IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社KMCの特許一覧

<>
  • 特開-無線化システム及び無線化装置 図1
  • 特開-無線化システム及び無線化装置 図2
  • 特開-無線化システム及び無線化装置 図3
  • 特開-無線化システム及び無線化装置 図4
  • 特開-無線化システム及び無線化装置 図5
  • 特開-無線化システム及び無線化装置 図6
  • 特開-無線化システム及び無線化装置 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024098230
(43)【公開日】2024-07-23
(54)【発明の名称】無線化システム及び無線化装置
(51)【国際特許分類】
   H04M 11/00 20060101AFI20240716BHJP
   G08C 17/00 20060101ALI20240716BHJP
【FI】
H04M11/00 301
G08C17/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023001560
(22)【出願日】2023-01-10
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】512319232
【氏名又は名称】株式会社KMC
(74)【代理人】
【識別番号】110003339
【氏名又は名称】弁理士法人南青山国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石井 秀三
(72)【発明者】
【氏名】高瀬 篤彦
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 声喜
【テーマコード(参考)】
2F073
5K201
【Fターム(参考)】
2F073AA02
2F073AA33
2F073AB01
2F073BB01
2F073BC01
2F073CC03
2F073CC14
2F073CD11
2F073DD07
2F073DE08
2F073DE13
2F073EE11
2F073FF01
2F073FG11
2F073GG01
2F073GG08
5K201AA02
5K201BA02
5K201CA10
5K201CB06
5K201CC09
5K201EB07
5K201EC06
5K201ED05
5K201ED09
5K201EE08
5K201EE14
5K201EF05
5K201EF09
(57)【要約】
【課題】工作機械等に設置される温度センサを用いて得られる温度値を得るための通信経路の遮断を防止する。
【解決手段】無線化システムは、温度センサのコネクタに接続されるセンサ接続部と、センサ接続部を介して温度センサから定期的に取得する電圧値から、温度値を算出するセンサ制御部と、温度値を無線LANを介して送信する通信制御部と、を有する無線化装置と、無線化装置から送信された温度値を、無線LANを介して受信し、蓄積する情報処理装置と、を具備する温度センサのコネクタに接続されるセンサ接続部と、センサ接続部を介して温度センサから定期的に取得する電圧値から、温度値を算出するセンサ制御部と、温度値を無線LANを介して送信する通信制御部と、を有する無線化装置と、無線化装置から送信された温度値を、無線LANを介して受信し、蓄積する情報処理装置と、を具備する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
温度センサのコネクタに接続されるセンサ接続部と、
前記センサ接続部を介して前記温度センサから定期的に取得する電圧値から、温度値を算出するセンサ制御部と、
前記温度値を無線LANを介して送信する通信制御部と、
を有する無線化装置と、
前記無線化装置から送信された前記温度値を、前記無線LANを介して受信し、蓄積する情報処理装置と、
を具備する無線化システム。
【請求項2】
請求項1に記載の無線化システムであって、
前記無線化装置は、第1のディスプレイと、表示制御部と、をさらに有し、
前記通信制御部は、前記無線化装置のIPアドレスを示す、光学的に読み取り可能なコードを生成し、
前記表示制御部は、前記コードを前記第1のディスプレイに表示し、
カメラと、第2のディスプレイとを有するモバイル端末をさらに具備し、
前記モバイル端末は、前記第1のディスプレイに表示された前記コードが前記カメラにより撮影されると、ウェブブラウザを起動し、
前記ウェブブラウザは、撮影された前記コードにより特定される前記IPアドレスにより特定される前記無線化装置に前記無線LANを介してアクセスし、前記無線化装置の温度を表示する画面を要求するリクエストを送信し、
前記無線化装置は、前記リクエストを受けると、前記モバイル端末の前記ウェブブラウザに、前記無線化装置の前記温度値を表示する画面を、前記無線LANを介して送信するウェブサーバを有し、
前記モバイル端末の前記ウェブブラウザは、前記無線化装置の前記温度値を表示する前記画面を、前記無線化装置から前記無線LANを介して受信し、前記画面を前記第2のディスプレイに表示する
