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特開2024-98137透過効率が増大したディスプレイ下照明器およびその使用方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024098137
(43)【公開日】2024-07-22
(54)【発明の名称】透過効率が増大したディスプレイ下照明器およびその使用方法
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20240712BHJP
   G09F 9/302 20060101ALI20240712BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20240712BHJP
   G09F 9/33 20060101ALI20240712BHJP
   H10K 65/00 20230101ALI20240712BHJP
【FI】
G09F9/00 324
G09F9/302 C
G09F9/30 349Z
G09F9/33
G09F9/00 336G
H10K65/00
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023126534
(22)【出願日】2023-08-02
(31)【優先権主張番号】18/094,840
(32)【優先日】2023-01-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519146787
【氏名又は名称】ツー-シックス デラウェア インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】II-VI Delaware,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】110001070
【氏名又は名称】弁理士法人エスエス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジェイソン オダニエル
(72)【発明者】
【氏名】ペイ-ソン カイ
(72)【発明者】
【氏名】フランチェスコ シャトーン
【テーマコード(参考)】
3K107
5C094
5G435
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107EE03
3K107EE61
3K107EE68
3K107FF06
3K107FF15
5C094BA03
5C094BA27
5C094CA20
5C094CA30
5C094DA20
5C094ED01
5G435BB05
5G435BB15
5G435DD13
5G435EE26
5G435GG02
5G435LL07
(57)【要約】
【課題】ディスプレイを提供する。
【解決手段】ディスプレイはスタックを含み、このスタックは、上から下へ、間隔を置いて配置されたピクセルおよび/または間隔を置いて配置されたサブピクセルのアレイ、ならびに間隔を置いて配置された透過空間のアレイを含むディスプレイ層であり、各透過空間は、間隔を置いて配置されたピクセルおよび/または間隔を置いて配置されたサブピクセルのサブセット間の空隙によって画定された、ディスプレイ層と、マイクロレンズのアレイを含むマイクロレンズアレイ(MLA)層であり、各マイクロレンズは、透過空間のうちの対応する1つの透過空間と位置合わせされた弯曲した表面を含む、MLA層と、レーザダイオードのアレイを含むレーザ光発光(LLE)層であり、各レーザダイオードは、MLA層の1つのマイクロレンズおよびディスプレイ層の透過空間のうちの対応する1つの透過空間と位置合わせして配置されており、マイクロレンズの弯曲した表面はLLE層の方を向いている、LLE層とを含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
間隔を置いて配置されたピクセルのアレイ、グリッドまたはマトリックスおよび間隔を置いて配置された透過空間のアレイ、グリッドまたはマトリックスを含むディスプレイ層であり、各ピクセルは、間隔を置いて配置された複数のサブピクセルを含み、各透過空間は、前記間隔を置いて配置されたピクセルのサブセット間、前記間隔を置いて配置されたサブピクセルのサブセット間または前記間隔を置いて配置されたピクセルの前記サブセットと前記間隔を置いて配置されたサブピクセルの前記サブセットとのある組合せ間の空隙によって画定された、ディスプレイ層と、
マイクロレンズのアレイ、グリッドまたはマトリックスを含むマイクロレンズアレイ(MLA)層であり、前記ディスプレイ層と前記MLA層は位置決めされ、その結果、各マイクロレンズは、前記ディスプレイ層の前記透過空間のうちの対応する1つの透過空間と位置合わせして配置され、各マイクロレンズは、前記対応する透過空間から離れる方向を向いた弯曲した、丸みのあるまたは凸形の表面を含む、MLA層と、
レーザダイオードのアレイ、グリッドまたはマトリックスを備えるレーザ光発光(LLE)層であり、各レーザダイオードは、前記MLA層の1つのマイクロレンズおよび前記ディスプレイ層の前記対応する透過空間と位置合わせして配置されており、前記LLE層は、前記MLA層の前記ディスプレイ層とは反対の側に配置されており、前記マイクロレンズの前記弯曲した、丸みのあるまたは凸形の表面は前記LLE層の方を向いている、LLE層と
を備えるディスプレイ。
【請求項2】
