(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024098341
(43)【公開日】2024-07-23
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0484 20220101AFI20240716BHJP
G09B 19/00 20060101ALI20240716BHJP
G06Q 50/20 20120101ALI20240716BHJP
【FI】
G06F3/0484
G09B19/00 Z
G09B19/00 H
G06Q50/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023001792
(22)【出願日】2023-01-10
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 1.発行者名:株式会社MIXI 広報部 企業広報グループ、刊行物名:MIXI NEWS、号数:第46号、発行年月日:2022年9月29日 2.開催場所:渋谷区立鉢山中学校、開催日:2022年11月10日
(71)【出願人】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社MIXI
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】田那辺 輝
(72)【発明者】
【氏名】藤井 瞭
【テーマコード(参考)】
5E555
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5E555AA23
5E555AA26
5E555AA30
5E555AA76
5E555BA02
5E555BA03
5E555BB02
5E555BB03
5E555BC04
5E555BC07
5E555BC08
5E555BC17
5E555CA12
5E555CB08
5E555CB16
5E555CB33
5E555CC08
5E555DC21
5E555DC35
5E555DC39
5E555DC40
5E555DC45
5E555DC57
5E555DD01
5E555DD06
5E555DD07
5E555EA07
5E555EA08
5E555EA14
5E555FA00
5L049CC34
5L050CC34
(57)【要約】
【課題】複数種類の表示オブジェクトの組み合わせを作る際の興趣性を向上させることが可能な情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置は、表示位置制御部と表示制御部とを備える。表示位置制御部は、画面上に配置表示されている表示オブジェクトの表示位置をユーザが変更可能に制御する。表示制御部は、画面上で所定距離以内に配置表示されている複数種類の表示オブジェクトの組み合わせが所定の組み合わせ条件を満たす場合、当該組合せに基づいて、複数種類の表示オブジェクトの表示配列を変更させる。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示位置制御部と表示制御部とを備え、
前記表示位置制御部は、画面上に配置表示されている表示オブジェクトの表示位置をユーザが変更可能に制御し、
前記表示制御部は、前記画面上で所定距離以内に配置表示されている複数種類の表示オブジェクトの組み合わせが所定の組み合わせ条件を満たす場合、当該組合せに基づいて、前記複数種類の表示オブジェクトの表示配列を変更させる、
情報処理装置。
【請求項2】
前記表示位置制御部は、前記表示オブジェクトとしての原子の表示位置を前記ユーザが変更可能に制御し、
前記表示制御部は、前記画面上で前記所定距離以内に配置表示されている複数種類の原子の組み合わせが化合物であることによって前記所定の組み合わせ条件を満たす場合、当該組合せに基づいて、前記化合物の表示配列を変更させる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記複数種類の表示オブジェクトの組み合わせが前記所定の組み合わせ条件を満たすか否かに応じて、前記複数種類の表示オブジェクトの少なくとも一部または表示オブジェクトの周囲の表示色を異ならせる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
判定部をさらに備え、
前記判定部は、前記ユーザにより判定要求に係る操作が行われた場合、前記複数種類の表示オブジェクトの組み合わせが前記所定の組み合わせ条件を満たすか否かについて判定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記複数種類の表示オブジェクトの組み合わせが前記所定の組み合わせ条件を満たす場合、前記組合せの名称を、前記複数種類の表示オブジェクトと重畳しない位置に表示させる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
提示部をさらに備え、
前記提示部は、複数種類の表示オブジェクトの組み合わせに関する課題を前記ユーザに含まれる第1ユーザに提示し、
前記表示位置制御部は、前記画面上における表示オブジェクトの表示位置を前記第1ユーザが変更可能に制御し、
前記表示制御部は、前記画面上に配置表示されている表示オブジェクトについて、前記課題の正答となる組み合わせの一部を構成する第1表示オブジェクトと、前記課題の正答となる組み合わせの一部を構成しない第2表示オブジェクトとを異なる表示態様で表示させる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記表示制御部は、前記画面上に前記第1表示オブジェクトが所定時間以上配置表示されていない場合、前記画面上に前記第1表示オブジェクトを配置するための操作対象を識別可能に配置表示させる、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記提示部は、前記課題の正答となる複数の組み合わせにそれぞれ関する複数のヒントについて、前記組み合わせの一部を構成する第1表示オブジェクトの数が少ないヒントを優先して前記第1ユーザに提示する、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項9】
設定制御部をさらに備え、
前記設定制御部は、複数種類の表示オブジェクトの組み合わせに関する課題に対する第1ユーザの正答率に基づいて、前記第1ユーザが前記画面上に配置表示させることが可能な表示オブジェクトの種類の数、または、前記所定の組み合わせ条件を満たす組み合わせの種類の数を第2ユーザが設定可能に制御する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
判定部をさらに備え、
前記判定部は、前記複数種類の表示オブジェクトの組み合わせが前記所定の組み合わせ条件を満たすが前記複数種類の表示オブジェクトの表示配列が正しくない場合、前記ユーザの属性に応じて、前記複数種類の表示オブジェクトの組み合わせが前記所定の組み合わせ条件を満たすか否かの判定基準を異ならせる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記表示制御部は、前記複数種類の表示オブジェクトの組み合わせが前記所定の組み合わせ条件を満たさない場合、前記画面上に配置されている表示オブジェクトのうち、前記複数種類の表示オブジェクトに対して前記所定距離以内に配置表示されることによって前記複数種類の表示オブジェクトとの組み合わせが前記所定の組み合わせ条件を満たすことになる表示オブジェクトを識別可能に表示させる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記表示制御部は、
前記表示配列が変更された複数種類の表示オブジェクトの組み合わせを1つの操作対象として、前記ユーザに表示位置を変更可能とする第1モードと、
前記組み合わせ条件を満たさない複数種類の表示オブジェクトのそれぞれを1つの操作対象として、前記ユーザに表示位置を変更可能とする第2モードと、を切り替え可能に制御し、
前記画面上において所定画像上に前記第1モードの前記複数種類の表示オブジェクトが配置されている場合と配置されていない場合との間で、前記第1モードから前記第2モードに切り替える際に前記ユーザが操作可能な操作メニューを異ならせる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記表示制御部は、
前記表示配列が変更された複数種類の表示オブジェクトの組み合わせを1つの操作対象として、前記ユーザに表示位置を変更可能とする第1モードと、
前記組み合わせ条件を満たさない複数種類の表示オブジェクトのそれぞれを1つの操作対象として、前記ユーザに表示位置を変更可能とする第2モードと、を切り替え可能に制御し、
