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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024098444
(43)【公開日】2024-07-23
(54)【発明の名称】管理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/04 20120101AFI20240716BHJP
【FI】
G06Q50/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023001983
(22)【出願日】2023-01-10
(71)【出願人】
【識別番号】516140214
【氏名又は名称】booost technologies株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100218958
【弁理士】
【氏名又は名称】萩原 剛志
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高塚 智敬
(72)【発明者】
【氏名】永野 雄三
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC03
5L050CC03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】製品のGHG排出量の管理処理の負担を低減しつつ、製造工程毎のGHG排出量の導出を促進する管理装置、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】管理装置100は、第1製造工程で排出されるGHG排出量を特定するための単位プロセス型のGHG排出量情報の入力の要求を受け付けるか又は第1製造工程以前で排出されるGHG排出量を特定するためのプロセス合算型のGHG排出量情報の入力の要求を受け付ける要求受付部と、第1製造元に対して第1製造工程についての対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力又は第1製造工程以前についての対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を要求する入力要求部と、第1製造元に対して第1製造工程についての対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力又は第1製造工程以前についての対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を受け付ける入力受付部と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1製造元による第1製造工程を含む複数の製造工程を経て製造される対象製品の製造に伴い排出される温室効果ガス(GHG)排出量を管理する管理装置であって、
前記第1製造元に対して、前記第1製造工程で排出されるGHG排出量を特定するための単位プロセス型のGHG排出量情報の入力の要求を受け付けるか、または前記第1製造工程以前で排出されるGHG排出量を特定するためのプロセス合算型のGHG排出量情報の入力の要求を受け付ける要求受付部と、
前記要求受付部での受付結果に応じて、前記第1製造元に対して前記第1製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力、または前記第1製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を要求する入力要求部と、
前記第1製造元から、前記第1製造元に対して前記第1製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力、または前記第1製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を受け付け、前記第1製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報または前記第1製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報をデータベースに登録する入力受付部と
を備える、管理装置。
【請求項2】
前記複数の製造工程は、前記第1製造工程より前の第2製造元による第2製造工程を含み、
前記要求受付部は、前記第1製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力の要求を受け付けた場合、前記第2製造元に対して、前記第2製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力の要求を受け付けるか、または前記第2製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力の要求をさらに受け付け、
前記入力要求部は、前記要求受付部での受付結果に応じて、前記第2製造元に対して前記第2製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力、または前記第2製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を要求し、
前記入力受付部は、前記第2製造元から、前記第2製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力、または前記第2製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を受け付け、前記第2製造工程についての前記対象製品のGHG排出量情報または前記第2製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報を前記データベースにさらに登録する、請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
前記第1製造元に対して前記第1製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を要求した場合に、前記第1製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力の打診を受け付ける打診受付部をさらに備え、
前記複数の製造工程は、前記第1製造工程より前の第2製造元による第2製造工程を含み、
前記入力要求部は、前記打診受付部が前記第1製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力の打診を受け付けた場合、前記第1製造元に対して前記第1製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力を要求し、かつ前記第2製造元に対して前記第2製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を要求し、