各透過空間は、少なくとも2つまたは3つまたは4つの前記ピクセル間の前記空隙によって画定された、請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項3】
各透過空間の軸は、前記ディスプレイ層の前記透過空間のうちの前記対応する1つの透過空間の軸と位置合わせして配置された、請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項4】
前記間隔を置いて配置されたピクセル、前記間隔を置いて配置されたサブピクセルまたはその両方は、行および列に配置された、請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項5】
各ピクセルは、以下のうちの少なくとも1つを含む:青サブピクセル、赤サブピクセルおよび/または緑サブピクセル、請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項6】
各レーザダイオードは垂直共振器面発光レーザである、請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項7】
各レーザによって投影されたレーザ光は、前記レーザと位置合わせされた前記マイクロレンズを通過し、その結果、前記マイクロレンズの前記弯曲した、丸みのあるまたは凸形の表面により、前記レーザ光は収束し、前記対応する透過空間を通過する、請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項8】
各レーザによって投影されたレーザ光は、前記レーザと位置合わせされた前記マイクロレンズ、および前記レーザと位置合わせされた前記マイクロレンズに近接または隣接したマイクロレンズを通過し、その結果、前記マイクロレンズアレイのピッチおよび前記レーザとマイクロレンズアレイとの間の空隙と組み合わされた前記レーザ光の回折特性により、前記レーザ光は、前記対応する透過空間を通過した光の収束の再結像を引き起こす、請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項9】
各レーザによって投影された前記レーザ光は円錐形に投影し、
各レーザによって投影された前記円錐形レーザ光は、前記レーザと位置合わせされた前記マイクロレンズ、および前記レーザと位置合わせされた前記マイクロレンズに近接または直に隣接した1つまたは複数のマイクロレンズを通過し、その結果、前記レーザと位置合わせされた前記マイクロレンズの前記弯曲した、丸みのあるまたは凸形の表面により、前記レーザ光は収束し、前記対応する透過空間を通過し、前記レーザと位置合わせされた前記マイクロレンズに近接または直に隣接した各マイクロレンズにより、前記レーザ光は収束し、その対応する透過空間を通過する、請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項10】
各サブピクセルは発光ダイオード(LED)からなり、
前記ディスプレイ層は薄膜トランジスタ(TFT)を含み、前記TFTは、コントローラによって前記TFTに出力された制御信号に応答して各LEDのオン/オフ状態を選択的に制御するために導電性トレースによって前記サブピクセルに接続されている、請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項11】
カバー層をさらに含み、
前記サブピクセルは、前記MLA層から離れる方向を向いた前記ディスプレイ層の表面に配され、
前記サブピクセルは、前記カバー層と前記MLA層から離れる方向を向いた前記ディスプレイ層の前記表面との間に配置された、請求項10に記載のディスプレイ。
【請求項12】
前記カバー層、前記ディスプレイ層および前記MLA層の前記マイクロレンズはそれぞれ、各レーザダイオードによって出力されたレーザ光の波長に対して少なくとも部分的に透過性である、請求項11に記載のディスプレイ。
【請求項13】
前記ディスプレイ層は、前記MLA層と、間隔を置いて配置されたピクセルの前記アレイ、グリッドまたはマトリックスおよび間隔を置いて配置された透過空間の前記アレイ、グリッドまたはマトリックスとの間に配置された基板層を含む、請求項12に記載のディスプレイ。
【請求項14】
請求項1に記載のディスプレイをコンピュータ制御デバイスとともに使用する方法であって、
(a)前記LLE層の前記レーザダイオードのサブセットに、前記MLA層の前記マイクロレンズのサブセットを通して物体にレーザ光を投影させるステップであり、その結果、前記マイクロレンズの前記サブセットの各々により、そのマイクロレンズを通して投影された前記レーザ光の光線は収束し、前記マイクロレンズと位置合わせされた対応する透過空間を通過する、ステップと、
(b)コンピュータ制御デバイスのカメラによって、前記物体からの前記レーザ光の反射を感知するステップと、
(c)前記コンピュータ制御デバイスのコントローラによって、ステップ(b)において前記カメラによって感知された前記物体からの前記レーザ光の前記反射を処理して、前記物体の特徴を決定するステップと、
(d)前記コンピュータ制御デバイスの前記コントローラに、ステップ(c)において決定された前記物体の前記特徴に基づいて所定の機能を実行させるステップ
