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特開2024-98616プロジェクターの制御方法、及びプロジェクター
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024098616
(43)【公開日】2024-07-24
(54)【発明の名称】プロジェクターの制御方法、及びプロジェクター
(51)【国際特許分類】
   G03B 21/16 20060101AFI20240717BHJP
   G03B 21/00 20060101ALI20240717BHJP
   H04N 5/74 20060101ALI20240717BHJP
【FI】
G03B21/16
G03B21/00 E
H04N5/74 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023002209
(22)【出願日】2023-01-11
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】古川 航大
(72)【発明者】
【氏名】前田 和典
(72)【発明者】
【氏名】流川 理
(72)【発明者】
【氏名】下間 翔平
【テーマコード(参考)】
2K203
5C058
【Fターム(参考)】
2K203FA03
2K203FA23
2K203FA34
2K203LA03
2K203LA18
2K203LA39
2K203LA47
2K203MA11
5C058BA35
5C058EA02
5C058EA26
(57)【要約】
【課題】プロジェクター内部の温度が変動すると、ペルチェ素子は、冷却と加温を切り替える動作が増加する可能性がある。冷却と加温を切り替える動作が増加すると、ペルチェ素子は、劣化し易くなる。
【解決手段】プロジェクターの制御方法は、光源によって発光する光の光量を変更する変更動作を行うことと、前記変更動作を行ったのち、所定時間変更された前記光量で前記光源を発光することと、前記所定時間経過したときに、液晶パネルの所定時間温度を検出することと、前記所定時間温度が加温閾値よりも低いとき、ペルチェ素子の温度調整面を加温して、前記液晶パネルを加温すること、を実行する。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源によって発光する光の光量を変更する変更動作を行うことと、
前記変更動作を行ったのち、所定時間変更された前記光量で前記光源を発光することと、
前記所定時間経過したときに、液晶パネルの所定時間温度を検出することと、
前記所定時間温度が加温閾値よりも低いとき、ペルチェ素子の温度調整面を加温して、前記液晶パネルを加温すること、
を実行するプロジェクターの制御方法。
【請求項2】
前記所定時間温度が、前記加温閾値よりも高い冷却閾値よりも高いとき、前記ペルチェ素子の前記温度調整面を冷却する、
請求項1に記載のプロジェクターの制御方法。
【請求項3】
前記変更動作は、前記光源が起動する起動動作を含む、
請求項1または2に記載のプロジェクターの制御方法。
【請求項4】
前記起動動作を行うとき、前記液晶パネルを冷却する冷却器を駆動する、
請求項3に記載のプロジェクターの制御方法。
【請求項5】
前記冷却器は、空冷ファンを有し、
前記起動動作を行うときに、前記空冷ファンは第1回転速度で回転し、
前記所定時間温度が前記加温閾値よりも低いとき、前記空冷ファンは、前記第1回転速度よりも低い第2回転速度で回転する、
請求項4に記載のプロジェクターの制御方法。
【請求項6】
前記起動動作を行い、待機時間が経過したときに画像データに基づく画像を投射すること、を含み、
前記所定時間は、前記待機時間よりも長い、
請求項3に記載のプロジェクターの制御方法。
【請求項7】
光を発光する光源と、
前記光を入射し、前記光を出射する液晶パネルと、
前記液晶パネルの温度を検出する温度センサーと、
前記液晶パネルを冷却もしくは加温するペルチェ素子と、
前記ペルチェ素子の温度調整面を冷却もしくは加温させる制御回路と、を備え、
前記制御回路は、
前記光源に前記光の光量を変更する変更動作を行なわせることと、
前記変更動作を行わせたのち、所定時間変更された前記光量で前記光源を発光させることと、
前記所定時間経過したときに、前記温度センサーに所定時間温度を検出させることと、
前記所定時間温度が加温閾値よりも低いとき、前記ペルチェ素子の前記温度調整面を加温させることと、を実行させる、
プロジェクター。
【請求項8】
前記制御回路は、前記所定時間温度が、前記加温閾値よりも高い冷却閾値よりも高いとき、前記ペルチェ素子の前記温度調整面を冷却させること、を実行させる、
請求項7に記載のプロジェクター。
【請求項9】
前記変更動作は、前記光源が起動する起動動作を含む、
請求項7または8に記載のプロジェクター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プロジェクターの制御方法、及びプロジェクターに関する。
【背景技術】
【0002】
ペルチェ素子を有するプロジェクターが知られている。特許文献1に記載されるプロジェクターは、金属フィンに密着するペルチェ素子を有する。ペルチェ素子は、金属フィンを冷却もしくは加温する。ペルチェ素子が金属フィンを冷却もしくは加温することによって、吸気を冷却もしくは加温する。吸気は、光源等の光学部品に向かい、光学部品を冷却もしくは加温する。ペルチェ素子は、外気温に応じて冷却と加温を切り替える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-330147号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
光源が起動するとき、プロジェクター内部の温度は変動する。プロジェクター内部の温度が変動すると、ペルチェ素子は、冷却と加温を切り替える動作が増加する可能性がある。冷却と加温を切り替える動作が増加すると、ペルチェ素子は、劣化し易くなる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示のプロジェクターの制御方法は、光源によって発光する光の光量を変更する変更動作を行うことと、前記変更動作を行ったのち、所定時間変更された前記光量で前記光源を発光することと、前記所定時間経過したときに、液晶パネルの所定時間温度を検出することと、前記所定時間温度が加温閾値よりも低いとき、ペルチェ素子の温度調整面を加温して、前記液晶パネルを加温すること、を実行する。
【0006】
本開示のプロジェクターは、光を発光する光源と、前記光を入射し、前記光を出射する液晶パネルと、前記液晶パネルの温度を検出する温度センサーと、前記液晶パネルを冷却もしくは加温するペルチェ素子と、前記ペルチェ素子の温度調整面を冷却もしくは加温させる制御回路と、を備え、前記制御回路は、前記光源に前記光の光量を変更する変更動作を行なわせることと、前記変更動作を行わせたのち、所定時間変更された前記光量で前記光源を発光させることと、前記所定時間経過したときに、前記温度センサーに所定時間温度を検出させることと、前記所定時間温度が加温閾値よりも低いとき、前記ペルチェ素子の前記温度調整面を加温させることと、を実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】プロジェクターの概略構成を示す図。
図2】透過型液晶パネルの概略構成を示す図。
図3】透過型液晶パネルの概略構成を示す図。
図4】透過型液晶パネルの概略構成を示す図。
図5】透過型液晶パネルの断面構成を示す図。
図6】透過型液晶パネルと空冷冷却器とを示す図。
図7】プロジェクターのブロック構成を示す図。
図8】プロジェクターの各ユニットの動作を示す図。
図9】プロジェクターの各ユニットの動作を示す図。
図10】プロジェクターの各ユニットの動作を示す図。
図11】プロジェクターの各ユニットの動作を示す図。
図12】プロジェクターの各ユニットの動作を示す図。
図13】プロジェクターの各ユニットの動作を示す図。
図14】透過型液晶パネルの概略構成を示す図。
図15】プロジェクターのブロック構成を示す図。
図16】プロジェクターの各ユニットの動作を示す図。
図17】プロジェクターの各ユニットの動作を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、プロジェクター1の概略構成を示している。プロジェクター1は、投射面に投射画像を投射する。投射面は、スクリーン、壁、床等である。プロジェクター1は、図示しない外部装置と通信可能に接続される。プロジェクター1は、外装筐体2と画像投射装置3と、電源ユニット5と、温度調整ユニット7と、制御ユニット9と、を備える。温度調整ユニット7は、図1に図示されない。
【0009】
外装筐体2は、画像投射装置3、電源ユニット5、温度調整ユニット7、及び制御ユニット9を収容する。外装筐体2には、スリット、操作パネル等が設けられる。スリットは、外装筐体2の内部に外気を取り込む開口である。操作パネルは、ユーザーによって操作される操作画面等である。スリット、及び操作パネルは図示されない。
【0010】
画像投射装置3は、外部装置から入力される画像情報に応じた画像光を形成する。画像投射装置3は、画像光を投射面に拡大投射する。画像投射装置3は、光源ユニット31と、均一化光学系32と、色分離光学系33と、リレー光学系34と、画像形成ユニット35と、光学部品用筐体36と、投射光学ユニット37と、を備える。
【0011】
光源ユニット31は、均一化光学系32に光を出射する。光源ユニット31は、一例として、固体光源と波長変換素子とを有する。固体光源は、励起光である青色光を出射する。波長変換素子は、固体光源から出射された青色光のうちの少なくとも一部を、緑色光及び赤色光を含む蛍光に変換する。光源ユニット31は、超高圧水銀ランプ等の光源ランプを有してもよい。光源ユニット31は、青色光、緑色光及び赤色光を個別に出射する発光素子を有してもよい。光源ユニット31は、光源の一例に対応する。
【0012】
均一化光学系32は、光源ユニット31から出射された光を均一化する。均一化された光は、色分離光学系33及びリレー光学系34を経て、透過型液晶パネル353の変調領域を照明する。透過型液晶パネル353は、後述される。均一化光学系32は、第1レンズアレイ321、第2レンズアレイ322、偏光変換素子323、及び重畳レンズ324を備える。
【0013】
第1レンズアレイ321は、光源ユニット31から出射された光を複数の部分光束に分割する。第1レンズアレイ321は、複数の第1レンズで構成される。第1レンズは図示されない。複数の第1レンズは、1つの平面に対してアレイ状に配列される。
【0014】
第2レンズアレイ322は、複数の第1レンズに対応する複数の第2レンズで構成される。第2レンズは図示されない。複数の第2レンズは、1つの平面に対してアレイ状に配列される。
【0015】
偏光変換素子323は、光を特定の振動方向を有する直線偏光に変換する。偏光変換素子323は、他方の直線偏光を一方の直線偏光に変換する。偏光変換素子323は、一例として、P偏光をS偏光に変換する。
【0016】
重畳レンズ324は、偏光変換素子323からの部分光束を集光する。重畳レンズ324は、集光した部分光束を透過型液晶パネル353の近傍で重畳させる。第1レンズアレイ321、第2レンズアレイ322、及び重畳レンズ324は、光の面内光強度分布を均一にするインテグレーター光学系を構成する。
【0017】
色分離光学系33は、均一化光学系32から入射される光を赤色光、緑色光及び青色光の各色光に分離する。色分離光学系33は、第1ダイクロイックミラー331、第2ダイクロイックミラー332と、第1反射ミラー333と、を備える。
【0018】
第1ダイクロイックミラー331は、青色光と、赤色光と緑色光とが混合された光と、に分離する。第1ダイクロイックミラー331は、青色光を反射する。第1ダイクロイックミラー331は、赤色光及び緑色光を透過する。
【0019】
