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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024098572
(43)【公開日】2024-07-24
(54)【発明の名称】浮体装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/954 20060101AFI20240717BHJP
   B63C 11/48 20060101ALI20240717BHJP
   F16L 55/26 20060101ALI20240717BHJP
   E03F 7/00 20060101ALI20240717BHJP
   E02B 9/06 20060101ALI20240717BHJP
   F16L 101/30 20060101ALN20240717BHJP
【FI】
G01N21/954 A
B63C11/48 C
F16L55/26
E03F7/00
E02B9/06 Z
F16L101:30
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023002132
(22)【出願日】2023-01-11
(71)【出願人】
【識別番号】501091006
【氏名又は名称】株式会社東設土木コンサルタント
(74)【代理人】
【識別番号】100120400
【弁理士】
【氏名又は名称】飛田 高介
(74)【代理人】
【識別番号】100124110
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 大介
(72)【発明者】
【氏名】鶴田 滋
(72)【発明者】
【氏名】作中 隆之
(72)【発明者】
【氏名】徳 司
【テーマコード(参考)】
2D063
2G051
【Fターム(参考)】
2D063EA03
2G051AA82
2G051AB02
2G051AC17
2G051BA01
2G051BA20
2G051BB11
2G051CA04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】装置が通水路の壁に近接した場合であっても、通水路の壁を適切に撮影することができ、通水路内の状態を正確に把握することが可能な浮体装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明にかかる浮体装置100の構成は、通水路内を流されながら点検を行う浮体装置であって、通水路の水面に浮かぶ円形の浮体110と、浮体110の縁110aに配置され通水路内に光を照射する照明装置120と、浮体110の縁110aに沿って円周方向に等間隔に配置された3つの全天球カメラ130a・130b・130cと、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通水路内を流されながら点検を行う浮体装置であって、
前記通水路の水面に浮かぶ円形の浮体と、
前記浮体の縁に配置され前記通水路内に光を照射する照明装置と、
前記浮体の縁に沿って円周方向に等間隔に配置された3つ以上の全天球カメラと、
を備えることを特徴とする浮体装置。
【請求項2】
前記照明装置は、前記浮体の縁に沿って円周方向に等間隔に3つ以上配置されていて、それぞれが浮体の中心方向に向けて光を照射することを特徴とする請求項1に記載の浮体装置。
【請求項3】
前記照明装置は、前記浮体の表面に向かって傾けて配置されていて、該浮体の表面で拡散反射した光を前記通水路内に照射する間接照明として機能することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の浮体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通水路内を流されながら点検を行う浮体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
発電所等における通水路は、亀裂や汚損等の不具合の有無を定期的に点検する必要がある。通水路を点検する装置としては、例えば特許文献1に壁面自動追尾型水路トンネル撮影装置が開示されている。特許文献1の壁面自動追尾型水路トンネル撮影装置は、「水流のあるトンネル内の水面に浮遊しつつ流下する船体と、この船体に水平面で回転自在に保持された回転体ベースと、前記回転体ベースに設置されトンネル内を撮影するための撮影用カメラ」を備えている。
【0003】
また特許文献1の壁面自動追尾型水路トンネル撮影装置は「前記回転体ベースに設置されトンネル壁面までの距離を測定する少なくとも2つの距離測定装置と、前記距離測定装置の各測定結果を比較演算する演算装置と、前記船体側に取り付けられ前記演算装置の出力に基づいて前記回転体ベースの姿勢をトンネル内の水流方向に制御する回転用モータとを具備したこと」を特徴としている。特許文献1によれば、自律した姿勢制御を行うことが可能であるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012-013595号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、回転体ベースに3つの撮影カメラが設置されている。3つのカメラのうち、1つは上方に向かって設置されていて、トンネルの天井を撮影範囲としている。それ以外の2つは、トンネル壁面に向かって配置されていて、トンネルの両側面をそれぞれ撮影範囲としている。
