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  • 特開-寝具 図1A
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024098539
(43)【公開日】2024-07-24
(54)【発明の名称】寝具
(51)【国際特許分類】
   A47G 9/08 20060101AFI20240717BHJP
【FI】
A47G9/08 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023002078
(22)【出願日】2023-01-11
(71)【出願人】
【識別番号】391036404
【氏名又は名称】株式会社ロゴスコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100104569
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 正夫
(72)【発明者】
【氏名】浜西 千尋
(57)【要約】      (修正有)
【課題】本発明は、枕等の内容物の取り出しを容易に行うことができる寝具を提供する。
【解決手段】寝具Sは、寝袋本体100と、少なくとも一つの枕ホルダー200とを備えている。寝具本体100は、袋状(所謂、封筒型)寝袋であって、下側部110及び上側部120を有する。下側部110はY方向の第1辺(第1端部)を有している。少なくとも一つの枕ホルダー200は、X-X’方向に延びた筒であって、X方向及びX’方向に開放されており且つ下側部110の第1辺に連接されている。少なくとも一つの枕ホルダー200のX-X’方向の寸法が、当該少なくとも一つの枕ホルダー200内に挿入される内容物のX-X’方向の寸法よりも小さい。少なくとも一つの枕ホルダー200内に内容物が挿入された状態で、内容物のX方向側、X’方向側の端部が、少なくとも一つの枕ホルダー200から突出する。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
寝た状態の使用者の下に敷くことが可能な寝具本体と、
少なくとも一つの枕ホルダーとを備えており、
前記寝具本体は、第1方向の一方側の第1端部を有しており、
前記少なくとも一つの枕ホルダーは、前記第1方向に略直交する第2方向の一方、他方に開放された筒であって、前記寝具本体の前記第1端部に連接されており、
前記少なくとも一つの枕ホルダーの前記第2方向の寸法が、当該少なくとも一つの枕ホルダー内に挿入される内容物の前記第2方向の寸法よりも小さくなっており、
前記少なくとも一つの枕ホルダー内に前記内容物が挿入された状態で、当該内容物の前記第2方向の一方側、他方側の端部が、前記少なくとも一つの枕ホルダーから突出する寝具。
【請求項2】
請求項1記載の寝具において、
前記少なくとも一つの枕ホルダー内に前記内容物が挿入された状態で、前記少なくとも一つの枕ホルダー内に前記内容物が嵌合して保持される寝具。
【請求項3】
請求項2記載の寝具において、
前記内容物は、エアー枕又はインフレータブル枕であり、
前記エアー枕は、その内部に空気が注入されることによって膨張し且つその内部から空気が排出されることによって収縮するようになっており、
前記インフレータブル枕は、その内部に空気を吸引して膨張し且つその内部から空気が排出されることによって収縮するようになっており、
前記少なくとも一つの枕ホルダーの前記第2方向及び第3方向に沿った断面の内形寸法が、膨張状態の前記内容物の前記第2方向及び前記第3方向に沿った断面の外形寸法よりも若干小さく、且つ、前記少なくとも一つの枕ホルダーの前記第2方向及び前記第3方向に沿った断面の内形寸法が、収縮状態の前記内容物の前記第2方向及び前記第3方向に沿った断面の外形寸法よりも大きくなっており、
前記第3方向は、前記第1方向及び前記第2方向に略直交する方向であり、
前記少なくとも一つの枕ホルダー内に前記収縮状態の前記内容物が挿脱可能であり、
前記少なくとも一つの枕ホルダー内に前記収縮状態の前記内容物が挿入された状態で、前記内容物が膨張することによって、前記内容物が前記少なくとも一つの枕ホルダー内に嵌合して保持される寝具。
