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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024098611
(43)【公開日】2024-07-24
(54)【発明の名称】建物外壁の防水構造
(51)【国際特許分類】
   E04B 1/66 20060101AFI20240717BHJP
   E04B 1/00 20060101ALI20240717BHJP
   E04B 2/56 20060101ALI20240717BHJP
【FI】
E04B1/66 A
E04B1/00 501Z
E04B2/56 644C
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023002201
(22)【出願日】2023-01-11
(71)【出願人】
【識別番号】504093467
【氏名又は名称】トヨタホーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121821
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 強
(74)【代理人】
【識別番号】100161230
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 雅博
(72)【発明者】
【氏名】中村 稔
【テーマコード(参考)】
2E001
2E002
【Fターム(参考)】
2E001DA01
2E001DA03
2E001FA04
2E001FA13
2E001FA32
2E001GA24
2E001GA60
2E001HD01
2E001HF01
2E001LA01
2E001LA04
2E001MA01
2E001MA02
2E001MA04
2E002EB12
2E002EC02
2E002MA24
(57)【要約】
【課題】比較的簡単な作業で防水性能の向上を図ることができる建物外壁の防水構造を提供する。
【解決手段】建物の外壁部20は、外壁面材と、外壁面材と横並びに隣り合うサッシ枠とを備える。サッシ枠の下枠部は、その下端が外壁面材の下端よりも下方に位置している。外壁面材の裏面側には、外壁面材の下端部に沿って延びる横材38が設けられている。下枠部は、その下枠部に沿って延びる横材43により下方から支持されている。防水シート51は、各横材38,43の屋外側に跨がって延び、上方に開口する切り込み52により分離された第1部分51a及び第2部分51bと、各部分51a,51bよりも下側の下側部分51cとを有している。第1部分51aは、外壁面材の下端部と横材38との間に挟まれている。第2部分51bは、下側部分51cに対して屋内側に曲げられ、下枠部32と横材43との間に挟まれている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋外に面して設けられる外壁面材と、
前記外壁面材と横並びに隣り合うとともに、下部に前記外壁面材の幅方向に延びかつ下端が前記外壁面材の下端よりも下方に設定された下枠部を有するサッシ枠と、
前記外壁面材の裏面側で前記外壁面材の下端部に沿って延びる第1横材と、
前記下枠部に沿って延び、前記下枠部を下方から支持する第2横材と、を備える建物外壁に適用され、
前記第1横材の屋外側と前記第2横材の屋外側とに跨って延びる防水シートを備え、
前記防水シートは、その上縁で開口する切り込みにより分離された第1部分及び第2部分と、前記第1部分及び前記第2部分よりも下側の下側部分とを有し、
前記第1部分は、前記外壁面材の下端部と前記第1横材との間に挟まれ、
前記第2部分は、前記下側部分に対して屋内側に曲げられ、前記下枠部と前記第2横材との間に挟まれている、建物外壁の防水構造。
【請求項2】
前記防水シートの長手方向に延び、前記第1部分に貼り付けられた第1止水部と、
前記防水シートの長手方向に延び、前記第2部分に貼り付けられた第2止水部と、
を備え、
前記第1止水部は、前記第1部分とともに前記外壁面材の下端部と前記第1横材との間に挟まれ圧縮状態とされており、
前記第2止水部は、前記第2部分とともに前記下枠部と前記第2横材との間に挟まれ圧縮状態とされており、
前記第1止水部と前記第2止水部とは、同じ幅を有し、いずれも前記切り込みまで延びている、請求項1に記載の建物外壁の防水構造。
【請求項3】
前記下枠部は、前記第2横材の上に配置され前記第2横材により下方から支持された本体部と、前記第2横材の屋外側に配置され前記第2横材に取り付けられた取付部とを有し、
前記第2部分と前記第2止水部とは、前記本体部と前記第2横材との間に挟まれており、
前記取付部と前記第2横材との間には、前記下側部分と、前記下側部分に重ねられ前記取付部に沿って延びる第3止水部とが設けられ、
前記第3止水部は、前記取付部と前記第2横材との間に挟まれ圧縮状態とされている、請求項2に記載の建物外壁の防水構造。
【請求項4】