無線化システム。
【請求項3】
請求項2に記載の無線化システムであって、
前記IPアドレスは、動的IPアドレスであり、
前記通信制御部は、動的に変更される前記動的IPアドレスに応じて異なるコードを生成する
無線化システム。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の無線化システムであって、
前記表示制御部は、前記センサ制御部が算出する前記温度値を前記第1のディスプレイに表示する
無線化システム。
【請求項5】
請求項1乃至3の何れか一項に記載の無線化システムであって、
前記センサ制御部は、前記温度センサに電圧を印加せずに、前記温度センサから定期的に取得する前記電圧値に基づき前記温度センサの異常を判断する
無線化システム。
【請求項6】
請求項5に記載の無線化システムであって、
前記無線化装置は、前記温度センサの異常を表示するインジケータをさらに有する
無線化システム。
【請求項7】
請求項1乃至3の何れか一項に記載の無線化システムであって、
前記無線化装置は、複数組の、前記センサ接続部及び前記センサ制御部を有し、
前記通信制御部は、複数の前記センサ制御部がそれぞれ算出した前記温度値を区別可能に送信し、
前記情報処理装置は、複数の前記センサ制御部がそれぞれ算出した前記温度値を区別可能に蓄積する
無線化システム。
【請求項8】
請求項1乃至3の何れか一項に記載の無線化システムであって、
前記無線化装置は、給電部をさらに有し、
前記給電部は、モバイルバッテリに有線接続するための電源コネクタ又は内蔵のバッテリである
無線化システム。
【請求項9】
請求項1に記載の無線化システムであって、
前記無線化装置から送信された前記温度値を、前記無線LANを介して受信し、蓄積するクラウドサーバをさらに具備し、
前記無線化装置は、第1のディスプレイと、表示制御部と、をさらに有し、
前記通信制御部は、前記クラウドサーバのIPアドレスを示す、光学的に読み取り可能なコードを生成し、
前記表示制御部は、前記コードを前記第1のディスプレイに表示し、
カメラと、第2のディスプレイとを有するモバイル端末をさらに具備し、
前記モバイル端末は、前記第1のディスプレイに表示された前記コードが前記カメラにより撮影されると、ウェブブラウザを起動し、撮影された前記コードにより特定される前記IPアドレスにより特定される前記クラウドサーバに前記無線LANを介してアクセスし、
前記クラウドサーバは、ウェブクラウドサーバとして、前記モバイル端末の前記ウェブブラウザに、前記無線化装置の前記温度値を表示する画面を、前記無線LANを介して送信し、
前記モバイル端末の前記ウェブブラウザは、前記無線化装置の前記温度値を表示する前記画面を、前記クラウドサーバから前記無線LANを介して受信し、前記画面を前記第2のディスプレイに表示する
無線化システム。
【請求項10】
温度センサのコネクタに接続されるセンサ接続部と、
前記センサ接続部を介して前記温度センサから定期的に取得する電圧値から、温度値を算出するセンサ制御部と、
前記温度値を無線LANを介して送信する通信制御部と、
を具備する無線化装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、工作機械等に設置される温度センサを用いて得られる温度値を無線送信する無線化装置及び無線化システムに関する。
【背景技術】
【0002】
工場等の現場では、プレス成形機等の工作機械に、各種センサデバイス(振動センサ、加速度センサ、温度センサ等)が設置される。センサデバイスは、検出データを外部の情報処理装置(プログラマブルロジックコントローラ、パーソナルコンピュータ等)に送信する(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-164635号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
工作機械の油切れや熱膨張及び収縮等による不調を予測及び検出するのに、工作機械には、熱電対センサ等の温度センサが数多く設置される。温度センサを用いて得られる温度値を外部の情報処理装置(プログラマブルロジックコントローラ、パーソナルコンピュータ等)に送信するため、温度センサと情報処理装置との通信経路は有線接続される。多数の温度センサが有線で接続されるため、工作機械には多数の配線が這い回されることになる。
【0005】
工作機械等の可動式の機械の可動部の動き、振動、機械内の部品の取り外し又は交換時に配線が部品に引っ掛かること、等によって、通信経路の配線が断線することがある。その結果、温度センサと情報処理装置との通信接続が遮断し、温度センサを用いて得られる温度値を情報処理装置が得ることが出来ず、工作機械の油切れや熱膨張及び収縮等による不調を予測及び検出することが出来なくなる。
【0006】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、工作機械等に設置される温度センサを用いて得られる温度値を得るための通信経路の遮断を防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一形態に係る無線化システムは、