第2ダイクロイックミラー332は、赤色光と緑色光とが混合された光を、赤色光と緑色光とに分離する。第2ダイクロイックミラー332は、緑色光を反射する。第2ダイクロイックミラー332は、赤色光を透過する。第2ダイクロイックミラー332は、透過型液晶パネル353に向けて緑色光を反射する。
【0020】
第1反射ミラー333は、第1ダイクロイックミラー331によって分離された青色光を反射する。第1反射ミラー333は、青色光の光路中に配置される。第1反射ミラー333は、透過型液晶パネル353に向けて、青色光を反射する。
【0021】
リレー光学系34は、赤色光の光路に設けられる。赤色光の光路は、青色光の光路及び緑色光の光路よりも長い。リレー光学系34は、赤色光の損失を抑制する。リレー光学系34は、入射側レンズ341と、第2反射ミラー342と、リレーレンズ343と、第3反射ミラー344と、を備える。
【0022】
入射側レンズ341は、赤色光の光損失を防止する。入射側レンズ341は、第2ダイクロイックミラー332で透過した赤色光を通過させる。入射側レンズ341は、第2ダイクロイックミラー332と第2反射ミラー342との間に設けられる。
【0023】
第2反射ミラー342は、入射側レンズ341を通過した赤色光を反射する。第2反射ミラー342は、リレーレンズ343に向けて赤色光を反射する。第2反射ミラー342は、赤色光の光路上で、入射側レンズ341とリレーレンズ343との間に設けられる。
【0024】
リレーレンズ343は、赤色光の光損失を防止する。リレーレンズ343は、第2反射ミラー342で反射された赤色光を通過させる。リレーレンズ343は、第2反射ミラー342と第3反射ミラー344との間に設けられる。
【0025】
第3反射ミラー344は、リレーレンズ343を通過した赤色光を反射する。第3反射ミラー344は、透過型液晶パネル353に向けて赤色光を反射する。第3反射ミラー344は、赤色光の光路上で、リレーレンズ343と透過型液晶パネル353との間に設けられる。
【0026】
図1に示すリレー光学系34は、赤色光の光路上に設けられ、赤色光を導く。リレー光学系34は、図1に示す構成に限定されない。画像投射装置3は、赤色色の光路、及び緑色光の光路より青色光の光路が長い構成でもよい。リレー光学系34は、青色光を導く構成でもよい。
【0027】
画像形成ユニット35は、赤色光、緑色光及び青色光を変調する。画像形成ユニット35は、変調された赤色光、緑色光、及び青色光を合成することによって、画像光を形成する。画像形成ユニット35は、3つのフィールドレンズ351と、3つの入射側偏光板352と、3つの透過型液晶パネル353と、3つの出射側偏光板354と、1つの色合成光学系355と、光路シフトモジュール356と、を有する。3つのフィールドレンズ351、3つの入射側偏光板352、及び3つの透過型液晶パネル353のそれぞれは、入射する赤色光、緑色光、及び青色光に対応して設けられる。
【0028】
フィールドレンズ351は、入射する光の主光線を平行化する。赤色光を入射するフィールドレンズ351は、赤色光の主光線を平行化する。緑色光を入射するフィールドレンズ351は、緑色光の主光線を平行化する。青色光を入射するフィールドレンズ351は、青色光の主光線を平行化する。
【0029】
入射側偏光板352は、フィールドレンズ351を通過した各色光の偏光を整える。入射側偏光板352は、フィールドレンズ351と透過型液晶パネル353との間に設けられる。
【0030】
透過型液晶パネル353は、光源ユニット31から出射された光を、外部装置から入力する画像信号に基づいて変調する。透過型液晶パネル353は、入射側偏光板352から入射する光を、画像信号に応じて変調する。透過型液晶パネル353は、変調された光を出射する。3つの透過型液晶パネル353は、赤色光用透過型液晶パネル353R、緑色光用透過型液晶パネル353G、及び、青色光用透過型液晶パネル353Bである。赤色光用透過型液晶パネル353Rは、入射側偏光板352から入射する赤色光を、画像信号に応じて変調する。赤色光用透過型液晶パネル353Rは、変調された赤色光を出射する。緑色光用透過型液晶パネル353Gは、入射側偏光板352から入射する緑色光を、画像信号に応じて変調する。緑色光用透過型液晶パネル353Gは、変調された緑色光を出射する。青色光用透過型液晶パネル353Bは、入射側偏光板352から入射する青色光を、画像信号に応じて変調する。青色光用透過型液晶パネル353Bは、変調された青色光を出射する。透過型液晶パネル353の構成は、後述される。
【0031】
色合成光学系355は、青色光用透過型液晶パネル353B、緑色光用透過型液晶パネル353G、及び赤色光用透過型液晶パネル353Rによって変調された3つの色光を合成して、画像光を形成する。色合成光学系355によって形成された画像光は、投射光学ユニット37に入射する。図1に示す色合成光学系355は、略直方体状のクロスダイクロイックプリズムによって構成される。色合成光学系355は、複数のダイクロイックミラーによって構成されてもよい。
【0032】
光路シフトモジュール356は、色合成光学系355で形成された画像光の光路をシフトさせる。光路シフトモジュール356は、色合成光学系355と投射光学ユニット37との間に配置される。光路シフトモジュール356は、画像光の光路をシフトさせることによって、投射面に投射される投射画像の解像度を高める。光路シフトモジュール356は、一例として、図示しない2組のアクチュエーターを有する。光路シフトモジュール356は、2組のアクチュエーターの動作によって2つの揺動軸を中心に揺動する。2つの揺動軸は互いに直交する軸である。アクチュエーターは、磁石とコイルとで構成される。
【0033】
光学部品用筐体36は、均一化光学系32、色分離光学系33、リレー光学系34及び画像形成ユニット35を内部に収容する。画像投射装置3は、設計上の光軸Axが設定される。光学部品用筐体36は、光軸Ax上の所定位置に均一化光学系32、色分離光学系33、リレー光学系34及び画像形成ユニット35を保持する。光源ユニット31及び投射光学ユニット37は、光軸Ax上の所定位置に配置される。
【0034】
投射光学ユニット37は、画像形成ユニット35から入射する画像光を投射面に投射する。投射光学ユニット37は、鏡筒371を有する。鏡筒371は、一例として、図示しない複数のレンズを収容する。投射光学ユニット37は、複数のレンズを有する組レンズで構成される。
【0035】
第1実施形態
第1実施形態は、空冷冷却器81で冷却される第1透過型液晶パネル353aの構成を示している。第1透過型液晶パネル353aは、透過型液晶パネル353の一例である。第1実施形態は、空冷冷却器81で冷却される第1透過型液晶パネル353aを用いたプロジェクター1の制御方法を示している。第1実施形態のプロジェクター1は、3つの第1透過型液晶パネル353aを備える。
【0036】
図2は、透過型液晶パネル353の概略構成を示している。図2は、光入射方向から見た第1透過型液晶パネル353aを示している。第1透過型液晶パネル353aは、光学デバイス40、熱拡散器50、保持部材60、熱電変換デバイス70、及びヒートシンク80を備える。熱電変換デバイス70は、温度調整ユニット7の一部を構成する。
【0037】
図2を含む複数の図は、XYZ座標系を示している。Z軸は、光軸Axに対して平行な軸である。+Z方向は、透過型液晶パネル353に入射する光の進行方向である。-Z方向は、透過型液晶パネル353に入射する光の進行方向に対して逆方向である。+Z方向は、透過型液晶パネル353に入射する光の光出射側である。-Z方向は、透過型液晶パネル353に入射する光の光入射側である。X軸は、Z軸に対して垂直な軸である。X軸は、図1に示す光軸Axに対して水平な軸である。+X方向は、図2に示す第1透過型液晶パネル353aの右から左に向かう方向である。-X方向は、図2に示す第1透過型液晶パネル353aの左から右に向かう方向である。Y軸は、Z軸及びX軸に対して垂直な軸である。+Y方向は、図2に示す第1透過型液晶パネル353aの下から上に向かう方向である。-Y方向は、図2に示す第1透過型液晶パネル353aの上から下に向かう方向である。
【0038】
光学デバイス40は、第1透過型液晶パネル353aに入射する光に作用する部材である。光学デバイス40は、光学素子41と、FPC42と、保持枠43と、を備える。FPCは、Flexible printed circuitsの略である。
【0039】
光学素子41は、光源ユニット31から出射された光を入射する。光学素子41は、入射した光を出射する。光学素子41は、入射する光を透過する光透過型素子である。光学素子41は、第1透過型液晶パネル353aの熱源となる。図2に示す光学素子41は、画素領域PAに対応する。図2に示す光学素子41は、入射側防塵基板415を有する。光学素子41は、液晶パネルの一例に対応する。
【0040】
入射側防塵基板415は、光学素子41の画素領域PAの位置に設けられる。入射側防塵基板415は、熱拡散器50と熱伝達可能に接続される。入射側防塵基板415は、光学素子41に粉塵等が付着することを抑制する。入射側防塵基板415は、透光性の基板である。
【0041】
FPC42は、光学素子41と制御ユニット9とを接続する。FPC42は、制御ユニット9から送信された画像信号に応じた駆動信号を生成する。FPC42は、駆動信号を光学素子41へ送信する。FPC42は、光学素子41から+Y方向に延出する。
【0042】
保持枠43は、光学素子41、FPC42を保持する。保持枠43は、熱拡散器50、保持部材60、熱電変換デバイス70、及びヒートシンク80を保持する。図2に示す保持枠43は、複数の貫通口431と複数の突起432を有している。貫通口431には、色合成光学系355に設けられる光学系支持部材の腕部が挿入される。光学系支持部材は、図示されない。光学系支持部材は、色合成光学系355と3つの第1透過型液晶パネル353aとを一体で支持する。突起432は、熱拡散器50及び保持部材60を支持する。
【0043】
熱拡散器50は、光学素子41で発生する熱もしくは熱電変換デバイス70によって発生する熱を受け、受けた熱を拡散させる。図2に示す熱拡散器50は、拡散面52と熱拡散器開口53を有している。拡散面52は、熱電変換デバイス70と接触する。拡散面52は、熱電変換デバイス70に光学素子41から受けた熱を伝熱する。拡散面52は、熱電変換デバイス70から受けた熱を光学素子41に伝熱する。熱拡散器開口53は、第1透過型液晶パネル353aに入射した光を光学素子41に入射させる開口である。熱拡散器開口53は、光入射側から見て、略矩形状に形成される。
【0044】
保持部材60は、入射側偏光板352を光学素子41の光入射側で保持する。図2では、入射側偏光板352は省略されている。保持部材60は、保持枠43に固定される。図2に示す保持部材60は、保持部材開口61、保持部材腕部62、2つの偏光板固定部63、及び突出部64を有する。
【0045】
保持部材開口61は、矩形状の開口である。保持部材開口61は、画素領域PAに対応する位置に設けられる。保持部材開口61は、入射側偏光板352から出射された光を通過させる。保持部材開口61を通過した光は、熱拡散器開口53を通過し、光学素子41に入射する。
【0046】
保持部材腕部62は、保持部材60の+Y方向の位置に設けられる。保持部材腕部62は、保持部材60の+Y方向に突出する。保持部材腕部62は、ねじSCによって保持枠43に固定される。
【0047】
偏光板固定部63は、入射側偏光板352を固定する部位である。入射側偏光板352は、接着剤等によって偏光板固定部63に固定される。2つの偏光板固定部63のそれぞれは、保持部材開口61の+X方向の位置、及び保持部材開口61の-X方向の位置に設けられる。
【0048】
突出部64は、保持部材60の-Y方向の位置に設けられる。突出部64は、保持部材60のX軸に沿った中央、もしくは略中央に設けられる。突出部64は、保持部材60の-Y方向に突出する。突出部64は、ねじSCによって保持枠43に固定される。
【0049】
