(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024098494
(43)【公開日】2024-07-23
(54)【発明の名称】半導体素子及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/336 20060101AFI20240716BHJP
H01L 29/786 20060101ALI20240716BHJP
【FI】
H01L29/78 301X
H01L29/78 617K
H01L29/78 618E
H01L29/78 301R
H01L29/78 301G
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023207003
(22)【出願日】2023-12-07
(31)【優先権主張番号】10-2023-0003698
(32)【優先日】2023-01-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】鄭 秀眞
(72)【発明者】
【氏名】姜 明吉
(72)【発明者】
【氏名】朴 範▲ちん▼
(72)【発明者】
【氏名】金 洞院
(72)【発明者】
【氏名】金 永權
(72)【発明者】
【氏名】▲ゆ▼ 烋旻
【テーマコード(参考)】
5F110
5F140
【Fターム(参考)】
5F110BB11
5F110CC10
5F110DD05
5F110EE22
5F110FF01
5F110FF02
5F110FF04
5F110GG04
5F110GG30
5F110HK04
5F110HK05
5F110HK34
5F110NN72
5F140AA00
5F140AB03
5F140AC01
5F140BA01
5F140BA03
5F140BA05
5F140BB05
5F140BB06
5F140BC15
5F140BD06
5F140BD09
5F140BD11
5F140BD12
5F140BD13
5F140BF10
5F140BF11
5F140BF15
5F140BF17
5F140BF42
5F140BF60
5F140BJ08
5F140BJ11
5F140BJ15
5F140BJ17
5F140BJ20
5F140BK18
5F140CB04
(57)【要約】 (修正有)
【課題】信頼性及び電気的特性を向上させる半導体素子を提供する。
【解決手段】半導体素子は、第1活性領域及び第2活性領域を含む基板と、一対の第1ソース/ドレインパターンSD1及びこれらの間の第1チャンネルパターンを含む第1活性領域上の第1活性パターンAP1と、一対の第2ソース/ドレインパターンSD2及びこれらの間の第2チャンネルパターンを含む第2活性領域上の第2活性パターンと、第1、第2活性パターンとの間のトレンチを満たす素子分離膜STと、第1、第2チャンネルパターン上のゲート電極であり、第1チャンネルパターン上の第1ゲート電極及び第2チャンネルパターン上の第2ゲート電極を含むゲート電極と、第1、第2ゲート電極の間に介在しこれらを互いに分離するゲートカッティングパターンと、を含む。素子分離膜STは、凹んだ上面を含み、ゲートカッティングパターンと素子分離膜の凹んだ上面との間に絶縁パターンを含む。
【選択図】
図5B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1活性領域及び第2活性領域を含む基板と、
前記第1活性領域上の第1活性パターンと、
前記第1活性パターンは、一対の第1ソース/ドレインパターン及びこれらの間の第1チャンネルパターンを含み、
前記第2活性領域上の第2活性パターンと、
前記第2活性パターンは、一対の第2ソース/ドレインパターン及びこれらの間の第2チャンネルパターンを含み、
前記第1活性パターンと前記第2活性パターンとの間のトレンチを満たす素子分離膜と、
前記第1チャンネルパターン及び前記第2チャンネルパターン上のゲート電極と、
前記ゲート電極は、前記第1チャンネルパターン上の第1ゲート電極及び前記第2チャンネルパターン上の第2ゲート電極を含み、
前記第1及び第2ゲート電極の間に介在されてこれらを互いに分離するゲートカッティングパターンと、を含み、
前記素子分離膜は、凹んだ上面を含み、
前記ゲートカッティングパターンと前記素子分離膜の前記凹んだ上面との間に絶縁パターンを含む半導体素子。
【請求項2】
前記ゲート電極と前記素子分離膜との間に絶縁パターンをさらに含む請求項1に記載の半導体素子。
【請求項3】
前記絶縁パターンの上面は、前記ゲートカッティングパターンと接する部分を含む請求項1に記載の半導体素子。
【請求項4】
前記絶縁パターンの上面上に介在される絶縁膜をさらに含む請求項1に記載の半導体素子。
【請求項5】
前記絶縁パターンは、最上端及び最下端を有し、
前記最上端と前記最下端との間の距離は、5nm乃至50nmである請求項1に記載の半導体素子。
【請求項6】
前記絶縁パターンは、SiN、SiCN、SiOC、及びSiOCNの中で少なくとも1つを含む請求項1に記載の半導体素子。
【請求項7】
前記絶縁パターンの上面は、曲面である請求項1に記載の半導体素子。
【請求項8】
前記絶縁パターンの下面は、曲面である請求項1に記載の半導体素子。
【請求項9】
前記絶縁パターンは、第1絶縁部分及び第2絶縁部分を含み、
前記第1絶縁部分は、絶縁膜によって第2絶縁部分から離隔される請求項1に記載の半導体素子。
【請求項10】
基板と、
前記基板の上の素子分離膜と、
前記素子分離膜上のゲートカッティングパターンと、
前記ゲートカッティングパターンの側壁上のゲートスペーサーと、
前記素子分離膜及び前記ゲートスペーサー上の層間絶縁膜と、
前記素子分離膜と前記層間絶縁膜との間、及び前記ゲートスペーサーと前記層間絶縁膜との間の絶縁パターンと、を含み、
前記絶縁パターンは、
前記層間絶縁膜と前記ゲートスペーサーとの間に介在される第1部分と、
前記層間絶縁膜と前記素子分離膜との間に介在される第2部分と、を含む半導体素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体素子及びその製造方法に関し、さらに詳細には電界効果トランジスタを含む半導体素子及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体素子はMOS電界効果トランジスタ(MOS(Metal Oxide Semiconductor) FET)で構成された集積回路を含む。半導体素子のサイズ及びデザインルール(Design rule)がだんだん縮小されるにつれ、MOS電界効果トランジスタのサイズ縮小(scale down)もますます加速されている。MOS電界効果トランジスタのサイズ縮小に応じて半導体素子の動作特性が低下されてしまい得る。したがって、半導体素子の高集積化による限界を克服しながら、より優れた性能の半導体素子を形成するための様々な方法が研究されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第10,516,033 B2号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は信頼性及び電気的特性が向上された半導体素子を提供することにある。
【0005】
本発明が解決しようとする他の課題は信頼性及び電気的特性が向上された半導体素子の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1活性領域及び第2活性領域を含む基板と、前記第1活性領域上の第1活性パターンであり、一対の第1ソース/ドレインパターン及びこれらの間の第1チャンネルパターンを含む第1活性パターンと、前記第2活性領域上の第2活性パターンであり、一対の第2ソース/ドレインパターン及びこれらの間の第2チャンネルパターンを含む第2活性パターンと、前記第1活性パターンと前記第2活性パターンとの間のトレンチを満たす素子分離膜と、前記第1チャンネルパターン及び前記第2チャンネルパターン上のゲート電極であり、前記第1チャンネルパターン上の第1ゲート電極及び前記第2チャンネルパターン上の第2ゲート電極を含むゲート電極と、前記第1及び第2ゲート電極の間に介在されてこれらを互いに分離するゲートカッティングパターンと、を含み、前記素子分離膜は凹んだ上面を含み、前記ゲートカッティングパターンと前記素子分離膜の前記凹んだ上面との間に絶縁パターンを含むことができる。
【0007】
本発明の概念による半導体素子は、基板と、前記基板の上の素子分離膜と、前記素子分離膜上のゲートカッティングパターンと、前記ゲートカッティングパターンの側壁上のゲートスペーサーと、前記素子分離膜及び前記ゲートスペーサー上の層間絶縁膜と、前記素子分離膜と前記層間絶縁膜との間、及び前記ゲートスペーサーと前記層間絶縁膜との間の絶縁パターンと、を含み、前記絶縁パターンは、前記層間絶縁膜と前記ゲートスペーサーとの間に介在される第1部分、及び前記層間絶縁膜と前記素子分離膜との間に介在される第2部分を含むことができる。
【0008】