前記第1モードから前記第2モードに切り替える操作が前記ユーザにより行われた場合、前記画面上において所定画像上に前記複数種類の表示オブジェクトが配置されている場合と配置されていない場合との間で、前記第2モードの前記複数種類の表示オブジェクトの表示態様を異ならせる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項14】
プロセッサが、画面上における表示オブジェクトの表示位置をユーザが変更可能に制御し、
プロセッサが、前記画面上で所定距離以内に表示されている複数種類の表示オブジェクトの組み合わせが所定の組み合わせ条件を満たす場合、当該組合せに基づいて、前記複数種類の表示オブジェクトの表示配列を変更させる、
情報処理方法。
【請求項15】
プロセッサに、
画面上における表示オブジェクトの表示位置をユーザが変更可能に制御し、
前記画面上で所定距離以内に表示されている複数種類の表示オブジェクトの組み合わせが所定の組み合わせ条件を満たす場合、当該組合せに基づいて、前記複数種類の表示オブジェクトの表示配列を変更させる、
処理を実行させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、学習者の能動的な参加を取り入れたアクティブラーニングという学習方法が注目されている。具体的には、アクティブラーニングは、「主体的な学び」、「対話的な学び」および「深い学び」により実現され、従来の受動的な学び方とは異なる効果を得ることができると期待される。
【0003】
特許文献1には、アクティブラーニングにおいて各生徒が発した意見を記録し、同じような意見を持つ生徒を同じグループにしてより深いディスカッションを行う支援をする技術が開示されている。
【0004】
アクティブラーニングの1つとして、生徒が自分で問いや課題を見つけて情報収集や情報の整理・分析、まとめを主体的に行い、独自の最適な答えを見つけ出す学習方法を指す探究学習が存在する。
【0005】
例えば、中学校理科における探究学習は、2種類の物質を反応させる実験を行い、反応前とは異なる物質が生成することを見いだして理解するとともに、化学変化は原子や分子のモデルで説明できること、化合物の組成は化学式で表されること、および、化学変化は化学反応式で表されることを理解すること等を単元目標として行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記した中学校理科における探究学習において、化学変化は原子や分子のモデルで説明できることを生徒が十分に理解するためには、例えばソフトウェア画面上において、生徒自身が興味を持って、複数種類の原子(表示オブジェクト)を自由に組み合わせ試行錯誤する中で正しい化学変化を体験できることが望ましい。
【0008】
本発明の目的は、複数種類の表示オブジェクトの組み合わせを作る際の興趣性を向上させることが可能な情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る情報処理装置は、
表示位置制御部と表示制御部とを備え、
前記表示位置制御部は、画面上に配置表示されている表示オブジェクトの表示位置をユーザが変更可能に制御し、
前記表示制御部は、前記画面上で所定距離以内に配置表示されている複数種類の表示オブジェクトの組み合わせが所定の組み合わせ条件を満たす場合、当該組合せに基づいて、前記複数種類の表示オブジェクトの表示配列を変更させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、複数種類の表示オブジェクトの組み合わせを作る際の興趣性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本実施形態における教育支援システムの構成を示す図である。
【
図2】ユーザ端末の表示部に表示される教育支援画面の一例である。
【
図3】配置表示領域に配置表示されている原子群に関するユーザの操作例を説明する図である。
【
図4】配置表示領域に配置表示されている原子群に関するユーザの操作例を説明する図である。
【
図5】本実施形態におけるサーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図6】本実施形態におけるユーザ端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図7】本実施形態におけるサーバの機能構成例を示すブロック図である。
【
図8】ユーザ端末の表示部に表示される教育支援画面の一例である。
【
図9】ユーザ端末の表示部に表示される教育支援画面の一例である。
【
図10】ユーザ端末の表示部に表示される教育支援画面の一例である。
【
図11】サーバが行う処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一または同様の構成を有する。
【0013】
(教育支援システム1の構成)
図1は、本実施形態における教育支援システム1の構成を示す。
図1に示す教育支援システム1は、学習者(生徒や学生等)による学習を支援し、学習者への教育・指導を行う教員(先生や教授等)を支援する教育支援サービスを提供する。教育支援システム1は、サーバ10(教育支援サーバ)と、複数のユーザ端末20(ユーザ端末20a、ユーザ端末20b、ユーザ端末20c、ユーザ端末20d)とを備える。サーバ10およびユーザ端末20は、インターネット、イントラネット、無線LANまたは移動通信等の通信回線5を介して互いに通信可能に接続されている。なお、サーバ10は、本発明の「情報処理装置」として機能する。
【0014】
本実施形態において、ユーザ端末20a、ユーザ端末20b、ユーザ端末20c、ユーザ端末20dを使用するユーザをそれぞれユーザU1、ユーザU2、ユーザU3、ユーザU4とする。ユーザU1、ユーザU2、ユーザU3、ユーザU4をそれぞれ区別する必要がない場合は、ユーザU1、ユーザU2、ユーザU3、ユーザU4をそれぞれユーザUと表現する。本実施形態では、ユーザ端末20a、ユーザ端末20b、ユーザ端末20cを使用するユーザU1、ユーザU2およびユーザU3は学習者であり、ユーザ端末20dを使用するユーザU4は教員である。
【0015】
また、ユーザ端末20a、ユーザ端末20b、ユーザ端末20c、ユーザ端末20dをそれぞれ区別する必要がない場合は、ユーザ端末20a、ユーザ端末20b、ユーザ端末20c、ユーザ端末20dをそれぞれユーザ端末20と表現する。
【0016】
なお、教育支援システム1が備えるユーザ端末20の数は4つに限られず、少なくとも1つ以上のユーザ端末20を備えていれば良い。
【0017】
ユーザ端末20は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)、ノートPC等の情報処理端末であり、ユーザUに教育支援サービスを提供する。ユーザUは、ユーザ端末20を操作することによって、教育支援サービスにログイン(参加)して教育支援サービスの提供を受けることができる。ユーザ端末20は、例えば携帯電話機、スマートフォン、タブレット端末、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)、家庭用ゲーム機器等、どのような端末が用いられても良い。ユーザ端末20は、GPS(Global Positioning System)等を用いて検出した自身の位置をサーバ10に通知するようにしても良い。
【0018】
サーバ10は、例えば、ユーザUに関する各種情報を管理したり、教育支援サービスの一部の処理を実行したりする等、ユーザ端末20に対して教育支援サービスを提供する上でその一部の機能を担う装置である。サーバ10は、1または複数の情報処理装置から構成されていても良いし、仮想的なサーバ(クラウドサーバ等)を用いて構成されても良い。
【0019】
(教育支援サービスの概要)
次に、教育支援システム1が提供する教育支援サービスの概要を説明する。教育支援システム1が提供する教育支援サービスでは、学習者であるユーザU1,U2,U3による学習(例えば、探求学習)を支援し、教員であるユーザU4による学習者への教育・指導を支援することができる。
【0020】
本実施形態ではユーザU1,U2,U3(学習者)は、提供を受ける教育支援サービスの一例として、中学校理科における探究学習において、ソフトウェアの画面上で興味を持って複数種類の原子を自由に組み合わせ、試行錯誤する中で正しい化学変化を体験することによって、化学変化は原子や分子のモデルで説明できることを理解することができる。
【0021】
図2は、ユーザU1,U2,U3(学習者)が使用するユーザ端末20の表示部24(
図6を参照)に表示される教育支援画面30の一例を示す図である。
図2に示す教育支援画面30は、ユーザ端末20の表示部24に対するユーザU1,U2,U3の操作を介して、ユーザU1,U2,U3から、教育支援画面30の表示要求をサーバ10の受付部11a(
図7を参照)が受け付けた際に表示される。以下で説明する各画面は、サーバ10(表示制御部11c)からユーザ端末20に送信された画面表示データに基づいて表示される。
【0022】
教育支援画面30には、配置表示領域40、配置ボタン表示領域50等が含まれる。