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ディスプレイ、例えば、限定ではないが、スマートホンまたはタブレットコンピュータのディスプレイなどのディスプレイを通した光、例えばレーザ光の改良されたフラッドまたはドット投影(flood or dot projection)を有するディスプレイ下照明器(under display illuminator)について説明する。ディスプレイ下照明器は、投影された光の物体上での反射を検出することができるセンサ、例えば、限定ではないが、スマートホンまたはタブレットコンピュータのカメラ、および反射光を処理して物体の特徴を決定することができる、センサに結合されたプロセッサまたはコントローラと組み合わせて用いることができる。
【背景技術】
【0002】
全てではないが、現在生産されているコンピュータ制御のスマートホンおよびタブレットコンピュータの多くは、プロセッサまたはコントローラ制御の前向きディスプレイまたはスクリーンと、前向きカメラまたはセンサ、すなわち、例えば、限定ではないが、OLED、LCDまたはLEDフラットパネルディスプレイであってもよいディスプレイと同じ方向を向いたカメラまたはセンサとを有する。本明細書において、前向きディスプレイおよび前向きカメラまたはセンサを有するスマートホン、タブレットコンピュータおよび他のデバイスは「スマートデバイス」と称されてよく、「スマートデバイス」、「スマートホン」および「タブレットコンピュータ」という用語は交換可能に用いられてよい。このようなスマートデバイスのプロセッサまたはコントローラを、カメラまたはセンサによって取得された物体の像に対する特徴認識を実行するようにプログラムまたは構成することができる。
【0003】
現在、光学源からの光によって物体の照明を強化し、それによって、カメラによって取得された物体の像の質を高め、それによって物体の特徴の特徴認識を実行するコントローラの能力を高めるための補助として、ディスプレイの裏側に照明源または光学源を含めることが望まれている。本明細書において、「照明源(illumination source)」、「照明源(illumination sources)」、「光学源(optical source)」および「光学源(optical sources)」という用語は交換可能に用いられてよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ディスプレイの裏側に1つまたは複数の光学源を含める際の課題は、そのような配置が、ディスプレイの裏側の光学源から照明対象の物体までの光学エネルギーの透過量を制限することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書には、間隔を置いて配置されたピクセルのアレイ、グリッドまたはマトリックスおよび間隔を置いて配置された透過空間のアレイ、グリッドまたはマトリックスを含むディスプレイ層を含むディスプレイが開示されている。各ピクセルは、間隔を置いて配置された複数のサブピクセルを含み、各透過空間は、間隔を置いて配置されたピクセルのサブセット間、間隔を置いて配置されたサブピクセルのサブセット間または間隔を置いて配置されたピクセルのサブセットと間隔を置いて配置されたサブピクセルのサブセットとのある組合せ間の空隙によって画定されている。マイクロレンズアレイ(micro-lens array)(MLA)層は、マイクロレンズのアレイ、グリッドまたはマトリックスを含む。ディスプレイ層とMLA層は位置決めされ、その結果、各マイクロレンズは、ディスプレイ層の透過空間のうちの対応する1つの透過空間と位置合わせして配置され、各マイクロレンズは、対応する透過空間から離れる方向を向いた弯曲した、丸みのあるまたは凸形の表面を含む。レーザ光発光(laser light emitting)(LLE)層は、レーザダイオードのアレイ、グリッドまたはマトリックスを含む。各レーザダイオードは、MLA層の1つのマイクロレンズおよびディスプレイ層の対応する透過空間と位置合わせして配置されており、LLE層は、MLA層のディスプレイ層とは反対の側に配置されており、マイクロレンズの弯曲した、丸みのあるまたは凸形の表面はLLE層の方を向いている。
【0006】
本明細書には、このディスプレイをコンピュータ制御デバイスとともに使用する方法も開示されている。この方法は、(a)LLE層のレーザダイオードのサブセットに、MLA層のマイクロレンズのサブセットを通して物体にレーザ光を投影させるステップであり、その結果、マイクロレンズの前記サブセットの各々により、そのマイクロレンズを通して投影されたレーザ光の光線は収束し、マイクロレンズと位置合わせされた対応する透過空間を通過する、ステップと、(b)コンピュータ制御デバイスのカメラによって、物体からのレーザ光の反射を感知するステップと、(c)コンピュータ制御デバイスのコントローラによって、ステップ(b)においてカメラによって感知された物体からのレーザ光の反射を処理して、物体の特徴を決定するステップと、(d)コンピュータ制御デバイスのコントローラに、ステップ(c)において決定された物体の特徴に基づいて所定の機能を実行させるステップとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1Aは、例えば、限定ではないが、コンピュータ制御デバイスのハウジングに収容されていてもよい従来技術のフラットパネルディスプレイを含むスマートホンまたはタブレットコンピュータの形態のコンピュータ制御デバイスの模式的な平面図である。図1Bは、従来技術に係るピクセルおよびサブピクセルの例示的な配置を含む、図1Aのコンピュータ制御デバイスの従来技術のフラットパネルディスプレイの一部分の切り離された拡大模式平面図である。
【0008】
