(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024098141
(43)【公開日】2024-07-22
(54)【発明の名称】共通ソースライン層を有する半導体装置、これを含む電子システムおよびその製造方法
(51)【国際特許分類】
H10B 43/27 20230101AFI20240712BHJP
H10B 43/50 20230101ALI20240712BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20240712BHJP
H01L 21/8234 20060101ALI20240712BHJP
【FI】
H10B43/27
H10B43/50
H01L29/78 371
H01L27/088 E
H01L27/088 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023207627
(22)【出願日】2023-12-08
(31)【優先権主張番号】10-2023-0002900
(32)【優先日】2023-01-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金 智 源
(72)【発明者】
【氏名】李 雅 凛
(72)【発明者】
【氏名】權 俊 瑛
(72)【発明者】
【氏名】金 度 亨
(72)【発明者】
【氏名】金 俊 亨
(72)【発明者】
【氏名】成 錫 江
【テーマコード(参考)】
5F048
5F083
5F101
【Fターム(参考)】
5F048AA01
5F048AB01
5F048AC01
5F048BA19
5F048BA20
5F048BC18
5F048BD07
5F048BF02
5F048BF06
5F048BF07
5F048BF12
5F048BF15
5F048BF16
5F048CB01
5F048CB03
5F048CB04
5F083EP18
5F083EP22
5F083EP33
5F083EP34
5F083EP76
5F083ER22
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5F083JA04
5F083JA19
5F083JA36
5F083JA37
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5F083JA39
5F083JA56
5F083KA01
5F083KA05
5F083KA11
5F083LA20
5F083LA21
5F083MA06
5F083MA16
5F083MA19
5F083MA20
5F083ZA28
5F101BA45
5F101BB02
5F101BD16
5F101BD22
5F101BD30
5F101BD34
(57)【要約】
【課題】簡単な配線構造を有する半導体装置を提供する。
【解決手段】本発明による半導体装置は、チャンネル構造体が配置されており、3次元に配列されたメモリセルが配置されているセル領域、セルコンタクトプラグが配置されているセルコンタクト領域、共通ソースラインコンタクトプラグが配置されている共通ソースラインコンタクト領域、入出力コンタクトプラグが配置されている入出力領域、セル領域のワードラインを隣のセル領域のワードラインと分離するワードライン分離領域、セル領域のチャンネル構造体と共通ソースラインコンタクトプラグを接続する共通ソースライン層、入出力コンタクトプラグと接続されている入出力パッドを含み、共通ソースライン層と入出力パッドは、同じ層に同じ物質で形成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
チャンネル構造体が配置されており、3次元に配列されたメモリセルが配置されているセル領域と、
セルコンタクトプラグが配置されているセルコンタクト領域と、
共通ソースラインコンタクトプラグが配置されている共通ソースラインコンタクト領域と、
入出力コンタクトプラグが配置されている入出力領域と、
前記セル領域のワードラインを隣のセル領域のワードラインと分離するワードライン分離領域と、
前記セル領域の前記チャンネル構造体と前記共通ソースラインコンタクトプラグを接続する共通ソースライン層と、
前記入出力コンタクトプラグと接続されている入出力パッドと、
を含み、
前記共通ソースライン層と前記入出力パッドは、同じ層に同じ物質で形成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記セルコンタクト領域に配置されており、前記セルコンタクトプラグに接続されている孤立パッドをさらに含み、
前記孤立パッドは、前記共通ソースライン層と同じ層に同じ材料で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記共通ソースライン層はメタルを主成分として含むことを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記共通ソースライン層は、前記セル領域、前記共通ソースラインコンタクト領域、および前記ワードライン分離領域にわたって配置されており、一体で形成されていることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記孤立パッドは、前記共通ソースライン層によって囲まれていることを特徴とする請求項4に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記共通ソースライン層、前記入出力パッド、および前記孤立パッドは、絶縁膜内に内蔵されていることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記絶縁膜は2重層からなり、前記絶縁膜の上部層と下部層は、同じ物質または互いに異なる物質を含むことを特徴とする請求項6に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記絶縁膜の下部層は、シリコン酸化物からなることを特徴とする請求項7に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記絶縁膜の上部層と下部層は、互いに異なる断面形状を有することを特徴とする請求項7に記載の半導体装置。
【請求項10】
前記共通ソースライン層、前記孤立パッド、および前記入出力パッドは、前記チャンネル構造体、前記共通ソースラインコンタクトプラグ、前記セルコンタクトプラグ、および前記入出力コンタクトプラグと接触する第1部分と前記第1部分上に形成されている第2部分を含み、
前記第1部分は、その水平断面積が、前記チャンネル構造体、前記共通ソースラインコンタクトプラグ、前記セルコンタクトプラグ、および前記入出力コンタクトプラグと接する部分で最も広く、前記第2部分に近づくほど狭くなる形態を有し、
前記第2部分は、その水平断面積が、前記第1部分と接する部分で最も広く、第1部分から離れるほど狭くなる形態を有することを特徴とする請求項9に記載の半導体装置。