熱電変換デバイス70は、熱拡散器50からの熱を吸熱する。熱電変換デバイス70は、吸熱した熱を放熱する。また、熱電変換デバイス70は、熱拡散器50に熱を伝達する。図2に示す熱電変換デバイス70は、リード線73を有する。リード線73は、熱電変換デバイス70の+Y方向に延出する。リード線73は、制御ユニット9と接続する。リード線73は、電力を熱電変換デバイス70に供給する。熱電変換デバイス70は、ペルチェ素子の一例に対応する。
【0050】
ヒートシンク80は、熱電変換デバイス70から伝熱された熱を放熱する。ヒートシンク80は、熱電変換デバイス70の放熱面72と接触する。熱電変換デバイス70の放熱面72は、後述される。ヒートシンク80は、複数のフィンFNを有する。フィンFNは、外気に放熱する。
【0051】
図3は、透過型液晶パネル353の概略構成を示している。図2は、光出射方向から見た第1透過型液晶パネル353aを示している。図3は、図2と同様に、光学デバイス40、熱拡散器50、保持部材60、熱電変換デバイス70、及びヒートシンク80を示している。
【0052】
図3に示す光学素子41は、出射側防塵基板416を有している。出射側防塵基板416は、図2に示す入射側防塵基板415に対して、光学素子41の反対面に設けられる。出射側防塵基板416は、光学素子41に粉塵等が付着することを抑制する。出射側防塵基板416は、透光性の基板である。
【0053】
図4は、透過型液晶パネル353を分解して示している。図4は、光入射方向からみた第1透過型液晶パネル353aを分解して示している。第1透過型液晶パネル353aは、光学デバイス40、熱拡散器50、保持部材60、熱電変換デバイス70、及びヒートシンク80に分解される。
【0054】
光学デバイス40は、光学素子41、FPC42、及び保持枠43を有している。光学素子41は、入射側防塵基板415を有している。図4は、入射側防塵基板415の光入射面415Aを示している。光入射面415Aは、第1透過型液晶パネル353aに入射される光が入射する面である。保持枠43は、4つの貫通口431、及び複数の突起432を有している。
【0055】
熱拡散器50は、密閉筐体VCを有するベイパーチャンバーである。密閉筐体VCは、気相と液相とに変化可能な作動流体を内部に封入する。熱拡散器50は、光学デバイス40の-Z方向の位置に配置される。密閉筐体VCは、略矩形状に形成される。密閉筐体VCは、伝熱面51、拡散面52、熱拡散器開口53、接触部54、延在部55、2つの第1孔部56、及び2つの第2孔部57を有している。
【0056】
伝熱面51は、光学デバイス40と対向する面である。伝熱面51は、光学素子41と対向する。伝熱面51は、密閉筐体VCの光出射側の面である。伝熱面51は、光学素子41から発生した熱が伝熱される面である。伝熱面51は、光学素子41に熱電変換デバイス70で発生した熱を伝熱する面である。
【0057】
拡散面52は、保持部材60及び熱電変換デバイス70と対向する面である。拡散面52は、伝熱面51に対して密閉筐体VCの反対側の面である。拡散面52は、光学素子41からの熱を熱電変換デバイス70に伝熱する。拡散面52は、熱電変換デバイス70からの熱を光学素子41に伝熱する。
【0058】
接触部54は、伝熱面51の一部である。接触部54は、熱拡散器開口53の周縁部分である。接触部54は、入射側防塵基板415の光入射面415Aの一部と接触する。接触部54は、入射側防塵基板415を介して光学素子41で発生した熱を受け取る。接触部54で受け取った熱は、延在部55に移動する。接触部54は、入射側防塵基板415を介して熱電変換デバイス70で発生した熱を光学素子41に伝熱する。
【0059】
延在部55は、熱拡散器開口53の+Y方向の位置に設けられる。延在部55は、熱電変換デバイス70と対向する位置に設けられる。延在部55は、接触部54からの熱を熱電変換デバイス70に伝熱する。延在部55は、接触部54に熱電変換デバイス70から熱を伝熱する。
【0060】
2つの第1孔部56は、熱拡散器開口53の+Y方向の位置に設けられる。2つの第1孔部56のそれぞれには、ねじSCが挿入される。ねじSCは、光学デバイス40と、熱拡散器50と、保持部材60とを一体的に固定する。
【0061】
2つの第2孔部57は、熱拡散器開口53の-Y方向の位置に設けられる。2つの第2孔部57のそれぞれには、光学デバイス40の突起432が挿入される。2つの第2孔部57に突起432が挿入されることによって、熱拡散器50は、光学デバイス40に対して位置決めされる。2つの第2孔部57は、位置決め孔として機能する。
【0062】
密閉筐体VC内に封入された液相の作動流体の内、一部の作動流体は、接触部54と対向する第1位置もしくは熱電変換デバイス70と対向する第2位置で吸熱する。液相の作動流体は、吸熱によって気化する。液相の作動流体は、気相の作動流体に変化する。気相の作動流体は、密閉筐体VC内を拡散する。作動流体が第1位置で吸熱したとき、気相の作動流体は、第1位置よりも温度の低い第2位置に移動する。気相の作動流体は、第2位置で熱を伝達する。熱を伝達した作動流体は、液相の作動流体に変化する。液相の作動流体は、密閉筐体VC内を移動する。液相の作動流体は、第1位置に移動する。作動流体が第2位置で吸熱したとき、気相の作動流体は、第2位置よりも温度の低い第1位置に移動する。気相の作動流体は、第1位置で熱を伝達する。熱を伝達した作動流体は、液相の作動流体に変化する。液相の作動流体は、密閉筐体VC内を移動する。液相の作動流体は、第2位置に移動する。
【0063】
保持部材60は、熱拡散器50の-Z方向の位置に設けられる。保持部材60は、略矩形枠状に形成される。保持部材60は、ねじSCによって、熱拡散器50を介して保持枠43に固定される。保持部材60は、保持部材開口61、2つの保持部材腕部62、偏光板固定部63、突出部64、3つのねじ孔65、及び2つの保持部材孔部66を有する。
【0064】
2つの保持部材腕部62のうち、一方の保持部材腕部62は、保持部材60の+X方向の端部から+Y方向に突出する。他方の保持部材腕部62は、保持部材60の-X方向の端部から+Y方向に突出する。
【0065】
3つのねじ孔65のうち、2つのねじ孔65は、2つの保持部材腕部62のそれぞれに設けられる。1つのねじ孔65は、突出部64に設けられる。各ねじ孔65には、保持枠43に固定されるねじSCが+Z方向に沿って挿入される。
【0066】
2つの保持部材孔部66は、保持部材開口61の-Y方向の位置に設けられる。2つの保持部材孔部66のそれぞれには、突起432が挿入される。2つの保持部材孔部66に突起432が挿入されることによって、保持部材60は、光学デバイス40に対して位置決めされる。2つの保持部材孔部66は、位置決め孔として機能する。
【0067】
熱電変換デバイス70は、保持部材60の-Z方向の位置に設けられる。熱電変換デバイス70は、熱拡散器開口53及び保持部材開口61の+Y方向の位置に設けられる。熱電変換デバイス70は、接触面71、放熱面72、及びリード線73を有する。
【0068】
接触面71は、熱拡散器50と対向する面である。接触面71は、熱拡散器50の延在部55に接触する。接触面71は、延在部55の拡散面52に接触する。接触面71は、熱電変換デバイス70の光出射側の面である。接触面71は、熱拡散器50からの熱を吸熱する。接触面71は、熱拡散器50に熱電変換デバイス70で発生した熱を伝達する。接触面71は、温度調整面の一例に対応する。
【0069】
放熱面72は、接触面71の反対側の面である。放熱面72は、熱電変換デバイス70の光入射側の面である。放熱面72は、ヒートシンク80と対向する面である。放熱面72は、ヒートシンク80によって放熱する。
【0070】
熱電変換デバイス70は、リード線73から所定の極性の電力が供給されると、延在部55から伝達される熱を吸熱する。熱電変換デバイス70は、リード線73から供給される電力によって、延在部55から伝達される熱を吸熱する。熱電変換デバイス70は、リード線73から所定の極性と逆極性の電力が供給されると、延在部55に熱電変換デバイス70で発生した熱を供給する。
【0071】
ヒートシンク80は、熱電変換デバイス70の-Z方向の位置に設けられる。ヒートシンク80は、熱電変換デバイス70の放熱面72と接触する。ヒートシンク80は、放熱面72からの熱をフィンFNで放熱する。
【0072】
図5は、透過型液晶パネル353の断面構成を示している。図5は、第1透過型液晶パネル353aのY-Z断面の一部を示している。図5は、第1透過型液晶パネル353aの内、光が透過する領域を中心に示している。図5は、光学デバイス40、熱拡散器50、保持部材60、熱電変換デバイス70、及びヒートシンク80を示している。
【0073】
図5に示す光学素子41は、光学作用部411を有する。光学素子41は、+Z方向に沿って、入射側防塵基板415、光学作用部411、出射側防塵基板416を有する。光学作用部411は、Z軸に沿って、入射側防塵基板415と出射側防塵基板416との間に配置される。光学作用部411は、液晶層412と、対向基板413と、画素基板414と、を有する。
【0074】
液晶層412は、液晶分子を有する。液晶層412は、対向基板413と画素基板414との間に封入された液晶分子によって形成される。液晶層412は、対向基板413と画素基板414との間に設けられる。
【0075】
対向基板413は、液晶層412に対して、-Z方向の位置に配置される。対向基板413は、液晶層412の光入射側に配置される。対向基板413は、FPC42と接続される。
【0076】
画素基板414は、液晶層412に対して、+Z方向の位置に配置される。画素基板414は、液晶層412の光出射側に配置される。画素基板414には、液晶層412と対向する面に複数の画素電極が設けられる。複数の画素電極が配置された領域が、画素領域PAである。画素領域PAで1つの画像が形成される。画素基板414は、FPC42と接続される。
【0077】
対向基板413及び画素基板414は、FPC42から供給される画像信号に応じて、液晶層412内の液晶分子の配列状態を変化させる。光学作用部411は、液晶分子の配列状態を変化させることによって、入射する光を変調する。光学デバイス40は、+Z方向に入射する光を液晶層412によって変調し、変調した変調光を+Z方向に出射する。
【0078】
FPC42は、ドライバー回路421を有する。ドライバー回路421は、対向基板413及び画素基板414と接続する。ドライバー回路421は、光学作用部411を駆動させる。ドライバー回路421は、制御ユニット9から入力する画像信号に応じた駆動信号を画素基板414に印加する。
【0079】
図6は、透過型液晶パネル353と空冷冷却器81とを示している。図6は、第1透過型液晶パネル353aと空冷冷却器81とを模式的に示している。図6は、第1透過型液晶パネル353aを+X方向から見た側面図を示している。
【0080】
空冷冷却器81は、ヒートシンク80のフィンFNに向けて冷却気体CAを流通させる。空冷冷却器81は、フィンFNに向けて冷却気体CAを流通させることによって、ヒートシンク80に放熱させる。冷却気体CAは、第1透過型液晶パネル353aの周囲を流動する。冷却気体CAは、第1透過型液晶パネル353aを冷却する。空冷冷却器81は、第1透過型液晶パネル353aを冷却することによって、光学素子41を冷却する。空冷冷却器81の配置は、図6に示すように第1透過型液晶パネル353aの-Y方向の位置に限定されない。空冷冷却器81は、外装筐体2内に適宜配置される。冷却気体CAは、ダクトを介してフィンFNに向けて流通されてもよい。空冷冷却器81は、冷却器の一例に対応する。空冷冷却器81は、ファン83を有する。
【0081】
ファン83は、回転することによって冷却気体CAを発生させる。ファン83は、制御ユニット9の制御によって、所定の回転数で回転する。ファン83は、制御ユニット9の制御によって適宜回転数を調整される。ファン83の数は、1つに限定されない。2つ以上のファン83が空冷冷却器81に設けられてもよい。複数の第1透過型液晶パネル353aのそれぞれに、ファン83が設けられてもよい。1つのファン83が複数の第1透過型液晶パネル353aのフィンFNのそれぞれに流通される冷却気体CAを発生させてもよい。ファン83は、空冷ファンの一例に対応する。
【0082】