前記外壁面材の裏面側に設けられ、前記外壁面材が取り付けられた第1フレームと、
前記第1フレームと横並びに隣り合って設けられ、前記サッシ枠が取り付けられた第2フレームと、を備え、
前記第1フレームは矩形枠状をなし、左右一対の第1縦材とそれら一対の第1縦材を連結する前記第1横材とを含んで構成され、
前記第2フレームは矩形枠状をなし、左右一対の第2縦材とそれら一対の第2縦材を連結する前記第2横材とを含んで構成され、
前記サッシ枠は、上下方向に延び前記第2縦材に屋外側から取り付けられた一対の縦枠部を有し、
前記第3止水部は、その長手方向において前記第2止水部よりも前記第1フレーム側に延出した延出部を有し、
前記延出部は、前記縦枠部の下端部と前記第2縦材との間に挟まれている、請求項3に記載の建物外壁の防水構造。
【請求項5】
前記建物外壁の屋外側にはバルコニーが設けられ、
前記バルコニーの床部には、その床部に沿って拡がる床防水層が設けられ、
前記床防水層は、前記建物外壁に沿って立ち上がる立ち上がり部を有し、
前記立ち上がり部は、前記下側部分の裏面側に重なっている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の建物外壁の防水構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物外壁の防水構造に関する。
【背景技術】
【0002】
バルコニーが設けられた建物では、バルコニーと屋内とを仕切る外壁部に掃き出し窓が設けられている。掃き出し窓の周縁部にはサッシ枠が設けられ、サッシ枠の内側にはサッシ戸が配設されている。
【0003】
サッシ枠は、バルコニーに面した外壁面材と横並びに隣り合って設けられる。サッシ枠は、その下部に横方向に延びる下枠部を有している。サッシ枠は、その下枠部の下端が外壁面材の下端よりも下方に設定される場合がある。この場合、下枠部とバルコニー床面との上下高さを小さくできるため、バルコニーへの出入りをし易くすることができる。
【0004】
特許文献1には、このようなサッシ枠の配置構成において、下枠部の下方から雨水等が屋内に浸入するのを防止する防水構造が開示されている。この防水構造では、サッシ枠の下枠部が、下枠部に沿って延びる支持部材により下方から支持されている。下枠部と支持部材との間には防水シートの上部が挟まれている。防水シートは、下枠部に沿って延び、その下部がバルコニーの床部まで延設されている。
【0005】
また、特許文献1の構成では、外壁面材側にも防水シートが設けられている。防水シートは、外壁面材の下端部に沿って延び、その上部が例えば外壁面材の下端部とその裏面側に設けられた横材との間に挟まれている。防水シートの下部は、バルコニーの床部まで延設されている。このように特許文献1の防水構造では、防水シートを用いてサッシ枠の下枠部の下方及び外壁面材の下方を通じた屋内側への浸水防止が図られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第6453677号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上述した特許文献1の防水構造では、サッシ枠側の防水シートと外壁面材側の防水シートとの間に継ぎ目が生じるため、その継ぎ目部分が防水上の弱点となるおそれがある。
【0008】
また、継ぎ目部分に対して別途、防水処理を施すことも考えられるが、かかる防水処理は作業的に大変になることが想定される。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、比較的簡単な作業で防水性能の向上を図ることができる建物外壁の防水構造を提供することを主たる目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決すべく、第1の発明の建物外壁の防水構造は、屋外に面して設けられる外壁面材と、前記外壁面材と横並びに隣り合うとともに、下部に前記外壁面材の幅方向に延びかつ下端が前記外壁面材の下端よりも下方に設定された下枠部を有するサッシ枠と、前記外壁面材の裏面側で前記外壁面材の下端部に沿って延びる第1横材と、前記下枠部に沿って延び、前記下枠部を下方から支持する第2横材と、を備える建物外壁に適用され、前記第1横材の屋外側と前記第2横材の屋外側とに跨って延びる防水シートを備え、前記防水シートは、その上縁で開口する切り込みにより分離された第1部分及び第2部分と、前記第1部分及び前記第2部分よりも下側の下側部分とを有し、前記第1部分は、前記外壁面材の下端部と前記第1横材との間に挟まれ、前記第2部分は、前記下側部分に対して屋内側に曲げられ、前記下枠部と前記第2横材との間に挟まれている。
【0011】