【請求項11】
前記共通ソースライン層、前記孤立パッド、および前記入出力パッドは、前記チャンネル構造体、前記共通ソースラインコンタクトプラグ、前記セルコンタクトプラグ、および前記入出力コンタクトプラグと接触する第1部分と前記第1部分上に形成されている第2部分を含み、
前記第1部分は、その水平断面積が、前記チャンネル構造体、前記共通ソースラインコンタクトプラグ、前記セルコンタクトプラグ、および前記入出力コンタクトプラグと接する部分で最も広く、前記第2部分に近づくほど狭くなる形態を有し、
前記第2部分は、その水平断面積が、前記第1部分と接する部分で最も狭く、第1部分から離れるほど広くなる形態を有することを特徴とする請求項9に記載の半導体装置。
【請求項12】
前記共通ソースライン層、前記孤立パッド、および前記入出力パッドは、前記チャンネル構造体、前記共通ソースラインコンタクトプラグ、前記セルコンタクトプラグ、および前記入出力コンタクトプラグと接触する第1部分と前記第1部分上に形成されている第2部分を含み、
前記第1部分は、その水平断面積が、前記チャンネル構造体、前記共通ソースラインコンタクトプラグ、前記セルコンタクトプラグ、および前記入出力コンタクトプラグと接する部分で最も広く、前記第2部分に近づくほど狭くなる形態を有し、
前記第2部分は、その水平断面積が、前記第1部分と接する部分で最も広く、第1部分から離れるほど狭くなる形態を有することを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
【請求項13】
前記共通ソースライン層、前記孤立パッド、および前記入出力パッドは、前記チャンネル構造体、前記共通ソースラインコンタクトプラグ、前記セルコンタクトプラグ、および前記入出力コンタクトプラグと接触する第1部分と前記第1部分上に形成されている第2部分を含み、
前記第1部分は、その水平断面積が、前記チャンネル構造体、前記共通ソースラインコンタクトプラグ、前記セルコンタクトプラグ、および前記入出力コンタクトプラグと接する部分で最も広く、前記第2部分に近づくほど狭くなる形態を有し、
前記第2部分は、その水平断面積が、前記第1部分と接する部分で最も狭く、第1部分から離れるほど広くなる形態を有することを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
【請求項14】
前記共通ソースライン層はメタルを主成分として含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項15】
前記共通ソースライン層は、前記セル領域、前記共通ソースラインコンタクト領域、および前記ワードライン分離領域にわたって配置されており、一体で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項16】
前記共通ソースライン層と前記入出力パッドは、絶縁膜内に内蔵されており、
前記絶縁膜は2重層からなり、前記絶縁膜の上部層と下部層は、同じ物質または互いに異なる物質を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項17】
入出力端子と回路配線を含む基板と、
前記基板上に実装されているメモリチップパッケージと、
前記基板上に実装されており、前記メモリチップパッケージを制御するコントローラと、
前記基板上に実装されており、前記コントローラの動作に使用されるDRAMと、を含み、
前記メモリチップパッケージは、請求項1に記載の半導体装置を含むことを特徴とする電子システム。
【請求項18】
シリコン基板に形成されたトレンチ内に犠牲層を形成し、
前記犠牲層が形成されているシリコン基板の上にチャンネル構造体、セルコンタクトプラグ、共通ソースラインコンタクトプラグ、入出力コンタクトプラグ、およびワードライン分離絶縁体を含むメモリセル構造体を形成し、
前記シリコン基板を除去して、前記犠牲層を覆う第1絶縁膜を形成し、前記第1絶縁膜を一部除去して前記犠牲層の上面を露出し、
前記犠牲層を除去し、
前記犠牲層が除去された空間を満たすメタル層を形成してパターニングすることを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項19】
前記メタル層を形成してパターニングすることにより、前記チャンネル構造体と前記共通ソースラインコンタクトプラグを接続する共通ソースライン層、前記入出力コンタクトプラグと接続されている入出力パッド、および前記セルコンタクトプラグに接続されている孤立パッドを形成することを特徴とする請求項18に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項20】
前記メモリセル構造体を形成した後、前記シリコン基板を除去する前に前記メモリセル構造体を反転して周辺回路ブロックにボンディングすることをさらに含むことを特徴とする請求項18に記載の半導体装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、共通ソースライン層を有する半導体装置、これを含む電子システムおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、基板表面から垂直にメモリセルが積層される垂直型メモリ装置が開発されている。このような垂直型メモリ装置に含まれるメモリセルの積層数が増加するにつれ、メモリセルおよびこれらを接続する配線構造物を形成することが容易でない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】韓国公開特許10-2020-0036503公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、簡単な配線構造を有する半導体装置を提供することにある。
また、本発明の目的は、半導体装置の製造工程を単純化することにある。
【0005】
本発明の技術的課題は、以上で言及した技術的課題に限定されず、言及されていないさらに他の技術的課題は、以下の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様による半導体装置は、チャンネル構造体が配置されており、3次元に配列されたメモリセルが配置されているセル領域と、セルコンタクトプラグが配置されているセルコンタクト領域と、共通ソースラインコンタクトプラグが配置されている共通ソースラインコンタクト領域と、入出力コンタクトプラグが配置されている入出力領域と、前記セル領域のワードラインを隣のセル領域のワードラインから分離するワードライン分離領域と、前記セル領域の前記チャンネル構造体と前記共通ソースラインコンタクトプラグを接続する共通ソースライン層と、前記入出力コンタクトプラグと接続されている入出力パッドと、を含み、前記共通ソースライン層と前記入出力パッドは、同じ層に同じ物質で形成されていることを特徴とする。