図7は、プロジェクター1のブロック構成を示している。図7は、画像投射装置3と、電源ユニット5と、温度調整ユニット7と、制御ユニット9と、を示している。図7は、画像投射装置3内の均一化光学系32、色分離光学系33等の一部構成を省略して、プロジェクター1のブロック構成を示している。画像形成ユニット35は、3つの第1透過型液晶パネル353aを備える。
【0083】
図7に示す第1透過型液晶パネル353aは、温度検出センサー45を備える。温度検出センサー45は、光学素子41の温度を検出する。温度検出センサー45は、直接光学素子41の温度を検出してもよい。温度検出センサー45は、光学素子41と接触する他の部材の温度を検出することによって、光学素子41の温度を検出してもよい。温度検出センサー45は、一例として光学デバイス40に設けられる。温度検出センサー45は、光学デバイス40の保持枠43に設けられる。温度検出センサー45は、光学素子41と接触して、光学素子41の温度を検出する。温度検出センサー45は、接触式でもよいし、非接触式でもよい。温度検出センサー45は、検出した温度を制御ユニット9に出力する。温度検出センサー45は、温度センサーの一例に対応する。
【0084】
温度調整ユニット7は、熱電変換デバイス70と、ヒートシンク80と、空冷冷却器81とで構成される。温度調整ユニット7は、熱電変換デバイス70と空冷冷却器81の動作によって、第1透過型液晶パネル353aの光学素子41を加温、もしくは冷却する。温度調整ユニット7は、制御ユニット9によって制御される。温度調整ユニット7は、制御ユニット9の制御によって、光学素子41の温度を調整する。
【0085】
制御ユニット9は、画像投射装置3、電源ユニット5、及び温度調整ユニット7を制御する。制御ユニット9は、各種ユニットを制御するコントローラー回路である。制御ユニット9は、一例として、CPU(Central Processing Unit)を有するプロセッサーである。制御ユニット9は、1又は複数のプロセッサーで構成される。制御ユニット9は、制御プログラムを実行することによって、機能部として動作する。制御ユニット9は、制御回路の一例に対応する。制御ユニット9は、記憶ユニット91と、計時ユニット93と、を備える。
【0086】
記憶ユニット91は、各種データを記憶する。記憶ユニット91は、各種ユニットを動作させる制御データ、温度検出センサー45等で測定された各種測定データを記憶する。記憶ユニット91は、停止時間情報、制御閾値等の設定情報を記憶する。記憶ユニット91は、制御ユニット9で動作する制御プログラムを記憶する。記憶ユニット91は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等の半導体メモリーで構成される。記憶ユニット91は、制御ユニット9のワークエリアとして機能する。
【0087】
計時ユニット93は、動作時間、停止時間等を計時するタイマーである。計時ユニット93は、各種トリガーを起点として動作時間、停止時間等を計時する。計時ユニット93は、光源ユニット31が起動されたとき、光源ユニット31の起動開始からの動作時間を計時する。計時ユニット93は、光源ユニット31の起動開始からの熱電変換デバイス70の停止時間を計時する。計時ユニット93は、光源ユニット31の発光光量が変更されたとき、光量の変更時からの光源ユニット31の動作時間を計時する。計時ユニット93は、光量の変更時からの熱電変換デバイス70の停止時間を計時する。計時ユニット93は、光源ユニット31が起動したのち、投射光学ユニット37が画像光を投射するまでの投射待機時間を計時する。計時ユニット93は、動作時間、停止時間等を温度制御部97に送信する。
【0088】
画像制御部95は、制御ユニット9で動作する機能部である。制御プログラムが制御ユニット9で実行されたとき、画像制御部95は、機能部として動作する。画像制御部95は、画像投射装置3を制御することによって、投射面に投射画像を投射させる。画像制御部95は、外部装置から取得した画像データに基づいて投射面に投射画像を投射させる。
【0089】
画像制御部95は、光源ユニット31を制御する。画像制御部95は、光源ユニット31の点灯タイミング、消灯タイミング、光量変更等を制御する。画像制御部95は、起動信号、入力信号、変更指示信号等に基づいて、光源ユニット31を制御する。起動信号は、プロジェクター1の電源が入れられたことを示す信号である。プロジェクター1の使用者が、図示しない電源スイッチをONにしたとき、起動信号は生成される。入力信号は、画像データが入力したことを示す信号である。外部装置から画像データが入力されたとき、入力信号は生成される。変更指示信号は、投射面に投射される投射画像の光量の変更を指示する信号である。使用者が、図示しないコントロールパネルを用いて光量の変更を指示する操作を行ったとき、変更指示信号は生成される。変更指示信号は、画像データに含まれる光量指示値に基づいて生成されてもよい。起動信号、入力信号、変更指示信号等は、制御ユニット9で生成される。
【0090】
画像制御部95は、起動信号もしくは入力信号に基づいて光源ユニット31を起動させる。光源ユニット31は、起動信号もしくは入力信号に基づいて初期光量で点灯する。初期光量は、予め設定される。画像制御部95は、起動信号もしくは入力信号に基づいて光源ユニット31を起動させる発光開始動作を行わせる。画像制御部95は、変更指示信号に基づいて光源ユニット31が発光する光の光量を変更する。変更後の光量の値は、変更指示信号に含まれる。画像制御部95は、変更指示信号に基づいて光源ユニット31に光量変更動作を行わせる。発光開始動作は、起動動作の一例に対応する。光量変更動作は、変更動作の一例に対応する。発光開始動作は、光量がゼロから初期光量への光量変更動作である。発光開始動作は、光量変更動作の一例である。
【0091】
画像制御部95は、画像形成ユニット35を制御する。画像制御部95は、画像形成ユニット35内の複数の第1透過型液晶パネル353aを制御する。画像制御部95は、複数の第1透過型液晶パネル353aを動作させることによって、画像データに基づく画像光を生成させる。
【0092】
温度制御部97は、温度調整ユニット7を制御する。温度制御部97は、温度調整ユニット7を用いて光学素子41の温度を調整する。温度制御部97は、温度検出センサー45で検出される温度を取得する。温度制御部97は、温度検出センサー45で検出される温度に基づいて、熱電変換デバイス70、及び空冷冷却器81を制御する。
【0093】
温度制御部97は、記憶ユニット91から停止時間情報を読み出す。停止時間情報は、熱電変換デバイス70を停止させる期間を示す設定値である。停止時間情報は、一例として、第1停止時間P1及び第2停止時間P2を含む。第1停止時間P1は、光源ユニット31が発光開始動作を行ったのち、温度制御部97が熱電変換デバイス70を停止させる期間を示す。第2停止時間P2は、光源ユニット31が光量変更動作を行ったのち、温度制御部97が熱電変換デバイス70を停止させる期間を示す。停止時間情報は、1つの停止時間でもよい。このとき、第1停止時間P1と第2停止時間P2は、同一の時間間隔である。
【0094】
温度制御部97は、光源ユニット31が発光開始動作を行ったのち、第1停止時間P1、熱電変換デバイス70を停止させる。熱電変換デバイス70が停止する間、光源ユニット31は、初期光量で発光する。温度制御部97は、第1停止時間P1経過したとき、温度検出センサー45から第1停止時間P1経過時の温度を取得する。第1停止時間P1経過時の温度は、測定温度TMと表す。温度制御部97は、測定温度TMに基づいて、熱電変換デバイス70を制御する。第1停止時間P1は、所定時間の一例に対応する。測定温度TMは、所定時間温度の一例に対応する。
【0095】
温度制御部97は、光源ユニット31が光量変更動作を行ったのち、第2停止時間P2、熱電変換デバイス70を停止させる。熱電変換デバイス70が停止する間、光源ユニット31は、変更した光量で発光する。温度制御部97は、第2停止時間P2経過したとき、温度検出センサー45から第2停止時間P2経過時の温度を取得する。第2停止時間P2経過時の温度は、測定温度TMと表す。温度制御部97は、測定温度TMに基づいて、熱電変換デバイス70を制御する。第2停止時間P2は、所定時間の一例に対応する。
【0096】
温度制御部97は、記憶ユニット91から制御閾値を読み出す。制御閾値は、熱電変換デバイス70の接触面71を加温、もしくは冷却させるときに用いられる制御情報である。温度制御部97は、測定温度TMと制御閾値との比較結果に基づいて、熱電変換デバイス70の接触面71を加温、もしくは冷却する。制御閾値は、第1閾値TLと第2閾値THとを含む。第1閾値TL及び第2閾値THは、温度である。第1閾値TLは、第2閾値THよりも低い。
【0097】
測定温度TMが、第1閾値TLよりも低いとき、温度制御部97は、熱電変換デバイス70の接触面71を加温させる。温度制御部97は、所定の電圧を熱電変換デバイス70に印加することによって、接触面71を加温させる。所定の電圧は、一例として0.9Vから14.5Vの範囲の値である。温度制御部97は、温度検出センサー45の検出結果を参照して、印加電圧を調整する。温度制御部97は、光学素子41が目標温度に到達するまで、接触面71を加温させる。目標温度は、第1閾値TLと第2閾値THとの間の温度である。熱電変換デバイス70の接触面71は、熱拡散器50を介して光学素子41を加温する。第1閾値TLは、加温閾値の一例に対応する。
【0098】
測定温度TMが、第2閾値THよりも高いとき、温度制御部97は、熱電変換デバイス70の接触面71を冷却させる。温度制御部97は、所定の電圧を熱電変換デバイス70に印加することによって、接触面71を冷却させる。所定の電圧は、一例として-0.9Vから-14.5Vの範囲の値である。温度制御部97は、温度検出センサー45の検出結果を参照して、印加電圧を調整する。温度制御部97は、光学素子41が目標温度に到達するまで、接触面71を冷却させる。熱電変換デバイス70の接触面71は、熱拡散器50を介して光学素子41を冷却する。第2閾値THは、冷却閾値の一例に対応する。
【0099】
温度制御部97は、空冷冷却器81を制御する。温度制御部97は、熱電変換デバイス70と連動して空冷冷却器81を動作させてもよい。温度制御部97は、一例として、熱電変換デバイス70の接触面71が光学素子41を加温するとき、空冷冷却器81のファン83の回転量を変動させる。温度制御部97は、光源ユニット31が発光開始動作を行うとき、ファン83を初期回転速度で回転させる。温度制御部97は、接触面71が光学素子41を加温するとき、初期回転速度よりも低い加温時回転速度で回転させる。加温時回転速度は、温度検出センサー45で検出される温度を参照して、適宜調整されてもよい。ファン83は、測定温度TMが第1閾値TLよりも低いとき、初期回転速度よりも低い加温時回転速度で回転する。初期回転速度は、第1回転速度の一例に対応する。加温時回転速度は、第2回転速度の一例に対応する。
【0100】
温度制御部97は、発光開始動作時もしくは光量変更動作時の温度に基づいて、熱電変換デバイス70を制御してもよい。温度制御部97は、発光開始動作時に温度検出センサー45から温度を取得する。発光開始動作時の温度は、起動時温度T0と表す。起動時温度T0が、第2閾値THよりも高いとき、温度制御部97は、第1停止時間P1、熱電変換デバイス70を停止させることなく、熱電変換デバイス70の接触面71を冷却させる。使用者が長時間プロジェクター1を動作させたのち、プロジェクター1を停止させる。使用者がプロジェクター1を停止させたのちに短時間で再度起動させると、光学素子41の温度は、第2閾値THよりも高い温度になる可能性がある。このとき、温度制御部97は、熱電変換デバイス70を停止させることなく、接触面71を冷却することが好ましい。光学素子41が第1停止時間P1の間、過剰に昇温することを防ぐことができる。
【0101】
