることで、「ストリーム1のデータ」を得ることができる。
【0363】
・「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(M)」2501-1-M、「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(M+1)」2501-1-(M+1)、「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(M+2)」2501-1-(M+2)の送信ビームの指向性と、「(マルチキャスト用)ストリーム1-2データシンボル(1)」3101-1、「(マルチキャスト用)ストリーム1-2データシンボル(2)」3101-2、「(マルチキャスト用)ストリーム1-2データシンボル(3)」3101-3の送信ビームの指向性は異なる。したがって、「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(M)」2501-1-M、「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(M+1)」2501-1-(M+1)、「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(M+2)」2501-1-(M+2)の送信ビームを生成するために使用する基地局の送信装置の乗算係数(または重み付け係数)のセットと、「(マルチキャスト用)ストリーム1-2データシンボル(1)」3101-1、「(マルチキャスト用)ストリーム1-2データシンボル(2)」3101-2、「(マルチキャスト用)ストリーム1-2データシンボル(3)」3101-3の送信ビームを生成するために使用する基地局の送信装置の乗算係数(または重み付け係数)のセットは異なる。
【0364】
以上より、基地局が送信したマルチキャストストリームを2つの端末が受信できるようになる。このとき、送受信で指向性制御を行っているため、マルチキャスト用のストリームを受信することができるエリアを広範にすることができるという効果を得る。また、ストリームの追加、送信ビームの追加は必要なときに限って行うため、データを伝送するための周波数、時間、空間の資源を有効に活用することができるという効果を得る。
【0365】
なお、以降で説明するような制御を行うことがある。制御の詳細は以下のとおりである。
【0366】
図32は、図31と異なる「図30における基地局と端末の通信が完了した後、基地局が(ストリーム1の)データシンボルを送信する際の、基地局が送信するシンボルの例」であり、横軸を時間とする。なお、図32において、図25図31と同様に動作するものについては、同一番号を付している。
【0367】
図32において、図31と異なる点は、ユニキャスト送信区間2503-1、2503-2を時間的に長く設定しているため、基地局は、これ以上のマルチキャスト用のシンボルを追加して、送信しない点である。
【0368】
図33は、図29のように基地局が2つの端末(端末2202-1、2202-2)にマルチキャスト用の送信ビームを送信しているのに加え、新たな端末2202-3が基地局に対し、送信ビームの追加の要求を行ったときの動作の例を示している。なお、基地局が送信している変調信号のフレームは、図32に示す。
【0369】
[33-1]端末2202-3は、基地局に対して、「ストリーム1のマルチキャスト送信の要求」を行う。なお、「ストリーム1のマルチキャスト送信の要求」は、図32におけるユニキャスト送信区間に送信される。
【0370】
[33-2]基地局は、[33-1]を受け、「マルチキャスト用のストリーム1の送信を行っていること」を端末2202-3に通知する。なお、「マルチキャスト用のストリーム1の送信を行っていることの通知」は、図32におけるユニキャスト送信区間に送信される。
【0371】
[33-3]端末2202-3は、[33-2]を受け、「マルチキャスト用のストリーム1を受信していないこと」を基地局に通知する。なお、「マルチキャスト用のストリーム1を受信していないことの通知」は、図32におけるユニキャスト送信区間に送信されている。
【0372】
[33-4]基地局は、[33-3]を受け、マルチキャスト用ストリーム1の送信ビームとして、ストリーム1-1の送信ビーム、ストリーム1-2の送信ビームとは別の送信ビームを送信することができるかの判定を行う。このとき、図32に示すフレームであることを考慮し、基地局は、マルチキャスト用ストリーム1の別の送信ビームを送信しないと判定する。よって、基地局は、「マルチキャスト用ストリーム1の別の送信ビームを送信しないこと」を端末2202-3に通知する。なお、「マルチキャスト用ストリーム1の別の送信ビームを送信しないことの通知」は、図32におけるユニキャスト送信区間に送信される。
【0373】
[33-5]端末2202-3は、「マルチキャスト用ストリーム1の別の送信ビームを送信しないことの通知」を受信する。
【0374】
なお、図33の「基地局と端末の通信の手順」は一例であり、各情報の送信の順番は、図33に限ったものではなく、各送信の順番が入れ替わっても同様に実施することができる。このように、マルチキャスト送信のための通信資源が不足している場合、マルチキャスト送信ビームの追加を行わなくてもよい。
【0375】
図34は、図29に示す基地局が2つの端末(端末2202-1、2202-2)にマルチキャスト用の送信ビームを送信しているのに加え、新たな端末2202-3が基地局に対し、別のマルチキャスト用のストリーム(ストリーム2)の送信ビームの追加の要求を行う動作の例を示している。なお、基地局が送信している変調信号のフレームは、図31のような状態である。
【0376】
[34-1]端末2202-3は、基地局に対して、「ストリーム2のマルチキャスト送信の要求」を行う。なお、「ストリーム2のマルチキャスト送信の要求」は、図31におけるユニキャスト送信区間2503に送信される。
【0377】
[34-2]基地局は、[34-1]を受け、「マルチキャスト用のストリーム2の送信を行っていないこと」を端末2202-3に通知する。また、「マルチキャスト用のストリーム2の送信ビームを基地局が追加して送信できるかの判定を行う。このとき図31のようなフレーム状態であることを考慮し、「マルチキャスト用のストリーム2の送信ビームの送信に対応していること」を端末2202-3に通知する。なお、「マルチキャスト用のストリーム2の送信を行っていないことの通知」、および、「マルチキャスト用のストリーム2の送信ビームが送信可能であることの通知」は、図31におけるユニキャスト送信区間2503に送信される。
【0378】
[34-3]端末2203-3は、[34-2]を受け、「マルチキャスト用のストリーム2の受信準備が完了したこと」を基地局に通知する。なお、「マルチキャスト用のストリーム2の受信準備が完了したこと」の通知は、図31におけるユニキャスト送信区間2503に送信される。
【0379】
[34-4]基地局は、[34-3]を受け、マルチキャスト用のストリーム2の送信ビームを送信することを決定する。そこで、基地局は、端末2202-3に対し、ストリーム2のマルチキャスト送信を行うために、送信指向性制御用のトレーニングシンボル、受信指向性制御用のトレーニングシンボルを送信する。なお、これらのシンボルの送信とは別に、図31のようにストリーム1-1の送信ビーム、ストリーム1-2の送信ビームを基地局は送信している。この点については、後で説明する。
【0380】
[34-5]端末2202-3は、基地局が送信した送信指向性制御用のトレーニングシンボル、および、受信指向性制御用のトレーニングシンボルを受信し、基地局は送信指向性制御、端末2202-3が受信指向性制御を行うために、基地局に対し、フィードバック情報を送信する。
【0381】
[34-6]基地局は、端末2202-3が送信したフィードバック情報に基づいて、送信指向性制御の方法(指向性制御を行うときに使用する重み付け係数の決定など)の決定を行い、ストリーム2のデータシンボルを送信する。
【0382】
[34-7]端末2202-3は、受信指向性制御方法(指向性制御を行うときに使用する重み付け係数の決定など)の決定を行い、基地局が送信したストリーム2のデータシンボルの受信を開始する。
【0383】
なお、図34の「基地局と端末の通信を行うための手順」は、一例であり、各情報の送信の順番は、図34に限ったものではなく、各情報の送信の順番が入れ替わっても同様に実施することができる、また、図34では、端末の受信指向性制御を行う場合を例に説明しているが、端末が受信指向性制御を行わないような場合であってもよい。このとき、図34において、基地局は受信指向性制御用のトレーニングシンボルを送信しなくてもよく、また、端末は受信指向性制御方法の決定を行わない。
【0384】
また、基地局が送信指向性制御を行う際、基地局が図1の構成の場合、例えば、図2の乗算部204-1、204-2、204-3、204-4における乗算係数が設定される。
【0385】
そして、端末2202-1、2202-2、2202-3が受信指向性制御を行う際、端末が図4の構成の場合、例えば、図5の乗算部503-1、503-2、503-3、503-4における乗算係数が設定されることになり、また、端末の構成が図6の構成の場合、例えば、乗算部603-1、603-2、・・・、603-Lにおける乗算係数が設定される。
【0386】
図35は、図34における基地局と端末の通信が完了した後、基地局がストリーム1、ストリーム2のデータシンボルを送信する際の、基地局が送信するシンボルの例であり、横軸を時間とする。
【0387】
図35において、図31に示す「ストリーム1-1」、「ストリーム1-2」が存在しているので、「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(M)」2501-1-M、「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(M+1)」2501-1-(M+1)、「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(M+2)」2501-1-(M+2)が存在し、また、「(マルチキャスト用)ストリーム1-2データシンボル(N)」3101-N、「(マルチキャスト用)ストリーム1-2データシンボル(N+1)」3101-(N+1)、「(マルチキャスト用)ストリーム1-2データシンボル(N+2)」3101-(N+2)が存在する。なお、N、Mは2以上の整数とする。
【0388】
そして、図35に示すように、ユニキャスト送信区間2503-1、2503-2以外の区間において、「(マルチキャスト用)ストリーム2-1データシンボル(1)」3501-1、「(マルチキャスト用)ストリーム2-1データシンボル(2)」3501-2、「(マルチキャスト用)ストリーム2-1データシンボル(3)」3501-3が存在している。
【0389】
これまでの説明のように、このとき、以下のような特長をもつ。
【0390】
・「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(M)」2501-1-M、「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(M+1)」2501-1-(M+1)、「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(M+2)」2501-1-(M+2)、「(マルチキャスト用)ストリーム1-2データシンボル(N)」3101-N、「(マルチキャスト用)ストリーム1-2データシンボル(N+1)」3101-(N+1)、「(マルチキャスト用)ストリーム1-2データシンボル(N+2)」3101-(N+2)は、いずれも「ストリーム1」を伝送するためのデータシンボルである。
【0391】
・端末は、「ストリーム1-1のデータシンボル」を得ることで、「ストリーム1のデータ」を得る。また、端末は、「ストリーム1-2のデータシンボル」を得ることで、「ストリーム1のデータ」を得る。
【0392】
・「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(M)」2501-1-M、「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(M+1)」2501-1-(M+1)、「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(M+2)」2501-1-(M+2)の送信ビームの指向性と、「(マルチキャスト用)ストリーム1-2データシンボル(1)」3101-1、「(マルチキャスト用)ストリーム1-2データシンボル(2)」3101-2、「(マルチキャスト用)ストリーム1-2データシンボル(3)」3101-3の送信ビームの指向性は異なる。
【0393】
したがって、「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(M)」2501-1-M、「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(M+1)」2501-1-(M+1)、「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(M+2)」2501-1-(M+2)の送信ビームを生成するために使用する基地局の送信装置の乗算係数(または重み付け係数)のセットと、「(マルチキャスト用)ストリーム1-2データシンボル(1)」3101-1、「(マルチキャスト用)ストリーム1-2データシンボル(2)」3101-2、「(マルチキャスト用)ストリーム1-2データシンボル(3)」3101-3の送信ビームを生成するために使用する基地局の送信装置の乗算係数(または重み付け係数)のセットは異なる。
【0394】
・「(マルチキャスト用)ストリーム2-1データシンボル(1)」3501-1、「(マルチキャスト用)ストリーム2-1データシンボル(2)」3501-2、「(マルチキャスト用)ストリーム2-1データシンボル(3)」3501-3は「ストリーム2」を伝送するためのデータシンボルである。
【0395】
・端末は、「ストリーム2-1のデータシンボル」を得ることで、「ストリーム2」のデータを得る。以上より、端末は、基地局が送信した複数のマルチキャストストリーム(ストリーム1とストリーム2)を受信できる。このとき、送受信で指向性制御を行っているため、マルチキャスト用のストリームが受信可能なエリアを広範にすることができるという効果を得る。また、ストリームの追加、送信ビームの追加は必要なときに限って行うため、データを伝送するための周波数、時間、空間の資源を有効に活用することができるという効果を得る。
【0396】
なお、以降で説明するような制御を行なってもよい。制御の詳細は以下のとおりである。
【0397】
図32は、図35と異なる「基地局が(ストリーム1の)データシンボルを送信する際の、基地局が送信するシンボルの例」であり、横軸を時間とする。なお、図32において、図25図31と同様に動作するものについては、同一番号を付している。
【0398】
図32において、図35と異なる点は、ユニキャスト送信区間2503-1、2503-2を時間的に長く設定しているため、基地局は、これ以上のマルチキャスト用のシンボル、例えば、新しいストリームのシンボルを追加して、送信しない点である。
【0399】
図36は、図29のように基地局が2つの端末(端末2202-1、2202-2)にマルチキャスト用の送信ビームを送信しているのに加え、新たな端末2202-3が基地局に対し、別のマルチキャスト用のストリーム(ストリーム2)の送信ビームの追加の要求を行う動作の例を示す。なお、基地局が送信する変調信号のフレームを、図32に示す。
【0400】
[36-1]端末2202-3は、基地局に対して、「ストリーム2のマルチキャスト送信の要求」を行う。なお、「ストリーム2のマルチキャスト送信の要求」は、図32におけるユニキャスト送信区間に送信される。
【0401】
[36-2]基地局は、[36-1]を受け、「マルチキャスト用のストリーム2の送信を行っていないこと」を端末2202-3に通知する。なお、「マルチキャスト用のストリーム2の送信を行っていないこと」は、図32におけるユニキャスト送信区間に送信される。また、基地局は、マルチキャスト用ストリーム2の送信ビームを送信することができるかの判定を行う。基地局は、図32に示すフレームを考慮し、マルチキャスト用ストリーム2の送信ビームを送信しないと判定する。よって、基地局は、「マルチキャスト用ストリーム2の送信ビームを送信しないこと」を端末2202-3に通知する。なお、「マルチキャスト用ストリーム2の送信ビームを送信しないことの通知」は、図32におけるユニキャスト送信区間に送信される。
【0402】
[36-3]端末2202-3は、「マルチキャスト用ストリーム2の送信ビームを送信しないことの通知」を受信する。
【0403】
なお、図36の「基地局と端末の通信の手順」は一例であり、各情報の送信の順番は、図36に限ったものではなく、各送信の手順が入れ替わっても同様に実施することができる。このように、マルチキャスト送信のための通信資源が不足している場合、ストリームの追加、マルチキャスト送信ビームの追加を行わなくてもよい。
【0404】
なお、図35などで示したユニキャスト送信区間2503-1、2503-2の設定方法について補足説明をする。
【0405】
例えば、図35において、マルチキャスト用の送信ビームの数の最大値をあらかじめ決めておく、または、設定する。
【0406】
そして、各端末の要求を受け、基地局は、マルチキャスト用の送信ビームの数の最大値以下となる、マルチキャスト用の送信ビームを送信する。例えば、図35の場合、マルチキャスト用の送信ビーム数は3である。そして、基地局は、マルチキャスト用の複数の送信ビームを送信するが、これらを送信した後の時間的な空き時間をユニキャスト送信区間と定める。
【0407】
以上のように、ユニキャスト送信区間を定めてもよい。
【0408】
(補足1)
補足1では、基地局が、複数の端末とユニキャスト通信、つまり、個別通信を行っている場合について説明する。
【0409】
このとき、例えば、図9のストリーム1の#1シンボル群901-1、ストリーム1の#2シンボル群901-2、および、ストリーム1の#3シンボル群901-3が、ブロードキャストチャネル、つまり、基地局が複数の端末とデータ通信を行うために、基地局が複数の端末に対してブロードキャスト送信を行う制御情報であってもよい。なお、制御情報とは、例えば、基地局と端末がデータ通信を実現するために必要となる制御情報である。
【0410】
また、例えば、図9のストリーム1の#1シンボル群901-1、ストリーム1の#2シンボル群901-2、および、ストリーム1の#3シンボル群901-3が、コモンサーチスペース(common search space)であってもよい。なお、コモンサーチスペースとは、セル制御を行うための制御情報である。そして、コモンサーチスペースは、複数の端末に対し、ブロードキャストされる制御情報である。
【0411】
同様に、例えば、図9のストリーム2の#1シンボル群902-1、ストリーム2の#2シンボル群902-2、および、ストリーム2の#3シンボル群902-3が、ブロードキャストチャネル、つまり、基地局が複数の端末とデータ通信を行うために、基地局が複数の端末に対してブロードキャスト送信を行う制御情報であってもよい。
【0412】
また、例えば、図9のストリーム2の#1シンボル群902-1、ストリーム2の#2シンボル群902-2、および、ストリーム2の#3シンボル群902-3が、コモンサーチスペースであってもよい。
【0413】
なお、図9のストリーム1の#1シンボル群901-1、ストリーム1の#2シンボル群901-2、および、ストリーム1の#3シンボル群901-3、ストリーム2の#1シンボル群902-1、ストリーム2の#2シンボル群902-2、および、ストリーム2の#3シンボル群902-3の特徴については、これまでに説明した実施の形態に記載したとおりである。
【0414】
例えば、図14の変調信号1の#1シンボル群1401-1、変調信号1の#2シンボル群1401-2、および、変調信号1の#3シンボル群1401-3が、ブロードキャストチャネル、つまり、基地局が複数の端末とデータ通信を行うために、基地局が複数の端末に対してブロードキャスト送信を行う制御情報であってもよい。
【0415】
また、例えば、図14の変調信号1の#1シンボル群1401-1、変調信号1の#2シンボル群1401-2、および、変調信号1の#3シンボル群1401-3が、コモンサーチスペースであってもよい。
【0416】
例えば、図14の変調信号2の#1シンボル群1402-1、変調信号2の#2シンボル群1402-2、および、変調信号2の#3シンボル群1402-3が、ブロードキャストチャネル、つまり、基地局が複数の端末とデータ通信を行うために、基地局が複数の端末に対してブロードキャスト送信を行う制御情報であってもよい。
【0417】
また、例えば、図14の変調信号2の#1シンボル群1402-1、変調信号2の#2シンボル群1402-2、および、変調信号2の#3シンボル群1402-3が、コモンサーチスペースであってもよい。
【0418】
なお、図14の変調信号1の#1シンボル群1401-1、変調信号1の#2シンボル群1401-2、および、変調信号1の#3シンボル群1401-3は、これまでに説明した実施の形態に記載したとおりであり、図14の変調信号2の#1シンボル群1402-1、変調信号2の#2シンボル群1402-2、および、変調信号2の#3シンボル群1402-3は、これまでに説明した実施の形態に記載したとおりである。
【0419】
例えば、図25のストリーム1-1データシンボル(1)2501-1-1、ストリーム1-1データシンボル(2)2501-1-2、および、ストリーム1-1データシンボル(3)2501-1-3は、ブロードキャストチャネル、つまり、基地局が複数の端末とデータ通信を行うために、基地局が複数の端末に対してブロードキャスト送信を行う制御情報であってもよい。
【0420】
また、図25のストリーム1-1データシンボル(1)2501-1-1、ストリーム1-1データシンボル(2)2501-1-2、および、ストリーム1-1データシンボル(3)2501-1-3は、コモンサーチスペースであってもよい。
【0421】
なお、図25のストリーム1-1データシンボル(1)2501-1-1、ストリーム1-1データシンボル(2)2501-1-2、および、ストリーム1-1データシンボル(3)2501-1-3は、これまでに説明した実施の形態に記載したとおりである。
【0422】
例えば、図31図32のストリーム1-1データシンボル(M)2501-1-M、ストリーム1-1データシンボル(M+1)2501-1-(M+1)、ストリーム1-1データシンボル(M+2)2501-1-(M+2)、ストリーム1-2データシンボル(1)3101-1、ストリーム1-2データシンボル(2)3101-2、及び、ストリーム1-2データシンボル(3)3101-3は、ブロードキャストチャネル、つまり、基地局が複数の端末とデータ通信を行うために、基地局が複数の端末に対してブロードキャスト送信を行う制御情報であってもよい。
【0423】
また、図31図32のストリーム1-1データシンボル(M)2501-1-M、ストリーム1-1データシンボル(M+1)2501-1-(M+1)、ストリーム1-1データシンボル(M+2)2501-1-(M+2)、ストリーム1-2データシンボル(1)3101-1、ストリーム1-2データシンボル(2)3101-2、及び、ストリーム1-2データシンボル(3)3101-3は、コモンサーチスペースであってもよい。
【0424】
なお、図31図32のストリーム1-1データシンボル(M)2501-1-M、ストリーム1-1データシンボル(M+1)2501-1-(M+1)、ストリーム1-1データシンボル(M+2)2501-1-(M+2)、ストリーム1-2データシンボル(1)3101-1、ストリーム1-2データシンボル(2)3101-2、及び、ストリーム1-2データシンボル(3)3101-3は、これまでに説明した実施の形態に記載したとおりである。
【0425】
例えば、図35において、ストリーム1-1データシンボル(M)2501-1-M、ストリーム1-1データシンボル(M+1)2501-1-(M+1)、ストリーム1-1データシンボル(M+2)2501-1-(M+2)、ストリーム1-2データシンボル(N)3101-N、ストリーム1-2データシンボル(N+1)3101-(N+1)、および、ストリーム1-2データシンボル(N+2)3101-(N+2)は、ブロードキャストチャネル、つまり、基地局が複数の端末とデータ通信を行うために、基地局が複数の端末に対してブロードキャスト送信を行う制御情報であってもよい。
【0426】
また、図35において、ストリーム1-1データシンボル(M)2501-1-M、ストリーム1-1データシンボル(M+1)2501-1-(M+1)、ストリーム1-1データシンボル(M+2)2501-1-(M+2)、ストリーム1-2データシンボル(N)3101-N、ストリーム1-2データシンボル(N+1)3101-(N+1)、および、ストリーム1-2データシンボル(N+2)3101-(N+2)は、コモンサーチスペースであってもよい。
【0427】
例えば、図35のストリーム2-1データシンボル(1)3501-1、ストリーム2-1データシンボル(2)3501-2、および、ストリーム2-1データシンボル(3)3501-3は、ブロードキャストチャネル、つまり、基地局が複数の端末とデータ通信を行うために、基地局が複数の端末に対してブロードキャスト送信を行う制御情報であってもよい。
【0428】
また、図35のストリーム2-1データシンボル(1)3501-1、ストリーム2-1データシンボル(2)3501-2、および、ストリーム2-1データシンボル(3)3501-3は、コモンサーチスペースであってもよい。
【0429】
なお、図35において、ストリーム1-1データシンボル(M)2501-1-M、ストリーム1-1データシンボル(M+1)2501-1-(M+1)、ストリーム1-1データシンボル(M+2)2501-1-(M+2)、ストリーム1-2データシンボル(N)3101-N、ストリーム1-2データシンボル(N+1)3101-(N+1)、および、ストリーム1-2データシンボル(N+2)3101-(N+2)は、これまでに説明した実施の形態に記載したとおりであり、図35のストリーム2-1データシンボル(1)3501-1、ストリーム2-1データシンボル(2)3501-2、および、ストリーム2-1データシンボル(3)3501-3は、これまでに説明した実施の形態に記載したとおりである。
【0430】
図9図14図25図31図32図35において、各データシンボルを送信する際、シングルキャリアの伝送方法を用いてもよいし、OFDMなどのマルチキャリアの伝送方式を用いてもよい。また、データシンボルの時間的な位置は、図9図14図25図31図32図35に限ったものではない。
【0431】
また、図25図31図32図35において、横軸を時間として説明しているが、横軸を周波数(キャリア)としても、同様に実施することが可能である。なお、横軸を周波数(キャリア)としたとき、基地局は、各データシンボルを、1つ以上のキャリア、または、サブキャリアを用いて、送信する。
【0432】
(補足2)
補足2では、基地局が複数の端末とユニキャスト通信、つまり、個別通信を行っている場合について説明する。
【0433】
このとき、例えば、図9のストリーム1の#1シンボル群901-1、ストリーム1の#2シンボル群901-2、ストリーム1の#3シンボル群901-3、ストリーム2の#1シンボル群902-1、ストリーム2の#2シンボル群902-2、および、ストリーム2の#3シンボル群902-3は、基地局宛てのデータ又は通信を行っている複数端末のいずれかの端末宛のデータであってもよい。このとき、データの中には、制御情報が含まれていてもよい。
【0434】
なお、図9のストリーム1の#1シンボル群901-1、ストリーム1の#2シンボル群901-2、ストリーム1の#3シンボル群901-3、ストリーム2の#1シンボル群902-1、ストリーム2の#2シンボル群902-2、および、ストリーム2の#3シンボル群902-3は、これまでに説明した実施の形態に記載したとおりである。
【0435】
例えば、図14の変調信号1の#1シンボル群1401-1、変調信号1の#2シンボル群1401-2、変調信号1の#3シンボル群1401-3、変調信号2の#1シンボル群1401-3、変調信号2の#2シンボル群1402-2、および、変調信号2の#3シンボル群1402-3は、基地局宛てのデータ又は通信を行っている複数端末のいずれかの端末宛のデータであってもよい。このとき、データの中には、制御情報が含まれていてもよい。
【0436】
なお、図14の変調信号1の#1シンボル群1401-1、変調信号1の#2シンボル群1401-2、変調信号1の#3シンボル群1401-3、変調信号2の#1シンボル群1401-3、変調信号2の#2シンボル群1402-2、および、変調信号2の#3シンボル群1402-3は、これまでに説明した実施の形態に記載したとおりである。
【0437】
例えば、図25のストリーム1-1データシンボル(1)2501-1-1、ストリーム1-1データシンボル(2)2501-1-2、および、ストリーム1-1データシンボル(3)2501-1-3は、基地局宛てのデータ又は通信を行っている複数端末のいずれかの端末宛のデータであってもよい。このとき、データの中には、制御情報が含まれていてもよい。
【0438】
なお、図25のストリーム1-1データシンボル(1)2501-1-1、ストリーム1-1データシンボル(2)2501-1-2、および、ストリーム1-1データシンボル(3)2501-1-3は、これまでに説明した実施の形態に記載したとおりである。
【0439】
例えば、図31図32のストリーム1-1データシンボル(M)2501-1-M、ストリーム1-1データシンボル(M+1)2501-1-(M+1)、ストリーム1-1データシンボル(M+2)2501-1-(M+2)、ストリーム1-2データシンボル(1)3101-1、ストリーム1-2データシンボル(2)3101-2、ストリーム1-2データシンボル(3)3101-3は、基地局宛てのデータ又は通信を行っている複数端末のいずれかの端末宛のデータであってもよい。このとき、データの中には、制御情報が含まれていてもよい。
【0440】
なお、図31図32のストリーム1-1データシンボル(M)2501-1-M、ストリーム1-1データシンボル(M+1)2501-1-(M+1)、ストリーム1-1データシンボル(M+2)2501-1-(M+2)、ストリーム1-2データシンボル(1)3101-1、ストリーム1-2データシンボル(2)3101-2、ストリーム1-2データシンボル(3)3101-3は、これまでに説明した実施の形態に記載したとおりである。
【0441】
例えば、図35において、ストリーム1-1データシンボル(M)2501-1-M、ストリーム1-1データシンボル(M+1)2501-1-(M+1)、ストリーム1-1データシンボル(M+2)2501-1-(M+2)、ストリーム1-2データシンボル(N)3101-N、ストリーム1-2データシンボル(N+1)3101-(N+1)、ストリーム1-2データシンボル(N+2)3101-(N+2)は、基地局宛てのデータ又は通信を行っている複数端末のいずれかの端末宛のデータであってもよい。このとき、データの中には、制御情報が含まれていてもよい。
【0442】
例えば、図35のストリーム2-1データシンボル(1)3501-1、ストリーム2-1データシンボル(2)3501-2、および、ストリーム2-1データシンボル(3)3501-3は、基地局宛てのデータ又は通信を行っている複数端末のいずれかの端末宛のデータであってもよい。このとき、データの中には、制御情報が含まれていてもよい。
【0443】
なお、図35において、ストリーム1-1データシンボル(M)2501-1-M、ストリーム1-1データシンボル(M+1)2501-1-(M+1)、ストリーム1-1データシンボル(M+2)2501-1-(M+2)、ストリーム1-2データシンボル(N)3101-N、ストリーム1-2データシンボル(N+1)3101-(N+1)、ストリーム1-2データシンボル(N+2)3101-(N+2)、ストリーム2-1データシンボル(1)3501-1、ストリーム2-1データシンボル(2)3501-2、および、ストリーム2-1データシンボル(3)3501-3は、これまでに説明した実施の形態に記載したとおりである。
【0444】
図9図14図25図31図32図35において、各データシンボルを送信する際、シングルキャリアの伝送方法を用いてもよいし、OFDMなどのマルチキャリアの伝送方式を用いてもよい。また、データシンボルの時間的な位置は、図9図14図25図31図32図35に限ったものではない。
【0445】
また、図25図31図32図35において、横軸を時間として説明しているが、横軸を周波数(キャリア)としても、同様に実施することが可能である。なお、横軸を周波数(キャリア)としたとき、基地局は、各データシンボルを、1つ以上のキャリア、または、サブキャリアを用いて、送信する。
【0446】
(補足3)
基地局が、図9のフレーム構成のように、ストリーム1の#1シンボル群901-1、ストリーム1の#2シンボル群901-2、ストリーム1の#3シンボル群901-3、ストリーム2の#1シンボル群902-1、ストリーム2の#2シンボル群902-2、及び、ストリーム2の#3シンボル群902-3を送信している時間帯に、「ストリーム1の#1シンボル群901-1の送信ビーム、ストリーム1の#2シンボル群901-2の送信ビーム、ストリーム1の#3シンボル群901-3の送信ビーム、ストリーム2の#1シンボル群902-1の送信ビーム、ストリーム2の#2シンボル群902-2の送信ビーム、ストリーム2の#3シンボル群902-3の送信ビーム」とは別の送信ビームを用いて、別のシンボル群を、基地局は送信してもよい。
【0447】
また、図3の基地局が、「信号処理部102の信号処理、および、重み付け合成部301による信号処理」、または、「信号処理部102の信号処理、または、重み付け合成部301による信号処理」によって、上記の「別のシンボル群」のための送信ビームを生成してもよい。
【0448】
また、基地局が、図14のフレーム構成のように、変調信号1の#1シンボル群1401-1、変調信号1の#2シンボル群1401-2、変調信号1の#3シンボル群1401-3、変調信号2の#1シンボル群1402-1、変調信号2の#2シンボル群1402-2、変調信号2の#3シンボル群1402-3を送信している時間帯に「変調信号1の#1シンボル群1401-1の送信ビーム、変調信号1の#2シンボル群1401-2の送信ビーム、変調信号1の#3シンボル群1401-3の送信ビーム、変調信号2の#1シンボル群1402-1の送信ビーム、変調信号2の#2シンボル群1402-2の送信ビーム、変調信号2の#3シンボル群1402-3の送信ビーム」とは別の送信ビームを用いて、別のシンボル群を、基地局は送信してもよい。
【0449】
このとき、「別のシンボル群」は、ある端末宛のデータシンボルを含むシンボル群であってもよいし、本開示の他の部分で説明したような、制御情報シンボル群を含むシンボル群であってもよいし、他のマルチキャスト用のデータシンボルを含むシンボル群であってもよい。
【0450】
また、図3の基地局が、「信号処理部102の信号処理、および、重み付け合成部301による信号処理」、または、「信号処理部102の信号処理、または、重み付け合成部301による信号処理」によって、上記の「別のシンボル群」のための送信ビームを生成してもよい。
【0451】
(補足4)
基地局が、図25のフレーム構成のように、ストリーム1-1データシンボル(1)2501-1-1、ストリーム1-1データシンボル(2)2501-1-2、ストリーム1-1データシンボル(3)2501-1-3を送信している時間帯に、「ストリーム1-1データシンボル(1)2501-1-1、ストリーム1-1データシンボル(2)2501-1-2、ストリーム1-1データシンボル(3)2501-1-3を送信する送信ビーム」とは別の送信ビームを用いて、別のシンボル群を、基地局は送信してもよい。