温度センサのコネクタに接続されるセンサ接続部と、
前記センサ接続部を介して前記温度センサから定期的に取得する電圧値から、温度値を算出するセンサ制御部と、
前記温度値を無線LANを介して送信する通信制御部と、
を有する無線化装置と、
前記無線化装置から送信された前記温度値を、前記無線LANを介して受信し、蓄積する情報処理装置と、
を具備する。
【0008】
本実施形態によれば、無線化装置は、温度センサの電圧値から算出した温度値を、無線LANを介して情報処理装置に送信する。無線化装置と情報処理装置との通信が無線化されるため、通信経路の配線が物理的に断線することがなく、通信経路の遮断を防止することができる。
【0009】
前記無線化装置は、第1のディスプレイと、表示制御部と、をさらに有し、
前記通信制御部は、前記無線化装置のIPアドレスを示す、光学的に読み取り可能なコードを生成し、
前記表示制御部は、前記コードを前記第1のディスプレイに表示し、
カメラと、第2のディスプレイとを有するモバイル端末をさらに具備し、
前記モバイル端末は、前記第1のディスプレイに表示された前記コードが前記カメラにより撮影されると、ウェブブラウザを起動し、
前記ウェブブラウザは、撮影された前記コードにより特定される前記IPアドレスにより特定される前記無線化装置に前記無線LANを介してアクセスし、前記無線化装置の温度を表示する画面を要求するリクエストを送信し、
前記無線化装置は、前記リクエストを受けると、前記モバイル端末の前記ウェブブラウザに、前記無線化装置の前記温度値を表示する画面を、前記無線LANを介して送信するウェブサーバを有し、
前記モバイル端末の前記ウェブブラウザは、前記無線化装置の前記温度値を表示する前記画面を、前記無線化装置から前記無線LANを介して受信し、前記画面を前記第2のディスプレイに表示してもよい。
【0010】
これにより、作業者は、無線化装置に接続された温度センサを用いて算出された温度値を、例えば据え置き型の情報処理装置を使用する必要なく、その場(温度センサの設置場所)で知ることが出来る。また、モバイル端末のウェブブラウザを用いることで、無線化装置に表示される温度値より詳細な履歴等を知ることが出来る。この場合も、無線化装置とモバイル端末との通信が無線化されるため、通信経路の配線が物理的に断線することがなく、通信経路の遮断を防止することができる。
【0011】
前記IPアドレスは、動的IPアドレスであり、
前記通信制御部は、動的に変更される前記動的IPアドレスに応じて異なるコードを生成してもよい。
【0012】
仮に、無線化装置の筐体にコードを物理的に貼り付けると仮定すると、無線化装置のIPアドレスがDHCPサーバから提供される動的IPアドレスには対応できない。一方、本実施形態によれば、作業者がトリガを入力するタイミング(即ち、作業者がコードを必要とするタイミング)でコード(例えば、QR(登録商標)コード、バーコード等)を生成し表示するため、動的IPアドレスに対応可能である。また、電力消費量が大きい液晶タッチパネル等であるディスプレイの通電時間を短くできるため、特に無線化装置がバッテリ駆動する場合等に有益である。また、さらに電力を消費せず固定表示ができる電子ペーパーでコードを常時表示してもよい。
【0013】
前記表示制御部は、前記センサ制御部が算出する前記温度値を前記第1のディスプレイに表示してもよい。
【0014】
これにより、作業者は、無線化装置のローカルで、無線化装置に接続された温度センサを用いて算出された温度値を、モバイル端末や例えば据え置き型の情報処理装置を使用する必要なく、その場(温度センサの設置場所)で知ることが出来る。
【0015】
前記センサ制御部は、前記温度センサに電圧を印加せずに、前記温度センサから定期的に取得する前記電圧値に基づき前記温度センサの異常を判断してもよい。
【0016】
例えば、センサ制御部は、電圧値が所定期間の間変化しなければ、温度センサが断線やショートしたと判断する。典型的に、温度センサの断線やショートの発生を判断するには、温度センサに電圧を印加し、印加電圧に反応して温度センサが出力する電圧値に基づき判断する。しかしながら、本実施形態では、センサ制御部は、温度センサに電圧を印加せずに温度センサの異常を判断するので、総合的に(多数の温度センサが設置されている場合に、その合計的に)、また、長期的に見れば、異常検出のための印加電圧を削減でき節電を図れる。また、センサ制御部は、定期的(例えば、数100ミリ秒毎)に取得する電圧値に基づき温度センサの異常を判断するため、電圧を印加するタイミングに限定されず、異常発生時に即座に温度センサの異常を発見できる。さらに、温度に対する高い応答性などを理由に接地型の温度センサを使用する場合、温度センサ先端部と保護管との間に導通があるために、電気的なノイズに弱くなり、断線の誤検出が発生し得る。この場合、温度センサセンサ制御部での使用が想定される一部のICなどは断線検出で温度更新を停止してしまうため「断線していないのに温度が更新されない」状態となり得る。本実施形態では、これを避ける効果も期待される。