前記入力受付部は、前記第2製造元から、前記第2製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を受け付け、前記第2製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報を前記データベースにさらに登録する、請求項1に記載の管理装置。
【請求項4】
前記複数の製造工程は、前記第2製造工程より前の第3製造元による第3製造工程を含み、
前記打診受付部は、前記第2製造元に対して前記第2製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を要求した場合に、前記第2製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力の打診を受け付け、
前記入力要求部は、前記打診受付部が前記第2製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力の打診を受け付けた場合、前記第2製造元に対して前記第2製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力を要求し、かつ前記第3製造元に対して前記第3製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を要求し、
前記入力受付部は、前記第3製造元から、前記第3製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を受け付け、前記第3製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報を前記データベースにさらに登録する、請求項3に記載の管理装置。
【請求項5】
前記第1製造元は、1次請負会社であり、前記第2製造元は、2次請負会社であり、前記第3製造元は、3次請負会社である、請求項4に記載の管理装置。
【請求項6】
前記複数の製造工程のそれぞれで排出されるGHG排出量は、前記対象製品の固有の一次排出原単位、または前記対象製品の種類に応じた共通の二次排出原単位に従って算定され、
前記GHG排出量情報は、前記複数の製造工程のそれぞれのGHG排出量の算定に用いられる排出原単位のうち前記一次排出原単位及び前記二次排出原単位の少なくとも一方によって算定される割合を示す情報を含む、請求項1から5の何れか1つに記載の管理装置。
【請求項7】
第1製造元による第1製造工程を含む複数の製造工程を経て製造される対象製品の製造に伴い排出される温室効果ガス(GHG)排出量を管理する管理方法であって、
要求受付部が、前記第1製造元に対して、前記第1製造工程で排出されるGHG排出量を特定するための単位プロセス型のGHG排出量情報の入力の要求を受け付けるか、または前記第1製造工程以前で排出されるGHG排出量を特定するためのプロセス合算型のGHG排出量情報の入力の要求を受け付ける段階と、
入力要求部が、前記要求受付部での受付結果に応じて、前記第1製造元に対して前記第1製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力、または前記第1製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を要求する段階と、
入力受付部が、前記第1製造元から、前記第1製造元に対して前記第1製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力、または前記第1製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を受け付け、前記第1製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報または前記第1製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報をデータベースに登録する段階と
を備える、管理方法。
【請求項8】
第1製造元による第1製造工程を含む複数の製造工程を経て製造される対象製品の製造に伴い排出される温室効果ガス(GHG)排出量を管理する管理装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記第1製造元に対して、前記第1製造工程で排出されるGHG排出量を特定するための単位プロセス型のGHG排出量情報の入力の要求を受け付けるか、または前記第1製造工程以前で排出されるGHG排出量を特定するためのプロセス合算型のGHG排出量情報の入力の要求を受け付ける要求受付部と、
前記要求受付部での受付結果に応じて、前記第1製造元に対して前記第1製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力、または前記第1製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を要求する入力要求部と、
前記第1製造元から、前記第1製造元に対して前記第1製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力、または前記第1製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を受け付け、前記第1製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報または前記第1製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報をデータベースに登録する入力受付部と
して前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電気機器ごとの二酸化炭素の排出量を算出する二酸化炭素排出量算出システムが開示されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2013-25487号公報
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の一態様に係る管理装置は、第1製造元による第1製造工程を含む複数の製造工程を経て製造される対象製品の製造に伴い排出される温室効果ガス(GHG)排出量を管理する管理装置でよい。前記管理装置は、前記第1製造元に対して、前記第1製造工程で排出されるGHG排出量を特定するための単位プロセス型のGHG排出量情報の入力の要求を受け付けるか、または前記第1製造工程以前で排出されるGHG排出量を特定するためのプロセス合算型のGHG排出量情報の入力の要求を受け付ける要求受付部を備えてよい。前記管理装置は、前記要求受付部での受付結果に応じて、前記第1製造元に対して前記第1製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力、または前記第1製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を要求する入力要求部を備えてよい。前記管理装置は、前記第1製造元から、前記第1製造元に対して前記第1製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力、または前記第1製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を受け付け、前記第1製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報または前記第1製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報をデータベースに登録する入力受付部を備えてよい。