本発明の概念による半導体素子は、ロジックセルを含む基板であり、前記ロジックセルは第1方向に互いに離隔されたPMOSFET領域及びNMOSFET領域を含み、前記ロジックセルは第1乃至第4境界を有し、前記第1境界及び前記第2境界は前記第1方向に交差する第2方向に互いに対向し、前記第3境界及び前記第4境界は前記第1方向に互いに対向する、基板と、前記基板上に提供されて前記PMOSFET領域上の第1活性パターン及び前記NMOSFET領域上の第2活性パターンを定義する素子分離膜であり、前記第1及び第2活性パターンは前記第2方向に延在され、前記第1及び第2活性パターンの各々の上部は前記素子分離膜上に突出され、前記第1及び第2活性パターンを横切る、素子分離膜と、前記第1方向に延在されるゲート電極と、前記第1及び第2活性パターンの前記上部に各々提供された第1ソース/ドレインパターン及び第2ソース/ドレインパターンであり、各々が前記ゲート電極の一側に隣接する第1及び第2ソース/ドレインパターンと、前記ゲート電極の両側壁上の一対のゲートスペーサーであり、前記第1方向に延在される一対のゲートスペーサーと、前記ゲート電極の上面上のゲートキャッピングパターンと、前記第1及び第2境界の中で少なくとも1つ上に提供された分離構造体と、前記第3及び第4境界の中で少なくとも1つ上に提供されたゲートカッティングパターンであり、当該ゲートカッティングパターンの下部が前記一対のゲートスペーサーの間に提供されて前記ゲート電極と前記第1方向に整列される、ゲートカッティングパターンと、前記ゲートキャッピングパターン及び前記ゲートカッティングパターン上の層間絶縁膜と、前記層間絶縁膜を貫通して前記第1及び第2ソース/ドレインパターンの中で少なくとも1つと電気的に連結される活性コンタクトと、前記層間絶縁膜及び前記ゲートキャッピングパターンを貫通して、前記ゲート電極と電気的に連結されるゲートコンタクトと、前記層間絶縁膜上の第1金属層であり、前記ゲートカッティングパターンと垂直方向に重畳されるパワー配線、並びに前記活性コンタクト及び前記ゲートコンタクトに各々電気的に連結される第1配線を含む第1金属層と、及び前記第1金属層上の第2金属層であり、前記第1金属層と電気的に連結される第2配線を含む第2金属層と、前記ゲートカッティングパターンと前記素子分離膜との間及び前記ゲート電極と前記素子分離膜との間の絶縁パターンと、を含むことができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明による半導体素子は、ゲートカッティングパターンと素子分離膜の凹んだ上面との間に絶縁パターンを含むことができる。絶縁パターンを形成することにより、ゲートカッティングパターン及びゲート電極の深さを調節することができる。したがって、ゲート電極とゲートカッティングパターンが活性パターンと接することを防止して、漏洩電流(Capacitor/Gate Leakage current)を減少させることができる。結果的に、本発明は半導体素子の電気的特性及び信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施形態による半導体素子のロジックセルを説明するための概念図である。
【
図2】本発明の実施形態による半導体素子のロジックセルを説明するための概念図である。
【
図3】本発明の実施形態による半導体素子のロジックセルを説明するための概念図である。
【
図4】本発明の実施形態による半導体素子を説明するための平面図である。
【
図6】
図5AのM領域の一実施形態を示した拡大図である。
【
図7】
図5CのN領域の一実施形態を示した拡大図である。
【
図8A】
図5AのM領域の他の実施形態を示した拡大図である。
【
図8B】
図5AのM領域の他の実施形態を示した拡大図である。
【
図8C】
図5AのM領域の他の実施形態を示した拡大図である。
【
図8D】
図5AのM領域の他の実施形態を示した拡大図である。
【
図8E】
図5AのM領域の他の実施形態を示した拡大図である。
【
図8F】
図5AのM領域の他の実施形態を示した拡大図である。
【
図9A】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
【
図9B】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
【
図10】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
【
図11A】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
【
図11B】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
【
図12A】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
【
図12B】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
【
図13】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
【
図14A】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
【
図14B】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
【
図14C】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
【
図15A】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
【
図15B】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
【
図15C】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
【
図16】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
【
図17】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1乃至
図3は本発明の実施形態による半導体素子のロジックセルを説明するための概念図である。
【0012】
図1を参照すれば、シングルハイトセル(Single Height Cell、SHC)が提供されることができる。具体的に、基板100上に第1パワー配線M1_R1及び第2パワー配線M1_R2が提供されることができる。第1パワー配線M1_R1はソース電圧VSS、一例として接地電圧が提供される通路であり得る。第2パワー配線M1_R2はドレイン電圧VDD、一例としてパワー電圧が提供される通路であり得る。
【0013】
第1パワー配線M1_R1及び第2パワー配線M1_R2の間にシングルハイトセルSHCが定義されることができる。シングルハイトセルSHCは1つの第1活性領域AR1及び1つの第2活性領域AR2を含むことができる。第1及び第2活性領域AR1、AR2の中でいずれか1つはPMOSFET領域であり、第1及び第2活性領域AR1、AR2の中で他の1つはNMOSFET領域であり得る。再び言えば、シングルハイトセルSHCは第1パワー配線M1_R1及び第2パワー配線M1_R2の間に提供されたCMOS構造を有することができる。例えば、第1活性領域AR1はNMOSFET領域であり、第2活性領域AR2はPMOSFET領域であり得る。
【0014】
第1及び第2活性領域AR1、AR2の各々は第1方向D1に第1幅W1を有することができる。シングルハイトセルSHCの第1方向D1への長さは第1高さHE1として定義されることができる。第1高さHE1は、第1パワー配線M1_R1と第2パワー配線M1_R2との間の距離(例えば、ピッチ)と実質的に同一であることができる。
【0015】
シングルハイトセルSHCは1つのロジックセルを構成することができる。本明細書で、ロジックセルは特定機能を遂行する論理素子(例えば、AND、OR、XOR、XNOR、inverter等)を意味することができる。即ち、ロジックセルは論理素子を構成するためのトランジスタ及び前記トランジスタを互いに連結する配線を含むことができる。
【0016】
図2を参照すれば、ダブルハイトセル(Double Height Cell、DHC)が提供されることができる。具体的に、基板100上に第1パワー配線M1_R1、第2パワー配線M1_R2、及び第3パワー配線M1_R3が提供されることができる。第1パワー配線M1_R1は、第2パワー配線M1_R2と第3パワー配線M1_R3との間に配置されることができる。第3パワー配線M1_R3はソース電圧VSSが提供される通路であり得る。
【0017】
第2パワー配線M1_R2と第3パワー配線M1_R3との間にダブルハイトセルDHCが定義されることができる。ダブルハイトセルDHCは2つの第1活性領域AR1及び2つの第2活性領域AR2を含むことができる。
【0018】
2つの第2活性領域AR2の中で1つは第2パワー配線M1_R2に隣接することができる。2つの第2活性領域AR2の中で他の1つは第3パワー配線M1_R3に隣接することができる。2つの第1活性領域AR1は第1パワー配線M1_R1に隣接することができる。平面視において、第1パワー配線M1_R1は2つの第1活性領域AR1の間に配置されることができる。
【0019】
ダブルハイトセルDHCの第1方向D1への長さは第2高さHE2として定義されることができる。第2高さHE2は
図1の第1高さHE1の約2倍であり得る。ダブルハイトセルDHCの2つの第1活性領域AR1は束ねられて1つの活性領域として動作することができる。
【0020】
本発明において、
図2に示したダブルハイトセルDHCはマルチハイトセルとして定義されることができる。図示しないが、マルチハイトセルは、セル高さがシングルハイトセルSHCの約3倍であるトリプルハイトセルを含むことができる。
【0021】