【0017】
前記無線化装置は、前記温度センサの異常を表示するインジケータをさらに有してもよい。
【0018】
これにより、作業者は、無線化装置のローカルで、情報処理装置を介することなく、温度センサの異常を、例えば据え置き型の情報処理装置を使用する必要なく、その場(温度センサの設置場所)で知ることが出来る。
【0019】
前記無線化装置は、複数組の、前記センサ接続部及び前記センサ制御部を有し、
前記通信制御部は、複数の前記センサ制御部がそれぞれ算出した前記温度値を区別可能に送信し、
前記情報処理装置は、複数の前記センサ制御部がそれぞれ算出した前記温度値を区別可能に蓄積してもよい。
【0020】
これにより、1個の無線化装置で複数組の温度センサの温度値を計測することが出来るため、無線化装置の合計点数が少なくて済み、多数の温度センサが設置されている現場において有益である。
【0021】
前記無線化装置は、給電部をさらに有し、
前記給電部は、モバイルバッテリに有線接続するための電源コネクタ又は内蔵のバッテリでもよい。
【0022】
無線化装置に対する給電を、電源コード及びプラグが不要なモバイルバッテリや内蔵バッテリで行うため、無線化装置及び温度センサの設置個所の自由度が極めて高い。例えば、工作機械等の異常が疑われる個所に、数時間から数日間、無線化装置及び温度センサを一時的に設置し、温度値を計測し続けることが可能である。この様に、無線化装置の通信経路の配線及び電源コードを無くすことで、現場の様々なニーズに応えることが可能である。
【0023】
無線化システムは、
前記無線化装置から送信された前記温度値を、前記無線LANを介して受信し、蓄積するクラウドサーバをさらに具備し、
前記無線化装置は、第1のディスプレイと、表示制御部と、をさらに有し、
前記通信制御部は、前記クラウドサーバのIPアドレスを示す、光学的に読み取り可能なコードを生成し、
前記表示制御部は、前記コードを前記第1のディスプレイに表示し、
カメラと、第2のディスプレイとを有するモバイル端末をさらに具備し、
前記モバイル端末は、前記第1のディスプレイに表示された前記コードが前記カメラにより撮影されると、ウェブブラウザを起動し、撮影された前記コードにより特定される前記IPアドレスにより特定される前記クラウドサーバに前記無線LANを介してアクセスし、
前記クラウドサーバは、ウェブクラウドサーバとして、前記モバイル端末の前記ウェブブラウザに、前記無線化装置の前記温度値を表示する画面を、前記無線LANを介して送信し、
前記モバイル端末の前記ウェブブラウザは、前記無線化装置の前記温度値を表示する前記画面を、前記クラウドサーバから前記無線LANを介して受信し、前記画面を前記第2のディスプレイに表示してもよい。
【0024】
無線化装置は、上記のサーバ型のほか、この様にクライアント型としても実現可能である。
【0025】
本発明の一形態に係る無線化装置は、
温度センサのコネクタに接続されるセンサ接続部と、
前記センサ接続部を介して前記温度センサから定期的に取得する電圧値から、温度値を算出するセンサ制御部と、
前記温度値を無線LANを介して送信する通信制御部と、
を具備する。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、工作機械等に設置される温度センサを用いて得られる温度値を得るための通信経路の遮断を防止することにある。
【0027】
なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の第1の実施形態に係る無線化システムを示す。
図2】無線化システムの構成を示す。
図3】無線化装置の動作フローを示す。
図4】情報処理装置の動作フローを示す。
図5】モバイル端末の動作フローを示す。
図6】第2の実施形態に係る無線化システムの構成を示す。
図7】第3の実施形態に係る無線化システムの構成を示す。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
【0030】
I.第1の実施形態
【0031】
1.無線化システムの概要
【0032】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る無線化システムを示す。
【0033】
無線化システム1は、無線化装置20と、情報処理装置30と、モバイル端末40とを有する。無線化装置20と、情報処理装置30と、モバイル端末40とは、無線LANを含むネットワークNに無線接続される。無線化装置20と、情報処理装置30と、モバイル端末40とは、Wi-Fi(登録商標)通信規格によりネットワーク通信可能である。
【0034】