【0452】
なお、図25において、横軸が周波数であった場合でも同様であり、基地局が、ストリーム1-1データシンボル(1)2501-1-1、ストリーム1-1データシンボル(2)2501-1-2、ストリーム1-1データシンボル(3)2501-1-3を送信している時間帯に、「ストリーム1-1データシンボル(1)2501-1-1、ストリーム1-1データシンボル(2)2501-1-2、ストリーム1-1データシンボル(3)2501-1-3を送信する送信ビーム」とは別の送信ビームを用いて、別のシンボル群を、基地局は送信してもよい。
【0453】
また、基地局が、図31図32のフレーム構成のように、ストリーム1-1データシンボル(M)2501-1-M、ストリーム1-1データシンボル(M+1)2501-1-(M+1)、ストリーム1-1データシンボル(M+2)2501-1-(M+2)を送信している時間帯に、「ストリーム1-1データシンボル(M)2501-1-M、ストリーム1-1データシンボル(M+1)2501-1-(M+1)、ストリーム1-1データシンボル(M+2)2501-1-(M+2)を送信する送信ビーム」とは別の送信ビームを用いて、別のシンボル群を基地局は送信してもよい。
【0454】
なお、図31図32において、横軸が周波数であった場合でも同様であり、基地局が、ストリーム1-1データシンボル(M)2501-1-M、ストリーム1-1データシンボル(M+1)2501-1-(M+1)、ストリーム1-1データシンボル(M+2)2501-1-(M+2)を送信している時間帯に、「ストリーム1-1データシンボル(M)2501-1-M、ストリーム1-1データシンボル(M+1)2501-1-(M+1)、ストリーム1-1データシンボル(M+2)2501-1-(M+2)を送信する送信ビーム」とは別の送信ビームを用いて、別のシンボル群を基地局は送信してもよい。
【0455】
そして、基地局が、図31図32のフレーム構成のように、ストリーム1―2データシンボル(1)3101-1、ストリーム1-2データシンボル(2)3101-2、ストリーム1-2データシンボル(3)3101-3を送信している時間帯に、「ストリーム1―2データシンボル(1)3101-1、ストリーム1-2データシンボル(2)3101-2、ストリーム1-2データシンボル(3)3101-3を送信する送信ビーム」とは別の送信ビームを用いて、別のシンボル群を基地局は送信してもよい。
【0456】
なお、図31図32において、横軸が周波数であった場合でも同様であり、基地局が、ストリーム1―2データシンボル(1)3101-1、ストリーム1-2データシンボル(2)3101-2、ストリーム1-2データシンボル(3)3101-3を送信している時間帯に、「ストリーム1―2データシンボル(1)3101-1、ストリーム1-2データシンボル(2)3101-2、ストリーム1-2データシンボル(3)3101-3を送信する送信ビーム」とは別の送信ビームを用いて、別のシンボル群を基地局は送信してもよい。
【0457】
基地局が、図35のフレーム構成のように、ストリーム1-1データシンボル(M)2501-1-M、ストリーム1-1データシンボル(M+1)2501-(M+1)、ストリーム1-1データシンボル(M+2)2501-(M+2)を送信している時間帯に、「ストリーム1-1データシンボル(M)2501-1-M、ストリーム1-1データシンボル(M+1)2501-(M+1)、ストリーム1-1データシンボル(M+2)2501-(M+2)を送信する送信ビーム」とは別の送信ビームを用いて、別のシンボル群を基地局は送信してもよい。
【0458】
なお、図35において、横軸が周波数であった場合でも同様であり、基地局が、ストリーム1-1データシンボル(M)2501-1-M、ストリーム1-1データシンボル(M+1)2501-(M+1)、ストリーム1-1データシンボル(M+2)2501-(M+2)を送信している時間帯に、「ストリーム1-1データシンボル(M)2501-1-M、ストリーム1-1データシンボル(M+1)2501-(M+1)、ストリーム1-1データシンボル(M+2)2501-(M+2)を送信する送信ビーム」とは別の送信ビームを用いて、別のシンボル群を基地局は送信してもよい。
【0459】
また、基地局が、図35のフレーム構成のように、ストリーム1-2データシンボル(N)3101-N、ストリーム1-2データシンボル(N+1)3101-(N+1)、ストリーム1-2データシンボル(N+2)3101-(N+2)を送信している時間帯に、「ストリーム1-2データシンボル(N)3101-N、ストリーム1-2データシンボル(N+1)3101-(N+1)、ストリーム1-2データシンボル(N+2)3101-(N+2)を送信する送信ビーム」とは別の送信ビームを用いて、別のシンボル群を基地局は送信してもよい。
【0460】
なお、図35において、横軸が周波数であった場合でも同様であり、基地局が、ストリーム1-2データシンボル(N)3101-N、ストリーム1-2データシンボル(N+1)3101-(N+1)、ストリーム1-2データシンボル(N+2)3101-(N+2)を送信している時間帯に、「ストリーム1-2データシンボル(N)3101-N、ストリーム1-2データシンボル(N+1)3101-(N+1)、ストリーム1-2データシンボル(N+2)3101-(N+2)を送信する送信ビーム」とは別の送信ビームを用いて、別のシンボル群を基地局は送信してもよい。
【0461】
そして、基地局が、図35のフレーム構成のように、ストリーム2-1データシンボル(1)3501-1、ストリーム2-1データシンボル(2)3501-2、ストリーム2-1データシンボル(3)3501-3を送信している時間帯に、「ストリーム2-1データシンボル(1)3501-1、ストリーム2-1データシンボル(2)3501-2、ストリーム2-1データシンボル(3)3501-3を送信する送信ビーム」とは別の送信ビームを用いて、別のシンボル群を基地局は送信してもよい。
【0462】
なお、図35において、横軸が周波数であった場合でも同様であり、基地局が、ストリーム2-1データシンボル(1)3501-1、ストリーム2-1データシンボル(2)3501-2、ストリーム2-1データシンボル(3)3501-3を送信している時間帯に、「ストリーム2-1データシンボル(1)3501-1、ストリーム2-1データシンボル(2)3501-2、ストリーム2-1データシンボル(3)3501-3を送信する送信ビーム」とは別の送信ビームを用いて、別のシンボル群を基地局は送信してもよい。
【0463】
上記において、「別のシンボル群」とは、ある端末宛のデータシンボルを含むシンボル群であってもよいし、本明細書の他の部分で説明したような、制御情報シンボルを含むシンボル群であってもよいし、他のマルチキャスト用のデータシンボルを含むシンボル群であってもよい。
【0464】
このとき、図1の基地局が、信号処理部102の信号処理によって、上記の「別のシンボル群」のための送信ビームを生成してもよいし、図1の基地局が、アンテナ部106-1からアンテナ部106-Mまでのアンテナを選択することで、上記の「別のシンボル群」のための送信ビームを生成してもよい。
【0465】
また、図3の基地局が、「信号処理部102の信号処理、および、重み付け合成部301による信号処理」、または、「信号処理部102の信号処理、または、重み付け合成部301による信号処理」によって、上記の「別のシンボル群」のための送信ビームを生成してもよい。
【0466】
そして、図25図31図32、図に記載されているようなユニキャスト送信区間2503-1、2503-2を設定しなくてもよい。
【0467】
(補足5)
図31図32に関する説明で以下のような記載を行っている。
【0468】
・「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(M)」2501-1-M、「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(M+1)」2501-1-(M+1)、「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(M+2)」2501-1-(M+2)、「(マルチキャスト用)ストリーム1-2データシンボル(1)」3101-1、「(マルチキャスト用)ストリーム1-2データシンボル(2)」3101-2、「(マルチキャスト用)ストリーム1-2データシンボル(3)」3101-3は、いずれも「ストリーム1」を伝送するためのデータシンボルである。
【0469】
・端末は、「ストリーム1-1のデータシンボル」を得ることで、「ストリーム1のデータ」を得ることができる。また、端末は、「ストリーム1-2のデータシンボル」を得ることで、「ストリーム1のデータ」を得ることができる。
【0470】
また、図35に関する説明で以下のような記載を行っている。
【0471】
・「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(M)」2501-1-M、「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(M+1)」2501-1-(M+1)、「(マルチキャスト用)ストリーム1-1データシンボル(M+2)」2501-1-(M+2)、「(マルチキャスト用)ストリーム1-2データシンボル(N)」3101-N、「(マルチキャスト用)ストリーム1-2データシンボル(N+1)」3101-(N+1)、「(マルチキャスト用)ストリーム1-2データシンボル(N+2)」3101-(N+2)は、いずれも「ストリーム1」を伝送するためのデータシンボルである。
【0472】
・端末は、「ストリーム1-1のデータシンボル」を得ることで、「ストリーム1のデータ」を得ることができる。また、端末は、「ストリーム1-2のデータシンボル」を得ることで、「ストリーム1のデータ」を得ることができる。
【0473】
以下では、上述について補足説明を行う。例えば、図35において、以下の、<方法1-1>、または、<方法1-2>、または、<方法2-1>、または、<方法2-2>により、上述を実現するにことができる。
【0474】
<方法1-1>
・ストリーム1-1データシンボル(M)2501-1-Mとストリーム1-2データシンボル(N)3101-Nが同じデータを含んでいる。
【0475】
そして、ストリーム1-1データシンボル(M+1)2501-1-(M+1)とストリーム1-2データシンボル(N+1)3101-(N+1)が同じデータを含んでいる。
【0476】
ストリーム1-1データシンボル(M+2)2501-1-(M+2)とストリーム1-2データシンボル(N+2)3101-(N+2)が同じデータを含んでいる。
【0477】
<方法1-2>
・ストリーム1-1データシンボル(K)2501-1-Kが含むデータと同じデータが含まれているストリーム1-2データシンボル(L)3101-Lが存在する。なお、K、Lは整数である。
【0478】
<方法2-1>
・ストリーム1-1データシンボル(M)2501-1-Mとストリーム1-2データシンボル(N)3101-Nが一部同じデータを含んでいる。
【0479】
そして、ストリーム1-1データシンボル(M+1)2501-1-(M+1)とストリーム1-2データシンボル(N+1)3101-(N+1)が一部同じデータを含んでいる。
【0480】
ストリーム1-1データシンボル(M+2)2501-1-(M+2)とストリーム1-2データシンボル(N+2)3101-(N+2)が一部同じデータを含んでいる。
【0481】
<方法2-2>
・ストリーム1-1データシンボル(K)2501-1-Kが含むデータの一部を含んでいるストリーム1-2データシンボル(L)3101-Lが存在する。なお、K、Lは整数である。
【0482】
すなわち、第1の基地局または第1の送信システムは、第1のストリームのデータを含む第1のパケット群と、第1のストリームのデータを含む第2のパケット群とを生成し、第1のパケット群に含まれるパケットを第1の送信ビームを用いて第1の期間に送信し、第2のパケット群に含まれるパケットを第1の送信ビームとは異なる第2の送信ビームを用いて第2の期間に送信し、第1の期間と第2の期間は互いに重複していない。
【0483】
ここで、第2のパケット群は、第1のパケット群に含まれる第1のパケットが含むデータと同一のデータを含む第2のパケットを含んでいてもよい。また、上記とは別の構成として、第2のパケット群は、第1のパケット群に含まれる第1のパケットが含むデータの一部と同一のデータを含む第3のパケットを含んでいてもよい。
【0484】
また、第1の送信ビームと第2の送信ビームは、同一のアンテナ部を用いて送信される互いに異なる指向性を有する送信ビームであってもよいし、互いに異なるアンテナ部を用いて送信される送信ビームであってもよい。
【0485】
また、第2の基地局または第2の送信システムは、第1の基地局または第1の送信システムの構成に加えて、第1のストリームのデータを含む第3のパケット群をさらに生成し、第3のパケット群に含まれるパケットを第1の送信ビーム及び第2の送信ビームとは異なる第3の送信ビームを用いて第3の期間に送信し、第3の期間は第1の期間および第2の期間と重複していない。
【0486】
ここで、第2の基地局または第2の送信システムは、第1の期間、第2の期間及び第3の期間を所定の順序で繰り返し設定してもよい。
【0487】
また、第3の基地局または第3の送信システムは、第1の基地局または第1の送信システムの構成に加えて、第1のストリームのデータを含む第3のパケット群をさらに生成し、第3のパケット群に含まれるパケットを第1の送信ビーム及び第2の送信ビームとは異なる第3の送信ビームを用いて第3の期間に送信し、第3の期間の少なくとも一部は第1の期間と重複している。
【0488】
ここで、第3の基地局または第3の送信システムは、第1の期間、第2の期間及び第3の期間を繰り返し設定してもよく、繰り返し設定される第3の期間のいずれの第3の期間もその少なくとも一部が第1の期間と重複していてもよいし、繰り返し設定される第3の期間のうち少なくともいずれか一つの第3の期間も第1の期間と重複していなくてもよい。
【0489】
また、第4の基地局または第4の送信システムは、第1の基地局または第1の送信システムの構成に加えて、第2のストリームのデータを含む第4のパケットをさらに生成し、第4のパケットを第1の送信ビームとは異なる第4の送信ビームを用いて第4の期間に送信し、第4の期間の少なくとも一部は第1の期間と重複している。
【0490】
なお、上記の説明では、第1の期間と第2の期間は互いに重複していないと説明したが、第1の期間と第2の期間は一部が互いに重複していてもよいし、第1の期間の全部が第2の期間と重複していてもよいし、第1の期間の全部が第2の期間の全部と互いに重複していてもよい。
【0491】
また、第5の基地局または第5の送信システムは、第1のストリームのデータを含むパケット群を一つまたは複数生成し、パケット群毎に互いに異なる送信ビームを用いて送信し、端末から送信される信号に基づいて生成するパケット群の数を増加、または減少させるとしてもよい。
【0492】
なお、上述において、「ストリーム」と記載しているが、本明細書の他の箇所で記載しているように、図31図32の「ストリーム1-1データシンボル(M)2501-1-M、および、ストリーム1-1データシンボル(M+1)2501-1-(M+1)、および、ストリーム1-1データシンボル(M+2)2501-1-(M+2)、および、ストリーム1-2データシンボル(1)3101-1、および、ストリーム1-2データシンボル(2)3101-2、ストリーム1-2データシンボル(3)3101-3」、および、図35の「ストリーム1-1データシンボル(M)2501-1-M、および、ストリーム1-1データシンボル(M+1)2501-1-(M+1)、ストリーム1-1データシンボル(M+2)2501-1-(M+2)、および、ストリーム1-2データシンボル(N)3101-N、および、ストリーム1-2データシンボル(N+1)3101-(N+1)、および、ストリーム1-2データシンボル(N+2)3101-(N+2)」は、ある端末宛のデータシンボルを含むシンボルであってもよいし、制御情報シンボルを含むシンボルであってもよいし、マルチキャスト用のデータシンボルを含むシンボルであってもよい。
【0493】
(実施の形態4)
本実施の形態では、実施の形態1から実施の形態3で説明した通信システムの具体的な例について説明する。
【0494】
本実施の形態における通信システムは、(複数の)基地局と複数の端末で構成されているものとする。例えば、図7図12図17図19図20図26図29などにおける基地局700と端末704-1、704-2などにより構成された通信システムを考える。
【0495】
図37は、基地局(700)の構成の一例を示している。
【0496】
論理チャネル生成部3703は、データ3701および制御データ3702を入力とし、論理チャネル信号3704を出力する。論理チャネル信号3704は、例えば、制御用の論理チャネルである「BCCH(Broadcast Control Channel)、PCCH(Paging Control Channel)、CCCH(Common Control Channel)、MCCH(Multicast Control Channel)、DCCH(Dedicated Control Channel)」、データ用の論理チャネルである「DTCH(Dedicated Traffic Channel)、MTCH(Multicast Traffic Channel)」などで構成されているものとする。
【0497】
なお、「BCCHは、下りリンク、システム制御情報の報知用チャネル」であり、「PCCHは、下りリンク、ページング情報用チャネル」であり、「CCCHは、下りリンク、RRC(Radio Resource Control)接続が存在しないときに使用する共通制御チャネル」であり、「MCCHは、下りリンク、1対多のMBMS(Multimedia Broadcast Multicast Service)のためのマルチキャスト・チャネルスケジューリング、制御用チャネル」であり、「DCCHは、下りリンク、RRC接続をもつ端末に使用される専用制御チャネル」であり、「DTCHは、下りリンク、1台の端末UE(User Equipment)への専用トラフィック・チャネル、ユーザ・データ専用チャネル」であり、「MTCHは、下りリンク、1対多のMBMSユーザ・データ用チャネル」である。
【0498】
トランスポートチャネル生成部3705は、論理チャネル信号3704を入力とし、トランスポートチャネル信号3706を生成し、出力する。トランスポートチャネル信号3706は、例えば、BCH(Broadcast Channel)、DL-SCH(Downlink Shared Channel)、PCH(Paging Channel)、MCH(Multicast Channel)などで構成されているものとする。
【0499】
なお、「BCHは、セル全域にわたって報知されるシステム情報用チャネル」であり、「DL-SCHは、ユーザ・データ、制御情報とシステム情報を用いるチャネル」であり、「PCHは、セル全域にわたって放置されるページング情報用チャネル」であり、「MCHは、セル全域にわたって報知されるMBMSトラフィックならびに制御用チャネル」である。
【0500】
物理チャネル生成部3707は、トランスポートチャネル信号3706を入力とし、物理チャネル信号3708を生成し、出力する。物理チャネル信号3708は、例えば、PBCH(Physical; Broadcast Channel)、PMCH(Physical Multicast Channel)、PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)などで構成されているものとする。
【0501】
なお、「PBCHは、BCHトランスポート・チャネルの伝送用」であり、「PMCHは、MCHトランスポート・チャネル伝送用」であり、「PDSCHは、DL-SCHならびにトランスポート・チャネルの伝送用」であり、「PDCCHは下りリンクL1(Layer 1)/L2(Layer 2)制御信号の伝送用」である。
【0502】
変調信号生成部3709は、物理チャネル信号3708を入力とし、物理チャネル信号3708に基づいた変調信号3710を生成し、出力する。そして、基地局700は、変調信号3710を、電波として送信することになる。
【0503】
まず、基地局が、複数の端末とユニキャスト通信、つまり、個別通信を行っている場合を考える。
【0504】
このとき、例えば、図9の901-1のストリーム1のシンボル群#1、および、901-2のストリーム1のシンボル群#2、および、901-3のストリーム1のシンボル群#3が、ブロードキャストチャネル(つまり、基地局が複数の端末とデータ通信を行うために、基地局が複数の端末に対してブロードキャスト送信を行う制御情報)であってもよい。なお、制御情報とは、例えば、基地局と端末がデータ通信を実現するために必要となる制御情報であるものとする。
【0505】
ここで、ブロードキャストチャネルについて説明する。ブロードキャストチャネルは、物理チャネル(物理チャネル信号3708)における、「PBCH」、「PMCH」、および、「PD-SCHの一部」が該当することになる。
【0506】
また、ブロードキャストチャネルは、トランスポートチャネル(トランスポートチャネル信号3706)における、「BCH」、「DL-SCHの一部」、「PCH」、「MCH」が該当することになる。
【0507】
そして、ブロードキャストチャネルは、論理チャネル(論理チャネル信号3704)における、「BCCH」、「CCCH」、「MCCH」、「DTCHの一部」、「MTCH」が該当することになる。
【0508】
同様に、例えば、図9の902-1のストリーム2のシンボル群#1、および、902-2のストリーム2のシンボル群#2、および、902-3のストリーム2のシンボル群#3が、ブロードキャストチャネル(つまり、基地局が複数の端末とデータ通信を行うために、基地局が複数の端末に対してブロードキャスト送信を行う制御情報)であってもよい。なお、制御情報とは、例えば、基地局と端末がデータ通信を実現するために必要となる制御情報であるものとする。
【0509】
なお、ブロードキャストチャネルは、物理チャネル(物理チャネル信号3708)における、「PBCH」、「PMCH」、および、「PD-SCHの一部」が該当することになる。
【0510】
また、ブロードキャストチャネルは、トランスポートチャネル(トランスポートチャネル信号3706)における、「BCH」、「DL-SCHの一部」、「PCH」、「MCH」が該当することになる。
【0511】
そして、ブロードキャストチャネルは、論理チャネル(論理チャネル信号3704)における、「BCCH」、「CCCH」、「MCCH」、「DTCHの一部」、「MTCH」が該当することになる。
【0512】
このとき、図9の901-1のストリーム1のシンボル群#1、および、901-2のストリーム1のシンボル群#2、および、901-3のストリーム1のシンボル群#3の特徴については、これまでに説明した実施の形態に記載したとおりであり、また、図9の902-1のストリーム2のシンボル群#1、および、902-2のストリーム2のシンボル群#2、および、902-3のストリーム2のシンボル群#3の特徴については、これまでに説明した実施の形態に記載したとおりである。
【0513】
なお、図9のストリーム2のシンボル群#1(902-1)、ストリーム2のシンボル群#2(902-2)、ストリーム2のシンボル群#3(902-3)など、ストリーム2を送信しない場合があってもよい。特に、ブロードキャストチャネルの信号を送信する場合、ストリーム2のシンボル群を、基地局が送信しないとしてもよい(このとき、例えば、図7では、703-1、703-2、703-3を基地局701が送信していないことになる。)。
【0514】
例えば、図14の1401-1の変調信号1のシンボル群#1、および、1401-2の変調信号1のシンボル群#2、および、1401-3の変調信号1のシンボル群#3が、ブロードキャストチャネル(つまり、基地局が複数の端末とデータ通信を行うために、基地局が複数の端末に対してブロードキャスト送信を行う制御情報)であってもよい。なお、制御情報とは、例えば、基地局と端末がデータ通信を実現するために必要となる制御情報であるものとする。
【0515】
なお、ブロードキャストチャネルは、物理チャネル(物理チャネル信号3708)における、「PBCH」、「PMCH」、および、「PD-SCHの一部」が該当することになる。
【0516】
また、ブロードキャストチャネルは、トランスポートチャネル(トランスポートチャネル信号3706)における、「BCH」、「DL-SCHの一部」、「PCH」、「MCH」が該当することになる。
【0517】
そして、ブロードキャストチャネルは、論理チャネル(論理チャネル信号3704)における、「BCCH」、「CCCH」、「MCCH」、「DTCHの一部」、「MTCH」が該当することになる。
【0518】
例えば、図14の1402-1の変調信号2のシンボル群#1、および、1402-2の変調信号2のシンボル群#2、および、1402-3の変調信号2のシンボル群#3が、ブロードキャストチャネル(つまり、基地局が複数の端末とデータ通信を行うために、基地局が複数の端末に対してブロードキャスト送信を行う制御情報)であってもよい。なお、制御情報とは、例えば、基地局と端末がデータ通信を実現するために必要となる制御情報であるものとする。
【0519】
なお、ブロードキャストチャネルは、物理チャネル(物理チャネル信号3708)における、「PBCH」、「PMCH」、および、「PD-SCHの一部」が該当することになる。
【0520】
また、ブロードキャストチャネルは、トランスポートチャネル(トランスポートチャネル信号3706)における、「BCH」、「DL-SCHの一部」、「PCH」、「MCH」が該当することになる。
【0521】
そして、ブロードキャストチャネルは、論理チャネル(論理チャネル信号3704)における、「BCCH」、「CCCH」、「MCCH」、「DTCHの一部」、「MTCH」が該当することになる。
【0522】
なお、図14の1401-1の変調信号1のシンボル群#1、および、1401-2の変調信号1のシンボル群#2、および、1401-3の変調信号1のシンボル群#3の特徴については、これまでに説明した実施の形態に記載したとおりであり、図14の1402-1の変調信号2のシンボル群#1、および、1402-2の変調信号2のシンボル群#2、および、1402-3の変調信号2のシンボル群#3の特徴については、これまでに説明した実施の形態に記載したとおりである。
【0523】
例えば、図25の2501-1-1のストリーム1-1データシンボル(1)、および、2501-1-2のストリーム1-1データシンボル(2)、および、2501-1-3のストリーム1-1データシンボル(3)が、ブロードキャストチャネル(つまり、基地局が複数の端末とデータ通信を行うために、基地局が複数の端末に対してブロードキャスト送信を行う制御情報)であってもよい。なお、制御情報とは、例えば、基地局と端末がデータ通信を実現するために必要となる制御情報であるものとする。
【0524】
なお、ブロードキャストチャネルは、物理チャネル(物理チャネル信号3708)における、「PBCH」、「PMCH」、および、「PD-SCHの一部」が該当することになる。
【0525】
また、ブロードキャストチャネルは、トランスポートチャネル(トランスポートチャネル信号3706)における、「BCH」、「DL-SCHの一部」、「PCH」、「MCH」が該当することになる。
【0526】
そして、ブロードキャストチャネルは、論理チャネル(論理チャネル信号3704)における、「BCCH」、「CCCH」、「MCCH」、「DTCHの一部」、「MTCH」が該当することになる。
【0527】
なお、図25の2501-1-1のストリーム1-1データシンボル(1)、および、2501-1-2のストリーム1-1データシンボル(2)、および、2501-1-3のストリーム1-1データシンボル(3)の特徴については、これまでに説明した実施の形態に記載したとおりである。
【0528】
例えば、図31図32の2501-1-Mのストリーム1-1データシンボル(M)、および、2501-1-(M+1)のストリーム1-1データシンボル(M+1)、および、2501-1-(M+2)のストリーム1-1データシンボル(M+2)、および、3101-1のストリーム1-2データシンボル(1)、および、3101-2のストリーム1-2データシンボル(2)、3101-3のストリーム1-2データシンボル(3)が、ブロードキャストチャネル(つまり、基地局が複数の端末とデータ通信を行うために、基地局が複数の端末に対してブロードキャスト送信を行う制御情報)であってもよい。なお、制御情報とは、例えば、基地局と端末がデータ通信を実現するために必要となる制御情報であるものとする。
【0529】
なお、ブロードキャストチャネルは、物理チャネル(物理チャネル信号3708)における、「PBCH」、「PMCH」、および、「PD-SCHの一部」が該当することになる。
【0530】
また、ブロードキャストチャネルは、トランスポートチャネル(トランスポートチャネル信号3706)における、「BCH」、「DL-SCHの一部」、「PCH」、「MCH」が該当することになる。
【0531】
そして、ブロードキャストチャネルは、論理チャネル(論理チャネル信号3704)における、「BCCH」、「CCCH」、「MCCH」、「DTCHの一部」、「MTCH」が該当することになる。
【0532】
なお、図31図32の2501-1-Mのストリーム1-1データシンボル(M)、および、2501-1-(M+1)のストリーム1-1データシンボル(M+1)、および、2501-1-(M+2)のストリーム1-1データシンボル(M+2)、および、3101-1のストリーム1-2データシンボル(1)、および、3101-2のストリーム1-2データシンボル(2)、3101-3のストリーム1-2データシンボル(3)の特徴については、これまでに説明した実施の形態に記載したとおりである。
【0533】
例えば、図35において、2501-1-Mのストリーム1-1データシンボル(M)、および、2501-1-(M+1)のストリーム1-1データシンボル(M+1)、2501-1-(M+2)のストリーム1-1データシンボル(M+2)、および、3101-Nのストリーム1-2データシンボル(N)、および、3101-(N+1)のストリーム1-2データシンボル(N+1)、および、3101-(N+2)のストリーム1-2データシンボル(N+2)が、ブロードキャストチャネル(つまり、基地局が複数の端末とデータ通信を行うために、基地局が複数の端末に対してブロードキャスト送信を行う制御情報)であってもよい。なお、制御情報とは、例えば、基地局と端末がデータ通信を実現するために必要となる制御情報であるものとする。
【0534】
なお、ブロードキャストチャネルは、物理チャネル(物理チャネル信号3708)における、「PBCH」、「PMCH」、および、「PD-SCHの一部」が該当することになる。
【0535】
また、ブロードキャストチャネルは、トランスポートチャネル(トランスポートチャネル信号3706)における、「BCH」、「DL-SCHの一部」、「PCH」、「MCH」が該当することになる。
【0536】
そして、ブロードキャストチャネルは、論理チャネル(論理チャネル信号3704)における、「BCCH」、「CCCH」、「MCCH」、「DTCHの一部」、「MTCH」が該当することになる。
【0537】
例えば、図35の3501-1のストリーム2-1データシンボル(1)、および、3501-2のストリーム2-1データシンボル(2)、および、3501-3のストリーム2-1データシンボル(3)が、ブロードキャストチャネル(つまり、基地局が複数の端末とデータ通信を行うために、基地局が複数の端末に対してブロードキャスト送信を行う制御情報)であってもよい。なお、制御情報とは、例えば、基地局と端末がデータ通信を実現するために必要となる制御情報であるものとする。
【0538】
なお、ブロードキャストチャネルは、物理チャネル(物理チャネル信号3708)における、「PBCH」、「PMCH」、および、「PD-SCHの一部」が該当することになる。
【0539】
また、ブロードキャストチャネルは、トランスポートチャネル(トランスポートチャネル信号3706)における、「BCH」、「DL-SCHの一部」、「PCH」、「MCH」が該当することになる。
【0540】
そして、ブロードキャストチャネルは、論理チャネル(論理チャネル信号3704)における、「BCCH」、「CCCH」、「MCCH」、「DTCHの一部」、「MTCH」が該当することになる。
【0541】
なお、図35において、2501-1-Mのストリーム1-1データシンボル(M)、および、2501-1-(M+1)のストリーム1-1データシンボル(M+1)、2501-1-(M+2)のストリーム1-1データシンボル(M+2)、および、3101-Nのストリーム1-2データシンボル(N)、および、3101-(N+1)のストリーム1-2データシンボル(N+1)、および、3101-(N+2)のストリーム1-2データシンボル(N+2)の特徴については、これまでに説明した実施の形態に記載したとおりであり、図35の3501-1のストリーム2-1データシンボル(1)、および、3501-2のストリーム2-1データシンボル(2)、および、3501-3のストリーム2-1データシンボル(3)の特徴については、これまでに説明した実施の形態に記載したとおりである。
【0542】
図9図14図25図31図32図35において、各データシンボルを送信する際、シングルキャリアの伝送方法を用いてもよいし、OFDMなどのマルチキャリアの伝送方式を用いてもよい。また、データシンボルの時間的な位置は、図9図14図25図31図32図35に限ったものではない。
【0543】
また、図25図31図32図35において、横軸を時間として説明しているが、横軸を周波数(キャリア)としても、同様に実施することが可能である。なお、横軸を周波数(キャリア)としたとき、基地局は、各データシンボルを、1つ以上のキャリア、または、サブキャリアを用いて、送信することになる。
【0544】
なお、図9のストリーム1のシンボル群において、端末個別に送信するデータ(ユニキャスト用のデータ)(または、シンボル)が含まれることがあってもよい。同様に、図9のストリーム2のシンボル群において、端末個別に送信するデータ(ユニキャスト用のデータ)(または、シンボル)が含まれることがあってもよい。
【0545】
図14のストリーム1のシンボル群において、端末個別に送信するデータ(ユニキャスト用のデータ)(または、シンボル)が含まれることがあってもよい。同様に、図14のストリーム2のシンボル群において、端末個別に送信するデータ(ユニキャスト用のデータ)(または、シンボル)が含まれることがあってもよい。
【0546】
また、図25のストリーム1-1のシンボルに、端末個別に送信するデータ(ユニキャスト用のデータ)(または、シンボル)が含まれることがあってもよい。図31図32のストリーム1-1のシンボル、ストリーム1-2のシンボルに、端末個別に送信するデータ(ユニキャスト用のデータ)(または、シンボル)が含まれることがあってもよい。
【0547】
そして、PBCHは、例えば、「UEがセルサーチ後の最初に読むべき最低限の情報(システム帯域幅、システムフレーム番号、送信アンテナ数など)を送信するために使用される」という構成としてもよい。
【0548】
PMCHは、例えば、「MBSFN(Multicast-broadcast single-frequency network)の運用に使用される」という構成としてもよい。
【0549】
