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特開2024-98814端末装置のためのアプリケーションプログラム、端末装置、及び、端末装置を制御するための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024098814
(43)【公開日】2024-07-24
(54)【発明の名称】端末装置のためのアプリケーションプログラム、端末装置、及び、端末装置を制御するための方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20240717BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20240717BHJP
【FI】
G06F3/12 329
G06F3/12 310
G06F3/12 335
G06F3/12 385
H04N1/00 E
H04N1/00 127Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023002544
(22)【出願日】2023-01-11
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 寛恭
【テーマコード(参考)】
5C062
【Fターム(参考)】
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA35
5C062AB02
5C062AB10
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB23
5C062AB38
5C062AC05
5C062AC24
5C062AC38
5C062AE01
5C062AE15
5C062AF14
(57)【要約】
【課題】ユーザの利便性を向上させ得る技術を提供する。
【解決手段】端末装置は、アプリケーションプログラムによって端末装置の表示部に表示される所定画面において印刷実行操作が受け付けられ、かつ、印刷機能を実行可能な特定の機能実行装置に印刷実行指示を送信するための印刷プログラムが端末装置にインストール済みである場合に、印刷実行操作に対応するコマンドを印刷プログラムに供給する。端末装置は、印刷プログラムが端末装置にインストール済みである場合に、特定の機能実行装置に関係するサービスを示すサービス情報を表示する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置のためのアプリケーションプログラムであって、
前記端末装置は、
表示部と、
コンピュータと、を備え、
前記アプリケーションプログラムは、前記コンピュータを、
前記アプリケーションプログラムによって前記表示部に表示される所定画面において印刷実行操作が受け付けられ、かつ、印刷機能を実行可能な特定の機能実行装置に印刷実行指示を送信するための印刷プログラムが前記端末装置にインストール済みである場合に、前記印刷実行操作に対応するコマンドを前記印刷プログラムに供給するコマンド供給部と、
前記印刷プログラムが前記端末装置にインストール済みである場合に、前記特定の機能実行装置に関係するサービスを示すサービス情報を前記表示部に表示させる第1の表示制御部と、
として機能させる、アプリケーションプログラム。
【請求項2】
前記印刷プログラムが前記端末装置にインストール済みでない場合に、前記サービス情報は表示されない、請求項1に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項3】
前記第1の表示制御部は、
前記印刷プログラムが前記端末装置にインストール済みである場合に、前記特定の機能実行装置が、スキャン機能をさらに実行可能であるのか否かに関わらず、前記サービス情報を前記表示部に表示させ、
前記印刷プログラムが前記端末装置にインストール済みでなく、かつ、前記特定の機能実行装置が前記スキャン機能を実行不可能である場合に、前記サービス情報を前記表示部に表示させ、
前記印刷プログラムが前記端末装置にインストール済みでなく、かつ、前記特定の機能実行装置が前記スキャン機能をさらに実行可能である場合に、前記サービス情報は表示されない、請求項2に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項4】
前記アプリケーションプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記特定の機能実行装置に対応する特定の装置情報を取得する取得部として機能させ、
前記第1の表示制御部は、前記特定の装置情報が取得され、かつ、前記特定の装置情報に対応する前記特定の機能実行装置に前記印刷実行指示を送信するための前記印刷プログラムが前記端末装置にインストール済みである場合に、前記サービス情報を前記表示部に表示させる、請求項1に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項5】
前記アプリケーションプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記端末装置の周囲に存在する1個以上の機能実行装置を検索し、前記1個以上の機能実行装置のそれぞれから、当該機能実行装置に対応する装置情報の送信を要求する検索信号を送信する送信部と、
前記1個以上の機能実行装置のそれぞれから、前記装置情報を受信する受信部と、
前記1個以上の機能実行装置のそれぞれから前記装置情報が受信される場合に、1個以上の装置情報を含む装置選択画面を前記表示部に表示させる第2の表示制御部と、
として機能させ、
前記取得部は、前記装置選択画面において、ユーザから、前記特定の機能実行装置を識別する前記特定の装置情報を選択する操作を受け付ける場合に、前記1個以上の装置情報の中から前記特定の装置情報を取得する、請求項4に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項6】
前記特定の機能実行装置は、スキャン機能をさらに実行可能であり、
前記取得部は、スキャンデータを前記端末装置に送信するためのスキャン実行操作が前記特定の機能実行装置に実行されることに応じて、前記特定の機能実行装置から前記特定の装置情報を取得する、請求項4に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項7】