【0023】
配置表示領域40は、原子、原子の集団である原子群、複数種類の原子が結合する(組み合わされる)ことで構成されている化合物を表示する領域である。配置表示領域40において、原子群41は、4つの水素原子(H)と2つの炭素原子(C)とが所定距離以内に配置表示されていることによって複数種類の原子の組み合わせとして配置表示されている。ここで、所定の組み合わせ条件は、自然界に存在する化合物としてサーバ10に登録されている組み合わせであることである。所定距離以内とは例えば、複数種類の原子間において少なくとも一部が接している状態を指す。
【0024】
また、化合物42は、3つの水素原子(H)と1つの窒素原子(N)とが所定距離以内に配置表示されていることによって複数種類の原子の組み合わせとして配置表示されている。化合物42は、所定の組み合わせ条件(化合物である)を満たすアンモニア(NH3)である。また、原子43は、1つのナトリウム原子(Na)として配置表示されている。
【0025】
また、化合物44は、2つの水素原子(H)と1つの酸素原子(O)とが所定距離以内に配置表示されていることによって複数種類の原子の組み合わせとして配置表示されている。化合物44は、所定の組み合わせ条件(化合物である)を満たす水(H2O)である。
【0026】
化合物44の上方には、化合物44の名称(水)を示す名称情報45が表示されている。化合物44の左下方には、はずすボタン46が表示されている。ユーザU(例えばユーザU1)によってはずすボタン46が押下されると、化合物44は、2つの水素原子(H)と1つの酸素原子(O)とに分解され、所定距離以上離して配置表示される。化合物44の右下方には、削除ボタン47が表示されている。ユーザU(例えばユーザU1)によって削除ボタン47が押下されると、化合物44は、配置表示領域40から削除されて非表示状態となる。
【0027】
配置ボタン表示領域50には、配置ボタン51,52,53,54,55,56,57,58,59,60,61,62が表示されている。ユーザU(例えばユーザU1)によって配置ボタン51が押下されると、1つの水素原子(H)が配置表示領域40に新たに配置表示される。ユーザU(例えばユーザU1)によって配置ボタン52が押下されると、1つのヘリウム原子(He)が配置表示領域40に新たに配置表示される。ユーザU(例えばユーザU1)によって配置ボタン53が押下されると、1つの炭素原子(C)が配置表示領域40に新たに配置表示される。ユーザU(例えばユーザU1)によって配置ボタン54が押下されると、1つの窒素原子(N)が配置表示領域40に新たに配置表示される。ユーザU(例えばユーザU1)によって配置ボタン55が押下されると、1つの酸素原子(O)が配置表示領域40に新たに配置表示される。ユーザU(例えばユーザU1)によって配置ボタン56が押下されると、1つのナトリウム原子(Na)が配置表示領域40に新たに配置表示される。
【0028】
ユーザU(例えばユーザU1)によって配置ボタン57が押下されると、1つの塩素原子(Cl)が配置表示領域40に新たに配置表示される。ユーザU(例えばユーザU1)によって配置ボタン58が押下されると、1つのカリウム原子(K)が配置表示領域40に新たに配置表示される。ユーザU(例えばユーザU1)によって配置ボタン59が押下されると、1つのカルシウム原子(Ca)が配置表示領域40に新たに配置表示される。ユーザU(例えばユーザU1)によって配置ボタン60が押下されると、1つの鉄原子(Fe)が配置表示領域40に新たに配置表示される。ユーザU(例えばユーザU1)によって配置ボタン61が押下されると、1つの銅原子(Cu)が配置表示領域40に新たに配置表示される。ユーザU(例えばユーザU1)によって配置ボタン62が押下されると、1つのマグネシウム原子(Mg)が配置表示領域40に新たに配置表示される。
【0029】
なお、配置ボタン表示領域50において、ユーザU(例えばユーザU1)の押下操作によって水素原子、ヘリウム原子、炭素原子、窒素原子、酸素原子、ナトリウム原子、塩素原子、カリウム原子、カルシウム原子、鉄原子、銅原子、マグネシウム原子以外の種類の原子(例えば、硫黄原子、金原子等)を配置表示領域40に新たに配置表示させるための配置ボタンを表示させても良い。また、配置ボタン表示領域50において、ユーザU(例えばユーザU1)の押下操作によって水素分子(H2)、窒素分子(N2)、酸素分子(O2)、塩素分子(Cl2)等の化合物を配置表示領域40に新たに配置表示させるための配置ボタンを表示させても良い。
【0030】
図3は、配置表示領域40に配置表示されている原子群48(
図2では、配置表示されていない)に関するユーザU(例えばユーザU1)の操作例を説明する図である。
図3Aは、配置表示領域40において、1つの鉄原子(Fe)と、1つの窒素原子(N)と、1つのヘリウム原子(He)と、1つの炭素原子(C)と、1つの酸素原子(O)と、1つの水素原子(H)と、1つのナトリウム原子(Na)とが所定距離以内に配置されている原子群48が、複数種類の原子の組み合わせとして配置表示されている様子を示している。
【0031】
図3Bは、原子群48の下方に確定ボタン70、はずすボタン71および削除ボタン72が表示されている様子を示している。ユーザU(例えばユーザU1)によって確定ボタン70が押下されると、原子群48が所定の組み合わせ条件(化合物である)を満たすか否かについて判定される。そして、原子群48が所定の組み合わせ条件(化合物である)を満たさないと判定された場合、
図3Cに示すように、原子群48が所定の組み合わせ条件(化合物である)を満たさない旨を示す表示メッセージ73(図示例では、「その組み合わせには対応していません」)が原子群48の下方に表示される。ユーザU(例えばユーザU1)によってはずすボタン71が押下されると、原子群48は、1つの鉄原子(Fe)と、1つの窒素原子(N)と、1つのヘリウム原子(He)と、1つの炭素原子(C)と、1つの酸素原子(O)と、1つの水素原子(H)と、1つのナトリウム原子(Na)とに分解され、それぞれの原子は所定距離以上離して配置表示される。ユーザUは、組み合わせ条件を満たさない複数種類の原子のそれぞれを1つの操作対象として例えばドラッグアンドドロップ操作によって表示位置を変更することができる(第2モード)。ユーザU(例えばユーザU1)によって削除ボタン72が押下されると、原子群48は、配置表示領域40から削除されて非表示状態となる。
【0032】
図4は、配置表示領域40に配置表示されている原子群80に関するユーザU(例えばユーザU1)の操作例を説明する図である。
図4Aは、配置表示領域40において、2つの水素原子(H)と1つの窒素原子(N)との表示位置が所定距離以内となっている原子群80が、複数種類の原子の組み合わせとして配置表示されている様子を示している。また、原子81が、原子群80から所定距離以上離れて、1つの水素原子(H)として配置表示されている。
【0033】
図4Bは、ユーザU(例えばユーザU1)が原子81をドラッグアンドドロップ操作して原子81の表示位置を原子群80から所定距離以内に変更した後の様子を示している。
図4Bに示すように、配置表示領域40において、3つの水素原子(H)と1つの窒素原子(N)とが所定距離以内に配置されている原子群82が、複数種類の原子の組み合わせとして配置表示されている。
【0034】
原子群82の下方には、確定ボタン83、はずすボタン84および削除ボタン85が表示されている。ユーザU(例えばユーザU1)によって確定ボタン83が押下されると、原子群82が所定の組み合わせ条件(化合物である)を満たすか否かについて判定される。そして、原子群82が所定の組み合わせ条件(化合物である)を満たす(つまり、原子群82はアンモニア(化合物)である)と判定された場合、
図4Cに示すように、原子群82を構成する3つの水素原子(H)と1つの窒素原子(N)との表示配列(表示上の並び。並び方向の角度を含む)は、所定の配列構造データに従って正しく変更され、化合物42として配置表示される(
図2も参照)。そして、化合物42の上方には、化合物42の名称(アンモニア)を示す名称情報86が表示される。ユーザUは、表示配列が変更された複数種類の原子の組み合わせ(化合物42)を1つの操作対象として例えばドラッグアンドドロップ操作によって表示位置を変更することができる(第1モード)。
【0035】
ユーザU(例えばユーザU1)によってはずすボタン84が押下されると、原子群82は、1つの水素原子(H)と、1つの水素原子(H)と、1つの水素原子(H)と、1つの窒素原子(N)とに分解され、それぞれの原子は所定距離以上離して配置表示される。ユーザU(例えばユーザU1)によって削除ボタン85が押下されると、原子群82は、配置表示領域40から削除されて非表示状態となる。
【0036】
図2~