第1の発明によれば、防水シートが第1横材と第2横材とに跨って延びているため、外壁面材とサッシ枠との境界部で防水シートに継ぎ目が生じることがない。そのため、防水性能の向上を図ることができる。また、防水シートは、上方に開口する切り込みにより分離された第1部分及び第2部分を有し、第1部分は外壁面材の下端部と第1横材との間に挟まれ、第2部分は屋内側に曲げられて下枠部と第2横材との間に挟まれている。かかる構成では、防水シートに切り込みを入れ、その切り込みを挟んだ両側部分のうち一方を下側部分に対して曲げることで、容易に第1部分及び第2部分を形成することができる。これにより、比較的簡単な作業で防水性能の向上を図ることができる。
【0012】
第2の発明の建物外壁の防水構造は、第1の発明において、前記防水シートの長手方向に延び、前記第1部分に貼り付けられた第1止水部と、前記防水シートの長手方向に延び、前記第2部分に貼り付けられた第2止水部と、備え、前記第1止水部は、前記第1部分とともに前記外壁面材の下端部と前記第1横材との間に挟まれ圧縮状態とされており、前記第2止水部は、前記第2部分とともに前記下枠部と前記第2横材との間に挟まれ圧縮状態とされており、前記第1止水部と前記第2止水部とは、同じ幅を有し、いずれも前記切り込みまで延びている。
【0013】
第2の発明によれば、防水シートの第1部分に貼り付けられた第1止水部が、第1部分とともに外壁面材と第1横材との間に挟まれ圧縮状態とされている。この場合、外壁面材と第1横材との間を通じて雨水等の水が屋内側に浸入するのを防止することができる。また、防水シートの第2部分に貼り付けられた第2止水部が、第2部分とともに下枠部と第2横材との間に挟まれ圧縮状態とされている。この場合、下枠部と第2横材との間を通じた屋内側への水の浸入を防止することができる。これらにより、防水性能のさらなる向上を図ることができる。
【0014】
また、第1止水部と第2止水部とは、同じ幅を有し、いずれも切り込みまで延びている。この場合、施工作業の際、まず防水シートに、その長手方向に延びる止水部材を貼り付け、その後、止水部材を切断しながら防水シートに切り込みを入れることで、切り込みの位置で分断された第1止水部及び第2止水部を容易に得ることができる。そのため、比較的簡単な作業で、防水性能のさらなる向上を図ることができる。
【0015】
第3の発明の建物外壁の防水構造は、第2の発明において、前記下枠部は、前記第2横材の上に配置され前記第2横材により下方から支持された本体部と、前記第2横材の屋外側に配置され前記第2横材に取り付けられた取付部とを有し、前記第2部分と前記第2止水部とは、前記本体部と前記第2横材との間に挟まれており、前記取付部と前記第2横材との間には、前記下側部分と、前記下側部分に重ねられ前記取付部に沿って延びる第3止水部とが設けられ、前記第3止水部は、前記取付部と前記第2横材との間に挟まれ圧縮状態とされている。
【0016】
第3の発明によれば、下枠部の本体部と第2横材との間に第2止水部が挟まれていることに加え、下枠部の取付部と第2横材との間に第3止水部が挟まれている。これにより、下枠部と第2横材との間を通じた水の浸入をより確実に防止することができる。
【0017】
第4の発明の建物外壁の防水構造は、第3の発明において、前記外壁面材の裏面側に設けられ、前記外壁面材が取り付けられた第1フレームと、前記第1フレームと横並びに隣り合って設けられ、前記サッシ枠が取り付けられた第2フレームと、を備え、前記第1フレームは矩形枠状をなし、左右一対の第1縦材とそれら一対の第1縦材を連結する前記第1横材とを含んで構成され、前記第2フレームは矩形枠状をなし、左右一対の第2縦材とそれら一対の第2縦材を連結する前記第2横材とを含んで構成され、前記サッシ枠は、上下方向に延び前記第2縦材に屋外側から取り付けられた一対の縦枠部を有し、前記第3止水部は、その長手方向において前記第2止水部よりも前記第1フレーム側に延出した延出部を有し、前記延出部は、前記縦枠部の下端部と前記第2縦材との間に挟まれている。
【0018】
第4の発明によれば、矩形枠状をなす第2フレームの第2横材と下枠部の本体部との間に第2止水部が挟まれている。こうした構成では、第2止水部の端部と第2縦材との間に隙間が生じ、その隙間を通じた水の浸入が懸念される。そこで、第4の発明では、こうした点に鑑み、第3止水部を、その長手方向において第2止水部よりも第1フレーム側に延出した延出部を有して構成し、その延出部をサッシ枠の縦枠部の下端部と第2縦材との間に挟んでいる。この場合、延出部を含む第3止水部により、第2止水部と第2縦材との間の隙間に水が到達するのを防止することができる。そのため、上記の隙間を通じた水の浸入を好適に防止することができる。
【0019】
第5の発明の建物外壁の防水構造は、第1乃至第4のいずれかの発明において、前記外壁部の屋外側にはバルコニーが設けられ、前記バルコニーの床部には、その床部に沿って拡がる床防水層が設けられ、前記床防水層は、前記外壁部に沿って立ち上がる立ち上がり部を有し、前記立ち上がり部は、前記下側部分の裏面側に重なっている。
【0020】
外壁部の屋外側にバルコニーが設けられている場合、防水シートの下側部分をバルコニーの床部まで延設して、その延設した部分により床防水層を形成することが考えられる。しかしながら、かかる構成では、床防水層をメンテナンスする際に、防水シートを外壁面材と第1横材との間から取り外したり、サッシ枠の下枠部と第2横材との間から取り外したりする必要が生じる。そのため、作業が大変になることが考えられる。