PDSCHは、例えば、「下りリンクのユーザデータを送信するための共有データチャネルであり、C(control)-plane/U(User)-planeに関係なくすべてのデータを集約して送信される」という構成としてもよい。
【0550】
PDCCHは、例えば、「eNodeB(gNodeB)(基地局)がスケジューリングにより選択したユーザに対して、無線リソースの割り当て情報を通知するために使用される」という構成としてもよい。
【0551】
以上のように実施することで、マルチキャスト・ブロードキャストデータ伝送において、基地局が、データシンボル、制御情報シンボルを複数の送信ビームを用いて送信し、端末は、複数の送信ビームから、品質のよいビームを選択的に受信し、これに基づき、端末は、データシンボルの受信を行うことで、端末は高いデータの受信品質を得ることができるという効果を得ることができる。
【0552】
(実施の形態5)
本実施の形態では、基地局(700)が送信する図9のストリーム1のシンボル群とストリーム2のシンボル群の構成について補足説明を行う。
【0553】
図38は、基地局(700)が送信するストリーム1のフレーム構成の一例を示しており、図38におけるフレーム構成において、横軸は時間であり、縦軸は周波数であり、時刻1から時刻10、キャリア1からキャリア40までのフレーム構成を示している。したがって、図38は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方法のようなマルチキャリア伝送方式のフレーム構成となる。
【0554】
図38におけるストリーム1のシンボル領域3801_1は、時刻1から時刻10、キャリア1からキャリア9に存在しているものとする。
【0555】
ストリーム1のシンボル群#i(3800_i)は、時刻1から時刻10、キャリア10からキャリア20に存在しているものとする。なお、ストリーム1のシンボル群#i(3800_i)は図9のストリーム1のシンボル群#i(901-i)に相当するものとする。
【0556】
ストリーム1のシンボル領域3801_2は、時刻1から時刻10、キャリア21からキャリア40に存在しているものとする。
【0557】
このとき、例えば、実施の形態4などで説明したように、基地局が、1つ以上の端末に対し、個別のデータを伝送する(ユニキャストする)場合に、図38のストリーム1のシンボル領域3801_1、3801_2を使用することができる。
【0558】
そして、図38のストリーム1のシンボル群#i(3800_i)は、実施の形態1、実施の形態4などで説明したように、基地局が、マルチキャスト用のデータを伝送するために使用することになる。
【0559】
図39は、基地局(700)が送信するストリーム2のフレーム構成の一例を示しており、図39におけるフレーム構成において、横軸は時間であり、縦軸は周波数であり、時刻1から時刻10、キャリア1からキャリア40までのフレーム構成を示している。したがって、図39はOFDM方式のようなマルチキャリア伝送方式のフレームとなる。
【0560】
図39におけるストリーム2のシンボル領域3901_1は、時刻1から時刻10、キャリア1からキャリア9に存在しているものとする。
【0561】
ストリーム2のシンボル群#i(3900_i)は、時刻1から時刻10、キャリア10からキャリア20に存在しているものとする。なお、ストリーム2のシンボル群#i(3900_i)は図9のストリーム2のシンボル群#i(902-i)に相当するものとする。
【0562】
ストリーム2のシンボル領域3901_2は、時刻1から時刻10、キャリア21からキャリア40に存在しているものとする。
【0563】
このとき、例えば、実施の形態4などで説明したように、基地局が、1つ以上の端末に対し、個別のデータ伝送する(ユニキャストする)場合に、図39のストリーム2のシンボル領域3901_1、3901_2を使用することができる。
【0564】
そして、図39のストリーム2のシンボル群#i(3900_i)は、実施の形態1、実施の形態4などで説明したように、基地局が、マルチキャスト用のデータを伝送するために使用することになる。
【0565】
なお、基地局は、図38における時刻X(図38の場合、Xは1以上10以下の整数)、キャリアY(図38の場合Yは1以上40以下の整数)のシンボルと図39の時刻X、キャリアYのシンボルを同一周波数、同一時刻を用いて送信することになる。
【0566】
そして、図9の901-1のストリーム1のシンボル群#1、および、901-2のストリーム1のシンボル群#2、および、901-3のストリーム1のシンボル群#3の特徴については、これまでに説明した実施の形態に記載したとおりである。つまり、図38のストリーム1のシンボル群#iの特徴については、図9のストリーム1のシンボル群と同様であり、これまでに説明した実施の形態に記載したとおりである。
【0567】
また、図9の902-1のストリーム2のシンボル群#1、および、902-2のストリーム2のシンボル群#2、および、902-3のストリーム2のシンボル群#3の特徴については、これまでに説明した実施の形態に記載したとおりである。つまり、図39のストリーム2のシンボル群#iの特徴については、図9のストリーム2のシンボル群と同様であり、これまでに説明した実施の形態に記載したとおりである。
【0568】
なお、図38図39のフレーム構成のキャリア10からキャリア20における時刻11以降にシンボルが存在した場合、マルチキャスト伝送用に使用してもよいし、個別データ伝送(ユニキャスト伝送)に使用してもよい。
【0569】
また、基地局が、図38図39のフレーム構成で、図9のようなフレームを送信した場合、実施の形態1、実施の形態4で説明した実施を同様に行ってもよい。
【0570】
以上のように実施することで、マルチキャスト・ブロードキャストデータ伝送において、基地局が、データシンボル、制御情報シンボルを複数の送信ビームを用いて送信し、端末は、複数の送信ビームから、品質のよいビームを選択的に受信し、これに基づき、端末は、データシンボルの受信を行うことで、端末は高いデータの受信品質を得ることができるという効果を得ることができる。
【0571】
(実施の形態6)
本実施の形態では、基地局(700)が送信する図14の変調信号1のシンボル群と変調信号2のシンボル群の構成について補足説明を行う。
【0572】
図40は、基地局(700)が送信する変調信号1のフレーム構成の一例を示しており、図40におけるフレーム構成において、横軸は時間であり、縦軸は周波数であり、時刻1から時刻10、キャリア1からキャリア40までのフレーム構成を示している。したがって、図40は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方法のようなマルチキャリア伝送方式のフレーム構成となる。
【0573】
図40における変調信号1のシンボル領域4001_1は、時刻1から時刻10、キャリア1からキャリア9に存在しているものとする。
【0574】
変調信号1のシンボル群#i(4000_i)は、時刻1から時刻10、キャリア10からキャリア20に存在しているものとする。なお、変調信号1のシンボル群#i(4000_i)は図14の変調信号1のシンボル群#i(1401-i)に相当するものとする。
【0575】
変調信号1のシンボル領域4001_2は、時刻1から時刻10、キャリア21からキャリア40に存在しているものとする。
【0576】
このとき、例えば、実施の形態4などで説明したように、基地局が、1つ以上の端末に対し、個別のデータを伝送する(ユニキャストする)場合に、図40のストリーム1のシンボル領域4001_1、4001_2を使用することができる。
【0577】
そして、図40の変調信号1のシンボル群#i(4000_i)は、実施の形態1、実施の形態4などで説明したように、基地局が、マルチキャスト用のデータを伝送するために使用することになる。
【0578】
図41は、基地局(700)が送信する変調信号2のフレーム構成の一例を示しており、図41におけるフレーム構成において、横軸は時間であり、縦軸は周波数であり、時刻1から時刻10、キャリア1からキャリア40までのフレーム構成を示している。したがって、図41はOFDM方式のようなマルチキャリア伝送方式のフレームとなる。
【0579】
図41における変調信号2のシンボル領域4101_1は、時刻1から時刻10、キャリア1からキャリア9に存在しているものとする。
【0580】
変調信号2のシンボル群#i(4100_i)は、時刻1から時刻10、キャリア10からキャリア20に存在しているものとする。なお、変調信号2のシンボル群#i(4100_i)は図14の変調信号2のシンボル群#i(1402-i)に相当するものとする。
【0581】
変調信号2のシンボル領域4101_2は、時刻1から時刻10、キャリア21からキャリア40に存在しているものとする。
【0582】
このとき、例えば、実施の形態4などで説明したように、基地局が、1つ以上の端末に対し、個別のデータ伝送する(ユニキャストする)場合に、図41の変調信号2のシンボル領域4101_1、4101_2を使用することができる。
【0583】
そして、図41の変調信号2のシンボル群#i(4100_i)は、実施の形態1、実施の形態4などで説明したように、基地局が、マルチキャスト用のデータを伝送するために使用することになる。
【0584】
なお、基地局は、図40における時刻X(図40の場合、Xは1以上10以下の整数)、キャリアY(図40の場合Yは1以上40以下の整数)のシンボルと、図41の時刻X、キャリアYのシンボルを同一周波数、同一時刻を用いて送信することになる。
【0585】
そして、図14の1401_1のストリーム1のシンボル群#1、および、1401_2の変調信号1のシンボル群#2、および、1401_3の変調信号1のシンボル群#3の特徴については、これまでに説明した実施の形態に記載したとおりである。つまり、図40の変調信号1のシンボル群#iの特徴については、図14の変調信号1のシンボル群と同様であり、これまでに説明した実施の形態に記載したとおりである。
【0586】
また、図14の1402_1の変調信号2のシンボル群#1、および、1402_2の変調信号2のシンボル群#2、および、1402_3の変調信号2のシンボル群#3の特徴については、これまでに説明した実施の形態に記載したとおりである。つまり、図41の変調信号2のシンボル群#iの特徴については、図14の変調信号2のシンボル群と同様であり、これまでに説明した実施の形態に記載したとおりである。
【0587】
なお、図40図41のフレーム構成のキャリア10からキャリア20における時刻11以降にシンボルが存在した場合、マルチキャスト伝送用に使用してもよいし、個別データ伝送(ユニキャスト伝送)に使用してもよい。
【0588】
また、基地局が、図40図41のフレーム構成で、図14のようなフレームを送信した場合、実施の形態1、実施の形態4で説明した実施を同様に行ってもよい。
【0589】
上述の説明における図38のストリーム1のシンボル領域3801_1、3801_2、図39のストリーム2のシンボル領域3901_1、3901_2、図40の変調信号1のシンボル領域4001_1、4001_2、図41の変調信号2のシンボル領域4101_1、4102_2の使用方法の例について説明する。
【0590】
図42は、「図38のストリーム1のシンボル領域3801_1、3801_2、図39のストリーム2のシンボル領域3901_1、3901_2、図40の変調信号1のシンボル領域4001_1、4001_2、図41の変調信号2のシンボル領域4101_1、4102_2」の端末への割り当ての一例を示している。なお、図42において、横軸は時間であり、縦軸は周波数(キャリア)である。
【0591】
図42に示すように、例えば、「図38のストリーム1のシンボル領域3801_1、3801_2、図39のストリーム2のシンボル領域3901_1、3901_2、図40の変調信号1のシンボル領域4001_1、4001_2、図41の変調信号2のシンボル領域4101_1、4102_2」を周波数分割し、端末に対し割り当てを行う。そして、4201_1は端末#1用に割り当てられたシンボル群であり、4201_2は端末#2用に割り当てられたシンボル群であり、4201_3は端末#3用に割り当てられたシンボル群である。
【0592】
例えば、基地局(700)は、端末#1、端末#2、端末#3と通信を行っており、基地局が端末#1に対してデータを伝送する場合、図42の「端末#1用に割り当てられたシンボル群4201_1」を用いて、基地局は端末#1にデータを伝送することになる。そして、基地局が端末#2に対してデータを伝送する場合、図42の「端末#2用に割り当てられたシンボル群4201_2」を用いて、基地局は端末#2にデータを伝送することになる。基地局が端末#3に対してデータを伝送する場合、図42の「端末#3用に割り当てられたシンボル群4201_3」を用いて、基地局は端末#3にデータを伝送することになる。
【0593】
なお、端末への割り当て方法は、図42に限ったものではなく、周波数帯域(キャリア数)は時間により変化してもよいし、また、どのように設定してもよい。そして、時間とともに端末への割り当て方法を変更してもよい。
【0594】
図43は、「図38のストリーム1のシンボル領域3801_1、3801_2、図39のストリーム2のシンボル領域3901_1、3901_2、図40の変調信号1のシンボル領域4001_1、4001_2、図41の変調信号2のシンボル領域4101_1、4102_2」の端末への割り当ての図42とは異なる例である。なお、図43において、横軸は時間であり縦軸は周波数(キャリア)である。
【0595】
図43に示すように、例えば、「図38のストリーム1のシンボル領域3801_1、3801_2、図39のストリーム2のシンボル領域3901_1、3901_2、図40の変調信号1のシンボル領域4001_1、4001_2、図41の変調信号2のシンボル領域4101_1、4102_2」を時間、周波数分割を行い、端末に対し割り当てを行う。そして、4301_1は端末#1用に割り当てられたシンボル群であり、4301_2は端末#2用に割り当てられたシンボル群であり、4301_3は端末#3用に割り当てられたシンボル群であり、4301_4は端末#4用に割り当てられたシンボル群であり、4301_5は端末#5用に割り当てられたシンボル群であり、4301_6は端末#6用に割り当てられたシンボル群である。
【0596】
例えば、基地局(700)は、端末#1、端末#2、端末#3、端末#4、端末#5、端末#6と通信を行っており、基地局が端末#1に対してデータを伝送する場合、図43の「端末#1用に割り当てられたシンボル群4301_1」を用いて、基地局は端末#1にデータを伝送することになる。そして、基地局が端末#2に対してデータを伝送する場合、図43の「端末#2用に割り当てられたシンボル群4301_2」を用いて、基地局は端末#2にデータを伝送することになる。基地局が端末#3に対してデータを伝送する場合、図43の「端末#3用に割り当てられたシンボル群4301_3」を用いて、基地局は端末#3にデータを伝送することになる。基地局が端末#4に対してデータを伝送する場合、図43の「端末#4用に割り当てられたシンボル群4301_4」を用いて、基地局は端末#4にデータを伝送することになる。基地局が端末#5に対してデータを伝送する場合、図43の「端末#5用に割り当てられたシンボル群4301_5」を用いて、基地局は端末#5にデータを伝送することになる。基地局が端末#6に対してデータを伝送する場合、図43の「端末#6用に割り当てられたシンボル群4301_6」を用いて、基地局は端末#6にデータを伝送することになる。
【0597】
なお、端末への割り当て方法は、図43に限ったものではなく、周波数帯域(キャリア数)、時間幅は変化してもよいし、また、どのように設定してもよい。そして、時間とともに端末への割り当て方法を変更してもよい。
【0598】
また、図38図39図40図41におけるストリーム1のシンボル領域、ストリーム2のシンボル領域、変調信号1のシンボル領域、変調信号2のシンボル領域では、キャリアごとに異なる重み付け合成を行ってもよいし、複数のキャリアを単位として、重み付け合成方法を決定してもよい。また、図43図44のように割り当てた端末ごとに重み付け合成のパラメータを設定してもよい。キャリアにおける重み付け合成の方法の設定は、これらの例に限ったものではない。
【0599】
以上のように実施することで、マルチキャスト・ブロードキャストデータ伝送において、基地局が、データシンボル、制御情報シンボルを複数の送信ビームを用いて送信し、端末は、複数の送信ビームから、品質のよいビームを選択的に受信し、これに基づき、端末は、データシンボルの受信を行うことで、端末は高いデータの受信品質を得ることができるという効果を得ることができる。
【0600】
(実施の形態7)
本明細書において、図7図12図17図18図19図20図22における基地局700、他の実施の形態で説明した基地局の構成として、図44のような構成であってもよい。
【0601】
以下では、図44の基地局の動作について説明を行う。図44において、図1図3と同様に動作するものについては、同一番号を付しており、説明を省略する。
【0602】
重み付け合成部301は、信号処理後の信号103_1、103_2、・・・、103_M、および、制御信号159を入力とし、制御信号159に基づき、重み付け合成を行い、重み付け合成信号4401_1、4401_2、・・・、4401_Kを出力する。なお、Mは2以上の整数とし、Kは2以上の整数とする。
【0603】
例えば、信号処理後の信号103_i(iは1以上M以下の整数)をui(t)(tは時間)、重み付け合成後の信号4401_g(gは1以上K以下の整数)をvg(t)とあらわすと、vg(t)は次式であらわすことができる。
【0604】
【数7】
【0605】
無線部104_gは、重み付け合成後の信号4401_g、制御信号159を入力とし、制御信号159に基づいて、所定の処理を行い、送信信号105_gを生成し、出力する。そして、送信信号105_gはアンテナ303_1から送信される。
【0606】
なお、基地局が対応している送信方法は、OFDMなどのマルチキャリア方式であってもよいし、シングルキャリア方式であってもよい。また、基地局は、マルチキャリア方式、シングルキャリア方式の両者に対応していてもよい。このときシングルキャリア方式の変調信号を生成する方法は、複数あり、いずれの方式の場合についても実施が可能である。例えば、シングルキャリア方式の例として、「DFT(Discrete Fourier Transform)-Spread OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)」、「Trajectory Constrained DFT-Spread OFDM」、「OFDM based SC(Single Carrier)」、「SC(Single Carrier)-FDMA(Frequency Division Multiple Access)」、「Guard interval DFT-Spread OFDM」などがある。
【0607】
式(7)では、時間の関数で記載しているが、OFDM方式などのマルチキャリア方式の場合、時間に加え周波数の関数であってもよい。
【0608】
例えば、OFDM方式において、キャリアごとに異なる重み付け合成を行ってもよいし、複数のキャリアを単位として、重み付け合成方法を決定してもよい。キャリアにおける重み付け合成の方法の設定は、これらの例に限ったものではない。
【0609】
(補足6)
当然であるが、本明細書において説明した実施の形態、補足などのその他の内容を複数組み合わせて、実施してもよい。
【0610】
そして、基地局の構成として、例として、図1図3に限ったものではなく、複数の送信アンテナを持ち、複数の送信ビーム(送信指向性ビーム)を生成し、送信する基地局であれば、本開示を実施することが可能である。
【0611】
また、各実施の形態については、あくまでも例であり、例えば、「変調方式、誤り訂正符号化方式(使用する誤り訂正符号、符号長、符号化率等)、制御情報など」を例示していても、別の「変調方式、誤り訂正符号化方式(使用する誤り訂正符号、符号長、符号化率等)、制御情報など」を適用した場合でも同様の構成で実施することが可能である。
【0612】
変調方式については、本明細書で記載している変調方式以外の変調方式を使用しても、本明細書において説明した実施の形態、その他の内容を実施することが可能である。例えば、APSK(例えば、16APSK, 64APSK, 128APSK, 256APSK, 1024APSK, 4096APSKなど)、PAM(例えば、4PAM, 8PAM, 16PAM, 64PAM, 128PAM, 256PAM, 1024PAM, 4096PAMなど)、PSK(例えば、BPSK, QPSK, 8PSK, 16PSK, 64PSK, 128PSK, 256PSK, 1024PSK, 4096PSKなど)、QAM(例えば、4QAM, 8QAM, 16QAM, 64QAM, 128QAM, 256QAM, 1024QAM, 4096QAMなど)などを適用してもよいし、各変調方式において、均一マッピング、非均一マッピングとしてもよい。また、I-Q平面における2個、4個、8個、16個、64個、128個、256個、1024個等の信号点の配置方法(2個、4個、8個、16個、64個、128個、256個、1024個等の信号点をもつ変調方式)は、本明細書で示した変調方式の信号点配置方法に限ったものではない。
【0613】
本明細書において、送信装置を具備しているのは、例えば、放送局、基地局、アクセスポイント、端末、携帯電話(mobile phone)等の通信・放送機器であることが考えられ、このとき、受信装置を具備しているのは、テレビ、ラジオ、端末、パーソナルコンピュータ、携帯電話、アクセスポイント、基地局等の通信機器であることが考えられる。また、本開示における送信装置、受信装置は、通信機能を有している機器であって、その機器が、テレビ、ラジオ、パーソナルコンピュータ、携帯電話等のアプリケーションを実行するための装置に何らかのインターフェースを解して接続できるような形態であることも考えられる。また、本実施の形態では、データシンボル以外のシンボル、例えば、パイロットシンボル(プリアンブル、ユニークワード、ポストアンブル、リファレンスシンボル等)、制御情報用のシンボルなどが、フレームにどのように配置されていてもよい。そして、ここでは、パイロットシンボル、制御情報用のシンボルと名付けているが、どのような名付け方を行ってもよく、機能自身が重要となっている。
【0614】
パイロットシンボルは、例えば、送受信機において、PSK変調を用いて変調した既知のシンボルであればよく、受信機は、このシンボルを用いて、周波数同期、時間同期、各変調信号のチャネル推定(CSI(Channel State Information)の推定)、信号の検出等を行う。または、パイロットシンボルは、受信機が同期することによって、受信機は、送信機が送信したシンボルを知ることができてもよい。
【0615】
また、制御情報用のシンボルは、データ(アプリケーション等のデータ)以外の通信を実現するための、通信相手に伝送する必要がある情報(例えば、通信に用いている変調方式、誤り訂正符号化方式、誤り訂正符号化方式の符号化率、上位レイヤーでの設定情報等)を伝送するためのシンボルである。
【0616】
なお、本開示は各実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、各実施の形態では、通信装置として行う場合について説明しているが、これに限られるものではなく、この通信方法をソフトウェアとして行うことも可能である。
【0617】
なお、例えば、上記通信方法を実行するプログラムを予めROMに格納しておき、そのプログラムをCPUによって動作させるようにしても良い。
【0618】
また、上記通信方法を実行するプログラムをコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に格納し、記憶媒体に格納されたプログラムをコンピュータのRAMに記録して、コンピュータをそのプログラムにしたがって動作させるようにしても良い。
【0619】
そして、上記の各実施の形態などの各構成は、典型的には、入力端子及び出力端子を有する集積回路であるLSIとして実現されてもよい。これらは、個別に1チップ化されてもよいし、各実施の形態の全ての構成または一部の構成を含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。また、集積回路化の手法はLSIに限られるものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現しても良い。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGAや、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用しても良い。さらに、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行っても良い。バイオ技術の適応等が可能性としてあり得る。
【0620】
本明細書において、種々のフレーム構成について説明した。本明細書で説明したフレーム構成の変調信号を、図1の送信装置を具備する例えば基地局(AP)が、OFDM方式などのマルチキャリア方式を用いて送信する。このとき、基地局(AP)と通信を行っている端末(ユーザー)が変調信号を送信する際、端末が送信する変調信号はシングルキャリアの方式であるという適用方法を考えることができる(基地局(AP)はOFDM方式を用いることで、複数の端末に対し、同時にデータシンボル群を送信することができ、また、端末はシングルキャリア方式を用いることにより、消費電力を低減することが可能となる。)。
【0621】
また、基地局(AP)が送信する変調信号が使用する周波数帯域の一部を用いて、端末は変調方式を送信するTDD(Time Division Duplex)方式を適用してもよい。
【0622】
図1のアンテナ部106-1、106-2、・・・、106-Mの構成は、実施の形態において説明した構成に限ったものではない。例えば、アンテナ部106-1、106-2、・・・、106-Mが、複数のアンテナで構成されていなくてもよく、また、アンテナ部106-1、106-2、・・・、106-Mは、信号159を入力としなくてもよい。
【0623】
図4のアンテナ部401-1、401-2、・・・、401-Nの構成は、実施の形態において説明した構成に限ったものではない。例えば、アンテナ部401-1、401-2、・・・、401-Nが、複数のアンテナで構成されていなくてもよく、また、アンテナ部401-1、401-2、・・・、401-Nは、信号410を入力としなくてもよい。
【0624】
なお、基地局、端末が対応している送信方法は、OFDMなどのマルチキャリア方式であってもよいし、シングルキャリア方式であってもよい。また、基地局は、マルチキャリア方式、シングルキャリア方式の両者に対応していてもよい。このときシングルキャリア方式の変調信号を生成する方法は、複数あり、いずれの方式の場合についても実施が可能である。例えば、シングルキャリア方式の例として、「DFT(Discrete Fourier Transform)-Spread OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)」、「Trajectory Constrained DFT-Spread OFDM」、「OFDM based SC(Single Carrier)」、「SC(Single Carrier)-FDMA(Frequency Division Multiple Access)」、「Guard interval DFT-Spread OFDM」などがある。
【0625】
また、図1図3図44における情報#1(101_1)、情報#2(101_2)、・・・、情報#M(101_M)の中に、少なくともマルチキャスト(ブロードキャスト)のデータが存在することになる。例えば、図1において、情報#1(101_1)がマルチキャスト用のデータの場合、このデータを含んだ、複数のストリーム、または、変調信号を信号処理部102により生成し、アンテナから出力することになる。
【0626】
図3において、情報#1(101_1)がマルチキャスト用のデータの場合、このデータを含んだ、複数のストリーム、または、変調信号を信号処理部102、および/または、重み付け合成部301で生成し、アンテナから出力することになる。
【0627】
図44において、情報#1(101_1)がマルチキャスト用のデータの場合、このデータを含んだ、複数のストリーム、または、変調信号を信号処理部102、および/または、重み付け合成部301で生成し、アンテナから出力することになる。
【0628】
なお、複数ストリームまたは変調信号の様子については、図7図9図12図14図17図18図19を用いて説明したとおりである。
【0629】
さらに、図1図3図44における情報#1(101_1)、情報#2(101_2)、・・・、情報#M(101_M)の中に、個別端末宛のデータを含んでいてもよい。この点については、本明細書の実施の形態で説明したとおりである。
【0630】
なお、FPGA(Field Programmable Gate Array)およびCPU(Central Processing Unit)の少なくとも一方が、本開示において説明した通信方法を実現するために必要なソフトウェアの全部あるいは一部を無線通信または有線通信によりダウンロードできるような構成であってもよい。さらに、更新のためのソフトウェアの全部あるいは一部を無線通信または有線通信によりダウンロードできるような構成であってもよい。そして、ダウンロードしたソフトウェアを記憶部に格納し、格納されたソフトウェアに基づいてFPGAおよびCPUの少なくとも一方を動作させることにより、本開示において説明したデジタル信号処理を実行するようにしてもよい。
【0631】
このとき、FPGAおよびCPUの少なくとも一方を具備する機器は、通信モデムと無線または有線で接続し、この機器と通信モデムにより、本開示において説明した通信方法を実現してもよい。
【0632】
例えば、本明細書で記載した基地局、AP、端末などの通信装置が、FPGAおよび、CPUのうち、少なくとも一方を具備しており、FPGA及びCPUの少なくとも一方を動作させるためのソフトウェアを外部から入手するためのインターフェースを通信装置が具備していてもよい。さらに、通信装置が外部から入手したソフトウェアを格納するための記憶部を具備し、格納されたソフトウェアに基づいて、FPGA、CPUを動作させることで、本開示において説明した信号処理を実現するようにしてもよい。
【0633】
(実施の形態8)
本実施の形態では、例えば、通信装置#Aが保有するデータを複数の通信装置に送信する場合の実施例について説明する。
【0634】
図45は、通信装置#Aが保有するデータを複数の通信装置に送信する場合の例を示している。4501の通信装置#Aは、例えば、第1のデータで構成されている第1のファイルを蓄積部に蓄積しており、4501の通信装置#Aは、4502_1の通信装置#1、4502_2の通信装置#2、4502_3の通信装置#3、および、4502_4の通信装置#4に、第1のデータを送信するものとする。
【0635】
4502_4の通信装置#4は、4501の通信装置#Aから得た第1のデータを、ネットワーク4503を介して、サーバー4506_4に送信することになる。
【0636】
図45における4501の通信装置#A、4502_1の通信装置#1、4502_2の通信装置#2、4502_3の通信装置#3、4502_4の通信装置#4の動作について、詳しく説明する。
【0637】
4501の通信装置#Aは、例えば、図1(または、図3、または、図44)の構成を具備するものとする。そして、4502_1の通信装置#1、4502_2の通信装置#2、4502_3の通信装置#3、4502_4の通信装置#4は、例えば、図4の構成を具備するものとする。なお、図1図3図44)の各部の動作、および、図4の各部の動作については、すでに説明を行っているので、説明を省略する。
【0638】
4501の通信装置#Aが具備する信号処理部102は、第1のデータを含む情報101-1、制御信号159を入力とし、制御信号159に含まれる、「誤り訂正符号化の方法(符号化率、符号長(ブロック長))に関する情報」「変調方式に関する情報」、「送信方法(多重化方法)」、などの情報に基づき、信号処理を行うことになる。
【0639】
このとき、信号処理部102は、第1のデータを含む情報101-1から、4502_1の通信装置#1に送信するための信号処理後の信号、4502_2の通信装置#2に送信するための信号処理後の信号、4502_3の通信装置#3に送信するための信号処理後の信号、4502_4の通信装置#4に送信するための信号処理後の信号を生成する。例として、4502_1の通信装置#1に送信するための信号処理後の信号を103-1とし、4502_2の通信装置#2に送信するための信号処理後の信号を103-2とし、4502_3の通信装置#3に送信するための信号処理後の信号を103-3とし、4502_4の通信装置#4に送信するための信号処理後の信号を103-4とする。
【0640】
そして、4502_1の通信装置#1に送信するための信号処理後の信号103-1は、無線部104-1を介し、送信信号105-1はアンテナ106-1から送信される。同様に、4502_2の通信装置#2に送信するための信号処理後の信号103-2は、無線部104-2を介し、送信信号105-2はアンテナ106-2から送信され、4502_3の通信装置#3に送信するための信号処理後の信号103-3は、無線部104-3を介し、送信信号105-3はアンテナ106-3から送信され、4502_4の通信装置#4に送信するための信号処理後の信号103-4は、無線部104-4を介し、送信信号105-4はアンテナ106-4から送信される。
【0641】
このとき、送信信号105-1、105-2、105-3、105-4の周波数の設定方法について、図46を用いて説明する。
【0642】
図46において、横軸を周波数とし、縦軸をパワーとする。送信信号105-1、105-2、105-3、105-4は、第1の周波数帯(第1のチャネル)にスペクトル4601をもつスペクトル、第2の周波数帯(第2のチャネル)にスペクトル4602をもつスペクトル、第3の周波数帯(第3のチャネル)にスペクトル4603をもつスペクトルのいずれかの信号となる。
【0643】
具体的な例について、図47図48図49図50を用いて説明する。
【0644】
図47は、図45の4501の通信装置#A、4502_1の通信装置#1、4502_2の通信装置#2、4502_3の通信装置#3、4502_4の通信装置#4の位置関係を示している。したがって、図47では、図45で付加した番号を記載している。
【0645】
図47の場合、4501の通信装置#Aは、4502_1の通信装置#1に送信する送信信号105-1が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_2の通信装置#2に送信する送信信号105-2が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用することができる。このように、「4502_1の通信装置#1に送信する送信信号が使用する周波数帯」、「4502_2の通信装置#2に送信する送信信号が使用する周波数帯」、「4502_3の通信装置#3に送信する送信信号が使用する周波数帯」、「4502_4の通信装置#4に送信する送信信号が使用する周波数帯」を同じに設定できることになる。このようにすることで、周波数利用効率を向上することができるという効果を得ることができる。
【0646】
ここで、「4502_1の通信装置#1に送信する送信信号105-1」、「4502_2の通信装置#2に送信する送信信号105-2」、「4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3」、「4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4」の時間的な存在について説明する。