【0007】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様による半導体装置の製造方法は、シリコン基板に形成されたトレンチ内に犠牲層を形成し、前記犠牲層が形成されているシリコン基板上にチャンネル構造体、セルコンタクトプラグ、共通ソースラインコンタクトプラグ、入出力コンタクトプラグおよびワードライン分離絶縁体を含むメモリセル構造体を形成し、前記シリコン基板を除去して、前記犠牲層を覆う第1絶縁膜を形成し、前記第1絶縁膜を一部除去して前記犠牲層の上面を露出し、前記犠牲層を除去して、前記犠牲層が除去された空間を満たすメタル層を形成しパターニングすることを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の半導体装置によれば、メタルからなる共通ソースライン層を後面に形成することによって、半導体装置の配線構造を単純化することができる。
また、本発明の半導体装置の製造方法によれば、入出力パッド(In Out Pad)、セルコンタクト領域の孤立パッド(Isolated Pad)とメタル共通ソースライン層を同時に形成して半導体製造工程を単純化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施例による半導体装置の共通ソースライン層配置図である。
【
図2】本発明の一実施例による半導体装置を
図1のII-IIに沿って切断した断面図である。
【
図3】本発明の一実施例による半導体装置を製造する方法を説明するための中間段階の図である。
【
図4】本発明の一実施例による半導体装置を製造する方法を説明するための中間段階の図である。
【
図5】本発明の一実施例による半導体装置を製造する方法を説明するための中間段階の図である。
【
図6】本発明の一実施例による半導体装置を製造する方法を説明するための中間段階の図である。
【
図7】本発明の一実施例による半導体装置を製造する方法を説明するための中間段階の図である。
【
図8】本発明の一実施例による半導体装置を製造する方法を説明するための中間段階の図である。
【
図9】本発明の他の実施例による半導体装置を製造する方法を説明するための中間段階の図である。
【
図10】本発明の一実施例による半導体装置を含むデータ格納システムを概略的に示す図である。
【
図11】本発明の一実施例による半導体装置を含むデータ格納システムを概略的に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参考して、本発明の実施例について本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳しく説明する。しかし、本発明は、様々な異なる形態で具現することができ、ここで説明する実施例に限定されない。
【0011】
図面および説明は、本質的に例示的なものと見なされるべきであり、限定的なものではない。明細書全体にわたって同じ参照番号は同じ構成要素を示す。
【0012】
図面において、各構成要素の大きさおよび厚さは、説明の便宜のために任意に図示され、本発明が必ずしも図面に示されたものに限定されない。図面において、層、フィルム、板、領域などの厚さは、明確にするために誇張して表現される。図面においては、説明の便宜のために一部の層および領域の厚さを誇張して表現した場合がある。
【0013】
本明細書に使用された単数形は、文脈上明らかに異なるように表示しない限り複数形も含む。
【0014】
明細書において、「および/または」という用語は、その意味および解釈のために「および」および「または」という用語の任意の組み合わせを含むことが意図される。例えば、「Aおよび/またはB」は「A、B、またはAおよびB」を意味する。
【0015】
明細書における「~のうち少なくとも一つ」という文言は、その意味および解釈のために「~の群より選択した少なくとも一つ」の意味を含むことが意図される。例えば、「AとBのうちの少なくとも一つ」は「A、B、またはAとB」を意味する。
【0016】
第1、第2などの用語が様々な構成要素を説明するために本明細書で使用されることがあるが、これらの構成要素はこのような用語によって限定されるものではない。このような用語は、ある要素を他の要素と区別するためにだけ使用される。例えば、本発明の技術範囲を逸脱することなく、第1構成要素は、第2構成要素と命名することができ、同様に第2構成要素も第1構成要素と命名することができる。
【0017】
層、フィルム、領域、または基板などの要素が他の要素「の上に」あると言及される場合、これは他の要素の上に直接存在するか、または中間要素も存在し得る。対照的に、要素が他の要素の「直接上に」あると言及される場合、中間要素が存在しない。また、明細書全体において、ターゲット要素の「上に」という用語は、ターゲット要素の上または下に位置するものと理解されるべきで、必ずしも重力の反対方向を基準に「上側に」位置することを意味するものではない。
【0018】
例えば、空間的に相対的な用語である「下」、「上」等は一つの要素または構成要素と他の構成要素間の関係を図面に示されたように説明し易くするため使用される。空間的に相対的な用語は、図面に示されている方向に加えて使用または作動中である装置において他の方向も含むように意図されたものである。例えば、図面に示された装置が反転した場合、他の装置の「下」に位置する装置が他の装置の「上」に位置する。従って、例示的な用語「下」は、下部および上部位置を全て含む。装置はさらに別の方向に向けることができるため、空間的に相対的な用語は、方向に応じて異なる解釈をすることができる。
【0019】
要素(または、領域、層、部分など)が、明細書において他の要素に「接続された」または「結合された」と言及される場合、これは、他の要素に直接配置、接続、または結合されるか、その間に介在要素が配置される。
【0020】
「~に接続された」または「~に結合された」という用語は、物理的または電気的接続または結合を含む。
【0021】
異なるように定義されない限り、本明細書で使用されるすべての用語(技術的、科学的用語を含む)は、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が、一般に理解するのと同じ意味を有する。一般に使用される辞書に定義されているような用語は、関連技術での意味と一致する意味を有すると解釈されるべきで、ここに明らかに定義されていない限り、理想化されたり過度に形式的な意味に解釈されない。
【0022】
図1は、本発明の一実施例による半導体装置の共通ソースライン層配置図であり、
図2は、本発明の一実施例による半導体装置を
図1のII-IIに沿って切断した断面図である。
【0023】
図1を参考すると、本発明の一実施例による半導体装置は、メモリセルが3次元に配置されているセル領域1、セルコンタクトプラグとその孤立パッドが配置されているセルコンタクト領域2、共通ソースラインコンタクトプラグが配置されている共通ソースラインコンタクト領域3、入出力コンタクトプラグおよび入出力パッドが配置されている入出力コンタクト領域5、セル領域1のワードラインを切断して隣のセル領域1のワードラインと分離するワードライン分離領域4を含む。セルコンタクト領域2は、セル領域1、共通ソースラインコンタクト領域3、およびワードライン分離領域4に囲まれ、入出力コンタクト領域5は、共通ソースラインコンタクト領域3の一側に配置される。