【0021】
その点、第5の発明では、バルコニーの床部に設けられた床防水層の立ち上がり部が、防水シートの下側部分の裏面側に重なっている。この場合、防水シートと床防水層とにより、建物外壁の下部とバルコニーの床部とに跨る連続した防水層を形成することができる。また、床防水層のメンテナンスの際には、床防水層だけ取り外してメンテナンスすることができる。そのため、メンテナンス作業をし易くできる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】建物の概要を示す斜視図。
図2】外壁部における外壁面材とサッシ枠との境界部周辺を示す斜視図。
図3】外壁部の防水構造を示す斜視図。
図4】サッシ枠の下枠部周辺の防水構造を示す縦断面図。
図5】防水シートに切り込みを入れる作業を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に、本発明を具体化した一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、建物として、複数の建物ユニットが互いに組み合わされてなるユニット式建物を具体化している。図1は、その建物の概要を示す斜視図である。
【0024】
図1に示すように、建物10は、一階部分11と二階部分12とを有する二階建てとなっている。一階部分11及び二階部分12はいずれも、複数の建物ユニット15が互いに連結されることにより構成されている。建物10の施工に際しては、建物ユニット15が製造工場においてあらかじめ製造され、その後施工現場にトラック等により搬送される。そして、施工現場において複数の建物ユニット15が組み付けられることにより建物10が構築される。
【0025】
なお、建物ユニット15は、その四隅に配設される4本の柱と、各柱の上端部及び下端部をそれぞれ連結する各4本の天井大梁及び床大梁とを備え、それら柱、天井大梁及び床大梁により直方体状に形成されている。
【0026】
建物10の二階部分12には、バルコニー16が設けられている。バルコニー16は、一の建物ユニット15を用いて形成されたインナバルコニーとなっている。バルコニー16には、バルコニー床部17と、バルコニー床部17の屋外側に立設する腰壁部18とが設けられている。
【0027】
バルコニー16は、外壁部20により屋内空間K(図示略)と仕切られている。外壁部20には、掃き出し窓からなるバルコニー窓部21が設けられている。このバルコニー窓部21を通じてバルコニー16と屋内空間Kとの間の出入りが可能となっている。バルコニー窓部21には、その周縁部にサッシ枠22が設けられている。サッシ枠22の内側にはサッシ戸23が配設され、そのサッシ戸23によりバルコニー窓部21が開閉される。
【0028】
続いて、外壁部20の構成について、図2及び図3に基づいて説明する。図2は、外壁部20における外壁面材25とサッシ枠22との境界部周辺を示す斜視図である。図3は、外壁部20の防水構造を示す斜視図である。なお、図3は、図2において外壁面材25及びサッシ枠22を取り外した状態を示している。
【0029】
図2に示すように、外壁部20は、バルコニー16(換言すると屋外)に面して設けられる外壁面材25と、外壁面材25に横並びで隣り合う上記サッシ枠22と、外壁面材25が取り付けられる下地フレーム27と、サッシ枠22が取り付けられる下地フレーム28とを備える。外壁面材25は、窯業系サイディングボードにより形成されている。なお、外壁部20が建物外壁に相当する。また、下地フレーム27が第1フレームに相当し、下地フレーム28が第2フレームに相当する。
【0030】
サッシ枠22は、矩形枠状をなし、左右一対の縦枠部31と、各縦枠部31の下端部を繋ぐ下枠部32と、各縦枠部31の上端部を繋ぐ上枠部(図示略)とを有する。サッシ枠22の下端、詳しくは下枠部32の下端は、外壁面材25の下端よりも低い位置に位置している。この場合、下枠部32とバルコニー床部17との間の上下寸法が小さくされ、それにより、バルコニー窓部21を通じたバルコニー16への出入りがし易くなっている。なお、図2では、便宜上、サッシ枠22の縦枠部31及び下枠部32を矩形断面で簡略化して示している。また、サッシ枠22と外壁面材25との間の隙間(目地)には上下に延びるガスケット34が設けられ、それにより上記隙間を通じた屋内への水の浸入が防止されている。
【0031】
図2及び図3に示すように、外壁面材25の下地フレーム27は、矩形枠状に形成され、外壁面材25の裏面側に設けられている。下地フレーム27は、上下方向に延びる左右一対の縦材36と、各縦材36を連結する複数の横材37,38とを有している。縦材36は、断面コ字状の鋼材により形成され、その溝部をフレーム内側に向けた状態で配置されている。なお、縦材36が第1縦材に相当する。
【0032】