図2図2A~Cは、本開示の原理に係るピクセル、サブピクセルおよび透過空間の例示的な配置を示す、それぞれ図1Bに示すピクセルおよびサブピクセルの例示的な配置を有するディスプレイの代わりに図1Aのコンピュータ制御デバイスのハウジングに別々に収容し得るフラットパネルディスプレイの部分の切り離された模式的な平面図である。図2Dは、図2Cのフラットパネルディスプレイの一部分の拡大図である。
【0009】
図3図3は、ディスプレイ層、マイクロレンズアレイ(MLA)層、および一例において垂直共振器面発光レーザ(VCSEL)のアレイを含むレーザ光発光(LLE)層を含む例示的な組合せスタックの模式的な切り離された断面図であり、図3に示す組合せは、図1Bに示すフラットパネルディスプレイの代わりに図1Aのコンピュータ制御デバイスのハウジングに収容することができ、ディスプレイ層は、全てが本開示の原理に係る上記のピクセル、サブピクセルおよび透過空間の配置を含む。
【0010】
図4図4は、ディスプレイ層、パネル基板、MLA基板、MLA層、および一例において垂直共振器面発光レーザ(VCSEL)のアレイを含むLLE層を含む別の例示的な組合せスタックの模式的な切り離された断面図であり、図4に示す組合せは、図1Bに示すフラットパネルディスプレイの代わりに図1Aのコンピュータ制御デバイスのハウジングに収容することができ、ディスプレイ層は、全てが本開示の原理に係る上記のピクセル、サブピクセルおよび透過空間の配置を含む。
【0011】
図5図5Aは、本開示の原理に係るMLA層の平面図である。図5Bは、図5AのMLA層の透視図である。
【0012】
図6図6は、本開示の原理に係る方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
ここで、様々な非限定的な例について、添付の図面を参照して説明する。図面において、同様の参照番号は、同様のまたは機能的に同等の要素に対応する。
【0014】
以下、説明の目的で、「端部」、「上側」、「下側」、「右」、「左」、「鉛直」、「水平」、「頂部」、「底部」、「横方向」、「長手方向」、およびその派生語などの用語は、図面において方向付けられる例に関連するものとする。ただし、それらの例は、そうでないことが明示される場合を除き、様々な代替的変形および段階順序を想定し得ることを理解されたい。また、添付の図面に示され以下の明細書において説明される特定の例は、単に本開示の例示的な例または態様であることを理解されたい。したがって、本明細書に開示の特定の例または態様は、限定として解釈されるべきではない。
【0015】
図1Aを参照すると、スマートホンまたはタブレットコンピュータ2などの多くのコンピュータ制御デバイスは、カメラ7を含んでもよいコンピュータ制御デバイスのコントローラ6の制御の下で動作する一体型フラットパネル、タッチスクリーンディスプレイ、例えばOLEDフラットパネル、タッチスクリーンディスプレイ(本明細書においては時に「OLEDディスプレイ」または単純に「ディスプレイ」と称される)4を含む。本開示は特にOLEDディスプレイに関することがあるが、本開示は、現在知られているまたは以後開発される適当でかつ/または望ましい他の任意のフラットパネル、タッチスクリーンディスプレイ、例えばマイクロLEDディスプレイとともに用いられ得ることが考えられるため、これは限定的な意味で解釈されるべきではない。
【0016】
本明細書においては、スマートホン2を、本開示の原理に係るコンピュータ制御デバイスの1つの非限定的な実施形態または例としてもよく、OLEDディスプレイ4を、本開示の原理に係る一体型フラットパネル、タッチスクリーンディスプレイの1つの非限定的な実施形態または例としてもよく、コントローラ6を、1つまたは複数のプロセッサ、スマートホン2の動作を制御するために使用される揮発性および不揮発性コンピュータ可読プログラムコードを記憶するために使用される永続性/スタティックおよび/またはダイナミックコンピュータメモリ(例えば、限定ではないが、RAM、ROM、EPROM、EEPROMなど)、ディスプレイ4のピクセルを駆動するため、およびディスプレイ4からタッチ入力を受け取るためのディスプレイ回路を含む、カメラ7の動作を制御するため、およびカメラ7からピクチャデータを受け取り、記憶するため入力/出力回路などを含んでいてもよい、本開示の原理に係るコントローラの1つの非限定的な実施形態または例としてもよい。ただし、本開示の原理は、スマートホン2以外のコンピュータ制御デバイスで用いられる場合があることが考えられるため、これは限定的な意味で解釈されるべきではない。
【0017】
図1Bを参照し、かつ図1Aを引き続き参照すると、従来技術のOLEDディスプレイ4は、ディスプレイ層11上に、間隔を置いて配置された画素(ピクセル)8のアレイ、グリッドまたはマトリックスを含み、ピクセル8はそれぞれ、1つまたは複数のサブピクセル10を含む。いくつかの非限定的な実施形態または例において、従来技術のOLEDディスプレイの各ピクセルは、間隔を置いて配置された3つのサブピクセル、すなわち青サブピクセル10-1、赤サブピクセル10-2および緑サブピクセル10-3を含んでもよい。OLEDディスプレイ4のタッチスクリーン特徴を形成する要素は、簡潔性のために省かれている。
【0018】
従来技術のOLEDディスプレイ4を説明したが、ここで、図1BのOLEDディスプレイ4の代わりに用いられてもよい本開示の原理に係るOLEDディスプレイ14を、図2A~2Dに示すOLEDディスプレイ14の部分(ピクセルの4×4アレイ、グリッドまたはマトリックス)を参照して説明する。
【0019】