【請求項4】
請求項1、2又は3記載の寝具において、
前記寝具本体は、寝袋であって、前記第1端部を有する下側部と、上側部とを有している寝具。
【請求項5】
請求項1、2又は3記載の寝具において、
前記少なくとも一つの枕ホルダー内に挿入された前記内容物を更に備えている寝具。
【請求項6】
請求項1、2又は3記載の寝具において、
前記内容物は、枕、衣服及びタオルのうちの少なくとも一つを有する寝具。
【請求項7】
請求項1、2又は3記載の寝具において、
前記内容物は、衣服及びタオルのうちの少なくとも一つと、
前記衣服及び前記タオルのうちの少なくとも一方を収容する収容袋とを有する寝具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、寝具に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、従来の寝袋(寝具)が記載されている。この寝袋は、一方の縁部が相互に連結された敷布団部及び掛布団部を備えている。この敷布団部の頭部は、側方に開放された袋状になって。エアー枕が側方から敷布団部の頭部内に挿入され、敷布団部の頭部内に収容されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平08-154797号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
敷布団部の頭部の長手方向は、エアー枕の長手方向よりも大きく且つ敷布団部の頭部の短手方向は、エアー枕の短手方向よりも大きくなっている。すなわち、敷布団部の頭部は、エアー枕全体を収容するようになっていることから、敷布団部の頭部からエアー枕を取り出すためには、敷布団部の頭部内に手を突っ込んでエアー枕を把持して引っ張り出す必要がある。そのため、エアー枕の取り出しが困難になっている。
【0005】
本発明は、枕等の内容物の取り出しを容易に行うことができる寝具を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様の寝具は、寝た状態の使用者の下に敷くことが可能な寝具本体と、少なくとも一つのホルダーとを備えている。寝具本体は、第1方向の一方側の第1端部を有している。少なくとも一つの枕ホルダーは、第2方向の一方、他方に開放された筒であって、寝具本体の第1端部に連接されている。第2方向は、第1方向に略直交する方向である。少なくとも一つの枕ホルダーの第2方向の寸法が、当該少なくとも一つの枕ホルダー内に挿入される内容物の第2方向の寸法よりも小さくなっている。少なくとも一つの枕ホルダー内に内容物が挿入された状態で、当該内容物の第2方向の一方側、他方側の端部が、少なくとも一つの枕ホルダーから突出する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様の寝具による場合、少なくとも一つの枕ホルダーの第2方向の寸法が、当該少なくとも一つの枕ホルダー内に挿入される内容物の第2方向の寸法よりも小さく、少なくとも一つの枕ホルダー内に内容物が挿入された状態で、当該内容物の第2方向の一方側、他方側の端部が、少なくとも一つの枕ホルダーから突出するので、内容物の突出した一方側、他方側の端部の何れか一方を把持して第2方向の一方又は他方に引っ張るだけで、内容物を少なくとも一つの枕ホルダーから容易に取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1A】本発明の実施例1に係る寝具の正面側及び平面側から見た斜視図である。
図1B】実施例1の寝具の正面側及び底面側から見た斜視図である。
図2A】実施例1の寝具の図1A中の2A部分の拡大図である。
図2B】実施例1の寝具の図1B中の2B部分の拡大図である。
図3】実施例1の寝具の図2A中の模式的3-3部分断面図である。
図4】実施例1の寝具の図1A中の2A部分の拡大図であって、寝具の枕ホルダーを寝具本体側に折り曲げた状態を示す図である。
図5A】実施例1の寝具の図1A中の2A部分の拡大斜視図であって、寝具の枕ホルダーに内容物(枕)が嵌合した状態を示す図である。