複数の横材37,38には、下地フレーム27の上端部及び下端部に配置された一対の横材37と、下地フレーム27の中間高さに配置された横材38とが含まれている。横材37は、断面L字の鋼材により形成されている。また、横材38は、断面コ字状の鋼材により形成され、その溝部を屋内側に向けた状態で配置されている。つまり、横材38は、上下方向に延びるウェブと、ウェブの上下両端部から屋内側に短く延びる一対のフランジとを有している。
【0033】
下地フレーム27には、外壁面材25がビス等で取り付けられている。外壁面材25は、その下端部が横材38に取り付けられている。横材38は、外壁面材25の下端部に沿って延び、外壁面材25の下端よりも下方に延出している。なお、横材38が第1横材に相当する。
【0034】
サッシ枠22の下地フレーム28は、矩形枠状に形成され、外壁面材25の下地フレーム27と横並びで隣り合っている。下地フレーム28は、上下方向に延びる左右一対の縦材41と、各縦材41を連結する複数の横材42,43とを有している。縦材41は、断面コ字状の鋼材により形成され、その溝部をフレーム内側に向けた状態で配置されている。隣り合う下地フレーム27,28の境界部では、各下地フレーム28の縦材36,41同士がウェブを向き合わせた状態で互いに連結されている。なお、縦材41が第2縦材に相当する。
【0035】
複数の横材42,43には、下地フレーム28の上端部及び下端部に配置された一対の横材42と、下地フレーム28の中間高さに配置された横材43とが含まれている。横材42は、断面L字の鋼材により形成され、その長手方向に下地フレーム28の横材37と並んでいる。
【0036】
横材43は、断面コ字状の鋼材により形成され、その溝部を下方に向けた状態で配置されている。つまり、横材43は、屋内外方向(換言すると外壁部20の壁厚み方向)に延びるウェブと、ウェブの屋内外方向の両端部から下方に延びる一対のフランジとを有している。横材43は、その長手方向において下地フレーム28の横材38と並んでいる。横材43は、その上面(詳しくはウェブの上面)が横材38の上端よりも下方に位置し、その下端が横材38の下端と同じ高さに位置している。なお、横材43が第2横材に相当する。
【0037】
下地フレーム28には、サッシ枠22がビス等で取り付けられている。サッシ枠22は、各縦枠部31が下地フレーム28の縦材41に屋外側から取り付けられ、下枠部32が下地フレーム28の横材43に屋外側から取り付けられ、上枠部が下地フレーム28のフレーム上端の横材42に屋外側から取り付けられている。
【0038】
下枠部32は、横材43の上に配置された本体部32aと、横材43の屋外側に配置された取付部32bとを有する。本体部32aは、サッシ戸23の開閉を案内するレール部等を含み、横材43により下方から支持されている。取付部32bは、横材43に屋外側からビス45(図4参照)により取り付けられている。
【0039】
続いて、外壁部20の防水構造について図2及び図3に加え、図4を用いながら説明する。図4は、サッシ枠22の下枠部32周辺の防水構造を示す縦断面図である。
【0040】
図2図4に示すように、各下地フレーム27,28の横材38,43には、それら両横材38,43の屋外側に跨って延びる防水シート51が設けられている。防水シート51は、クロロプレンゴム(CRゴム)等の耐水性を有する材料により形成されている。防水シート51には、その上縁から下方に延びる切り込み52が形成されている(図5も参照)。防水シート51は、その切り込み52により分離された第1部分51a及び第2部分51bと、それら各部分51a,51bよりも下側の下側部分51cとを有している。この場合、防水シート51は、これら各部分51a~51cを含んで一体形成されている。
【0041】
第1部分51a及び第2部分51bは、防水シート51の上側部分を構成し、切り込み52により防水シート51の長手方向に分離されている。それに対して、下側部分51cは、切り込み52よりも下方において防水シート51の長手方向全域に亘って延びている。第1部分51aは、横材38の屋外側面に貼り付けられている。また、第2部分51bは、下側部分51cに対して屋内側に曲げられ、横材43(詳しくはそのウェブ)の上面に貼り付けられている。
【0042】
詳しくは、防水シート51は、切り込み52が下地フレーム28の縦材41のフレーム内側の端縁と同位置に位置するように配置されている。そのため、防水シート51の第1部分51aは、横材38の屋外側面と、各下地フレーム27,28の縦材36,41の屋外側面とに跨って貼り付けられている。
【0043】
第1部分51aの表面(屋外側面)には、第1止水部54が貼り付けられている。第1止水部54は、耐水性を有するEPDM等のスポンジ材からなる。第1止水部54は、第1部分51aの長手方向(換言すると防水シート51の長手方向)に延びており、詳しくは第1部分51aの長手方向全域に亘って延びている。そのため、第1止水部54は、切り込み52まで延びている。
【0044】