【0647】
図51は、4501の通信装置Aが送信する変調信号のフレーム構成の一例を示しており、横軸時間におけるシンボルの配置の例を示している。図51において、5101-1は、4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群、または、4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群の一部を示しており、5101-2は、4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群、または、4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群の一部を示しており、5101-3は、4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群、または、4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群の一部を示しており、5101-4は、4502_4の通信装置#4宛のデータシンボル群、または、4502_4の通信装置#4宛のデータシンボル群の一部を示している。
【0648】
「4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群、または、4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群の一部」5101_1、「4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群、または、4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群の一部」5101-2、「4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群、または、4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群の一部」5101_3、「通信装置#4宛のデータシンボル群、または、4502_4の通信装置#4宛のデータシンボル群の一部」5101_4はいずれも時間区間1に存在することになる。
【0649】
図48は、図45の4501の通信装置#A、4502_1の通信装置#1、4502_2の通信装置#2、4502_3の通信装置#3、4502_4の通信装置#4の図47とは異なる位置関係を示している。したがって、図48では、図45で付加した番号を記載している。
【0650】
図48の場合、4501の通信装置#Aは、4502_1の通信装置#1に送信する送信信号105-1が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_2の通信装置#2に送信する送信信号105-2が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4が使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用するものとする。このとき、4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3が使用する周波数帯と4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4が使用する周波数帯が異なるのは、4501の送信装置#Aが、「4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3が使用する周波数帯と4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4が使用する周波数帯」を同じようにすると、4502_3の通信装置#3、4502_4の通信装置#4はビームの分離が困難のため、干渉が大きく、これにより、データの受信品質が低下するからである。
【0651】
上述のようにすることで高いデータの受信品質を確保しながら、周波数利用効率を向上することができるという効果を得ることができる。
【0652】
ここで、「4502_1の通信装置#1に送信する送信信号105-1」、「4502_2の通信装置#2に送信する送信信号105-2」、「4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3」、「4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4」の時間的な存在について説明する。
【0653】
図51は、4501の通信装置Aが送信する変調信号のフレーム構成の一例を示しており、横軸時間におけるシンボルの配置の例を示している。図51において、5101-1は、4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群、または、4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群の一部を示しており、5101-2は、4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群、または、4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群の一部を示しており、5101-3は、4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群、または、4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群の一部を示しており、5101-4は、4502_4の通信装置#4宛のデータシンボル群、または、4502_4の通信装置#4宛のデータシンボル群の一部を示している。
【0654】
「4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群、または、4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群の一部」5101_1、「4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群、または、4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群の一部」5101-2、「4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群、または、4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群の一部」5101_3、「通信装置#4宛のデータシンボル群、または、4502_4の通信装置#4宛のデータシンボル群の一部」5101_4はいずれも時間区間1に存在することになる。
【0655】
なお、図47のときにおいても、4501の通信装置#Aは、4502_1の通信装置#1に送信する送信信号105-1が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_2の通信装置#2に送信する送信信号105-2が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4が使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用することができる。
【0656】
図49は、図45の4501の通信装置#A、4502_1の通信装置#1、4502_2の通信装置#2、4502_3の通信装置#3、4502_4の通信装置#4の図47図48とは異なる位置関係を示している。したがって、図49では、図45で付加した番号を記載している。
【0657】
図49の場合、4501の通信装置#Aは、4502_1の通信装置#1に送信する送信信号105-1が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_2の通信装置#2に送信する送信信号105-2が使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用し、4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3が使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用し、4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4が使用するスペクトルとして、図46の第3の周波数帯のスペクトル4603を使用するものとする。このとき、4502_1の通信装置#1に送信する送信信号105-1が使用する周波数帯、4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3が使用する周波数帯、4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4が使用する周波数帯が異なるのは、4501の送信装置#Aが、「4502_1の通信装置#1に送信する送信信号105-1が使用する周波数帯、4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3が使用する周波数帯と4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4が使用する周波数帯」を同じようにすると、4502_1の通信装置#1、4502_3の通信装置#3、4502_4の通信装置#4はビームの分離が困難のため、干渉が大きく、これにより、データの受信品質が低下するからである。
【0658】
上述のようにすることで高いデータの受信品質を確保しながら、周波数利用効率を向上することができるという効果を得ることができる。
【0659】
ここで、「4502_1の通信装置#1に送信する送信信号105-1」、「4502_2の通信装置#2に送信する送信信号105-2」、「4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3」、「4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4」の時間的な存在について説明する。
【0660】
図51は、4501の通信装置Aが送信する変調信号のフレーム構成の一例を示しており、横軸時間におけるシンボルの配置の例を示している。図51において、5101-1は、4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群、または、4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群の一部を示しており、5101-2は、4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群、または、4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群の一部を示しており、5101-3は、4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群、または、4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群の一部を示しており、5101-4は、4502_4の通信装置#4宛のデータシンボル群、または、4502_4の通信装置#4宛のデータシンボル群の一部を示している。
【0661】
「4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群、または、4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群の一部」5101_1、「4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群、または、4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群の一部」5101-2、「4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群、または、4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群の一部」5101_3、「通信装置#4宛のデータシンボル群、または、4502_4の通信装置#4宛のデータシンボル群の一部」5101_4はいずれも時間区間1に存在することになる。
【0662】
なお、図47のときにおいても、4501の通信装置#Aは、4502_1の通信装置#1に送信する送信信号105-1が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_2の通信装置#2に送信する送信信号105-2が使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用し、4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3が使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用し、4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4が使用するスペクトルとして、図46の第3の周波数帯のスペクトル4603を使用することができる。
【0663】
図50は、図45の4501の通信装置#A、4502_1の通信装置#1、4502_2の通信装置#2、4502_3の通信装置#3、4502_4の通信装置#4の図47図48図49とは異なる位置関係を示している。したがって、図50では、図45で付加した番号を記載している。
【0664】
図50の場合、4501の通信装置#Aは、4502_1の通信装置#1に送信する送信信号105-1が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_2の通信装置#2に送信する送信信号105-2が使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用し、4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3が使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用し、4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用するものとする。
【0665】
このとき、4502_1の通信装置#1に送信する送信信号105-1が使用する周波数帯と4502_2の通信装置#2に送信する送信信号105-2が使用する周波数帯、が異なるのは、4501の送信装置#Aが、「4502_1の通信装置#1に送信する送信信号105-1が使用する周波数帯と4502_2の通信装置#2に送信する送信信号105-2が使用する周波数帯」を同じようにすると、4502_1の通信装置#1、4502_2の通信装置#2はビームの分離が困難のため、干渉が大きく、これにより、データの受信品質が低下するからである。
【0666】
同様に、4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3が使用する周波数帯と4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4が使用する周波数帯、が異なるのは、4501の送信装置#Aが、「4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3が使用する周波数帯と4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4が使用する周波数帯」を同じようにすると、4502_3の通信装置#3、4502_4の通信装置#4はビームの分離が困難のため、干渉が大きく、これにより、データの受信品質が低下するからである。
【0667】
上述のようにすることで高いデータの受信品質を確保しながら、周波数利用効率を向上することができるという効果を得ることができる。
【0668】
ここで、「4502_1の通信装置#1に送信する送信信号105-1」、「4502_2の通信装置#2に送信する送信信号105-2」、「4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3」、「4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4」の時間的な存在について説明する。
【0669】
図51は、4501の通信装置Aが送信する変調信号のフレーム構成の一例を示しており、横軸時間におけるシンボルの配置の例を示している。図51において、5101-1は、4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群、または、4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群の一部を示しており、5101-2は、4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群、または、4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群の一部を示しており、5101-3は、4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群、または、4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群の一部を示しており、5101-4は、4502_4の通信装置#4宛のデータシンボル群、または、4502_4の通信装置#4宛のデータシンボル群の一部を示している。
【0670】
「4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群、または、4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群の一部」5101_1、「4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群、または、4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群の一部」5101-2、「4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群、または、4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群の一部」5101_3、「通信装置#4宛のデータシンボル群、または、4502_4の通信装置#4宛のデータシンボル群の一部」5101_4はいずれも時間区間1に存在することになる。
【0671】
なお、図47のときにおいても、4501の通信装置#Aは、4502_1の通信装置#1に送信する送信信号105-1が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_2の通信装置#2に送信する送信信号105-2が使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用し、4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3が使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用し、4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用することができる。
【0672】
また、図50の場合、4501の通信装置#Aは、4502_1の通信装置#1に送信する送信信号105-1が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_2の通信装置#2に送信する送信信号105-2が使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用し、4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3が使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用し、4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4が使用するスペクトルとして、図46の第3の周波数帯のスペクトル4603を使用するものとしても、高いデータの受信品質を確保しながら、周波数利用効率を向上することができるという効果を得ることができる。
【0673】
さらに、図50の場合、4501の通信装置#Aは、4502_1の通信装置#1に送信する送信信号105-1が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_2の通信装置#2に送信する送信信号105-2が使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用し、4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4が使用するスペクトルとして、図46の第3の周波数帯のスペクトル4603を使用するものとしても、高いデータの受信品質を確保しながら、周波数利用効率を向上することができるという効果を得ることができる。
【0674】
なお、4502_1の通信装置#1、4502_2の通信装置#2、4502_3の通信装置#3、4502_4の通信装置#4は、例えば、図4の構成を具備しており、所望の信号を受信し、図4の受信部分を動作させることで、所望のデータを得ることになる。
【0675】
以上のように、同一のデータを複数の通信装置に送信する際、
・複数ビームおよび複数周波数帯を使用する
・複数ビームおよび特定の周波数帯を使用する
・特定ビームと複数周波数帯を使用する
のいずれかの方法を採ることで、高いデータの受信品質を得るとともに、高い周波数利用効率を得ることができるという効果が得られる。
【0676】
次に、4501の通信装置#Aが、例えば、図3の構成を具備するものとし、4502_1の通信装置#1、4502_2の通信装置#2、4502_3の通信装置#3、4502_4の通信装置#4は、例えば、図4の構成を具備する場合について説明する。
【0677】
4501の通信装置#Aが具備する信号処理部102は、第1のデータを含む情報101-1、制御信号159を入力とし、制御信号159に含まれる、「誤り訂正符号化の方法(符号化率、符号長(ブロック長))に関する情報」「変調方式に関する情報」、「送信方法(多重化方法)」、などの情報に基づき、信号処理を行うことになる。
【0678】
このとき、信号処理部102は、第1のデータを含む情報101-1から、4502_1の通信装置#1に送信するための信号処理後の信号、4502_2の通信装置#2に送信するための信号処理後の信号、4502_3の通信装置#3に送信するための信号処理後の信号、4502_4の通信装置#4に送信するための信号処理後の信号を生成する。例として、4502_1の通信装置#1に送信するための信号処理後の信号を103-1とし、4502_2の通信装置#2に送信するための信号処理後の信号を103-2とし、4502_3の通信装置#3に送信するための信号処理後の信号を103-3とし、4502_4の通信装置#4に送信するための信号処理後の信号を103-4とする。
【0679】
そして、無線部104-1は、4502_1の通信装置#1に送信するための信号処理後の信号103-1を入力とし、送信信号105-1を出力する。同様に、無線部104-2は、4502_2の通信装置#2に送信するための信号処理後の信号103-2を入力とし、送信信号105-2を出力する。そして、無線部104-3は、4502_3の通信装置#3に送信するための信号処理後の信号103-3を入力とし、送信信号105-3を出力する。また、無線部104-4は、4502_4の通信装置#4に送信するための信号処理後の信号103-4を入力とし、送信信号105-4を出力する。
【0680】
重み付け合成部301は、少なくとも送信信号105-1、送信信号105-2、送信信号105-3、送信信号105-4を入力とし、重み付け合成の演算を行い、重み付け合成後の信号302-1、302-2、・・・、302-Kを出力し、重み付け合成後の信号302-1、302-2、・・・、302-Kは、アンテナ303-1、303-2、・・・、303-Kからそれぞれ電波として出力される。したがって、送信信号105-1は、アンテナ303-1、303-2、・・・、303-Kの1つ以上のアンテナを用いて送信されることになる。同様に、送信信号105-2は、アンテナ303-1、303-2、・・・、303-Kの1つ以上のアンテナを用いて送信され、送信信号105-3は、アンテナ303-1、303-2、・・・、303-Kの1つ以上のアンテナを用いて送信され、送信信号105-4は、アンテナ303-1、303-2、・・・、303-Kの1つ以上のアンテナを用いて送信されることになる。
【0681】
なお、アンテナ303-1、303-2、・・・、303-Kそれぞれは、図2の構成であってもよい。
【0682】
このとき、送信信号105-1、105-2、105-3、105-4の周波数の設定方法について、図46を用いて説明する。
【0683】
図46において、横軸を周波数とし、縦軸をパワーとする。送信信号105-1、105-2、105-3、105-4は、第1の周波数帯(第1のチャネル)にスペクトル4601をもつスペクトル、第2の周波数帯(第2のチャネル)にスペクトル4602をもつスペクトル、第3の周波数帯(第3のチャネル)にスペクトル4603をもつスペクトルのいずれかの信号となる。
【0684】
具体的な例について、図47図48図49図50を用いて説明する。
【0685】
図47は、図45の4501の通信装置#A、4502_1の通信装置#1、4502_2の通信装置#2、4502_3の通信装置#3、4502_4の通信装置#4の位置関係を示している。したがって、図47では、図45で付加した番号を記載している。
【0686】
図47の場合、4501の通信装置#Aは、4502_1の通信装置#1に送信する送信信号105-1が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_2の通信装置#2に送信する送信信号105-2が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用することができる。このように、「4502_1の通信装置#1に送信する送信信号が使用する周波数帯」、「4502_2の通信装置#2に送信する送信信号が使用する周波数帯」、「4502_3の通信装置#3に送信する送信信号が使用する周波数帯」、「4502_4の通信装置#4に送信する送信信号が使用する周波数帯」を同じに設定できることになる。このようにすることで、周波数利用効率を向上することができるという効果を得ることができる。
【0687】
ここで、「4502_1の通信装置#1に送信する送信信号105-1」、「4502_2の通信装置#2に送信する送信信号105-2」、「4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3」、「4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4」の時間的な存在について説明する。
【0688】
図51は、4501の通信装置Aが送信する変調信号のフレーム構成の一例を示しており、横軸時間におけるシンボルの配置の例を示している。図51において、5101-1は、4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群、または、4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群の一部を示しており、5101-2は、4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群、または、4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群の一部を示しており、5101-3は、4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群、または、4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群の一部を示しており、5101-4は、4502_4の通信装置#4宛のデータシンボル群、または、4502_4の通信装置#4宛のデータシンボル群の一部を示している。
【0689】
「4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群、または、4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群の一部」5101_1、「4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群、または、4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群の一部」5101-2、「4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群、または、4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群の一部」5101_3、「通信装置#4宛のデータシンボル群、または、4502_4の通信装置#4宛のデータシンボル群の一部」5101_4はいずれも時間区間1に存在することになる。
【0690】
図48は、図45の4501の通信装置#A、4502_1の通信装置#1、4502_2の通信装置#2、4502_3の通信装置#3、4502_4の通信装置#4の図47とは異なる位置関係を示している。したがって、図48では、図45で付加した番号を記載している。
【0691】
図48の場合、4501の通信装置#Aは、4502_1の通信装置#1に送信する送信信号105-1が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_2の通信装置#2に送信する送信信号105-2が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4が使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用するものとする。このとき、4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3が使用する周波数帯と4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4が使用する周波数帯が異なるのは、4501の送信装置#Aが、「4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3が使用する周波数帯と4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4が使用する周波数帯」を同じようにすると、4502_3の通信装置#3、4502_4の通信装置#4はビームの分離が困難のため、干渉が大きく、これにより、データの受信品質が低下するからである。
【0692】
上述のようにすることで高いデータの受信品質を確保しながら、周波数利用効率を向上することができるという効果を得ることができる。
【0693】
ここで、「4502_1の通信装置#1に送信する送信信号105-1」、「4502_2の通信装置#2に送信する送信信号105-2」、「4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3」、「4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4」の時間的な存在について説明する。
【0694】
図51は、4501の通信装置Aが送信する変調信号のフレーム構成の一例を示しており、横軸時間におけるシンボルの配置の例を示している。図51において、5101-1は、4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群、または、4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群の一部を示しており、5101-2は、4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群、または、4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群の一部を示しており、5101-3は、4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群、または、4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群の一部を示しており、5101-4は、4502_4の通信装置#4宛のデータシンボル群、または、4502_4の通信装置#4宛のデータシンボル群の一部を示している。
【0695】
「4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群、または、4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群の一部」5101_1、「4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群、または、4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群の一部」5101-2、「4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群、または、4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群の一部」5101_3、「通信装置#4宛のデータシンボル群、または、4502_4の通信装置#4宛のデータシンボル群の一部」5101_4はいずれも時間区間1に存在することになる。
【0696】
なお、図47のときにおいても、4501の通信装置#Aは、4502_1の通信装置#1に送信する送信信号105-1が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_2の通信装置#2に送信する送信信号105-2が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4が使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用することができる。
【0697】
図49は、図45の4501の通信装置#A、4502_1の通信装置#1、4502_2の通信装置#2、4502_3の通信装置#3、4502_4の通信装置#4の図47図48とは異なる位置関係を示している。したがって、図49では、図45で付加した番号を記載している。
【0698】