図3を参照すれば、基板100上に第1シングルハイトセルSHC1、第2シングルハイトセルSHC2、及びダブルハイトセルDHCが二次元的に配置されることができる。第1シングルハイトセルSHC1は第1及び第2パワー配線M1_R1、M1_R2の間に配置されることができる。第2シングルハイトセルSHC2は第1及び第3パワー配線M1_R1、M1_R3の間に配置されることができる。第2シングルハイトセルSHC2は第1シングルハイトセルSHC1と第1方向D1に隣接することができる。
【0022】
ダブルハイトセルDHCは第2及び第3パワー配線M1_R2、M1_R3の間に配置されることができる。ダブルハイトセルDHCは第1及び第2シングルハイトセルSHC1、SHC2と第2方向D2に隣接することができる。
【0023】
第1シングルハイトセルSHC1とダブルハイトセルDHCとの間、及び第2シングルハイトセルSHC2とダブルハイトセルDHCとの間に分離構造体DBが提供されることができる。分離構造体DBによって、ダブルハイトセルDHCの活性領域は、第1及び第2シングルハイトセルSHC1、SHC2の各々の活性領域から電気的に分離されることができる。
【0024】
図4は本発明の実施形態による半導体素子を説明するための平面図である。
図5A乃至
図5Eは各々
図4のA-A’線、B-B’線、C-C’線、D-D’線、及びE-E’線に沿う断面図である。
【0025】
図4及び
図5A乃至
図5Eに図示された半導体素子は、第1乃至第3シングルハイトセルSHC1、SHC2、SHC3をより具体的に示した一例である。第2シングルハイトセルSHC2は第1シングルハイトセルSHC1と第1方向D1に隣接することができる。第3シングルハイトセルSHC3は第2シングルハイトセルSHC2と第1方向D1に隣接することができる。
【0026】
図4は第1シングルハイトセルSHC1と第2及び第3シングルハイトセルSHC2、SHC3の各々の一部を示したものである。各々の第1乃至第2シングルハイトセルSHC1、SHC2、SHC3上にはロジック回路を構成するロジックトランジスタが配置されることができる。基板100はシリコン、ゲルマニウム、シリコン-ゲルマニウム等を含む半導体基板であるか、或いは化合物半導体基板であり得る。一例として、基板100はシリコン基板であり得る。
【0027】
基板100は第1PMOSFET領域PR1、第2PMOSFET領域PR2、第1NMOSFET領域NR1、及び第2NMOSFET領域NR2を有することができる。第1PMOSFET領域PR1、第2PMOSFET領域PR2、第1NMOSFET領域NR1、及び第2NMOSFET領域NR2の各々は、第2方向D2に延在されることができる。第1シングルハイトセルSHC1は第2NMOSFET領域NR2及び第2PMOSFET領域PR2を含むことができ、第2シングルハイトセルSHC2は第2NMOSFET領域NR2を含むことができる。第3シングルハイトセルSHC3は第1PMOSFET領域PR1を含むことができる。
【0028】
基板100の上部に形成されたトレンチTRによって第1活性パターンAP1及び第2活性パターンAP2が定義されることができる。第1活性パターンAP1は各々の第1及び第2PMOSFET領域PR1、PR2上に提供されることができる。第2活性パターンAP2は各々の第1及び第2NMOSFET領域NR1、NR2上に提供されることができる。第1及び第2活性パターンAP1、AP2は第2方向D2に延在されることができる。第1及び第2活性パターンAP1、AP2は基板100の一部として、垂直に突出された部分であり得る。
【0029】
素子分離膜STがトレンチTRを満たすことができる。素子分離膜STはシリコン酸化膜を含むことができる。素子分離膜STは後述する第1及び第2チャンネルパターンCH1、CH2を覆わないことができる。素子分離膜STは凹んだ上面を含むことができる。
【0030】
第1及び第2活性パターンAP1、AP2と素子分離膜STとの間にライナー膜OLIが介在されることができる。ライナー膜OLIは第1及び第2活性パターンAP1、AP2の各々の側壁を直接覆うことができる。再び言えば、ライナー膜OLIはトレンチTRの側壁を直接覆うことができる。ライナー膜OLIはトレンチTRの底を直接覆うことができる。例えば、ライナー膜OLIはシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、又はこれらの組み合わせを含むことができる。本発明の一実施形態として、ライナー膜OLIは素子分離膜STと同一な物質を含むことができ、この時ライナー膜OLIと素子分離膜STとの間の境界は現れないことができる。
【0031】
第1活性パターンAP1上に第1チャンネルパターンCH1が提供されることができる。第2活性パターンAP2上に第2チャンネルパターンCH2が提供されることができる。第1チャンネルパターンCH1及び第2チャンネルパターンCH2の各々は、順に積層された第1半導体パターンSP1、第2半導体パターンSP2、及び第3半導体パターンSP3を含むことができる。第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3は垂直方向(即ち、第3方向D3)に互いに離隔されることができる。
【0032】
第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3の各々はシリコン(Si)、ゲルマニウムGE、又はシリコン-ゲルマニウム(SiGe)を含むことができる。例えば、第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3の各々は結晶質シリコン(crystalline silicon)を含むことができる。
【0033】
第1活性パターンAP1上に複数の第1ソース/ドレインパターンSD1が提供されることができる。第1活性パターンAP1の上部に複数の第1リセスRS1が形成されることができる。第1ソース/ドレインパターンSD1が第1リセスRS1内に各々提供されることができる。第1ソース/ドレインパターンSD1は第1導電型(例えば、n型)の不純物領域であり得る。一対の第1ソース/ドレインパターンSD1の間に第1チャンネルパターンCH1が介在されることができる。再び言えば、積層された第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3が一対の第1ソース/ドレインパターンSD1を互いに連結することができる。
【0034】
第2活性パターンAP2上に複数の第2ソース/ドレインパターンSD2が提供されることができる。第2活性パターンAP2の上部に複数の第2リセスRS2が形成されることができる。第2ソース/ドレインパターンSD2が第2リセスRS2内に各々提供されることができる。第2ソース/ドレインパターンSD2は第2導電型(例えば、p型)の不純物領域であり得る。一対の第2ソース/ドレインパターンSD2の間に第2チャンネルパターンCH2が介在されることができる。再び言えば、積層された第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3が一対の第2ソース/ドレインパターンSD2を互いに連結することができる。
【0035】
第1及び第2ソース/ドレインパターンSD1、SD2は選択的エピタキシャル成長(SEG)工程で形成されたエピタキシャルパターンであり得る。一例として、第1及び第2ソース/ドレインパターンSD1、SD2の各々の上面は、第3半導体パターンSP3の上面と実質的に同一なレベルに位置することができる。他の例として、第1及び第2ソース/ドレインパターンSD1、SD2の各々の上面は、第3半導体パターンSP3の上面より高いことができる。第1及び第2ソース/ドレインパターンSD1、SD2の側面及び下面上に絶縁パターンIPが提供されることができる。前記絶縁パターンIPの厚さはゲート絶縁膜GIの厚さより大きいことができる。絶縁パターンIPは第1及び第2チャンネルパターンCH1、CH2と直接接することができる。絶縁パターンIPはゲート電極GEとゲート絶縁膜GIによって離隔されることができる(
図5D参照)。
【0036】
第1ソース/ドレインパターンSD1は基板100の半導体元素の格子定数より大きい格子定数を有する半導体元素(例えば、SiGe)を含むことができる。したがって、一対の第1ソース/ドレインパターンSD1は、それらの間の第1チャンネルパターンCH1に圧縮応力(compressive stress)を提供することができる。第2ソース/ドレインパターンSD2は基板100と同一な半導体元素(例えば、Si)を含むことができる。
【0037】
第1及び第2チャンネルパターンCH1、CH2上にゲート電極GEが提供されることができる。各々のゲート電極GEは第1及び第2チャンネルパターンCH1、CH2を横切り、第1方向D1に延在されることができる。各々のゲート電極GEは第1及び第2チャンネルパターンCH1、CH2と垂直に重畳されることができる。ゲート電極GEは第1ピッチに応じて第2方向D2に配列されることができる。
【0038】
ゲート電極GEは、活性パターンAP1又はAP2と第1半導体パターンSP1との間に介在された第1内側電極PO1、第1半導体パターンSP1と第2半導体パターンSP2との間に介在された第2内側電極PO2、第2半導体パターンSP2と第3半導体パターンSP3との間に介在された第3内側電極PO3、及び第3半導体パターンSP3上の外側電極PO4を含むことができる。
【0039】