無線化装置20は、温度センサ10のコネクタ11に接続される。温度センサ10は、例えば、熱電対センサ、温湿度センサ等である。本実施形態では、温度センサを、Kタイプの熱電対センサとして説明し、以下、熱電対センサ10と称する。熱電対センサ10は、工場等の工作機械等に設置される。熱電対センサ10は、工作機械等に常設されてもよいし、温度測定が必要なときに(例えば、数時間から数日間)工作機械等に一時的に設置されてもよい。無線化装置20は、熱電対センサ10から取得する電圧値から温度値を算出し、温度値をネットワークNを介して情報処理装置30に無線送信する。典型的には、熱電対センサ10と無線化装置20は、工場内の複数の工作機器に多数が設置されるが、本例では1個の熱電対センサ10と無線化装置20のみ説明する。
【0035】
情報処理装置30は、パーソナルコンピュータ等の汎用の装置又はプログラマブルロジックコントローラ等の専用の装置であり、モバイル型でも据え置き型でもよい。情報処理装置30は、無線化装置20に温度値をリクエストし、無線化装置20から送信された温度値を、ネットワークNを介して受信し、蓄積する。
【0036】
モバイル端末40は、工場内の工作機器の至近で作業者等が使用するスマートフォン、タブレットコンピュータ等である。
【0037】
2.無線化システムの構成
【0038】
図2は、無線化システムの構成を示す。
【0039】
無線化装置20は、熱電対センサ接続部21(センサ接続部)と、給電部22と、熱電対センサ制御部23(センサ制御部)と、通信制御部24と、ディスプレイ25(第1のディスプレイ)と、表示制御部26と、インジケータ27、データベース28と、ウェブサーバ29とを有する。無線化装置20の筐体には、工作機械等に恒常的又は一時的に設置するための磁石(不図示)が設けられてもよい。
【0040】
熱電対センサ接続部21は、熱電対センサ10のコネクタ11と接続可能であり、例えば雌雄の関係を有する。熱電対センサ制御部23は、熱電対センサ10を制御する回路である。給電部22は、モバイルバッテリ等の電源に有線接続するための例えばUSB規格の電源コネクタ(雌型又はケーブル付きの雄型)又は内蔵のバッテリ(1次又は2次電池)である。通信制御部24は、Wi-Fi(登録商標)規格の無線通信を制御する回路である。ディスプレイ25は液晶タッチパネル等である。表示制御部26は、ディスプレイ25の表示を制御する回路である。インジケータ27はLEDライト等である。
【0041】
モバイル端末40は、カメラ41と、ディスプレイ42(第2のディスプレイ)と、制御部43を有する。カメラ41は、モバイル端末40に内蔵のカメラである。ディスプレイ42は液晶タッチパネル等である。
【0042】
3.無線化システムの動作
【0043】
図3は、無線化装置の動作フローを示す。
【0044】
前提として、工作機械等に熱電対センサ10が設置され、熱電対センサ10に無線化装置20が接続されている。無線化装置20は磁石(不図示)により工作機械に設置されている。熱電対センサ10及び無線化装置20は、工作機械等に恒常的に設置されてもよいし、一時的(例えば、数時間から数日間)に設置されてもよい。無線化装置20の各部には給電部22から給電されている。給電部22がUSB規格の電源コネクタである場合、給電部22にはモバイルバッテリ等の電源が接続されている。
【0045】
無線化装置20の熱電対センサ制御部23は、熱電対センサ接続部21を介して熱電対センサ10から定期的(例えば、数100ミリ秒毎)に取得する電圧値から、温度値を算出し、データベース28に蓄積する(ステップS201)。熱電対センサ制御部23は、熱電対センサ10に電圧を印加せずに、熱電対センサ10から定期的に取得する電圧値に基づき熱電対センサ10の異常を判断する(ステップS202)。
【0046】
例えば、熱電対センサ制御部23は、電圧値が所定期間の間変化しなければ、熱電対センサ10が断線やショートしたと判断する。典型的に、熱電対センサの断線やショートの発生を判断するには、熱電対センサに電圧を印加し、印加電圧に反応して熱電対センサが出力する電圧値に基づき判断する。しかしながら、本実施形態では、熱電対センサ制御部23は、熱電対センサ10に電圧を印加せずに熱電対センサ10の異常を判断するので、総合的に(多数の熱電対センサ10が設置されている場合に、その合計的に)、また、長期的に見れば、異常検出のための印加電圧を削減でき節電を図れる。また、熱電対センサ制御部23は、定期的(例えば、数100ミリ秒毎)に取得する電圧値に基づき熱電対センサ10の異常を判断するため、電圧を印加するタイミングに限定されず、異常発生時に即座に熱電対センサ10の異常を発見できる。さらに、温度に対する高い応答性などを理由に接地型の熱電対センサ10を使用する場合、熱電対センサ10先端部と保護管との間に導通があるために、電気的なノイズに弱くなり、断線の誤検出が発生し得る。この場合、熱電対センサ制御部23での使用が想定される一部のICなどは断線検出で温度更新を停止してしまうため「断線していないのに温度が更新されない」状態となり得る。本実施形態では、これを避ける効果も期待される。
【0047】
熱電対センサ制御部23は、熱電対センサ10の異常を判断すると(ステップS202、YES)、インジケータ27を制御して熱電対センサ10の異常を表示する(ステップS203)。例えば、熱電対センサ制御部23は、LEDライトであるインジケータ27を点灯又は点滅させればよい。これにより、作業者は、無線化装置20のローカルで、熱電対センサ10の異常を、例えば据え置き型の情報処理装置30を使用する必要なく、その場(熱電対センサ10の設置場所)で知ることが出来る。