図5B】実施例1の寝具の図1A中の2A部分の拡大斜視図であって、寝具の枕ホルダーに内容物(枕)が嵌合しており且つ寝具の枕ホルダーを寝具本体側に折り曲げた状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施例1及びその設計変形例を含む複数の実施例について説明する。なお、後述する実施例及び設計変更例の各構成要素は、互いに矛盾しない限り、相互に組み合わせることが可能であることに留意されたい。また、後述する実施例の各態様及び設計変形例における各構成要素を構成する素材、形状、寸法、数及び配置等はその一例を説明したものであって、同様の機能を実現し得る限り任意に設計変更することが可能であることにも留意されたい。
【実施例0010】
以下、本発明の実施例1及びその設計変更例を含む複数の実施例に係る寝具Sについて、図1A図5Bを参照しつつ説明する。図1A図5Bには、実施例1の寝具Sが示されている。図1A図5Bには、Y-Y’方向(第1方向)が示されている。図1A図2B及び図4図5Bには、X-X’方向(第2方向)が示されている。図3には、Z-Z’方向(第3方向)が示されている。Y-Y’方向は、寝具Sの寝具本体100の長手方向であり、Y方向(第1方向の一方)及びY’方向(第1方向の他方)を含む。X-X’方向は、Y-Y’方向に略直交する寝具Sの寝具本体100の短手方向であり、X方向(第2方向の一方)及びX’方向(第2方向の他方)を含む。Z-Z’方向は、Y-Y’方向及びX-X’方向に略直交する寝具Sの寝具本体100の厚み方向であり、Z方向(第3方向の一方)及びZ’方向(第3方向の他方)を含む。
【0011】
寝具Sは、その内部に入って寝た状態の使用者の下に敷くことが可能な袋状(所謂、封筒型)寝袋である寝具本体100を備えている。寝具本体100は、下側部110及び上側部120を有している。下側部110は、寝具本体100のZ’方向側の部分であって、Z方向側から見て略長方形である。上側部120は、寝具本体100のZ方向側の部分であって、Z方向側から見て略長方形である。下側部110は、Y方向の第1辺111(特許請求の範囲の寝具本体の第1端部に相当)と、Y’方向の第2辺112(寝具本体の第2端部)と、X方向の第3辺113(寝具本体の第3端部)と、X’方向の第4辺114(寝具本体の第4端部)とを有する。上側部120は、Y方向の第1辺121と、Y’方向の第2辺122と、X方向の第3辺123と、X’方向の第4辺124とを有する。なお、下側部110の第2辺112及び上側部120の第2辺122は、Y’方向に凸の円弧状とすることが可能である(図示なし)。
【0012】
下側部110の第4辺114と上側部120の第4辺124同士が連接されており且つ下側部110及び上側部120が、布団側の内部に中綿が充填された一枚の布団(図1A及び図1B参照)で構成されていてもよいし、一枚の布地(図示なし)をなすように構成されていてもよい。この場合、下側部110及び上側部120は、Z-Z’方向において互いに重ね合わせて使用することも可能であるし(図1A図1B参照)、展開して一枚の布団(図示なし)又は一枚の布地(図示なし)として使用することも可能である。
【0013】
又は、下側部110及び上側部120は、それぞれが、布団側の内部に中綿が充填された別体の布団(図示なし)で構成されていてもよいし、別体の布地(図示なし)として構成されていてもよい(図示なし)。下側部110の第4辺114と上側部120の第4辺124とは、着脱自在に連結されていてもよいし、縫製や接合されることによって着脱不能に連結されていてもよい。前者の場合、下側部110及び上側部120は、Z-Z’方向において互いに重ね合わせて使用することも可能であるし、分離して使用することも可能である。後者の場合、下側部110及び上側部120は、Z-Z’方向において互いに重ね合わせて使用することも可能であるし、展開して使用することも可能である。
【0014】