前記アプリケーションプログラムは、印刷対象の画像を編集不可能なプログラムである、請求項1に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項8】
前記アプリケーションプログラムは、印刷対象の画像を編集可能なプログラムである、請求項1に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項9】
端末装置であって、
表示部と、
前記端末装置にインストールされているアプリケーションプログラムによって前記表示部に表示される所定画面において印刷実行操作が受け付けられ、かつ、印刷機能を実行可能な特定の機能実行装置に印刷実行指示を送信するための印刷プログラムが前記端末装置にインストール済みである場合に、前記印刷実行操作に対応するコマンドを前記印刷プログラムに供給するコマンド供給部と、
前記印刷プログラムが前記端末装置にインストール済みである場合に、前記特定の機能実行装置に関係するサービスを示すサービス情報を前記表示部に表示させる第1の表示制御部と、
を備える、端末装置。
【請求項10】
端末装置を制御するための方法であって、
前記端末装置は、
表示部を備え、
前記方法は、
前記端末装置にインストールされているアプリケーションプログラムによって前記表示部に表示される所定画面において印刷実行操作が受け付けられ、かつ、印刷機能を実行可能な特定の機能実行装置に印刷実行指示を送信するための印刷プログラムが前記端末装置にインストール済みである場合に、前記印刷実行操作に対応するコマンドを前記印刷プログラムに供給するコマンド供給ステップと、
前記印刷プログラムが前記端末装置にインストール済みである場合に、前記特定の機能実行装置に関係するサービスを示すサービス情報を前記表示部に表示させる第1の表示制御ステップと、
を備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、印刷機能を実行可能な機能実行装置に関係するサービスを示すサービス情報を表示する端末装置に関する技術を開示する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、プリンタとPCと情報管理サーバとを備える通信システムが開示されている。プリンタは、定額印刷処理が実行される毎に、印刷枚数に関する印刷情報を記憶し、印刷情報を情報管理サーバに送信する。情報管理サーバは、プリンタから印刷情報を受信する場合に、印刷情報を管理する。情報管理サーバは、プリンタから受信される印刷情報を利用して、定額印刷処理のサービスを提供する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-49767号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書では、ユーザの利便性を向上させ得る技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書は、端末装置のためのアプリケーションプログラムを開示する。前記端末装置は、表示部と、コンピュータと、を備えてもよい。前記アプリケーションプログラムは、前記コンピュータを、前記アプリケーションプログラムによって前記表示部に表示される所定画面において印刷実行操作が受け付けられ、かつ、印刷機能を実行可能な特定の機能実行装置に印刷実行指示を送信するための印刷プログラムが前記端末装置にインストール済みである場合に、前記印刷実行操作に対応するコマンドを前記印刷プログラムに供給するコマンド供給部と、前記印刷プログラムが前記端末装置にインストール済みである場合に、前記特定の機能実行装置に関係するサービスを示すサービス情報を前記表示部に表示させる第1の表示制御部と、として機能させてもよい。
【0006】
上記の構成によると、端末装置は、印刷プログラムが端末装置にインストール済みである場合に、サービス情報を表示部に表示させる。このため、ユーザは、特定の機能実行装置に関係するサービスを知ることができる。従って、ユーザの利便性を向上させ得る。
【0007】
上記のアプリケーションプログラムを格納するコンピュータ読取可能記録媒体、上記のアプリケーションプログラムによって実現される端末装置、及び、端末装置を制御するための方法も、新規で有用である。また、端末装置と特定の機能実行装置とを含む通信システムも、新規で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】通信システムの構成を示す。
図2】PCによって実行されるデバイス登録処理のフローチャートを示す。
図3】PCによって実行されるプッシュスキャン処理のフローチャートを示す。
図4】PC印刷アプリを利用した印刷処理の一例を示す。
図5】携帯端末によって実行されるトップ画面表示処理のフローチャートを示す。
図6】レーベルアプリを利用した印刷処理の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1実施例)
(通信システム2の構成;図1
図1に示されるように、通信システム2は、PC10と、MFP100と、プリンタ110と、サービスサーバ200と、を備える。PC10、MFP100、及び、プリンタ110は、LAN(Local Area Networkの略)4に接続されている。PC10、MFP100、及び、プリンタ110は、LAN4を介して、通信可能である。LAN4は、インターネット6に接続されている。PC10、MFP100、プリンタ110、及び、サービスサーバ200は、インターネット6に接続されている。PC10、MFP100、プリンタ110、及び、サービスサーバ200は、インターネット6を介して、通信可能である。
【0010】
MFP100は、印刷機能及びスキャン機能を実行可能な周辺装置である。MFP100は、さらに、FAX機能等を実行可能であってもよい。MFP100は、デバイス名「DV1」と、モデル名「MN1」と、を有する。プリンタ110は、印刷機能を実行可能な周辺装置である。プリンタ110は、デバイス名「DV2」と、モデル名「MN2」と、を有する。デバイス名は、MFP100、プリンタ110の管理者によって付与される名称である。モデル名は、MFP100、プリンタ110のモデルを示す名称である。サービスサーバ200は、印刷に関係するサービスを提供する。本実施例では、当該サービスは、定額制の印刷サービス(以下では、「定額制サービス」と記載する。)である。
【0011】
(PC10の構成)
PC10は、デスクトップPCであってもよいし、ノートPCであってもよい。PC10は、操作部12と、表示部14と、通信インターフェース16と、制御部30と、を備える。以下では、インターフェースのことを「I/F」と記載する。