第2部分51bの表面(上面)には、第2止水部55が貼り付けられている。第2止水部55は、第1止水部54と同じ材料からなる。第2止水部55は、第2部分51bの長手方向(換言すると防水シート51の長手方向)に延びており、詳しくは第2部分51bの長手方向全域に亘って延びている。そのため、第2止水部55は、切り込み52まで延びている。
【0045】
第1止水部54と第2止水部55とは、同じ幅を有して形成されている。第1止水部54は、その上縁が第1部分51aの上縁と位置合わせされた状態で配置されている。第2止水部55は、その屋内側の縁が第2部分51bの屋内側の縁と位置合わせられた状態で配置されている。
【0046】
第1部分51aと第1止水部54とは、外壁面材25の下端部と横材38との間に挟まれて固定されている。この場合、第1止水部54は、外壁面材25と横材38との間で圧縮状態とされている。そのため、それら両部材25,38の間を通じた屋内側への水(雨水等)の浸入を防止することができる。
【0047】
第2部分51bと第2止水部55とは、下枠部32の本体部32aと横材43との間に挟まれて固定されている。この場合、第2止水部55は、本体部32aと横材43との間で圧縮状態とされている。そのため、本体部32aと横材43との間を通じた屋内側への水の浸入を防止することができる。
【0048】
サッシ枠22と下地フレーム28との間には止水シート57が設けられている。止水シート57は、耐水性を有するEPDM等のスポンジ材からなる。止水シート57は、サッシ枠22の全周に亘って配置され、サッシ枠22と下地フレーム28との間に挟まれている。
【0049】
止水シート57には、サッシ枠22の下枠部32に沿って延びる横止水シート57aと、サッシ枠22の縦枠部31に沿って延びる縦止水シート57bと、サッシ枠22の上枠部に沿って延びる横止水シート57(図示略)とがある。横止水シート57aは、防水シート51の下側部分51cの表面(屋外側面)に貼り付けられている。横止水シート57aは、下側部分51cとともに下枠部32の取付部32bと横材43との間に挟まれている。この場合、横止水シート57aは、取付部32bと横材43との間で圧縮状態とされている。これにより、取付部32bと横材43との間を通じた屋内側への水の浸入を防止することができる。また、横止水シート57aは、その上側部分が取付部32bと横材43との間に挟まれ、下側部分については取付部32bよりも下方に垂れ下がっている。なお、横止水シート57aが第3止水部に相当する。
【0050】
横止水シート57aは、その長手方向において第2止水部55よりも下地フレーム27側(外壁面材25側)に延出した延出部59を有している。延出部59は、防水シート51の切り込み52よりも下地フレーム27側に延出している。延出部59は、下地フレーム28の縦材41の屋外側面に貼り付けられている。延出部59は、サッシ枠22の縦枠部31の下端部と縦材41との間に挟まれ圧縮状態とされている。また、延出部59は、第1止水部54の下方に位置し、第1止水部54と上下に並んでいる。
【0051】
縦止水シート57bは、隣接する各下地フレーム27,28の縦材36,41の屋外側面に跨って貼り付けられている。縦止水シート57bは、第1止水部54の屋外側を跨いで上下に延びており、下端部が横止水シート57aの延出部59と重ね合わせられている。縦止水シート57bは、サッシ枠22の縦枠部31と下地フレーム28の縦材41との間に挟まれ、かつ、外壁面材25の側端部と下地フレーム27の縦材36との間に挟まれている。
【0052】
図示は省略するが、上側の横止水シート57は、下地フレーム28のフレーム上端の横材42の屋外側面に貼り付けられている。この横止水シート57は、サッシ枠22の上枠部と上記横材42との間に挟まれている。
【0053】
続いて、バルコニー床部17について説明する。図4に示すように、バルコニー床部17は、図示しないバルコニー床梁により支持された床下地板61と、床下地板61の上に設けられた床防水層62とを有する。床下地板61は、ALC(軽量気泡コンクリート)等により形成されている。床防水層62は、耐水性を有するシート材が床下地板61上に敷設されることにより形成されている。この床防水層62によりバルコニー床部17の床面が形成されている。
【0054】
床防水層62は、外壁部20に沿って上方に立ち上げられた立ち上がり部62aを有している。立ち上がり部62aは、その上部が各下地フレーム27,28の横材38,43と防水シート51の下側部分51cとの間に入り込んでいる。この場合、立ち上がり部62aと下側部分51cとは屋内外方向に重なっており、それら重なる両者51c,62aの間には止水材63が介在されている。止水材63は、耐水性を有するEPDM等のスポンジ材からなり、防水シート51の長手方向に延びている。止水材63は、立ち上がり部62aと下側部分51cとにそれぞれ接着により貼り付けられている。これにより、防水シート51と床防水層62とにより、外壁部20の下部とバルコニー床部17とに跨る連続した防水層が形成されている。
【0055】