【0006】
特許文献1の壁面自動追尾型水路トンネル撮影装置がトンネルの中央を通過している場合には、トンネルの壁面を好適に撮影することができる。しかしながら、特許文献1の壁面自動追尾型水路トンネル撮影装置のように自然流下式を採用している場合には、トンネル内の水流の方向によっては、撮影装置がトンネル壁面に向かって流され、壁面に近づいた状態となることがある。
【0007】
特許文献1の撮影カメラは従来からある通常のカメラであるため、設置方向の前方を撮影する。そのため、撮影装置がトンネル壁面に近づくと、撮影距離が極端に短くなる。すると、焦点がぼけてしまったり、撮影領域が狭くなってしまったりすることで、トンネルの壁面を適切に撮影できなくなる。このため特許文献1の技術は、更なる改善の余地があった。
【0008】
本発明は、このような課題に鑑み、装置が通水路の壁に近接した場合であっても、通水路の壁を適切に撮影することができ、通水路内の状態を正確に把握することが可能な浮体装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明にかかる浮体装置の代表的な構成は、通水路内を流されながら点検を行う浮体装置であって、通水路の水面に浮かぶ円形の浮体と、浮体の縁に配置され通水路内に光を照射する照明装置と、浮体の縁に沿って円周方向に等間隔に配置された3つ以上の全天球カメラと、を備えることを特徴とする。
【0010】
上記照明装置は、浮体の縁に沿って円周方向に等間隔に3つ以上配置されていて、それぞれが浮体の中心方向に向けて光を照射するとよい。
【0011】
上記照明装置は、浮体の表面に向かって傾けて配置されていて、浮体の表面で拡散反射した光を通水路内に照射する間接照明として機能するとよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、装置が通水路の壁に近接した場合であっても、水路の壁を適切に撮影することができ、通水路内の状態を正確に把握することが可能な浮体装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本実施形態にかかる浮体装置の全体斜視図である。
図2】マンホールへの浮体装置の投入について説明する図である。
図3図1の全天球カメラを説明する図である。
図4】比較例の浮体装置について説明する図である。
図5図1の照明装置について説明する図である。
図6】本実施形態の浮体装置の他の例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0015】
図1は、本実施形態にかかる浮体装置100の全体斜視図である。図1(a)は、本実施形態の浮体装置100の正面斜視図である。図1(b)は、本実施形態の浮体装置100の背面斜視図である。図2は、マンホール10への浮体装置100の投入について説明する図である。
【0016】
本実施形態の浮体装置100は、通水路内を流されながら点検を行う装置である。図1(a)および(b)に示すように本実施形態の浮体装置100は、浮体110、照明装置120、および3つの全天球カメラ130a・130b・130cを含んで構成される。
【0017】
浮体110は、円形状の部材であり、通水路の水面に浮かぶ浮力を有する。浮体110は、例えば発泡スチロールをアルミニウム板で挟んだボード(いわゆるアルミ複合板)を切り出して構成することができる。本実施形態の浮体110は、半円状の2つの分割浮体112・114によって構成される。2つの分割浮体112・114はそれぞれ、円弧部112a・114aおよび直線部112b・114bを有する。
【0018】
図1(b)に示すように2つの分割浮体112・114は、それぞれの直線部112b・114bにおいてヒンジ116で連結されている。これにより、分割浮体112・114を折り畳んで浮体110を小型化することができる。したがって、図2に示すように水路に連結されているマンホール10の径D2が、浮体110の直径D1(図1参照)よりも小さい場合であっても、マンホール10に浮体装置100を容易に投入することができる。
【0019】
浮体110の縁110aは、2つの分割浮体112・114の円弧部112a・114aが合わさって(繋がって)構成されている。浮体110の表面110bには、その縁110aに沿って円周方向に等間隔に3つの全天球カメラ130a・130b・130cが配置されている。
【0020】
また浮体110の裏面110cにも、同様に3つの全天球カメラ130a・130b・130cが配置されている。このように浮体110の表面110bおよび裏面110cの両方それぞれに対となるように全天球カメラ130a・130b・130cを配置することにより、通水路の水面の上方および下方の両方の画像を撮影することができる。
【0021】
なお本実施形態では、浮体110の表面110bおよび裏面110cのそれぞれに3つの全天球カメラ130a・130b・130cが配置される構成を例示したが、これに限定するものではなく、3つ以上であれば、4つや5つなど、その数は任意に変更してもよい。また以下の説明では、3つの全天球カメラ130a・130b・130cを特に区別しない場合には、単に全天球カメラ130と称する。
【0022】