【0004】
前記管理装置において、前記複数の製造工程は、前記第1製造工程より前の第2製造元による第2製造工程を含んでよい。前記要求受付部は、前記第1製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力の要求を受け付けた場合、前記第2製造元に対して、前記第2製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力の要求を受け付けるか、または前記第2製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力の要求をさらに受け付けてよい。前記入力要求部は、前記要求受付部での受付結果に応じて、前記第2製造元に対して前記第2製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力、または前記第2製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を要求してよい。前記入力受付部は、前記第2製造元から、前記第2製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力、または前記第2製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を受け付け、前記第2製造工程についての前記対象製品のGHG排出量情報または前記第2製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報を前記データベースにさらに登録してよい。
【0005】
いずれかの前記管理装置は、前記第1製造元に対して前記第1製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を要求した場合に、前記第1製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力の打診を受け付ける打診受付部をさらに備えてよい。前記複数の製造工程は、前記第1製造工程より前の第2製造元による第2製造工程を含んでよい。前記入力要求部は、前記打診受付部が前記第1製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力の打診を受け付けた場合、前記第1製造元に対して前記第1製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力を要求し、かつ前記第2製造元に対して前記第2製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を要求してよいい。前記入力受付部は、前記第2製造元から、前記第2製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を受け付け、前記第2製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報を前記データベースにさらに登録してよい。
【0006】
いずれかの前記管理装置において、前記複数の製造工程は、前記第2製造工程より前の第3製造元による第3製造工程を含んでよい。前記打診受付部は、前記第2製造元に対して前記第2製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を要求した場合に、前記第2製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力の打診を受け付けてよい。前記入力要求部は、前記打診受付部が前記第2製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力の打診を受け付けた場合、前記第2製造元に対して前記第2製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力を要求し、かつ前記第3製造元に対して前記第3製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を要求してよい。前記入力受付部は、前記第3製造元から、前記第3製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を受け付け、前記第3製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報を前記データベースにさらに登録してよい。
【0007】
いずれかの前記管理装置において、前記第1製造元は、1次請負会社であり、前記第2製造元は、2次請負会社であり、前記第3製造元は、3次請負会社でよい。
【0008】
いずれかの前記管理装置において、前記複数の製造工程のそれぞれで排出されるGHG排出量は、前記対象製品の固有の一次排出原単位、または前記対象製品の種類に応じた共通の二次排出原単位に従って算定されてよい。前記GHG排出量情報は、前記複数の製造工程のそれぞれのGHG排出量の算定に用いられる排出原単位のうち前記一次排出原単位及び前記二次排出原単位の少なくとも一方によって算定される割合を示す情報を含んでよい。
【0009】
本発明の一態様に係る管理方法は、第1製造元による第1製造工程を含む複数の製造工程を経て製造される対象製品の製造に伴い排出される温室効果ガス(GHG)排出量を管理する管理方法でよい。前記管理方法は、要求受付部が、前記第1製造元に対して、前記第1製造工程で排出されるGHG排出量を特定するための単位プロセス型のGHG排出量情報の入力の要求を受け付けるか、または前記第1製造工程以前で排出されるGHG排出量を特定するためのプロセス合算型のGHG排出量情報の入力の要求を受け付ける段階を備えてよい。前記管理方法は、入力要求部が、前記要求受付部での受付結果に応じて、前記第1製造元に対して前記第1製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力、または前記第1製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を要求する段階を備えてよい。前記管理方法は、入力受付部が、前記第1製造元から、前記第1製造元に対して前記第1製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力、または前記第1製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を受け付け、前記第1製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報または前記第1製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報をデータベースに登録する段階を備えてよい。