【0024】
共通ソースライン層320は、セル領域1、共通ソースラインコンタクト領域3、およびワードライン分離領域4にわたって一体で形成されて接続される。入出力コンタクト領域5は、それぞれの入出力パッド17が互いに分離されて配置され、セルコンタクト領域2には、それぞれのセルコンタクトプラグに接続されている孤立パッド15が互いに分離されて配置される。共通ソースライン層320、入出力パッド17、および孤立パッド15は、同じ層に、例えば、タングステン、チタン、タンタル、白金、コバルト、銅、アルミニウムなどのメタルのうちの少なくとも一つを主成分として形成される。主成分とは、全体重量で半分以上を占める成分をいう。
【0025】
図2を参照すると、本発明の一実施例によるメモリ装置は、C2C(chip to chip)構造である。ここで、C2C構造は、セル領域(CELL)を含む少なくとも一つの上部チップと周辺回路領域(PERI)を含む下部チップをそれぞれ製作した後、少なくとも一つの上部チップと下部チップをボンディング(bonding)方式によって接続するものを意味する。例えば、ボンディング方式は、上部チップの最上部メタル層に形成されたボンディングメタルパターンと下部チップの最上部メタル層に形成されたボンディングメタルパターンを互いに電気的にまたは物理的に接続する方式を意味する。例えば、ボンディングメタルパターンが銅(Cu)で形成された場合、ボンディング方式は、Cu-Cuボンディング方式である。他の例として、ボンディングメタルパターンは、アルミニウム(Al)あるいはタングステン(W)でも形成することができる。
【0026】
本発明の一実施例によるメモリ装置は、セル領域を含む上部チップを少なくとも一つ以上含む。例えば、メモリ装置は、二つの上部チップ等を含むように具現することができる。但し、これは例示的なものであり、上部チップの個数はこれに限定されない。
【0027】
メモリ装置がボンディング方式により製造される場合、セルスタック(CELL1)を含む上部チップと周辺回路領域(PERI)を含む下部チップをそれぞれ製造した後、上部チップと下部チップをボンディング方式により互いに接続することによって、メモリ装置を製造する。上部チップは、反転して下部チップにボンディング方式で接続される。以下の説明では、上部チップが反転される前を基準に上部チップ等の上部と下部が定義される。即ち、
図2で下部チップの上部は+Z軸方向を基準に定義された上部を意味し、上部チップの上部は-Z軸方向を基準に定義された上部を意味する。
【0028】
周辺回路領域(PERI)は、第1基板210および第1基板210に形成される複数の回路素子(220a、220b、220c)を含む。複数の回路素子(220a、220b、220c)上には一つまたはそれ以上の絶縁層を含む層間絶縁層215が提供され、層間絶縁層215内には、複数の回路素子(220a、220b、220c)を接続する複数のメタル配線が提供される。例えば、複数のメタル配線は、複数の回路素子(220a、220b、220c)のそれぞれと接続する第1メタル配線(230a、230b、230c)、第1メタル配線(230a、230b、230c)上に形成される第2メタル配線(240a、240b、240c)を含む。複数のメタル配線は、様々な導電性材料のうちの少なくとも一つからなる。例えば、第1メタル配線(230a、230b、230c)は、相対的に電気的比抵抗の高いタングステンで形成し、第2メタル配線(240a、240b、240c)は、相対的に電気的比抵抗が低い銅で形成する。
【0029】
本明細書では、第1メタル配線(230a、230b、230c)と第2メタル配線(240a、240b、240c)だけが示されて説明されるが、これに限定されるものではなく、第2メタル配線(240a、240b、240c)上に少なくとも一つ以上の追加メタル配線がさらに形成されてもよい。この場合、第2メタル配線(240a、240b、240c)は、アルミニウムで形成する。尚、第2メタル配線(240a、240b、240c)上に形成された追加メタル配線のうちの少なくとも一部は、第2メタル配線(240a、240b、240c)のアルミニウムよりも低い電気的比抵抗を有する銅などで形成する。
【0030】
層間絶縁層215は、第1基板210上に配置され、シリコン酸化物、シリコン窒化物などの絶縁物質を含む。
【0031】
セルスタック(CELL1)は、それぞれ少なくとも一つのメモリブロックを含む。セルスタック(CELL1)は、第2基板310と共通ソースライン層320を含む。共通ソースライン層320は、タングステン、チタン、タンタル、白金、コバルト、銅、アルミニウムなどのメタルで形成され、絶縁膜321内に内蔵された形態で配置される。絶縁膜321は、2つの層で形成され、2つの層の酸化膜または酸化膜と窒化膜の混合である。また、絶縁膜321内に共通ソースライン層320と同じ材料からなる入出力コンタクト領域5の入出力パッド17とセルコンタクト領域2の孤立パッド15が配置される。共通ソースライン層320、入出力パッド17、および孤立パッド15は、上部と下部の平面形状が互いに異なってもよい。例えば、共通ソースライン層320、入出力パッド17、および孤立パッド15は、下部が広く、上部は狭い形状を有してもよい。共通ソースライン層320は、セル領域1、共通ソースラインコンタクト領域3、およびワードライン分離領域4にわたって一体的に形成された下部と共通ソースラインコンタクトプラグ380とチャンネル構造体(CH)に対応する部分から突出した上部を含む。これらの共通ソースライン層320、入出力パッド17、および孤立パッド15等の断面形状については、
図8を参照して後述する。
【0032】
第2基板310上には、第2基板310の上面に垂直な方向(Z軸方向)に沿って複数のワードライン(331-338;330)が積層される。ワードライン330の上部および下部には、ストリング選択ラインと接地選択ラインが配置され、ストリング選択ラインと接地選択ラインとの間に複数のワードライン330が配置される。
【0033】
第2基板310は、セルスタック(CELL1)の支持体として機能するか、共通ソースライン層320、入出力パッド17、および孤立パッド15等を覆う絶縁膜である。
【0034】
セルスタック(CELL1)には複数のチャンネル構造体(CH)が形成される。
【0035】
一実施例において、A1に示すように、チャンネル構造体(CH)は、第2基板310の上面に垂直な方向に延びてワードライン330、ストリング選択ライン、および接地選択ラインを貫通する。チャンネル構造体(CH)は、データ格納層、チャンネル層、および埋め込み絶縁層などを含む。チャンネル層は、第1メタル配線350cおよび第2メタル配線360cと電気的に接続される。例えば、第2メタル配線360cは、ビットラインであり、第1メタル配線350cを介してチャンネル構造体(CH)に接続される。ビットラインの第2メタル配線360cは、第2基板310の上面に平行な第1方向(Y軸方向)に沿って延びてもよい。