図8は、プロジェクター1の各ユニットの動作を示している。図8は、プロジェクター1の各ユニットの動作をタイミングチャートで示している。図8は、制御ユニット9によるプロジェクター1の制御方法の一例を示している。図8は、各ユニットの動作に対応する光学素子41の温度変化を模式的に示している。図8は、電源ユニット5、光源ユニット31、ファン83、熱電変換デバイス70の動作を示している。図8は、プロジェクター1による投射画像の投射を映像出力として示している。図8は、制御ユニット9が熱電変換デバイス70の接触面71を加温させるときのフローを示している。
【0102】
電源ユニット5は、駆動開始時間t0で、電源OFFから電源ONに変位する。使用者が、電源スイッチをONに操作したとき、電源ユニット5は、電源ONとなる。電源ユニット5がONとなると、起動信号が各ユニットに送信される。図8は、駆動開始時間t0のときの光学素子41の起動時温度T0を示している。起動時温度T0は、プロジェクター1の外気温、プロジェクター1の使用状況によって変動する。図8に示す起動時温度T0は、第1閾値TLよりも低い。
【0103】
光源ユニット31は、駆動開始時間t0で起動する。光源ユニット31は、駆動開始時間t0で発光開始動作を行う。光源ユニット31は、起動信号を受信して発光開始動作を行う。光源ユニット31は、発光開始動作を行い、第1光量LP1で発光する。第1光量LP1は、初期光量である。
【0104】
空冷冷却器81のファン83は、駆動開始時間t0で起動する。ファン83は、起動信号を受信し、第1速度R1で回転する。第1速度R1は、初期回転速度である。第1速度R1は、予め設定される。
【0105】
熱電変換デバイス70は、駆動開始時間t0で起動しない。熱電変換デバイス70は、起動信号を受信したとき、電圧を印加されない。熱電変換デバイス70の接触面71は、光学素子41を加温、及び冷却しない。熱電変換デバイス70は、停止状態で待機する。
【0106】
プロジェクター1は、駆動開始時間t0で、初期画像を投射する。図8は、初期画像を投射する状態をREADYと表す。初期画像は、プロジェクター1の製造者名、プロジェクター1の製品名等を表示する画像である。初期画像は、設定画面を表示する画像でもよい。
【0107】
プロジェクター1は、第1時間t1で画像データに基づく投射画像を投射面に投射する。画像データに基づく投射画像を投射面に投射する状態は、ONと表す。画像データは、外部装置から入力されるデータである。駆動開始時間t0から第1時間t1までの時間は、投射開始時間である。投射開始時間は、第1停止時間P1よりも短い。温度制御部97は、投射開始時間よりも長い第1停止時間P1経過したときの測定温度TMで、熱電変換デバイス70を制御する。投射開始時間は、待機時間の一例に対応する。
【0108】
温度制御部97は、第2時間t2で、測定温度TMを取得する。第2時間t2は、駆動開始時間t0から第1停止時間P1経過したときの時間である。温度検出センサー45は、光源ユニット31が発光開始動作を行い、第1停止時間P1経過したときの温度を測定温度TMとして検出する。温度制御部97は、測定温度TMに基づいて、熱電変換デバイス70を制御する。
【0109】
図8では、測定温度TMは、第1閾値TLよりも低い。温度制御部97は、光学素子41を加温すると判断する。駆動開始時間t0から第2時間t2までの間、光学素子41の温度は、光源ユニット31の発光により上昇する。測定温度TMは、プロジェクター1の外気温等の影響により、第1閾値TLよりも低くなる場合がある。第2時間t2のときの測定温度TMが、第1閾値TLよりも低いと、光学素子41が目標温度に到達するまでの時間が長くなる。もしくは、光学素子41が目標温度に到達しない可能性がある。プロジェクター1が光路シフトモジュール356を用いて4K解像度の高画質の投射画像を投射する場合、高画質の投射画像が投射できない場合がある。温度制御部97は、熱電変換デバイス70を用いて光学素子41を加温させる。
【0110】
温度制御部97は、第2時間t2で、熱電変換デバイス70の接触面71を加温させる。温度制御部97は、熱電変換デバイス70に電圧を印加することによって、接触面71を加温させる。接触面71は、熱拡散器50を介して光学素子41を加温する。接触面71の加温によって、光学素子41の温度上昇率は、増加する。接触面71の加温によって、光学素子41の温度は、目標温度に到達し易くなる。
【0111】
第3時間t3で、光学素子41の温度は、目標温度に到達する。目標温度は、第1閾値TLと第2閾値THとの間の温度である。光学素子41が目標温度に到達したのち、温度制御部97は、熱電変換デバイス70に印加する電圧を調整する。温度制御部97は、熱電変換デバイス70に印加する電圧を0Vにしてもよい。温度制御部97は、接触面71の加温によって、光学素子41の温度を目標温度、もしくは目標温度の近傍温度に維持する制御を行う。
【0112】
図9は、プロジェクター1の各ユニットの動作を示している。図9は、プロジェクター1の各ユニットの動作をタイミングチャートで示している。図9は、制御ユニット9によるプロジェクター1の制御方法の一例を示している。図9は、図8に示すプロジェクター1の制御方法と異なる制御方法を示している。図9は、各ユニットの動作に対応する光学素子41の温度変化を模式的に示している。図9は、電源ユニット5、光源ユニット31、ファン83、熱電変換デバイス70の動作を示している。図9は、プロジェクター1による投射画像の投射を映像出力として示している。図9は、制御ユニット9が熱電変換デバイス70の接触面71を加温するときのフローを示している。
【0113】
図9に示す電源ユニット5、光源ユニット31、熱電変換デバイス70で行われる動作は、図8に示す電源ユニット5、光源ユニット31、熱電変換デバイス70で行われる動作と同じである。図9に示す映像出力は、図8に示す映像出力と同じである。図9では、温度制御部97による空冷冷却器81のファン83の制御が、図8に示すファン83の制御と異なる。
【0114】
温度制御部97は、第2時間t2で、空冷冷却器81のファン83の回転速度を変更する。温度制御部97は、第2時間t2で、ファン83の回転速度を、第1速度R1から第2速度R2に変更する。第2速度R2は、第1速度R1よりも低い。第2速度R2は、加温時速度である。ファン83は、測定温度TMが第1閾値TLよりも低いとき、第1速度R1よりも低い第2速度R2で回転する。
【0115】
熱電変換デバイス70が光学素子41を加温するとき、温度制御部97は、ファン83の回転速度を低下させる。ファン83の回転速度が小さくなると、ファン83によって発生する冷却気体CAの風量が低下する。冷却気体CAの風量が低下すると、冷却気体CAによる第1透過型液晶パネル353aの冷却能力が低下する。熱電変換デバイス70は、光学素子41を加温し易くなる。
【0116】
図9では、温度制御部97は、第2時間t2でファン83の回転速度を低下させたが、これに限定されない。温度制御部97は、光学素子41の温度を参照して、ファン83の回転速度を調整してもよい。
【0117】
図10は、プロジェクター1の各ユニットの動作を示している。図10は、プロジェクター1の各ユニットの動作をタイミングチャートで示している。図10は、制御ユニット9によるプロジェクター1の制御方法の一例を示している。図10は、各ユニットの動作に対応する光学素子41の温度変化を模式的に示している。図10は、電源ユニット5、光源ユニット31、ファン83、熱電変換デバイス70の動作を示している。図10は、プロジェクター1による投射画像の投射を映像出力として示している。図10は、制御ユニット9が熱電変換デバイス70の接触面71を冷却するときのフローを示している。
【0118】
電源ユニット5は、駆動開始時間t0で、電源OFFから電源ONに変位する。使用者が、電源スイッチをONに操作したとき、電源ユニット5は、電源ONとなる。電源ユニット5がONとなると、起動信号が各ユニットに送信される。図10は、駆動開始時間t0のときの光学素子41の起動時温度T0を示している。図10に示す起動時温度T0は、第1閾値TLよりも低い。
【0119】
光源ユニット31は、駆動開始時間t0で起動する。光源ユニット31は、駆動開始時間t0で発光開始動作を行う。光源ユニット31は、起動信号を受信して発光開始動作を行う。光源ユニット31は、発光開始動作を行い、第1光量LP1で発光する。第1光量LP1は、初期光量である。
【0120】
空冷冷却器81のファン83は、駆動開始時間t0で起動する。ファン83は、起動信号を受信し、第1速度R1で回転する。第1速度R1は、初期回転速度である。第1速度R1は、予め設定される。
【0121】
熱電変換デバイス70は、駆動開始時間t0で起動しない。熱電変換デバイス70は、起動信号を受信したとき、電圧を印加されない。熱電変換デバイス70の接触面71は、光学素子41を加温、及び冷却しない。熱電変換デバイス70は、停止状態で待機する。
【0122】
プロジェクター1は、駆動開始時間t0で、初期画像を投射する。図10は、初期画像を投射する状態をREADYと表す。初期画像は、プロジェクター1の製造者名、プロジェクター1の製品名等を表示する画像である。初期画像は、設定画面を表示する画像でもよい。
【0123】
プロジェクター1は、第1時間t1で画像データに基づく投射画像を投射面に投射する。駆動開始時間t0から第1時間t1までの時間は、投射開始時間である。投射開始時間は、第1停止時間P1よりも短い。温度制御部97は、投射開始時間よりも長い第1停止時間P1経過したときの測定温度TMで、熱電変換デバイス70を制御する。
【0124】
温度制御部97は、第2時間t2で、測定温度TMを取得する。第2時間t2は、駆動開始時間t0から第1停止時間P1経過したときの時間である。温度検出センサー45は、光源ユニット31が発光開始動作を行い、第1停止時間P1経過したときの温度を測定温度TMとして検出する。温度制御部97は、測定温度TMに基づいて、熱電変換デバイス70を制御する。
【0125】
図10では、測定温度TMは、第2閾値THよりも高い。温度制御部97は、光学素子41を冷却すると判断する。駆動開始時間t0から第2時間t2までの間、光学素子41の温度は、光源ユニット31の発光により上昇する。測定温度TMは、プロジェクター1の外気温等の影響により、第2閾値THよりも高くなる場合がある。第2時間t2のときの測定温度TMが、第2閾値THよりも高いと、光学素子41が劣化し易くなる。温度制御部97は、光学素子41を冷却させる。
【0126】
温度制御部97は、第2時間t2で、熱電変換デバイス70の接触面71を冷却させる。温度制御部97は、熱電変換デバイス70に電圧を印加することによって、接触面71を冷却させる。接触面71は、熱拡散器50を介して光学素子41を冷却する。接触面71の冷却によって、光学素子41の温度は、低下する。接触面71の冷却によって、光学素子41の温度は、目標温度に到達する。
【0127】
第4時間t4で、光学素子41の温度は、目標温度に到達する。目標温度は、第1閾値TLと第2閾値THとの間の温度である。光学素子41が目標温度に到達したのち、温度制御部97は、熱電変換デバイス70に印加する電圧を調整する。温度制御部97は、熱電変換デバイス70に印加する電圧を0Vにしてもよい。温度制御部97は、接触面71の冷却によって、光学素子41の温度を目標温度、もしくは目標温度の近傍温度に維持する制御を行う。
【0128】
図10では、第1停止時間P1経過した第2時間t2での温度を測定温度TMとして検出したが、第1停止時間P1を経過するより前の温度を測定温度TMとして検出してもよい。この場合でも、測定温度TMが第2閾値THよりも高ければ、温度制御部97は、光学素子41を冷却すると判断する。これにより、測定温度TMが第2閾値THよりも高くなり、光学素子41が劣化し易くなる期間をより短くすることができる。
【0129】
図11は、プロジェクター1の各ユニットの動作を示している。図11は、プロジェクター1の各ユニットの動作をタイミングチャートで示している。図11は、制御ユニット9によるプロジェクター1の制御方法の一例を示している。図11は、図10と異なるプロジェクター1の制御方法を示している。図11は、各ユニットの動作に対応する光学素子41の温度変化を模式的に示している。図11は、電源ユニット5、光源ユニット31、ファン83、熱電変換デバイス70の動作を示している。図11は、プロジェクター1による投射画像の投射を映像出力として示している。図11は、制御ユニット9が熱電変換デバイス70の接触面71を冷却するときのフローを示している。