下側部110及び上側部120が、一枚の布団若しくは一枚の布地をなすように構成されている場合又は下側部110及び上側部120が別体であり且つ下側部110の第4辺114と上側部120の第4辺124とが着脱不能に連結されている場合、下側部110の第2辺112並びに第3辺113と、上側部120の第2辺122並びに第3辺123とは、線ファスナ130で開閉自在に接続されている。線ファスナ130は、下側部110の第2辺112並びに第3辺113に設けられた略L字状の第1務歯列と、上側部120の第2辺122並びに第3辺123に設けられた略L字状の第2務歯列と、第1務歯列と第2務歯列とを開閉するスライダとを有している。下側部110及び上側部120が重ね合わされ、第1務歯列と第2務歯列とが略平行になった状態で、スライダが移動することによって、第1、第2務歯列の閉じ合わせ及びその解除がなされるようになっている。このようにして下側部110の第2辺112並びに第3辺113と上側部120の第2辺122並びに第3辺123とが、線ファスナ130によって閉じ合わせ及びその解除がなされるようになっている。下側部110の第2辺112並びに第3辺113と上側部120の第2辺122並びに第3辺123とが、線ファスナ130によって閉じ合わせた状態で、寝具本体100が袋状をなす。
【0015】
下側部110及び上側部120が、別体であり且つ下側部110の第4辺114と上側部120の第4辺124とが着脱可能に連結されている場合(図示なし)、下側部110の第2辺112、第3辺113並びに第4辺114と、上側部120の第2辺122、第3辺123並びに第4辺124とは、線ファスナ130で開閉自在に接続されている。線ファスナ130は、下側部110の第2辺112、第3辺113並びに第4辺114に設けられた略U字状の第1務歯列と、上側部120の第2辺122、第3辺123並びに第4辺124に設けられた略U字状の第2務歯列と、第1務歯列と第2務歯列とを開閉するスライダとを有している。下側部110及び上側部120が重ね合わされ、第1務歯列と第2務歯列とが略平行になった状態で、スライダが移動することによって、第1、第2務歯列の閉じ合わせ及びその解除がなされるようになっている。このようにして下側部110の第2辺112、第3辺113並びに第4辺114と、上側部120の第2辺122、第3辺123並びに第4辺124が、線ファスナ130によって閉じ合わせ及びその解除がなされるようになっている。下側部110の第2辺112、第3辺113並びに第4辺114と、上側部120の第2辺122、第3辺123並びに第4辺124が、線ファスナ130によって閉じ合わせられた状態で、寝具本体100が袋状をなす。
【0016】
上記何れかのとおりに袋状をなした状態で、寝具本体100は、Y方向に開口した開口部Oを有する。開口部Oは、寝具本体100の下側部110の第1辺111と上側部120の第1辺121との間に設けられている。したがって、下側部110の第1辺111と上側部120の第1辺121は、開口部Oの縁部でもある。より具体的には、下側部110の第1辺111は、開口部OのZ’方向側の下側縁部であり、上側部120の第1辺121は、開口部OのZ方向側の上側縁部である。
【0017】
なお、線ファスナ130は省略可能である。また、線ファスナ130の代わりに、面ファスナやスナップボタンを用いてもかまわない。
【0018】
寝具Sは、少なくとも一つの枕ホルダー200を更に備えている。以下、説明の便宜上、寝具Sは、一つの枕ホルダー200を備えているものとして説明する。
【0019】
枕ホルダー200は、可撓性を有する布地(例えば、例えば、ポリエステルタフタ、ポリエステルオックスフォード、ナイロン若しくはコットン製の織物又は編物)で構成されたX-X’方向に延びた筒であって、X方向及びX’方向に開放されている(図1A図3参照)。枕ホルダー200は、X方向側の第1開口201aと、X’方向側の第2開口201bとを有する。枕ホルダー200は、寝具本体100の開口部OのZ’方向側の縁部、すなわち、下側部110の第1辺111に着脱不能に連接されていてもよいし(図1A図3参照)、寝具本体100と別体であって着脱自在に連接(接続)されていてもよい(図示なし)。枕ホルダー200は、寝具本体100に対して、Y’方向側に折り曲げ可能になっている(図4及び図5B参照)。
【0020】