浮体110の縁110aには、全天球カメラに加えて、通水路20内(壁面、天井、床面)に光を照射する複数の照明装置120が配置されている。本実施形態では照明装置120として、複数のLEDを光源として用いたLEDパネルライトを例示しているが、これに限定するものではなく、COB-LED(chip-on-board)など、他の既知の照明機器を用いてもよい。なお照明装置120の配置等については、後に詳述する。
【0023】
図3は、図1の全天球カメラを説明する図である。図3(a)は、図1の全天球カメラ130a・130b・130cの撮影範囲について説明する模式図である。図3(b)は、水路20における浮体装置100の移動について説明する図である。なお、図3(b)では理解を容易にするために、全天球カメラ130a・130b・130cのそれぞれの軌跡を破線La,Lb,Lcで示し、3つの全天球カメラ130a・130b・130cのうち、画像を採用する全天球カメラの軌跡を実線矢印Lviewで示している。また、図3では照明装置120の記載を省略している。
【0024】
図3(a)に示すように本実施形態の浮体装置100では、上述したように浮体110の縁110aに沿って等間隔(本実施形態では120度ごと)に3つの全天球カメラ130a・130b・130cが配置されている。全天球カメラは、反対方向に向けられた、すなわち浮体110の中心側および浮体110の外側に向けられた2つの魚眼レンズ132を有し、周囲の360度の範囲の画像を撮影する。魚眼レンズ132によって撮影した画像に歪みが生じるが、画像を再生時にソフトウェアで歪みを補正することにより、任意方向の平面画像を取得することができる。すなわち全天球カメラ130の視野角は360°であり、視野角f1として図示している。
【0025】
図3(b)は、通水路20を流れる浮体装置100を上方から観察した状態を例示している。本実施形態の浮体装置100は、通水路20内を流されながら移動し、全天球カメラによって移動中の通水路20内を撮影する。通水路20は一般に幅方向の中央に向かうにしたがって流速が速くなる。このため、浮体装置100が通水路20を移動する際には、基本的には水流によって通水路20の幅方向の中心に寄って流される。
【0026】
しかしながら、通水路20の水流が乱れている場合や、通水路20が曲がっている場合などには、図3(b)に示すように浮体装置100は、回転しながら通水路20の壁22に沿って通水路20を流れていく。このため、3つの全天球カメラ130a・130b・130cも回転し、破線に示すように半円を繰り返すような軌跡La,Lb,Lcを描く。
【0027】
浮体110が通水路20の最も上流側(図3(b)の一番下)に位置するとき、全天球カメラ130aは通水路20の中央に位置し、全天球カメラ130b・130cは壁22の近くに位置する。浮体装置100が通水路20を進むと(図3(b)の真ん中の位置)、浮体110が回転したことにより、全天球カメラ130bは通水路20の中央に位置し、全天球カメラ130a・130cは壁22の近くに位置する。浮体装置100が通水路20を更に進むと(図3(b)の一番上)、浮体110が更に回転したことにより、全天球カメラ130cは通水路20の中央に位置し、全天球カメラ130a・130bは壁22の近くに位置する。
【0028】
上述したように全天球カメラが浮体110の回転に伴って回転した際に、3つの全天球カメラのうち、1つは通水路20の中央に位置し、2つは壁22の近くに位置する。そこで本実施形態の浮体装置100では、軌跡La,Lb,Lcのうち通水路20の中央寄りの線(円弧)をつないだ軌跡Lviewを通る全天球カメラ130の画像を採用する。これにより、浮体装置100が通水路20の壁22に近接した場合であっても離隔w1を確保することができ、通水路20の状態を正確に把握することが可能となる。
【0029】
図4は、比較例の浮体装置について説明する図である。図4(a)は、比較例1の浮体装置40の模式図である。図4(b)は、通水路20における比較例1の浮体装置40の移動について説明する図である。図4(c)は、比較例2の浮体装置50の模式図である。図4(d)は、通水路20における比較例2の浮体装置50の移動について説明する図である。
【0030】
図4(a)に示すように比較例1の浮体装置40は、浮体42の中央寄りに、3つの通常のカメラ44a・44b・44cを3方向に向けて配置されている。通常のカメラ44a・44b・44cは、本実施形態の浮体装置100において用いている全天球カメラとは異なり、レンズ固有の視野角f2の画像を撮像する。
【0031】
図4(b)に示すように比較例1の浮体装置40が通水路20を流れていく場合においても、浮体42の回転に伴ってカメラ44a・44b・44cの位置も回転する。すると、通水路の壁22を撮影するカメラは、当然に、その壁に向いているカメラ(最も近接しているカメラ)である。したがって壁22とカメラ44a・44b・44cとの離隔w2は浮体42の直径の半分未満となり、十分な離隔を確保することができない。
【0032】
図4(c)に示すように比較例2の浮体装置50は、浮体52の中心に全天球カメラ54が配置されている。図4(d)に示すように比較例2の浮体装置50が通水路20を流れていく場合においても浮体52が回転するが、全天球カメラ54と壁22との離隔W3は変動しない。この離隔W3を図3(b)の離隔W1と同等とするためには、浮体52の直径を2倍近く大きくする必要があり、浮体装置50の大型化を招いてしまう。
【0033】