【0012】
操作部12は、様々な情報をPC10に入力するためのインターフェースであり、マウス、キーボード等を備える。表示部14は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。通信I/F16は、LAN4に接続されている。通信I/F16は、有線I/Fであってもよいし、無線I/Fであってもよい。
【0013】
制御部30は、CPU32と、メモリ34と、を備える。メモリ34は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ等によって構成される。メモリ34は、Operating System(OS)プログラム36と、PC印刷アプリケーション38と、を記憶する。以下では、アプリケーションのことを単に「アプリ」と記載する。CPU32は、OSプログラム36、PC印刷アプリ38に従って、様々な処理を実行する。OSプログラム36は、PC10の基本的な動作を制御する。PC印刷アプリ38は、外部装置に印刷機能、スキャン機能を実行させる。メモリ34は、さらに、プリンタドライバ40A、40Bを記憶し得る。プリンタドライバ40Aは、モデル名「MN1」を有するプリンタ(例えばMFP100)に印刷機能を実行させる。即ち、プリンタドライバ40Aは、モデル名「MN1」を有するプリンタに対応するプログラムである。プリンタドライバ40Bは、モデル名「MN1」とは異なるモデル名「MN2」を有するプリンタ(例えばプリンタ110)に対応するプログラムである。PC印刷アプリ38は、プリンタドライバとしての機能を有していない。このため、PC印刷アプリ38は、プリンタドライバを介することなく、外部装置に印刷機能を実行させることができない。従って、PC印刷アプリ38を利用して外部装置に印刷機能を実行させるためには、当該外部装置に対応するプリンタドライバがPC10にインストールされている必要がある。
【0014】
(サービスサーバ200の構成)
サービスサーバ200は、MFP100及びプリンタ110のベンダ(以下では、単に「ベンダ」と記載する)によってインターネット6上に設置される。なお、変形例では、サービスサーバ200は、ベンダとは異なる事業者によってインターネット6上に設置されてもよい。別の変形例では、ベンダは、サービスサーバ200のハードウェアを自前で準備せず、外部のクラウドコンピューティングサービスが提供する環境を利用してもよい。この場合、ベンダは、サービスサーバ200のプログラム(即ちソフトウェア)を準備し、それを上記の環境に導入することによって、サービスサーバ200を実現してもよい。サービスサーバ200は、印刷に関するサービス、即ち、MFP100及びプリンタ110に関係する定額制サービスを提供する。定額制サービスは、所定期間(例えば、1ヶ月)における印刷枚数が契約印刷枚数(例えば1000枚)以下の場合、予め決められた金額を支払うサービスである。定額制サービスは、例えば、MFP100の印刷実行部に装着されている専用カートリッジの残量が所定残量以下になる場合に、新たな専用カートリッジを自動的に発送するサービスを含む。専用カートリッジは、サービスサーバ200から発送されるカートリッジであり、定額制サービスの提供を受けている状態でのみ利用可能なカートリッジである。また、サービスサーバ200は、ユーザが定額制サービスに加入する場合に、専用カートリッジを当該ユーザ宛に発送する。なお、変形例では、サービスサーバ200は、定額制サービスに代えて、所定期間(例えば、1ヶ月)における印刷枚数に応じた金額を支払うサービスである従量制の印刷サービスを提供してもよい。なお、サービスサーバ200は、ユーザが定額制サービスに加入した後に、当該ユーザが利用する装置から開始要求が受信される場合に、定額制サービスの提供を開始する。
【0015】
(登録処理;図2
図2を参照して、PC10のPC印刷アプリ38によって実行される登録処理について説明する。PC印刷アプリ38は、PC印刷アプリ38が起動される場合に表示されるホーム画面上の検索ボタンB3の選択を受け付けることをトリガーとして、図2の処理を開始する。ホーム画面400は、PC印刷アプリ38が起動される場合に表示される画面の一例である。ホーム画面400は、印刷ボタンB1と、スキャンボタンB2と、検索ボタンB3と、デバイス欄DCと、を含む。検索ボタンB3は、LAN4に接続されているプリンタ、MFPを検索するためのボタンである。デバイス欄DCは、選択中のデバイスに関するデバイス情報を示す欄である。デバイス情報は、例えば、モデル名、デバイス名、残量情報である。なお、ホーム画面400に示されるように、デバイスが未選択である場合、デバイス欄DCには、デバイス情報に代えて、文字列「未選択」が表示される。以下では、PC10のCPU32を主体として処理の内容を説明せずに、PC印刷アプリ38を主体として処理の内容を説明する。PC印刷アプリ38は、OS36を介して、CPU、表示部14、メモリ34、通信I/F16等の各ハードウェアにアクセスして、各種処理を実行する。ただし、以下では、PC印刷アプリ38がOS36を介して処理を実行することを適宜省略して説明する。
【0016】
S10において、PC印刷アプリ38は、LAN4に接続されているデバイスを検索する検索処理を実行する。PC印刷アプリ38は、デバイス情報の送信を要求する検索信号をLAN4に送信する。本実施例では、MFP100は、PC10から検索信号を受信すると、モデル名「MN1」とデバイス名「DV1」と残量情報とを含むデバイス情報をPC10に送信する。また、プリンタ110は、PC10から検索信号を受信すると、モデル名「MN2」とデバイス名「DV2」とIPアドレスとノード名と残量情報とを含むデバイス情報をPC10に送信する。
【0017】
S12において、PC印刷アプリ38は、S10で受信されたデバイス情報を利用して、デバイス選択画面402を表示部14に表示させる。デバイス選択画面402は、OKボタンB4と、キャンセルボタンB5と、デバイスリストDLと、を含む。デバイスリストDLは、受信済みのデバイス情報に含まれるモデル名及びデバイス名を含む。ユーザは、デバイスリストDL内のモデル名及びデバイス名を選択することによって、登録対象のデバイスを指定することができる。
【0018】
S14において、PC印刷アプリ38は、デバイスリストDL内のモデル名及びデバイス名の選択を受け付ける。PC印刷アプリ38は、デバイスリストDL内のモデル名及びデバイス名の選択を受け付けることによって、選択済みのモデル名及びデバイス名を取得する。