【0048】
図4は、情報処理装置の動作フローを示す。
【0049】
情報処理装置30は、無線化装置20との関係においてホストとして機能する。情報処理装置30の制御部31は、無線化装置20に、温度値を取得するためのリクエストを、ネットワークNを介してWi-Fi(登録商標)により送信する(ステップS300)。例えば、リクエストのコマンドはHTTP GETプロトコルでよい。
【0050】
無線化装置20の通信制御部24は、リクエストを受信すると、算出した温度値と、無線化装置20を一意に識別する無線化装置識別子とを、HTTPレスポンスとして、ホストである情報処理装置30に、ネットワークNを介してWi-Fi(登録商標)により送信する(ステップS204)。
【0051】
情報処理装置30の制御部31は、無線化装置20から送信された温度値及び無線化装置識別子を、ネットワークNを介して受信する(ステップS301)。情報処理装置30の制御部31は、温度値と、無線化装置識別子とを互いに関連付けてデータベース32に蓄積する(ステップS302)。情報処理装置30は複数の無線化装置20の温度値の履歴を一元的に管理し、作業者の操作に応じてディスプレイ33に表示する。
【0052】
一方、無線化装置20が特定のトリガ(例えば、作業者による、タッチパネルであるディスプレイ25のシングルタップ、メカニカルスイッチのシングルプッシュ等)を検出すると(ステップS211)、表示制御部26は、熱電対センサ制御部23が算出する温度値(最新値及び/又は履歴等)を、ディスプレイ25に表示する(ステップS212)。
【0053】
これにより、作業者は、無線化装置20のローカルで、無線化装置20に接続された熱電対センサ10を用いて算出された温度値を、例えば据え置き型の情報処理装置30を使用する必要なく、その場(熱電対センサ10の設置場所)で知ることが出来る。
【0054】
一方、無線化装置20が別の特定のトリガ(例えば、作業者による、タッチパネルであるディスプレイ25のダブルタップ、メカニカルスイッチのダブルプッシュ等)を検出すると(ステップS221)、通信制御部24は、無線化装置20のIPアドレスを示す、光学的に読み取り可能なコード(例えば、QR(登録商標)コード、バーコード等)を生成する(ステップS222)。表示制御部26は、コードをディスプレイ25に表示する(ステップS223)。
【0055】
無線化装置20のIPアドレスは、DHCPサーバから提供される動的IPアドレスでもよいし、静的IPアドレスでもよい。無線化装置20のIPアドレスが動的IPアドレスである場合、通信制御部24は、動的に変更される動的IPアドレスに応じて異なるワンタイムのコードを生成し、表示制御部26に表示させる。仮に、無線化装置20の筐体にコードを物理的に貼り付けると仮定すると、無線化装置20のIPアドレスがDHCPサーバから提供される動的IPアドレスには対応できない。一方、本実施形態によれば、作業者がトリガを入力するタイミング(即ち、作業者がコードを必要とするタイミング)でワンタイムのコードを生成し表示するため、動的IPアドレスに対応可能である。また、電力消費量が大きい液晶タッチパネル等であるディスプレイ25の通電時間を短くできるため、特に無線化装置20がバッテリ駆動する場合等に有益である。また、さらに電力を消費せず固定表示ができる電子ペーパーでコードを常時表示してもよい。
【0056】
図5は、モバイル端末の動作フローを示す。
【0057】
作業者は、モバイル端末40のカメラ41を起動し、無線化装置20のディスプレイ25に表示されたコードを撮影する。モバイル端末40の制御部43は、ディスプレイ25に表示されたコードがカメラ41により撮影されると(ステップS401)、ウェブブラウザ44を起動する(ステップS402)。モバイル端末40のウェブブラウザ44は、撮影されたコードにより特定されるIPアドレスにより特定される無線化装置20にネットワークNを介してアクセスし、無線化装置20の温度を表示する画面を要求するリクエストを送信する(ステップS403)。
【0058】
無線化装置20のウェブサーバ29は、無線化装置20の温度を表示する画面を要求するリクエストを、モバイル端末40のウェブブラウザ44からネットワークNを介して受信する(ステップS231)。無線化装置20のウェブサーバ29は、温度値(最新値及び/又は履歴等)をデータベース28から読み出し、温度値を表示する画面(最新値及び/又は履歴等)を生成する(ステップS232)。無線化装置20のウェブサーバ29は、生成した画面を、モバイル端末40にネットワークNを介して送信する(ステップS233)。
【0059】