図49の場合、4501の通信装置#Aは、4502_1の通信装置#1に送信する送信信号105-1が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_2の通信装置#2に送信する送信信号105-2が使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用し、4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3が使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用し、4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4が使用するスペクトルとして、図46の第3の周波数帯のスペクトル4603を使用するものとする。このとき、4502_1の通信装置#1に送信する送信信号105-1が使用する周波数帯、4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3が使用する周波数帯、4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4が使用する周波数帯が異なるのは、4501の送信装置#Aが、「4502_1の通信装置#1に送信する送信信号105-1が使用する周波数帯、4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3が使用する周波数帯と4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4が使用する周波数帯」を同じようにすると、4502_1の通信装置#1、4502_3の通信装置#3、4502_4の通信装置#4はビームの分離が困難のため、干渉が大きく、これにより、データの受信品質が低下するからである。
【0699】
上述のようにすることで高いデータの受信品質を確保しながら、周波数利用効率を向上することができるという効果を得ることができる。
【0700】
ここで、「4502_1の通信装置#1に送信する送信信号105-1」、「4502_2の通信装置#2に送信する送信信号105-2」、「4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3」、「4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4」の時間的な存在について説明する。
【0701】
図51は、4501の通信装置Aが送信する変調信号のフレーム構成の一例を示しており、横軸時間におけるシンボルの配置の例を示している。図51において、5101-1は、4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群、または、4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群の一部を示しており、5101-2は、4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群、または、4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群の一部を示しており、5101-3は、4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群、または、4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群の一部を示しており、5101-4は、4502_4の通信装置#4宛のデータシンボル群、または、4502_4の通信装置#4宛のデータシンボル群の一部を示している。
【0702】
「4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群、または、4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群の一部」5101_1、「4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群、または、4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群の一部」5101-2、「4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群、または、4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群の一部」5101_3、「通信装置#4宛のデータシンボル群、または、4502_4の通信装置#4宛のデータシンボル群の一部」5101_4はいずれも時間区間1に存在することになる。
【0703】
なお、図47のときにおいても、4501の通信装置#Aは、4502_1の通信装置#1に送信する送信信号105-1が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_2の通信装置#2に送信する送信信号105-2が使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用し、4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3が使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用し、4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4が使用するスペクトルとして、図46の第3の周波数帯のスペクトル4603を使用することができる。
【0704】
図50は、図45の4501の通信装置#A、4502_1の通信装置#1、4502_2の通信装置#2、4502_3の通信装置#3、4502_4の通信装置#4の図47図48図49とは異なる位置関係を示している。したがって、図50では、図45で付加した番号を記載している。
【0705】
図50の場合、4501の通信装置#Aは、4502_1の通信装置#1に送信する送信信号105-1が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_2の通信装置#2に送信する送信信号105-2が使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用し、4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3が使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用し、4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用するものとする。
【0706】
このとき、4502_1の通信装置#1に送信する送信信号105-1が使用する周波数帯と4502_2の通信装置#2に送信する送信信号105-2が使用する周波数帯、が異なるのは、4501の送信装置#Aが、「4502_1の通信装置#1に送信する送信信号105-1が使用する周波数帯と4502_2の通信装置#2に送信する送信信号105-2が使用する周波数帯」を同じようにすると、4502_1の通信装置#1、4502_2の通信装置#2はビームの分離が困難のため、干渉が大きく、これにより、データの受信品質が低下するからである。
【0707】
同様に、4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3が使用する周波数帯と4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4が使用する周波数帯、が異なるのは、4501の送信装置#Aが、「4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3が使用する周波数帯と4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4が使用する周波数帯」を同じようにすると、4502_3の通信装置#3、4502_4の通信装置#4はビームの分離が困難のため、干渉が大きく、これにより、データの受信品質が低下するからである。
【0708】
上述のようにすることで高いデータの受信品質を確保しながら、周波数利用効率を向上することができるという効果を得ることができる。
【0709】
ここで、「4502_1の通信装置#1に送信する送信信号105-1」、「4502_2の通信装置#2に送信する送信信号105-2」、「4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3」、「4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4」の時間的な存在について説明する。
【0710】
図51は、4501の通信装置Aが送信する変調信号のフレーム構成の一例を示しており、横軸時間におけるシンボルの配置の例を示している。図51において、5101-1は、4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群、または、4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群の一部を示しており、5101-2は、4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群、または、4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群の一部を示しており、5101-3は、4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群、または、4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群の一部を示しており、5101-4は、4502_4の通信装置#4宛のデータシンボル群、または、4502_4の通信装置#4宛のデータシンボル群の一部を示している。
【0711】
「4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群、または、4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群の一部」5101_1、「4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群、または、4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群の一部」5101-2、「4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群、または、4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群の一部」5101_3、「通信装置#4宛のデータシンボル群、または、4502_4の通信装置#4宛のデータシンボル群の一部」5101_4はいずれも時間区間1に存在することになる。
【0712】
なお、図47のときにおいても、4501の通信装置#Aは、4502_1の通信装置#1に送信する送信信号105-1が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_2の通信装置#2に送信する送信信号105-2が使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用し、4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3が使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用し、4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用することができる。
【0713】
また、図50の場合、4501の通信装置#Aは、4502_1の通信装置#1に送信する送信信号105-1が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_2の通信装置#2に送信する送信信号105-2が使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用し、4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3が使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用し、4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4が使用するスペクトルとして、図46の第3の周波数帯のスペクトル4603を使用するものとしても、高いデータの受信品質を確保しながら、周波数利用効率を向上することができるという効果を得ることができる。
【0714】
さらに、図50の場合、4501の通信装置#Aは、4502_1の通信装置#1に送信する送信信号105-1が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_2の通信装置#2に送信する送信信号105-2が使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用し、4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3が使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_4の通信装置#4に送信する送信信号105-4が使用するスペクトルとして、図46の第3の周波数帯のスペクトル4603を使用するものとしても、高いデータの受信品質を確保しながら、周波数利用効率を向上することができるという効果を得ることができる。
【0715】
なお、4502_1の通信装置#1、4502_2の通信装置#2、4502_3の通信装置#3、4502_4の通信装置#4は、例えば、図4の構成を具備しており、所望の信号を受信し、図4の受信部分を動作させることで、所望のデータを得ることになる。
【0716】
次に、4501の通信装置#Aが、例えば、図44の構成を具備するものとし、4502_1の通信装置#1、4502_2の通信装置#2、4502_3の通信装置#3、4502_4の通信装置#4は、例えば、図4の構成を具備する場合について説明する。
【0717】
4501の通信装置#Aが具備する信号処理部102は、第1のデータを含む情報101-1、制御信号159を入力とし、制御信号159に含まれる、「誤り訂正符号化の方法(符号化率、符号長(ブロック長))に関する情報」「変調方式に関する情報」、「送信方法(多重化方法)」、などの情報に基づき、信号処理を行うことになる。
【0718】
このとき、信号処理部102は、第1のデータを含む情報101-1から、4502_1の通信装置#1に送信するための信号処理後の信号、4502_2の通信装置#2に送信するための信号処理後の信号、4502_3の通信装置#3に送信するための信号処理後の信号、4502_4の通信装置#4に送信するための信号処理後の信号を生成する。例として、4502_1の通信装置#1に送信するための信号処理後の信号を103-1とし、4502_2の通信装置#2に送信するための信号処理後の信号を103-2とし、4502_3の通信装置#3に送信するための信号処理後の信号を103-3とし、4502_4の通信装置#4に送信するための信号処理後の信号を103-4とする。
【0719】
重み付け合成部301は、少なくとも信号処理後の信号を103-1、信号処理後の信号103-2、信号処理後の信号103-3、信号処理後の信号103-4を入力とし、重み付け合成の演算を行い、重み付け合成後の信号4402-1、4402-2、・・・、4402-Kを出力する。したがって、信号処理後の信号103-1は、アンテナ303-1、303-2、・・・、303-Kの1つ以上のアンテナを用いて送信されることになる。同様に、信号処理後の信号103-2は、アンテナ303-1、303-2、・・・、303-Kの1つ以上のアンテナを用いて送信され、信号処理後の信号103-3は、アンテナ303-1、303-2、・・・、303-Kの1つ以上のアンテナを用いて送信され、信号処理後の信号103-4は、アンテナ303-1、303-2、・・・、303-Kの1つ以上のアンテナを用いて送信されることになる。
【0720】
なお、アンテナ303-1、303-2、・・・、303-Kそれぞれは、図2の構成であってもよい。
【0721】
このとき、信号処理後の信号103-1、103-2、103-3、103-4の周波数の設定方法について、図46を用いて説明する。
【0722】
図46において、横軸を周波数とし、縦軸をパワーとする。信号処理後の信号103-1、103-2、103-3、103-4は、周波数変換後、第1の周波数帯(第1のチャネル)にスペクトル4601をもつスペクトル、第2の周波数帯(第2のチャネル)にスペクトル4602をもつスペクトル、第3の周波数帯(第3のチャネル)にスペクトル4603をもつスペクトルのいずれかの信号となる。
【0723】
なお、例えば、図1図3の送信装置により、第1の周波数帯4601の変調信号、第2の周波数帯4602の変調信号、第3の周波数帯4603の変調信号を生成することになる場合、図1のアンテナ部、図3図44の重み付け合成部において、第1の周波数帯4601の変調信号の指向性と第2の周波数帯4602の変調信号の指向性が異なるように、設定してもよい。同様に、図1のアンテナ部、図3図44の重み付け合成部において、第1の周波数帯4601の変調信号の指向性と第3の周波数帯4603の変調信号の指向性が異なるように、設定してもよい。また、図1のアンテナ部、図3図44の重み付け合成部において、第2の周波数帯4602の変調信号の指向性と第3の周波数帯4603の変調信号の指向性が異なるように、設定してもよい。
【0724】
具体的な例について、図47図48図49図50を用いて説明する。
【0725】
図47は、図45の4501の通信装置#A、4502_1の通信装置#1、4502_2の通信装置#2、4502_3の通信装置#3、4502_4の通信装置#4の位置関係を示している。したがって、図47では、図45で付加した番号を記載している。
【0726】
図47の場合、4501の通信装置#Aは、4502_1の通信装置#1に送信する信号処理後の信号103-1が周波数変換後に使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_2の通信装置#2に送信する信号処理後の信号103-2が周波数変換後に使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_3の通信装置#3に送信する信号処理後の信号103-3が周波数変換後に使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_4の通信装置#4に送信する信号処理後の信号103-4が周波数変換後に使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用することができる。このように、「4502_1の通信装置#1に送信する送信信号が使用する周波数帯」、「4502_2の通信装置#2に送信する送信信号が使用する周波数帯」、「4502_3の通信装置#3に送信する送信信号が使用する周波数帯」、「4502_4の通信装置#4に送信する送信信号が使用する周波数帯」を同じに設定できることになる。このようにすることで、周波数利用効率を向上することができるという効果を得ることができる。
【0727】
ここで、「4502_1の通信装置#1に送信する信号処理後の信号103-1」、「4502_2の通信装置#2に送信する信号処理後の信号103-2」、「4502_3の通信装置#3に送信する信号処理後の信号103-3」、「4502_4の通信装置#4に送信する信号処理後の信号103-4」の時間的な存在について説明する。
【0728】
図51は、4501の通信装置Aが送信する変調信号のフレーム構成の一例を示しており、横軸時間におけるシンボルの配置の例を示している。図51において、5101-1は、4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群、または、4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群の一部を示しており、5101-2は、4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群、または、4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群の一部を示しており、5101-3は、4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群、または、4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群の一部を示しており、5101-4は、4502_4の通信装置#4宛のデータシンボル群、または、4502_4の通信装置#4宛のデータシンボル群の一部を示している。
【0729】
「4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群、または、4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群の一部」5101_1、「4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群、または、4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群の一部」5101-2、「4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群、または、4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群の一部」5101_3、「通信装置#4宛のデータシンボル群、または、4502_4の通信装置#4宛のデータシンボル群の一部」5101_4はいずれも時間区間1に存在することになる。
【0730】
図48は、図45の4501の通信装置#A、4502_1の通信装置#1、4502_2の通信装置#2、4502_3の通信装置#3、4502_4の通信装置#4の図47とは異なる位置関係を示している。したがって、図48では、図45で付加した番号を記載している。
【0731】
図48の場合、4501の通信装置#Aは、4502_1の通信装置#1に送信する信号処理後の信号103-1が周波数変換後に使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_2の通信装置#2に送信する信号処理後の信号103-2が周波数変換後に使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_3の通信装置#3に送信する信号処理後の信号103-3が周波数変換後に使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_4の通信装置#4に送信する信号処理後の信号103-4が周波数変換後に使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用するものとする。このとき、4502_3の通信装置#3に送信する信号処理後の信号103-3が周波数変換後に使用する周波数帯と4502_4の通信装置#4に送信する信号処理後の信号103-4が周波数変換後に使用する周波数帯が異なるのは、4501の送信装置#Aが、「4502_3の通信装置#3に送信する信号処理後の信号103-3が周波数変換後に使用する周波数帯と4502_4の通信装置#4に送信する信号処理後の信号103-4が周波数変換後に使用する周波数帯」を同じようにすると、4502_3の通信装置#3、4502_4の通信装置#4はビームの分離が困難のため、干渉が大きく、これにより、データの受信品質が低下するからである。
【0732】
上述のようにすることで高いデータの受信品質を確保しながら、周波数利用効率を向上することができるという効果を得ることができる。
【0733】
ここで、「4502_1の通信装置#1に送信する信号処理後の信号103-1」、「4502_2の通信装置#2に送信する信号処理後の信号103-2」、「4502_3の通信装置#3に送信する信号処理後の信号103-3」、「4502_4の通信装置#4に送信する信号処理後の信号103-4」の時間的な存在について説明する。
【0734】
図51は、4501の通信装置Aが送信する変調信号のフレーム構成の一例を示しており、横軸時間におけるシンボルの配置の例を示している。図51において、5101-1は、4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群、または、4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群の一部を示しており、5101-2は、4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群、または、4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群の一部を示しており、5101-3は、4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群、または、4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群の一部を示しており、5101-4は、4502_4の通信装置#4宛のデータシンボル群、または、4502_4の通信装置#4宛のデータシンボル群の一部を示している。
【0735】
「4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群、または、4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群の一部」5101_1、「4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群、または、4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群の一部」5101-2、「4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群、または、4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群の一部」5101_3、「通信装置#4宛のデータシンボル群、または、4502_4の通信装置#4宛のデータシンボル群の一部」5101_4はいずれも時間区間1に存在することになる。
【0736】
なお、図47のときにおいても、4501の通信装置#Aは、4502_1の通信装置#1に送信する信号処理後の信号103-1が周波数変換後に使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_2の通信装置#2に送信する信号処理後の信号103-2が周波数変換後に使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_3の通信装置#3に送信する信号処理後の信号103-3が周波数変換後に使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_4の通信装置#4に送信する信号処理後の信号103-4が周波数変換後に使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用することができる。
【0737】
図49は、図45の4501の通信装置#A、4502_1の通信装置#1、4502_2の通信装置#2、4502_3の通信装置#3、4502_4の通信装置#4の図47図48とは異なる位置関係を示している。したがって、図49では、図45で付加した番号を記載している。
【0738】
図49の場合、4501の通信装置#Aは、4502_1の通信装置#1に送信する信号処理後の信号103-1が周波数変換後にスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_2の通信装置#2に送信する信号処理後の信号103-2が周波数変換後に使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用し、4502_3の通信装置#3に送信する信号処理後の信号103-3が周波数変換後に使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用し、4502_4の通信装置#4に送信する信号処理後の信号103-4が周波数変換後に使用するスペクトルとして、図46の第3の周波数帯のスペクトル4603を使用するものとする。このとき、4502_1の通信装置#1に送信する信号処理後の信号103-1が使用する周波数帯、4502_3の通信装置#3に送信する送信信号105-3が周波数変換後に使用する周波数帯、4502_4の通信装置#4に送信する信号処理後の信号103-4が周波数変換後に使用する周波数帯が異なるのは、4501の送信装置#Aが、「4502_1の通信装置#1に送信する信号処理後の信号103-1が周波数変換後に使用する周波数帯、4502_3の通信装置#3に送信する信号処理後の信号103-3が周波数変換後に使用する周波数帯と4502_4の通信装置#4に送信する信号処理後の信号103-4が周波数変換後に使用する周波数帯」を同じようにすると、4502_1の通信装置#1、4502_3の通信装置#3、4502_4の通信装置#4はビームの分離が困難のため、干渉が大きく、これにより、データの受信品質が低下するからである。
【0739】
上述のようにすることで高いデータの受信品質を確保しながら、周波数利用効率を向上することができるという効果を得ることができる。
【0740】
ここで、「4502_1の通信装置#1に送信する信号処理後の信号103-1」、「4502_2の通信装置#2に送信する信号処理後の信号103-2」、「4502_3の通信装置#3に送信する信号処理後の信号103-3」、「4502_4の通信装置#4に送信する信号処理後の信号103-4」の時間的な存在について説明する。
【0741】
図51は、4501の通信装置Aが送信する変調信号のフレーム構成の一例を示しており、横軸時間におけるシンボルの配置の例を示している。図51において、5101-1は、4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群、または、4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群の一部を示しており、5101-2は、4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群、または、4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群の一部を示しており、5101-3は、4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群、または、4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群の一部を示しており、5101-4は、4502_4の通信装置#4宛のデータシンボル群、または、4502_4の通信装置#4宛のデータシンボル群の一部を示している。
【0742】
「4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群、または、4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群の一部」5101_1、「4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群、または、4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群の一部」5101-2、「4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群、または、4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群の一部」5101_3、「通信装置#4宛のデータシンボル群、または、4502_4の通信装置#4宛のデータシンボル群の一部」5101_4はいずれも時間区間1に存在することになる。
【0743】
なお、図47のときにおいても、4501の通信装置#Aは、4502_1の通信装置#1に送信する信号処理後の信号103-1が周波数変換後に使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_2の通信装置#2に送信する信号処理後の信号103-2が周波数変換後に使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用し、4502_3の通信装置#3に送信する信号処理後の信号103-3が周波数変換後に使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用し、4502_4の通信装置#4に送信する信号処理後の信号103-4が周波数変換後に使用するスペクトルとして、図46の第3の周波数帯のスペクトル4603を使用することができる。
【0744】
図50は、図45の4501の通信装置#A、4502_1の通信装置#1、4502_2の通信装置#2、4502_3の通信装置#3、4502_4の通信装置#4の図47図48図49とは異なる位置関係を示している。したがって、図50では、図45で付加した番号を記載している。
【0745】
図50の場合、4501の通信装置#Aは、4502_1の通信装置#1に送信する信号処理後の信号103-1が周波数変換後に使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_2の通信装置#2に送信する信号処理後の信号103-2が周波数変換後に使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用し、4502_3の通信装置#3に送信する信号処理後の信号103-3が周波数変換後に使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用し、4502_4の通信装置#4に送信する信号処理後の信号103-4が周波数変換後に使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用するものとする。
【0746】
このとき、4502_1の通信装置#1に送信する信号処理後の信号103-1が周波数変換後に使用する周波数帯と4502_2の通信装置#2に送信する信号処理後の信号103-2が周波数変換後に使用する周波数帯、が異なるのは、4501の送信装置#Aが、「4502_1の通信装置#1に送信する信号処理後の信号103-1が周波数変換後に使用する周波数帯と4502_2の通信装置#2に送信する信号処理後の信号103-2が周波数変換後に使用する周波数帯」を同じようにすると、4502_1の通信装置#1、4502_2の通信装置#2はビームの分離が困難のため、干渉が大きく、これにより、データの受信品質が低下するからである。
【0747】
同様に、4502_3の通信装置#3に送信する信号処理後の信号103-3が周波数変換後に使用する周波数帯と4502_4の通信装置#4に送信する信号処理後の信号103-4が周波数変換後に使用する周波数帯、が異なるのは、4501の送信装置#Aが、「4502_3の通信装置#3に送信する信号処理後の信号103-3が周波数変換後に使用する周波数帯と4502_4の通信装置#4に送信する信号処理後の信号103-4が周波数変換後に使用する周波数帯」を同じようにすると、4502_3の通信装置#3、4502_4の通信装置#4はビームの分離が困難のため、干渉が大きく、これにより、データの受信品質が低下するからである。
【0748】
上述のようにすることで高いデータの受信品質を確保しながら、周波数利用効率を向上することができるという効果を得ることができる。
【0749】