図5Aを参照すれば、ゲート電極GEは第1乃至第3半導体パターンSP1-SP3の各々の上面TS、底面BS、及び両側壁SW上に提供されることができる。再び言えば、本実施形態によるトランジスタは、ゲート電極GEがチャンネルを3次元で囲む3次元電界効果トランジスタ(例えば、MBCFET又はGAAFET)であり得る。
【0040】
図4を再び参照すれば、第1シングルハイトセルSHC1は第2方向D2に互いに対向する第1境界BD1及び第2境界BD2を有することができる。第1及び第2境界BD1、BD2は第1方向D1に延在されることができる。第1シングルハイトセルSHC1は第1方向D1に互いに対向する第3境界BD3及び第4境界BD4を有することができる。第3及び第4境界BD3、BD4は第2方向D2に延在されることができる。
【0041】
ゲートカッティングパターンCTが第1乃至第3シングルハイトセルSHC1、SHC2、SHC3の各々の第2方向D2への境界上に配置されることができる。例えば、ゲートカッティングパターンCTが第1シングルハイトセルSHC1の第3及び第4境界BD3、BD4上に配置されることができる。ゲートカッティングパターンCTは第3境界BD3に沿って前記第1ピッチで配列されることができる。ゲートカッティングパターンCTは第4境界BD4に沿って前記第1ピッチで配列されることができる。平面視において、第3及び第4境界BD3、BD4上のゲートカッティングパターンCTはゲート電極GE上に各々重畳されるように配置されることができる。ゲートカッティングパターンCTはシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、又はこれらの組み合わせのような絶縁材料を含むことができる。
【0042】
第1シングルハイトセルSHC1上のゲート電極GEは、第2シングルハイトセルSHC2上のゲート電極GEとゲートカッティングパターンCTによって互いに分離されることができる。第1シングルハイトセルSHC1上のゲート電極GEとそれと第1方向D1に整列された第2及び第3シングルハイトセルSHC2、SHC3上のゲート電極GEの間にゲートカッティングパターンCTが介在されることができる。再び言えば、第1方向D1に延在されるゲート電極GEがゲートカッティングパターンPPによって複数のゲート電極GEに分離されることができる。
【0043】
図4及び
図5A乃至
図5Eを再び参照すれば、ゲート電極GEの外側電極PO4の両側壁上に一対のゲートスペーサーGSが各々配置されることができる。ゲートスペーサーGSはゲート電極GEに沿って第1方向D1に延在されることができる。ゲートスペーサーGSの上面はゲート電極GEの上面より高いことができる。ゲートスペーサーGSの上面は後述する第1層間絶縁膜110の上面と共面をなすことができる。ゲートスペーサーGSはSiCN、SiCON、及びSiNの中で少なくとも1つを含むことができる。他の例として、ゲートスペーサーGSはSiCN、SiCON、及びSiNの中で少なくとも2つで成された多重膜(multi-layer)を含むことができる。
【0044】
ゲート電極GE上にゲートキャッピングパターンGPが提供されることができる。ゲートキャッピングパターンGPはゲート電極GEに沿って第1方向D1に延在されることができる。ゲートキャッピングパターンGPは後述する第1及び第2層間絶縁膜110、120に対してエッチング選択性がある物質を含むことができる。具体的に、ゲートキャッピングパターンGPはSiON、SiCN、SiCON、及びSiNの中で少なくとも1つを含むことができる。
【0045】
ゲート電極GEと第1チャンネルパターンCH1との間及びゲート電極GEと第2チャンネルパターンCH2との間にゲート絶縁膜GIが介在されることができる。ゲート絶縁膜GIは、第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3の各々の上面TS、底面BS、及び両側壁SW1、SW2を覆うことができる。ゲート絶縁膜GIは、ゲート電極GE下の素子分離膜STの上面を覆うことができる。ゲート絶縁膜GIはカッティングパターンCTの側壁を覆うことができる(
図5A参照)。
【0046】
本発明の一実施形態として、ゲート絶縁膜GIはシリコン酸化膜、シリコン酸化窒化膜、及び/又は高誘電膜を含むことができる。前記高誘電膜は、シリコン酸化膜より誘電率が高い高誘電率物質を含むことができる。一例として、前記高誘電率物質はハフニウム酸化物、ハフニウムシリコン酸化物、ハフニウムジルコニウム酸化物、ハフニウムタンタル酸化物、ランタン酸化物、ジルコニウム酸化物、ジルコニウムシリコン酸化物、タンタル酸化物、チタニウム酸化物、バリウムストロンチウムチタニウム酸化物、バリウムチタニウム酸化物、ストロンチウムチタニウム酸化物、リチウム酸化物、アルミニウム酸化物、鉛スカンジウムタンタル酸化物、及び鉛亜鉛ニオブ酸塩の中で少なくとも1つを含むことができる。
【0047】
他の実施形態として、本発明の半導体素子はネガティブキャパシタ(Negative Capacitor)を利用したNC(Negative Capacitance)FETを含むことができる。例えば、ゲート絶縁膜GIは強誘電体特性を有する強誘電体物質膜と、常誘電体特性を有する常誘電体物質膜を含むことができる。
【0048】
強誘電体物質膜は負のキャパシタンスを有することができ、常誘電体物質膜は正のキャパシタンスを有することができる。例えば、2つ以上のキャパシタが直列連結され、各々のキャパシタのキャパシタンスが正の値を有する場合、全体のキャパシタンスは各々の個別キャパシタのキャパシタンスより減少するようになる。反面、直列連結された2つ以上のキャパシタのキャパシタンスの中で少なくとも1つが負の値を有する場合、全体キャパシタンスは正の値を有しながら、各々の個別キャパシタンスの絶対値より大きいことができる。
【0049】
負のキャパシタンスを有する強誘電体物質膜と、正のキャパシタンスを有する常誘電体物質膜が直列に連結される場合、直列に連結された強誘電体物質膜及び常誘電体物質膜の全体的なキャパシタンス値は増加することができる。全体的なキャパシタンス値が増加することを利用して、強誘電体物質膜を含むトランジスタは常温で60mV/decade未満のサブスレッショルドスイング(subthreshold swing(SS))を有することができる。
【0050】
強誘電体物質膜は強誘電体特性を有することができる。強誘電体物質膜は、ハフニウム酸化物(hafnium oxide)、ハフニウムジルコニウム酸化物(hafnium zirconium oxide)、バリウムストロンチウムチタニウム酸化物(barium strontium titanium oxide)、バリウムチタニウム酸化物(barium titanium oxide)、及び鉛ジルコニウムチタニウム酸化物(lead zirconium titanium oxide)の中で少なくとも1つを含むことができる。ここで、一例として、ハフニウムジルコニウム酸化物(hafnium zirconium oxide)はハフニウム酸化物(hafnium oxide)にジルコニウム(Zr)がドーピングされた物質であり得る。他の例として、ハフニウムジルコニウム酸化物(hafnium zirconium oxide)はハフニウム(Hf)とジルコニウム(Zr)と酸素(O)の化合物であってもよい。
【0051】
強誘電体物質膜はドーピングされたドーパントをさらに含むことができる。例えば、ドーパントはアルミニウム(Al)、チタニウム(Ti)、ニオビウム(Nb)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、マグネシウム(Mg)、シリコン(Si)、カルシウム(Ca)、セリウムCE、ジスプロシウム(Dy)、エルビウム(Er)、ガドリニウム(Gd)、ゲルマニウムGE、スカンジウムSC、ストロンチウム(Sr)、及びスズ(Sn)の中で少なくとも1つを含むことができる。強誘電体物質膜がどのような強誘電体材料を含むかによって、強誘電体物質膜に含まれたドーパントの種類は変わることができる。
【0052】
強誘電体物質膜がハフニウム酸化物を含む場合、強誘電体物質膜に含まれたドーパントは、ガドリニウム(Gd)、シリコン(Si)、ジルコニウム(Zr)、アルミニウム(Al)、及びイットリウム(Y)の中で少なくとも1つを含むことができる。
【0053】
ドーパントがアルミニウム(Al)である場合、強誘電体物質膜は3乃至8at%(atomic%)のアルミニウムを含むことができる。ここで、ドーパントの比率はハフニウム及びアルミニウムの合計に対するアルミニウムの比率であり得る。
【0054】
ドーパントがシリコン(Si)である場合、強誘電体物質膜は2乃至10at%のシリコンを含むことができる。ドーパントがイットリウム(Y)である場合、強誘電体物質膜は2乃至10at%のイットリウムを含むことができる。ドーパントがガドリニウム(Gd)である場合、強誘電体物質膜は1乃至7at%のガドリニウムを含むことができる。ドーパントがジルコニウム(Zr)である場合、強誘電体物質膜は50乃至80at%のジルコニウムを含むことができる。
【0055】
常誘電体物質膜は常誘電体特性を有することができる。常誘電体物質膜は、シリコン酸化物(silicon oxide)及び高誘電率を有する金属酸化物の中で少なくとも1つを含むことができる。常誘電体物質膜に含まれた金属酸化物は、例えばハフニウム酸化物(hafnium oxide)、ジルコニウム酸化物(zirconium oxide)、及びアルミニウム酸化物(aluminum oxide)の中で少なくとも1つを含むことができるが、これに制限されることではない。