【0036】
一実施例において、A2に示すように、チャンネル構造体(CH)は、互いに接続された下部チャンネル(LCH)および上部チャンネル(UCH)を含む。例えば、チャンネル構造体(CH)は、下部チャンネル(LCH)に対する工程および上部チャンネル(UCH)に対する工程により形成される。下部チャンネル(LCH)は、第2基板310の上面に垂直な方向に延びて下部ワードライン(331、332)を貫通する。下部チャンネル(LCH)は、データ格納層、チャンネル層、および埋め込み絶縁層などを含み、上部チャンネル(UCH)と接続される。上部チャンネル(UCH)は、上部ワードライン333~338を貫通する。上部チャンネル(UCH)は、データ格納層、チャンネル層、および埋め込み絶縁層などを含み、上部チャンネル(UCH)のチャンネル層は、第1メタル配線350cおよび第2メタル配線360cと電気的に接続される。チャンネルの長さが長くなるほど工程上の理由で一定の幅を有するチャンネルを形成することが困難になる。一実施例によるメモリ装置は、順次の工程で形成される下部チャンネル(LCH)と上部チャンネル(UCH)によって改善された幅の均一性を有するチャンネルを備える。
【0037】
A2に示すように、チャンネル構造体(CH)が、下部チャンネル(LCH)および上部チャンネル(UCH)を含むように形成された場合、下部チャンネル(LCH)および上部チャンネル(UCH)の境界付近に位置するワードラインは、ダミーワードラインである。例えば、下部チャンネル(LCH)および上部チャンネル(UCH)の境界を形成するワードライン332およびワードライン333は、ダミーワードラインである。この場合、ダミーワードラインに接続されたメモリセルには、データが格納されない。または、ダミーワードラインに接続されたメモリセルに対応するページ(page)の個数は、一般的なワードラインに接続されたメモリセルに対応するページの個数よりも少ない。ダミーワードラインに印加される電圧レベルは、一般的なワードラインに印加される電圧レベルと異なり、そのために、下部チャンネル(LCH)と上部チャンネル(UCH)との間の不均一なチャンネル幅がメモリ装置の動作に及ぼす影響を減少させることができる。
【0038】
一方、A2において、下部チャンネル(LCH)が貫通する下部ワードライン(331、332)の個数は、上部チャンネル(UCH)が貫通する上部ワードライン333~338の個数よりも少なく図示されている。但し、これは例示的なものであり、本発明はこれに限定されない。他の例として、下部チャンネル(LCH)が貫通する下部ワードラインの個数が、上部チャンネル(UCH)が貫通する上部ワードラインの個数と同じかより多くなるように形成されてもよい。
【0039】
チャンネル構造体(CH)の上部の周辺回路領域(PERI)の最上部メタル層には、上部メタルパターン252が形成され、セルスタック(CELL1)の最上部メタル層には、上部メタルパターン252と同じ形態の上部メタルパターン392が形成される。セルスタック(CELL1)の上部メタルパターン392と周辺回路領域(PERI)の上部メタルパターン252は、ボンディング方式によって電気的に接続される。ビットライン360cは、周辺回路領域(PERI)に含まれているページバッファと電気的に接続される。例えば、周辺回路領域(PERI)の回路素子220cのうちの一部は、ページバッファを提供する。
【0040】
続いて、
図2を参照すると、セルスタック(CELL1)のワードライン330は、第2基板310の上面に平行な第2方向(X軸方向)に沿って延びて、複数のセルコンタクトプラグ(341-347;340)と接続される。ワードライン330に接続されるセルコンタクトプラグ340の上部には、第1メタル配線350bと第2メタル配線360bが順次接続される。セルコンタクトプラグ340は、セルスタック(CELL1)の上部ボンディングメタル370bと周辺回路領域(PERI)の上部ボンディングメタル270bを介して周辺回路領域(PERI)と接続される。
【0041】
セルコンタクトプラグ340の下部には、共通ソースライン層320と同じ層に同じ材料で形成された孤立パッド15が接続される。
【0042】
セルコンタクトプラグ340は、周辺回路領域(PERI)に含まれているローデコーダと電気的に接続される。例えば、周辺回路領域(PERI)の回路素子220bのうちの一部は、ローデコーダを提供し、セルコンタクトプラグ340は、セルスタック(CELL1)の上部ボンディングメタル370bと周辺回路領域(PERI)の上部ボンディングメタル270bを介してローデコーダを提供する回路素子220bと電気的に接続される。
【0043】
セルコンタクト領域2において、セルスタック(CELL1)には、上部ボンディングメタル370bが形成され、周辺回路領域(PERI)には、上部ボンディングメタル270bが形成される。セルスタック(CELL1)の上部ボンディングメタル370bと周辺回路領域(PERI)の上部ボンディングメタル270bは、ボンディング方式によって電気的に接続される。上部ボンディングメタル370bと上部ボンディングメタル270bは、アルミニウム、銅、またはタングステンなどで形成されてもよい。
【0044】
入出力コンタクト領域5において、セルスタック(CELL1)の上部には、上部メタルパターン372aが形成され、周辺回路領域(PERI)の上部には、上部メタルパターン272aが形成される。セルスタック(CELL1)の上部メタルパターン372aと周辺回路領域(PERI)の上部メタルパターン272aは、ボンディング方式によって互いに接続される。
【0045】
入出力コンタクト領域5には、共通ソースラインコンタクトプラグ380が配置される。共通ソースラインコンタクトプラグ380は、メタル、メタル化合物、またはドープされたポリシリコンなどの導電性物質で形成される。共通ソースラインコンタクトプラグ380は、共通ソースライン層320と電気的に接続される。共通ソースラインコンタクトプラグ380の上部には、第1メタル配線350aと第2メタル配線360aが順次積層される。
【0046】
入出力コンタクト領域5と共通ソースラインコンタクト領域3には、外部パッド(205、305、306)が配置される。
図2を参照すると、下部絶縁膜201が、第1基板210の下面を覆い、下部絶縁膜201上に第1外部パッド205が形成される。第1外部パッド205は、第1入出力コンタクトプラグ203を介して周辺回路領域(PERI)に配置される複数の回路素子220aのうちの少なくとも一つと接続され、下部絶縁膜201によって第1基板210から分離される。また、第1入出力コンタクトプラグ203と第1基板210との間には、側面絶縁膜が配置されて第1入出力コンタクトプラグ203と第1基板210を電気的に分離する。
【0047】