図4を参照して説明したように、ユーザUは、ソフトウェア上で、直感的な操作を行うことによって複数種類の原子の組み合わせを試すことができる。具体的には、配置表示領域40において、原子、原子群、化合物をグラフィカルに配置表示し、ユーザUが原子をドラッグアンドドロップ操作して当該原子の表示位置を変更することによって複数種類の原子の組み合わせを自由に作ることができる。そして、自由に作った複数種類の原子の組み合わせが化学的に正しいか否か、つまり所定の組み合わせ条件(化合物である)を満たすか否かについて、ユーザUは、確定ボタンを押下することによって判定させることができる。判定の結果、所定の組み合わせ条件(化合物である)を満たさない場合、その旨を示す表示メッセージ73(
図3Cを参照)が表示されるため、ユーザUは、自由に作った複数種類の原子の組み合わせが化学的に正しくないことを容易に把握することができる。一方、所定の組み合わせ条件(化合物である)を満たす場合、化合物の名称を示す名称情報86(
図4C)が表示されるため、ユーザUは、自由に作った複数種類の原子の組み合わせが化学的に正しいことを容易に把握することができる。さらに、自由に作った複数種類の原子の表示配列が所定の配列構造データに従って正しく変更され、化合物42として配置表示されるため(
図4Cを参照)、その表示配列の変更(インタラクティブな表示動作)を見たユーザUにとって複数種類の原子の組み合わせを作る際の興趣性を向上させることができる。
【0037】
(サーバ10のハードウェア構成)
図5は、本実施形態におけるサーバ10のハードウェア構成を示すブロック図である。
図5に示すように、サーバ10は、制御部11、記憶部12、通信部13、操作入力部14およびモニタ15を備えて構成される。
【0038】
制御部11は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、マイクロプロセッサ、DSP(Digital Signal Processor)等であり、サーバ10の全体の動作を制御する。
【0039】
記憶部12の一部は、例えば、RAM(Random Access Memory)やDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成されており、制御部11による各種プログラムに基づく処理の実行時のワークエリア等として用いられる。本実施形態では、記憶部12は、複数種類の原子の表示配列を変更させるために使用(参照)可能な所定の配列構造データを記憶する。
【0040】
また、記憶部12の一部は、例えば、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリまたはHDD(Hard Disk Drive)であり、各種データおよび制御部11の処理に利用されるプログラム等を保存する。記憶部12は、各種情報および処理結果等を記録しておくための1以上のテーブル等を含むデータベースを保持することが可能である。
【0041】
記憶部12に記憶されるプログラムは、例えば、サーバ10の基本的な機能を実現するためのOS(Operating System)、各種ハードウェアを制御するためのドライバ、各種機能を実現するためのプログラム等であって、本発明の「情報処理プログラム」として機能するプログラムを含む。
【0042】
通信部13は、例えばNIC(Network Interface Controller)であり、通信回線5に接続する機能を有する。なお、通信部13は、NICに代えて、またはNICと共に、無線LAN(Local Area Network)に接続する機能、無線WAN(Wide Area Network)に接続する機能、例えばBluetooth(登録商標)等の近距離の無線通信、および赤外線通信等を可能とする機能を有しても良い。サーバ10は、通信回線5を介してユーザ端末20等と接続され、ユーザ端末20等との間で各種データの送受信を行うことができる。
【0043】
操作入力部14は、キーボードおよびマウス等で構成され、サーバ10を使用するユーザによる各種操作の入力を受け付ける。モニタ15は、例えば液晶ディスプレイ装置等であり、各種画像を表示する。
【0044】
制御部11、記憶部12、通信部13、操作入力部14およびモニタ15は、システムバス16を介して相互に電気的に接続されている。したがって、制御部11は、記憶部12へのアクセス、モニタ15に対する画像の表示、ユーザによる操作入力部14に対する操作状態の把握、および通信部13を介した各種通信網やユーザ端末20へのアクセス等を行うことができる。
【0045】
(ユーザ端末20のハードウェア構成)
図6は、本実施形態におけるユーザ端末20のハードウェア構成を示すブロック図である。
図6に示すように、ユーザ端末20は、制御部21、記憶部22、通信部23、表示部24、スピーカ25、マイク26、カメラ27および操作ボタン28等を備えて構成される。なお、ユーザ端末20は、振動部やその他のセンサを有する端末であっても良い。
【0046】
制御部21は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、マイクロプロセッサ、DSP(Digital Signal Processor)等であり、ユーザ端末20の全体の動作を制御する。
【0047】
記憶部22の一部は、例えば、RAM(Random Access Memory)やDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成されており、制御部21による各種プログラムに基づく処理の実行時のワークエリア等として用いられる。
【0048】
また、記憶部22の一部は、例えば、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリまたはHDD(Hard Disk Drive)であり、各種データおよび制御部21の処理に利用されるプログラム等を保存する。記憶部22は、各種情報および処理結果等を記録しておくための1以上のテーブル等を含むデータベースを保持することが可能である。
【0049】
記憶部22に記憶されるプログラムは、例えば、ユーザ端末20の基本的な機能を実現するためのOS(Operating System)、各種ハードウェアを制御するためのドライバ、各種機能を実現するためのプログラム等を含む。
【0050】
通信部23は、例えばNIC(Network Interface Controller)であり、通信回線5に接続する機能を有する。なお、通信部23は、NICに代えて、またはNICと共に、無線LAN(Local Area Network)に接続する機能、無線WAN(Wide Area Network)に接続する機能、例えばBluetooth(登録商標)等の近距離の無線通信、および赤外線通信等を可能とする機能を有しても良い。ユーザ端末20は、通信回線5を介してサーバ10や他のユーザ端末20等と接続され、サーバ10や他のユーザ端末20等との間で各種データの送受信を行うことができる。
【0051】
表示部24は、タッチパネルディスプレイ等であり、画像等を表示し、ユーザUによる操作を受け付けることが可能である。
【0052】
スピーカ25は、制御部21の制御を受けて各種の音を出力する。マイク26は、制御部21の制御を受けて各種の音を入力する。カメラ27は、制御部21の制御を受けて被写体を撮像する。
【0053】
操作ボタン28は、ユーザ端末20の例えば側面等に設けられ、ユーザ端末20を起動または停止させるための電源ボタンや、スピーカ25から出力される音のボリューム(音量)を調整するためのボタン等である。
【0054】
制御部21、記憶部22、通信部23、表示部24、スピーカ25、マイク26、カメラ27および操作ボタン28は、システムバス29を介して相互に電気的に接続されている。したがって、制御部21は、記憶部22へのアクセス、表示部24に対する画像の表示、ユーザUによるタッチパネルディスプレイ(表示部24)や操作ボタン28に対する操作状態の把握、マイク26への音の入力、スピーカ25からの音の出力、カメラ27に対する制御、および通信部23を介した各種通信網、サーバ10や他のユーザ端末20等へのアクセス等を行うことができる。
【0055】
図7は、本実施形態におけるサーバ10が備える制御部11の機能構成例を示すブロック図である。
図7に示すように、制御部11は、機能構成として、受付部11a、表示位置制御部11b、表示制御部11c、判定部11d、提示部11eおよび設定制御部11fを備える。なお、一般的にサーバ10の制御部11は、上記以外にも種々の機能を有しているが、ここでは、本実施形態における教育支援システム1において特徴的な機能のみを説明することとし、その他の既知の機能等については図示および説明を省略する。
【0056】
受付部11aは、ユーザU(例えば、ユーザU1)が使用するユーザ端末20の表示部24に教育支援画面30(本発明の「画面」に対応)が表示されている場合、表示部24に対するユーザUの操作(例えば、タッチ操作、ドラッグアンドドロップ操作)を受け付ける。
【0057】
表示位置制御部11bは、受付部11aにより受け付けられたユーザUの操作に基づいて、教育支援画面30上に配置表示されている原子(本発明の「表示オブジェクト」に対応)の表示位置をユーザUが変更可能に制御する。