【0130】
電源ユニット5は、駆動開始時間t0で、電源OFFから電源ONに変位する。使用者が、電源スイッチをONに操作したとき、電源ユニット5は、電源ONとなる。電源ユニット5がONとなると、起動信号が各ユニットに送信される。図11は、駆動開始時間t0のときの光学素子41の起動時温度T0を示している。図11に示す起動時温度T0は、第1閾値TLよりも低い。
【0131】
光源ユニット31は、駆動開始時間t0で起動する。光源ユニット31は、駆動開始時間t0で発光開始動作を行う。光源ユニット31は、起動信号を受信して発光開始動作を行う。光源ユニット31は、発光開始動作を行い、第1光量LP1で発光する。第1光量LP1は、初期光量である。
【0132】
空冷冷却器81のファン83は、駆動開始時間t0で起動する。ファン83は、起動信号を受信し、第1速度R1で回転する。第1速度R1は、初期回転速度である。第1速度R1は、予め設定される。
【0133】
熱電変換デバイス70は、駆動開始時間t0で起動しない。熱電変換デバイス70は、起動信号を受信したとき、電圧を印加されない。熱電変換デバイス70の接触面71は、光学素子41を加温、及び冷却しない。熱電変換デバイス70は、停止状態で待機する。
【0134】
プロジェクター1は、駆動開始時間t0で、初期画像を投射する。図11は、初期画像を投射する状態をREADYと表す。初期画像は、プロジェクター1の製造者名、プロジェクター1の製品名等を表示する画像である。初期画像は、設定画面を表示する画像でもよい。
【0135】
プロジェクター1は、第1時間t1で画像データに基づく投射画像を投射面に投射する。駆動開始時間t0から第1時間t1までの時間は、投射開始時間である。投射開始時間は、第1停止時間P1よりも短い。温度制御部97は、投射開始時間よりも長い第1停止時間P1経過したときの測定温度TMで、熱電変換デバイス70を制御する。
【0136】
温度制御部97は、第2時間t2で、測定温度TMを取得する。第2時間t2は、駆動開始時間t0から第1停止時間P1経過したときの時間である。温度検出センサー45は、光源ユニット31が発光開始動作を行い、第1停止時間P1経過したときの温度を測定温度TMとして検出する。温度制御部97は、測定温度TMに基づいて、熱電変換デバイス70を制御する。
【0137】
図11では、測定温度TMは、第1閾値TLよりも高く、第2閾値THよりも低い。温度制御部97は、光学素子41を加温するか、冷却するかを判断しない。駆動開始時間t0から第2時間t2までの間、光学素子41の温度は、光源ユニット31の発光により上昇する。測定温度TMは、プロジェクター1の外気温等の影響により、第1閾値TLよりも高く、第2閾値THよりも低くなる場合がある。測定温度TMは、目標温度、もしくは目標温度の近傍に近い温度になっている。温度制御部97は、温度検出センサー45に光学素子41の温度を継続して検出させる。温度制御部97は、熱電変換デバイス70を停止状態で待機させる。
【0138】
光学素子41の温度は、第5時間t5で、第2閾値THよりも高くなる。温度制御部97は、第5時間t5で、熱電変換デバイス70の接触面71を冷却させる。温度制御部97は、熱電変換デバイス70に電圧を印加することによって、接触面71を冷却させる。接触面71は、熱拡散器50を介して光学素子41を冷却する。接触面71の冷却によって、光学素子41の温度は、低下する。接触面71の冷却によって、光学素子41の温度は、目標温度に到達する。
【0139】
光学素子41が目標温度に到達したのち、温度制御部97は、熱電変換デバイス70に印加する電圧を調整する。温度制御部97は、熱電変換デバイス70に印加する電圧を0Vにしてもよい。温度制御部97は、接触面71の冷却によって、光学素子41の温度を目標温度、もしくは目標温度の近傍温度に維持する制御を行う。
【0140】
図12は、プロジェクター1の各ユニットの動作を示している。図12は、プロジェクター1の各ユニットの動作をタイミングチャートで示している。図12は、制御ユニット9によるプロジェクター1の制御方法の一例を示している。図12は、各ユニットの動作に対応する光学素子41の温度変化を模式的に示している。図12は、電源ユニット5、光源ユニット31、ファン83、熱電変換デバイス70の動作を示している。図12は、プロジェクター1による投射画像の投射を映像出力として示している。図12は、起動時温度T0が第2閾値THよりも高いときのフローを示している。
【0141】
電源ユニット5は、駆動開始時間t0で、電源OFFから電源ONに変位する。使用者が、電源スイッチをONに操作したとき、電源ユニット5は、電源ONとなる。電源ユニット5がONとなると、起動信号が各ユニットに送信される。図12は、駆動開始時間t0のときの光学素子41の起動時温度T0を示している。図12に示す起動時温度T0は、第2閾値THよりも高い。使用者がプロジェクター1を短時間停止させたのちに再起動した場合、起動時温度T0が、第2閾値THよりも高くなる場合がある。
【0142】
光源ユニット31は、駆動開始時間t0で起動する。光源ユニット31は、駆動開始時間t0で発光開始動作を行う。光源ユニット31は、起動信号を受信して発光開始動作を行う。光源ユニット31は、発光開始動作を行い、第1光量LP1で発光する。第1光量LP1は、初期光量である。
【0143】
空冷冷却器81のファン83は、駆動開始時間t0で起動する。ファン83は、起動信号を受信し、第1速度R1で回転する。第1速度R1は、初期回転速度である。第1速度R1は、予め設定される。
【0144】
起動時温度T0が第2閾値THよりも高いとき、温度制御部97は、熱電変換デバイス70によって光学素子41の冷却を行わせる。熱電変換デバイス70は、駆動開始時間t0で起動する。温度制御部97は、駆動開始時間t0で、熱電変換デバイス70の接触面71を冷却させる。温度制御部97は、熱電変換デバイス70に電圧を印加することによって、接触面71を冷却させる。接触面71は、熱拡散器50を介して光学素子41を冷却する。接触面71の冷却によって、光学素子41の温度は、低下する。接触面71の冷却によって、光学素子41の温度は、目標温度に到達する。
【0145】
温度制御部97は、駆動開始時間t0のときの起動時温度T0が第2閾値THよりも高いとき、熱電変換デバイス70を停止させない。温度制御部97は、熱電変換デバイス70を動作させ、光学素子41を冷却させる。
【0146】
図13は、プロジェクター1の各ユニットの動作を示している。図13は、プロジェクター1の各ユニットの動作をタイミングチャートで示している。図13は、制御ユニット9によるプロジェクター1の制御方法の一例を示している。図13は、各ユニットの動作に対応する光学素子41の温度変化を模式的に示している。図13は、電源ユニット5、光源ユニット31、ファン83、熱電変換デバイス70の動作を示している。図13は、プロジェクター1による投射画像の投射を映像出力として示している。図13は、制御ユニット9が光源ユニット31が発生する光の光量を変更したときのフローを示している。
【0147】
制御ユニット9は、第10時間t10で、光源ユニット31が発光する光の光量を変更させる。画像制御部95は、変更指示信号に基づいて、光源ユニット31が発光する光の光量を変更させる。使用者がコントロールパネルに光量の変更を指示する操作を行ったとき、変更指示信号は生成される。光源ユニット31は、光量変更動作を行う。図13では、光量は、第1光量LP1から第2光量LP2に変更する。第2光量LP2は、第1光量LP1よりも低い。光源ユニット31によって発生する熱量は、小さくなる。
【0148】
第10時間t10での光学素子41の温度は、目標温度、もしくは目標温度の近傍の温度である。映像出力は、第10時間t10の前後でON状態に維持される。ファン83は、第10時間t10の前後で、第1速度R1で駆動する。光源ユニット31が発光する光の光量が第1光量LP1から第2光量LP2に変更されたことに伴い、光源ユニット31によって発生する熱量は小さくなるため、ファン83は、第1速度R1から第1速度R1より遅い第2速度R2速度で駆動してもよい。
【0149】
制御ユニット9の温度制御部97は、光源ユニット31が光量変更動作を行うとき、熱電変換デバイス70を停止させる。熱電変換デバイス70は、第10時間t10で、冷却動作を停止する。図13では、第10時間t10に至るまで、熱電変換デバイス70は光学素子41を冷却している。光源ユニット31が光量変更動作を行うとき、温度制御部97は熱電変換デバイス70を停止させず、熱電変換デバイス70は、第10時間t10で、冷却動作を停止しなくてもよい。第10時間t10に至るまで、熱電変換デバイス70が光学素子41を加温しているときも、制御ユニット9は、同様に第10時間t10で、熱電変換デバイス70を停止させる。
【0150】
光源ユニット31は、第10時間t10以降、第2光量LP2で継続して発光する。温度制御部97は、第11時間t11で、測定温度TMを取得する。第11時間t11は、第10時間t10から第2停止時間P2経過したときの時間である。温度検出センサー45は、光源ユニット31が光量変更動作を行い、第2停止時間P2経過したときの温度を測定温度TMとして検出する。温度制御部97は、測定温度TMに基づいて、熱電変換デバイス70を制御する。
【0151】
図13では、測定温度TMは、第1閾値TLよりも低い。温度制御部97は、光学素子41を加温すると判断する。熱電変換デバイス70が冷却を停止している場合、第10時間t10から第11時間t11までの間、光学素子41の温度は、外気温等の影響により下降する。測定温度TMは、光量の低下に伴う発熱量の低下により、第1閾値TLよりも低くなる場合がある。熱電変換デバイス70が冷却を停止していない場合、第10時間t10から第11時間t11までの間、光学素子41の温度は、熱電変換デバイス70による冷却の影響により下降する。測定温度TMが、第1閾値TLよりも低いと、投射面に投射される投射画像の画質が低下する。プロジェクター1が光路シフトモジュール356を用いて4K解像度の高画質の投射画像を投射する場合、高画質の投射画像が投射できない場合がある。温度制御部97は、光学素子41を加温させる。
【0152】
温度制御部97は、第11時間t11で、熱電変換デバイス70の接触面71を加温させる。温度制御部97は、熱電変換デバイス70に電圧を印加することによって、接触面71を加温させる。接触面71は、熱拡散器50を介して光学素子41を加温する。接触面71の加温によって、光学素子41の温度は、上昇する。接触面71の加温によって、光学素子41の温度は、目標温度に到達する。
【0153】
第12時間t12で、光学素子41の温度は、目標温度に到達する。目標温度は、第1閾値TLと第2閾値THとの間の温度である。光学素子41が目標温度に到達したのち、温度制御部97は、熱電変換デバイス70に印加する電圧を調整する。温度制御部97は、熱電変換デバイス70に印加する電圧を0Vにしてもよい。温度制御部97は、接触面71の加温によって、光学素子41の温度を目標温度、もしくは目標温度の近傍温度に維持する制御を行う。
【0154】
図13は、測定温度TMが、第1閾値TLよりも低い場合を示している。第2光量LP2によって、測定温度TMが、第2閾値THよりも高くなる場合がある。このとき、温度制御部97は、第11時間t11で光学素子41を冷却させる。温度制御部97は、熱電変換デバイス70の接触面71を冷却させる。接触面71は、熱拡散器50を介して光学素子41を冷却させる。
【0155】
プロジェクター1の制御方法は、光源ユニット31によって発光する光の光量を変更する光量変更動作を行うことと、光量変更動作を行ったのち、第2停止時間P2変更された光量で光源ユニット31を発光することと、第2停止時間P2経過したときに、光学素子41の測定温度TMを検出することと、測定温度TMが第1閾値TLよりも低いとき、熱電変換デバイス70の接触面71を加温して、光学素子41を加温すること、を実行する。