第2基板310の上部には、第2外部パッド305および/または第3外部パッド306が配置される。第2外部パッド305は、第1基板プラグ307、入出力パッド17、第2入出力コンタクトプラグ303を介して周辺回路領域(PERI)に配置される複数の回路素子220aのうちの少なくとも一つと接続され、第3外部パッド306は、第2基板プラグ308、入出力パッド17、第3入出力コンタクトプラグ304を介して周辺回路領域(PERI)に配置される複数の回路素子220aのうちの少なくとも一つと接続される。
【0048】
一方、実施例により、第1~第3外部パッド(205、305、306)は、選択的に形成される。例えば、メモリ装置は、第1基板210の上部に配置される第1外部パッド205だけを含むか、または第2基板310の上部に配置される第2外部パッド305または第3外部パッド306のみを含むように具現される。
【0049】
実施例により、第2基板310が省略され、入出力パッド17が外部パッドの機能を果たすことができる。
【0050】
図3~
図8は、本発明の一実施例による半導体装置を製造する方法を説明するための中間段階の図である。
【0051】
説明の便宜のために、
図3~
図8において、本発明の一実施例の内容と直接関連性が少ないチャンネル構造体(CH)の上部のメタル配線とボンディングメタルなどは、簡略化して一つの層(上部構造層30)で示し、周辺回路領域(PERI)も一つのブロック(周辺回路ブロック40)で簡略化して示した。即ち、
図2の第1メタル配線(350b、350c)と第2メタル配線(360b、360c)、上部ボンディングメタル(370b、370c)、上部メタルパターン372a等が形成されている部分を上部構造層30で簡略化して図示し、周辺回路領域(PERI)は、周辺回路ブロック40で簡略化して図示した。また、
図2の複数の構成要素のうち、本発明の一実施例の内容説明と関連がある入出力コンタクトプラグ(303、304)のうちの一つ303、共通ソースラインコンタクトプラグ380、セルコンタクトプラグ340のうちの二つ(346、347)、チャンネル構造体13、ワードライン分離絶縁体(12、14)の部分のみを図示した。
【0052】
図3を参照すると、シリコン基板10の上にトレンチを形成し、トレンチ内に酸化アルミニウム(AlO)等を充填して犠牲層11を形成する。シリコン基板10は、シリコン単結晶ウエハーまたはウエハーの上に成膜したポリシリコン層である。
【0053】
続いて、犠牲層11が形成されているシリコン基板10の上にワードライン層間絶縁膜25と犠牲絶縁膜を交互に積層して予備積層構造体を形成し、予備積層構造体をフォトリソグラフィ(photolithography)とトリム(trim)工程によりパターニングしてセルコンタクト領域2に階段構造を形成する。予備積層構造体の上に層間絶縁膜20を形成して平坦化し、予備積層構造体と層間絶縁膜20を貫通するチャンネル構造体13を形成する。次に、予備積層構造体と層間絶縁膜20を貫通する開口部を形成し、開口部を通じて前記犠牲絶縁膜を除去し、導電性物質を埋め込んでワードライン330を形成する。ここで、開口部は、ワードライン分離絶縁体(12、14)が満たされる開口部とセルコンタクトプラグ340、共通ソースラインコンタクトプラグ380、入出力コンタクトプラグ303等が満たされる開口部を含む。その後、開口部を満たすワードライン分離絶縁体(12、14)、セルコンタクトプラグ340、共通ソースラインコンタクトプラグ380、入出力コンタクトプラグ303等を形成する。セルコンタクトプラグ340、共通ソースラインコンタクトプラグ380、入出力コンタクトプラグ303等の形成は、犠牲層除去と導電性物質の埋め込みを含む。ここで、チャンネル構造体13、セルコンタクトプラグ340、共通ソースラインコンタクトプラグ380、および入出力コンタクトプラグ303の下端部は、犠牲層11内に位置する。
図2および
図3には、ワードライン分離絶縁体(12、14)が層間絶縁膜20や絶縁膜21と分離される境界を有するものとして例示されているが、実施例により、ワードライン分離絶縁体(12、14)と層間絶縁膜20や絶縁膜21は同じ物質で形成され、これらの間の境界は形成されなくてもよい。
【0054】
以降、
図2および
図3を参照すると、第1メタル配線(350b、350c)と第2メタル配線(360b、360c)、上部ボンディングメタル(370b、370c)、上部メタルパターン372a、およびこれらを絶縁する層間絶縁膜を含む上部構造層30を形成する。
【0055】
このようなメモリセル構造体を製造することは、垂直型メモリ装置を製造する方法として知られている様々な方法を適用することができるので、具体的な説明は省略する。例えば、韓国公開特許10-2020-0036503公報に記載されている方法を適用することができる。
【0056】
図4を参考すると、
図3のメモリセル構造体を反転して、周辺回路ブロック40の上にボンディング方式で接続する。
【0057】
図5を参考すると、シリコン基板10をエッチングして除去し、酸化膜または窒化膜を蒸着して絶縁膜21を形成し、絶縁膜21に対する機械化学的研磨(Chemical Mechanical Polishing:CMP)を進行して犠牲層11を露出させる。この時、犠牲層11は、機械化学的研磨の研磨停止層として使用される。
【0058】
図6を参考すると、露出した犠牲層11を除去する。犠牲層11の除去には、湿式エッチング工程が含まれる。次に、犠牲層11が除去されて露出されたチャンネル構造体13の下部のONO(酸化膜505/窒化膜504/酸化膜503)層を除去してチャンネル構造体13のポリシリコン層502を露出し、露出されたポリシリコン層502の表面にシリサイドを形成する。シリサイドは、ニッケルシリサイドであってもよい。
【0059】
図7を参考すると、犠牲層11が除去された空間を満たすようにメタル層320’を形成する。メタル層320’は、例えば、タングステン、チタン、タンタル、白金、コバルト、銅、アルミニウムなどの電気抵抗が低い金属を含む。
【0060】
図8を参考すると、メタル層320’をパターニングして共通ソースライン層320、孤立パッド15、入出力パッド17等を形成し、これらの共通ソースライン層320、孤立パッド15、入出力パッド17等の間を絶縁膜23で満たす。メタル層320’のパターニングは、フォトリソグラフィ(Photolithography)工程を含む。絶縁膜23は、シリコン酸化物またはシリコン窒化物を含む。絶縁膜23の形成は、絶縁膜蒸着とエッチングバック、CMPまたはフォトリソグラフィ工程などを含む。実施例により、絶縁膜23形成工程は省略することができる。
【0061】
図1と
図8を参照すると、共通ソースライン層320は、セル領域1、共通ソースラインコンタクト領域3、およびワードライン分離領域4にわたって一体で形成されて電気的に接続する。即ち、共通ソースラインコンタクトプラグ380と接続されている共通ソースライン層320とチャンネル構造体13と接続されている共通ソースライン層320は、ワードライン分離領域4の共通ソースライン層320を介して接続される。
【0062】