【0019】
S20において、PC印刷アプリ38は、S14で選択されたモデル名及びデバイス名を有するデバイス(以下では、「対象デバイス」と記載する)を登録するデバイス登録処理を実行する。デバイス登録処理において、PC印刷アプリ38は、能力情報要求を対象デバイスに送信する。能力情報要求は、対象デバイスが実行可能な機能を含む能力情報の送信を要求する信号である。例えば、MFP100が対象デバイスである場合、PC印刷アプリ38は、MFP100から、印刷機能とスキャン機能とを含む能力情報を受信する。また、例えば、プリンタ110が対象デバイスである場合、PC印刷アプリ38は、プリンタ110から、印刷機能のみを含む能力情報を受信する。PC印刷アプリ38は、対象デバイスから能力情報を受信すると、対象デバイスのデバイス情報と、当該能力情報内の機能と、を関連付けてメモリ34に記憶させる。これにより、対象デバイスを登録するデバイス登録処理が完了する。
【0020】
S30において、PC印刷アプリ38は、PC10にインストールされているプリンタドライバを検索するプリンタドライバ検索処理を実行する。プリンタドライバ検索処理は、OSプログラム36のAPIを利用して実行される処理である。PC印刷アプリ38は、PC10にインストールされているプリンタドライバの検索を要求する検索要求をOSプログラム36に供給することに応じて、OSプログラム36から、PC10にインストールされている1個以上のプリンタドライバのそれぞれに対応するプリンタキューを取得する。プリンタキューは、PC10にインストールされているプリンタドライバに対応するプリンタのIPアドレス、当該プリンタドライバに対応するプリンタのノード名、当該プリンタドライバのシリアル番号等を含む。なお、PC10に1個のプリンタドライバもインストールされていない場合、PC印刷アプリ38は、OSプログラム36からプリンタキューを取得しない。
【0021】
S32において、PC印刷アプリ38は、対象デバイスに対応するプリンタドライバ(以下では、「対象プリンタドライバと記載する」)がPC10にインストール済みであるのか否かを判断する。まず、PC印刷アプリ38は、対象デバイスのIPアドレスを特定する。そして、PC印刷アプリ38は、OSプログラム36から取得される1以上のプリンタキューのいずれかが、対象デバイスのIPアドレスを含むのか否かを判断する。例えば、MFP100が対象デバイスである場合、PC印刷アプリ38は、MFP100のIPアドレスを特定し、取得済みの1以上のプリンタキューのいずれかがMFP100のIPアドレスを含むのか否かを判断する。PC印刷アプリ38は、取得済みの1以上のプリンタキューのいずれかが対象デバイスのIPアドレスを含む場合に、対象プリンタドライバがPC10にインストール済みであると判断し(S32でYES)、S34に進む。一方、PC印刷アプリ38は、取得済みの1以上のプリンタキューのいずれもが対象デバイスのIPアドレスを含まない場合、対象プリンタドライバがPC10にインストール済みでないと判断し(S32でNO)、S36に進む。なお、PC印刷アプリ38は、OSプログラム36からプリンタキューを取得しない場合も、対象プリンタドライバがPC10にインストール済みでないと判断し(S32でNO)、S36に進む。なお、変形例では、PC印刷アプリ38は、対象デバイスのノード名を利用して、対象プリンタドライバがPC10にインストール済みであるのか否かを判断してもよいし、対象デバイスのIPアドレス及びノード名を利用して、対象プリンタドライバがPC10にインストール済みであるのか否かを判断してもよい。なお、本実施例では、デバイス名とノード名とが異なっているが、変形例では、デバイス名とノード名とが同じであってもよい。
【0022】
S34において、PC印刷アプリ38は、定額制サービスに関係するサービス情報SI1を含むホーム画面を表示部14に表示させる。本実施例では、サービス情報SI1は、定額制サービスへの加入を促すメッセージを含む。ホーム画面404は、MFP100が対象デバイスである場合の画面の一例である。ホーム画面404は、サービス情報SI1を含む点、及び、MFP100に対応するデバイス情報がデバイス欄DCに表示されている点を除いて、ホーム画面400と同様である。なお、プリンタ110が対象デバイスである場合、S34で表示されるホーム画面は、スキャンボタンを含まず、かつ、プリンタ110に対応するデバイス情報がデバイス欄DCに表示される。PC印刷アプリ38は、S34が終了すると、図2の処理を終了する。なお、変形例では、サービス情報SI1は、定額制サービスを紹介するページにアクセスするための情報、定額制サービスを紹介するページにアクセスするための情報等を含んでいてもよい。
【0023】
また、S36において、PC印刷アプリ38は、対象デバイスがスキャン機能を実行可能であるのか否かを判断する。PC印刷アプリ38は、S20で受信された能力情報がスキャン機能を含まない場合に、S36でNOと判断し、S34に進む。一方、PC印刷アプリ38は、S20で受信された能力情報がスキャン機能を含む場合に、S36でYESと判断し、S38に進む。
【0024】
S38において、PC印刷アプリ38は、サービス情報SI1を含まないホーム画面を表示部14に表示させる。ホーム画面406は、MFP100が対象デバイスである場合に表示される画面である。ホーム画面406は、サービス情報SI1を含まない点を除いて、ホーム画面404と同様である。PC印刷アプリ38は、S38が終了すると、図2の処理を終了する。
【0025】
上述のように、PC印刷アプリ38は、対象プリンタドライバがPC10にインストール済みでない場合(S32でNO)に、サービス情報SI1を表示させない。対象プリンタドライバがPC10にインストール済みでない場合、PC印刷アプリ38を利用して、対象デバイスに印刷機能を実行させることができない。この状態では、サービス情報SI1は、ユーザにとって有益でない。従って、ユーザにとって有益でない情報が表示されることを抑制することができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0026】