下枠部32の取付部32bの下方には水切り材65が設けられている。水切り材65は、下枠部32に沿って延びる長尺状に形成され、下地フレーム28の横材43にビス67により取り付けられている。かかる取付状態において、水切り材65と横材43との間には、防水シート51の下側部分51cと、下側部分51cを挟んだ両側に設けられた横止水シート57a及び止水材63がそれぞれ挟まれている。このため、横止水シート57a及び止水材63はそれぞれ圧縮状態とされている。
【0056】
続いて、上述した外壁部20の防水構造を構築する際の作業手順について、図5を参照しながら説明する。図5は、第1止水部54及び第2止水部55が貼り付けられた防水シート51を作製する際の流れを示す斜視図である。
【0057】
まず、ユニット製造工場において、各建物ユニット15を製造する作業を行う。外壁部20が設けられる建物ユニット15を製造する際には、まず建物ユニット15内に各下地フレーム27,28を組み付ける作業を行う。その後、外壁部20の防水構造を構築する作業を行う。
【0058】
防水構造を構築する際にはまず、図5(a)に示すように、切り込み52が形成される前の防水シート51である元シート68に、長尺の止水部材69を貼り付ける作業を行う。止水部材69は、第1止水部54及び第2止水部55の元となる部材であり、元シート68の長手方向に沿って貼り付けられる。詳しくは、止水部材69は、その幅方向の一方の縁が元シート68の幅方向の一方の縁と位置合わせされた状態で貼り付けられる。
【0059】
続いて、図5(b)に示すように、元シート68に切り込み52を入れることで防水シート51を形成するとともに、止水部材69を切り込み52に沿って切断することで第1止水部54及び第2止水部55を形成する作業を行う。この作業では、元シート68と止水部材69とにまとめてハサミを入れることで、元シート68に切り込み52を入れ、かつ止水部材69を切断する。これにより、防水シート51と各止水部54,55とが一挙に形成され、その結果、各止水部54,55が貼り付けられた防水シート51が得られる。
【0060】
次に、各止水部54,55が貼り付けられた防水シート51を各下地フレーム27,28の横材38,43に貼り付ける作業を行う。この作業では、防水シート51の第1部分51aを横材38の屋外側面に貼り付ける。また、防水シート51の第2部分51bを下側部分51cに対して屋内側に曲げ、横材43の上面に貼り付ける。
【0061】
なお、上述の手順に代えて、次のような手順を採用してもよい。まず、止水部材69が貼り付けられた元シート68を横材38の屋外側面と横材43の上面とに仮貼り付けする。そして、その仮貼付状態で元シート68に切り込み52を入れ、かつ止水部材69を切断する。この場合、切り込み52を下地フレーム28の縦材41のフレーム内側の端縁に沿って入れる。そして、その後、防水シート51の第1部分51aを横材38の屋外側面に本貼り付けし、第2部分51bを横材43に本貼り付けする。
【0062】
続いて、各止水シート57を下地フレーム28の屋外側に貼り付ける作業を行う。この作業ではまず、横止水シート57aを防水シート51の下側部分51cの表面に貼り付ける。その後、縦止水シート57bを各下地フレーム27,28の縦材36,41の屋外側面に貼り付ける。また、上側の横止水シート57については、下地フレーム28のフレーム上端の横材42の屋外側面に貼り付ける。
【0063】
続いて、外壁面材25を下地フレーム27に取り付ける作業を行う。この作業により、外壁面材25の下端部と下地フレーム27の横材38との間に防水シート51の第1部分51aと第1止水部54とが挟まれる。
【0064】
続いて、サッシ枠22を下地フレーム28に取り付ける作業を行う。この作業では、サッシ枠22の下枠部32の本体部32aを下地フレーム28の横材43の上に載置し、その状態で下枠部32の取付部32bを横材43にビス45により固定する。これにより、本体部32aと横材43との間に防水シート51の第2部分51bと第2止水部55とが挟まれる。また、取付部32bと横材43との間に防水シート51の下側部分51cと横止水シート57aとが挟まれる。以上が、ユニット製造工場で行う防水構造の構築作業である。
【0065】
各建物ユニット15を製造した後、各建物ユニット15をトラックにより施工現場へ搬送する。施工現場ではまず、各建物ユニット15を所定の設置位置に設置するとともに、それら各建物ユニット15を互いに連結する作業を行う。これにより、建物10の一階部分11及び二階部分12が構築される。
【0066】
続いて、バルコニー16のバルコニー床部17を施工する作業を行う。この作業では、床下地板61の上に床防水層62を形成する作業を行う。この作業では、床下地板61の上に耐水性を有するシート材を敷設することにより床防水層62を形成する。また、この作業では、床防水層62の一部を外壁部20に沿って立ち上げることで立ち上がり部62aを形成する。この際、立ち上がり部62aを、防水シート51の下側部分51cと各下地フレーム27,28の横材38,43との間に挿入する。そして、その挿入状態で、下側部分51cの裏面にあらかじめ貼り付けられた止水材63を立ち上がり部62aの表面に貼り付ける。その後、水切り材65をビス67により横材43に取り付ける。以上により、外壁部20の防水構造が構築される。