【0058】
表示制御部11cは、教育支援画面30上で所定距離以内に配置表示されている複数種類の原子の組み合わせが所定の組み合わせ条件(化合物である)を満たす場合、当該組合せに基づいて、複数種類の原子の表示配列を変更させる。本実施形態では、表示制御部11cは、記憶部12に記憶されている所定の配列構造データを参照し、複数種類の原子の表示配列として、表示上の並びや並び方向の角度を変更させる。これにより、複数種類の原子の組み合わせを作る際の興趣性を向上させることができる。また、例えばドラッグアンドドロップ操作によって複数種類の原子の表示位置を所定距離以内に変更させるだけで、所定の組み合わせ(化合物)に基づいて自動で複数種類の原子の表示配列が変更されるため、複数種類の原子を組み合わせて化合物を作るユーザUの手間を低減させることができる。
【0059】
表示制御部11cは、複数種類の原子の組み合わせが所定の組み合わせ条件(化合物である)を満たすか否かに応じて、複数種類の原子の少なくとも一部または原子の周囲の表示色を異ならせる。例えば、表示制御部11cは、複数種類の原子の組み合わせが所定の組み合わせ条件を満たす場合、複数種類の原子の少なくとも一部または原子の周囲の表示色を緑色に設定し、複数種類の原子の組み合わせが所定の組み合わせ条件を満たさない場合、複数種類の原子の少なくとも一部または原子の周囲の表示色を灰色に設定する。これにより、ユーザUは、複数種類の原子の組み合わせが所定の組み合わせ条件を満たすか否かについて容易に把握することができる。なお、表示制御部11cは、複数種類の原子の組み合わせが所定の組み合わせ条件(化合物である)を満たすか否かに応じて、複数種類の原子の外周線の太さを異ならせても良い。この場合、表示制御部11cは、複数種類の原子の組み合わせが所定の組み合わせ条件(化合物である)を満たす場合、満たさない場合と比べて、複数種類の原子の外周線を太くしても良い。
【0060】
判定部11dは、ユーザUにより判定要求に係る操作(例えば、確定ボタン70,83の押下)が行われた場合、複数種類の原子の組み合わせが所定の組み合わせ条件(化合物である)を満たすか否かについて判定する。
【0061】
表示制御部11cは、複数種類の原子の組み合わせが所定の組み合わせ条件(化合物である)を満たす場合、組合せ(化合物)の名称を示す名称情報86を、複数種類の原子と重畳しない位置(例えば、化合物の上方位置)に表示させる。これにより、ユーザUは、所定の組み合わせ条件を満たす複数種類の表示オブジェクトの組み合わせ(化合物)の名称を容易に把握することができる。
【0062】
提示部11eは、複数種類の原子の組み合わせに関する課題を教育支援画面30上に表示させることによって、当該課題をユーザU(本発明の「第1ユーザ」に対応)に提示する。
【0063】
表示制御部11cは、教育支援画面30上に配置表示されている原子について、ユーザUに提示された課題の正答となる組み合わせの一部を構成する原子(本発明の「第1表示オブジェクト」に対応、以下、第1原子とも言う)と、課題の正答となる組み合わせの一部を構成しない原子(本発明の「第2表示オブジェクト」に対応)とを異なる表示態様で表示させる。これにより、ユーザUは、教育支援画面30上に配置表示されている原子が、課題の正答となる組み合わせの一部を構成する原子であるか否かを識別して把握することができる。
【0064】
表示制御部11cは、教育支援画面30上に第1原子が所定時間以上配置表示されていない場合、教育支援画面上に第1原子を配置するための操作対象(例えば、配置ボタン)を識別可能に配置表示させる。これにより、課題の正答となる組み合わせの一部を構成する第1原子を配置するための操作をユーザUに促して、課題の正答に到達する可能性を向上させることができる。
【0065】
提示部11eは、ユーザUに提示された課題の正答となる複数の組み合わせ(化合物)にそれぞれ関する複数のヒントについて、組み合わせの一部を構成する第1原子の数が少ないヒントを優先してユーザUに提示する。これにより、課題の正答となる複数の組み合わせのうち、構成する原子の数が少ない組み合わせ(難易度が低い組み合わせ)から作ることをユーザUに促して、課題の正答に到達する可能性を向上させることができる。
【0066】
図8は、ユーザU(学習者、例えばユーザU1)が使用するユーザ端末20の表示部24に表示される教育支援画面30の一例を示す図である。教育支援画面30には、
図2と同様に、配置表示領域40、配置ボタン表示領域50等が含まれる。配置表示領域40には、原子101が、水素原子(H)として配置表示されている。また、原子102,104が、酸素原子(O)として配置表示されている。また、原子103が、塩素原子(Cl)として配置表示されている。また、原子105が、ナトリウム原子(Na)として配置表示されている。また、原子106,107が、銅原子(Cu)として配置表示されている。
【0067】
提示部11eは、複数種類の原子の組み合わせに関する課題(図示例では、酸化によってできる物質を3種類作りましょう。)を配置表示領域40上の課題メッセージ90として表示させることによって、当該課題をユーザUに提示する。また、提示部11eは、ユーザUに提示された課題の正答となる複数の組み合わせ(化合物)にそれぞれ関する複数のヒントを配置表示領域40上のヒントメッセージ91,92,93として表示させることによって、当該ヒントをユーザUに提示する。ヒントメッセージ91は、課題の正答となる組み合わせ(化合物)に関するヒントとして、酸化によってできる物質の1つとして酸化銅(CuO)を作ることを促している。ヒントメッセージ92は、課題の正答となる組み合わせ(化合物)に関するヒントとして、酸化によってできる物質の1つとして酸化マグネシウム(MgO)を作ることを促している。ヒントメッセージ93は、課題の正答となる組み合わせ(化合物)に関するヒントとして、酸化によってできる物質の1つとして水(H2O)を作ることを促している。
【0068】
表示制御部11cは、教育支援画面30上に配置表示されている原子について、ユーザUに提示された課題の正答となる組み合わせ(CuO、MgO、H2O)の一部を構成する原子101,102,104,106,107と、課題の正答となる組み合わせの一部を構成しない原子103,105とを異なる表示態様(例えば、原子の周囲の表示色)で表示させる。例えば、表示制御部11cは、ユーザUに提示された課題の正答となる組み合わせの一部を構成する原子101,102,104,106,107の周囲の表示色を例えば、赤色に設定し、課題の正答となる組み合わせの一部を構成しない原子103,105の周囲の表示色を例えば、灰色に設定する。
【0069】
なお、表示制御部11cは、教育支援画面30上において、ユーザUに提示された課題の正答となる組み合わせの一部を構成する原子(例えば、マグネシウム原子(Mg))が所定時間(例えば、15分)以上配置表示されていない場合、教育支援画面30上に当該原子を配置するための操作対象(例えば、配置ボタン61)を識別可能に配置表示させる。
【0070】
また、提示部11eは、ユーザUに提示された課題の正答となる複数の組み合わせ(化合物)にそれぞれ関する複数のヒントについて、組み合わせの一部を構成する原子の数が少ないヒントを優先してユーザUに提示しても良い。
図8に示す例では、提示部11eは、ユーザUに提示された課題の正答となる複数の組み合わせ(CuO、MgO、H
2O)にそれぞれ関する複数のヒントについて、組み合わせの一部を構成する原子の数が2つであるヒント(酸化によってできる物質の1つとして酸化銅(CuO)、酸化マグネシウム(MgO)を作る)を、組み合わせの一部を構成する原子の数が3つであるヒント(酸化によってできる物質の1つとして水(H
2O)を作る)よりも優先して(先に)ユーザUに提示する。
【0071】
設定制御部11fは、複数種類の原子の組み合わせに関する課題に対するユーザU(例えば学習者であるユーザU1、本発明の「第1ユーザ」に対応)の正答率に基づいて、ユーザUが教育支援画面30上に配置表示させることが可能な表示オブジェクトの種類の数、または、所定の組み合わせ条件(化合物である)を満たす組み合わせの種類の数をユーザU4(教員、本発明の「第2ユーザ」に対応)が設定可能に制御する。例えば、設定制御部11fは、課題に対するユーザU1の正答率が高い場合(すなわち課題に対する理解度が高い場合)、ユーザU1が様々な原子をより自由に組み合わせ試行錯誤できるように、ユーザU1が教育支援画面30上に配置表示させることが可能な表示オブジェクトの種類の数、または、所定の組み合わせ条件(化合物である)を満たす組み合わせの種類の数を多くする。一方、設定制御部11fは、課題に対するユーザU1の正答率が低い場合(すなわち課題に対する理解度が低い場合)、ユーザU1が様々な原子をより自由に組み合わせ試行錯誤できるようにすると却ってユーザU1の理解に混乱を招く可能性があるため、ユーザU1が教育支援画面30上に配置表示させることが可能な表示オブジェクトの種類の数、または、所定の組み合わせ条件(化合物である)を満たす組み合わせの種類の数を少なくする。