また、PC印刷アプリ38は、対象プリンタドライバがPC10にインストール済みでなく(S32でNO)、かつ、対象デバイスがスキャン機能を実行可能である場合(S36でYES)に、サービス情報SI1を表示部14に表示させない。対象デバイスがスキャン機能を実行可能である場合、ユーザは、PC印刷アプリ38を利用して対象デバイスにスキャン機能のみを実行させることを所望している状況が想定される。この場合、ユーザは、PC印刷アプリ38を利用して対象デバイスに印刷機能を実行させることを所望していない。即ち、ユーザが、対象プリンタドライバをPC10に意図的にインストールしていない可能性がある。この場合、サービス情報SI1は、ユーザにとって有益でない。一方、PC印刷アプリ38は、対象プリンタドライバがPC10にインストール済みでなく(S32でNO)、かつ、対象デバイスがスキャン機能を実行不可能である場合(S36でNO)に、サービス情報SI1を表示部14に表示させる。対象デバイスがスキャン機能を実行不可能である場合、ユーザが、PC印刷アプリ38を利用して対象デバイスに印刷機能を実行させることを所望していない可能性は低い。この場合、サービス情報SI1は、ユーザにとって有益である。従って、適切なタイミングでサービス情報SI1を表示部14に表示させることができ、ユーザの利便性をさらに向上させることができる。
【0027】
また、PC印刷アプリ38は、デバイスリストDL内のモデル名の選択を受け付けることによって、選択済みのモデル名を取得し(S14)、かつ、対象プリンタドライバがPC10にインストール済みである場合(S32でYES)に、サービス情報SI1を表示部14に表示させる。このような構成によると、ユーザが、対象デバイスを選択したタイミングでサービス情報SI1を表示部14に表示させることができる。従って、適切なタイミングで、サービス情報SI1を表示部14に表示させることができる。
【0028】
(プッシュスキャン処理;図3
図3を参照して、PC10のPC印刷アプリ38によって実行されるプッシュスキャン処理について説明する。PC印刷アプリ38は、MFP100からスキャン開始信号を受信する場合に、図3の処理を開始する。スキャン開始信号は、スキャンデータをPC10に送信するためのスキャン実行操作がMFP100に実行されることに応じて、MFP100から送信される信号である。スキャン開始信号は、MFP100のモデル名、デバイス名を含む。なお、PC印刷アプリ38は、バックグラウンドで図3の処理を実行する。
【0029】
S50において、PC印刷アプリ38は、スキャン開始信号に対する応答信号をMFP100に送信する。MFP100は、PC10から応答信号が受信される場合に、スキャン処理を開始する。S60、S62は、それぞれ、図2のS30、S32と同様である。
【0030】
S64において、PC印刷アプリ38は、サービス情報SI1と、スキャン処理を実行中であることを示すメッセージと、を含むスキャン実行画面410を表示部14に表示させる。なお、S64で表示されるサービス情報の内容と、図2の34で表示されるサービス情報の内容と、が異なっていてもよい。
【0031】
S66において、PC印刷アプリ38は、スキャン処理を実行中であることを示すメッセージを含むスキャン実行画面412を表示部14に表示させる。即ち、S62でNOと判断される場合に表示されるスキャン実行画面412はサービス情報SI1を含まない。
【0032】
S68において、PC印刷アプリ38は、MFP100からスキャンデータを受信することを監視する。PC印刷アプリ38は、MFP100からスキャンデータを受信する場合に、S68でYESと判断し、S70に進む。
【0033】
S70において、PC印刷アプリ38は、S68で受信されたスキャンデータをメモリ34に記憶させる。
【0034】
S72において、PC印刷アプリ38は、プッシュスキャンが完了したことを示すスキャン完了画面を表示部14に表示させる。PC印刷アプリ38は、S72が終了すると、図3の処理を終了する。
【0035】
上述のように、PC印刷アプリ38は、MFP100からモデル名を取得し(S14)、かつ、対象プリンタドライバがPC10にインストール済みである場合(S32でYES)に、サービス情報SI1を表示部14に表示させる。このような構成によると、ユーザが、MFP100にスキャン機能を実行させるタイミングでサービス情報SI1を表示部14に表示させることができる。従って、適切なタイミングで、サービス情報SI1を表示部14に表示させることができる。
【0036】
(印刷処理;図4
図4を参照して、PC印刷アプリ38を利用した印刷処理について説明する。図4のホーム画面420は、図2のホーム画面404と同様である。即ち、MFP100が選択されている状態である。
【0037】
T10において、PC印刷アプリ38は、ユーザによる印刷ボタンB1の選択を受け付けると、ファイル種類選択画面422を表示部14に表示させる。ファイル種類選択画面422は、ドキュメント印刷ボタンB6と、写真印刷ボタンB7と、を含む。ドキュメント印刷ボタンB6は、docx、xlsx、pptx、pdf等の拡張子を含むドキュメントファイルによって表される画像を印刷するためのボタンである。写真印刷ボタンB7は、jpeg、png、gif等の拡張子を含む写真ファイルによって表される画像を印刷するためのボタンである。
【0038】
T12において、PC印刷アプリ38は、ユーザによるドキュメント印刷ボタンB6の選択を受け付けると、ファイル選択画面424を表示部14に表示させる。ファイル選択画面424は、1以上のドキュメントファイルのそれぞれに対応するファイルボタンを含む。本実施例では、ファイル選択画面424は、3個のファイルボタンB8~B10を含む。
【0039】
T14において、PC印刷アプリ38は、ドキュメントファイル「aaa.pdf」に対応するファイルボタンB8の選択を受け付けると、プレビュー画面426を表示部14に表示させる。プレビュー画面426は、ドキュメントファイル「aaa.pdf」に対応するプレビュー画像PS1と、印刷実行ボタンB11と、印刷設定ボタンB12と、を含む。印刷設定ボタンB12は、印刷設定(例えば用紙サイズ等)を変更するためのボタンである。
【0040】
T20において、PC印刷アプリ38は、印刷実行ボタンB11の選択を受け付けると、選択中のデバイスに対応するプリンタドライバ40Aを特定し、プリンタドライバ40Aに印刷コマンドを供給する。印刷コマンドは、印刷設定情報と、ドキュメントファイル「aaa.pdf」に対応する印刷対象の画像と、を含む。プリンタドライバ40Aは、PC印刷アプリ38から印刷要求を取得すると、当該コマンド内の印刷設定情報と印刷対象の画像とを利用して印刷データを生成し、印刷設定情報と生成済みの印刷データとを含む印刷実行指示をMFP100に送信する。MFP100は、PC10から印刷実行指示を受信すると、当該指示内の印刷設定情報と印刷データとを利用した印刷を実行する。このようにして、PC印刷アプリ38を利用した印刷処理が実行される。上述のように、ユーザは、PC印刷アプリ38を利用して、印刷対象の画像を編集することができない。即ち、PC印刷アプリ38は、印刷対象の画像を編集不可能なプログラムである。