【0056】
強誘電体物質膜及び常誘電体物質膜は同一な物質を含むことができる。強誘電体物質膜は強誘電体特性を有するが、常誘電体物質膜は強誘電体特性を有しなくともよい。例えば、強誘電体物質膜及び常誘電体物質膜がハフニウム酸化物を含む場合、強誘電体物質膜に含まれたハフニウム酸化物の結晶構造は常誘電体物質膜に含まれたハフニウム酸化物の結晶構造と異なる。
【0057】
強誘電体物質膜は強誘電体特性を有する厚さを有することができる。強誘電体物質膜の厚さは、0.5乃至10nmであり得るが、これに制限されることではない。各々の強誘電体物質ごとに強誘電体特性を示す臨界厚さが異なるので、強誘電体物質膜の厚さは強誘電体物質に応じて異なることができる。
【0058】
一例として、ゲート絶縁膜GIは1つの強誘電体物質膜を含むことができる。他の例として、ゲート絶縁膜GIは相互間で離隔された複数の強誘電体物質膜を含むことができる。ゲート絶縁膜GIは複数の強誘電体物質膜と、複数の常誘電体物質膜が交互に積層された積層膜構造を有することができる。
【0059】
図4及び
図5A乃至
図5Eを再び参照すれば、ゲート電極GEは、第1金属パターン、及び前記第1金属パターン上の第2金属パターンを含むことができる。第1金属パターンはゲート絶縁膜GI上に提供されて、第1乃至第3半導体パターンSP1-SP3に隣接することができる。第1金属パターンはトランジスタの閾値電圧を調節する仕事関数金属を含むことができる。第1金属パターンの厚さ及び組成を調節して、トランジスタの目的とする閾値電圧を達成することができる。例えば、ゲート電極GEの第1乃至第3内側電極PO1-PO3は仕事関数金属である第1金属パターンで構成されることができる。
【0060】
第1金属パターンは金属窒化膜を含むことができる。例えば、第1金属パターンはチタニウム(Ti)、タンタル(Ta)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)、及びモリブデン(Mo)から成る群から選択された少なくとも1つの金属及び窒素(N)を含むことができる。さらに、第1金属パターンは炭素(C)をさらに含んでもよい。第1金属パターンは、積層された複数の仕事関数金属膜を含むことができる。
【0061】
第2金属パターンは第1金属パターンに比べて抵抗が低い金属を含むことができる。例えば、第2金属パターンはタングステン(W)、アルミニウム(Al)、チタニウム(Ti)、及びタンタル(Ta)から成る群から選択された少なくとも1つの金属を含むことができる。例えば、ゲート電極GEの外側電極PO4は前記第1金属パターンのみならず、第1金属パターン上の第2金属パターンをさらに含むことができる。
【0062】
基板100上に第1層間絶縁膜110が提供されることができる。第1層間絶縁膜110はゲートスペーサーGS及び第1及び第2ソース/ドレインパターンSD1、SD2を覆うことができる。より具体的に、第1層間絶縁膜110は絶縁パターンIPの上面を直接覆うことができる。第1層間絶縁膜110の上面は、ゲートキャッピングパターンGPの上面及びゲートスペーサーGSの上面と実質的に共面をなすことができる。第1層間絶縁膜110上に、ゲートキャッピングパターンGPを覆う第2層間絶縁膜120が配置されることができる。第2層間絶縁膜120上に第3層間絶縁膜130が提供されることができる。第3層間絶縁膜130上に第4層間絶縁膜140が提供されることができる。一例として、第1乃至第4層間絶縁膜110-140はシリコン酸化膜を含むことができる。
【0063】
シングルハイトセルSHCは第2方向D2に互いに対向する第1境界BD1及び第2境界BD2を有することができる。第1及び第2境界BD1、BD2は第1方向D1に延びることができる。シングルハイトセルSHCは第1方向D1に互いに対向する第3境界BD3及び第4境界BD4を有することができる。第3及び第4境界BD3、BD4は第2方向D2に延びることができる。
【0064】
シングルハイトセルSHCの両側に第2方向D2に互いに対向する一対の分離構造体DBが提供されることができる。例えば、一対の分離構造体DBはシングルハイトセルSHCの第1及び第2境界BD1、BD2上に各々提供されることができる。分離構造体DBは第1方向D1にゲート電極GEと平行に延在されることができる。分離構造体DBとそれに隣接するゲート電極GEとの間のピッチは前記第1ピッチと同一であることができる。
【0065】
分離構造体DBは第1及び第2層間絶縁膜110、120を貫通して、第1及び第2活性パターンAP1、AP2の内部に延びることができる。分離構造体DBは第1及び第2活性パターンAP1、AP2の各々の上部を貫通することができる。分離構造体DBは、シングルハイトセルSHCの活性領域を隣接する他のセルの活性領域から電気的に分離させることができる。
【0066】
第1及び第2層間絶縁膜110、120を貫通して第1及び第2ソース/ドレインパターンSD1、SD2と各々電気的に連結される活性コンタクトACが提供されることができる。一対の活性コンタクトACが、ゲート電極GEの両側に各々提供されることができる。平面視において、活性コンタクトACは第1方向D1に延在されるバー形状を有することができる。
【0067】
活性コンタクトACは自己整列(セルフアライン)されたコンタクト(self-aligned conatact)であり得る。再び言えば、活性コンタクトACはゲートキャッピングパターンGP及びゲートスペーサーGSを利用して自己整列的に形成されることができる。例えば、活性コンタクトACはゲートスペーサーGSの側壁の少なくとも一部を覆うことができる。図示しないが、活性コンタクトACは、ゲートキャッピングパターンGPの上面の一部を覆うことができる。
【0068】
活性コンタクトACと第1ソース/ドレインパターンSD1との間、及び活性コンタクトACと第2ソース/ドレインパターンSD2との間の各々に金属-半導体化合物層SC、例えばシリサイド層が各々介在されることができる。活性コンタクトACは、金属-半導体化合物層SCを通じてソース/ドレインパターンSD1、SD2と電気的に連結されることができる。例えば、金属-半導体化合物層SCはチタニウム-シリサイド、タンタル-シリサイド、タングステン-シリサイド、ニッケル-シリサイド、及びコバルト-シリサイドの中で少なくとも1つを含むことができる。
【0069】
第2層間絶縁膜120及びゲートキャッピングパターンGPを貫通してゲート電極GEと各々電気的に連結されるゲートコンタクトGCが提供されることができる。平面視において、ゲートコンタクトGCは、第1活性領域AR1及び第2活性領域AR2に各々重畳されるように配置されることができる。一例として、ゲートコンタクトGCが第1活性パターンAP1上に提供されることができる(
図5D参照)。
【0070】
本発明の一実施形態として、
図5Dを参照すれば、ゲートコンタクトGCに隣接する活性コンタクトACの上部は上部絶縁パターンUIPで満たされることができる。上部絶縁パターンUIPの底面はゲートコンタクトGCの底面より低いことができる。再び言えば、ゲートコンタクトGCに隣接する活性コンタクトACの上面は、上部絶縁パターンUIPによってゲートコンタクトGCの底面より低く下げることができる。したがって、ゲートコンタクトGCがそれと隣接する活性コンタクトACと接触してショートが発生する問題を防止することができる。
【0071】
活性コンタクトAC及びゲートコンタクトGCの各々は、導電パターンFM、及び導電パターンFMを囲むバリアーパターンBMを含むことができる。例えば、導電パターンFMはアルミニウム、銅、タングステン、モリブデン、及びコバルトの中で少なくとも1つの金属を含むことができる。バリアーパターンBMは導電パターンFMの側壁及び底面を覆うことができる。バリアーパターンBMは金属膜/金属窒化膜を含むことができる。前記金属膜はチタニウム、タンタル、タングステン、ニッケル、コバルト、及び白金の中で少なくとも1つを含むことができる。前記金属窒化膜はチタニウム窒化膜(TiN)、タンタル窒化膜(TaN)、タングステン窒化膜(WN)、ニッケル窒化膜(NiN)、コバルト窒化膜(CoN)、及び白金窒化膜(PtN)の中で少なくとも1つを含むことができる。
【0072】
第3層間絶縁膜130内に第1金属層M1が提供されることができる。例えば、第1金属層M1は第1パワー配線M1_R1、第2パワー配線M1_R2、及び第1配線M1_Iを含むことができる。第1金属層M1の配線M1_R1、M1_R2、M1_Iの各々は第2方向D2に互いに平行に延在されることができる。
【0073】
具体的に、第1及び第2パワー配線M1_R1、M1_R2はシングルハイトセルSHCの第3及び第4境界BD3、BD4上に各々提供されることができる。第1パワー配線M1_R1は第3境界BD3に沿って第2方向D2に延在されることができる。第2パワー配線M1_R2は第4境界BD4に沿って第2方向D2に延在されることができる。
【0074】
第1金属層M1の第1配線M1_Iは第1及び第2パワー配線M1_R1、M1_R2の間に配置されることができる。第1金属層M1の第1配線M1_Iは第2ピッチで第1方向D1に沿って配列されることができる。前記第2ピッチは前記第1ピッチより小さいことができる。第1配線M1_Iの各々の線幅は、第1及び第2パワー配線M1_R1、M1_R2の各々の線幅より小さいことができる。
【0075】