【0010】
前記本発明の一態様に係るプログラムは、第1製造元による第1製造工程を含む複数の製造工程を経て製造される対象製品の製造に伴い排出される温室効果ガス(GHG)排出量を管理する管理装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムでよい。前記プログラムは、前記第1製造元に対して、前記第1製造工程で排出されるGHG排出量を特定するための単位プロセス型のGHG排出量情報の入力の要求を受け付けるか、または前記第1製造工程以前で排出されるGHG排出量を特定するためのプロセス合算型のGHG排出量情報の入力の要求を受け付ける要求受付部として前記コンピュータを機能させてよい。前記プログラムは、前記要求受付部での受付結果に応じて、前記第1製造元に対して前記第1製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力、または前記第1製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を要求する入力要求部として前記コンピュータを機能させてよい。前記プログラムは、前記第1製造元から、前記第1製造元に対して前記第1製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力、または前記第1製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を受け付け、前記第1製造工程についての前記対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報または前記第1製造工程以前についての前記対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報をデータベースに登録する入力受付部として前記コンピュータを機能させてよい。
【0011】
なお、上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】自動車製造における企業間の取引構造の一例を示す図である。
図2】本実施形態に係るGHG排出量を管理する管理システムの全体構成の一例を示す図である。
図3】管理装置の機能ブロックの一例を示す図である。
図4】各請負会社に対して要求するGHG排出量情報の入力形式を指定する手順の一例を示すフローチャートである。
図5】プロセス合算型のGHG排出量情報の入力の要求を受けた請負会社から単位プロセス型のGHG排出量情報の入力の打診を受ける場合の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図6】ハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0014】
近年、製品を製造する工程ごとに温室効果ガス排出量(GHG排出量)を導出して、製品の製造に伴い発生するGHG排出量の全体を精度よく導出することが望まれている。ここで、工程は、原材料または素材の採集、輸送・保管、加工、部品の組立などを含む。
【0015】
そこで、本実施形態に係る管理装置100では、製品のGHG排出量の管理処理の負担を低減しつつ、製造工程ごとのGHG排出量の導出を促進する。
【0016】
製品は、複数の製造工程を経て製造される。複数の製造工程は、それぞれ異なる組織により行われる場合がある。
【0017】
例えば、自動車を製造する場合、完成車の製造会社の配下に、部品を提供する複数の部品製造会社が存在する。図1は、自動車製造における企業間の取引構造の一例を示す。自動車製造における企業間の取引構造は、いわゆるピラミッド構造を示す。ティア0は、完成品の製造会社(A社)を示す。ティア1は、完成品の製造会社に直接部品を提供する1次請負会社(B1社、B2社)を示す。ティア2は、1次請負会社に直接部品または材料を提供する2次請負会社(C1社、C2社、C3社、及びC4社)を示す。ティア3は、2次請負会社に直接部品または材料を提供する3次請負会社(D1社、D2社、D3社、およびD4社)を示す。なお、図1では、ティア0からティア3までを示すが、企業間の取引構造によっては、ティア4以前も存在する場合がある。
【0018】
完成品の製造会社は、各製造工程でのGHG排出量をそれぞれ提供されることを望んでいる。しかし、完成品の製造会社は、直接取引を行わないティア2以前の請負会社を特定できない場合がある。そのような場合、完成品の製造会社は、各製造工程でのGHG排出量を把握することが困難である。
【0019】
図2は、本実施形態に係るGHG排出量を管理する管理システム10の全体構成の一例を示す。管理システム10は、管理装置100と、複数の入力端末200とを備える。管理装置100は、ネットワーク50を介して複数の入力端末200と通信する。管理装置100は、ティア0の完成品の製造会社の担当者が操作可能な装置である。入力端末200は、ティア1~3の各請負会社の担当者が操作可能な装置である。
【0020】
管理装置100は、それぞれの入力端末200から提供される対象製品に関わるGHG排出量情報を収集して管理する。本実施形態では、管理システム10が、1つの管理装置100を備える例について説明する。しかし、管理システム100は、例えば、階層の異なるティアごと、または請負会社ごとに管理装置100を備えてよい。複数の管理装置100間で、後述のGHG排出量情報のやりとりを行ってよい。
【0021】
図3は、管理装置100の機能ブロックの一例を示す。管理装置100は、制御部110と、通信部120と、データベース130とを備える。管理装置100は、対象製品の製造に伴い排出されるGHG排出量を特定するためのGHG排出量情報を管理する。GHG排出量の導出する対象である対象製品は、複数の製造工程を経て製造される。対象製品は、例えば、自動車である。複数の製造工程は、ティア1の1次請負会社による第1製造工程、ティア2の2次請負会社による第2製造工程、及びティア3の3次請負会社による第3製造工程を含む。ティア1の1次請負会社は、第1製造元の一例である。ティア2の2次請負会社は、第2製造元の一例である。ティア3の3次請負会社は、第3製造元の一例である。
【0022】
制御部110は、CPUまたはMPU等のマイクロプロセッサ、MCU等のマイクロコントローラ等により構成されてよい。通信部120は、管理装置100内の各コンポーネント間の通信を管理する。加えて、通信部120は、インターネットなどのネットワーク50を介して、入力端末200などの外部のコンピュータと通信する。データベース130は、それぞれの入力端末200から提供される対象製品に関わるGHG排出量を記憶する。
【0023】
制御部110は、要求受付部112、入力要求部114、入力受付部116、及び打診受付部118を有する。要求受付部112は、ティア1の1次請負会社に対して、ティア1の1次請負会社の第1製造工程で排出されるGHG排出量を特定するための単位プロセス型のGHG排出量情報の入力の要求を受け付けるか、または第1製造工程以前で排出されるGHG排出量を特定するためのプロセス合算型のGHG排出量情報の入力の要求を受け付ける。
【0024】