すなわち本発明は、従来の浮体装置(トンネル撮影装置)のカメラを単に全天球カメラに置き換えたものではない。本実施形態の浮体装置100のように浮体110の縁に沿って3つ以上の全天球カメラを配置することにより、浮体110を小型化しつつ、通水路20の全体を適切に撮影可能となる効果を得ることができる。
【0034】
図5は、図1の照明装置120について説明する図である。図5(a)では理解を容易にするために1つの照明装置120のみの光路を示し、図5(b)では全ての照明装置120の光路を合わせて示している。
【0035】
本実施形態の浮体装置100では、照明装置120は、浮体110の縁110aに沿って円周方向に等間隔に3つ以上配置される。具体的には照明装置120は、3つの全天球カメラ130a・130b・130cの間に2つずつ、すなわち浮体110の表面110bに計6つ配置されている。また浮体110の裏面110cにも同様に6つの照明装置120が配置されている(図1(b)参照)。したがって、浮体装置100には表面110bおよび裏面110c合わせて12個の照明装置120が設けられている。
【0036】
特に本実施形態では複数の照明装置120は、浮体110の中心Cに向かって、かつ表面110bに向かって傾けて配置されている(浮体110の裏面110cに設けられている照明装置120は、裏面110cに向かって傾けられている)。図5(a)に示すように、照明装置120が浮体110の表面110bの中心C方向に向かって光を照射することにより、照射光の光路120aが形成される。
【0037】
そして浮体110の中心Cの近傍面Sにおいて照射光が反射して拡散することで、反射光の光路120bが形成され、拡散した光が通水路20内に照射される。これにより照明装置120を間接照明として機能させることができる。
【0038】
そして図5(b)に示すように、浮体110の縁110aに配置されたすべての照明装置120が浮体110の中心C方向に向けて光を照射すると、浮体110の外周の全方向に向かって、反射光の光路120bが形成される。すると通水路20の壁、天井、床面をやわらかな間接光で万遍なく照らすことができ、輝度ムラを低減させることができるため、その内部の画像を好適に撮影することが可能となる。
【0039】
なお、上述した照明装置120の数は例示に過ぎず、浮体110の表面110bまたは裏面110cに対して3つ以上の照明装置120を設ければ上記と同様の効果を得ることができる。また上述したように照射光を浮体110において拡散反射させることを踏まえると、浮体110の色は白色系とすることが好ましい。これにより、浮体110における光の反射効率を高めることができ、通水路20をより好適に撮影することが可能となる。
【0040】
図6は、本実施形態の浮体装置の他の例を説明する図である。なお、先に説明した浮体装置100と共通の構成要素については、同一の符号を付すことにより重複説明を避ける。
【0041】
図6(a)に例示する浮体装置100aでは、全天球カメラ130a・130b・130cのそれぞれの両側に、浮体110の中心に向けられた照明装置120、および浮体110の外側に向かって傾けられた照明装置122が1つずつ配置されている。これにより、中心に向けた照明装置120を間接照明として機能させつつ、外側に向けた照明装置122によって浮体装置100aの周辺の光量を十分に確保することができる。
【0042】
また浮体装置100aでは、浮体110の表面110bに、その中心Cから放射状に配置された6つの照明装置124が設けられている。照明装置124は、上方に向かって光を照射する。これにより、天井や床面に向かって更に多くの光量を確保することができ、全天球カメラによってより鮮明な画像を撮影することが可能となる。
【0043】
図6(b)に例示する浮体装置100bでは、全天球カメラ130a・130b・130cの両側に浮体110の外側に向かって傾けられた照明装置122がそれぞれ配置されている。また浮体110の表面110bには、中心Cの近傍に照明装置124が2つ配置されている。かかる構成によれば、浮体110の外周の光量は照明装置122によって確保し、浮体110の中心Cの近傍の光量を照明装置124によって確保することができる。
【0044】
なお、浮体装置100aでは6つの照明装置124が、浮体装置100bでは2つの照明装置124が浮体110の表面110bに設けられている構成を例示した。ただし、これらの数は例示に過ぎず、例えば浮体110の表面110bの中心C近傍において要する光量に応じて照明装置124の数を適宜変更してもよく、または照明装置124を設けない構成としてもよい。
【0045】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は、通水路内を流されながら点検を行う浮体装置として利用することができる。
【符号の説明】
【0047】
10…マンホール、20…通水路、22…壁、40…浮体装置、42…浮体、42a…縁、44a…カメラ、44b…カメラ、44c…カメラ、50…浮体装置、52…浮体、54…全天球カメラ、100…浮体装置、100a…浮体装置、100b…浮体装置、110…浮体、110a…縁、110b…表面、110c…裏面、112…分割浮体、112a…円弧部、112b…直線部、114…分割浮体、114a…円弧部、114b…直線部、116…ヒンジ、120…照明装置、120a…光路、120b…光路、122…照明装置、124…照明装置、130a…全天球カメラ、130b…全天球カメラ、130c…全天球カメラ、132…魚眼レンズ
図1
図2
図3
図4
図5
図6