【0072】
表示制御部11cは、複数種類の原子の組み合わせが所定の組み合わせ条件(化合物である)を満たさない場合、画面上に配置されている原子のうち、複数種類の原子に対して所定距離以内に配置表示されることによって複数種類の原子との組み合わせが所定の組み合わせ条件を満たすことになる原子を識別可能に表示させる。
【0073】
図9は、ユーザU(学習者、例えばユーザU1)が使用するユーザ端末20の表示部24に表示され、パズルゲームのように制限時間内に様々な化合物を作成するとユーザUに関連付けられるスコアが増えていく知識定着ゲームの画面として機能する教育支援画面110の一例を示す図である。教育支援画面110には、ヒント表示領域111、化合物生成領域112等が含まれる。化合物生成領域112には、複数種類の原子が予め配置表示されている。ユーザUは、化合物生成領域112において、原子をドラッグアンドドロップ操作して当該原子の表示位置を変更することによって、所定距離以内に配置表示されている複数種類の原子の組み合わせを自由に作ることができる。そして、ユーザUは、自由に作った複数種類の原子の組み合わせが化学的に正しいか否か、つまり所定の組み合わせ条件(化合物である)を満たすか否かについて、確定ボタン(図示せず)を押下することによって判定させる。所定の組み合わせ条件(化合物である)を満たす場合、ユーザUに関連付けられるスコアは増大し、ユーザUが作った複数種類の原子の組み合わせは化合物生成領域112から削除されて非表示状態となる。その代わり、複数種類の原子が、化合物生成領域112の上方から落下してくる等によって化合物生成領域112に新たに配置表示される。
【0074】
表示制御部11cは、化合物生成領域112において作られた複数種類の原子の組み合わせ(原子群113)が所定の組み合わせ条件(化合物である)を満たさない場合、化合物生成領域112上に配置されている原子のうち、複数種類の原子(原子群113)に対して所定距離以内に配置表示されることによって複数種類の原子との組み合わせ(NaOH:水酸化ナトリウム)が所定の組み合わせ条件を満たすことになる候補の原子114,115,116,117,118,119,120、つまり水素原子(H)をヒント表示領域111で識別可能に表示させる。
【0075】
表示制御部11cは、表示配列が変更された複数種類の原子の組み合わせを1つの操作対象として、ユーザUに表示位置を変更可能とする第1モードと、組み合わせ条件を満たさない複数種類の原子のそれぞれを1つの操作対象として、ユーザUに表示位置を変更可能とする第2モードとを切り替え可能に制御する。
【0076】
表示制御部11cは、教育支援画面30上において所定画像上に第1モードの複数種類の原子が配置されている場合と配置されていない場合との間で、第1モードから第2モードに切り替える際にユーザUが操作可能な操作メニューを異ならせる。
【0077】
表示制御部11cは、第1モードから第2モードに切り替える操作(例えば、はずすボタンの押下)がユーザUにより行われた場合、教育支援画面30上において所定画像上に複数種類の原子が配置されている場合と配置されていない場合との間で、第2モードの複数種類の原子の表示態様を異ならせる。
【0078】
図10は、教育支援画面30の配置表示領域40に配置表示されている第1モードの複数種類の原子である化合物121(NaCl:塩化ナトリウム)に関するユーザU(例えばユーザU1)の操作例を説明する図である。
図10Aにおいて、化合物121の上方には、化合物121の名称(塩化ナトリウム)を示す名称情報122が表示されている。化合物121は、例えば水をイメージさせる所定画像123上に配置されている。化合物121の左下方には、電離ボタン124が表示されている。ユーザU(例えばユーザU1)によって電離ボタン124が押下されると、
図10Bに示すように、化合物121は電離し、2つの原子イオン126,127(ナトリウムイオン、塩化イオン)に分解され、所定距離以上離して配置表示される。化合物121の右下方には、削除ボタン125が表示されている。ユーザU(例えばユーザU1)によって削除ボタン125が押下されると、化合物121は、配置表示領域40から削除されて非表示状態となる。
【0079】
なお、所定画像123は、熱をイメージさせる画像であっても良い。この場合、化合物121の左下方には、熱分解ボタン(図示せず)が表示される。そして、ユーザU(例えばユーザU1)によって熱分解ボタンが押下されると、化合物121は、原子129として示される1つのナトリウム原子(Na)と、原子130として示される1つの塩素原子(Cl)とに分解され、所定距離以上離して配置表示される(
図10Dを参照)。
【0080】
図10Cにおいて、化合物121は、
図10Aと異なり、所定画像123上に配置されていない。化合物121の左下方には、はずすボタン128が表示されている。ユーザU(例えばユーザU1)によってはずすボタン128が押下されると、
図10Dに示すように、化合物121は、原子129として示される1つのナトリウム原子(Na)と、原子130として示される1つの塩素原子(Cl)とに分解され、所定距離以上離して配置表示される。
【0081】
図10を参照して説明したように、表示制御部11cは、教育支援画面30上において所定画像123上に第1モードの複数種類の原子(化合物121)が配置されている場合(
図10A)と配置されていない場合(
図10C)との間で、化合物121の左下方に配置されているボタンを押下することによって第1モード(組み合わせ単位で表示位置を変更可能)から第2モード(組み合わせ条件を満たさない原子単位で表示位置を変更可能)に切り替える際にユーザUが操作可能な操作メニュー(電離ボタン124、または、はずすボタン128)を異ならせる。
【0082】
また、表示制御部11cは、第1モードから第2モードに切り替える操作(例えば、電離ボタン124、または、はずすボタン128の押下)がユーザUにより行われた場合、教育支援画面30上において所定画像123上に複数種類の原子(化合物121)が配置されている場合(
図10A)と配置されていない場合(
図10C)との間で、第2モードの複数種類の原子の表示態様(原子イオン126,127または原子129,130)を異ならせる。
【0083】
図11は、ユーザU(例えば、ユーザU1)が使用するユーザ端末20の表示部24に教育支援画面30が表示されている場合、表示部24に対するユーザUの操作が行われる際にサーバ10が行う処理(本発明の「情報処理方法」に対応)の一例を示すフローチャートである。
【0084】
まず、受付部11aは、ユーザUから、教育支援画面30上に配置表示されている原子の表示位置を変更する操作を受け付けたか否かについて判定する(ステップS100)。判定の結果、原子の表示位置を変更する操作を受け付けていない場合(ステップS100、NO)、処理はステップS120に遷移する。
【0085】
一方、原子の表示位置を変更する操作を受け付けた場合(ステップS100、YES)、表示位置制御部11bは、受付部11aにより受け付けられたユーザUの操作(例えば、ドラッグアンドドロップ操作)に基づいて、教育支援画面30上に配置表示されている原子の表示位置を変更させる(ステップS110)。その後、処理はステップS120に遷移する。
【0086】
ステップS120では、受付部11aは、ユーザUにより判定要求に係る操作(例えば、確定ボタン70,83の押下)が行われた否かについて判定する。判定の結果、ユーザUにより判定要求に係る操作が行われていない場合(ステップS120、NO)、処理はステップS170に遷移する。
【0087】
一方、ユーザUにより判定要求に係る操作が行われた場合(ステップS120、YES)、判定部11dは、教育支援画面30上で所定距離以内に配置表示されている複数種類の原子の組み合わせが所定の組み合わせ条件(化合物である)を満たすか否かについて判定する(ステップS130)。判定の結果、所定の組み合わせ条件(化合物である)を満たさない場合(ステップS130、NO)、表示制御部11cは、所定の組み合わせ条件(化合物である)を満たさない旨を示す表示メッセージ73(例えば、「その組み合わせには対応していません」)を表示させる(ステップS160)。その後、処理はステップS170に遷移する。
【0088】
一方、所定の組み合わせ条件(化合物である)を満たす場合(ステップS130、YES)、表示制御部11cは、教育支援画面30上で所定距離以内に配置表示されている複数種類の原子の表示配列を変更させる(ステップS140)。次に、表示制御部11cは、ユーザUが複数種類の原子の組み合わせが所定の組み合わせ条件を満たすことを容易に把握できるように、複数種類の原子の表示色を緑色に設定する(ステップS150)。その後、処理はステップS170に遷移する。
【0089】
ステップS170では、制御部11は、ユーザ端末20に対して教育支援サービスの提供が終了したか否かについて判定する。判定の結果、教育支援サービスの提供が終了していない場合(ステップS170、NO)、処理はステップS100の前に戻る。一方、教育支援サービスの提供が終了した場合(ステップS170、YES)、サーバ10は