単位プロセス型のGHG排出量情報は、いわゆるゲート・トゥ・ゲート(G2G)型のGHG排出量を特定するための情報である。単位プロセス型のGHG排出量情報は、ゲート・トゥ・ゲート型の排出原単位を含んでよい。ゲート・トゥ・ゲート型の排出原単位は、特定の製造工程で排出される特定の単位(例えば、対象製品1個あたり、対象製品の単位重量)あたりのGHG排出量を示す。
【0025】
排出原単位は、対象製品の製造において排出されるGHG排出量の実測値に基づいて定めれる一次排出原単位と、対象製品が属する種別に対して国または地域ごとの業界標準値、中央値、平均値等に基づいて定められる二次排出原単位とを含む。一次排出原単位は、二次排出原単位より精度が高い。従って、各製造工程の排出原単位は、一次排出原単位であることが好ましい。対象製品で採用される各製造工程でのすべての排出原単位のうち一次排出原単位の割合が高いほど、対象製品に対するGHG排出量の精度が高いことを意味する。そこで、各請負会社から提供されるGHG排出量情報は、排出原単位が、一次排出原単位か、二次排出原単位かを示す情報を含んでよい。また、各製造工程のGHG排出量は、一次排出原単位または二次排出原単位に従って算定されてよい。この場合、GHG排出量情報は、各製造工程のGHG排出量の算定に用いられる排出原単位のうち一次排出原単位及び二次排出原単位の少なくとも一方によって算定される割合を示す情報を含んでもよい。GHG排出量情報は、各製造工程のGHG排出量の算定に用いられる排出原単位のうち一次排出原単位によって算定される割合を示す情報(PDS:一次データ比率)を含んでもよい。
【0026】
プロセス合算型のGHG排出量情報は、いわゆるクレードル・トゥ・ゲート(C2G)型のGHG排出量を特定するための情報である。クレードル・トゥ・ゲート型のGHG排出量情報は、対象の製造工程以前で排出されるGHG排出量を特定するための情報である。すなわち、クレードル・トゥ・ゲート型のGHG排出量情報は、対象の製造工程に至るまでに排出されるGHG排出量を特定するための情報である。クレードル・トゥ・ゲート型のGHG排出量情報は、対象の製造工程以前のすべての製造工程で排出される合計のGHG排出量を特定するための情報である。クレードル・トゥ・ゲート型のGHG排出量情報は、クレードル・トゥ・ゲート型の排出原単位を含んでよい。クレードル・トゥ・ゲート型の排出原単位は、対象の製造工程以前で排出される特定の単位あたりのGHG排出量を示す。
【0027】
入力要求部114は、要求受付部112での受付結果に応じて、ティア1の1次請負会社に対して第1製造工程についての対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力、または第1製造工程以前についての対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を要求する。
【0028】
入力受付部116は、ティア1の1次請負会社から、ティア1の1次請負会社に対して第1製造工程についての対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力、または第1製造工程以前についての対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を受け付け、第1製造工程についての対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報または第1製造工程以前についての対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報をデータベース130に登録する。例えば単位プロセス型のGHG排出量情報は、ティア1の1次請負会社による対象製品の製造に帰属する(attributable)自社の燃料使用等の直接排出(Scope1)および他社から購入した電気等の使用の間接排出(Scope2)のGHG排出量情報でよい。また、プロセス合算型のGHG排出量情報は、ティア1の1次請負会社による上記GHG排出量情報に加えて、対象製品の製造に帰属する上流工程の各種GHG排出量情報を含んでよい。
【0029】
要求受付部112は、第1製造工程についての対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力の要求を受け付けた場合、ティア2の2次請負会社に対して、第2製造工程についての対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力の要求を受け付けるか、または第2製造工程以前についての対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力の要求をさらに受け付けてよい。
【0030】
入力要求部114は、要求受付部112での受付結果に応じて、ティア2の2次請負会社に対して第2製造工程についての対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力、または第2製造工程以前についての対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を要求してよい。入力受付部116は、ティア2の2次請負会社から、第2製造工程についての対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力、または第2製造工程以前についての対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を受け付け、第2製造工程についての対象製品のGHG排出量情報または第2製造工程以前についての対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報をデータベース130にさらに登録してよい。
【0031】
プロセス合算型のGHG排出量情報の入力の要求を受けた請負会社が、単位プロセス型のGHG排出量情報を提供できる場合がある。そこで、打診受付部118は、ティア1の1次請負会社に対して第1製造工程以前についての対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を要求した場合に、第1製造工程についての対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力の打診を受け付ける。なお、本実施形態では、単位プロセス型のGHG排出量情報の入力の打診を受け付けるものとしたが、打診をせずに単位プロセス型のGHG排出量情報および第2製造工程以降のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を受け付けてもよい。また、ティア1の1次請負会社は自組織内で(つまりティア2ではなくティア1において)単位プロセス型のGHG排出量情報および第2製造工程以降のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力の打診をしてよい。
【0032】