図8を参照すると、共通ソースライン層320、孤立パッド15、入出力パッド17は、犠牲層11が除去された部分を満たす第1部分と第1部分上に形成されている第2部分を含む。第1部分は、共通ソースラインコンタクトプラグ380、チャンネル構造体13、セルコンタクトプラグ(346、347)、入出力コンタクトプラグ303と接触する部分であり、第2部分は、共通ソースラインコンタクトプラグ380と接続されている共通ソースライン層320とチャンネル構造体13と接続されている共通ソースライン層320との間を接続する配線の役割を果たす。第1部分は、その水平断面積が層間絶縁膜20と接する部分で最も広く、第2部分に近づくほど狭くなる形態を有する。第2部分は、その水平断面積が第1部分と接する部分で最も広く、第1部分から離れるほど狭くなる形態を有する。
【0063】
以降、
図2を参照すると、基板接着または絶縁膜蒸着により、共通ソースライン層320、孤立パッド15、入出力パッド17を覆う第2基板310を形成し、外部パッド(305、306)を形成して、
図2の実施例によるメモリ装置が製造される。
【0064】
以上のような方法を使用すると、共通ソースライン層320、孤立パッド15、入出力パッド17をメタルで一緒に形成することができる。
【0065】
図9は、本発明の他の実施例による半導体装置を製造する方法を説明するための中間段階の図である。
【0066】
図9を参照すると、
図7および
図8の工程に代えて、デュアルダマシン(Dual Damascene)工程を適用する。例えば、
図6の工程を行った後、絶縁膜23パターンを先に形成し、バリアメタルを蒸着し、電気メッキにより銅などのメタル層をコンフォ-マルに形成し、CMPにより平坦化することによって、
図9に示すように、共通ソースライン層220、孤立パッド15、入出力パッド17等を形成する。
【0067】
図9を参照すると、共通ソースライン層320、孤立パッド15、入出力パッド17は、犠牲層11が除去された部分を満たす第1部分と第1部分上に形成されている第2部分を含む。第2部分は、共通ソースラインコンタクトプラグ380と接続されている共通ソースライン層320とチャンネル構造体13と接続されている共通ソースライン層320との間を接続する配線の役割を果たす。第1部分は、その水平断面積が、層間絶縁膜20と接する部分で最も広く、第2部分に近づくほど狭くなる形態を有する。第2部分は、その水平断面積が第1部分と接する部分で最も狭く、第1部分から離れるほど広くなる形態を有する。
【0068】
以上のように、本発明の一実施例によれば、共通ソースライン層320、孤立パッド15、入出力パッド17を一緒に形成し、共通ソースライン層320をメタルで形成することができるため、半導体装置の構造と製造工程を単純化することができる。
【0069】
図10は、本発明の一実施例による半導体装置を含むデータ格納システムを概略的に示す図である。
【0070】
図10を参照すると、本発明の一実施例によるデータ格納システム1000は、半導体装置1100および半導体装置1100と電気的に接続されたコントローラ1200を含む。データ格納システム1000は、一つまたは複数の半導体装置1100を含むストレージ装置(storage device)またはストレージ装置を含む電子装置(electronic device)である。例えば、データ格納システム1000は、一つまたは複数の半導体装置1100を含むSSD装置(solid state drive device)、USB(Universal Serial Bus)、コンピューティングシステム、医療装置または通信装置である。
【0071】
半導体装置1100は、非揮発性メモリ装置であってもよく、例えば、
図1~
図9を参照して上述したメモリ装置であってもよい。半導体装置1100は、第1半導体構造物1100F、および第1半導体構造物1100F上の第2半導体構造物1100Sを含む。第1半導体構造物1100Fは、デコーダ回路1110、ページバッファ1120、およびロジック回路1130を含む周辺回路構造物である。第2半導体構造物1100Sは、ビットライン(BL)、共通ソースライン(CSL)、ワードライン(WL)、第1および第2ゲート上部ライン(UL1、UL2)、第1および第2ゲート下部ライン(LL1、LL2)、およびビットライン(BL)と共通ソースライン(CSL)との間のメモリセルストリング(CSTR)を含むメモリセル構造物である。
【0072】
第2半導体構造物1100Sにおいて、それぞれのメモリセルストリング(CSTR)は、共通ソースライン(CSL)に隣接する下部トランジスタ(LT1、LT2)、ビットライン(BL)に隣接する上部トランジスタ(UT1、UT2)、および下部トランジスタ(LT1、LT2)と上部トランジスタ(UT1、UT2)との間に配置される複数のメモリセルトランジスタ(MCT)を含む。下部トランジスタ(LT1、LT2)の個数と上部トランジスタ(UT1、UT2)の個数は実施例により多様に変更することができる。
【0073】
例示的な実施例において、上部トランジスタ(UT1、UT2)は、ストリング選択トランジスタを含み、下部トランジスタ(LT1、LT2)は、接地選択トランジスタを含む。ゲート下部ライン(LL1、LL2)は、それぞれ下部トランジスタ(LT1、LT2)のゲート電極である。ワードライン(WL)は、メモリセルトランジスタ(MCT)のゲート電極であり、ゲート上部ライン(UL1、UL2)は、それぞれ上部トランジスタ(UT1、UT2)のゲート電極である。
【0074】
本実施例において、下部トランジスタ(LT1、LT2)は、直列接続された下部消去制御トランジスタ(LT1)および接地選択トランジスタ(LT2)を含む。上部トランジスタ(UT1、UT2)は、直列接続されたストリング選択トランジスタ(UT1)および上部消去制御トランジスタ(UT2)を含む。下部消去制御トランジスタ(LT1)および上部消去制御トランジスタ(UT1)のうちの少なくとも一つは、GIDL現像を利用して、メモリセルトランジスタ(MCT)に格納されたデータを削除する消去動作に利用される。
【0075】
共通ソースライン(CSL)、第1および第2ゲート下部ライン(LL1、LL2)、ワードライン(WL)、および第1および第2ゲート上部ライン(UL1、UL2)は、第1半導体構造物1100F内で第2半導体構造物1100Sまで延びる第1接続配線1115を介してデコーダ回路1110と電気的に接続される。ビットライン(BL)は、第1半導体構造物1100F内で第2半導体構造物1100Sまで延びる第2接続配線1125を介してページバッファ1120と電気的に接続される。
【0076】
第1半導体構造物1100Fにおいて、デコーダ回路1110およびページバッファ1120は、複数のメモリセルトランジスタ(MCT)のうちの少なくとも一つの選択メモリセルトランジスタに対する制御動作を実行する。デコーダ回路1110およびページバッファ1120は、ロジック回路1130によって制御される。半導体装置1000は、ロジック回路1130と電気的に接続される入出力パッド1101を介して、コントローラ1200と通信する。入出力パッド1101は、第1半導体構造物1100F内で第2半導体構造物1100Sまで延びる入出力接続配線1135を介してロジック回路1130と電気的に接続される。