【0041】
(本実施例の効果)
上記の構成によると、PC10は、プリンタドライバ40AがPC10にインストール済みである場合(図2のS32でYES、図3のS62でYES)に、サービス情報SI1を表示部14に表示させる(図2のS34、図3のS64)。このため、ユーザは、MFP100に関係する定額制サービスを知ることができる。従って、ユーザの利便性を向上させ得る。
【0042】
(対応関係)
PC10が、「端末装置」の一例である。PC印刷アプリ38が、「端末装置のためのアプリケーションプログラム」の一例である。ホーム画面420が、「所定画面」の一例である。MFP100、プリンタ110が、「特定の機能実行装置」の一例である。プリンタドライバ40A、40Bが、「印刷プログラム」の一例である。定額制サービスが、「特定の機能実行装置に関係するサービス」の一例である。モデル名が、「特定の装置情報」の一例である。
【0043】
図4のT20の後に実行される処理が、「コマンド供給部」によって実行される処理の一例である。図2のS34、図3のS64で実行される処理が、「第1の表示制御部」によって実行される処理の一例である。
【0044】
(第2実施例)
図1に示すように、本実施例の通信システム2は、PC10に代えて、携帯端末300を備える。携帯端末300は、LAN4に接続されている。
【0045】
(携帯端末300の構成)
携帯端末300は、携帯電話、スマートフォン、PDA等の可搬型の端末装置である。携帯端末300は、操作部312と、表示部314と、通信I/F316と、制御部330と、を備える。
【0046】
操作部312は、複数のキーを備える。ユーザは、操作部312を操作することによって、様々な指示を携帯端末300に入力することができる。表示部314は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。表示部314は、ユーザから指示を受け付けるタッチパネル(即ち操作部)としても機能する。通信I/F316は、LAN4に接続されている。通信I/F316は、無線I/Fであってもよいし、有線I/Fであってもよい。
【0047】
制御部330は、CPU332とメモリ334とを備える。メモリ334は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ等によって構成される。メモリ334は、OSプログラム336と、レーベルアプリ338と、を記憶する。CPU332は、OSプログラム336、レーベルアプリ338に従って、様々な処理を実行する。OSプログラム336は、携帯端末300の基本的な動作を制御するためのプログラムである。レーベルアプリ338は、外部装置に印刷機能を実行させ、ディスクメディアのレーベル面に印刷対象の画像を印刷させる。メモリ334は、さらに、モバイル印刷アプリ340を記憶し得る。モバイル印刷アプリ340は、外部装置に印刷機能を実行させるためのプログラムである。レーベルアプリ338は、プリンタドライバとしての機能を有しておらず、モバイル印刷アプリ340は、プリンタドライバとしての機能を有している。即ち、レーベルアプリ338は、モバイル印刷アプリ340を介することなく、外部装置に印刷機能を実行させることができない。このため、レーベルアプリ338を利用して外部装置に印刷機能を実行させるためには、モバイル印刷アプリ340が携帯端末300にインストールされている必要がある。
【0048】
(トップ画面表示処理;図5
図5を参照して、携帯端末300のレーベルアプリ338によって実行されるトップ画面表示処理について説明する。レーベルアプリ338は、レーベルアプリ338が起動されることをトリガーとして、図5の処理を開始する。以下では、携帯端末300のCPU332を主体として処理の内容を説明せずに、レーベルアプリ338を主体として処理の内容を説明する。レーベルアプリ338は、OSプログラム336を介して、CPU、表示部314、メモリ334、通信I/F316等の各ハードウェアにアクセスして、各種処理を実行する。ただし、以下では、レーベルアプリ338がOSプログラム336を介して処理を実行することを適宜省略して説明する。
【0049】
S100において、レーベルアプリ338は、アプリ検索処理を実行する。アプリ検索処理は、OSプログラム336のAPIを利用して実行される処理である。レーベルアプリ338は、携帯端末300にインストールされているアプリの検索を要求するアプリ検索要求をOSプログラム336に供給することに応じて、OSプログラム336から、携帯端末300にインストールされている1以上のアプリのアプリ識別番号を取得する。
【0050】
S102において、レーベルアプリ338は、モバイル印刷アプリ340が携帯端末300にインストール済みであるのか否かを判断する。レーベルアプリ338は、S100で取得した1以上のアプリ識別番号が、モバイル印刷アプリ340を識別するアプリ識別番号を含むのか否かを判断する。レーベルアプリ338は、取得済みの1以上のアプリ識別番号がモバイル印刷アプリ340を識別するアプリ識別番号を含む場合に、S102でYESと判断し、S104に進む。一方、レーベルアプリ338は、取得済みの1以上のアプリ識別番号がモバイル印刷アプリ340を識別するアプリ識別番号を含まない場合に、S102でNOと判断し、S106に進む。なお、変形例では、S100のアプリ検索処理において、レーベルアプリ338は、モバイル印刷アプリ340に対応するアプリ識別情報を含む問合信号をOSプログラム336に供給してもよい。問合信号は、当該信号内のアプリ識別情報に対応するアプリが携帯端末300にインストール済みであるのか否かを問い合わせるための信号である。本変形例では、レーベルアプリ338は、OSプログラム336から、問合信号内のアプリ識別情報に対応するモバイル印刷アプリ340が携帯端末300にインストール済みであることを示す応答信号を受信する場合に、モバイル印刷アプリ340が携帯端末300にインストール済みであると判断する(S102でYES)。一方、レーベルアプリ338は、OSプログラム336から、モバイル印刷アプリ340が携帯端末300にインストール済みでないことを示す応答信号を受信する場合に、モバイル印刷アプリ340が携帯端末300にインストール済みでないと判断する(S102でNO)。