入力要求部114は、打診受付部118が第1製造工程についての対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力の打診を受け付けた場合、ティア1の1次請負会社に対して第1製造工程についての対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力を要求し、かつティア2の2次請負会社に対して第2製造工程以前についての対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を要求してよい。
【0033】
入力受付部116は、ティア2の2次請負会社から、第2製造工程以前についての対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を受け付け、第2製造工程以前についての対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報をデータベース130にさらに登録してよい。
【0034】
打診受付部118は、ティア2の2次請負会社に対して第2製造工程以前についての対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を要求した場合に、第2製造工程についての対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力の打診をさらに受け付けてよい。
【0035】
入力要求部114は、打診受付部118が第2製造工程についての対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力の打診を受け付けた場合、ティア2の2次請負会社に対して第2製造工程についての対象製品の単位プロセス型のGHG排出量情報の入力を要求し、かつティア3の3次請負会社に対して第3製造工程以前についての対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を要求してよい。
【0036】
入力受付部116は、ティア3の3次請負会社から、第3製造工程以前についての対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を受け付け、第3製造工程以前についての対象製品のプロセス合算型のGHG排出量情報をデータベース130にさらに登録してよい。
【0037】
図4は、各請負会社に対して要求するGHG排出量情報の入力形式を指定する手順の一例を示すフローチャートである。
【0038】
要求受付部112は、ティア1の1次請負会社に対するGHG排出量情報の入力形式を受け付ける(S100)。入力画面上で、ティア0の完成品の製造会社の担当者が、ティア1の1次請負会社に対して、ティア1の1次請負会社の第1製造工程で排出されるGHG排出量を特定するための単位プロセス型のGHG排出量情報の入力を要求するか、または第1製造工程以前で排出されるGHG排出量を特定するためのプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を要求するかを選択してよい。対象製品の製造に関わるティア1の1次請負会社が複数存在する場合には、要求受付部112は、それぞれの1次請負会社に対してそれぞれ別々に、GHG排出量情報の入力形式を受け付けてよい。
【0039】
入力要求部114は、ティア1の1次請負会社に対する入力形式が、単位プロセス型であるか否かを判定する(S102)。ティア1の1次請負会社に対する入力形式が、プロセス合算型である場合、入力要求部114が、ティア1の1次請負会社に対してプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を要求する(S104)。入力要求部114は、通信部120を介して、ティア1の1次請負会社の担当者宛の電子メールなどで、メッセージを送信することで、ティア1の1次請負会社に対してプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を要求してよい。
【0040】
ティア1の1次請負会社に対する入力形式が、単位プロセス型である場合、入力要求部114は、ティア1の1次請負会社に対して単位プロセス型のGHG排出量情報の入力を要求する(S106)。さらに、要求受付部112は、ティア2の2次請負会社に対するGHG排出量情報の入力形式を受け付ける(S108)。対象製品の製造に関わるティア2の2次請負会社が複数存在する場合には、要求受付部112は、それぞれの2次請負会社に対してそれぞれ別々に、GHG排出量情報の入力形式を受け付けてよい。
【0041】
入力要求部114は、ティア2の2次請負会社に対する入力形式が、単位プロセス型であるか否かを判定する(S110)。ティア2の2次請負会社に対する入力形式が、プロセス合算型である場合、入力要求部114が、ティア2の2次請負会社に対してプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を要求する(S112)。
【0042】
ティア2の2次請負会社に対する入力形式が、単位プロセス型である場合、入力要求部114は、ティア2の2次請負会社に対して単位プロセス型のGHG排出量情報の入力を要求する(S114)。さらに、入力要求部114は、ティア3の3次請負会社に対して単位プロセス型のGHG排出量情報の入力を要求する(S116)。
【0043】
以上のとおり、各請負会社に対して、単位プロセス型またはプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を要求できる。なお、ティア1の1次請負会社が入力したGHG排出量情報またはティア2の2次請負会社が入力したGHG排出量情報は、入力を要求したティア0またはティア1以外への組織への共有のためにデータベース130に記憶されてよい。また、ティア0がティア1以下から入力を受け付けた結果のGHG排出量情報は、当該ティア1以下に共有されてよい。
【0044】
図5は、プロセス合算型のGHG排出量情報の入力の要求を受けた請負会社から単位プロセス型のGHG排出量情報の入力の打診を受ける場合の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【0045】
打診受付部118は、ティア1の1次請負会社から単位プロセス型のGHG排出量情報の入力の打診を受けたかどうかを判定する(S200)。打診を受けた場合、入力要求部114が、ティア1の1次請負会社に対して単位プロセス型のGHG排出量情報の入力を要求する(S202)。さらに、入力要求部114は、ティア2の2次請負会社に対してプロセス合算型のGHG排出量情報の入力を要求する(S204)。
【0046】
さらに、打診受付部118は、ティア2の2次請負会社から単位プロセス型のGHG排出量情報の入力の打診を受けたかどうかを判定する(S206)。打診を受けた場合、入力要求部114は、ティア2の2次請負会社に対して単位プロセス型のGHG排出量情報の入力を要求する(S208)。さらに、入力要求部114は、ティア3の3次請負会社に対して単位プロセス型のGHG排出量情報の入力を要求する(S210)。
【0047】
以上のとおり、プロセス合算型のGHG排出量情報の入力の要求を受けた請負会社から単位プロセス型のGHG排出量情報の入力の打診を受け付けることで、対象製品に対する単位プロセス型のGHG排出量情報の比率をより高めることができる。