図2A~2Dは、3つの非限定的な実施形態のまたは例示的なディスプレイ層15を示し、ディスプレイ層15はそれぞれ、ピクセル16によって出力された光およびレーザ光(以下で論じる)の通過に対して完全にまたは実質的に透明または透過性である材料で形成されていてもよい基板17上に、ピクセル16の異なるアレイ、グリッドまたはマトリックスを含んでもよい。各ピクセル16は、例えば、限定ではないが、青サブピクセル18-1、赤サブピクセル18-2および緑サブピクセル18-3などの1つまたは複数のサブピクセル18を含んでもよい。各ディスプレイ層15はさらに、透過空間20および(図3および4に示す)トランジスタ22、例えば薄膜トランジスタのアレイ、グリッドまたはマトリックスを含んでもよく、トランジスタ22は、基板17上のコントローラ6とトランジスタ22との間に形成された導電性トレース(簡潔性のため不図示)によりコントローラ6の制御の下でピクセル16および/またはサブピクセル18のオン/オフ状態および強度または輝度を駆動および制御するための要素である。図2A~2Dに示すディスプレイ層15のタッチスクリーン特徴を形成する要素は、簡潔性のために省かれている。
【0020】
図2A~2Dに示されているように、各透過空間20は、間隔を置いて配置されたピクセル16のサブセット間、間隔を置いて配置されたサブピクセル18のサブセット間、または間隔を置いて配置されたピクセル16のサブセットと間隔を置いて配置されたサブピクセル18のサブセットのある組合せ間の空隙によって画定されてもよい。図2A~2Dに示すピクセル16、サブピクセル18および透過空間20の3つの異なる配置は、厳密に例示が目的であり、本開示の原理に係るピクセル16、サブピクセル18および透過空間20の任意の適当なかつ/または望ましい配置を用いてもよいことが考えられるため、これらの配置は限定的な意味で解釈されるべきではない。
【0021】
一例において、各透過空間20は、少なくともレーザ光の通過に対して完全にまたは部分的に(>80%)透明であり、または透過性を有していてもよい。一例において、各透過空間20は、少なくともレーザ光の通過に対して完全にまたは部分的に透明であり、または透過性を有するディスプレイ層15の開口またはディスプレイ層15の一部分またはディスプレイ層15に挿入するものであってもよい。
【0022】
図3を参照すると、いくつかの非限定的な実施形態または例において、本開示の原理に係るディスプレイは、ディスプレイ層15の下方に配置されたマイクロレンズアレイ(MLA)層24を含んでもよく、ディスプレイ層15上には、MLA層24とディスプレイ層15の基板17との間に配置されたピクセル16(サブピクセル18を含む)およびトランジスタ22が形成されている。一例において、ディスプレイ層15のピクセル16(サブピクセル18を含む)およびトランジスタ22は、MLA層24と接触していてもよく、またはMLA層24からわずかに離隔していてもよい。
【0023】
一例において、ディスプレイ層15の基板17は、スマートホン2のディスプレイとして使用される場合にOLEDディスプレイ4のカバー層として用いられてもよい。ただし、スマートホン2のディスプレイとしてのOLEDディスプレイ4の使用において、ピクセル/サブピクセル16/18とは反対側の基板17の表面が、例えば1つまたは複数の他の完全にまたは部分的に透明なまたは透過性の層によってカバーされ得ることが考えられるため、これは限定的な意味で解釈されるべきではない。
【0024】
MLA層24は、ディスプレイ層15の透過空間20のアレイ、グリッドまたはマトリックスと位置合わせして配置されたマイクロレンズ26のアレイ、グリッドまたはマトリックスを含んでもよい。別の言い方をすれば、ディスプレイ層15とMLA層24は位置決めされてもよく、その結果、各マイクロレンズ26は、ディスプレイ層15の透過空間20のうちの対応する1つの透過空間と位置合わせして配置される。一例において、各マイクロレンズ26は、対応する透過空間20から離れる方向を向いた弯曲した、丸みのあるまたは凸形の表面28を含む。
【0025】
本明細書において、「位置合わせされた」、「位置合わせ」「位置合わせして」などの用語は、2つ以上の要素の互いに対する適正な位置決めまたは調整状態として広く解釈されるべきであり、例えば、MLA層24のマイクロレンズ26は、本明細書において説明される目的でディスプレイ層15の対応する透過空間20と位置合わせされているが、それらの2つ以上の要素は互いに一軸上にあるまたは同軸であるとは限らない。言い換えると、本明細書において用いられるとき、「位置合わせされた」、「位置合わせ」「位置合わせして」などの用語は、互いに一軸上にあるまたは同軸である2つ以上の要素、例えば対応する透過空間20と一軸上にあるまたは同軸であるマイクロレンズ26を含んでもよく、または含まなくてもよい。
【0026】
MLA層24の下方にレーザ光発光(LLE)層30が配置され、LLE層30は、MLA層24に面した基板34の表面33に配置されたレーザまたはレーザダイオード32のアレイ、グリッドまたはマトリックスを備える。一例において、レーザダイオード32は垂直共振器面発光レーザ(VCSEL)であってもよく、VCSELはそれぞれ、レーザ光またはビーム36が表面33からMLA層24に向かって発光または投影するタイプの半導体レーザダイオードである。一例において、各レーザダイオード32は、LLE層30上に、MLA層24の1つのマイクロレンズ26およびディスプレイ層15の対応する透過空間20と位置合わせして配置される。
【0027】