【0051】
S104において、レーベルアプリ338は、定額制サービスに関係するサービス情報SI2を含むトップ画面430を表示部314に表示させる。本実施例では、サービス情報SI2は、第1実施例のサービス情報SI1(図2参照)と同様である。トップ画面430は、さらに、レーベル作成ボタンB21と、レーベルコピーボタンB22と、を含む。レーベル作成ボタンB21は、新たなレーベルを作成する処理を実行するためのボタンである。即ち、印刷対象の画像を編集するためのボタンである。レーベルコピーボタンB22は、既存のレーベルをコピーする処理を実行するためのボタンである。レーベルアプリ338は、S104が終了すると、図5の処理を終了する。
【0052】
S106において、レーベルアプリ338は、トップ画面432を表示部314に表示させる。トップ画面432は、サービス情報SI2を含まない点を除いて、トップ画面430と同様である。レーベルアプリ338は、S106が終了すると、図5の処理を終了する。
【0053】
(印刷処理;図6
図6を参照して、レーベルアプリ338を利用した印刷処理について説明する。図6のトップ画面440は、図5のトップ画面430と同様である。
【0054】
T110において、レーベルアプリ338は、レーベル作成ボタンB21の選択を受け付けると、レーベル作成画面442を表示部314に表示させる。レーベル作成画面442は、ディスクメディアに対応するオブジェクトOBと、テキスト入力欄TSと、OKボタンB23と、を含む。テキスト入力欄TSは、ディスクメディアのレーベル面に印刷されるテキストを入力するための欄である。
【0055】
T112において、レーベルアプリ338は、テキスト入力欄TSへの文字列“xxx”の入力、及び、OKボタンB23の選択を受け付けると、プレビュー画面444を表示部314に表示させる。プレビュー画面444は、プレビュー画像PS2と、印刷実行ボタンB24と、を含む。
【0056】
T120において、レーベルアプリ338は、印刷実行ボタンB24の選択を受け付けると、モバイル印刷アプリ340に印刷コマンドを供給する。印刷コマンドは、印刷設定情報と、ユーザによって生成(編集)された印刷対象の画像と、を含む。モバイル印刷アプリ340は、レーベルアプリ338から印刷コマンドを取得すると、当該コマンド内の印刷設定情報と印刷対象の画像とを利用して印刷データを生成し、印刷設定情報と生成済みの印刷データとを含む印刷実行指示をMFP100に送信する。MFP100は、携帯端末300から印刷実行指示を受信すると、当該指示内の印刷設定情報と印刷データとを利用した印刷を実行する。このようにして、レーベルアプリ338を利用した印刷処理が実行される。上述のように、ユーザは、レーベルアプリ338を利用して、印刷対象の画像を編集することができる。即ち、レーベルアプリ338は、印刷対象の画像を編集可能なプログラムである。
【0057】
(本実施例の効果)
上記の構成によると、携帯端末300は、モバイル印刷アプリ340が携帯端末300にインストール済みである場合(図5のS102でYES)に、サービス情報SI2を表示部314に表示させる(S104)。このため、ユーザは、MFP100に関係する定額制サービスを知ることができる。従って、ユーザの利便性を向上させ得る。
【0058】
(対応関係)
携帯端末300が、「端末装置」の一例である。レーベルアプリ338が、「端末装置のためのアプリケーションプログラム」の一例である。プレビュー画面444が、「所定画面」の一例である。MFP100、プリンタ110が、「特定の機能実行装置」の一例である。モバイル印刷アプリ340が、「印刷プログラム」の一例である。
【0059】
図6のT120の後に実行される処理が、「コマンド供給部」によって実行される処理の一例である。図5のS104で実行される処理が、「第1の表示制御部」によって実行される処理の一例である。
【0060】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
【0061】
(第1変形例)「端末装置のためのアプリケーションプログラム」は、年賀状を作成するための年賀状アプリ、写真画像を編集するための写真画像編集アプリ、主画像にクリスマスカード等のためのテンプレート画像を合成して印刷対象画像へと編集するための編集アプリ等であってもよい。一般的に言うと、「端末装置のためのアプリケーションプログラム」は、印刷コマンドを送信可能であり、プリンタドライバとしての機能を有していないプログラムであればよい。
【0062】
(第2変形例)第2実施例において、レーベルアプリ338は、プリンタドライバに印刷コマンドを供給するように構成されていてもよい。本変形例では、レーベルアプリ338は、図5のS102において、図2のS32と同様の処理を実行する。
【0063】
(第3変形例)第1実施例、第2実施例において、PC印刷アプリ38、レーベルアプリ338は、ネイティブアプリである。変形例では、PC印刷アプリ38、レーベルアプリ338は、Webアプリ、クラウドアプリ、及び、ハイブリッドアプリのうちのいずれかのアプリであってもよい
【0064】
(第4変形例)図2のS36を省略可能である。
【0065】
(第5変形例)第1実施例において、PC印刷アプリ38は、第1所定期間(例えば、1ヶ月)が経過する毎に、図2のS30、S32の処理を実行してもよい。また、別の変形例では、PC印刷アプリ38は、図4のプレビュー画面426上の印刷実行ボタンB11が選択される場合に、図2のS30、S32の処理を実行してもよい。
【0066】
(第6変形例)第2実施例において、レーベルアプリ338は、第2所定期間(例えば、1ヶ月)が経過する毎に、図5のS100、S102の処理を実行してもよい。また、別の変形例では、レーベルアプリ338は、図6のプレビュー画面444上の印刷実行ボタンB24が選択される場合に、図5のS100、S102の処理を実行してもよい。
【0067】
(第7変形例)図2の登録処理を省略可能である。本変形例では、「送信部」、「受信部」、及び、「第2の表示制御部」を省略可能である。
【0068】
(第8変形例)図3のプッシュスキャン処理を省略可能である。
【0069】
(第9変形例)第1実施例では、CPU32がOSプログラム36、PC印刷アプリ38を実行することによって、図2図4の各処理が実現される。これに代えて、図2図4のいずれかの処理は、論理回路等のハードウェアによって実現されてもよい。第2実施例では、CPU332がOSプログラム336、レーベルアプリ338を実行することによって、図5図6の処理が実現される。これに代えて、図5図6の処理は、論理回路等のハードウェアによって実現されてもよい。