モバイル端末40のウェブブラウザ44は、無線化装置20の温度値(最新値及び/又は履歴等)を表示する画面を、無線化装置20のウェブサーバ29からネットワークNを介して受信し(ステップS404)、温度値を表示する画面をディスプレイ42に表示する(ステップS405)。さらに、モバイル端末40のウェブブラウザ44は、ダウンロード可能な、温度値の履歴等のCSVファイルやグラフ画像を生成し、モバイル端末40のローカルにダウンロードしてもよい。また、モバイル端末40のウェブブラウザ44は、アラーム温度の設定等の各種の設定をしてもよい。ウェブブラウザ44は、無線化装置20の温度値がアラーム温度に到達したと判断するとアラーム表示や音声を出力してもよい。
【0060】
これにより、作業者は、無線化装置20に接続された熱電対センサ10を用いて算出された温度値を、例えば据え置き型の情報処理装置30を使用する必要なく、その場(熱電対センサ10の設置場所)で知ることが出来る。また、モバイル端末40のウェブブラウザ44を用いることで、無線化装置20のディスプレイ25に表示される温度値より詳細な履歴等を知ることが出来る。この場合も、無線化装置20とモバイル端末40との通信が無線化されるため、通信経路の配線が物理的に断線することがなく、通信経路の遮断を防止することができる。
【0061】
4.結語
【0062】
典型的に、工作機械等の可動式の機械の可動部の動き、振動、機械内の部品の取り外し又は交換時に配線が部品に引っ掛かること、等によって、通信経路の配線が断線することがある。その結果、熱電対センサと外部の情報処理装置との通信接続が遮断し、熱電対センサを用いて得られる温度値を情報処理装置が得ることが出来ず、工作機械の油切れや熱膨張及び収縮等による不調を予測及び検出することが出来なくなる。
【0063】
これに対して、本実施形態によれば、無線化装置20は、熱電対センサ10の電圧値から算出した温度値を、無線LANを介してWi-Fi(登録商標)通信規格により情報処理装置30に送信しデータベース32に蓄積する。無線化装置20と情報処理装置30との通信が無線化されるため、通信経路の配線が物理的に断線することがなく、通信経路の遮断を防止することができる。
【0064】
また、無線化装置20からの配線が存在しないため、無線化装置20及び熱電対センサ10を恒常的に設置するだけでなく、工作機械等の必要な箇所に必要な期間、選択的に設置することが出来る。特に、無線化装置20を工作機械等に磁石で設置し、無線化装置20に対する給電を、電源コード及びプラグが不要なモバイルバッテリや内蔵バッテリで行うため、無線化装置20及び熱電対センサ10の設置個所の自由度が極めて高い。例えば、工作機械等の異常が疑われる個所に、数時間から数日間、無線化装置20及び熱電対センサ10を一時的に設置し、温度値を計測し続けることが可能である。この様に、無線化装置20の通信経路の配線及び電源コードを無くすことで、現場の様々なニーズに応えることが可能である。
【0065】
また、本実施形態では、無線化装置20のディスプレイ25にワンタイムのコードを表示し、モバイル端末40でコードを読み取ってウェブブラウザ44から無線化装置20にアクセスしセンサ検出値を表示する。この機能は、本実施形態の様な、熱電対センサ10が接続された無線化装置20が温度値を算出する場合以外にも適用可能である。言い換えれば、当該機能は、無線化装置に接続されるセンサの種類を問わず適用可能である。即ち、各種センサが接続され、各種センサの出力に基づきセンサ検出値を算出する無線化装置において、無線化装置は、無線化装置のIPアドレスを示すワンタイムのコードをディスプレイに表示し、モバイル端末のウェブブラウザからのアクセスを受けてセンサ検出値を表示する画面をウェブブラウザに送信し表示させることが可能である。
【0066】
II.第2の実施形態
【0067】
以下、既に説明及び図示した構成及び動作と同様の構成及び動作は説明を省略し、異なる構成及び動作を主に説明する。第1の実施形態では、無線化装置20は、1組の、熱電対センサ接続部21及び熱電対センサ制御部23を有する。一方、第2の実施形態では、無線化装置20は、複数組(例えば、4チャネル)の、熱電対センサ接続部21及び熱電対センサ制御部23を有する。
【0068】
図6は、第2の実施形態に係る無線化システムの構成を示す。
【0069】
無線化装置20は、熱電対センサ接続部21A~21Dと、給電部22と、熱電対センサ制御部23A~23Dと、通信制御部24と、ディスプレイ25(第1のディスプレイ)と、表示制御部26と、インジケータ27A~27Dがとを有する。熱電対センサ接続部21A~21Dと熱電対センサ制御部23A~23Dとは、1対1の関係で接続され、4チャネルを構成する。熱電対センサ接続部21A~21Dには、熱電対センサ10A~10Dのコネクタ11A~11Dと接続可能である。
【0070】
無線化装置20の熱電対センサ制御部23A~23Dは、熱電対センサ接続部21A~21Dを介して熱電対センサ10A~10Dから定期的に取得する電圧値から、温度値を算出する(ステップS201)。熱電対センサ制御部23は、熱電対センサ10A~10Dから定期的に取得する電圧値に基づき熱電対センサ10A~10Dの異常を判断する(ステップS202)。熱電対センサ制御部23A~23Dは、熱電対センサ10A~10Dの異常を判断すると(ステップS202、YES)、インジケータ27A~27Dを制御して熱電対センサ10A~10Dの異常を表示する(ステップS203)。