各レーザ32によって投影されたレーザ光36は中実円錐形に投影する。すなわち、レーザ光は、円錐の「表面」に沿うだけでなく、(図3の円錐形レーザ光36の断面線によって示す)円錐の体積を満たす。各レーザ32によって投影されたレーザ光36は円錐形に発散し、レーザと位置合わせされたマイクロレンズ26、ならびにレーザ32と位置合わせされたマイクロレンズ26に近接する、レーザ32と位置合わせされたマイクロレンズ26に直に隣接する、およびレーザ32と位置合わせされたマイクロレンズ26を取り囲む1つまたは複数のマイクロレンズ26を通過する。レーザ32と位置合わせされたマイクロレンズ26の弯曲した、丸みのあるまたは凸形の表面28により、レーザ光36は収束し、対応する透過空間20を通過する。加えて、レーザ32と位置合わせされたマイクロレンズ26に近接する、レーザ32と位置合わせされたマイクロレンズ26に直に隣接する、およびレーザ32と位置合わせされたマイクロレンズ26を取り囲む各マイクロレンズ26の弯曲した、丸みのあるまたは凸形の表面28により、レーザ光36は収束し、その対応する透過空間20を通過する。
【0028】
図3に示す2次元例において、1つのレーザ32によって投影された円錐形レーザ光36は、前記レーザ32と位置合わせされたマイクロレンズ26、およびレーザ32と位置合わせされた前記マイクロレンズ26の両側のマイクロレンズ26を通過する。加えて、円錐形レーザ光36は、レーザ32と位置合わせされた前記マイクロレンズ26に対して、図3の平面に垂直な方向、すなわち図3に示す2次元平面に入る方向および2次元平面から出る方向に近接または直に隣接していてもよいマイクロレンズ26(不図示)も通過する。言い換えると、各レーザ32によって投影されたレーザ光36は、前記レーザ32と位置合わせされたマイクロレンズ26および前記マイクロレンズ26を取り囲むマイクロレンズ26を通過し得る。
【0029】
図3においては、簡潔性のために、1つのレーザ32によって投影された1つの円錐形レーザ光36だけが示されている。ただし、各レーザ32は、同時刻にまたは同時に、前記レーザ32と位置合わせされたマイクロレンズ26および前記マイクロレンズ26を取り囲むマイクロレンズ26を通過してもよい(図3に示すような)円錐形レーザ光36を投影してもよいことが理解されるべきである。加えて、図3から理解することができるように、互いに近接および直に隣接するMLA層24のマイクロレンズ26のサブセットはそれぞれ、互いに近接および直に隣接する2つ以上のレーザ32によって投影された円錐形レーザ光36を受け取り得る。
【0030】
図3に示す例において、MLA層24の周縁38に近接および直に隣接するマイクロレンズ26は、前記マイクロレンズ26と位置合わせされたレーザ32を有していなくてもよい。したがって、この例においては、MLA層24の周縁38に近接および直に隣接するマイクロレンズ26は、前記マイクロレンズ26と位置合わせされていないレーザ32からだけ円錐形レーザ光36を受け取り得る。一例において、MLA層24は、マイクロレンズ26のX-Yアレイ、グリッドまたはマトリックスを含んでもよく(ここでXとYは同じ数または異なる数であってもよい)、LLE層30は、レーザ32の(X-1)-(Y-1)アレイ、グリッドまたはマトリックスを含んでもよい。ただし、特定のアプリケーションについて当業者によって適当であるかつ/または望ましいと見なされ得るときには、MLA層24は、(1次元アレイを含む)アレイ、グリッドもしくマトリックスとして配置された任意の数のマイクロレンズ26を含んでもよいこと、および/またはLLE層30は、(1次元アレイを含む)アレイ、グリッドもしくマトリックスとして配置された任意の数のレーザ光36を含んでもよいことが考えられるため、これは限定的な意味で解釈されるべきではない。
【0031】
図3に示す例および(次に論じる)図4に示す例において、ディスプレイ層15、MLA層24およびLLE層30は、スマートホン2の本体3(図1を参照)の内側の互いに対する相対位置に保持されてもよい。スマートホン2の本体3は、基板17を通過する方向以外の方向のレーザ光36の通過を防ぎまたは回避する材料で形成されていてもよい。
【0032】
図4を参照し、かつ図3を引き続き参照すると、いくつかの非限定的な実施形態または例において、本開示の原理に係るディスプレイは、以下の例外を除き、図3に示すディスプレイと同様であってよい。MLA層24と接触したまたはMLA層24からわずかに離隔したディスプレイ層15の(サブピクセル18を含む)ピクセル16およびトランジスタ22(図3)の代わりに、ディスプレイ層15の(サブピクセル18を含む)ピクセル16およびトランジスタ22は、互いに接触していてもよくまたは任意選択的な隙間44によって互いから分離されていてもよいパネル基板40およびMLA基板42によってMLA層24から分離されていてもよい。
【0033】
一例において、ディスプレイ層15の(サブピクセル18を含む)ピクセル16およびトランジスタ22は、パネル基板40の頂面に接触していてもよくまたはパネル基板40の頂面からわずかに離隔していてもよく、MLA基板42の底面は、MLA層24の頂面に接触していてもよくまたはMLA層24の頂面からわずかに離隔していてもよい。
【0034】