【0077】
コントローラ1200は、プロセッサ1210、NANDコントローラ1220、およびホストインターフェース1230を含む。実施例により、データ格納システム1000は、複数の半導体装置1100を含み、この場合、コントローラ1200は、複数の半導体装置1000を制御する。
【0078】
プロセッサ1210は、コントローラ1200を含むデータ格納システム1000全般の動作を制御する。プロセッサ1210は、所定のファームウエアにより動作し、NANDコントローラ1220を制御して半導体装置1100にアクセスする。NANDコントローラ1220は、半導体装置1100との通信を処理するNANDインターフェース1221を含む。NANDインターフェース1221を介して、半導体装置1100を制御するための制御命令、半導体装置1100のメモリセルトランジスタ(MCT)に記録しようとするデータ、半導体装置1100のメモリセルトランジスタ(MCT)から読み取ろうとするデータなどが転送される。ホストインターフェース1230は、データ格納システム1000と外部ホストとの間の通信機能を提供する。ホストインターフェース1230を介して外部ホストから制御命令を受信すると、プロセッサ1210は、制御命令に応答して半導体装置1100を制御する。
【0079】
図11は、本発明の一実施例による半導体装置を含むデータ格納システムを概略的に示す斜視図である。
【0080】
図11を参照すると、本発明の一実施例によるデータ格納システム2000は、メイン基板2001と、メイン基板2001に実装されたコントローラ2002、一つ以上の半導体パッケージ2003、およびDRAM2004を含む。半導体パッケージ2003およびDRAM2004は、メイン基板2001に形成された配線パターン2005によって、コントローラ2002と互いに接続される。
【0081】
メイン基板2001は、外部ホストと結合される複数のピンを含むコネクタ2006を含む。コネクタ2006における複数のピンの個数と配置は、データ格納システム2000と外部ホストとの間の通信インターフェースにより異なる。例示的な実施例において、データ格納システム2000は、USB(Universal Serial Bus)、PCI-Express(Peripheral Component Interconnect Express)、SATA(Serial Advanced Technology Attachment)、UFS(Universal Flash Storage)用M-Phyなどのインターフェースのうちのいずれか一つにより外部ホストと通信する。例示的な実施例において、データ格納システム2000は、コネクタ2006を介して外部ホストから供給を受ける電源によって動作する。データ格納システム2000は、外部ホストから供給を受ける電源をコントローラ2002および半導体パッケージ2003に分配するPMIC(Power Management Integrated Circuit)をさらに含んでもよい。
【0082】
コントローラ2002は、半導体パッケージ2003にデータを記録したり、半導体パッケージ2003からデータを読み取って、データ格納システム2000の動作速度を改善することができる。
【0083】
DRAM2004は、データ格納空間である半導体パッケージ2003と外部ホストの速度差を緩和するためのバッファメモリである。データ格納システム2000に含まれるDRAM2004は、一種のキャッシュメモリとしても動作し、半導体パッケージ2003に対する制御動作で一時的にデータを格納するための空間を提供する。データ格納システム2000にDRAM2004が含まれる場合、コントローラ2002は、半導体パッケージ2003を制御するためのNANDコントローラの他にDRAM2004を制御するためのDRAMコントローラをさらに含む。
【0084】
半導体パッケージ2003は、互いに離隔した第1および第2半導体パッケージ(2003a、2003b)を含む。第1および第2半導体パッケージ(2003a、2003b)は、それぞれ複数の半導体チップ2200を含む半導体パッケージであってもよい。第1および第2半導体パッケージ(2003a、2003b)のそれぞれは、パッケージ基板2100、パッケージ基板2100上の半導体チップ2200、半導体チップ2200のそれぞれの下部面に配置される接着層2300、半導体チップ2200とパッケージ基板2100を電気的に接続する接続構造物2400、およびパッケージ基板2100上で半導体チップ2200および接続構造物2400を覆うモールディング層2500を含む。
【0085】
パッケージ基板2100は、パッケージ上部パッド2130を含むプリント回路基板である。それぞれの半導体チップ2200は、入出力パッド2210を含む。入出力パッド2210は、
図10の入出力パッド1101に当該する。半導体チップ2200のそれぞれは、ゲート積層構造物3210およびチャンネル構造物3220を含む。半導体チップ2200のそれぞれは、
図1~
図9を参照して上述した半導体装置を含む。
【0086】
接続構造物2400は、入出力パッド2210とパッケージ上部パッド2130を電気的に接続するボンディングワイヤーである。従って、それぞれの第1および第2半導体パッケージ(2003a、2003b)、半導体チップ2200は、ボンディングワイヤー方式で互いに電気的に接続され、パッケージ基板2100のパッケージ上部パッド2130と電気的に接続される。実施例により、それぞれの第1および第2半導体パッケージ(2003a、2003b)において、半導体チップ2200は、ボンディングワイヤー方式の接続構造物2400の代わりに、貫通電極(Through Silicon Via、TSV)を含む接続構造物によって電気的に接続してもよい。
【0087】
コントローラ2002と半導体チップ2200は、一つのパッケージに含まれてもよい。実施例により、メイン基板2001と別のインタポ-ザ基板にコントローラ2002と半導体チップ2200が実装され、インタポ-ザ基板に形成される配線により、コントローラ2002と半導体チップ2200が互いに接続されてもよい。
【0088】
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、本発明の技術範囲はこれに限定されるものではなく、本発明の基本概念を利用した当業者の様々な変形および改良形態も本発明の技術範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0089】
1:セル領域
2:セルコンタクト領域
3:共通ソースラインコンタクト領域
4:ワードライン分離領域
5:入出力コンタクト領域
10:シリコン基板
11:犠牲層
13、CH:チャンネル構造体
12、14:ワードライン分離絶縁体
15:孤立パッド
17:入出力パッド
21、23:絶縁膜
30:上部構造層
40:周辺回路ブロック
320:共通ソースライン層
330:ワードライン
303、304:入出力コンタクトプラグ
340:セルコンタクトプラグ
380:共通ソースラインコンタクトプラグ