ここで、「4502_1の通信装置#1に送信する信号処理後の信号103-1」、「4502_2の通信装置#2に送信する信号処理後の信号103-2」、「4502_3の通信装置#3に送信する信号処理後の信号103-3」、「4502_4の通信装置#4に送信する信号処理後の信号103-4」の時間的な存在について説明する。
【0750】
図51は、4501の通信装置Aが送信する変調信号のフレーム構成の一例を示しており、横軸時間におけるシンボルの配置の例を示している。図51において、5101-1は、4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群、または、4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群の一部を示しており、5101-2は、4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群、または、4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群の一部を示しており、5101-3は、4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群、または、4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群の一部を示しており、5101-4は、4502_4の通信装置#4宛のデータシンボル群、または、4502_4の通信装置#4宛のデータシンボル群の一部を示している。
【0751】
「4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群、または、4502_1の通信装置#1宛のデータシンボル群の一部」5101_1、「4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群、または、4502_2の通信装置#2宛のデータシンボル群の一部」5101-2、「4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群、または、4502_3の通信装置#3宛のデータシンボル群の一部」5101_3、「通信装置#4宛のデータシンボル群、または、4502_4の通信装置#4宛のデータシンボル群の一部」5101_4はいずれも時間区間1に存在することになる。
【0752】
なお、図47のときにおいても、4501の通信装置#Aは、4502_1の通信装置#1に送信する信号処理後の信号103-1が周波数変換後に使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_2の通信装置#2に送信する信号処理後の信号103-2が周波数変換後に使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用し、4502_3の通信装置#3に送信する信号処理後の信号103-3が周波数変換後に使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用し、4502_4の通信装置#4に送信する信号処理後の信号103-4が周波数変換後に使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用することができる。
【0753】
また、図50の場合、4501の通信装置#Aは、4502_1の通信装置#1に送信する信号処理後の信号103-1が周波数変換後に使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_2の通信装置#2に送信する信号処理後の信号103-2が周波数変換後に使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用し、4502_3の通信装置#3に送信する信号処理後の信号103-3が周波数変換後に使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用し、4502_4の通信装置#4に送信する信号処理後の信号103-4が周波数変換後に使用するスペクトルとして、図46の第3の周波数帯のスペクトル4603を使用するものとしても、高いデータの受信品質を確保しながら、周波数利用効率を向上することができるという効果を得ることができる。
【0754】
さらに、図50の場合、4501の通信装置#Aは、4502_1の通信装置#1に送信する信号処理後の信号103-1が周波数変換後に使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_2の通信装置#2に送信する信号処理後の信号103-2が周波数変換後に使用するスペクトルとして、図46の第2の周波数帯のスペクトル4602を使用し、4502_3の通信装置#3に送信する信号処理後の信号103-3が周波数変換後に使用するスペクトルとして、図46の第1の周波数帯のスペクトル4601を使用し、4502_4の通信装置#4に送信する信号処理後の信号103-4が周波数変換後に使用するスペクトルとして、図46の第3の周波数帯のスペクトル4603を使用するものとしても、高いデータの受信品質を確保しながら、周波数利用効率を向上することができるという効果を得ることができる。
【0755】
なお、4502_1の通信装置#1、4502_2の通信装置#2、4502_3の通信装置#3、4502_4の通信装置#4は、例えば、図4の構成を具備しており、所望の信号を受信し、図4の受信部分を動作させることで、所望のデータを得ることになる。
【0756】
本実施の形態において、図51における「通信装置#1宛のデータシンボル群、または、通信装置#1宛のデータシンボル群の一部5101-1」を生成するための変調方式および誤り訂正符号化方式、「通信装置#2宛のデータシンボル群、または、通信装置#2宛のデータシンボル群の一部5101-2」を生成するための変調方式および誤り訂正符号化方式、「通信装置#3宛のデータシンボル群、または、通信装置#3宛のデータシンボル群の一部5101-3」を生成するための変調方式および誤り訂正符号化方式、「通信装置#4宛のデータシンボル群、または、通信装置#4宛のデータシンボル群の一部5101-4」を生成するための変調方式および誤り訂正符号化方式を、同一の変調方式、同一の誤り訂正符号化方式にした場合、かつ、各チャネルの周波数帯域を同一とした場合、これらのデータシンボル群を送信する時間を短くすることができるという効果を得ることができる。また、同期して、これらのデータシンボル群を送信することができるという効果を得ることができる(データシンボル群の送信開始時間と送信終了時間をそろえることができる)。ただし、変調方式、または、誤り訂正符号化方式を異なるようにすることも可能である。
【0757】
また、本実施の形態では、4501の通信装置#Aは、4502_1の通信装置#1、4502_2の通信装置#2、4502_3の通信装置#3、4502_4の通信装置#4に第1のデータを含む変調信号を送信する場合について説明したが、4501の通信装置#Aは一つの通信装置に対し、第1のデータを含む変調信号を送信するとしてもよい。
【0758】
そして、例えば、図52のように時間分割を用いることも可能である。なお、図52において、図51と同様のものに対しては同一番号を付しており、横軸は時間である。図52に示すように、通信装置#1宛のデータシンボル群、または、通信装置#1宛のデータシンボル群の一部5101-1、通信装置#2宛のデータシンボル群、または、通信装置#2宛のデータシンボル群の一部5101-2、通信装置#3宛のデータシンボル群、または、通信装置#3宛のデータシンボル群の一部5101-3を、区間1を用いて、4501の通信装置#Aが送信し、通信装置#4宛のデータシンボル群、または、通信装置#4宛のデータシンボル群の一部5101-4を、区間2を用いて、4501の通信装置#Aが送信するものとする。
【0759】
例えば、4501の通信装置#A、4502_1の通信装置#1、4502_2の通信装置#2、4502_3の通信装置#3、4502_4の通信装置#4が図49のような位置関係にあるとき、4501の通信装置#Aは、4502_4の通信装置#4にデータシンボルを送信する際、図52のように区間2を用いて送信し、4502_1の通信装置#1、4502_2の通信装置#2、4502_3の通信装置#3にデータシンボルを送信する際、図52のように区間1を用いて送信する。なお、4502_1の通信装置#1のデータシンボル群またはデータシンボル群の一部、4502_2の通信装置#2のデータシンボル群またはデータシンボル群の一部、4502_3の通信装置#3のデータシンボル群またはデータシンボル群の一部を送信する際の周波数帯の使用方法については、図49の説明を行っているときと同様であればよい。
【0760】
このように、時間分割を行ってデータシンボルを送信するようにしても、上述の説明のような効果を得ることができる。
【0761】
なお、本実施の形態において、サーバー(4506_4)と名づけ、本実施の形態の説明を行っているが、サーバーを通信装置に置き換えて本実施の形態を実施しても、同様に実施することができる。
【0762】
また、本実施の形態で説明した「4501の通信装置#Aと4502_1の通信装置#1の無線通信」、「4501の通信装置#Aと4502_2の通信装置#2の無線通信」、「4501の通信装置#Aと4502_3の通信装置#3の無線通信」、「4501の通信装置#Aと4502_4の通信装置#4の無線通信」は、他の実施の形態で説明したようなMIMO伝送、つまり、送信用のアンテナが複数あり、また、受信アンテナが複数あり(1つでもよい)、送信装置が、複数の変調信号を、複数のアンテナから、同一周波数、同一時間に送信する方法であってもよい。また、変調信号を1つ送信する方法であってもよい。なお、このときの送信装置、受信装置の構成例については、他の実施の形態で説明したとおりである。
【0763】
(実施の形態9)
本実施の形態では、実施の形態8で説明した図45の4501の通信装置#Aと4502_4の通信装置#4の通信の具体例を説明する。
【0764】
図45に示しているとおり、4502_4の通信装置#4はネットワークに接続するための有線による通信を行うことができるものとする。
【0765】
例えば、「4501の通信装置#Aが4502_4の通信装置#4に無線通信でデータを伝送するときの最大のデータ伝送速度」が、「4502_4の通信装置#4が有している有線通信での最大のデータ伝送速度」よりはやいものとする(ただし、この条件を満たさなくても、本実施の形態の一部を実施することは可能である。)。
【0766】
このときの4502_4の通信装置#4の構成例を図53に示す。図53において、受信装置5303は、アンテナ5301で受信した受信信号5302を入力とし、復調、誤り訂正復号などの処理を行い、受信データ5304を出力する。例えば、図45のとき、4501の通信装置#Aが送信したデータを含む変調信号を受信し、復調などの処理を行い、受信データ5304を得ることになる。
【0767】
なお、図53では、アンテナ5301の1つのアンテナを具備する例を示しているが、受信用のアンテナを複数具備しており、複数の変調信号を受信し、復調するような装置であってもよい。
【0768】
記憶部5305は、受信データ5304を入力とし、受信データを一時的に記憶することになる。これは、「4501の通信装置#Aが4502_4の通信装置#4に無線通信でデータを伝送するときの最大のデータ伝送速度」が、「4502_4の通信装置#4が有している有線通信での最大のデータ伝送速度」よりはやいからで、あり、記憶部5305を具備していないと、受信データ5304の一部を失ってしまう可能性があるからである。
【0769】
インターフェース部5308は、記憶部から出力されるデータ5307を入力とし、インターフェース5308を介し、有線通信用のデータ5309となる。
【0770】
有線通信用のデータ5310は、インターフェース部5308を介し、データ5311を生成し、送信装置5312は、データ5311を入力とし、誤り訂正符号化、マッピング、周波数変換等の処理を行い、送信信号5313を生成し、出力する。そして、送信信号5313は、アンテナ51314から電波として、出力され、通信相手にデータを送信することになる。
【0771】
次に、図54について説明を行う。4502_4の通信装置#4は、図45を用いて、実施の形態8で説明したように、通信装置#A4501からデータを得る。それに加え、4502_4の通信装置#4は、基地局やアクセスポイントのように、通信装置#A4501以外の端末と通信を行い、ネットワークを介して、例えば、サーバーに情報を提供する、または、サーバーから情報を得、通信装置#A4501以外の端末に情報を提供する機能を有しているものとする。図54は、4502_4の通信装置#4が、通信装置#A4501以外の端末、つまり5401の通信装置#B、5402の通信装置#Cと通信を行っている様子を示している。
【0772】
図54のように、例えば、5401の通信装置#Bが変調信号を送信し、4502_4の通信装置#4がこの変調信号を受信する。そして、4502_4の通信装置#4は、この変調信号の復調を行い、受信データ4503_4を得、出力する。また、受信データ4503_4は、ネットワーク4504_4を介し、例えば、サーバー4506_4に送られる。
【0773】
また、図54のように、サーバー4506_4が出力したデータ5451は、ネットワーク4504_4を介し、4502_4の通信装置#4に入力され、4502_4の通信装置#4は、誤り訂正符号化、変調などの処理が行われ、変調信号を生成し、5401の通信装置#Bに送信する。
【0774】
同様に、例えば、5402の通信装置#Cが変調信号を送信し、4502_4の通信装置#4がこの変調信号を受信する。そして、4502_4の通信装置#4は、この変調信号の復調を行い、受信データ4503_4を得、出力する。また、受信データ4503_4は、ネットワーク4504_4を介し、例えば、サーバー4506_4に送られる。
【0775】
また、図54のように、サーバー4506_4が出力したデータ5451は、ネットワーク4504_4を介し、4502_4の通信装置#4に入力され、4502_4の通信装置#4は、誤り訂正符号化、変調などの処理が行われ、変調信号を生成し、5402の通信装置#Cに送信する。
【0776】
図55は、4502_4の通信装置#4と、4501の通信装置#Aおよび5401の通信装置#Bの通信の様子の例を示している。
【0777】
まず、[55-1]のように、4501の通信装置#Aは、4502_4の通信装置#4に対し、データを含む変調信号の送信を開始する。
【0778】
[55-2]のように、4502_4の通信装置#4は、4501の通信装置#Aが送信した変調信号の受信を開始する。そして、4502_4の通信装置#4が具備する記憶部5305は、受信によって得られたデータの記憶を開始する。
【0779】
[55-3]のように、4502_4の通信装置#4は、4501の通信装置#Aとの通信を完了し、データの記憶を完了する。
【0780】
[55-4]のように、4502_4の通信装置#4は、記憶部5305が保持している4501の通信装置#Aから得られたデータをサーバー4506_4へ転送を開始する。
【0781】
なお、データの転送は、[55-3]のデータの記憶の完了前に開始してもよい。
【0782】
[55-5]のように、サーバー4506_4は、4502_4の通信装置#4が転送した(4501の通信装置#Aから得られた)データの受信を開始する。
【0783】
[55-6]のように、サーバー4506_4は、4502_4の通信装置#4が転送した(4501の通信装置#Aから得られた)データの受信を完了する。
【0784】
[55-7]のように、サーバー4506_4は、4502_4の通信装置#4が転送した(4501の通信装置#Aから得られた)データの受信を完了したことを4502_4の通信装置#4に通知する。
【0785】
[55-8]4502_4の通信装置#4は、サーバー4506_4から、「データの受信を完了した」という通知を受ける。
【0786】
[55-9]4502_4の通信装置#4は、記憶部5305が保持している4501の通信装置#Aから得られたデータを削除する。
【0787】
なお、この削除を行ったことを通信装置#Aに通知してもよい。
【0788】
[55-10]5401の通信装置#Bは、4501の通信装置#Aとの通信を開始する。
【0789】
図55において、「4502_4の通信装置#4は、記憶部5305が保持している4501の通信装置#Aから得られたデータを削除する機能」が重要となる。これにより、4501の通信装置#Aのデータを他の通信装置に盗まれる可能性を低くすることができるという効果を得ることができる。
【0790】
図56は、4502_4通信装置#4と、4501の通信装置#Aおよび5401の通信装置#Bの通信の様子の図55とは異なる例を示している。
【0791】
まず、[56-1]のように、4501の通信装置#Aは、4502_4の通信装置#4に対し、データを含む変調信号の送信を開始する。
【0792】
[56-2]のように、4502_4の通信装置#4は、4501の通信装置#Aが送信した変調信号の受信を開始する。そして、4502_4の通信装置#4が具備する記憶部5305は、受信によって得られたデータの記憶を開始する。
【0793】
[56-3]のように、4502_4の通信装置は、4501の通信装置#Aとの通信を完了し、データの記憶を完了する。そして、記憶したデータを複数のファイルに分割するものとする。このとき、N個のファイルを作成するものとする。なお、Nは1以上の整数、または、2以上の整数とする(以下では、第1のファイル、第2のファイル、・・・、第Nのファイルと名づけるものとする。)。
【0794】
[56-4]のように、4502_4の通信装置#4は、記憶部5305が保持している4501の通信装置#Aから得られたデータのうちの第1のファイルのデータを4506_4へ転送を開始する。
【0795】
なお、データの転送は、[56-3]のデータの記憶の完了前に開始してもよい。
【0796】
[56-5]のように、サーバー4506_4は、4502_4の通信装置#4が転送した(4501の通信装置#Aから得られた)データのうちの第1のファイルのデータの受信を開始する。
【0797】
[56-6]のように、サーバー4506_4は、通信装置4502_4の通信装置#4が転送した第1ファイルのデータの受信を完了する。
【0798】
[56-7]のように、サーバー4506_4は、4502_4の通信装置#4が転送した第1ファイルのデータの受信を完了したことを4502_4の通信装置#4に通知する。
【0799】
[56-8]4502_4の通信装置#4は、サーバー4506_4から、「第1ファイルのデータの受信を完了した」という通知を受ける。
【0800】
[56-9]5401の通信装置#Bは、4501の通信装置#Aとの通信を開始する。
【0801】
[56-10]サーバー4506_4は、4502_4の通信装置#4を介し、5401の通信装置#Bが送信したデータを受信する。
【0802】
[56-11]これに対し、例えば、サーバー4506_4は、データを送信する。
【0803】
[56-12]のように、5401の通信装置#Bは、4502_4の通信装置#4を介し、サーバー4506_4が送信したデータを受信する。
【0804】
[56-13]のように、4502_4の通信装置#4は、記憶部5305が保持している4501の通信装置#Aから得られたデータのうちの第2のファイルのデータを4506_4へ転送を開始する。
【0805】
[56-14]のように、サーバー4506_4は、4502_4の通信装置#4が転送した(4501の通信装置#Aから得られた)データのうちの第2のファイルのデータの受信を開始する。
【0806】
[56-15]のように、サーバー4506_4は、通信装置4502_4の通信装置#4が転送した第2ファイルのデータの受信を完了する。
【0807】
図56において、「4502_4の通信装置#4は、記憶部5305が保持している4501の通信装置#Aから得られたデータを削除する機能」が重要となる。これにより、4501の通信装置#Aのデータを他の通信装置に盗まれる可能性を低くする(安全性の確保)ことができるという効果を得ることができる。
【0808】
これに対し、以下の2つの方法がある。
【0809】
第1の方法:
図56の[56-8]において、サーバーが送信した「第1ファイルのデータの受信完了」の通知を受けた4502_4の通信装置#4は、第1のファイルのデータをこの時点で削除する(したがって、4502_4の通信装置#4は、サーバーが送信した「第Xのファイルのデータの受信完了」の通知を受け、第Xのファイルのデータを削除することになる。このとき、Xは1以上N以下の整数となる。)。
【0810】
第1の方法の変形例として、4502_4の通信装置#4は、サーバーに、第Xのファイルのデータの送信の完了とともに、第Xのファイルのデータを削除するとしてもよい。
【0811】
第2の方法:
4502_4の通信装置#4が、第1から第Nのファイルのデータの送信を完了し、サーバーから、すべてのファイルのデータの受信が完了したという通知を、4502_4の通信装置#4が受け、その後、第1から第Nのファイルのデータを削除する。
【0812】
第2の方法の変形例として、4502_4の通信装置#4は、サーバーに、第1から第Nのファイルのデータの送信の完了とともに、第1から第Nのファイルのデータを削除するとしてもよい。
【0813】
以上のように、「第1の通信装置が第2の通信装置に無線通信でデータを伝送するときの最大のデータ伝送速度」が、「第2の通信装置が有している有線通信での最大のデータ伝送速度」よりはやい際、第1の通信装置が送信したデータを受信した第2の通信装置は、このデータを記憶部に記憶し、記憶したデータを、第2の通信装置は他の通信装置に送信した後、第2の通信装置は記憶したデータを削除することで、データの安全性を確保できるという効果を得ることができる。
【0814】
「「第1の通信装置が第2の通信装置に無線通信でデータを伝送するときの最大のデータ伝送速度」が、「第2の通信装置が有している有線通信での最大のデータ伝送速度」よりはやい」について、説明する。
【0815】
例えば、第1の通信装置が、第2の通信装置に無線通信でデータを伝送するときの周波数帯域をA[Hz]とする。このとき、例えば、誤り訂正符号を用いず、1ストリーム送信、BPSKを用いたときの伝送速度は、約A[bps(bit per second)]となり、誤り訂正符号を用いず、1ストリーム送信、QPSKを用いたときの伝送速度は、約2×A[bps(bit per second)]となり、誤り訂正符号を用いず、1ストリーム送信、16QAMを用いたときの伝送速度は、約4×A[bps(bit per second)]となり、誤り訂正符号を用いず、1ストリーム送信、64QAMを用いたときの伝送速度は、約6×A[bps(bit per second)]となる。さらに、2ストリーム送信(例えば、MIMO伝送)、BPSKを用いたときの伝送速度は、約2×A[bps(bit per second)]となり、2ストリーム送信、QPSKを用いたときの伝送速度は、約4×A[bps(bit per second)]となり、誤り訂正符号を用いず、2ストリーム送信、16QAMを用いたときの伝送速度は、約8×A[bps(bit per second)]となり、誤り訂正符号を用いず、2ストリーム送信、64QAMを用いたときの伝送速度は、約12×A[bps(bit per second)]となる。
【0816】
「第2の通信装置が有している有線通信での最大のデータ伝送速度」をB[bps]とする。
【0817】
このとき、A≧Bとすると、設定可能な通信パラメータの多くケースで、「「第1の通信装置が第2の通信装置に無線通信でデータを伝送するときの最大のデータ伝送速度」が、「第2の通信装置が有している有線通信での最大のデータ伝送速度」よりはやい」を満たすことになる(ただし、この条件を満たさなくても、本実施の形態の一部を実施することは可能である。)。
【0818】
したがって、A≧Bを満たし、第1の通信装置が送信したデータを受信した第2の通信装置は、このデータを記憶部に記憶し、記憶したデータを、第2の通信装置は他の通信装置に送信した後、第2の通信装置は記憶したデータを削除することでも、データの安全性を確保できるという効果を得ることができる。
【0819】
なお、本実施の形態において、サーバー(4506_4)と名づけ、本実施の形態の説明を行っているが、サーバーを通信装置に置き換えて本実施の形態を実施しても、同様に実施することができる。
【0820】
また、ネットワーク4504_4が無線通信に基づくネットワークであってもよい。このとき、「「第1の通信装置が第2の通信装置に第1の無線通信でデータを伝送するときの最大のデータ伝送速度」が、「第2の通信装置が有している第1の無線通信とは異なる第2の無線通信での最大のデータ伝送速度」よりはやい」ことが重要となる。さらに、「第2の通信装置が有している第2の無線通信での最大のデータ伝送速度」をB[bps]とすると、A≧Bを満たすことが重要となる(ただし、この条件を満たさなくても、本実施の形態の一部を実施することは可能である。)。
【0821】
また、本実施の形態で説明した「4501の通信装置#Aと4502_1の通信装置#1の無線通信」、「4501の通信装置#Aと4502_2の通信装置#2の無線通信」、「4501の通信装置#Aと4502_3の通信装置#3の無線通信」、「4501の通信装置#Aと4502_4の通信装置#4の無線通信」、「5401の通信装置#Bと4502_4の通信装置#4の無線通信」、「5402の通信装置#Cと4502_4の通信装置#4の無線通信」は、他の実施の形態で説明したようなMIMO伝送、つまり、送信用のアンテナが複数あり、また、受信アンテナが複数あり(1つでもよい)、送信装置が、複数の変調信号を、複数のアンテナから、同一周波数、同一時間に送信する方法であってもよい。また、変調信号を1つ送信する方法であってもよい。なお、このときの送信装置、受信装置の構成例については、他の実施の形態で説明したとおりである。
【0822】
(実施の形態10)
本実施の形態では、実施の形態9の実施例について説明を行う。
【0823】
図57において、5700は通信装置であり、5750は送電装置、5790は装置である。そして、図58において、5800は図57の5790の装置であり、5820はサーバーである。
【0824】
このとき、図57の通信装置5700と送電装置5750は、例えば、無線による通信を行っているものとする。
【0825】
また、図57の送電装置5750は、送電を行っており、通信装置5700は受電を行い、電池の充電を行うものとする。
【0826】
そして、図57の送電装置5750は装置5790と通信を行っているものとする(例えば、有線による通信とする。ただし、無線通信であってもよい。)。
【0827】
また、図58に示すように、装置5800(つまり、図57の装置5790)は、ネットワーク5817を介し、サーバー5820と通信を行うものとする。
【0828】
このとき、「通信装置5700が送電装置5750に無線通信でデータを伝送するときの最大のデータ伝送速度」が、「装置5800(つまり、図57の装置5790)が有している有線通信(または、無線通信)での最大のデータ伝送速度」よりはやいものとする(ただし、この条件を満たさなくても、本実施の形態の一部を実施することは可能である。)。
【0829】
別の表現をすると、通信装置5700が送電装置5750に無線通信でデータを伝送するときの周波数帯域をA[Hz]、装置5800(つまり、図57の装置5790)が有している有線通信(または、無線通信)の最大伝送速度をB[bps]とすると、A≧Bを満たすものとする(ただし、この条件を満たさなくても、本実施の形態の一部を実施することは可能である。)。
【0830】
次に、図57の具体的な動作例を説明する。送電装置5750の送電部5753は、インターフェース5751からの給電5752、および/または、外部電源からの給電5765を入力とし、送電信号5754を出力し、送電信号5754は、送電アンテナ5755から無線で送信される。
【0831】
通信装置5700の制御部5703は、受電アンテナ5701で受信した受信信号5702を入力とする。
【0832】
上述の説明において、送電アンテナ5755と記載したが、送電コイルであってもよい。また、受電アンテナ5701と記載したが、受電コイルであってもよい。
【0833】
そして、制御部5753は、給電信号5704、および、制御信号5705を出力する。電池5706は、給電信号5704を入力とすることで、充電が行われることになる。
【0834】
制御部5753は、電圧、電流などに基づいて、受電中であるかどうかを知り、受電中であるかどうかに関する情報を含む制御信号5705を出力する。なお、受電に関連する部分が、通信機能を有し、通信により、受電中であるかどうかを制御部5753は知り、受電中であるかどうかに関する情報を含む制御信号5705を出力するとしてもよい。また、制御信号5705は、これらの情報以外の制御情報を含んでいてもよい。
【0835】
データ蓄積部5711は、データ5710を入力とし、データを蓄積する。なお、データ5710は、通信装置5700が生成したデータであってもよい。
【0836】
そして、データ蓄積部5711は、制御信号5705を入力とし、制御信号5705に基づいて、データ蓄積部5711で蓄積しているデータ5712を出力する。
【0837】
通信制御部5708は、制御情報5707を入力とし、通信制御信号5709を出力する。
【0838】
送受信部5713は、データ5712、制御信号5705、通信制御信号5709を入力とし、制御信号5705、通信制御信号5709に基づいて、送信方法などを決定し、データ5712を含んだ変調信号を生成し、送信信号5714を出力し、通信用アンテナ5715から、例えば、電波として出力する。
【0839】
また、送受信部5713は、通信用アンテナ5715で受信した受信信号5716を入力とし、復調、誤り訂正復号などの処理を行い、受信データ5717を出力する。
【0840】
送電装置5750の制御部5757は、給電5752、および、装置5790からの情報5756を入力とし、通信制御信号5758を出力する。
【0841】
通信用アンテナ5759は、通信相手(通信装置5700)が送信した送信信号を受信する。送受信部5761は、通信用アンテナ5759が受信した受信信号5760、および、通信制御信号5758を入力とし、復調、誤り訂正復号などの処理を行い、受信データ5762を出力する。
【0842】
また、送受信部5761は、データ5763、通信制御信号5758を入力とし、通信制御信号5758に基づいて、変調方式、送信方法などを決定し、変調信号を生成し、送信信号5764を出力する。そして、送信信号5764は、通信用アンテナ5759から、電波として出力される。
【0843】
信号5791は、送電装置5750に入力、および、出力される。また、信号5791は、装置5790に入力、および、出力される。
【0844】
そして、信号5791は、給電5752、情報5756、受信5762、データ5763を含んでいることになる。インターフェース5751は、「信号5791」と「給電5752、情報5756、受信5762、データ5763」のためのインターフェースとなる。
【0845】
図58は、図57の装置5790の構成(装置5800)および、装置5800と接続されるネットワーク5817、サーバー5820を示している。
【0846】
変換部5802は、例えば、外部電源からAC(Alternating Current)給電5801を入力とし、AC-DC(Direct Current)変換が行われ、DC給電5803を出力する。DC給電5803は、インターフェース5804を介し、5805となる。
【0847】
記憶部(例えば、ストレージ)5813は、装置5800が記憶部を有していることを通知するための通知信号5814を出力する。そして、モデム部5811は、通知信号5814を入力とし、図57の送電装置5750に記憶部を具備していることを通知するために、「記憶部を具備している」ことを示す情報を含むデータ(または、変調信号)5810を出力する。そして、データ(または、変調信号)5810は、インターフェース5804を介し、5809となる。
【0848】
モデム部5811は、図57の送電装置5750から得たデータ5806を、インターフェース5804を介して、5807として入力とする。そして、モデム部5811は、データを記憶部5813に記憶するかどうかの判断を行う。記憶部5813に記憶すると判断した場合、制御信号5812は、「記憶部にデータを記憶する」という通知情報を含むことになる。また、モデム部5811は、得たデータ5807を5816として出力する。
【0849】
そして、記憶部5813は、データ5816を記憶することになる。
【0850】
また、モデム部5811は、ネットワーク5818を介し、サーバー5821にデータを送信する場合がある。例えば、記憶部5813に記憶しているデータをサーバー5821に送信する場合がある。モデム部5811は、記憶部5813に対し、記憶部5813が具備しているデータをサーバー5821に送信する通知の情報を含む制御信号5812を出力する。
【0851】
すると、記憶部5813は、制御信号5812に含まれている「記憶部5813が具備しているデータをサーバー5821に送信する通知の情報」を受け、記憶しているデータ5815を出力する。
【0852】
そして、モデム部5811は、記憶しているデータ5815を入力とし、このデータに相当するデータ(または、このデータを含む変調信号)5816を出力する。データ(または、変調信号)5816(5820)は、ネットワーク5818を介して、サーバー5821に届けられる。そして、サーバー5821は、必要であれば、他の装置にデータを送信する(5822)。
【0853】
サーバー5821は、他の装置からのデータ5823を入力とし、ネットワークを介し、モデム部5811に届けられることになる。そして、必要であれば、モデム部5811は、サーバー5821から得たデータ(または、このデータを含んだ変調信号)を図57の送電装置5750に送信することになる。
【0854】
なお、「通信装置5700が送電装置5750に無線通信でデータを伝送するときの最大のデータ伝送速度」は、図58の5816、5819の最大のデータの伝送速度よりはやいものとする(ただし、この条件を満たさなくても、本実施の形態の一部を実施することは可能である。)。
【0855】
別の表現をすると、通信装置5700が送電装置5750に無線通信でデータを伝送するときの周波数帯域をA[Hz]、図58の5816、5819の最大伝送速度をB[bps]とすると、A≧Bを満たすものとする(ただし、この条件を満たさなくても、本実施の形態の一部を実施することは可能である。)。
【0856】
また、図58データ伝送5806、5809は、十分なデータの伝送速度を確保できるものとする。
【0857】
次に、「図57の通信装置5700、図57の送電装置5750、図57の装置5790(図58の装置5800に相当する)、図58のサーバー5821」の具体的な通信例を、図59図60を用いて説明する。
【0858】
図59に示すように、
[59-1]まず、図57の装置5790、つまり、図58の装置5800は、記憶部5813を具備していることを、図57の送電装置5750に通知する。
【0859】
[59-2]送電装置5750は、この通知を受け、「図57の装置5790、つまり、図58の装置5800が記憶部5813を具備している」ことを認識する。
【0860】
[59-3]図57の通信装置5700は、図57の送電装置5750に対し、給電の要求を行う。
【0861】
[59-4]これを受け、図57の送電装置5750は、図57の通信装置5700に対し、送電を開始する。
【0862】
[59-5]したがって、図57の通信装置5700は、受電を開始することになる、つまり、図57の通信装置5700が具備する電池の充電が開始されることになる。