熱電変換デバイス70は、第2停止時間P2経過したのちの光学素子41の温度に応じて、加温する。光量の変更によって生じる温度変動が生じている間に冷却と加温を切り替える動作が行われない。熱電変換デバイス70の加温と冷却の切り替え回数が減少する可能性が高くなる。熱電変換デバイス70が劣化する要因を抑えることができる。
【0156】
測定温度TMが、第1閾値TLよりも高い第2閾値THよりも高いとき、熱電変換デバイス70の接触面71を冷却することは好ましい。
プロジェクター1は、光学素子41の温度が安定した状態で光学素子41を冷却することができる。
【0157】
光量変更動作は、光源ユニット31が起動する発光開始動作を含むことが好ましい。
発光開始動作時、光源ユニット31は、消灯状態から点灯状態に変動する。光源ユニット31は、発光する光の光量が変更される状態になる。
【0158】
光源ユニット31が発光開始動作を行うとき、光学素子41を冷却する空冷冷却器81を駆動する。
発光開始動作を行うとき、光源ユニット31は発光する。光源ユニット31が発光すると、光学素子41の温度は上昇する。プロジェクター1は、起動時に空冷冷却器81を駆動することによって、光学素子41の温度が急激に上昇する可能性を低減させる。
【0159】
空冷冷却器81は、ファン83を有し、発光開始動作を行うときに、ファン83は第1速度R1で回転し、測定温度TMが低下することに応じて、ファン83は、第1速度R1よりも低い第2速度R2で回転する。
熱電変換デバイス70が光学素子41を加温するときのファン83による光学素子41に対する冷却能力が減少する。熱電変換デバイス70は、光学素子41を効率良く加温することができる。
【0160】
プロジェクター1の制御方法は、発光開始動作を行い、投射開始時間が経過したときに画像データに基づく画像を投射すること、を含む。第1停止時間P1は、投射開始時間よりも長い。
プロジェクター1は、光学素子41の温度が安定した状態で光学素子41を加温するか、冷却するかを、判断することができる。
【0161】
プロジェクター1は、光を発光する光源ユニット31と、光を入射し、光を出射する光学素子41と、光学素子41の温度を検出する温度検出センサー45と、光学素子41を冷却もしくは加温する熱電変換デバイス70と、熱電変換デバイス70の接触面71を冷却もしくは加温させる制御ユニット9と、を備える。制御ユニット9は、光源ユニット31に光の光量を変更する光量変更動作を行なわせることと、光量変更動作を行わせたのち、第1停止時間P1もしくは第2停止時間P2変更された光量で光源ユニット31を発光させることと、第1停止時間P1もしくは第2停止時間P2経過したときに、温度検出センサー45に測定温度TMを検出させることと、測定温度TMが第1閾値TLよりも低いとき、熱電変換デバイス70の接触面71を加温させることと、を実行させる。
熱電変換デバイス70は、第1停止時間P1もしくは第2停止時間P2経過したのちの光学素子41の温度に応じて、加温する。熱電変換デバイス70の加温と冷却の切り替え回数が減少する可能性が高くなる。熱電変換デバイス70が劣化する要因を抑えることができる。
【0162】
制御ユニット9は、測定温度TMが、第1閾値TLよりも高い第2閾値THよりも高いとき、熱電変換デバイス70の接触面71を冷却させること、を実行させる。
プロジェクター1は、光学素子41の温度が安定した状態で、光学素子41を冷却することができる。
【0163】
光量変更動作は、光源ユニット31が起動する発光開始動作を含む。
発光開始動作時、光源ユニット31は、消灯状態から点灯状態に変動する。光源ユニット31は、発光する光の光量が変更される状態になる。
【0164】
第2実施形態
第2実施形態は、水冷冷却器85で冷却される第2透過型液晶パネル353bの構成を示している。第2透過型液晶パネル353bは、透過型液晶パネル353の一例である。第2実施形態は、水冷冷却器85で冷却される第2透過型液晶パネル353bを用いたプロジェクター1の制御方法を示している。第2実施形態のプロジェクター1は、3つの第2透過型液晶パネル353bを備える。
【0165】
図14は、透過型液晶パネル353の概略構成を示している。図14は、光入射方向から見た第2透過型液晶パネル353bを示している。第2透過型液晶パネル353bは、光学デバイス40、熱拡散器50、保持部材60、熱電変換デバイス70、及び熱交換ユニット86を備える。第2透過型液晶パネル353bは、第1透過型液晶パネル353aのヒートシンク80に代えて、熱交換ユニット86を備える。第2透過型液晶パネル353bの構成は、熱交換ユニット86を除き第1透過型液晶パネル353aの構成と同じである。熱電変換デバイス70は、温度調整ユニット7の一部を構成する。
【0166】
熱交換ユニット86は、熱電変換デバイス70の放熱面72と接続される。熱交換ユニット86は、熱電変換デバイス70から伝達される熱を放熱する。熱交換ユニット86は、放熱面72を放熱することによって、光学素子41を間接的に冷却する。熱交換ユニット86は、内部に液体冷媒が流通するコールドプレートである。熱交換ユニット86は、熱交換部86a、流入管86b、及び流出管86cを備える。
【0167】
熱交換部86aは、内部に液体冷媒が流通可能な複数の流路を有する。熱交換部86aは、Al、Cu等の金属材料によって形成される。熱交換部86aは、放熱面72に固定される。熱交換部86aは、内部を流通する液体冷媒によって冷却される。
【0168】
流入管86bは、熱交換部86aの内部に液体冷媒を流入させる。流入管86bは、管状部材である。流入管86bは、流路管を介して水冷冷却器85と接続される。流入管86bは、水冷冷却器85から送られる液体冷媒を熱交換部86aに流入させる。
【0169】
流出管86cは、熱交換部86aの内部を流通する液体冷媒を流出させる。流出管86cは、管状部材である。流出管86cは、流路管を介して水冷冷却器85と接続される。流出管86cは、熱交換部86aの内部を流通した液体冷媒を水冷冷却器85に流出させる。
【0170】
図15は、プロジェクター1のブロック構成を示している。図15は、画像投射装置3と、電源ユニット5と、温度調整ユニット7と、制御ユニット9と、を示している。図15は、画像投射装置3内の均一化光学系32、色分離光学系33等の一部構成を省略して、プロジェクター1のブロック構成を示している。画像形成ユニット35は、3つの第2透過型液晶パネル353bを備える。図15に示すプロジェクター1の構成は、温度調整ユニット7以外、図7に示すプロジェクター1の構成と同じである。図15に示す温度調整ユニット7は、空冷冷却器81に代えて水冷冷却器85を備える。水冷冷却器85は、冷却器の一例に対応する。
【0171】
温度調整ユニット7は、熱電変換デバイス70、水冷冷却器85、及び熱交換ユニット86を備える。水冷冷却器85は、ラジエーター87、及び駆動部88を有する。水冷冷却器85は、図示しないタンクを有してもよい。タンクは、液体冷媒を貯留する。
【0172】
ラジエーター87は、液体冷媒を冷却する。ラジエーター87は、流出管86cと接続する流路管と接続する。ラジエーター87は、熱交換ユニット86から流出した液体冷媒を冷却する。ラジエーター87は、駆動部88と接続する。ラジエーター87は、駆動部88に冷却した液体冷媒を流出する。
【0173】
駆動部88は、熱交換ユニット86に液体冷媒を圧送する。駆動部88は、流入管86bと接続する流路管と接続する。駆動部88は、流入管86bを経由して液体媒体を熱交換ユニット86の内部に送り出す。駆動部88は、一例として、液体冷媒を流出させるポンプである。
【0174】
駆動部88から圧送される液体媒体は、3つの第2透過型液晶パネル353bのそれぞれに固定された熱交換ユニット86の内部を流通する。3つの熱交換ユニット86は、互いに流路管によって接続される。液体媒体は、3つの熱交換ユニット86の内部を流通したのち、ラジエーター87に送られる。
【0175】
制御ユニット9は、温度検出センサー45で検出される温度に基づいて、駆動部88を制御する。制御ユニット9の温度制御部97は、駆動部88を制御し、熱交換ユニット86の内部を流通する液体媒体の流量を調整する。温度制御部97は、液体媒体の流量を増加させることによって、水冷冷却器85による冷却能を向上させる。温度制御部97は、液体媒体の流量を減少させることによって、水冷冷却器85による冷却能を低下させる。
【0176】
図16は、プロジェクター1の各ユニットの動作を示している。図16は、プロジェクター1の各ユニットの動作をタイミングチャートで示している。図16は、制御ユニット9によるプロジェクター1の制御方法の一例を示している。図16は、各ユニットの動作に対応する光学素子41の温度変化を模式的に示している。図16は、電源ユニット5、光源ユニット31、駆動部88、熱電変換デバイス70の動作を示している。図16は、プロジェクター1による投射画像の投射を映像出力として示している。図16は、制御ユニット9が熱電変換デバイス70の接触面71を加温させるときのフローを示している。
【0177】
電源ユニット5は、駆動開始時間t0で、電源OFFから電源ONに変位する。使用者が、電源スイッチをONに操作したとき、電源ユニット5は、電源ONとなる。電源ユニット5がONとなると、起動信号が各ユニットに送信される。図16は、駆動開始時間t0のときの光学素子41の起動時温度T0を示している。図16に示す起動時温度T0は、第1閾値TLよりも低い。
【0178】
光源ユニット31は、駆動開始時間t0で起動する。光源ユニット31は、駆動開始時間t0で発光開始動作を行う。光源ユニット31は、起動信号を受信して発光開始動作を行う。光源ユニット31は、発光開始動作を行い、第1光量LP1で発光する。
【0179】
水冷冷却器85の駆動部88は、駆動開始時間t0で起動する。駆動部88は、起動信号を受信し、第1流量FR1で液体媒体を流通させる。第1流量FR1は、初期流量である。第1流量FR1は、予め設定される。
【0180】
熱電変換デバイス70は、駆動開始時間t0で起動しない。熱電変換デバイス70は、起動信号を受信したとき、電圧を印加されない。熱電変換デバイス70の接触面71は、光学素子41を加温、及び冷却しない。熱電変換デバイス70は、停止状態で待機する。
【0181】
プロジェクター1は、駆動開始時間t0で、初期画像を投射する。図16は、初期画像を投射する状態をREADYと表す。初期画像は、プロジェクター1の製造者名、プロジェクター1の製品名等を表示する画像である。初期画像は、設定画面を表示する画像でもよい。
【0182】
プロジェクター1は、第1時間t1で画像データに基づく投射画像を投射面に投射する。画像データは、外部装置から入力されるデータである。駆動開始時間t0から第1時間t1までの時間は、投射開始時間である。投射開始時間は、第1停止時間P1よりも短い。温度制御部97は、投射開始時間よりも長い第1停止時間P1経過したときの測定温度TMで、熱電変換デバイス70を制御する。投射開始時間は、待機時間の一例に対応する。
【0183】
温度制御部97は、第2時間t2で、測定温度TMを取得する。第2時間t2は、駆動開始時間t0から第1停止時間P1経過したときの時間である。温度検出センサー45は、光源ユニット31が発光開始動作を行い、第1停止時間P1経過したときの温度を測定温度TMとして検出する。温度制御部97は、測定温度TMに基づいて、熱電変換デバイス70を制御する。
【0184】
図16では、測定温度TMは、第1閾値TLよりも低い。温度制御部97は、光学素子41を加温すると判断する。温度制御部97は、光学素子41を加温させる。温度制御部97は、第2時間t2で、熱電変換デバイス70の接触面71を加温させる。温度制御部97は、熱電変換デバイス70に電圧を印加することによって、接触面71を加温させる。接触面71は、熱拡散器50を介して光学素子41を加温する。接触面71の加温によって、光学素子41の温度上昇率は、増加する。接触面71の加温によって、光学素子41の温度は、目標温度に到達し易くなる。
【0185】