寝具Sは、内容物300を更に備えていてもよい。内容物300は、枕ホルダー200内に挿入できるものであればよい。内容物300は、例えば、枕、衣服及びタオルのうちの少なくとも一つを有する。内容物300のX-X’方向の寸法は、枕ホルダー200のX-X’方向の寸法よりも大きい。換言すると、枕ホルダー200のX-X’方向の寸法は、内容物300のX-X’方向の寸法よりも小さい。内容物300が枕ホルダー200内に挿入した状態で、当該内容物300のX方向側、X’方向側の端部が、枕ホルダー200の第1開口201a、第2開口201bから突出する。また、枕ホルダー200のX-X’方向の寸法は、寝具本体100の下側部110の第1辺111のX-X’方向の寸法より小さいとよいが、略同じでも構わない。
【0021】
内容物300が枕ホルダー200内に挿入された状態で、内容物300が枕ホルダー200内に嵌合して保持されるようになっていてもよい。この場合、枕ホルダー200のX-X’方向及びZ-Z’方向に沿った断面の内形寸法は、内容物300のX-X’方向及びZ-Z’方向に沿った断面の外形寸法よりも若干小さくするとよい。
【0022】
内容物300が枕である場合、内容物300は、エアー枕又はインフレータブル枕とすることが可能である。エアー枕は、注入口を有する中空の袋体であって、注入口からエアー枕の内部に空気が注入されることによって膨張し且つその内部から空気が注入口を通じて排出されることによって収縮するようになっている。インフレータブル枕は、注入口を有する中空の袋体と、袋体内に設けられたウレタンフォーム等のクッション材とを有している。クッション材が膨張することによって、注入口からインフレータブル枕の内部に空気を吸引して膨張し且つその内部から空気が注入口を通じて排出されることによって収縮するようになっている。何れの場合も、枕ホルダー200のX-X’方向及びZ-Z’方向に沿った断面の内形寸法が、膨張状態の内容物300のX-X’方向及びZ-Z’方向に沿った断面の外形寸法よりも若干小さく、且つ、枕ホルダー200のX-X’方向及びZ-Z’方向に沿った断面の内形寸法が、収縮状態の内容物300のX-X’方向及びZ-Z’方向に沿った断面の外形寸法よりも大きくなっている。収縮状態の内容物300が、枕ホルダー200内にX方向側又はX’方向側から挿脱可能となる。枕ホルダー200内に収縮状態の内容物300が挿入された状態で、内容物300が膨張することによって、内容物300が枕ホルダー200内に嵌合(FIT IN)して保持される(図5A参照)。
【0023】
なお、内容物300が枕である場合、内容物300は、エアー枕又はインフレータブル枕ではなく、内容物300の内部に、そば殻、パイプ材、綿、ダウン及びウレタン材等の少なくとも一つを収容した一般的な枕であってもよい。
【0024】
内容物300は、衣服及びタオルの少なくとも一つを有する場合、内容物300は、衣服及びタオルのうちの少なくとも一方を収容する収容袋を更に有していてもよい。
【0025】
なお、寝具Sは、内容物300を備えていなくても構わない。この場合、寝具Sを使用する使用者が所有する枕、衣服及びタオルの少なくとも一つを枕ホルダー200内に挿入させて内容物300として使用すればよい。
【0026】
以上のような寝具Sは、以下の第1~第5技術的特徴及び効果を奏する。
【0027】
第1技術的特徴及び効果
枕ホルダー200のX-X’方向の寸法が、内容物300のX-X’方向の寸法よりも小さい。このため、枕ホルダー200内に内容物300が挿入した状態で、内容物300のX方向側の端部、X’方向側の端部が、枕ホルダー200からX方向、X’方向に突出するので、内容物300のX方向側の端部及びX’方向側の端部の何れか一方を把持してX方向又はX’方向に引っ張るだけで、内容物300を枕ホルダー200から容易に取り出すことができる。
【0028】
第2技術的特徴及び効果
枕ホルダー200内に内容物300が嵌合して保持される場合、内容物300が枕ホルダー200に対してX-X’方向にずれたり、枕ホルダー200から外れたりしてしまうことを抑制できる。
【0029】
第3技術的特徴及び効果