図3および4に示す例において、各レーザ32によって投影されたレーザ光36は、レーザと位置合わせされたマイクロレンズ26を通過し、その結果、MLA層24のマイクロレンズ26のアレイ、グリッドまたはマトリックスのピッチ、およびレーザ32とMLA層24のマイクロレンズ26のアレイ、グリッドまたはマトリックスとの間の距離と組み合わされたレーザ光36の回折特性により、レーザ32によって発せられたレーザ光36は、対応する透過空間20を通過した光の収束の再結像を引き起こす。図4において、MLA層24のマイクロレンズ26と透過空間20との間の距離d2は、部分または完全タルボット長距離(fraction or full Talbot length distance)であってもよく、これは、距離d1に等しくても(または実質的に等しくても)よい。ただし、距離d1とd2が異なってもよいことが考えられるため、これは限定的な意味で解釈されるべきではない。
【0035】
一例では、図4において、互いに近接もしくは隣接するおよび/または互いに隣接しないもしくは隣接しないマイクロレンズ26のサブセットを通過するレーザ光36は、透過空間20上で収束し得る。例えば、図4の平面に示された近接または隣接するマイクロレンズ26のうちの3つ、4つ、5つまたは6つ以上のマイクロレンズ26を通過するレーザ光36は、1つまたは複数の透過空間20上で収束し得る。別の言い方をすれば、各透過空間20は、互いに近接もしくは隣接していてもよくまたは互いに近接もしくは隣接していなくてもよい3つ、4つ、5つまたは6つ以上のマイクロレンズ26を通過するレーザ光36を受け取り得る。
【0036】
図5Aは、本開示の原理に係る1つの非限定的な実施形態のまたは例示的なMLA層24の平面図を示す。図5Bは、図5Aに示すMLA層24の透視図を示す。
【0037】
このように本開示の原理に係るディスプレイを説明してきたが、ここで、図6の流れ図を参照し、かつ図1A、3および4を引き続き参照して、そのディスプレイをスマートホン2で使用する方法を説明する。
【0038】
図6の方法は、開始ステップからステップS1に進むことによって始まり、ステップS1において、スマートホン2の不揮発性メモリに記憶されたコンピュータ可読プログラムコードの制御の下で動作するコントローラ6により、レーザダイオード32のサブセットは、マイクロレンズ26のサブセットを通して物体46(図3および4)にレーザ光36を投影し、その結果、各マイクロレンズ26は、そのマイクロレンズ26を通過するレーザ光36を、マイクロレンズ26と位置合わせされたディスプレイ層15の少なくとも1つの透過空間20を通過するように収束させる。本明細書において、サブセットは、所与のセットの要素を含むセットであり、その所与のセットと同じセットであることまたはそれよりも小さなセットであることがあり得る。
【0039】
ステップS2において、スマートホン2のカメラ7は、コントローラ6の制御の下で、物体46からのレーザ光36の反射の像を感知および取得する。
【0040】
ステップS3において、コントローラ6は、取得した物体46からのレーザ光36の反射を処理して、物体46の特徴を決定する。
【0041】
ステップS4において、コントローラ6は次いで、ステップS3において決定された物体の特徴に基づいて所定の機能を実行する。
【0042】
この方法は次いで停止ステップに進む。
【0043】
一例において、物体46は、本開示の原理に係るディスプレイを含むスマートホン2のユーザの顔であってもよく、所定の機能は、取得した物体46からのレーザ光36の反射の像から決定された物体の特徴とこの目的のためにスマートホン2の不揮発性メモリに以前に記憶されたサンプル像との間の適当な一致をコントローラ6が判定した後に、ユーザが使用するためにスマートホン2をアンロックすることであってもよい。
【0044】
現状で最も実用的かつ好適な例と考えられるものに基づいて、本開示を例示の目的で詳細に説明したが、そのような詳細は例示を目的としたものに過ぎず、本開示は、開示されている実施形態に限定されず、反対に、添付の特許請求の範囲の趣旨および範囲に収まる変形および均等な構成を包含することを意図したものであることを理解されたい。例えば、本開示は、可能な限りにおいて、任意の実施形態の1つまたは複数の特徴が任意の他の実施形態の1つまたは複数の特徴と組み合わされ得ることを想定していることを理解されたい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2024-05-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
間隔を置いて配置されたピクセルのアレイ、グリッドまたはマトリックスおよび間隔を置いて配置された透過空間のアレイ、グリッドまたはマトリックスを含むディスプレイ層であり、各ピクセルは、間隔を置いて配置された複数のサブピクセルを含み、各透過空間は、前記間隔を置いて配置されたピクセルのサブセット間、前記間隔を置いて配置されたサブピクセルのサブセット間または前記間隔を置いて配置されたピクセルの前記サブセットと前記間隔を置いて配置されたサブピクセルの前記サブセットとのある組合せ間の空隙によって画定された、ディスプレイ層と、
マイクロレンズのアレイ、グリッドまたはマトリックスを含むマイクロレンズアレイ(MLA)層であり、前記ディスプレイ層と前記MLA層は位置決めされ、その結果、各マイクロレンズは、前記ディスプレイ層の前記透過空間のうちの対応する1つの透過空間と位置合わせして配置され、各マイクロレンズは、前記対応する透過空間から離れる方向を向いた弯曲した、丸みのあるまたは凸形の表面を含む、MLA層と、
レーザダイオードのアレイ、グリッドまたはマトリックスを備えるレーザ光発光(LLE)層であり、各レーザダイオードは、前記MLA層の1つのマイクロレンズおよび前記ディスプレイ層の前記対応する透過空間と同軸に配置されており、前記LLE層は、前記MLA層の前記ディスプレイ層とは反対の側に配置されており、前記マイクロレンズの前記弯曲した、丸みのあるまたは凸形の表面は前記LLE層の方を向いている、LLE層と