【0863】
[59-6]そして、図57の通信装置5700は、受電の開始に伴い、図57の送電装置5750に対し、データ転送の要望を通知する。
【0864】
図57の通信装置が、受電に伴い、データ転送の要求を送電装置5750に対し行うことにより、高いデータの伝送速度を得ることができるという効果を得ることができる。受電ができることから、データ伝送における通信距離は非常に短くなるため通信環境は良好となる可能性が高くなり、高いデータ伝送を行うことができる変調方式、誤り訂正符号化方式を変調方式を送信する際に、図57の通信装置が選択することができるようになるからである。
【0865】
[59-7]図57の送電装置5750は、図57の通信装置5700からのデータ転送の要望の通知を受け、「送電装置5750が記憶部5813を具備する装置5800と接続している」ことを、送電装置5750は、図57の通信装置に通知する。
【0866】
[59-8]図57の通信装置5700は、この通知を受け、伝送方法(送信方法)を決定する。このとき、「「通信装置5700が送電装置5750に無線通信でデータを伝送するときの最大のデータ伝送速度」が、図5816、5819の最大のデータの伝送速度よりはやい」を満たす伝送方式を、通信装置5700は選択することになる。別の表現を行うと、通信装置5700が送電装置5750に無線通信でデータを伝送するときの周波数帯域をA[Hz]、図58の5816、5819の最大伝送速度をB[bps]とすると、A≧Bを満たす伝送方式を、通信装置5700は選択することになる。
【0867】
実施の形態9で説明したように、このような選択を行っても、データの一部を通信中に失う可能性を低くすることができる。
【0868】
[59-9]そして、図57の通信装置5700は、(無線による)データ伝送を開始する。
【0869】
[59-10][59-9]において、図57の通信装置5700が送信したデータを、送電装置5750は受信し、送電装置5750は、図57の装置5790、つまり、図58の装置5800にデータを送信することになる。そして、図57の装置5790、つまり、図58の装置5800は、データを受信することになり、この受信したデータを図58の記憶部5813に記憶する。
【0870】
[59-11]そして、図57の通信装置5700は、(無線による)データ伝送を完了する。
【0871】
[59-12][59-11]のデータ伝送の完了に伴い、図57の装置5790、つまり、図58の装置5800は、受信したデータの記憶部5813への記憶を完了する。
【0872】
図59の[59-12]の記憶の完了に伴い、図60の動作に移行することができる。図60は、図57の装置5790、つまり、図58の装置5800と図58のサーバー5821の通信の様子の例を示している。
【0873】
[60-1]図57の装置5790、つまり、図58の装置5800は、記憶部5813が記憶しているデータを、ネットワーク5818を介して、サーバー5821に対して送信を開始する。
【0874】
[60-2]図58のサーバー5821は、このデータの受信を開始する。
【0875】
[60-3]例えば、図58のサーバー5821は、受信したデータを他のシステムに対して送信する。
【0876】
[60-4]図57の装置5790、つまり、図58の装置5800は、記憶部5813が記憶しているデータの送信を完了する。
【0877】
[60-5]図58のサーバー5821は、このデータの受信を完了する。
【0878】
[60-6]例えば、図58のサーバー5821は、受信したデータを他のシステムへの送信を完了する。
【0879】
以上のように、図57の通信装置5700は、通信相手である図57の5750の送電装置が、記憶部をもつ装置と接続されていることを認識し、これに基づき、通信方法を選択することで、他のシステムにデータを伝送することによるデータの損失の可能性を低くすることができるという効果を得ることができる。
【0880】
なお、上述の説明において、「図57の通信装置5700と送電装置5750」の無線通信は、他の実施の形態で説明したようなMIMO伝送、つまり、送信用のアンテナが複数あり、また、受信アンテナが複数あり(1つでもよい)、送信装置が、複数の変調信号を、複数のアンテナから、同一周波数、同一時間に送信する方法であってもよい。また、変調信号を1つ送信する方法であってもよい。なお、このときの送信装置、受信装置の構成例については、他の実施の形態で説明したとおりである。
【0881】
また、図57の通信装置5700は、携帯電話端末に搭載されてもよいし、車などの乗り物に搭載されるというような例が考えられる。そして、装置5790は、基地局、アクセスポイント、コンピュータ、サーバーなどに搭載されるというような例が考えられる。
【0882】
図57に示した送電装置5750における通信用アンテナ配置に関する課題について図61を用いて説明する。
【0883】
図61において、6100は、図57の送電装置の外形を示している。そして、6101は送電コイル5755を示している。なお、図57では「送電コイル」を「送電アンテナ」と記載している。
【0884】
このとき、図57の通信装置5700において、受電アンテナ5701は、受電コイルが搭載されていることになる。
【0885】
6150、6151、6152は図57の通信装置5700の外形を示している。図61に示すように、図57の通信装置5700を使用するユーザは、通信装置5700において受電を行う場合、通信装置5700を6150のように配置するケース、6151のように配置するケース、6152のように配置するケースなど、さまざまなケースが考えられる。
【0886】
このようなケースにおいて通信装置5700と送電装置5750が無線通信を行う際、データ伝送速度の速い通信方法を選択し、かつ、高いデータの受信品質を得たいという要求、つまり、このような課題がある。
【0887】
また、送電装置5750と通信を行う通信装置5700について考えた場合、ユーザによって、保有している通信装置が異なるため、例えば、通信用アンテナ5715の例えば配置は、通信装置ごとに異なる可能性があり、このような条件下においても、通信装置5700と送電装置5750が無線通信を行う際、データ伝送速度の速い通信方法を選択し、かつ、高いデータの受信品質を得たいという要求、つまり、このような課題がある。
【0888】
本実施の形態は、この課題を克服するための図57における送電装置5750の構成について説明する。
【0889】
図62に、図57の送電装置5750における通信用アンテナ5759、送電コイル5755の好適な配置例を示している。なお、図62において、図61と同様に動作するものについては、同一番号を付しており、説明を省略する。
【0890】
図62において、6201_1、6201_2、6201_3、6201_4、6201_5、6201_6、6201_7、6201_8は、送電装置5750の通信用のアンテナである。
【0891】
図62に示すように、送電装置5750は、通信装置5700が具備している受電コイル5701に対し、送電する必要があるため、例えば、図62のように中心付近に送電コイル6101(図57の送電コイル5755に相当する)を配置するものとする。
【0892】
このとき、送電コイル5755が円状に配置される(閉ループが構成される)。その様子が、図62の6101の黒い部分になる。したがって、この円状の内側と外側に、空間が生まれることになる。
【0893】
このとき、円状のコイルの内側、および、円状のコイルの外側に送電装置5750の通信用のアンテナを配置する。図62の例では、円状のコイルの内側に通信用アンテナ6201_5、6201_6、6201_7、6201_8を配置し、円状のコイルの外側に通信用アンテナ6201_1、6201_2、6201_3、6201_4を配置する。
【0894】
このように送電装置5750の通信用のアンテナを配置すると、平面6100に対し、通信用アンテナを密に配置することになるので、通信装置5700が、平面6100に対し、どのように配置されても、通信装置5700および送電装置5750において、変調信号の受信電界強度を確保することができる可能性が高くなる。これにより、データ伝送速度の速い通信方法の選択、および、高いデータの受信品質の確保が可能となるという効果を得ることができる。また、このように送電装置5750の通信用のアンテナを配置すると、通信装置5700が通信アンテナをどのように配置され、具備されているときも、平面6100に対し、通信用アンテナを密に配置することになるので、通信装置5700および送電装置5750において、変調信号の受信電界強度を確保することができる可能性が高くなる。
【0895】
なお、送電装置5750の通信用アンテナを配置は、図61のような配置に限ったものではなく、例えば、図62図63図64のように、送電装置5750の通信用アンテナを配置してもよい。なお、図62図63図64において、図61と同様に動作するものについては、同一番号を付しており、説明を省略する。このとき、特長的な点は、通信用アンテナ6201_5、6201_6、6201_7、6201_8において、四角形を生成している点である。
【0896】
また、円状のコイルの内側に4つの通信用アンテナ、円状のコイルの外側に4つの通信用アンテナという構成以外の構成であってもよい。
【0897】
例えば、円状のコイルの内側に1、または、2以上の送電装置5750の通信用アンテナを配置し、円状のコイルの外側に1、または、2以上の送電装置5750の通信用のアンテナを配置しても、上述と同様の効果を得ることができる。
【0898】
また、円状のコイルの内側にN個(Nは1以上、または、2以上の整数)の送電装置5750の通信用アンテナを配置し、円状のコイルの外側にM個(Mは1以上、または、2以上の整数)の送電装置5750の通信用アンテナを配置したとき、N=Mを満たしてもよいし、N≠Mであってもよい。また、MがNより大きいとよりアンテナを密に配置することが可能となることがある。
【0899】
図65図66は、N≠Mのときの通信用アンテナの配置の一例である。なお、図65図66において、図61図62と同様に動作するものについては、同一番号を付している。図65図66において、6201_1、6201_2、6201_3、6201_4、6201_5、6201_6、6201_7、6201_8、6201_9は、送電装置5750の通信用アンテナである。
【0900】
また、円状のコイルの内側に着目した場合、送電装置5750の通信用アンテナを、図67図68のように配置した場合、通信アンテナをより密に配置することができる。なお、図67図68において、図61図62と同様に動作するものについては、同一番号を付している。そして、6201_1、6201_2、6201_3、6201_4、6201_5、6201_6、6201_7、6201_8、6201_9、6201_10、6201_11は、送電装置5750の通信用のアンテナである。このとき、特長的な点は、6201_5、6201_6、6201_7、6201_8、6201_9、6201_10により、六角形が生成されている点である。
【0901】
そして、図62図63図64図65図66図67図68などにおいて、送電装置5750の送電コイル5755は円状でなくてもよい。例えば、送電コイル5755は閉ループが構成されており、閉ループの内側と外側に、空間が生まれ、閉ループの内側に送電装置5750の通信用アンテナを配置するとともに、閉ループの外側にも送電装置5750の通信用アンテナを配置するというような方法が考えられる。このとき、閉ループの内側に配置する通信用アンテナの個数、閉ループの外側に配置する通信用アンテナの個数については、「円状の内側に通信用アンテナを配置し、また、円状の外側に通信用のアンテナを配置する」ときと同様に実施する方法であってもよい。
【0902】
これまでに、送電装置5750の通信用アンテナの配置方法について説明したが、通信装置5700の通信用アンテナについても、送電装置5750の通信用アンテナの配置方法と同様に実施すると、同様の効果を得ることができる。
【0903】
例えば、図62図63図64図65図66図67図68において、6100が通信装置5700の外形であり、6101が通信装置5700の受電コイル5701であり、6201_1、6201_2、6201_3、6201_4、6201_5、6201_6、6201_7、6201_8、6201_9、6201_10、6201_11が通信装置5700の通信用アンテナと考え、上述で述べた構成要件を満たすように、実施することで、上述で述べた効果を同様に得ることができる。
【0904】
なお、図57の送電装置の制御部5757は、インターフェース5751からの信号5752、5756、5763により、装置5790と接続されていないと認識した場合、送受信部5761、通信用アンテナ5759に対し、通信機能を停止するように、5758により指示してもよい。
【0905】
また、送電装置5750は、送電に必要な電流(または、電力)と通信に必要な電流(または、電力)を制御部5757で認識し、インターフェース5751からの給電5752では、電流(または、電力)が不十分であることを、通知する(例えば、LED(Light Emitting Diode)などの灯りを点灯させる)機能を有していてもよい。
【0906】
(実施の形態11)
本実施の形態では、通信端末が接続されるネットワークにおける通信装置の改善に関する技術について説明する。本実施の形態のネットワークは、例えば、衛星通信システムを含むネットワークである。具体的には、本実施の形態では、通信端末が取得したデータを衛星通信システムを経由する通信を用いて集約する場合における、通信品質の改善に関する技術を説明する。
【0907】
図69は、本実施の形態に係るネットワークの構成の一例を示す図である。
【0908】
図69に示されるように、本実施の形態に係るネットワークは、6901の端末#1と、6902の端末#2と、6903の端末#3と、6904の端末#4と、6905の端末#5と、6911のゲートウェイ#1と、6912のゲートウェイ#2と、6913のゲートウェイ#3と、コントローラ6921と、衛星通信システム6931と、地球局6941と、プライベートネットワーク6951と、サーバ6961とを備える。
【0909】
以降では、各部の基本動作を含む動作を説明するとともに、第1の端末が送信したマルチキャスト用のデータ(複数の端末に対して送信するデータ)を複数の端末に対して伝送する方法について説明を行う。
【0910】
このネットワークでは、6901の端末#1等が生成したデータを、衛星通信システム6931を経由する通信を用いてサーバ6961に集約する。なお、サーバ6961に集約されたデータの用途はさまざまなものがあり得る。例えば、サーバ6961に集約されたデータは、そのまま、インターネットを介して他のユーザ(不図示)に提供されてもよいし、所定の演算処理を施されたうえで他のユーザに提供されてもよい。所定の演算処理は、当該データを取得した端末が特定されない形式での統計処理若しくは分析処理、又は、暗号化処理等が含まれていてもよい。
【0911】
6901の端末#1は、データを生成し、生成したデータをサーバ6961に向けて送信する。6901の端末#1は、具体的な例として、周囲の環境の物理量を測定することでデータを生成するセンサ、例えば温度センサ、照度センサ等であってもよい。したがって、これらのセンサによって生成されたデータを、6901の端末#1は送信することになる。
【0912】
ただし、6901の端末#1は、これらのセンサを具備していなくてもよい。例えば、6901の端末#1は、ユーザが情報を提供するための端末であってもよい。
【0913】
また、6901の端末#1は、無線通信インタフェースを備えており、無線通信によって6911のゲートウェイ#1に接続されている。6901の端末#1が生成したデータは、無線通信インタフェースによって6911のゲートウェイ#1に送信され、その後、6911のゲートウェイ#1及びコントローラ6921等によって転送されてサーバ6961に到達する。
【0914】
6902の端末#2、6903の端末#3、6904の端末#4、及び、6905の端末#5のそれぞれは、6901の端末#1と同様の端末であり、独立に動作する。(ただし、連動して動作する場合があってもよい)これらを総称して単に端末ということもある。例えば、6902の端末#2は6911のゲートウェイ#1に接続されており、6903の端末#3は6912のゲートウェイ#2に接続されており、6904の端末#4及び6905の端末#5は、6913のゲートウェイ#3に接続されている。
【0915】
6911のゲートウェイ#1は、無線通信により端末と通信を行う通信装置であり、6901の端末#1等と無線通信する、例えば、基地局装置としての機能を有する。6911のゲートウェイ#1は、無線通信により6901の端末#1及び6902の端末#2に接続され、また、無線通信又は有線通信の通信回線によりコントローラ6921に接続されている。6911のゲートウェイ#1は、無線通信により6901の端末#1又は6902の端末#2からデータを取得すると、取得したデータを、通信回線を通じてコントローラ6921に送信する。
【0916】
6912のゲートウェイ#2及び6913のゲートウェイ#3のそれぞれは、6911のゲートウェイ#1と同様のゲートウェイであり、独立に動作してもよいし、また、連携して動作するようにしてもよい。これらを総称して単にゲートウェイということもある。
【0917】
コントローラ6921は、例えば、ゲートウェイと端末との通信のスケジューリング、及び、ゲートウェイと端末との通信の通信方法に関する制御を行う制御装置である。コントローラ6921は、6911のゲートウェイ#1等のゲートウェイと通信回線で接続されており、この通信回線を通じて上記制御を行う。スケジューリングとは、ゲートウェイと各端末との間の通信を行う時間帯、使用する周波数、使用する周波数帯域、ゲートウェイが通信する端末の決定、などを設定することが例としてあげられる。
【0918】
コントローラ6921は、例えば、無線通信によって衛星通信システム6931と接続する。コントローラ6921は、例えば、6901の端末#1からゲートウェイを介してデータを受信したら、受信したデータを衛星通信システム6931に転送する。
【0919】
また、コントローラ6921は、6901の端末#1から受信したデータを、他の端末にマルチキャストで伝送する場合もある。
【0920】
さらに、コントローラ6921は、例えば、衛星通信システム6931から得たデータを、6911のゲートウェイ#1を介し、6901の端末#1に送信する。なお、コントローラ6921については後で詳しく説明する。
【0921】
衛星通信システム6931は、一例として、地球を周回する人工衛星に搭載された通信装置を備える通信システムである。衛星通信システム6931は、コントローラ6921、及び、地球上に配置された地球局6941のそれぞれと無線通信により接続され、通信フレームをその宛先に基づいて転送する。なお、衛星通信システム6931を「他の通信装置」ということもある(なお、衛星通信システム6931は、静止衛星に搭載された通信装置を備える通信システムであってもよい。)。
【0922】
地球局6941は、地球上に配置され、衛星通信システム6931と、例えば、無線通信により接続される通信装置である。また、地球局6941は、プライベートネットワーク6951と接続している。地球局6941は、6901の端末#1から衛星通信システム6931を介してデータを受信したら、受信したデータを、プライベートネットワーク6951を介してサーバ6961に送信する。
【0923】
プライベートネットワーク6951は、例えば、特定の組織等に閉じた私的なネットワークである。プライベートネットワーク6951は、地球局6941及びサーバ6961と接続しており、また、インターネットとも接続している。
【0924】
サーバ6961は、端末が取得したデータを集約するサーバ装置である。サーバ6961は、6901の端末#1等が送信したデータを、ゲートウェイ、コントローラ6921、衛星通信システム6931、地球局6941及びプライベートネットワーク6951を介して受信する。なお、サーバ6961は、直接、インターネットと接続していてもよい。ただし、図69では、これを図示していない。
【0925】
6901の端末#1等と6911のゲートウェイ#1等とを接続するネットワーク又は通信リンクの通信方法は、どのようなものであってよい。例えば、LoRa、LoRaWAN、又は、NB(Narrow Band)-IoT(Internet of Things)等のLPWA(Low Power Wide Area)技術に属する通信方法であってもよいし、Wi-Fi(IEEE 802.11a/b/g/n/ac/ad/ax/ay等)等の無線LAN(Local Area Network)の通信方法であってもよいし、Bluetooth(登録商標)等の無線PAN(Personal Area Network)の通信方法であってもよいし、携帯電話(セルラー)の通信方法であってもよい。また、通信に用いられる周波数帯域は、920MHz帯、又は、2.4GHz帯等、どのような周波数帯であってよい。
【0926】
なお、6901の端末#1及び6911のゲートウェイ#1等は、単一のアンテナを備え通信を行うものであってもよいし、2以上のアンテナを備えMIMO(Multiple-Input Multiple-Output)等の複数ストリームを同一時間、同一周波数を用いて伝送する方法、ダイバーシチ送信、ダイバーシチ受信に基づく通信を行うものであってもよい。2以上のアンテナを備える場合の例として、実施の形態1~10に記載された通信方法が適用され得る。なお、「各アンテナは複数のアンテナにより構成する」、というような構成であってもよい。
【0927】
次に、コントローラ6921について、より詳しく説明する。
【0928】
図70は、コントローラ6921の機能ブロックを示す図である。
【0929】
図70に示されるように、コントローラ6921は、通信IF(IF:interface)7001、7002、7003及び7011と、転送部7021と、判定部7022と、記憶部7023とを備える。
【0930】
通信IF7001は、6911のゲートウェイ#1との通信を可能とするための通信インタフェースである。6901の端末#1が送信したデータを含む変調信号を受信した6911のゲートウェイ#1は、受信データに基づいて、変調信号を生成し送信する。通信IF7001は、6911のゲートウェイ#1が送信した変調信号を受信する。そして、通信IF7001は、受信した変調信号に含まれるデータを転送部7021に提供する。
【0931】
また、通信IF7001は、衛星通信システム6931から得たデータを含む変調信号を6911のゲートウェイ#1に送信する。
【0932】
通信IF7001は、通信コネクタ等を含む有線通信インタフェース、および、、アンテナ及び無線回路等を含む無線通信インタフェースを含んでいる構成であってもよい。
【0933】
通信IF7002及び7003は、それぞれ、通信IF7001と同様の通信インタフェースであり、それぞれ、6912のゲートウェイ#2、及び、6913のゲートウェイ#3と接続しており、これにより、6902の端末#2、6903の端末#3、6904の端末#4、6905の端末#5と接続することになる。
【0934】
通信IF7011は、無線通信により、衛星通信システム6931との通信を可能とするための通信インタフェースであり、アンテナ及び無線通信回路などを含む。通信IF7011は、衛星通信システム6931との間で、データを含む変調信号を送受信する。
【0935】
転送部7021は、端末が送信したデータを通信IFで得、そのデータを他の通信装置に伝送する処理部である。転送部7021は、プロセッサがメモリを用いて所定のプログラムを実行することで実現されてもよいし、専用ハードウェアにより実現されてもよい。
【0936】
具体的には、転送部7021は、通信IF7011、7012又は7013により、6901の端末#1等が送信したデータを受信する。そして、受信したデータを、当該データに含まれる宛先情報に基づいて衛星通信システム6931に転送する。
【0937】
衛星通信システム6931への送信には、例えば、間欠モード又は中継モードの送信モードが用いられ得る。間欠モードとは、受信したデータを記憶部7023に格納し、所定の条件が成立したときに記憶部7023に格納されている複数のデータを読み出し、読み出した複数のデータをまとめて他の通信装置に送信する送信モードである。ここで、所定の条件とは、例えば「所定の時間が経過したこと」とすることができ、以降ではこの場合を一例として説明するが、他にも「所定のイベントが発生したこと」などとすることもできる。
【0938】
また、中継モードとは、例えば、受信したデータを記憶部7023に格納することなく他の通信装置に送信する送信モードである。
【0939】
間欠モード又は中継モードのどちらの送信モードが用いられるかは、さまざまな方法により定められ得る。例えば、転送部7021は、すべてのデータに対して間欠モードで送信してもよいし、すべてのデータに対して中継モードで送信してもよい。
【0940】
また、例えば、転送部7021は、間欠モード及び中継モードを切り替えてもよい。具体的には、転送部7021は、間欠モード及び中継モードの一方から他方に、所定時間ごとに切り替えられてもよいし、所定のイベントが発生するごとに切り替えられてもよい。また、ある端末から受信したデータには間欠モードを用い、別のある端末から受信したデータには中継モードを用いるというように併用してもよい。端末から受信するデータの中に、当該データを送信する送信モードを示す情報が含まれている場合には、その情報に従った送信モードで送信してもよい。
【0941】
また、転送部7021は、転送部7021が取得したデータに含まれる送信モードの情報に基づいて、当該データがマルチキャスト送信されるべきであるか否かを判定部7022が判定した場合、その判定結果に基づいて、当該データを端末にマルチキャストで送信する。ここで、当該データがマルチキャスト送信されるべきであることを示す情報を第一情報ともいう。すなわち、転送部7021は、第一情報がデータに含まれていると判定部7022が判定した場合には、上記データの送信元である端末(第一端末に相当)とは異なる端末(第二端末に相当)にデータをマルチキャストで送信する。
【0942】
また、転送部7021は、衛星通信システム6931が送信したデータを通信IF7011で得、そのデータを他の通信装置に伝送する処理部でもある。
【0943】
判定部7022は、転送部7021が受信したデータに含まれる送信モードの情報に基づいて、当該データがマルチキャスト送信されるべきであるか否かを判定する処理部である。判定部7022は、プロセッサがメモリを用いて所定のプログラムを実行することで実現されてもよいし、専用ハードウェアにより実現されてもよい。
【0944】
判定部7022は、具体的には、データに含まれる送信モードの情報に基づいて、データを間欠モードで送信するか、又は、中継モードで送信するかを判定する。判定部7022がこの判定を行った場合、転送部7021は、判定部7022の判定結果に従ってデータを間欠モードまたは中継モードで送信する。
【0945】
また、判定部7022は、転送部7021が受信したデータがマルチキャスト送信されるべきであることを示す第一情報が、データに含まれているか否かを判定する。判定部7022がこの判定を行った場合、転送部7021は、判定部7022の判定結果に従ってデータをマルチキャストで送信する。
【0946】
記憶部7023は、データを一時的に記憶する記憶装置であり、メインメモリのような揮発性記憶装置、又は、ハードディスクのような不揮発性記憶装置により実現される。記憶部7023は、転送部7021が受信したデータが記憶し、その後、記憶されたデータは転送部7021により読み出される。
【0947】
なお、転送部7021は、受信したデータを複数の端末に送信する、つまり、マルチキャストで送信されるときに、そのデータを衛星通信システム6931に転送するか否かを制御してもよい。この場合、端末が送信するデータに、当該データが衛星通信システム6931に転送されるべきであることを示す情報(第二情報ともいう)を含める。そして、判定部7022は、転送部7021が受信したデータに第二情報がデータに含まれているか否かを判定してもよい。そして、転送部7021は、第二情報がデータに含まれていないと判定部7022が判定した場合には、データを衛星通信システム6931に転送することを行わないものとする。
【0948】
以降において、間欠モードと中継モードとについて説明する。
【0949】
図71は、コントローラ6921(より詳細には転送部7021)による、間欠モードでのデータの送信を示す図である。なお、図71において、6901の端末#1及び6902の端末#2のみを記載し、また、ゲートウェイの記載は省略している。 間欠モードでは、コントローラ6921は、衛星通信システム6931に対し、所定の時間7111ごとにデータシンボルを含む変調信号を送信する。送信される変調信号は、図71における変調信号7101及び7102である。
【0950】
ここで、変調信号7101及び7102それぞれは、6901の端末#1が送信したデータシンボル群であるデータ#1と、6902の端末#2が送信したデータシンボル群であるデータ#2とをまとめて、制御情報を付したものである。制御情報は、このデータのデータ種別、宛先及び送信元などを示す情報である。記憶部7023は、上記の複数の端末がゲートウェイに送信したデータシンボル群を一時的に蓄積するために用いられる。
【0951】
このようにすることで、コントローラ6921は、データ伝送速度を向上させることができるという効果を得ることができる。従来技術によれば、コントローラは、端末が送信したデータシンボルに含まれるデータを得て、端末ごとのデータシンボルに含まれるデータに対して個別に制御情報を付して、変調信号を生成し、衛星通信システムに送信する。従来技術による場合と比較して、コントローラ6921は、データシンボル以外のシンボルの送信量(例えば、上記の制御情報)を減らすことができるので、データ伝送速度を向上させることができることになる。なお、各端末のデータのサイズが小さいと、制御情報の削減につながる可能性が高く、この効果が大きくなる可能性が高い。
【0952】
なお、図71では、コントローラ6921は、2つの端末のデータをまとめて送信する場合を例に説明しているがこの例に限ったものではなく、コントローラ6921は、3つ以上の端末のデータをまとめて送信するとしてもよい。また、例えば、コントローラ6921は、端末#1からのデータ、端末#2からのデータ、端末#3からのデータ、端末#4からのデータ、端末#5からのデータを得、端末#1からのデータと端末#2からのデータをまとめ、これに制御情報を付加して、第1の変調信号生成し、コントローラ6921は、第1の変調信号を送信する。また、コントローラ6921は、端末#3からのデータ、端末#4からのデータ、端末#5からのデータをまとめ、これに制御情報を付加して、第2の変調信号を生成し、コントローラ6921は、第2の変調信号を送信するとしてもよい。つまり、端末からのデータのまとめかたについては、図71の方法に限ったものではない。
【0953】
図72は、コントローラ6921(転送部7021)による、中継モードでのデータの送信を示す図である。なお、図72において、図71と同様、端末#1及び端末#2のみを記載し、また、ゲートウェイの記載は省略している。
【0954】
中継モードでは、コントローラ6921は、端末がゲートウェイに送信したデータシンボルに含まれるデータを得て、端末ごとのデータシンボルに含まれるデータに対して個別に変調信号を生成し、制御情報を付して衛星通信システム6931に送信する。送信される変調信号は、図72における変調信号7201、7202、7203及び7204である。
【0955】
言い換えれば、コントローラ6921は、受信したデータを記憶部7023に格納することなく、衛星通信システム6931に送信する。これにより、伝送遅延を少なくすることができるという効果を得ることができる。
【0956】
また、コントローラは、上記の間欠モードと中継モードとを併用することもできる。
【0957】
具体的には、コントローラ6921は、複数の端末のうちの第1の端末から受信したデータを中継モードで転送し、この第一端末とは異なる他の複数の端末から受信したデータを間欠モードで転送することもできる。
【0958】
例えば、コントローラ6921は、6901の端末#1が6911のゲートウェイ#1に送信した変調信号に含まれる第1のデータシンボルに含まれるデータと、6902の端末#2が6912のゲートウェイ#2に送信した変調信号に含まれる第2のデータシンボルに含まれるデータと、6903の端末#3が6912のゲートウェイ#2に送信した変調信号に含まれる第3のデータシンボルに含まれるデータとを束ねて間欠モードで送信する。一方、コントローラ6921は、6904の端末#4がゲートウェイ#3に送信した変調信号に含まれる第4のデータシンボルに含まれるデータを得て、このデータを含む変調信号を生成し、中継モードで衛星通信システム6931に送信する。なお、この変調信号は、他の端末(端末#1等)がゲートウェイに送信した変調信号に含まれるデータシンボルのデータを含まないことになる。
【0959】
なお、上述の説明において、「中継モード」、「間欠モード」と名づけ、説明しているが、呼び名については、これに限ったものではない。
【0960】
図69に示されるネットワークの変形例について、図73を参照しながら説明する。
【0961】
図73に示されるネットワークでは、衛星通信システム6931及び6932の2つの衛星通信システムが存在している。このように、衛星通信システムの個数は、1つに限定されず複数あってもよい。
【0962】
また、衛星通信システム6931に2つの地球局6941及び6942が接続されている。このように、1つの衛星通信システムに接続される地球局の個数は、1つに限定されず複数あってもよい。
【0963】
また、衛星通信システム6932に2つのコントローラ6925及び6926が接続されている。このように、1つの衛星通信システムに接続されるコントローラの個数は、1つに限定されず複数あってもよい。
【0964】
なお、図69では、プライベートネットワーク6951及びサーバ6961が、インターネットよりも端末#1等に近い側の位置に配置されているが、インターネットを介して接続される位置に配置されていてもよい(不図示)。その場合、プライベートネットワーク6951及びサーバ6961の接続位置が、インターネットに接続される限りどこでもよい、つまり、接続位置の制約がなくなる利点がある。なお、この場合、インターネット上の通信は、必要に応じて暗号化されることを要する。第三者に閲覧されることを防止し、なりすましによる不正アクセスを回避するためである。
【0965】
次に、コントローラ6921によるデータのマルチキャスト送信について説明する。この送信モードをマルチキャスト(同報モード)ともいう。
【0966】
上記のとおり、コントローラ6921(より詳細には転送部7021)は、端末が送信したデータを受信し、このデータを、例えば、複数、または、一つ以上の端末に対し、マルチキャスト送信する機能を有する。
【0967】
例えば、6905の端末#5がコントローラ6921にデータを送信した場合、そのデータは、転送部7021により受信される。そして、判定部7022は、受信したデータに含まれる送信モードを示す情報に基づいて、当該データがマルチキャスト送信されるべきであるか否かを判定する。受信したデータがマルチキャスト送信されるべきであると判定部7022が判定した場合、その判定結果に基づいて、転送部7021は、通信IF7001、7002及び7003により、このデータを端末#1~#4に対し、マルチキャストで送信する。
【0968】
コントローラ6921によるマルチキャスト転送について、図74~78を参照しながら説明する。
【0969】
図74は、コントローラ6921によるマルチキャスト転送の一例を示す。
【0970】
図74では、コントローラ6921は、端末#5が送信したデータを含む変調信号を、ゲートウェイを介して受信した場合、コントローラ6921は、端末#5が送信したデータを含む変調信号を生成し、端末#1から#4にマルチキャストによる送信を行う。