第1金属層M1は、第1ビアVI1をさらに含むことができる。第1ビアVI1は第1金属層M1の配線M1_R1、M1_R2、M1_I下に各々提供されることができる。第1ビアVI1を通じて活性コンタクトACと第1金属層M1の配線が互いに電気的に連結されることができる。第1ビアVI1を通じてゲートコンタクトGCと第1金属層M1の配線が互いに電気的に連結されることができる。
【0076】
第1金属層M1の配線とその下の第1ビアVI1は互いに各々別の工程で形成されることができる。再び言えば、第1金属層M1の配線及び第1ビアVI1の各々はシングルダマシン工程で形成されることができる。本実施形態による半導体素子は、20nm未満のプロセスを利用して形成され得る。
【0077】
第4層間絶縁膜140内に第2金属層M2が提供されることができる。第2金属層M2は複数の第2配線M2_Iを含むことができる。第2金属層M2の第2配線M2_Iの各々は第1方向D1に延在されるライン形状又はバー形状を有することができる。再び言えば、第2配線M2_Iは第1方向D1に互いに平行に延在されることができる。
【0078】
第2金属層M2は、第2配線M2_I下に各々提供された第2ビアVI2をさらに含むことができる。第2ビアVI2を通じて第1金属層M1の配線と第2金属層M2の配線が互いに電気的に連結されることができる。一例として、第2金属層M2の配線とその下の第2ビアVI2はデュアルダマシン工程で共に形成されることができる。
【0079】
第1金属層M1の配線と第2金属層M2の配線は互いに同一であるか、或いは他の導電物質を含むことができる。例えば、第1金属層M1の配線と第2金属層M2の配線は、アルミニウム、銅、タングステン、モリブデン、ルテニウム、及びコバルトの中で選択された少なくとも1つの金属物質を含むことができる。図示されなかったが、第4層間絶縁膜140上に積層された金属層(例えば、M3、M4、M5...)が追加に配置されることができる。前記積層された金属層の各々はセル間のルーティングのための配線を含むことができる。
【0080】
図6及び
図7を参照して、素子分離膜ST及びゲートカッティングパターンCTに対してより詳細に説明する。
【0081】
図6は
図5AのM領域の一実施形態を示した拡大図である。本発明による半導体素子は、ゲートカッティングパターンCTと素子分離膜STの凹んだ上面との間に絶縁パターンIPを含むことができる。また、ゲート電極GEと素子分離膜STとの間にも絶縁パターンIPが介在されることができる。
【0082】
前記絶縁パターンIPの上面UF及び下面DFは曲面であり得る。より具体的に、絶縁パターンIPは素子分離膜STの凹んだ上面上に介在されて、膨らんでいる下面を含むことができる。絶縁パターンIPは半月形状のプロファイルを有することができる。絶縁パターンIPは最上端及び最下端を有することができる。この時、前記最上端と前記最下端との間の垂直距離HGは5nm乃至50nmであり得る。前記絶縁パターンIPは絶縁材料を含むことができる。より具体的に、絶縁パターンIPはSiN、SiCN、SiOC、及びSiOCNの中で少なくとも1つを含むことができる。
【0083】
絶縁パターンIPの上面はゲートカッティングパターンCTと接する第1上面UF1を含むことができる。後述する他の実施形態として、絶縁パターンIPはボイドVSを含むことができる。この時、ボイドVSによってゲートカッティングパターンCTと直接的に接しないことがあり得る。絶縁パターンIPの上面の一部UF2をゲート絶縁膜GIが覆うことができる。
【0084】
絶縁パターンIPが素子分離膜STの上面とゲートカッティングパターンCTとの間に介在されることによって、ゲート電極GE及びゲートカッティングパターンCTが素子分離膜ST上に深く形成されることを防止することができる。したがって、絶縁パターンIPはゲート電極が活性パターンAPと接して漏洩電流(Capacitor/Gate Leakage current)が増加することを防ぐことがきる。さらに、絶縁パターンIPはゲートカッティングパターンCTの深さを調節することができるので、ゲートカッティングパターンCTが活性パターンAPと接することを防止することができる。
【0085】
図7は
図5CのN領域の一実施形態を示した拡大図である。
【0086】
図5C及び
図7を参照すれば、素子分離膜STと第1層間絶縁膜110との間、及びゲートスペーサーGSと第1層間絶縁膜110との間に絶縁パターンIPが介在されることができる。即ち、絶縁パターンIPは第1層間絶縁膜110上を囲むことができる。この時、絶縁パターンIPは第1部分IPa1、IPb1及び第2部分IPa2、IPb2を含むことができる。前記第1部分IPa1、IPb1は第1層間絶縁膜110とゲートスペーサーGSとの間に介在される絶縁パターンIPの一部である。前記第2部分IPa2、IPb2は第1層間絶縁膜110と素子分離膜STとの間に介在される絶縁パターンIPの一部である。前記第2部分IPa2、IPb2は素子分離膜ST内に介在されることができる。前記第2部分IPa2、IPb2は断面の観点で、丸い形状のプロファイルを有することができる。
【0087】
第1層間絶縁膜110は第1層間絶縁膜部分110a及び第2層間絶縁膜部分110bを含むことができる。前記第2層間絶縁膜部分110bは素子分離膜ST内に介在されることができる。前記第2部分IPa2、IPb2は断面の観点で、丸い形状のプロファイルを有することができる。前記第1層間絶縁膜部分110aの側面上に絶縁パターンIPの第1部分IPa1が介在されることができる。前記第2層間絶縁膜部分110b上を絶縁パターンIPの第2部分IPa2が覆うことができる。
【0088】
絶縁パターンIPは第1絶縁パターンIPa及び第2絶縁パターンIPbを含むことができる。第1絶縁パターンIPaと第2絶縁パターンIPbはゲートカッティングパターンCTを介して離隔されることができる。前記第1絶縁パターンIPaの第2部分IPa2は第1側壁ISWを含むことができる。この時、前記第1側壁ISWは第2絶縁パターンIPbの第2部分IPb2と接することができる。即ち、第1絶縁パターンIPaの第2部分IPa2と第2絶縁パターンIPbの第2部分IPb2が接することができる。
【0089】
絶縁パターンIPの一部がゲートカッティングパターンCTと接することができる。前記第2部分IPa2、IPb2はゲートカッティングパターンCT及びゲートスペーサーGSと接することができる。前記第1側壁ISWを基準に切断した断面は
図6と同一であり、
図6を参照すれば、前記ゲートカッティングパターンCTと絶縁パターンIPが接することが分かる。図示しなかったが、本発明の他の実施形態として、絶縁パターンIPはボイドVSを含むことができる。したがって、絶縁パターンIPとゲートカッティングパターンCTとの間にボイドVSがあり得る。
【0090】
【0091】
図8Aを参照すれば、絶縁パターンIPの上面上に第1絶縁膜IF1が介在されることができる。これは後述する製造工程によって生成された第1絶縁膜IF1が除去されないことがあるためである。第1絶縁膜IF1によって絶縁パターンIPはゲートカッティングパターンCTと直接的に接しないことがあり得る。図示しなかったが、絶縁パターンIPと第1絶縁膜IF1との間にボイドVSが形成されることができる。第1絶縁膜IF1は絶縁パターンの下面DFと素子分離膜STとの間にも介在されることができる。
図8Bを参照すれば、絶縁パターンIPの側面が活性パターンAPの側壁を覆うライナー膜OLIと接することができる。図示しなかったが、絶縁パターンIPの側面が活性パターンAPと直接的に接することができる。
【0092】
図8C及び
図8Dを参照すれば、絶縁パターンIPはボイドVSを含むことができる。絶縁パターンIPは複数のボイドVSを含むことができる。さらに、ボイドVSによって絶縁パターンIPはゲートカッティングパターンCT、ゲート絶縁膜GI、又はゲート電極GEと接しないことがあり得る。前記ボイドVSは後述する製造工程で形成される空き空間ESを絶縁パターンIPで満たす過程で生成されることができる。
【0093】
図8Eを参照すれば、絶縁パターンIPは第1絶縁部分IP1及び第2絶縁部分IP2を含むことができる。第1絶縁部分IP1は前記第1絶縁膜IF1によって第2絶縁部分IP2から離隔されることができる。これは後述する製造工程でPMOSFET領域PRとNMOSFET領域NRで順に絶縁パターンIPが生成されるためである。第1絶縁部分IP1はゲートカッティングパターンCTと接することができる。第1絶縁膜IF1は第2絶縁部分IP2を囲むことができる。第2絶縁部分IP2はPMOSFET領域PR上に形成されることができる。図示しなかったが、第1絶縁部分IP1及び第2絶縁パターンIP2はボイドVSを含むことができる。
【0094】
図8Fを参照すれば、絶縁パターンIPの第1上面UF1はゲートカッティングパターンCTの一部と接することができる。絶縁パターンIPの下面は素子分離膜STによって囲まれることができる。図示しなかったが、絶縁パターンIPはゲート絶縁膜GIと接しないこともあり得る。
図8A乃至
図8Fを通じて、絶縁パターンIPが多様に形成されることができることが分かる。
【0095】
【0096】
図9A及び
図9Bを参照すれば、第1PMOSFET領域PR1、第2PMOSFET領域PR2、第1NMOSFET領域NR1、及び第2NMOSFET領域NR2を有する基板100が提供されることができる。第2NMOSFET領域NR2及び第2PMOSFET領域PR2は第1シングルハイトセルSHC1を定義することができる。第2シングルハイトセルSHC2は第1NMOSFET領域NR1を含むことができ、第3シングルハイトセルSHC3は第1PMOSFET領域PR1を含むことができる。