図11に示す処理を終了する。
【0090】
以上詳しく説明したように、本実施形態では、サーバ10(情報処理装置)は、表示位置制御部11bと表示制御部11cとを備える。表示位置制御部11bは、教育支援画面30上に配置表示されている原子(表示オブジェクト)の表示位置をユーザUが変更可能に制御する。表示制御部11cは、教育支援画面30上で所定距離以内に配置表示されている複数種類の原子の組み合わせが所定の組み合わせ条件(化合物である)を満たす場合、当該組合せに基づいて、複数種類の原子の表示配列を変更させる。
【0091】
このように構成した本実施形態によれば、複数種類の原子によって化合物(組み合わせ)を作る際の興趣性を向上させることができる。また、例えばドラッグアンドドロップ操作によって複数種類の原子の表示位置を所定距離以内に変更させるだけで、所定の組み合わせ(化合物)に基づいて自動で複数種類の原子の表示配列が変更されるため、複数種類の原子を組み合わせて化合物を作るユーザUの手間を低減させることができる。
【0092】
なお、上記実施形態において、判定部11dは、複数種類の原子の組み合わせが所定の組み合わせ条件(化合物である)を満たすが複数種類の原子の表示配列(例えば、教育支援画面30上に配置表示されている原子の表示位置をユーザU(学習者、例えばユーザU1)が変更した後における複数種類の原子の表示上の並び)が正しくない場合、ユーザUの属性(例えば、学年、学習範囲の広さ)に応じて、複数種類の原子の組み合わせが所定の組み合わせ条件(化合物である)を満たすか否かの判定基準を異ならせても良い。例えば、判定部11dは、複数種類の原子の組み合わせが所定の組み合わせ条件(化合物である)を満たすが複数種類の原子の表示配列が正しくない場合、ユーザUの学年が中学2年生または中学3年生であるとき、複数種類の原子の組み合わせが所定の組み合わせ条件(化合物である)を満たすと判定する。つまり、複数種類の原子の表示配列が正しくないことは、複数種類の原子の組み合わせが所定の組み合わせ条件(化合物である)を満たすか否かについて影響を与えない。一方、判定部11dは、複数種類の原子の組み合わせが所定の組み合わせ条件(化合物である)を満たすが複数種類の原子の表示配列が正しくない場合、ユーザUの学年が高校1年生~高校3年生の何れかであるとき、複数種類の原子の組み合わせが所定の組み合わせ条件(化合物である)を満たさないと判定する。つまり、複数種類の原子の表示配列が正しくないことは、複数種類の原子の組み合わせが所定の組み合わせ条件(化合物である)を満たすか否かについて影響を与える。
【0093】
また、上記実施形態において、教育支援システム1はサーバ10を備えなくても良い。この場合、複数のユーザ端末20(ユーザ端末20a、ユーザ端末20b、ユーザ端末20c、ユーザ端末20d)は、通信回線5を介して互いに通信可能に接続される。そして、ユーザ端末20が備える制御部21は、本発明の「情報処理装置」として機能し、受付部11a、表示位置制御部11b、表示制御部11c、判定部11d、提示部11eおよび設定制御部11fを備える。
【0094】
また、上記実施形態では、ユーザ端末20に対して教育支援サービスを提供するサーバ10が本発明の「情報処理装置」として機能する例について説明したが、本発明はこれに限らない。例えば、ユーザ端末(図示せず)に対して戦争のシミュレーションに関するゲームサービスを提供するサーバ(図示せず)が本発明の「情報処理装置」として機能しても良い。この場合、サーバ(表示位置制御部11b)は、例えば、憲兵、歩兵、砲兵、工兵等の兵種(表示オブジェクト)の表示位置をユーザ(プレイヤ)が変更可能に制御する。そして、サーバ(表示制御部11c)は、画面上で所定距離以内に配置表示されている複数種類の兵種の組み合わせが所定の組み合わせ条件(所定の部隊編成である)を満たす場合、当該組合せに基づいて、複数種類の兵種の表示配列(表示上の並び。並び方向の角度を含む)を変更させる。これにより、ユーザにとって複数種類の兵種の組み合わせを作る際の興趣性を向上させることができる。また、例えばドラッグアンドドロップ操作によって複数種類の兵種の表示位置を所定距離以内に変更させるだけで、所定の陣形に基づいて自動で複数種類の兵種の表示配列が変更されるため、複数種類の兵種を組み合わせて所定の陣形を作るユーザの手間を低減させることができる。
【0095】
なお、上記実施形態では、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【0096】
<まとめ>
[汎用課題]
本発明の目的の1つは、ユーザにとっての興趣性を向上させることである。
【0097】
[付記1]に対応する課題
本発明の目的の1つは、複数種類の表示オブジェクトの組み合わせを作る際の興趣性を向上させることである。
[付記1]本実施形態に係る情報処理装置は、画面上に配置表示されている表示オブジェクトの表示位置をユーザが変更可能に制御する表示位置制御部と、画面上で所定距離以内に配置表示されている複数種類の表示オブジェクトの組み合わせが所定の組み合わせ条件を満たす場合、当該組合せに基づいて、複数種類の表示オブジェクトの表示配列を変更させる表示制御部とを備える。
上記の情報処理装置によれば、複数種類の表示オブジェクトの組み合わせを作る際の興趣性を向上させることができる。
【0098】
[付記2]に対応する課題
本発明の目的の1つは、複数種類の原子の組み合わせ(化合物)を作る際の興趣性を向上させることである。
[付記2]表示位置制御部は、表示オブジェクトとしての原子の表示位置をユーザが変更可能に制御し、表示制御部は、画面上で所定距離以内に配置表示されている複数種類の原子の組み合わせが化合物であることによって所定の組み合わせ条件を満たす場合、当該組合せに基づいて、化合物の表示配列を変更させる、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、複数種類の原子の組み合わせ(化合物)を作る際の興趣性を向上させることができる。
【0099】
[付記3]に対応する課題
本発明の目的の1つは、ユーザが、複数種類の表示オブジェクトの組み合わせが所定の組み合わせ条件を満たすか否かについて容易に把握できるようにすることである。
[付記3]表示制御部は、複数種類の表示オブジェクトの組み合わせが所定の組み合わせ条件を満たすか否かに応じて、複数種類の表示オブジェクトの少なくとも一部または表示オブジェクトの周囲の表示色を異ならせる、付記1または2に記載の情報処理装置。
これにより、ユーザは、複数種類の表示オブジェクトの組み合わせが所定の組み合わせ条件を満たすか否かについて容易に把握することができる。
【0100】
[付記4]に対応する課題
本発明の目的の1つは、判定要求に係る操作を行うことによって、複数種類の表示オブジェクトの組み合わせが所定の組み合わせ条件を満たすか否かについて判定させることである。
[付記4]ユーザにより判定要求に係る操作が行われた場合、複数種類の表示オブジェクトの組み合わせが所定の組み合わせ条件を満たすか否かについて判定する判定部をさらに備える、付記1~3の何れかに記載の情報処理装置。
これにより、ユーザは、判定要求に係る操作を行うことによって、複数種類の表示オブジェクトの組み合わせが所定の組み合わせ条件を満たすか否かについて判定させることができる。
【0101】
[付記5]に対応する課題
本発明の目的の1つは、ユーザが、所定の組み合わせ条件を満たす複数種類の表示オブジェクトの組み合わせの名称を容易に把握できるようにすることである。
[付記5]表示制御部は、複数種類の表示オブジェクトの組み合わせが所定の組み合わせ条件を満たす場合、組合せの名称を、複数種類の表示オブジェクトと重畳しない位置に表示させる、付記1~4の何れかに記載の情報処理装置。
これにより、ユーザは、所定の組み合わせ条件を満たす複数種類の表示オブジェクトの組み合わせの名称を容易に把握することができる。
【0102】
[付記6]に対応する課題
本発明の目的の1つは、ユーザが、画面上に配置表示されている表示オブジェクトが、課題の正答となる組み合わせの一部を構成する表示オブジェクトであるか否かを識別して把握できるようにすることである。
[付記6]複数種類の表示オブジェクトの組み合わせに関する課題をユーザに含まれる第1ユーザに提示する提示部をさらに備え、表示位置制御部は、画面上における表示オブジェクトの表示位置を第1ユーザが変更可能に制御する、付記1~5の何れかに記載の情報処理装置。
これにより、ユーザは、画面上に配置表示されている表示オブジェクトが、課題の正答となる組み合わせの一部を構成する表示オブジェクトであるか否かを識別して把握することができる。
【0103】
[付記7]に対応する課題
本発明の目的の1つは、課題の正答となる組み合わせの一部を構成する表示オブジェクトを配置するための操作を第1ユーザに促して、課題の正答に到達する可能性を向上させることである。