【0048】
図6は、本実施形態の態様を全体的または部分的に具現化し得るコンピュータ1200の一例を示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200に、本発明の実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーションまたは当該装置の1または複数の「部」として機能させることができる。または、当該プログラムは、コンピュータ1200に当該オペレーションまたは当該1または複数の「部」を実行させることができる。当該プログラムは、コンピュータ1200に、本発明の実施形態に係るプロセスまたは当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつかまたは全てに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
【0049】
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、及びRAM1214を含み、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されている。コンピュータ1200はまた、通信インタフェース1222、入力/出力ユニットを含み、それらは入力/出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されている。コンピュータ1200はまた、ROM1230を含む。CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。
【0050】
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブが、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納してよい。ROM1230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/またはコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。プログラムが、CR-ROM、USBメモリまたはICカードのようなコンピュータ可読記録媒体またはネットワークを介して提供される。プログラムは、コンピュータ可読記録媒体の例でもあるRAM1214、またはROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置または方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーションまたは処理を実現することによって構成されてよい。
【0051】
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、またはUSBメモリのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、またはネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0052】
また、CPU1212は、USBメモリ等のような外部記録媒体に格納されたファイルまたはデータベースの全部または必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0053】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、第1の属性の属性値が指定される、条件に一致するエントリを当該複数のエントリの中から検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0054】
上で説明したプログラムまたはソフトウェアモジュールは、コンピュータ1200上またはコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワークまたはインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスクまたはRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供する。
【0055】
コンピュータ可読媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよい。その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読媒体は、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM(登録商標))、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(RTM)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0056】
コンピュータ可読命令は、1または複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコードまたはオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。ソースコードまたはオブジェクトコードは、従来の手続型プログラミング言語を含む。従来の手続型プログラミング言語は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、またはSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語でよい。コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはプログラマブル回路に対し、ローカルにまたはローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して提供されてよい。プロセッサまたはプログラマブル回路は、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく、コンピュータ可読命令を実行してよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0057】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0058】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0059】
10 管理システム
50 ネットワーク
100 管理装置
110 制御部
112 要求受付部
114 入力要求部
116 入力受付部
118 打診受付部
120 通信部
130 データベース
200 入力端末
1200 コンピュータ
1210 ホストコントローラ
1212 CPU
1214 RAM
1220 入力/出力コントローラ
1222 通信インタフェース
1230 ROM
図1
図2
図3
図4
図5
図6