【0097】
基板100上に互いに交互に積層された犠牲層SAL及び活性層ACLが形成されることができる。犠牲層SALはシリコン(Si)、ゲルマニウムGE、及びシリコン-ゲルマニウム(SiGe)の中で1つを含むことができ、活性層ACLはシリコン(Si)、ゲルマニウムGE、及びシリコン-ゲルマニウム(SiGe)の中で他の1つを含むことができる。
【0098】
例えば、犠牲層SALはシリコン-ゲルマニウム(SiGe)を含むことができ、活性層ACLはシリコン(Si)を含むことができる。犠牲層SALの各々のゲルマニウムGEの濃度は10at%乃至30at%であり得る。
【0099】
基板100をパターニングして、第1及び第2活性パターンAP1、AP2を定義するトレンチTRが形成されることができる。各々の第1及び第2PMOSFET領域PR1、PR2上に第1活性パターンAP1が形成されることができる。各々の第1及び第2NMOSFET領域NR1、NR2上に第2活性パターンAP2が形成されることができる。
【0100】
各々の第1及び第2活性パターンAP1、AP2上に積層パターンSTPが形成されることができる。積層パターンSTPは互いに交互に積層された犠牲層SAL及び活性層ACLを含むことができる。トレンチTR及び積層パターンSTP上にライナー絶縁膜OLIが介在されることができる。即ち、ライナー絶縁膜OLIはトレンチ及び積層パターンSTPの上面を覆うことができる(
図9A参照)。
【0101】
トレンチTRを満たす素子分離膜STが形成されることができる。具体的に、基板100の前面上に第1及び第2活性パターンAP1、AP2及び積層パターンSTPを覆う絶縁膜が形成されることができる。積層パターンSTPが露出される時まで前記絶縁膜をリセスして、素子分離膜STが形成されることができる。素子分離膜STはシリコン酸化膜のような絶縁材料を含むことができる。積層パターンSTPは素子分離膜ST上に露出されることができる。再び言えば、積層パターンSTPは素子分離膜ST上に垂直に突出されることができる。
【0102】
第1及び第2活性パターンAP1、AP2を横切る犠牲パターンPPが形成されることができる。犠牲パターンPPは第1方向D1に延在されるライン形状(line shape)又はバー形状(bar shape)で形成されることができる。
【0103】
具体的に、犠牲パターンPPを形成することは、基板100の前面上に犠牲パターン膜を形成すること、前記犠牲パターン膜上にマスクパターンMPを形成すること、及びマスクパターンMPをエッチングマスクとして前記犠牲パターン膜をパターニングすることを含むことができる。前記犠牲パターン膜はポリシリコンを含むことができる。
【0104】
図9Bを参照すれば、ゲートスペーサー膜GSLは素子分離膜STの上面を覆うことができる。ゲートスペーサー膜GSLは前記積層パターンSTPの側面及び上面を覆うことができる。前記ゲートスペーサー膜GSLは絶縁材料を含むことができる。より具体的に、前記ゲートスペーサー膜GSLはSiOCN、SiCN、及びSiNの中で少なくとも1つを含むことができる。前記ゲートスペーサー膜GSLはエッチングされて、犠牲パターンPPの各々の両側壁上に一対のゲートスペーサーGSを形成することができる。
【0105】
図10を参照すれば、第1及び第2NMOSFET領域NR1、NR2上に犠牲膜PPLが形成されることができる。犠牲膜PPLを形成するために、第1及び第2NMOSFET領域NR1、NR2と第1及び第2PMOSFET領域PR1、PR2上に犠牲膜PPLを堆積させることができる。堆積された犠牲膜PPL上にマスクパターンを第1及び第2NMOSFET領域NR1、NR2上のみに設けることができる。前記マスクパターンをエッチングマスクとしてエッチング工程を通じて、第1及び第2PMOSFET領域PR1、PR2上の犠牲膜PPLとゲートスペーサー膜GSLを除去することができる。反面、第1及び第2NMOSFET領域NR1、NR2上の犠牲膜PPLとゲートスペーサー膜GSLは除去されないとし得る。
【0106】
図11A及び
図11Bを参照すれば、前記犠牲膜PPLをエッチングマスクとして第1及び第2PMOSFET領域PR1、PR2上の素子分離膜STがエッチングされることができる。また、第1及び第2PMOSFET領域PR1、PR2上の積層パターンSTPが除去されて、第1リセスRS1が形成されることができる。エッチングされた素子分離膜STの深さは2nm乃至60nmであり得る。
【0107】
エッチングされた素子分離膜STは断面の観点で、半月模様のプロファイルを有することができるが、
図8A乃至
図8Fに示した実施形態のように様々なプロファイルを有することができる。第1シングルハイトセルSHC1で、第2NMOSFET領域NR2と第2PMOSFET領域PR2の境界に位置する素子分離膜STの一部がエッチングされることができる。前記エッチングされた素子分離膜STの一部は第2PMOSFET領域PR2上に位置することができる。その後、第1及び第2NMOSFET領域NR1、NR2上の犠牲膜PPLが除去されることができる。
【0108】
図11Aを参照して、犠牲パターンPPと前記エッチングされた素子分離膜STとの間に空き空間ESが形成されることができる。前記空き空間ESは最上端及び最下端を含むことができる。前記空き空間ESの最上端と最下端の垂直距離は前記エッチングされた素子分離膜STの深さと同一であるか、或いはそれより小さいことができる。前記空き空間ESの最上端と最下端の垂直距離は2nm乃至60nmであり得る。
【0109】
図12A及び
図12Bを参照すれば、第1リセスRS1内に第1ソース/ドレインパターンSD1が各々形成されることができる。具体的に、第1リセスRS1の内側壁をシード層(seed layer)とする第1選択的エピタキシャル成長工程(即ち、第1SEG工程)を遂行して第1ソース/ドレインパターンSD1が形成されることができる。前記第1SEG工程は化学気相成長(Chemical Vapor Deposition:CVD)工程又は分子ビームエピタキシー(Molecular Beam Epitaxy:MBE)工程を含むことができる。
【0110】
第1ソース/ドレインパターンSD1は基板100の半導体元素の格子定数より大きい格子定数を有する半導体元素(例えば、SiGe)を含むことができる。前記第1SEG工程の間に、不純物がインサイチュ(in-situ)に注入されることができる。他の例として、第1ソース/ドレインパターンSD1が形成された後、第1ソース/ドレインパターンSD1に不純物が注入されることができる。第1ソース/ドレインパターンSD1は第1導電型(例えば、p型)を有するようにドーピングされることができる。
【0111】
基板100の全面上に第1絶縁膜IF1を堆積させることができる。前記第1絶縁膜IF1は第1及び第2PMOSFET領域PR1、PR2上の素子分離膜STの上面を覆うことができる。前記第1絶縁膜IF1は第1及び第2PMOSFET領域PR1、PR2のゲートスペーサー膜GSL上を覆うことができる。また、前記第1絶縁膜IF1は第1ソース/ドレインパターンの上面及び側面を覆うことができる。前記第1絶縁膜IF1は空き空間ESの上面、下面、及び側面を覆うことができる(
図12A参照)。前記第1絶縁膜IF1は絶縁材料を含むことができる。より具体的に、前記第1絶縁膜IF1はSiOCN、SiCN、及びSiNの中で少なくとも1つを含むことができる。
【0112】
図13を参照すれば、第1及び第2PMOSFET領域PR1、PR2上に犠牲膜PPLが形成されることができる。犠牲膜PPLを形成するために、第1及び第2NMOSFET領域NR1、NR2と第1及び第2PMOSFET領域PR1、PR2の全面上に犠牲膜PPLを堆積させることができる。堆積された犠牲膜PPL上にマスクパターンを第1及び第2PMOSFET領域PR1、PR2上のみに設けることができる。前記マスクパターンをエッチングマスクとしてエッチング工程を通じて、第1及び第2NMOSFET領域NR1、NR2上の犠牲膜PPLと第1絶縁膜IF1が除去されることができる。反面、前記エッチング工程によって第1及び第2PMOSFET領域PR1、PR2上の犠牲膜PPLは除去されないとし得る。
【0113】
図14A及び
図14Bを参照すれば、前記犠牲膜PPLをエッチングマスクとして第1及び第2NMOSFET領域NR1、NR2上の素子分離膜STがエッチングされることができる。また、第1及び第2PMOSFET領域PR1、PR2上の積層パターンSTPが除去されて、第2リセスRS2が形成されることができる。エッチングされた素子分離膜STの深さは2nm乃至60nmであり得る。エッチングされた素子分離膜STは断面の観点で、半月形状のプロファイルを有することができる。第1及び第2PMOSFET領域PR1、PR2上の第1絶縁膜IF1は除去されないとし得る。
【0114】
第1シングルハイトセルSHC1で第2NMOSFET領域NR2と第2PMOSFET領域PR2の境界に位置し、
図11Aでエッチングされない素子分離膜STの一部がさらにエッチングされることができる。一方、素子分離膜STがエッチングされた深さは第1及び第2NMOSFET領域NR1、NR2と第1及び第2PMOSFET領域PR1、PR2とで異なることができる。その後、第1及び第2NMOSFET領域NR1、NR2上の犠牲膜PPLが除去されることができる。
【0115】