内容物300は、エアー枕又はインフレータブル枕である場合、枕ホルダー200のX-X’方向及びZ-Z’方向に沿った断面の内形寸法が、収縮状態の内容物300のX-X’方向及びZ-Z’方向に沿った断面の外形寸法よりも大きいため、内容物300を収縮させた状態で、枕ホルダー200内に容易に挿脱できる。しかも、枕ホルダー200のX-X’方向及びZ-Z’方向に沿った断面の内形寸法が、膨張状態の内容物300のX-X’方向及びZ-Z’方向に沿った断面の外形寸法よりも若干小さいため、内容物300が枕ホルダー200内で膨張することによって、内容物300が枕ホルダー200内に嵌合(FIT IN)して保持されるので、内容物300が枕ホルダー200に対してX-X’方向にずれたり、枕ホルダー200から外れたりしてしまうことを抑制できる。
【0030】
第4技術的特徴及び効果
枕ホルダー200は、寝具本体100の下側部110に対して、Y’方向側に折り曲げ可能になっている。このため、枕ホルダー200が寝具本体100の下側部110に対してY方向側に位置した状態で、枕ホルダー200内に内容物300を挿入して使用することができ、且つ、枕ホルダー200がY’方向側に折り曲げられ、寝具本体100の下側部110上に位置した状態で、枕ホルダー200内に内容物300を挿入して使用することができる。
【0031】
第5技術的特徴及び効果
枕ホルダー200が可撓性を有する布地で構成されたX-X’方向に延びた筒であるので、使用者が所有する枕、衣服及びタオルの少なくとも一つを枕ホルダー200内に挿入させて内容物300として使用することができる。
【0032】
なお、上記した寝具は、上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載範囲において任意に設計変更することが可能である。以下、詳しく述べる。
【0033】
本発明の寝具本体は、寝袋に限定されない。例えば、本発明の寝具本体は、寝た状態の使用者の下に敷くことが可能なものであって、Y方向側の第1端部を有する敷き布団、ブランケット、タオルケット、レジャーシート又はコット等のベッド等であっても構わない。
【0034】
本発明の枕ホルダーは、X方向及びX’方向に開放された筒であって、寝具本体の第1端部に連接されているものであればどのようなものであってもよい。枕ホルダーのX-X’方向の寸法は、寝具本体の第1端部のX-X’方向の寸法及び/又は内容物のX-X’方向の寸法より小さいとよいが、これに限定されない。
【0035】
本発明の枕ホルダーは、少なくとも一つあればよく、複数とすることも可能である。複数の枕ホルダーは、上記した何れかの態様の寝具本体のY方向側の第1端部に連接されており、X-X’方向に間隔をあけて配置されている以外、上記した何れかの構成を有する。この複数の枕ホルダー内に内容物が挿入された状態で、当該内容物のX方向側、X’方向側の端部が、複数の枕ホルダー(X方向側の枕ホルダー、X’方向側の枕ホルダー)から突出する。又は、この複数の枕ホルダー内のそれぞれに内容物が挿入された状態で、当該内容物のX方向側、X’方向側の端部が、各枕ホルダーから突出する。なお、上記した寝具本体100が一枚の布団又は一枚の布地で構成される場合、複数の枕ホルダーが、一枚の布団又は一枚の布地のY方向側の第1端部に連接されており且つX-X’方向に間隔をあけて配置されていてもよい。この場合、複数の枕ホルダーのうちの少なくとも一つが、寝具本体100の上側部120の第1辺122に連接されていてもよい。
【0036】
本発明の第1方向は、寝具本体の長手方向に限定されず、寝具本体に沿って延びる方向であればどのような方向であってもよい。例えば、本発明の第1方向は、寝具本体の短手方向であってもよい。本発明の第2方向は、第1方向に略直交する方向であればよい。
【符号の説明】
【0037】
S:寝袋
100:寝袋本体
110:下側部 111:第1辺 112:第2辺 113:第3辺 114:第4辺
120:上側部 121:第1辺 122:第2辺 123:第3辺 124:第4辺
130:線ファスナ
O:開口部
200:枕ホルダー
201a:第1開口 201b:第2開口
300:内容物(枕)
図1A
図1B
図2A
図2B
図3
図4
図5A
図5B