【0971】
なお、コントローラ6921は、上記データを送信した端末#5に対し、上記データを含む変調信号を送信してもよいし、送信しなくてもよい。
【0972】
なお、図74では、コントローラ6921が衛星通信システム6931に対して端末#5が送信したデータを含む変調信号を送信しないことを一つの特徴としている。言い換えれば、コントローラ6921が、端末#5が送信したデータを含む変調信号を衛星通信システム6931に送信し、その後に衛星通信システム6931が端末#5が送信したデータを含む変調信号を、コントローラ6921及びゲートウェイを介して各端末に伝送しているわけではない。このようにすることで、端末#5が送信したデータを他の端末に対し、低遅延で伝送することができるという効果を得ることができる。
【0973】
このとき、端末#5が送信したデータをマルチキャスト送信する範囲を決定する方法の一例について説明する。
【0974】
例として、端末#5が送信するデータに、「マルチキャスト伝送する端末の対象に関する情報」が含まれているものとする。
【0975】
例えば、図74の場合、コントローラ6291は、端末#5が送信するデータに含まれる「マルチキャスト伝送する端末の対象に関する情報」を得、この情報に基づき、コントローラ6291は、ゲートウェイのみを介して通信可能な端末に対し、端末#5が送信したデータを含む変調信号を送信するもの、と決定する。
【0976】
したがって、コントローラ6921は、端末#5が送信したデータを含む変調信号を生成し、ゲートウェイを介し、端末#1から#4にマルチキャストによる送信を行うことになる。
【0977】
なお、マルチキャストの対象となる端末の決定方法はこれに限ったものではない。別の例として、コントローラ6921自身が、マルチキャストの対象となる端末の情報を予め保有しているとしてもよい。
【0978】
図75は、コントローラ6921によるマルチキャスト転送の別の一例を示す。
【0979】
図75において図74と異なる点は、コントローラ6921(第1のコントローラともいう)が、衛星通信システム6931に対し、端末#5が送信したマルチキャスト用のデータを含む変調信号を送信する点である。衛星通信システム6931は、端末#5が送信したデータを含む変調信号を6913のゲートウェイ#3およびコントローラ6921を介し、得ることになる。そして、衛星通信システム6931は、端末#5が送信したマルチキャスト用のデータを含む変調信号をコントローラ6921に送信する。コントローラ6921は、衛星通信システム6931が送信したマルチキャスト用のデータを、ゲートウェイを介して端末#1~#4に対してマルチキャストで送信する。
【0980】
なお、コントローラ6921は、上記マルチキャスト用のデータを送信した端末#5に対し、上記マルチキャスト用のデータを含む変調信号を送信してもよいし、送信しなくてもよい。
【0981】
このとき、端末#5が送信したデータをマルチキャスト送信する範囲を決定する方法の一例について説明する。
【0982】
例として、端末#5が送信するデータに、「マルチキャスト伝送する端末の対象に関する情報」が含まれているものとする。
【0983】
例えば、図74の場合、コントローラ6291は、端末#5が送信するデータに含まれる「マルチキャスト伝送する端末の対象に関する情報」を得、この情報に基づき、衛星通信システム6931は、コントローラ6921とゲートウェイのみを介して通信可能な端末に対し、端末#5が送信したデータを含む変調信号を送信するもの、と決定する。
【0984】
したがって、衛星通信システム6931は、端末#5が送信したデータを含む変調信号を生成し、コントローラ6921とゲートウェイを介し、端末#1から#4にマルチキャストによる送信を行うことになる。
【0985】
なお、マルチキャストの対象となる端末の決定方法はこれに限ったものではない。別の例として、衛星通信システム6931自身が、マルチキャストの対象となる端末の情報を予め保有しているとしてもよい。
【0986】
図76は、コントローラ6921によるマルチキャスト転送の別の一例を示す。
【0987】
図76において図75と異なる点は、衛星通信システム6931が、コントローラ6925(第2のコントローラともいう)に接続されている点である。衛星通信システム6931は、コントローラ6921から送信された、端末#5が送信したマルチキャスト用のデータを含む変調信号をコントローラ6925に送信する。
【0988】
コントローラ6925は、衛星通信システム6931が送信したデータをゲートウェイを介して、各端末に対して送信する。
【0989】
例えば、端末#5が送信したデータは、他の1以上の端末に対し、マルチキャストするためのデータであるものとする。
【0990】
コントローラ6921は、端末#5が送信したデータを受信することになる。そして、このデータを端末#1、端末#2、端末#3、端末#4に送信することになる。
【0991】
このとき、コントローラ6921が衛星通信システム6931にデータを伝送することなく、コントローラ6921が、端末#1、端末#2、端末#3、端末#4及び端末#5に、データを含む変調信号をマルチキャスト送信してもよい。
【0992】
また、コントローラ6921が衛星通信システム6931にデータを伝送するとともに、コントローラ6921が、端末#1、端末#2、端末#3、端末#4及び端末#5に、データを含む変調信号をマルチキャスト送信してもよい。
【0993】
なお、マルチキャスト送信時、コントローラ6921は、端末#5に対してデータを含む変調信号を送信してもよいし、送信しなくてもよい。
【0994】
加えて、コントローラ6921は、「変調信号を受信することにより得た端末#5が送信したデータ」を含む変調信号を生成し、衛星通信システム6831に対し、送信する。
【0995】
そして、衛星通信システム6831は、「変調信号を受信することにより得た端末#5が送信したデータ」を含む変調信号を生成し、コントローラ6925に対し、送信する。
【0996】
コントローラ6925は、「変調信号を受信することにより得た端末#5が送信したデータ」を含む変調信号を生成し、一つ以上のゲートウェイに対し、送信する。
【0997】
そして、ゲートウェイが、端末#5が送信したデータ」を含む変調信号を生成し、端末に送信することで、マルチキャスト伝送を実現することになる。
【0998】
このとき、端末#5が送信したデータをマルチキャスト送信する範囲を決定する方法の一例について説明する。
【0999】
例として、端末#5が送信するデータに、「マルチキャスト伝送する端末の対象に関する情報」が含まれているものとする。
【1000】
例えば、図74の場合、コントローラ6291は、端末#5が送信するデータに含まれる「マルチキャスト伝送する端末の対象に関する情報」を得、この情報に基づき、衛星通信システム6931は、コントローラ6921、6925とゲートウェイのみを介して通信可能な端末に対し、端末#5が送信したデータを含む変調信号を送信するもの、と決定する。
【1001】
したがって、衛星通信システム6931は、端末#5が送信したデータを含む変調信号を生成し、コントローラ6921とゲートウェイを介し、端末#1から#4にマルチキャストによる送信を行い、また、コントローラ6925に対し、端末#5が送信したデータを含む変調信号を送信することになる。そして、コントローラ6925がゲートウェイに対し、端末#5が送信したデータを含む変調信号を送信することで、他の端末にも、端末#5が送信したデータが届くことになる。
【1002】
なお、マルチキャストの対象となる端末の決定方法はこれに限ったものではない。別の例として、衛星通信システム6931自身、コントローラ自身が、マルチキャストの対象となる端末の情報を予め保有しているとしてもよい。
【1003】
このようにすることで、「端末#5が送信したデータ」をより多くの端末に対し、マルチキャスト伝送することができるという効果を得ることができる。
【1004】
図77は、コントローラ6921によるマルチキャスト転送の別の一例を示す。
【1005】
図77において図76と異なる点は、衛星通信システム6931が地球局6941に接続されており、地球局6941が他の衛星通信システム6932に接続されており、衛星通信システム6932がコントローラ6926に接続されている点である。
【1006】
コントローラ6921が端末#5が送信したマルチキャスト用のデータを含む変調信号を衛星通信システム6931に送信すると、そのデータは、地球局6941、衛星通信システム6932を経由してコントローラ6926に受信される。
【1007】
コントローラ6926は、受信したデータをゲートウェイを介して、各端末に対して送信する。
【1008】
例えば、端末#5が送信したデータは、他の1以上の端末に対し、マルチキャストするためのデータであるものとする。
【1009】
このとき、コントローラ6921が衛星通信システム6931にデータを伝送することなく、コントローラ6921が、端末#1、端末#2、端末#3、端末#4及び端末#5に、データを含む変調信号をマルチキャスト送信してもよい。
【1010】
また、コントローラ6921が衛星通信システム6931にデータを伝送するとともに、コントローラ6921が、端末#1、端末#2、端末#3、端末#4及び端末#5に、データを含む変調信号をマルチキャスト送信してもよい。
【1011】
なお、マルチキャスト送信時、コントローラ6921は、端末#5に対してデータを含む変調信号を送信してもよいし、送信しなくてもよい。
【1012】
加えて、コントローラ6921は、「変調信号を受信することにより得た端末#5が送信したデータ」を含む変調信号を生成し、衛星システム6831に対し、送信する。
【1013】
そして、衛星通信システム6831は、「変調信号を受信することにより得た端末#5が送信したデータ」を含む変調信号を生成し、地球局6941に対し、送信する。
【1014】
なお、図77では図示していないが、衛星通信システム6831は、「変調信号を受信することにより得た端末#5が送信したデータ」を含む変調信号を生成し、一つ以上のコントローラに対し、送信してもよい。
【1015】
地球局6941は、「変調信号を受信することにより得た端末#5が送信したデータ」を含む変調信号を生成し、衛星通信システム6932に対し、送信する。
【1016】
なお、地球局6941は、衛星通信システム6932以外の衛星通信システムに対し、「変調信号を受信することにより得た端末#5が送信したデータ」を含む変調信号を生成し、送信してもよい。そして、衛星通信システム6932以外の衛星通信システムは、コントローラ、ゲートウェイを介し、一つ以上の端末に対し、「端末#5が送信したデータ」を伝送することになる。
【1017】
また、地球局6941は、他の地球局に対し、「変調信号を受信することにより得た端末#5が送信したデータ」を含む変調信号を生成し、送信してもよい。そして、他の地球局は、衛星通信システム、コントローラ、ゲートウェイを介し、一つ以上の端末に対し、「端末#5が送信したデータ」を伝送することになる。
【1018】
衛星通信システム6932は、「変調信号を受信することにより得た端末#5が送信したデータ」を含む変調信号を生成し、コントローラ6926を含む一つ以上のコントローラに対し、送信する。
【1019】
そして、コントローラ6926は、「変調信号を受信することにより得た端末#5が送信したデータ」を含む変調信号を生成し、一つ以上の端末に対し、送信することになる。
【1020】
このようにすることで、「端末#5が送信したデータ」をより多くの端末に対し、マルチキャスト伝送することができるという効果を得ることができる。
【1021】
図78は、コントローラ6921によるマルチキャスト転送の別の一例を示す。
【1022】
図78において図76と異なる点は、衛星通信システム6931が他の衛星通信システム6933に接続されており、衛星通信システム6933がコントローラ6927に接続されている点である。
【1023】
コントローラ6921が端末#5が送信したマルチキャスト用のデータを含む変調信号を衛星通信システム6931に送信すると、そのデータは、衛星通信システム6933を経由してコントローラ6927に受信される。
【1024】
コントローラ6927は、受信したデータをゲートウェイを介して、各端末に対して送信する。
【1025】
例えば、端末#5が送信したデータは、他の1以上の端末に対し、マルチキャストするためのデータであるものとする。
【1026】
このとき、コントローラ6921が、衛星通信システム6931にデータを伝送せずに、コントローラ6921が、端末#1、端末#2、端末#3、端末#4及び端末#5に、データを含む変調信号をマルチキャスト送信してもよい。
【1027】
また、コントローラ6921が、衛星通信システム6931にデータを伝送し、コントローラ6921が、端末#1、端末#2、端末#3、端末#4及び端末#5に、データを含む変調信号をマルチキャスト送信してもよい。
【1028】
なお、マルチキャスト送信時、コントローラ6921は、端末#5に対し、データを含む変調信号を送信してもよいし、送信しなくてもよい。
【1029】
加えて、コントローラ6921は、「変調信号を受信することにより得た端末#5が送信したデータ」を含む変調信号を生成し、衛星システム6831に対し、送信する。
【1030】
そして、衛星通信システム6831は、「変調信号を受信することにより得た端末#5が送信したデータ」を含む変調信号を生成し、衛星通信システム6933に対し、送信する。
【1031】
なお、図示していないが、衛星通信システム6831は、「変調信号を受信することにより得た端末#5が送信したデータ」を含む変調信号を生成し、一つ以上のコントローラに対し、送信してもよい。そして、コントローラは、ゲートウェイを介し、一つ以上の端末に対し、「端末#5が送信したデータ」を伝送することになる。
【1032】
また、図示していないが、衛星通信システム6831は、「変調信号を受信することにより得た端末#5が送信したデータ」を含む変調信号を生成し、衛星通信システム6933以外の衛星通信システムに対し、送信してもよい。そして、衛星通信システム6933以外の衛星通信システムは、コントローラ、ゲートウェイを介し、一つ以上の端末に対し、「端末#5が送信したデータ」を伝送することになる。
【1033】
図示していないが、衛星通信システム6831は、「変調信号を受信することにより得た端末#5が送信したデータ」を含む変調信号を生成し、地球局に対し、送信してもよい。そして、地球局は、衛星通信システム、コントローラ、ゲートウェイを介し、一つ以上の端末に対し、「端末#5が送信したデータ」を伝送することになる。
【1034】
衛星通信システム6933は、「変調信号を受信することにより得た端末#5が送信したデータ」を含む変調信号を生成し、コントローラ6927を含む一つ以上のコントローラに対し、送信する。
【1035】
そして、コントローラ6927は、「変調信号を受信することにより得た端末#5が送信したデータ」を含む変調信号を生成し、一つ以上の端末に対し、送信することになる。
【1036】
このようにすることで、「端末#5が送信したデータ」をより多くの端末に対し、マルチキャスト伝送することができるという効果を得ることができる。
【1037】
なお、上記では、例えば、コントローラ6921が独立した装置として記載したが、他の装置又はシステムの一部として構成されてもよい。例えば、コントローラ6921は、衛星通信システム6931等に搭載されてもよいし、地球局6941等に搭載されてもよいし、サーバ6961に搭載されてもよい。また、インターネットに接続されたサーバに搭載されてもよい。
【1038】
また、例えば、端末#5が送信したデータをマルチキャスト伝送する場合、端末#5が送信したデータの内容に応じて、衛星通信システム、コントローラ、ゲートウェイが、「端末#5が送信したデータ」をマルチキャスト伝送するかどうかを判断してもよい。
【1039】
一例を説明する。端末#5が送信したデータの内容が、緊急気象情報であるものとする。そして、衛星通信システム、コントローラ、ゲートウェイが、「端末#5が送信したデータの内容が、緊急気象情報である」ことを認識し、「端末#5が送信したデータ」をマルチキャストをするかどうかを判断することになる。
【1040】
以上のように構成されたコントローラ6921を含むコントローラの処理について説明する。
【1041】
図79は、コントローラ6921の処理を示すフロー図である。
【1042】
ステップS7901(判定ステップ)において、転送部7021で受信したデータがマルチキャスト送信されるべきであることを示す第一情報が、データに含まれているか否かを判定する。
【1043】
ステップS7902(送信ステップ)において、第一情報がデータに含まれていると判定ステップで判定された場合には、第一端末とは異なる第二端末にデータをマルチキャストで送信する。なお、データのマルチキャスト伝送は、複数の端末に対して行われてもよい。
【1044】
この一連の処理により、コントローラ6921は、端末が取得したデータを、衛星通信システム6931を経由する通信を用いて集約する場合における、通信品質を改善することができる。
【1045】
以上のように本実施の形態の通信装置(コントローラ)は、端末が取得したデータのうち他の1以上の端末に送信すべきデータを、他の通信装置を介さずに他の1以上の端末に送信することができる。仮にこのデータを他の通信装置に一旦送信し、他の通信装置から再び送信されてくるデータを他の1以上の端末に送信するとすれば、通信遅延が発生し得る。上記のように他の通信装置を介さずに送信することで、通信遅延が発生することを未然に回避できる。このように、通信装置は、通信品質を改善することができる。
【1046】
また、通信装置は、上記の他の1以上の端末にデータを送信するときに、他の通信装置にデータを転送することを禁止する。これにより、他の通信装置へのデータ送信に要する時間及び消費電力を削減することができる。よって、通信装置は、データ送信に要する時間及び消費電力を削減しながら、通信品質を改善することができる。
【1047】
また、通信装置は、間欠モードにより、端末から受信したデータを複数まとめて他の通信装置に送信する。データを複数まとめて制御情報を付すことにより、データ1つ1つに個別に制御情報を付すのに比べて、制御情報の量を削減することができる。制御情報の量が削減されることで、データの送信に要する時間及び消費電力が削減される。よって、通信装置は、他の通信装置へのデータ送信に要する時間及び消費電力を削減しながら、通信品質を改善することができる。
【1048】
また、通信装置は、中継モードにより、端末から受信したデータを遅延させることなく他の通信装置に送信する。通信装置は、間欠モードと中継モードとを切り替えることで、遅延が許容されるデータは間欠モードで送信し、遅延が許容されないデータは中継モードで送信するなど、適切な使い分けを行うことができる。よって、通信装置は、他の通信装置へのデータ送信に要する時間及び消費電力を削減しながら、必要に応じて遅延を低減させることによって通信品質を改善することができる。
【1049】
また、通信装置は、間欠モードと中継モードとを、端末ごとに切り替えることで、遅延が許容されるデータは間欠モードで送信し、遅延が許容されないデータは中継モードで送信するなど、適切な使い分けを行うことができる。よって、通信装置は、他の通信装置へのデータ送信に要する時間及び消費電力を削減しながら、必要に応じて遅延を低減させることによって通信品質を改善することができる。
【1050】
また、通信装置は、端末が取得したデータを衛星通信システムに送信する際の通信の通信品質を改善することができる。
【1051】
なお、本実施の形態において、コントローラが、ゲートウェイの機能を有していてもよい。つまり、コントローラは、衛星通信システムが送信した変調信号を受信し、この変調信号を復調、復号し、データを得る。そして、コントローラは、このデータから変調信号を生成し、(ゲートウェイを介さずに)、端末に対し、この変調信号を送信してもよい。
【1052】
また、端末、ゲートウェイ、コントローラ、衛星通信システム、地球局を含む通信形態について、図69図73図74図75図76図77図78を用いて説明したが、これらの図を組み合わせて、通信を実施することは、当然可能である。
【1053】
なお、本実施の形態では、端末数、ゲートウェイの数、コントローラの数、衛星通信システムの数など、限定的な個数で説明しているが、これに限ったものではない。また、マルチキャストするためのデータを、「端末#5が送信したデータ」として説明したが、これに限ったものではなく、「端末#5以外の端末が送信したデータ」をマルチキャスト伝送するためのデータとしてもよい。また、サーバ、コントローラ、衛星通信システムなどが、マルチキャスト伝送するためのデータを生成し、このデータをマルチキャスト伝送してもよい。
【1054】
また、本実施の形態において、ゲートウェイ、コントローラと名づけて説明しているが、本実施の形態におけるゲートウェイを別の呼び方をしてもよく、同様に、本実施の形態におけるコントローラを別の呼び方をしてもよい。
【1055】
(実施の形態12)
本実施の形態では、実施の形態11における補足説明を行う。
【1056】
実施の形態11において、例えば、図69図74図75図76図77図78のように6905の端末#5が、マルチキャスト用のデータを含む変調信号をゲートウェイに対し送信し、その後、他の端末などにこのマルチキャスト用のデータを含む変調信号を伝送する方法について説明したが、図80のように、これとあわせて、6905の端末#5が、他の端末に直接、このマルチキャスト用のデータを含む変調信号を送信してもよい。つまり、図80のように、6905の端末#5は、このマルチキャスト用のデータを含む変調信号を、6906の端末#6、6907の端末#7、6908の端末#8に対して送信してもよい。
【1057】
次に、端末がマルチキャスト用のデータを含む変調信号を送信する際の、変調信号のフレーム構成の一例について説明する。
【1058】
例えば、図69図74図75図76図77図78で示したようにマルチキャスト用のデータを含む変調信号を端末が送信するときのフレーム構成を図81に示す。
【1059】
図81は、例えば、端末が送信するマルチキャスト用のデータを含む変調信号のフレーム構成の一例を示しており、横軸は時間であるものとする。なお、伝送方式は、OFDMなどのマルチキャリアを用いた送信方法、シングルキャリアを用いた送信方法いずれであってもよい。なお、マルチキャリアを用いた送信方法の場合、周波数軸方向にシンボルが存在してもよい。
【1060】
図81において、8101は「プリアンブルまたはリファレンスシンボル」であり、「プリアンブルまたはリファレンスシンボル8101」は、端末が送信する相手、例えば、図69の場合、ゲートウェイが変調信号の検出、周波数同期、時間同期、周波数オフセット推定、位相雑音推定などを行うためのシンボルである。
【1061】
8102は宛先情報シンボルであり、例えば、図69における6901の端末#1の場合、宛先情報シンボルは、6911のゲートウェイ#1であることを示している。なお、宛先情報シンボルは、宛先通信装置の固有のID(ID:identification)の情報を含んでいてもよいし、宛先通信装置のMACアドレスの情報を含んでいてもよい。
【1062】
8103は通信方式情報シンボルであり、図81のデータシンボル8106を生成するのに用いた誤り訂正符号化方式(例えば、誤り訂正符号の種類、ブロック長(符号長)、符号化率)、変調方式、送信ストリーム数の情報などを、通信方式情報シンボル8103は含んでいるものとする。なお、通信方式情報シンボル8103は、MCS(Modulation and Coding Scheme)の情報を含んでいてもよい。
【1063】
8104は伝送方法情報シンボルであり、図81のデータシンボル8106に含まれている情報が、「マルチキャスト用の情報であるか」、または、「ユニキャスト用の情報であるか」の情報を、伝送方法情報シンボル8104は含んでいるものとする。なお、伝送方法情報シンボル8104が、「ユニキャスト用の情報である」ことを示している際、あわせて、データシンボル8106の伝送先の情報、例えば、伝送先通信装置固有のID、または、伝送先通信装置のMACアドレスの情報を、伝送方法情報シンボル8104が含んでいてもよい。
【1064】
8105はマルチキャスト範囲指定シンボルである。伝送方法情報シンボル8104が、「マルチキャスト用の情報である」ことを示している場合、マルチキャスト範囲指定シンボル8105により、データシンボル8106の宛先の対象を指定することになる。以下では、この点について、例を説明する。
【1065】
第1の例:
図69の6901の端末#1が、マルチキャスト用の情報を6911のゲートウェイ#1と通信を行うことが可能な端末に対して送信するものとする。この場合、図81のマルチキャスト範囲指定シンボル8105は、6901の端末#1が通信を行っているゲートウェイ(図69の場合、6911のゲートウェイ#1)と通信を行うことが可能な端末がマルチキャストの対象であることを示す情報を含んでいることになる。
【1066】
なお、図69の例では、マルチキャストの対象となる端末は、6902の端末#2となる。例えば、6911のゲートウェイ#1は、マルチキャスト範囲指定シンボル8105を得ることで、情報のマルチキャスト伝送を行うことになる。
【1067】
第2の例:
図69の6901の端末#1が、マルチキャスト用の情報をコントローラ6921と通信を行うことが可能な端末に対して送信するものとする。この場合、図81のマルチキャスト範囲指定シンボル8105は、6901の端末#1が、6911のゲートウェイ#1を介して通信を行っているコントローラ6921と通信を行うことが可能な端末がマルチキャストの対象であることを示す情報を含んでいることになる。
【1068】
なお、図69の例では、マルチキャストの対象となる端末は、6902の端末#2、6903の端末#3、6904の端末#4、6905の端末#5となる。例えば、コントローラ6921は、マルチキャスト範囲指定シンボル8105に含まれている情報を得ることで、情報のマルチキャスト伝送を行うことになる。
【1069】
第3の例:
図77図78の端末#1が、マルチキャスト用の情報を衛星通信システム6931、6932と通信を行うことは可能な端末に対して送信するものとする。この場合。図81のマルチキャスト範囲指定シンボル8105は、衛星通信システム6931、6932と通信を行うことは可能な端末がマルチキャストの対象であることを示す情報を含んでいることになる。
【1070】
なお、図77図78の例では、マルチキャストの対象となる端末は、「6902の端末#2、6903の端末#3、6904の端末#4、6905の端末#5」、および、「衛星通信システム6931が通信を行っているコントローラと通信を行うことが可能な端末」、および、「衛星通信システム6932が通信を行っているコントローラと通信を行うことが可能な端末」となる。
【1071】
上述では、3つの例を説明したが、マルチキャスト範囲指定方法は、これらの例に限ったものではなく、端末が、ゲートウェイ、コントローラ、衛星通信システムを指定し、指定されたゲートウェイ、コントローラ、衛星通信システムと通信可能な端末がマルチキャストの対象であるとしても同様に実施することは可能である。
【1072】
図81で示したシンボルの呼び方は、上述の説明に限ったものではない。また、伝送方法情報シンボル8104は、マルチキャスト範囲指定シンボル8105に含まれていてもよいし、マルチキャスト範囲指定シンボル8105は、伝送方法情報シンボル8104に含まれていてもよい。
【1073】
(補足説明)
本明細書において、衛星通信システムと名づけて説明を行っているが、呼び方はこれに限ったものではなく、衛星に搭載した通信装置、高高度長時間滞空(HALE: High-altitude long-endurance)無人航空機に搭載した通信装置、高高度擬似衛星(HAPS: High-altitude platform station)に搭載した通信装置、無人航空機(UAV: Unmanned Aerial Vehicle)に搭載した通信装置などでも同様に実施することは可能である。
【1074】
本明細書において、コントローラと名づけて説明を行っているが、呼び方はこれに限ったものではなく、中継器、アクセスポイント、基地局などと呼んでもよい。また、衛星通信システムが送信した変調信号を受信し、衛星通信システムに対し、変調信号を送信する通信システムであれば、コントローラと同様の実施が可能である。
【1075】
さらに、本明細書において、ゲートウェイと名づけて説明を行っているが、呼び方はこれに限ったものではなく、中継器、アクセスポイント、基地局、単に通信装置と呼んでもよい。
【1076】
本明細書において、地球局と名づけて説明を行っているが、呼び方はこれに限ったものではなく、基地局、親局などと呼んでもよい。衛星通信システムに対し、変調信号を送信する通信システムであれば、地球局と同様の実施が可能である。
【1077】
加えて、衛星通信システムは端末と直接通信を行ってもよく、また、衛星通信システムは、コントローラ、ゲートウェイと通信を行うとともに、端末と通信を行うというようなシステム構成であってもよい。
【1078】
本明細書において、コントローラ、ゲートウェイは、中継器、基地局、アクセスポイントであってもよいし、また、コントローラ、ゲートウェイを通信装置と呼んでもよく、さらに、コントローラ、ゲートウェイは、航空機、車、鉄道、バス、船などの動く物体に搭載されていてもよい。
【1079】
なお、実施の形態11、実施の形態12において、衛星、コントローラ、ゲートウェイ、端末がマルチキャスト伝送を行う場合、図7図12図17図18図19図20図22図26図29で示したようにマルチキャスト用のデータを含む変調信号を、衛星、コントローラ、ゲートウェイ、端末は、送信してもよい。また、衛星、コントローラ、ゲートウェイ、端末がマルチキャスト伝送を行う場合、図31図32図35を用いて他の実施の形態で説明したように、周波数分割、または、時間分割を利用して、マルチキャスト用のデータを含む変調信号を、衛星、コントローラ、ゲートウェイ、端末は、送信してもよい。
【1080】
そして、衛星、コントローラ、ゲートウェイ、端末は、「一つの変調信号を複数のアンテナから送信する送信方法」、「複数の変調信号を複数のアンテナを用いて送信する送信方法(例えば、MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)、MISO(Multiple-Input Single-Output)などの伝送方法)」のいずれを用いて、変調信号を送信してもよい。したがって、フレーム構成において、図面として、一つのフレーム構成しか記載されていなくても、複数の変調信号のフレーム構成とみなすことが可能である。
【1081】
以下、本開示の送信装置、受信装置、送信方法、及び、受信方法について補足説明をする。
【1082】
本開示の一態様の送信装置は、複数の送信アンテナを備える送信装置であって、第1ストリームのデータを変調して第1ベースバンド信号を生成し、第2ストリームのデータを変調して第2ベースバンド信号を生成する信号処理部と、第1ベースバンド信号からそれぞれ指向性の異なる複数の第1送信信号を生成し、第2ベースバンド信号からそれぞれ指向性の異なる複数の第2送信信号を生成し、複数の第1送信信号及び複数の前記第2送信信号を同一時間に送信する送信部と、を備え、送信部は、さらに、端末から第1ストリームの送信の要求を受けた場合には、複数の第1送信信号とは異なり、かつ、それぞれ指向性の異なる複数の第3送信信号を、第1ベースバンド信号から生成して送信する。
【1083】
複数の第1送信信号及び複数の第2送信信号のそれぞれは、当該送信信号が第1ストリームおよび第2ストリームのうちのいずれのストリームのデータを伝送する信号であるかを通知するための制御信号を含んでいてもよい。
【1084】
複数の第1送信信号及び複数の第2送信信号のそれぞれは、受信装置が指向性制御を行うためのトレーニング信号を含んでいてもよい。
【1085】
本開示の一態様の受信装置は、複数の受信アンテナを備える受信装置であって、送信装置が同一時間に送信する第1ストリームのデータを伝送するそれぞれ指向性の異なる複数の第1信号及び第2ストリームのデータを伝送するそれぞれ指向性の異なる複数の第2信号のうち、少なくとも1つの第1信号及び少なくとも1つの第2信号を選択し、選択した複数の信号を受信するための指向性制御を行って信号を受信する受信部と、受信した信号を復調して前記第1ストリームのデータ及び前記第2ストリームのデータを出力する信号処理部と、受信部によって前記少なくとも1つの第1信号が受信されていない場合に、送信装置に対して第1ストリームの送信の要求を行う送信部とを備える。
【1086】
受信部は、複数の受信信号のそれぞれに含まれる前記第1ストリームおよび前記第2ストリームのうちのいずれのストリームのデータを伝送する信号であるかを通知するための制御信号に基づいて、前記少なくとも1つの第1信号及び前記少なくとも1つの第2信号を選択してもよい。
【1087】
受信部は、複数の受信信号のそれぞれに含まれるトレーニング信号を用いて指向性制御を行ってもよい。
【1088】
本開示の一態様の送信方法は、複数の送信アンテナを備える送信装置で実行される送信方法であって、第1ストリームのデータを変調して第1ベースバンド信号を生成し、第2ストリームのデータを変調して第2ベースバンド信号を生成する処理と、第1ベースバンド信号からそれぞれ指向性の異なる複数の第1送信信号を生成し、第2ベースバンド信号からそれぞれ指向性の異なる複数の第2送信信号を生成し、複数の第1送信信号及び複数の前記第2送信信号を同一時間に送信する処理とを含み、送信処理では、さらに、端末から第1ストリームの送信の要求を受けた場合には、複数の第1送信信号とは異なり、かつ、それぞれ指向性の異なる複数の第3送信信号を、第1ベースバンド信号から生成して送信する。
【1089】
本開示の一態様の受信方法は、複数の受信アンテナを備える受信装置で実行される受信方法であって、送信装置が同一時間に送信する第1ストリームのデータを伝送するそれぞれ指向性の異なる複数の第1信号及び第2ストリームのデータを伝送するそれぞれ指向性の異なる複数の第2信号のうち、少なくとも1つの第1信号及び少なくとも1つの第2信号を選択し、選択した複数の信号を受信するための指向性制御を行って信号を受信する処理と、受信した信号を復調して前記第1ストリームのデータ及び前記第2ストリームのデータを出力する処理と、受信処理において少なくとも1つの第1信号が受信されていない場合に、送信装置に対して第1ストリームの送信の要求を行う送信処理とを含む。
【1090】
本開示によれば、疑似オムニパターンのアンテナを用いる場合と比較して、複数ストリームのマルチキャスト/ブロードキャスト通信における通信距離を拡大できる可能性がある。
【産業上の利用可能性】
【1091】
本開示は、複数のアンテナを用いる通信において有用である。
【符号の説明】
【1092】
700 基地局
701 アンテナ
702,703 送信ビーム
704 端末
705,706 受信指向性
6921、6925、6926、6927 コントローラ
6931、6932、6933 衛星通信システム
6941、6942 地球局
6951 プライベートネットワーク
6961 サーバ
7001、7002、7003、7011 通信IF
7021 転送部
7022 判定部
7023 記憶部
7101、7102、7201、7202、7203、7204 変調信号
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
図41
図42
図43
図44
図45
図46
図47
図48
図49
図50
図51
図52
図53
図54
図55
図56
図57
図58
図59
図60
図61
図62
図63
図64
図65
図66
図67
図68
図69
図70
図71
図72
図73
図74
図75
図76
図77
図78
図79
図80
図81