を備えるディスプレイ。
【請求項2】
各透過空間は、少なくとも2つまたは3つまたは4つの前記ピクセル間の前記空隙によって画定された、請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項3】
各透過空間の軸は、前記ディスプレイ層の前記透過空間のうちの前記対応する1つの透過空間の軸と位置合わせして配置された、請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項4】
前記間隔を置いて配置されたピクセル、前記間隔を置いて配置されたサブピクセルまたはその両方は、行および列に配置された、請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項5】
各ピクセルは、以下のうちの少なくとも1つを含む:青サブピクセル、赤サブピクセルおよび/または緑サブピクセル、請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項6】
各レーザダイオードは垂直共振器面発光レーザである、請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項7】
各レーザによって投影されたレーザ光は、前記レーザと位置合わせされた前記マイクロレンズを通過し、その結果、前記マイクロレンズの前記弯曲した、丸みのあるまたは凸形の表面により、前記レーザ光は収束し、前記対応する透過空間を通過する、請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項8】
各レーザによって投影されたレーザ光は、前記レーザと位置合わせされた前記マイクロレンズ、および前記レーザと位置合わせされた前記マイクロレンズに近接または隣接したマイクロレンズを通過し、その結果、前記マイクロレンズアレイのピッチおよび前記レーザとマイクロレンズアレイとの間の空隙と組み合わされた前記レーザ光の回折特性により、前記レーザ光は、前記対応する透過空間を通過した光の収束の再結像を引き起こす、請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項9】
各レーザによって投影されたレーザ光は円錐形に投影し、
各レーザによって投影された円錐形の前記レーザ光は、前記レーザと位置合わせされた前記マイクロレンズ、および前記レーザと位置合わせされた前記マイクロレンズに近接または直に隣接した1つまたは複数のマイクロレンズを通過し、その結果、前記レーザと位置合わせされた前記マイクロレンズの前記弯曲した、丸みのあるまたは凸形の表面により、前記レーザ光は収束し、前記対応する透過空間を通過し、前記レーザと位置合わせされた前記マイクロレンズに近接または直に隣接した各マイクロレンズにより、前記レーザ光は収束し、その対応する透過空間を通過する、請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項10】
各サブピクセルは発光ダイオード(LED)からなり、
前記ディスプレイ層は薄膜トランジスタ(TFT)を含み、前記TFTは、コントローラによって前記TFTに出力された制御信号に応答して各LEDのオン/オフ状態を選択的に制御するために導電性トレースによって前記サブピクセルに接続されている、請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項11】
カバー層をさらに含み、
前記サブピクセルは、前記MLA層から離れる方向を向いた前記ディスプレイ層の表面に配され、
前記サブピクセルは、前記カバー層と前記MLA層から離れる方向を向いた前記ディスプレイ層の前記表面との間に配置された、請求項10に記載のディスプレイ。
【請求項12】
前記カバー層、前記ディスプレイ層および前記MLA層の前記マイクロレンズはそれぞれ、各レーザダイオードによって出力されたレーザ光の波長に対して少なくとも部分的に透過性である、請求項11に記載のディスプレイ。
【請求項13】
前記ディスプレイ層は、前記MLA層と、間隔を置いて配置されたピクセルの前記アレイ、グリッドまたはマトリックスおよび間隔を置いて配置された透過空間の前記アレイ、グリッドまたはマトリックスとの間に配置された基板層を含む、請求項12に記載のディスプレイ。
【請求項14】
請求項1に記載のディスプレイをコンピュータ制御デバイスとともに使用する方法であって、
(a)前記LLE層の前記レーザダイオードのサブセットに、前記MLA層の前記マイクロレンズのサブセットを通して物体にレーザ光を投影させるステップであり、その結果、前記マイクロレンズの前記サブセットの各々により、そのマイクロレンズを通して投影された前記レーザ光の光線は収束し、前記マイクロレンズと位置合わせされた対応する透過空間を通過する、ステップと、
(b)コンピュータ制御デバイスのカメラによって、前記物体からの前記レーザ光の反射を感知するステップと、
(c)前記コンピュータ制御デバイスのコントローラによって、ステップ(b)において前記カメラによって感知された前記物体からの前記レーザ光の前記反射を処理して、前記物体の特徴を決定するステップと、
(d)前記コンピュータ制御デバイスの前記コントローラに、ステップ(c)において決定された前記物体の前記特徴に基づいて所定の機能を実行させるステップ
を含む方法。
【外国語明細書】