【0067】
以上、詳述した本実施形態の構成によれば、以下の優れた効果が得られる。
【0068】
防水シート51が各下地フレーム27,28の横材38,43に跨って延びているため、外壁面材25とサッシ枠22との境界部で防水シート51に継ぎ目が生じることがない。そのため、防水性能の向上を図ることができる。また、防水シート51は、上方に開口する切り込み52により分離された第1部分51a及び第2部分51bを有し、第1部分51aが外壁面材25の下端部と横材38との間に挟まれ、第2部分51bが屋内側に曲げられ下枠部32と横材43との間に挟まれている。かかる構成では、防水シート51に切り込み52を入れ、その切り込み52を挟んだ両側部分のうち一方を下側部分51cに対して曲げることで、容易に第1部分51a及び第2部分51bを形成することができる。これにより、比較的簡単な作業で防水性能の向上を図ることができる。
【0069】
防水シート51の第1部分51aに貼り付けられた第1止水部54が、第1部分51aとともに外壁面材25と横材38との間に挟まれ圧縮状態とされている。この場合、外壁面材25と横材38との間を通じて雨水等の水が屋内側に浸入するのを防止することができる。また、防水シート51の第2部分51bに貼り付けられた第2止水部55が、第2部分51bとともに下枠部32と横材43との間に挟まれ圧縮状態とされている。この場合、下枠部32と横材43との間を通じた屋内側への水の浸入を防止することができる。これらにより、防水性能のさらなる向上を図ることができる。
【0070】
また、第1止水部54と第2止水部55とは、同じ幅を有し、いずれも防水シート51の切り込み52まで延びている。この場合、施工作業の際、まず防水シート51(詳しくは元シート68)に、その長手方向に延びる止水部材69を貼り付け、その後、止水部材69を切断しながら防水シート51(元シート68)に切り込み52を入れることで、切り込み52の位置で分断された第1止水部54及び第2止水部55を容易に得ることができる。そのため、比較的簡単な作業で、防水性能のさらなる向上を図ることができる。
【0071】
下枠部32の本体部32aと横材43との間に第2止水部55が挟まれていることに加え、下枠部32の取付部32bと横材43との間に横止水シート57aが挟まれている。これにより、下枠部32と横材43との間を通じた水の浸入をより確実に防止することができる。
【0072】
矩形枠状をなす下地フレーム28の横材43と下枠部32の本体部32aとの間に第2止水部55が挟まれている構成では、第2止水部55の端部と縦材41との間に隙間が生じ、その隙間を通じた水の浸入が懸念される。そこで、本実施形態では、こうした点に鑑み、横止水シート57aを、その長手方向において第2止水部55よりも下地フレーム27側に延出した延出部59を有して構成し、その延出部59をサッシ枠22の縦枠部31の下端部と縦材41との間に挟んでいる。この場合、延出部59を含む横止水シート57aにより、第2止水部55と縦材41との間の隙間に水が到達するのを防止することができる。そのため、上記の隙間を通じた水の浸入を好適に防止することができる。
【0073】
バルコニー床部17に設けられた床防水層62の立ち上がり部62aが、防水シート51の下側部分51cの裏面側に重なっている。この場合、防水シート51と床防水層62とにより、外壁部20の下部とバルコニー床部17とに跨る連続した防水層を形成することができる。また、床防水層62のメンテナンスの際には、床防水層62だけ取り外してメンテナンスすることができる。そのため、メンテナンス作業をし易くできる。
【0074】
本実施形態の防水構造は、乾式工法を用いたものであるため、施工作業性に優れたものとなっている。
【0075】
本発明は上記実施形態に限らず、例えば次のように実施されてもよい。
【0076】
・本発明の防水構造は、必ずしもユニット式建物に適用する必要はなく、例えば、鉄骨軸組工法により構築される建物や、在来木造工法により構築される建物等、その他の建物に適用してもよい。
【符号の説明】
【0077】
10…建物、16…バルコニー、20…建物外壁としての外壁部、22…サッシ枠、25…外壁面材、27…第1フレームとしての下地フレーム、28…第2フレームとしての下地フレーム、32…下枠部、32a…本体部、32b…取付部、36…第1縦材としての縦材、38…第1横材としての横材、41…第2縦材としての縦材、43…第2横材としての横材、51…防水シート、51a…第1部分、51b…第2部分。51c…下側部分、52…切り込み、54…第1止水部、55…第2止水部、57a…第3止水部としての横止水シート、59…延出部、62…床防水層、62a…立ち上がり部。
図1
図2
図3
図4
図5