【0070】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【0071】
本特許出願時の特許請求の範囲において、各請求項が一部の請求項のみに従属している場合であっても、各請求項が当該一部の請求項のみに従属可能であることに限定されない。技術的に矛盾しない範囲において、各請求項は、出願時に従属していない他の請求項にも従属可能である。即ち、各請求項の技術は以下のように様々に組み合わせることができる。
(項目1)
端末装置のためのアプリケーションプログラムであって、
前記端末装置は、
表示部と、
コンピュータと、を備え、
前記アプリケーションプログラムは、前記コンピュータを、
前記アプリケーションプログラムによって前記表示部に表示される所定画面において印刷実行操作が受け付けられ、かつ、印刷機能を実行可能な特定の機能実行装置に印刷実行指示を送信するための印刷プログラムが前記端末装置にインストール済みである場合に、前記印刷実行操作に対応するコマンドを前記印刷プログラムに供給するコマンド供給部と、
前記印刷プログラムが前記端末装置にインストール済みである場合に、前記特定の機能実行装置に関係するサービスを示すサービス情報を前記表示部に表示させる第1の表示制御部と、
として機能させる、アプリケーションプログラム。
(項目2)
前記印刷プログラムが前記端末装置にインストール済みでない場合に、前記サービス情報は表示されない、項目1に記載のアプリケーションプログラム。
(項目3)
前記第1の表示制御部は、
前記印刷プログラムが前記端末装置にインストール済みである場合に、前記特定の機能実行装置が、スキャン機能をさらに実行可能であるのか否かに関わらず、前記サービス情報を前記表示部に表示させ、
前記印刷プログラムが前記端末装置にインストール済みでなく、かつ、前記特定の機能実行装置が前記スキャン機能を実行不可能である場合に、前記サービス情報を前記表示部に表示させ、
前記印刷プログラムが前記端末装置にインストール済みでなく、かつ、前記特定の機能実行装置が前記スキャン機能をさらに実行可能である場合に、前記サービス情報は表示されない、項目2に記載のアプリケーションプログラム。
(項目4)
前記アプリケーションプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記特定の機能実行装置に対応する特定の装置情報を取得する取得部として機能させ、
前記第1の表示制御部は、前記特定の装置情報が取得され、かつ、前記特定の装置情報に対応する前記特定の機能実行装置に前記印刷実行指示を送信するための前記印刷プログラムが前記端末装置にインストール済みである場合に、前記サービス情報を前記表示部に表示させる、項目1から3のいずれか一項に記載のアプリケーションプログラム。
(項目5)
前記アプリケーションプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記端末装置の周囲に存在する1個以上の機能実行装置を検索し、前記1個以上の機能実行装置のそれぞれから、当該機能実行装置に対応する装置情報の送信を要求する検索信号を送信する送信部と、
前記1個以上の機能実行装置のそれぞれから、前記装置情報を受信する受信部と、
前記1個以上の機能実行装置のそれぞれから前記装置情報が受信される場合に、1個以上の装置情報を含む装置選択画面を前記表示部に表示させる第2の表示制御部と、
として機能させ、
前記取得部は、前記装置選択画面において、ユーザから、前記特定の機能実行装置を識別する前記特定の装置情報を選択する操作を受け付ける場合に、前記1個以上の装置情報の中から前記特定の装置情報を取得する、項目4に記載のアプリケーションプログラム。
(項目6)
前記特定の機能実行装置は、スキャン機能をさらに実行可能であり、
前記取得部は、スキャンデータを前記端末装置に送信するためのスキャン実行操作が前記特定の機能実行装置に実行されることに応じて、前記特定の機能実行装置から前記特定の装置情報を取得する、項目4に記載のアプリケーションプログラム。
(項目7)
前記アプリケーションプログラムは、印刷対象の画像を編集不可能なプログラムである、項目1から6のいずれか一項に記載のアプリケーションプログラム。
(項目8)
前記アプリケーションプログラムは、印刷対象の画像を編集可能なプログラムである、項目1から6のいずれか一項に記載のアプリケーションプログラム。
(項目9)
端末装置であって、
表示部と、
前記端末装置にインストールされているアプリケーションプログラムによって前記表示部に表示される所定画面において印刷実行操作が受け付けられ、かつ、印刷機能を実行可能な特定の機能実行装置に印刷実行指示を送信するための印刷プログラムが前記端末装置にインストール済みである場合に、前記印刷実行操作に対応するコマンドを前記印刷プログラムに供給するコマンド供給部と、
前記印刷プログラムが前記端末装置にインストール済みである場合に、前記特定の機能実行装置に関係するサービスを示すサービス情報を前記表示部に表示させる第1の表示制御部と、
を備える、端末装置。
(項目10)
端末装置を制御するための方法であって、
前記端末装置は、
表示部を備え、
前記方法は、
前記端末装置にインストールされているアプリケーションプログラムによって前記表示部に表示される所定画面において印刷実行操作が受け付けられ、かつ、印刷機能を実行可能な特定の機能実行装置に印刷実行指示を送信するための印刷プログラムが前記端末装置にインストール済みである場合に、前記印刷実行操作に対応するコマンドを前記印刷プログラムに供給するコマンド供給ステップと、
前記印刷プログラムが前記端末装置にインストール済みである場合に、前記特定の機能実行装置に関係するサービスを示すサービス情報を前記表示部に表示させる第1の表示制御ステップと、
を備える、方法。
【符号の説明】
【0072】
2:通信システム、4:LAN、6:インターネット、10:PC、12:操作部、14:表示部、16:通信I/F、30:制御部、32:CPU、34:メモリ、36:OSプログラム、38:PC印刷アプリケーション、40A:プリンタドライバ、40B:プリンタドライバ、100:MFP、110:プリンタ、200:サービスサーバ、300:携帯端末、312:操作部、314:表示部、316:通信I/F、330:制御部、332:CPU、334:メモリ、336:OSプログラム、338:レーベルアプリ、340:モバイル印刷アプリ
図1
図2
図3
図4
図5
図6