図14Aを参照して、犠牲パターンPPと前記エッチングされた素子分離膜STとの間に空き空間ESが形成されることができる。前記空き空間ESは最上端及び最下端を含むことができる。前記空き空間ESの最上端と最下端の距離は前記エッチングされた素子分離膜STの深さと同一であるか、或いはそれより小さいことができる。前記空き空間ESの最上端と最下端の距離は2nm乃至60nmであり得る。第1シングルハイトセルSHC1で、第2NMOSFET領域NR2と第2PMOSFET領域PR2の境界に位置する素子分離膜STは、複数の空き空間ESを含むことができる。これはその前の製造工程で、第1及び第2PMOSFET領域PR1、PR2の空き空間ESを第1絶縁膜IF1が囲むためである。
【0116】
図14Bを参照すれば、第2リセスRS2内に第2ソース/ドレインパターンSD2が各々形成されることができる。具体的に、第2ソース/ドレインパターンSD2は第2リセスRS2の内側壁をシード層とする第2SEG工程を遂行して形成されることができる。一例として、第2ソース/ドレインパターンSD2は基板100と同一な半導体元素(例えば、Si)を含むことができる。第2ソース/ドレインパターンSD2は第2導電型(例えば、n型)を有するようにドーピングされることができる。第2ソース/ドレインパターンSD2と犠牲層SALとの間に内側スペーサーISPが各々形成されることができる。
【0117】
図14Cを参照すれば、素子分離膜STのエッチングされた部分RSTは側面の観点で、丸い模様のプロファイルを有することができる。隣接する素子分離膜STのエッチングされた部分RSTは互いに接することができる。より具体的に、第1側壁ISWで隣接する素子分離膜のエッチングされた部分RSTが接することができる。
【0118】
図15A乃至
図15Cを参照すれば、
図14Aの空き空間ESが絶縁パターンIPで満たされることができる。
図14Aの空き空間ESが複数である場合、1つの素子分離膜ST上に複数の絶縁パターンIP1、IP2が形成されることができる(
図8E参照)。素子分離膜STの凹んだ上面と犠牲パターンPPとの間に絶縁パターンIPが介在されることができる。図示しなかったが、絶縁パターンIPを形成する過程でボイドVSが形成されることができる。前記ボイドVSは複数が形成されることができる。
【0119】
絶縁パターンIPの上面は、犠牲パターンPPと直接的に接する部分を含むことができる。本発明の他の実施形態として、前記絶縁パターンIPは犠牲パターンPPと第1絶縁膜IF1によって離隔されることができる(
図8A参照)。絶縁パターンIPは絶縁材料を含むことができる。より具体的に、絶縁パターンIPはSiN、SiCN、SiOC、及びSiOCNの中で少なくとも1つを含むことができる。
【0120】
図14Aの空き空間ESが絶縁パターンIPで満たされることによって、犠牲パターンPPが除去され、ゲート電極GEが形成される時、前記ゲート電極GEが素子分離膜ST上に深く形成されることを防止することができる。即ち、ゲート電極GEの深さを調節して、ゲート電極GEが活性パターンAPと接することを防止することができる。
【0121】
図15Bを参照すれば、絶縁パターンIPは第1及び第2ソース/ドレインパターンSD1、SD2の各々の上面及び側面を覆うことができる。また、絶縁パターンIPは素子分離膜STの上面を覆うことができる。絶縁パターンIPの厚さは第1絶縁膜IF1より厚い。
図15Cを参照すれば、素子分離膜ST及びゲートスペーサーGS上に絶縁パターンIPがコンフォーマルに形成されることができる。絶縁パターンIPの厚さは5nm乃至50nmであるが、これに制限されない。
【0122】
図16及び
図5A乃至
図5Eを参照すれば、絶縁パターンIP上に第1層間絶縁膜110が形成されることができる。一例として、第1層間絶縁膜110はシリコン酸化膜を含むことができる。犠牲パターンPPの上面が露出される時まで第1層間絶縁膜110が平坦化されることができる。第1層間絶縁膜110の平坦化はエッチバック(Etch Back)又はCMP(Chemical Mechanical Polishing)工程を利用して遂行されることができる。前記平坦化工程の間に、ハードマスクパターンMPは全て除去されることができる。結果的に、第1層間絶縁膜110の上面は犠牲パターンPPの上面及びゲートスペーサーGSの上面と共面をなすことができる。
【0123】
犠牲パターンPPがゲート電極GEで置換されることができる。具体的に、露出された犠牲パターンPPが選択的に除去されることができる。犠牲パターンPPが除去されることによって、犠牲層SALが露出されることができる。露出された犠牲層SALが選択的に除去されることができる。犠牲パターンPP及び犠牲層SALが除去された領域内にゲート絶縁膜GI及びゲート電極GEを順次的に形成することができる。ゲート絶縁膜GIは第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3を囲むことができる。ゲート電極GE上にゲートキャッピングパターンGPが形成されることができる。
【0124】
ロジックセルLCに第2方向D2に延びる第1セル境界CB1が定義されることができる。ロジックセルLCにおいて、第1セル境界CB1の反対側に第2セル境界CB2が定義されることができる。ゲートカッティングパターンCTが第1及び第2境界CB1、CB2上に配置されることができる。平面視において、ゲートカッティングパターンCTはゲート電極GE上に各々重畳されるように配置されることができる。
【0125】
再び
図5Aを参照すれば、ゲートカッティングパターンCTはゲート電極GEを貫通することができる。ゲートカッティングパターンCTは絶縁パターンIPからゲートキャッピングパターンGPまで第3方向D3に延びることができる。ゲートカッティングパターンCTはシリコン窒化膜、シリコン酸化膜、又はこれらの組み合わせのような絶縁材料を含むことができる。ゲートカッティングパターンCTによってロジックセルLCのゲート電極GEが隣接する他のロジックセルのゲート電極から分離されることができる。
【0126】
図17及び
図7を参照すれば、絶縁パターンIPは第1層間絶縁膜110とゲートスペーサーGSとの間に介在される第1部分IPa1及び第1層間絶縁膜110と素子分離膜STとの間に介在される第2部分IPa2を含むことができる。前記第2部分IPa2は断面の観点で丸い形状のプロファイルを有することができる。前記第2部分IPa2はゲートカッティングパターンCTと接することができる。
【0127】
前記絶縁パターンは隣接する第1及び第2絶縁パターンIPa、IPbを含むことができる。この時、前記第1絶縁パターンIPaの第2部分IPa2は第1側壁ISWを有することができる。前記第1側壁ISWは前記第2絶縁パターンIPbの第2部分IPb2と接することができる。前記第1側壁ISWを基準に切断した断面は
図5Aと同一であり、
図5Aを参照すれば、前記ゲートカッティングパターンCTと絶縁パターンIPが接することが分かる。
【0128】
第1層間絶縁膜110上に第2層間絶縁膜120が形成されることができる。第2層間絶縁膜120はシリコン酸化膜を含むことができる。第2層間絶縁膜120及び第1層間絶縁膜110を貫通して第1及び第2ソース/ドレインパターンSD1、SD2と電気的に連結される活性コンタクトACが形成されることができる。第2層間絶縁膜120及びゲートキャッピングパターンGPを貫通してゲート電極GEと電気的に連結されるゲートコンタクトGCが形成されることができる。
【0129】
各々の活性コンタクトAC及びゲートコンタクトGCを形成することは、バリアーパターンBMを形成すること及びバリアーパターンBM上に導電パターンFMを形成することを含むことができる。バリアーパターンBMはコンフォーマルに形成されることができ、金属膜/金属窒化膜を含むことができる。導電パターンFMは低抵抗金属を含むことができる。
【0130】
シングルハイトセルSHCの第1境界BD1及び第2境界BD2に分離構造体DBが各々形成されることができる。分離構造体DBは、第2層間絶縁膜120からゲート電極GEを貫通して活性パターンAP1又はAP2の内部に延びることができる。分離構造体DBはシリコン酸化膜又はシリコン窒化膜のような絶縁材料を含むことができる。
【0131】
活性コンタクトAC及びゲートコンタクトGC上に第3層間絶縁膜130が形成されることができる。第3層間絶縁膜130内に第1金属層M1が形成されることができる。第3層間絶縁膜130上に第4層間絶縁膜140が形成されることができる。第4層間絶縁膜140内に第2金属層M2が形成されることができる。
【0132】
以上、添付された図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明はその技術的思想や必須の特徴を変形しなくとも他の具体的な形態に実施されることもできる。したがって、以上で記述した実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的ではないものと理解しなければならない。
【符号の説明】
【0133】
100 基板
110、120,130,140 層間絶縁膜
AR1 第1活性領域
AR2 第2活性領域
AC 活性コンタクト
AP1 第1活性パターン
AP2 第2活性パターン
CH1 第1チャンネルパターン
CH2 第2チャンネルパターン
CT ゲートカッティングパターン
GE ゲート電極
GI ゲート絶縁膜
GP ゲートキャッピングパターン
GS ゲートスペーサー
GT ゲートコンタクト
IP 絶縁パターン
SD1 第1ソース/ドレインパターン
SD2 第2ソース/ドレインパターン
ST 素子分離膜
UIP 上部絶縁パターン