[付記7]表示制御部は、画面上に第1表示オブジェクトが所定時間以上配置表示されていない場合、画面上に第1表示オブジェクトを配置するための操作対象を識別可能に配置表示させる、付記6に記載の情報処理装置。
これにより、課題の正答となる組み合わせの一部を構成する表示オブジェクトを配置するための操作を第1ユーザに促して、課題の正答に到達する可能性を向上させることができる。
【0104】
[付記8]に対応する課題
本発明の目的の1つは、課題の正答となる複数の組み合わせのうち、構成する表示オブジェクトの数が少ない組み合わせから作ることを第1ユーザに促して、課題の正答に到達する可能性を向上させることである。
[付記8]提示部は、課題の正答となる複数の組み合わせにそれぞれ関する複数のヒントについて、組み合わせの一部を構成する第1表示オブジェクトの数が少ないヒントを優先して第1ユーザに提示する、付記6に記載の情報処理装置。
これにより、課題の正答となる複数の組み合わせのうち、構成する表示オブジェクトの数が少ない組み合わせ(難易度が低い組み合わせ)から作ることを第1ユーザに促して、課題の正答に到達する可能性を向上させることができる。
【0105】
[付記9]に対応する課題
本発明の目的の1つは、第2ユーザが、複数種類の表示オブジェクトの組み合わせに関する課題に対する第1ユーザの正答率に基づいて、第1ユーザが画面上に配置表示させることが可能な表示オブジェクトの種類の数、または、所定の組み合わせ条件を満たす組み合わせの種類の数を設定できるようにすることである。
[付記9]複数種類の表示オブジェクトの組み合わせに関する課題に対する第1ユーザの正答率に基づいて、第1ユーザが画面上に配置表示させることが可能な表示オブジェクトの種類の数、または、所定の組み合わせ条件を満たす組み合わせの種類の数を第2ユーザが設定可能に制御する設定制御部をさらに備える、付記1~8の何れかに記載の情報処理装置。
これにより、第2ユーザは、複数種類の表示オブジェクトの組み合わせに関する課題に対する第1ユーザの正答率に基づいて、第1ユーザが画面上に配置表示させることが可能な表示オブジェクトの種類の数、または、所定の組み合わせ条件を満たす組み合わせの種類の数を設定することができる。
【0106】
[付記10]に対応する課題
本発明の目的の1つは、ユーザの属性に応じて、複数種類の表示オブジェクトの組み合わせが所定の組み合わせ条件を満たすか否かの判定基準を異ならせることである。
[付記10]複数種類の表示オブジェクトの組み合わせが所定の組み合わせ条件を満たすが複数種類の表示オブジェクトの表示配列が正しくない場合、ユーザの属性に応じて、複数種類の表示オブジェクトの組み合わせが所定の組み合わせ条件を満たすか否かの判定基準を異ならせる判定部をさらに備える、付記1~9の何れかに記載の情報処理装置。
これにより、ユーザの属性に応じて、複数種類の表示オブジェクトの組み合わせが所定の組み合わせ条件を満たすか否かの判定基準を異ならせることができる。
【0107】
[付記11]に対応する課題
本発明の目的の1つは、ユーザが、画面上に配置されている表示オブジェクトのうち、所定の組み合わせ条件を満たさない複数種類の表示オブジェクトと組み合わせることによって所定の組み合わせ条件を満たすことになる表示オブジェクトを容易に把握できるようにすることである。
[付記11]表示制御部は、複数種類の表示オブジェクトの組み合わせが所定の組み合わせ条件を満たさない場合、画面上に配置されている表示オブジェクトのうち、複数種類の表示オブジェクトに対して所定距離以内に配置表示されることによって複数種類の表示オブジェクトとの組み合わせが所定の組み合わせ条件を満たすことになる表示オブジェクトを識別可能に表示させる、付記1~10の何れかに記載の情報処理装置。
これにより、ユーザは、画面上に配置されている表示オブジェクトのうち、所定の組み合わせ条件を満たさない複数種類の表示オブジェクトと組み合わせることによって所定の組み合わせ条件を満たすことになる表示オブジェクトを容易に把握することができる。
【0108】
[付記12]に対応する課題
本発明の目的の1つは、画面上において所定画像上に第1モードの複数種類の表示オブジェクトが配置されているか否かに応じて、第1モードから第2モードに切り替える際にユーザが操作可能な操作メニューを異ならせることである。
[付記12]表示制御部は、表示配列が変更された複数種類の表示オブジェクトの組み合わせを1つの操作対象として、ユーザに表示位置を変更可能とする第1モードと、組み合わせ条件を満たさない複数種類の表示オブジェクトのそれぞれを1つの操作対象として、ユーザに表示位置を変更可能とする第2モードと、を切り替え可能に制御し、画面上において所定画像上に第1モードの複数種類の表示オブジェクトが配置されている場合と配置されていない場合との間で、第1モードから第2モードに切り替える際にユーザが操作可能な操作メニューを異ならせる、付記1~11の何れかに記載の情報処理装置。
これにより、画面上において所定画像上に第1モードの複数種類の表示オブジェクトが配置されているか否かに応じて、第1モードから第2モードに切り替える際にユーザが操作可能な操作メニューを異ならせることができる。
【0109】
[付記13]に対応する課題
本発明の目的の1つは、第1モードから第2モードに切り替える操作がユーザにより行われた場合、所定画像上に複数種類の表示オブジェクトが配置されているか否かに応じて、第2モードの複数種類の表示オブジェクトの表示態様を異ならせることである。
[付記13]表示制御部は、表示配列が変更された複数種類の表示オブジェクトの組み合わせを1つの操作対象として、ユーザに表示位置を変更可能とする第1モードと、組み合わせ条件を満たさない複数種類の表示オブジェクトのそれぞれを1つの操作対象として、ユーザに表示位置を変更可能とする第2モードと、を切り替え可能に制御し、第1モードから第2モードに切り替える操作がユーザにより行われた場合、画面上において所定画像上に複数種類の表示オブジェクトが配置されている場合と配置されていない場合との間で、第2モードの複数種類の表示オブジェクトの表示態様を異ならせる、付記1~12の何れかに記載の情報処理装置。
これにより、第1モードから第2モードに切り替える操作がユーザにより行われた場合、所定画像上に複数種類の表示オブジェクトが配置されているか否かに応じて、第2モードの複数種類の表示オブジェクトの表示態様を異ならせることができる。
【0110】
[付記14]に対応する課題
本発明の目的の1つは、複数種類の表示オブジェクトの組み合わせを作る際の興趣性を向上させることである。
[付記14]本実施形態に係る情報処理方法は、プロセッサが、画面上における表示オブジェクトの表示位置をユーザが変更可能に制御し、プロセッサが、画面上で所定距離以内に表示されている複数種類の表示オブジェクトの組み合わせが所定の組み合わせ条件を満たす場合、当該組合せに基づいて、複数種類の表示オブジェクトの表示配列を変更させる。
上記の情報処理方法によれば、複数種類の表示オブジェクトの組み合わせを作る際の興趣性を向上させることができる。
【0111】
[付記15]に対応する課題
本発明の目的の1つは、複数種類の表示オブジェクトの組み合わせを作る際の興趣性を向上させることである。
[付記15]本実施形態に係る情報処理プログラムは、プロセッサに、画面上における表示オブジェクトの表示位置をユーザが変更可能に制御し、画面上で所定距離以内に表示されている複数種類の表示オブジェクトの組み合わせが所定の組み合わせ条件を満たす場合、当該組合せに基づいて、複数種類の表示オブジェクトの表示配列を変更させる、処理を実行させる。
上記の情報処理プログラムによれば、複数種類の表示オブジェクトの組み合わせを作る際の興趣性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0112】
1:教育支援システム、10:サーバ、11:制御部、11a:受付部、11b:表示位置制御部、11c:表示制御部、11d:判定部、11e:提示部、11f:設定制御部、12:記憶部、13:通信部、14:操作入力部、15:モニタ、16:システムバス、20,20a,20b,20c:ユーザ端末、21:制御部、22:記憶部、23:通信部、24:表示部、25:スピーカ、26:マイク、27:カメラ、28:操作ボタン、29:システムバス、30,110:教育支援画面、40:配置表示領域、41,48,80,82,113,121,129,130:原子群、42,44,121:化合物、43,81,101,102,103,104,105,106,107,114,115,116,117,118,119,120:原子、45,86,122:名称情報、46,71,84,128:はずすボタン、47,72,85,125:削除ボタン、50:配置ボタン表示領域、51,52,53,54,55,56,57,58,59,60,61,62:配置ボタン、70,83:確定ボタン、73:表示メッセージ、90:課題メッセージ、91,92,93:ヒントメッセージ、111:ヒント表示領域、112:化合物作成領域、123:所定画像、124:電離ボタン、126,127:原子イオン、U,U1,U2,U3,U4:ユーザ