温度制御部97は、第2時間t2で、水冷冷却器85の駆動部88を制御して、液体媒体の流量を変更させる。温度制御部97は、第2時間t2で、液体媒体の流量を、第1流量FR1から第2流量FR2に変更する。第2流量FR2は、第1流量FR1よりも低い。第2流量FR2は、加温時流量である。駆動部88は、測定温度TMが第1閾値TLよりも低いとき、第1流量FR1よりも低い第2流量FR2で液体媒体を流通させる。
【0186】
熱電変換デバイス70が光学素子41を加温するとき、温度制御部97は、液体媒体の流量を低下させる。液体媒体の流量が小さくなると、水冷冷却器85の冷却能力が低下する。水冷冷却器85の冷却能力が低下すると、熱電変換デバイス70は、光学素子41を加温し易くなる。
【0187】
第3時間t3で、光学素子41の温度は、目標温度に到達する。光学素子41が目標温度に到達したのち、温度制御部97は、熱電変換デバイス70に印加する電圧を調整する。温度制御部97は、熱電変換デバイス70に印加する電圧を0Vにしてもよい。温度制御部97は、接触面71の加温によって、光学素子41の温度を目標温度、もしくは目標温度の近傍温度に維持する制御を行う。
【0188】
図17は、プロジェクター1の各ユニットの動作を示している。図17は、プロジェクター1の各ユニットの動作をタイミングチャートで示している。図17は、制御ユニット9によるプロジェクター1の制御方法の一例を示している。図17は、各ユニットの動作に対応する光学素子41の温度変化を模式的に示している。図17は、電源ユニット5、光源ユニット31、駆動部88、熱電変換デバイス70の動作を示している。図17は、プロジェクター1による投射画像の投射を映像出力として示している。図17は、制御ユニット9が熱電変換デバイス70の接触面71を冷却させるときのフローを示している。
【0189】
電源ユニット5は、駆動開始時間t0で、電源OFFから電源ONに変位する。図17は、駆動開始時間t0のときの光学素子41の起動時温度T0を示している。図17に示す起動時温度T0は、第1閾値TLよりも低い。
【0190】
光源ユニット31は、駆動開始時間t0で起動する。光源ユニット31は、駆動開始時間t0で発光開始動作を行う。光源ユニット31は、起動信号を受信して発光開始動作を行う。光源ユニット31は、発光開始動作を行い、第1光量LP1で発光する。
【0191】
水冷冷却器85の駆動部88は、駆動開始時間t0で起動する。駆動部88は、起動信号を受信し、第1流量FR1で液体媒体を流通させる。
【0192】
熱電変換デバイス70は、駆動開始時間t0で起動しない。熱電変換デバイス70は、起動信号を受信したとき、電圧を印加されない。熱電変換デバイス70の接触面71は、光学素子41を加温、及び冷却しない。熱電変換デバイス70は、停止状態で待機する。
【0193】
プロジェクター1は、駆動開始時間t0で、初期画像を投射する。プロジェクター1は、第1時間t1で画像データに基づく投射画像を投射面に投射する。駆動開始時間t0から第1時間t1までの時間は、投射開始時間である。投射開始時間は、第1停止時間P1よりも短い。温度制御部97は、投射開始時間よりも長い第1停止時間P1経過したときの測定温度TMで、熱電変換デバイス70を制御する。
【0194】
温度制御部97は、第2時間t2で、測定温度TMを取得する。第2時間t2は、駆動開始時間t0から第1停止時間P1経過したときの時間である。温度検出センサー45は、光源ユニット31が発光開始動作を行い、第1停止時間P1経過したときの温度を測定温度TMとして検出する。温度制御部97は、測定温度TMに基づいて、熱電変換デバイス70を制御する。
【0195】
図17では、測定温度TMは、第2閾値THよりも高い。温度制御部97は、光学素子41を冷却すると判断する。温度制御部97は、光学素子41を冷却させる。温度制御部97は、第2時間t2で、熱電変換デバイス70の接触面71を冷却させる。温度制御部97は、熱電変換デバイス70に電圧を印加することによって、接触面71を冷却させる。接触面71は、熱拡散器50を介して光学素子41を冷却する。接触面71の冷却によって、光学素子41の温度は、低下する。接触面71の冷却によって、光学素子41の温度は、目標温度に到達する。
【0196】
第4時間t4で、光学素子41の温度は、目標温度に到達する。光学素子41が目標温度に到達したのち、温度制御部97は、熱電変換デバイス70に印加する電圧を調整する。温度制御部97は、熱電変換デバイス70に印加する電圧を0Vにしてもよい。温度制御部97は、接触面71の冷却によって、光学素子41の温度を目標温度、もしくは目標温度の近傍温度に維持する制御を行う。
【0197】
第2実施形態では、第2時間t2での温度を測定温度TMとして検出したが、第2時間t2より前の温度を測定温度TMとして検出してもよい。この場合でも、測定温度TMが第2閾値THよりも高ければ、温度制御部97は、光学素子41を冷却すると判断する。これにより、測定温度TMが第2閾値THよりも高くなり、光学素子41が劣化し易くなる期間をより短くすることができる。
【0198】
第2実施形態では、熱電変換デバイス70が光学素子41を加温するとき、温度制御部97は、液体媒体の流量を低下させたが、これに限定されない。第2実施形態のプロジェクター1は、図示しない空冷ファンを有してもよい。空冷ファンは、温度制御部97の制御によって、光学素子41を冷却する。温度制御部97は、空冷ファンの回転数を変化させてもよい。温度制御部97が空冷ファンの回転数を低下させることで、水冷冷却器85の冷却能力が低下する。水冷冷却器85の冷却能力が低下すると、熱電変換デバイス70は、光学素子41を加温し易くなる。
【0199】
以下に、本開示のまとめが付記される。
付記1
本開示のプロジェクターの制御方法は、光源によって発光する光の光量を変更する変更動作を行うことと、前記変更動作を行ったのち、所定時間変更された前記光量で前記光源を発光することと、前記所定時間経過したときに、液晶パネルの所定時間温度を検出することと、前記所定時間温度が加温閾値よりも低いとき、ペルチェ素子の温度調整面を加温して、前記液晶パネルを加温すること、を実行する。
ペルチェ素子は、所定時間経過したのちの液晶パネルの温度に応じて、加温する。ペルチェ素子の加温と冷却の切り替え回数が減少する可能性が高くなる。ペルチェ素子が劣化する要因を抑えることができる。
【0200】
付記2
付記1に記載のプロジェクターの制御方法は、前記所定時間温度が、前記加温閾値よりも高い冷却閾値よりも高いとき、前記ペルチェ素子の前記温度調整面を冷却する。
プロジェクターは、液晶パネルの温度が安定した状態で液晶パネルを冷却することができる。
【0201】
付記3
付記1または付記2に記載のプロジェクターの制御方法の前記変更動作は、前記光源が起動する起動動作を含む。
起動動作時、光源は、消灯状態から点灯状態に変動する。光源は、発光する光の光量が変更される状態になる。
【0202】
付記4
付記3に記載のプロジェクターの制御方法は、前記起動動作を行うとき、前記液晶パネルを冷却する冷却器を駆動する。
起動動作を行うとき、光源は発光する。光源が発光すると、液晶パネルの温度は上昇する。プロジェクターは、起動時に冷却器を駆動することによって、液晶パネルの温度が急激に上昇する可能性を低減させる。
【0203】
付記5
付記4に記載のプロジェクターの制御方法は、前記冷却器は、空冷ファンを有し、前記起動動作を行うときに、前記空冷ファンは第1回転速度で回転し、前記所定時間温度が前記加温閾値よりも低いとき、前記空冷ファンは、前記第1回転速度よりも低い第2回転速度で回転する。
ペルチェ素子が液晶パネルを加温するときの空冷ファンによる液晶パネルに対する冷却能力が減少する。ペルチェ素子は、液晶パネルを効率良く加温することができる。
【0204】
付記6
付記3に記載のプロジェクターの制御方法は、前記起動動作を行い、待機時間が経過したときに画像データに基づく画像を投射すること、を含み、前記所定時間は、前記待機時間よりも長い。
プロジェクターは、液晶パネルの温度が安定した状態で液晶パネルを加温するか、冷却するかを、判断することができる。
【0205】
付記7
本開示のプロジェクターは、光を発光する光源と、前記光を入射し、前記光を出射する液晶パネルと、前記液晶パネルの温度を検出する温度センサーと、前記液晶パネルを冷却もしくは加温するペルチェ素子と、前記ペルチェ素子の温度調整面を冷却もしくは加温させる制御回路と、を備え、前記制御回路は、前記光源に前記光の光量を変更する変更動作を行なわせることと、前記変更動作を行わせたのち、所定時間変更された前記光量で前記光源を発光させることと、前記所定時間経過したときに、前記温度センサーに所定時間温度を検出させることと、前記所定時間温度が加温閾値よりも低いとき、前記ペルチェ素子の前記温度調整面を加温させることと、実行させる。
ペルチェ素子は、所定時間経過したのちの液晶パネルの温度に応じて、加温する。ペルチェ素子の加温と冷却の切り替え回数が減少する可能性が高くなる。ペルチェ素子が劣化する要因を抑えることができる。
【0206】
付記8
付記7に記載のプロジェクターの前記制御回路は、前記所定時間温度が、前記加温閾値よりも高い冷却閾値よりも高いとき、前記ペルチェ素子の前記温度調整面を冷却させることと、を実行させる。
プロジェクターは、液晶パネルの温度が安定した状態で、液晶パネルを冷却することができる。
【0207】
付記9
付記7または付記8に記載のプロジェクターの前記変更動作は、前記光源が起動する起動動作を含む。
起動動作時、光源は、消灯状態から点灯状態に変動する。光源は、発光する光の光量が変更される状態になる。
【符号の説明】
【0208】
1…プロジェクター、2…外装筐体、3…画像投射装置、5…電源ユニット、7…温度調整ユニット、9…制御ユニット、31…光源ユニット、32…均一化光学系、33…色分離光学系、34…リレー光学系、35…画像形成ユニット、36…光学部品用筐体、37…投射光学ユニット、40…光学デバイス、41…光学素子、42…FPC、43…保持枠、45…温度検出センサー、50…熱拡散器、51…伝熱面、52…拡散面、53…熱拡散器開口、54…接触部、55…延在部、56…第1孔部、57…第2孔部、60…保持部材、61…保持部材開口、62…保持部材腕部、63…偏光板固定部、64…突出部、65…ねじ孔、66…保持部材孔部、70…熱電変換デバイス、71…接触面、72…放熱面、73…リード線、80…ヒートシンク、81…空冷冷却器、83…ファン、85…水冷冷却器、86…熱交換ユニット、86a…熱交換部、86b…流入管、86c…流出管、87…ラジエーター、88…駆動部、91…記憶ユニット、93…計時ユニット、95…画像制御部、97…温度制御部、321…第1レンズアレイ、322…第2レンズアレイ、323…偏光変換素子、324…重畳レンズ、331…第1ダイクロイックミラー、332…第2ダイクロイックミラー、333…第1反射ミラー、341…入射側レンズ、342…第2反射ミラー、343…リレーレンズ、344…第3反射ミラー、351…フィールドレンズ、352…入射側偏光板、353…透過型液晶パネル、353B…青色光用透過型液晶パネル、353G…緑色光用透過型液晶パネル、353R…赤色光用透過型液晶パネル、353a…第1透過型液晶パネル、355…色合成光学系、356…光路シフトモジュール、371…鏡筒、411…光学作用部、412…液晶層、413…対向基板、414…画素基板、415…入射側防塵基板、415A…光入射面、416…出射側防塵基板、421…ドライバー回路、431…貫通口、432…突起、Ax…光軸、CA…冷却気体、FN…フィン、FR1…第1流量、FR2…第2流量、LP1…第1光量、LP2…第2光量、P1…第1停止時間、P2…第2停止時間、PA…画素領域、R1…第1速度、R2…第2速度、SC…ねじ、t0…駆動開始時間、t1…第1時間、t2…第2時間、t3…第3時間、t4…第4時間、t5…第5時間、t10…第10時間、t11…第11時間、t12…第12時間、T0…起動時温度、TH…第2閾値、TL…第1閾値、TM…測定温度、VC…密閉筐体。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17