【0071】
無線化装置20の通信制御部24は、情報処理装置30からのリクエスト(ステップS300)を受信すると、複数の熱電対センサ制御部23A~23Dがそれぞれ算出した温度値を区別可能に送信する。具体的には、通信制御部24は、熱電対センサ制御部23A~23Dをそれぞれ一意に識別するセンサ識別子及びそれぞれの熱電対センサ制御部23A~23Dが算出した温度値と、無線化装置20を一意に識別する無線化装置識別子とを、情報処理装置30に送信する(ステップS204)。
【0072】
情報処理装置30は、複数の熱電対センサ制御部23A~23Dがそれぞれ算出した温度値を区別可能に蓄積する。具体的には、情報処理装置30の制御部31は、無線化装置20から送信された4チャネルのセンサ識別子及び温度値と、無線化装置識別子を、ネットワークNを介して受信する(ステップS301)。情報処理装置30の制御部31は、4チャネルのセンサ識別子及び温度値と、無線化装置識別子とを互いに関連付けてデータベース32に蓄積する(ステップS302)。情報処理装置30は複数の無線化装置20の4チャネルの温度値の履歴を一元的に管理し、作業者の操作に応じて、区別可能にディスプレイ33に表示する。
【0073】
無線化装置20のウェブサーバ29は、無線化装置20の温度を表示する画面を要求するリクエストを、モバイル端末40からネットワークNを介して受信する(ステップS231)。無線化装置20のウェブサーバ29は、4チャネルの温度値(最新値及び/又は履歴等)をデータベース28から読み出し、4チャネルの温度値を表示する画面を生成する(ステップS232)。無線化装置20のウェブサーバ29は、生成した画面を、モバイル端末40にネットワークNを介して送信する(ステップS233)。
【0074】
モバイル端末40のウェブブラウザ44は、無線化装置20の4チャネルの温度値(最新値及び/又は履歴等)を表示する画面を、無線化装置20のウェブサーバ29からネットワークNを介して受信し(ステップS404)、4チャネルの温度値を区別可能にディスプレイ42に表示する(ステップS405)。
【0075】
本実施形態によれば、1個の無線化装置20で4チャネルの熱電対センサ10A~10Dの温度値を計測することが出来るため、無線化装置20の合計点数が少なくて済み、多数の熱電対センサ10が設置されている現場において有益である。
【0076】
III.第3の実施形態
【0077】
図7は、第3の実施形態に係る無線化システムの構成を示す。
【0078】
無線化装置20は、第1の実施形態のサーバ型のほか、クライアント型としても実現可能である。
【0079】
無線化システム1は、クラウドサーバ50をさらに有する。クラウドサーバ50は、無線LANを含むネットワークNに無線接続される。クラウドサーバ50は、Wi-Fi(登録商標)通信規格によりネットワーク通信可能である。
【0080】
クラウドサーバ50は、無線化装置20との関係においてホストとして機能する。
【0081】
無線化装置20の通信制御部24は、一定周期で算出した温度値と、無線化装置20を一意に識別する無線化装置識別子とを、ホストであるクラウドサーバ50に、ネットワークNを介してWi-Fi(登録商標)により一定周期で送信する。
【0082】
クラウドサーバ50は、無線化装置20から送信された温度値を、ネットワークNを介して受信し、蓄積する。
【0083】
無線化装置20は、特定のトリガを検出すると、クラウドサーバ50のIPアドレスを示す、光学的に読み取り可能なコードを生成し、コードをディスプレイ25に表示する。
【0084】
モバイル端末40は、ディスプレイ25に表示されたコードがカメラ41により撮影されると、ウェブブラウザ44を起動し、撮影されたコードにより特定されるIPアドレスにより特定されるクラウドサーバ50にネットワークNを介してアクセスする。
【0085】
クラウドサーバ50は、ウェブサーバとして、モバイル端末40のウェブブラウザ44に、無線化装置20の温度値を表示する画面を、ネットワークNを介して送信する。
【0086】
モバイル端末40のウェブブラウザ44は、無線化装置20の温度値を表示する画面を、クラウドサーバ50からネットワークNを介して受信し、画面をディスプレイ42に表示する。
【0087】
本技術の各実施形態及び各変形例について上に説明したが、本技術は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0088】
1 無線化システム
10 熱電対センサ
11 コネクタ
20 無線化装置
21 熱電対センサ接続部
22 給電部
23 熱電対センサ制御部
24 通信制御部
25 ディスプレイ
26 表示制御部
27 インジケータ
30 情報処理装置
31 制御部
32 データベース
40 モバイル端末
41 カメラ
42 ディスプレイ
43 制御部
44 ウェブブラウザ
50 クラウドサーバ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7